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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023167217
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0631 20230101AFI20231116BHJP
【FI】
G06Q10/06 302
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022078220
(22)【出願日】2022-05-11
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-01-25
(71)【出願人】
【識別番号】512313953
【氏名又は名称】株式会社ビズリーチ
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大方 知
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA08
(57)【要約】
【課題】人材採用における選考ステップごとの数値目標を容易に設定することができる技術を提供する。
【解決手段】情報処理装置1は、人材を採用するために実施された複数の選考ステップの通過率を含む実績データを、採用した職種に対応付けて記憶する記憶部12と、募集対象の職種の入力を受け付ける入力部111と、該入力された職種と前記実績データに対応付けられた職種との関連性に基づいて、当該募集対象の職種について実施される各選考ステップにおける予測通過率をそれぞれ算出する算出部112とを有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人材を採用するために実施された複数の選考ステップの通過率を含む実績データを、採用した職種に対応付けて記憶する記憶手段と、
募集対象の職種の入力を受け付ける入力手段と、
該入力された職種と前記実績データに対応付けられた職種との関連性に基づいて、当該募集対象の職種について実施される各選考ステップにおける予測通過率をそれぞれ算出する算出手段と
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記入力手段は、最終的に採用される人数、応募者の人数、および前記複数の選考ステップに到達する人数のうち少なくともいずれかについての目標値の入力を更に受け付け、
前記算出手段は、算出された前記予測通過率に基づいて、入力された前記目標値に対応する、応募人数の推定値、最終的に採用される人数の推定値、および各選考ステップに到達する人数の推定値を算出する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記複数の選考ステップの各々の実施予定時期に対応する順序で、前記複数の選考ステップの各々における推定通過人数を表示する表示部を更に有する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記入力手段は、最終的に採用される人数の目標値、応募者の人数の目標値、および各選考ステップに到達する人数の目標値、各選考ステップにおける予測通過率うち、少なくともいずれか一つについての変更を受け付け、
前記算出手段は、該受け付けた変更後の値および前記実績データに基づいて、応募人数の推定値、最終的に採用される人数の推定値、および各選考ステップに到達する人数の推定値を再計算する
請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
最終的に採用される人数の目標値、応募者の人数の目標値、および各選考ステップに到達する人数の目標値、各選考ステップにおける予測通過率のうち少なくともいずれか一つについての条件を設定する設定部を更に有し、
前記算出手段は、該設定された条件を満たすように、所定のアルゴリズムに従って前記実績データに係る各選考ステップの前記予測通過率を修正する
請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記実績データは、当該募集対象の職種に加えて、採用活動に投入された採用側の人的資源または費用に関する情報を含むコスト情報に更に対応付けられ、
前記入力手段は、前記募集対象に係る前記コスト情報の入力を更に受け付け、
前記算出手段は、前記入力手段にて入力された前記コスト情報と前記実績データに対応付けられた前記コスト情報との関連性に更に基づいて、前記予測通過率の算出を行う
請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記実績データは、前記複数の選考ステップが実施された時期に関する実施時期情報に更に対応付けられ、
前記入力手段は、前記募集対象に係る選考ステップの実施予定時期に関する実施時期情報を更に受け付け、
前記算出手段は、前記入力手段にて入力された前記実施時期情報と前記実績データに対応付けられた前記実施時期情報との関連性に更に基づいて、前記予測通過率の算出を行う
請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記入力手段は、入力を受け付けた前記目標値と、前記実績データの対応する値とを比較した差に応じて、警告情報を出力する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータに、
人材を採用するために実施された複数の選考ステップの通過率を含む実績データを、採用した職種に対応付けて記憶するステップと、
募集対象の職種の入力を受け付けるステップと、
該入力された職種と前記記憶された実績データに対応付けられた職種との関連性に基づいて、当該募集対象の職種について実施される各選考ステップにおける予測通過率をそれぞれ算出するステップと
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人材採用を支援するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
企業における人材採用をIT技術の利用により支援することが種々提案されている。一例として、特許文献1に記載の人材採用支援システムが挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-185638号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示の人材採用支援システムでは、求人の際の採用条件を適宜更新されることで、応募者数を調整して目的の人材を効率的に採用できる可能性が高まる。
しかしながら、一般的に、人材採用においては、複数の選考プロセス(書類選考、筆記試験、一次面接、二次面接など)を実施し、応募者を段階的に絞り込む。他方、採用する企業においては、人材採用のためのリソース(面接官や書類審査担当者等の確保など)は限られる。このように、限られた採用側のリソースを有効に活用すべく、各選考ステップにおける通過者数の設定など、一連の選考ステップを経てどのように応募者を絞り込んでいくのかといった観点から、採用計画全体を最適化することが望まれている。
この点に関し、例えば特許文献1に記載の技術では、応募者数を調整するという観点しかなく、求人から採用までの一連の選考ステップの全体を最適化するといった観点がない。
【0005】
本発明は、応募者を段階的に絞り込む人材採用計画の策定を支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る情報処理装置は、人材を採用するために実施された複数の選考ステップの通過率を含む実績データを、採用した職種に対応付けて記憶する記憶手段と、募集対象の職種の入力を受け付ける入力手段と、該入力された職種と前記実績データに対応付けられた職種との関連性に基づいて、当該募集対象の職種について実施される各選考ステップにおける予測通過率をそれぞれ算出する算出手段とを有する。
これによれば、選考ステップごとの予測通過率が算出されるため、各選考ステップにおける数値目標を把握することができる。
【0007】
好ましい態様において、前記入力手段は、最終的に採用される人数、応募者の人数、および前記複数の選考ステップに到達する人数のうち少なくともいずれかについての目標値の入力を更に受け付け、前記算出手段は、算出された前記予測通過率に基づいて、入力された前記目標値に対応する、応募人数の推定値、最終的に採用される人数の推定値、および各選考ステップに到達する人数の推定値を算出する。
これによれば、選考ステップごとの通過人数を把握することができる。
【0008】
好ましい態様において、前記複数の選考ステップの各々の実施予定時期に対応する順序で、前記複数の選考ステップの各々における推定通過人数を表示する表示部を更に有する。
これによれば、選考ステップごとの数値目標を可視化することができる。
【0009】
好ましい態様において、前記入力手段は、最終的に採用される人数の目標値、応募者の人数の目標値、および各選考ステップに到達する人数の目標値、各選考ステップにおける予測通過率うち、少なくともいずれか一つについての変更を受け付け、前記算出手段は、該受け付けた変更後の値および前記実績データに基づいて、応募人数の推定値、最終的に採用される人数の推定値、および各選考ステップに到達する人数の推定値を再計算する。
これによれば、選考ステップごとに人数や通過率を修正した結果をシミュレーションすることができる。
【0010】
好ましい態様において、最終的に採用される人数の目標値、応募者の人数の目標値、および各選考ステップに到達する人数の目標値、各選考ステップにおける予測通過率のうち少なくともいずれか一つについての条件を設定する設定部を更に有し、前記算出手段は、該設定された条件を満たすように、所定のアルゴリズムに従って前記実績データに係る各選考ステップの前記予測通過率を修正する。
これによれば、所望の目標値(人数)となるように、予測通過率を適切な値に修正することができる。
【0011】
好ましい態様において、前記実績データは、当該募集対象の職種に加えて、採用活動に投入された採用側の人的資源または費用に関する情報を含むコスト情報に更に対応付けられ、前記入力手段は、前記募集対象に係る前記コスト情報の入力を更に受け付け、前記算出手段は、前記入力手段にて入力された前記コスト情報と前記実績データに対応付けられた前記コスト情報との関連性に更に基づいて、前記予測通過率の算出を行う。
これによれば、採用活動のコストに適合するような予測通過率の算出を行うことができる。
【0012】
好ましい態様において、前記入力手段は、入力を受け付けた前記目標値と、前記実績データの対応する値とを比較した差に応じて、警告情報を出力する。
これによれば、入力された目標値が実績データから乖離がある場合、あるいは誤入力の可能性がある場合に、その旨をユーザに報知することができる。
【0013】
好ましい態様において、前記実績データは、前記複数の選考ステップが実施された時期に関する実施時期情報に更に対応付けられ、前記入力手段は、前記募集対象に係る選考ステップの実施予定時期に関する実施時期情報を更に受け付け、前記算出手段は、前記入力手段にて入力された前記実施時期情報と前記実績データに対応付けられた前記実施時期情報との関連性に更に基づいて、前記予測通過率の算出を行う。
これによれば、採用の実施時期に応じた適切な予測通過率を算出することができる。
本発明は、他の観点において、コンピュータに、人材を採用するために実施された複数の選考ステップの通過率を含む実績データを、採用した職種に対応付けて記憶するステップと、募集対象の職種の入力を受け付けるステップと、該入力された職種と前記記憶された実績データに対応付けられた職種との関連性に基づいて、当該募集対象の職種について実施される各選考ステップにおける予測通過率をそれぞれ算出するステップとを実行させるためのプログラムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図。
図2】実施形態に係る情報処理装置の機能的構成を示すブロック図。
図3】実施形態に係る実績データテーブルの構成例を示した図。
図4】実施形態に係る情報処理装置における処理のフローチャートを示した図。
図5】実施形態に係る入力画面の表示例を示した図。
図6】実施形態に係る予測通過率と推定通過人数の表示画面の表示例を示した図。
図7】実施形態に係る入力画面、予測通過率と推定通過人数の表示画面の別の表示例を示した図。
図8】実施形態に係る入力画面、予測通過率と推定通過人数の表示画面の別の表示例を示した図。
図9】実施形態に係る予測通過率と推定通過人数の表示画面において変更入力がされた場合の表示例を示した図。
図10】実施形態に係る予測通過率と推定通過人数の表示画面において変更入力がされた場合の別の表示例を示した図。
図11】実施形態に係る予測通過率と推定通過人数の表示画面において変更入力がされた場合の別の表示例を示した図。
図12】実施形態に係る予測通過率と推定通過人数の表示画面において変更入力がされた場合の別の表示例を示した図。
図13】変形例に係る情報処理装置の機能的構成を示すブロック図。
図14】変形例に係る入力画面の表示例を示した図。
図15】変形例に係る予測通過率と推定通過人数の表示画面の表示例を示した図。
図16】変形例に係る入力画面の別の表示例を示した図。
図17】変形例に係る予測通過率と推定通過人数の表示画面の別の表示例を示した図。
図18】変形例に係る実績データテーブル、予測通過率と推定通過人数の表示画面の表示例を示した図。
図19】変形例に係る入力画面における警告表示を示した図。
図20】変形例に係る実績データテーブルの構成例を示した図。
図21】変形例に係る入力画面の表示例を示した図。
図22】変形例に係る予測通過率と推定通過人数の表示画面の表示例を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の実施形態による情報処理装置1のハードウェア構成を示したブロック図である。情報処理装置1は、プロセッサ11、記憶部12、操作部13、表示部14、通信部15を備え、これらの構成がバス16を介して互いに通信可能に構成されたコンピュータである。
【0016】
プロセッサ11は、記憶部12に記憶されているコンピュータプログラム(以下、単にプログラムという)を読み出して実行することにより情報処理装置1の各部を制御する。プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
【0017】
記憶部12は、プロセッサ11に読み込まれるオペレーティングシステム、各種のプログラム、データ等を記憶するメモリあるいは記憶装置である。記憶部12は、主記憶装置及び補助記憶装置を含む。主記憶装置は、例えばRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含む。補助記憶装置は、ソリッドステートドライブ又はハードディスクドライブを含む。
【0018】
操作部13は、キーボードやマウス等で構成され、ユーザの入力操作に応じて各種情報を入力する。表示部14は、ディスプレイ装置で構成され、文字や画像を表示する。通信部15は、ネットワークを介して図示せぬ他の端末装置との間で行う通信を制御する。
【0019】
図2は、情報処理装置1の機能的構成を示すブロック図である。図2において、情報処理装置1のプロセッサ11は、記憶部12に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、入力部111、算出部112、表示制御部113として機能する。
【0020】
記憶部12は、人材を採用するために実施された複数の選考ステップの通過率を含む実績データを、採用した職種に対応付けて記憶している。
【0021】
入力部111は、操作部13を用いたユーザの操作による募集対象の職種の入力を受け付ける。更に、入力部111は、募集対象の職種における最終的に採用される人数、応募者の人数、および前記複数の選考ステップに到達する人数のうち少なくともいずれかについての目標値(操作部13によりユーザが操作入力する)の入力を受け付けてもよい。
【0022】
算出部112は、操作部13から入力され、入力部111が受け付けた募集対象の職種と記憶部12に記憶された実績データに対応付けられた職種との関連性に基づいて、当該募集対象の職種について実施される各選考ステップにおける予測通過率をそれぞれ算出する。
【0023】
また、算出部112は、算出した予測通過率に基づいて、入力部111で入力された目標値に対応する、応募人数の推定値、最終的に採用される人数の推定値、および各選考ステップに到達する人数の推定値を算出する。
【0024】
表示制御部113は、入力部111によりユーザの操作による入力を受け付けるための画面を表示部14に表示させる。また、表示制御部113は、算出部112により各選考ステップにおける予測通過率、人数の推定値が算出されたのを契機として、各種情報を表示部14に表示させる。
【0025】
入力部111は、募集対象の職種、上述の各種目標値の入力を、ネットワークを介して接続された他の端末装置から通信部15を介して受け付けてもよい。この場合、当該他の端末において記憶されているデータ、あるいは当該他の端末においてユーザが入力したデータを、ネットワークを介して通信部15が受信する。
【0026】
図3は、記憶部12に記憶されている実績データテーブルの構成例を示した図である。実績データテーブルは、過去の人材募集における募集職種、応募者数、各選考ステップの通過人数と通過率、入社人数等をデータフィールドとする複数のデータレコードの集まりである。
【0027】
なお、本実施形態では、実績データテーブルに記憶される実績データは、過去の自社において行われた人材募集における実際のデータを用いるものとするが、これに限定する必要はない。例えば、統計処理がされた市場で入手可能な実績データを用いてもよい。また、自社における実績データを用いる場合、あるいはそれ以外の実績データを用いる場合においても、実績データの各人数を示すデータの現実の数値を用いる必要はなく、AI(人工知能)等を用いて推定された値を用いてもよい。
【0028】
各データレコードは、以下のデータフィールドを有している。「識別番号」(図3中、No.0101等で示す)は、各募集を識別するために付与された番号である。「実施時期」は、募集を実施した時期であり、開始時期と終了時期とで示される。「募集職種」は、募集対象の職種を示している。「募集職種(分類)」は、募集職種の分類名を示している。「応募」は、選考対象となった応募者の数を示している。「書類選考」は、応募者のうち、書類選考を通過した人数と通過率(応募者のうち当該書類選考を通過した人の割合)を示している。
【0029】
「1次選考」、「2次選考」、「最終選考」は、書類選考の通過者に対して、例えば、段階的に順次行われる面接試験、筆記試験等に到達した人数と通過率を示している。「1次選考」は、1次選考を通過した人数と通過率(書類選考を通過した人のうち1次選考を通過した人の割合)、「2次選考」は、2次選考を通過した人数と通過率(1次選考を通過した人のうち2次選考を通過した人の割合)、「最終選考」は、最終選考を通過した人数と通過率(2次選考を通過した人のうち最終選考を通過した人の割合)を示している。
【0030】
「内定通知」は、内定通知を発した人数と通過率(最終選考を通過した人のうち内定通知を発した人の割合)を示している。「内定承諾」は、内定承諾をした人数と通過率(内定通知を発した人のうち内定承諾をした人の割合)を示している。「入社」は、最終的に入社した人数と通過率(内定承諾をした人のうち入社した人の割合)を示している。
【0031】
以上のような実績データテーブルのデータレコードは、例えば、募集案件が発生した時期から募集の終了する時期までの間に新たに追加作成され、募集が終了した段階あるいは募集の途中での各選考ステップが終了した段階で、順次データ入力されて蓄積されていくものとする。
【0032】
図4は、情報処理装置1による処理のフローチャートを示した図である。情報処理装置1のプロセッサ11が、記憶部12に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、図4に示す処理が実行される。
【0033】
まず、情報処理装置1の表示制御部113は、表示部14に入力画面を表示させる(ステップS201)。入力画面は、ユーザが操作部13を用いて募集に関する情報を入力するのを補助するための画面である。
【0034】
続いて、情報処理装置1の入力部111は、入力画面が表示された後、ユーザによる操作部13によるデータの入力を待つ状態となる(ステップS202)。入力がない場合(ステップS202:NO)、ステップS202で待つ状態が続けられる。
【0035】
図5は、入力画面の表示例を示した図である。図5において、入力画面30には、以下のような複数の入力欄が表示される。識別番号入力欄301は、募集の識別番号を入力する欄である。新規な募集の入力をする場合は、自動的に識別番号が付与されてこの欄に表示される。過去に入力した募集の入力内容を表示したい場合は、その識別番号を入力することにより表示することができる。募集期間入力欄302、303は各々、募集実施期間の開始の年月日、終了の年月日を入力する欄である。終了の年月日が決まっていない場合は、開始の年月日のみを入力してもよい。
【0036】
募集職種入力欄304は、募集対象の職種を入力する欄である。職種分類入力欄305は、募集対象の職種の分類名を入力する欄である。図5の例では、募集対象の職種は、「フロントエンドエンジニア」であり、募集対象の職種の分類名は、「エンジニア」と入力されている。募集職種入力欄304、職種分類入力欄305への入力は、プルダウンメニューを表示させて選択する方式としてもよい。採用人数入力欄306は、この募集において最終的に採用して入社してもらう人数を入力する欄である。図5の例では、20人と入力されている。
【0037】
目標入力欄307は、この募集にあたっての、数値目標を入力する欄である。目標入力欄307は、ステップ名表示欄311と目標人数入力欄312とからなる。ユーザは、ステップ名表示欄311に表示された応募、書類選考、1次選考、2次選考、最終選考、内定、内定承諾、入社の各ステップに対応する目標人数を入力する。図5の例では、「入社」に20人(上述の採用人数と同一の人数)という目標人数が入力されている。
【0038】
図4に戻って、図5のような入力画面を表示した状態において、入力がされた場合(ステップS202:YES)、入力部111は、入力されたデータを受け付ける(ステップS203)。すなわち、図5の例に示すような、識別番号入力欄301、募集期間入力欄302、303、募集職種入力欄304、職種分類入力欄305、採用人数入力欄306、目標入力欄307に入力されたデータを受け付ける。
【0039】
続いて、算出部112は、入力部111が受け付けた入力データのうち、募集職種入力欄304に入力された募集対象の職種との関連性が高い職種の過去の募集の実績データを、図3に示した実績データテーブルから抽出する(ステップS204)。
【0040】
図5において募集職種入力欄304には「フロントエンドエンジニア」が入力されている。図3において、No.0102のデータレコードが同一の職種であるフロントエンドエンジニアの募集に関する実績データである。従って、算出部112は、No.0102のデータレコードを記憶部12から抽出して読み出す。
【0041】
同一職種の募集の実績データがない場合は、類似する職種の募集の実績データを抽出する。例えば、図5における職種分類入力欄305の入力内容が「エンジニア」であるので、実績データテーブルに格納された募集職種の分類が「エンジニア」であるデータレコードを抽出する。抽出されたデータレコードが複数ある場合は、今回の募集職種であるフロントエンドエンジニアと関連性が高い職種のデータレコードを抽出する。
【0042】
続いて、算出部112は、今回の募集対象の職種について実施される各選考ステップにおける予測通過率をそれぞれ算出する(ステップS205)。予測通過率の算出は、抽出したデータレコードにおける各通過率に基づいて行う。抽出したデータレコードが1つ(図3のNo.0102のデータレコード)である場合は、そのデータレコードの通過率の値をそのまま予測通過率として採用する。複数のデータレコードを抽出した場合は、それらのデータレコードの通過率を選考ステップ毎に平均した値(あるいは抽出した複数の通過率に対してその他の統計処理を行った値)を算出し、それぞれの選考ステップの予測通過率とする。
【0043】
続いて、算出部112は、算出された予測通過率に基づいて、応募人数の推定値、各選考ステップの通過人数の推定値、入社人数の推定値を算出する(ステップS206)。続いて、表示制御部113は、以上のようにして算出された予測通過率、推定人数を表示部14に表示させる(ステップS207)。
【0044】
図6は、予測通過率と推定人数の表示例を示した図である。図6において、予測通過率・推定人数の表示画面32には、以下のような複数の表示欄が表示される。識別番号表示欄321には、図5の入力画面において識別番号入力欄301、募集期間入力欄302、303に入力されたデータが表示される。
【0045】
募集職種表示欄322には、図5の入力画面において募集職種入力欄304に入力されたデータが表示される。採用人数表示欄323には、図5の入力画面において採用人数入力欄306に入力されたデータが表示される。
【0046】
推定値表示欄324は、算出部112によって算出された予測通過率(%)と推定人数を表示する欄である。推定値表示欄324は、ステップ名表示欄331、推定人数表示欄332、予測通過率表示欄333とからなる。
【0047】
ステップ名表示欄331には、図5の入力画面のステップ名表示欄311と同様に、募集における複数のステップ名が表示される。表示されるステップ名は、本実施形態では、応募、書類選考、1次選考、2次選考、最終選考、内定、内定承諾、入社である。予測通過率表示欄333には、算出部112により算出された、各選考ステップにおける予測通過率が表示される。推定人数表示欄332には、算出部112により算出された、各選考ステップに到達する人数の推定値が表示される。
【0048】
推定値表示欄324には、「応募」から「入社」に至るまで、各選考ステップが実施される順序と同一の順序で各選考ステップに到達する推定人数と各選考ステップにおける予測通過率が表示される。本実施形態においては、予測通過率表示欄333に表示される各選考ステップにおける予測通過率は、図3の実績データテーブルのNo.0102のデータレコードにおける通過率と同一の数値が表示されている。
【0049】
図6において表示される推定人数は、算出部112により次のようにして算出される。図5の入力画面にて、採用人数欄に入力した人数(すなわち最終的に入社すべき人数)は20人なので、図6の推定人数の「入社」のステップ名には「20」が表示される。「入社」の予測通過率は86%なので、「入社」の前のステップである「内定承諾」の推定人数は、86%の人が通過して20人となる人数、すなわち23人が推定人数となる。続いて、「内定承諾」の予測通過率は21%なので、「内定承諾」の前のステップである「内定」の推定人数は110人となる。
【0050】
以上のようにして、算出部112は、各ステップの推定人数と予測通過率とから、前のステップの推定人数を算出することができる。このようにして、算出部112は、「応募」から「内定承諾」までに各々のステップにおける推定人数を算出する。
【0051】
図6において、推定値表示欄324に表示される推定人数のうち、図5の入力画面において目標人数として入力された人数は、他の推定人数とは異なる表示方法により表示される。図6においては、「入社」の推定人数の20人は、図5の入力画面において入力された人数であるので、表示制御部113は、この数字を四角で囲む表示とする制御を行う。
【0052】
図6に示すような表示画面により、各選考ステップにおける推定人数が表示されるため、数値目標を把握することができる。例えば、図6によれば、最終的な入社人数を20人とするためには、応募人数が1469人必要であると推定されることがわかる。
【0053】
図7は、入力画面、予測通過率・推定人数の表示画面の別の例を示した図である。図7(A)は、図5における入力画面30の目標入力欄307に入力する目標人数として、「応募」に900人を入力した場合を示している。
【0054】
図7(B)は、図6における予測通過率・推定人数の表示画面32の推定値表示欄324において、入力された「応募」の目標人数である900人に対して、「書類選考」から「入社」までの各ステップにおける通過者の推定人数を、各ステップの予測通過率に基づいて算出部112が算出した結果を表示した状態を示している。
図7(B)によれば、応募者の目標人数を900人とすると、最終的な入社人数は12人となり、目標の採用人数の20人に達しないと推定されることがわかる。
【0055】
図8は、入力画面、予測通過率・推定通過人数の表示画面の別の例を示した図である。図8(A)は、図5における入力画面30の目標入力欄307に入力する目標人数として、「最終選考」に80人を入力した場合を示している。
【0056】
図8(B)は、図6における予測通過率・推定通過人数の表示画面32の推定値表示欄324において、入力された「最終選考」の目標人数である80人に対して、「書類選考」から「入社」までの各ステップにおける通過者の推定人数を、各ステップの予測通過率に基づいて算出部112が算出した結果を表示した状態を示している。
図8(B)によれば、最終選考の目標人数を80人とすると、最終的な入社人数は13人となり、目標の採用人数の20人に達しないと推定されることがわかる。
【0057】
なお、図5図8の例においては、入力画面30の目標入力欄307に入力する目標人数として、「入社」、「応募」、「最終選考」の人数を入力する例を挙げたが、他のステップである「書類選考」、「1次選考」、「2次選考」、「内定」、「内定承諾」の人数を入力することとしてもよい。その場合でも、算出部112は、図5図8の例と同様にして、各ステップの通過者の推定人数を算出することができる。
【0058】
図4に戻って、図6に示すような表示画面が表示された後、入力部111は、表示された推定人数あるいは予測通過率に対してのユーザによる変更入力を待つ状態となる(ステップS208)。また、変更入力が所定時間内にない場合(ステップS208:NO)、入力部111は、処理の終了指示の操作があったか否かを判断する(ステップS209)。
【0059】
処理の終了指示が入力された場合(ステップS209:YES)、算出部112は、算出したデータ、入力部111で入力を受け付けたデータを記憶部12に保存する(ステップS210)。そして、処理を終了する。処理の終了指示の入力がされない場合(ステップS209:NO)、ステップS208へ戻り、入力部111は、入力待ち状態となる。
【0060】
推定人数あるいは予測通過率の変更入力がされた場合(ステップS208:YES)、算出部112は、変更入力がされた数値に基づいて、推定人数を再度算出する(ステップS211)。そして、表示制御部113は、算出部112による再算出の結果を表示部14に再表示させる(ステップS212)。その後、ステップS208へ戻り、入力部111は、入力待ち状態となる。
【0061】
図9は、予測通過率・推定人数の表示画面において変更入力がされた場合の表示例を示した図である。図9(A)は、図6の予測通過率・推定人数の表示画面32の推定値表示欄324において、「応募」の推定人数の1469人(図6)を、ユーザが700人に変更する操作をしたときの表示を示している。この場合、表示制御部113は、入力された「700」という数値を四角で囲んだ表示とする制御を行う。
【0062】
図9(B)は、変更された「応募」の推定人数である700人に対して、「書類選考」から「入社」までの各ステップにおける通過者の推定人数を、各ステップの予測通過率に基づいて算出部112が再度算出した結果を表示した状態を示している。
【0063】
図9(B)によれば、応募者数を1469人から700人と半数以下に変更すると、各ステップにおける通過者の推定人数も半数以下となり、最終的な入社者は、当初の目標の20人に対して9人と推定されることがわかる。
【0064】
図10は、予測通過率・推定人数の表示画面において変更入力がされた場合の別の表示例を示した図である。図10(A)は、図6の予測通過率・推定人数の表示画面32の推定値表示欄324において、「入社」の推定人数(目標人数)の20人(図6)を、ユーザが15人に変更する操作をしたときの表示を示している。この場合、表示制御部113は、入力された「15」という数値を四角で囲んだ表示とする制御を行う。
【0065】
図10(B)は、変更された「入社」の推定人数である15人に対して、「応募」から「内定承諾」までの各ステップにおける通過者の推定人数を、各ステップの予測通過率に基づいて算出部112が再度算出した結果を表示した状態を示している。
図10(B)によれば、最終的な入社人数を15人に減らすと、応募者は1077人を確保すればよいと推定されることがわかる。
【0066】
図11は、予測通過率・推定人数の表示画面において変更入力がされた場合の別の表示例を示した図である。図11(A)は、図6の予測通過率・推定人数の表示画面32の推定値表示欄324において、「1次選考」の推定人数の642人(図6)を、ユーザが300人に変更する操作をしたときの表示を示している。この場合、表示制御部113は、入力された「300」という数値を四角で囲んだ表示とする制御を行う。
【0067】
図11(B)は、変更された「1次選考」の推定人数である300人に対して、「応募」の推定人数、「書類選考」及び「2次選考」から「入社」までの各ステップにおける通過者の推定人数を、各ステップの予測通過率に基づいて算出部112が再度算出した結果を表示した状態を示している。
図11(B)によれば、1次選考の通過人数を300人に減らすと、応募者は688人とすればよいと推定されるが、最終的な入社人数は、9人しか確保できないと推定されることがわかる。
【0068】
図12は、予測通過率・推定人数の表示画面において変更入力がされた場合の別の表示例を示した図である。図12(A)は、図11(B)の再算出された予測通過率・推定人数の表示画面32の推定値表示欄324において、「2次選考」の予測通過率の43%(図11)を、ユーザが80%に変更する操作をしたときの表示を示している。この場合、表示制御部113は、入力された「80」という数値を四角で囲んだ表示とする制御を行う。
【0069】
図12(B)は、変更された「2次選考」の予測通過率である80%に対して、「2次選考」から「入社」までの各ステップにおける通過者の推定人数を、各ステップの予測通過率に基づいて算出部112が再度算出した結果を表示した状態を示している。なお、この場合、「応募」から「1次選考」までのステップの推定人数は変化しないので再度算出する必要はない。
【0070】
図12(B)によれば、図11の例で、1次選考の人数を300人に減らすと最終的な入社人数が9人しか確保できないと推定されたが、2次選考の予測通過率を80%に上げることにより、最終的な入社人数が17人確保できると推定されることがわかる。
【0071】
なお、図9図11の例においては、予測通過率・推定人数の表示画面32の推定値表示欄324において、「応募」、「入社」、「1次選考」の人数を変更する例を挙げたが、他のステップである「書類選考」、「2次選考」、「最終選考」、「内定」、「内定承諾」の推定人数を変更することとしてもよい。その場合でも、算出部112は、各ステップの通過者の推定人数を再度算出することができる。
【0072】
また、図12の例においては、予測通過率・推定人数の表示画面32の推定値表示欄324において、「2次選考」の予測通過率を変更する例を挙げたが、他のステップである「書類選考」、「1次選考」、「最終選考」、「内定」、「内定承諾」「入社」の予測通過率を変更することとしてもよい。その場合でも、算出部112は、各ステップの通過者の推定人数を再度算出することができる。
【0073】
上記実施形態によれば、応募から内定まで、応募者を段階的に絞り込む採用プロセスの全体の見通しを立てることができる。例えば人事部に属する採用担当者は、提示された結果に基づいて、選考ステップごとに予測結果を検証し、調整の有無ないし、調整の内容を決定することができる。例えば、最終選考が役員面接である場合、役員の面接にあてる時間がどうしても確保できないと判断した場合は、最終選考者を減らした場合に他の選考ステップにどのような影響があるのかをシミュレーションできる。この結果、前のプロセスにおける再計算された通過率が実現されるように、試験問題の難易度を例年に比べて高くするといった合格判定基準を上げるように当該前のプロセスの担当者に対して通達を出す、といった対応が考えられる。
また、一般的に、募集対象の職種、職位その他の業務内容に応じて、設定すべき選考ステップの内容や数、各選考ステップにおける絞り込み具合は変わりうるところ、上記実施形態によれば、職種に応じた過去の選考結果が反映されるので、予測の精度が向上する。
【0074】
[変形例]
上述した実施形態は様々に変形することができる。以下にそれらの変形の例を示す。なお、上述した実施形態及び以下に示す変形例は適宜組み合わされてもよい。
【0075】
(1)上述の実施形態においては、図5の入力画面において、各選考ステップの目標人数を入力できるものとしたが、入力画面の構成はこれに限定されない。例えば、選考ステップのうちの1つ又は複数に対して条件を設定できるようにしてもよい。
【0076】
図13は、変形例に係る情報処理装置1Aの機能的構成を示したブロック図である。図13において、図2と同一符号を付した構成部は、図2と同様の構成であるので説明を省略する。情報処理装置1Aのプロセッサ11Aは、記憶部12に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、入力部111、算出部112、表示制御部113、設定部114として機能する。
【0077】
設定部114は、最終的に採用される人数の目標値、応募者の人数の目標値、および各選考ステップに到達する人数の目標値、各選考ステップにおける予測通過率のうち少なくともいずれか一つについての条件を設定する。そして、算出部112は、設定部114で設定された条件を満たすように、所定のアルゴリズムに従って実績データに基づいた各選考ステップの予測通過率を修正する。
【0078】
図14は、入力画面30Aにおいて、設定部114が設定する条件を入力する画面の例を示した図である。図14において、図5と同一符号を付した構成部は、図5と同様の構成であるので説明を省略する。
【0079】
条件入力欄308は、ステップ名表示欄311、通過人数入力欄315、通過率入力欄316、条件入力欄317とから構成されている。ユーザは、通過人数入力欄315、通過率入力欄316のステップ名表示欄311に表示された各ステップに対応する位置に、通過人数の設定値、通過率の設定値を入力することができる。
【0080】
また、ユーザは、条件入力欄317のステップ名表示欄311に表示された各ステップに対応する位置に、通過人数入力欄315、通過率入力欄316に入力した数値に関して、「上限値」、「下限値」、「固定値」のいずれかの条件を入力することができる。図14においては、書類選考の通過人数の上限値を500人、入社人数の固定値を20人として設定した状態を示している。
【0081】
算出部112は、このようにして設定部114がユーザによる入力を受け付けることにより設定した条件を満たすようにするために、図6で示した入社人数20人とした場合の各ステップにおける推定人数、予測通過率を修正する。
【0082】
図15は、算出部112により修正された推定人数、予測通過率の表示例を示した図である。修正するためのアルゴリズムとしては、例えば、選考ステップの通過人数を減少させる設定がなされた場合は、算出部112は、その選考ステップの予測通過率を下げる修正をし、選考ステップの通過人数を増加させる設定がなされた場合は、算出部112は、その選考ステップの予測通過率を上げる修正をする。
【0083】
図15の例では、書類選考通過者の推定人数が、図6の推定人数の815人に対して500人に減少する設定がなされているため、書類選考の予測通過率56%(図6)を34%に下げることにより、書類選考通過者の推定人数が500人となるようにしている。
【0084】
また、内定以降のステップの推定人数の減少あるいは増加の設定がなされた場合、または固定値として設定された場合は、算出部112は、書類選考、1次選考、2次選考、最終選考のいずれかの通過率を上げる、あるいは下げることによって調整する。
【0085】
図15の例では、入社人数が20人に固定されており、かつ、書類選考の通過者の推定人数が500人に減少させる設定がなされているため、算出部112は、1次選考、2次選考、最終選考のいずれかの通過率を上げる修正を行う。図15の例の場合、3つの選考のうち2次選考の予測通過率が最も低い43%であるため(図6参照)、2次選考の予測通過率を70%に上げることにより、入社の推定人数が20人となるようにしている。
【0086】
図15においては、推定人数の設定された値である「書類選考」の500人、「入社」の20人という数値は、四角で囲んだ表示としている。また、修正した予測通過率の値である「書類選考」の34、「2次選考」の70という数値は、四角で囲んだ表示としている。
【0087】
図16は、入力画面30Aにおいて、設定部114が設定する条件を入力する画面の図14とは別の例を示した図である。図16においては、1次類選考の通過率の上限値を50%、入社人数の固定値を20として設定した状態を示している。算出部112は、このようにして設定した条件を満たすようにするために、図6で示した入社人数20人とした場合の各ステップにおける推定人数、予測通過率を修正する。
【0088】
図17は、図16で設定された条件を満たすように算出部112により修正された推定人数、予測通過率の表示例を示した図である。修正するためのアルゴリズムとしては、例えば、選考ステップの通過率を下げる設定がなされた場合は、算出部112は、その選考ステップの後の選考ステップの予測通過率を上げる修正をし、選考ステップの通過率を上げる設定がなされた場合は、算出部112は、その選考ステップの後の選考ステップの予測通過率を下げる修正をする。
【0089】
図17の例では、入社人数が20人に固定されており、かつ、1次選考の通過率を50%に下げる設定がなされているため、算出部112は、1次選考の後の2次選考、最終選考のいずれかの通過率を上げる修正を行う。図17の例の場合、2つの選考のうち2次選考の予測通過率の方が低い(43%)ため(図6参照)、2次選考の予測通過率を67%に上げることにより、入社の推定人数が20人となるようにしている。
【0090】
図17においては、設定された値である「1次選考」の予測通過率の50%、「入社」の推定人数の20人という数値は、四角で囲んだ表示としている。また、修正した予測通過率の値である「2次選考」の67%という数値は、四角で囲んだ表示としている。
【0091】
なお、図14の例においては、入力画面30Aの条件入力欄308において、「書類選考」と「入社」の通過人数の条件を設定する例を挙げたが、他のステップである「応募」、「1次選考」、「2次選考」、「最終選考」、「内定」、「内定承諾」の通過人数の条件を設定することとしてもよい。その場合でも、算出部112は、各ステップの予測通過率を修正することにより、設定された条件を満たすように調整することができる。
【0092】
また、図16の例においては、入力画面30Aの条件入力欄308において、「1次選考」の通過率と「入社」の通過人数の条件を設定する例を挙げたが、「1次選考」の通過率に代えて、「2次選考」、「最終選考」、「内定」、「内定承諾」、「入社」のいずれか通過率の条件を設定することとしてもよい。その場合でも、算出部112は、他のステップの予測通過率を修正することにより、設定された条件を満たすように調整することができる。
【0093】
(2)上述の実施形態においては、図3に示した実績データテーブルの各データレコードは、募集対象の職種、各選考ステップの通過人数、通過率が記録されているものとしたが、採用活動に投入された採用側の人的資源(人的コスト)および/または費用(費用コスト)に関する情報を含むコスト情報が更に記録されているものとしてもよい。
【0094】
そして、入力部111は、募集に関するコスト情報の入力を更に受け付け、算出部112は、入力部111により入力されたコスト情報と、実績データに記録されたコスト情報との関連性に基づいて、各ステップにおける予測通過率を算出するものとしてもよい。
【0095】
具体的には、実績データテーブルのデータレコードに、コスト情報を格納するデータフィールドを設けてデータを記録する。例えば、募集時に利用した求人媒体やエージェントに支払った金額を記録する支払い金額欄、募集時の選考における応募者との面接を行う面接官に割り当てられた社員の人数を記録する面接官人数欄を設けて、実績データを記録する。
【0096】
そして、図5に示した入力画面30に、募集に費やすことが可能なコストの目標値を入力する欄を設ける。例えば、利用する求人媒体やエージェントに支払う金額の目標値(上限金額)を入力するための支払い金額欄、選考ステップにおける面接官に割り当てる人数の目標値(上限人数)を入力するための面接官人数欄を設ける。入力部111は、これらの欄に入力されたデータを受け付ける。
【0097】
算出部112は、入力部111が受け付けた支払い金額あるいは面接官人数のデータと関連性の高い実績データを抽出する。例えば、実績データテーブルの各データレコードのうち、支払い金額欄あるいは面接官人数欄の数値が、入力部111が受け付けた支払い金額あるいは面接官人数の数値に近いデータレコードを抽出する。複数のデータレコードが抽出された場合は、募集対象の職種が関連性の高いデータレコードを選択する。逆に、募集対象の職種と関連性の高いデータレコードが複数抽出された場合に、支払い金額あるいは面接官人数の数値が近いデータレコードを選択してもよい。
【0098】
算出部112は、このようにして選択した実績データテーブルのデータレコードの各選考ステップにおける通過率を予測通過率として用いる。上述のように、複数のデータレコードが抽出された場合は、それらのデータレコードの通過率を選考ステップ毎に平均した値を算出し、それぞれの選考ステップの予測通過率としてもよい。
【0099】
(3)上述の実施形態においては、図6等の予測通過率と推定人数の表示において、各数値は整数を用いているが、小数を用いて表示してもよい。すなわち、上述の実施形態においては、小数点以下は四捨五入して表示しているが、これらの数値を例えば小数点以下第2位で四捨五入し、小数点以下第1位までの数値として表示してもよい。また、推定人数は、「10-20」のように範囲で表示してもよい。
【0100】
図18は、数値を小数あるいは範囲で表示した例を示した図である。図18(A)は、図3に示した実績データテーブルのNo.0102のデータレコードの通過率(%)の数値を小数で示した例である。この例では、小数点以下第2位を四捨五入している。
【0101】
図18(B)は、図6に示した予測通過率・推定通過人数の表示画面32における推定人数表示欄332、予測通過率表示欄333の数値を小数として表示した例である。予測通過率表示欄333には、図18(A)の実績データの通過率と同一の数値が表示されており、小数点以下第1位までの小数表示となっている。
【0102】
推定人数表示欄332の「入社」欄には、採用人数として10人が設定され入力されている。図6の場合と同様にして、予測通過率に基づいて各ステップにおける推定人数が算出部112により算出されるが、図18(B)においては、推定人数は小数の値として表示される。本例では、算出された数値の小数点以下第2位を四捨五入した値が表示される。
【0103】
図18(C)は、推定人数表示欄332における推定人数表示の別の例を示しており、各ステップの推定人数を「10-20」のように範囲で表示している。範囲の下限、上限の算出は、算出部112において、例えば以下のようにして行う。
【0104】
まず、算出部112は、図18(B)に示したような各ステップにおける推定人数を算出する(この値は小数でも整数でもよい)。算出した推定人数の例えばマイナス20%の人数、すなわち20%分を減算した人数の範囲を下限値とする。そして、例えばプラス20%の人数、すなわち20%分を加算した人数を上限値とする。このような計算により、例えば、図18(C)における「最終選考」ステップの推定人数は、図18(B)における算出値が「61.9」であるから、プラス・マイナス20%の範囲を算出すると「50-74」となる。
【0105】
このような範囲による表示は、一部のステップのみで行ってもよい。すなわち、整数あるいは小数で推定人数を表示するステップと、範囲で表示するステップとが混在してもよい。範囲の算出方法は、他の方法を用いてもよい。例えば、算出された数値を中心値として、プラス・マイナスの幅をプラス・マイナス5人のように人数で固定してもよい。固定する人数の幅は、算出された人数に応じて決定してもよい。
【0106】
(4)上述の実施形態において、図5図11等において、入力部111は、ユーザからの各ステップにおける目標人数の入力を受け付けた際に、入力された数値が適切でないと判断した場合、表示制御部113に対して警告表示を行う指示をするものとしてもよい。
【0107】
図19は、警告表示の例を示した図である。図19(A)は、図7(A)に示した目標入力欄307と同様の表示を示している。そして、ユーザにより目標人数として「応募」に6000人という値が入力された場合を示している。
【0108】
上述の実施形態で説明したように、図7(A)に示した募集において、算出部112が予測通過率の算出のために抽出した実績データは、図3に示したNo.0102の実績データレコードである。No.0102の実績データレコードにおいて、応募人数は438人である。抽出した実績データレコードの対応するステップ(「応募」)の人数と比較して、図19(A)において入力された6000人という人数の値は非常に大きい。
【0109】
入力部111は、入力された人数の値が、算出部112が抽出した実績データテーブルの対応する人数の値と比較して差が所定範囲以上である場合、表示制御部113を介して表示部14に図19(A)に示すような警告表示欄341をポップアップ表示させる。ポップアップ表示は、入力された数値を指し示すように表示される。差が所定の範囲以上である場合とは、例えば、入力された値が実績データテーブルの対応する人数の値の10倍以上である場合、あるいは1/10以下である場合等のように適宜決めればよい。
【0110】
図19(A)の場合、入力された人数の値が、実績データテーブルの対応する人数の値の10倍以上であるため、警告表示欄341内に「数値が大きすぎませんか?」という表示をする。さらに、警告表示欄341内に「取消」、「続行」の選択ボタンを表示させる。
【0111】
ユーザは、警告表示欄341を見て、いずれかの選択ボタンをクリックする。「取消」のボタンがクリックされた場合は、入力部111は、「6000」という入力された数値をクリアする処理を行う。「続行」ボタンがクリックされた場合は、入力部111は、「6000」と入力された値を有効とし、次の処理を行う。
【0112】
図19(B)は、図8(A)に示した目標入力欄307と同様の表示を示している。そして、ユーザにより目標人数として「最終選考」に3人という値が入力された場合を示している。No.0102の実績データレコードにおいて、「最終選考」の人数は37人である。抽出した実績データレコードの対応するステップ(「最終選考」)の人数と比較して、図19(B)において入力された3人という人数の値は1/10以下であり非常に小さい。
【0113】
この場合、図19(A)の場合と同様に、入力部111は、表示制御部113を介して表示部14に警告表示欄341をポップアップ表示させる。図19(B)の場合、入力された人数の値が、実績データテーブルの対応する人数の値の1/10以下であるため、警告表示欄341内に「数値が小さすぎませんか?」という表示をする。さらに、警告表示欄341内に「取消」、「続行」の選択ボタンを表示させる。選択ボタンがクリックされた後の処理については、図19(A)の場合と同様である。
【0114】
以上のような警告表示欄341の表示を行うことにより、入力された目標人数の値が実績データの対応する値から乖離がある場合、あるいは誤入力の可能性がある場合に、その旨をユーザに報知させ、適切な処理を促すことができる。
なお、このような警告表示欄341の表示及びその後の処理は、ユーザによる他の欄への入力時にも実行してもよい。例えば、図5における採用人数入力欄306への入力時、図9図10図11における推定値表示欄324に表示された推定人数の変更入力時、図12における推定値表示欄324に表示された予測通過率の変更入力時に実行してもよい。
【0115】
(5)上述の実施形態においては、図3に示した実績データテーブルの各データレコードは、募集の実施時期を記録するデータフィールドを有するものとしたが、各選考ステップが実施された時期を示す実施時期情報が、選考ステップ毎の人数、通過率に加えて記録されているものとしてもよい。
【0116】
図20は、変形例に係る実績データテーブルの構成例を示した図である。上述の実施形態の図3で示した実績データテーブルの構成例との違いは、図20の例においては、各データレコードに「実施時期」の情報が記憶されていることである。「実施時期」は、各ステップ(「応募」、「書類選考」、「1次選考」、「2次選考」、「最終選考」、「内定通知」、「内定承諾」、「入社」)に関して、各々を実施した期間(例えば、最初に実施した日から最後に実施した日までを示す期間)を示している。1日で実施を終了した場合は、その日の日付のみが記憶される。
【0117】
そして、入力部111は、各選考ステップの実施予定時期に関する実施時期情報の入力を更に受け付け、算出部112は、入力部111により入力された実施時期情報と、実績データに記録された実施時期情報との関連性に基づいて、各ステップにおける予測通過率を算出するものとしてもよい。
【0118】
図21は、変形例に係る入力画面の表示例を示した図である。上述の実施形態の図5で示した入力画面との違いは、図21の入力画面30Bにおいては、目標入力欄307Bに実施時期入力欄318が設けられていることである。実施時期入力欄318は、ステップ名表示欄311に表示されているステップごとに、各々のステップの実施予定時期をユーザが入力するための欄である。実施予定時期は、ある日からある日までの範囲として入力可能である。開始の日あるいは終了の日の一方のみを入力することも可能である。また、実施予定時期が未定の場合は、入力せずに空欄としてもよい。入力部111は、図21のような入力画面を表示した状態において、入力がされた場合、入力された実施予定時期情報のデータを受け付ける。
【0119】
算出部112は、入力部111が受け付けた実施予定時期情報と関連性の高い実績データを抽出する。例えば、実績データテーブルの各データレコードのうち、記録されている実施時期情報が、入力部111が受け付けた実施時期情報と一致度が高い(同一の月に実施されているステップが多い等)データレコードを抽出する。複数のデータレコードが抽出された場合は、募集対象の職種が関連性の高いデータレコードを選択する。逆に、募集対象の職種と関連性の高いデータレコードが複数抽出された場合に、実施時期情報の一致度が高いデータレコードを選択してもよい。
【0120】
算出部112は、このようにして選択した実績データテーブルのデータレコードの各選考ステップにおける通過率を予測通過率として用いる。上述のように、複数のデータレコードが抽出された場合は、それらのデータレコードの通過率を選考ステップ毎に平均した値を算出し、それぞれの選考ステップの予測通過率としてもよい。
【0121】
図22は、変形例に係る予測通過率と推定通過人数の表示画面の表示例を示した図である。上述の実施形態の図6で示した予測通過率・推定通過人数の表示画面32との違いは、図22の予測通過率・推定通過人数の表示画面32Bの推定値表示欄324Bには、実施時期表示欄334が設けられていることである。実施時期表示欄334には、図21の実施時期入力欄318に入力された各々のデータが、ステップ名表示欄331の対応するステップ名の位置に表示される。
【0122】
図6と同様に、予測通過率表示欄333には、算出部112により算出された、各選考ステップにおける予測通過率が表示される。算出部112は、上述の実施形態と同様に、実績データのデータテーブルから抽出したデータレコードに記憶されている各通過率に基づいて行う。
本変形例では、算出部112は、データテーブルからのデータレコードの抽出を、募集職種と実施時期に基づいて行う。今回の募集職種である「フロントエンドエンジニア」と同一の募集職種の実績データが図20に示すようにNo.0094とNo.0102の2レコードが抽出されたとする。
【0123】
算出部112は、実施時期の一致度が高いNo.0094のデータレコードを選択する。例えば、今回の募集における「応募」の実施予定時期は1月15日~3月31日であり(図21参照)、No.0094のデータレコードにおける「応募」の実施時期は、1月10日~3月14日であり、1年間における時期としては一致度が高い。従って、算出部112は、No.0094のデータレコードの通過率の値をそのまま予測通過率として採用する。その結果、図22の予測通過率表示欄333には、図20のNo.0094のデータレコードの通過率のデータがそのまま表示される。
【0124】
続いて、算出部112は、上述の実施形態と同様に、算出された予測通過率に基づいて、応募人数の推定値、各選考ステップの通過人数の推定値、入社人数の推定値を算出して、表示制御部113は、算出された予測通過率、推定人数を表示部14に表示させる。
【0125】
一般に、応募者の数や応募者の質(職能;その後の選考過程における通過率に影響を与え得る)は、年度末といった時期的要件、景気動向その他の外部要因、その他募集時期(選考実施時期)に依存する可能性がある。本変形例によれば、時期的要件を通過率の推定に反映させることがより通過率の推定精度が向上することが期待される。
【0126】
(6)上述の実施形態においては、実績データテーブルは、情報処理装置1内の記憶部12に記憶されているものとしたが、情報処理装置1の通信部15を介してネットワーク接続されている外部の情報処理装置(サーバ等)に記憶されている実績データを読み出して利用してもよい。
【0127】
(7)上述の実施形態においては、入力部111は、操作部13からの入力を受け付けるものとしたが、通信部15を介してネットワーク接続されている外部の情報処理装置からの入力を受け付けてもよい。この場合、表示制御部113による各種表示画面の表示制御も、ネットワークを介して外部の情報処理装置において表示可能なように実行されることとなる。
要するに、本発明に係る情報処理システムにおいて、人材を採用するために実施された複数の選考ステップの通過率を含む実績データを、採用した職種に対応付けて記憶するステップと、募集対象の職種の入力を受け付けるステップと、該入力された職種と前記記憶された実績データに対応付けられた職種との関連性に基づいて、当該募集対象の職種について実施される各選考ステップにおける予測通過率をそれぞれ算出するステップとが実行されていればよい。
【符号の説明】
【0128】
1、1A…情報処理装置、11、11A…プロセッサ、12…記憶部、13…操作部、14…表示部、15…通信部、16…バス、30、30A、30B…入力画面、32…予測通過率・推定通過人数の表示画面、111…入力部、112…算出部、113…表示制御部、114…設定部、301…識別番号入力欄、302、303…募集期間入力欄、304…募集職種入力欄、305…職種分類入力欄、306…採用人数入力欄、307、307B…目標入力欄、308…条件入力欄、311…ステップ名表示欄、312…目標人数入力欄、315…通過人数入力欄、316…通過率入力欄、317…条件入力欄、318…実施時期入力欄、321…識別番号表示欄、322…募集職種表示欄、323…採用人数表示欄、324、324B…推定値表示欄、331…ステップ名表示欄、332…推定人数表示欄、333…予測通過率表示欄、334…実施時期表示欄、341…警告表示欄。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【手続補正書】
【提出日】2022-09-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人材を採用するために実施された複数の選考ステップの通過率を含む実績データを、採用した職種に対応付けて記憶する記憶手段と、
募集対象の職種の入力を受け付ける入力手段と、
前記募集対象の職種と同一または類似の前記採用した職種に対応付けられた前記実績データに記述された前記通過率を用いて、当該募集対象の職種について実施される各選考ステップにおける予測通過率をそれぞれ算出する算出手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記入力手段は、最終的に採用される人数、応募者の人数、および前記複数の選考ステップに到達する人数のうち少なくともいずれかについての目標値の入力を更に受け付け、
前記算出手段は、算出された前記予測通過率に基づいて、入力された前記目標値に対応する、応募人数の推定値、最終的に採用される人数の推定値、および各選考ステップに到達する人数の推定値を算出する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記複数の選考ステップの各々の実施予定時期に対応する順序で、前記複数の選考ステップの各々における推定通過人数を表示する表示部を更に有する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記入力手段は、最終的に採用される人数の目標値、応募者の人数の目標値、および各選考ステップに到達する人数の目標値、各選考ステップにおける予測通過率うち、少なくともいずれか一つについての変更を受け付け、
前記算出手段は、該受け付けた変更後の値および前記実績データに基づいて、応募人数の推定値、最終的に採用される人数の推定値、および各選考ステップに到達する人数の推定値を再計算する
請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
最終的に採用される人数の目標値、応募者の人数の目標値、および各選考ステップに到達する人数の目標値、各選考ステップにおける予測通過率のうち少なくともいずれか一つについての条件を設定する設定部を更に有し、
前記算出手段は、該設定された条件を満たすように、所定のアルゴリズムに従って前記実績データに係る各選考ステップの前記予測通過率を修正する
請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記実績データは、当該募集対象の職種に加えて、採用活動に投入された採用側の人的資源または費用に関する情報を含むコスト情報に更に対応付けられ、
前記入力手段は、前記募集対象に係る前記コスト情報の入力を更に受け付け、
前記算出手段は、前記記憶手段から、前記募集対象の職種と同一または類似の前記採用した職種に対応付けられた前記実績データを複数抽出した場合、前記コスト情報が示す値と近い値を有するコスト情報に対応付けられた前記実績データを選択し、該選択した実績データに記述された予測率を用いて、前記予測通過率の算出を行う
請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記実績データは、前記複数の選考ステップが実施された時期に関する実施時期情報に更に対応付けられ、
前記入力手段は、前記募集対象に係る選考ステップの実施予定時期に関する実施時期情報を更に受け付け、
前記算出手段は、前記記憶手段から、前記募集対象の職種と同一または類似の前記採用した職種に対応付けられた前記実績データを複数抽出した場合、前記実施時期情報が示す実施時期との一致度が高い実施時期を示す実施時期情報に対応付けられた前記実績データを選択し、該選択した実績データに記述された予測率を用いて、前記予測通過率の算出を行う
請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記入力手段は、入力を受け付けた前記目標値と、前記実績データの対応する値とを比較した差に応じて、警告情報を出力する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記算出手段は、前記募集対象の職種と前記採用した職種とが類似であるかを、職種を示す文字列の共通性に応じて決定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記算出手段は、それぞれの職種を示す文字列が少なくとも部分的に一致する場合に、前記募集対象の職種と前記採用した職種とが類似であると決定する
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータに、
人材を採用するために実施された複数の選考ステップの通過率を含む実績データを、採用した職種に対応付けて記憶するステップと、
募集対象の職種の入力を受け付けるステップと、
前記募集対象の職種と同一または類似の前記採用した職種に対応付けられた前記実績データに記述された前記通過率を用いて、当該募集対象の職種について実施される各選考ステップにおける予測通過率をそれぞれ算出するステップと
を実行させるためのプログラム。