(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023167145
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】動力工具
(51)【国際特許分類】
B25F 5/00 20060101AFI20231116BHJP
B25B 21/02 20060101ALI20231116BHJP
B25B 23/18 20060101ALI20231116BHJP
【FI】
B25F5/00 Z
B25F5/00 G
B25B21/02 D
B25B23/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022078088
(22)【出願日】2022-05-11
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】保住 昭宏
(72)【発明者】
【氏名】力石 真
【テーマコード(参考)】
3C038
3C064
【Fターム(参考)】
3C038BC04
3C038DA06
3C038EA03
3C064AA02
3C064AB02
3C064AC02
3C064AC03
3C064AC08
3C064AC09
3C064AC11
3C064BA18
3C064BB04
3C064BB83
3C064CA03
3C064CA06
3C064CA09
3C064CA10
3C064CA24
3C064CA27
3C064CA29
3C064CA53
3C064CB07
3C064CB08
3C064CB13
3C064CB14
3C064CB17
3C064CB19
3C064CB32
3C064CB36
3C064CB62
3C064CB73
3C064CB74
3C064CB75
3C064CB83
(57)【要約】
【課題】チップオンボード発光ダイオードが液体等により影響を受けることを抑制すること。
【解決手段】動力工具は、モータと、モータの回転力により回転する出力シャフトと、円環部を有する基板と、円環部の前面に配置されるLEDチップと、を有し、出力シャフトの周囲に配置されるチップオンボード発光ダイオードと、円環部よりも径方向外側に配置される外筒部と、LEDチップから射出された光が通過する光透過部と、を有し、基板に固定されるライトカバーと、を備える。外筒部の下部に開口が設けられる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータと、
前記モータの回転力により回転する出力シャフトと、
円環部を有する基板と、前記円環部の前面に配置されるLEDチップと、を有し、前記出力シャフトの周囲に配置されるチップオンボード発光ダイオードと、
前記円環部よりも径方向外側に配置される外筒部と、前記LEDチップから射出された光が通過する光透過部と、を有し、前記基板に固定されるライトカバーと、を備え、
前記外筒部の下部に開口が設けられる、
動力工具。
【請求項2】
前記基板は、円環部の下部から下方に突出する支持部を有し、
前記ライトカバーは、前記外筒部の下部から下方に突出し、前記支持部の少なくとも一部に対向する凸部を有し、
前記開口は、前記凸部に設けられる、
請求項1に記載の動力工具。
【請求項3】
前記凸部は、前記支持部の前面に対向する前側凸部と、前記支持部の左面に対向する左側凸部と、前記支持部の右面に対向する右側凸部と、を有し、
前記開口は、前記前側凸部と、前記左側凸部と、前記右側凸部とにより規定される、
請求項2に記載の動力工具。
【請求項4】
前記左側凸部の右面及び前記右側凸部の左面のそれぞれは、前記外筒部の内周面に接続される、
請求項3に記載の動力工具。
【請求項5】
前記円環部の前面は、前記光透過部の入射面に対向し、
前記ライトカバーは、前記入射面から後方に突出する突起部を有し、
前記円環部の前面の一部は、前記突起部に接触する、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の動力工具。
【請求項6】
前記ライトカバーは、前記円環部よりも径方向内側に配置される内筒部を有し、
前記光透過部は、前記外筒部の前端部と前記内筒部の前端部とを繋ぐように配置される、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の動力工具。
【請求項7】
前記ライトカバーは、前記内筒部の外周面から径方向外側に突出する支持凸部を有し、
前記円環部の内周面の一部は、前記支持凸部に接触する、
請求項6に記載の動力工具。
【請求項8】
前記モータの回転力を前記出力シャフトに伝達する減速機構と、
前記減速機構を収容するギヤケースと、を備え、
前記ギヤケースは、前記減速機構を収容する後側筒部と、前記出力シャフトを支持するベアリングを保持する前側筒部と、前記後側筒部の前端部と前記前側筒部の後端部とを繋ぐ環状部と、を含み、
前記チップオンボード発光ダイオードは、前記前側筒部の周囲に配置され、
前記内筒部は、前記前側筒部の周囲に配置され、前記前側筒部に固定される、
請求項6又は請求項7に記載の動力工具。
【請求項9】
前記前側筒部は、前記前側筒部の外周面から径方向外側に突出する凸部を有し、
前記内筒部は、前記凸部が配置される凹部を有する、
請求項8に記載の動力工具。
【請求項10】
前記出力シャフトは、アンビルを含み、
前記減速機構を介して前記モータの回転力が伝達され、前記アンビルを回転方向に打撃する打撃機構を備え、
前記ギヤケースは、前記減速機構及び前記打撃機構を収容するハンマケースである、
請求項8又は請求項9に記載の動力工具。
【請求項11】
前記チップオンボード発光ダイオードは、前記LEDチップを覆う蛍光体と、リード線を介して電源に接続される電極と、を備え、
前記蛍光体は、前記電極を覆う、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の動力工具。
【請求項12】
モータと、
前記モータの回転力により回転する出力シャフトと、
前記出力シャフトの周囲に配置されるチップオンボード発光ダイオードと、を備え、
前記チップオンボード発光ダイオードは、基板と、前記基板に配置されるLEDチップと、前記LEDチップを覆う蛍光体と、リード線を介して電源に接続される電極と、を備え、
前記蛍光体は、前記電極を覆う、
動力工具。
【請求項13】
前記LEDチップ及び前記電極のそれぞれは、前記基板の前面に配置される、
請求項12に記載の動力工具。
【請求項14】
前記チップオンボード発光ダイオードは、前記基板の前面から前方に突出し、前記蛍光体が配置される区画空間を規定するバンクを有し、
前記LEDチップ及び前記電極のそれぞれは、前記バンクの内側に配置される、
請求項13に記載の動力工具。
【請求項15】
前記基板は、円環部を有し、
前記バンクは、前記円環部の前面に設けられた円環状の第1のバンクと、前記円環部の前面において前記第1のバンクよりも径方向外側に設けられた円環状の第2のバンクと、を含み、
前記LEDチップ及び前記電極のそれぞれは、前記第1のバンクと前記第2のバンクとの間に配置され、
前記蛍光体は、前記第1のバンクと前記第2のバンクとの間において前記LEDチップ及び前記電極のそれぞれを覆うように配置される、
請求項14に記載の動力工具。
【請求項16】
前記リード線は、前記円環部に設けられた貫通孔を介して前記円環部の後面から前記電極に接続される、
請求項15に記載の動力工具。
【請求項17】
前記基板は、前記円環部の下部から下方に突出する支持部を有し、
前記リード線の少なくとも一部は、前記支持部の後面に支持される、
請求項16に記載の動力工具。
【請求項18】
前記円環部よりも径方向外側に配置される外筒部と、前記円環部よりも径方向内側に配置される内筒部と、前記外筒部の前端部と前記内筒部の前端部とを繋ぐように配置され、前記LEDチップから射出された光が通過する光透過部と、前記外筒部の下部から下方に突出する凸部と、を有するライトカバーを備え、
前記凸部は、前記支持部が配置される収容部を有する、
請求項17に記載の動力工具。
【請求項19】
前記凸部に、前記リード線が配置されるノッチが設けられる、
請求項18に記載の動力工具。
【請求項20】
前記LEDチップは、前記円環部の周方向に間隔をあけて複数配置される、
請求項15から請求項19のいずれか一項に記載の動力工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、動力工具に関する。
【背景技術】
【0002】
動力工具に係る技術分野において、特許文献1に開示されているような、動力工具用照明システムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2016/0354889号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1において、動力工具用照明システムは、チップオンボード発光ダイオード(COB LED:chip on board light emitting diodes)を有する。チップオンボード発光ダイオードの少なくとも一部が液体で濡れた状態を放置しておくと、チップオンボード発光ダイオードが誤作動したり、故障したりする可能性がある。
【0005】
本明細書で開示する技術は、チップオンボード発光ダイオードが液体等により影響を受けることを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、動力工具を開示する。動力工具は、モータと、モータの回転力により回転する出力シャフトと、円環部を有する基板と、円環部の前面に配置されるLEDチップと、を有し、出力シャフトの周囲に配置されるチップオンボード発光ダイオードと、円環部よりも径方向外側に配置される外筒部と、LEDチップから射出された光が通過する光透過部と、を有し、基板に固定されるライトカバーと、を備えてもよい。外筒部の下部に開口が設けられてもよい。
【発明の効果】
【0007】
上記の構成によれば、チップオンボード発光ダイオードが液体等により影響を受けることが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る動力工具を示す前方からの斜視図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る動力工具を示す側面図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係る動力工具を示す断面図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係る動力工具の上部を示す断面図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態に係るチップオンボード発光ダイオードを模式的に示す図である。
【
図6】
図6は、第1実施形態に係るライトユニットを示す前方からの斜視図である。
【
図7】
図7は、第1実施形態に係るライトユニットを示す後方からの斜視図である。
【
図8】
図8は、第1実施形態に係るライトユニットを示す前方からの分解斜視図である。
【
図9】
図9は、第1実施形態に係るライトユニットを示す後方からの分解斜視図である。
【
図10】
図10は、第1実施形態に係るライトカバーを後方から見た図である。
【
図11】
図11は、第1実施形態に係る動力工具の上部を前方から見た図である。
【
図12】
図12は、第1実施形態に係る動力工具の上部を示す前方からの分解斜視図である。
【
図13】
図13は、第1実施形態に係る動力工具の上部を示す後方からの分解斜視図である。
【
図14】
図14は、第1実施形態に係るライトユニットの上部を示す断面図である。
【
図15】
図15は、第1実施形態に係るライトユニットの下部を示す断面図である。
【
図16】
図16は、第2実施形態に係るライトユニットを示す前方からの分解斜視図である。
【
図17】
図17は、第2実施形態に係るライトユニットを示す前方からの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1つ又はそれ以上の実施形態において、動力工具は、モータと、モータの回転力により回転する出力シャフトと、円環部を有する基板と、円環部の前面に配置されるLEDチップと、を有し、出力シャフトの周囲に配置されるチップオンボード発光ダイオードと、円環部よりも径方向外側に配置される外筒部と、LEDチップから射出された光が通過する光透過部と、を有し、基板に固定されるライトカバーと、を備えてもよい。外筒部の下部に開口が設けられてもよい。
【0010】
上記の構成では、ライトカバーの外筒部の内側に液体が浸入した場合、外筒部の下部に設けられた開口から液体が排出される。そのため、チップオンボード発光ダイオードが液体で濡れた状態が放置されることが抑制され、チップオンボード発光ダイオードが液体等により影響を受けることが抑制される。したがって、チップオンボード発光ダイオードの誤作動の発生又は故障の発生が抑制される。
【0011】
1つ又はそれ以上の実施形態において、基板は、円環部の下部から下方に突出する支持部を有してもよい。ライトカバーは、外筒部の下部から下方に突出し、支持部の少なくとも一部に対向する凸部を有してもよい。開口は、凸部に設けられてもよい。
【0012】
上記の構成では、外筒部の内側に浸入した液体は、凸部に設けられた開口から排出される。
【0013】
1つ又はそれ以上の実施形態において、凸部は、支持部の前面に対向する前側凸部と、支持部の左面に対向する左側凸部と、支持部の右面に対向する右側凸部と、を有してもよい。開口は、前側凸部と、左側凸部と、右側凸部とにより規定されてもよい。
【0014】
上記の構成では、外筒部の内側に浸入した液体は、前側凸部の後面、左側凸部の右面、及び右側凸部の左面の少なくとも一部を流れて、開口から排出される。
【0015】
1つ又はそれ以上の実施形態において、左側凸部の右面及び右側凸部の左面のそれぞれは、外筒部の内周面に接続されてもよい。
【0016】
上記の構成では、外筒部の内側に浸入した液体は、外筒部の内周面を流れた後、左側凸部の右面及び右側凸部の左面の少なくとも一部を流れて、開口から排出される。
【0017】
1つ又はそれ以上の実施形態において、円環部の前面は、光透過部の入射面に対向してもよい。ライトカバーは、入射面から後方に突出する突起部を有してもよい。円環部の前面の一部は、突起部に接触してもよい。
【0018】
上記の構成では、円環部の前面の一部が突起部に接触することにより、円環部の前面と光透過部の入射面とは間隙を介して対向する。円環部の前面と光透過部の入射面とは接触しないので、円環部の前面と光透過部の入射面との間に浸入した液体は、円環部の前面と光透過部の入射面との間に滞留することなく、開口に向かって流れることができる。
【0019】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトカバーは、円環部よりも径方向内側に配置される内筒部を有してもよい。光透過部は、外筒部の前端部と内筒部の前端部とを繋ぐように配置されてもよい。
【0020】
上記の構成では、円環部の径方向外側にライトカバーの外筒部が配置され、円環部の径方向内側にライトカバーの内筒部が配置されるので、基板とライトカバーとの接続が安定する。
【0021】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトカバーは、内筒部の外周面から径方向外側に突出する支持凸部を有してもよい。円環部の内周面の一部は、支持凸部に接触してもよい。
【0022】
上記の構成では、円環部の内周面の一部が支持凸部に接触することにより、円環部の内周面と内筒部の外周面とは間隙を介して対向する。円環部の内周面と内筒部の外周面とは接触しないので、円環部の内周面と内筒部の外周面との間に浸入した液体は、円環部の内周面と内筒部の外周面との間に滞留することなく、開口に向かって流れることができる。
【0023】
1つ又はそれ以上の実施形態において、動力工具は、モータの回転力を出力シャフトに伝達する減速機構と、減速機構を収容するギヤケースと、を備えてもよい。ギヤケースは、減速機構を収容する後側筒部と、出力シャフトを支持するベアリングを保持する前側筒部と、後側筒部の前端部と前側筒部の後端部とを繋ぐ環状部と、を含んでもよい。チップオンボード発光ダイオードは、前側筒部の周囲に配置されてもよい。内筒部は、前側筒部の周囲に配置され、前側筒部に固定されてもよい。
【0024】
上記の構成では、チップオンボード発光ダイオードは、ライトカバーを介してギヤケースの前側筒部に固定される。
【0025】
1つ又はそれ以上の実施形態において、前側筒部は、前側筒部の外周面から径方向外側に突出するケース凸部を有してもよい。内筒部は、ケース凸部が配置される凹部を有してもよい。
【0026】
上記の構成では、チップオンボード発光ダイオードは、ライトカバーを介してギヤケースの前側筒部に固定される。
【0027】
1つ又はそれ以上の実施形態において、出力シャフトは、アンビルを含んでもよい。動力工具は、減速機構を介してモータの回転力が伝達され、アンビルを回転方向に打撃する打撃機構を備えてもよい。ギヤケースは、減速機構及び打撃機構を収容するハンマケースでもよい。
【0028】
上記の構成では、チップオンボード発光ダイオードは、インパクト工具に適用される。
【0029】
1つ又はそれ以上の実施形態において、チップオンボード発光ダイオードは、LEDチップを覆う蛍光体と、リード線を介して電源に接続される電極と、を備えてもよい。蛍光体は、電極を覆ってもよい。
【0030】
上記の構成では、LEDチップ及び電極のそれぞれが蛍光体で覆われるので、LEDチップ及び電極のそれぞれと液体との接触が抑制される。すなわち、LEDチップ及び電極のそれぞれが蛍光体により防水される。
【0031】
1つ又はそれ以上の実施形態において、動力工具は、モータと、モータの回転力により回転する出力シャフトと、出力シャフトの周囲に配置されるチップオンボード発光ダイオードと、を備えてもよい。チップオンボード発光ダイオードは、基板と、基板に配置されるLEDチップと、LEDチップを覆う蛍光体と、リード線を介して電源に接続される電極と、を備えてもよい。蛍光体は、電極を覆ってもよい。
【0032】
上記の構成では、LEDチップ及び電極のそれぞれが蛍光体で覆われるので、LEDチップ及び電極のそれぞれと液体との接触が抑制される。すなわち、LEDチップ及び電極のそれぞれが蛍光体により防水される。チップオンボード発光ダイオードが液体で濡れることが抑制されるので、チップオンボード発光ダイオードの誤作動の発生又は故障の発生が抑制される。
【0033】
1つ又はそれ以上の実施形態において、LEDチップ及び電極のそれぞれは、基板の前面に配置されてもよい。
【0034】
上記の構成では、基板の後面に蛍光体を設けること無く、基板の前面に設けられる蛍光体でLEDチップ及び電極のそれぞれを防水することができる。
【0035】
1つ又はそれ以上の実施形態において、チップオンボード発光ダイオードは、基板の前面から前方に突出し、蛍光体が配置される区画空間を規定するバンクを有してもよい。LEDチップ及び電極のそれぞれは、バンクの内側に配置されてもよい。
【0036】
上記の構成では、蛍光体は、バンクの内側に規定される区画空間に配置される。LEDチップ及び電極のそれぞれがバンクの内側に配置されるので、バンクの内側に蛍光体が配置されることにより、LEDチップ及び電極のそれぞれは、蛍光体により防水される。
【0037】
1つ又はそれ以上の実施形態において、基板は、円環部を有してもよい。バンクは、円環部の前面に設けられた円環状の第1のバンクと、円環部の前面において第1のバンクよりも径方向外側に設けられた円環状の第2のバンクと、を含んでもよい。LEDチップ及び電極のそれぞれは、第1のバンクと第2のバンクとの間に配置されてもよい。蛍光体は、第1のバンクと第2のバンクとの間においてLEDチップ及び電極のそれぞれを覆うように配置されてもよい。
【0038】
上記の構成では、蛍光体は、第1のバンクと第2のバンクとにより規定される円環状の区画空間に配置される。LEDチップ及び電極のそれぞれが第1のバンクと第2のバンクとの間に配置されるので、第1のバンクと第2のバンクとの間に蛍光体が配置されることにより、LEDチップ及び電極のそれぞれは、蛍光体により防水される。
【0039】
1つ又はそれ以上の実施形態において、リード線は、円環部に設けられた貫通孔を介して円環部の後面から電極に接続されてもよい。
【0040】
上記の構成では、リード線は、円環部の前面には配置されず、円環部の後面から後方に突出するように配置される。そのため、蛍光体は、リード線に阻害されること無く、LEDチップ及び電極のそれぞれを覆うことができる。
【0041】
1つ又はそれ以上の実施形態において、基板は、円環部の下部から下方に突出する支持部を有してもよい。リード線の少なくとも一部は、支持部の後面に支持されてもよい。
【0042】
上記の構成では、リード線が支持部の後面に支持されるので、リード線が不必要に動いてしまうことが抑制される。そのため、リード線の劣化が抑制される。
【0043】
1つ又はそれ以上の実施形態において、動力工具は、円環部よりも径方向外側に配置される外筒部と、円環部よりも径方向内側に配置される内筒部と、外筒部の前端部と内筒部の前端部とを繋ぐように配置され、LEDチップから射出された光が通過する光透過部と、外筒部の下部から下方に突出する凸部と、を有するライトカバーを備えてもよい。凸部は、支持部が配置される収容部を有してもよい。
【0044】
上記の構成では、基板の支持部がライトカバーの収容部に収容されるので、基板とライトカバーとの接続が安定する。
【0045】
1つ又はそれ以上の実施形態において、凸部に、リード線が配置されるノッチが設けられてもよい。
【0046】
上記の構成では、リード線がノッチの内側に配置されることにより、リード線が不必要に動いてしまうことが抑制される。そのため、リード線の劣化が抑制される。
【0047】
1つ又はそれ以上の実施形態において、LEDチップは、円環部の周方向に間隔をあけて複数配置されてもよい。
【0048】
上記の構成では、チップオンボード発光ダイオードは、作業対象を明るく照らすことができる。
【0049】
以下、実施形態について図面を参照しながら説明する。実施形態においては、左、右、前、後、上、及び下の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、動力工具の中心を基準とした相対位置又は方向を示す。
【0050】
[第1実施形態]
<動力工具>
図1は、本実施形態に係る動力工具1を示す前方からの斜視図である。
図2は、本実施形態に係る動力工具1を示す側面図である。
図3は、本実施形態に係る動力工具1を示す断面図である。
図4は、本実施形態に係る動力工具1の上部を示す断面図である。
【0051】
本実施形態において、動力工具1は、動力源として電動のモータ6を有する電動工具である。モータ6の回転軸AXに平行な方向を適宜、軸方向、と称し、回転軸AXの周囲を周回する方向を適宜、周方向又は回転方向、と称し、回転軸AXの放射方向を適宜、径方向、と称する。また、径方向において、回転軸AXに近い位置又は接近する方向を適宜、径方向内側、と称し、回転軸AXから遠い位置又は離隔する方向を適宜、径方向外側、と称する。本実施形態において、回転軸AXは、前後方向に延伸する。軸方向一方側は、前方であり、軸方向他方側は、後方である。
【0052】
本実施形態において、動力工具1は、電動工具の一種であるインパクト工具であることとする。以下の説明においては、動力工具1を適宜、インパクト工具1、と称する。
【0053】
本実施形態において、インパクト工具1は、ねじ締め工具の一種であるインパクトドライバである。インパクト工具1は、ハウジング2と、リヤカバー3と、ハンマケース4と、ケースカバー5と、モータ6と、減速機構7と、スピンドル8と、打撃機構9と、アンビル10と、工具保持機構11と、ファン12と、バッテリ装着部13と、トリガレバー14と、正逆転切換レバー15と、手元モード切換ボタン16と、コントローラ17と、ライトユニット18とを備える。
【0054】
ハウジング2は、合成樹脂製である。本実施形態において、ハウジング2は、ナイロン製である。ハウジング2は、左ハウジング2Lと、左ハウジング2Lの右方に配置される右ハウジング2Rとを含む。左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとは、複数のねじ2Sにより固定される。ハウジング2は、一対の半割れハウジングにより構成される。
【0055】
ハウジング2は、モータ収容部21と、グリップ部22と、バッテリ保持部23とを有する。
【0056】
モータ収容部21は、筒状である。モータ収容部21は、モータ6、ベアリングボックス24の一部、及びハンマケース4の後部を収容する。
【0057】
グリップ部22は、モータ収容部21から下方に突出する。トリガレバー14は、グリップ部22の上部に設けられる。グリップ部22は、作業者に握られる。
【0058】
バッテリ保持部23は、グリップ部22の下端部に接続される。前後方向及び左右方向のそれぞれにおいて、バッテリ保持部23の外形の寸法は、グリップ部22の外形の寸法よりも大きい。
【0059】
リヤカバー3は、合成樹脂製である。リヤカバー3は、モータ収容部21の後方に配置される。リヤカバー3は、ファン12の少なくとも一部を収容する。ファン12は、リヤカバー3の内周側に配置される。リヤカバー3は、モータ収容部21の後端部の開口を覆うように配置される。
【0060】
モータ収容部21は、吸気口19を有する。リヤカバー3は、排気口20を有する。ハウジング2の外部空間の空気は、吸気口19を介してハウジング2の内部空間に流入する。ハウジング2の内部空間の空気は、排気口20を介してハウジング2の外部空間に流出する。
【0061】
ハンマケース4は、減速機構7を収容するギヤケースとして機能する。ハンマケース4は、減速機構7、スピンドル8、打撃機構9、及びアンビル10の少なくとも一部を収容する。ハンマケース4は、金属製である。本実施形態において、ハンマケース4は、アルミニウム製である。ハンマケース4は、筒状である。
【0062】
ハンマケース4は、後側筒部4Aと、前側筒部4Bと、環状部4Cとを含む。前側筒部4Bは、後側筒部4Aよりも前方に配置される。後側筒部4Aの外径は、前側筒部4Bの外径よりも大きい。後側筒部4Aの内径は、前側筒部4Bの内径よりも大きい。環状部4Cは、後側筒部4Aの前端部と前側筒部4Bの後端部とを繋ぐように配置される。
【0063】
ハンマケース4は、モータ収容部21の前部に接続される。後側筒部4Aの後部にベアリングボックス24が固定される。減速機構7の少なくとも一部は、ベアリングボックス24の内側に配置される。ベアリングボックス24の外周部にねじ山が形成される。後側筒部4Aの後部の内周部にねじ溝が形成される。ベアリングボックス24のねじ山と後側筒部4Aのねじ溝とが結合されることにより、ベアリングボックス24とハンマケース4とが固定される。ハンマケース4は、左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとに挟まれる。ベアリングボックス24の一部及び後側筒部4Aの後部は、モータ収容部21に収容される。ベアリングボックス24は、モータ収容部21及びハンマケース4のそれぞれに固定される。
【0064】
ケースカバー5は、ハンマケース4の表面の少なくとも一部を覆う。本実施形態において、ケースカバー5は、後側筒部4Aの表面を覆う。ケースカバー5は、合成樹脂製である。本実施形態において、ケースカバー5は、ポリカーボネート樹脂製である。ケースカバー5は、ハンマケース4を保護する。ケースカバー5は、ハンマケース4とインパクト工具1の周囲の物体との接触を抑制する。ケースカバー5は、ハンマケース4と作業者との接触を抑制する。
【0065】
モータ6は、インパクト工具1の動力源である。モータ6は、回転力を発生する。モータ6は、電動モータである。モータ6は、インナロータ型のブラシレスモータである。モータ6は、ステータ26と、ロータ27とを有する。ステータ26は、モータ収容部21に支持される。ロータ27の少なくとも一部は、ステータ26の内側に配置される。ロータ27は、ステータ26に対して回転する。ロータ27は、前後方向に延伸する回転軸AXを中心に回転する。
【0066】
ステータ26は、ステータコア28と、前インシュレータ29と、後インシュレータ30と、コイル31とを有する。
【0067】
ステータコア28は、ロータ27よりも径方向外側に配置される。ステータコア28は、積層された複数の鋼板を含む。鋼板は、鉄を主成分とする金属製の板である。ステータコア28は、筒状である。ステータコア28は、コイル31を支持する複数のティースを有する。
【0068】
前インシュレータ29は、ステータコア28の前部に設けられる。後インシュレータ30は、ステータコア28の後部に設けられる。前インシュレータ29及び後インシュレータ30のそれぞれは、合成樹脂製の電気絶縁部材である。前インシュレータ29は、ティースの表面の一部を覆うように配置される。後インシュレータ30は、ティースの表面の一部を覆うように配置される。
【0069】
コイル31は、前インシュレータ29及び後インシュレータ30を介してステータコア28に装着される。コイル31は、複数配置される。コイル31は、前インシュレータ29及び後インシュレータ30を介してステータコア28のティースの周囲に配置される。コイル31とステータコア28とは、前インシュレータ29及び後インシュレータ30により電気的に絶縁される。複数のコイル31は、ヒュージング端子38を介して接続される。
【0070】
ロータ27は、回転軸AXを中心に回転する。ロータ27は、ロータコア部32と、ロータシャフト部33と、ロータ磁石34と、センサ磁石35とを有する。
【0071】
ロータコア部32及びロータシャフト部33のそれぞれは、鋼製である。本実施形態において、ロータコア部32とロータシャフト部33とは、一体である。ロータシャフト部33の前部は、ロータコア部32の前端面から前方に突出する。ロータシャフト部33の後部は、ロータコア部32の後端面から後方に突出する。
【0072】
ロータ磁石34は、ロータコア部32に固定される。ロータ磁石34は、円筒状である。ロータ磁石34は、ロータコア部32の周囲に配置される。
【0073】
センサ磁石35は、ロータコア部32に固定される。センサ磁石35は、円環状である。センサ磁石35は、ロータコア部32の前端面及びロータ磁石34の前端面に配置される。
【0074】
前インシュレータ29にセンサ基板37が取り付けられる。センサ基板37は、ねじ29Sにより前インシュレータ29に固定される。センサ基板37は、円環状の回路基板と、回路基板に支持される磁気センサとを有する。センサ基板37の少なくとも一部は、センサ磁石35に対向する。磁気センサは、センサ磁石35の位置を検出することにより、ロータ27の回転方向の位置を検出する。
【0075】
ロータシャフト部33の後部は、ロータベアリング39に回転可能に支持される。ロータベアリング39の前部は、ロータベアリング40に回転可能に支持される。ロータベアリング39は、リヤカバー3に保持される。ロータベアリング40は、ベアリングボックス24に保持される。ロータシャフト部33の前端部は、ベアリングボックス24の開口を介してハンマケース4の内部空間に配置される。
【0076】
ロータシャフト部33の前端部にピニオンギヤ41が形成される。ピニオンギヤ41は、減速機構7の少なくとも一部に連結される。ロータシャフト部33は、ピニオンギヤ41を介して減速機構7に連結される。
【0077】
減速機構7は、モータ6の回転力をスピンドル8及びアンビル10に伝達する。減速機構7は、ハンマケース4の後側筒部4Aに収容される。減速機構7は、複数のギヤを有する。減速機構7は、モータ6よりも前方に配置される。減速機構7は、ロータシャフト部33とスピンドル8とを連結する。減速機構7のギヤは、ロータ27により駆動される。減速機構7は、ロータ27の回転をスピンドル8に伝達する。減速機構7は、ロータシャフト部33の回転速度よりも低い回転速度でスピンドル8を回転させる。減速機構7は、遊星歯車機構を含む。
【0078】
減速機構7は、ピニオンギヤ41の周囲に配置される複数のプラネタリギヤ42と、複数のプラネタリギヤ42の周囲に配置されるインターナルギヤ43とを有する。ピニオンギヤ41、プラネタリギヤ42、及びインターナルギヤ43のそれぞれは、ハンマケース4及びベアリングボックス24に収容される。複数のプラネタリギヤ42のそれぞれは、ピニオンギヤ41に噛み合う。プラネタリギヤ42は、ピン42Pを介してスピンドル8に回転可能に支持される。スピンドル8は、プラネタリギヤ42により回転される。インターナルギヤ43は、プラネタリギヤ42に噛み合う内歯を有する。インターナルギヤ43は、ベアリングボックス24に固定される。インターナルギヤ43は、ベアリングボックス24に対して常に回転不可能である。
【0079】
モータ6の駆動によりロータシャフト部33が回転すると、ピニオンギヤ41が回転し、プラネタリギヤ42がピニオンギヤ41の周囲を公転する。プラネタリギヤ42は、インターナルギヤ43の内歯に噛み合いながら公転する。プラネタリギヤ42の公転により、ピン42Pを介してプラネタリギヤ42に接続されているスピンドル8は、ロータシャフト部33の回転速度よりも低い回転速度で回転する。
【0080】
スピンドル8は、モータ6の回転力により回転する。スピンドル8は、モータ6の少なくとも一部よりも前方に配置される。スピンドル8は、ステータ26よりも前方に配置される。スピンドル8の少なくとも一部は、ロータ27よりも前方に配置される。スピンドル8の少なくとも一部は、減速機構7の前方に配置される。スピンドル8は、ロータ27により回転される。スピンドル8は、減速機構7により伝達されたロータ27の回転力により回転する。
【0081】
スピンドル8は、フランジ部8Aと、フランジ部8Aから前方に突出するスピンドルシャフト部8Bとを有する。プラネタリギヤ42は、ピン42Pを介してフランジ部8Aに回転可能に支持される。スピンドル8の回転軸とモータ6の回転軸AXとは一致する。スピンドル8は、回転軸AXを中心に回転する。
【0082】
スピンドル8は、スピンドルベアリング44に回転可能に支持される。スピンドルベアリング44は、ベアリングボックス24に保持される。スピンドル8は、フランジ部8Aの後部から後方に突出する円環部8Cを有する。スピンドルベアリング44は、円環部8Cの内側に配置される。本実施形態において、スピンドルベアリング44の外輪が円環部8Cに接続され、スピンドルベアリング44の内輪がベアリングボックス24に支持される。
【0083】
打撃機構9は、モータ6により駆動される。モータ6の回転力は、減速機構7及びスピンドル8を介して打撃機構9に伝達される。打撃機構9は、モータ6により回転するスピンドル8の回転力に基づいて、アンビル10を回転方向に打撃する。打撃機構9は、ハンマ47と、ボール48と、コイルスプリング49とを有する。ハンマ47を含む打撃機構9は、ハンマケース4に収容される。
【0084】
ハンマ47は、減速機構7よりも前方に配置される。ハンマ47は、後側筒部4Aに収容される。ハンマ47は、スピンドルシャフト部8Bの周囲に配置される。ハンマ47は、スピンドルシャフト部8Bに保持される。ボール48は、スピンドルシャフト部8Bとハンマ47との間に配置される。コイルスプリング49は、フランジ部8A及びハンマ47のそれぞれに支持される。
【0085】
ハンマ47は、モータ6により回転される。モータ6の回転力は、減速機構7及びスピンドル8を介してハンマ47に伝達される。ハンマ47は、モータ6により回転するスピンドル8の回転力に基づいて、スピンドル8と一緒に回転可能である。ハンマ47の回転軸とスピンドル8の回転軸とモータ6の回転軸AXとは一致する。ハンマ47は、回転軸AXを中心に回転する。
【0086】
ボール48は、鉄鋼のような金属製である。ボール48は、スピンドルシャフト部8Bとハンマ47との間に配置される。スピンドル8は、ボール48の少なくとも一部が配置されるスピンドル溝8Dを有する。スピンドル溝8Dは、スピンドルシャフト部8Bの外周面の一部に設けられる。ハンマ47は、ボール48の少なくとも一部が配置されるハンマ溝47Aを有する。ハンマ溝47Aは、ハンマ47の内面の一部に設けられる。ボール48は、スピンドル溝8Dとハンマ溝47Aとの間に配置される。ボール48は、スピンドル溝8Dの内側及びハンマ溝47Aの内側のそれぞれを転がることができる。ハンマ47は、ボール48に伴って移動可能である。スピンドル8とハンマ47とは、スピンドル溝8D及びハンマ溝47Aにより規定される可動範囲において、軸方向及び回転方向のそれぞれに相対移動することができる。
【0087】
コイルスプリング49は、ハンマ47を前方に移動させる弾性力を発生する。コイルスプリング49は、フランジ部8Aとハンマ47との間に配置される。ハンマ47の後面にリング状の凹部47Cが設けられる。凹部47Cは、ハンマ47の後面から前方に窪む。凹部47Cの内側にワッシャ45が設けられる。コイルスプリング49の後端部は、フランジ部8Aに支持される。コイルスプリング49の前端部は、凹部47Cの内側に配置され、ワッシャ45に支持される。
【0088】
アンビル10は、モータ6の回転力により回転するインパクト工具1の出力シャフトである。アンビル10の少なくとも一部は、ハンマ47よりも前方に配置される。アンビル10は、先端工具が挿入される工具孔10Aを有する。工具孔10Aは、アンビル10の前端部に設けられる。先端工具は、アンビル10に装着される。また、アンビル10の後端部に凸部10Bが設けられる。スピンドルシャフト部8Bの前端部に凹部が設けられる。凸部10Bは、スピンドルシャフト部8Bの前端部に設けられた凹部に挿入される。
【0089】
アンビル10は、ロッド状のアンビルシャフト部10Cと、アンビル突起部10Dとを有する。工具孔10Aは、アンビルシャフト部10Cの前端部に設けられる。先端工具は、アンビルシャフト部10Cに装着される。アンビル突起部10Dは、アンビル10の後端部に設けられる。アンビル突起部10Dは、アンビルシャフト部10Cの後端部から径方向外側に突出する。
【0090】
アンビル10は、アンビルベアリング46に回転可能に支持される。アンビル10の回転軸とハンマ47の回転軸とスピンドル8の回転軸とモータ6の回転軸AXとは一致する。アンビル10は、回転軸AXを中心に回転する。アンビルベアリング46は、前側筒部4Bの内側に配置される。アンビルベアリング46は、ハンマケース4の前側筒部4Bに保持される。アンビルベアリング46は、アンビルシャフト部10Cを支持する。本実施形態において、アンビルベアリング46は、前後方向に2つ配置される。
【0091】
ハンマ47の少なくとも一部は、アンビル突起部10Dに接触可能である。ハンマ47の前部に前方に突出するハンマ突起部が設けられる。ハンマ47のハンマ突起部とアンビル突起部10Dとが接触可能である。ハンマ47とアンビル突起部10Dとが接触している状態で、モータ6が駆動することにより、アンビル10は、ハンマ47及びスピンドル8と一緒に回転する。
【0092】
アンビル10は、ハンマ47により回転方向に打撃される。例えばねじ締め作業において、アンビル10に作用する負荷が高くなると、モータ6が発生する動力だけではアンビル10を回転させることができなくなる状況が発生する場合がある。モータ6が発生する動力だけではアンビル10を回転させることができなくなると、アンビル10及びハンマ47の回転が停止する。スピンドル8とハンマ47とは、ボール48を介して軸方向及び周方向のそれぞれに相対移動可能である。ハンマ47の回転が停止しても、スピンドル8の回転は、モータ6が発生する動力により継続される。ハンマ47の回転が停止している状態で、スピンドル8が回転すると、ボール48がスピンドル溝8D及びハンマ溝47Aのそれぞれにガイドされながら後方に移動する。ハンマ47は、ボール48から力を受け、ボール48に伴って後方に移動する。すなわち、ハンマ47は、アンビル10の回転が停止された状態で、スピンドル8が回転することにより、後方に移動する。ハンマ47が後方に移動することにより、ハンマ47とアンビル突起部10Dとの接触が解除される。
【0093】
コイルスプリング49は、ハンマ47を前方に移動させる弾性力を発生する。後方に移動したハンマ47は、コイルスプリング49の弾性力により、前方に移動する。ハンマ47は、前方に移動するとき、ボール48から回転方向の力を受ける。すなわち、ハンマ47は、回転しながら前方に移動する。ハンマ47が回転しながら前方に移動すると、ハンマ47は、回転しながらアンビル突起部10Dに接触する。これにより、アンビル突起部10Dは、ハンマ47により回転方向に打撃される。アンビル10には、モータ6の動力とハンマ47の慣性力との両方が作用する。したがって、アンビル10は、高いトルクで回転軸AXを中心に回転することができる。
【0094】
工具保持機構11は、アンビル10の前部の周囲に配置される。工具保持機構11は、工具孔10Aに挿入された先端工具を保持する。
【0095】
ファン12は、モータ6の回転力により回転する。ファン12は、モータ6のステータ26よりも後方に配置される。ファン12は、モータ6を冷却するための気流を生成する。ファン12は、ロータ27の少なくとも一部に固定される。ファン12は、ブッシュ12Aを介してロータシャフト部33の後部に固定される。ファン12は、ロータベアリング39とステータ26との間に配置される。ファン12は、ロータ27の回転により回転する。ロータシャフト部33が回転することにより、ファン12は、ロータシャフト部33と一緒に回転する。ファン12が回転することにより、ハウジング2の外部空間の空気が、吸気口19を介してハウジング2の内部空間に流入する。ハウジング2の内部空間に流入した空気は、ハウジング2の内部空間を流通することにより、モータ6を冷却する。ハウジング2の内部空間を流通した空気は、ファン12が回転することにより、排気口20を介してハウジング2の外部空間に流出する。
【0096】
バッテリ装着部13は、バッテリ保持部23の下部に配置される。バッテリ装着部13は、バッテリパック25に接続される。バッテリパック25は、バッテリ装着部13に装着される。バッテリパック25は、バッテリ装着部13に着脱可能である。バッテリパック25は、インパクト工具1の電源として機能する。バッテリパック25は、二次電池を含む。本実施形態において、バッテリパック25は、充電式のリチウムイオン電池を含む。バッテリ装着部13に装着されることにより、バッテリパック25は、インパクト工具1に電力を供給することができる。モータ6及びライトユニット18のそれぞれは、バッテリパック25から供給される電力に基づいて駆動する。
【0097】
トリガレバー14は、グリップ部22に設けられる。トリガレバー14は、モータ6を起動するために作業者に操作される。トリガレバー14が操作されることにより、モータ6の駆動と停止とが切り換えられる。
【0098】
正逆転切換レバー15は、グリップ部22の上部に設けられる。正逆転切換レバー15は、作業者に操作される。正逆転切換レバー15が操作されることにより、モータ6の回転方向が正転方向及び逆転方向の一方から他方に切り換えられる。モータ6の回転方向が切り換えられることにより、スピンドル8の回転方向が切り換えられる。
【0099】
手元モード切換ボタン16は、トリガレバー14の上部に設けられる。手元モード切換ボタン16は、作業者に操作される。手元モード切換ボタン16が操作されることにより、モータ6の制御モードが切り換えられる。
【0100】
コントローラ17は、少なくともモータ6及びライトユニット18を制御する制御信号を出力する。コントローラ17は、バッテリ保持部23に収容される。コントローラ17は、インパクト工具1の作業内容に基づいて、モータ6の制御モードを切り換える。モータ6の制御モードとは、モータ6の制御方法又は制御パターンをいう。コントローラ17は、複数の電子部品が実装された回路基板を含む。回路基板に実装される電子部品として、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ、ROM(Read Only Memory)又はストレージのような不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリ、トランジスタ、及び抵抗器が例示される。
【0101】
<ライトユニット>
ライトユニット18は、照明光を射出する。ライトユニット18は、アンビル10及びアンビル10の周辺を照明光で照明する。ライトユニット18は、アンビル10の前方を照明光で照明する。また、ライトユニット18は、アンビル10に装着された先端工具及び先端工具の周辺を照明光で照明する。
【0102】
ライトユニット18は、ハンマケース4の前部に配置される。ライトユニット18は、前側筒部4Bの周囲に配置される。
【0103】
ライトユニット18は、チップオンボード発光ダイオード(COB LED:chip on board light emitting diodes)を含む。
【0104】
図5は、本実施形態に係るチップオンボード発光ダイオード50を模式的に示す図である。チップオンボード発光ダイオード50は、基板51と、LEDチップ52と、金ワイヤ53と、バンク54と、蛍光体55と、一対の電極56とを有する。基板51として、アルミニウム基板、ガラス布基材エポキシ樹脂基板(FR-4基板)、又は複合基材エポキシ樹脂基板(CEM-3基板)が例示される。LEDチップ52は、基板51の表面に搭載される。金ワイヤ53は、LEDチップ52と基板51とを接続する。金ワイヤ53は、複数のLEDチップ52を相互に接続する。バンク54は、基板51の表面に設けられる。バンク54は、LEDチップ52の周囲に配置される。バンク54は、蛍光体55が配置される区画空間を規定する。蛍光体55は、バンク54の内側においてLEDチップ52を覆うように配置される。電極56は、バンク54の外側において基板51の表面に配置される。なお、電極56は、基板51の裏面に配置されてもよい。一対の電極56のうち、一方の電極56は正極56Aであり、他方の電極56は負極56Bである。電極56は、コントローラ17及びリード線を介してバッテリパック25に接続される。バッテリパック25から出力された電力は、コントローラ17及びリード線を介して電極56に供給される。電極56に供給された電力は、基板51及び金ワイヤ53を介してLEDチップ52に供給される。LEDチップ52は、バッテリパック25から供給された電力に基づいて発光する。バッテリパック25の電圧は、5Vに降圧された状態でLEDチップ52に印加される。
【0105】
図6は、本実施形態に係るライトユニット18を示す前方からの斜視図である。
図7は、本実施形態に係るライトユニット18を示す後方からの斜視図である。
図8は、本実施形態に係るライトユニット18を示す前方からの分解斜視図である。
図9は、本実施形態に係るライトユニット18を示す後方からの分解斜視図である。
【0106】
図6、
図7、
図8、及び
図9に示すように、ライトユニット18は、チップオンボード発光ダイオード50と、ライトカバー57とを有する。チップオンボード発光ダイオード50は、基板51と、複数のLEDチップ52と、バンク54と、蛍光体55と、一対の電極56を有する。
【0107】
基板51は、環状である。基板51は、円環部51Aと、円環部51Aの下部から下方に突出する支持部51Bとを有する。
【0108】
LEDチップ52は、基板51の円環部51Aの前面に配置される。LEDチップ52は、円環部51Aの周方向に間隔をあけて複数配置される。本実施形態において、LEDチップ52は、円環部51Aの周方向に等間隔に12個配置される。
【0109】
バンク54は、基板51の円環部51Aの前面に設けられる。バンク54は、円環部51Aの前面から前方に突出する。バンク54は、蛍光体55が配置される区画空間を規定する。バンク54は、円環状である。本実施形態において、バンク54は、二重円環状になるように設けられる。すなわち、本実施形態において、バンク54は、円環部51Aの前面に設けられた円環状の第1のバンク54と、円環部51Aの前面において第1のバンク54よりも径方向外側に設けられた円環状の第2のバンク54とを含む。第1のバンク54は、LEDチップ52よりも径方向内側に配置される。第2のバンク54は、LEDチップ52よりも径方向外側に配置される。複数のLEDチップ52は、第1のバンク54と第2のバンク54との間に配置される。
【0110】
蛍光体55は、基板51の円環部51Aの前面に配置される。蛍光体55は、円環状である。蛍光体55は、第1のバンク54と第2のバンク54との間において、複数のLEDチップ52のそれぞれを覆うように配置される。
【0111】
電極56は、基板51の後面に配置される。本実施形態において、電極56は、円環部51Aの後面に配置される。電極56は、リード線58を介してコントローラ17に接続される。リード線58は、一対の電極56のそれぞれに1本ずつ接続される。一対のリード線58は、支持部51Bの後面に支持される。なお、電極56は、例えば支持部51Bの前面に配置されてもよい。リード線58は、支持部51Bの前面に支持されてもよい。
【0112】
バッテリパック25から出力された電流は、コントローラ17及びリード線58を介して電極56に供給される。電極56に供給された電流は、基板51及び金ワイヤ53(
図6から
図9には不図示)を介してLEDチップ52に供給される。LEDチップ52は、バッテリパック25から供給された電流に基づいて発光する。
【0113】
図10は、本実施形態に係るライトカバー57を後方から見た図である。ライトカバー57は、チップオンボード発光ダイオード50に接続される。ライトカバー57は、基板51に固定される。ライトカバー57は、ポリカーボネート樹脂製である。ライトカバー57の少なくとも一部は、チップオンボード発光ダイオード50よりも前方に配置される。ライトカバー57は、外筒部57Aと、内筒部57Bと、光透過部57Cと、凸部57Dとを有する。
【0114】
外筒部57Aは、内筒部57Bよりも径方向外側に配置される。径方向において、チップオンボード発光ダイオード50の少なくとも一部は、外筒部57Aと内筒部57Bとの間に配置される。外筒部57Aは、基板51の円環部51Aよりも径方向外側に配置される。内筒部57Bは、基板51の円環部51Aよりも径方向内側に配置される。外筒部57Aの下部に開口57Gが設けられる。
【0115】
光透過部57Cは、円環状である。光透過部57Cは、外筒部57Aの前端部と内筒部57Bの前端部とを繋ぐように配置される。光透過部57Cは、円環部51Aの前面に対向する。光透過部57Cは、LEDチップ52に対向する。LEDチップ52から射出された光は、光透過部57Cを通過して、ライトユニット18の前方に照射される。
【0116】
光透過部57Cは、LEDチップ52からの光が入射する入射面57Eと、光透過部57Cを透過した光が射出する射出面57Fとを有する。円環部51Aの前面は、光透過部57Cの入射面57Eに対向する。入射面57Eは、LEDチップ52に対向する。入射面57Eは、実質的に後方を向く。射出面57Fは、実質的に前方を向く。
【0117】
凸部57Dは、外筒部57Aの下部から下方に突出するように設けられる。凸部57Dは、基板51の支持部51Bの少なくとも一部に対向する。本実施形態において、開口57Gは、凸部57Dの下端部に設けられる。
【0118】
凸部57Dは、支持部51Bの前面に対向する前側凸部57Dfと、支持部51Bの左面に対向する左側凸部57Dlと、支持部51Bの右面に対向する右側凸部57Drとを有する。前側凸部57Df、左側凸部57Dl、及び支持部51Bのそれぞれは、プレート状である。左側凸部57Dlの前端部は、前側凸部57Dfの左端部に繋がる。右側凸部57Drの前端部は、前側凸部57Dfの右端部に繋がる。開口57Gは、前側凸部57Dfの下端部と、左側凸部57Dlの下端部と、右側凸部57Drの下端部とにより規定される。
【0119】
左側凸部57Dlの右面の上端部及び右側凸部57Drの左面の上端部のそれぞれは、外筒部57Aの内周面に接続される。
【0120】
図11は、本実施形態に係る動力工具1の上部を前方から見た図である。
図12は、本実施形態に係る動力工具1の上部を示す前方からの分解斜視図である。
図13は、本実施形態に係る動力工具1の上部を示す後方からの分解斜視図である。
図14は、本実施形態に係るライトユニット18の上部を示す断面図である。
図15は、本実施形態に係るライトユニット18の下部を示す断面図である。
【0121】
チップオンボード発光ダイオード50を含むライトユニット18は、アンビル10のアンビルシャフト部10Cの周囲に配置される。チップオンボード発光ダイオード50を含むライトユニット18は、ハンマケース4の前側筒部4Bの周囲に配置される。ライトカバー57の内筒部57Bは、ハンマケース4の前側筒部4Bの周囲に配置される。ライトカバー57の内筒部57Bは、ハンマケース4の前側筒部4Bに固定される。
【0122】
基板51は、ライトカバー57に固定される。径方向において、基板51は、外筒部57Aと内筒部57Bとの間に配置される。
【0123】
図9及び
図10に示すように、内筒部57Bの外周面に支持凸部57Jが設けられる。支持凸部57Jは、内筒部57Bの外周面から径方向外側に突出する。支持凸部57Jは、周方向に間隔をあけて複数設けられる。
図10に示すように、本実施形態において、支持凸部57Jは、周方向に間隔をあけて3つ設けられる。基板51の円環部51Aの内周面は、支持凸部57Jに支持される。円環部51Aの内周面の一部は、支持凸部57Jに接触する。支持凸部57Jにより、円環部51Aの内周面と内筒部57Bの外周面との間に間隙が形成される。基板51は、接着剤59を介して内筒部57Bに固定される。本実施形態において、基板51の後面と内筒部57Bの外周面とが接着剤59により固定される。
【0124】
図9及び
図10に示すように、光透過部57Cの入射面57Eに突起部57Sが設けられる。突起部57Sは、光透過部57Cの入射面57Eから後方に突出する。突起部57Sは、入射面57Eの外縁領域に配置される。突起部57Sは、LEDチップ52から射出された光が照射されない位置に設けられる。突起部57Sは、周方向に間隔をあけて複数設けられる。
図10に示すように、本実施形態において、突起部57Sは、周方向に間隔をあけて4つ設けられる。基板51の円環部51Aの前面は、突起部57Sに支持される。円環部51Aの前面の一部は、突起部57Sに接触する。突起部57Sにより、円環部51Aの前面と光透過部57Cの入射面57Eとの間に間隙が形成される。
【0125】
前側筒部4Bの外周面に凸部4Dが設けられる。凸部4Dは、前側筒部4Bの外周面から径方向外側に突出する。凸部4Dは、周方向に間隔をあけて複数設けられる。本実施形態において、凸部4Dは、周方向に間隔をあけて4つ設けられる。凸部4Dの表面は、後方を向く後面4Eと、前方に向かって径方向内側に傾斜する斜面4Fとを含む。
【0126】
ライトカバー57は、ハンマケース4の前側筒部4Bに固定される。ライトカバー57の内筒部57Bの内周面に、後側スライド部57Mと、前側スライド部57Nとが設けられる。後側スライド部57M及び前側スライド部57Nのそれぞれは、内筒部57Bの内周面から径方向内側に突出する。前側スライド部57Nは、後側スライド部57Mよりも前方に配置される。
図10に示すように、後側スライド部57Mは、周方向に間隔をあけて4つ設けられる。前側スライド部57Nは、4つの後側スライド部57Mのそれぞれの前方に配置される。後側スライド部57Mと前側スライド部57Nとの間に凹部57Kが設けられる。凸部4Dは、凹部57Kの内側に配置される。後側スライド部57Mは、凸部4Dの後面4Eに接触する前面57Pを有する。前側スライド部57Nは、凸部4Dの斜面4Fに対向する斜面57Qを有する。
【0127】
後側スライド部57Mの周方向一方側の端部と前側スライド部57Nとの間に挿入口が設けられる。凸部4Dは、挿入口を介して凹部57Kに配置される。凸部4Dが挿入口に挿入された後、ライトユニット18が回転されることにより、凸部4Dが凹部57Kの内側に挿入される。これにより、ライトカバー57とハンマケース4の前側筒部4Bとが固定される。ライトカバー57とハンマケース4の前側筒部4Bとが固定されることにより、ライトユニット18とハンマケース4とが固定される。
【0128】
LEDチップ52から射出された光は、蛍光体55を介して入射面57Eに入射する。
図14に示すように、入射面57Eは、径方向内側に向かって前方に傾斜する。入射面57Eに入射した光は、光透過部57Cを通過した後、射出面57Fから射出される。
【0129】
図14の矢印FLで示すように、入射面57Eに入射した光の少なくとも一部は、斜面57Qに到達する。斜面57Qは、径方向内側に向かって前方に傾斜する。斜面57Qに到達した光は、斜面57Qで全反射して、前方に進行する。斜面57Qで全反射した光は、射出面57Fから射出される。
【0130】
トリガレバー14が操作されると、モータ6が起動するとともに、チップオンボード発光ダイオード50のLEDチップ52から光が射出される。チップオンボード発光ダイオード50から出力される光量は高く、作業対象を明るく照らすことができる。
【0131】
インパクト工具1が例えば雨天の屋外で使用される場合、チップオンボード発光ダイオード50が雨水で濡れ、液体等により影響を受ける可能性がある。雨水は、例えばケースカバー5の前端部と外筒部57Aの後端部との間隙から外筒部57Aの内側に浸入して、チップオンボード発光ダイオード50の少なくとも一部を濡らす可能性がある。チップオンボード発光ダイオード50の少なくとも一部が雨水で濡れた状態を放置しておくと、チップオンボード発光ダイオード50が誤作動したり、故障したりする可能性がある。チップオンボード発光ダイオード50の誤作動又は故障の原因として、雨水に起因するLEDチップ52の短絡が例示される。
【0132】
本実施形態において、外筒部57Aの下部に開口57Gが設けられる。開口57Gは、水抜き穴として機能する。外筒部57Aの内側に浸入した雨水は、重力の作用により開口57Gに向かって流れ、開口57Gから排出される。これにより、チップオンボード発光ダイオード50が雨水で濡れた状態が放置されることが抑制される。
【0133】
本実施形態において、ライトユニット18の駆動電圧は、5Vである。ライトユニット18の光束は、80ルーメン以上200ルーメン以下である。ライトユニット18の光束は、100ルーメン以上150ルーメン以下でもよいし、120ルーメン以上140ルーメン以下でもよい。
【0134】
<効果>
以上説明したように、本実施形態において、インパクト工具1は、モータ6と、モータ6の回転力により回転するアンビル10と、円環部51Aを有する基板51と、円環部51Aの前面に配置されるLEDチップ52と、を有し、アンビル10の周囲に配置されるチップオンボード発光ダイオード50と、円環部51Aよりも径方向外側に配置される外筒部57Aと、LEDチップ52から射出された光が通過する光透過部57Cと、を有し、基板51に固定されるライトカバー57と、を備えてもよい。外筒部57Aの下部に開口57Gが設けられてもよい。
【0135】
上記の構成では、ライトカバー57の外筒部57Aの内側に雨水のような液体が浸入した場合、外筒部57Aの下部に設けられた開口57Gから液体が排出される。そのため、チップオンボード発光ダイオード50が液体で濡れた状態が放置されることが抑制され、チップオンボード発光ダイオード50が液体等により影響を受けることが抑制される。したがって、チップオンボード発光ダイオード50の誤作動の発生又は故障の発生が抑制される。
【0136】
本実施形態において、基板51は、円環部51Aの下部から下方に突出する支持部51Bを有してもよい。ライトカバー57は、外筒部57Aの下部から下方に突出し、支持部51Bの少なくとも一部に対向する凸部57Dを有してもよい。開口57Gは、凸部57Dに設けられてもよい。
【0137】
上記の構成では、外筒部57Aの内側に浸入した液体は、凸部57Dに設けられた開口57Gから排出される。
【0138】
本実施形態において、凸部57Dは、支持部51Bの前面に対向する前側凸部57Dfと、支持部51Bの左面に対向する左側凸部57Dlと、支持部51Bの右面に対向する右側凸部57Drと、を有してもよい。開口57Gは、前側凸部57Dfと、左側凸部57Dlと、右側凸部57Drとにより規定されてもよい。
【0139】
上記の構成では、外筒部57Aの内側に浸入した液体は、前側凸部57Dfの後面、左側凸部57Dlの右面、及び右側凸部57Drの左面の少なくとも一部を流れて、開口57Gから排出される。
【0140】
本実施形態において、左側凸部57Dlの右面及び右側凸部57Drの左面のそれぞれは、外筒部57Aの内周面に接続されてもよい。
【0141】
上記の構成では、外筒部57Aの内側に浸入した液体は、外筒部57Aの内周面を流れた後、左側凸部57Dlの右面及び右側凸部57Drの左面の少なくとも一部を流れて、開口57Gから排出される。
【0142】
本実施形態において、円環部51Aの前面は、光透過部57Cの入射面57Eに対向してもよい。ライトカバー57は、入射面57Eから後方に突出する突起部57Sを有してもよい。円環部51Aの前面の一部は、突起部57Sに接触してもよい。
【0143】
上記の構成では、円環部51Aの前面の一部が突起部57Sに接触することにより、円環部51Aの前面と光透過部57Cの入射面57Eとは間隙を介して対向する。円環部51Aの前面と光透過部57Cの入射面57Eとは接触しないので、円環部51Aの前面と光透過部57Cの入射面57Eとの間に浸入した液体は、円環部51Aの前面と光透過部57Cの入射面57Eとの間に滞留することなく、開口57Gに向かって流れることができる。
【0144】
本実施形態において、ライトカバー57は、円環部51Aよりも径方向内側に配置される内筒部57Bを有してもよい。光透過部57Cは、外筒部57Aの前端部と内筒部57Bの前端部とを繋ぐように配置されてもよい。
【0145】
上記の構成では、円環部51Aの径方向外側にライトカバー57の外筒部57Aが配置され、円環部51Aの径方向内側にライトカバー57の内筒部57Bが配置されるので、基板51とライトカバー57との接続が安定する。
【0146】
本実施形態において、ライトカバー57は、内筒部57Bの外周面から径方向外側に突出する支持凸部57Jを有してもよい。円環部51Aの内周面の一部は、支持凸部57Jに接触してもよい。
【0147】
上記の構成では、円環部51Aの内周面の一部が支持凸部57Jに接触することにより、円環部51Aの内周面と内筒部57Bの外周面とは間隙を介して対向する。円環部51Aの内周面と内筒部57Bの外周面とは接触しないので、円環部51Aの内周面と内筒部57Bの外周面との間に浸入した液体は、円環部51Aの内周面と内筒部57Bの外周面との間に滞留することなく、開口57Gに向かって流れることができる。
【0148】
本実施形態において、インパクト工具1は、モータ6の回転力をアンビル10に伝達する減速機構7と、減速機構7を収容するハンマケース4と、を備えてもよい。ハンマケース4は、減速機構7を収容する後側筒部4Aと、アンビル10を支持するアンビルベアリング46を保持する前側筒部4Bと、後側筒部4Aの前端部と前側筒部4Bの後端部とを繋ぐ環状部4Cと、を含んでもよい。チップオンボード発光ダイオード50は、前側筒部4Bの周囲に配置されてもよい。内筒部57Bは、前側筒部4Bの周囲に配置され、前側筒部4Bに固定されてもよい。
【0149】
上記の構成では、チップオンボード発光ダイオード50は、ライトカバー57を介してハンマケース4の前側筒部4Bに固定される。
【0150】
本実施形態において、前側筒部4Bは、前側筒部4Bの外周面から径方向外側に突出するケース凸部である凸部4Dを有してもよい。内筒部57Bは、凸部4Dが配置される凹部57Kを有してもよい。
【0151】
上記の構成では、チップオンボード発光ダイオード50は、ライトカバー57を介してハンマケース4の前側筒部4Bに固定される。
【0152】
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0153】
<ライトユニット>
図16は、本実施形態に係るライトユニット118を示す前方からの分解斜視図である。
図17は、本実施形態に係るライトユニット118を示す前方からの分解斜視図である。
【0154】
図16及び
図17に示すように、ライトユニット118は、チップオンボード発光ダイオード150と、ライトカバー157とを有する。チップオンボード発光ダイオード150は、基板151と、複数のLEDチップ152と、バンク154と、蛍光体155と、一対の電極156を有する。
【0155】
基板151は、環状である。基板151は、円環部151Aと、円環部151Aの下部から下方に突出する支持部151Bとを有する。
【0156】
LEDチップ152は、基板151の円環部151Aの前面に配置される。LEDチップ152は、円環部151Aの周方向に間隔をあけて複数配置される。本実施形態において、LEDチップ152は、円環部151Aの周方向に等間隔に12個配置される。
【0157】
バンク154は、基板151の円環部151Aの前面に設けられる。バンク154は、円環部151Aの前面から前方に突出する。バンク154は、蛍光体155が配置される区画空間を規定する。バンク154は、円環状である。本実施形態において、バンク154は、二重円環状になるように設けられる。すなわち、本実施形態において、バンク154は、円環部51Aの前面に設けられた円環状の第1のバンク154と、円環部151Aの前面において第1のバンク154よりも径方向外側に設けられた円環状の第2のバンク154とを含む。
【0158】
蛍光体155は、基板151の円環部151Aの前面に配置される。蛍光体155は、円環状である。蛍光体155は、第1のバンク154と第2のバンク154との間に配置される。
【0159】
電極156は、基板151の円環部151Aの前面に配置される。電極156は、円環部151Aの前面の下部に配置される。
【0160】
複数のLEDチップ152及び一対の電極156のそれぞれは、バンク154の内側に配置される。すなわち、複数のLEDチップ152及び一対の電極156のそれぞれは、径方向において第1のバンク154と第2のバンク154との間に配置される。第1のバンク154は、LEDチップ152及び電極156よりも径方向内側に配置される。第2のバンク154は、LEDチップ152及び電極156よりも径方向外側に配置される。蛍光体155は、第1のバンク154と第2のバンク154との間において複数のLEDチップ152及び一対の電極156のそれぞれを覆うように配置される。
【0161】
電極156は、リード線158及びコントローラ17を介してバッテリパック25に接続される。リード線158は、一対の電極156のそれぞれに1本ずつ接続される。一対のリード線158は、円環部151Aの後面から後方に突出する。リード線158は、円環部51Aの前面と後面とを貫通するように円環部51Aに設けられた貫通孔を介して、円環部151Aの後面から電極156に接続される。リード線158の少なくとも一部は、支持部151Bの後面に支持される。
【0162】
バッテリパック25から出力された電流は、コントローラ17及びリード線158を介して電極156に供給される。電極156に供給された電流は、基板151及び金ワイヤ(
図16及び
図17には不図示)を介してLEDチップ152に供給される。LEDチップ152は、バッテリパック25から供給された電流に基づいて発光する。
【0163】
ライトカバー157は、チップオンボード発光ダイオード150に接続される。ライトカバー157は、基板151に固定される。ライトカバー157は、ポリカーボネート樹脂製である。ライトカバー157の少なくとも一部は、チップオンボード発光ダイオード150よりも前方に配置される。ライトカバー157は、外筒部157Aと、内筒部157Bと、光透過部157Cと、凸部157Dとを有する。
【0164】
外筒部157Aは、内筒部157Bよりも径方向外側に配置される。径方向において、チップオンボード発光ダイオード150の少なくとも一部は、外筒部157Aと内筒部157Bとの間に配置される。外筒部157Aは、基板151の円環部151Aよりも径方向外側に配置される。内筒部157Bは、基板151の円環部151Aよりも径方向内側に配置される。
【0165】
光透過部157Cは、円環状である。光透過部157Cは、外筒部157Aの前端部と内筒部157Bの前端部とを繋ぐように配置される。光透過部157Cは、円環部151Aの前面に対向する。光透過部157Cは、LEDチップ152に対向する。LEDチップ152から射出された光は、光透過部157Cを通過して、ライトユニット118の前方に照射される。
【0166】
凸部157Dは、外筒部157Aの下部から下方に突出するように設けられる。凸部157Dの内側に収容部157Gが形成される。基板151の支持部151Bは、収容部157Gに配置される。凸部157Dに2つのノッチ157Hが形成される。リード線158は、ノッチ157Hの内側に配置される。
【0167】
上述の実施形態と同様、チップオンボード発光ダイオード150を含むライトユニット118は、アンビル10のアンビルシャフト部10Cの周囲に配置される。チップオンボード発光ダイオード150を含むライトユニット118は、ハンマケース4の前側筒部4Bの周囲に配置される。ライトカバー157の内筒部157Bは、ハンマケース4の前側筒部4Bの周囲に配置される。ライトカバー157の内筒部157Bは、ハンマケース4の前側筒部4Bに固定される。
【0168】
<効果>
以上説明したように、本実施形態において、チップオンボード発光ダイオード150は、LEDチップ152を覆う蛍光体155と、リード線158を介してバッテリパック25に接続される電極156と、を備えてもよい。蛍光体155は、電極156を覆ってもよい。
【0169】
上記の構成では、LEDチップ152及び電極156のそれぞれが蛍光体155で覆われるので、LEDチップ152及び電極156のそれぞれと液体との接触が抑制される。すなわち、LEDチップ152及び電極156のそれぞれが蛍光体155により防水される。チップオンボード発光ダイオード150が液体で濡れることが抑制されるので、チップオンボード発光ダイオード150の誤作動の発生又は故障の発生が抑制される。
【0170】
本実施形態において、LEDチップ152及び電極156のそれぞれは、基板151の前面に配置されてもよい。
【0171】
上記の構成では、基板151の後面に蛍光体155を設けること無く、基板151の前面に設けられる蛍光体155でLEDチップ152及び電極156のそれぞれを防水することができる。
【0172】
本実施形態において、チップオンボード発光ダイオード150は、基板151の前面から前方に突出し、蛍光体155が配置される区画空間を規定するバンク154を有してもよい。LEDチップ152及び電極156のそれぞれは、バンク154の内側に配置されてもよい。
【0173】
上記の構成では、蛍光体155は、バンク154の内側に規定される区画空間に配置される。LEDチップ152及び電極156のそれぞれがバンク154の内側に配置されるので、バンク154の内側に蛍光体155が配置されることにより、LEDチップ152及び電極156のそれぞれは、蛍光体155により防水される。
【0174】
本実施形態において、基板151は、円環部151Aを有してもよい。バンク154は、円環部151Aの前面に設けられた円環状の第1のバンク154と、円環部151Aの前面において第1のバンク154よりも径方向外側に設けられた円環状の第2のバンク154と、を含んでもよい。LEDチップ152及び電極156のそれぞれは、第1のバンク154と第2のバンク154との間に配置されてもよい。蛍光体155は、第1のバンク154と第2のバンク154との間においてLEDチップ152及び電極156のそれぞれを覆うように配置されてもよい。
【0175】
上記の構成では、蛍光体155は、第1のバンク154と第2のバンク154とにより規定される円環状の区画空間に配置される。LEDチップ152及び電極156のそれぞれが第1のバンク154と第2のバンク154との間に配置されるので、第1のバンク154と第2のバンク154との間に蛍光体155が配置されることにより、LEDチップ152及び電極156のそれぞれは、蛍光体155により防水される。
【0176】
本実施形態において、リード線158は、円環部151Aに設けられた貫通孔を介して円環部151Aの後面から電極156に接続されてもよい。
【0177】
上記の構成では、リード線158は、円環部151Aの前面には配置されず、円環部151Aの後面から後方に突出するように配置される。そのため、蛍光体155は、リード線158に阻害されること無く、LEDチップ152及び電極156のそれぞれを覆うことができる。
【0178】
本実施形態において、基板151は、円環部151Aの下部から下方に突出する支持部151Bを有してもよい。リード線158の少なくとも一部は、支持部151Bの後面に支持されてもよい。
【0179】
上記の構成では、リード線158が支持部151Bの後面に支持されるので、リード線158が不必要に動いてしまうことが抑制される。そのため、リード線158の劣化が抑制される。
【0180】
本実施形態において、ライトカバー157は、円環部151Aよりも径方向外側に配置される外筒部157Aと、円環部151Aよりも径方向内側に配置される内筒部157Bと、外筒部157Aの前端部と内筒部157Bの前端部とを繋ぐように配置され、LEDチップ152から射出された光が通過する光透過部157Cと、外筒部157Aの下部から下方に突出する凸部157Dと、を有してもよい。凸部157Dは、支持部151Bが配置される収容部157Gを有してもよい。
【0181】
上記の構成では、基板151の支持部151Bがライトカバー57の収容部157Gに収容されるので、基板151とライトカバー57との接続が安定する。
【0182】
本実施形態において、凸部157Dに、リード線158が配置されるノッチ157Hが設けられてもよい。
【0183】
上記の構成では、リード線158がノッチ157Hの内側に配置されることにより、リード線158が不必要に動いてしまうことが抑制される。そのため、リード線158の劣化が抑制される。
【0184】
本実施形態において、LEDチップ152は、円環部151Aの周方向に間隔をあけて複数配置されてもよい。
【0185】
上記の構成では、チップオンボード発光ダイオード150は、作業対象を明るく照らすことができる。
【0186】
[その他の実施形態]
上述の第1、第2、第3実施形態においては、インパクト工具(1等)がインパクトドライバであることとした。インパクト工具(1等)は、インパクトレンチでもよい。
【0187】
上述の実施形態において、動力工具(1等)の電源は、バッテリパック(25等)でなくてもよく、商用電源(交流電源)でもよい。
【0188】
上述の実施形態においては、動力工具(1等)が、電動モータを動力源とする電動工具であることとした。動力工具は、空気モータを動力源とする空気動工具でもよい。また、動力工具の動力源は、電動モータ又は空気モータに限定されず、他の動力源でもよい。動力工具の動力源は、例えば油圧モータでもよいし、エンジンにより駆動するモータでもよい。
【符号の説明】
【0189】
1…動力工具(インパクト工具)、2…ハウジング、2L…左ハウジング、2R…右ハウジング、2S…ねじ、3…リヤカバー、4…ハンマケース、4A…後側筒部、4B…前側筒部、4C…環状部、4D…凸部、4E…後面、4F…斜面、5…ケースカバー、6…モータ、7…減速機構、8…スピンドル、8A…フランジ部、8B…スピンドルシャフト部、8C…円環部、8D…スピンドル溝、9…打撃機構、10…アンビル(出力シャフト)、10A…工具孔、10B…凸部、10C…アンビルシャフト部、10D…アンビル突起部、11…工具保持機構、12…ファン、12A…ブッシュ、13…バッテリ装着部、14…トリガレバー、15…正逆転切換レバー、16…手元モード切換ボタン、17…コントローラ、18…ライトユニット、19…吸気口、20…排気口、21…モータ収容部、22…グリップ部、23…バッテリ保持部、24…ベアリングボックス、25…バッテリパック、26…ステータ、27…ロータ、28…ステータコア、29…前インシュレータ、29S…ねじ、30…後インシュレータ、31…コイル、32…ロータコア部、33…ロータシャフト部、34…ロータ磁石、35…センサ磁石、37…センサ基板、38…ヒュージング端子、39…ロータベアリング、40…ロータベアリング、41…ピニオンギヤ、42…プラネタリギヤ、42P…ピン、43…インターナルギヤ、44…スピンドルベアリング、45…ワッシャ、46…アンビルベアリング、47…ハンマ、47A…ハンマ溝、47C…凹部、48…ボール、49…コイルスプリング、50…チップオンボード発光ダイオード、51…基板、51A…円環部、51B…支持部、52…LEDチップ、53…金ワイヤ、54…バンク、55…蛍光体、56…電極、56A…正極、56B…負極、57…ライトカバー、57A…外筒部、57B…内筒部、57C…光透過部、57D…凸部、57E…入射面、57F…射出面、57G…開口、57J…支持凸部、57K…凹部、57M…後側スライド部、57N…前側スライド部、57P…前面、57Q…斜面、57S…突起部、57Df…前側凸部、57Dl…左側凸部、57Dr…右側凸部、58…リード線、59…接着剤、118…ライトユニット、150…チップオンボード発光ダイオード、151…基板、151A…円環部、151B…支持部、152…LEDチップ、154…バンク、155…蛍光体、156…電極、157…ライトカバー、157A…外筒部、157B…内筒部、157C…光透過部、157D…凸部、157G…収容部、157H…ノッチ、158…リード線、AX…回転軸。