(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023167213
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】半導体装置およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
H10B 12/00 20230101AFI20231116BHJP
H10B 10/00 20230101ALI20231116BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20231116BHJP
H01L 21/3205 20060101ALI20231116BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20231116BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20231116BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20231116BHJP
H01L 21/8238 20060101ALI20231116BHJP
【FI】
H01L27/108 691
H01L27/11
H01L21/90 D
H01L21/88 Z
H01L29/78 301P
H01L29/78 616T
H01L29/78 619A
H01L29/78 621
H01L29/78 617K
H01L29/78 613B
H01L29/78 616L
H01L27/088 H
H01L27/088 D
H01L27/088 C
H01L27/092 D
H01L27/092 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022078211
(22)【出願日】2022-05-11
(71)【出願人】
【識別番号】302062931
【氏名又は名称】ルネサスエレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 芳樹
【テーマコード(参考)】
5F033
5F048
5F083
5F110
5F140
【Fターム(参考)】
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(57)【要約】
【課題】半導体装置の信頼性を向上させる。
【解決手段】ゲート電極GE2は、X方向において活性領域AcN1の半導体層SLから突出する先端GE2bの突出距離L1が0以上となるように、Y方向において活性領域AcN1の半導体層SLの先端SLbに隣接している。ゲート電極GE2の先端SLbは、サイドウォールスペーサSWによって覆われている。エピタキシャル層EPおよびゲート電極GE2は、エピタキシャル層EP、サイドウォールスペーサSWおよびゲート電極GE2に跨って形成されたシェアードコンタクトプラグ(SPG1)によって、互いに接続されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板、前記半導体基板上に形成された絶縁層、および、前記絶縁層の上に形成された半導体層を有するSOI基板と、
前記半導体層および前記絶縁層を貫通し、且つ、その底部が前記半導体基板の内部に位置する素子分離部と、
前記SOI基板のうち、前記素子分離部によって区画され、且つ、平面視において第1方向に延在する第1活性領域と、
前記SOI基板のうち、前記素子分離部によって区画され、前記第1方向に延在し、且つ、平面視で前記第1方向と直交する第2方向において前記素子分離部を介して前記第1活性領域に隣接する第2活性領域と、
前記第1活性領域に形成された第1MISFETと、
前記第2活性領域に形成された第2MISFETと、
を備え、
前記第1MISFETは、
前記第1活性領域の前記半導体層上に形成された第1ゲート絶縁膜と、
前記第2方向に延在するように、前記第1ゲート絶縁膜上および前記素子分離部上に形成された第1ゲート電極と、
前記第1ゲート電極の側面上に形成された第1サイドウォールスペーサと、
前記第1活性領域の前記半導体層のうち、前記第1ゲート電極下に位置する第1チャネル領域と、
前記第1チャネル領域の隣に位置する前記半導体層上に形成された第1エピタキシャル層と、
を有し、
前記第2MISFETは、
前記第2活性領域の前記半導体層上に形成された第2ゲート絶縁膜と、
前記第2方向に延在するように、前記第2ゲート絶縁膜上および前記素子分離部上に形成された第2ゲート電極と、
前記第2ゲート電極の側面上に形成された第2サイドウォールスペーサと、
前記第2活性領域の前記半導体層のうち、前記第2ゲート電極下に位置する第2チャネル領域と、
前記第2チャネル領域の隣に位置する前記半導体層上に形成された第2エピタキシャル層と、
を有し、
前記第1活性領域の前記半導体層は、前記第1方向のうちの前記第1ゲート電極から前記第2ゲート電極へ向かう第3方向において、前記第1ゲート電極から最も離れた第1先端を含む第1端部を有し、
前記第2ゲート電極は、前記第2方向のうちの前記第2活性領域から前記第1活性領域へ向かう第4方向において、前記第2活性領域から最も離れた第2先端を含む第2端部を有し、
前記第2ゲート電極は、前記第2方向において前記第1活性領域の前記半導体層から突出する前記第2先端の突出距離が0以上となるように、前記第1方向において前記第1活性領域の前記半導体層の前記第1先端に隣接し、
前記第1活性領域の前記半導体層の前記第1先端は、前記第2サイドウォールスペーサによって覆われ、
前記第1エピタキシャル層および前記第2ゲート電極は、前記第1エピタキシャル層、前記第2サイドウォールスペーサおよび前記第2ゲート電極に跨って形成された第1シェアードコンタクトプラグによって、互いに接続されている、半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記第1エピタキシャル層および前記第2エピタキシャル層の各々の一部は、前記素子分離部上にも形成されている、半導体装置。
【請求項3】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記第1活性領域の前記半導体層の前記第1端部の幅は、前記第1チャネル領域の幅よりも狭く、
前記第2ゲート電極の前記第2端部の幅は、前記第2チャネル領域上に位置する前記第2ゲート電極の幅よりも狭く、
前記第1端部と前記素子分離部との境界は、前記第1エピタキシャル層または前記第2サイドウォールスペーサによって覆われている、半導体装置。
【請求項4】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記第2活性領域の前記半導体層は、前記第1方向のうちの前記第2ゲート電極から前記第1ゲート電極へ向かう第5方向において、前記第2ゲート電極から最も離れた第3先端を含む第3端部を有し、
前記第1ゲート電極は、前記第2方向のうちの前記第1活性領域から前記第2活性領域へ向かう第6方向において、前記第1活性領域から最も離れた第4先端を含む第4端部 を有し、
前記第1ゲート電極は、前記第2方向において前記第2活性領域の前記半導体層から突出する前記第4先端の突出距離が0以上となるように、前記第1方向において前記第2活性領域の前記半導体層の前記第3先端に隣接し、
前記第2活性領域の前記半導体層の前記第3先端は、前記第1サイドウォールスペーサによって覆われ、
前記第2エピタキシャル層および前記第1ゲート電極は、前記第2エピタキシャル層、前記第1サイドウォールスペーサおよび前記第1ゲート電極に跨って形成された第2シェアードコンタクトプラグによって、互いに接続されている、半導体装置。
【請求項5】
請求項4に記載の半導体装置において、
前記第1MISFETおよび前記第2MISFETは、SRAM回路の一部を構成する、半導体装置。
【請求項6】
請求項4に記載の半導体装置において、
前記第1ゲート電極は、前記第2方向において前記第2活性領域の前記半導体層から突出する前記第4先端の前記突出距離が0より大きくなるように、前記第1方向において前記第2活性領域の前記半導体層の前記第3端部に隣接し、
前記第2ゲート電極は、前記第2方向において前記第1活性領域の前記半導体層から突出する前記第2先端の前記突出距離が0より大きくなるように、前記第1方向において前記第1活性領域の前記半導体層の前記第1端部に隣接している、半導体装置。
【請求項7】
半導体基板、前記半導体基板上に形成された絶縁層、および、前記絶縁層の上に形成された半導体層を有するSOI基板と、
前記半導体層および前記絶縁層を貫通し、且つ、その底部が前記半導体基板の内部に位置する素子分離部と、
前記SOI基板のうち、前記素子分離部によって区画され、且つ、平面視において第1方向に延在する第1活性領域と、
前記SOI基板のうち、前記素子分離部によって区画され、前記第1方向に延在し、且つ、平面視で前記第1方向と直交する第2方向において前記素子分離部を介して前記第1活性領域に隣接する第2活性領域と、
前記第1活性領域に形成された第1MISFETと、
前記第2活性領域に形成された第2MISFETと、
を備え、
前記第1MISFETは、
前記第1活性領域の前記半導体層上に形成された第1ゲート絶縁膜と、
前記第2方向に延在するように、前記第1ゲート絶縁膜上および前記素子分離部上に形成された第1ゲート電極と、
前記第1ゲート電極の側面上に形成された第1サイドウォールスペーサと、
前記第1活性領域の前記半導体層のうち、前記第1ゲート電極下に位置する第1チャネル領域と、
前記第1チャネル領域の隣に位置する前記半導体層上に形成された第1エピタキシャル層と、
を有し、
前記第2MISFETは、
前記第2活性領域の前記半導体層上に形成された第2ゲート絶縁膜と、
前記第2方向に延在するように、前記第2ゲート絶縁膜上および前記素子分離部上に形成された第2ゲート電極と、
前記第2ゲート電極の側面上に形成された第2サイドウォールスペーサと、
前記第2活性領域の前記半導体層のうち、前記第2ゲート電極下に位置する第2チャネル領域と、
前記第2チャネル領域の隣に位置する前記半導体層上に形成された第2エピタキシャル層と、
を有し、
前記第2ゲート電極および前記第2サイドウォールスペーサは、さらに、前記第1活性領域の前記半導体層上に位置し、
前記第1エピタキシャル層および前記第2ゲート電極は、前記第1エピタキシャル層、前記第2サイドウォールスペーサおよび前記第2ゲート電極に跨って形成された第1シェアードコンタクトプラグによって、互いに接続されている、半導体装置。
【請求項8】
請求項7に記載の半導体装置において、
前記第1エピタキシャル層および前記第2エピタキシャル層の各々の一部は、前記素子分離部上にも形成されている、半導体装置。
【請求項9】
請求項7に記載の半導体装置において、
前記第1活性領域の前記半導体層は、第1先端を含む第1端部を有し、
前記第1活性領域の前記半導体層の前記第1端部の幅は、前記第1チャネル領域の幅よりも狭く、
前記第2ゲート電極は、第2先端を含む第2端部を有し、
前記第2ゲート電極の前記第2端部の幅は、前記第2チャネル領域上に位置する前記第2ゲート電極の幅よりも狭く、
前記第1端部は、前記第2ゲート電極または前記第2サイドウォールスペーサによって覆われている、半導体装置。
【請求項10】
請求項9に記載の半導体装置において、
前記第2先端は、前記第2方向のうち前記第2活性領域から前記第1活性領域へ向かう方向において、前記第1活性領域の前記半導体層から突出している、半導体装置。
【請求項11】
請求項7に記載の半導体装置において、
前記第1ゲート電極および前記第1サイドウォールスペーサは、さらに、前記第2活性領域の前記半導体層上に位置し、
前記第2エピタキシャル層および前記第1ゲート電極は、前記第2エピタキシャル層、前記第1サイドウォールスペーサおよび前記第1ゲート電極に跨って形成された第2シェアードコンタクトプラグによって、互いに接続されている、半導体装置。
【請求項12】
請求項11に記載の半導体装置において、
前記第1MISFETおよび前記第2MISFETは、SRAM回路の一部を構成する、半導体装置。
【請求項13】
(a)半導体基板、前記半導体基板上に形成された絶縁層、および、前記絶縁層の上に形成された半導体層を有するSOI基板を用意する工程、
(b)前記半導体層および前記絶縁層を貫通し、且つ、その底部が前記半導体基板の内部に位置する素子分離部を形成することで、前記SOI基板のうち、前記素子分離部によって区画され、且つ、平面視において第1方向に延在する第1活性領域と、前記SOI基板のうち、前記素子分離部によって区画され、前記第1方向に延在し、且つ、平面視で前記第1方向と直交する第2方向において前記素子分離部を介して前記第1活性領域に隣接する第2活性領域とを形成する工程、
(c)前記第1活性領域の前記半導体層上に、第1MISFETの第1ゲート絶縁膜を形成すると共に、前記第2活性領域の前記半導体層上に、第2MISFETの第2ゲート絶縁膜を形成する工程、
(d)前記第1ゲート絶縁膜上、前記第2ゲート絶縁膜上および前記素子分離部上に、第1導電性膜を形成する工程、
(e)前記第1導電性膜上に、第1絶縁膜を形成する工程、
(f)前記第1絶縁膜および前記第1導電性膜をパターニングすることで、前記第1ゲート絶縁膜上および前記素子分離部上に、前記第1MISFETの第1ゲート電極と、前記第1ゲート電極上に位置する第1キャップ膜とを形成すると共に、前記第2ゲート絶縁膜上および前記素子分離部上に、前記第2MISFETの第2ゲート電極と、前記第2ゲート電極上に位置する第2キャップ膜とを形成する工程、
(g)前記第1ゲート電極の側面上に、第1ダミーサイドウォールスペーサを形成すると共に、前記第2ゲート電極の側面上に、第2ダミーサイドウォールスペーサを形成する工程、
(h)前記第1ダミーサイドウォールスペーサから露出している前記第1活性領域の前記半導体層上に、第1エピタキシャル層を形成すると共に、前記第2ダミーサイドウォールスペーサから露出している前記第2活性領域の前記半導体層上に、第2エピタキシャル層を形成する工程、
(i)前記(h)工程後、前記第1キャップ膜、前記第2キャップ膜、前記第1ダミーサイドウォールスペーサおよび前記第2ダミーサイドウォールスペーサを除去する工程、
(j)前記(i)工程後、前記第1ゲート電極の側面上に、第1サイドウォールスペーサを形成すると共に、前記第2ゲート電極の側面上に、第2サイドウォールスペーサを形成する工程、
(k)前記第1ゲート電極、前記第1サイドウォールスペーサ、前記第2ゲート電極および前記第2サイドウォールスペーサを覆うように、前記第1エピタキシャル層上、前記第2エピタキシャル層上および前記素子分離部上に、層間絶縁膜を形成する工程、
(l)前記層間絶縁膜に、前記第1エピタキシャル層および前記第2ゲート電極に達する第1シェアードコンタクトホールと、前記第2エピタキシャル層および前記第1ゲート電極に達する第2シェアードコンタクトホールとを形成する工程、
(m)前記第1シェアードコンタクトホール内に第1シェアードコンタクトプラグを形成すると共に、前記第2シェアードコンタクトホール内に第2シェアードコンタクトプラグを形成する工程、
を備え、
前記第1ゲート電極は、前記第2方向に延在するように、前記第1ゲート絶縁膜上および前記素子分離部上に形成され、
前記第2ゲート電極は、前記第2方向に延在するように、前記第2ゲート絶縁膜上および前記素子分離部上に形成され、
前記第1活性領域の前記半導体層は、前記第1方向のうちの前記第1ゲート電極から前記第2ゲート電極へ向かう第3方向において、前記第1ゲート電極から最も離れた第1先端を含む第1端部を有し、
前記第2活性領域の前記半導体層は、前記第1方向のうちの前記第2ゲート電極から前記第1ゲート電極へ向かう第5方向において、前記第2ゲート電極から最も離れた第3先端を含む第3端部を有し、
前記第1ゲート電極は、前記第2方向のうちの前記第1活性領域から前記第2活性領域へ向かう第6方向において、前記第1活性領域から最も離れた第4先端を含む第4端部 を有し、
前記第2ゲート電極は、前記第2方向のうちの前記第2活性領域から前記第1活性領域へ向かう第4方向において、前記第2活性領域から最も離れた第2先端を含む第2端部 を有し、
前記第2ゲート電極は、前記第2方向において前記第1活性領域の前記半導体層から突出する前記第2先端の突出距離が0以上となるように、前記第1方向において前記第1活性領域の前記半導体層の前記第1先端に隣接し、
前記第1活性領域の前記半導体層の前記第1先端は、前記第2サイドウォールスペーサによって覆われ、
前記第1ゲート電極は、前記第2方向において前記第2活性領域の前記半導体層から突出する前記第4先端の突出距離が0以上となるように、前記第1方向において前記第2活性領域の前記半導体層の前記第3先端に隣接し、
前記第2活性領域の前記半導体層の前記第3先端は、前記第1サイドウォールスペーサによって覆われ、
前記第1シェアードコンタクトプラグは、前記第1エピタキシャル層、前記第2サイドウォールスペーサおよび前記第2ゲート電極に跨って形成され、
前記第2シェアードコンタクトプラグは、前記第2エピタキシャル層、前記第1サイドウォールスペーサおよび前記第1ゲート電極に跨って形成される、半導体装置の製造方法。
【請求項14】
請求項13に記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1エピタキシャル層および前記第2エピタキシャル層の各々の一部は、前記素子分離部上にも形成されている、半導体装置の製造方法。
【請求項15】
請求項13に記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1活性領域の前記半導体層の前記第1端部の幅は、前記第1ゲート電極下に位置する前記第1活性領域の前記半導体層の幅よりも狭く、
前記第2ゲート電極の前記第2端部の幅は、前記第2活性領域の前記半導体層上に位置する前記第2ゲート電極の幅よりも狭く、
前記第1端部と前記素子分離部との境界は、前記第1エピタキシャル層または前記第2サイドウォールスペーサによって覆われ、
前記第2活性領域の前記第3端部の幅は、前記第2ゲート電極下に位置する前記第2活性領域の前記半導体層の幅よりも狭く、
前記第1ゲート電極の前記第4端部の幅は、前記第1活性領域の前記半導体層上に位置する前記第1ゲート電極の幅よりも狭く、
前記第3端部と前記素子分離部との境界は、前記第2エピタキシャル層または前記第1サイドウォールスペーサによって覆われている、半導体装置の製造方法。
【請求項16】
請求項13に記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1MISFETおよび前記第2MISFETは、SRAM回路の一部を構成する、半導体装置の製造方法。
【請求項17】
請求項13に記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1ゲート電極は、前記第2方向において前記第2活性領域の前記半導体層から突出する前記第4先端の前記突出距離が0より大きくなるように、前記第1方向において前記第2活性領域の前記半導体層の前記第3端部に隣接し、
前記第2ゲート電極は、前記第2方向において前記第1活性領域の前記半導体層から突出する前記第2先端の前記突出距離が0より大きくなるように、前記第1方向において前記第1活性領域の前記半導体層の前記第1端部に隣接している、半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、例えば、SOI基板を用いた半導体装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
低消費電力向けの半導体装置として、半導体基板と、半導体基板上に形成された絶縁層と、絶縁層上に形成された半導体層とを有するSOI(Silicon On Insulator)基板に、MISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)を形成する技術がある。このSOI基板上に形成したMISFETでは、半導体層に形成される拡散領域に起因する寄生容量を低減することができる。このため、MISFETの動作速度の向上および低消費電力化を図ることができる。
【0003】
例えば、特許文献1には、SOI基板上に複数のMISFETを形成し、これらのMISFETによってSRAM(Static Random Access Memory)回路を構成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
SOI基板が抱える問題として、半導体層上にプラグを形成する際に、プラグが半導体層と素子分離部との境界上に位置してしまう場合がある。その場合、プラグは、絶縁層を貫通し、素子分離部の内部に達し、半導体基板に接触する。そうすると、半導体層と半導体基板とが導通状態になるというリーク不良が発生する。
【0006】
特許文献1では、そのようなリーク不良を防止するために、半導体層上に形成されるエピタキシャル層を半導体層の側面からはみ出すように形成する技術が開示されている。これにより、プラグが素子分離部の内部に達したとしても、プラグが半導体基板に接触することを防止できる。
【0007】
しかしながら、エピタキシャル層の成長のし易さは、下地となる半導体層の結晶方位の影響を受ける。従って、均一な幅を有するエピタキシャル層を、半導体層の側面全体に形成することが難しいという問題がある。すなわち、エピタキシャル層の幅が薄くなっている箇所において、プラグが半導体基板に接触するという恐れがある。本願の主な目的は、そのような問題があったとしても、プラグが半導体基板に接触することを防止でき、半導体装置の信頼性を向上させる技術を提供することにある。
【0008】
その他の課題および新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願において開示される実施の形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0010】
一実施の形態である半導体装置は、半導体基板、前記半導体基板上に形成された絶縁層、および、前記絶縁層の上に形成された半導体層を有するSOI基板と、前記半導体層および前記絶縁層を貫通し、且つ、その底部が前記半導体基板の内部に位置する素子分離部と、前記SOI基板のうち、前記素子分離部によって区画され、且つ、平面視において第1方向に延在する第1活性領域と、前記SOI基板のうち、前記素子分離部によって区画され、前記第1方向に延在し、且つ、平面視で前記第1方向と直交する第2方向において前記素子分離部を介して前記第1活性領域に隣接する第2活性領域と、前記第1活性領域に形成された第1MISFETと、前記第2活性領域に形成された第2MISFETと、を備える。ここで、前記第1MISFETは、前記第1活性領域の前記半導体層上に形成された第1ゲート絶縁膜と、前記第2方向に延在するように、前記第1ゲート絶縁膜上および前記素子分離部上に形成された第1ゲート電極と、前記第1ゲート電極の側面上に形成された第1サイドウォールスペーサと、前記第1活性領域の前記半導体層のうち、前記第1ゲート電極下に位置する第1チャネル領域と、前記第1チャネル領域の隣に位置する前記半導体層上に形成された第1エピタキシャル層と、を有する。また、前記第2MISFETは、前記第2活性領域の前記半導体層上に形成された第2ゲート絶縁膜と、前記第2方向に延在するように、前記第2ゲート絶縁膜上および前記素子分離部上に形成された第2ゲート電極と、前記第2ゲート電極の側面上に形成された第2サイドウォールスペーサと、前記第2活性領域の前記半導体層のうち、前記第2ゲート電極下に位置する第2チャネル領域と、前記第2チャネル領域の隣に位置する前記半導体層上に形成された第2エピタキシャル層と、を有する。また、前記第1活性領域の前記半導体層は、前記第1方向のうちの前記第1ゲート電極から前記第2ゲート電極へ向かう第3方向において、前記第1ゲート電極から最も離れた第1先端を含む第1端部を有し、前記第2ゲート電極は、前記第2方向のうちの前記第2活性領域から前記第1活性領域へ向かう第4方向において、前記第2活性領域から最も離れた第2先端を含む第2端部を有し、前記第2ゲート電極は、前記第2方向において前記第1活性領域の前記半導体層から突出する前記第2先端の突出距離が0以上となるように、前記第1方向において前記第1活性領域の前記半導体層の前記第1先端に隣接し、前記第1活性領域の前記半導体層の前記第1先端は、前記第2サイドウォールスペーサによって覆われ、前記第1エピタキシャル層および前記第2ゲート電極は、前記第1エピタキシャル層、前記第2サイドウォールスペーサおよび前記第2ゲート電極に跨って形成された第1シェアードコンタクトプラグによって、互いに接続されている。
【0011】
一実施の形態である半導体装置は、半導体基板、前記半導体基板上に形成された絶縁層、および、前記絶縁層の上に形成された半導体層を有するSOI基板と、前記半導体層および前記絶縁層を貫通し、且つ、その底部が前記半導体基板の内部に位置する素子分離部と、前記SOI基板のうち、前記素子分離部によって区画され、且つ、平面視において第1方向に延在する第1活性領域と、前記SOI基板のうち、前記素子分離部によって区画され、前記第1方向に延在し、且つ、平面視で前記第1方向と直交する第2方向において前記素子分離部を介して前記第1活性領域に隣接する第2活性領域と、前記第1活性領域に形成された第1MISFETと、前記第2活性領域に形成された第2MISFETと、を備える。ここで、前記第1MISFETは、前記第1活性領域の前記半導体層上に形成された第1ゲート絶縁膜と、前記第2方向に延在するように、前記第1ゲート絶縁膜上および前記素子分離部上に形成された第1ゲート電極と、前記第1ゲート電極の側面上に形成された第1サイドウォールスペーサと、前記第1活性領域の前記半導体層のうち、前記第1ゲート電極下に位置する第1チャネル領域と、前記第1チャネル領域の隣に位置する前記半導体層上に形成された第1エピタキシャル層と、を有する。また、前記第2MISFETは、前記第2活性領域の前記半導体層上に形成された第2ゲート絶縁膜と、前記第2方向に延在するように、前記第2ゲート絶縁膜上および前記素子分離部上に形成された第2ゲート電極と、前記第2ゲート電極の側面上に形成された第2サイドウォールスペーサと、前記第2活性領域の前記半導体層のうち、前記第2ゲート電極下に位置する第2チャネル領域と、前記第2チャネル領域の隣に位置する前記半導体層上に形成された第2エピタキシャル層と、を有する。また、前記第2ゲート電極および前記第2サイドウォールスペーサは、さらに、前記第1活性領域の前記半導体層上に位置し、前記第1エピタキシャル層および前記第2ゲート電極は、前記第1エピタキシャル層、前記第2サイドウォールスペーサおよび前記第2ゲート電極に跨って形成された第1シェアードコンタクトプラグによって、互いに接続されている。
【0012】
一実施の形態である半導体装置の製造方法は、(a)半導体基板、前記半導体基板上に形成された絶縁層、および、前記絶縁層の上に形成された半導体層を有するSOI基板を用意する工程、(b)前記半導体層および前記絶縁層を貫通し、且つ、その底部が前記半導体基板の内部に位置する素子分離部を形成することで、前記SOI基板のうち、前記素子分離部によって区画され、且つ、平面視において第1方向に延在する第1活性領域と、前記SOI基板のうち、前記素子分離部によって区画され、前記第1方向に延在し、且つ、平面視で前記第1方向と直交する第2方向において前記素子分離部を介して前記第1活性領域に隣接する第2活性領域とを形成する工程、(c)前記第1活性領域の前記半導体層上に、第1MISFETの第1ゲート絶縁膜を形成すると共に、前記第2活性領域の前記半導体層上に、第2MISFETの第2ゲート絶縁膜を形成する工程、(d)前記第1ゲート絶縁膜上、前記第2ゲート絶縁膜上および前記素子分離部上に、第1導電性膜を形成する工程、(e)前記第1導電性膜上に、第1絶縁膜を形成する工程、(f)前記第1絶縁膜および前記第1導電性膜をパターニングすることで、前記第1ゲート絶縁膜上および前記素子分離部上に、前記第1MISFETの第1ゲート電極と、前記第1ゲート電極上に位置する第1キャップ膜とを形成すると共に、前記第2ゲート絶縁膜上および前記素子分離部上に、前記第2MISFETの第2ゲート電極と、前記第2ゲート電極上に位置する第2キャップ膜とを形成する工程、(g)前記第1ゲート電極の側面上に、第1ダミーサイドウォールスペーサを形成すると共に、前記第2ゲート電極の側面上に、第2ダミーサイドウォールスペーサを形成する工程、(h)前記第1ダミーサイドウォールスペーサから露出している前記第1活性領域の前記半導体層上に、第1エピタキシャル層を形成すると共に、前記第2ダミーサイドウォールスペーサから露出している前記第2活性領域の前記半導体層上に、第2エピタキシャル層を形成する工程、(i)前記(h)工程後、前記第1キャップ膜、前記第2キャップ膜、前記第1ダミーサイドウォールスペーサおよび前記第2ダミーサイドウォールスペーサを除去する工程、(j)前記(i)工程後、前記第1ゲート電極の側面上に、第1サイドウォールスペーサを形成すると共に、前記第2ゲート電極の側面上に、第2サイドウォールスペーサを形成する工程、(k)前記第1ゲート電極、前記第1サイドウォールスペーサ、前記第2ゲート電極および前記第2サイドウォールスペーサを覆うように、前記第1エピタキシャル層上、前記第2エピタキシャル層上および前記素子分離部上に、層間絶縁膜を形成する工程、(l)前記層間絶縁膜に、前記第1エピタキシャル層および前記第2ゲート電極に達する第1シェアードコンタクトホールと、前記第2エピタキシャル層および前記第1ゲート電極に達する第2シェアードコンタクトホールとを形成する工程、(m)前記第1シェアードコンタクトホール内に第1シェアードコンタクトプラグを形成すると共に、前記第2シェアードコンタクトホール内に第2シェアードコンタクトプラグを形成する工程、を備える。ここで、前記第1ゲート電極は、前記第2方向に延在するように、前記第1ゲート絶縁膜上および前記素子分離部上に形成され、前記第2ゲート電極は、前記第2方向に延在するように、前記第2ゲート絶縁膜上および前記素子分離部上に形成され、前記第1活性領域の前記半導体層は、前記第1方向のうちの前記第1ゲート電極から前記第2ゲート電極へ向かう第3方向において、前記第1ゲート電極から最も離れた第1先端を含む第1端部を有し、前記第2活性領域の前記半導体層は、前記第1方向のうちの前記第2ゲート電極から前記第1ゲート電極へ向かう第5方向において、前記第2ゲート電極から最も離れた第3先端を含む第3端部を有し、前記第1ゲート電極は、前記第2方向のうちの前記第1活性領域から前記第2活性領域へ向かう第6方向において、前記第1活性領域から最も離れた第4先端を含む第4端部 を有し、前記第2ゲート電極は、前記第2方向のうちの前記第2活性領域から前記第1活性領域へ向かう第4方向において、前記第2活性領域から最も離れた第2先端を含む第2端部 を有し、前記第2ゲート電極は、前記第2方向において前記第1活性領域の前記半導体層から突出する前記第2先端の突出距離が0以上となるように、前記第1方向において前記第1活性領域の前記半導体層の前記第1先端に隣接し、前記第1活性領域の前記半導体層の前記第1先端は、前記第2サイドウォールスペーサによって覆われ、前記第1ゲート電極は、前記第2方向において前記第2活性領域の前記半導体層から突出する前記第4先端の突出距離が0以上となるように、前記第1方向において前記第2活性領域の前記半導体層の前記第3先端に隣接し、前記第2活性領域の前記半導体層の前記第3先端は、前記第1サイドウォールスペーサによって覆われ、前記第1シェアードコンタクトプラグは、前記第1エピタキシャル層、前記第2サイドウォールスペーサおよび前記第2ゲート電極に跨って形成され、前記第2シェアードコンタクトプラグは、前記第2エピタキシャル層、前記第1サイドウォールスペーサおよび前記第1ゲート電極に跨って形成される。
【発明の効果】
【0013】
一実施の形態によれば、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施の形態1における半導体装置のメモリセルを示す回路図である。
【
図2】実施の形態1における半導体装置のメモリセルを示す平面図である。
【
図3】実施の形態1における半導体装置のメモリセルの一部を示す平面図である。
【
図4】実施の形態1における半導体装置のメモリセルの一部を示す断面図である。
【
図5】実施の形態1における半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【
図6】
図5に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【
図7】
図6に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【
図8】
図7に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【
図9】
図8に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【
図10】
図9に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【
図11】
図10に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【
図12】
図11に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【
図13】実施の形態2における半導体装置のメモリセルの一部を示す平面図である。
【
図14】実施の形態2における半導体装置のメモリセルの一部を示す断面図である。
【
図15】変形例1における半導体装置のメモリセルの一部を示す平面図である。
【
図16】変形例2における半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【
図17】
図16に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【
図18】
図17に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【
図19】
図18に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【
図20】
図19に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【
図21】
図20に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【
図22】検討例1における半導体装置のメモリセルの一部を示す平面図である。
【
図23】検討例1における半導体装置のメモリセルの一部を示す断面図である。
【
図24】検討例2における半導体装置のメモリセルの一部を示す平面図である。
【
図25】検討例2における半導体装置のメモリセルの一部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
【0016】
また、本願において説明されるX方向、Y方向およびZ方向は、互いに交差し、互いに直交している。本願では、Z方向をある構造体の上下方向、高さ方向または厚さ方向として説明する。また、本願で用いられる「平面図」または「平面視」などの表現は、X方向およびY方向によって構成される面を「平面」とし、この「平面」をZ方向から見ることを意味する。
【0017】
(実施の形態1)
<半導体装置の構造>
以下に
図1~
図4を用いて、実施の形態1における半導体装置について説明する。半導体装置は、SRAM回路を備えている。SRAM回路は、
図1および
図2に示されるようなメモリセルMCを複数備えることで構成される。
図1は、メモリセルMCを示す回路図である。
図2は、メモリセルMCを示す平面図である。
【0018】
図1に示されるように、メモリセルMCは、一対のビット線BL、/(バー)BLと、ワード線WLとの交差部に配置される。このメモリセルMCは、一対のロードトランジスタ(負荷用MISFET)Lo1、Lo2、一対のアクセストランジスタ(転送用MISFET)Acc1、Acc2および一対のドライバトランジスタ(駆動用MISFET)Dr1、Dr2を有する。ロードトランジスタLo1、Lo2は、pチャネル型のMISFETであり、アクセストランジスタAcc1、Acc2およびドライバトランジスタDr1、Dr2は、nチャネル型のMISFETである。
【0019】
メモリセルMCを構成する6つのMISFETのうち、ロードトランジスタLo1およびドライバトランジスタDr1はCMOSインバータを構成し、ロードトランジスタLo2およびドライバトランジスタDr2は、他のCMOSインバータを構成している。これら一対のCMOSインバータの相互の入出力端子であるノードN1、N2は、交差結合され、1ビットの情報を記憶する情報蓄積部として、フリップフロップ回路を構成している。
【0020】
以下に、上記6つのMISFETの接続について説明する。
【0021】
電源電圧VddとノードN1との間にロードトランジスタLo1が接続され、ノードN1と基準電圧Vssとの間にドライバトランジスタDr1が接続され、ロードトランジスタLo1およびドライバトランジスタDr1の各々のゲート電極は、ノードN2に接続されている。電源電圧VddとノードN2との間にロードトランジスタLo2が接続され、ノードN2と基準電圧Vssとの間にドライバトランジスタDr2が接続され、ロードトランジスタLo2およびドライバトランジスタDr2の各々のゲート電極は、ノードN1に接続されている。
【0022】
ビット線BLとノードN1との間にアクセストランジスタAcc1が接続され、ビット線/BLとノードN2との間にアクセストランジスタAcc2が接続され、アクセストランジスタAcc1およびアクセストランジスタAcc2の各々のゲート電極は、ワード線WLに接続されている。
【0023】
図1の回路図と、
図2に示される各プラグとの関係を説明する。
【0024】
プラグPGaは、ドライバトランジスタDr1と基準電圧Vssとの間に設けられ、プラグPGbは、ドライバトランジスタDr1とアクセストランジスタAcc1との間に設けられている。プラグPGcは、アクセストランジスタAcc1とビット線BLとの間に設けられ、プラグPGdは、ロードトランジスタLo1と電源電圧Vddとの間に設けられている。
【0025】
プラグPGhは、ドライバトランジスタDr2と基準電圧Vssとの間に設けられ、プラグPGgは、ドライバトランジスタDr2とアクセストランジスタAcc2との間に設けられている。プラグPGfは、アクセストランジスタAcc2とビット線/BLとの間に設けられ、プラグPGeは、ロードトランジスタLo2と電源電圧Vddとの間に設けられている。
【0026】
シェアードコンタクトプラグ(プラグ)SPG1は、ロードトランジスタLo2およびドライバトランジスタDr2のゲート電極GE2と、ロードトランジスタLo1のドレイン領域とに跨って形成され、図示しない配線によってプラグPGbに電気的に接続されている。シェアードコンタクトプラグ(プラグ)SPG2は、ロードトランジスタLo1およびドライバトランジスタDr1のゲート電極GE1と、ロードトランジスタLo2のドレイン領域とに跨って形成され、図示しない配線によってプラグPGgに電気的に接続されている。
【0027】
一方のプラグPGwは、アクセストランジスタAcc1のゲート電極GE3に接続され、アクセストランジスタAcc1とワード線WLとの間に設けられている。他方のプラグPGwは、アクセストランジスタAcc2のゲート電極GE4に接続され、アクセストランジスタAcc2とワード線WLとの間に設けられている。
【0028】
上記6つのMISFETは、半導体基板SUB、絶縁層BOXおよび半導体層SLを有するSOI基板10に形成される。SOI基板10は、素子分離部STIによって複数の活性領域に区画される。メモリセルMCにおいて、SOI基板10は、活性領域AcP1、AcP2、AcN1、AcN2に区画されている。活性領域AcP1、AcP2、AcN1、AcN2は、それぞれY方向に延在し、X方向において素子分離部STIを介して互いに隣接している。また、X方向において、活性領域AcN1は、活性領域AcN2および活性領域AcP1に隣接し、活性領域AcN2は、活性領域AcN1および活性領域AcP2に隣接している。これらの活性領域AcP1、AcP2、AcN1、AcN2が折り返し配置されることで、複数のメモリセルMCからなるメモリセルアレイが構成される。
【0029】
また、半導体層SLの厚さは薄く、10nm程度であるので、半導体層SL上にはエピタキシャル層EPが形成されている。活性領域AcP1、AcP2における半導体基板SUBにはp型のウェル領域が形成され、活性領域AcN1、AcN2における半導体基板SUBには後述のn型のウェル領域NWが形成されている。
【0030】
ロードトランジスタLo1は活性領域AcN1に形成され、ロードトランジスタLo2は活性領域AcN2に形成され、アクセストランジスタAcc1およびドライバトランジスタDr1は活性領域AcP1に形成され、アクセストランジスタAcc2およびドライバトランジスタDr2は活性領域AcP2に形成されている。
【0031】
活性領域AcN1、AcN2におけるn型のウェル領域NWには、バックゲート電圧Vbg1が印加され、活性領域AcP1、AcP2におけるp型のウェル領域には、バックゲート電圧Vbg1と異なるバックゲート電圧Vbg2が印加される。
【0032】
ロードトランジスタLo1の閾値は、ゲート電極GE1に印加される電圧およびバックゲート電圧Vbg1によって制御される。ロードトランジスタLo2の閾値は、ゲート電極GE2に印加される電圧およびバックゲート電圧Vbg1によって制御される。アクセストランジスタAcc1の閾値は、ゲート電極GE3に印加される電圧およびバックゲート電圧Vbg2によって制御される。アクセストランジスタAcc2の閾値は、ゲート電極GE4に印加される電圧およびバックゲート電圧Vbg2によって制御される。ドライバトランジスタDr1の閾値は、ゲート電極GE1に印加される電圧およびバックゲート電圧Vbg2によって制御される。ドライバトランジスタDr2の閾値は、ゲート電極GE2に印加される電圧およびバックゲート電圧Vbg2によって制御される。
【0033】
<メモリセルMCの構造>
図3は、
図2に示されるロードトランジスタLo1、Lo2の周囲を拡大した要部平面図である。
図4は、
図3に示されるA-A線に沿った断面図である。なお、
図3に示されるB-B線に沿った断面図は、
図4とほぼ同じであるので、以降では、A-A線に沿った断面図について説明する。
【0034】
また、
図4では、主にロードトランジスタLo1およびシェアードコンタクトプラグSPG1の周囲の断面構造について説明するが、ロードトランジスタLo2およびシェアードコンタクトプラグSPG2の周囲の断面構造も、符号などが異なる以外は、
図4と同じになる。また、ロードトランジスタLo1、Lo2はp型のMISFETであるが、アクセストランジスタAcc1、Acc2およびドライバトランジスタDr1、Dr2はn型のMISFETである。従って、アクセストランジスタAcc1、Acc2およびドライバトランジスタDr1、Dr2の断面構造は、
図4に示される各構成の導電型を反対にしたものとなる。
【0035】
図4に示されるように、SOI基板10は、支持基板である半導体基板SUBと、半導体基板SUB上に形成された絶縁層BOXと、絶縁層BOX上に形成された半導体層SLとを有する。
【0036】
半導体基板SUBは、例えばp型の単結晶シリコンからなる。絶縁層BOXは、例えば酸化シリコンからなる。絶縁層BOXの厚さは、例えば10nm~20nmである。半導体層SLは、単結晶シリコンからなる。半導体層SLの厚さは、例えば10nm~20nmである。なお、半導体層SLは、イオン注入などによって、n型またはp型の不純物が導入されていない真性半導体層である。半導体層SL内にp型の不純物が導入されていたとしても、その不純物濃度は1×1013/cm3以下である。
【0037】
SOI基板10には、複数の素子分離部STIが形成されている。素子分離部STIは、半導体層SLおよび絶縁層BOXを貫通している。素子分離部STIの底部は、半導体基板SUBの内部に位置する。素子分離部STIは、SOI基板10に形成された溝と、上記溝に埋め込まれた絶縁膜とによって構成されている。上記絶縁膜は、例えば酸化シリコン膜である。
【0038】
半導体基板SUBには、n型のウェル領域DNWが形成されている。ウェル領域DNW内には、n型のウェル領域NWが形成されている。図示はしないが、活性領域AcP1、AcP2における半導体基板SUBにもウェル領域DNWが形成され、ウェル領域DNW内にp型のウェル領域が形成されている。ウェル領域DNWによって、ウェル領域NWと他のウェル領域とが電気的に分離されている。
【0039】
半導体層SL上には、ゲート絶縁膜GI1が形成されている。ゲート絶縁膜GI1上には、ゲート電極GE1が形成されている。ゲート絶縁膜GI1は、例えば酸化シリコン膜である。ゲート電極GE1は、導電性膜であり、例えばp型の不純物が導入された多結晶シリコン膜である。活性領域AcN1の半導体層SLのうち、ゲート電極GE1下に位置する箇所が、ロードトランジスタLo1のチャネル領域CN1となる。
【0040】
ゲート電極GE1の側面上には、サイドウォールスペーサSWが形成されている。サイドウォールスペーサSWは、絶縁膜からなり、例えば酸化シリコン膜と、酸化シリコン膜上に形成された窒化シリコン膜との積層膜である。サイドウォールスペーサSW下の半導体層SLには、低濃度のp型不純物領域であるエクステンション領域EXが形成されている。
【0041】
なお、
図3に示されるように、ゲート電極GE1およびゲート電極GE2は、X方向に延在するように、素子分離部STI上にも形成されている。また、ゲート電極GE1およびゲート電極GE2の各々の側面に形成されているサイドウォールスペーサSWも、X方向に延在している。
【0042】
また、活性領域AcN1、AcN2の半導体層SLは、それぞれ先端SLbを含む端部SLaを有している。半導体層SLの端部SLaは、半円状のように丸く加工され、先端SLbに向かうに連れて細くなっている。すなわち、端部SLaの幅(すなわち、X方向における端部SLaの長さ)は、チャネル領域CN1の幅(ゲート電極GE1下またはゲート電極GE2下に位置する半導体層SLの幅)よりも狭くなっている。
【0043】
実施の形態1では、ゲート電極GE2は、Y方向において活性領域AcN1の半導体層SLの先端SLbに隣接し、ゲート電極GE1は、Y方向において活性領域AcN2の半導体層SLの先端SLbに隣接している。
【0044】
チャネル領域CN1の隣に位置する半導体層SL上には、エピタキシャル層EPが形成されている。エピタキシャル層EPおよび半導体層SLには、エクステンション領域EXよりも高濃度のp型不純物領域である拡散領域PDが形成されている。エクステンション領域EXおよび拡散領域PDは、ロードトランジスタLo1のソース領域またはドレイン領域を構成している。なお、半導体層SLおよびエピタキシャル層EPは実際には一体化されているが、ここでは説明を判り易くするために、これらを別々に図示している。
【0045】
ゲート電極GE1上およびエピタキシャル層EP上には、シリサイド層SIが形成されている。シリサイド層SIは、例えばニッケルシリサイドまたはコバルトシリサイドからなる。
【0046】
ゲート電極GE1およびサイドウォールスペーサSWを覆うように、エピタキシャル層EP上および素子分離部STI上には、層間絶縁膜ILが形成されている。層間絶縁膜ILは、例えば酸化シリコン膜である。
【0047】
層間絶縁膜ILには、活性領域AcN1のエピタキシャル層EPおよびゲート電極GE2に達するシェアードコンタクトホールSCH1が形成されている。シェアードコンタクトホールSCH1内には、シェアードコンタクトプラグSPG1が形成されている。なお、活性領域AcN2でも、エピタキシャル層EPおよびゲート電極GE1に達するシェアードコンタクトホールが形成されており、活性領域AcN2のシェアードコンタクトホール内には、シェアードコンタクトプラグSPG2が形成されている。
【0048】
シェアードコンタクトプラグSPG1、SPG2は、
図2に示される各プラグPGa~PGh、PGwと同じ材料および同じ製造工程で形成され、例えば、バリアメタル膜と、上記バリアメタル膜上に形成されたタングステン膜との積層膜である。上記バリアメタル膜は、例えば、チタン膜または窒化チタン膜であるか、これらの積層膜である。
【0049】
シェアードコンタクトプラグSPG1は、活性領域AcN1のエピタキシャル層EP、サイドウォールスペーサSWおよびゲート電極GE2に跨って形成され、活性領域AcN1のエピタキシャル層EPおよびゲート電極GE2は、シェアードコンタクトプラグSPG1によって接続されている。また、シェアードコンタクトプラグSPG2は、活性領域AcN2のエピタキシャル層EP、サイドウォールスペーサSWおよびゲート電極GE1に跨って形成され、活性領域AcN2のエピタキシャル層EPおよびゲート電極GE1は、シェアードコンタクトプラグSPG2によって接続されている。
【0050】
<検討例の問題点と、実施の形態1の主な特徴>
以下に
図22~
図25を用いて、本願発明者が検討を行った検討例1および検討例2におけるメモリセルMCと、それらの問題点とについて説明する。
図22および
図23は、検討例1のメモリセルMCを示し、
図24および
図25は、検討例2のメモリセルMCを示している。
【0051】
図22および
図23に示されるように、検討例1では、エピタキシャル層EPが、半導体層SLと素子分離部STIとの境界(
図23を参照)から素子分離部STI側へはみ出すように形成されている。言い換えれば、エピタキシャル層EPの一部が素子分離部STI上にも形成され、平面視において、エピタキシャル層EPの一部が素子分離部STIに重なっている。このはみ出し量は、例えば5nm~10nmである。このような構成は、実施の形態1でも同様である。
【0052】
なお、このようにエピタキシャル層EPを形成するためには、特許文献1に開示されている技術を利用できる。半導体層SLの面方位を(100)とし、チャネル方位を<100>とすることで、エピタキシャル層EPを素子分離部STI側へ成長させ易くすることができる。
【0053】
検討例1では、上述のようにエピタキシャル層EPが形成されているので、エピタキシャル層EPが庇の役割を果たせる。例えば、
図23に示されるように、活性領域AcN1の半導体層SLとゲート電極GE2との距離がある程度離れた状態で、シェアードコンタクトプラグSPG1が半導体層SLと素子分離部STIとの境界上に位置した場合でも、この境界はエピタキシャル層EPの一部(庇状の部分)で覆われる。それ故、シェアードコンタクトプラグSPG1は半導体基板SUBには接しない。このため、半導体層SLと半導体基板SUBとが導通状態になるというリーク不良を抑制できる。
【0054】
しかしながら、本願発明者の検討によれば、半導体層SLの端部が丸く加工されていると、丸い箇所において、エピタキシャル層EPが十分に成長せず、エピタキシャル層EPの幅が狭くなる、または、エピタキシャル層EPが形成されないという問題があることが判った。
図22では、そのような箇所を薄膜箇所20として図示している。薄膜箇所20の上方にシェアードコンタクトプラグSPG1が形成された場合、上述のリーク不良が発生し易くなってしまう。
【0055】
図24および
図25に示される検討例2では、検討例1よりもゲート電極GE2を活性領域AcN1の半導体層SLに近づけ、ゲート電極GE2の側面上に形成されたサイドウォールスペーサSWによって、半導体層SLと素子分離部STIとの境界を覆うことを試みている。ここで、半導体層SLの端部SLaは丸く加工されているので、薄膜箇所20として説明したように、端部SLaにおけるエピタキシャル層EPの幅が狭くなっている。また、
図24に示されるように、検討例2では、ゲート電極GE2の先端GE2bは、X方向のうち活性領域AcN1から活性領域AcN2へ向かう方向において、活性領域AcN1の半導体層SLから後退している。また、ゲート電極GE1の先端GE1bは、X方向のうち活性領域AcN2から活性領域AcN1へ向かう方向において、活性領域AcN2の半導体層SLから後退している。
図24では、これらの後退量は、後退距離L0として図示されており、後述する突出距離L1で定義する場合は、「L1<0」の関係を満たす。
【0056】
一方で、ゲート電極GE1、GE2の端部GE1a、GE2aも、半円状のように丸く加工されている。設計上では、半導体層SLおよびゲート電極GE1、GE2は長方形状になっているが、製造工程中にフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングを行った際に、加工物の角部が丸く加工され易くなることが知られている。半導体層SLおよびゲート電極GE1、GE2の丸みは、このような製造工程に起因したものである。
【0057】
また、サイドウォールスペーサSWは、ゲート電極GE1、GE2の側面に沿って、ほぼ均一の幅で形成される。従って、端部GE1a、GE2aでは、サイドウォールスペーサSWは、半導体層SLから徐々に離れるようになる。すなわち、半導体層SLの端部SLaのうち、サイドウォールスペーサSWから露出する箇所が存在するようになる。
【0058】
これらの事情によって、半導体層SLの端部SLaと、ゲート電極GE1、GE2の端部GE1a、GE2aとが接近した場合、エピタキシャル層EPの幅が非常に狭くなっている箇所であり、且つ、半導体層SLと素子分離部STIとの境界がサイドウォールスペーサSWによって覆われていない箇所が存在し易くなる。
図24のB-B線は、そのような箇所を例示している。
図25は、
図24のB-B線に沿った断面図である。
【0059】
図25に示されるように、シェアードコンタクトプラグSPG1が形成された場合、シェアードコンタクトプラグSPG1がエピタキシャル層EPおよび半導体基板SUBの両方に接し、リーク不良が発生する。
【0060】
実施の形態1では、検討例1および検討例2が有する問題点を解消するための工夫が施されている。以下に
図3を用いて、実施の形態1の主な特徴について説明する。
【0061】
なお、
図3に示されるように、ゲート電極GE1は、先端GE1bを含む端部GE1aを有し、ゲート電極GE2は、先端GE2bを含む端部GE2aを有する。実施の形態1でも、上述の製造工程に起因する理由によって、ゲート電極GE1の端部GE1aは、半円状のように丸く加工され、先端GE1bに向かうに連れて細くなっている。すなわち、端部GE1aの幅(すなわち、Y方向における端部GE1aの長さ)は、チャネル領域CN1上に位置するゲート電極GE1の幅(活性領域AcN1の半導体層SL上に位置するゲート電極GE1の幅)よりも狭くなっている。同様に、ゲート電極GE2の端部GE2aは、半円状のように丸く加工され、先端GE2bに向かうに連れて細くなっている。すなわち、端部GE2aの幅(すなわち、Y方向における端部GE2aの長さ)は、チャネル領域CN1上に位置するゲート電極GE2の幅(活性領域AcN2の半導体層SL上に位置するゲート電極GE2の幅)よりも狭くなっている。
【0062】
実施の形態1では、ゲート電極GE2の先端GE2bは、X方向のうち活性領域AcN2から活性領域AcN1へ向かう方向において、活性領域AcN1の半導体層SLから突出している。すなわち、「L1>0」の関係を満たす。また、ゲート電極GE1の先端GE1bは、X方向のうち活性領域AcN1から活性領域AcN2へ向かう方向において、活性領域AcN2の半導体層SLから突出している。すなわち、「L1>0」の関係を満たす。
図3では、これらの突出量は、突出距離L1として図示されている。
【0063】
以降では、シェアードコンタクトプラグSPG1に関する構造物(活性領域AcN1の半導体層SL、ゲート電極GE2など)を代表して説明するが、シェアードコンタクトプラグSPG2に関する構造物(活性領域AcN2の半導体層SL、ゲート電極GE1など)についても同様である。
【0064】
突出距離L1が長く(大きく)なる程、丸く加工されたゲート電極GE2の端部GE2aが、半導体層SLの端部SLaから遠くなる。このため、半導体層SLの先端SLbは、ゲート電極GE2の側面上に形成されたサイドウォールスペーサSWによって覆われるが、半導体層SLの端部SLaも、このサイドウォールスペーサSWによって覆われることになる。このため、
図3に示されるB-B線に沿った断面図は、
図3に示されるA-A線に沿った断面図(
図4)と、ほぼ同様になっている。
【0065】
従って、薄膜箇所20のように、エピタキシャル層EPの幅が非常に狭くなっている箇所があったとしても、その箇所をサイドウォールスペーサSWで覆い易くなる。半導体層SLの端部SLaと素子分離部STIとの境界は、庇状のエピタキシャル層EPまたはサイドウォールスペーサSWによって覆われている。また、端部SLa以外の箇所においても、上述のようにエピタキシャル層EPの一部は素子分離部STI上にも形成されている。すなわち、半導体層SLと素子分離部STIとの境界全体が、エピタキシャル層EPまたはサイドウォールスペーサSWのうち少なくとも一方には覆われていることになる。
【0066】
このため、例えば、シェアードコンタクトプラグSPG1の形成位置がズレたとしても、シェアードコンタクトプラグSPG1が半導体基板SUBに接触することが無い。従って、半導体層SLと半導体基板SUBとが導通状態になるというリーク不良を抑制できるので、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0067】
なお、このゲート電極GE2の先端GE2bが、X方向において、活性領域AcN1の半導体層SLの2つの縁(辺)EDのうちの活性領域AcN2から遠い縁ED(すなわち、
図3において向かって左側に位置する縁ED)と同じ場所に位置するように、ゲート電極GE2が形成されていてもよい。すなわち、「L1=0」の関係であってもよい。しかしながら、半導体層SLの端部SLaを確実に覆うという観点からは、
図3に示されるように、ゲート電極GE2の端部GE2aの全体が、X方向において活性領域AcN1の半導体層SLから突出するように、突出距離L1が設定されていることが好ましい。すなわち、「L1>0」の関係を満たすことが好ましい。
【0068】
一方で、
図2を参照すると、突出距離L1を長くし過ぎた場合、ゲート電極GE2とゲート電極GE3との間の距離L2に影響が出てくる。突出距離L1を長くして、距離L2を長く維持しようとすると、メモリセルMCの微細化を損なうことになる。従って、距離L2は、少なくとも最小加工寸法か、それ以上の長さに維持されている必要がある。例えば、最小加工寸法が40nm~70nmであった場合、距離L2は、40nm~70nmか、それ以上の長さに設定される。
【0069】
従って、距離L2が上記範囲内であることを前提として、突出距離L1を出来るだけ長く設定することが好ましい。
【0070】
<半導体装置の製造方法>
以下に
図5~
図12を用いて、実施の形態1における半導体装置の製造方法について説明する。
【0071】
まず、
図5に示されるように、半導体基板SUBと、半導体基板SUB上に形成された絶縁層BOXと、絶縁層BOXの上に形成された半導体層SLとを有するSOI基板10を準備する。
【0072】
このようなSOI基板を準備する工程の一例を以下に説明する。SOI基板は、例えば、貼り合わせ法により製造することができる。貼り合わせ法では、例えば、シリコンからなる第1半導体基板の表面を酸化して絶縁層BOXを形成した後、その第1半導体基板に、シリコンからなる第2半導体基板を高温下で圧着することにより貼り合わせ、その後、第2半導体基板を薄膜化する。この場合、絶縁層BOX上に残存する第2半導体基板の薄膜が半導体層SLとなり、絶縁層BOX下の第1半導体基板が半導体基板SUBとなる。
【0073】
次に、半導体層SL上に、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって、例えば酸化シリコンからなる絶縁膜IF1を形成する。絶縁膜IF1の厚さは、例えば10nm~20nmである。
【0074】
次に、半導体層SLおよび絶縁層BOXを貫通し、且つ、その底部が半導体基板SUBの内部に位置する素子分離部STIを形成する。具体的には、まず、絶縁膜IF1、半導体層SLおよび絶縁層BOXを貫通し、半導体基板SUBに達する溝を形成する。次に、上記溝を含む絶縁膜IF1上に、酸化シリコン膜のような絶縁膜を形成する。次に、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いた研磨処理によって、上記溝の外部に位置する上記絶縁膜を除去する。これにより、上記溝と、上記溝の内部に残された上記絶縁膜とを有する素子分離部STIが形成される。また、素子分離部STIを形成することで、SOI基板10のうち活性領域AcP1、AcP2、AcN1、AcN2が、素子分離部STIによって区画される。
【0075】
その後、図示はしないが、メモリセルMCと異なる領域において、絶縁膜IF1、半導体層SLおよび絶縁層BOXを順次除去する。この過程で、メモリセルMCが形成される領域において、絶縁膜IF1が除去される。
【0076】
図6に示されるように、まず、活性領域AcN1の半導体層SL上に、例えば熱酸化法によって、ロードトランジスタLo1のゲート絶縁膜GI1を形成する。なお、同じ製造工程によって、活性領域AcP1の半導体層SL上には、アクセストランジスタAcc1およびドライバトランジスタDr1のゲート絶縁膜が形成され、活性領域AcP2の半導体層SL上には、アクセストランジスタAcc2およびドライバトランジスタDr2のゲート絶縁膜が形成され、活性領域AcN2の半導体層SL上には、ロードトランジスタLo2のゲート絶縁膜が形成される。
【0077】
次に、ゲート絶縁膜GI1上、他のゲート絶縁膜上および素子分離部STI上に、例えばCVD法によって、多結晶シリコン膜のような導電性膜CF1を形成する。次に、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を用いて、導電性膜CF1にn型またはp型の不純物を導入する。後にロードトランジスタLo1、Lo2となる導電性膜CF1には、p型の不純物が導入され、後にアクセストランジスタAcc1、Acc2およびドライバトランジスタDr1、Dr2となる導電性膜CF1には、n型の不純物が導入される。
【0078】
次に、導電性膜CF1上に、例えばCVD法によって、絶縁膜IF2を形成する。絶縁膜IF2は、例えば窒化シリコン膜または酸化シリコン膜である。
【0079】
図7に示されるように、絶縁膜IF2および導電性膜CF1をパターニングする。これにより、ゲート絶縁膜GI1上および素子分離部STI上に、ゲート電極GE1と、ゲート電極GE1上に位置するキャップ膜CP1とを形成する。なお、同じ製造工程によって、ゲート電極GE2~GE4と、ゲート電極GE2~GE4上に位置する各キャップ膜とが形成される。
【0080】
図8に示されるように、ゲート電極GE1の側面上に、ダミーサイドウォールスペーサDSWを形成する。なお、同じ製造工程によって、ゲート電極GE2~GE4の側面上にも、ダミーサイドウォールスペーサDSWが形成される。まず、ゲート電極GE1およびキャップ膜CP1を覆うように、例えばCVD法によって、例えば窒化シリコン膜を形成する。次に、上記窒化シリコン膜に対して異方性エッチング処理を施すことで、上記窒化シリコン膜が加工され、ゲート電極GE1の側面上に、ダミーサイドウォールスペーサDSWが形成される。
【0081】
図9に示されるように、ダミーサイドウォールスペーサDSWから露出している活性領域AcN1の半導体層SL上に、エピタキシャル成長法によって、例えば単結晶シリコンからなるエピタキシャル層EPを形成する。なお、同じ製造工程によって、活性領域AcP1、AcP2、AcN2の半導体層SL上にも、エピタキシャル層EPが形成される。
【0082】
図10に示されるように、まず、異方性エッチング処理によって、キャップ膜CP1およびダミーサイドウォールスペーサDSWを除去する。次に、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法によって、活性領域AcN1の半導体層SLおよびエピタキシャル層EPに、p型のエクステンション領域EXを形成する。なお、同じ製造工程によって、活性領域AcN2の半導体層SLおよびエピタキシャル層EPには、p型のエクステンション領域が形成される。また、活性領域AcP1、AcP2の半導体層SLおよびエピタキシャル層EPには、n型のエクステンション領域が形成される。
【0083】
図11に示されるように、ゲート電極GE1の側面上に、サイドウォールスペーサSWを形成する。なお、同じ製造工程によって、ゲート電極GE2~GE4の側面上にも、サイドウォールスペーサSWが形成される。まず、ゲート電極GE1を覆うように、例えばCVD法によって、例えば窒化シリコン膜を形成する。次に、上記窒化シリコン膜に対して異方性エッチング処理を施すことで、上記窒化シリコン膜が加工され、ゲート電極GE1の側面上に、サイドウォールスペーサSWが形成される。
【0084】
ここで、サイドウォールスペーサSWは、エピタキシャル層EPに乗り上げるように形成される。そのため、サイドウォールスペーサSWによって、半導体層SLと素子分離部STIとの境界が覆われる。サイドウォールスペーサSWになる上記窒化シリコン膜の厚さを、十分に厚くしておくことで、サイドウォールスペーサSWの端部を、エピタキシャル層EP上に位置させ易くなる。
【0085】
図12に示されるように、まず、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法によって、活性領域AcN1の半導体層SLおよびエピタキシャル層EPに、p型の拡散領域PDを形成する。拡散領域PDはエクステンション領域EXと接続し、拡散領域PDおよびエクステンション領域EXによって、ロードトランジスタLo1のソース領域またはドレイン領域が構成される。なお、同じ製造工程によって、活性領域AcN2の半導体層SLおよびエピタキシャル層EPには、p型の拡散領域が形成される。また、活性領域AcP1、AcP2の半導体層SLおよびエピタキシャル層EPには、n型の拡散領域が形成される。
【0086】
次に、ゲート電極GE1およびエピタキシャル層EPを覆うように、金属膜を形成する。この金属膜は、例えばコバルト、ニッケルまたはニッケル白金合金からなる。次に、半導体基板SUBに300℃~400℃程度の第1熱処理を施し、その後、600℃~700℃程度の第2熱処理を施すことによって、拡散領域PDおよびゲート電極GE1に含まれる材料を、上記金属膜と反応させる。これにより、拡散領域PD上およびゲート電極GE1上に、シリサイド層SIが形成される。その後、未反応の上記金属膜を除去する。なお、同じ製造工程によって、ゲート電極GE2~GE4上および活性領域AcP1、AcP2、AcN2の拡散領域上にも、シリサイド層SIが形成される。
【0087】
その後、以下の工程を経て、
図4に示される構造が形成される。まず、ゲート電極GE1~GE4およびサイドウォールスペーサSWを覆うように、エピタキシャル層EP上および素子分離部STI上に、例えばCVD法によって、層間絶縁膜ILを形成する。
【0088】
次に、層間絶縁膜ILに、活性領域AcN1のエピタキシャル層EPおよびゲート電極GE2に達するシェアードコンタクトホールSCH1を形成する。なお、同じ製造工程によって、活性領域AcN2のエピタキシャル層EPおよびゲート電極GE1に達するシェアードコンタクトホールが形成される。また、層間絶縁膜ILには、プラグPGa~PGh、PGwを埋め込むための他のコンタクトホールも形成される。
【0089】
次に、シェアードコンタクトホールSCH1内に、シェアードコンタクトプラグSPG1を形成する。なお、同じ製造工程によって、他のシェアードコンタクトホール内には、シェアードコンタクトプラグSPG2が形成され、他のコンタクトホールには、プラグPGa~PGh、PGwが形成される。
【0090】
まず、各コンタクトホール内を含む層間絶縁膜IL上に、例えばスパッタリング法またはCVD法によって、バリアメタル膜を形成する。上記バリアメタル膜は、例えば、チタン膜または窒化チタン膜であるか、これらの積層膜である。次に、上記バリアメタル膜上に、例えばCVD法によって、タングステン膜を形成する。次に、異方性エッチング処理またはCMP法による研磨処理によって、各コンタクトホールの外部に位置する上記バリアメタル膜および上記タングステン膜を除去する。各コンタクトホール内に残された上記バリアメタル膜および上記タングステン膜が、シェアードコンタクトプラグSPG1、SPG2およびプラグPGa~PGh、PGwとなる。
【0091】
(実施の形態2)
以下に
図13および
図14を用いて、実施の形態2における半導体装置について説明する。なお、以下の説明では、実施の形態1との相違点について主に説明し、実施の形態1と重複する点については説明を省略する。
【0092】
実施の形態2では、ゲート電極GE2の端部GE2aが活性領域AcN1の半導体層SLから突出していない。その代わりに、
図13および
図14に示されるように、活性領域AcN1の半導体層SL、絶縁層BOXおよび半導体基板SUBが、実施の形態1よりもY方向に延長され、ゲート電極GE2およびサイドウォールスペーサSWは、活性領域AcN1の半導体層SL上にも位置している。なお、ゲート電極GE2と活性領域AcN1の半導体層SLとの間には、ロードトランジスタLo2のゲート絶縁膜GI2が形成されている。
【0093】
また、活性領域AcN2の半導体層SL、絶縁層BOXおよび半導体基板SUBが、実施の形態1よりもY方向に延長され、ゲート電極GE1およびサイドウォールスペーサSWは、活性領域AcN2の半導体層SL上にも位置している。なお、ゲート電極GE1と活性領域AcN2の半導体層SLとの間には、ロードトランジスタLo1のゲート絶縁膜GI1が形成されている。
【0094】
実施の形態2では、丸く加工された半導体層SLの端部SLaは、ゲート電極GE1、GE2またはサイドウォールスペーサSWによって覆われる。薄膜箇所20のように、エピタキシャル層EPの幅が非常に狭くなっている箇所が覆われるので、シェアードコンタクトプラグSPG1、SPG2が半導体基板SUBに接触することが無い。従って、半導体層SLと半導体基板SUBとが導通状態になるというリーク不良を抑制できるので、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0095】
(変形例1)
以下に
図15を用いて、変形例1における半導体装置について説明する。変形例1は、実施の形態2で説明した技術に実施の形態1で説明した技術を適用している。
【0096】
図15に示されるように、変形例1でも、丸く加工された半導体層SLの端部SLaは、ゲート電極GE1、GE2またはサイドウォールスペーサSWによって覆われる。
【0097】
更に、ゲート電極GE2を活性領域AcN1の半導体層SLから突出させることで(「L1>0」)、丸く加工されたゲート電極GE2の端部GE2aを、半導体層SLの端部SLaから遠ざけることができる。また、ゲート電極GE1を活性領域AcN2の半導体層SLから突出させることで(「L1>0」)、丸く加工されたゲート電極GE1の端部GE1aを、半導体層SLの端部SLaから遠ざけることができる。
【0098】
従って、シェアードコンタクトプラグSPG1、SPG2が半導体基板SUBに接触する恐れを、更に抑制することができる。
【0099】
(変形例2)
以下に
図16~
図21を用いて、変形例2における半導体装置の製造方法について説明する。変形例2の製造方法では、ダミーサイドウォールスペーサDSWが用いられない。
【0100】
図16は、
図6に続く製造工程を示している。絶縁膜IF2および導電性膜CF1をパターニングする。これにより、ゲート絶縁膜GI1上および素子分離部STI上に、ゲート電極GE1と、ゲート電極GE1上に位置するキャップ膜CP1とを形成する。なお、同じ製造工程によって、ゲート電極GE2~GE4と、ゲート電極GE2~GE4上に位置する各キャップ膜とが形成される。
【0101】
図17に示されるように、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法によって、活性領域AcN1の半導体層SLに、p型のエクステンション領域EXを形成する。なお、同じ製造工程によって、活性領域AcN2の半導体層SLには、p型のエクステンション領域が形成される。また、活性領域AcP1、AcP2の半導体層SLには、n型のエクステンション領域が形成される。
【0102】
図18に示されるように、ゲート電極GE1の側面上に、サイドウォールスペーサSWを形成する。なお、同じ製造工程によって、ゲート電極GE2~GE4の側面上にも、サイドウォールスペーサSWが形成される。まず、ゲート電極GE1を覆うように、例えばCVD法によって、例えば窒化シリコン膜を形成する。次に、上記窒化シリコン膜に対して異方性エッチング処理を施すことで、上記窒化シリコン膜が加工され、ゲート電極GE1の側面上に、サイドウォールスペーサSWが形成される。
【0103】
ここで、サイドウォールスペーサSWは、半導体層SLに乗り上げるように形成される。そのため、サイドウォールスペーサSWによって、半導体層SLの先端SLbと、先端SLbの周囲の端部SLaとが覆われる。サイドウォールスペーサSWになる上記窒化シリコン膜の厚さを、十分に厚くしておくことで、サイドウォールスペーサSWの端部を、半導体層SL上に位置させ易くなる。
【0104】
図19に示されるように、サイドウォールスペーサSWから露出している活性領域AcN1の半導体層SL上に、エピタキシャル成長法によって、例えば単結晶シリコンからなるエピタキシャル層EPを形成する。なお、同じ製造工程によって、活性領域AcP1、AcP2、AcN2の半導体層SL上にも、エピタキシャル層EPが形成される。
【0105】
図20に示されるように、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法によって、活性領域AcN1の半導体層SLおよびエピタキシャル層EPに、p型の拡散領域PDを形成する。なお、同じ製造工程によって、活性領域AcN2の半導体層SLおよびエピタキシャル層EPには、p型の拡散領域が形成される。また、活性領域AcP1、AcP2の半導体層SLおよびエピタキシャル層EPには、n型の拡散領域が形成される。
【0106】
次に、異方性エッチング処理によって、ゲート電極GE1~GE4上に形成されているキャップ膜CP1、CP2などのキャップ膜を除去する。次に、実施の形態1と同様の方法で、ゲート電極GE1~GE4上、拡散領域PD上および他の拡散領域上に、シリサイド層SIを形成する。
【0107】
次に、
図21に示されるように、まず、ゲート電極GE1~GE4およびサイドウォールスペーサSWを覆うように、エピタキシャル層EP上および素子分離部STI上に、層間絶縁膜ILを形成する。次に、層間絶縁膜ILに、シェアードコンタクトホールSCH1、SCH2および他のコンタクトホールを形成する。
【0108】
次に、シェアードコンタクトホールSCH1内に、シェアードコンタクトプラグSPG1を形成し、シェアードコンタクトホールSCH2内に、シェアードコンタクトプラグSPG2を形成し、他のコンタクトホール内に、プラグPGa~PGh、PGwを形成する。
【0109】
変形例2のようにメモリセルMCを形成した場合でも、半導体層SLの端部SLaおよび先端SLbと、ゲート電極GE1の端部GE1aおよび先端GE1bとの位置関係は、
図3で説明した通りである。また、変形例2の製造方法を、実施の形態2および変形例1に適用してもよい。
【0110】
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0111】
10 SOI基板
20 薄膜箇所
Acc1、Acc2 アクセストランジスタ
AcN1、AcN2 活性領域
AcP1、AcP2 活性領域
BL、/BL ビット線
BOX 絶縁層
CF1 導電性膜
CN1 チャネル領域
CP1、CP2 キャップ膜
Dr1、Dr2 ドライバトランジスタ
DNW ウェル領域
DSW ダミーサイドウォールスペーサ
ED 縁(辺)
EP エピタキシャル層
EX エクステンション領域
GE1~GE4 ゲート電極
GE1a、GE2a ゲート電極の端部
GE1b、GE2b ゲート電極の先端
GI1、GI2 ゲート絶縁膜
IF1、IF2 絶縁膜
Lo1、Lo2 ロードトランジスタ
MC メモリセル
N1、N2 ノード
NW ウェル領域
PD 拡散領域
PGa~PGh、PGw プラグ
SCH1 シェアードコンタクトホール
SI シリサイド層
SL 半導体層
SLa 半導体層の端部
SLb 半導体層の先端
SPG1、SPG2 シェアードコンタクトプラグ
STI 素子分離部
SUB 半導体基板
SW サイドウォールスペーサ
Vbg1、Vbg2 バックゲート電圧
Vdd 電源電圧
Vss 基準電圧
WL ワード線