(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023167577
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/018 20230101AFI20231116BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20231116BHJP
G06Q 30/0601 20230101ALI20231116BHJP
【FI】
G06Q30/00 340
G06Q30/02 320
G06Q30/06 300
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022078864
(22)【出願日】2022-05-12
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】脇崎 正俊
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
5L049BB26
5L049BB47
(57)【要約】
【課題】NFTを利用した取引に関して取引対象コンテンツにおまけを付けて販売すること。
【解決手段】情報処理装置10は、取得部と発行部とを備える。取得部は、取引ユーザがおまけ付きの取引対象コンテンツを購入した際に、取引対象のコンテンツ情報とおまけ情報とを、それぞれのメタデータから取得する。発行部は、取得部により取得されたコンテンツ情報とおまけ情報とを紐づけたNFTを取引ユーザに発行する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引対象コンテンツに関する情報と取引対象コンテンツの購入に応じて提供される付加的利益に関する情報とを取得する取得部と、
前記取得部によって取得された取引対象コンテンツに関する情報と付加的利益に関する情報とを紐づけた第一のNFTを発行する発行部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記発行部は、予め設定されたキーデータを前記第一のNFTに紐づけて発行し、
前記キーデータが入力されたデータと一致する場合には、前記付加的利益に関する情報を表示する表示部をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記付加的利益を提供できる権利に関する第二のNFTを所有するか否かを判定する判定部をさらに備え、
前記取得部は、前記判定部によって前記第二のNFTを所有すると判定された場合には、前記付加的利益に関する情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
情報処理装置で実行される情報処理方法であって、
取引対象コンテンツに関する情報と取引対象コンテンツの購入に応じて提供される付加的利益に関する情報とを取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された取引対象コンテンツに関する情報と付加的利益に関する情報とを紐づけた第一のNFTを発行する発行工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項5】
取引対象コンテンツに関する情報と取引対象コンテンツの購入に応じて提供される付加的利益に関する情報とを取得する取得手順と、
前記取得手順によって取得された取引対象コンテンツに関する情報と付加的利益に関する情報とを紐づけた第一のNFTを発行する発行手順と
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、企業は自社商品におまけを付けることで、他社の商品とおまけ付きの自社商品との差別化を図り、市場において自社商品の販売を促進するということが行われていた。
【0003】
また、近年、ブロックチェーン上で取引される唯一無二の価値を持ったトークンであるNFT(Non Fungible Token)を利用したデジタルコンテンツの取引市場が活発化している。NFTを利用した取引は、取引時に取引対象のデジタルコンテンツの所有者等の情報を紐づけた固有のNFTが購入者に発行されるため、デジタルコンテンツに希少性が生まれることとなる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】“音楽が必ず聴けるクラフトボスSONG&CRAFTBOSS”[online]、[令和4年4月26日検索]、インターネット〈https://mobile.suntory.co.jp/cpn/softdrink/craftboss/song-and-craftboss/info.html?_ga=2.89543195.1816525194.1650950267-1072581875.1650510498〉
【0005】
【非特許文献2】“NFT(Non Fungible Token)に関する動向”、[online]、[令和4年4月26日検索]、インターネット〈https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/column/opinion/pdf/12710.pdf?msclkid=c6db9716c51411ec804630e28bffcb9d〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記の従来の方法では、NFTを利用した取引に関して取引対象コンテンツにおまけを付けて販売することができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、取引対象コンテンツに関する情報と取引対象コンテンツの購入に応じて提供される付加的利益に関する情報とを取得する取得部と、前記取得部によって取得された取引対象コンテンツに関する情報と付加的利益に関する情報とを紐づけた第一のNFTを発行する発行部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、NFTを利用した取引に関しても、取引対象コンテンツにおまけを付けて販売することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す説明図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理の具体例である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。
【0011】
〔1.情報処理方法の概要〕
まず、
図1を参照し、実施形態に係る情報処理装置が行う情報処理方法の概要について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す説明図である。なお、
図1では、取引ユーザのおまけ付きコンテンツNFTの購入に応じて、おまけ情報をコンテンツNFTに紐づけて発行する場合の情報処理の一例について説明する。
【0012】
図1に示す例において、情報処理装置10は、取引ユーザ端末やEC(Electronic Commerce)サイトの運営者が所有するサーバ等と連携し、取引ユーザに対してコンテンツNFTを発行する情報処理装置であり、コンピュータやクラウドシステム等により実現される。
【0013】
情報処理装置10は、コンテンツNFTの購入の際、コンテンツに関する情報とコンテンツの購入に応じて提供されるおまけ情報とを取得して、コンテンツ情報とおまけ情報とを紐づけたNFTを発行する。
【0014】
具体的には、情報処理装置10は、取引ユーザがコンテンツNFTを購入する際に、コンテンツとおまけのそれぞれのメタデータから、コンテンツ情報とおまけ情報とを取得する。例えば、情報処理装置10は、コンテンツのメタデータの場所を示すURI(Uniform Resource Identifier)やコンテンツの作者及び所有者といったコンテンツに関する情報や、おまけのメタデータの場所を示すURIやおまけの作者及び所有者といったおまけに関する情報を取得する。
【0015】
なお、コンテンツデータやおまけデータ、また、それぞれのメタデータが保管されている場所としては、ブロックチェーンの外側(オフチェーン)に存在するIPFS(Interplanetary File System)の様な分散ストレージやECサイトの運営者が所有しているサーバ等が該当する。
【0016】
続いて、情報処理装置10は、取得したコンテンツ情報とおまけ情報とを紐づけたNFTを取引ユーザに発行する。なお、情報処理装置10は、取得したコンテンツ情報を紐づけたNFTとおまけ情報を紐づけたNFTとを別々に取引ユーザに発行するでもよい。
【0017】
このようにして、情報処理装置10は、コンテンツ情報とおまけ情報とを紐づけたNFTを取引ユーザに発行することで、取引ユーザは自己のウォレットによって、発行されたNFTを確認することができ、また、そのNFTの情報に基づきコンテンツデータとおまけのデータを閲覧することができる。
【0018】
〔2.情報処理装置10の構成〕
次に、
図2を参照し、
図1に示した情報処理装置10の構成を説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理装置10は、通信部11と、制御部12と、記憶部13とを有する。
【0019】
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部11は、ネットワークと有線又は無線で接続され、ネットワークを介して、取引ユーザ端末やIPFS、サーバとの間で情報の送受信を行う。
【0020】
記憶部13は、例えば、RAM(Random Access Memory)やハードディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部13は、制御部12による各種処理に必要なデータ及びプログラムを格納するが、特に本発明に密接に関連するものとしては、コンテンツ情報記憶部13a及びおまけ情報記憶部13bを有する。
【0021】
コンテンツ情報記憶部13aは、コンテンツに関する情報を記憶する。例えば、コンテンツ情報記憶部13aは、コンテンツ情報として、コンテンツのメタデータの場所を示すURI、コンテンツの作者及び所有者といったコンテンツに関する情報を記憶する。
【0022】
おまけ情報記憶部13bは、おまけ情報を記憶する。例えば、おまけ情報記憶部13bは、おまけ情報として、おまけのメタデータの場所を示すURIやおまけの作者及び所有者といったおまけに関する情報を記憶する。
【0023】
制御部12は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部12は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により実現される。制御部12は、取得部12aと、発行部12bとを有する。さらに、必要に応じて、表示部12cと、判定部12dとを有していてもよい。
【0024】
取得部12aは、コンテンツ情報とコンテンツの購入に応じて提供されるおまけ情報とを取得する。そして、取得部12aは、取得したコンテンツ情報をコンテンツ情報記憶部13aに格納し、取得したおまけ情報をおまけ情報記憶部13bに格納する。
【0025】
ここで、取得部12aは、通信部11を介してコンテンツ情報とおまけ情報とを取得する。また、取得部12aは、コンテンツの購入の要求を取引ユーザ端末から受け付けた場合に、取引対象のコンテンツ情報とおまけ情報とを取得する。さらに、取得部12aは、コンテンツ情報とおまけ情報とを、IPFSやサーバ等に保管されている、それぞれのメタデータから取得する。
【0026】
例えば、取得部12aは、コンテンツ情報として、コンテンツのメタデータの場所を示すURIや、コンテンツの作成者および所有者等の情報をコンテンツのメタデータから取得する。また、例えば、取得部12aは、おまけ情報として、おまけのメタデータの場所を示すURIや、おまけの作成者および所有者等の情報をおまけのメタデータから取得する。
【0027】
また、取得部12aは、後述する判定部12dによって、おまけを提供できる権利に関するNFTを所有すると判定された場合には、おまけ情報を取得するようにしてもよい。例えば、取得部12aは、判定部12dにより、コンテンツ作者がおまけを提供できる権利に関するNFTを所有すると判定した場合、コンテンツ情報とおまけ情報とを、それぞれのメタデータから取得する。
【0028】
なお、「所有」とは、NFT自体を利用者端末が保持している場合だけでなく、情報処理装置10又は外部の装置が、コンテンツの所有者とコンテンツを紐づけることで、NFTを管理する場合も含む意味である。
【0029】
発行部12bは、取得部12aによって取得されたコンテンツ情報とおまけ情報とを紐づけたNFTを発行する。例えば、発行部12bは、コンテンツ情報記憶部13aに格納されたコンテンツのメタデータの場所を示すURI、コンテンツの作者及び所有者等の情報と、おまけ情報記憶部13bに格納されたおまけのメタデータの場所を示すURI、おまけの作者及び所有者等の情報をNFTに紐づけて取引ユーザに発行する。
【0030】
また、発行部12bは、予め設定されたキーデータをNFTに紐づけて発行するようにしてもよい。例えば、発行部12bは、取得部12aによって取得されたキーデータをハッシュ化したデータを、おまけ情報としてNFTに紐づけて発行する。
【0031】
表示部12cは、予め設定されたキーデータが入力されたデータと一致する場合には、おまけ情報を表示する。ここで、取得部12aは、おまけ情報としておまけの表示に用いるキーデータを取得する。また、発行部12bは、前述のハッシュ化したデータをおまけ情報としてNFTに紐づけて発行する。なお、おまけのデータは、例えば、店舗で実際のおまけと引き換え可能となるクーポンのデータや、シークレットイベントのチケットのデータなどが考えられる。
【0032】
例えば、表示部12cは、取引ユーザ端末により入力されたキーデータをハッシュ化したデータが、NFTに登録されたキーデータをハッシュ化したデータと一致する場合に、おまけのデータを表示する。
【0033】
判定部12dは、おまけを提供できる権利に関するNFTを所有するか否かを判定する。なお、おまけを提供できる権利に関するNFTは、例えば、大手企業が販促企画のために販売する、企画への参加券NFTなどが考えられる。
【0034】
例えば、判定部12dは、おまけ付きのコンテンツが購入された際に、コンテンツ作者のこれまでの取引履歴から、コンテンツ作者が参加券NFTを所有するか否かを判定する。そして、判定部12dは、判定の結果を取得部12aに通知する。
【0035】
〔3.情報処理の具体例〕
続いて、
図3を参照し、実施形態に係る情報処理の具体例について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理の具体例である。以下では、情報処理装置10の情報取得処理及びNFT発行処理について説明した上で、取引ユーザに発行されるNFTの具体例について説明する。
【0036】
まず、コンテンツの作者は、例えば、大手企業が販売する、○○作品が必ず貰えるという企画の参加券NFTを購入する。そして、コンテンツ作者は、例えば、作成したコンテンツNFTをおまけ(○○作品)付きである旨を表記してECサイトに出品する。その後、前述の出品されたおまけ(○○作品)付きコンテンツNFTを取引ユーザが購入した際に、判定部12dは、コンテンツ作者の取引履歴に基づき、参加券NFTをコンテンツ作者が所有すると判定する。
【0037】
コンテンツ作者が参加券NFTを所有すると判定されたことにより、取得部12aは、コンテンツ情報とおまけ(○○作品)情報とを、それぞれのメタデータから取得する。最後に、発行部12bは、取得されたコンテンツ情報とおまけ(○○作品)情報とを紐づけたNFTを取引ユーザに発行する。前述の一連の処理により、取引ユーザは自己のウォレットから、購入作品と企業おまけ(○○作品)のデータを閲覧することができる。
【0038】
〔4.処理手順〕
次に、
図4を参照して、情報処理装置10の処理について説明する。
図4は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。
図4に示す例では、判定部12dは、コンテンツの購入を受付けたか否かを判定する(ステップS101)。判定部12dは、コンテンツの購入を受付けていない場合(ステップS101;No)、コンテンツの購入を受付けるまで待機する。
【0039】
一方、判定部12dは、コンテンツの購入を受付けた場合(ステップS101;Yes)、コンテンツ作者が参加券NFTを所有するか否かを判定する(ステップS102)。取得部12aは、コンテンツ作者が参加券NFTを所有する場合(ステップS102;Yes)、コンテンツ情報とおまけ情報とを取得する(ステップS103)。その後、発行部12bは、コンテンツ情報とおまけ情報とを紐づけたNFTを発行する(ステップS104)。
【0040】
一方、取得部12aは、コンテンツ作者が参加券NFTを所有しない場合(ステップS102;No)、コンテンツ情報を取得する(ステップS105)。その後、発行部12bは、コンテンツ情報をNFTに紐づけて発行する(ステップS106)。
【0041】
〔5.効果〕
上述してきたように、本実施形態に係る情報処理装置10は、コンテンツ情報とおまけ情報とを取得する取得部12aと、取得したコンテンツ情報とおまけ情報とを紐づけたNFTを発行する発行部12bとを備える。取得部12aは、コンテンツ情報とおまけ情報とを、それぞれのメタデータから取得する。発行部12bは、取得部12aが取得したコンテンツ情報とおまけ情報とを紐づけたNFTを取引ユーザに発行する。
【0042】
このようにして、情報処理装置10が、取引ユーザがおまけ付きのコンテンツを購入した際に、コンテンツ情報とおまけ情報とを紐づけたNFTを取引ユーザに発行することにより、取引ユーザは、コンテンツデータとおまけデータを閲覧することができる。したがって、情報処理装置10によれば、NFTを利用した取引に関しても、取引対象コンテンツにおまけを付けて販売することができるという効果を奏する。
【0043】
また、情報処理装置10の取得部12aは、おまけ情報としておまけの表示に用いるキーデータを取得する。さらに、発行部12bは、取得部12aによって取得された前述のキーデータをハッシュ化したデータをおまけ情報としてNFTに紐づけて発行する。また、表示部12cは、入力されたキーデータをハッシュ化したデータが、NFTに登録されたキーデータをハッシュ化したデータと一致する場合に、おまけのデータを表示する。
【0044】
このようにして、情報処理装置10が上記の一連の処理をすることにより、キーデータを知る取引ユーザは、発行されたNFTからおまけのデータを閲覧できる。一方、発行されたNFTを不正にコピーした第三者は、キーデータを知らないことから、おまけのデータを閲覧できない。したがって、情報処理装置10によれば、おまけ付きコンテンツNFTを購入した取引ユーザにのみ、おまけのデータを表示することができるという効果を奏する。
【0045】
さらに、情報処理装置10の判定部12dは、コンテンツ作者が参加券NFTを所有するか否かを判定する。判定部12dが、コンテンツ作者が参加券NFTを所有すると判定した場合、取得部12aは、コンテンツ情報とおまけ情報とを、それぞれのメタデータから取得する。そして、発行部12bは、取得部12aにより取得されたコンテンツ情報とおまけ情報とを紐づけたNFTを発行する。
【0046】
一方、判定部12dが、コンテンツ作者が参加券NFTを所有しないと判定した場合、取得部12aは、コンテンツ情報をコンテンツのメタデータから取得する。そして、発行部12bは、取得部12aにより取得されたコンテンツ情報をNFTに紐づけて発行する。
【0047】
このようにして、情報処理装置10は、上記の一連の処理をすることにより、コンテンツ作者が参加券NFTを所有する場合に、取引ユーザにおまけ情報をNFTに紐づけて発行することができる。したがって、情報処理装置10によれば、取引ユーザが参加券NFTを所有するコンテンツ作者のコンテンツNFTを購入した場合にのみ、取引ユーザにコンテンツ情報とおまけ情報とを紐づけたNFTを発行させることができるという効果を奏する。
【0048】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る情報処理装置10は、例えば
図5に示すようなコンピュータ1000によって実現される。
図5は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力I/F(Interface)1060、入力I/F1070、ネットワークI/F1080、がバス1090により接続された形態を有する。
【0049】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。演算装置1030は、例えば、CPU、MPU、ASIC、FPGA等により実現される。
【0050】
一次記憶装置1040は、RAM等の演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。二次記憶装置1050は、内蔵ストレージであってもよいし、外付けストレージであってもよい。
【0051】
さらに、二次記憶装置1050は、USB(Universal Serial Bus)メモリやSD(Secure Digital)メモリカード等の取り外し可能な記憶媒体であってもよい。また、二次記憶装置1050は、クラウドストレージ(オンラインストレージ)やNAS(Network Attached Storage)、ファイルサーバ等であってもよい。
【0052】
出力I/F1060は、ディスプレイ、プロジェクタ及びプリンタ等といった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェースであり、例えば、USBやDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。
【0053】
また、入力I/F1070は、マウス、キーボード、キーパッド、ボタン及びスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0054】
また、出力I/F1060及び入力I/F1070はそれぞれ出力装置1010及び入力装置1020と無線で接続してもよい。すなわち、出力装置1010及び入力装置1020は、ワイヤレス機器であってもよい。
【0055】
また、出力装置1010及び入力装置1020は、タッチパネルのように一体化していてもよい。この場合、出力I/F1060及び入力I/F1070も、入出力I/Fとして一体化していてもよい。
【0056】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disc)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体又は半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。
【0057】
ネットワークI/F1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0058】
演算装置1030は、出力I/F1060や入力I/F1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0059】
〔7.その他〕
以上、本願の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0060】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0061】
この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0062】
さらに、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0063】
また、上述してきた実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0064】
さらに、上述してきた「部(Section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0065】
10 情報処理装置
11 通信部
12 制御部
12a 取得部
12b 発行部
12c 表示部
12d 判定部
13 記憶部
13a コンテンツ情報記憶部
13b おまけ情報記憶部
【手続補正書】
【提出日】2022-12-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引対象コンテンツに関する情報と取引対象コンテンツの購入に応じて提供される付加的利益に関する情報とを取得する取得部と、
前記取得部によって取得された取引対象コンテンツに関する情報と付加的利益に関する情報とを紐づけた第一のNFTを発行する発行部と
予め設定されたキーデータが入力されたデータと一致する場合には、前記付加的利益に関する情報を表示する表示部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記発行部は、前記キーデータを前記第一のNFTに紐づけて発行する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記付加的利益を提供できる権利に関する第二のNFTを所有するか否かを判定する判定部をさらに備え、
前記取得部は、前記判定部によって前記第二のNFTを所有すると判定された場合には、前記付加的利益に関する情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
情報処理装置で実行される情報処理方法であって、
取引対象コンテンツに関する情報と取引対象コンテンツの購入に応じて提供される付加的利益に関する情報とを取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された取引対象コンテンツに関する情報と付加的利益に関する情報とを紐づけた第一のNFTを発行する発行工程と
予め設定されたキーデータが入力されたデータと一致する場合には、前記付加的利益に関する情報を表示する表示工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項5】
取引対象コンテンツに関する情報と取引対象コンテンツの購入に応じて提供される付加的利益に関する情報とを取得する取得手順と、
前記取得手順によって取得された取引対象コンテンツに関する情報と付加的利益に関する情報とを紐づけた第一のNFTを発行する発行手順と
予め設定されたキーデータが入力されたデータと一致する場合には、前記付加的利益に関する情報を表示する表示手順と
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【手続補正書】
【提出日】2023-05-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引対象コンテンツに関する情報と取引対象コンテンツの購入に応じて提供される付加的利益に関する情報と、前記付加的利益の表示に関する予め設定されたキーデータとを取得する取得部と、
前記取得部によって取得された取引対象コンテンツに関する情報と付加的利益に関する情報とを紐づけた第一のNFTに、前記キーデータを紐づけて発行する発行部と、
前記キーデータと、前記付加的利益を表示するために前記第一のNFTに基づいて外部から入力されたデータとが一致する場合には、前記付加的利益に関する情報を表示する表示部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記付加的利益を提供できる権利に関する第二のNFTを所有するか否かを判定する判定部をさらに備え、
前記取得部は、前記判定部によって前記第二のNFTを所有すると判定された場合には、前記付加的利益に関する情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
情報処理装置で実行される情報処理方法であって、
取引対象コンテンツに関する情報と取引対象コンテンツの購入に応じて提供される付加的利益に関する情報と、前記付加的利益の表示に関する予め設定されたキーデータとを取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された取引対象コンテンツに関する情報と付加的利益に関する情報とを紐づけた第一のNFTに、前記キーデータを紐づけて発行する発行工程と
前記キーデータと、前記付加的利益を表示するために前記第一のNFTに基づいて外部から入力されたデータとが一致する場合には、前記付加的利益に関する情報を表示する表示工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項4】
取引対象コンテンツに関する情報と取引対象コンテンツの購入に応じて提供される付加的利益に関する情報と、前記付加的利益の表示に関する予め設定されたキーデータとを取得する取得手順と、
前記取得手順によって取得された取引対象コンテンツに関する情報と付加的利益に関する情報とを紐づけた第一のNFTに、前記キーデータを紐づけて発行する発行手順と
前記キーデータと、前記付加的利益を表示するために前記第一のNFTに基づいて外部から入力されたデータとが一致する場合には、前記付加的利益に関する情報を表示する表示手順と
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。