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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023167077
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】座椅子型のシーソー運動用具
(51)【国際特許分類】
   A63B 22/16 20060101AFI20231116BHJP
【FI】
A63B22/16
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022077960
(22)【出願日】2022-05-11
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-21
(71)【出願人】
【識別番号】520286832
【氏名又は名称】株式会社三圭
(74)【代理人】
【識別番号】230115336
【弁護士】
【氏名又は名称】山下 あや理
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 舞香
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 三千代
(57)【要約】
【課題】
若い男女の健常者のみならず、高齢者や病弱者、身体障害者などでも、主として足腰の筋肉強化や関節の矯正、その他の健康増進のために使いやすい座椅子型のシーソー運動用具を提供する。
【解決手段】
左右一対のサイド壁(11)を備えた剛性な枠フレーム(M)と、その両サイド壁(11)の向かい合う相互間に介在するシーソー台(A)とから成り、そのシーソー台(A)における水平な台板(15)の中央部を枠フレーム(M)の両サイド壁(11)へ、それ自身の板厚寸法(t)よりも大きな直径寸法(d)の丸軸(18)によって枢支させ、その台板(15)が使用者によって押し下げられた時、上記丸軸(18)の円周面に沿って弧を描き乍ら、ゆっくりと前後方向へシーソー運動するように定めた。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右一対のサイド壁を備えた剛性な枠フレームと、その両サイド壁の向かい合う相互間に介在する水平な台板を備えたシーソー台とから成り、
上記シーソー台における台板の中央部を枠フレームの両サイド壁へ、それ自身の板厚寸法よりも大きな直径寸法の丸軸によって枢支させ、
そのシーソー台の台板が使用者によって押し下げられた時、上記丸軸の円周面に沿って弧を描き乍ら、ゆっくりと前後方向へシーソー運動するように定めたことを特徴とする座椅子型のシーソー運動用具。
【請求項2】
シーソー台における台板の枢支用丸軸を回動軸として、枠フレームの両サイド壁へ水平の設置状態に貫通横架させ、
その回動軸へ上方から台板を複数の皿ビスにより取り付け一体化すると共に、
上記回動軸を挟持する前後一対の平行な補強バーにも、その上方から台板を別な複数の皿ビスにより取り付け一体化したことを特徴とする請求項1記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【請求項3】
シーソー運動する台板の上面に、前後一対の指掛け凸条を平行に列設したことを特徴とする請求項1記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【請求項4】
断面形状、大きさ又は/及び材質が異なる各種指掛け凸条を台板の上面へ、着脱・交換自在に取り付け固定したことを特徴とする請求項3記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【請求項5】
シーソー運動する台板の上面に保護マットを敷設一体化すると共に、
その保護マットから複数の平行な滑り止め凸条又は多数の点在分布する滑り止め凸子を一体的に突設したことを特徴とする請求項1記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【請求項6】
シーソー運動する台板における接地面からの設置高さを120~160mmに設定すると共に、その接地面と交叉する台板の傾斜角度を10~40度に設定したことを特徴とする請求項1記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【請求項7】
シーソー運動する台板における接地面と交叉する傾斜角度を規定する前後一対のクッションストッパーを、枠フレームへその台板の枢支用丸軸と平行な設置状態に固定横架させるか、又は台板の前後両端部へ平行な裏当て設置状態に固定横架させたことを特徴とする請求項1記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【請求項8】
枠フレームにおける両サイド壁の上端部を手摺り又は肘掛けとして、その真下位置に切り欠き開口した手指挿入窓から挿入する手指により、上記手摺り又は肘掛けを握り持つことができるように定める一方、
シーソー台における台板の枢支用丸軸を受け入れる円形の軸受口を、両サイド壁の下部位置に対応形成したことを特徴とする請求項1記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【請求項9】
枠フレームを木質材の矩形なベース盤と、そのベース盤から垂立する木質材の両サイド壁とから枠組み一体化すると共に、
そのベース盤の上面にシーソー運動する台板を受け止める前後一対のクッションストッパーと、同じくベース盤の下面に複数の滑り止め用接地脚座とを各々固定設置したことを特徴とする請求項1記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【請求項10】
シーソー運動する台板を木質材から枠フレームの枠内に納まる平面視の矩形に造形し、その台板の枢支用丸軸を木質材の丸棒として、木質材から成る枠フレームの両サイド壁へ貫通横架させたことを特徴とする請求項1記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアキレス腱や下肢三頭筋などを伸展・柔軟化するストレッチ、股関節や骨盤などを矯正するトレーニング、その他の健康増進に役立ち、特に高齢者や病弱者、身体障害者にとっても使いやすく安全な座椅子型のシーソー運動用具に関する。
【背景技術】
【0002】
1枚の台板上へ左右の両足を横並び状態に載せて、その台板を左右方向へ交互にシーソー運動させることにより、主として足腰の筋肉トレーニングやバランス感覚を高めるためのシーソー運動用具が、特許文献1、2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3099281号公報
【特許文献2】特開平8-299493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、特許文献1に記載されたシーソー運動する健康器具の構成では、回転軸(8)が踏み板(1)に通し込まれたステンレス鋼棒として、その踏み板(1)の板厚寸法よりも細い直径寸法を有し、その凹溝状の軸受部(3a)と言わば線接触するに過ぎないため、その支点部の線接触状態にある踏み板(1)が、そのままでの自然に水平状態を保つことは困難であり、必ずや回転軸(8)が空廻りする。
【0005】
そのため、使用者が片足を載せた瞬間に、その踏み板(1)は傾斜して、足首を痛めたり、転倒したりするおそれがある。また、使用者が踏み板(1)を力強く踏み込まなくても、その踏み板(1)は容易にすばやく傾斜する結果、足腰を強化トレーニングするための強い力やシーソー運動速度を必要とせず、延いてはその運動によって足腰に付加される作用力(負荷)が弱く不充分であり、その得られる効果も乏しい。
【0006】
更に、上記踏み板(1)の回転軸(8)はその凹溝状の軸受部(3a)へ、上方から出し入れ自在に挿入される如く、踏み板(1)を交換できるように構成されているため、その踏み板(1)に片足を載せる当初の瞬間的に、これが回転軸(8)の軸受部(3a)から飛び出すおそれがあり、使用者を前後方向や左右方向から囲む壁が立設されていないこととも相俟って、使用者が踏み板(1)から落下する危険があり、若い男女の健常者であればともかく、高齢者やリハビリを要する病弱者、身体障害者などにとっては、安心して便利に使用することができない。
【0007】
この点、特許文献2に記載のシーソー運動用具は風呂のほか、床に設置して使うこともできるとされており、両手で握り持てる左右一対の側材(13)を具備している点で、本発明に近似すると言えるが、未だ次の諸問題がある。
【0008】
つまり、このシーソー運動具の本体(1)は水平の踏み板と垂直の脚板とからなるT字形の一体品であって、その脚板の接地する下端部(吸盤(3))が支点をなしている構成上、その支点(3)を中心として、T字形本体(1)の全体が左右方向へ交互に転倒(横転)する運動を行うことになる。
【0009】
上記T字形本体(1)における水平な踏み板と垂直の脚板との交叉部が支点となってシーソー運動する構成ではないため、据え置き状態の安定性と固定強度(剛性)に劣り、そのT字形をなす本体(1)の踏み板へ使用者が載っていることはできず、これから落下することは必至である。
【0010】
その場合、T字形の本体(1)における水平な踏み板の下部には、左右一対の空気ポンプ(2)が並列設置されており、これによって踏み板を下方から受け止めるとしても、その空気ポンプ(2)は空気圧によって伸縮変形するため、その受け止め状態での安定性と固定強度を維持することは不可能であり、上記高齢者やその他の使用者にとって危険であることに変わりはない。
【0011】
また、左右一対の空気ポンプ(2)は足踏み式の手動ポンプとして、そのT字形本体(1)の踏み板を介して上方から踏み込まれることにより初めて作動し、空気圧(内圧)を発生することになると考えられるところ、上記T字形本体(1)の全体が左右方向へ転倒(横転)した時、その踏み板は必ずや傾斜するため、これによって空気ポンプ(2)を確実に安定良く作動させることができない。
【0012】
仮に作動させることができるとしても、その踏み板の踏み込み力は一定せず、両空気ポンプ(2)の左右相互間において相違変化するため、常に同じ傾斜角度での一定な軌跡を描くシーソー運動にはならない。その結果、使用者にとってどの程度の強さで踏み込めば、どの程度の作用力(負荷)を足腰に受けられるかという言わば因果関係の規則性について、容易に理解・記憶することができず、その体験の蓄積(経験則)をシーソー運動持続の目標達成のために活用できないのである。
【0013】
更に、上記T字形本体(1)における水平な踏み板の左右両端部には受け孔(14)が開口形成されており、その受け孔(14)へ一対の肘掛けとなる側材(13)が、上方から抜き差し自在に差し込み設置されているけれども、その一対の側材(13)は上記T字形本体(1)の転倒(横転)時に昇降することとなる踏み板の左右両端部にあるため、これを使用者が両手で握り持ったとしても、その使用者の姿勢を安定な固定状態に保つことはできず、まして両側材(13)を抜き取った図10のような使用例では、上記本体(1)の踏み板から使用者の落下するおそれがあり、やはり安全性に劣ると言わざるを得ない。
【0014】
何れにしても、特許文献1、2に記載されたシーソー運動用具の構成では、その踏み板へ横並び状態に載せた左右一対の足を、その片足ずつ交互に踏み込んで左右方向へシーソー運動するようになっているに過ぎないため、バランス感覚の訓練には役立つとしても、特にアキレス腱や下腿三頭筋、大腿二頭筋、大臀筋、その他の下半身における後部筋肉のストレッチには全然役立たないのである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明はこのような諸問題の解決を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では左右一対のサイド壁を備えた剛性な枠フレームと、その両サイド壁の向かい合う相互間に介在する水平な台板を備えたシーソー台とから成り、
【0016】
上記シーソー台における台板の中央部を枠フレームの両サイド壁へ、それ自身の板厚寸法よりも大きな直径寸法の丸軸によって枢支させ、
【0017】
そのシーソー台の台板が使用者によって押し下げられた時、上記丸軸の円周面に沿って弧(放物線)を描き乍ら、ゆっくりと前後方向へシーソー運動するように定めたことを特徴とする。
【0018】
また、請求項2ではシーソー台における台板の枢支用丸軸を回動軸として、枠フレームの両サイド壁へ水平の設置状態に貫通横架させ、
【0019】
その回動軸へ上方から台板を複数の皿ビスにより取り付け一体化すると共に、
【0020】
上記回動軸を挟持する前後一対の平行な補強バーにも、その上方から台板を別な複数の皿ビスにより取り付け一体化したことを特徴とする。
【0021】
請求項3ではシーソー運動する台板の上面に、前後一対の指掛け凸条を平行に列設したことを特徴とする。
【0022】
請求項4では断面形状、大きさ又は/及び材質が異なる各種指掛け凸条を台板の上面へ、着脱・交換自在に取り付け固定したことを特徴とする。
【0023】
請求項5ではシーソー運動する台板の上面に保護マットを敷設一体化すると共に、
【0024】
その保護マットから複数の平行な滑り止め凸条又は多数の点在分布する滑り止め凸子を一体的に突設したことを特徴とする。
【0025】
請求項6ではシーソー運動する台板における接地面からの設置高さを120~160mmに設定すると共に、その接地面と交叉する台板の傾斜角度を10~40度に設定したことを特徴とする。
【0026】
請求項7ではシーソー運動する台板における接地面と交叉する傾斜角度を規定する前後一対のクッションストッパーを、枠フレームへその台板の枢支用丸軸と平行な設置状態に固定横架させるか、又は台板の前後両端部へ平行な裏当て設置状態に固定横架させたことを特徴とする。
【0027】
請求項8では枠フレームにおける両サイド壁の上端部を手摺り又は肘掛けとして、その真下位置に切り欠き開口した手指挿入窓から挿入する手指により、上記手摺り又は肘掛けを握り持つことができるように定める一方、
【0028】
シーソー台における台板の枢支用丸軸を受け入れる円形の軸受口を、両サイド壁の下部位置に対応形成したことを特徴とする。
【0029】
請求項9では枠フレームを木質材の矩形なベース盤と、そのベース盤から垂立する木質材の両サイド壁とから枠組み一体化すると共に、
【0030】
そのベース盤の上面にシーソー運動する台板を受け止める前後一対のクッションストッパーと、同じくベース盤の下面に複数の滑り止め用接地脚座とを各々固定設置したことを特徴とする。
【0031】
更に、請求項10ではシーソー運動する台板を木質材から枠フレームの枠内に納まる平面視の矩形に造形し、その台板の枢支用丸軸を木質材の丸棒として、木質材から成る枠フレームの両サイド壁へ貫通横架させたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
請求項1の構成によれば、使用者が起立した姿勢や腰掛けた着席姿勢のもとで、その片足や両足をシーソー台の台板上へ載せ、その台板の前端部側を指先部で踏み込む動作と、同じく台板の後端部側を踵部で踏み込む動作とを繰り返し、前後方向へ交互にシーソー運動することにより、アキレス腱や下腿三頭筋、大臀筋、その他の下半身における後部筋肉を伸ばして、足関節や膝関節などの可動域を広げることができる。
【0033】
また、使用者がシーソー台の台板上へ腰部周辺を載せ、その上半身を台板の前後何れか一方へ向けると共に、下半身を同じく台板の残る他方へ向けた腹這い姿勢や仰向け姿勢として、その台板をやはり前後方向へシーソー運動することにより、背筋や腹筋を伸ばして、股関節や肩関節などの可動域を広げたり、骨盤の鍛練や大臀筋の強化などを行うことができる。
【0034】
その場合、身体の両脇腹部(体側部)は剛性な枠フレームの両サイド壁により、安全に堰き止められた拘束状態として、その正しい姿勢を保つことが求められているため、上記骨盤や姿勢などの矯正も行えるのである。
【0035】
しかも、上記シーソー台の台板が使用者の身体やその一部である手足によって押し下げられた(踏み込まれた)時、その台板は丸軸の円周面に沿って弧(放物線)を描くように、ゆっくりと前後方向へシーソー運動するようになっているため、上記枠フレームの両サイド壁による身体の拘束状態とも相俟って、若い男女の健常者では勿論のこと、高齢者や病弱者、身体障害者でも危険なく安心して使用することができるのである。
【0036】
特に、請求項2の構成を採用するならば、上記台板の中央部がその板厚寸法よりも大きな直径寸法の丸軸によって支持されているだけでなく、その丸軸を挟持する前後一対の補強バーも裏付け状態に固定されているため、台板の重心が低い位置にあり、しかも両補強バーはその台板の弧(放物線)を描く回動作用に抵抗(制動)するウェイト(又はバランサー)として働く結果、上記台板が自然の状態では決して空廻りせず、使用者によって力強く押し下げられる(踏み込まれる)ことを求めている。
【0037】
使用者によって台板の前後両端部から各々加えられる押し下げ力(踏み込み力)の強弱と、そのシーソー運動の速度が、使用者の身体やその希望する部位に加わる負荷となり、その使用者によって適度に調整・制御された負荷を、ストレッチやトレーニング、リハビリ、その他の健康増進のために有効活用することができるのである。
【0038】
請求項3の構成を採用するならば、前後一対の指掛け凸条における何れか一方へ、手や足の指を掛け止め(絡み付け)使用することによって、その指の把持力を鍛練したり、手の平や足の裏を載せて、そのツボを刺激したりすることができるほか、残る他方の指掛け凸条を足の落下用ストッパーとして役立てることも可能である。
【0039】
その場合、請求項4の構成を採用するならば、使用者の希望や使用者の性別、体格、年齢などに応じて、その指掛け凸条を取捨選択することができ、利便性が向上する。
【0040】
請求項5の構成を採用するならば、台板の上面に敷設した保護マットによって、その台板上に載せる身体やその手足を安全に保護することができるほか、その保護マットから突出する複数の平行な滑り止め凸条や多数の点在分布する滑り止め凸子によって、上記手足の滑り止めやツボを指圧するマッサージ効果も得られる利点がある。
【0041】
請求項6の構成を採用するならば、シーソー台の台板上に立ち乗りする使用者の不安感を無くすことができると共に、その台板のシーソー運動によって使用者の身体やその希望する部位に加えられる負荷を充分な強さとして、そのストレッチやトレーニング、リハビリなどの効果も得られるのである。
【0042】
また、請求項7の構成を採用するならば、シーソー運動する台板の押し下げ(踏み込み)時に発生する違和音や、使用者が受けるショックなどを、そのクッションストッパーによって自ずと効果的に吸収することができ、安心感と安全性も得られる。
【0043】
請求項8の構成を採用するならば、枠フレームにおける両サイド壁の上部位置に手指挿入窓と、同じく下部位置に丸軸の軸受口とを、言わば振り分け配置された状態として合理的に開口形成することができるほか、シーソー運動中に手摺り又は肘掛けを安定良く握り持ったり、またシーソー運動用具を持ち運んだりすることも便利良く行える。
【0044】
請求項9の構成を採用するならば、枠フレームを木質材のベース盤とその両サイド壁から、剛性なU字型に枠組み一体化することができ、そのベース盤による重量の付加と接地脚座の設置が相俟って、据え置き状態での横滑りしない安定性と固定強度を得られる効果もある。
【0045】
更に、請求項10の構成を採用するならば、座椅子型のシーソー運動用具を木質材から安価に製作することができ、しかも家具と同様に取り扱って、屋内での安全に便利良く使用し得る効果があり、実用性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】本発明の好適な実施形態に係る座椅子型シーソー運動用具の正面図である。
図2図1の平面図である。
図3図1の側面図である。
図4図1の底面図である。
図5図2の5-5線断面図である。
図6図5の6-6線断面図である。
図7】台板のシーソー運動を説明するための側面図である。
図8】ベース盤と両サイド壁とを組付ける構成の部分変形実施形態を示す断面正面図である。
図9】台板へ指掛け凸条を取り付ける構成の部分変形実施形態を示す側断面図である。
図10】台板に載せる足の位置関係を示す平面図である。
図11図10の側断面図である。
図12】上記シーソー運動用具の第1使用例を示す側面図である。
図13図12の足の位置関係を示す平面図である。
図14】上記シーソー運動用具の第2使用例を示す側面図である。
図15図14の足の位置関係を示す平面図である。
図16】上記シーソー運動用具の第3使用例を台板に載せる足の位置関係で示す平面図である。
図17】上記シーソー運動用具の第4使用例を台板に載せる手の位置関係で示す平面図である。
図18】上記シーソー運動用具の第5使用例を示す側面図である。
図19】上記シーソー運動用具の第6使用例を示す側面図である。
図20】上記シーソー運動用具の第7使用例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態を詳述する。図1~6はその木質材から製作された座椅子型シーソー運動用具の全体を示しており、(M)は木質材の本実継ぎや雇い実継ぎ、その他の継ぎ方式によって安定・強固に組み立て一体化された剛性な枠フレーム、(A)はその枠フレーム(M)の枠内へ回動自在に軸支されたシーソー台である。
【0048】
このようなシーソー運動用具の構成部材のうち、先ず枠フレーム(M)は平面視の矩形(例えば310×460mmの大きさ)なベース盤(10)と、そのフラットな上面から一定高さ(Y)(例えば320mm)だけ一体的に垂立する左右一対の向かい合うサイド壁(11)とを備え、その両サイド壁(11)の上端部が互いに平行な手摺り又は肘掛け(12)として機能し得るようになっている。
【0049】
また、両サイド壁(11)の上部には比較的小さな矩形(例えば70×220mm)の手指挿入窓(13)が、向かい合う状態に各々切り欠き開口されており、ここから挿入した手指によって、上記手摺り又は肘掛け(12)を握り持ち、シーソー運動用具の持ち運びや使用中のシーソー運動を行うことができるようになっている。その手摺り又は肘掛け(12)の真下位置にある手指挿入窓(13)は、楕円形やその他の輪郭形状に開口形成しても勿論良い。
【0050】
(14)は上記ベース盤(10)における角隅部の下面に取り付け固定された複数(図例では4個)の滑り止め用接地脚座であり、好ましくは屋内のフロアーやソファー、ベッドなどを傷付けないゴムや合成樹脂、木質材などから成る。
【0051】
その場合、図例では矩形な平板から成るベース盤(10)の角隅部へ、複数の接地脚座(14)を点在分布状態に貼り付けているが、そのベース盤(10)を角棒などから内部に空間ができる矩形の枠組みや、両サイド壁(11)を支持する平行なレール形態として、その下面へ2本(2列)の接地脚座(14)を平行に取り付け固定しても良い。
【0052】
更に、上記した何れの接地脚座(14)であっても、その各個をベース盤(10)の下面へ螺合締結手段(図示省略)を介して昇降自在に取り付けるならば、そのベース盤(10)における接地面(G)からの据え置き高さを調整することができる。尚、上記接地脚座(14)として吸盤を採用することも考えられる。
【0053】
次に、シーソー台(A)は上記枠フレーム(M)を形作る両サイド壁(11)の左右相互間に介在する大きさの矩形(例えば300×360mm)な台板(15)と、その台板(15)の上面に取り付け固定された前後一対の平行な指掛け凸条(16a)(16b)と、同じく台板(15)の上面における両指掛け凸条(16a)(16b)の前後相互間に敷設された保護マット(17)とから成る。
【0054】
台板(15)は一定な板厚(t)(例えば18~25mm)の木質材であって、その中央部が枠フレーム(M)の両サイド壁(11)へ、木質材の丸棒から成る丸軸(18)を介して枢支されており、使用者による前端部と後端部との押し下げ力(踏み込み力)を交互に受けると、図7のようにシーソー運動(前後方向へ揺動)することになる。
【0055】
上記台板(15)を枢支する丸軸(18)は、図5、6から明白なように、その台板(15)の板厚(t)よりも大きな寸法の直径(d)(好ましくは40~50mm)を備えた回動軸として、上記枠フレーム(M)における両サイド壁(11)の下部へ水平の設置状態に貫通横架されている。
【0056】
そして、その回動軸(丸軸)(18)の円周面へ上方から台板(15)の中央部が言わば線接触する状態として、同じく上方からねじ込む複数(図例では5本)の皿ビス(19)により組み付け一体化されている。
【0057】
しかも、その回動軸(丸軸)(18)は同じく木質材の角棒から成る一対の平行な補強バー(20)によって、前後方向から確固に安定良く挟持されており、上記台板(15)を制動できるウェイト(重み)が付加されてもいる。(21)はその両補強バー(20)に対して、やはり台板(15)の上方から各々ねじ込まれた複数(図例では同じく5本)ずつの皿ビスであり、その台板(15)と両補強バー(20)とを各々組み付け一体化している。
【0058】
つまり、上記台板(15)の中央部はその板厚寸法(t)よりも大きな直径寸法(d)の回動軸(丸軸)(18)と、これを挟み付ける一対の補強バー(20)によって、前後両端部よりも重量化されており、今台板(15)が水平の状態にあると仮定した場合、その自然な状態のままでは上記回動軸(丸軸)(18)が空廻りせず、台板(15)の前後何れか一端部側から人為的な押し下げ力を受けることにより、言わば初めて傾斜し得るようになっている。一旦傾斜した状態の台板(15)が自ずと水平の状態に復帰することはないが、その台板(15)の中央部を支持している回動軸(丸軸)(18)は、重心を低く下げることに寄与しているため、台板(15)が自然に空転することはなく、水平の状態を保つことができる。
【0059】
このように設定されているため、使用者としてはシーソー台(A)の台板(15)を自ら力強く押し下げる(踏み込む)必要があり、その押し下げ力(踏み込み力)を受けた台板(15)は、上記回動軸(丸軸)(18)の径大な円周面に沿って弧(放物線)を描き乍ら、両補強バー(20)により付加されたウェイト(重み)の制動力(回動の抵抗力)も受けて、ゆっくりと(緩やかに)前後方向へシーソー運動することになり、不安感を抱くことなく、身体のストレッチやトレーニング、リハビリ、その他の健康増進を目的として、様々に使用することができる。
【0060】
この点、台板(15)のシーソー運動する枢支部が点接触や線接触の状態にあったり、その枢支部よりも高い位置に台板(15)の重心があったりすると、その台板(15)が自然での水平状態を維持することは難しく、使用者の軽く弱い押し下げ力(踏み込み力)を受けただけでも、瞬時にすばやく傾斜してしまうことになるため、使用者にとって足首を痛めたり、転倒したりするおそれがあることは勿論、台板(15)の前後両端部から加える押し下げ力(踏み込み力)の強弱やそのシーソー運動の速度を自分で調整・制御することができない。
【0061】
(22)は上記回動軸(丸軸)(18)の軸受口であり、両サイド壁(11)の下部に向かい合う円形として開口形成されている。上記回動軸(丸軸)(18)とその軸受口(23)との相互間へ、その回動軸(丸軸)(18)のブレーキシューとなる摩擦材(図示省略)を介挿設置しても良い。(23)はその両サイド壁(11)から露出する回動軸(丸軸)(18)の両端部へ、各々被着一体化された安全キャップであり、その両端部の化粧にも役立つ硬質な合成樹脂やゴムなどから成る。
【0062】
何れにしても、上記枠フレーム(M)の左右方向に沿って延在する水平な回動軸(丸軸)(18)とこれを挟み付ける前後一対の補強バー(20)によって支持されたシーソー台(A)の台板(15)は、接地面(G)(上記接地脚座(14)の下面)から一定の設置高さ(H)(例えば120~160mm)にあり、その回動軸(丸軸)(18)と一緒に回動することによって、その前端部と後端部との交互に等しく昇降する如く、図7のようにシーソー運動(前後方向へ揺動)することになる。
【0063】
(24)はそのシーソー運動する台板(15)の両端部を下方から受け止めることによって、その台板(15)が上記接地面(G)と交叉する傾斜角度(θ)を規制する前後一対のクッションストッパーであり、ゴムやスポンジ、軟質の合成樹脂、その他の弾性材から作成された一定の幅(W1)(例えば60mm)と高さ(h1)(例えば30mm)を有する断面半円形や山型の凸条として、上記ベース盤(10)の上面へ平行状態に固定設置されている。
【0064】
その両クッションストッパー(24)は弾力性を有する枕として、上記シーソー運動する台板(15)を受け止めるようになっているため、その台板(15)の押し下げ(踏み込み)時に発生するショックや違和音などを効果的に吸収することができ、安心・安全性にも役立つ。但し、このようなショックや違和音などの吸収効果を得られるならば、上記一対のクッションストッパー(24)を逆な下向きに突出する平行な凸条として、台板(15)における前後両端部の下面へ裏当て状態に貼り付け一体化しても良い。
【0065】
上記シーソー運動する台板(15)の傾斜角度(θ)としては例えば10~40度、好ましくは20~30度に設定する。その台板(15)の上記設置高さ(H)が160mmよりも高く、その傾斜角度(θ)が40度よりも過大な急角度であると、特に両足での立ち乗り使用時、その使用者に不安感を与えると共に、台板(15)から滑り落ちる危険がある。
【0066】
他方、同じく台板(15)の設置高さ(H)が120mmよりも低く、その傾斜角度(θ)が10度よりも過小な緩角度であると、台板(15)から滑り落ちるおそれがなく、安心・安全に使える反面、そのシーソー運動によって使用者の身体に加えられるストレッチやトレーニング、リハビリ、その他の作用力に弱さや不足を生じ、強い充分な効果を期待することができない。
【0067】
その意味から上記台板(15)の設置高さ(H)を140~150mm、同じく傾斜角度(θ)を20~30度に各々設定することが望ましい。図例ではその設置高さ(H)を145mm、傾斜角度(θ)を25度に各々設定している。
【0068】
上記シーソー台(A)の両指掛け凸条(16a)(16b)は何れもゴムの中実体から成る一定の幅(W2)(例えば15~20mm)と高さ(h2)(例えば15~20mm)を備えた断面半円形や山型として、上記回動軸(丸軸)(18)に沿い左右方向へ延在しており、その一定の間隔距離(D)(例えば200~250mm)を保って平行する前後一対の何れか一方又は双方へ、手や足の指を掛け止め(絡み付け)使用して、その指の把持力を鍛練したり、手の平や足の裏(底面)を載せて、そのツボを刺激(所謂指圧マッサージ)したりすることができるようになっている。
【0069】
図例の場合、ゴムの中実体を上記台板(15)の上面へ貼り付け固定しているが、その中実体に代わる中空体を採用することにより、高い弾力性を発揮させても良く、上記ゴムよりも硬質な合成樹脂や木質材などから断面の三角形や四角形、その他の多角形に造形しても良い。
【0070】
また、図例では断面形状と材質並びに上記幅(w2)と高さ(h2)を含む大きさが互いに同じ平行な前後一対の指掛け凸条(16a)(16b)を、上記丸軸(回動軸)(18)における軸線(X-X)からの間隔距離に長短(遠近)差がある非対称の前後両端付近へ配列設置しているが、その丸軸(回動軸)(18)の軸線(X-X)を中心線とする対称な前後両端付近へ列設しても良い。前後一対の指掛け凸条(16a)(16b)における断面形状、材質又は/及び上記大きさを、互いに相違変化させてもさしつかえない。
【0071】
更に言えば、各指掛け凸条(16a)(16b)の別な取付手段を例示した図8、9の部分変形実施形態から明白なように、上記台板(15)が取り付け固定された回動軸(丸軸)(18)の両端部を、枠フレーム(M)の両サイド壁(11)に開口する軸受口(22)へ抜き差し自在に差し込み貫通横架させると共に、その両サイド壁(11)をベース盤(10)の上面へ複数ずつの取付ボルト(25)とその固定ナット(26)などによって、着脱自在に組み立て一体化する一方、上記台板(15)に予め切り欠き加工したチャンネル溝形や蟻溝形などの条溝(スライドガイド溝)(27)内へ、断面形状、材質又は/及び上記大きさなどの異なる各種指掛け凸条(16a)(16b)が冠として被着一体化された脚レール(28)を、左右横方向から抜き差し交換自在に差し込み固定したり、又はその台板(15)から上向き一体的に突設した脚レール(28)の係止頭部へ、別個な各種指掛け凸条(16a)(16b)を左右横方向から抜き差し交換自在に差し込み固定したりしても良い。
【0072】
尚、その前者の条溝(27)へ差し込み使用される共通の脚レール(28)や、後者の脚レール(28)へ差し込み使用される別個な指掛け凸条(16a)(16b)としては、合成樹脂やゴムの押出材を初め、切削加工された木材などを採用することができる。
【0073】
何れにしても、使用者が自分の足をシーソー台(A)の台板(15)へ載せる時、図10、11に示す如く、その足長さの中間部を上記回動軸(丸軸)(18)の軸線(X-X)上に配置させて、その親指を含む複数の望む指を台板(15)の前後両端付近に存在する何れか一方の指掛け凸条(16a)へ掛け止める(絡み付ける)のであり、その際足の踵部は残る他方の指掛け凸条(16b)へ載せても、或いは載せなくてもさしつかえない。
【0074】
上記台板(15)の前後両端付近に列設された平行な指掛け凸条(16a)(16b)同士の相互間隔距離(D)と比べて、使用者の足長さが短いことにより、その足の踵部が載らない場合には、その他方の指掛け凸条(16b)はシーソー台(A)の台板(15)から、使用者の足が落下することを防ぐストッパーとして役立つのである。
【0075】
更に、上記シーソー台(A)の保護マット(17)はゴムや軟質合成樹脂、熱可塑性エラストマー、その他の弾性材から成り、使用者の手足などを保護するため、上記台板(15)の上面に貼り付け一体化されている。しかも、その保護マット(17)の上面には断面山型をなす複数の細かい滑り止め凸条(29)が、上記回動軸(丸軸)(18)や指掛け凸条(16a)(16b)と平行する状態に列設されている。
【0076】
但し、図示省略するが、上記台板(15)の保護マット(17)上に載った使用者の手足を、滑り止め状態に保つことができるほか、その手の平や足の裏(底面)のツボを刺激(所謂指圧マッサージ)することもできる限りでは、上記滑り止め凸条(29)に代わる多数の点在分布する滑り止め凸子を、その保護マット(17)の上面から一体的に突設したり、また保護マット(17)自身の上面を凹凸粗面として造形したりしても良い。
【0077】
何れにしても、このような台板(15)の上面に対する保護マット(17)の敷設によって、その台板(15)を上記回動軸(丸軸)(18)と前後一対の補強バー(20)に各々組付け一体化している多数の皿ビス(19)(21)が、上方からすべて被覆されることになっているため、その皿ビス(19)(21)の露出する頭部が使用者の手足に負傷を与えるおそれはなく、台板(15)の上面を容易に清掃できる効果も得られる。
【0078】
図示の好適な実施形態に係る座椅子型のシーソー運動用具は上記構成を備えているため、図12~20のような身体の希望する部位のストレッチを初め、トレーニングやリハビリ、その他の健康増進を目的として、様々に使用することができる。
【0079】
即ち、その多様な使用例を示した図12~20のうち、図12、13の第1使用例では使用者がフロアー(F)に起立した姿勢又は椅子に腰掛けた姿勢のもとで、その片足ずつをシーソー台(A)の台板(15)上に載せ、その台板(15)を片足の踵部で後下がり傾斜状態に踏み込む動作と、その片足の指先部で前下がり傾斜状態に踏み込む動作とを繰り返すことにより、使用者の前脛骨筋と後脛骨筋などを刺激・強化することができ、足関節の柔軟性も得られる。
【0080】
また、図14、15の第2使用例では使用者がフロアーに立てた図外のポールや机の天板(T)などを、両手で握り持った安全な起立姿勢又は椅子に腰掛けた姿勢のもとで、その両足をシーソー台(A)の台板(15)上に載せ、その台板(15)を両足の踵部で後下がり傾斜状態に踏み込む動作と、その両足の指先部で前下がり傾斜状態に踏み込む動作とを反復することにより、使用者のアキレス腱や下腿三頭筋(ヒラメ筋、腓腹筋)などを伸ばすことができるのであり、特に起立姿勢のもとで上記動作を行う場合には、バランス感覚の訓練にも役立つ一方、腰掛けた姿勢のもとで上記動作を行う場合には、骨盤の鍛練や骨盤底筋の強化などにも役立つ。
【0081】
図16の第3使用例では使用者がフロアーに立てた図外のポールや手摺り(握り棒)などを片手で握り持ったり、両手を壁に付いたりした安全な起立姿勢又は椅子に腰掛けた姿勢のもとで、その両足をシーソー台(A)における台板(15)の前端部と後端部へ載せ、その左右何れか一方の片足で台板(15)の前端部を押し下げる(踏み込む)動作と、残る他方の片足で同じく台板(15)の後端部を押し下げる(踏み込む)動作とを交互に繰り返すことにより、骨盤や股関節、姿勢の矯正などを行うことができ、特に起立姿勢のもとで上記動作を行う場合には、バランス感覚の訓練にも役立つのである。
【0082】
図12~16に示した第1~3使用例の何れにおいても、そのシーソー台(A)の台板(15)上に載せた片足や両足の就中親指も含む複数の望む指を、図10、11の拡大図から明白なように、前後何れか一方の指掛け凸条(16a)へ掛け止める(絡み付ける)ことにより、その指の把持力(足指力)や足底筋などを強化・鍛練することができる。
【0083】
しかも、上記台板(15)の上面には複数の滑り止め凸条(29)を備えた保護マット(17)が敷設されており、その台板(15)上に載せた片足や両足の裏(底面)は、必ずやその滑り止め凸条(29)に係止することとなるため、これによってツボが刺激(所謂指圧マッサージ)され、血液循環が促進される効果も得られるのである。
【0084】
また、図17の第4使用例ではシーソー運動用具を図外のソファーやベッドなどに据え置いて、使用者が両手をシーソー台(A)における台板(15)の前端部と後端部へ載せ、その左右何れか一方の片手で台板(15)の前端部を押し下げ傾斜させる動作と、残る他方の片手で同じく台板(15)の後端部を押し下げ傾斜させる動作とを交互に反復することにより、手関節の柔軟性を向上する訓練に役立つ。
【0085】
その際、台板(15)上に列設された前後一対の指掛け凸条(16a)(16b)へ、両手の指を掛け止めたり、その手の平を保護マット(17)の滑り止め凸条(29)へ押し付けたりすることによって、その手の平のツボを刺激(指圧マッサージ)することもでき、血液循環の促進効果を得られる。
【0086】
更に、図18~20の第5~7使用例に示す如く、使用者が下半身(主に足腰)のみならず、身体の腰部周辺を台板(15)上に載せて、上半身(腕や肩、背中)のストレッチやトレーニング、リハビリなどを行うことについても、上記座椅子型のシーソー運動用具を供することができる。
【0087】
つまり、図18の第5使用例ではベッド(B)やソファーにシーソー運動用具を据え置き、そのシーソー台(A)の台板(15)上へ使用者が腹這いになった腹面を載せて、腕立て伏せ(腕の屈折)を繰り返し乍ら、その腹面で台板(15)の前後両端部を交互に押し下げ傾斜させることにより、両腕の筋肉強化や肩甲骨周辺の柔軟性などに役立てることができ、その際に背中を反り曲げる動作と両足をソファーやベッド(B)から浮上させる動作も加えるならば、背中の筋肉なども強化できるのである。
【0088】
逆に、図19の第6使用例ではやはりベッド(B)やソファーにシーソー運動用具を据え置いて、そのシーソー台(A)の台板(15)上へ使用者が仰向けに寝た背中を載せ、両腕と上半身を一緒に反り曲げることを反復し乍ら、その背中で台板(15)の前後両端部を交互に押し下げ傾斜させることによって、肩関節や背骨の矯正などを行うことができる。
【0089】
また、図20の第7使用例ではソファー(S)やベッドにシーソー運動用具を据え置いて、そのシーソー台(A)の台板(15)上へ使用者が両足を浮上させた腰掛け状態に座り、両手でシーソー台(A)の手摺り又は肘掛け(12)を握り持ち乍ら、上半身を前後方向へ揺動させると共に、尻(臀部)を上下動作させて、上記台板(15)を前後方向へ交互にシーソー運動させることにより、骨盤や股関節の矯正、骨盤底筋や大臀筋の強化、仙棘筋の伸展などを行うことができる。
【0090】
図示した好適な実施形態のシーソー運動用具は座椅子型として、枠フレーム(M)がベース盤(10)と左右一対のサイド壁(11)とから剛性に組み立て一体化されており、シーソー台(A)の台板(15)上に載った使用者の身体やその一部の手足が、その枠フレーム(M)の両サイド壁(11)によって堰止められる状態となるため、図12~20に示した第1~7使用例の何れにおいても、殊更図18~20の第5~7使用例において使用者の腹這いになった姿勢や仰向きに寝た姿勢、腰掛けた姿勢を安定良く保持することができ、高齢者や病弱者、身体障害者などでも台板(15)から落下のおそれなく安全に使えるのである。
【0091】
しかも、シーソー台(A)の台板(15)は上記枠フレーム(M)における両サイド壁(11)の左右相互間に介在する大きさの矩形な平面形状として、その板厚寸法(t)より大きな直径寸法(d)の丸軸(回動軸)(18)と、これを前後方向から挟持する一対の補強バー(20)により、その中央部での重い状態(重心が中央部の低い位置にある状態)に支持されており、これよりも比較的軽い前後両端部側から各々使用者の押し下げ力(踏み込み力)を受けた時、その丸軸(回動軸)(18)の径大な円周面に沿って孤(放物線)を描くように、両補強バー(20)により付加されたウエイトの制動力(回動の抵抗力)とも相俟って、緩やかに前後方向へ傾斜するシーソー運動を営むようになっている。
【0092】
そのため、使用者としては上記台板(15)をその前後両端部側から各々押し下げる力(踏み込む力)の強弱と、その交互に傾斜するシーソー運動の速度とを自ら調整・制御しなければならず、このことが身体の目的とする部位に有効なストレッチやトレーニング、リハビリ、その他の作用力(負荷)を与えるのであり、図12~20の第1~7使用例に説示したように、足関節や股関節の強化・柔軟性、骨盤や姿勢の安定・矯正、アキレス腱や下腿三頭筋の伸展、その他の諸効果を得られる。
【0093】
更に、台板(15)のシーソー運動中、その台板(15)を下方から受け止める前後一対のクッションストッパー(24)は、その文字通りクッション性能を有するゴムやスポンジなどから成るため、上記台板(15)の押し下げ(踏み込み)時に発生するショックや違和音などが、自ずと効果的に吸収されるのであり、その意味でも使用者にとって危険なく安定裡に上記押し下げ(踏み込み)動作を繰り返すことができる。
【0094】
尚、図示の実施形態とその部分変形実施形態では木質材から成るシーソー運動用具の製品として、その枠フレーム(M)のベース盤(10)と両サイド壁(11)とを木質板材から組み立て一体化すると共に、シーソー台(A)の台板(15)としても木質板材を採用しており、そのため屋内での温かみがある家具として取り扱うことができ、高齢の使用者でも軽く持ち運びやすい利点がある。
【0095】
但し、上記台板(15)としては各種繊維強化樹脂(FRP)やその他の硬質合成樹脂の板材を採用することができ、またその回動軸(丸軸)(18)としても木質材の丸棒に代わる硬質合成樹脂や金属の管棒材を採用することができる。更に、上記枠フレーム(M)としても不正変形しない剛性を保つことができるならば、硬質な合成樹脂材やアルミ押出材(軽金属材)、山型やH型、チャンネル溝型、その他の型鋼材などから安定・強固に組み立てても良い。
【符号の説明】
【0096】
(10)・・・ベース盤
(11)・・・サイド壁
(12)・・・手摺り(肘掛け)
(13)・・・手指挿入窓
(14)・・・接地脚座
(15)・・・台板
(16a)・・・(前)指掛け凸条
(16b)・・・(後)指掛け凸条
(17)・・・保護マット
(18)・・・丸軸(回動軸)
(19)(21)・・・皿ビス
(20)・・・補強バー
(22)・・・(丸軸の)軸受口
(24)・・・クッションストッパー
(29)・・・(保護マットの)滑り止め凸条
(A)・・・シーソー台
(G)・・・接地面
(H)・・・(台板の)設置高さ
(M)・・・枠フレーム
(X-X)・・・回動軸(丸軸)の軸線
(d)・・・(丸軸の)直径
(t)・・・(台板の)板厚
(θ)・・・(台板の)傾斜角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【手続補正書】
【提出日】2022-11-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
上端部が手摺り又は肘掛けとして機能する左右一対のサイド壁を備えた剛性な枠フレームと、その両サイド壁の向かい合う相互間に介在する水平な台板を備えたシーソー台とから成り、
上記シーソー台における台板の中央部を枠フレームの両サイド壁へ枢支させるための回動軸を、その台板自身の板厚寸法よりも大きな直径寸法の丸軸として、枠フレームの両サイド壁へ水平の設置状態に貫通横架させ、
そのシーソー台の台板が使用者によって押し下げられた時、上記丸軸の円周面に沿って弧を描き乍ら、ゆっくりと前後方向へシーソー運動するように定めたことを特徴とする座椅子型のシーソー運動用具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項2】
シーソー台における台板の枢支用丸軸へ、上方から台板を複数の皿ビスにより取り付け一体化すると共に、
上記丸軸を挟持する前後一対の平行な補強バーにも、その上方から台板を別な複数の皿ビスにより取り付け一体化したことを特徴とする請求項1記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項8
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項8】
枠フレームの両サイド壁における手摺り又は肘掛けとなる上端部の真下位置に、手指挿入窓を切り欠き開口させて、その手指挿入窓から挿入する手指により、上記手摺り又は肘掛けを握り持つことができるように定める一方、
シーソー台における台板の枢支用丸軸を受け入れる円形の軸受口を、上記両サイド壁の下部位置に対応形成したことを特徴とする請求項1記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
本発明はこのような諸問題の解決を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では上端部が手摺り又は肘掛けとして機能する左右一対のサイド壁を備えた剛性な枠フレームと、その両サイド壁の向かい合う相互間に介在する水平な台板を備えたシーソー台とから成り、
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
上記シーソー台における台板の中央部を枠フレームの両サイド壁へ枢支させるための回動軸を、その台板自身の板厚寸法よりも大きな直径寸法の丸軸として、枠フレームの両サイド壁へ水平の設置状態に貫通横架させ、
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
また、請求項2ではシーソー台における台板の枢支用丸軸へ、上方から台板を複数の皿ビスにより取り付け一体化すると共に、
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
上記丸軸を挟持する前後一対の平行な補強バーにも、その上方から台板を別な複数の皿ビスにより取り付け一体化したことを特徴とする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
請求項3ではシーソー運動する台板の上面に、前後一対の指掛け凸条を平行に列設したことを特徴とする。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
請求項では断面形状、大きさ又は/及び材質が異なる各種指掛け凸条を台板の上面へ、着脱・交換自在に取り付け固定したことを特徴とする。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
請求項ではシーソー運動する台板の上面に保護マットを敷設一体化すると共に、
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
その保護マットから複数の平行な滑り止め凸条又は多数の点在分布する滑り止め凸子を一体的に突設したことを特徴とする。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
請求項6ではシーソー運動する台板における接地面からの設置高さを120~160mmに設定すると共に、その接地面と交叉する台板の傾斜角度を10~40度に設定したことを特徴とする。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
請求項ではシーソー運動する台板における接地面と交叉する傾斜角度を規定する前後一対のクッションストッパーを、枠フレームへその台板の枢支用丸軸と平行な設置状態に固定横架させるか、又は台板の前後両端部へ平行な裏当て設置状態に固定横架させたことを特徴とする。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
請求項では枠フレームの両サイド壁における手摺り又は肘掛けとなる上端部の真下位置に、手指挿入窓を切り欠き開口させて、その手指挿入窓から挿入する手指により、上記手摺り又は肘掛けを握り持つことができるように定める一方、
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
シーソー台における台板の枢支用丸軸を受け入れる円形の軸受口を、上記両サイド壁の下部位置に対応形成したことを特徴とする。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
請求項9では枠フレームを木質材の矩形なベース盤と、そのベース盤から垂立する木質材の両サイド壁とから枠組み一体化すると共に、
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
そのベース盤の上面にシーソー運動する台板を受け止める前後一対のクッションストッパーと、同じくベース盤の下面に複数の滑り止め用接地脚座とを各々固定設置したことを特徴とする。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
更に、請求項10ではシーソー運動する台板を木質材から枠フレームの枠内に納まる平面視の矩形に造形し、その台板の枢支用丸軸を木質材の丸棒として、木質材から成る枠フレームの両サイド壁へ貫通横架させたことを特徴とする。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
請求項1の構成によれば、使用者が起立した姿勢や腰掛けた着席姿勢のもとで、その片足や両足をシーソー台の台板上へ載せ、その台板の前端部側を指先部で踏み込む動作と、同じく台板の後端部側を踵部で踏み込む動作とを繰り返し、前後方向へ交互にシーソー運動することにより、アキレス腱や下腿三頭筋、大臀筋、その他の下半身における後部筋肉を伸ばして、足関節や膝関節などの可動域を広げることができる。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
また、使用者がシーソー台の台板上へ腰部周辺を載せ、その上半身を台板の前後何れか一方へ向けると共に、下半身を同じく台板の残る他方へ向けた腹這い姿勢や仰向け姿勢として、その台板をやはり前後方向へシーソー運動することにより、背筋や腹筋を伸ばして、股関節や肩関節などの可動域を広げたり、骨盤の鍛練や大臀筋の強化などを行うことができる。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
その場合、身体の両脇腹部(体側部)は剛性な枠フレームの両サイド壁により、安全に堰き止められた拘束状態として、その正しい姿勢を保つことが求められているため、上記骨盤や姿勢などの矯正も行えるのである。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
しかも、上記台板の中央部を枠フレームの両サイド壁へ枢支させる回動軸が、台板自身の板厚寸法よりも大きな直径寸法の丸軸として、両サイド壁へ水平の設置状態に貫通横架されており、上記台板が使用者の身体やその一部である手足によって押し下げられた(踏み込まれた)時、その台板は丸軸の円周面に沿って弧(放物線)を描くように、ゆっくりと前後方向へシーソー運動するようになっているため、上記枠フレームの両サイド壁による身体の拘束状態とも相俟って、若い男女の健常者では勿論のこと、高齢者や病弱者、身体障害者でも危険なく安心して使用することができるのである。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
更に、上記回動軸(丸軸)を軸受けしている剛性な枠フレームの両サイド壁は、その上端部が手摺り又は肘掛けとして機能するようになっているため、言わば座椅子型のシーソー運動用具として、その台板のシーソー運動中に上記手摺り又は肘掛けを安定良く掴み使用することができる。
【手続補正書】
【提出日】2023-02-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端部が手摺り又は肘掛けとして機能する左右一対のサイド壁を備えた剛性な枠フレームと、その両サイド壁の向かい合う相互間に介在する水平な台板を備えたシーソー台とから成り、
上記シーソー台における台板の中央部を枠フレームの両サイド壁へ枢支させるための回動軸を、その台板自身の板厚寸法よりも大きな直径寸法の丸軸として、枠フレームの両サイド壁へ水平の設置状態に貫通横架させ、
その丸軸へ上方から上記台板を取り付け一体化すると共に、
上記丸軸を挟持する前後一対の平行な補強バーにも、その上方から上記台板を取り付け一体化して、
上記シーソー台の台板が使用者によって押し下げられた時、上記丸軸の円周面に沿って弧を描き乍ら、ゆっくりと前後方向へシーソー運動するように定めたことを特徴とする座椅子型のシーソー運動用具。
【請求項2】
シーソー運動する台板の上面に、前後一対の指掛け凸条を平行に列設したことを特徴とする請求項1記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【請求項3】
断面形状、大きさ又は/及び材質が異なる各種指掛け凸条を台板の上面へ、着脱・交換自在に取り付け固定したことを特徴とする請求項記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【請求項4】
シーソー運動する台板の上面に保護マットを敷設一体化すると共に、
その保護マットから複数の平行な滑り止め凸条又は多数の点在分布する滑り止め凸子を一体的に突設したことを特徴とする請求項記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【請求項5】
シーソー運動する台板における接地面からの設置高さを120~160mmに設定すると共に、その接地面と交叉する台板の傾斜角度を10~40度に設定したことを特徴とする請求項1記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【請求項6】
シーソー運動する台板における接地面と交叉する傾斜角度を規定する前後一対のクッションストッパーを、枠フレームへその台板の枢支用丸軸と平行な設置状態に固定横架させるか、又は台板の前後両端部へ平行な裏当て設置状態に固定横架させたことを特徴とする請求項1記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【請求項7】
枠フレームの両サイド壁における手摺り又は肘掛けとなる上端部の真下位置に、手指挿入窓を切り欠き開口させて、その手指挿入窓から挿入する手指により、上記手摺り又は肘掛けを握り持つことができるように定める一方、
シーソー台における台板の枢支用丸軸を受け入れる円形の軸受口を、上記両サイド壁の下部位置に対応形成したことを特徴とする請求項1記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【請求項8】
枠フレームを木質材の矩形なベース盤と、そのベース盤から垂立する木質材の両サイド壁とから枠組み一体化すると共に、
そのベース盤の上面にシーソー運動する台板を受け止める前後一対のクッションストッパーと、同じくベース盤の下面に複数の滑り止め用接地脚座とを各々固定設置したことを特徴とする請求項1記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【請求項9】
シーソー運動する台板を木質材から枠フレームの枠内に納まる平面視の矩形に造形し、その台板の枢支用丸軸を木質材の丸棒として、木質材から成る枠フレームの両サイド壁へ貫通横架させたことを特徴とする請求項1記載の座椅子型のシーソー運動用具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
本発明はこのような諸問題の解決を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では上端部が手摺り又は肘掛けとして機能する左右一対のサイド壁を備えた剛性な枠フレームと、その両サイド壁の向かい合う相互間に介在する水平な台板を備えたシーソー台とから成り、
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
上記シーソー台における台板の中央部を枠フレームの両サイド壁へ枢支させるための回動軸を、その台板自身の板厚寸法よりも大きな直径寸法の丸軸として、枠フレームの両サイド壁へ水平の設置状態に貫通横架させ、
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
その丸軸へ上方から上記台板を取り付け一体化すると共に、
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
上記丸軸を挟持する前後一対の平行な補強バーにも、その上方から上記台板を取り付け一体化して、
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
上記シーソー台の台板が使用者によって押し下げられた時、上記丸軸の円周面に沿って弧を描き乍ら、ゆっくりと前後方向へシーソー運動するように定めたことを特徴とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
また、請求項2ではシーソー運動する台板の上面に、前後一対の指掛け凸条を平行に列設したことを特徴とする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
請求項では断面形状、大きさ又は/及び材質が異なる各種指掛け凸条を台板の上面へ、着脱・交換自在に取り付け固定したことを特徴とする。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
請求項ではシーソー運動する台板の上面に保護マットを敷設一体化すると共に、
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
その保護マットから複数の平行な滑り止め凸条又は多数の点在分布する滑り止め凸子を一体的に突設したことを特徴とする。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
請求項5ではシーソー運動する台板における接地面からの設置高さを120~160mmに設定すると共に、その接地面と交叉する台板の傾斜角度を10~40度に設定したことを特徴とする。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
請求項ではシーソー運動する台板における接地面と交叉する傾斜角度を規定する前後一対のクッションストッパーを、枠フレームへその台板の枢支用丸軸と平行な設置状態に固定横架させるか、又は台板の前後両端部へ平行な裏当て設置状態に固定横架させたことを特徴とする。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
請求項では枠フレームの両サイド壁における手摺り又は肘掛けとなる上端部の真下位置に、手指挿入窓を切り欠き開口させて、その手指挿入窓から挿入する手指により、上記手摺り又は肘掛けを握り持つことができるように定める一方、
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
シーソー台における台板の枢支用丸軸を受け入れる円形の軸受口を、上記両サイド壁の下部位置に対応形成したことを特徴とする。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
請求項8では枠フレームを木質材の矩形なベース盤と、そのベース盤から垂立する木質材の両サイド壁とから枠組み一体化すると共に、
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
そのベース盤の上面にシーソー運動する台板を受け止める前後一対のクッションストッパーと、同じくベース盤の下面に複数の滑り止め用接地脚座とを各々固定設置したことを特徴とする。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
更に、請求項9ではシーソー運動する台板を木質材から枠フレームの枠内に納まる平面視の矩形に造形し、その台板の枢支用丸軸を木質材の丸棒として、木質材から成る枠フレームの両サイド壁へ貫通横架させたことを特徴とする。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
請求項1の構成によれば、使用者が起立した姿勢や腰掛けた着席姿勢のもとで、その片足や両足をシーソー台の台板上へ載せ、その台板の前端部側を指先部で踏み込む動作と、同じく台板の後端部側を踵部で踏み込む動作とを繰り返し、前後方向へ交互にシーソー運動することにより、アキレス腱や下腿三頭筋、大臀筋、その他の下半身における後部筋肉を伸ばして、足関節や膝関節などの可動域を広げることができる。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
また、使用者がシーソー台の台板上へ腰部周辺を載せ、その上半身を台板の前後何れか一方へ向けると共に、下半身を同じく台板の残る他方へ向けた腹這い姿勢や仰向け姿勢として、その台板をやはり前後方向へシーソー運動することにより、背筋や腹筋を伸ばして、股関節や肩関節などの可動域を広げたり、骨盤の鍛練や大臀筋の強化などを行うことができる。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
その場合、身体の両脇腹部(体側部)は剛性な枠フレームの両サイド壁により、安全に堰き止められた拘束状態として、その正しい姿勢を保つことが求められているため、上記骨盤や姿勢などの矯正も行えるのである。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
しかも、上記台板の中央部を枠フレームの両サイド壁へ枢支させる回動軸が、台板自身の板厚寸法よりも大きな直径寸法の丸軸として、両サイド壁へ水平の設置状態に貫通横架されており、上記台板が使用者の身体やその一部である手足によって押し下げられた(踏み込まれた)時、その台板は丸軸の円周面に沿って弧(放物線)を描くように、ゆっくりと前後方向へシーソー運動するようになっているため、上記枠フレームの両サイド壁による身体の拘束状態とも相俟って、若い男女の健常者では勿論のこと、高齢者や病弱者、身体障害者でも危険なく安心して使用することができるのである。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
更に、上記回動軸(丸軸)を軸受けしている剛性な枠フレームの両サイド壁は、その上端部が手摺り又は肘掛けとして機能するようになっているため、言わば座椅子型のシーソー運動用具として、その台板のシーソー運動中に上記手摺り又は肘掛けを安定良く掴み使用することができる。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】
に、上記台板の中央部がその板厚寸法よりも大きな直径寸法の丸軸によって支持されているだけでなく、その丸軸を挟持する前後一対の補強バーも裏付け状態に固定されているため、台板の重心が低い位置にあり、しかも両補強バーはその台板の弧(放物線)を描く回動作用に抵抗(制動)するウェイト(又はバランサー)として働く結果、上記台板が自然の状態では決して空廻りせず、使用者によって力強く押し下げられる(踏み込まれる)ことを求めている。