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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023167479
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】プログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/216 20140101AFI20231116BHJP
   A63F 13/65 20140101ALI20231116BHJP
   A63F 13/52 20140101ALI20231116BHJP
【FI】
A63F13/216
A63F13/65
A63F13/52
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022078701
(22)【出願日】2022-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】大塚 公二
(57)【要約】
【課題】ゲームの興趣性を向上する。
【解決手段】プログラムは、現実世界におけるプレイヤ(460、461)の位置情報に基づいてゲームフィールドを移動しながらゲームを進行するコンピュータを、ゲームフィールド6の所定領域(500)において、プレイヤ(460、461)が参加可能な第一イベントを発生させる第一発生手段、第一イベントが発生している場合、所定領域内の何れかの位置に、プレイヤの指定範囲(601、602)を設定する設定手段、ゲームフィールド6においてプレイヤ(460、461)が指定範囲(601、602)内に位置していることを条件に、第一イベントに関連する第二イベントを発生させる第二発生手段として機能させる。
【選択図】図6C

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現実世界におけるプレイヤの位置情報に基づいてゲームフィールドを移動しながらゲームを進行するコンピュータを、
前記ゲームフィールドの所定領域において、前記プレイヤが参加可能な第一イベントを発生させる第一発生手段、
前記第一イベントが発生している場合、前記所定領域内の何れかの位置に、前記プレイヤの指定範囲を設定する設定手段、
前記ゲームフィールドにおいて前記プレイヤが前記指定範囲内に位置していることを条件に、前記第一イベントに関連する第二イベントを発生させる第二発生手段、
として機能させるプログラム。
【請求項2】
前記第一イベントは、複数の前記プレイヤが参加可能であり、
前記設定手段は、複数の前記指定範囲を設定し、
前記第二発生手段は、少なくとも二以上の前記プレイヤが前記複数の指定範囲のうち何れかの前記指定範囲に位置していることを条件に、前記第二イベントを発生させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータを、
前記複数の指定範囲を表示制御し、且つ、前記プレイヤが当該指定範囲に位置している場合と、当該プレイヤが当該指定範囲に位置していない場合とで、当該指定範囲の表示態様を異ならせる表示制御手段、
としてさらに機能させる請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータを、
前記複数の指定範囲を表示制御し、且つ、少なくとも二以上の前記プレイヤが前記複数の指定範囲のうち何れかの前記指定範囲に位置していることを条件に、前記指定範囲の表示態様を変化させる表示制御手段、
としてさらに機能させる請求項2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記設定手段は、前記第一イベントが発生した後、所定条件を満たした場合、前記プレイヤの前記指定範囲を設定する、
請求項1~4のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記設定手段は、前記第二イベントが発生した後、前記指定範囲を変更し、
前記コンピュータを、
前記プレイヤが前記設定手段により変更された前記指定範囲に位置していることを条件に、前記第二イベントとは異なる第三イベントを発生させる第三発生手段、
として機能させる請求項1~4のいずれか一項に記載のプログラム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレイヤの位置情報を取得し、取得した位置情報を利用してゲームを進行するプログラムが知られている。
【0003】
これに関し、特許文献1には、プレイヤが特定のエリアに移動することでプレイ可能なクエストをプレイヤに設定し、プレイヤの位置情報を取得し、取得した位置情報がクエストにおいて指定される特定のエリアにプレイヤが位置していることを示す場合に、プレイヤにクエストのプレイを可能とさせる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-64708号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術では、特定のエリアにプレイヤが位置している場合にプレイヤに対してクエストのプレイを可能とさせるものの、その際、プレイヤが特定のエリア内でどの場所に位置しているかについてまでは検討されておらず、このままではゲームが単調となってゲームの興趣性が低下してしまう恐れがあった。
【0006】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ゲームの興趣性を向上させたプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、第一の本発明に係るプログラムは、現実世界におけるプレイヤの位置情報に基づいてゲームフィールドを移動しながらゲームを進行するコンピュータを、前記ゲームフィールドの所定領域において、前記プレイヤが参加可能な第一イベントを発生させる第一発生手段、前記第一イベントが発生している場合、前記所定領域内の何れかの位置に、前記プレイヤの指定範囲を設定する設定手段、前記ゲームフィールドにおいて前記プレイヤが前記指定範囲内に位置していることを条件に、前記第一イベントに関連する第二イベントを発生させる第二発生手段、として機能させるプログラム。
【0008】
また、第二の本発明に係るプログラムでは、前記第一イベントは、複数の前記プレイヤが参加可能であり、前記設定手段は、複数の前記指定範囲を設定し、前記第二発生手段は、少なくとも二以上の前記プレイヤが前記複数の指定範囲のうち何れかの前記指定範囲に位置していることを条件に、前記第二イベントを発生させる。
【0009】
また、第三の本発明に係るプログラムは、前記コンピュータを、前記複数の指定範囲を表示制御し、且つ、前記プレイヤが当該指定範囲に位置している場合と、当該プレイヤが当該指定範囲に位置していない場合とで、当該指定範囲の表示態様を異ならせる表示制御手段、としてさらに機能させる。
【0010】
また、第四の本発明に係るプログラムは、前記コンピュータを、前記複数の指定範囲を表示制御し、且つ、少なくとも二以上の前記プレイヤが前記複数の指定範囲のうち何れかの前記指定範囲に位置していることを条件に、前記指定範囲の表示態様を変化させる表示制御手段、としてさらに機能させる。
【0011】
また、第五の本発明に係るプログラムでは、前記設定手段は、前記第一イベントが発生した後、所定条件を満たした場合、前記プレイヤの前記指定範囲を設定する。
【0012】
また、第六の本発明に係るプログラムでは、前記設定手段は、前記第二イベントが発生した後、前記指定範囲を変更し、第六の本発明に係るプログラムは、前記コンピュータを、前記プレイヤが前記設定手段により変更された前記指定範囲に位置していることを条件に、前記第二イベントとは異なる第三イベントを発生させる第三発生手段、として機能させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、プログラムは、ゲームの興趣性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係るゲームシステムの全体構成の一例を示す図である。
図2図1に示すサーバ装置のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
図3図1に示す端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4図1に示す端末に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
図5図1に示すサーバ装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図6A】第一イベントが発生している場合のゲームフィールドを示す図である。
図6B図4に示す表示制御手段による指定範囲の表示態様の変化を示す図である。
図6C図4に示す表示制御手段による指定範囲の表示態様の変化を示す図である。
図7A図4に示す表示制御手段による指定範囲の表示態様の変化を示す図である。
図7B図4に示す表示制御手段による指定範囲の表示態様の変化を示す図である。
図8図1に示すゲームシステムにおいて、図4に示す各機能手段が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態(以下、「本実施形態」という。)について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素及びステップに対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0016】
<全体構成>
図1は、本発明に係るゲームシステム1の全体構成の一例を示す図である。図1に示すように、ゲームシステム1は、例えば、サーバ装置10と、複数の端末20とを含んで構成される。これらのサーバ装置10と端末20とは、イントラネットやインターネット、電話回線等の通信ネットワークNTを介して通信可能に接続されている。
【0017】
サーバ装置10は、プログラム15を実行して得られるゲームの実行結果、又はプログラム15そのものを、通信ネットワークNTを介して各端末20のプレイヤに提供する情報処理装置である。
【0018】
各端末20は、各プレイヤが所持する情報処理装置であって、サーバ装置10から受信したプログラム15がインストールされた後、実行することで、各プレイヤにゲームを提供する情報処理装置である。これらの端末20としては、携帯電話やスマートフォン、タブレット、ノートパソコン等の可搬型通信装置が挙げられる。
【0019】
<ハードウェア構成>
図2は、図1に示すサーバ装置10のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
【0020】
図2に示すように、サーバ装置10は、記憶装置11と、制御装置12と、通信装置13を備える。制御装置12は、CPU(Central Processing Unit)121及びメモリ122を主に備えて構成される。
【0021】
制御装置12では、CPU121がメモリ122或いは記憶装置11等に格納された所定のプログラムを実行することにより、各種の機能手段として機能する。この機能手段の詳細については後述する。
【0022】
通信装置13は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置13は、例えば、端末20との間で各種の情報を送受信する。
【0023】
記憶装置11は、ハードディスク等で構成される。この記憶装置11は、プログラム15を含む、制御装置12における処理の実行に必要な各種プログラムや各種の情報、及び処理結果の情報を記憶する。
【0024】
なお、サーバ装置10は、専用又は汎用のサーバ・コンピュータなどの情報処理装置を用いて実現することができる。また、サーバ装置10は、単一の情報処理装置より構成されるものであっても、通信ネットワークNT上に分散した複数の情報処理装置より構成されるものであってもよい。また、図2は、サーバ装置10が有する主要なハードウェア構成の一部を示しているに過ぎず、サーバ装置10は、サーバが一般的に備える他の構成を備えることができる。
【0025】
図3は、図1に示す端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0026】
図3に示すように、端末20は、主制御部21と、タッチパネル(タッチスクリーン)22と、カメラ23と、移動体通信部24と、無線LAN通信部25と、GPS受信部26と、記憶部27と、スピーカ28とを備える。
【0027】
主制御部21は、CPUやメモリ等を含んで構成される。この主制御部21には、表示入力装置としてのタッチパネル22と、カメラ23と、移動体通信部24と、無線LAN通信部25と、記憶部27と、スピーカ28と、に接続されている。そして、主制御部21は、これら接続先を制御する機能を有する。
【0028】
タッチパネル22は、表示機能及び入力機能の両方の機能を有し、表示機能を担うディスプレイ22Aと、入力機能を担うタッチセンサ22Bとで構成される。本実施形態では、ディスプレイ22Aは、ボタン画像、十字キー画像やジョイスティック画像などの操作入力画像を含むゲーム画像を表示可能である。タッチセンサ22Bは、ゲーム画像に対するプレイヤの入力位置を検出可能である。
【0029】
カメラ23は、静止画又は/及び動画を撮影し、記憶部27に保存する機能を有する。
【0030】
移動体通信部24は、アンテナ24Aを介して、移動体通信網と接続し、当該移動体通信網に接続されている他の通信装置と通信する機能を有する。
【0031】
無線LAN通信部25は、アンテナ25Aを介して、通信ネットワークNTと接続し、当該通信ネットワークNTに接続されているサーバ装置10等の他の装置と通信する機能を有する。
【0032】
GPS受信部26は、GPS衛星から電波を受信し、端末20の現在位置、言い換えればプレイヤの現在位置を示す位置情報を取得する機能を有する。この位置情報は、例えば緯度及び経度である。
【0033】
記憶部27には、プログラム15や、当該プログラム15のゲームの進行状況やプレイヤ情報を示すプレイデータ等、各種プログラムや各種データが記憶されている。なお、プレイデータは、サーバ装置10に記憶されてもよい。
【0034】
スピーカ28は、ゲーム音等を出力する機能を有する。
【0035】
<ゲーム概要>
続いて、本実施形態に係るゲームの概要について説明する。図4は、図1に示す端末20に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
本実施形態に係るゲームでは、プレイヤがゲームを実行している場合、端末20のタッチパネル22には、図4に示すゲーム画面が表示される。図4に示すように、端末20には、ゲームの操作領域を示すゲームフィールド6と、地図に関するオブジェクトを示す地図オブジェクト450と、プレイヤが操作する対象のオブジェクトであるプレイヤオブジェクト460と、ゲームフィールド6上の所定の領域を示す所定領域500と、ターゲットオブジェクト501とが表示される。
【0036】
本実施形態に係るゲームでは、GPS受信部26から受信するプレイヤの現在位置に関する位置情報に対応したゲームフィールド6上の位置にプレイヤオブジェクト460が配置される。プレイヤオブジェクト460は、GPS受信部26から受信する位置情報が更新されるたびに、当該現在位置に従ってゲームフィールド6上を移動する。また、本実施形態におけるゲームでは、プレイヤによる端末20への操作に従って、ゲームフィールド6における視点の位置及び方向が変更される。また、本実施形態におけるゲームでは、ターゲットオブジェクト501がゲームフィールド6において視界内に配置されている場合、プレイヤオブジェクト460が手前側であり、かつターゲットオブジェクト501が奥側であるように、視点の位置及び方向が変更される。
【0037】
地図オブジェクト450は、道路や施設、鉄道、山、川、その他のランドマークなどを含む地図データ含まれる情報を示すオブジェクトである。本実施形態に係るゲームでは、プレイヤの現在位置に関する位置情報に対応する地図オブジェクト450がゲームフィールド6に配置される。
【0038】
ターゲットオブジェクト501には、本実施形態に係るゲームに含まれる第一イベントが対応付けられている。そして、プレイヤが当該ターゲットオブジェクト501を選択操作することによって第一イベントに参加することが可能となっている。ターゲットオブジェクト501は、ゲームにおいて第一イベントが発生している場合に、ゲームフィールド6上の特定の位置に一又は複数配置される。ターゲットオブジェクト501の周囲には、ターゲットオブジェクト501から所定の距離以内を領域とする所定領域500が設定されている。この所定領域500内に位置するプレイヤは第一イベントに参加可能であり、この所定領域500外に位置するプレイヤは第一イベントに参加不可能となっている。
【0039】
第一イベントは、例えば、レイドボスと呼ばれる大型モンスターを示すターゲットオブジェクト501を討伐するイベントや、クエストに参加するイベント、扉や宝箱などを示すターゲットオブジェクト501を開放するイベントなどである。第一イベントは、複数のプレイヤが参加可能である。第一イベントは、例えば、各プレイヤオブジェクト460の設定パラメータと、ターゲットオブジェクト501の設定パラメータに基づいて実行される。第一イベントは、レイドボスを討伐(ヒットポイントを0以下にすること)したり、扉や宝箱を開放(所定の数のパズルを解いたり、所定の数のクイズに正解したりすること)することによってクリアとなる。本実施形態に係るゲームでは、第一イベントをクリアしたプレイヤに対して、コンテンツ(キャラクタやアイテム、武器等)やゲーム通貨、プレイヤ経験値、ステータスの強化などの報酬を付与する。
【0040】
<機能手段>
図5は、図1に示すサーバ装置10の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【0041】
図5に示すように、サーバ装置10は、機能的構成として、例えば、記憶手段101と、第一発生手段102と、第二発生手段103と、第三発生手段104と、設定手段106と、表示制御手段107と、を備える。記憶手段101以外の機能手段は、記憶装置11等に格納されたプログラム15を制御装置12が実行することにより実現される。なお、上記機能手段の全部又は一部は、サーバ装置10ではなく、端末20が備えていてもよい。
【0042】
記憶手段101は、領域情報400や、複数の指定範囲情報410、地図データ420等を記憶する機能手段である。
【0043】
領域情報400は、第一イベントが発生している場合において、ゲームフィールド6上に設けられる所定領域500の数、位置、範囲及び形状に関する情報である。所定領域500は、例えば、ゲームフィールド6上に複数配置され、それぞれ同じ形状であるが、これに限られるものではなく、それぞれ異なる形状であっても良い。
【0044】
指定範囲情報410は、所定領域500内に設けられる指定範囲601~603(図6A図7B参照)の数、位置、範囲及び形状に関する情報である。指定範囲情報410は、後述する第二イベント及び第三イベントのそれぞれに対して設けられ、記憶手段101に記憶される。第二イベントに対応する指定範囲情報410は、第三イベントに対応する指定範囲情報410に対して、数、位置、範囲及び形状のうち少なくとも1つが異なる。なお、所定領域500内に設けられる全ての指定範囲601~603によって、例えば、文字やキャラクタ、絵、図形(魔法陣を含む)等が形成され、発生するイベントが変わるとこれらも変化することが好ましい。また、指定範囲601~603は、範囲に限られず、点であってもよい。この場合、指定範囲601~603は、指定位置と読み替えることができる。
【0045】
第二イベントは、第一イベントと関連するイベントであり、例えば、ターゲットオブジェクト501に対して効果を発揮するイベントや、第一イベントに参加しているプレイヤの全部又は一部に対して効果を発揮するイベント、ゲームフィールド6に対して効果を発揮するイベント、第一イベントの演出を変化するイベント等が挙げられる。本実施形態では、第二イベントは、ターゲットオブジェクト501の周囲にプレイヤが大きく表示されたり、魔法陣が表示されたりする演出が現れるとともに、ターゲットオブジェクト501に対して、単一のプレイヤによる攻撃よりも強力な複数のプレイヤによる共同攻撃(技や魔法)が行われ、ターゲットオブジェクト501のヒットポイントが減少するイベントである。
【0046】
また、第一イベントが扉や宝箱などを示すターゲットオブジェクト501を開放するイベントである場合、第二イベントは、例えば、特別なクイズやパズルが出題されるイベントである。この第二イベントでは、端末20から送信されるクイズやパズルの解答の正誤が判定され、正解した解答の数に従って、ターゲットオブジェクト501が開放に至るまでの工程が進行する。
【0047】
第三イベントは、第二イベントとは異なるイベントであり、例えば、新たなターゲットオブジェクト501を発生させるイベントや、第一イベントに関するターゲットオブジェクト501に対して効果を発揮するイベントや、プレイヤに対して効果を発揮するイベント、ゲームフィールド6に対して効果を発揮するイベント、演出を変化するイベント等が挙げられる。具体的には、第三イベントは、ターゲットオブジェクト501に対して、複数のプレイヤによる、単一のプレイヤによる攻撃よりも強力であり、かつ第二イベントにおいて行われた共同攻撃とは異なる共同攻撃(技や魔法)が行われ、ターゲットオブジェクト501のヒットポイントが減少するイベントである。
【0048】
また、第一イベントが扉や宝箱などを示すターゲットオブジェクト505を開放するイベントである場合、第三イベントは、例えば、第二イベントとは異なる特別なクイズやパズルが出題されるイベントである。この第三イベントでは、端末20から送信されるクイズやパズルの解答の正誤が判定され、正解した解答の数に従って、ターゲットオブジェクト505が開放に至るまでの工程が進行する。
【0049】
地図データ420は、道路や施設、鉄道、山、川、その他のランドマークなどを含む地図に関する情報である。
【0050】
第一発生手段102は、ゲームフィールド6の所定領域500において、プレイヤが参加可能な第一イベントを発生させるための手段である。第一発生手段102は、例えば、第一条件が満たされた場合に第一イベントを発生させてもよい。第一条件は、例えば、ゲームの進行度が一定の度合以上という条件や、プレイヤの現在位置が所定範囲内に位置するという条件、現在の時間が所定時間帯であるという条件等が挙げられる。ゲームの進行度が一定の度合以上という条件としては、プレイヤがゲームのチュートリアルや各種設定などを終えているという条件や、プレイヤが第一イベントへの参加申請を済ませているという条件、プレイヤのランクが閾値以上という条件等が挙げられる。
【0051】
続いて、ゲームフィールド6におけるターゲットオブジェクト501、プレイヤオブジェクト460及び所定領域500の位置関係について説明する。
【0052】
図6Aは、第一イベントが発生している場合のゲームフィールド6を示す図である。図6Aに示すように、第一イベントが発生している場合において、所定領域500は、例えば、領域情報400に従って、ターゲットオブジェクト501が配置されている位置を中心として、所定の距離の半径をもつ円状となるように設けられる。
【0053】
指定範囲601及び602は、例えば、第一イベントが発生している場合において、指定範囲情報410に従って、所定領域500の内側に複数設けられる。また、指定範囲601には演出オブジェクト502が、指定範囲602には演出オブジェクト503がそれぞれ対応付けられている。演出オブジェクト502及び503は、対応する指定範囲601及び602の状態に従って表示態様が変化するオブジェクトであり、対応する指定範囲601及び602の少なくとも一部を含むようにゲームフィールド6に配置される。
【0054】
プレイヤオブジェクト461は、プレイヤとは異なる他のプレイヤが操作するプレイヤオブジェクトである。図6Aにおいては、プレイヤオブジェクト460及び461のいずれも所定領域500の外側に配置されている。
【0055】
図5に戻って、設定手段106は、第一イベントが発生している場合、所定領域500内の何れかの位置に、指定範囲601及び602を設定する手段である。設定手段106は、具体的には、設定手段106は、第一イベントが発生している場合において、第二条件が満たされているか否かを判定する。設定手段106は、第二条件が満たされていると判定した場合、第一イベントに対して、所定領域500内の何れかの位置に指定範囲601及び602を設定する。
【0056】
さらに、設定手段106は、第二イベントが発生した後において、所定領域500内に設定されている指定範囲601及び602を変更しても良い。具体的には、設定手段106は、第二イベントが発生した後において、指定範囲601及び602を指定範囲601~603(図7A図7B参照)に変更する。
【0057】
第二条件は、設定手段106が所定領域500内の何れかの位置に指定範囲601及び602を設定するための条件であり、例えば、所定領域500内にプレイヤが位置しているか否かである。また、第二条件は、例えば、第一イベントが発生してから所定の時間が経過したか否かである。また、第二条件は、例えば、第一イベントにおけるターゲットオブジェクト501のヒットポイントが所定の値以下であるか否かである。
【0058】
表示制御手段107は、複数の指定範囲601及び602を表示制御し、且つ、プレイヤが当該指定範囲601又は602に位置している場合と、当該プレイヤが当該指定範囲601又は602に位置していない場合とで、当該指定範囲601又は602の表示態様を異ならせる手段である。具体的には、表示制御手段107は、例えば、プレイヤが当該指定範囲601又は602に位置している場合に、プレイヤが当該指定範囲601又は602に位置していない場合よりも指定範囲601及び602を含む周囲を光らせる。また、表示制御手段107は、例えば、プレイヤが当該指定範囲601又は602に位置している場合に、指定範囲601及び602を含む周囲に対して、外枠から線状の光を上方向に発射させるように表示する。また、表示制御手段107は、例えば、プレイヤが当該指定範囲601又は602に位置している場合と、プレイヤが当該指定範囲601又は602に位置していない場合とで、指定範囲601及び602を含む周囲の色を異ならせる。
【0059】
また、表示制御手段107は、複数の指定範囲601及び602を表示制御し、且つ、少なくとも2以上のプレイヤが複数の指定範囲601及び602のうち何れかの指定範囲601及び602に位置していることを条件に、指定範囲601及び602の表示態様を変化させる。なお、本実施形態では、表示制御手段107は、設定手段106によって設定された指定範囲601及び602の全てに、プレイヤが位置する場合に、表示態様を変化させる。具体的には、表示制御手段107は、例えば、少なくとも二以上のプレイヤが複数の指定範囲601及び602のうち何れかの指定範囲601及び602に位置している場合に、所定領域500並びに指定範囲601及び602の少なくとも一部を含む範囲に画像(魔法陣など)を表示する。また、表示制御手段107は、例えば、少なくとも二以上のプレイヤが複数の指定範囲601及び602のうち何れかの指定範囲601及び602に位置している場合に、指定範囲601及び602の少なくとも一部を含む範囲に文字を表示する。また、表示制御手段107は、例えば、少なくとも二以上のプレイヤが複数の指定範囲601及び602のうち何れかの指定範囲601及び602に位置している場合に、指定範囲601及び602を含む周囲の色や輝度などを変更する。
【0060】
続いて、指定範囲601及び602の表示態様の変化について説明する。図6B及び図6Cは、図5に示す表示制御手段107による指定範囲601及び602の表示態様の変化を示す図である。なお、図6Bに示すゲームでは、第一イベントが発生しており、図6Cに示すゲームでは、第二イベントが発生しているものとする。また、図6B及び図6Cに示すゲームでは、第一イベントは、レイドボスを討伐するイベントであるものとする。
【0061】
図6Bに示すように、第一イベントが発生している場合において、表示制御手段107は、指定範囲601及び602に対して、それぞれ、範囲内にプレイヤが位置しているか否かを判定し、当該判定が肯定判定である指定範囲601及び602の表示態様を変化させる。図6Bにおいては、当該判定が肯定判定である指定範囲601及び602に対応する演出オブジェクト502及び503は、外枠から線状の光が上方向に発射されるように表示態様が変化する。
【0062】
また、図6Cに示すように、第一イベントが発生している場合において、表示制御手段107は、全ての指定範囲601及び602の範囲内にプレイヤが位置しているか否かを判定し、当該判定が肯定判定である場合、指定範囲601及び602の表示態様をさらに変化させる。図6Cにおいては、表示制御手段107は、当該判定を肯定判定と判定しており、演出オブジェクト502及び503に代えて、演出オブジェクト510を表示するように、指定範囲601及び602の表示態様を変化させている。演出オブジェクト510は、所定領域500の一部を少なくとも含むオブジェクトであり、外枠及び内枠から光が上方に発射されるように演出されている。
【0063】
さらに、第二イベントが発生した後の指定範囲601~603の表示態様の変化について説明する。図7A及び図7Bは、図5に示す表示制御手段107による指定範囲601~603の表示態様の変化を示す図である。なお、図7Aに示すゲームでは、第二イベントが終了しており、図7Bに示すゲームでは、第三イベントが発生しているものとする。また、図7A及び7Bに示すゲームでは、第一イベントは、宝箱を開放するイベントであり、ターゲットオブジェクト505がゲームフィールド6に配置されているものとする。
【0064】
図7Aに示すように、第二イベントが終了している場合において、設定手段106は、指定範囲情報410に従って、指定範囲601及び602を指定範囲601~603に変更する。なお、図7Aにおいて、ターゲットオブジェクト505は、星型の形状をしている。
【0065】
表示制御手段107は、指定範囲601及び602に代えて、指定範囲601~603に対して、それぞれ、プレイヤが位置しているか否かを判定し、当該判定が肯定判定である指定範囲601~603の表示態様を変化させる。図7Aにおいては、当該判定が肯定判定である指定範囲601~603に対応する演出オブジェクト502~504は、指定範囲601~603に対応する演出オブジェクト502~504と比較して全体の色が異なるように表示態様が変化する。
【0066】
また、図7Bに示すように、第二イベントが終了している場合において、表示制御手段107は、全ての指定範囲601~603にプレイヤが位置しているか否かを判定し、当該判定が肯定判定である場合、指定範囲601~603の表示態様を変化させる。図7Bにおいては、表示制御手段107は、当該判定を肯定判定と判定しており、演出オブジェクト502~504に代えて、演出オブジェクト520を表示するように、指定範囲601~603の表示態様を変化させている。演出オブジェクト520は、所定領域500の一部を少なくとも含むオブジェクトであり、「CLEAR」の文字の形状をしている。さらに、表示制御手段107は、ターゲットオブジェクト505の表示態様を星形の形状から開放された宝箱のデザインに変更する。
【0067】
図5に戻って、第二発生手段103は、ゲームフィールド6においてプレイヤが指定範囲601又は602内に位置していることを条件に、第一イベントに関連する第二イベントを発生させるための手段である。具体的には、第二発生手段103は、少なくとも2以上のプレイヤが複数の指定範囲601及び602のうち何れかの指定範囲601及び602に位置していることを条件に、第二イベントを発生させる。本実施形態では、第二発生手段103は、例えば、設定手段106によって設定された指定範囲601及び602の全てにプレイヤが位置している場合に第二イベントを発生させるが、これに限られるものではなく、設定手段106によって設定された指定範囲601及び602の全てではない幾つかにプレイヤが位置する場合に、第二イベントを発生させても良い。
【0068】
第三発生手段104は、プレイヤが設定手段106により変更された指定範囲601~603に位置していることを条件に、第二イベントとは異なる第三イベントを発生させる手段である。本実施形態では、第三発生手段104は、例えば、設定手段106によって設定された指定範囲601~603の全てにプレイヤが位置している場合に第三イベントを発生させるが、これに限られるものではなく設定手段106によって設定された指定範囲601~603の全てではない幾つかにプレイヤが位置する場合に、第三イベントを発生させても良い。
【0069】
<一連の処理の流れ>
以上、ゲームフィールド6における各オブジェクトの位置関係について説明した。次に、一連の処理の流れについて詳しく説明する。図8は、図1に示すゲームシステム1において、図5に示す各機能手段が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下のステップの処理の内容及び順番は適宜変更することができる。また、以下では、プレイヤの位置情報は常に取得されているものとする。
【0070】
(ステップSP10)
プログラム15は、端末20におけるプレイヤの位置情報や操作情報に基づき、ゲームを進行させる。そして、処理は、ステップSP12の処理に移行する。
【0071】
(ステップSP12)
プログラム15は、第一発生手段102によって、第一条件が満たされているか否かを判定する。当該判定が肯定判定である場合、処理は、ステップSP14の処理に移行する一方で、当該判定が否定判定である場合、処理は、ステップSP34の処理に移行する。
【0072】
(ステップSP14)
プログラム15は、第一発生手段102によって、第一イベントを発生させる。そして、処理は、ステップSP16の処理に移行する。
【0073】
(ステップSP16)
プログラム15は、設定手段106によって、第二条件が満たされているか否かを判定する。当該判定が肯定判定である場合、処理は、ステップSP18の処理に移行する一方で、当該判定が否定判定である場合、処理は、ステップSP34の処理に移行する。
【0074】
(ステップSP18)
プログラム15は、設定手段106によって、第一イベントに対して、所定領域500内のいずれかの位置に指定範囲601及び602を設定してゲームフィールド6に表示する。そして、処理は、ステップSP20の処理に移行する。
【0075】
(ステップSP20)
プログラム15は、表示制御手段107によって、指定範囲601及び602の何れかの範囲内にプレイヤが位置しているか否かを判定する。言い換えれば、表示制御手段107は、プレイヤオブジェクト460及び461の位置と、指定範囲601及び602の何れかの範囲が示す位置とが一致しているか否かを判定する。当該判定が肯定判定である場合、処理は、ステップSP22の処理に移行する一方で、当該判定が否定判定である場合、処理は、ステップSP34の処理に移行する。
【0076】
(ステップSP22)
プログラム15は、表示制御手段107によって、各指定範囲601及び602のうち、範囲内にプレイヤが位置している指定範囲601及び602の表示態様を変化させる。そして、処理は、ステップSP24に移行する。
【0077】
(ステップSP24)
プログラム15は、第二発生手段103によって、設定手段106によって設定された全ての指定範囲601及び602内にプレイヤが位置しているか否かを判定する。言い換えれば、表示制御手段107は、プレイヤオブジェクト460及び461の位置と、全ての指定範囲601及び602が示す位置とが一致しているか否かを判定する。当該判定が肯定判定である場合、処理は、ステップSP26の処理に移行する一方で、当該判定が否定判定である場合、処理は、ステップSP34の処理に移行する。
【0078】
(ステップSP26)
プログラム15は、第二発生手段103によって、第二イベントを発生させる。また、プログラム15は、表示制御手段107によって、指定範囲601及び602の表示態様をさらに変化させる。そして、処理は、ステップSP28の処理に移行する。
【0079】
(ステップSP28)
プログラム15は、設定手段106によって、指定範囲601及び602に代えて、指定範囲601~603に変更する。そして、処理は、ステップSP30の処理に移行する。
【0080】
(ステップSP30)
プログラム15は、第三発生手段104によって、設定手段106によって変更された全ての指定範囲601~603にプレイヤが位置しているか否かを判定する。当該判定が肯定判定である場合、処理は、ステップSP32の処理に移行する一方で、当該判定が否定判定である場合、処理は、ステップSP34の処理に移行する。
【0081】
(ステップSP32)
プログラム15は、第三発生手段104によって、第三イベントを発生させる。また、プログラム15は、表示制御手段107によって、指定範囲601~603の表示態様をさらに変化させる。そして、処理は、ステップSP34の処理に移行する。
【0082】
(ステップSP34)
プログラム15は、ゲームを終了させる指示を端末20から受信したか否かを判定する。当該判定が肯定判定である場合、処理は、ステップSP10の処理に戻る一方で、当該判定が否定判定である場合、図8に示す一連の処理は終了する。
【0083】
<効果>
以上、本実施形態では、プログラム15は、第二発生手段103によって、ゲームフィールド6においてプレイヤ(プレイヤオブジェクト460)が指定範囲601及び602内に位置していることを条件に、第二イベントを発生させる。また、プレイヤ(プレイヤオブジェクト460)は、現実世界における位置情報に基づいて、ゲームフィールド6上を移動する。これにより、プログラム15は、プレイヤに対して、第二イベントを発生させるために指定範囲601及び602にプレイヤオブジェクト460を位置させる動機付けを行うことができるため、ゲームの興趣性を向上できる。
【0084】
また、本実施形態では、第一イベントは、複数のプレイヤが参加可能である。まあ、第二発生手段103は、少なくとも2以上のプレイヤ(プレイヤオブジェクト460及び461)が複数の指定範囲601及び602のうちいずれかに位置していることを条件に、第二イベントを発生させる。これにより、プログラム15は、プレイヤに対して、複数人で指定範囲601及び602に位置させる動機付けを行うことができるため、ゲームの興趣性をさらに向上できる。
【0085】
また、本実施形態では、表示制御手段107は、複数の指定範囲601及び602を表示制御し、且つ、プレイヤ(プレイヤオブジェクト460及び461)が指定範囲601及び602に位置している場合と、位置していない場合とで、指定範囲601及び602の表示態様を異ならせる。これにより、プログラム15は、プレイヤに対して、指定範囲601及び602にプレイヤオブジェクト460及び461が位置しているか否かの視認性を向上できるため、ゲームの興趣性をさらに向上できる。
【0086】
また、本実施形態では、表示制御手段107は、少なくとも2以上のプレイヤ(プレイヤオブジェクト460及び461)が複数の指定範囲601及び603のうち何れかに位置していることを条件に、指定範囲601及び602の表示態様を変化させる。これにより、プログラム15は、当該条件が満たされているか否かの視認性を向上できるため、ゲームの興趣性をさらに向上できる。
【0087】
また、本実施形態では、設定手段106は、第一イベントが発生した後、所定条件(第二条件)を満たした場合に、プレイヤに対して指定範囲601及び602を設定する。これにより、プログラム15は、プレイヤに対して、第二条件を満たす動機付けを行うことができるため、ゲームの興趣性をさらに向上できる。
【0088】
また、本実施形態では、設定手段106は、第二イベントが発生した後、指定範囲601及び602を変更する。さらに、第三発生手段104は、プレイヤ(プレイヤオブジェクト460及び461)が設定手段106により変更された指定範囲601~603に位置していることを条件に、第二イベントとは異なる第三イベントを発生させる。これにより、プログラム15は、プレイヤに対して、第三イベントを発生させる動機付けを行うことができるため、ゲームの興趣性をさらに向上できる。
【0089】
<変形例>
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。すなわち、上記の実施形態に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、上記実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0090】
例えば、上記実施形態では、設定手段106は、第二条件を満たした場合に、指定範囲601及び602を設定するが、例えば、第一イベントの発生の前、又は、第一イベントの発生と同時に、指定範囲601及び602を設定してもよい。この構成によれば、プログラム15は、第一条件及び第二条件を満たしていないプレイヤに対しても、指定範囲601及び602を先に設定し、第一イベント及び第二イベントを発生させる。したがって、プログラム15は、プレイヤに対して第一イベント及び第二イベントを行わせる動機付けを行うことができ、ゲームの興趣性をさらに向上できる。
【0091】
また、上記実施形態では、所定領域500の範囲及び形状が定まっているがこれに限られるものではない。所定領域500は、第三イベントを発生させるか否かを第三発生手段104が判定する為に、第二イベントが発生した後に設定手段106が指定範囲601及び602に代えて指定範囲601~603に変更する際に、範囲及び形状が変更されても良い。この場合において、記憶手段101は、第三イベント毎に領域情報400を記憶する。この構成によれば、プログラム15は、発生させるイベントに応じて所定領域500を変更するため、ゲームの興趣性をさらに向上できる。
【0092】
また、上記実施形態では、設定手段106は、複数の指定範囲601及び602を設定する場合を説明したが、プレイヤに対して、当該複数の指定範囲601及び602のうち何れか一つの設定範囲を設定してもよい。また、設定手段106は、プレイヤに対して、当該複数の指定範囲601及び602のうち二つ以上の設定範囲を設定してもよい。この場合、サーバ装置10は、設定手段106が所定領域500内の何れかの位置に設定した指定範囲601及び602に、プレイヤオブジェクト460を移動させるようプレイヤに対して案内する案内手段をさらに備えても良い。この構成によれば、プログラム15は、プレイヤに対して第二イベントを発生させるための行動を行う動機付けができるため、ゲームの興趣性をさらに向上できる。
【0093】
また、サーバ装置10又は端末20は、天気情報、時間情報又は日にち情報を取得する取得手段をさらに備えても良い。この場合、設定手段106は、取得手段が取得した天気情報、時間情報又は日にち情報に基づき、第二イベントに係る指定範囲601及び602の位置や数、表示態様を変更しても良い。例えば、設定手段106は、天気情報が晴れを示す場合には、プレイヤが外を移動し易いので指定範囲601及び602の数を多くし、天気情報が雨を示す場合には、プレイヤが外を移動し難いので指定範囲601及び602の数を少なくする。同様に、設定手段106は、時間情報が昼の時間を示す場合には、プレイヤが外を移動し易いので指定範囲601及び602の数を多くし、時間情報が夜の時間を示す場合には、プレイヤが外を移動し難いので指定範囲601及び602の数を少なくする。同様に、設定手段106は、日にち情報が休日を示す場合には、プレイヤがゲームを易いので指定範囲601及び602の数を多くし、日にち情報が平日を示す場合には、プレイヤがゲームをし難いので指定範囲601及び602の数を少なくする。
【0094】
また、設定手段106は、取得手段が取得した天気情報、時間情報又は日にち情報に基づき、第二イベントや第三イベントを変更しても良い。例えば、設定手段106は、天気情報が晴れを示す場合には、第一イベントに参加するプレイヤ数が多いことが予想されることから第二イベントにおける効果(相手に与えるダメージ値や設定パラメータ上昇値等)を小さくし、天気情報が雨を示す場合には、第一イベントに参加するプレイヤ数が少ないことが予想されることから第二イベントにおける効果を大きくしてもよい。逆に、設定手段106は、天気情報が晴れを示す場合には、第一イベントに参加するプレイヤ数が多いことが予想されることから第二イベントにおける演出を派手にし、天気情報が雨を示す場合には、第一イベントに参加するプレイヤ数が少ないことが予想されることから第二イベントにおける演出を控えめにする。
【0095】
また、設定手段106は、第一イベントに参加したプレイヤの平均プレイヤランクや合計プレイヤランク、平均プレイ時間、合計プレイ時間等のパラメータに基づき、第二条件や第二イベント、第三イベントを変更してもよい。例えば、設定手段106は、第一イベントに参加したプレイヤの平均プレイヤランクが閾値以上であると、第二条件を緩和してもよい。また、設定手段106は、第一イベントに参加したプレイヤの平均プレイヤランクが閾値以上であると、第二イベントの演出を派手にしてもよい。
【符号の説明】
【0096】
10…サーバ装置(コンピュータ)、15…プログラム、102…第一発生手段、103…第二発生手段、104…第三発生手段、106…設定手段、110…表示制御手段

図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8