(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023167544
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】操作装置、飲料供給装置、及び、操作方法
(51)【国際特許分類】
H01H 35/00 20060101AFI20231116BHJP
B67D 1/08 20060101ALI20231116BHJP
G07F 9/00 20060101ALI20231116BHJP
G07F 13/00 20060101ALI20231116BHJP
【FI】
H01H35/00 C
B67D1/08 Z
G07F9/00 H
G07F13/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022078814
(22)【出願日】2022-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福島 直人
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 丈夫
【テーマコード(参考)】
3E044
3E047
3E082
5G055
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044CA01
3E044EA01
3E047BA01
3E047BA02
3E047CB09
3E047GA01
3E082AA02
3E082BB01
3E082CC03
3E082DD20
3E082FF09
5G055AA01
5G055AA03
5G055AA04
5G055AB02
5G055AG18
(57)【要約】
【課題】衛生的に操作できると共に、操作が行われたか否かの誤判定を抑制することができる操作装置を提供すること。
【解決手段】操作装置は、所定波長の検知光を出射する一方で、前記所定波長の光の受光状態に応じた大きさの検知信号を出力する光センサを有する非接触式操作部と、前記検知信号の大きさが判定閾値以上の場合、前記非接触式操作部に対する操作が行われたと判定する操作判定部と、前記操作判定部における誤判定を抑制する誤判定抑制部と、を備え、前記誤判定抑制部は、前記操作の待機時における前記検知信号の大きさと前記判定閾値との差が変更基準値未満の場合、前記判定閾値を大きくする。
【選択図】
図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定波長の検知光を出射する一方で、前記所定波長の光の受光状態に応じた大きさの検知信号を出力する光センサを有する非接触式操作部と、
前記検知信号の大きさが判定閾値以上の場合、前記非接触式操作部に対する操作が行われたと判定する操作判定部と、
前記操作判定部における誤判定を抑制する誤判定抑制部と、を備え、
前記誤判定抑制部は、前記操作の待機時における前記検知信号の大きさと前記判定閾値との差が変更基準値未満の場合、前記判定閾値を大きくする、
操作装置。
【請求項2】
前記誤判定抑制部は、
前記差が前記変更基準値未満であり、且つ、前記判定閾値に第1加算値を加えた値が前記判定閾値の設定上限値以上の場合、前記判定閾値を前記設定上限値に変更する、
請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記誤判定抑制部は、
前記判定閾値を前記設定上限値に変更する場合、操作の誤判定が発生する可能性がある旨、及び、外光の遮断を促す旨のうち少なくとも一方を報知部に報知させる、
請求項2に記載の操作装置。
【請求項4】
前記誤判定抑制部は、
前記差が前記変更基準値未満であり、前記判定閾値に前記第1加算値を加えた値が前記設定上限値未満であり、且つ、前記待機時における前記検知信号の大きさに第2加算値を加えた算出値が前記判定閾値以上の場合、前記判定閾値を前記算出値に変更する、
請求項2又は3に記載の操作装置。
【請求項5】
段階的な操作に用いられる複数の前記非接触式操作部を備え、
前記操作判定部及び前記誤判定抑制部は、操作の段階毎に、操作対象の前記非接触式操作部からの検知信号に基づく処理を行う一方で、非操作対象の前記非接触式操作部からの検知信号に基づく処理を行わない、
請求項1に記載の操作装置。
【請求項6】
前記光センサは、前記検知光の出射方向、及び、受光面が向く方向が、前記操作が行われる際のユーザの手指又は物体の仮想移動軌跡に対して傾斜するように配置されている、
請求項1に記載の操作装置。
【請求項7】
前記光センサは、前記仮想移動軌跡よりも上方において、前記検知光の出射方向、及び、受光面が向く方向が斜め下方向になるように配置されている、
請求項6に記載の操作装置。
【請求項8】
操作装置と、
前記操作装置に対する操作に応じた飲料を供給する飲料供給部と、を備え、
前記操作装置は、
所定波長の検知光を出射する一方で、前記所定波長の光の受光状態に応じた大きさの検知信号を出力する光センサを有する非接触式操作部と、
前記検知信号の大きさが判定閾値以上の場合、前記非接触式操作部に対する操作が行われたと判定する操作判定部と、
前記操作判定部における誤判定を抑制する誤判定抑制部と、を備え、
前記誤判定抑制部は、前記操作の待機時における前記検知信号の大きさと前記判定閾値との差が変更基準値未満の場合、前記判定閾値を大きくする、
飲料供給装置。
【請求項9】
前記誤判定抑制部は、
前記差が前記変更基準値未満であり、且つ、前記待機時における前記検知信号の大きさが供給中断閾値以上の場合、前記操作判定部に操作の判定処理を行わせない処理、及び、前記操作に対応する飲料の供給を中断する旨を報知部に報知させる処理のうち少なくとも一方を行う、
請求項8に記載の飲料供給装置。
【請求項10】
所定波長の検知光を出射する一方で、前記所定波長の光の受光状態に応じた大きさの検知信号を出力する光センサを有する非接触式操作部と、
前記検知信号の大きさが判定閾値以上の場合、前記非接触式操作部に対する操作が行われたと判定する操作判定部と、
前記判定閾値を変更する誤判定抑制部と、により行われる操作方法であって、
前記誤判定抑制部は、前記操作の待機時における前記検知信号の大きさと前記判定閾値との差が変更基準値未満の場合、前記判定閾値を大きくする、
操作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、操作装置、飲料供給装置、及び、操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲料を供給する飲料供給装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の飲料供給装置は、8個の飲料選択ボタンと、表示部と、メニュー切替ボタンと、を備える。飲料選択ボタンは、表示部の左右両側に4個ずつ配置されている。表示部は、液晶パネルにより構成され、各飲料選択ボタンの操作により選択可能な飲料を示す情報を表示する。飲料供給装置は、メニュー切替ボタンが操作される毎に、表示部に8個のメインメニュー又は8個のサブメニューを表示させると共に、各飲料選択ボタンにメインメニュー又はサブメニューを割り当てることにより、16種類の飲料を供給できるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、衛生的に操作できると共に、操作が行われたか否かの誤判定を抑制することができる操作装置、飲料供給装置、及び、操作方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の操作装置は、所定波長の検知光を出射する一方で、前記所定波長の光の受光状態に応じた大きさの検知信号を出力する光センサを有する非接触式操作部と、前記検知信号の大きさが判定閾値以上の場合、前記非接触式操作部に対する操作が行われたと判定する操作判定部と、前記操作判定部における誤判定を抑制する誤判定抑制部と、を備え、前記誤判定抑制部は、前記操作の待機時における前記検知信号の大きさと前記判定閾値との差が変更基準値未満の場合、前記判定閾値を大きくする。
【0006】
本開示の飲料供給装置は、操作装置と、前記操作装置に対する操作に応じた飲料を供給する飲料供給部と、を備え、前記操作装置は、所定波長の検知光を出射する一方で、前記所定波長の光の受光状態に応じた大きさの検知信号を出力する光センサを有する非接触式操作部と、前記検知信号の大きさが判定閾値以上の場合、前記非接触式操作部に対する操作が行われたと判定する操作判定部と、前記操作判定部における誤判定を抑制する誤判定抑制部と、を備え、前記誤判定抑制部は、前記操作の待機時における前記検知信号の大きさと前記判定閾値との差が変更基準値未満の場合、前記判定閾値を大きくする。
【0007】
本開示の操作方法は、所定波長の検知光を出射する一方で、前記所定波長の光の受光状態に応じた大きさの検知信号を出力する光センサを有する非接触式操作部と、前記検知信号の大きさが判定閾値以上の場合、前記非接触式操作部に対する操作が行われたと判定する操作判定部と、前記判定閾値を変更する誤判定抑制部と、により行われる操作方法であって、前記誤判定抑制部は、前記操作の待機時における前記検知信号の大きさと前記判定閾値との差が変更基準値未満の場合、前記判定閾値を大きくする。
【発明の効果】
【0008】
本開示の操作装置、飲料供給装置、及び、操作方法によれば、衛生的に操作できると共に、操作が行われたか否かの誤判定を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3A】実施形態に係る可動軸部が押されていない状態における上側表示体の断面図
【
図3B】実施形態に係る可動軸部が押された状態における上側表示体の断面図
【
図3C】実施形態に係る固定軸部を取り外した状態における上側表示体の分解斜視図
【
図3D】実施形態に係るカバーを取り外した状態における上側表示体の分解斜視図
【
図4A】実施形態に係る上側表示部を前から見たときの斜視図
【
図4B】実施形態に係るモータ支持板が開いた状態における上側表示部を後から見たときの斜視図
【
図5A】実施形態に係る上側メニューラベルの模式図
【
図5B】実施形態に係る上中央メニューラベルの模式図
【
図5C】実施形態に係る下中央メニューラベルの模式図
【
図5D】実施形態に係る下側メニューラベルの模式図
【
図7】実施形態に係る操作検出部の疑似操作部までの距離と検知信号の電圧値との関係を示すグラフ
【
図8A】実施形態に係る水平方向前方に検知光が出射される場合における操作検出部の検知範囲を示す模式図
【
図8B】実施形態に係る斜め下前方に検知光が出射される場合における操作検出部の検知範囲を示す模式図
【
図10】実施形態に係る容器設置部及び飲料供給部を前側かつ右斜め上側から見たときの斜視図
【
図12】実施形態に係る飲料供給装置のセットアップ処理を示すフローチャート
【
図13】実施形態に係る誤判定抑制処理を示すフローチャート
【
図14】実施形態に係る待機メッセージが操作装置に表示された状態を示す模式図
【
図15】実施形態に係る飲料供給処理を示すフローチャート
【
図16】実施形態に係る飲料提供処理を示すフローチャート
【
図17】実施形態に係る飲料提供処理を示すフローチャート
【
図18】実施形態に係る飲料選択処理を示すフローチャート
【
図19】実施形態に係る飲料選択処理を示すフローチャート
【
図20A】実施形態に係る飲料選択処理における操作装置の表示内容を示す模式図
【
図20B】実施形態に係る飲料選択処理における操作装置の表示内容を示す模式図
【
図20C】実施形態に係る飲料選択処理における操作装置の表示内容を示す模式図
【
図20D】実施形態に係る飲料選択処理における操作装置の表示内容を示す模式図
【
図20E】実施形態に係る飲料選択処理における操作装置の表示内容を示す模式図
【
図20F】実施形態に係る飲料選択処理における操作装置の表示内容を示す模式図
【
図20G】実施形態に係る飲料選択処理における操作装置の表示内容を示す模式図
【
図20H】実施形態に係る飲料選択処理における操作装置の表示内容を示す模式図
【
図20I】実施形態に係る飲料選択処理における操作装置の表示内容を示す模式図
【
図20J】実施形態に係る飲料選択処理における操作装置の表示内容を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施形態]
以下、本開示の一実施形態について説明する。
【0011】
<飲料供給装置の構成>
まず、飲料供給装置の構成について説明する。
図1は、飲料供給装置の正面図である。なお、以下において、前側とは、飲料供給装置のユーザが対面する側であり、後側とは、前側の逆側である。また、右側とは、飲料供給装置に対面するユーザから見て右側であり、左側とは右側の逆側である。上側とは、飲料供給装置を水平面上に設置した場合の上側であり、下側とは上側の逆側である。
【0012】
図1に示されるように、飲料供給装置1は、筐体10と、操作装置20と、容器設置部30と、飲料供給部40と、を備える。飲料供給装置1は、ユーザによる操作装置20の操作により選択された飲料を容器Cに供給する。容器Cとしては、飲料供給装置1が設置された店舗又は施設等の従業員あるいは管理者(以下、「従業員等」と言う場合がある)が準備するコップ又は飲料供給装置のユーザが持ち込むタンブラー、水筒あるいはコップを例示することができる。
【0013】
筐体10の前面には、容器Cを筐体10内に出し入れするための容器出し入れ口10Aが形成されている。筐体10の前面には、容器出し入れ口10Aを開閉する出し入れ口扉11が配置されている。出し入れ口扉11は、例えば、左端部を中心に回動可能なように配置されている。容器出し入れ口10Aの上方には、開閉センサ12が配置されている。開閉センサ12は、測距センサにより構成されており、開閉センサ12の前方の所定範囲内に物体(ユーザの手)が位置したことを検知して、検知結果に対応する信号を出力する。
【0014】
操作装置20は、筐体10の前面における上側の部位に配置されている。操作装置20は、飲料の選択に利用される。なお、操作装置20の詳細な説明については、後述する。
【0015】
容器設置部30は、筐体10の内部における下側に配置されている。容器設置部30には、容器Cが設置される。なお、容器設置部30の詳細な説明については、後述する。
【0016】
飲料供給部40は、筐体10の内部における主に上側に配置されている。飲料供給部40は、ユーザにより選択された飲料を、容器設置部30に設置された容器Cに供給する。なお、飲料供給部40の詳細な説明については、後述する。
【0017】
次に、操作装置20の詳細な構成について説明する。まず、ユーザから見ることができる操作装置20の構成について、
図2は、操作装置の正面図である。
【0018】
図2に示されるように、操作装置20は、表面板21と、表示部22と、操作部23と、を備える。
【0019】
表面板21は、筐体10の前面に形成された開口を塞ぐように固定される。表面板21は、それぞれ左右方向に4個ずつ並ぶように形成された上側表示窓211と、上中央表示窓212と、下中央表示窓213と、下側表示窓214と、を備える。上側表示窓211、上中央表示窓212、下中央表示窓213、及び、下側表示窓214は、この順序で上から下に並ぶように形成されている。各表示窓211,212,213,214は、透過性を有する部材により閉じられていても良いし、閉じられていなくても良い。表面板21の後面には、表示部22及び操作部23が固定される。
【0020】
上側表示窓211及び上中央表示窓212は、本開示の第1開口の一例である。下中央表示窓213は、本開示の第2開口の一例である。下側表示窓214は、本開示の第3開口の一例である。表面板21における上側表示窓211及び上中央表示窓212を含む部位は、本開示の第1表示本体部を構成する。表面板21における下中央表示窓213を含む部位は、本開示の第2表示本体部を構成する。表面板21における下側表示窓214を含む部位は、本開示の第3表示本体部を構成する。
【0021】
表示部22は、飲料のメニュー及び飲料供給装置1の操作指示等を表示する。表示部22は、上側表示部221と、上中央表示部222と、下中央表示部223と、下側表示部224と、を備える。上側表示部221、上中央表示部222、下中央表示部223、及び、下側表示部224は、この順序で上から下に並ぶように形成されている。
【0022】
上側表示部221は、上側表示体221Aを備える。詳しくは後述するが、上側表示体221Aは、円柱状に形成されている。上側表示体221Aは、円周方向の一部の領域が、4個の上側表示窓211から外部に露出するように配置されている。上中央表示部222、下中央表示部223、及び、下側表示部224は、それぞれ上中央表示体222A、下中央表示体223A、及び、下側表示体224Aを備える。各表示体222A,223A,224Aも、上側表示体221Aと同様に、円周方向の一部の一部の領域が、4個ずつの各表示窓212,213,214からそれぞれ外部に露出するように配置されている。上側表示体221A及び上中央表示体222Aは、本開示の第1表示体の一例である。下中央表示体223Aは、本開示の第2表示体の一例である。下側表示体224Aは、本開示の第3表示体の一例である。
【0023】
詳しくは後述するが、上側表示窓211及び下側表示窓214には、飲料供給装置1の操作指示、又は、飲料のメニューが表示される。上中央表示窓212には、飲料のメニューが表示される。下中央表示窓213には、飲料供給装置1の操作指示、又は、容器サイズの選択肢が表示される。各表示窓211,212,214に飲料のメニューが表示される場合、各表示窓211,212,214には、互いに異なるメニューが表示される。
【0024】
操作部23は、3つの上側操作部231と、4つの上中央操作部232と、4つの下中央操作部233と、4つの下側操作部234と、を備える。上側操作部231、上中央操作部232、下中央操作部233、及び、下側操作部234は、非接触式操作部により構成されている。上側操作部231及び上中央操作部232は、本開示の第1操作部の一例である。下中央操作部233は、本開示の第2操作部の一例である。下側操作部234は、本開示の第3操作部の一例である。
【0025】
上側操作部231は、左から1番目、2番目、及び、4番目の上側表示窓211の上方に、それぞれ1つずつ配置されている。一番左の上側操作部231は、ユーザがホット飲料の提供を受けたい場合に操作される。左から2番目の上側操作部231は、ユーザがアイス飲料の提供を受けたい場合に操作される。一番右の上側操作部231は、1つ前の操作に戻る場合に操作される。
【0026】
上中央操作部232は、4つの上側表示窓211の下方に、それぞれ1つずつ配置されている。上中央操作部232は、当該上中央操作部232の上方に位置する上側表示窓211に表示された飲料を、ユーザが選択する際に操作される。下中央操作部233は、4つの上中央表示窓212の下方に、それぞれ1つずつ配置されている。下中央操作部233は、当該下中央操作部233の上方に位置する上中央表示窓212に表示された飲料を、ユーザが選択する際に操作される。下側操作部234は、4つの下中央表示窓213の下方に、それぞれ1つずつ配置されている。下側操作部234は、当該下側操作部234の上方に位置する下中央表示窓213に表示された容器サイズを、ユーザが選択する際に操作される。下側操作部234は、当該下側操作部234の下方に位置する下側表示窓214に表示された飲料を、ユーザが選択する際にも操作される。
【0027】
各操作部231,232,233,234は、疑似操作部231A,232A,233A,234Aを備える。疑似操作部231A~234Aは、例えば、ユーザに物理ボタンを想起させる円筒状に形成されている。疑似操作部231A,232A,233A,234Aの上方には、操作検出部231B,232B,233B,234Bが配置されている。操作検出部231B~234Bは、疑似操作部231A~234Aの近傍に位置するユーザの指を検知する。正面視における疑似操作部231A,232A,233A,234Aの中央には、LED231C,232C,233C,234Cが配置されている。LED231C~234Cは、当該LED231C~234Cを含む各操作部231~234が操作不可能な状態の場合、消灯し、操作可能な状態の場合、点滅し、操作された状態の場合、点灯する。
【0028】
次に、各表示部221~224の構成について説明する。なお、各表示部221~224は、同じ構成を有するため、上側表示部221について説明する。
図3Aは、可動軸部が押されていない状態における上側表示体の断面図である。
図3Bは、可動軸部が押された状態における上側表示体の断面図である。
図3Cは、固定軸部を取り外した状態における上側表示体の分解斜視図である。
図3Dは、カバーを取り外した状態における上側表示体の分解斜視図である。
図4Aは、上側表示部を前から見たときの斜視図である。
図4Bは、モータ支持板が開いた状態における上側表示部を後から見たときの斜視図である。
【0029】
図3A、
図3B及び
図3Cに示されるように、上側表示部221を構成する上側表示体221Aは、円筒状の本体241を備える。本体241の軸方向の一端には、固定軸部242が着脱自在に固定される。固定軸部242には、従動ギア242Aが配置されている。従動ギア242Aに対する本体241の反対側には、光学式の表示制御用エンコーダを構成する表示制御用ディスク242Bが配置されている。表示制御用ディスク242Bには、3つ(
図3Cでは2つのみ図示)の表示制御用切欠242B1が形成されている。3つの表示制御用切欠242B1は、表示制御用ディスク242Bの外周方向に沿って90°間隔で形成されている。表示制御用ディスク242Bに対する従動ギア242Aの反対側には、軸体242Cが配置されている。
【0030】
本体241の軸方向の他端には、可動軸部243が配置されている。可動軸部243は、一部が本体241の内部に位置する可動体243Aを備える。可動体243Aは、本体241の軸方向に沿って移動可能に構成されている。可動体243Aは、本体241内に配置されたばね240により、本体241の他端側(外側)に付勢されている。このような構成により、可動軸部243は、
図3Aに示される状態から、従業員等により押されると、
図3Bに示されるように、本体241の内側に移動する。可動体243Aにおける本体241の外側に位置する部位には、光学式の原点用エンコーダを構成する原点用ディスク243Bが配置されている。原点用ディスク243Bには、1つの原点用切欠243B1が形成されている。原点用切欠243B1は、例えば、上側表示体221Aを軸方向の一端側から見たときに、原点用切欠243B1と3つの表示制御用切欠242B1とが、本体241の外周方向に沿って90°間隔で配置されるように、形成されている。原点用ディスク243Bに対する本体241の反対側には、軸体243Cが配置されている。
【0031】
図3C及び
図3Dに示されるように、本体241には、透過性を有するカバー244が着脱自在に取り付けられる。カバー244は、当該カバー244と本体241との間に配置されたメニューラベル(
図5A~
図5D参照)を保護する機能を有する。
図3Dに示されるように、本体241には、その軸方向に延びる4本の突起241Aが形成されている。4本の突起241Aは、本体241の外周方向に沿って等間隔に形成されている。
【0032】
図4A及び
図4Bに示されるように、上側表示部221は、上側表示体221Aを回転自在に支持する支持部246を更に備える。支持部246は、本体部246Aを有する。本体部246Aは、2個の軸受246A1と、4個の表示用開口246A2と、を備える。2個の軸受246A1には、上側表示体221Aの軸体242C,243Cがそれぞれ挿通される。4個の表示用開口246A2は、表面板21の上側表示窓211と同様に、上側表示体221Aの左右方向に位置する互いに異なる4つの領域が、外部に露出するように形成されている。4個の表示用開口246A2は、上側表示部221が表面板21に固定されたときに、上側表示窓211とほぼ同じ位置に位置するように形成されている。
【0033】
上側表示部221は、モータ支持板247を更に備える。モータ支持板247は、支持部246に回動自在に取り付けられている。モータ支持板247には、表示制御モータ248が固定されている。モータ支持板247は、上側表示体221Aに対向し、且つ、表示制御モータ248の駆動ギア248Aが上側表示体221Aの従動ギア242Aに噛み合う状態で、ねじにより支持部246に固定される。
【0034】
また、モータ支持板247には、表示制御用エンコーダを構成する表示制御用フォトセンサ249と、原点用エンコーダを構成する原点用フォトセンサ250と、が固定されている。表示制御用フォトセンサ249及び原点用フォトセンサ250は、それぞれ凹部249A,250Aを備える。表示制御用フォトセンサ249及び原点用フォトセンサ250は、モータ支持板247が支持部246に固定された際に、凹部249A,250A内に、表示制御用ディスク242B及び原点用ディスク243Bを位置させることができるように固定されている。表示制御用フォトセンサ249及び原点用フォトセンサ250は、凹部249A,250A内に位置する表示制御用ディスク242Bの表示制御用切欠242B1及び原点用ディスク243Bの原点用切欠243B1を検出する。このように、表示制御用フォトセンサ249及び原点用フォトセンサ250をモータ支持板247に配置することにより、モータ支持板247を支持部246に対して開いた際に、表示制御用フォトセンサ249及び原点用フォトセンサ250を、表示制御用ディスク242B及び原点用ディスク243Bから離間させることができる。したがって、上側表示体221Aを支持部246から容易に取り外すことができる。
【0035】
次に、各表示体221A~224Aのメニューラベルについて説明する。
図5Aは、上側メニューラベルの模式図である。
図5Bは、上中央メニューラベルの模式図である。
図5Cは、下中央メニューラベルの模式図である。
図5Dは、下側メニューラベルの模式図である。
【0036】
図5Aに示されるように、上側メニューラベルM1は、それぞれ長方形状の第1ラベルM11と、第2ラベルM12と、第3ラベルM13と、第4ラベルM14と、を備える。各ラベルM11~M14の長辺の長さは、本体241の長さとほぼ同じである。各ラベルM11~M14の短辺の長さの総和は、本体241の円周とほぼ同じ長さである。各ラベルM11~M14は、第1表示体221Aを構成する本体241に、取り付けることができる紙、プラスチック等の材料により形成されている。各ラベルM11~M14が本体241の隣り合う突起241A(
図3D参照)の間にそれぞれ配置された状態で、本体241にカバー244が取り付けられる。
【0037】
図5B、
図5C及び
図5Dにそれぞれ示されるように、上中央メニューラベルM2、下中央メニューラベルM3及び下側メニューラベルM4は、それぞれ第1ラベルM21,M31,M41と、第2ラベルM22,M32,M42と、第3ラベルM23,M33,M43と、第4ラベルM24,M34,M44と、を備える。各メニューラベルM2,M3,M4の第1ラベルM21,M31,M41、第2ラベルM22,M32,M42、第3ラベルM23,M33,M43、及び、第4ラベルM24,M34,M44は、上側メニューラベルM1の第1ラベルM11、第2ラベルM12、第3ラベルM13、及び、第4ラベルM14と同じ構成を有し、第2,第3,第4表示体222A,223A,224Aを構成する本体241とカバー244との間に配置される。各メニューラベルM1~M4は、本開示の表示部材の一例である。
【0038】
本実施形態における各メニューラベルM1~M4の第1~第4ラベルM11~M14には、以下の内容を示す文字が、印刷、手書き等の方法を用いて記載されている。ホット飲料及びアイス飲料は、本開示の互いに異なる種別に属する提供対象の一例である。なお、「空白」とは、文字が表示されていないことを意味する。また、各メニューラベルM1~M4の表示内容は、以下に例示するものに限られない。
・上側メニューラベルM1
・第1ラベルM11:飲料供給装置に容器(カップ)をセットする旨の指示
・第2ラベルM12:ホット飲料かアイス飲料を選択する旨の指示(本開示の種別選択指示の一例)
・第3ラベルM13:ホット飲料のメニュー(本開示の第1メニューの一例)
・第4ラベルM14:アイス飲料のメニュー(本開示の第1メニューの一例)
・上中央メニューラベルM2
・第1ラベルM21:空白
・第2ラベルM22:ホット飲料のメニュー(本開示の第1メニューの一例)
・第3ラベルM23:アイス飲料のメニュー(本開示の第1メニューの一例)
・第4ラベルM24:空白
・下中央メニューラベルM3
・第1ラベルM31:空白
・第2ラベルM32:飲料を選択する旨の指示(本開示の提供対象選択指示の一例)
・第3ラベルM33:容器サイズの選択肢(本開示の提供対象の提供量の一例)
・第4ラベルM34:空白
・下側メニューラベルM4
・第1ラベルM41:空白
・第2ラベルM42:容器サイズを選択する旨の指示(本開示の提供量選択指示の一例)
・第3ラベルM43:紅茶の種類を細分化した飲料のメニュー(本開示の第2メニューの一例)
・第4ラベルM44:コーヒー及び紅茶以外の飲料の種類を細分化した飲料のメニュー(本開示の第2メニューの一例)
【0039】
各メニューラベルM1~M4は、表示制御モータ248の駆動により各表示体221A~224Aが回転して、原点用フォトセンサ250が原点用切欠243B1を検出した位置(原点位置)で停止すると、第1ラベルM11~M41が支持部246の表示用開口246A2及び表面板21の各表示窓211~214を介して外部に露出するように、各表示体221A~224Aの本体241に配置されている。このように各メニューラベルM1~M4が配置されると、表示制御用フォトセンサ249が互いに異なる表示制御用切欠242B1を検出した位置で、各表示体221A~224Aが停止すると、第2ラベルM12~M42、第3ラベルM13~M43、又は、第4ラベルM14~M44が、表示用開口246A2及び各表示窓211~214を介して、外部に露出する。なお、例えば、上側メニューラベルM1を、各ラベルM11~M14の表示内容が記載された1枚の部材により構成し、当該1枚の部材を記載して、1枚の部材により構成し、第1表示体221Aの本体241に巻き付けるようにしても良い。
【0040】
次に、各操作部231~234の構成について説明する。なお、各操作部231~234は、同じ構成を有するため、上側操作部231について説明する。
図6Aは、上側操作部の正面図である。
図6Bは、上側操作部の縦断面図である。
図7は、操作検出部の疑似操作部までの距離と検知信号の電圧値との関係を示すグラフである。
図8Aは、水平方向前方に検知光が出射される場合における操作検出部の検知範囲を示す模式図である。
図8Bは、斜め下前方に検知光が出射される場合における操作検出部の検知範囲を示す模式図である。
【0041】
図6A及び
図6Bに示されるように、上側操作部231を構成する操作検出部231Bは、本開示の光センサの一例である測距センサにより構成されている。操作検出部231Bは、所定波長の検知光Lを出射する投光部231Dと、物体からの検知光Lの反射光を受光する受光部231Eと、を備える。検知光Lとしては、レーザ光を例示することができる。操作検出部231Bは、受光部231Eにおける反射光の受光状態に応じた電圧値の検知信号を、後述される操作制御部27(
図9参照)へ出力する。操作検出部231Bからの検知信号は、操作制御部27における物体の検知処理に用いられる。投光部231Dは、疑似操作部231Aの上方において、斜め下前方に検知光Lを出射するように配置されている。受光部231Eは、受光面231E1が斜め下前方を向くように配置されている。つまり、操作検出部231Bは、斜め下前方の物体を検知できるように配置されている。
図7に示されるように、操作検出部231Bは、当該操作検出部231Bから物体までの距離Dが0mm以上距離D0までの場合、距離Dが長くなるほど大きい電圧値の検知信号を出力し、距離D0を超えた場合、距離Dが長くなるほど小さい電圧値の検知信号を出力するように構成されている。
【0042】
ここで、操作検出部231Bが、斜め下前方の物体を検知できるように配置されている理由について説明する。例えば、検知信号の電圧値が判定閾値Vs以上の場合に、操作制御部27により上側操作部231が操作されたと判定される場合、疑似操作部231Aから物体までの距離Dが、第1距離D1以上、第2距離D2以下の場合、操作制御部27は、上側操作部231が操作されたと判定する。
【0043】
図8A及び
図8Bに示されるように、通常、上側操作部231の操作が行われる際に想定されるユーザの指又は物体の仮想移動軌跡は、上側操作部231を側方から見た場合、疑似操作部231Aの中心を通り、且つ、水平方向と平行な直線状になる。
図8Aに示されるように、投光部231Dが疑似操作部231Aの内側から水平方向前方に検知光Lを出射する場合(検知光Lの光軸が水平方向に対して水平な場合)、物体の検知範囲G2の水平方向の長さは、第2距離D2と第1距離D1との差になる。一方、
図8Bに示されるように、投光部231Dが疑似操作部231Aの上方、つまり指等の仮想移動軌跡の上方から斜め下前方に検知光Lを出射する場合(検知光Lの光軸が斜め下前方の場合)、物体の検知範囲G1の水平方向の長さは、検知範囲G2よりも長くなる。このように、疑似操作部231Aの前方に位置するユーザの指の検知範囲をより大きくするために、操作検出部231Bは、検知光Lの出射方向(光軸)及び受光面231E1が向く方向が、仮想移動軌跡に対して傾斜するように配置されている。
【0044】
また、操作検出部231Bを斜め下前方の物体を検知できるように配置することにより、飲料供給装置1の上方からの直射日光が受光面231E1に入ることを抑制でき、後述される暗電圧値が大きくなることを抑制できる。
【0045】
次に、操作装置20が有する他の構成について説明する。
図9は、操作装置のブロック図である。
図9に示されるように、操作装置20は、セットアップ操作表示部25と、操作制御用記憶部26と、操作制御部27と、を更に備える。
【0046】
セットアップ操作表示部25は、飲料供給装置1を店舗等に設置、又は、移設する際のセットアップ処理に用いられる。セットアップ操作表示部25は、設定入力に用いられる入力部と、各種情報を表示する表示部と、を備える。セットアップ処理はユーザに関係ないため、セットアップ操作表示部25は、ユーザから見えない位置に配置されることが好ましい。セットアップ操作表示部25は、筐体10とは別体で構成されていても良く、セットアップ処理の立会者の携帯端末装置であっても良い。
【0047】
操作制御用記憶部26は、操作制御部27との間で各種データを送受信できるように構成されている。操作制御用記憶部26は、判定閾値Vs、判定閾値Vsのデフォルト値、設定上限値Vu、変更基準値Vc、第1加算値Va1、第2加算値Va2、供給中断閾値Vdを記憶する。
【0048】
デフォルト値は、例えば、飲料供給装置1を店舗等に設置、又は、移設する際のセットアップ処理に設定される電圧値である。設定上限値Vuは、
図7に示されるように、判定閾値Vsとして設定できる電圧値の最大値である。設定上限値Vuに基づき特定される物体の検知範囲G1は、許容できる最も狭い検知範囲である。変更基準値Vc、第1加算値Va1、及び、第2加算値Va2は、判定閾値Vsを変更するか否かの判定処理に用いられる電圧値である。供給中断閾値Vdは、本開示の処理中断閾値の一例である。供給中断閾値Vdは、飲料の供給を中断する供給中断処理を行うか否かの判定処理に用いられる電圧値である。供給中断閾値Vdは、
図7に示されるように、判定閾値Vsより大きく且つ設定上限値Vuよりも小さい値に設定されている。本実施形態では、デフォルト値、設定上限値Vu、変更基準値Vc、第1加算値Va1、第2加算値Va2、及び、供給中断閾値Vdが、それぞれ1.8V、2.2V、1V、0.15V、0.5V、及び、0.9Vに設定されている場合を例示するが、各値は上述された値に限定されない。なお、判定閾値Vsは、各操作部231~234毎に設定されていても良いが、本実施形態では、全ての操作部231~234に対して同じ判定閾値Vsが設定されている場合を例示する。
【0049】
操作制御部27は、各表示部221~224と、各操作部231~234との間で各種信号を送受信可能に構成されている。操作制御部27は、CPU(Central Processing Unit)を有し、操作制御用記憶部26に保存されたプログラムをCPUが実行することにより、操作制御部27の機能を実現する。操作制御部27は、セットアップ処理部271と、表示制御部272と、操作判定部273と、状態報知制御部274と、誤判定抑制部275と、を備える。
【0050】
セットアップ処理部271は、飲料供給装置1のセットアップ処理を行う。
【0051】
表示制御部272は、表示制御用フォトセンサ249及び原点用フォトセンサ250における検知結果に基づいて、表示制御モータ248を制御することにより、各表示部221~224の表示内容を制御する。
【0052】
操作判定部273は、操作検出部231Bからの検知信号の電圧値が判定閾値Vs以上の場合、各操作部231~234が操作されたと判定し、判定閾値Vs未満の場合、各操作部231~234が操作されていないと判定する。
【0053】
状態報知制御部274は、各操作部231~234の操作状態に応じて、LED231C~234Cを制御する。
【0054】
誤判定抑制部275は、各操作部231~234が操作されていない状態における操作検出部231Bからの検知信号の電圧値、つまり各操作部231~234の操作待機時の暗電圧値に基づいて、判定閾値Vsを変更する。
【0055】
なお、セットアップ処理部271、表示制御部272、操作判定部273、状態報知制御部274、及び、誤判定抑制部275が行う詳細な制御については後述する。
【0056】
次に、容器設置部30の詳細な構成について説明する。
図10は、容器設置部及び飲料供給部を前側かつ右斜め上側から見たときの斜視図である。
【0057】
図10に示されるように、容器設置部30は、容器昇降室31を備える。容器昇降室31は、前面が開口した縦長の長方形箱状に形成されている。容器昇降室31の内部は、容器Cが昇降する昇降空間を構成する。容器昇降室31を構成する天板311における左右方向の中央には、飲料用貫通孔312が形成されている。飲料供給部40から供給された飲料は、飲料用貫通孔312を通過して、容器昇降室31内の容器Cに供給される。天板311の左側の部位には、ラック用貫通孔313が形成されている。ラック用貫通孔313は、昇降用ラック部51が通過する開口を構成する。
【0058】
容器設置部30は、容器保持部32を更に備える。容器保持部32は、容器昇降室31内で容器Cを保持すると共に、容器昇降室31内で昇降する。容器保持部32は、載置部33と、調整部34と、を備える。
【0059】
載置部33は、前面及び上面が開口する箱状に形成されている。載置部33は、容器昇降室31内において昇降できるように配置されている。載置部33の底板部331には、容器Cが載置される。載置部33の左側板332には、当該左側板332の下端から当該左側板332の上方の位置まで延びるように設けられた昇降用ラック部51が設けられている。昇降用ラック部51は、載置部33が上昇するときに、ラック用貫通孔313を通過できるように設けられている。昇降用ラック部51は、相対移動部50を構成する。
【0060】
調整部34は、載置部33の移動に同期させて容器Cを水平方向に移動させることにより、容器Cの水平方向の位置を調整する。調整部34は、一対の当接部材341と、図示されない連動制御部と、を備える。一対の当接部材341は、前後方向に延びる形状に形成され、容器Cを左右から挟むように配置されている。連動制御部は、載置部33の上昇に同期させて一対の当接部材341を互いに近づく方向に移動させる。連動制御部は、載置部33の上昇の途中に、一対の当接部材341が容器Cに接触した場合、更に載置部33が上昇しても、一対の当接部材341を互いに近づく方向に移動させないように構成されている。また、連動制御部は、載置部33の下降に同期させて一対の当接部材341を互いに離れる方向に移動させる。
【0061】
飲料供給装置1は、容器保持部32を昇降させる相対移動部50を更に備える。相対移動部50は、昇降用ラック部51と、昇降モータ52と、を備える。昇降用ラック部51における左側の主面のほぼ全域には、図示されないラック溝が形成されている。昇降モータ52の回転軸には、図示されない駆動ギアが配置されている。昇降モータ52は、駆動ギアの一部が容器昇降室31の左側板314に形成された図示されないギア用貫通孔を介して容器昇降室31の内部に位置し、ラック溝に噛み合うように配置されている。昇降モータ52が駆動することにより、容器保持部32が昇降する。
【0062】
次に、飲料供給部40の詳細な構成について説明する。飲料供給部40は、ユーザにより選択された飲料を、容器設置部30に設置された容器Cに供給する。飲料供給部40は、飲料を生成する飲料生成部41(
図11参照)を備える。飲料生成部41は、例えば、コーヒー豆からコーヒーを抽出するための機構、粉体又は粒体を水又は湯で希釈したパウダー飲料を生成するための機構、ミルクを供給する機構等を備える。
【0063】
飲料供給部40は、更に、複数(本実施形態では6個)のノズル42と、ノズル保持部43と、ガイド部44と、ノズル移動部45と、トレイ46と、を更に備える。
【0064】
各ノズル42は、それぞれ図示されない配管を介して飲料生成部41に接続されており、飲料生成部41で生成された飲料を容器Cに吐出する。6個のノズル42は、2個のコーヒー用ノズル42Aと、1個のミルク用ノズル42Bと、3個のパウダー飲料用ノズル42Cとにより構成されている。例えば、2個のコーヒー用ノズル42Aのうち一方のコーヒー用ノズル42Aは、コーヒー豆から抽出されたエスプレッソを吐出し、他方のコーヒー用ノズル42Aは、コーヒー豆から抽出されたドリップ風味のコーヒーを吐出する。ミルク用ノズル42Bは、ミルクを吐出する。3個のパウダー飲料用ノズル42Cは、それぞれ互いに異なるパウダー飲料を吐出する。パウダー飲料としては、ココア、紅茶、抹茶、コーヒー、イチゴ飲料等を例示することができる。その他、ノズル42は、お湯又は水、或いは、炭酸水を吐出するものであってもよい。
【0065】
なお、2個のコーヒー用ノズル42Aから吐出されるコーヒーと、3個のパウダー飲料用ノズル42Cから吐出されるパウダー飲料のうち、少なくともいずれか1つのパウダー飲料は、ミルクと組み合わされて販売される。
【0066】
ノズル保持部43は、ノズル42を保持する。ガイド部44は、ノズル保持部43が前後方向のみに移動するように、ノズル保持部43をガイドする。
【0067】
ノズル移動部45は、ガイド部44に対してノズル保持部43を前後方向に移動させる。ノズル移動部45は、進退用ラック部451と、進退モータ452と、を備える。進退用ラック部451は、ノズル保持部43の上面において前後に延びるように形成されている。進退モータ452は、ノズル保持部43の左側に固定されている。進退モータ452の回転軸には、進退用ラック部451に噛み合う駆動ギア453が配置されている。進退モータ452が駆動することにより、ノズル保持部43が前後に移動する。
【0068】
トレイ46は、上面が開口する四角形箱状に形成されている。トレイ46における前後方向中央よりも前側の部位には、四角形状の供給孔461が形成されている。供給孔461は、前後に3列に並ぶノズル42のうち、1列又は前後に並ぶ2列のノズル42をトレイ46の下方に露出させる一方で、残りの列のノズル42をトレイ46の下方に露出させない形状に形成されている。トレイ46における供給孔461の周囲には、ノズル42から垂れる液滴、又は、ノズル42の洗浄に用いられる洗浄液を受けるための受け部462が形成されている。
【0069】
次に、飲料供給装置1が有する他の構成について説明する。
図11は、飲料供給装置のブロック図である。
図11に示されるように、飲料供給装置1は、開閉モータ13と、ロック部14と、容器検知部35と、昇降検知部36と、供給制御用記憶部61と、供給制御部62と、を更に備える。
【0070】
開閉モータ13は、駆動することにより出し入れ口扉11を開閉する。ロック部14は、出し入れ口扉11を閉じられた状態でロックする。容器検知部35は、容器保持部32に容器が載置されたことを検知して、検知結果に対応する信号を供給制御部62に出力する。昇降検知部36は、容器保持部32が原点位置に位置することを検知して、検知結果に対応する信号を供給制御部62に出力する。原点位置とは、容器保持部32の移動範囲の最下部の位置である。昇降検知部36は、容器保持部32に保持された容器Cの上端が、上限位置に位置することを検知して、検知結果に対応する信号を供給制御部62に出力する。
【0071】
供給制御用記憶部61は、供給制御部62との間で各種データを送受信できるように構成されている。供給制御用記憶部61には、飲料の提供処理に必要な各種情報が記憶されている。
【0072】
供給制御部62は、開閉センサ12と、開閉モータ13と、ロック部14と、容器検知部35と、昇降検知部36と、飲料生成部41と、昇降モータ52と、進退モータ452と、の間で各種信号を送受信可能に構成されている。供給制御部62は、CPUを有し、供給制御用記憶部61に保存されたプログラムをCPUが実行することにより、供給制御部62の機能を実現する。供給制御部62が行う詳細な制御については後述する。
【0073】
<飲料供給装置の動作>
次に、飲料供給装置1の動作について説明する。
【0074】
<セットアップ処理>
まず、飲料供給装置1の動作として、飲料供給装置1を店舗等に設置、又は、移設する際のセットアップ処理について説明する。
図12は、飲料供給装置のセットアップ処理を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、セットアップ処理部271がセットアップ処理を行う場合を例示するが、例えば飲料供給装置1の納品者、又は、従業員等が手動でセットアップ処理を行っても良い。
【0075】
操作装置20を構成する操作制御部27のセットアップ処理部271は、従業員等によるセットアップ操作表示部25の操作に基づいて、セットアップ処理を開始する旨を検知すると、
図12に示されるように、太陽移動軌跡情報を取得する(ステップS1)。太陽移動軌跡情報は、例えば、1日間における太陽の移動軌跡を表す内容を含む。セットアップ処理部271は、セットアップ操作表示部25の操作に基づき設定された、飲料供給装置1の設置地域及び設置日における太陽移動軌跡情報を、例えば、通信ネットワークを介して外部から取得する。
【0076】
次に、セットアップ処理部271は、飲料供給装置1の設置向き、つまり飲料供給装置1の前面が向く方向が決定されたか否かを判定する(ステップS2)。設置向きは、従業者等がセットアップ操作表示部25を操作することにより決定される。セットアップ処理部271は、飲料供給装置1の設置向きが決定されたと判定した場合(ステップS2:YES)、設置向きを特定する(ステップS3)。
【0077】
一方、セットアップ処理部271は、飲料供給装置1の設置向きが決定されていないと判定した場合(ステップS2:NO)、最適設置向きを提案する(ステップS4)。ステップS4の処理において、セットアップ処理部271は、例えば、太陽光移動軌跡情報と、太陽光の波長と、操作検出部231Bの検知光Lの波長と、に基づいて、日中における操作検出部231Bの暗電圧値が最も小さくなる最適設置向きを算出し、算出された最適設置向きをセットアップ操作表示部25に表示させる。
【0078】
最適設置向きの提案を受けた従業員等は、当該最適設置向きに飲料供給装置1を設置する。その後、従業者等がセットアップ操作表示部25を操作して設置向きを決定すると、セットアップ処理部271は、設置向きを特定する(ステップS3)。セットアップ処理部271は、ステップS3の処理を行うと、判定閾値Vsを設定する(ステップS5)。ステップS5の処理において、セットアップ処理部271は、例えば、直射日光が操作検出部231Bの検出に影響を及ぼさない時間帯の判定閾値Vsを、デフォルト値に設定する。一方、セットアップ処理部271は、直射日光が操作検出部231Bの検出に影響を及ぼす、つまり操作検出部231Bの暗電圧値が比較的高くなる時間帯の判定閾値Vsを、デフォルト値よりも大きくする。例えば、セットアップ処理部271は、直射日光が操作検出部231Bの検出に影響を及ぼす時間帯の判定閾値Vsを、デフォルト値よりも0.15V大きくする。セットアップ処理部271は、設定された判定閾値Vsを時間帯と関連付けて、操作制御用記憶部26に記憶させる。このように、直射日光が操作検出部231Bの検出に影響を及ぼす時間帯の判定閾値Vsを、他の時間帯の判定閾値Vsよりも大きくすることにより、暗電圧値が判定閾値Vsよりも大きくなってしまうことによる操作の誤判定を抑制することができる。
【0079】
セットアップ処理部271は、ステップS5の処理を行うと、飲料供給装置1のセットアップ完了に伴う留意事項を、セットアップ操作表示部25に表示させる(ステップS6)。留意事項としては、直射日光の影響による操作の誤判定を抑制するために、店舗のカーテンを閉める提案を例示することができる。以上により、飲料供給装置1のセットアップ処理が終了する。
【0080】
<供給待機時における誤判定抑制処理>
次に、飲料供給装置1の動作として、供給待機時における誤判定抑制処理について説明する。誤判定抑制処理は、直射日光による操作の誤判定を抑制するために、供給待機時に一定間隔で、又は、設定時刻に行われる。なお、詳しくは後述するが、誤判定抑制処理は、飲料のメニューの選択時にも行われる。
図13は、誤判定抑制処理を示すフローチャートである。
【0081】
供給待機時における誤判定抑制処理は、それぞれ複数ずつの各操作部231~234のうち、少なくとも1つの操作部を構成する操作検出部231Bの暗電圧値に基づいて行われる。複数の操作検出部231Bの暗電圧値に基づいて、誤判定抑制処理を行う場合、複数の暗電圧値のうち最も大きい電圧値に基づいて、誤判定抑制処理を行っても良いし、複数の暗電圧値の平均値に基づいて、誤判定抑制処理を行っても良いし、各暗電圧値のそれぞれに基づいて、誤判定抑制処理を行っても良い。また、一般的なサイズの飲料供給装置1に対する直射日光の当たり具合は、各操作部231~234においてほぼ同じになる場合がある。この場合、予め決められた1つの操作検出部231Bの暗電圧値に基づいて、誤判定抑制処理を行っても良い。なお、操作検出部231Bの暗電圧値を、単に「暗電圧値」と言う。
【0082】
操作装置20を構成する操作制御部27の誤判定抑制部275は、誤判定抑制処理を行う時刻になったと判定すると、
図13に示されるように、現在時刻の判定閾値Vsから暗電圧値を減じた値が、変更基準値(本実施形態では、1V)以上か否かを判定する(ステップS11)。誤判定抑制部275は、判定閾値Vsから暗電圧値を減じた値が変更基準値以上であると判定した場合(ステップS11:YES)、後述される注意喚起処理を終了する(ステップS12)。そして、誤判定抑制部275は、誤判定抑制処理を終了する。なお、誤判定抑制部275は、注意喚起処理が実施されていない場合、ステップS12の処理を行わずに、誤判定抑制処理を終了する。このように、判定閾値Vsから暗電圧値を減じた値が変更基準値以上の場合、判定閾値Vsを変更しなくても、直射日光による操作の誤判定を抑制することができる。
【0083】
一方、誤判定抑制部275は、判定閾値Vsから暗電圧値を減じた値が変更基準値未満であると判定した場合(ステップS11:NO)、現在時刻の判定閾値Vsに第1加算値(本実施形態では、0.15V)を加えた値が、設定上限値(本実施形態では、2.2V)以上になるか否かを判定する(ステップS13)。誤判定抑制部275は、判定閾値Vsに第1加算値を加えた値が設定上限値未満であると判定した場合(ステップS13:NO)、暗電圧値に第2加算値(本実施形態では、0.5V)を加えた値が、判定閾値Vs以上になるか否かを判定する(ステップS14)。
【0084】
誤判定抑制部275は、暗電圧値に第2加算値を加えた値が判定閾値Vs未満であると判定した場合(ステップS14:NO)、つまり判定閾値Vsから暗電圧値を減じた値が第2加算値を超えると判定した場合、判定閾値Vsを変更せずに、ステップS12の処理を行う。一方、誤判定抑制部275は、暗電圧値に第2加算値を加えた値が判定閾値Vs以上であると判定した場合(ステップS14:YES)、つまり判定閾値Vsから暗電圧値を減じた値が第2加算値以下であると判定した場合、判定閾値Vsを暗電圧値に第2加算値を加えた値に変更する(ステップS15)。つまり、誤判定抑制部275は、操作制御用記憶部26に記憶された判定閾値Vsを、暗電圧値に第2加算値を加えた値に置換する。その後、誤判定抑制部275は、ステップS12の処理を行う。
【0085】
また、誤判定抑制部275は、判定閾値Vsに第1加算値を加えた値が設定上限値以上であると判定した場合(ステップS13:YES)、暗電圧値が供給中断閾値以上(本実施形態では、1.9V)であるか否かを判定する(ステップS16)。誤判定抑制部275は、暗電圧値が供給中断閾値以上であると判定した場合(ステップS16:YES)、供給中断処理を開始する(ステップS17)。供給中断処理とは、飲料の供給を中断する処理である。供給中断処理としては、操作判定部273に操作の判定処理を行わせない処理、及び、飲料の供給(各操作部231~234の操作に対応する処理)を行わない旨を操作部23を構成するLED231C,232C,233C,234Cに報知させる処理のうち、少なくとも一方を例示することができる。飲料の供給を行わない旨の報知方法としては、所定のLEDを所定の状態で点灯、又は、点滅させる方法を例示することができる。なお、上記報知処理が行われる場合、LED231C,232C,233C,234Cは、本開示の報知部として機能する。そして、誤判定抑制部275は、誤判定抑制処理を終了する。なお、誤判定抑制部275は、既に供給中断処理が実施されている場合、供給中断処理を継続したまま、誤判定抑制処理を終了する。
【0086】
一方、誤判定抑制部275は、暗電圧値が供給中断閾値未満であると判定した場合(ステップS16:NO)、判定閾値Vsを設定上限値に変更する(ステップS18)。つまり、誤判定抑制部275は、操作制御用記憶部26に記憶された判定閾値Vsを、設定上限値に置換する。
【0087】
次に、誤判定抑制部275は、注意喚起処理を開始する(ステップS19)。なお、誤判定抑制部275は、既に注意喚起処理が実施されている場合、注意喚起処理を継続する。ここで、注意喚起処理とは、直射日光の影響による操作の誤判定が発生する可能性がある旨、及び、カーテンを閉める等の太陽光(外光)の遮断を促す旨のうち、少なくとも一方を報知する処理である。報知方法としては、供給中断処理で例示した方法と同様の方法を例示することができる。
【0088】
その後、誤判定抑制部275は、供給中断処理を終了して(ステップS20)、誤判定抑制処理を終了する。
【0089】
<誤判定抑制処理の効果>
以上のように、飲料供給装置1の各操作部231~234は、非接触式操作部により構成されている。このため、ユーザは、各操作部231~234を衛生的に操作することができる。誤判定抑制部275は、判定閾値Vsから各操作部231~234の暗電圧値を減じた値が変更基準値未満であると判定した場合(ステップS11:NO)、ステップS15又はステップS18の処理により、判定閾値Vsを大きくする。このため、判定閾値Vsを変更しない場合と比べて、判定閾値Vsと暗電圧値との差を大きくすることができ、直射日光による操作の誤判定を抑制することができる。
【0090】
誤判定抑制部275は、暗電圧値が供給中断閾値未満であると判定した場合(ステップS16:NO)、判定閾値Vsを設定上限値に変更する(ステップS18)。このステップ18の処理により、判定閾値Vsが大きくなるため、検知範囲G1が狭くなるが、判定閾値Vsを変更しない場合と比べて、判定閾値Vsと暗電圧値との差を大きくすることができ、直射日光による操作の誤判定を抑制することができる。
【0091】
誤判定抑制部275は、判定閾値Vsを設定上限値に変更すると、注意喚起処理を開始
する。判定閾値Vsを設定上限値に変更すると、その後、判定閾値Vsをさらに大きくすることができないが、注意喚起処理に基づき従業者等がカーテンを閉める等の暗電圧値を低くする対応をとることにより、判定閾値Vsと暗電圧値との差を大きくすることができ、直射日光の影響による操作の誤判定を抑制することができる。
【0092】
誤判定抑制部275は、暗電圧値に第2加算値を加えた値が判定閾値Vs以上であると判定した場合(ステップS14:YES)、判定閾値Vsを暗電圧値に第2加算値を加えた値に変更する(ステップS15)。ステップS15の処理により、判定閾値Vsが大きくなるため、検知範囲G1が狭くなるが、判定閾値Vsを変更しない場合と比べて、判定閾値Vsと暗電圧値との差を大きくすることができ、直射日光による操作の誤判定を抑制することができる。
【0093】
誤判定抑制部275は、暗電圧値が供給中断閾値以上であると判定した場合(ステップS16:YES)、供給中断処理を開始する(ステップS17)。暗電圧値が供給中断閾値以上である場合、つまり設定上限値と暗電圧値との差が小さい場合、判定閾値Vsを設定上限値に変更しても、操作の誤判定が発生する恐れがあるが、暗電圧値が供給中断閾値以上である場合、供給中断処理を開始することにより、操作の誤判定によりユーザが望まない飲料の提供してしまうことを防ぐことができる。
【0094】
<飲料供給処理>
次に、飲料供給装置1の動作として、飲料供給処理について説明する。
図14は、待機メッセージが操作装置に表示された状態を示す模式図である。
図15は、飲料供給処理を示すフローチャートである。なお、
図14では、各操作部231~234を丸い図形で示すとともに、操作装置20のその他の構成も実際とは異なる形状で示している。また、以下の説明において、3つの上側操作部231のうち、左から1番目、2番目、3番目の上側操作部231を、それぞれ「ホットボタン231H」、「アイスボタン231J」、「戻るボタン231K」と言う場合がある。選択操作可能な状態の各操作部231~234を「選択可能ボタン」と言い、選択操作された状態の各操作部231~234を「選択済みボタン」と言い、選択操作されなかった状態の各操作部231~234を「非選択ボタン」と言う場合がある。選択操作可能な状態、又は、選択されたか否かに関係なく、各操作部232~234を、「販売ボタン232~234」と言う場合がある。各ボタンのLED231C~234Cが、点灯、消灯、又は、点滅している状態を、「ボタンが消灯、点灯、又は、点滅している」と言う場合がある。
【0095】
まず、飲料供給処理の開始前、操作装置20の表示部22を構成する各表示体221A~224Aが原点位置で停止しており、
図14に示されるように、操作装置20の各表示部221~224には、第1ラベルM11~M41の文字が表示されている。つまり、操作装置20には、飲料供給装置に容器(カップ)をセットする旨の指示(以下、「待機メッセージ」と言う場合がある。)のみが表示されている。このような待機メッセージの表示により、飲料供給装置1のユーザは、飲料の提供を受けるにあたり、最初に容器Cをセットする必要があることを、容易に認識することができる。また、待機メッセージが表示されている状態では、ホットボタン231H及びアイスボタン231Jが点灯している一方で、戻るボタン231K及び販売ボタン232~234が消灯している。
【0096】
飲料供給装置1の供給制御部62は、
図15に示されるように、容器保持部32が原点位置で待機する状態において、開閉センサ12からの信号の出力状態に基づいて、ユーザによる出し入れ口扉11を開く操作が行われたか否かを判定する(ステップS31)。供給制御部62は、出し入れ口扉11を開く操作が行われていないと判定した場合(ステップS31:NO)、再度、ステップS31の処理を実施する。一方、供給制御部62は、出し入れ口扉11を開く操作が行われたと判定した場合(ステップS31:YES)、容器Cに飲料を提供する飲料提供処理を実施する(ステップS32)。飲料提供処理は、飲料が入った容器Cが飲料供給装置1から取り出されるまでの処理を含む。なお、飲料提供処理の詳細については後述する。
【0097】
供給制御部62は、ステップS32の飲料提供処理が終了すると、昇降検知部36からの信号の出力状態に基づき昇降モータ52を制御して、容器保持部32を原点位置へ移動させる(ステップS33)。供給制御部62は、ロック部14を制御して、出し入れ口扉11のロックを解除する(ステップS34)。
【0098】
操作装置20の状態報知制御部274は、全てのボタン(各操作部231~234)を消灯する(ステップS35)。表示制御部272は、各表示部221~224の表示制御モータ248を制御して、待機メッセージを操作装置20に表示させる(ステップS36)。状態報知制御部274は、ホットボタン231H及びアイスボタン231Jを点灯させる(ステップS37)。以上により、飲料供給処理が終了する。
【0099】
次に、ステップS32における飲料提供処理について説明する。
図16及び
図17は、飲料提供処理を示すフローチャートである。
【0100】
図16に示されるように、供給制御部62は、開閉モータ13を制御して、出し入れ口扉11を開き(ステップS41)、容器検知部35からの信号の出力状態に基づいて、容器Cが容器保持部32に載置されたか否かを判定する(ステップS42)。供給制御部62は、容器Cが容器保持部32に載置されていないと判定した場合(ステップS42:NO)、再度、ステップS42の処理を実施する。一方、供給制御部62は、容器Cが容器保持部32に載置されたと判定した場合(ステップS42:YES)、出し入れ口扉11を閉じる(ステップS43)。
【0101】
供給制御部62は、出し入れ口扉11をロックし(ステップS44)、昇降検知部36における検知結果に基づき昇降モータ52を制御して、容器保持部32を上限位置へ移動させる(ステップS45)。この後、操作装置20は、飲料選択処理を行う(ステップS46)。なお、飲料選択処理の詳細については後述する。
【0102】
供給制御部62は、ステップS46の飲料選択処理が終了すると、飲料選択処理において選択された飲料を供給するために、進退モータ452を制御して、ノズル保持部43を供給位置へ移動させる(ステップS47)。ノズル保持部43が供給位置へ移動すると、選択された飲料を吐出するノズル42が、トレイ46の供給孔461から下方に露出する。供給制御部62は、飲料生成部41を制御して、ノズル42から飲料を吐出させて容器Cに供給する(ステップS48)。供給制御部62は、ノズル保持部43を待機位置(ステップS47の処理を行う前の位置)へ移動させる(ステップS49)。
【0103】
図17に示されるように、供給制御部62は、出し入れ口扉11のロックを解除し(ステップS50)、出し入れ口扉11を開く(ステップS51)。供給制御部62は、容器検知部35からの信号の出力状態に基づいて、容器Cが容器保持部32から取り出されたか否かを判定する(ステップS52)。供給制御部62は、容器Cが取り出されていないと判定した場合(ステップS52:NO)、再度、ステップS52の処理を実施する。一方、供給制御部62は、容器Cが取り出されたと判定した場合(ステップS52:YES)、出し入れ口扉11を閉じて(ステップS53)、出し入れ口扉11をロックする(ステップS54)。以上により、飲料提供処理が終了する。
【0104】
次に、ステップS46における飲料選択処理について説明する。
図18及び
図19は、飲料選択処理を示すフローチャートである。
図20A~
図20Jは、飲料選択処理における操作装置の表示内容を示す模式図である。
【0105】
ステップS46における飲料選択処理は、上述されたように、ホットボタン231H及びアイスボタン231Jが点灯している状態(
図14参照)において、出し入れ口扉11の開操作が行われた場合に行われる。
図18に示されるように、状態報知制御部274は、ホットボタン231H又はアイスボタン231Jの選択操作をユーザに促すために、ホットボタン231H及びアイスボタン231Jを点滅させる(ステップS61)。ステップS61の処理により、
図20Aに示されるように、戻るボタン231K及び販売ボタン232~234が選択不可能ボタンとして消灯した状態を維持したまま、ホットボタン231H及びアイスボタン231Jが選択可能ボタンとして点滅する。表示制御部272は、上側表示部221の表示制御モータ248を制御して、
図20Aに示されるように、ホット飲料又はアイス飲料の選択指示を表示させる(ステップS62)。
【0106】
操作判定部273は、ユーザにより、ホットボタン231H又はアイスボタン231Jが選択されたか否かを判定する(ステップS63)。ステップS63の処理において、操作判定部273は、操作対象の選択可能ボタン231H,231Jの操作検出部231Bからの検知信号に対応する電圧値が操作制御用記憶部26に記憶された判定閾値Vs以上になった場合、選択操作が行われたと判定する。一方、操作判定部273は、非操作対象の選択不可能ボタン231K,232~234の操作検出部231Bからの検知信号に対応する電圧値が判定閾値Vs以上になっても、選択操作が行われたと判定しない。
【0107】
操作判定部273は、ホットボタン231H又はアイスボタン231Jが選択されていないと判定した場合(ステップS63:NO)、再度、ステップS63の処理を実施する。一方、操作判定部273がホットボタン231H又はアイスボタン231Jが選択されたと判定した場合(ステップS63:YES)、状態報知制御部274は、選択可能ボタン231H,231Jのうち、選択済みボタンを点灯させる一方で、非選択ボタンを消灯させる(ステップS64)。例えば、ホットボタン231Hが選択された場合、ステップS64の処理により、
図20Bに示されるように、ホットボタン231Hが点灯する一方で、アイスボタン231Jが消灯する。
【0108】
誤判定抑制部275は、次の手順における選択可能ボタンである第2,下中央操作部232,233に対する誤判定抑制処理を行う(ステップS65)。ステップS65における誤判定抑制処理において、誤判定抑制部275は、上中央操作部232及び下中央操作部233(上下の中央操作部232,233)を構成する操作検出部231Bの暗電圧値に基づいて、
図13に示される供給待機時における誤判定抑制処理のステップS11~S20の処理を行う。
【0109】
表示制御部272は、誤判定抑制処理の結果、供給中断処理が開始されたか否かを判定する(ステップS66)。表示制御部272は、供給中断処理が開始されたと判定した場合(ステップS66:YES)、
図15に示されるように、飲料供給処理を終了する。この場合、供給制御部62は、
図17に示されるステップS50~S54、
図15に示されるステップS33,S34の処理を行い、飲料が供給されていない容器Cをユーザに戻す。
【0110】
一方、表示制御部272は、供給中断処理が開始されていないと判定した場合(ステップS66:NO)、上側表示部221及び上中央表示部222の表示制御モータ248を制御して、選択されたホット飲料又はアイス飲料のメニューを各表示部221,222に表示させる(ステップS67)。例えば、ホット飲料が選択されている場合、ステップS67の処理により、
図20Cに示されるように、ホット飲料のメニューが各表示部221,222に表示される。また、アイス飲料が選択されている場合、ステップS67の処理により、
図20Dに示されるように、アイス飲料のメニューが各表示部221,222に表示される。
【0111】
その後、状態報知制御部274は、
図20C又は
図20Dに示されるように、上下の中央操作部232,233を選択可能ボタンとして点滅させる(ステップS68)。このような点滅制御により、ユーザは、選択可能ボタン232,233を容易に認識することができる。
【0112】
図19に示されるように、操作判定部273は、ユーザにより、いずれか1つの飲料の選択可能ボタン232,233が選択されたか否かを判定する(ステップS69)。ステップS69の処理において、操作判定部273は、操作対象の選択可能ボタン232,233の操作検出部231Bからの検知信号に対応する電圧値が判定閾値Vs以上になった場合、選択操作が行われたと判定する。一方、操作判定部273は、操作対象の選択済みボタン231、選択不可能ボタン231,234の操作検出部231Bからの検知信号に対応する電圧値が判定閾値Vs以上になっても、選択操作が行われたと判定しない。
【0113】
操作判定部273は、飲料の選択可能ボタン232,233が選択されていないと判定した場合(ステップS69:NO)、再度、ステップS69の処理を実施する。一方、操作判定部273が飲料の選択可能ボタン232,233が選択されたと判定した場合(ステップS69:YES)、状態報知制御部274は、選択可能ボタン232,233のうち、選択済みボタンを点灯させる一方で、非選択ボタンを消灯させる(ステップS70)。例えば、ホットコーヒーに対応する選択可能ボタン232が選択された場合、ステップS70の処理により、
図20Eに示されるように、ホットコーヒーに対応する選択可能ボタン232が選択済みボタンとして点灯する一方で、選択されなかった飲料に対応する選択可能ボタン232,233が非選択ボタンとして消灯する。
【0114】
誤判定抑制部275は、次の手順における選択可能ボタンである下側操作部234に対する誤判定抑制処理を行う(ステップS71)。ステップS71における誤判定抑制処理において、誤判定抑制部275は、下側操作部234を構成する操作検出部231Bの暗電圧値に基づいて、ステップS65の処理と同様の誤判定抑制処理を行う。
【0115】
表示制御部272は、誤判定抑制処理の結果、供給中断処理が開始されたか否かを判定する(ステップS72)。表示制御部272は、供給中断処理が開始されたと判定した場合(ステップS72:YES)、
図15に示されるように、飲料供給処理を終了する。この場合、供給制御部62は、ステップS66において供給中断処理が開始されたと判定した場合と同様の処理を行い、飲料が供給されていない容器Cをユーザに戻す。
【0116】
一方、表示制御部272は、供給中断処理が開始されていないと判定した場合(ステップS72:NO)、下中央表示部223及び下側表示部224の表示制御モータ248を制御して、容器サイズ、又は、選択された飲料の種類をさらに細分化した飲料のメニュー等を各表示部223,224に表示させる(ステップS73)。
【0117】
例えば、ホットコーヒーが選択されている場合、ステップS73の処理により、
図20Fに示されるように、容器サイズが下中央表示部223に表示されると共に、容器サイズの選択指示が下側表示部224に表示される。温かい紅茶、又は、他の飲料、或いは、アイスティ、又は、冷たい他の飲料以外の飲料が、選択されている場合も、容器サイズ及び選択指示が各表示部223,224に表示される。
【0118】
また、温かい紅茶が選択されている場合、ステップS73の処理により、
図20Gに示されるように、紅茶の種類をさらに細分化した飲料のメニューが下側表示部224に表示されると共に、メニューの選択指示が下中央表示部223に表示される。アイスティが選択されている場合も、
図20Gと同じ飲料のメニュー及び選択指示が各表示部223,224に表示される。また、温かいその他の飲料が選択されている場合、ステップS73の処理により、
図20Hに示されるように、その他の飲料をさらに細分化した飲料のメニューが下側表示部224に表示されると共に、メニューの選択指示が下中央表示部223に表示される。冷たいその他の飲料が選択されている場合も、
図20Hと同じ飲料のメニュー及び選択指示が各表示部223,224に表示される。上中央表示体222Aにおける紅茶、及び、その他の飲料の記載は、本開示の第2メニュー表示要求の一例である。
【0119】
状態報知制御部274は、
図20F、
図20G、又は、
図20Hに示されるように、下側操作部234を選択可能ボタンとして点滅させる(ステップS74)。このような点滅制御により、ユーザは、選択可能ボタン234を容易に認識することができる。
【0120】
操作判定部273は、ユーザにより、いずれか1つの容器サイズ又は飲料の選択可能ボタン234が選択されたか否かを判定する(ステップS75)。ステップS75の処理において、操作判定部273は、操作対象の選択可能ボタン234の操作検出部231Bからの検知信号に対応する電圧値が判定閾値Vs以上になった場合、選択操作が行われたと判定する。一方、操作判定部273は、非操作対象の選択済みボタン231,232,233、選択不可能ボタン231,232,233の操作検出部231Bからの検知信号に対応する電圧値が判定閾値Vs以上になっても、選択操作が行われたと判定しない。このような判定制御により、ユーザによる誤選択を抑制することができる。
【0121】
操作判定部273は、容器サイズ又は飲料の選択可能ボタン234が選択されていないと判定した場合(ステップS75:NO)、再度、ステップS75の処理を実施する。一方、操作判定部273が容器サイズ又は飲料の選択可能ボタン234が選択されたと判定した場合(ステップS75:YES)、状態報知制御部274は、選択可能ボタン234のうち、選択済みボタンを点灯させる一方で、非選択ボタンを消灯させる(ステップS76)。
【0122】
例えば、容器サイズMに対応する選択可能ボタン234が選択された場合、ステップS76の処理により、
図20Iに示されるように、容器サイズMに対応する選択可能ボタン234が選択済みボタンとして点灯する一方で、残りのサイズに対応する選択可能ボタン234が非選択ボタンとして消灯する。抹茶ラテに対応する選択可能ボタン234が選択された場合、ステップS76の処理により、
図20Jに示されるように、抹茶ラテに対応する選択可能ボタン234が選択済みボタンとして点灯する一方で、残りのサイズに対応する選択可能ボタン234が非選択ボタンとして消灯する。このように、選択済みボタン231,232,233,234を点灯させると共に、飲料のメニューを表示させることにより、ユーザは、供給を受ける飲料を容易に認識することができる。以上により、飲料選択処理が終了する。
【0123】
<飲料供給処理の効果>
以上の飲料供給処理において、飲料供給装置1は、各表示体221A~224Aを動かすことにより、各表示窓211~214を介して表示される内容を切り替えることができるように構成されている。このため、特許文献1に記載の装置のように、ユーザインターフェースを開発することなく、各表示体221A,222A,224Aの記載内容を変更するだけの簡単な方法で、飲料のメニューの交換又は追加を行うことができる。
【0124】
また、各表示部221~224を、本体241と、各メニューラベルM1~M4と、2より構成している。このため、提供する飲料の種類に応じて、各メニューラベルM1~M4を交換するだけの簡単な方法で、飲料のメニューの交換又は追加を行うことができる。例えば、上側メニューラベルM1を交換する際には、
図4Aに示される状態から、
図4Bに示されるようにモータ支持板247を開く。次に、上側表示体221Aを
図4Bにおける左側に押すことにより、ばね240を変形させつつ、固定軸部242の軸体242Cを、支持部246の軸受246A1から抜くことにより、上側表示体221Aを支持部246から取り外す。この後、
図3Cに示されるように、本体241から固定軸部242を取り外した後、
図3Dに示されるように、カバー244を本体241から取り外し、上側メニューラベルM1を交換する。その後、カバー244、固定軸部242を本体241に取り付けて、上側表示体221Aを支持部246に取り付けた後、モータ支持板247を閉じる。
【0125】
表示制御部272は、ステップS62の処理において、ホット飲料又はアイス飲料の選択指示を各表示部221,222に表示させる。このため、ユーザは、ホットボタン231H又はアイスボタン231Jを選択する必要があることを、容易に認識することができる。また、表示制御部272は、ステップ67の処理において、上側表示部221の表示内容を、ホット飲料又はアイス飲料の選択指示から、ホット飲料又はアイス飲料のメニューに切り替える。このため、操作装置20に、ホット飲料又はアイス飲料の選択指示のみを表示させる領域を個別に設ける必要が無く、操作装置20の大型化を抑制することができる。
【0126】
操作判定部273は、ステップS63の処理において、操作対象の選択可能ボタン231H,231Jの操作検出部231Bからの検知信号に対応する電圧値が操作制御用記憶部26に記憶された判定閾値Vs以上になった場合、選択操作が行われたと判定するが、非操作対象の選択不可能ボタン231K,232~234の操作検出部231Bからの検知信号に対応する電圧値が判定閾値Vs以上になっても、選択操作が行われたと判定しない。このような判定制御により、ユーザによる誤選択を抑制することができる。
【0127】
操作判定部273は、ステップS69の処理において、操作対象の選択可能ボタン232,233の操作検出部231Bからの検知信号に対応する電圧値が判定閾値Vs以上になった場合、選択操作が行われたと判定するが、操作対象の選択済みボタン231、選択不可能ボタン231,234の操作検出部231Bからの検知信号に対応する電圧値が判定閾値Vs以上になっても、選択操作が行われたと判定しない。このような判定制御により、ユーザによる誤選択を抑制することができる。
【0128】
表示制御部272は、ステップS73の処理において、容器サイズの選択肢を第3表示部223に表示させる。このため、複数の容器サイズに対応する量の飲料を供給することができる飲料供給装置1を提供することができる。特に、表示制御部272は、容器サイズの選択肢と、その選択指示とを各表示部223,224に表示させる。このため、ユーザは、容器サイズを選択する必要があることを、容易に認識することができる。
【0129】
表示制御部272は、ステップS73の処理において、下中央表示部223に容器サイズを表示させる場合、下側表示部224に容器サイズの選択指示を表示させる一方で、下側表示部224に飲料のメニューを表示させる場合、下中央表示部223にメニュー選択指示を表示させる。このため、操作装置20に、メニュー選択指示又は容器サイズ選択指示のみを表示させる領域を個別に設ける必要が無く、操作装置20の大型化を抑制することができる。
【0130】
[変形例]
本発明は、これまでに説明した実施形態に示されたものに限られないことは言うまでもなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の変形を加えることができる。
【0131】
例えば、誤判定抑制部275は、判定閾値Vsから暗電圧値を減じた値が変更基準値未満であると判定した場合(ステップS11:NO)、ステップS12~S20の処理を行わずに、判定閾値Vsを当該判定閾値Vsに所定値を加えた値に変更しても良い。
【0132】
誤判定抑制部275は、判定閾値Vsに第1加算値を加えた値が設定上限値未満であると判定した場合(ステップS13:NO)、ステップS16の処理を行わずに、判定閾値Vsを設定上限値に変更しても良い(ステップS18)。この場合、誤判定抑制部275は、供給中断処理を行う必要がなくなる。
【0133】
誤判定抑制部275が、操作の段階毎に(ステップS63,S69,S75の処理毎に)、操作対象の操作部231~234からの検知信号に基づく処理を行う一方で、非操作対象の操作部231~234からの検知信号に基づく処理を行わない構成を例示したが、ようにしたが、操作の段階に関係なく、操作対象及び非操作対象の操作部231~234からの検知信号に基づく処理を行うようにしても良い。
【0134】
各操作部231を構成する操作検出部231Bを、
図8Aに示されるように、投光部231Dが、疑似操作部231Aの内側から水平方向前方に検知光Lを出射するように配置しても良いし、疑似操作部231Aの右側、左側、又は、下側から指又は物体の仮想移動軌跡に向けて検知光Lを出射するように配置しても良い。
【0135】
誤判定抑制部275は、注意喚起処理を行わなくても良い。
【0136】
操作判定部273及び誤判定抑制部275が暗電圧値に基づく処理を行う構成を例示したが、暗電流値に基づく処理を行うようにしても良い。操作判定部273及び誤判定抑制部275のうち少なくとも一方を、操作装置20に設けずに、操作装置20と無線等により通信可能に接続するようにしても良い。
【0137】
本開示の操作装置の操作に基づき提供される対象として、飲料を例示したが、食料品等の飲料以外の物品であっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0138】
本開示は、操作装置、飲料供給装置、及び、操作方法に適用することができる。
【符号の説明】
【0139】
1 飲料供給装置
10 筐体
10A 容器出し入れ口
11 出し入れ口扉
12 開閉センサ
13 開閉モータ
14 ロック部
20 操作装置
21 表面板
22 表示部
23 操作部
25 セットアップ操作表示部
26 操作制御用記憶部
27 操作制御部
30 容器設置部
31 容器昇降室
32 容器保持部
33 載置部
34 調整部
35 容器検知部
36 昇降検知部
40 飲料供給部
41 飲料生成部
42 ノズル
42A コーヒー用ノズル
42B ミルク用ノズル
42C パウダー飲料用ノズル
43 ノズル保持部
44 ガイド部
45 ノズル移動部
46 トレイ
50 相対移動部
51 昇降用ラック部
52 昇降モータ
61 供給制御用記憶部
62 供給制御部
211 上側表示窓
212 上中央表示窓
213 下中央表示窓
214 下側表示窓
221 上側表示部
221A 上側表示体
222 上中央表示部
222A 上中央表示体
223 下中央表示部
223A 下中央表示体
224 下側表示部
224A 下側表示体
231 上側操作部
231A 疑似操作部
231B 操作検出部
231C LED
231D 投光部
231E 受光部
232 上中央操作部
232A 疑似操作部
232B 操作検出部
232C LED
233 下中央操作部
233A 疑似操作部
233B 操作検出部
233C LED
234 下側操作部
234A 疑似操作部
234B 操作検出部
234C LED
240 ばね
241 本体
241A 突起
242 固定軸部
242A 従動ギア
242B 表示制御用ディスク
242B1 表示制御用切欠
242C 軸体
243 可動軸部
243A 可動体
243B 原点用ディスク
243B1 原点用切欠
243C 軸体
244 カバー
246 支持部
246A 本体部
246A1 軸受
246A2 表示用開口
247 モータ支持板
248 表示制御モータ
248A 駆動ギア
249 表示制御用フォトセンサ
249A,250A 凹部
250 原点用フォトセンサ
271 セットアップ処理部
272 表示制御部
273 操作判定部
274 状態報知制御部
275 誤判定抑制部
311 天板
312 飲料用貫通孔
313 ラック用貫通孔
314 左側板
331 底板部
332 左側板
341 当接部材
451 進退用ラック部
452 進退モータ
453 駆動ギア
461 供給孔
462 受け部
C 容器
D0 距離
D1 第1距離
D2 第2距離
G1,G2 検知範囲
L 検知光
M1 上側メニューラベル
M2 上中央メニューラベル
M3 下中央メニューラベル
M4 下側メニューラベル
M11,M21,M31,M41 第1ラベル
M12,M22,M32,M42 第2ラベル
M13,M23,M33,M43 第3ラベル
M14,M24,M34,M44 第4ラベル