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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023167536
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0635 20230101AFI20231116BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20231116BHJP
【FI】
G06Q10/06 326
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022078804
(22)【出願日】2022-05-12
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】000166432
【氏名又は名称】戸田建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】北原 淳史
(72)【発明者】
【氏名】宮▲崎▼ 孝一
(72)【発明者】
【氏名】近藤 信輝
(72)【発明者】
【氏名】田辺 昭博
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA10
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】作業者が体験した危険に関する情報を効率的に収集することが可能なプログラムを提供すること。
【解決手段】プログラムが、作業者が危険を体験しなかったことを示す体験無し情報、または作業者が体験した危険の種類を示す体験情報を受信することと、体験無し情報を受信したことに応じて第1の価値を付与することと、をコンピュータに実行させる。
【選択図】図28
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業者が危険を体験しなかったことを示す体験無し情報、または前記作業者が体験した前記危険の種類を示す体験情報を受信することと、
前記体験無し情報を受信したことに応じて第1の価値を付与することと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項2】
前記体験情報を受信したことに応じて第2の価値を付与することと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記体験情報を受信した場合に、前記危険が発生したときの状況を示す状況情報を受信することと、
前記状況情報を受信したことに応じて、第3の価値を付与することと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記体験情報を受信した場合に、前記危険が発生した原因を示す原因情報、前記危険が発生したときの状況の詳細に関する詳細情報を示す詳細情報、および前記危険の発生を防止するための対策案を示す対策案情報のうちの少なくともいずれかを受信することと、
前記原因情報、前記詳細情報、および前記対策案情報のうちの少なくともいずれかを受信したことに応じて、第4の価値を付与することと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記体験情報を受信した場合に、前記危険が発生した原因を示す原因情報、前記危険が発生したときの状況の詳細に関する詳細情報を示す詳細情報、および前記危険の発生を防止するための対策案を示す対策案情報のうちの少なくともいずれかを受信することと、
前記原因情報、前記詳細情報、および前記対策案情報のうちの少なくともいずれかを受信したことに応じて、第4の価値を付与することと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項3に記載のプログラム。
【請求項6】
前記体験情報を受信した場合に、前記作業者の体験した危険における間接的要因を示す間接的要因情報を受信することと、
前記間接的要因情報を受信したことに応じて、第5の価値を付与することと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項7】
前記体験情報を受信した場合に、前記作業者の体験した危険における間接的要因を示す間接的要因情報を受信することと、
前記間接的要因情報を受信したことに応じて、第5の価値を付与することと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項3に記載のプログラム。
【請求項8】
前記体験情報を受信した場合に、前記作業者の体験した危険における間接的要因を示す間接的要因情報を受信することと、
前記間接的要因情報を受信したことに応じて、第5の価値を付与することと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項4に記載のプログラム。
【請求項9】
前記体験情報を受信した場合に、前記作業者の体験した危険における間接的要因を示す間接的要因情報を受信することと、
前記間接的要因情報を受信したことに応じて、第5の価値を付与することと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項5に記載のプログラム。
【請求項10】
作業者が危険を体験しなかったことを示す体験無し情報、または前記作業者が体験した前記危険の種類を示す体験情報を取得することと、
前記体験無し情報を取得することに応じて、第1の価値が付与されたことを示す第1の価値画像を表示画面に表示させることと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項11】
前記体験情報を取得することに応じて、第2の価値が付与されたことを示す第2の価値画像を前記表示画面に表示させることと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項10に記載のプログラム。
【請求項12】
前記体験情報を取得した場合に、前記危険が発生したときの状況を示す状況情報を取得することと、
前記状況情報を取得することに応じて、第3の価値が付与されたことを示す第3の価値画像を前記表示画面に表示させることと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項10または11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記体験情報を取得した場合に、前記危険が発生した原因を示す原因情報、前記危険が発生したときの状況の詳細に関する詳細情報、および前記危険の発生を防止する対策案を示す対策案情報のうちの少なくともいずれかを取得することと、
前記原因情報、前記詳細情報、および前記対策案情報のうちの少なくともいずれかを取得することに応じて、第4の価値が付与されたことを示す第4の価値画像を前記表示画面に表示させることと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項10または11に記載のプログラム。
【請求項14】
前記体験情報を取得した場合に、前記危険が発生した原因を示す原因情報、前記危険が発生したときの状況の詳細に関する詳細情報、および前記危険の発生を防止する対策案を示す対策案情報のうちの少なくともいずれかを取得することと、
前記原因情報、前記詳細情報、および前記対策案情報のうちの少なくともいずれかを取得することに応じて、第4の価値が付与されたことを示す第4の価値画像を前記表示画面に表示させることと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
前記体験情報を取得した場合に、前記作業者の体験した危険における間接的要因を示す間接的要因情報を取得することと、
前記間接的要因情報を取得することに応じて、第5の価値が付与されたことを示す第5の価値画像を前記表示画面に表示させることと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項10または11に記載のプログラム。
【請求項16】
前記体験情報を取得した場合に、前記作業者の体験した危険における間接的要因を示す間接的要因情報を取得することと、
前記間接的要因情報を取得することに応じて、第5の価値が付与されたことを示す第5の価値画像を前記表示画面に表示させることと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項12に記載のプログラム。
【請求項17】
前記体験情報を取得した場合に、前記作業者の体験した危険における間接的要因を示す間接的要因情報を取得することと、
前記間接的要因情報を取得することに応じて、第5の価値が付与されたことを示す第5の価値画像を前記表示画面に表示させることと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項13に記載のプログラム。
【請求項18】
前記体験情報を取得した場合に、前記作業者の体験した危険における間接的要因を示す間接的要因情報を取得することと、
前記間接的要因情報を取得することに応じて、第5の価値が付与されたことを示す第5の価値画像を前記表示画面に表示させることと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項14に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業者が体験した危険に関する情報を報告させるための処理をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、作業現場において作業者が体験をした危険に関する情報を作業者に報告させることが行われている。例えば、特許文献1には、危険の発生日時、作業者が危険を体験したときに行っていた作業内容、発生の可能性のあった事故の内容、危険の発生原因など、複数の項目を順次入力させるデータ処理装置が開示されている。このデータ処理装置では、複数の項目の入力が終了した段階で、飲み物チケットが作業者に付与される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-262432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1のデータ処理装置は、複数の項目のすべての入力が完了するまで処理が終了しない。そのため、作業者は、すべての入力を完了させる必要があり、作業者にとって入力の負担が大きい。そのため、仮に、報告の終了時にチケットなどの価値が付与されるとしても、危険に関する情報の報告を作業者が避けるおそれがある。この場合、作業者が体験した危険に関する情報を効率的に収集できなくなる。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、作業者が体験した危険に関する情報を効率的に収集するための処理をコンピュータに実行させるプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
手段1は、作業者が危険を体験しなかったことを示す体験無し情報、または前記作業者が体験した前記危険の種類を示す体験情報を受信することと、前記体験無し情報を受信したことに応じて第1の価値を付与することと、をコンピュータに実行させるプログラムである。
【0007】
手段2は、前記体験情報を受信したことに応じて第2の価値を付与することと、をさらにコンピュータに実行させる手段1に記載のプログラムである。
【0008】
手段3は、前記体験情報を受信した場合に、前記危険が発生したときの状況を示す状況情報を受信することと、前記状況情報を受信したことに応じて、第3の価値を付与することと、をさらにコンピュータに実行させる手段1または手段2に記載のプログラムである。
【0009】
手段4は、前記体験情報を受信した場合に、前記危険が発生した原因を示す原因情報、前記危険が発生したときの状況の詳細に関する詳細情報を示す詳細情報、および前記危険の発生を防止するための対策案を示す対策案情報のうちの少なくともいずれかを受信することと、前記原因情報、前記詳細情報、および前記対策案情報のうちの少なくともいずれかを受信したことに応じて、第4の価値を付与することと、をさらにコンピュータに実行させる手段1乃至手段3のうちいずれかに記載のプログラムである。
【0010】
手段5は、前記体験情報を受信した場合に、前記作業者の体験した危険における間接的要因を示す間接的要因情報を受信することと、前記間接的要因情報を受信したことに応じて、第5の価値を付与することと、をさらにコンピュータに実行させる手段1乃至手段4のうちいずれかに記載のプログラムある。
【0011】
手段6は、作業者が危険を体験しなかったことを示す体験無し情報、または前記作業者が体験した前記危険の種類を示す体験情報を取得することと、前記体験無し情報を取得することに応じて、第1の価値が付与されたことを示す第1の価値画像を表示画面に表示させることと、をコンピュータに実行させるプログラムである。
【0012】
手段7に係る発明は、前記体験情報を取得することに応じて、第2の価値が付与されたことを示す第2の価値画像を前記表示画面に表示させることと、をさらにコンピュータに実行させる手段6に記載のプログラムである。
【0013】
手段8に係る発明は、前記体験情報を取得した場合に、前記危険が発生したときの状況を示す状況情報を取得することと、前記状況情報を取得することに応じて、第3の価値が付与されたことを示す第3の価値画像を前記表示画面に表示させることと、をさらにコンピュータに実行させる手段6または手段7に記載のプログラムである。
【0014】
手段9は、前記体験情報を取得した場合に、前記危険が発生した原因を示す原因情報、前記危険が発生したときの状況の詳細に関する詳細情報、および前記危険の発生を防止する対策案を示す対策案情報のうちの少なくともいずれかを取得することと、前記原因情報、前記詳細情報、および前記対策案情報のうちの少なくともいずれかを取得することに応じて、第4の価値が付与されたことを示す第4の価値画像を前記表示画面に表示させることと、をさらにコンピュータに実行させる手段6乃至手段8のうちいずれかに記載のプログラムである。
【0015】
手段10に係る発明は、前記体験情報を取得した場合に、前記作業者の体験した危険における間接的要因を示す間接的要因情報を取得することと、前記間接的要因情報を取得することに応じて、第5の価値が付与されたことを示す第5の価値画像を前記表示画面に表示させることと、をさらにコンピュータに実行させる手段6乃至手段9のうちいずれかに記載のプログラムである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、作業者が体験した危険に関する情報を効率的に収集することが可能になる。
【0017】
本発明によれば、作業者が危険を体験した場合、および作業者が危険な体験をしなかった場合の一部の報告によって価値の付与を行うので、作業者が体験した危険、および危険を体験しなかったことを報告する負担を少なくするとともに、動機を作業者に与えることができる。その結果、情報を効率的に収集することが可能になる。また、作業者が危険な体験をしなかった場合においても報告をするので、危険な体験を報告することを日常的に意識させるようにすることができる。
【0018】
加えて、作業者が危険を体験したときの状況を報告した場合に、さらに価値を付与することができる。これにより、危険の体験をしたときの状況を報告する動機を作業者にさらに与えることができる。その結果、情報を効率的に収集することが可能になる。
【0019】
加えて、危険が発生した原因、危険が発生したときの状況の詳細に関する詳細情報、および危険の発生を防止するための対策案を作業者が報告した場合に、さらに価値を付与することができる。これにより、危険が発生した原因、危険が発生したときの状況の詳細に関する詳細情報、および危険の発生を防止するための対策案を報告する動機を作業者にさらに与えることができる。その結果、情報を効率的に収集することが可能になる。
【0020】
加えて、作業者が体験した危険における間接的要因を報告した場合に、さらに価値を付与することができる。これにより、間接的要因を報告する動機をさらに作業者に与えることができる。その結果、情報を効率的に収集することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1A】「新ヒヤリハット報告」のアンケート内容の概要を示す図である。
図1B】「新ヒヤリハット報告」のアンケート内容の概要を示す図である。
図2】報告支援システムが有する機能の概要を説明するための図である。
図3】グループ1に属する質問の一例を示す図である。
図4】グループ2に属する質問の一例を示す図である。
図5】グループ3に属する質問の一例を示す図である。
図6A】グループ4に属する質問の一例を示す図である。
図6B】グループ4に属する質問の一例を示す図である。
図7】本発明の実施形態に係る報告支援システムの構成の一例を示す図である。
図8】本発明の実施形態に係る端末装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図9】本発明の実施形態に係るサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図10】本発明の実施形態に係る端末装置、およびサーバの機能の一例を示すブロック図である。
図11】本発明の実施形態に係るコード読取画面の一例を示す図である。
図12】本発明の実施形態に係るトップ画面の一例を示す図である。
図13】本発明の実施形態に係るポイント取得画面の一例を示す図である。
図14】本発明の実施形態に係るヒヤリハット選択画面の一例を示す図である。
図15】本発明の実施形態に係るポイント取得画面の一例を示す図である。
図16】本発明の実施形態に係るマイページ画面の一例を示す図である。
図17】本発明の実施形態に係る体験者情報入力画面の一例を示す図である。
図18】状況情報入力画面の一例を示す図である。
図19】ポイント取得画面の一例を示す図である。
図20】原因情報入力画面の一例を示す図である。
図21】詳細情報入力画面の一例を示す図である。
図22】対策案情報入力画面の一例を示す図である。
図23】ポイント取得画面の一例を示す図である。
図24A】間接的要因情報入力画面の一例を示す図である。
図24B】間接的要因情報入力画面の一例を示す図である。
図24C】間接的要因情報入力画面の一例を示す図である。
図24D】間接的要因情報入力画面の一例を示す図である。
図24E】間接的要因情報入力画面の一例を示す図である。
図24F】間接的要因情報入力画面の一例を示す図である。
図24G】間接的要因情報入力画面の一例を示す図である。
図24H】間接的要因情報入力画面の一例を示す図である。
図24I】間接的要因情報入力画面の一例を示す図である。
図24J】間接的要因情報入力画面の一例を示す図である。
図24K】間接的要因情報入力画面の一例を示す図である。
図24L】間接的要因情報入力画面の一例を示す図である。
図25】間接的要因情報入力画面の一例を示す図である。
図26】ポイント取得画面の一例を示す図である。
図27】作業者の認証に関する処理の流れの概要を示すシーケンス図である。
図28】「有無」の報告(作業者が危険を体験しなかったこと)をするときに実行される処理の流れの概要を示すシーケンス図である。
図29】「有無」の報告(作業者が危険を体験したこと)をするときの処理の流れの概要を示すシーケンス図である。
図30】「状況」の報告を行うときの処理の流れの概略を示すシーケンス図である。
図31】「対策」の報告を行うときの処理の流れの概略を示すシーケンス図である。
図32】「体調」の報告を行うときの処理の流れの概要を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態につき図面を参照する等して説明する。なお、本発明は、実施形態に限定されないことはいうまでもない。
【0023】
本発明の実施形態に係るプログラムは、作業現場で作業者が体験した危険を報告するためのシステム(以下「報告支援システム」という。)で用いられるプログラムである。危険とは、重大な災害、または事故には至らなかったが、これらの災害、および事故が発生する可能性があった事象を意味する。すなわち、作業者が危険を体験するとは、重大な災害、または事故が発生する一歩手前の事象を作業者が体験することである。作業者が体験する危険を、ヒヤリハットともいう。
【0024】
報告とは、作業者が体験した危険を他人に伝えることをいう。また、報告は、データベースに危険に関する情報を格納することを含む概念である。
【0025】
報告支援システムは、2021年に建設業労働災害防止協会が公開した「新ヒヤリハット報告」を実現することが可能なシステムであってよい。
【0026】
図1Aおよび図1Bは、建設業労働災害防止協会が公開した「新ヒヤリハット報告」のアンケート内容の概要を示す図である。「新ヒヤリハット報告」には、従来からの報告内容に、新たに、危険の発生原因a、防ぐための対策b、背後要因c、あなたの状態d、あなたの仕事についてe、あなたの周りの方々についてf、「ヒヤリハット」が事故や災害に至らなかった理由g、「ヒヤリハット」が事故や災害にならず直前で回避するのに役立ったと思われる活動は以下のいずれですかhにあげられている項目に関する報告である。
【0027】
報告支援システムは、一つの体験した危険について、複数の段階に分けて報告を受け付ける。報告支援システムは、各段階において、1つのグループに属する1つまたは複数の質問に対する回答を受け付ける。また、報告支援システムは、各段階において回答を受け付けた場合に作業者に対してポイントを付与する。
【0028】
図2は、報告支援システムが有する機能の概要を説明するための図である。報告支援システムには、例えば、報告を受け付けるための4つの段階が設定される。報告支援システムは、第1段階~第4段階においてそれぞれ、グループ1~4に属する複数の質問を作業者に対して行う。作業者が、各段階における質問に対して回答を行うことにより、各段階において所定のポイントが付与される。作業者は、すべての段階における質問に回答する必要はなく、例えば、第1段階においてグループ1の質問にのみ回答してもポイントを獲得することができる。また、第1段階および第2段階においてそれぞれ、グループ1およびグループ2に属する質問に回答してポイントを獲得してもよい。
【0029】
図3は、グループ1に属する質問の一例を示す図である。グループ1に属する質問は、少なくとも作業者が作業現場で体験した危険の有無に関する事項を含む。本実施形態では、他の質問として、危険があった場合における危険の種類に関する事項を含む。グループ1について、アプリの表示では「有無」と表現されている。
【0030】
危険がなかった場合、作業者は、「無かった」と回答する。一方、危険があった場合
作業者は、「報告する」と回答し、さらに、具体的内容を回答する。作業者は、図3に示すとおり、例えば、「墜落・転落」、「転倒」などの複数の項目から1つまたは複数の項目を選択して回答する。
【0031】
図4は、グループ2に属する質問の一例を示す図である。グループ2に属する質問は、少なくとも危険が発生したときの具体的な状況に関する事項を含む。本実施形態では、他の質問として、危険を体験した作業者に関する個人的な事項を含む。グループ2について、アプリの表示では「状況」と表現されている。
【0032】
作業者は、例えば、作業者の「職業」、「年齢」および「経験年数」など作業者に関する個人的な事項を回答する。また、作業者は、例えば、危険が発生した時期、どのような場所で、またどのような作業中に発生したかなどの具体的状況を回答する。
【0033】
図5は、グループ3に属する質問の一例を示す図である。グループ3に属する質問は、少なくとも危険が発生した原因に関する事項を含む。本実施形態では、他の質問事項として、危険を防止するための対策案に関する事項を含む。グループ3について、アプリの表示では「対策」と表現されている。
【0034】
危険が発生した原因に関する事項は、体験した危険における直接的な要因に関するものであり、作業者は、例えば、「設備・機械に問題があったか否か」、「工具・保護具に問題があったか否か」、「現場の作業環境に問題があったか否か」、「作業方法に問題があったか否か」、「連絡・連結ミスがあったか否か」、「確認が不足していたか否か」、「よく考えず行動してしまったか否か」、「考え事をしていたか否か」、「よく見えなかったか否か」など、危険が発生した原因に関する事項を一つ又は複数回答する。
危険を防止するための対策案に関する事項としては、作業者は、危険を回避するためにどのような対策が必要であると考えるかを回答する。
【0035】
本実施形態では、このグループ3に属する質問に、「現場の写真やメモがあればアップしてください」として、危険が発生したときの具体的な状況に関する事項も含むようにしている。このように、より詳細な報告をグループ3に属させるようにして、できるだけその前の段階の報告までの作業者の負担を下げるようにしている。
【0036】
図6Aおよび図6Bは、グループ4に属する質問の一例を示す図である。グループ4に属する質問は、例えば、背後要因、あなたの状態、あなたの仕事について、あなたの周りの方々について、「ヒヤリハット」が事故や災害に至らなかった理由、「ヒヤリハット」が事故や災害にならず直前で回避するのに役立ったと思われる活動は以下のいずれですか、という事項などで構成され、少なくとも体験した危険における間接的な要因に関するものを一つ又は複数含む。ここで間接的な要因とは、心理的要因、身体的要因、周りとのコミュニケーション、事故回避要因なども含む。グループ4について、アプリの表示では「体調」と表現されている。
【0037】
作業者は、例えば、ひどく疲れていたか否か、だるいか否かなど作業者が感じる事項を一つ又は複数回答する。また、本実施形態では、各質問事項に4段階で回答しているが、これに限られない。
【0038】
図7は、報告支援システムの構成の一例を示す図である。報告支援システムは、端末装置2と、サーバ3とを含む。端末装置2とサーバ3とは、ネットワークを介して互いに接続される。ネットワークは、例えば、インターネット、またはLAN(Local Area Network)である。
【0039】
端末装置2は、作業者によって操作される装置である。作業者は、端末装置2を用いて体験した危険の報告を行う。端末装置2は、携帯端末、または据え置き型端末である。携帯端末は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、およびノート型パソコンである。据え置き型端末は、例えば、デスクトップ型パソコンである。
【0040】
図8は、端末装置2のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。端末装置2は、CPU(Central Processing Unit)20、バス21、ROM(Read Only Memory)22、RAM23(Random Access Memory)、不揮発性メモリ24、インタフェース25、入出力装置26、および通信装置27を有している。
【0041】
CPU20は、システムプログラムに従って端末装置2全体を制御するプロセッサである。CPU20は、バス21を介してROM22に記憶されたシステムプログラムなどを読み出す。
【0042】
バス21は、端末装置2内の各ハードウェアを互いに接続する通信路である。端末装置2内の各ハードウェアはバス21を介してデータをやり取りする。
【0043】
ROM22は、端末装置2全体を制御するためのシステムプログラムなどを記憶する記憶装置である。
【0044】
RAM23は、各種データを一時的に格納する記憶装置である。RAM23は、例えば、外部から入力される各種データを一時的に記憶する。RAM23は、CPU20が各種データを処理するための作業領域として機能する。
【0045】
不揮発性メモリ24は、端末装置2の電源が切られた状態でもデータを保持する記憶装置である。不揮発性メモリ24は、作業者が体験した危険を報告するための端末装置用報告支援プログラム、および各種アプリケーションプログラムを記憶する。不揮発性メモリ24は、例えば、SSD(Solid State Drive)で構成される。
【0046】
インタフェース25は、バス21と入出力装置26とを接続する。インタフェース25は、例えば、CPU20が処理した各種データを入出力装置26に送る。また、インタフェース25は、入出力装置26から入力された各種データをCPU20に送る。
【0047】
入出力装置26は、各種データを表示し、かつ、各種データの入力を受け付ける装置である。入出力装置26は、インタフェース25を介して各種データを受け、各種データを表示する。入出力装置26は、データの入力を受けて、入力されたデータをインタフェース25を介してCPU20、または不揮発性メモリ24に送る。入出力装置26は、例えば、タッチパネルである。
【0048】
通信装置27は、サーバ3と通信を行うための装置である。通信装置27は、例えば、インターネット回線を利用してサーバ3と通信する。
【0049】
次に、サーバ3について説明する。サーバ3は、端末装置2と通信し、作業者が体験した危険の報告を受ける装置である。つまり、サーバ3は、端末装置2から受信した危険に関する情報を格納する。また、後述するように、サーバ3は、危険の報告に対して価値を付与する。
【0050】
図9は、サーバ3のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。サーバ3は、CPU30、バス31、ROM32、RAM33、および不揮発性メモリ34、および通信装置35を有している。
【0051】
CPU30は、システムプログラムに従ってサーバ3全体を制御するプロセッサである。CPU30は、バス31を介してROM32に記憶されたシステムプログラムなどを読み出す。
【0052】
バス31は、サーバ3内の各ハードウェアを互いに接続する通信路である。サーバ3内の各ハードウェアはバス31を介してデータをやり取りする。
【0053】
ROM32は、サーバ3全体を制御するためのシステムプログラムなどを記憶する記憶装置である。
【0054】
RAM33は、各種データを一時的に格納する記憶装置である。RAM33は、例えば、外部から入力される各種データを一時的に記憶する。RAM33は、CPU30が各種データを処理するための作業領域として機能する。
【0055】
不揮発性メモリ34は、サーバ3の電源が切られた状態でもデータを保持する記憶装置である。不揮発性メモリ34は、作業者が体験した危険に関する情報を記憶、および価値を付与するためのサーバ用報告支援プログラム、および各種アプリケーションプログラムを記憶する。不揮発性メモリ34は、例えば、SSDで構成される。
【0056】
通信装置35は、端末装置2と通信を行うための装置である。通信装置35は、例えば、インターネット回線を利用して端末装置2と通信する。
【0057】
次に、端末装置2、およびサーバ3の機能について説明する。図10は、端末装置2、およびサーバ3の機能の一例を示すブロック図である。
【0058】
端末装置2は、表示部201と、取得部202と、端末側送信部203と、端末側受信部204と、加算部205とを備える。表示部201、取得部202、端末側送信部203、端末側受信部204、および加算部205は、例えば、CPU30が、ROM32に記憶されているシステムプログラム、および不揮発性メモリ34に記憶されている端末装置用報告支援プログラムを実行することにより実現される。
【0059】
サーバ3は、サーバ側受信部301と、登録部302と、価値付与部303と、サーバ側送信部304とを備える。サーバ側受信部301、登録部302、価値付与部303、およびサーバ側送信部304は、例えば、CPU30が、ROM32に記憶されているシステムプログラム、および不揮発性メモリ34に記憶されているサーバ用報告支援プログラムを実行することにより実現される。
【0060】
表示部201は、端末装置用報告支援プログラムが実行されることによって、端末装置2の表示画面に各種画面を表示させる。各種画面には、コード読取画面、トップ画面、ヒヤリハット選択画面、マイページ画面、体験者情報入力画面、状況情報入力画面、原因情報入力画面、詳細情報入力画面、対策案情報入力画面、および間接的要因情報入力画面が含まれる。
【0061】
コード読取画面は、作業現場を識別するコードを読み取るための画面である。作業現場を識別するコードは、例えば、作業現場の所定の位置に設置される。作業現場を識別するコードは、例えば、バーコード、または2次元コードである。2次元コードは、例えば、QRコード(登録商標)である。
【0062】
図11は、コード読取画面の一例を示す図である。コード読取画面211には、所定の大きさの枠211Aが表示される。また、コード読取画面211には、端末装置2のカメラによって撮像される画像が表示される。所定の大きさの枠211A内に作業現場を識別するコードが収まると、端末装置2は作業現場を識別するコードを読み取り、作業現場に関する情報を取得する。作業現場に関する情報は、例えば、作業現場の名称を示す情報である。
【0063】
トップ画面は、コード読取画面211において作業現場を識別するコードが読み取られた直後に表示される画面である。トップ画面に対する操作が行われることにより、第1段階の報告が開始される。
【0064】
図12は、端末装置2の表示画面に表示されるトップ画面の一例を示す図である。トップ画面212は、グループ1に属する質問がなされる画面でもある。トップ画面212では「有無」の表示はされていない。トップ画面212には、複数の画像が表示される。複数の画像には、例えば、作業現場の名称を示す画像212A、すでに取得された報告ポイントを示す画像212B、日付を示す画像212C、体験無し画像212D、報告画像212E、報告ボタン212F、およびマイページボタン212Gが含まれる。
【0065】
作業現場の名称は、作業者が作業を行う作業現場の名称である。上述したように、作業現場の名称は、作業現場を識別するコードが読み取られることによって取得される。作業現場の名称は、例えば、「ABCビル建設工事」である。
【0066】
すでに取得された報告ポイントを示す画像212Bは、サーバ3の価値付与部303によって付与された価値の合計を示す画像である。価値付与部303によって付与された価値については、後に詳しく説明する。
【0067】
日付を示す画像212Cは、現在の日付を示す画像である。日付を示す画像212Cには、時刻を示す画像が含まれてもよい。
【0068】
体験無し画像212Dは、作業者が危険を体験しなかったことを示す体験無し情報を取得するための画像である。体験無し画像212Dは、ソフトウェアキーである。
【0069】
報告画像212Eは、作業者が危険を体験した場合に、ヒヤリハット選択画面に移行するための画像である。報告画像212Eは、ソフトウェアキーである。
本実施形態では、図12に示すように、体験無し画像212Dを報告画像212Eより向かって右側に配置している。これは危険体験が無いことの方が多いこと、かつ、作業員の利き腕が右手であることが想定されるからである。また、体験無し画像212Dを報告画像212Eより大きく目立つように表示させても良い。
【0070】
報告ボタン212Fは、他の画面からトップ画面212を表示させるためのボタンである。マイページボタン212Gは、他の画面からマイページを表示させるためのボタンである。ここで、図10の説明に戻る。
【0071】
取得部202は、トップ画面212に含まれる複数の画像に対する操作に基づいて、各種情報を取得する。例えば、作業者が体験無し画像212Dに対する操作を行った場合、取得部202は、作業者が危険を体験しなかったことを示す体験無し情報を取得する。
【0072】
端末側送信部203は、取得部202が体験無し情報を取得した場合、体験無し情報をサーバ側受信部301に向けて送信する。サーバ側受信部301は、端末側送信部203から送信された体験無し情報を受信する。
【0073】
登録部302は、サーバ側受信部301が受信した体験無し情報を登録する。登録部302は、例えば、サーバ3の不揮発性メモリ34の所定の記憶領域に体験無し情報を登録する。登録部302は、例えば、端末装置2を識別するための端末識別子に関連付けて体験無し情報を登録する。
【0074】
価値付与部303は、体験無し情報が受信され、体験無し情報が登録されることに応じて、第1の価値を付与する。価値とは、例えば、数値の情報である。価値は、いわゆるポイントである。
【0075】
サーバ側送信部304は、価値付与部303によって第1の価値が付与されることに応じて、第1の価値の大きさを示す第1の価値情報を端末側受信部204に向けて送信する。端末側受信部204は、サーバ側送信部304から送信された第1の価値情報を受信する。
【0076】
加算部205は、端末側受信部204によって第1の価値情報が受信された場合、すでに取得された報告ポイントに第1の価値を加算する。すでに取得された報告ポイントは、例えば、不揮発性メモリ24の所定の記憶領域に記憶させておけばよい。
【0077】
表示部201は、加算部205によって第1の価値が加算されることに応じて、ポイント取得画面を表示画面に表示させる。
【0078】
図13は、ポイント取得画面の一例を示す図である。ポイント取得画面213は、第1の価値が付与されたことを示す第1の価値画像213Aを含む。つまり、表示部201は、第1の価値が付与されたことを示す第1の価値画像213Aを表示画面に表示させる。これで第1段階の報告が完了することになる。
【0079】
第1の価値画像213Aは、取得部202が体験無し情報を取得したことにより付与された価値を示す画像である。言い換えれば、第1の価値画像213Aは、作業者が体験無し画像212Dに対する操作を行い、危険を体験しなかったことを報告することにより付与された価値を示す画像である。第1の価値は、例えば、5ptである。
【0080】
ポイント取得画面213は、OKボタン213Bを含む。OKボタン213Bは、ソフトウェアキーである。作業者がOKボタン213Bに対する操作を実行することにより、表示部201がトップ画面212を表示画面に表示させるようにしてもよい。
【0081】
取得部202が体験無し情報を取得した場合、直ぐに端末側送信部203が体験無し情報をサーバ側受信部301に向けて送信する例について説明したが、確認画面が表示されるようにしてもよい。例えば、取得部202が体験無し情報を取得した場合、表示部201は、「“ABCビル建設工事”この現場の報告で間違いないですか?」という文字列とともに、「いいえ」ボタン、および「はい」ボタンを表示させてもよい。
【0082】
この場合、作業者が「はい」ボタンに対する操作を行うことに応じて、端末側送信部203が体験無し情報をサーバ側受信部301に向けて送信する。また、作業者が「いいえ」ボタンに対する操作を行うことに応じて、表示部201は、再び、トップ画面212を表示させる。
【0083】
トップ画面212において、作業者が報告画像212Eに対する操作を行った場合、取得部202は、作業者が体験した危険に関する情報を報告するための報告情報を取得する。取得部202が報告情報を取得すると、表示部201はヒヤリハット選択画面を表示画面に表示させる。ヒヤリハット選択画面は、作業者が体験した危険の種類を選択させるための画面である。
【0084】
図14は、ヒヤリハット選択画面の一例を示す図である。ヒヤリハット選択画面214には、作業者が体験した危険の種類を示す体験情報を取得するための1または複数の危険種類画像214Aが含まれる。1または複数の危険種類画像214Aは、ソフトウェアキーである。ヒヤリハット選択画面214は、グループ1に属する質問がなされる画面でもある。ヒヤリハット選択画面214では「有無」の表示はされていない。
【0085】
複数の危険種類画像214Aには、例えば、墜落・転落ボタン、転倒ボタン、激突ボタン、飛来落下ボタン、崩壊・倒壊ボタン、激突されボタン、はさまれ・巻き込まれボタン、切れ・こすれボタン、踏み抜きボタン、高温・低温物との接触ボタン、動作の反動・無理な動作ボタンおよびその他ボタンが含まれる。
【0086】
取得部202は、ヒヤリハット選択画面214に含まれる複数の危険種類画像214Aのうちの少なくとも1つの危険種類画像214Aに対する操作に基づいて、当該危険種類画像214Aに対応する体験情報を取得する。
【0087】
例えば、作業者が墜落・転落ボタンに対する操作を行った場合、取得部202は、作業者が墜落もしくは転落の体験をしたこと、または、墜落もしくは転落の体験をしそうになったことを示す墜落・転落体験情報を取得する。
【0088】
端末側送信部203は、取得部202が体験情報を取得することに応じて、体験情報をサーバ側受信部301に向けて送信する。サーバ側受信部301は、端末側送信部203から送信された体験情報を受信する。
【0089】
登録部302は、サーバ側受信部301が受信した体験情報を登録する。登録部302は、例えば、サーバ3の不揮発性メモリ34の所定の記憶領域に体験情報を登録する。登録部302は、例えば、端末識別子に関連付けて体験情報を登録する。
【0090】
価値付与部303は、体験情報が受信され、体験情報が登録されることに応じて、第2の価値を付与する。
【0091】
サーバ側送信部304は、価値付与部303によって第2の価値が付与されることに応じて、第2の価値の大きさを示す第2の価値情報を端末側受信部204に向けて送信する。端末側受信部204は、サーバ側送信部304から送信された第2の価値情報を受信する。
【0092】
加算部205は、端末側受信部204によって第2の価値情報が受信された場合、すでに取得された報告ポイントに第2の価値を加算する。
【0093】
表示部201は、加算部205によって第2の価値が加算されることに応じて、ポイント取得画面を表示画面に表示させる。
【0094】
図15は、ポイント取得画面の一例を示す図である。ポイント取得画面215は、第2の価値が付与されたことを示す第2の価値画像215Aを含む。つまり、表示部201は、第2の価値が付与されたことを示す第2の価値画像215Aを表示画面に表示させる。これで第1段階の報告が完了することになる。
【0095】
第2の価値画像215Aは、取得部202が体験情報を取得したことにより付与された価値を示す画像である。言い換えれば、第2の価値画像215Aは、作業者が危険種類画像214Aに対する操作を行い、作業者が体験した危険の種類を報告することにより付与された価値を示す画像である。第2の価値は、例えば、5ptである。第2の価値は、第1の価値と同じ価値であってよい。また、第2の価値は、第1の価値よりも小さくてもよい。第2の価値は、第1の価値よりも大きくてもよい。
【0096】
取得部202が体験情報を取得した場合、直ぐに端末側送信部203が体験情報をサーバ側受信部301に向けて送信する例について説明したが、確認画面が表示されるようにしてもよい。例えば、取得部202が墜落・転落体験情報を取得した場合、表示部201は、「“墜落・転落”で間違いないですか?」という文字列とともに、「いいえ」ボタン、および「はい」ボタンを表示させてもよい。
【0097】
この場合、作業者が「はい」ボタンに対する操作を行うことに応じて、端末側送信部203が墜落・転落体験情報をサーバ側受信部301に向けて送信する。また、作業者が「いいえ」ボタンに対する操作を行うことに応じて、表示部201は、再び、ヒヤリハット選択画面214を表示させる。
【0098】
ポイント取得画面215は、危険が発生したときの状況を示す状況情報を取得するための協力ボタン215B、および状況情報の取得を保留するための保留ボタン215Cを含む。協力ボタン215Bは、例えば、「協力する」との文字列が付されたボタン形状の画像である。保留ボタン215Cは、例えば、「今はしない」との文字列が付されたボタン形状の画像である。協力ボタン215Bは、作業者が状況情報の入力に協力するときに操作される。保留ボタン215Cは、作業者が状況情報の入力を保留するときに操作される。
【0099】
作業者が保留ボタン215Cに対する操作を行った場合、取得部202は、作業者が状況情報の入力を保留することを示す入力保留情報を取得する。取得部202が入力保留情報を取得すると、表示部201は、例えば、マイページ画面を表示させる。これにより、第1段階の報告が完了する。
【0100】
マイページ画面には、作業者が体験した危険を示す画像であって、報告が未だ完了していない危険を示す画像、およびすでに報告が完了した危険を示す画像が表示される。報告が未だ完了していない危険を示す画像とは、状況情報、および後述する原因情報、詳細情報、対策案情報、および間接的要因情報の少なくともいずれかの入力が完了していない危険を示す画像である。すでに報告が完了した危険を示す画像とは、作業者が体験した危険に関して入力すべきすべての情報の入力が完了したことを示す画像である。
【0101】
図16は、マイページ画面の一例を示す図である。マイページ画面216には、報告が未だ完了していない危険を示す画像216Aとして、例えば、墜落・転落体験ボタンが表示される。報告が未だ完了していない危険を示す画像216Aには、「入力待ち」との文字列が含まれる。また、すでに報告が完了した危険を示す画像216Bとして、例えば、激突され体験ボタンが表示される。すでに報告が完了した危険を示す画像216Bには、「入力待ち」との文字列は含まれない。作業者は、マイページ画面216に表示された報告が未だ完了していない危険を示す画像216Aに対する操作を行うことにより、保留されていた報告の入力を再開することができる。
【0102】
ポイント取得画面215において、作業者が協力ボタン215Bに対する操作を行った場合、取得部202は、作業者が「状況」(グループ2)報告の入力に協力することを示す入力協力情報を取得する。取得部202が入力協力情報を取得すると、表示部201は、表示画面に体験者情報入力画面を表示させる。ポイント取得画面215に表示された協力ボタン215Bに対する操作が行われることにより、第2段階の報告が開始される。
【0103】
図17は、体験者情報入力画面の一例を示す図である。体験者情報入力画面217には、1または複数の体験者情報入力画像217Aが含まれる。複数の体験者情報入力画像217Aには、例えば、職種、年齢および、経験年数の入力を受け付けるためのプルダウンメニューが含まれる。体験者情報入力画面217は、グループ2に属する質問がなされる画面でもある。体験者情報入力画面217では「状況」の表示がされている。画面では「有無」から移動して「状況」となっていることが表示されている。
【0104】
体験者情報入力画面217に複数のページが含まれる場合、図17に示すように「次へ」との文字列を含む次へボタンが表示されてもよい。
【0105】
作業者がそれぞれのプルダウンメニューから該当するメニュー項目を選択して完了ボタン(不図示)に対する操作を行うことにより、取得部202は、体験者情報を取得する。取得部202が体験者情報を取得すると、表示部201は、状況情報入力画面を表示画面に表示させる。
【0106】
図18は、状況情報入力画面の一例を示す図である。状況情報入力画面218には、危険が発生したときの状況を示す状況情報を受け付けるための1または複数の状況画像218Aが含まれる。複数の状況画像218Aは、複数の入力領域を含んでいる。複数の入力領域は、例えば、危険が発生した日時、場所、危険が発生したときに作業者が何をしようとしていたか、具体的にどのようになったか、もし災害になっていたとしたら災害レベルはどの程度になっていたと考えるかなどの状況情報を入力するための領域を含んでいる。状況情報入力画面218は、グループ2に属する質問がなされる画面でもある。状況情報入力画面218では「状況」の表示がされている。画面では「有無」から移動して「状況」となっていることが表示されている。
【0107】
作業者が1または複数の入力領域に状況情報を入力して完了ボタンに対する操作を行うと、取得部202は、状況情報を取得する。
【0108】
取得部202が状況情報を取得すると、端末側送信部203は、体験者情報および状況情報をサーバ側受信部301に向けて送信する。サーバ側受信部301は、端末側送信部203から送信された体験者情報および状況情報を受信する。
【0109】
登録部302は、サーバ側受信部301が受信した体験者情報および状況情報を登録する。登録部302は、例えば、サーバ3の不揮発性メモリ34の所定の記憶領域に体験者情報および状況情報を登録する。登録部302は、例えば、端末識別子に関連付けて体験者情報および状況情報を登録する。
【0110】
価値付与部303は、体験情報および状況情報が受信され、体験情報および状況情報が登録されることに応じて、第3の価値を付与する。
【0111】
サーバ側送信部304は、価値付与部303によって第3の価値が付与されることに応じて、第3の価値の大きさを示す第3の価値情報を端末側受信部204に向けて送信する。端末側受信部204は、サーバ側送信部304から送信された第3の価値情報を受信する。
【0112】
加算部205は、端末側受信部204によって第3の価値情報が受信された場合、すでに取得された報告ポイントに第3の価値を加算する。
【0113】
表示部201は、加算部205によって第3の価値が加算されることに応じて、ポイント取得画面を表示画面に表示させる。
【0114】
図19は、ポイント取得画面の一例を示す図である。ポイント取得画面219は、第3の価値が付与されたことを示す第3の価値画像219Aを含む。つまり、表示部201は、第3の価値が付与されたことを示す第3の価値画像219Aを表示画面に表示させる。これで第2段階の報告が完了することになる。
【0115】
第3の価値画像219Aは、取得部202が体験者情報および状況情報を取得したことにより付与された価値を示す画像である。言い換えれば、第3の価値画像219Aは、作業者が体験者情報入力画面217、および状況情報入力画面218に対する操作を行い、作業者が体験者情報を入力し、危険が発生したときの状況を報告することにより付与された価値を示す画像である。第3の価値は、例えば、10ptである。第3の価値は、第1の価値、および第2の価値よりも大きくてよい。また、第3の価値は、第1の価値、および第2の価値と同じ、または第3の価値は、第1の価値、および第2の価値よりも小さくてもよい。
【0116】
ポイント取得画面219は、危険が発生した原因を示す原因情報、危険が発生したときの状況の詳細に関する詳細情報、および危険の発生を防止する対策案を示す対策案情報のうちの少なくともいずれかを取得するための協力ボタン219B、ならびに、原因情報、詳細情報、および対策案情報の取得を保留するための保留ボタン219Cを含む。
【0117】
作業者が保留ボタン219Cに対する操作を行った場合、取得部202は、作業者が原因情報、詳細情報、および対策案情報の入力を保留することを示す入力保留情報を取得する。取得部202が入力保留情報を取得すると、表示部201は、例えば、マイページ画面216を表示させる。
【0118】
作業者が協力ボタン219Bに対する操作を行った場合、取得部202は、作業者が原因情報、詳細情報、および対策案情報、すなわち「対策」(グループ3)報告の入力に協力することを示す入力協力情報を取得する。取得部202が入力協力情報を取得すると、表示部201は、表示画面に原因情報入力画面を表示させる。ポイント取得画面219に表示された協力ボタン219Bに対する操作が行われることにより、第3段階の報告が開始される。
【0119】
図20は、原因情報入力画面の一例を示す図である。原因情報入力画面220には、1または複数の原因情報入力画像220Aが含まれる。複数の原因情報入力画像220Aには、例えば、設備・機械に問題があったこと、工具・保護具に問題があったこと、現場の作業環境(騒音、照明、温度、換気など)に問題があったこと、作業方法に問題があったこと、連絡・連携ミスがあったこと、確認が不足していたこと、よく考えずに行動してしまったこと、考え事をしていたこと、および、よく見えなかったことを示す原因情報を受け付けるための原因情報ボタンを含む。原因情報入力画面220は、グループ3に属する質問がなされる画面でもある。原因情報入力画面220では「対策」の表示がされている。画面では「対策」から移動して次に「体調」となることが表示されている。図20では、表示された発生原因のうち作業者によって選択されたものを塗り潰されたチェックマークで、選択されていないものを白抜きされたチェックマークで示している。
【0120】
原因情報入力画面220に複数のページが含まれる場合、図20に示すように「次へ」との文字列を含む次へボタンが表示されてもよい。
【0121】
作業者が1または複数の原因情報ボタンに対する操作を行った後、完了ボタン(不図示)に対する操作を行うと、取得部202は、原因情報ボタンがそれぞれ示す原因情報を取得する。
【0122】
取得部202が原因情報を取得すると、表示部201は、詳細情報入力画面を表示画面に表示させる。
【0123】
図21は、詳細情報入力画面の一例を示す図である。詳細情報入力画面221には、詳細情報の入力を受け付けるための1または複数の入力領域221Aが含まれる。複数の入力領域221Aには、作業者が撮像した作業現場の写真を貼り付けることができるようにしてもよい。例えば、表示部201は、入力領域221Aに写真追加ボタンを表示させ、写真追加ボタンに対する作業者の操作に基づいて、端末装置2のカメラで撮像された写真を入力領域221Aに貼り付けるようにすればよい。また、複数の入力領域221Aには、作業者がタッチペンなどを用いて描く文字列、またはイラストを貼り付けることができるようにしてもよい。詳細情報入力画面221は、グループ3に属する質問がなされる画面でもある。詳細情報入力画面221では「対策」の表示がされている。画面では「対策」から移動して次に「体調」となることが表示されている。
【0124】
詳細情報入力画面221に複数のページが含まれる場合、図21に示すように「次へ」との文字列を含む次へボタンが表示されてもよい。
【0125】
作業者が1または複数の入力領域221Aに詳細情報の入力を行った後、完了ボタン(不図示)に対する操作を行うと、取得部202は、入力領域221Aに入力された詳細情報を取得する。取得部202が詳細情報を取得すると、表示部201は、対策案情報入力画面を表示画面に表示させる。
【0126】
図22は、対策案情報入力画面の一例を示す図である。対策案情報入力画面222には、作業者に対して対策案の入力を促す文言222Aが表示される。また、対策案情報入力画面222は、1または複数の入力領域222Bが含まれる。1または複数の入力領域222Bには、作業者が体験した危険の発生を防止するための対策案が入力される。対策案情報入力画面222は、グループ3に属する質問がなされる画面でもある。対策案情報入力画面222では「対策」の表示がされている。画面では「対策」から移動して次に「体調」となることが表示されている。
【0127】
作業者が1または複数の入力領域222Bに対して対策案の入力を行った後、完了ボタンに対する操作を行うと、取得部202は、対策案情報を取得する。
【0128】
取得部202が対策案情報を取得すると、端末側送信部203は、原因情報、詳細情報、および対策案情報をサーバ側受信部301に向けて送信する。サーバ側受信部301は、端末側送信部203から送信された原因情報、詳細情報、および対策案情報を受信する。
【0129】
登録部302は、サーバ側受信部301が受信した原因情報、詳細情報、および対策案情報を登録する。登録部302は、例えば、サーバ3の不揮発性メモリ34の所定の記憶領域に原因情報、詳細情報、および対策案情報を登録する。登録部302は、例えば、端末識別子に関連付けて原因情報、詳細情報、および対策案情報を登録する。
【0130】
価値付与部303は、原因情報、詳細情報、および対策案情報が受信され、原因情報、詳細情報、および対策案情報が登録されることに応じて、第4の価値を付与する。サーバ側送信部304は、価値付与部303によって第4の価値が付与されることに応じて、第4の価値の大きさを示す第4の価値情報を端末側受信部204に向けて送信する。端末側受信部204は、サーバ側送信部304から送信された第4の価値情報を受信する。
【0131】
加算部205は、端末側受信部204によって第4の価値情報が受信された場合、すでに取得された報告ポイントに第4の価値を加算する。
【0132】
表示部201は、加算部205によって第4の価値が加算されることに応じて、ポイント取得画面を表示画面に表示させる。
【0133】
図23は、ポイント取得画面の一例を示す図である。ポイント取得画面223は、第4の価値が付与されたことを示す第4の価値画像223Aを含む。つまり、表示部201は、第4の価値が付与されたことを示す第4の価値画像223Aを表示画面に表示させる。これで第3段階の報告が完了することになる。
【0134】
第4の価値画像223Aは、取得部202が原因情報、詳細情報、および対策案情報を取得したことにより付与された価値を示す画像である。言い換えれば、第4の価値画像223Aは、作業者が原因情報入力画面220、詳細情報入力画面221、および対策案情報入力画面222に対する操作を行い、作業者が原因情報、詳細情報、および対策案情報を入力したことにより付与された価値を示す画像である。第4の価値は、例えば、15ptである。第4の価値は、第1の価値、第2の価値、および第3の価値よりも大きくてよい。また、第4の価値は、第1の価値、第2の価値、および第3の価値と同じ、または第1の価値、第2の価値、および第3の価値よりも小さくてもよい。
【0135】
ポイント取得画面223は、背後要因、あなたの状態、あなたの仕事について、あなたの周りの方々について、「ヒヤリハット」が事故や災害に至らなかった理由、「ヒヤリハット」が事故や災害にならず直前で回避するのに役立ったと思われる活動は以下のいずれですか、という体験した危険における間接的な要因に関する事項のうち少なくともいずれかの間接的要因情報を取得するための協力ボタン223B、および間接的要因情報の取得を保留するための保留ボタン223Cを含む。
【0136】
作業者が保留ボタン223Cに対する操作を行った場合、取得部202は、作業者が間接的要因情報の入力を保留することを示す入力保留情報を取得する。取得部202が入力保留情報を取得すると、表示部201は、例えば、マイページ画面216を表示させる。これにより、第3段階の報告が完了する。
【0137】
作業者が協力ボタン223Bに対する操作を行った場合、取得部202は、作業者が間接的要因情報、すなわち「体調」(グループ4)報告の入力に協力することを示す入力協力情報を取得する。取得部202が入力協力情報を取得すると、表示部201は、表示画面に間接的要因情報入力画面を表示させる。ポイント取得画面223に表示された協力ボタン223Bに対する操作が行われることにより、第4段階の報告が開始される。
【0138】
図24A図24Lはそれぞれ、間接的要因情報入力画面の例を示す図である。間接的要因情報入力画面224は、複数のページが含まれていてよい。第1ページ目(図24A)には、例えば、ヒヤリハットが起こった背後要因として当てはまる事項を示す情報を受け付けるための1または複数の背後要因情報入力画像224Aが含まれる。複数の背後要因情報入力画像224Aは、例えば、非常にたくさんの仕事をしなければならなかったこと、時間内に仕事が処理しきれなかったこと、一生懸命働かなければならなかったことをそれぞれ示す背後要因情報を受け付けるための背後要因情報ボタンを含む。これらの情報は、例えば、複数の段階から選択される。例えば、「そうだ」、「ややそう」、「ややちがう」および「ちがう」の4つの段階から選択される。
背後要因情報入力画像224Aが含まれる間接的要因情報入力画面224は、グループ4に属する質問がなされる画面でもある。この間接的要因情報入力画面224では「体調」の表示がされている。画面では前の「対策」から移動して「体調」となっていることが表示されている。(後述する作業者心身状態情報入力画像、モチベーション状態情報入力画像、上司コミュニケーション状態情報入力画像、同僚コミュニケーション状態情報入力画像、事故回避要因選択情報入力画像、事故回避要因記載情報入力画像及び事故回避活動情報入力画像が含まれる間接的要因情報入力画面についても同様である。)
【0139】
第2ページ目(図24B)には、最近の作業者の心身の状態に関して当てはまる事項を示す情報を受け付けるための1または複数の作業者心身状態情報入力画像224Bが含まれる。複数の作業者心身状態情報入力画像224Bは、例えば、ひどく疲れていること、へとへとであること、だるいこと、気がはりつめていること、不安であること、落ち着かないこと、ゆううつであること、何をするにも面倒であること、気分が晴れないこと、食欲がないこと、および、よく眠れないことをそれぞれ示す心身状態情報を受け付けるための心身状態情報ボタンを含む。図24Bでは、表示された作業者心身状態のうち作業者によって選択されたものを塗り潰されたチェックマークで、選択されていないものを白抜きされたチェックマークで示している。
【0140】
第3ページ目(図24C)には、第2ページ目で示した事項に関して当てはまった事項が起こる頻度を示す1または複数の作業者心身状態情報入力画像224Cが含まれる。頻度は、例えば、複数の段階から選択される。例えば、「時々」、「しばしば」および「いつも」の3つの段階から選択される。
【0141】
第4ページ目(図24D)には、作業者の仕事の状況(仕事へのモチベーション)に関して当てはまる事項を示す情報を受け付けるための1または複数のモチベーション状態情報入力画像224Dが含まれる。複数のモチベーション状態情報入力画像224Dは、例えば、自分のペースで仕事ができたこと、自分の仕事の順番・やり方を決めることができたこと、職場の仕事の方針に自分の意見を反映できたこと、職場では、気持ちがはつらつとしていること、自分の仕事に誇りを感じること、仕事に集中しているとき、幸せだと感じることをそれぞれ示すモチベーション状態情報を受け付けるためのモチベーション状態情報ボタンを含む。図24Dでは、表示されたモチベーション状態のうち作業者によって選択されたものを白抜きされたチェックマークで、選択されていないものを塗り潰されたチェックマークで示している。
【0142】
第5ページ目(図24E)には、第4ページ目で示した事項に関して当てはまった事項が起こる頻度を示す1または複数のモチベーション状態情報入力画像224Eが含まれる。頻度は、例えば、複数の段階から選択される。例えば、「時々」、「しばしば」および「いつも」の3つの段階から選択される。
【0143】
第6ページ目(図24F)には、作業者とその上司との関係に関する事項を示す上司コミュニケーション情報を受け付けるための1または複数の上司コミュニケーション状態情報入力画像224Fが含まれる。複数の上司コミュニケーション状態情報入力画像224Fは、例えば、気軽に話ができるか、困ったときに頼りになるか、個人的な相談をしたら聞いてくれるかなどをそれぞれ示す上司コミュニケーション状態情報を受け付けるための上司コミュニケーション状態情報ボタンを含む。これらの事項は、例えば、複数の段階から選択される。例えば、「とても」、「まあまあ」、「少し」および「全くない」の4つの段階から選択される。
【0144】
第7ページ目(図24G)には、作業者とその同僚との関係に関する事項を示す同僚コミュニケーション情報を受け付けるための1または複数の同僚コミュニケーション状態情報入力画像224Gが含まれる。複数の同僚コミュニケーション状態情報入力画像224Gは、例えば、気軽に話ができるか、困ったときに頼りになるか、個人的な相談をしたら聞いてくれるかなどをそれぞれ示す同僚コミュニケーション状態情報を受け付けるための同僚コミュニケーション状態情報ボタンを含む。これらの事項は、例えば、複数の段階から選択される。例えば、「とても」、「まあまあ」、「少し」および「全くない」の4つの段階から選択される。
【0145】
第8ページ目(図24H)には、今回、事故や災害に至らなかった理由として当てはまる事項を選択して示す事故回避要因選択情報を受け付けるための1または複数の事故回避要因選択情報入力画像224Hが含まれる。複数の事故回避要因選択情報入力画像224Hは、例えば、知識や経験を活かすことができたこと、体力があった(運動神経がよかった)こと、状況がいつもと違っていたため予測できたこと、何かが起こりそうな予感がしたこと、周りに注意を払っていたこと、とっさの機転が利いた(知恵が働いた)こと、リーダーや仲間からとっさに注意されたこと、安全帯などの保護具に助けられたこと、警報ブザーなどの機械設備に助けられたこと、および偶然に助けられたことをそれぞれ示す事故回避要因情報をあらかじめ用意された中から選択されて受け付けるための事故回避要因情報ボタンを含む。図24Hでは、表示された事故回避要因のうち作業者によって選択されたものを白抜きされたチェックマークで、選択されていないものを塗り潰されたチェックマークで示している。
【0146】
第9ページ目(図24I)には、第8ページ目で示した事項に関して当てはまった事項のレベルを示す1または複数の事故回避要因選択情報入力画像224Iが含まれる。レベル、例えば、複数の段階から選択される。例えば、「少し」、「まあまあ」および「とても」の3つの段階から選択される。
【0147】
第10ページ目(図24J)には、今回、事故や災害に至らなかった作業者が考える理由を具体的に記載して示す情報を受け付けるための1または複数の事故回避要因記載情報入力画像224Jが含まれる。事故回避要因記載情報入力画像224Jは、例えば、作業者が文字を入力可能な入力領域である。
【0148】
第11ページ目(図24K)、および第12ページ目(図24L)には、今回、事故や災害を直前で回避するのに役立ったと思われる活動に関する事項を示す事故回避活動情報を受け付けるための1または複数の事故回避活動情報入力画像224K、224Lが含まれる。複数の事故回避活動情報入力画像224K、224Lは、例えば、安全教育・過去の体験、作業の事前準備、作業中の安全指導・確認、作業環境の改善、および生活環境の改善をそれぞれ示す事故回避活動情報を受け付けるための事故回避活動情報ボタンを含む。
【0149】
安全教育・過去の体験には、例えば、過去のヒヤリハット体験、同僚や先輩の話、安全衛生教育での講話、危険予知訓練、災害事例の周知、危険体感教育、避難訓練、および安全表彰が含まれる。
【0150】
作業の事前準備には、例えば、現場での朝礼、夕礼、現地ミーティング、日々のKY活動、リスクアセスメント、機械設備の点検、作業手順書の周知、および体操が含まれる。
【0151】
作業中の安全指導・確認には、現場パトロール、作業状況の監視、周囲の状況把握、人への目配りが含まれる。
【0152】
作業環境の改善には、危険個所の見える化、安全標識の設置、4S(整理・整頓・清掃・清潔)、リーダーや仲間とのコミュニケーション、懇親会・レクリエーション、くつろげる休憩時間と場所が含まれる。
【0153】
生活環境の改善には、バランスのよい食事、悩みを相談する、よい睡眠が含まれる。
図24Lでは、表示された事故回避活動のうち作業者によってリスクアセスメントが選択されたことを太字枠で囲まれたことで示している。
【0154】
図25は、すべての入力が完了し、報告内容の送信を作業者に促すための報告送信画像225である。報告送信画像225には、作業者が体験した危険に関するすべての情報の入力が完了したことを示す情報が表示される。また、報告送信画像225には、作業者の所属、および氏名を入力されるための入力領域が表示される。作業者は、所属、および氏名を入力し、報告送信ボタン225Aを操作することにより、入力された間接的要因情報を情報の報告が完了する。これにより、取得部202は、間接的要因情報を取得する。
【0155】
取得部202が間接的要因情報を取得すると、端末側送信部203は、間接的要因情報をサーバ側受信部301に向けて送信する。サーバ側受信部301は、端末側送信部203から送信された間接的要因情報を受信する。
【0156】
登録部302は、サーバ側受信部301が受信した間接的要因情報を登録する。登録部302は、例えば、サーバ3の不揮発性メモリ34の所定の記憶領域に間接的要因情報を登録する。登録部302は、例えば、端末識別子に関連付けて間接的要因情報を登録する。
【0157】
価値付与部303は、間接的要因情報が受信され、間接的要因情報が登録されることに応じて、第5の価値を付与する。サーバ側送信部304は、価値付与部303によって第5の価値が付与されることに応じて、第5の価値の大きさを示す第5の価値情報を端末側受信部204に向けて送信する。端末側受信部204は、サーバ側送信部304から送信された第5の価値情報を受信する。
【0158】
加算部205は、端末側受信部204によって第5の価値情報が受信された場合、すでに取得された報告ポイントに第5の価値を加算する。
【0159】
表示部201は、加算部205によって第5の価値が加算されることに応じて、ポイント取得画面を表示画面に表示させる。
【0160】
図26は、ポイント取得画面の一例を示す図である。ポイント取得画面226は、第5の価値が付与されたことを示す第5の価値画像226Aを含む。つまり、表示部201は、第5の価値が付与されたことを示す第5の価値画像226Aを表示画面に表示させる。これにより、第4段階を含むすべての段階の報告が完了する。
【0161】
第5の価値画像226Aは、取得部202が間接的要因情報を取得したことにより付与された価値を示す画像である。言い換えれば、第5の価値画像226Aは、作業者が間接的要因情報入力画面224に対する操作を行い、作業者が間接的要因情報を入力したことにより付与された価値を示す画像である。第5の価値は、例えば、50ptである。第5の価値は、第1の価値、第2の価値、第3の価値、および第4の価値よりも大きくてよい。また、第5の価値は、第1の価値、第2の価値、第3の価値、および第4の価値と同じ、または第1の価値、第2の価値、第3の価値、および第4の価値よりも小さくてもよい。
【0162】
ポイント取得画面226は、OKボタン226Bを含む。作業者がOKボタン226Bに対する操作を行った場合、取得部202は、作業者が間接的要因情報の入力を完了したことを示す入力完了情報を取得する。取得部202が入力完了情報を取得すると、表示部201は、マイページ画面216を表示させる。
【0163】
次に、作業者の端末装置2に対する操作、ならびに端末装置2およびサーバ3における処理の流れについて説明する。図27は、作業者が報告支援システムを利用するときの作業者の認証に関する処理の流れの概要を示すシーケンス図である。
【0164】
作業者のアプリ起動操作に基づいて、端末装置2は、アプリを起動する(ステップS1)。アプリとは、報告支援システムを構成する端末装置用報告支援プログラムである。アプリが起動すると、コード読取画面211が表示画面に表示される(ステップS2)。
【0165】
表示画面にコード読取画面211が表示され、作業者の操作により作業現場を識別するコードがコード読取画面211内の所定の枠211A内に収められると、端末装置2は、コード読み取りを行う(ステップS3)。
【0166】
コードの読み取りが行われると、端末識別子がサーバ3に向けて送信される(ステップS4)。サーバ3において端末識別子が受信されると、サーバ3では端末識別子に基づいてユーザ認証が行われる(ステップS5)。
【0167】
ユーザ認証が行われると、サーバ3から端末装置2に向けて認証結果が送信される(ステップS6)。
【0168】
端末装置2が認証結果を受信すると、端末装置2は読み取った作業現場を識別するコードのコード情報をサーバ3に送信する(ステップS7)。
【0169】
サーバ3がコード情報を受信すると、サーバ3はコード情報に基づいて作業現場に関する作業現場情報を端末装置2に送信する(ステップS8)。端末装置2が作業現場情報を受信すると、表示画面にはトップ画面212が表示される(ステップS9)。
【0170】
次に、作業者が「有無」の報告をするとき(第1段階)の処理の流れについて説明する。図28は、作業者が危険を体験しなかったことを報告するときに実行される処理の流れの概要を示すシーケンス図である。
【0171】
作業者がトップ画面212において体験無し画像212Dに対する操作を行うと、端末側送信部203は、体験無し情報をサーバ側受信部301に向けて送信する(ステップS11)。
【0172】
体験無し情報が受信されると、サーバ3の登録部302は、体験無し情報を登録する(ステップS12)。体験無し情報が登録されると、価値付与部303は、第1の価値を付与する(ステップS13)。第1の価値が付与されると、サーバ側送信部304は、第1の価値情報を端末装置2に送信する(ステップS14)。
【0173】
端末装置2が第1の価値情報を受信すると、加算部205がポイント加算を行う(ステップS15)。ポイント加算とは、すでに取得された報告ポイントに第1の価値を加算することである。
【0174】
ポイント加算が行われると、表示部201はポイント取得画面213を表示画面に表示させる(ステップS16)。
【0175】
作業者がポイント取得画面213に表示されたOKボタン213Bに対する操作を行うと、表示部201は、トップ画面212を表示させる(ステップS17)。
【0176】
次も、作業者が「有無」の報告をするとき(第1段階)の処理の流れについて説明する。図29は、作業者が危険を体験したことを報告するときの処理の流れの概要を示すシーケンス図である。
【0177】
作業者が、例えば、トップ画面212において報告画像212Eに対する操作を行うと、表示部201は、ヒヤリハット選択画面214を表示させる(ステップS21)。
【0178】
次に、作業者がヒヤリハット選択画面214に表示された危険種類画像214Aに対する操作を行うと、端末側送信部203は、体験情報をサーバ側受信部301に向けて送信する(ステップS22)。
【0179】
体験情報が受信されると、サーバ3の登録部302は、体験情報を登録する(ステップS23)。体験情報が登録されると、価値付与部303は、第2の価値を付与する(ステップS24)。第2の価値が付与されると、サーバ側送信部304は、第2の価値情報を端末装置2に送信する(ステップS25)。
【0180】
端末装置2が第2の価値情報を受信すると、加算部205がポイント加算を行う(ステップS26)。ポイント加算が行われると、表示部201はポイント取得画面215を表示画面に表示させる(ステップS27)。
【0181】
作業者がポイント取得画面215に表示された保留ボタン215Cに対する操作を行うと、表示部201は、マイページ画面216を表示させる(ステップS28)。これにより、作業者は、体験した危険に関する報告を中断する。
【0182】
次に、作業者が中断していた報告を再開し、「状況」報告を行うとき(第2段階)の処理の流れについて説明する。図30は、第2段階における情報の入力が行なわれるときの処理の流れの概略を示すシーケンス図である。
【0183】
作業者は、マイページ画面216において、未だ報告が完了していない危険を示す画像に対する操作を行う。作業者が、例えば、墜落・転落体験ボタンに対する操作を行うと、表示部201は、体験者情報入力画面217を表示画面に表示させる(ステップS31)。
【0184】
作業者が体験者情報入力画面217において体験者情報の入力を完了させると、表示部201は、状況情報入力画面218を表示画面に表示させる(ステップS32)。
【0185】
作業者が状況情報入力画面218において状況情報の入力を完了させると、端末側送信部203は、体験者情報、および状況情報をサーバ3に向けて送信する(ステップS33)。
【0186】
体験者情報、および状況情報が受信されると、サーバ3の登録部302は、体験者情報、および状況情報を登録する(ステップS34)。体験者情報、および状況情報が登録されると、価値付与部303は、第3の価値を付与する(ステップS35)。第3の価値が付与されると、サーバ側送信部304は、第3の価値情報を端末装置2に送信する(ステップS36)。
【0187】
端末装置2が第3の価値情報を受信すると、加算部205がポイント加算を行う(ステップS37)。ポイント加算が行われると、表示部201はポイント取得画面219を表示画面に表示させる(ステップS38)。
【0188】
作業者がポイント取得画面219に表示された保留ボタン219Cに対する操作を行うと、表示部201は、マイページ画面216を表示させる(ステップS39)。これにより、作業者は、体験した危険に関する報告を中断する。
【0189】
次に、作業者が中断していた報告を再開し、「対策」報告を行うとき(第3段階)の処理の流れについて説明する。図31は、第3段階における情報の入力を行うときの処理の流れの概略を示すシーケンス図である。
【0190】
作業者は、マイページ画面216において、未だ報告が完了していない危険を示す画像に対する操作を行う。作業者が、例えば、墜落・転落体験ボタンに対する操作を行うと、表示部201は、原因情報入力画面220を表示画面に表示させる(ステップS41)。
【0191】
作業者が原因情報入力画面220において原因情報の入力を完了させると、表示部201は、詳細情報入力画面221を表示画面に表示させる(ステップS42)。
【0192】
作業者が詳細情報入力画面221において詳細情報の入力を完了させると、表示部201は、対策案情報入力画面222を表示画面に表示させる(ステップS43)。
【0193】
作業者が対策案情報入力画面222において対策案情報の入力を完了させると、端末側送信部203は、原因情報、詳細情報および対策案情報をサーバ3に向けて送信する(ステップS44)。
【0194】
原因情報、詳細情報および対策案情報が受信されると、サーバ3の登録部302は、原因情報、詳細情報および対策案情報を登録する(ステップS45)。原因情報、詳細情報および対策案情報が登録されると、価値付与部303は、第4の価値を付与する(ステップS46)。第4の価値が付与されると、サーバ側送信部304は、第4の価値情報を端末装置2に送信する(ステップS47)。
【0195】
端末装置2が第4の価値情報を受信すると、加算部205がポイント加算を行う(ステップS48)。ポイント加算が行われると、表示部201はポイント取得画面223を表示画面に表示させる(ステップS49)。
【0196】
作業者がポイント取得画面223に表示された保留ボタン223Cに対する操作を行うと、表示部201は、マイページ画面216を表示させる(ステップS50)。これにより、作業者は、体験した危険に関する報告を中断する。
【0197】
次に、作業者が中断していた報告を再開し、「体調」報告を行うとき(第4段階)の処理の流れについて説明する。図32は、第4段階における情報の入力を行うときの処理の流れの概要を示すシーケンス図である。
【0198】
作業者は、マイページ画面216において、未だ報告が完了していない危険を示す画像に対する操作を行う。作業者が、例えば、墜落・転落体験ボタンに対する操作を行うと、表示部201は、間接的要因情報入力画面224を表示画面に表示させる(ステップS51)。
【0199】
作業者が間接的要因情報入力画面224において間接的要因情報の入力を完了させると、端末側送信部203は、間接的要因情報をサーバ3に向けて送信する(ステップS52)。
【0200】
間接的要因情報が受信されると、サーバ3の登録部302は、間接的要因情報を登録する(ステップS53)。間接的要因情報が登録されると、価値付与部303は、第5の価値を付与する(ステップS54)。第5の価値が付与されると、サーバ側送信部304は、第5の価値情報を端末装置2に送信する(ステップS55)。
【0201】
端末装置2が第5の価値情報を受信すると、加算部205がポイント加算を行う(ステップS56)。ポイント加算が行われると、表示部201はポイント取得画面226を表示画面に表示させる(ステップS57)。
【0202】
作業者がポイント取得画面226に表示されたOKボタン226Bに対する操作を行うと、表示部201は、トップ画面212を表示させる(ステップS58)。これにより、作業者が体験した危険に関する報告が完了する。
【0203】
以上説明したように、サーバ3は、作業者が体験した危険の種類を示す体験情報、または作業者が危険を体験しなかったことを示す体験無し情報を受信し、体験無し情報を受信したことに応じて第1の価値を付与し、体験情報を受信したことに応じて第2の価値を付与する。言い換えると、サーバ用報告支援プログラムは、作業者が体験した危険の種類を示す体験情報、または作業者が危険を体験しなかったことを示す体験無し情報を受信することと、体験無し情報を受け付けたことに応じて第1の価値を付与し、体験情報を受信したことに応じて第2の価値を付与することと、をコンピュータに実行させる。
【0204】
また、端末装置2は、作業者が危険を体験しなかったことを示す体験無し情報、または作業者が体験した危険の種類を示す体験情報を取得する。端末装置2が体験無し情報を取得した場合、第1の価値が付与されたことを示す第1の価値画像213Aを表示画面に表示させる。一方、体験情報を取得した場合、第2の価値が付与されたことを示す第2の価値画像215Aを表示画面に表示させる。言い換えると、サーバ用報告支援プログラムは、作業者が危険を体験しなかったことを示す体験無し情報、または作業者が体験した危険の種類を示す体験情報を取得することと、体験無し情報を取得することに応じて、第1の価値が付与されたことを示す第1の価値画像213Aを表示画面に表示させ、体験情報を取得することに応じて、第2の価値が付与されたことを示す第2の価値画像215Aを表示画面に表示させることと、をコンピュータに実行させる。
【0205】
したがって、報告支援システムは、作業者が危険を体験しなかった場合でも価値の付与を行うことができる。これにより、作業者に危険の体験をしなかったことを報告する動機を与えることができる。
【0206】
また、サーバ3は、体験情報を受信した場合に、危険が発生したときの状況を示す状況情報をさらに受信し、状況情報を受信したことに応じて、第3の価値情報を付与する。言い換えれば、サーバ用報告支援プログラムは、危険が発生したときの状況を示す状況情報を受信することと、状況情報を受信したことに応じて、第3の価値情報を付与することと、をさらにコンピュータに実行させる。
【0207】
また、端末装置2は、体験情報を受信した場合に、危険が発生したときの状況を示す状況情報を取得する。端末装置2が状況情報を取得した場合、第3の価値が付与されたことを示す第3の価値画像219Aを表示画面に表示させる。言い換えれば、端末装置用報告支援プログラムは、危険が発生したときの状況を示す状況情報を取得することと、状況情報を取得することに応じて、第3の価値が付与されたことを示す第3の価値画像219Aを表示画面に表示させることと、をさらにコンピュータに実行させる。
【0208】
したがって、報告支援システムは、作業者が危険を体験したときの状況を報告した場合に、さらに価値を付与することができる。これにより、作業者に危険の体験をしたときの状況を報告する動機を与えることができる。
【0209】
また、サーバ3は、体験情報を受信した場合に、危険が発生した原因を示す原因情報、危険が発生したときの状況の詳細に関する詳細情報を示す詳細情報、および危険の発生を防止するための対策案を示す対策案情報のうちの少なくともいずれかを受信し、原因情報、詳細情報、および対策案情報のうちの少なくともいずれかを受信したことに応じて、第4の価値を付与する。言い換えれば、サーバ用報告支援プログラムは、危険が発生した原因を示す原因情報、危険が発生したときの状況の詳細に関する詳細情報、および危険の発生を防止するための対策案を示す対策案情報のうちの少なくともいずれかを受信することと、原因情報、詳細情報、および対策案情報のうちの少なくともいずれかを受信したことに応じて、第4の価値を付与することと、をコンピュータに実行させる。
【0210】
また、端末装置2は、体験情報を受信した場合に、危険が発生した原因を示す原因情報、危険が発生したときの状況の詳細に関する詳細情報、および危険の発生を防止する対策案を示す対策案情報のうちの少なくともいずれかを取得する。端末装置2が原因情報、詳細情報、および対策案情報のうちの少なくともいずれかを取得した場合、第4の価値が付与されたことを示す第4の価値画像223Aを表示画面に表示させる。言い換えれば、端末装置用報告支援プログラムは、危険が発生した原因を示す原因情報、危険が発生したときの状況の詳細に関する詳細情報、および危険の発生を防止する対策案を示す対策案情報のうちの少なくともいずれかを取得することと、原因情報、詳細情報、および対策案情報のうちの少なくともいずれかを取得することに応じて、第4の価値が付与されたことを示す第4の価値画像223Aを表示画面に表示させることと、をさらにコンピュータに実行させる。
【0211】
したがって、報告支援システムは、危険が発生した原因、危険が発生したときの状況の詳細に関する詳細情報、および危険の発生を防止するための対策案を作業者が報告した場合に、さらに価値を付与することができる。これにより、危険が発生した原因、危険が発生したときの状況の詳細に関する詳細情報、および危険の発生を防止するための対策案を報告する動機を作業者に与えることができる。
【0212】
また、サーバ3は、体験情報を受信した場合に、作業者の体験した危険における間接的な要因に関する情報を受信し、間接的要因情報を受信したことに応じて、第5の価値を付与する。言い換えれば、サーバ用報告支援プログラムは、作業者の体験した危険における間接的要因情報を受信することと、間接的要因情報を受信したことに応じて、第5の価値情報を付与することと、をさらにコンピュータに実行させる。
【0213】
また、端末装置2は、体験情報を受信した場合に、作業者の体験した危険における間接的な要因に関する間接的要因情報を取得する。端末装置2が間接的要因情報を受信した場合、第5の価値が付与されたことを示す第5の価値画像226Aを表示画面に表示させる。言い換えれば、端末装置用報告支援プログラムは、作業者の体験した危険における間接的な要因に関する間接的要因情報を取得することと、間接的要因情報を取得することに応じて、第5の価値が付与されたことを示す第5の価値画像226Aを表示画面に表示させることと、をさらにコンピュータに実行させる。
【0214】
したがって、報告支援システムは、作業者の体験した危険における間接的要因を報告した場合に、さらに価値を付与することができる。これにより、作業者の体験した危険における間接的要因を報告する動機を与えることができる。
【0215】
本実施形態では、付与される価値は、報告する段階が増すごとに増加するように設定されていた。これは、段階が増えるごとに報告する内容がより多くなるために、そのインセンティブを報告する作業者に与えるためである。しかしながら、これに限られず、報告する内容の多少に関わらず、報告する段階が増すごとに付与する価値を増加するように設定するようにしても良い。例えば、第2段階の報告する内容が第3段階の報告する内容より多い場合であっても、第3段階の報告に対して付与する価値を第2段階の報告よりも大きく設定する。このような場合には、一つの危険体験に対して多くの関連情報を得ることができる。
また、報告する段階に関わらず、報告する内容に比例して付与する価値を増加させるようにしても良い。例えば、第2の段階の報告する内容が第3段階の報告する内容より多い場合に、第2段階の報告に対して付与する価値を第3段階の報告よりも大きく設定する。
【0216】
本実施形態では、第1段階の報告としてグループ1(「有無」)の報告を行った後、第2段階の報告としてグループ2(「状況」)の報告、第3段階の報告としてグループ3(「対策」)の報告、第4段階の報告としてグループ4(「体調」)の報告を順に行うものであったが、これに限られない。
例えば、第1段階の報告の後、第2段階の報告としてグループ3(「対策」)の報告、第3段階の報告としてグループ2(「状況」)の報告、第4段階の報告としてグループ4(「体調」)の報告を順に行うように順序を変更して報告を行うようなものであっても良い。
また、第1段階の報告の後、少なくともいずれかの段階の報告を省略するようなものであっても良い。
さらに、第4段階の報告をした後に、第5段階以降の報告を行うようにしても良い。
【0217】
本発明で報告によって付与される価値は、景品と交換できるようにしても良い。
【符号の説明】
【0218】
1 報告支援システム
2 端末装置
20 CPU
21 バス
22 ROM
23 RAM
24 不揮発性メモリ
25 インタフェース
26 入出力装置
27 通信装置
201 表示部
202 取得部
203 端末側送信部
204 端末側受信部
205 加算部
211 コード読取画面
211A 枠
212 トップ画面
212A 作業現場の名称を示す画像
212B 報告ポイントを示す画像
212C 日付を示す画像
212D 体験無し画像
212E 報告画像
212F 報告ボタン
212G マイページボタン
213 ポイント取得画面
213A 第1の価値画像
213B OKボタン
214 ヒヤリハット選択画面
214A 危険種類画像
215 ポイント取得画面
215A 第2の価値画像
215B 協力ボタン
215C 保留ボタン
216 マイページ画面
216A 報告が未だ完了していない危険を示す画像
216B すでに報告が完了した危険を示す画像
217 体験者情報入力画面
217A 体験者情報入力画像
218 状況情報入力画面
218A 状況画像
219 ポイント取得画面
219A 第3の価値画像
219B 協力ボタン
219C 保留ボタン
220 原因情報入力画面
220A 原因情報入力画像
221 詳細情報入力画面
221A 入力領域
222 対策案情報入力画面
222A 対策案の入力を促す文言
222B 入力領域
223 ポイント取得画面
223A 第4の価値画像
223B 協力ボタン
223C 保留ボタン
224 間接的要因情報入力画面
224A 背後要因情報入力画像
224B 作業者心身状態情報入力画像
224C 作業者心身状態情報入力画像
224D モチベーション状態情報入力画像
224E モチベーション状態情報入力画像
224F 上司コミュニケーション状態情報入力画像
224G 同僚コミュニケーション状態情報入力画像
224H 事故回避要因選択情報入力画像
224I 事故回避要因選択情報入力画像
224J 事故回避要因記載情報入力画像
224K 事故回避活動情報入力画像
224L 事故回避活動情報入力画像
225 報告送信画像
225A 報告送信ボタン
226 ポイント取得画面
226A 第5の価値画像
226B OKボタン
3 サーバ
30 CPU
31 バス
32 ROM
33 RAM
34 不揮発性メモリ
35 通信装置
301 サーバ側受信部
302 登録部
303 価値付与部
304 サーバ側送信部
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24A
図24B
図24C
図24D
図24E
図24F
図24G
図24H
図24I
図24J
図24K
図24L
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32