(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023167063
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】振れ補正機能付き光学ユニット
(51)【国際特許分類】
G03B 5/00 20210101AFI20231116BHJP
H04N 23/55 20230101ALI20231116BHJP
H04N 23/68 20230101ALI20231116BHJP
【FI】
G03B5/00 J
H04N5/225 400
H04N5/232 480
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022077937
(22)【出願日】2022-05-11
(71)【出願人】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】ニデックインスツルメンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【弁理士】
【氏名又は名称】小平 晋
(72)【発明者】
【氏名】近藤 勇樹
【テーマコード(参考)】
2K005
5C122
【Fターム(参考)】
2K005BA52
2K005CA04
2K005CA22
2K005CA38
2K005CA44
2K005CA53
5C122DA09
5C122EA41
5C122EA57
5C122FB03
5C122GE04
5C122GE06
5C122GE11
5C122GE17
(57)【要約】
【課題】カメラモジュールを有する可動体と、可動体を回動可能に保持する中間部材と、中間部材を回動可能に保持する固定体と、中間部材に対する可動体の回動の支点となる第1支点部と、固定体に対する中間部材の回動の支点となる第2支点部とを備える振れ補正機能付き光学ユニットにおいて、振れ補正機能付き光学ユニットの組立時に、第2支点部の一部を構成する支持部材を、固定体に形成される固定穴に対して正規の位置まで押し込むことが可能な振れ補正機能付き光学ユニットを提供する。
【解決手段】この振れ補正機能付き光学ユニットでは、第2支点部13は、固定体に固定される支持部材21を備え、固定体は、支持部材21が押し込まれて固定される固定穴17aが形成されるケース体17を備えている。ケース体17には、固定穴17aへの支持部材21の押込み方向における支持部材21の位置の目印となる基準面17kが形成されている。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラモジュールを有する可動体と、前記可動体を回動可能に保持する中間部材と、前記中間部材を回動可能に保持する固定体と、前記カメラモジュールの光軸が任意の方向に傾くように前記固定体に対して前記可動体を回動させるための駆動機構と、前記中間部材に対する前記可動体の回動の支点となる第1支点部と、前記固定体に対する前記中間部材の回動の支点となる第2支点部とを備え、
前記可動体は、前記カメラモジュールの光軸に交差する第1交差方向を回動の軸方向として前記中間部材に対して回動可能となっており、
前記中間部材は、前記第1交差方向に交差するとともに前記カメラモジュールの光軸に交差する第2交差方向を回動の軸方向として前記固定体に対して回動可能になっており、
前記第1支点部は、前記第1交差方向における前記中間部材の両端側に配置され、
前記第2支点部は、前記固定体に固定される支持部材と、前記中間部材と前記支持部材との間に配置される球体とを備えるとともに、前記第2交差方向における前記中間部材の両端側に配置され、
前記固定体は、前記支持部材が押し込まれて固定される固定穴が形成される固定穴形成部材を備え、
前記固定穴形成部材には、前記固定穴への前記支持部材の押込み方向における前記支持部材の位置の目印となる基準面が形成されていることを特徴とする振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項2】
カメラモジュールを有する可動体と、前記可動体を回動可能に保持する中間部材と、前記中間部材を回動可能に保持する固定体と、前記カメラモジュールの光軸が任意の方向に傾くように前記固定体に対して前記可動体を回動させるための駆動機構と、前記中間部材に対する前記可動体の回動の支点となる第1支点部と、前記固定体に対する前記中間部材の回動の支点となる第2支点部とを備え、
前記可動体は、前記カメラモジュールの光軸に交差する第1交差方向を回動の軸方向として前記中間部材に対して回動可能となっており、
前記中間部材は、前記第1交差方向に交差するとともに前記カメラモジュールの光軸に交差する第2交差方向を回動の軸方向として前記固定体に対して回動可能になっており、
前記第2支点部は、前記第2交差方向における前記中間部材の両端側に配置され、
前記第1支点部は、前記可動体に固定される支持部材と、前記中間部材と前記支持部材との間に配置される球体とを備えるとともに、前記第1交差方向における前記中間部材の両端側に配置され、
前記可動体は、前記支持部材が押し込まれて固定される固定穴が形成される固定穴形成部材を備え、
前記固定穴形成部材には、前記固定穴への前記支持部材の押込み方向における前記支持部材の位置の目印となる基準面が形成されていることを特徴とする振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項3】
前記カメラモジュールの光軸の方向である光軸方向の一方側を被写体側とすると、
前記支持部材は、前記被写体側から前記固定穴に押し込まれていることを特徴とする請求項1または2記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項4】
前記支持部材が前記固定穴に対して正規の位置まで押し込まれているときに、前記押込み方向において、前記支持部材の前記被写体側の端面の少なくとも一部と前記基準面とが同じ位置に配置されていることを特徴とする請求項3記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項5】
前記支持部材は、前記球体が固定される平板状の基部と、前記基部に繋がるとともに前記基部から伸びる腕部とを備え、
前記支持部材が前記固定穴に対して正規の位置まで押し込まれているときに、前記基部に繋がる前記腕部の根本部分の前記被写体側の端面と前記基準面とが前記押込み方向において同じ位置に配置されていることを特徴とする請求項4記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項6】
前記カメラモジュールの光軸の方向である光軸方向の一方側を被写体側とし、前記被写体側の反対側を反被写体側とすると、
前記支持部材は、前記被写体側から前記固定穴に押し込まれ、
前記固定穴形成部材には、前記反被写体側に向かって窪むとともに前記固定穴に繋がる凹部が形成され、
前記凹部は、前記第2交差方向における前記固定穴の外側に配置され、
前記基準面は、前記凹部の中に形成されていることを特徴とする請求項1記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項7】
前記カメラモジュールの光軸の方向である光軸方向の一方側を被写体側とし、前記被写体側の反対側を反被写体側とすると、
前記支持部材は、前記被写体側から前記固定穴に押し込まれ、
前記固定穴形成部材には、前記反被写体側に向かって窪むとともに前記固定穴に繋がる凹部が形成され、
前記凹部は、前記第1交差方向における前記固定穴の外側に配置され、
前記基準面は、前記凹部の中に形成されていることを特徴とする請求項2記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項8】
前記凹部は、前記固定穴形成部材に前記支持部材を固定するための接着剤が溜まる接着剤溜まりとなっていることを特徴とする請求項6または7記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯機器等に搭載される振れ補正機能付き光学ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯機器等に搭載される振れ補正機能付きの光学ユニットが知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の光学ユニットは、カメラモジュールを有する可動体と、可動体を回動可能に支持するジンバル機構と、ジンバル機構を介して可動体を支持する固定体と、固定体に対して可動体を揺動させる振れ補正用駆動機構とを備えている。可動体は、固定体に対して、カメラモジュールの光軸と直交する第1軸回りに回動可能になっているとともに、光軸と第1軸とに直交する第2軸回りに回動可能になっている。
【0003】
特許文献1に記載の光学ユニットでは、ジンバル機構は、ジンバルフレームと、可動体の第1軸上の対角位置に配置される第1接続機構と、固定体の第2軸上の対角位置に配置される第2接続機構とを備えている。ジンバルフレームは、金属製の板バネである。第1接続機構および第2接続機構は、金属製の球体と、球体が固定される金属製のジンバルフレーム受け部材とを備えている。ジンバルフレームには、球体が接触する凹曲面が形成されている。第1接続機構のジンバルフレーム受け部材は、可動体に形成される保持部に保持され、第2接続機構のジンバルフレーム受け部材は、固定体に形成される保持部に保持されている。
【0004】
特許文献1に記載の光学ユニットでは、可動体に形成される保持部、および、固定体に形成される保持部は、切欠き凹部である。特許文献1に記載の光学ユニットの組立時には、第1接続機構のジンバルフレーム受け部材は、ジンバルフレームに取り付けられた状態で可動体の保持部に押し込まれ、第2接続機構のジンバルフレーム受け部材は、ジンバルフレームに取り付けられた状態で固定体の保持部に押し込まれる。可動体の保持部に押し込まれたジンバルフレーム受け部材、および、固定体の保持部に押し込まれたジンバルフレーム受け部材は、接着剤によって保持部に固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国登録特許第10-2254906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の光学ユニットでは、光学ユニットの組立時に、保持部に押し込まれるジンバルフレーム受け部材が正規の位置まで押し込まれていないと、たとえば、固定体に対する可動体の回動可能角度が小さくなって光学ユニットが適切に動作しない等の不具合が生じるおそれがある。
【0007】
そこで、本発明の第1の課題は、カメラモジュールを有する可動体と、可動体を回動可能に保持する中間部材と、中間部材を回動可能に保持する固定体と、中間部材に対する可動体の回動の支点となる第1支点部と、固定体に対する中間部材の回動の支点となる第2支点部とを備える振れ補正機能付き光学ユニットにおいて、振れ補正機能付き光学ユニットの組立時に、第2支点部の一部を構成する支持部材を、固定体に形成される固定穴に対して正規の位置まで押し込むことが可能な振れ補正機能付き光学ユニットを提供することにある。
【0008】
また、本発明の第2の課題は、カメラモジュールを有する可動体と、可動体を回動可能に保持する中間部材と、中間部材を回動可能に保持する固定体と、中間部材に対する可動体の回動の支点となる第1支点部と、固定体に対する中間部材の回動の支点となる第2支点部とを備える振れ補正機能付き光学ユニットにおいて、振れ補正機能付き光学ユニットの組立時に、第1支点部の一部を構成する支持部材を、可動体に形成される固定穴に対して正規の位置まで押し込むことが可能な振れ補正機能付き光学ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の第1の課題を解決するため、本発明の振れ補正機能付き光学ユニットは、カメラモジュールを有する可動体と、可動体を回動可能に保持する中間部材と、中間部材を回動可能に保持する固定体と、カメラモジュールの光軸が任意の方向に傾くように固定体に対して可動体を回動させるための駆動機構と、中間部材に対する可動体の回動の支点となる第1支点部と、固定体に対する中間部材の回動の支点となる第2支点部とを備え、可動体は、カメラモジュールの光軸に交差する第1交差方向を回動の軸方向として中間部材に対して回動可能となっており、中間部材は、第1交差方向に交差するとともにカメラモジュールの光軸に交差する第2交差方向を回動の軸方向として固定体に対して回動可能になっており、第1支点部は、第1交差方向における中間部材の両端側に配置され、第2支点部は、固定体に固定される支持部材と、中間部材と支持部材との間に配置される球体とを備えるとともに、第2交差方向における中間部材の両端側に配置され、固定体は、支持部材が押し込まれて固定される固定穴が形成される固定穴形成部材を備え、固定穴形成部材には、固定穴への支持部材の押込み方向における支持部材の位置の目印となる基準面が形成されていることを特徴とする。
【0010】
本発明の振れ補正機能付き光学ユニットでは、第2支点部は、固定体に固定される支持部材を備え、固定体は、支持部材が押し込まれて固定される固定穴が形成される固定穴形成部材を備えている。また、本発明では、固定穴形成部材に、固定穴への支持部材の押込み方向における支持部材の位置の目印となる基準面が形成されている。そのため、本発明では、振れ補正機能付き光学ユニットの組立時に、支持部材を固定穴に押し込んだ後、基準面を目印にして押込み方向における支持部材の位置を目視で確認することが可能になる。したがって、本発明では、振れ補正機能付き光学ユニットの組立時に、支持部材を固定体の固定穴に対して正規の位置まで押し込むことが可能になる。
【0011】
また、上記の第2の課題を解決するため、本発明の振れ補正機能付き光学ユニットは、カメラモジュールを有する可動体と、可動体を回動可能に保持する中間部材と、中間部材を回動可能に保持する固定体と、カメラモジュールの光軸が任意の方向に傾くように固定体に対して可動体を回動させるための駆動機構と、中間部材に対する可動体の回動の支点となる第1支点部と、固定体に対する中間部材の回動の支点となる第2支点部とを備え、可動体は、カメラモジュールの光軸に交差する第1交差方向を回動の軸方向として中間部材に対して回動可能となっており、中間部材は、第1交差方向に交差するとともにカメラモジュールの光軸に交差する第2交差方向を回動の軸方向として固定体に対して回動可能になっており、第2支点部は、第2交差方向における中間部材の両端側に配置され、第1支点部は、可動体に固定される支持部材と、中間部材と支持部材との間に配置される球体とを備えるとともに、第1交差方向における中間部材の両端側に配置され、可動体は、支持部材が押し込まれて固定される固定穴が形成される固定穴形成部材を備え、固定穴形成部材には、固定穴への支持部材の押込み方向における支持部材の位置の目印となる基準面が形成されていることを特徴とする。
【0012】
本発明の振れ補正機能付き光学ユニットでは、第1支点部は、可動体に固定される支持部材を備え、可動体は、支持部材が押し込まれて固定される固定穴が形成される固定穴形成部材を備えている。また、本発明では、固定穴形成部材に、固定穴への支持部材の押込み方向における支持部材の位置の目印となる基準面が形成されている。そのため、本発明では、振れ補正機能付き光学ユニットの組立時に、支持部材を固定穴に押し込んだ後、基準面を目印にして押込み方向における支持部材の位置を目視で確認することが可能になる。したがって、本発明では、振れ補正機能付き光学ユニットの組立時に、支持部材を可動体の固定穴に対して正規の位置まで押し込むことが可能になる。
【0013】
本発明において、カメラモジュールの光軸の方向である光軸方向の一方側を被写体側とすると、たとえば、支持部材は、被写体側から固定穴に押し込まれている。
【0014】
本発明において、支持部材が固定穴に対して正規の位置まで押し込まれているときに、押込み方向において、支持部材の被写体側の端面の少なくとも一部と基準面とが同じ位置に配置されていることが好ましい。このように構成すると、振れ補正機能付き光学ユニットの組立時に、支持部材を固定穴に押し込んだ後、基準面を目印にして、支持部材が固定穴に対して正規の位置まで押し込まれていることを目視で確認しやすくなる。
【0015】
本発明において、支持部材は、球体が固定される平板状の基部と、基部に繋がるとともに基部から伸びる腕部とを備え、支持部材が固定穴に対して正規の位置まで押し込まれているときに、基部に繋がる腕部の根本部分の被写体側の端面と基準面とが押込み方向において同じ位置に配置されていることが好ましい。
【0016】
基部から伸びる腕部の先端側部分の被写体側の端面の位置は、腕部の根本部分の被写体側の端面の位置と比較して公差の範囲内でばらつきやすいため、腕部の先端側部分の被写体側の端面と基準面とが押込み方向において同じ位置に配置されていても、支持部材が固定穴に対して正規の位置まで押し込まれていない場合が生じうる。一方、腕部の根本部分の被写体側の端面の位置は、腕部の先端側部分の被写体側の端面の位置と比較してばらつきにくいため、このように構成すると、振れ補正機能付き光学ユニットの組立時に、腕部の根本部分の被写体側の端面と基準面とが押込み方向において同じ位置に配置されるまで支持部材を固定穴に押し込むことで、支持部材を固定穴に対して正規の位置まで確実に押し込むことが可能になる。
【0017】
本発明において、カメラモジュールの光軸の方向である光軸方向の一方側を被写体側とし、被写体側の反対側を反被写体側とすると、たとえば、支持部材は、被写体側から固定穴に押し込まれ、固定穴形成部材には、反被写体側に向かって窪むとともに固定穴に繋がる凹部が形成され、凹部は、第2交差方向における固定穴の外側に配置され、基準面は、凹部の中に形成されている。また、本発明において、カメラモジュールの光軸の方向である光軸方向の一方側を被写体側とし、被写体側の反対側を反被写体側とすると、たとえば、支持部材は、被写体側から固定穴に押し込まれ、固定穴形成部材には、反被写体側に向かって窪むとともに固定穴に繋がる凹部が形成され、凹部は、第1交差方向における固定穴の外側に配置され、基準面は、凹部の中に形成されている。
【0018】
この場合には、たとえば、振れ補正機能付き光学ユニットの組立時に、固定穴に支持部材を押し込むための治具の一部を凹部に配置して固定穴に支持部材を押し込むことが可能になる。また、固定穴に支持部材を押し込むための治具の一部が凹部に配置される場合には、支持部材が固定穴に対して正規の位置まで押し込まれたときに、治具の一部が基準面に突き当たるようにすることで、治具を用いて、支持部材を固定穴に対して正規の位置まで確実に押し込むことが可能になる。
【0019】
本発明において、たとえば、凹部は、固定穴形成部材に支持部材を固定するための接着剤が溜まる接着剤溜まりとなっている。すなわち、本発明では、たとえば、デッドスペースとなりやすい接着剤溜まりの中に基準面が形成されている。この場合には、デッドスペースを有効活用することが可能になる。
【発明の効果】
【0020】
以上のように、本発明では、カメラモジュールを有する可動体と、可動体を回動可能に保持する中間部材と、中間部材を回動可能に保持する固定体と、中間部材に対する可動体の回動の支点となる第1支点部と、固定体に対する中間部材の回動の支点となる第2支点部とを備える振れ補正機能付き光学ユニットにおいて、振れ補正機能付き光学ユニットの組立時に、第2支点部の一部を構成する支持部材を、固定体に形成される固定穴に対して正規の位置まで押し込むことが可能になる。また、本発明では、振れ補正機能付き光学ユニットの組立時に、第1支点部の一部を構成する支持部材を、可動体に形成される固定穴に対して正規の位置まで押し込むことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施の形態にかかる振れ補正機能付き光学ユニットの斜視図である。
【
図2】
図1に示す振れ補正機能付き光学ユニットの分解斜視図である。
【
図3】
図3は、
図1に示す振れ補正機能付き光学ユニットからカバー部材を取り外した状態の平面図である。
【
図4】
図1に示す中間部材、第1支点部および第2支点部を抜き出して示す斜視図である。
【
図5】(A)は、
図2に示す支持部材の斜視図であり、(B)は、(A)に示す支持部材の背面図である。
【
図6】
図3のE部の構成を説明するための拡大斜視図である。
【
図7】
図3のF部の構成を説明するための拡大斜視図である。
【
図8】(A)は、
図6に示すホルダの角部の斜視図であり、(B)は、(A)に示すホルダの角部の平面図である。
【
図9】(A)は、
図7に示すケース体の角部の斜視図であり、(B)は、(A)に示すケース体の角部の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0023】
(振れ補正機能付き光学ユニットの全体構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかる振れ補正機能付き光学ユニット1の斜視図である。
図2は、
図1に示す振れ補正機能付き光学ユニット1の分解斜視図である。
図3は、
図1に示す振れ補正機能付き光学ユニット1からカバー部材18を取り外した状態の平面図である。
図4は、
図1に示す中間部材4、第1支点部12および第2支点部13を抜き出して示す斜視図である。
【0024】
以下の説明では、
図1等に示すように、互いに直交する3方向のそれぞれをX方向、Y方向およびZ方向とし、X方向を左右方向、Y方向を前後方向、Z方向を上下方向とする。また、左右方向の一方側である
図1等のX1方向側を「右」側とし、その反対側である
図1等のX2方向側を「左」側とし、前後方向の一方側である
図1等のY1方向側を「前」側とし、その反対側である
図1等のY2方向側を「後ろ」側とし、上下方向の一方側である
図1等のZ1方向側を「上」側とし、その反対側である
図1等のZ2方向側を「下」側とする。
【0025】
本形態の振れ補正機能付き光学ユニット1(以下、「光学ユニット1」とする。)は、たとえば、スマートフォン等の携帯機器に搭載される小型かつ薄型のユニットであり、撮影用のレンズおよび撮像素子を有するカメラモジュール2を備えている。光学ユニット1は、撮影時の振れに起因する撮像画像の乱れを回避するための振れ補正機能を備えている。光学ユニット1は、全体として厚さの薄い扁平な直方体状に形成されている。本形態の光学ユニット1は、カメラモジュール2の光軸Lの方向である光軸方向から見たときの形状が正方形状となるように形成されている。光学ユニット1の4つの側面は、左右方向と上下方向とから構成されるZX平面または前後方向と上下方向とから構成されるYZ平面と平行になっている。
【0026】
光学ユニット1は、カメラモジュール2を有する可動体3と、可動体3を回動可能に保持する中間部材4と、中間部材4を回動可能に保持する固定体5(
図1参照)とを備えている。可動体3は、カメラモジュール2の光軸Lに交差する第1交差方向(
図3のV方向)を回動の軸方向として中間部材4に対して回動可能となっている。すなわち、可動体3は、第1交差方向を軸線方向とする第1軸線L1(
図3参照)を回動中心にして中間部材4に対して回動可能となっている。本形態の第1交差方向は、光軸Lに直交している。
【0027】
中間部材4は、第1交差方向に交差するとともにカメラモジュール2の光軸Lに交差する第2交差方向(
図3のW方向)を回動の軸方向として固定体5に対して回動可能となっている。すなわち、中間部材4は、第2交差方向を軸線方向とする第2軸線L2(
図3参照)を回動中心にして固定体5に対して回動可能となっている。本形態では、第2交差方向は、第1交差方向に直交している。このように、可動体3と固定体5との間には、2軸のジンバル機構が構成されている。
【0028】
本形態では、後述の第1駆動用コイル25および第2駆動用コイル27に電流が供給されていないときに、可動体3が所定の基準位置に配置されており、カメラモジュール2の光軸Lが所定の基準位置に配置されている。可動体3が基準位置に配置されていてカメラモジュール2の光軸Lが基準位置にあるときには、カメラモジュール2の光軸方向は、上下方向と一致している。なお、光学ユニット1において振れ補正が行われるときの、上下方向に対するカメラモジュール2の光軸Lの傾きはわずかである。そのため、カメラモジュール2の光軸方向は、上下方向とほぼ一致している。
【0029】
また、可動体3が基準位置に配置されているときには、第2交差方向(W方向)は、光軸Lに直交している。すなわち、可動体3が基準位置に配置されていて中間部材4に対して回動していないときには、第2交差方向は、光軸Lに直交している。一方、可動体3が中間部材4に対して回動しているときには、第2交差方向は、光軸Lに交差してはいるが、直角には交わっていない。第2交差方向(W方向)は、上側から見たときに、前後方向に対して
図3の時計回りの方向へ約45°ずれた方向となっている。
【0030】
光学ユニット1は、カメラモジュール2の光軸Lが任意の方向に傾くように固定体5に対して可動体3を回動させるための駆動機構8、9を備えている(
図3参照)。また、光学ユニット1は、駆動機構8の一部を構成する後述の第1駆動用コイル25および駆動機構9の一部を構成する後述の第2駆動用コイル27が実装される配線基板11と、中間部材4に対する可動体3の回動の支点となる第1支点部12と、固定体5に対する中間部材4の回動の支点となる第2支点部13とを備えている。第1支点部12は、第1交差方向における中間部材4の両端側に配置され、第2支点部13は、第2交差方向における中間部材4の両端側に配置されている。
【0031】
可動体3は、全体として光軸方向の厚さが薄い扁平な略直方体状に形成されている。可動体3は、カメラモジュール2が固定されるホルダ16を備えている。ホルダ16は、樹脂材料で形成されている。ホルダ16は、正方形の枠状に形成されており、可動体3が基準位置に配置されている状態で光軸方向から見たときのホルダ16の外形は、正方形状となっている。また、可動体3が基準位置に配置されているときには、外形が正方形状をなすホルダ16の外周面を構成する4辺のうちの2辺は、前後方向と平行になっており、残りの2辺は、左右方向と平行になっている。ホルダ16の上端面は、カメラモジュール2の光軸方向に直交する平面となっている。
【0032】
ホルダ16には、第1支点部12の一部を構成する後述の支持部材20が押し込まれて固定される固定穴16aが形成されている。固定穴16aは、第1交差方向におけるホルダ16の両端部に形成されている。すなわち、固定穴16aは、ホルダ16の右前端の角部と左後端の角部との2箇所に形成されている。本形態のホルダ16は、固定穴16aが形成される固定穴形成部材である。ホルダ16のより具体的な構成については後述する。
【0033】
カメラモジュール2は、ホルダ16によってカメラモジュール2の下端部の外周側が覆われるように、ホルダ16の内周面に固定されている。上述のように、カメラモジュール2は、レンズおよび撮像素子を備えている。撮像素子は、カメラモジュール2の下端側に配置されており、カメラモジュール2の上側に配置される被写体がカメラモジュール2によって撮影される。
【0034】
上述のように、光学ユニット1において振れ補正が行われるときの、上下方向に対するカメラモジュール2の光軸Lの傾きはわずかであり、カメラモジュール2の光軸方向は、上下方向とほぼ一致している。そのため、カメラモジュール2の光軸方向の一方側(具体的には、カメラモジュール2の光軸方向において被写体が配置される側)を被写体側とし、被写体側の反対側(具体的には、カメラモジュール2の光軸方向において撮像素子が配置される側)を反被写体側とすると、被写体側は、上側とほぼ一致し、反被写体側は、下側とほぼ一致している。
【0035】
中間部材4は、ステンレス鋼等の金属材料によって形成されている。また、中間部材4は、バネ性を有する金属板を所定形状に折り曲げることで形成された板バネである。中間部材4は、ホルダ16よりも上側に配置される基部4aと、基部4aから第1交差方向の両側に向かって伸びる2個の第1腕部4bと、基部4aから第2交差方向の両側に向かって伸びる2個の第2腕部4cとによって構成されている。基部4aは、略正方形の枠状に形成されている。基部4aの内周側には、カメラモジュール2の上端部が配置されている。
【0036】
第1腕部4bは、第1交差方向における基部4aの両端部に繋がっている。第1腕部4bは、第1交差方向における中間部材4の端部を構成している。第1腕部4bは、第1交差方向における基部4aの端部から第1交差方向の外側に向かって斜め下側に伸びる傾斜部4dと、傾斜部4dの下端から下側に向かって伸びる先端部4eとから構成されている。先端部4eは、第1交差方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。先端部4eの下端側部分は、固定穴16aの中に配置されている。先端部4eの下端部には、第1支点部12の一部を構成する後述の球体22の一部が配置される半球状の凹部が形成されている。この凹部は、第1交差方向の内側に向かって窪んでいる。
【0037】
第2腕部4cは、第2交差方向における基部4aの両端部に繋がっている。第2腕部4cは、第2交差方向における中間部材4の端部を構成している。第2腕部4cは、第2交差方向における基部4aの端部から第2交差方向の外側に向かって斜め下側に伸びる傾斜部4hと、傾斜部4hの下端から下側に向かって伸びる先端部4jとから構成されている。先端部4jは、第2交差方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。先端部4jは、ホルダ16の外周側に配置されている。また、先端部4jは、後述の固定穴17aの中に配置されている。先端部4jの下端部には、第2支点部13の一部を構成する後述の球体23の一部が配置される半球状の凹部4kが形成されている(
図2参照)。凹部4kは、第2交差方向の内側に向かって窪んでいる。
【0038】
固定体5は、可動体3および中間部材4の外周側に配置される枠状のケース体17と、ケース体17の上面を覆うカバー部材18と、ケース体17の側面および下面を覆うカバー部材(図示省略)とを備えている。中間部材4は、ケース体17に回動可能に保持されている。ケース体17は、樹脂材料で形成されている。ケース体17は、上下方向の両端が開口する扁平な四角筒状に形成されている。上下方向から見たときのケース体17の形状は、正方形の枠状となっている。上下方向から見たときに、外形が正方形状をなすケース体17の外周面を構成する4辺のうちの2辺は、前後方向と平行になっており、残りの2辺は、左右方向と平行になっている。ケース体17の上端面は、上下方向に直交する平面となっている。
【0039】
ケース体17には、第2支点部13の一部を構成する後述の支持部材21が押し込まれて固定される固定穴17aが形成されている。固定穴17aは、第2交差方向におけるケース体17の両端部に形成されている。すなわち、固定穴17aは、ケース体17の左前端の角部と右後端の角部との2箇所に形成されている。本形態のケース体17は、固定穴17aが形成される固定穴形成部材である。ケース体17のより具体的な構成については後述する。
【0040】
カバー部材18は、正方形の枠状に形成されている。カバー部材18は、ケース体17の上端部に固定されている。カバー部材18の内周側には、カメラモジュール2および中間部材4の一部が配置されている。カバー部材18は、ホルダ16よりも上側に配置されている。
【0041】
第1支点部12は、可動体3に固定される支持部材20と、第1腕部4bと支持部材20との間に配置される(すなわち、中間部材4と支持部材20との間に配置される)球状の球体22とを備えている。支持部材20は、ホルダ16に固定されている。球体22は、支持部材20に固定されている。第2支点部13は、固定体5に固定される支持部材21と、第2腕部4cと支持部材21との間に配置される(すなわち、中間部材4と支持部材21との間に配置される)球状の球体23とを備えている。支持部材21は、ケース体17に固定されている。球体23は、支持部材21に固定されている。支持部材20、21の具体的な構成については後述する。
【0042】
駆動機構8は、左右方向で対向配置される第1駆動用磁石24および第1駆動用コイル25を備えている。駆動機構9は、前後方向で対向配置される第2駆動用磁石26および第2駆動用コイル27を備えている。第1駆動用磁石24および第2駆動用磁石26は、長方形の平板状に形成されている。第1駆動用コイル25および第2駆動用コイル27は、たとえば、導線が空芯状に巻回されることで形成された空芯コイルである。
【0043】
第1駆動用磁石24は、ホルダ16の右側面に形成される凹部の中に配置されており、ホルダ16の右面側に固定されている。第1駆動用コイル25は、ケース体17の右面部に形成される貫通穴の中に配置されている。また、第1駆動用コイル25は、配線基板11に取り付けられている。駆動機構8は、カメラモジュール2の光軸Lに直交するとともに前後方向に平行な軸線を回動中心にして固定体5に対して可動体3を回動させる。
【0044】
第2駆動用磁石26は、ホルダ16の前側面に形成される凹部の中に配置されており、ホルダ16の前面側に固定されている。第2駆動用コイル27は、ケース体17の前面部に形成される貫通穴の中に配置されている。また、第2駆動用コイル27は、配線基板11に取り付けられている。駆動機構9は、カメラモジュール2の光軸Lに直交するとともに左右方向に平行な軸線を回動中心にして固定体5に対して可動体3を回動させる。
【0045】
光学ユニット1では、可動体3の傾きの変化を検知するための所定の検知機構によって可動体3の傾きの変化が検知されると、この検知機構の検知結果に基づいて、第1駆動用コイル25および第2駆動用コイル27の少なくともいずれか一方に電流が供給されて、振れが補正される。駆動機構8、9は、第1軸線L1および第2軸線L2の少なくともいずれか一方を回動中心にして固定体5に対して可動体3を回動させる。
【0046】
(支持部材の構成)
図5(A)は、
図2に示す支持部材20の斜視図であり、
図5(B)は、
図5(A)に示す支持部材20の背面図である。
図6は、
図3のE部の構成を説明するための拡大斜視図である。
図7は、
図3のF部の構成を説明するための拡大斜視図である。
【0047】
支持部材20は、平板状の金属板を所定形状に折り曲げることで形成されている。支持部材20は、略長方形の平板状に形成される基部20aを備えている。基部20aは、基部20aの厚さ方向と第1交差方向とが一致するように配置されている。球体22は、基部20aに固定されている。基部20aの中心部には、球体22の一部が配置される貫通穴が形成されている。球体22は、第1交差方向の内側から基部20aに固定されており、球体22の大半部分は、第1交差方向において基部20aの内側に配置されている。
【0048】
支持部材20は、基部20aに繋がるとともに基部20aから伸びる2個の腕部20bを備えている。腕部20bは、基部20aの上端部に繋がっている。また、支持部材20は、基部20aの下端に繋がる底板部20cと、底板部20cに繋がる2個の抜止め部20dとを備えている。本形態の支持部材20は、基部20aと2個の腕部20bと底板部20cと2個の抜止め部20dによって構成されている。支持部材20は、固定穴16aの中に配置されている。また、支持部材20は、接着剤によってホルダ16に固定されている。
【0049】
腕部20bは、第2交差方向の両側で基部20aの上端部に繋がっている。腕部20bは、基部20aから第2交差方向の外側に向かってわずかに伸びる部分と、第2交差方向におけるこの部分の外側端から第1交差方向の内側に向かって伸びる部分と、第1交差方向におけるこの部分の内側端から第2交差方向の外側に向かって伸びる部分とによって構成されており、全体として略L形状に形成されている。本形態では、腕部20bの上端面(被写体側の端面)は、基部20aの上端面(被写体側の端面)よりも下側に配置されている。
【0050】
底板部20cは、長方形の平板状に形成されている。底板部20cの厚さ方向は、上下方向と略一致している。底板部20cは、基部20aの下端から第1交差方向の内側に向かって伸びている。抜止め部20dは、第2交差方向における底板部20cの両端から、第2交差方向の外側かつ上側に向かって斜め方向に伸びている。抜止め部20dは、第2交差方向の内側に弾性変形可能となっている。
【0051】
支持部材21は、平板状の金属板を所定形状に折り曲げることで形成されている。支持部材21は、支持部材20と同形状に形成されている。すなわち、支持部材21は、略長方形の平板状に形成される基部21aと、基部21aに繋がるとともに基部21aから伸びる2個の腕部21bとを備えている。また、支持部材21は、基部21aの下端に繋がる底板部21cと、底板部21cに繋がる2個の抜止め部21dとを備えている。支持部材21は、基部21aと2個の腕部21bと底板部21cと2個の抜止め部21dによって構成されている。支持部材21は、固定穴17aの中に配置されている。また、支持部材21は、接着剤によってケース体17に固定されている。
【0052】
基部21aは、基部21aの厚さ方向と第2交差方向とが一致するように配置されている。球体23は、基部21aに固定されている。基部21aの中心部には、球体23の一部が配置される貫通穴が形成されている。球体23は、第2交差方向の内側から基部21aに固定されており、球体23の大半部分は、第2交差方向において基部21aの内側に配置されている。
【0053】
腕部21bは、第1交差方向の両側で基部21aの上端部に繋がっている。腕部21bは、基部21aから第1交差方向の外側に向かってわずかに伸びる部分と、第1交差方向におけるこの部分の外側端から第2交差方向の内側に向かって伸びる部分と、第2交差方向におけるこの部分の内側端から第1交差方向の外側に向かって伸びる部分とによって構成されており、全体として略L形状に形成されている。本形態では、腕部21bの上端面(被写体側の端面)は、基部21aの上端面(被写体側の端面)よりも下側に配置されている。
【0054】
底板部21cの厚さ方向は、上下方向と略一致している。底板部21cは、基部21aの下端から第2交差方向の内側に向かって伸びている。抜止め部21dは、第1交差方向における底板部21cの両端から、第1交差方向の外側かつ上側に向かって斜め方向に伸びている。抜止め部21dは、第1交差方向の内側に弾性変形可能となっている。
【0055】
(ホルダの構成)
図8(A)は、
図6に示すホルダ16の角部の斜視図であり、
図8(B)は、
図8(A)に示すホルダ16の角部の平面図である。
【0056】
上述のように、ホルダ16には、固定穴16aが形成されている。固定穴16aは、ホルダ16の上面から下側に向かって窪むように形成されている。すなわち、固定穴16aは、ホルダ16の被写体側の端面から反被写体側に向かって窪むように形成されている。また、固定穴16aは、ホルダ16の内周側に通じるように形成されており、第1交差方向における固定穴16aの内側は、ホルダ16の内周側に通じている。固定穴16aの上端部は、面取り加工されており、固定穴16aの上端部には、面取り部が形成されている。
【0057】
固定穴16aの下側は、固定穴16aの下側を塞ぐ底部16bとなっている。底部16bには、上下方向で底部16bを貫通する2個の開口部16cが形成されている。開口部16cは、第2交差方向における底部16bの両端部に形成されている。開口部16cは、支持部材20の抜止め部20dの上端部が接触可能な係合面を下側から形成するための穴である。この係合面は、カメラモジュール2の光軸方向に直交する平面となっている。また、この係合面は、第2交差方向における固定穴16aの両側に配置されている。抜止め部20dの上端部は、この係合面に下側から接触可能となっている。
【0058】
第1交差方向における固定穴16aの外側には、ホルダ16の上面から下側に向かって窪む凹部16dが形成されている。第1交差方向における凹部16dの内側は、固定穴16aに繋がっている。すなわち、ホルダ16には、被写体側に向かって窪むとともに固定穴16aに繋がる凹部16dが形成されており、凹部16dは、第1交差方向における固定穴16aの外側に配置されている。凹部16dの深さは、固定穴16aの深さよりも浅くなっている。第2交差方向における凹部16dの幅は、第2交差方向における固定穴16aの幅よりも狭くなっている。凹部16dは、第2交差方向における固定穴16aの中心部に繋がっている。凹部16dは、ホルダ16に支持部材20を固定するための接着剤が溜まる接着剤溜まりとなっている。
【0059】
第1交差方向における固定穴16aの外側の面は、支持部材20の基部20aが当接する当接面16eとなっている。当接面16eは、第1交差方向に略直交する平面となっている。第2交差方向における当接面16eの中心部には、接着剤を流して配置するための溝16fが形成されている。溝16fは、凹部16dの下側に配置されている。底部16bの上面にも、接着剤を流して配置するための溝16gが形成されている。第1交差方向における固定穴16aの内側部分には、ホルダ16に対する支持部材20の、第1交差方向の内側への移動を規制するための規制面16jが形成されている。規制面16jは、第1交差方向に略直交する平面となっている。
【0060】
支持部材20は、被写体側から固定穴16aに押し込まれている。本形態では、カメラモジュール2の光軸方向が固定穴16aに対する支持部材20の押込み方向となっている。すなわち、可動体3が基準位置に配置されているときには、上下方向が固定穴16aに対する支持部材20の押込み方向となっている。ホルダ16には、固定穴16aへの支持部材20の押込み方向における支持部材20の位置の目印となる基準面16kが形成されている。すなわち、ホルダ16には、固定穴16aへの支持部材20の押込み方向における支持部材20の位置を確認するための基準面16kが形成されている。
【0061】
基準面16kは、カメラモジュール2の光軸方向に直交する(すなわち、固定穴16aに対する支持部材20の押込み方向に直交する)平面である。基準面16kは、凹部16dの中に形成されている。具体的には、第2交差方向において、凹部16dの被写体側部分(上側部分)の幅が凹部16dの反被写体側部分(下側部分)の幅よりも広くなっており、第2交差方向における凹部16dの両端部に形成される段差面が基準面16kとなっている。基準面16kは、第2交差方向における凹部16dの壁面に繋がっている。また、第1交差方向における基準面16kの内側端は、固定穴16aの上端部に形成される面取り部に繋がっている。
【0062】
(ケース体の構成)
図9(A)は、
図7に示すケース体17の角部の斜視図であり、
図9(B)は、
図9(A)に示すケース体17の角部の平面図である。
【0063】
上述のように、ケース体17には、固定穴17aが形成されている。固定穴17aは、ケース体17の上面から下側に向かって窪むように形成されている。すなわち、固定穴17aは、ケース体17の被写体側の端面から反被写体側に向かって窪むように形成されている。また、固定穴17aは、ケース体17の内周側に通じるように形成されており、第2交差方向における固定穴17aの内側は、ケース体17の内周側に通じている。固定穴17aの上端部は、面取り加工されており、固定穴17aの上端部には、面取り部が形成されている。
【0064】
固定穴17aの下側は、固定穴17aの下側を塞ぐ底部17bとなっている。底部17bには、上下方向で底部17bを貫通する2個の開口部17cが形成されている。開口部17cは、第1交差方向における底部17bの両端部に形成されている。開口部17cは、支持部材21の抜止め部21dの上端部が接触可能な係合面を下側から形成するための穴である。この係合面は、上下方向に直交する平面となっている。また、この係合面は、第1交差方向における固定穴17aの両側に配置されている。抜止め部21dの上端部は、この係合面に下側から接触可能となっている。
【0065】
第2交差方向における固定穴17aの外側には、ケース体17の上面から下側に向かって窪む凹部17dが形成されている。第2交差方向における凹部17dの内側は、固定穴17aに繋がっている。すなわち、ケース体17には、被写体側に向かって窪むとともに固定穴17aに繋がる凹部17dが形成されており、凹部17dは、第2交差方向における固定穴17aの外側に配置されている。凹部17dの深さは、固定穴17aの深さよりも浅くなっている。第1交差方向における凹部17dの幅は、第1交差方向における固定穴17aの幅よりも狭くなっている。凹部17dは、第1交差方向における固定穴17aの中心部に繋がっている。凹部17dは、ケース体17に支持部材21を固定するための接着剤が溜まる接着剤溜まりとなっている。
【0066】
第2交差方向における固定穴17aの外側の面は、支持部材21の基部21aが当接する当接面17eとなっている。当接面17eは、第2交差方向に略直交する平面となっている。第1交差方向における当接面17eの中心部には、接着剤を流して配置するための溝17fが形成されている。溝17fは、凹部17dの下側に配置されている。底部17bの上面にも、接着剤を流して配置するための溝17gが形成されている。第2交差方向における固定穴17aの内側部分には、ケース体17に対する支持部材21の、第2交差方向の内側への移動を規制するための規制面17jが形成されている。規制面17jは、第2交差方向に略直交する平面となっている。
【0067】
支持部材21は、被写体側から固定穴17aに押し込まれている。すなわち、支持部材21は、上側から固定穴17aに押し込まれている。本形態では、上下方向が固定穴17aに対する支持部材21の押込み方向となっている。ケース体17には、固定穴17aへの支持部材21の押込み方向における支持部材21の位置の目印となる基準面17kが形成されている。すなわち、ケース体17には、固定穴17aへの支持部材21の押込み方向における支持部材21の位置を確認するための基準面17kが形成されている。
【0068】
基準面17kは、上下方向に直交する(すなわち、固定穴17aに対する支持部材21の押込み方向に直交する)平面である。基準面17kは、凹部17dの中に形成されている。具体的には、第1交差方向において、凹部17dの上側部分の幅が凹部17dの下側部分の幅よりも広くなっており、第1交差方向における凹部17dの両端部に形成される段差面が基準面17kとなっている。基準面17kは、第1交差方向における凹部17dの壁面に繋がっている。また、第2交差方向における基準面17kの内側端は、当接面17eに繋がっている。
【0069】
(支持部材の配置)
支持部材20は、被写体側から固定穴16aに押し込まれて固定されている。支持部材20が固定穴16aに押し込まれるときには、基部20aに固定される球体22の一部が、第1腕部4bの先端部4eに形成される凹部の中に配置されるように、支持部材20が中間部材4に取り付けられている(
図4参照)。このときには、先端部4eの下端側部分は、第1交差方向において基部20aの内側に配置されるとともに底板部20cの上側に配置されている。腕部20bの一部は、先端部4eに係合している。底板部20cは、支持部材20に対する先端部4eの下側への移動を規制する機能を果たしている。腕部20bは、支持部材20に対する先端部4eの上側への移動を規制する機能と、支持部材20に対する先端部4eの第2交差方向の両側への移動を規制する機能とを果たしている。
【0070】
本形態では、支持部材20が固定穴16aに対して正規の位置まで押し込まれているときに、基部20aに繋がる腕部20bの根本部分の被写体側の端面と基準面16kとがカメラモジュール2の光軸方向において(すなわち、固定穴16aに対する支持部材20の押込み方向において)同じ位置に配置されている。すなわち、支持部材20が固定穴16aに対して正規の位置まで押し込まれているときに、カメラモジュール2の光軸方向において支持部材20の被写体側の端面の一部と基準面16kとが同じ位置に配置されている。
【0071】
固定穴16aの中に固定される支持部材20では、第1交差方向における基部20aの外側の面が当接面16eに当接し、底部16bの上面に底板部20cの下面が当接している。また、腕部20bが第1交差方向において規制面16jの外側に配置され、抜止め部20dが係合面の下側に配置されている。球体22は、第1交差方向の外側から第1腕部4bの先端部4eの凹部に接触している。基部20aおよび球体22は、第1腕部4bのバネ性によって、第1交差方向における外側に付勢されている。すなわち、第1腕部4bは、第1交差方向の外側に基部20aおよび球体22を付勢している。
【0072】
支持部材21は、被写体側から固定穴17aに押し込まれて固定されている。支持部材21が固定穴17aに押し込まれるときには、基部21aに固定される球体23の一部が、第2腕部4cの先端部4jに形成される凹部4kの中に配置されるように、支持部材21が中間部材4に取り付けられている(
図4参照)。このときには、先端部4jは、第2交差方向において基部21aの内側に配置されるとともに底板部21cの上側に配置されている。腕部21bの一部は、先端部4jに係合している。底板部21cは、支持部材21に対する先端部4jの下側への移動を規制する機能を果たしている。腕部21bは、支持部材21に対する先端部4jの上側への移動を規制する機能と、支持部材21に対する先端部4jの第1交差方向の両側への移動を規制する機能とを果たしている。
【0073】
本形態では、支持部材21が固定穴17aに対して正規の位置まで押し込まれているときに、基部21aに繋がる腕部21bの根本部分の被写体側の端面と基準面17kとが上下方向において(すなわち、固定穴17aに対する支持部材21の押込み方向において)同じ位置に配置されている。すなわち、支持部材21が固定穴17aに対して正規の位置まで押し込まれているときに、上下方向において支持部材21の被写体側の端面の一部と基準面17kとが同じ位置に配置されている。
【0074】
固定穴17aの中に固定される支持部材21では、第2交差方向における基部21aの外側の面が当接面17eに当接し、底部17bの上面に底板部21cの下面が当接している。また、腕部21bが第2交差方向において規制面17jの外側に配置され、抜止め部21dが係合面の下側に配置されている。球体23は、第2交差方向の外側から先端部4jの凹部4kに接触している。基部21aおよび球体23は、第2腕部4cのバネ性によって、第2交差方向における外側に付勢されている。すなわち、第2腕部4cは、第2交差方向の外側に基部21aおよび球体23を付勢している。
【0075】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、ホルダ16に、固定穴16aへの支持部材20の押込み方向における支持部材20の位置の目印となる基準面16kが形成されている。そのため、本形態では、光学ユニット1の組立時に支持部材20を固定穴16aに押し込んだ後、基準面16kを目印にして固定穴16aへの支持部材20の押込み方向における支持部材20の位置を目視で確認することが可能になる。したがって、本形態では、光学ユニット1の組立時に、支持部材20をホルダ16の固定穴16aに対して正規の位置まで押し込むことが可能になる。
【0076】
また、本形態では、ケース体17に、固定穴17aへの支持部材21の押込み方向における支持部材21の位置の目印となる基準面17kが形成されている。そのため、本形態では、光学ユニット1の組立時に支持部材21を固定穴17aに押し込んだ後、基準面17kを目印にして固定穴17aへの支持部材21の押込み方向における支持部材21の位置を目視で確認することが可能になる。したがって、本形態では、光学ユニット1の組立時に、支持部材21をケース体17の固定穴17aに対して正規の位置まで押し込むことが可能になる。
【0077】
本形態では、支持部材20が固定穴16aに対して正規の位置まで押し込まれているときに、固定穴16aに対する支持部材20の押込み方向において支持部材20の被写体側の端面の一部と基準面16kとが同じ位置に配置されている。そのため、本形態では、光学ユニット1の組立時に支持部材20を固定穴16aに押し込んだ後、基準面16kを目印にして、支持部材20が固定穴16aに対して正規の位置まで押し込まれていることを目視で確認しやすくなる。
【0078】
同様に本形態では、支持部材21が固定穴17aに対して正規の位置まで押し込まれているときに、固定穴17aに対する支持部材21の押込み方向において支持部材21の被写体側の端面の一部と基準面17kとが同じ位置に配置されているため、光学ユニット1の組立時に支持部材21を固定穴17aに押し込んだ後、基準面17kを目印にして、支持部材21が固定穴17aに対して正規の位置まで押し込まれていることを目視で確認しやすくなる。
【0079】
また、本形態では、支持部材20が固定穴16aに対して正規の位置まで押し込まれているときに、基部20aに繋がる腕部20bの根本部分の被写体側の端面と基準面16kとが、固定穴16aに対する支持部材20の押込み方向において同じ位置に配置されている。基部20aから伸びる腕部20bの先端側部分の被写体側の端面の位置は、腕部20bの根本部分の被写体側の端面の位置と比較して公差の範囲内でばらつきやすいため、腕部20bの先端側部分の被写体側の端面と基準面16kとが押込み方向において同じ位置に配置されていても、支持部材20が固定穴16aに対して正規の位置まで押し込まれていない場合が生じうる。
【0080】
これに対して、腕部20bの根本部分の被写体側の端面の位置は、腕部20bの先端側部分の被写体側の端面の位置と比較してばらつきにくいため、本形態では、光学ユニット1の組立時に、腕部20bの根本部分の被写体側の端面と基準面16kとが押込み方向において同じ位置に配置されるまで支持部材20を固定穴16aに押し込むことで、支持部材20を固定穴16aに対して正規の位置まで確実に押し込むことが可能になる。同様に、本形態では、光学ユニット1の組立時に、腕部21bの根本部分の被写体側の端面と基準面17kとが押込み方向において同じ位置に配置されるまで支持部材21を固定穴17aに押し込むことで、支持部材21を固定穴17aに対して正規の位置まで確実に押し込むことが可能になる。
【0081】
本形態では、ホルダ16に、反被写体側に向かって窪むとともに固定穴16aに繋がる凹部16dが形成されている。そのため、本形態では、光学ユニット1の組立時に、固定穴16aに支持部材20を押し込むための治具の一部を凹部16dに配置して固定穴16aに支持部材20を押し込むことが可能になる。また、本形態では、反被写体側に向かって窪む凹部16dの中に基準面16kが形成されているため、固定穴16aに支持部材20を押し込むための治具の一部が凹部16dに配置される場合には、支持部材20が固定穴16aに対して正規の位置まで押し込まれたときに、治具の一部が基準面16kに突き当たるようにすることで、治具を用いて、支持部材20を固定穴16aに対して正規の位置まで確実に押し込むことが可能になる。
【0082】
同様に本形態では、ケース体17に、反被写体側に向かって窪むとともに固定穴17aに繋がる凹部17dが形成されているため、光学ユニット1の組立時に、固定穴17aに支持部材21を押し込むための治具の一部を凹部17dに配置して固定穴17aに支持部材21を押し込むことが可能になる。また、本形態では、反被写体側に向かって窪む凹部17dの中に基準面17kが形成されているため、固定穴17aに支持部材21を押し込むための治具の一部が凹部17dに配置される場合には、支持部材21が固定穴17aに対して正規の位置まで押し込まれたときに、治具の一部が基準面17kに突き当たるようにすることで、治具を用いて、支持部材21を固定穴17aに対して正規の位置まで確実に押し込むことが可能になる。
【0083】
また、本形態では、凹部16d、17dが接着剤溜まりとなっており、デッドスペースとなりやすい接着剤溜まりの中に基準面16k、17kが形成されているため、デッドスペースを有効活用することが可能になる。
【0084】
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
【0085】
上述した形態において、支持部材20が固定穴16aに対して正規の位置まで押し込まれているときに、固定穴16aに対する支持部材20の押込み方向において、基部20aに繋がる腕部20bの根本部分の被写体側の端面と基準面16kとがずれていても良い。この場合には、たとえば、固定穴16aに対する支持部材20の押込み方向において、基部20aの被写体側の端面と基準面16kとが同じ位置に配置されていても良いし、基部20aの被写体側の端面と基準面16kとがずれていても良い。
【0086】
同様に上述した形態において、支持部材21が固定穴17aに対して正規の位置まで押し込まれているときに、固定穴17aに対する支持部材21の押込み方向において、基部21aに繋がる腕部21bの根本部分の被写体側の端面と基準面17kとがずれていても良い。この場合には、たとえば、固定穴17aに対する支持部材21の押込み方向において、基部21aの被写体側の端面と基準面17kとが同じ位置に配置されていても良いし、基部21aの被写体側の端面と基準面17kとがずれていても良い。
【0087】
上述した形態において、腕部20bの被写体側の端面と基部20aの被写体側の端面とが同一平面上に形成されていても良い。この場合には、支持部材20が固定穴16aに対して正規の位置まで押し込まれているときに、固定穴16aに対する支持部材20の押込み方向において支持部材20の被写体側の端面の全体と基準面16kとが同じ位置に配置されている。同様に上述した形態において、腕部21bの被写体側の端面と基部21aの被写体側の端面とが同一平面上に形成されていても良い。この場合には、支持部材21が固定穴17aに対して正規の位置まで押し込まれているときに、固定穴17aに対する支持部材21の押込み方向において支持部材21の被写体側の端面の全体と基準面17kとが同じ位置に配置されている。
【0088】
上述した形態において、固定穴16aへの支持部材20の押込み方向における支持部材20の位置の目印となる基準面が凹部16dの中に形成されていなくても良い。たとえば、
図6、
図8に示すように、第1交差方向における固定穴16aの内側を規定する壁部の被写体側の端面が、固定穴16aへの支持部材20の押込み方向における支持部材20の位置の目印となる基準面16rとなっていても良い。この場合には、支持部材20が固定穴16aに対して正規の位置まで押し込まれているときに、たとえば、固定穴16aに対する支持部材20の押込み方向において、腕部20bの先端側部分の被写体側の端面と基準面16rとが同じ位置に配置されていても良い。
【0089】
同様に上述した形態において、固定穴17aへの支持部材21の押込み方向における支持部材21の位置の目印となる基準面が凹部17dの中に形成されていなくても良い。たとえば、
図7、
図9に示すように、第2交差方向における固定穴17aの内側を規定する壁部の被写体側の端面が、固定穴17aへの支持部材21の押込み方向における支持部材21の位置の目印となる基準面17rとなっていても良い。この場合には、支持部材21が固定穴17aに対して正規の位置まで押し込まれているときに、たとえば、固定穴17aに対する支持部材21の押込み方向において、腕部21bの先端側部分の被写体側の端面と基準面17rとが同じ位置に配置されていても良い。
【0090】
上述した形態において、球体22は、第1腕部4bの先端部4eに固定されていても良い。この場合には、支持部材20の基部20aに、球体22の一部が配置される凹部が形成されている。同様に、球体23は、第2腕部4cの先端部4jに固定されていても良い。この場合には、支持部材21の基部21aに、球体23の一部が配置される凹部が形成されている。
【0091】
上述した形態において、光学ユニット1は、カメラモジュール2の光軸Lを回動中心にして中間部材4に対してカメラモジュール2を回動させる回動機構を備えていても良い。この場合には、中間部材4は、第1中間部材と第2中間部材とを備えている。可動体3は、カメラモジュール2の光軸Lを回動中心にして第1中間部材に対して回動可能になっており、第1中間部材は、第1軸線L1を回動中心にして第2中間部材に対して回動可能となっている。
【0092】
上述した形態において、ホルダ16に基準面16kが形成されていなくても良い。また、上述した形態において、ケース体17に基準面17kが形成されていなくても良い。さらに、上述した形態において、第1交差方向(V方向)は、光軸Lに直交していなくても良い。また、上述した形態において、第2交差方向(W方向)は、第1交差方向に直交していなくても良い。また、上述した形態において、光学ユニット1は、携帯機器以外の各種の機器に搭載されても良い。
【符号の説明】
【0093】
1 光学ユニット(振れ補正機能付き光学ユニット)
2 カメラモジュール
3 可動体
4 中間部材
5 固定体
8、9 駆動機構
12 第1支点部
13 第2支点部
16 ホルダ(固定穴形成部材)
16a、17a 固定穴
16d、17d 凹部
16k、16r、17k、17r 基準面
17 ケース体(固定穴形成部材)
20、21 支持部材
20a、21a 基部
20b、21b 腕部
22、23 球体
L 光軸
V 第1交差方向
W 第2交差方向