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特開2023-167206評価方法、評価プログラム、および情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023167206
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】評価方法、評価プログラム、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/063 20230101AFI20231116BHJP
【FI】
G06Q10/06 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022078203
(22)【出願日】2022-05-11
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 俊輔
(72)【発明者】
【氏名】小栗 秀暢
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】対象を精度よく評価可能にすること。
【解決手段】情報処理装置100は、第1のデータ101と、第2のデータ102とを取得する。情報処理装置100は、第1のデータ101と、第2のデータ102とに基づいて、第1の項目群と第2の項目群とを統合した第3の項目群に含まれる項目の数に対する、第1の項目群に含まれる項目の数の第1の割合111と、第2の項目群に含まれる項目の数の第2の割合112とを算出する。情報処理装置100は、第1のデータ101と、第2のデータ102とに基づいて、第1のデータ101の提供元における要求達成度113を算出する。情報処理装置100は、第1の割合111と、第2の割合112と、要求達成度113とに基づいて、取得した第1のデータ101の提供元と、取得した第2のデータ102の提供元との適合状況を評価する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの存在を示す存在情報を含む第1のデータと、第2の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの要求レベルを示す要求情報を含む第2のデータとを取得し、
前記第1の項目群と前記第2の項目群とを統合した第3の項目群に含まれる項目の数に対する、前記第1の項目群に含まれる項目の数の第1の割合と、前記第3の項目群に含まれる項目の数に対する、前記第2の項目群に含まれる項目の数の第2の割合とを算出し、
取得した前記第2のデータに含まれるそれぞれの要求情報が示す要求レベルを参照して、取得した前記第1のデータが、前記それぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含むか否かに基づいて、取得した前記第1のデータの提供元における要求達成度を算出し、
算出した前記第1の割合と、算出した前記第2の割合と、算出した前記要求達成度とに基づいて、取得した前記第1のデータの提供元と、取得した前記第2のデータの提供元との適合状況を評価する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする評価方法。
【請求項2】
前記要求情報は、段階的な2以上の要求レベルのいずれかの要求レベルを示し、
前記第2のデータは、前記2以上の要求レベルのうち最大の要求レベルをそれぞれ示す第1の要求情報群を含み、
前記要求達成度を算出する処理は、
取得した前記第1のデータが、前記第1の要求情報群に含まれるそれぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含めば、固定値を加算した前記要求達成度を算出し、取得した前記第1のデータが、前記第1の要求情報群に含まれるいずれかの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含まなければ、前記要求達成度を0と設定する、ことを特徴とする請求項1に記載の評価方法。
【請求項3】
前記第2のデータは、前記2以上の要求レベルのうち2番目以降の要求レベルをそれぞれ示す第2の要求情報群を含み、
前記要求達成度を算出する処理は、
取得した前記第1のデータのうち、前記第2の要求情報群に含まれるいずれかの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報に応じて、当該要求情報が示す要求レベルに基づく重み値を加算した前記要求達成度を算出する、ことを特徴とする請求項2に記載の評価方法。
【請求項4】
前記取得する処理は、
第1の項目群に含まれるそれぞれの項目が属するカテゴリと当該項目に対応するデータの存在を示す存在情報とを含む第1のデータと、第2の項目群に含まれるそれぞれの項目が属する前記カテゴリと当該項目に対応するデータの要求レベルを示す要求情報とを含む第2のデータとを取得し、
前記第1の割合と前記第2の割合とを算出する処理は、
前記カテゴリごとに、前記第1の項目群と前記第2の項目群とを統合した第3の項目群に含まれる当該カテゴリに属する項目の数に対する、前記第1の項目群に含まれる当該カテゴリに属する項目の数の第1の割合と、前記第3の項目群に含まれる当該カテゴリに属する項目の数に対する、前記第2の項目群に含まれる当該カテゴリに属する項目の数の第2の割合とを算出し、
前記要求達成度を算出する処理は、
前記カテゴリごとに、取得した前記第2のデータに含まれる当該カテゴリに属するそれぞれの要求情報が示す要求レベルを参照して、取得した前記第1のデータが、前記それぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含むか否かに基づいて、取得した前記第1のデータの提供元における、当該カテゴリに関する要求達成度を算出する、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の評価方法。
【請求項5】
前記第1の項目群は、前記第2の項目群に含まれない項目を含み、
前記第1の割合は、前記第1の項目群のうち前記第2の項目群に含まれない項目を考慮した指標値である、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の評価方法。
【請求項6】
第1の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの存在を示す存在情報を含む第1のデータと、第2の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの要求レベルを示す要求情報を含む第2のデータとを取得し、
前記第1の項目群と前記第2の項目群とを統合した第3の項目群に含まれる項目の数に対する、前記第1の項目群に含まれる項目の数の第1の割合と、前記第3の項目群に含まれる項目の数に対する、前記第2の項目群に含まれる項目の数の第2の割合とを算出し、
取得した前記第2のデータに含まれるそれぞれの要求情報が示す要求レベルを参照して、取得した前記第1のデータが、前記それぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含むか否かに基づいて、取得した前記第1のデータの提供元における要求達成度を算出し、
算出した前記第1の割合と、算出した前記第2の割合と、算出した前記要求達成度とに基づいて、取得した前記第1のデータの提供元と、取得した前記第2のデータの提供元との適合状況を評価する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする評価プログラム。
【請求項7】
第1の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの存在を示す存在情報を含む第1のデータと、第2の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの要求レベルを示す要求情報を含む第2のデータとを取得し、
前記第1の項目群と前記第2の項目群とを統合した第3の項目群に含まれる項目の数に対する、前記第1の項目群に含まれる項目の数の第1の割合と、前記第3の項目群に含まれる項目の数に対する、前記第2の項目群に含まれる項目の数の第2の割合とを算出し、
取得した前記第2のデータに含まれるそれぞれの要求情報が示す要求レベルを参照して、取得した前記第1のデータが、前記それぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含むか否かに基づいて、取得した前記第1のデータの提供元における要求達成度を算出し、
算出した前記第1の割合と、算出した前記第2の割合と、算出した前記要求達成度とに基づいて、取得した前記第1のデータの提供元と、取得した前記第2のデータの提供元との適合状況を評価する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、評価方法、評価プログラム、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザが所定の資格データなどを有するか否かを示す存否情報を含むユーザデータと、企業が所定の資格データなどを要求するか否かを示す要否情報を含む企業データとを照合し、企業にとってのユーザの信頼性または重要度などを評価するサービスがある。
【0003】
先行技術としては、例えば、実績評価ポイントとカスタマー評価ポイントとに基づいて、マッチング要求に適合する提供者候補の信頼度を算出するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-124955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、ユーザを精度よく評価することが難しい。例えば、企業が要求する複数の資格データすべてをユーザが有するか否かの2パターンのみでユーザを評価しており、複数の資格データすべてを有さないユーザと、一部の資格データのみを有さないユーザとを区別し、詳細にユーザを評価することができない。
【0006】
1つの側面では、本発明は、対象を精度よく評価可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの実施態様によれば、第1の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの存在を示す存在情報を含む第1のデータと、第2の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの要求レベルを示す要求情報を含む第2のデータとを取得し、前記第1の項目群と前記第2の項目群とを統合した第3の項目群に含まれる項目の数に対する、前記第1の項目群に含まれる項目の数の第1の割合と、前記第3の項目群に含まれる項目の数に対する、前記第2の項目群に含まれる項目の数の第2の割合とを算出し、取得した前記第2のデータに含まれるそれぞれの要求情報が示す要求レベルを参照して、取得した前記第1のデータが、前記それぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含むか否かに基づいて、取得した前記第1のデータの提供元における要求達成度を算出し、算出した前記第1の割合と、算出した前記第2の割合と、算出した前記要求達成度とに基づいて、取得した前記第1のデータの提供元と、取得した前記第2のデータの提供元との適合状況を評価する評価方法、評価プログラム、および情報処理装置が提案される。
【発明の効果】
【0008】
一態様によれば、対象を精度よく評価可能にすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態にかかる評価方法の一実施例を示す説明図である。
図2図2は、適合状況評価システム200の一例を示す説明図である。
図3図3は、適合状況評価システム200の利用例1を示す説明図である。
図4図4は、適合状況評価システム200の利用例2を示す説明図である。
図5図5は、情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図6図6は、提供リスト600の記憶内容の一例を示す説明図である。
図7図7は、要求リスト700の記憶内容の一例を示す説明図である。
図8図8は、情報処理装置100の機能的構成例を示すブロック図である。
図9図9は、適合状況評価システム200の機能的構成の具体例を示すブロック図である。
図10図10は、ユースケースの一例を示す説明図である。
図11図11は、要求達成度と要求信頼度と提供信頼度とを算出する一例を示す説明図である。
図12図12は、要求達成度と要求信頼度と提供信頼度とを算出する別の例を示す説明図である。
図13図13は、要求者211にとっての提供者212の信頼性を評価する一例を示す説明図である。
図14図14は、情報処理装置100の動作例2を示す説明図(その1)である。
図15図15は、情報処理装置100の動作例2を示す説明図(その2)である。
図16図16は、全体処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、図面を参照して、本発明にかかる評価方法、評価プログラム、および情報処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態にかかる評価方法の一実施例)
図1は、実施の形態にかかる評価方法の一実施例を示す説明図である。情報処理装置100は、対象を評価するためのコンピュータである。情報処理装置100は、例えば、サーバ、または、PC(Personal Computer)などである。
【0012】
対象は、個人または組織などである。例えば、対象が個人であるとする。個人は、例えば、求職者である。従来では、個人と企業との適合状況に基づいて、個人を評価するサービスがある。このサービスでは、個人が所定の資格データなどを有するか否かと、企業が所定の資格データなどを要求するか否かとに基づいて、個人と企業との適合状況を評価することにより、企業にとっての個人の信頼性、重要度または有用性などを評価することが考えられる。
【0013】
具体的には、個人が所定の資格データなどを有するか否かを示す存否情報を含む個人データと、企業が所定の資格データなどを要求するか否かを示す要否情報を含む企業データとを照合することにより、個人と企業との適合状況を評価することが考えられる。存否情報は、例えば、所定の資格データなどの信頼に資する情報を有するか否かを定量化して表す2値情報である。要否情報は、例えば、所定の資格データをなどの信頼に資する情報を要求するか否かを定量化して表す2値情報である。定量化の一例については、具体的には、下記参考文献1を参照することができる。
【0014】
参考文献1 : 小栗秀暢, et al. “ワークフロー型の電子署名によるトラスト管理手法の提案.” コンピュータセキュリティシンポジウム 2020 論文集 (2020): 376-383.
【0015】
しかしながら、従来では、対象を精度よく評価することが難しい。例えば、従来では、企業が要求する複数の資格データすべてを個人が有するか否かの2パターンのみで対象を評価する。このため、複数の資格データすべてを有さない個人と、一部の資格データのみを有さない個人とを区別し、企業にとっての個人の信頼性または重要度などを精度よく評価することができない。例えば、企業で、個人に何を要求するのかといった要望を、企業データに適切に設定しなければ、企業にとっての個人の信頼性または重要度などを精度よく評価することができない。この際、企業で、個人に何を要求するのかといった要望を、企業データに適切に設定することが難しい場合がある。
【0016】
例えば、従来では、要否情報は、要求するか否かを定量化して表す2値情報であり、段階的な要求レベルを考慮していない。このため、必須ではないが個人が有することが好ましい資格データなどを考慮して、企業にとっての個人の信頼性または重要度などを評価することができない。これに対し、企業が要求する資格データなどを個人がいくつ有するかの数を算出することが考えられるが、算出した数を企業にとっての個人の信頼性または重要度などにどのように換算すればよいのかを判断する基準が提案されていない。
【0017】
そこで、本実施の形態では、対象を精度よく評価可能にすることができる評価方法について説明する。
【0018】
図1において、(1-1)情報処理装置100は、第1のデータ101を取得する。第1のデータ101は、第1の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの存在を示す存在情報を含む。項目は、トラスト項目である。図1の例では、第1のデータ101は、具体的には、項目Aと項目Bと項目Cと項目Dと項目Fと項目Gとを含む第1の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの存在を示す存在情報を含む。存在情報は、例えば、項目の名称を示す。第1のデータ101の提供元は、例えば、個人である。
【0019】
(1-2)情報処理装置100は、第2のデータ102を取得する。第2のデータ102は、第2の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの要求レベルを示す要求情報を含む。第2の項目群は、例えば、第1の項目群と同一であってもよいし、第1の項目群と重複していてもよいし、第1の項目群と重複していなくてもよい。第1の項目群は、例えば、第2の項目群に含まれない項目を含んでいてもよい。図1の例では、第2のデータ102は、具体的には、項目Aと項目Bと項目Cと項目Dと項目Eとを含む第2の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの要求レベルを示す要求情報を含む。
【0020】
要求情報は、項目の名称と項目に対応するデータの要求レベルとを対応付けて示す。要求レベルは、第2のデータ102の提供元にとっての、項目に対応するデータの重要度などに対応する。要求レベルは、例えば、要求度合いが高い順に、必須、重要1、重要2、または、通常などである。第2のデータ102の提供元は、例えば、組織である。
【0021】
(1-3)情報処理装置100は、第1の項目群と第2の項目群とを統合した第3の項目群に含まれる項目の数に対する、第1の項目群に含まれる項目の数の第1の割合111を算出する。第3の項目群は、第1の項目群に含まれる項目と第2の項目群に含まれる項目とを重複なく含めた項目群である。図1の例では、第3の項目群は、具体的には、項目Aと項目Bと項目Cと項目Dと項目Eと項目Fと項目Gとを含む。
【0022】
図1の例では、第3の項目群に含まれる項目の数は、具体的には、7である。図1の例では、情報処理装置100は、具体的には、第3の項目群に含まれる項目の数=7に対する、第1の項目群に含まれる項目の数=6の第1の割合111=6/7を算出する。これにより、情報処理装置100は、第1の項目群のうち、第2の項目群に含まれる項目と重複しない項目に関わる指標として、第1の割合111を取得することができる。このため、情報処理装置100は、第1のデータ101の提供元と、第2のデータ102の提供元との適合状況を評価するにあたって、第1の項目群のうち、第2の項目群に含まれる項目と重複しない項目を考慮可能にすることができる。
【0023】
(1-4)情報処理装置100は、第1の項目群と第2の項目群とを統合した第3の項目群に含まれる項目の数に対する、第2の項目群に含まれる項目の数の第2の割合112を算出する。図1の例では、情報処理装置100は、具体的には、第3の項目群に含まれる項目の数=7に対する、第2の項目群に含まれる項目の数=5の第2の割合112=5/7を算出する。これにより、情報処理装置100は、第1の項目群のうち、第2の項目群に含まれる項目と重複しない項目に関わる指標として、第2の割合112を取得することができる。このため、情報処理装置100は、第1のデータ101の提供元と、第2のデータ102の提供元との適合状況を評価するにあたって、第1の項目群のうち、第2の項目群に含まれる項目と重複しない項目を考慮可能にすることができる。
【0024】
(1-5)情報処理装置100は、取得した第1のデータ101の提供元における要求達成度113を算出する。情報処理装置100は、例えば、第2のデータ102に含まれるそれぞれの要求情報が示す要求レベルを参照して、第1のデータ101が、それぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含むか否かに基づいて、要求達成度113を算出する。情報処理装置100は、例えば、第1のデータ101が、必須の要求レベルを示すいずれかの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含まなければ、要求達成度113を「0」として算出する。
【0025】
情報処理装置100は、例えば、第1のデータ101が、必須の要求レベルを示すすべての要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含めば、要求達成度113に「0」より大きい「固定値」を加算するよう、要求達成度113を算出する。情報処理装置100は、例えば、第1のデータ101が、必須以外の要求レベルを示す要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含めば、要求達成度113に当該要求レベルに応じた重み値を加算するよう、要求達成度113を算出する。
【0026】
図1の例では、情報処理装置100は、具体的には、要求達成度113=固定値+Σ重み値を算出する。Σ重み値は、項目Bに対応する重要1の要求レベルに対応する重み値と
、項目Dに対応する通常の要求レベルに対応する重み値との合計値である。これにより、情報処理装置100は、第2の項目群に含まれる項目ごとの要求レベルの差異を反映した要求達成度を算出することができる。このため、情報処理装置100は、第1のデータ101の提供元と、第2のデータ102の提供元との適合状況を評価するにあたって、第2の項目群に含まれる項目ごとの要求レベルの差異を考慮可能にすることができる。
【0027】
(1-6)情報処理装置100は、算出した第1の割合111と、算出した第2の割合112と、算出した要求達成度113とに基づいて、取得した第1のデータ101の提供元と、取得した第2のデータ102の提供元との適合状況を評価する。適合状況は、例えば、第2のデータ102の提供元における、いずれの項目に対応するデータをどの程度要求するのかといった要望に対する、第1のデータ101の提供元の評価を示す。
【0028】
情報処理装置100は、例えば、第1の割合111×要求達成度113≧第2の割合112であるか否かを判定する。情報処理装置100は、例えば、第1の割合111×要求達成度113≧第2の割合112であれば、第1のデータ101の提供元と、第2のデータ102の提供元とが適合すると判定する。情報処理装置100は、例えば、第1の割合111×要求達成度113≧第2の割合112でなければ、第1のデータ101の提供元と、第2のデータ102の提供元とが適合しないと判定する。
【0029】
図1の例では、情報処理装置100は、具体的には、第1の割合111×要求達成度113≧第2の割合112であるため、第1のデータ101の提供元と、第2のデータ102の提供元とが適合すると判定する。ここで、図1の例とは異なり、第1のデータ101が、項目Aと項目Cと項目Dと項目Eと項目Fと項目Gとを含む第1の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの存在を示す存在情報を含む場合が考えられる。この場合であれば、情報処理装置100は、具体的には、第1の割合111×要求達成度113<第2の割合112であるため、第1のデータ101の提供元と、第2のデータ102の提供元とが適合しないと判定することが考えられる。
【0030】
これにより、情報処理装置100は、第1の項目群のうち、第2の項目群に含まれる項目と重複しない項目と、第2の項目群に含まれる項目ごとの要求レベルの差異とを考慮して、適合状況を精度よく評価することができる。このため、情報処理装置100は、第2のデータ102の提供元において、いずれの項目に対応するデータをどの程度要求するのかといった要望に応じて、第1のデータ101の提供元を精度よく評価することができる。
【0031】
情報処理装置100は、例えば、第1のデータ101が、それぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を漏れなく含むか否かの2パターン以外も考慮することができる。従って、情報処理装置100は、第2のデータ102の提供元において、いずれの項目に対応するデータをどの程度要求するのかといった要望に応じて、第1のデータ101の提供元を精度よく評価することができる。
【0032】
情報処理装置100は、例えば、第2のデータ102の提供元で、それぞれの項目に対応するデータに対して、段階的な要求レベルを設定可能にすることができる。このため、情報処理装置100は、第1のデータ101の提供元に必須な項目に対応するデータ、および、第1のデータ101の提供元が有することが好ましい項目に対応するデータなどを区別可能にすることができる。従って、情報処理装置100は、第2のデータ102の提供元において、いずれの項目に対応するデータをどの程度要求するのかといった要望に応じて、第1のデータ101の提供元を精度よく評価することができる。
【0033】
また、情報処理装置100は、例えば、第2のデータ102の提供元で、要望を第2のデータ102に反映し易くすることができ、第2のデータ102の提供元にかかる作業負担の低減化を図ることができる。情報処理装置100は、例えば、自装置の機能を、第2のデータ102の提供元で利用し易くすることができる。
【0034】
ここでは、要求レベルが、要求度合いが高い順に、必須、重要1、重要2、または、通常などである場合について説明したが、これに限らない。例えば、要求レベルが、必須を含まない場合があってもよい。例えば、要求レベルが、通常を含まない場合があってもよい。例えば、要求レベルが、重要x(x≧3)を含む場合があってもよい。
【0035】
ここでは、情報処理装置100が単独で動作する場合について説明したが、これに限らない。例えば、複数のコンピュータが協働で情報処理装置100としての機能を実現する場合があってもよい。具体的には、第1の割合111を算出するコンピュータと、第2の割合112を算出するコンピュータと、要求達成度113を算出するコンピュータと、適合状況を評価するコンピュータとが協働する場合があってもよい。例えば、クラウド上に情報処理装置100としての機能が実装される場合があってもよい。
【0036】
(適合状況評価システム200の一例)
次に、図2を用いて、図1に示した情報処理装置100を適用した、適合状況評価システム200の一例について説明する。
【0037】
図2は、適合状況評価システム200の一例を示す説明図である。図2において、適合状況評価システム200は、情報処理装置100と、1以上の要求側装置201と、1以上の提供側装置202とを含む。
【0038】
適合状況評価システム200において、情報処理装置100と要求側装置201とは、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどである。また、適合状況評価システム200において、情報処理装置100と提供側装置202とは、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。
【0039】
情報処理装置100は、提供者212と要求者211とに対して、適合状況評価サービスを提供するコンピュータである。提供者212は、例えば、信頼に資するどのような項目に対応するデータを、自身が有するのかを、情報処理装置100に通知する者である。提供者212は、例えば、個人または組織である。要求者211は、例えば、信頼に資するどのような項目に対応するデータを、提供者212にどの程度の必要性で要求するのかを、情報処理装置100に通知する者である。要求者211は、例えば、個人または組織である。適合状況評価サービスは、例えば、提供者212と要求者211との適合状況を評価する。
【0040】
情報処理装置100は、提供リストを取得する。提供リストは、例えば、図1に示した第1のデータ101に対応する。提供リストは、提供者212について、第1の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの存在を示す存在情報を含む。項目は、トラスト項目である。第1の項目群は、例えば、提供者212によって設定される。存在情報は、例えば、項目の名称を示す。提供リストは、例えば、信頼に資するどのような項目に対応するデータを、提供者212が有するのかを示す。情報処理装置100は、例えば、提供リストを、提供側装置202から受信する。提供リストの記憶内容の一例については、具体的には、図6を用いて後述する。
【0041】
情報処理装置100は、要求リストを取得する。要求リストは、例えば、図1に示した第2のデータ102に対応する。要求リストは、第2の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの要求レベルを示す要求情報を含む。項目は、トラスト項目である。第2の項目群は、例えば、第1の項目群と同一であってもよいし、第1の項目群と重複していてもよいし、第1の項目群と重複していなくてもよい。第2の項目群は、例えば、要求者211によって設定される。要求情報は、項目の名称と項目に対応するデータの要求レベルのラベルとを対応付けて示す。ラベルは、要求レベルの名称を示す。要求リストは、例えば、要求者211が、信頼に資するどのような項目に対応するデータを、提供者212にどの程度の必要性で要求するのかを示す。情報処理装置100は、例えば、要求リストを、要求側装置201から受信する。要求リストの記憶内容の一例については、具体的には、図7を用いて後述する。
【0042】
情報処理装置100は、提供リストと要求リストとに基づいて、提供信頼度と要求信頼度と要求達成度とを算出する。提供信頼度は、例えば、第1の項目群と第2の項目群とを統合した第3の項目群に含まれる項目の数に対する、第1の項目群に含まれる項目の数の割合に対応する。提供信頼度は、要求者211が要求するいずれかの項目に対応するデータの存在の他に、要求者211が要求しないいずれかの項目に対応するデータの存在も考慮した、提供者212の信頼性に関わる指標値である。提供信頼度は、例えば、図1に示した第1の割合111に対応する。
【0043】
要求信頼度は、例えば、第1の項目群と第2の項目群とを統合した第3の項目群に含まれる項目の数に対する、第2の項目群に含まれる項目の数の割合に対応する。要求信頼度は、要求者211が要求するいずれかの項目に対応するデータの存在の他に、要求者211が要求しないいずれかの項目に対応するデータの存在も考慮した、提供者212の信頼性に関わる基準値である。要求信頼度は、例えば、図1に示した第2の割合112に対応する。要求達成度は、要求レベルを考慮した、要求者211が要求するそれぞれの項目に対応するデータを、提供者212がどの程度有するのかに応じた、提供者212についての評価値である。
【0044】
情報処理装置100は、提供信頼度と要求信頼度と要求達成度とに基づいて、提供者212と要求者211との適合状況を評価する。情報処理装置100は、提供信頼度×要求達成度≧要求信頼度であれば、提供者212と要求者211とが適合し、要求者211にとって提供者212のトラスト有と評価する。一方で、情報処理装置100は、提供信頼度×要求達成度<要求信頼度であれば、提供者212と要求者211とが適合せず、要求者211にとって提供者212のトラスト無と評価する。情報処理装置100は、適合状況を評価した結果を、提供側装置202または要求側装置201に送信する。情報処理装置100は、例えば、サーバ、または、PCなどである。
【0045】
提供側装置202は、提供者212によって用いられるコンピュータである。提供側装置202は、提供者212の操作入力に基づき、提供リストを生成する。提供側装置202は、生成した提供リストを、情報処理装置100に送信する。提供側装置202は、提供者212と要求者211との適合状況を評価した結果を、情報処理装置100から受信すると、提供者212と要求者211との適合状況を評価した結果を、提供者212が参照可能に出力する。提供側装置202は、例えば、PC、タブレット端末、または、スマートフォンなどである。
【0046】
要求側装置201は、要求者211によって用いられるコンピュータである。要求側装置201は、要求者211の操作入力に基づき、要求リストを生成する。要求側装置201は、生成した要求リストを、情報処理装置100に送信する。要求側装置201は、要求者211と提供者212との適合状況を評価した結果を、情報処理装置100から受信すると、要求者211と提供者212との適合状況を評価した結果を、要求者211が参照可能に出力する。要求側装置201は、例えば、PC、タブレット端末、または、スマートフォンなどである。
【0047】
ここでは、情報処理装置100が、提供側装置202とは異なる装置である場合について説明したが、これに限らない。例えば、情報処理装置100が、提供側装置202としての機能を有し、提供側装置202としても動作する場合があってもよい。
【0048】
ここでは、情報処理装置100が、要求側装置201とは異なる装置である場合について説明したが、これに限らない。例えば、情報処理装置100が、要求側装置201としての機能を有し、要求側装置201としても動作する場合があってもよい。
【0049】
ここでは、提供側装置202が、要求側装置201とは異なる装置である場合について説明したが、これに限らない。例えば、提供側装置202が、要求側装置201としての機能を有し、要求側装置201としても動作する場合があってもよい。
【0050】
(適合状況評価システム200の利用例1)
次に、図3を用いて、図2に示した適合状況評価システム200の利用例1について説明する。
【0051】
図3は、適合状況評価システム200の利用例1を示す説明図である。図3において、要求側装置201は、個人である要求者211によって用いられる。提供側装置202は、組織に属する人員である提供者212によって用いられる。組織は、具体的には、所定のサービスを提供するサービス事業者である。所定のサービスは、例えば、遺伝子診断サービスである。
【0052】
要求者211は、遺伝子診断サービスを利用するにあたって、自身の身体情報、遺伝子情報、または、病歴などの機微情報を、組織に提出する必要があるため、遺伝子診断サービスを利用する前に、組織が信頼可能であるか否かを評価することを望む場合がある。機微情報は、秘匿することが好ましい情報である。機微情報は、例えば、プライバシーに関わる情報である。
【0053】
そこで、適合状況評価システム200は、個人と組織との適合状況を評価し、個人にとっての組織の信頼性を評価することが期待される。ここで、要求者211は、例えば、組織について「認定」、「データ漏洩履歴」、「データ管理」、「利用者評価」、「セキュリティ対策」などの項目に対応するデータが存在することを要求したいと考えたとする。
【0054】
「認定」は、例えば、組織が第3者機関の認定を得ていることを示す項目である。「データ漏洩履歴」は、例えば、組織がデータ漏洩履歴を管理していることを示す項目である。「データ管理」は、例えば、規格に沿ったデータ管理を実施していることを示す項目である。「利用者評価」は、例えば、組織が過去の利用者から一定以上の高評価を得ていることを示す項目である。「セキュリティ対策」は、例えば、組織がセキュリティ対策を実施していることを示す項目である。
【0055】
要求者211は、具体的には、「認定」および「データ管理」の項目に対応するデータの存在を最重要視し、「利用者評価」の項目に対応するデータの存在を比較的重要視し、他の項目に対応するデータは仮に存在すれば好ましいという要望を有しているとする。要求者211は、要求側装置201を用いて、上記要望に沿って項目ごとに重要度を指定し、上記要望を反映した要求リスト{認定:必須,データ漏洩履歴:通常,データ管理:必須,利用者評価:重要,セキュリティ対策:通常}を生成する。要求側装置201は、生成した要求リストを、情報処理装置100に送信する。
【0056】
提供者212は、例えば、組織が「認定」、「データ漏洩履歴」、「データ管理」、「企業資産」、「セキュリティ対策」、「資本関係」、「取引事業者」、「利用目的明記」などの項目に対応するデータを有することを確認する。
【0057】
「企業資産」は、例えば、組織が一定以上の企業資産を有していることを示す項目である。「資本関係」は、例えば、組織が不正でない資本関係を有していることを示す項目である。「取引事業者」は、例えば、組織が特定の取引事業者と取引していることを示す項目である。「利用目的明記」は、例えば、組織が利用者の機微情報の利用目的を開示していることを示す項目である。
【0058】
提供者212は、提供側装置202を用いて、確認した結果に基づいて、提供リスト{認定,データ漏洩履歴,データ管理,企業資産,セキュリティ対策,資本関係,取引事業者,利用目的明記}を生成する。提供側装置202は、生成した提供リストを、情報処理装置100に送信する。
【0059】
情報処理装置100は、要求リストと提供リストとに基づいて、個人と組織との適合状況を評価し、個人にとっての組織の信頼性を評価する。情報処理装置100は、例えば、個人と組織とが適合すると評価した場合、個人にとっての組織の信頼性有と評価する。
【0060】
情報処理装置100は、評価された結果を、要求側装置201に送信する。要求側装置201は、評価された結果を、要求者211が参照可能に出力する。これにより、適合状況評価システム200は、要求者211が、遺伝子診断サービスを利用する前に、組織が信頼可能であるか否かを精度よく評価可能にすることができる。
【0061】
(適合状況評価システム200の利用例2)
次に、図4を用いて、図2に示した適合状況評価システム200の利用例2について説明する。
【0062】
図4は、適合状況評価システム200の利用例2を示す説明図である。図4において、要求側装置201は、組織である要求者211によって用いられる。提供側装置202は、個人である提供者212によって用いられる。組織は、具体的には、従業員を募集する企業である。提供者212は、具体的には、求職者である。要求者211は、従業員を募集するにあたって、組織と個人との適合状況を評価し、個人の従業員適性を評価することを望む場合がある。
【0063】
そこで、適合状況評価システム200は、個人と組織との適合状況を評価し、組織にとっての個人の従業員適正を評価することが期待される。ここで、要求者211は、例えば、個人について「住所情報」、「健康情報」、「語学情報(英語)」などの項目に対応するデータが存在することを要求したいと考えたとする。
【0064】
「住所情報」は、例えば、個人が住民票を有することを示す項目である。「健康情報」は、例えば、個人が健康上問題を有さないことを示す項目である。「語学情報(英語)」は、例えば、個人が英語に関する資格を有していることを示す項目である。
【0065】
要求者211は、具体的には、「住所情報」および「健康情報」の項目に対応するデータの存在を最重要視し、「語学情報(英語)」の項目に対応するデータの存在を比較的重要視するという要望を有しているとする。要求者211は、要求側装置201を用いて、上記要望に沿って項目ごとに重要度を指定し、上記要望を反映した要求リスト{住所情報:必須,健康情報:必須,語学情報(英語):重要}を生成する。要求側装置201は、生成した要求リストを、情報処理装置100に送信する。
【0066】
提供者212は、例えば、自身が「住所情報」、「健康情報」、「語学情報(独語)」などの項目に対応するデータを有することを確認する。「語学情報(独語)」は、例えば、個人が独語に関する資格を有していることを示す項目である。提供者212は、提供側装置202を用いて、確認した結果に基づいて、提供リスト{住所情報,健康情報,語学情報(独語)}を生成する。提供側装置202は、生成した提供リストを、情報処理装置100に送信する。
【0067】
情報処理装置100は、要求リストと提供リストとに基づいて、個人と組織との適合状況を評価し、組織にとっての個人の従業員適正を評価する。情報処理装置100は、個人と組織とが適合すると評価した場合、組織にとっての個人の従業員適正有と評価する。
【0068】
情報処理装置100は、評価された結果を、要求側装置201に送信する。要求側装置201は、評価された結果を、要求者211が参照可能に出力する。これにより、適合状況評価システム200は、要求者211が、個人の従業員適性有無を精度よく評価可能にすることができる。
【0069】
(情報処理装置100のハードウェア構成例)
次に、図5を用いて、情報処理装置100のハードウェア構成例について説明する。
【0070】
図5は、情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。図5において、情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)501と、メモリ502と、ネットワークI/F(Interface)503と、記録媒体I/F504と、記録媒体505とを有する。また、各構成部は、バス500によってそれぞれ接続される。
【0071】
ここで、CPU501は、情報処理装置100の全体の制御を司る。メモリ502は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU501のワークエリアとして使用される。メモリ502に記憶されるプログラムは、CPU501にロードされることにより、コーディングされている処理をCPU501に実行させる。メモリ502は、図6に後述する提供リスト600と、図7に後述する要求リスト700とを記憶する。
【0072】
ネットワークI/F503は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータに接続される。そして、ネットワークI/F503は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。ネットワークI/F503は、例えば、モデムやLANアダプタなどである。
【0073】
記録媒体I/F504は、CPU501の制御に従って記録媒体505に対するデータのリード/ライトを制御する。記録媒体I/F504は、例えば、ディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)、USB(Universal Serial Bus)ポートなどである。記録媒体505は、記録媒体I/F504の制御で書き込まれたデータを記憶する不揮発メモリである。記録媒体505は、例えば、ディスク、半導体メモリ、USBメモリなどである。記録媒体505は、情報処理装置100から着脱可能であってもよい。
【0074】
情報処理装置100は、上述した構成部の他、例えば、キーボード、マウス、ディスプレイ、プリンタ、スキャナ、マイク、スピーカーなどを有してもよい。また、情報処理装置100は、記録媒体I/F504や記録媒体505を複数有していてもよい。また、情報処理装置100は、記録媒体I/F504や記録媒体505を有していなくてもよい。
【0075】
(提供リスト600の記憶内容)
次に、図6を用いて、提供リスト600の記憶内容の一例について説明する。提供リスト600は、例えば、図5に示した情報処理装置100のメモリ502や記録媒体505などの記憶領域により実現される。
【0076】
図6は、提供リスト600の記憶内容の一例を示す説明図である。図6に示すように、提供リスト600は、項目IDと、属性と、トラスト値と、カテゴリとのフィールドを有する。提供リスト600は、項目ごとに各フィールドに情報を設定することにより、提供情報がレコード600-aとして記憶される。aは、任意の整数である。
【0077】
項目IDのフィールドには、項目を識別する項目IDが設定される。属性のフィールドには、上記項目の属性が設定される。トラスト値のフィールドには、上記項目に対応するデータが存在することを示すトラスト値=1が設定される。カテゴリのフィールドには、上記項目が属するカテゴリが設定される。提供リスト600は、例えば、カテゴリのフィールドを有さなくてもよい。
【0078】
(要求リスト700の記憶内容)
次に、図7を用いて、要求リスト700の記憶内容の一例について説明する。要求リスト700は、例えば、図5に示した情報処理装置100のメモリ502や記録媒体505などの記憶領域により実現される。
【0079】
図7は、要求リスト700の記憶内容の一例を示す説明図である。図7に示すように、要求リスト700は、項目IDと、属性と、トラスト値と、重要度と、カテゴリとのフィールドを有する。要求リスト700は、項目ごとに各フィールドに情報を設定することにより、要求情報がレコード700-bとして記憶される。bは、任意の整数である。
【0080】
項目IDのフィールドには、項目を識別する項目IDが設定される。属性のフィールドには、上記項目の属性が設定される。トラスト値のフィールドには、上記項目に対応するデータを要求することを示すトラスト値=1が設定される。重要度のフィールドには、上記項目に対応するデータをどの程度強く要求するのかを示す重要度に対応するラベルが設定される。カテゴリのフィールドには、上記項目が属するカテゴリが設定される。要求リスト700は、例えば、カテゴリのフィールドを有さなくてもよい。
【0081】
(提供側装置202のハードウェア構成例)
提供側装置202のハードウェア構成例は、具体的には、図5に示した情報処理装置100のハードウェア構成例と同様であるため、説明を省略する。
【0082】
(要求側装置201のハードウェア構成例)
要求側装置201のハードウェア構成例は、具体的には、図5に示した情報処理装置100のハードウェア構成例と同様であるため、説明を省略する。
【0083】
(情報処理装置100の機能的構成例)
次に、図8を用いて、情報処理装置100の機能的構成例について説明する。
【0084】
図8は、情報処理装置100の機能的構成例を示すブロック図である。情報処理装置100は、記憶部800と、取得部801と、第1算出部802と、第2算出部803と、評価部804と、出力部805とを含む。
【0085】
記憶部800は、例えば、図5に示したメモリ502や記録媒体505などの記憶領域によって実現される。以下では、記憶部800が、情報処理装置100に含まれる場合について説明するが、これに限らない。例えば、記憶部800が、情報処理装置100とは異なる装置に含まれ、記憶部800の記憶内容が情報処理装置100から参照可能である場合があってもよい。
【0086】
取得部801~出力部805は、制御部の一例として機能する。取得部801~出力部805は、具体的には、例えば、図5に示したメモリ502や記録媒体505などの記憶領域に記憶されたプログラムをCPU501に実行させることにより、または、ネットワークI/F503により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、図5に示したメモリ502や記録媒体505などの記憶領域に記憶される。
【0087】
記憶部800は、各機能部の処理において参照され、または更新される各種情報を記憶する。記憶部800は、例えば、第1のデータを記憶する。第1のデータは、例えば、第1の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの存在を示す存在情報を含むデータである。第1のデータは、例えば、第1の項目群に含まれるそれぞれの項目が属するカテゴリと、当該項目に対応するデータの存在を示す存在情報とを含むデータであってもよい。第1のデータは、例えば、図6に示した提供リスト600に対応する。第1のデータは、例えば、取得部801によって取得される。
【0088】
記憶部800は、例えば、第2のデータを記憶する。第2のデータは、例えば、第2の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの要求レベルを示す要求情報を含むデータである。第2の項目群は、例えば、第1の項目群と同一であってもよいし、第1の項目群と重複していてもよいし、第1の項目群と重複していなくてもよい。第1の項目群は、例えば、第2の項目群に含まれない項目を含んでいてもよい。第2のデータは、例えば、第2の項目群に含まれるそれぞれの項目が属するカテゴリと、当該項目に対応するデータの要求レベルを示す要求情報とを含むデータであってもよい。第2のデータは、例えば、図7に示した要求リスト700に対応する。
【0089】
要求情報は、例えば、段階的な2以上の要求レベルのいずれかの要求レベルを示す。要求レベルは、第2のデータの提供元で、項目に対応するデータをどの程度強く要求しているのかを示す。以下の説明では、第2のデータの提供元で、項目に対応するデータを強く要求しているほど、要求レベルは大きくなる性質を有すると定義する。要求情報は、具体的には、要求レベルに対応するラベルを示す。ラベルは、例えば、要求レベルが大きい方から順に、「必須」、「重要x」、または、「通常」などである。xは、正の整数である。第2のデータは、例えば、取得部801によって取得される。
【0090】
取得部801は、各機能部の処理に用いられる各種情報を取得する。取得部801は、取得した各種情報を、記憶部800に記憶し、または、各機能部に出力する。また、取得部801は、記憶部800に記憶しておいた各種情報を、各機能部に出力してもよい。取得部801は、例えば、利用者の操作入力に基づき、各種情報を取得する。取得部801は、例えば、情報処理装置100とは異なる装置から、各種情報を受信してもよい。
【0091】
取得部801は、例えば、第1のデータを取得する。取得部801は、具体的には、第1のデータを、提供側装置202から受信することにより取得する。取得部801は、より具体的には、提供リストを、提供側装置202から受信する。取得部801は、具体的には、利用者の操作入力に基づき、第1のデータの入力を受け付けることにより、第1のデータを取得する。
【0092】
取得部801は、例えば、第2のデータを取得する。取得部801は、具体的には、第2のデータを、要求側装置201から受信することにより取得する。取得部801は、より具体的には、要求リストを、要求側装置201から受信する。取得部801は、具体的には、利用者の操作入力に基づき、第2のデータの入力を受け付けることにより、第2のデータを取得する。
【0093】
取得部801は、いずれかの機能部の処理を開始する開始トリガーを受け付けてもよい。開始トリガーは、例えば、利用者による所定の操作入力があったことである。開始トリガーは、例えば、他のコンピュータから、所定の情報を受信したことであってもよい。開始トリガーは、例えば、いずれかの機能部が所定の情報を出力したことであってもよい。取得部801は、例えば、第1のデータと第2のデータとを取得したことを、第1算出部802と第2算出部803と評価部804との処理を開始する開始トリガーとして受け付けてもよい。
【0094】
第1算出部802は、第1の項目群と第2の項目群とを統合した第3の項目群に含まれる項目の数に対する、第1の項目群に含まれる項目の数の第1の割合を算出する。第1の割合は、例えば、第1の項目群のうち第2の項目群に含まれない項目を考慮した指標値となり得る。第1の割合は、例えば、上述した提供信頼度に対応する。第3の項目群は、第1の項目群に含まれる項目と、第2の項目群に含まれる項目とを、重複せずに漏れなく含む項目群である。
【0095】
第1算出部802は、例えば、第1の項目群に含まれるそれぞれの項目と、第2の項目群のうち第1の項目群と重複しないそれぞれの項目とを含む第3の項目群を特定する。第1算出部802は、例えば、特定した第3の項目群に含まれる項目の数に対する、第1の項目群に含まれる項目の数の第1の割合を算出する。これにより、第1算出部802は、要求者211が要求しないいずれかの項目に対応するデータの存在も考慮した、提供者212の信頼性に関わる指標値を得ることができ、評価に参照可能にすることができる。
【0096】
第1算出部802は、カテゴリごとに、第3の項目群に含まれる当該カテゴリに属する項目の数に対する、第1の項目群に含まれる当該カテゴリに属する項目の数の第1の割合を算出してもよい。これにより、第1算出部802は、カテゴリごとに、要求者211が要求しないいずれかの項目に対応するデータの存在も考慮した、提供者212の信頼性に関わる指標値を得ることができ、評価に参照可能にすることができる。
【0097】
第1算出部802は、第3の項目群に含まれる項目の数に対する、第2の項目群に含まれる項目の数の第2の割合を算出する。第2の割合は、例えば、上述した要求信頼度に対応する。第3の項目群は、第1の項目群に含まれる項目と、第2の項目群に含まれる項目とを、重複せずに漏れなく含む項目群である。
【0098】
第1算出部802は、例えば、第1の項目群に含まれるそれぞれの項目と、第2の項目群のうち第1の項目群と重複しないそれぞれの項目とを含む第3の項目群を特定する。第1算出部802は、例えば、特定した第3の項目群に含まれる項目の数に対する、第1の項目群に含まれる項目の数の第1の割合を算出する。これにより、第1算出部802は、要求者211が要求しないいずれかの項目に対応するデータの存在も考慮した、提供者212の信頼性に関わる基準値を得ることができ、評価に参照可能にすることができる。
【0099】
第1算出部802は、カテゴリごとに、第3の項目群に含まれる当該カテゴリに属する項目の数に対する、第2の項目群に含まれる当該カテゴリに属する項目の数の第2の割合を算出してもよい。これにより、第1算出部802は、カテゴリごとに、要求者211が要求しないいずれかの項目に対応するデータの存在も考慮した、提供者212の信頼性に関わる基準値を得ることができ、評価に参照可能にすることができる。
【0100】
第2算出部803は、取得した第1のデータの提供元における要求達成度を算出する。第2算出部803は、例えば、取得した第2のデータに含まれるそれぞれの要求情報が示す要求レベルを参照して、取得した第1のデータが、それぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含むか否かに基づいて、要求達成度を算出する。これにより、第2算出部803は、要求レベルを考慮して、第2のデータの提供元で要求しているそれぞれの項目に対応するデータを、第1のデータの提供元でどの程度有しているのかに応じて、第1のデータの提供元について評価することができる。
【0101】
ここで、第2のデータが、例えば、2以上の要求レベルのうち最大の要求レベルをそれぞれ示す第1の要求情報群を含む場合が考えられる。この場合、第2算出部803は、例えば、取得した第1のデータが、第1の要求情報群に含まれるいずれかの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含まなければ、要求達成度を0と設定する。これにより、第2算出部803は、第1のデータの提供元で、必須の要求レベルを示す要求情報に対応するデータを1つでも有していなければ、第1のデータの提供元と第2のデータの提供元との適合状況について評価が低くなるよう制御することができる。
【0102】
ここで、第2のデータが、例えば、2以上の要求レベルのうち2番目以降の要求レベルをそれぞれ示す第2の要求情報群を含む場合が考えられる。この場合、第2算出部803は、例えば、取得した第1のデータが、第1の要求情報群に含まれるそれぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含めば、固定値を加算した要求達成度を算出する。これにより、第2算出部803は、第1のデータの提供元で、必須の要求レベルを示すすべての要求情報に対応するデータを有していれば、第1のデータの提供元と第2のデータの提供元との適合状況について評価が高くなるよう制御することができる。
【0103】
ここで、第2のデータが、例えば、2以上の要求レベルのうち2番目以降の要求レベルをそれぞれ示す第2の要求情報群を含む場合が考えられる。この場合、第2算出部803は、例えば、取得した第1のデータのうち、第2の要求情報群に含まれるいずれかの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報に応じて、当該要求情報が示す要求レベルに基づく重み値を加算した要求達成度を算出する。これにより、第2算出部803は、第1のデータの提供元で、重要xまたは通常の要求レベルを示す要求情報に対応するデータを多く有しているほど、第1のデータの提供元と第2のデータの提供元との適合状況について評価が高くなるよう制御することができる。
【0104】
第2算出部803は、カテゴリごとに、取得した第1のデータの提供元における、当該カテゴリに関する要求達成度を算出する。第2算出部803は、例えば、カテゴリごとに、当該カテゴリに属するそれぞれの要求情報が示す要求レベルを参照して、第1のデータが、それぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含むか否かに基づいて、要求達成度を算出する。これにより、第2算出部803は、カテゴリごとに、要求レベルを考慮して、第2のデータの提供元で要求しているそれぞれの項目に対応するデータを第1のデータの提供元でどの程度有しているのかに応じて、第1のデータの提供元について評価することができる。
【0105】
評価部804は、算出した第1の割合と、算出した第2の割合と、算出した要求達成度とに基づいて、取得した第1のデータの提供元と、取得した第2のデータの提供元との適合状況を評価する。取得部801は、例えば、第1の割合×要求達成度≧第2の割合であるか否かを判定する。
【0106】
取得部801は、例えば、第1の割合×要求達成度≧第2の割合であれば、第1のデータの提供元と第2のデータの提供元とが適合すると評価する。取得部801は、例えば、第1の割合×要求達成度<第2の割合であれば、第1のデータの提供元と第2のデータの提供元とが適合しないと評価する。これにより、評価部804は、第1のデータの提供元と第2のデータの提供元との適合状況を精度よく評価することができる。
【0107】
評価部804は、カテゴリごとに、算出した第1の割合と、算出した第2の割合と、算出した要求達成度とに基づいて、全体として、取得した第1のデータの提供元と、取得した第2のデータの提供元との適合状況を評価する。評価部804は、例えば、カテゴリごとに、第1の割合×要求達成度≧第2の割合であるか否かを判定する。
【0108】
取得部801は、例えば、それぞれのカテゴリについて第1の割合×要求達成度≧第2の割合であれば、第1のデータの提供元と第2のデータの提供元とが適合すると評価する。取得部801は、例えば、いずれかのカテゴリについて第1の割合×要求達成度<第2の割合であれば、第1のデータの提供元と第2のデータの提供元とが適合しないと評価する。これにより、評価部804は、第1のデータの提供元と第2のデータの提供元との適合状況を精度よく評価することができる。
【0109】
出力部805は、少なくともいずれかの機能部の処理結果を出力する。出力形式は、例えば、ディスプレイへの表示、プリンタへの印刷出力、ネットワークI/F503による外部装置への送信、または、メモリ502や記録媒体505などの記憶領域への記憶である。これにより、出力部805は、少なくともいずれかの機能部の処理結果を利用者に通知可能にし、情報処理装置100の利便性の向上を図ることができる。
【0110】
出力部805は、例えば、第1のデータの提供元と第2のデータの提供元との適合状況を評価した結果を出力する。出力部805は、具体的には、第1のデータの提供元と第2のデータの提供元との適合状況を評価した結果を、要求側装置201に送信する。これにより、出力部805は、第1のデータの提供元と第2のデータの提供元との適合状況を評価した結果を、要求者211が参照可能にすることができる。
【0111】
(適合状況評価システム200の機能的構成の具体例)
次に、図9を用いて、適合状況評価システム200の機能的構成の具体例について説明する。
【0112】
図9は、適合状況評価システム200の機能的構成の具体例を示すブロック図である。要求側装置201は、管理DB(DataBase)901を含む。管理DB901は、項目の名称を管理する。要求側装置201は、要求者211の操作入力に基づき、管理DB901が管理する項目の名称のうち要求者211が指定した項目の名称と、要求者211が指定した当該項目に対応するデータの要求レベルとを対応付けて示す要求リスト902を生成する。要求リスト902は、項目の名称と、当該項目に対応するデータの要求レベルとを対応付けて示す。要求側装置201は、生成した要求リスト902を、情報処理装置100に送信する。
【0113】
提供側装置202は、管理DB903と、基準DB904とを含む。管理DB903は、項目の名称を管理する。基準DB904は、信頼に資する情報905を定量化するための基準を示す。信頼に資する情報905は、項目に対応するデータが存在するか否かを判定可能にする情報である。信頼に資する情報905は、例えば、語学に関する試験の点数を含む。項目は、例えば、語学に関する試験の点数が基準点以上であることを示す。項目に対応するデータは、例えば、基準点以上である語学に関する試験の点数を示す。定量化は、例えば、語学に関する試験の点数が基準点以上であるか否かを2値表現することである。
【0114】
提供側装置202は、提供者212の操作入力に基づき、信頼に資する情報905の入力を受け付ける。提供側装置202は、基準DB904を参照して、入力された信頼に資する情報905を定量化することにより、項目に対応するデータが存在するか否かを判定する。提供側装置202は、判定した結果に基づいて、1以上の項目のそれぞれの項目に対応するデータの存在を示す存在情報を含む提供リスト906を生成する。提供側装置202は、生成した提供リスト906を、情報処理装置100に送信する。
【0115】
情報処理装置100は、入力部910と、計算部920と、比較部930と、判断部940とを含む。入力部910は、要求リスト入力部911と、提供リスト入力部912とを含む。要求リスト入力部911は、要求リスト902を、要求側装置201から受信する。提供リスト入力部912は、提供リスト906を、提供側装置202から受信する。入力部910は、要求リスト902と、提供リスト906とを、計算部920と比較部930とに送信する。
【0116】
計算部920は、信頼度算出部921と、信頼度補正部922とを含む。信頼度算出部921は、要求リスト902と、提供リスト906とに基づいて、提供信頼度を算出する。提供信頼度は、要求リスト902と提供リスト906との全体における項目の数に対する、提供リスト906における項目の数の割合である。信頼度算出部921は、要求リスト902と、提供リスト906とに基づいて、要求信頼度を算出する。信頼度は、要求リスト902と提供リスト906との全体における項目の数に対する、要求リスト902における項目の数の割合である。
【0117】
信頼度算出部921は、算出した提供信頼度を、信頼度補正部922に送信する。信頼度算出部921は、算出した要求信頼度を、信頼性比較部932に送信する。信頼度補正部922は、提供信頼度を、信頼度算出部921から受信する。信頼度補正部922は、要求達成度を、リスト比較部931から受信する。信頼度補正部922は、提供信頼度と要求達成度とを乗算して、最終信頼度を算出する。信頼度補正部922は、最終信頼度を、信頼性比較部932に送信する。
【0118】
比較部930は、リスト比較部931と、信頼性比較部932とを含む。リスト比較部931は、要求リスト902と、提供リスト906とに基づいて、要求達成度を算出する。要求達成度は、要求リスト902が示す要求レベルと、要求リスト902が示す項目に対応するデータの存在を提供リスト906が示すか否かとに基づいて算出される。リスト比較部931は、要求達成度を、信頼度補正部922に送信する。
【0119】
信頼性比較部932は、最終信頼度と要求信頼度とを比較する。信頼性比較部932は、最終信頼度≧要求信頼度であるか否かを判定する。信頼性比較部932は、最終信頼度≧要求信頼度であるか否かを判定した結果を、信頼性判断部941に送信する。判断部940は、信頼性判断部941を含む。信頼性判断部941は、最終信頼度≧要求信頼度であるか否かを判定した結果に基づいて、提供者212が要求者211に対して信頼性を有するか否かを判断する。信頼性判断部941は、判断した結果を、要求者211が参照可能に出力する。
【0120】
(情報処理装置100の動作例1)
次に、図10図13を用いて、情報処理装置100の動作例1について説明する。まず、例えば、図10を用いて、ユースケースの一例について説明する。
【0121】
図10は、ユースケースの一例を示す説明図である。図10において、要求側では、要求側装置201が、要求者211の操作入力に基づき、要求者211が提供者212に要求するデータに関する項目群の指定を受け付ける。要求側装置201は、要求者211の操作入力に基づき、項目群に含まれるそれぞれの項目のラベルの指定を受け付ける。要求側装置201は、項目群のそれぞれの項目と、当該項目のラベルとを対応付けて示す要求リストを生成し、情報処理装置100に送信する。
【0122】
提供側では、提供側装置202が、提供者212の操作入力に基づき、信頼に資する情報の入力を受け付ける。提供側装置202は、信頼に資する情報を定量化した結果に基づいて、提供リストを生成し、情報処理装置100に送信する。情報処理装置100は、要求リストを、要求側装置201から受信する。情報処理装置100は、提供リストを、提供側装置202から受信する。
【0123】
情報処理装置100は、要求リストと提供リストとを比較し、項目のラベルに基づいて、要求達成度を算出する。情報処理装置100は、要求リストと提供リストとに基づいて、提供信頼度を算出する。情報処理装置100は、要求リストと提供リストとに基づいて、要求信頼度を算出する。情報処理装置100は、提供信頼度に要求達成度を乗算することにより、提供信頼度を補正した最終信頼度を算出する。情報処理装置100は、最終信頼度と要求信頼度とを比較することにより、要求者211にとっての提供者212の信頼性の有無を評価する。情報処理装置100は、評価した結果を、要求者211が参照可能に出力する。
【0124】
これにより、情報処理装置100は、要求者211と提供者212とが同一の基準で項目を指定可能にすることにより、要求リストと提供リストとを比較可能にすることができ、要求者211にとっての提供者212の信頼性の有無を評価可能にすることができる。そして、情報処理装置100は、要求者211にとっての提供者212の信頼性の有無を精度よく評価することができる。情報処理装置100は、例えば、要求者211が指定したラベルを利用することができるため、要求者211にとっての提供者212の信頼性の有無を精度よく評価することができる。情報処理装置100は、例えば、提供信頼度および要求信頼度を利用することができるため、要求者211が指定していない項目を考慮して、要求者211にとっての提供者212の信頼性の有無を精度よく評価することができる。次に、図11を用いて、情報処理装置100が、要求達成度と要求信頼度と提供信頼度とを算出する一例について説明する。
【0125】
図11は、要求達成度と要求信頼度と提供信頼度とを算出する一例を示す説明図である。図11は、要求リスト1110“TP”が、必須以外のラベルが付与された項目を含まない場合を示す。この場合、情報処理装置100は、提供リスト1100“T”が、必須のラベルが付与された項目をすべて含んでいれば、要求達成度=1を設定する。一方で、情報処理装置100は、提供リスト1100が、必須のラベルが付与されたいずれかの項目を含んでいなければ、要求達成度=0を設定する。
【0126】
情報処理装置100は、要求リスト1110と提供リスト1100とに基づいて、全体の項目の数N=|T∪TP|に対する要求リスト1110の項目の数|TP|の割合TPtmax=(|TP|/N)=0.4を、要求信頼度として算出する。情報処理装置100は、要求リスト1110と提供リスト1100とに基づいて、全体の項目の数N=|T∪TP|に対する提供リスト1100の項目の数|T|の割合Ttmax=(|T|/N)=0.8を、提供信頼度として算出する。次に、図12を用いて、情報処理装置100が、要求達成度と要求信頼度と提供信頼度とを算出する別の例について説明する。
【0127】
図12は、要求達成度と要求信頼度と提供信頼度とを算出する別の例を示す説明図である。図12は、要求リスト1210“TP”が、必須以外のラベルが付与された項目を含む場合を示す。この場合、情報処理装置100は、要求リスト1210において必須以外のラベルが付与された項目のうち、提供リスト1200にも含まれる1以上の項目を抽出する。情報処理装置100は、抽出したi番目の項目に対して重み値weighti=TPWi/(2R×TPWmax)を算出する。
【0128】
Rは、必須ラベル決定係数である。Rは、要求リスト1210が、必須のラベルが付与された項目を含み、提供リスト1100“T”が、必須のラベルが付与された項目をすべて含んでいれば、1である。Rは、要求リスト1210が、必須のラベルが付与された項目を含んでいなければ、0である。Rは、要求リスト1210が、必須のラベルが付与された項目を含み、提供リスト1100“T”が、必須のラベルが付与されたいずれかの項目を含んでいなければ、0でも1でもない値として扱われる。
【0129】
TPWiは、X/priorityiである。Xは、定数である。priorityiは、i番目の項目のラベルが示す要求レベルに応じた値である。priorityiは、例えば、ラベルが重要xであれば、xである。xは、1~nである。priorityiは、例えば、ラベルが通常であれば、n+1である。従って、priorityiは、1~n+1である。TPWmaxは、TPWiの総量である。
【0130】
情報処理装置100は、R∈{0,1}であれば、要求達成度c=0.5R+ΣiTPweightiを算出する。情報処理装置100は、R∈{0,1}でなければ、要求達成度c=0を設定する。情報処理装置100は、要求リスト1210と提供リスト1200とに基づいて、全体の項目の数N=|T∪TP|に対する要求リスト1210の項目の数|TP|の割合TPtmax=(|TP|/N)=0.6を、要求信頼度として算出する。情報処理装置100は、要求リスト1210と提供リスト1200とに基づいて、全体の項目の数N=|T∪TP|に対する提供リスト1200の項目の数|T|の割合Ttmax=(|T|/N)=0.8を、提供信頼度として算出する。次に、図13を用いて、情報処理装置100が、要求達成度と要求信頼度と提供信頼度とに基づいて、要求者211にとっての提供者212の信頼性を評価する一例について説明する。
【0131】
図13は、要求者211にとっての提供者212の信頼性を評価する一例を示す説明図である。図13において、情報処理装置100が、要求リスト1301と提供リスト1300とを取得し、図12と同様に、要求達成度cと要求信頼度TPtmaxと提供信頼度Ttmaxとを算出した場合が考えられる。
【0132】
この場合、情報処理装置100は、要求達成度cを考慮した最終的な信頼度tA(trustAchieve)=c×Ttmaxを算出する。情報処理装置100は、最終的な信頼度tA≧要求信頼度TPtmaxであるか否かを判定する。ここで、情報処理装置100は、最終的な信頼度tA≧要求信頼度TPtmaxであれば、要求者211にとって提供者212の信頼性有と評価する。一方で、情報処理装置100は、最終的な信頼度tA<要求信頼度TPtmaxであれば、要求者211にとって提供者212の信頼性無と評価する。図13の例では、情報処理装置100は、c=0.5であり、Ttmax=0.8であり、TPtmax=0.6であるため、tA=0.5×0.8=0.4<0.6と判定し、要求者211にとって提供者212の信頼性無と評価する。
【0133】
また、情報処理装置100が、要求リスト1302と提供リスト1300とを取得し、図12と同様に、要求達成度cと要求信頼度TPtmaxと提供信頼度Ttmaxとを算出した場合が考えられる。
【0134】
この場合、情報処理装置100は、要求達成度cを考慮した最終的な信頼度tA=c×Ttmaxを算出する。情報処理装置100は、最終的な信頼度tA≧要求信頼度TPtmaxであるか否かを判定する。ここで、情報処理装置100は、最終的な信頼度tA≧要求信頼度TPtmaxであれば、要求者211にとって提供者212の信頼性有と評価する。一方で、情報処理装置100は、最終的な信頼度tA<要求信頼度TPtmaxであれば、要求者211にとって提供者212の信頼性無と評価する。図13の例では、情報処理装置100は、c=0.83であり、Ttmax=0.8であり、TPtmax=0.6であるため、tA=0.83×0.8≒0.66≧0.6と判定し、要求者211にとって提供者212の信頼性有と評価する。
【0135】
これにより、情報処理装置100は、要求者211にとっての提供者212の信頼性の有無を精度よく評価することができる。図13に示すように、情報処理装置100は、要求者211が指定した段階的な要求レベルを示すラベルを考慮して、要求者211にとっての提供者212の信頼性の有無を精度よく評価することができる。情報処理装置100は、具体的には、要求リスト1301と要求リスト1302とのラベルの差異に応じて、要求者211にとっての提供者212の信頼性の有無を精度よく評価可能にすることができる。情報処理装置100は、要求者211が、提供者212に対する自身の要望を、要求リスト1301,1302のように適切に表現し易くすることができ、要求者211の利便性の向上を図ることができる。
【0136】
情報処理装置100は、例えば、提供信頼度および要求信頼度を利用することができるため、要求者211が指定していない項目を考慮して、要求者211にとっての提供者212の信頼性の有無を精度よく評価することができる。このため、情報処理装置100は、全体としての提供者212の信頼性を考慮して、要求者211にとっての提供者212の信頼性の有無を精度よく評価することができる。
【0137】
これらのことから、情報処理装置100は、提供者212が、要求者211の要望を一定以上満たし、かつ、全体的な信頼性が高いか否かを評価することができる。このため、要求者211は、自身の要望を最低限満たす提供者212、および、自身の要望を完全に満たす提供者212以外に、自身の要望を一定以上満たしつつ全体的な信頼性が高いと判断される提供者212を把握することができる。
【0138】
(情報処理装置100の動作例2)
次に、図14および図15を用いて、情報処理装置100の動作例2について説明する。
【0139】
図14および図15は、情報処理装置100の動作例2を示す説明図である。図14において、情報処理装置100は、異なるカテゴリの項目を含む提供リスト1400“T”と、異なるカテゴリの項目を含む要求リスト1410“TP”とを取得する。
【0140】
情報処理装置100は、要求リスト1410において必須以外のラベルが付与された項目のうち、提供リスト1400にも含まれる1以上の項目を抽出する。情報処理装置100は、抽出したi番目の項目に対して重み値weighti=TPWi/(2R×TPWmax)を算出する。図14の例では、情報処理装置100は、R∈{0,1}であるため、要求達成度c=0.5R+ΣiTPweighti=0.77を算出する。
【0141】
情報処理装置100は、要求リスト1410と提供リスト1400とに基づいて、全体の項目の数N=|T∪TP|に対する要求リスト1410の項目の数|TP|の割合TPtmax=(|TP|/N)=0.44を、要求信頼度として算出する。情報処理装置100は、要求リスト1410と提供リスト1400とに基づいて、全体の項目の数N=|T∪TP|に対する提供リスト1400の項目の数|T|の割合Ttmax=(|T|/N)=0.66を、提供信頼度として算出する。
【0142】
情報処理装置100は、要求達成度cを考慮した最終的な信頼度tA=c×Ttmax=0.66×0.77≒0.45を算出する。情報処理装置100は、最終的な信頼度tA≧要求信頼度TPtmaxであるか否かを判定する。図14の例では、情報処理装置100は、tA=0.45≧0.44と判定し、カテゴリを考慮しない全体としての要求者211にとって提供者212の信頼性有と評価する。次に、図15の説明に移行し、情報処理装置100が、カテゴリを考慮した要求者211にとって提供者212の信頼性を評価する場合について説明する。
【0143】
図15において、情報処理装置100は、カテゴリごとに、要求リスト1410において必須以外のラベルが付与された項目のうち、提供リスト1400にも含まれる1以上の項目を抽出して分類する。カテゴリは、例えば、管理および医療である。
【0144】
情報処理装置100は、例えば、要求リスト1410のうちカテゴリ[管理]に関する部分1511において必須以外のラベルが付与された項目のうち、提供リスト1400のうちカテゴリ[管理]に関する部分1501にも含まれる1以上の項目を抽出する。情報処理装置100は、例えば、要求リスト1410のうちカテゴリ[医療]に関する部分1512において必須以外のラベルが付与された項目のうち、提供リスト1400のうちカテゴリ[医療]に関する部分1502にも含まれる1以上の項目を抽出する。
【0145】
情報処理装置100は、カテゴリごとに、当該カテゴリに分類したi番目の項目に対して重み値weighti[j]=TPWi[j]/(2R[j]×TPWmax[j])を算出する。jは、カテゴリである。図15の例では、jは、管理と医療とである。
【0146】
情報処理装置100は、カテゴリごとに、要求達成度c[j]を算出する。情報処理装置100は、R[管理]=1∈{0,1}であるため、要求達成度c[管理]=0.5R[管理]+ΣiTPweighti[管理]=0.5を算出する。情報処理装置100は、R[医療]=0∈{0,1}であるため、要求達成度c[医療]=0.5R[医療]+ΣiTPweighti[医療]=0.33を算出する。
【0147】
情報処理装置100は、要求リスト1410と提供リスト1400とに基づいて、カテゴリごとに、全体の項目の数N[j]=|T[j]∪TP[j]|を算出する。図15の例では、情報処理装置100は、要求リスト1410のうちカテゴリ[管理]に関する部分1511と、提供リスト1400のうちカテゴリ[管理]に関する部分1501とに基づいて、全体の項目の数N[管理]=6を算出する。情報処理装置100は、要求リスト1410のうちカテゴリ[医療]に関する部分1512と、提供リスト1400のうちカテゴリ[医療]に関する部分1502とに基づいて、全体の項目の数N[医療]=3を算出する。
【0148】
情報処理装置100は、カテゴリごとに、要求リスト1410に基づいて、全体の項目の数N[j]に対する要求リスト1410の項目の数|TP[j]|の割合TPtmax[j]=(|TP[j]|/N[j])を、要求信頼度として算出する。図15の例では、情報処理装置100は、全体の項目の数N[管理]に対する、要求リスト1410のうちカテゴリ[管理]に関する部分1511の項目の数|TP[管理]|の割合TPtmax[管理]=0.33を算出する。情報処理装置100は、全体の項目の数N[医療]に対する、要求リスト1410のうちカテゴリ[医療]に関する部分1511の項目の数|TP[医療]|の割合TPtmax[医療]=0.67を算出する。
【0149】
情報処理装置100は、カテゴリごとに、提供リスト1400に基づいて、全体の項目の数N[j]に対する提供リスト1400の項目の数|T[j]|の割合Ttmax[j]=(|T[j]|/N[j])を、提供信頼度として算出する。図15の例では、情報処理装置100は、全体の項目の数N[管理]に対する、提供リスト1400のうちカテゴリ[管理]に関する部分1501の項目の数|T[管理]|の割合Ttmax[管理]=0.83を算出する。情報処理装置100は、全体の項目の数N[医療]に対する、提供リスト1400のうちカテゴリ[医療]に関する部分1501の項目の数|T[医療]|の割合Ttmax[医療]=0.33を算出する。
【0150】
情報処理装置100は、カテゴリごとに、要求達成度c[j]を考慮した最終的な信頼度tA[j]=c[j]×Ttmax[j]を算出する。図15の例では、情報処理装置100は、最終的な信頼度tA[管理]=0.5×0.83=0.42を算出する。情報処理装置100は、最終的な信頼度tA[医療]=0.33×0.67≒0.22を算出する。
【0151】
情報処理装置100は、カテゴリごとに、最終的な信頼度tA[j]≧要求信頼度TPtmax[j]であるか否かを判定する。図15の例では、情報処理装置100は、tA[管理]=0.42≧0.33と判定し、カテゴリ[管理]について要求者211にとって提供者212の信頼性有と評価する。情報処理装置100は、tA[医療]≒0.22<0.33と判定し、カテゴリ[医療]について要求者211にとって提供者212の信頼性無と評価する。
【0152】
情報処理装置100は、全体としての要求者211にとっての提供者212の信頼性の有無を評価した結果と、カテゴリごとの要求者211にとっての提供者212の信頼性の有無を評価した結果とを、要求者211が参照可能に出力する。これにより、情報処理装置100は、全体として、要求者211にとっての提供者212の信頼性の有無を精度よく評価することができる。情報処理装置100は、カテゴリごとに、要求者211にとっての提供者212の信頼性の有無を精度よく評価することができる。
【0153】
情報処理装置100は、例えば、要求者211が指定した段階的な要求レベルを示すラベルを考慮して、要求者211にとっての提供者212の信頼性の有無を精度よく評価することができる。情報処理装置100は、例えば、提供信頼度および要求信頼度を利用することができるため、要求者211が指定していない項目を考慮して、要求者211にとっての提供者212の信頼性の有無を精度よく評価することができる。図15に示すように、情報処理装置100は、カテゴリごとに、要求者211にとっての提供者212の信頼性の有無を評価した結果を、要求者211が参照可能にすることができる。このため、情報処理装置100は、要求者211が、提供者212の信頼性を詳細に把握可能にすることができる。
【0154】
(全体処理手順)
次に、図16を用いて、情報処理装置100が実行する、全体処理手順の一例について説明する。全体処理は、例えば、図5に示したCPU501と、メモリ502や記録媒体505などの記憶領域と、ネットワークI/F503とによって実現される。
【0155】
図16は、全体処理手順の一例を示すフローチャートである。図16において、情報処理装置100は、提供要素リストと要求要素リストとを取得する(ステップS1601)。
【0156】
次に、情報処理装置100は、要求要素リストに基づいて、それぞれの要求要素に付与されたラベルを特定する(ステップS1602)。そして、情報処理装置100は、特定したラベルのうち、必須以外の要求レベルを示すラベルが存在するか否かを判定する(ステップS1603)。
【0157】
ここで、必須以外の要求レベルを示すラベルが存在しない場合(ステップS1603:No)、情報処理装置100は、ステップS1604の処理に移行する。一方で、必須以外の要求レベルを示すラベルが存在する場合(ステップS1603:Yes)、情報処理装置100は、ステップS1607の処理に移行する。
【0158】
ステップS1604では、情報処理装置100は、提供要素リストに、必須の要求レベルを示すラベルが付与された要求要素に対応する提供要素がすべて存在するか否かを判定する(ステップS1604)。
【0159】
ここで、必須の要求レベルを示すラベルが付与された要求要素に対応する提供要素がすべて存在する場合(ステップS1604:Yes)、情報処理装置100は、ステップS1605の処理に移行する。一方で、必須の要求レベルを示すラベルが付与された要求要素に対応するいずれかの提供要素が存在しない場合(ステップS1604:No)、情報処理装置100は、ステップS1606の処理に移行する。
【0160】
ステップS1605では、情報処理装置100は、要求達成度c=1.0を設定する(ステップS1605)。そして、情報処理装置100は、ステップS1608の処理に移行する。
【0161】
ステップS1606では、情報処理装置100は、要求達成度c=0.0を設定する(ステップS1606)。そして、情報処理装置100は、ステップS1608の処理に移行する。
【0162】
ステップS1607では、情報処理装置100は、提供要素リストと要求要素リストとに基づいて、要求達成度cを算出する(ステップS1607)。そして、情報処理装置100は、ステップS1608の処理に移行する。
【0163】
ステップS1608では、情報処理装置100は、提供要素リストと要求要素リストとに基づいて、提供信頼度Ttmaxと要求信頼度TPtmaxとを算出する(ステップS1608)。そして、情報処理装置100は、c×Ttmax≧TPtmaxであるか否かを判定する(ステップS1609)。
【0164】
ここで、c×Ttmax≧TPtmaxである場合(ステップS1609:Yes)、情報処理装置100は、ステップS1610の処理に移行する。一方で、c×Ttmax≧TPtmaxではない場合(ステップS1609:No)、情報処理装置100は、ステップS1611の処理に移行する。
【0165】
ステップS1610では、情報処理装置100は、提供要素リストの提供元についてトラスト有と評価する(ステップS1610)。そして、情報処理装置100は、ステップS1612の処理に移行する。
【0166】
ステップS1611では、情報処理装置100は、提供要素リストの提供元についてトラスト無と評価する(ステップS1611)。そして、情報処理装置100は、ステップS1612の処理に移行する。
【0167】
ステップS1612では、情報処理装置100は、評価した結果を出力する(ステップS1612)。そして、情報処理装置100は、全体処理を終了する。これにより、情報処理装置100は、提供要素リストの提供元についてのトラストの有無を精度よく評価することができる。
【0168】
以上説明したように、情報処理装置100によれば、第1の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの存在を示す存在情報を含む第1のデータを取得することができる。情報処理装置100によれば、第2の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの要求レベルを示す要求情報を含む第2のデータを取得することができる。情報処理装置100によれば、第1の項目群と第2の項目群とを統合した第3の項目群に含まれる項目の数に対する、第1の項目群に含まれる項目の数の第1の割合を算出することができる。情報処理装置100によれば、第1の項目群と第2の項目群とを統合した第3の項目群に含まれる項目の数に対する、第2の項目群に含まれる項目の数の第2の割合とを算出することができる。情報処理装置100によれば、要求レベルを参照して、取得した第1のデータが、それぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含むか否かに基づいて、取得した第1のデータの提供元における要求達成度を算出することができる。情報処理装置100によれば、算出した第1の割合と、算出した第2の割合と、算出した要求達成度とに基づいて、取得した第1のデータの提供元と、取得した第2のデータの提供元との適合状況を評価することができる。これにより、情報処理装置100は、第1のデータの提供元と、第2のデータの提供元との適合状況を精度よく評価することができる。情報処理装置100は、例えば、第2の項目群に含まれず第1の項目群に含まれる項目も考慮して、第1のデータの提供元と、第2のデータの提供元との適合状況を評価することができる。情報処理装置100は、例えば、要求レベルを考慮して、第1のデータの提供元と、第2のデータの提供元との適合状況を評価することができる。
【0169】
情報処理装置100によれば、第2のデータが、2以上の要求レベルのうち最大の要求レベルをそれぞれ示す第1の要求情報群を含む場合に対して適用することができる。情報処理装置100によれば、取得した第1のデータが、第1の要求情報群に含まれるそれぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含めば、固定値を加算した要求達成度を算出することができる。情報処理装置100によれば、取得した第1のデータが、第1の要求情報群に含まれるいずれかの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含まなければ、要求達成度を0と設定することができる。これにより、情報処理装置100は、第1のデータの提供元で、最大の要求レベルの項目のデータが存在しなければ、第1のデータの提供元と、第2のデータの提供元とが適合しないと判定し易くすることができる。情報処理装置100は、例えば、最大の要求レベルの項目のデータの存在を必須として扱うことができる。
【0170】
情報処理装置100によれば、第2のデータが、2以上の要求レベルのうち2番目以降の要求レベルをそれぞれ示す第2の要求情報群を含む場合に対して適用することができる。情報処理装置100によれば、取得した第1のデータのうち、第2の要求情報群に含まれるいずれかの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報に応じて、当該要求情報が示す要求レベルに基づく重み値を加算した要求達成度を算出することができる。これにより、情報処理装置100は、段階的な要求レベルの差異を考慮して、第1のデータの提供元と、第2のデータの提供元との適合状況を精度よく評価することができる。
【0171】
情報処理装置100によれば、第1の項目群に含まれるそれぞれの項目が属するカテゴリと当該項目に対応するデータの存在を示す存在情報とを含む第1のデータを取得することができる。情報処理装置100によれば、第2の項目群に含まれるそれぞれの項目が属するカテゴリと当該項目に対応するデータの要求レベルを示す要求情報とを含む第2のデータを取得することができる。情報処理装置100によれば、カテゴリごとに、第3の項目群に含まれる当該カテゴリに属する項目の数に対する、第1の項目群に含まれる当該カテゴリに属する項目の数の第1の割合を算出することができる。情報処理装置100によれば、カテゴリごとに、第3の項目群に含まれる当該カテゴリに属する項目の数に対する、第2の項目群に含まれる当該カテゴリに属する項目の数の第2の割合を算出することができる。情報処理装置100によれば、カテゴリごとに、要求レベルを参照して、第1のデータがそれぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含むか否かに基づいて、第1のデータの提供元における当該カテゴリに関する要求達成度を算出することができる。これにより、情報処理装置100は、カテゴリを考慮して、第1のデータの提供元と、第2のデータの提供元との適合状況を精度よく評価することができる。
【0172】
情報処理装置100によれば、算出した第1の割合と、算出した要求達成度とを乗算した結果が、算出した第2の割合以上であれば、取得した第1のデータの提供元と、取得した第2のデータの提供元とが適合すると評価することができる。情報処理装置100によれば、算出した第1の割合と、算出した要求達成度とを乗算した結果が、算出した第2の割合未満であれば、取得した第1のデータの提供元と、取得した第2のデータの提供元とが適合しないと評価することができる。これにより、情報処理装置100は、第1のデータの提供元と、第2のデータの提供元とが適合するか否かを判定することができる。
【0173】
なお、本実施の形態で説明した評価方法は、予め用意されたプログラムをPCやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。本実施の形態で説明した評価プログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。記録媒体は、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)-ROM、MO(Magneto Optical disc)、DVD(Digital Versatile Disc)などである。また、本実施の形態で説明した評価プログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布してもよい。
【0174】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0175】
(付記1)第1の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの存在を示す存在情報を含む第1のデータと、第2の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの要求レベルを示す要求情報を含む第2のデータとを取得し、
前記第1の項目群と前記第2の項目群とを統合した第3の項目群に含まれる項目の数に対する、前記第1の項目群に含まれる項目の数の第1の割合と、前記第3の項目群に含まれる項目の数に対する、前記第2の項目群に含まれる項目の数の第2の割合とを算出し、
取得した前記第2のデータに含まれるそれぞれの要求情報が示す要求レベルを参照して、取得した前記第1のデータが、前記それぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含むか否かに基づいて、取得した前記第1のデータの提供元における要求達成度を算出し、
算出した前記第1の割合と、算出した前記第2の割合と、算出した前記要求達成度とに基づいて、取得した前記第1のデータの提供元と、取得した前記第2のデータの提供元との適合状況を評価する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする評価方法。
【0176】
(付記2)前記要求情報は、段階的な2以上の要求レベルのいずれかの要求レベルを示し、
前記第2のデータは、前記2以上の要求レベルのうち最大の要求レベルをそれぞれ示す第1の要求情報群を含み、
前記要求達成度を算出する処理は、
取得した前記第1のデータが、前記第1の要求情報群に含まれるそれぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含めば、固定値を加算した前記要求達成度を算出し、取得した前記第1のデータが、前記第1の要求情報群に含まれるいずれかの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含まなければ、前記要求達成度を0と設定する、ことを特徴とする付記1に記載の評価方法。
【0177】
(付記3)前記第2のデータは、前記2以上の要求レベルのうち2番目以降の要求レベルをそれぞれ示す第2の要求情報群を含み、
前記要求達成度を算出する処理は、
取得した前記第1のデータのうち、前記第2の要求情報群に含まれるいずれかの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報に応じて、当該要求情報が示す要求レベルに基づく重み値を加算した前記要求達成度を算出する、ことを特徴とする付記2に記載の評価方法。
【0178】
(付記4)前記取得する処理は、
第1の項目群に含まれるそれぞれの項目が属するカテゴリと当該項目に対応するデータの存在を示す存在情報とを含む第1のデータと、第2の項目群に含まれるそれぞれの項目が属する前記カテゴリと当該項目に対応するデータの要求レベルを示す要求情報とを含む第2のデータとを取得し、
前記第1の割合と前記第2の割合とを算出する処理は、
前記カテゴリごとに、前記第1の項目群と前記第2の項目群とを統合した第3の項目群に含まれる当該カテゴリに属する項目の数に対する、前記第1の項目群に含まれる当該カテゴリに属する項目の数の第1の割合と、前記第3の項目群に含まれる当該カテゴリに属する項目の数に対する、前記第2の項目群に含まれる当該カテゴリに属する項目の数の第2の割合とを算出し、
前記要求達成度を算出する処理は、
前記カテゴリごとに、取得した前記第2のデータに含まれる当該カテゴリに属するそれぞれの要求情報が示す要求レベルを参照して、取得した前記第1のデータが、前記それぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含むか否かに基づいて、取得した前記第1のデータの提供元における、当該カテゴリに関する要求達成度を算出する、ことを特徴とする付記1~3のいずれか一つに記載の評価方法。
【0179】
(付記5)前記評価する処理は、
算出した前記第1の割合と、算出した前記要求達成度とを乗算した結果が、算出した前記第2の割合以上であれば、取得した前記第1のデータの提供元と、取得した前記第2のデータの提供元とが適合すると評価し、算出した前記第1の割合と、算出した前記要求達成度とを乗算した結果が、算出した前記第2の割合未満であれば、取得した前記第1のデータの提供元と、取得した前記第2のデータの提供元とが適合しないと評価する、ことを特徴とする付記1~3のいずれか一つに記載の評価方法。
【0180】
(付記6)前記第1の項目群は、前記第2の項目群に含まれない項目を含み、
前記第1の割合は、前記第1の項目群のうち前記第2の項目群に含まれない項目を考慮した指標値である、ことを特徴とする付記1~3のいずれか一つに記載の評価方法。
【0181】
(付記7)第1の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの存在を示す存在情報を含む第1のデータと、第2の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの要求レベルを示す要求情報を含む第2のデータとを取得し、
前記第1の項目群と前記第2の項目群とを統合した第3の項目群に含まれる項目の数に対する、前記第1の項目群に含まれる項目の数の第1の割合と、前記第3の項目群に含まれる項目の数に対する、前記第2の項目群に含まれる項目の数の第2の割合とを算出し、
取得した前記第2のデータに含まれるそれぞれの要求情報が示す要求レベルを参照して、取得した前記第1のデータが、前記それぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含むか否かに基づいて、取得した前記第1のデータの提供元における要求達成度を算出し、
算出した前記第1の割合と、算出した前記第2の割合と、算出した前記要求達成度とに基づいて、取得した前記第1のデータの提供元と、取得した前記第2のデータの提供元との適合状況を評価する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする評価プログラム。
【0182】
(付記8)第1の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの存在を示す存在情報を含む第1のデータと、第2の項目群に含まれるそれぞれの項目に対応するデータの要求レベルを示す要求情報を含む第2のデータとを取得し、
前記第1の項目群と前記第2の項目群とを統合した第3の項目群に含まれる項目の数に対する、前記第1の項目群に含まれる項目の数の第1の割合と、前記第3の項目群に含まれる項目の数に対する、前記第2の項目群に含まれる項目の数の第2の割合とを算出し、
取得した前記第2のデータに含まれるそれぞれの要求情報が示す要求レベルを参照して、取得した前記第1のデータが、前記それぞれの要求情報に対応するデータの存在を示す存在情報を含むか否かに基づいて、取得した前記第1のデータの提供元における要求達成度を算出し、
算出した前記第1の割合と、算出した前記第2の割合と、算出した前記要求達成度とに基づいて、取得した前記第1のデータの提供元と、取得した前記第2のデータの提供元との適合状況を評価する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。
【符号の説明】
【0183】
100 情報処理装置
101 第1のデータ
102 第2のデータ
111 第1の割合
112 第2の割合
113 要求達成度
200 適合状況評価システム
201 要求側装置
202 提供側装置
210 ネットワーク
211 要求者
212 提供者
500 バス
501 CPU
502 メモリ
503 ネットワークI/F
504 記録媒体I/F
505 記録媒体
600,906,1100,1200,1300,1400 提供リスト
700,902,1110,1210,1301,1302,1410 要求リスト
800 記憶部
801 取得部
802 第1算出部
803 第2算出部
804 評価部
805 出力部
901,903 管理DB
904 基準DB
905 情報
910 入力部
911 要求リスト入力部
912 提供リスト入力部
920 計算部
921 信頼度算出部
922 信頼度補正部
930 比較部
931 リスト比較部
932 信頼性比較部
940 判断部
941 信頼性判断部
図1
図2
図3
図4
図5
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図10
図11
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図16