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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023167420
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】ロウ付け装置
(51)【国際特許分類】
   B23K 1/012 20060101AFI20231116BHJP
   B23K 3/047 20060101ALI20231116BHJP
【FI】
B23K1/012
B23K3/047
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022078592
(22)【出願日】2022-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】318009838
【氏名又は名称】藤橋 洋ロバート
(71)【出願人】
【識別番号】514240703
【氏名又は名称】安井 重樹
(74)【代理人】
【識別番号】100117260
【弁理士】
【氏名又は名称】福永 正也
(72)【発明者】
【氏名】藤橋 洋ロバート
(72)【発明者】
【氏名】安井 重樹
(57)【要約】
【課題】複雑な装置とすることなく、高い効率で接合部をロウ付けすることが可能なロウ付け装置を提供することを目的とする。
【解決手段】直線的に移動させるワークの上方に連続して配置されている複数の金属部品同士をロウ付けするロウ付け装置である。ワークを直線移動させる移動機構と、ワークの上方の金属部品同士のロウ付け部分の一部又は全部を覆うように配置されたドーム状の窯部と、該窯部に、ロウ付け部分を挟んで対向する位置に配置された、電力により発生させた熱をコンプレッサによる圧縮空気により熱風として噴射する一対の加熱部とを備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直線的に移動させるワークの上方に連続して配置されている複数の金属部品同士をロウ付けするロウ付け装置であって、
前記ワークを直線移動させる移動機構と、
前記ワークの上方の金属部品同士のロウ付け部分の一部又は全部を覆うように配置されたドーム状の窯部と、
該窯部に、前記ロウ付け部分を挟んで対向する位置に配置された、電力により発生させた熱をコンプレッサによる圧縮空気により熱風として噴射する一対の加熱部と
を備えることを特徴とするロウ付け装置。
【請求項2】
一又は複数の前記一対の加熱部が配置されている位置において、前記窯部の上方に前記加熱部をさらに配置してあることを特徴とする請求項1に記載のロウ付け装置。
【請求項3】
前記加熱部は、前記ロウ付け部分に熱風を噴出するカンタルヒータであることを特徴とする請求項1又は2に記載のロウ付け装置。
【請求項4】
前記一対の加熱部は、一方を前記ロウ付け部分の移動方向前方に、他方を前記ロウ付け部分の移動方向後方に、それぞれ配置してあることを特徴とする請求項1に記載のロウ付け装置。
【請求項5】
前記一対の加熱部は、一方を前記ロウ付け部分の上部に、他方を前記ロウ付け部分の下部に、それぞれ熱風が当たる位置に配置してあり、前記ロウ付け部分を中心とした旋回流を生じさせることを特徴とする請求項5に記載のロウ付け装置。
【請求項6】
前記一対の加熱部は、一方を前記ロウ付け部分の上部に、他方を前記ロウ付け部分の下部に、それぞれ熱風が当たる位置に配置してあり、前記ロウ付け部分を中心とした旋回流を生じさせることを特徴とする請求項6に記載のロウ付け装置。
【請求項7】
前記ワークの側方に、熱伝導性を有する放熱部材を備えることを特徴とする請求項1に記載のロウ付け装置。
【請求項8】
前記ワークの側方に、熱伝導性を有する放熱部材を備えることを特徴とする請求項2に記載のロウ付け装置。
【請求項9】
前記ワークの側方に、熱伝導性を有する放熱部材を備えることを特徴とする請求項3に記載のロウ付け装置。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーナー等を用いることなく、電力を駆動源とする加熱部を用いて空調用熱交換器等のロウ付けを実行するロウ付け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空調用熱交換器は、多数のプレートフィンと冷媒が流通する銅管とを組み合わせて構成されていることが多い。このようなタイプの熱交換器の部品同士の接合、特に冷媒が内部を流通する冷媒管と、冷媒管同士を接続するU字菅等との結合は、ロウ付け装置により行われている。
【0003】
ロウ付け装置の多くは、加熱手段としてバーナーを用いている。また、例えば特許文献1に示すように、加熱手段として近赤外線照射装置より照射される近赤外線を用いたロウ付け装置も開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-195919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
バーナーを用いるロウ付け装置は、炎を出す火口を複数個配置し、可燃ガスを消費して炎を火口から噴出させる。噴出される炎によって、溶融させるロウ材、ロウ付けを行う熱交換器、雰囲気温度の全てを加熱することになるので、例えば、夏季冬季のように雰囲気温度の変動に応じて加熱条件が変化し、温度コントロールを高い精度で行うことが難しい。また、燃料として電気、ガスを消費するので、イニシャル・ランニングコストが高くなり、装置が大型化してしまうという問題点があった。
【0006】
一方、引用文献1に示すような近赤外線を照射するタイプのロウ付け装置は、近赤外線照射装置から近赤外線を所定部分に照射する。しかし、加工部が開放されているため放射した熱量の多くが失われるため、必要量以上の熱量を加工部に提供し続ける必要が生じる。したがって、ランニングコストの大きな軽減が望めないばかりか、連続的に加工する場合には接合不良が生じる恐れもあるという問題点があった。さらに過加熱によって、ロウ付け部分だけでなく母材までも溶融させてしまうおそれもあった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、複雑な装置とすることなく、高い効率で接合部をロウ付けすることが可能なロウ付け装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明に係るロウ付け装置は、直線的に移動させるワークの上方に連続して配置されている複数の金属部品同士をロウ付けするロウ付け装置であって、前記ワークを直線移動させる移動機構と、前記ワークの上方の金属部品同士のロウ付け部分の一部又は全部を覆うように配置されたドーム状の窯部と、該窯部に、前記ロウ付け部分を挟んで対向する位置に配置された、電力により発生させた熱をコンプレッサによる圧縮空気により熱風として噴射する一対の加熱部とを備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るロウ付け装置は、一又は複数の前記一対の加熱部が配置されている位置において、前記窯部の上方に前記加熱部をさらに配置してあることが好ましい。
【0010】
また、本発明に係るロウ付け装置は、前記加熱部が、前記ロウ付け部分に熱風を噴出するカンタルヒータであることが好ましい。
【0011】
また、本発明に係るロウ付け装置は、前記一対の加熱部が、一方を前記ロウ付け部分の上部に、他方を前記ロウ付け部分の下部に、それぞれ熱風が当たる位置に配置されており、前記ロウ付け部分を中心とした旋回流を生じさせることが好ましい。
【0012】
また、本発明に係るロウ付け装置は、前記ワークの側方に、熱伝導性を有する放熱部材を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
上記発明によれば、ガス燃焼に必要な配管類、ガバナーステーション等が不要になることから装置自体を小型化・簡素化することができるとともに、接合部分に供給される熱量の損失を最小限に抑制することができるので、ランニングコストを軽減できるとともに連続的に加工する場合であっても接合不良が生じにくい。また、燃焼させることがないので二酸化炭素が発生しないエコシステムとすることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態に係るロウ付け装置の構成を示す斜視図である。
図2】本発明の実施の形態に係るロウ付け装置の構成を示す模式平面図である。
図3】本発明の実施の形態に係るロウ付け装置のロウ付け部分近傍の構成を示す模式拡大図である。
図4】本発明の実施の形態に係るロウ付け装置のロウ付け部分近傍の状態を示す模式図である。
図5】本発明の実施の形態に係るロウ付け装置の加熱部の構成例を示す模式図である。
図6】本発明の実施の形態に係るロウ付け装置の加熱部の構成を示す平面図である。
図7】本発明の実施の形態に係るロウ付け装置の加熱部のノズルの構成を示す三面図である。
図8】本発明の実施の形態に係るロウ付け装置の加熱部の他の構成を示す二面図である。
図9】本発明の実施の形態に係るロウ付け装置の加熱部の他のノズルの構成を示す三面図である。
図10】窯部の内部のロウ付け部分近傍の状態を示す模式図である。
図11】窯部の上部にもう1基加熱部を設けた場合のロウ付け部分近傍の状態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態に係るロウ付け装置について、図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施の形態は、特許請求の範囲に記載された発明を限定するものではなく、実施の形態の中で説明されている特徴的事項の組み合わせの全てが解決手段の必須事項であるとは限らないことは言うまでもない。
【0016】
また、本発明は多くの異なる態様にて実施することが可能であり、実施の形態の記載内容に限定して解釈されるべきものではない。実施の形態を通じて同じ要素には同一の符号を付している。
【0017】
本発明の実施の形態によれば、ガス燃焼に必要な配管類、ガバナーステーション等が不要になることから装置自体を小型化・簡素化することができるとともに、接合部分に供給される熱量の損失を最小限に抑制することができるので、ランニングコストを軽減できるとともに連続的に加工する場合であっても接合不良が生じにくい。また、燃焼させることがないので二酸化炭素が発生しないエコシステムとすることも可能となる。
【0018】
図1は、本発明の実施の形態に係るロウ付け装置の構成を示す斜視図である。図1に示すように、本実施の形態に係るロウ付け装置1は、ロウ付けの対象となるU字菅400を連続して取り付けてあるワーク300をX軸方向へ移動させる移動機構200を備えている。移動機構200は特に限定されるものではないが、等速でワークを移動させることができるのでコンベア機構が良く用いられる。
【0019】
移動するワーク300の上部のU字菅400の連結部分に熱風が当たるように、U字菅400を挟んで対向する位置に一対の加熱部支持台101を備えている。加熱部支持台101の上に加熱部100を載置して、U字菅400のロウ付け部分に熱風を吹き当てる。
【0020】
図2は、本発明の実施の形態に係るロウ付け装置1の構成を示す模式平面図である。図2に示すように、コンベア機構等の移動機構200の上部に、熱交換器等のワーク300を載置し、コンベア用モータ500の動作を制御することにより、ワーク300を矢印方向に移動させる。
【0021】
ワーク300の上部には、熱交換器の冷媒管を連結するU字菅400が連続して配置されている。連続して配置されているU字菅400を覆うように、略アーチ状の窯部600が配置され、U字菅400のロウ付け部分を加熱できるように、ロウ付け部分を挟んで対向する位置に一対の加熱部100を設けている。
【0022】
図3は、本発明の実施の形態に係るロウ付け装置1のロウ付け部分近傍の構成を示す模式拡大図である。図3に示すように、U字菅400のロウ付け部分800に熱風が当たる位置に、U字菅400を挟むように対抗する位置に一対の加熱部100が配置されている。
【0023】
図3のようにロウ付け部分800が開放されている状態で加熱部100から熱風を吹きつけた場合、一見ロウ付けを行うことができるように考えられる。しかし、例えばロウ付け部分800の左右方向から約900℃のカンタルヒータを通過した熱風を吹きつけた場合であっても、ロウ材が溶融しないことが実験的に確認されている。
【0024】
そこで、本実施の形態では、ロウ付け部分800を含むU字菅400を、略アーチ状の窯部600で覆うように構成されている。窯部600の材質としては、耐熱性に優れた材質、例えばSUS316、SUS310等が好ましい。
【0025】
図4は、本発明の実施の形態に係るロウ付け装置1のロウ付け部分800近傍の状態を示す模式図である。図4に示すように、窯部600を設けることで熱風が外部へ拡散せずに窯部600内部において循環されるので、約900℃のカンタルヒータを通過した熱風であってもロウ付け部分800のロウ材を溶融することができ、確実にロウ付けすることが可能となる。
【0026】
加熱部100は、バーナーではなく、電力により発生させた熱をコンプレッサによる圧縮空気により熱風として噴射する。加熱部100の構成は、特に限定されるものではないが、いわゆるカンタルヒータ等、発熱量の大きいヒータであることが好ましい。
【0027】
図5は、本発明の実施の形態に係るロウ付け装置1の加熱部100の構成例を示す模式図である。図5に示すように、加熱部100は、筐体10の内部に、石英柱からなる絶縁体32の周囲にカンタル(KANTHAL(登録商標))社製のカンタル部材31を電熱線として巻き回したカンタルヒータ30で構成されている。
【0028】
カンタル部材31は、鉄Fe-クロムCr-アルミニウムAl-コバルトCo合金であり、Feを主成分とし、その他の含有率は、Cr20%、Al15%、Co2%である。電熱線としては、ニクロム線材が1000℃前後までの用途に使われているが、カンタル部材31は耐酸化性に優れており、1250℃前後まで使用することが可能である。
【0029】
カンタルヒータ30は、耐熱性を有する筐体10の内周に沿って挿入されている。筐体10の一端は排気口50側へ開放されており、他端は給気口40側へ開放されている。
【0030】
なお、筐体10としては耐熱性に優れたステンレス等の金属性筐体を採用することが好ましい。しかし、特に金属製筐体に限定されるものではなく、筐体10自体が断熱性を有するよう、厚肉の石英ガラス等で形成されていても良い。
【0031】
カンタル部材31は、耐熱性を有する絶縁体32の外周に沿って比較的高い密度で巻き回すことが好ましい。絶縁体32としては、円柱状に形成された耐熱性に富む石英柱が好ましいが、導電性を有さなければ良いので、耐熱性を有するセラミック素材であっても良いし、耐熱ガラスであっても良いことは言うまでもない。
【0032】
また、本実施の形態では、加熱部100の先端部分にノズルを付けることで、熱風の噴出具合を調整することが好ましい。図6は、本発明の実施の形態に係るロウ付け装置1の加熱部100の構成を示す平面図であり、図7は、本発明の実施の形態に係るロウ付け装置1の加熱部100のノズル110の構成を示す三面図である。図7(a)は、本発明の実施の形態に係るノズル110の平面図を、図7(b)は、本発明の実施の形態に係るノズル110の側面図を、図7(c)は、本発明の実施の形態に係るノズル110の正面図を、それぞれ示している。
【0033】
図6及び図7からもわかるように、ノズル110では、熱風を絞り込んで、円形の噴出口111から噴出速度を加速して噴出する。これにより、ロウ付け部分800をより短時間で加熱することができるように工夫されている。
【0034】
ノズル110の形状は、特にこれに限定されるものではない。例えば熱風を水平方向に一定の幅で噴出する形状のノズルであっても良い。図8は、本発明の実施の形態に係るロウ付け装置1の加熱部100の他の構成を示す二面図であり、図9は、本発明の実施の形態に係るロウ付け装置1の加熱部100の他のノズル120の構成を示す三面図である。図8(a)は、本発明の実施の形態に係るロウ付け装置1の加熱部100の構成を示す平面図であり、図8(b)は、本発明の実施の形態に係るロウ付け装置1の加熱部100の構成を示す正面図である。また、図9(a)は、本発明の実施の形態に係る他のノズル120の正面図を、図9(b)は、本発明の実施の形態に係る他のノズル120の側面図を、図9(c)は、本発明の実施の形態に係る他のノズル120の平面図を、それぞれ示している。
【0035】
図8及び図9からもわかるように、ノズル120では、熱風を水平方向に一定の幅で噴出するように絞り込み、長方形の噴出口121から噴出速度を加速して噴出する。これにより、ロウ付け部分800全体を短時間で加熱するとともに、噴出口121の高さを左右の加熱部100で変えることにより窯部600の内部に旋回流が生じやすくなり、より効率的にロウ付け部分800を加熱することができる。
【0036】
図10は、窯部600の内部のロウ付け部分800近傍の状態を示す模式図である。図10に示すように、ノズル120を用いることで熱風を水平方向に一定の幅で噴出する。一方の噴出口をロウ付け部分800の下部に熱風が当たる位置に、他方の噴出口をロウ付け部分800の上部に熱風が当たる位置に、配置している。
【0037】
これにより、ロウ付け部分を通過した熱風が、アーチ状の窯部600の内面に沿って旋回しやすくなり、ロウ付け部分800の周辺に旋回流900を生じさせる。したがって、ロウ付け部分800近傍の熱量の損失が少なくなり、より効率的にロウ付けを行うことが可能となる。
【0038】
よりロウ付け部分800を加熱しやすくするために、窯部600の上部にもう1基加熱部100を設けても良い。図11は、窯部600の上部にもう1基加熱部100を設けた場合のロウ付け部分800近傍の状態を示す模式図である。
【0039】
図11に示すように、窯部600の上部にもう1基加熱部100を設けることにより、U字菅400の上部から熱風を吹きつけることができ、ロウ付け部分800付近の温度が下がりにくくなる。また、窯部600の内部において熱風の循環をより促進することができる。
【0040】
以上のように本実施の形態によれば、ガス燃焼に必要な配管類、ガバナーステーション等が不要になることから装置自体を小型化・簡素化することができるとともに、接合部分に供給される熱量の損失を最小限に抑制することができるので、ランニングコストを軽減できるとともに連続的に加工する場合であっても接合不良が生じにくい。また、燃焼させることがないので二酸化炭素が発生しないエコシステムとすることも可能となる。
【0041】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内であれば多種の変形、置換等が可能であることは言うまでもない。例えば電力を駆動源とするヒータで900℃以上の熱風を噴出することができるものであればカンタルヒータに限定されるものではない。
【0042】
また、熱交換器の冷媒管とU字菅との接合である場合、ロウ付け時の熱風によって熱交換器のフィン部が焼き付くことを防止するために、側方部に熱伝導性の高い金属板を放熱部材として取り付けても良い。これにより、フィン部に直接的に高熱が伝導することを抑制することができ、フィン部の焼き付きを未然に回避することが可能となる。
【0043】
なお、上述した実施例では、熱交換器の冷媒管とU字菅との接合を例示しているが、これに限定されるものではなく、例えば冷媒管と三方管との接合であっても本実施の形態に係るロウ付け装置を用いることができることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0044】
1 ロウ付け装置
30 カンタルヒータ
100 加熱部
110、120 ノズル
200 移動機構
300 ワーク
400 U字菅
600 窯部
800 ロウ付け部分
900 旋回流
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11