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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023167073
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】弁装置
(51)【国際特許分類】
   F16K 5/08 20060101AFI20231116BHJP
【FI】
F16K5/08 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022077955
(22)【出願日】2022-05-11
(71)【出願人】
【識別番号】000116574
【氏名又は名称】愛三工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】河井 伸二
【テーマコード(参考)】
3H054
【Fターム(参考)】
3H054AA03
3H054BB22
3H054CB16
3H054CD11
(57)【要約】
【課題】シャフトおよびバルブの円滑な回転動作ができる弁装置を提供する。
【解決手段】本開示の一態様は、バルブ本体21における回転軸線Lの延伸する方向の一端側にてバルブ本体21に接続し、ハウジング11に設けられた軸受41によって回転可能に支持されるシャフト14を有する弁装置1において、バルブ本体21における回転軸線Lの延伸する方向の他端側に形成され、バルブ本体21の内部と連通するバルブ軸端開口部24と、バルブ軸端開口部24と連通し、かつ、バルブ12を回転可能に支持する入口パイプ15と、を有し、入口パイプ15は、位置調整可能な状態でハウジング11と一体になっている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の回転軸線を中心に回転可能なバルブ本体と、前記バルブ本体の径方向外側の外壁に形成される外壁面と、前記バルブ本体の外部と内部とを連通するように前記外壁面に形成されるバルブ開口部と、を備えるバルブと、
環状または筒状の弁座本体と、前記弁座本体の内側に形成され前記バルブ開口部に連通可能な弁孔と、前記バルブの前記外壁面に接触する環状のシート面と、を備える弁座と、
前記バルブと前記弁座とを収容し、前記弁座本体を保持するハウジングと、
前記バルブ本体における前記回転軸線の延伸する方向の一端側にて前記バルブ本体に接続し、前記ハウジングに設けられた軸受によって回転可能に支持されるシャフトと、を有する
弁装置において、
前記バルブ本体における前記回転軸線の延伸する方向の他端側に形成され、前記バルブ本体の内部と連通するバルブ軸端開口部と、
前記バルブ軸端開口部と連通し、かつ、前記バルブ本体を回転可能に支持する入口パイプと、を有し、
前記入口パイプは、位置調整可能な状態で前記ハウジングと一体になっていること、
を特徴とする弁装置。
【請求項2】
請求項1の弁装置において、
前記入口パイプは、前記バルブ軸端開口部の内部に挿入されていること、
を特徴とする弁装置。
【請求項3】
請求項1の弁装置において、
前記バルブは、前記バルブ軸端開口部に連通する円筒部を備え、
前記円筒部は、前記入口パイプの内部に挿入されていること、
を特徴とする弁装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1つの弁装置において、
前記入口パイプは、流体を流すための流体ポンプと一体的に形成されていること、
を特徴とする弁装置。
【請求項5】
請求項1の弁装置において、
前記入口パイプは、径方向に延伸するフランジ部を備え、前記ハウジングと前記フランジ部との間にシール部材を配置させながら、位置調整可能な状態で、前記ハウジングと一体になっていること、
を特徴とする弁装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、弁装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、弁装置が開示されている。そして、この弁装置においては、バルブの回転軸線の延伸する方向について、一端側にてハウジングに設けられた軸受によってシャフトが回転可能に支持され、他端側にてハウジングに設けられた軸受によってバルブが回転可能に支持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-204724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示される弁装置においては、シャフトやバルブを支持する軸受がハウジングに設けられている。そのため、ハウジングの成形精度や使用環境下での熱変形によっては、シャフトの回転軸線とバルブの回転軸線との軸ズレが生じて、シャフトおよびバルブの円滑な回転動作ができなくなるおそれがある。
【0005】
そこで、本開示は上記した課題を解決するためになされたものであり、シャフトおよびバルブの円滑な回転動作ができる弁装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた本開示の一形態は、所定の回転軸線を中心に回転可能なバルブ本体と、前記バルブ本体の径方向外側の外壁に形成される外壁面と、前記バルブ本体の外部と内部とを連通するように前記外壁面に形成されるバルブ開口部と、を備えるバルブと、環状または筒状の弁座本体と、前記弁座本体の内側に形成され前記バルブ開口部に連通可能な弁孔と、前記バルブの前記外壁面に接触する環状のシート面と、を備える弁座と、前記バルブと前記弁座とを収容し、前記弁座本体を保持するハウジングと、前記バルブ本体における前記回転軸線の延伸する方向の一端側にて前記バルブ本体に接続し、前記ハウジングに設けられた軸受によって回転可能に支持されるシャフトと、を有する弁装置において、前記バルブ本体における前記回転軸線の延伸する方向の他端側に形成され、前記バルブ本体の内部と連通するバルブ軸端開口部と、前記バルブ軸端開口部と連通し、かつ、前記バルブ本体を回転可能に支持する入口パイプと、を有し、前記入口パイプは、位置調整可能な状態で前記ハウジングと一体になっていること、を特徴とする。
【0007】
この態様によれば、シャフトはハウジングに設けられた軸受によって支持される一方で、バルブはハウジングと一体になっている入口パイプによって支持されており、このようにして、シャフト及びバルブを支持する部材を分けている。そして、入口パイプは、位置調整可能な状態でハウジングと一体になっている。そのため、ハウジングの成形精度の誤差や変形によりハウジングに設けられた軸受によって支持されるシャフトの回転軸線の位置や傾きが変化しても、入口パイプの位置を調整することにより、シャフトの回転軸線とバルブの回転軸線との軸ズレを抑制できる。したがって、シャフトおよびバルブの円滑な回転動作ができる。
【0008】
上記の態様においては、前記入口パイプは、前記バルブ軸端開口部の内部に挿入されていること、が好ましい。
【0009】
この態様によれば、入口パイプはバルブ本体のバルブ軸端開口部の内部に挿入されているので、入口パイプとバルブとの間のシール性を簡易な構造で確保できる。また、弁装置の体格を小型化できる。
【0010】
上記の態様においては、前記バルブは、前記バルブ軸端開口部に連通する円筒部を備え、前記円筒部は、前記入口パイプの内部に挿入されていること、が好ましい。
【0011】
この態様によれば、バルブに備わる円筒部が入口パイプの内部に挿入されているので、シャフトを支持する軸受の位置とバルブが入口パイプにより支持される位置との間の距離が長くなることから、シャフトの傾きを小さく抑えることができる。
【0012】
上記の態様においては、前記入口パイプは、流体を流すための流体ポンプと一体的に形成されていること、が好ましい。
【0013】
この態様によれば、入口パイプは流体ポンプと一体的に形成されているので、流体ポンプと弁装置との間の流体の配管構成をよりコンパクトにすることができる。そのため、弁装置の体格を小型化できる。
【0014】
上記の態様においては、前記入口パイプは、径方向に延伸するフランジ部を備え、前記ハウジングと前記フランジ部との間にシール部材を配置させながら、位置調整可能な状態で、前記ハウジングと一体になっていること、が好ましい。
【0015】
この態様によれば、入口パイプは、フランジ部を介して位置調整可能な状態でハウジングと一体になっているので、位置調整が容易になる。そのため、容易にシャフトの軸線とバルブの回転軸線との軸ズレを抑制できる。
【発明の効果】
【0016】
本開示の弁装置によれば、シャフトおよびバルブの円滑な回転動作ができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1実施形態の弁装置の図である。
図2図1のA-A断面図である。
図3】第1実施形態の第1変形例の弁装置の図である。
図4】第1実施形態の第1変形例において、バルブの成形時の成形型の抜き方向を矢印で示す図である。
図5】第1実施形態の第2変形例の弁装置の図である。
図6】第2実施形態の弁装置の図である。
図7】第3実施形態の弁装置の図である。
図8】従来技術の弁装置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本開示の弁装置の実施形態について説明する。
〔第1実施形態〕
まず、第1実施形態について説明する。
【0019】
(弁装置の概要説明)
本実施形態の弁装置1は、大流量または高水圧の環境下で使用可能な制御弁であって、流体(例えば、冷却水)の流れの制御を行う制御弁である。そして、弁装置1は、流路の入口を1つ、流路の出口を2つ備えており、流体を排出する流路として2つの流路の出口を切り替える機能を有する制御弁である。
【0020】
図1図2に示すように、弁装置1は、ハウジング11と、バルブ12と、第1弁座13Aと、第2弁座13Bと、シャフト14と、入口パイプ15と、第1出口パイプ16Aと、第2出口パイプ16Bを有する。
【0021】
ハウジング11は、樹脂により形成され、バルブ12と弁座13とを収容し、弁座13の弁座本体31を保持している。
【0022】
バルブ12は、樹脂により形成されるボール形状のボールバルブであって、バルブ本体21と、外壁面22と、第1バルブ開口部23Aと、第2バルブ開口部23Bと、バルブ軸端開口部24と、内部流路25とを備えている。
【0023】
バルブ本体21は、ボール形状に形成され、所定の回転軸線Lを中心に回転可能に設けられている。外壁面22は、バルブ本体21の径方向外側の外壁に形成されている。第1バルブ開口部23Aと第2バルブ開口部23Bは、バルブ本体21の内部に形成される内部流路25の出口であって、バルブ本体21の外部と内部とを連通するようにして、外壁面22に形成されている。なお、図2に示すように、第1バルブ開口部23Aと第2バルブ開口部23Bは、90度位相がずれた位置に形成されている。
【0024】
バルブ軸端開口部24は、入口パイプ15と連通しており、バルブ本体21における回転軸線Lの延伸する方向の他端側の位置に形成され、バルブ本体21の内部の内部流路25と連通するものであって、内部流路25の入口である。なお、図1に示すように、第1バルブ開口部23Aとバルブ軸端開口部24は、90度位相がずれた位置に形成されている。なお、同様に、第2バルブ開口部23Bとバルブ軸端開口部24も、90度位相がずれた位置に形成されている。
【0025】
なお、バルブ12は、ボールバルブの代わりに、回転軸線Lを中心に回転可能に設けられている円筒形状の円筒バルブであってもよい。
【0026】
第1弁座13Aはハウジング11の上部の位置に設けられ、第2弁座13Bはハウジング11の下部の位置に設けられている。第1弁座13Aと第2弁座13Bは、それぞれ、弁座本体31と、弁孔32と、シート面33を備えている。
【0027】
弁座本体31は、環状または筒状に形成されている。弁孔32は、弁座本体31の内側に形成されており、第1バルブ開口部23Aや第2バルブ開口部23Bに連通可能である。シート面33は、バルブ12の外壁面22に接触するようにして、環状に形成されている。
【0028】
シャフト14は、金属により形成され、バルブ本体21の回転軸線Lの延伸する方向の一端側の位置にてバルブ本体21に接続し、ハウジング11に設けられた軸受41によって回転可能に支持されている。
【0029】
入口パイプ15は、樹脂により形成され、ハウジング11と一体になっており、バルブ軸端開口部24と連通している。なお、入口パイプ15の詳細については、後述する。
【0030】
第1出口パイプ16Aは樹脂により形成されハウジング11の上部の位置にてハウジング11と一体に形成され、第2出口パイプ16Bは樹脂により形成されハウジング11の下部の位置にてハウジング11と一体に形成されている。また、第1出口パイプ16Aは第1弁座13Aの弁孔32の内側に形成され第1バルブ開口部23Aに連通可能であり、第2出口パイプ16Bは第2弁座13Bの弁孔32の内側に形成され第2バルブ開口部23Bに連通可能である。
【0031】
以上のような構成の弁装置1は、バルブ12のバルブ本体21が回転軸線Lを中心にして回転することにより、第1バルブ開口部23Aが第1出口パイプ16Aに連通する状態と、第2バルブ開口部23Bが第2出口パイプ16Bに連通する状態に切り替えることができる。そして、これにより、弁装置1は、入口パイプ15からバルブ12におけるバルブ軸端開口部24と内部流路25と第1バルブ開口部23A(または、第2バルブ開口部23B)に流した流体(例えば、冷却水)を、第1出口パイプ16A(または第2出口パイプ16B)に流して排出することができる。
【0032】
(入口パイプについて)
従来技術の弁装置101においては、図8に示すように、シャフト114は、ハウジング111に設けられた2つの軸受141により支持されていた。しかしながら、この2つの軸受141はハウジング111に設けられているので、ハウジング111の成形精度や使用環境下での熱変形によっては、シャフト114の回転軸線とバルブ112の回転軸線との軸ズレが生じて、シャフト114およびバルブ112の円滑な回転動作ができなくなるおそれがあった。また、シャフト114および軸受141の存在により、流体の圧損が生じていた。さらに、ハウジング111における流体の入口(図8にて右側の軸受141の位置にある流体の入口)にて、流体の流量損失を防ぐために、シール部材を配置する必要もあった。
【0033】
これに対し、本実施形態の弁装置1においては、図1に示すように、入口パイプ15における円筒部15aのバルブ本体21側の端部15bが、バルブ軸端開口部24の内部に挿入されており、バルブ本体21を回転可能に支持している。そして、このようにして、入口パイプ15の円筒部15aの端部15bの外周面とバルブ12の内部流路25の内周面とが摺動可能な状態で接触して、バルブ12が回転軸線Lを中心に回転可能な状態で入口パイプ15により支持されている。すなわち、入口パイプ15がバルブ12を支持する軸受の機能を有している。
【0034】
さらに、入口パイプ15は、その径方向について位置調整可能な状態で、ハウジング11と一体になっている。具体的には、入口パイプ15は、径方向に延伸するフランジ部51を備え、ハウジング11とフランジ部51との間にシール部材52を配置させながら、径方向について位置調整可能な状態で、ハウジング11と一体になっている。詳しくは、フランジ部51は、ボルト53の径よりも大きい径のボルト挿入穴54を備えており、ボルト挿入穴54に挿入されたボルト53によりハウジング11に締結されている。また、ハウジング11は入口パイプ15の円筒部15aを挿入する孔11aを備えているが、この孔11aの径は入口パイプ15の円筒部15aの径よりも大きいので、孔11aと入口パイプ15の円筒部15aとの間には隙間が形成されている。これにより、入口パイプ15は、径方向について位置調整可能な状態で、ハウジング11と一体になっている。
【0035】
(本実施形態の効果)
本実施形態の弁装置1によれば、入口パイプ15がバルブ12を回転可能に支持している。このようにして、シャフト14はハウジング11に設けられた軸受41によって支持される一方で、バルブ12はハウジング11と一体になっている入口パイプ15によって支持されており、シャフト14及びバルブ12を支持する部材を分けている。そして、入口パイプ15は、位置調整可能な状態でハウジング11と一体になっている。
【0036】
そのため、ハウジング11の成形精度の誤差や変形によりハウジング11に設けられた軸受41によって支持されるシャフト14の回転軸線の位置や傾きが変化しても、入口パイプ15の位置を調整することにより、シャフト14の回転軸線とバルブ12の回転軸線Lとの軸ズレ(以下、「シャフト14とバルブ12の軸ズレ」という。)の発生を抑制できる。したがって、シャフト14およびバルブ12の円滑な回転動作が可能となる。
【0037】
また、入口パイプ15はバルブ軸端開口部24の内部に挿入されているので、入口パイプ15からバルブ12の外側のハウジング11内に流体が流れ込み難くなる。そして、このようにして、入口パイプ15とバルブ12との間のシール性を簡易な構造で確保できる。また、弁装置1の体格を小型化できる。
【0038】
また、バルブ12の内部流路25や入口パイプ15の円筒部15aの内側の流路の内部にシャフト14を設けていないので、流体の圧損を低減できる。
【0039】
また、入口パイプ15はフランジ部51を介して位置調整可能な状態でハウジング11と一体になっているので、フランジ部51の位置調整を行うことで、容易に入口パイプ15の位置調整ができる。そのため、容易にシャフト14とバルブ12の軸ズレを抑制できる。
【0040】
(変形例)
また、第1変形例として、図3に示すようにして、入口パイプ15の円筒部15aの径を拡大して、樹脂製のバルブ12(すなわち、バルブ本体21)の厚みを薄肉かつ均肉にしてもよい。これにより、バルブ12の成形後のひけ等が軽減してバルブ12の真球精度が向上するとともに、成形型への樹脂の充填時間や樹脂の冷却時間を短縮して成形時間の短縮化や、樹脂の使用量を低減してコストの低減化を図ることができる。なお、バルブ12の成形時における成形型の抜き方向は、図4にて矢印で示すとおりである。
【0041】
また、第2変形例として、図5に示すように、摺動性を高めることができる円筒形状の樹脂(例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン))で形成された部材であるテフロンカラー61を、入口パイプ15の円筒部15aの外周面とバルブ12のバルブ軸端開口部24の内周面との間に配置してもよい。これにより、入口パイプ15とバルブ12との間の摺動性が向上する。なお、「テフロン」は登録商標である。
【0042】
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態について、第1実施形態と異なる内容のみ説明し、第1実施形態と共通する内容の説明は省略する。
【0043】
本実施形態では、図6に示すように、バルブ12は、バルブ軸端開口部24に連通する円筒部71を備えている。この円筒部71は、円筒形状に形成される部材であって、バルブ本体21の外壁面22から回転軸線Lに沿って外側に突出するようにして形成されている。そして、このような円筒部71は、その外周面が入口パイプ15の円筒部15aの内周面と摺動可能に接触した状態で、入口パイプ15の円筒部15aの内部(すなわち、内周面に対して径方向の内側)に挿入されている。このようにして、バルブ12の円筒部71が入口パイプ15に摺動可能な状態で支持されている。
【0044】
本実施形態の弁装置1によれば、バルブ12に備わる円筒部71が入口パイプ15の円筒部15aの内部に挿入されているので、シャフト14を支持する軸受41の位置とバルブ12の円筒部71が入口パイプ15により支持される位置との間の距離が長くなる。そして、これにより、シャフト14の回転軸線の傾きを小さく抑えることができる。そのため、シャフト14とバルブ12の軸ズレを抑制できる。
【0045】
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態について、第1,2実施形態と異なる内容のみ説明し、第1,2実施形態と共通する内容の説明は省略する。
【0046】
本実施形態では、図7に示すように、入口パイプ15は、弁装置1に流体を流すための流体ポンプであるウォーターポンプ81と一体的に形成されている。
【0047】
本実施形態の弁装置1によれば、入口パイプ15はウォーターポンプ81と一体的に形成されているので、ウォーターポンプ81と弁装置1との間の流体の配管構成をよりコンパクトにすることができる。そのため、弁装置1の体格を小型化できる。
【0048】
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本開示を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。
【符号の説明】
【0049】
1 弁装置
11 ハウジング
12 バルブ
13A 第1弁座
13B 第2弁座
14 シャフト
15 入口パイプ
16A 第1出口パイプ
16B 第2出口パイプ
21 バルブ本体
22 外壁面
23A 第1バルブ開口部
23B 第2バルブ開口部
24 バルブ軸端開口部
25 内部流路
31 弁座本体
32 弁孔
33 シート面
41 軸受
51 フランジ部
52 シール部材
71 円筒部
81 ウォーターポンプ
L 回転軸線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8