(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023167587
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】アンテナ素子および装置
(51)【国際特許分類】
H02J 50/27 20160101AFI20231116BHJP
H01Q 13/08 20060101ALI20231116BHJP
H01Q 9/20 20060101ALI20231116BHJP
【FI】
H02J50/27
H01Q13/08
H01Q9/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022078881
(22)【出願日】2022-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉川 博道
(72)【発明者】
【氏名】猫塚 光
(72)【発明者】
【氏名】福岡 泰彦
(72)【発明者】
【氏名】戸枝 佳駿
(72)【発明者】
【氏名】大谷 昌幸
【テーマコード(参考)】
5J045
【Fターム(参考)】
5J045AB05
5J045DA10
5J045HA00
5J045MA04
5J045NA00
(57)【要約】
【課題】レクテナを小型化すること。
【解決手段】アンテナ素子は、第1面に広がるパッチ導体と、パッチ導体の第1方向に沿って配置された線状導体と、パッチ導体の中央から第1方向および前記第1方向と直交する第2方向に偏った位置において、パッチ導体と、線状導体とを電磁気的に接続する接続導体と、を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面に広がるパッチ導体と、
前記パッチ導体の第1方向に沿って配置された線状導体と、
前記パッチ導体の中央から前記第1方向および前記第1方向と直交する第2方向に偏った位置において、前記パッチ導体と、前記線状導体とを電磁気的に接続する接続導体と、
を含む、アンテナ素子。
【請求項2】
前記パッチ導体または前記線状導体に外部装置からの差動信号を入力する差動入力回路を含む、
請求項1に記載のアンテナ素子。
【請求項3】
前記差動入力回路は、前記差動信号が入力される第1入力部と、第2入力部とを含み、
前記第1入力部および前記第2入力部は、前記線状導体に前記差動信号を入力するように構成されている、
請求項2に記載のアンテナ素子。
【請求項4】
前記線状導体の前記第1面に直交する第3方向に離れた位置に配置された信号線と、
前記線状導体と、前記信号線とを電磁気的に接続するビア導体と、
を含む、
前記第1入力部および前記第2入力部は、前記信号線に電磁気的に接続されている、
請求項3に記載のアンテナ素子。
【請求項5】
前記第1面に広がる基準導体を含み、
前記パッチ導体は、前記基準導体に対して、前記第1面に直交する方向の正方向側に配置されている、
請求項1に記載のアンテナ素子。
【請求項6】
請求項1に記載のアンテナ素子と、
前記アンテナ素子が受信した電波に応じた交流信号を整流する整流回路と、
前記アンテナ素子を制御する制御装置と、
を含む、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、レクテナ用のアンテナ素子および本アンテナを用いた装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電波をアンテナで受信し、電力に変換するレクテナに関する技術が知られている。例えば、特許文献1には、電波を効率よく電力に変換するレクテナに関連する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
レクテナを実現するためには、電波を受信するアンテナに差動動作回路等の各種素子を接続する必要がある。レクテナを小型化するために、アンテナと各種素子を一体化する構成が望まれている。
【0005】
本開示は、小型化することのできるレクテナ用のアンテナ素子および本アンテナ素子を用いた装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のアンテナ素子は、第1面に広がるパッチ導体と、前記パッチ導体の第1方向に沿って配置された線状導体と、前記パッチ導体の中央から前記第1方向に偏った位置において、前記パッチ導体と、前記線状導体とを接続する接続導体と、を含む。
【0007】
本開示の装置は、本開示のアンテナ素子と、前記アンテナ素子が受信した電波に応じた交流信号を整流する整流回路と、前記アンテナ素子を制御する制御装置と、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示は、レクテナを小型化することができる。また、本開示のアンテナ素子は、50Ωの設計も可能であり、その場合は通信用アンテナとして使用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係るレクテナの構成例の概略を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るアンテナ素子の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るアンテナ素子の共振特性を説明するための図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るアンテナ素子の第1周波数における電波の放射パターンの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るアンテナ素子の第2周波数における電波の放射パターンの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るアンテナ素子の第3周波数における電波の放射パターンの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るアンテナ素子の第4周波数における電波の放射パターンの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る差動入力回路を説明するための図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る第1入力部および第2入力部の配置例を説明するための図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係るアンテナ素子の第1面の構成例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係るアンテナ素子の第2面の構成例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係るレクテナの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0011】
以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内のX軸と平行な方向をX軸方向とし、X軸と直交する水平面内のY軸と平行な方向をY軸方向とし、水平面と直交するZ軸と平行な方向をZ軸方向とする。X軸及びY軸を含む平面を適宜、XY平面と称する。X軸及びZ軸を含む平面を適宜、XZ平面と称する。Y軸及びZ軸を含む平面を適宜、YZ平面と称する。XY平面は、水平面と平行である。XY平面とXZ平面とYZ平面とは直交する。
【0012】
[レクテナ]
図1を用いて、実施形態に係るレクテナの構成例の概略について説明する。
図1は、実施形態に係るレクテナの構成例の概略を示すブロック図である。
【0013】
図1に示すように、レクテナ1は、アンテナ10と、整合回路12と、整流回路14と、昇圧回路16と、平滑回路18と、を含む。レクテナ1は、アンテナ10と、整流回路14とを含むことにより、構成されている。レクテナ1は、屋内及び屋外を含む各種の場所に設置され得る。
【0014】
アンテナ10は、各種の電波を受信可能に構成されている。アンテナ10は、例えば、MHz(メガヘルツ)帯域からGHz(ギガヘルツ)帯域の電波を受信するように構成されているが、これに限定されない。アンテナ10は、受信した電波を交流の受信電力に変換し、整合回路12に入力する。
【0015】
整合回路12は、アンテナ10の出力端子のインピーダンスと、整流回路14の入力端子のインピーダンスとを整合する回路である。
【0016】
整流回路14は、アンテナ10が出力した受信信号を直流電力に変換する。整流回路14は、直流電力を昇圧回路16に出力する。
【0017】
昇圧回路16は、整流回路14から受けた直流電力を昇圧する。昇圧回路16は、昇圧した直流電力を平滑回路18に出力する。
【0018】
平滑回路18は、昇圧回路16から受けた直流電力を平滑化する。平滑回路18は、平滑化した直流電力を外部装置等へ出力する。平滑回路18から出力された電力は、外部装置を駆動する電力として使用することができる。
【0019】
図1に示すように、レクテナ1は、受信した電波を、外部装置を駆動させるための電力に変換する。レクテナ1には、アンテナ10への入力として、図示しない差動動作回路などが接続されている。本実施形態では、差動動作回路等が一体化したレクテナ用のアンテナを構成する。
【0020】
[アンテナ素子]
図2を用いて、実施形態に係るアンテナ素子の構成例について説明する。
図2は、実施形態に係るアンテナ素子の構成例を示す図である。
【0021】
図2に示すように、アンテナ素子100は、基板110と、パッチ導体120と、線状導体130と、基準導体140と、接続導体150と、差動入力回路160と、を含む。
【0022】
基板110は、誘電体材料で形成された基板である。本実施形態では、誘電体材料に特に制限はない。基板110は、XY平面に広がる。本実施形態では、基板110は、矩形状に形成されているが、これに限定されない。基板110は、上面と、上面に対向する下面とを有する。基板110の上面は、第1面と呼ばれることもある。基板110の下面は、第2面と呼ばれることもある。
【0023】
パッチ導体120は、基板110の上面に形成されている。パッチ導体120は、XY平面に広がる、矩形状に形成された導体である。XY平面は、第1平面とも呼ばれる。パッチ導体120は、パッチアンテナとして機能するように構成されている。パッチ導体120は、共振器として機能するように構成されている。
図2に示す例では、パッチ導体120は、矩形状に形成されているが、これに限定されない。パッチ導体120は、例えば、矩形を除く多角形状、または円形状に形成されていてもよい。
【0024】
線状導体130は、基板110の上面に形成されている。線状導体130は、Y方向に長い線状の導体である。線状導体130は、パッチ導体120のX軸の負方向側においてY軸方向に平行な辺に沿って形成されている。Y軸方向は、第1方向とも呼ばれる。線状導体130は、線状アンテナとして機能するように構成されている。線状導体130は、共振器として機能するように構成されている。線状導体130を形成する位置は、
図2に示す例に限定されない。
【0025】
基準導体140は、基板110の上面に形成されている。すなわち、基準導体140は、パッチ導体120と同一平面上に形成されている。基準導体140は、XY平面に広がる導体である。基準導体140は、グラウンド導体として機能するように構成されている。
【0026】
接続導体150は、パッチ導体120と、線状導体130とを電磁気的に接続するように構成された導体である。接続導体150は、パッチ導体120の中央O1からX軸方向およびY軸方向に偏った位置において、パッチ導体120と、線状導体130とを電磁気的に接続するように構成されている。X軸方向は、第2方向とも呼ばれる。
図2に示す例では、接続導体150は、パッチ導体120の中央O1からX軸方向の負方向およびY軸方向の負方向に偏った位置において、パッチ導体120と、線状導体130とを電磁気的に接続するように構成されている。接続導体150は、例えば、パッチ導体120の中央O1からX軸方向の負方向およびY軸方向の正方向の偏った位置において、パッチ導体120と、線状導体130とを電気的に接続するように構成されていてもよい。なお、接続導体150がパッチ導体120と、線状導体130とを電磁気的に接続する位置は、
図2に示す例に限定されない。
【0027】
本実施形態では、パッチ導体120と、線状導体130との2つの共振器を接続導体150で電磁気的に接続することにより、4つの動作モードを実現することができる。
【0028】
図3を用いて、実施形態に係るアンテナ素子の共振特性について説明する。
図3は、実施形態に係るアンテナ素子の共振特性を説明するための図である。
【0029】
図3は、横軸が周波数[GHz(ギガヘルツ)]、縦軸が利得[dB(デシベル)]を示す。波形W1は、共振特性の変化を示す。波形W1に示すように、アンテナ素子100は、周波数f1、周波数f2、周波数f3、および周波数f4において、共振点を有するように構成されている。すなわち、アンテナ素子100は、周波数f1、周波数f2、周波数f3、および周波数f4の電波に対して放射モードとなりアンテナとして機能するように構成されている。周波数f1は、例えば、770[MHz(メガヘルツ)]である。周波数f2は、例えば、900[MHz]である。周波数f3は、例えば、980[MHz]である。周波数f4は、1.13[GHz]である。なお、周波数f1、周波数f2、周波数f3、および周波数f4は、これらに限定されない。
【0030】
(放射パターン)
図4は、実施形態に係るアンテナ素子の第1周波数における電波の放射パターンの一例を示す図である。第1周波数は、例えば、770[MHz]である。
図4に示すように、アンテナ素子100は、
図2において、+Z軸方向および-Z軸方向に770[MHz]の電波を良好に放射するように構成され得る。
【0031】
図5は、実施形態に係るアンテナ素子の第2周波数における電波の放射パターンの一例を示す図である。第2周波数は、例えば、900[MHz]である。
図5に示すように、アンテナ素子100は、
図2において、+Z軸方向および-Z軸方向に900[MHz]の電波を良好に放射するように構成され得る。
【0032】
図6は、実施形態に係るアンテナ素子の第3周波数における電波の放射パターンの一例を示す図である。第3周波数は、例えば、980[MHz]である。
図6に示すように、アンテナ素子100は、
図2において、+Z軸方向および-Z軸方向に980[MHz]の電波を良好に放射するように構成され得る。
【0033】
図7は、実施形態に係るアンテナ素子の第4周波数における電波の放射パターンの一例を示す図である。第4周波数は、例えば、1.13[GHz]である。
図7に示すように、アンテナ素子100は、
図2において、+Z軸方向および-Z軸方向に電波を良好に放射するように構成され得る。
【0034】
図4から
図7に示す例において、ユーザは、例えば、770[MHz]、900[MHz]、980[MHz]、および1.13[GHz]の4つの動作モードの全てを使用してもよいし、少なくとも1つの周波数を選択的にしようしてもよい。なお、
図4から
図7に示した周波数は例示であり、本開示を限定するものではない。4つの周波数の具体的な値は、設計に応じて任意に設定することができる。
【0035】
図4から
図7に示す例では、アンテナ素子100は、4つの動作モードを持つものとして説明したが、本開示はこれに限定されない。アンテナ素子100は、例えば、2つまたは3つの動作モードを持つように構成されていてもよい。アンテナ素子100は、例えば、4つ以上の動作モードを持つように構成されていてもよい。
【0036】
図2に戻る。差動入力回路160は、2つの信号をパッチ導体120および線状導体130に入力するように構成されている。差動入力回路160は、
図2に示す例では、線状導体130の負方向側に配置されている。すなわち、アンテナ素子100は、差動入力回路160が一体化して構成されている。これにより、アンテナ素子100は、差動動作回路として機能するように構成されている。
【0037】
図8は、実施形態に係る差動入力回路を説明するための図である。
図8に示すように、差動入力回路160は、第1入力部162と、第2入力部164と、を備える。第1入力部162と、第2入力部164とは、線状導体130に差動信号を出力するように構成されている。
【0038】
本実施形態では、線状導体130の線幅および給電ビアであるビア導体170の位置を変えることで、差動入力回路160の出力インピーダンスと、線状導体130の入力インピーダンスとを整合させることができる。すなわち、本実施形態では、線状導体130は、差動入力回路160の出力インピーダンスと、線状導体130の入力インピーダンスとを整合させる整合回路としても機能し得る。これにより、線状導体130の入力インピーダンスが50Ω(オーム)以外であっても線状導体130をアンテナとして設計することができる。つまり、線状導体130はアンテナの一部でもあり、整合回路の一部でもある。この結果、2個の機能を一つの素子で実現されており、小型化が達成されている。
【0039】
図9は、実施形態に係る第1入力部および第2入力部の配置例を説明するための図である。
図9に示すように、第1入力部162および第2入力部164は線状導体130の下部に配置されている。
図9に示すように、線状導体130と、第1入力部162とは、ビア導体170により電磁気的に接続されている。
図9には示されていないが、線状導体130と、第2入力部164とは、図示しないビア導体により電磁気的に接続されている。
図9に示すように、第1入力部162および第2入力部164を線状導体130に下部に配置することで、例えば、線状導体130が+Z軸方向に放射する電波が第1入力部162および第2入力部164に妨げられることを防止することができる。すなわち、第1入力部162および第2入力部164を線状導体130の下部に配置することで、線状導体130は、+Z軸方向に電波が放射しやすくなる。
【0040】
図8および
図9に示す例では、第1入力部162および第2入力部164からの入力信号は、線状導体130に入力されるものとして示しているが、本開示はこれに限定されない。第1入力部162および第2入力部164からの入力信号は、パッチ導体120に入力されてもよい。
【0041】
[実施形態の変形例]
図10と、
図11とを用いて、実施形態の変形例に係るアンテナ素子の構成例を説明する。
図10は、実施形態に係るアンテナ素子の第1面の構成例を示す図である。
図11は、実施形態に係るアンテナ素子の第2面の構成例を示す図である。
【0042】
図10に示すように、基板110の第1面(上面)には、線状導体130と、接続導体150と、差動入力回路160とが配置されている。基板110の第1面の構成は、アンテナ層とも呼ばれる。
【0043】
図11に示すように、基板110の第2面(下面)には、パッチ導体120と、基準導体140と、第1入力部162と、第2入力部164とが配置されている。基板110の第2面の構成は、グラウンド層とも呼ばれる。
【0044】
図10と、
図11とに示すように、第1面にアンテナ層を構成し、第2面にグラウンド層を構成することで、アンテナ素子100の動作帯域を広帯域化することができる。なお、パッチ導体120は、第1面に配置されていてもよい。パッチ導体120を第2面に配置することで、小型化に有利な構成となる。
【0045】
図12を用いて、実施形態に係る装置について説明する。
図12は、実施形態に係る装置の構成例を示すブロック図である。
【0046】
図12に示すように、装置1Aは、アンテナ素子100と、整流回路102と、制御装置104と、を備える。
【0047】
アンテナ素子100は、受信した電波を交流の受信電力に変換し、整流回路102に入力するように構成されている。上述したように、アンテナ素子100は、アンテナ素子100の出力端子のインピーダンスと、整流回路102の入力端子のインピーダンスを整合する回路とが、一体化した構成を有している。
【0048】
整流回路102は、アンテナ素子100から出力された信号を直流電力に変換する。すなわち、装置1Aは、アンテナ素子100と、整流回路102とを含むレクテナであり得る。
【0049】
制御装置104は、例えば、プロセッサを含み得る。制御装置104は、1以上のプロセッサを含んでよい。プロセッサは、特定のプログラムを読み込ませて特定の機能を実行する汎用のプロセッサ、および、特定の処理に特化した専用のプロセッサを含んでよい。専用のプロセッサは、特定用途向けICを含んでよい。特定用途向けICは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)ともいう。プロセッサは、プログラマブルロジックデバイスを含んでよい。プログラマブルロジックデバイスは、PLD(Programmable Logic Device)ともいう。PLDは、FPGA(Field-Programmable Gate Array)を含んでよい。制御装置104は、1つ又は複数のプロセッサが協働するSoC(System-on-a-Chip)、およびSiP(System in a Package)の何れかであってよい。
【0050】
制御装置104は、装置1Aの各部を制御するように構成されている。制御装置104は、例えば、制御装置により負荷インピーダンスを変えることで受信電力の最大効率になるように調整を行うことができる。また、同様に受信電力の最大効率となる周波数帯を変えることで使用周波数を変更もできる。
【0051】
以上、本開示の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本開示が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0052】
1 レクテナ
1A 装置
10 アンテナ
12 整合回路
14,102 整流回路
16 昇圧回路
18 平滑回路
100 アンテナ素子
104 制御装置
110 基板
120 パッチ導体
130 線状導体
140 基準導体
150 接続導体
160 差動入力回路
162 第1入力部
164 第2入力部
170 ビア導体