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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023167641
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】移動装置及びそれを用いた製函装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 25/02 20060101AFI20231116BHJP
   B65B 43/30 20060101ALI20231116BHJP
   B65B 43/26 20060101ALI20231116BHJP
【FI】
B65G25/02 Z
B65B43/30 B
B65B43/26 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022078967
(22)【出願日】2022-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】000206093
【氏名又は名称】大森機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092598
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 伸一
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 涼太郎
【テーマコード(参考)】
3E030
3F036
【Fターム(参考)】
3E030AA02
3E030BA04
3E030BB02
3E030BC02
3E030CA02
3E030CB01
3E030CC01
3E030DA02
3E030DA08
3E030GA03
3F036AA06
3F036BA02
3F036DB02
3F036DC05
3F036DD06
3F036DD07
(57)【要約】
【課題】 移動装置ひいてはそれを用いた製函装置の省スペース化を図ること
【構成】 第1スライダー45を往復直線移動させる第1アクチュエータ41と、第2スライダー55を往復直線移動させる第2アクチュエータ42とを、搬送装置13の搬送方向に沿って平行に配置し、それらアクチュエータにより駆動するリンク機構25を備える。リンク機構は、第1リンク部材66と第2リンク部材68を有し、第2リンク部材の自由端側に第2吸着ハンド38を取り付けるように構成する。第1リンク部材と第2リンク部材の自由端は、第1移動体に対して接続され、第1移動体の移動に伴い移動方向と平行な方向に移動し、第2リンク部材の自由端は移動方向に対して直交する方向にも移動可能に構成する。そして第1リンク部材と第2リンク部材の接続端側は、第2移動体の移動にともない、所定方向に移動するように構成する。
【選択図】 図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動対象物を、2次平面内で移動させる移動装置であって、
第1移動体を往復直線移動させる第1アクチュエータと、
第2移動体を往復直線移動させる第2アクチュエータと、
前記第1アクチュエータと前記第2アクチュエータにより駆動するリンク機構を備え、
前記第1移動体と前記第2移動体の移動方向は平行になるように配置し、
前記リンク機構は、所定の回転角度範囲内で正逆回転可能に連携される第1リンク部材と第2リンク部材を有し、
前記第2リンク部材の自由端側に前記移動対象物を取り付けるように構成し、
前記第1リンク部材の自由端と、前記第2リンク部材の自由端は、前記第1移動体に対して接続され、前記第1移動体の移動に伴い前記移動方向と平行な方向に移動し、前記第2リンク部材の自由端は、前記移動方向に対して直交する方向にも移動可能に構成し、
前記第1リンク部材と前記第2リンク部材の接続端側は、前記第2移動体の移動にともない、所定方向に移動するように構成する移動装置。
【請求項2】
前記第1移動体には、その移動方向に対して直交する方向に延びる第1支持部材を取り付け、
前記第1支持部材には、前記第1リンク部材の前記自由端側を取り付け、
前記第2リンク部材の前記自由端側は、前記第1支持部材に前記直交する方向に延びるように取り付けたガイドレール部材に沿って移動するスライド部材に取り付けるように構成する請求項1に記載の移動装置。
【請求項3】
前記第2移動体には、その移動方向に対して直交する方向に延びるガイドレール部材を取り付け、
前記接続端側は、前記ガイドレール部材に沿って移動するスライド部材に取り付けるように構成する請求項1に記載の移動装置。
【請求項4】
折り畳まれたカートンの側面部を第1吸着部で吸着保持した状態で所定位置まで移動するカートン取り出し装置と、
前記所定位置で前記カートン取り出し装置が保持する前記カートンを受け取ると共に、その受け取った前記カートンを下流側の装置に向けて搬送する搬送装置を備え、
前記搬送装置は、請求項1から3のいずれか1項に記載の移動装置と、その移動装置の前記移動対象物である第2吸着部を備え、
前記第1吸着部と前記第2吸着部とで保持する前記カートンの側面部を相対的に反対方向に移動することで折り畳まれた前記カートンを開き、上下に開口する箱状に形成する機能を備える製函装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動装置及びそれを用いた製函装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
製函装置は、例えばカートンストッカー内に積層された胴貼りされた折り畳まれたカートンの一面を第1吸着ハンドで吸着すると共に一枚ずつ取り出し、取り出したカートンを下流側の搬送ラインにおける受け渡し位置に移動させる機能、その受け渡し位置に移動してきた折り畳まれたカートンの反対の面を第2吸着ハンドで吸着し、第1吸着ハンドと第2吸着ハンドを相対的に離反させることで折り畳まれたカートンを箱状に開くとともに、この開く処理を行う適宜のタイミングで第1吸着ハンドの吸引を解除し、第2吸着ハンドに移し替える機能等を備える。この第2吸着ハンドに移し替えられた際には、箱状に開いたカートンは、両端にそれぞれ設けたフラップは開いたままで、その両端が開口された姿態となる。この種の製函装置は、例えば特許文献1などに開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公昭57-059144号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の製函装置は、カートンストッカーの下方側に搬送ラインにおける受け渡し位置が配置されているため、第1吸着ハンドが吸着して取り出したカートンを下側から第2吸着ハンドが吸着し、第1吸着ハンドと第2吸着ハンドを上下方向に離反させることで、カートンを左右が開口する箱状に開くことができる。一方、例えば、カートンを上下に開口する向きで開こうとした場合、カートンストッカーから取り出したカートンの向きを、上下に開口部が来るように起立させるとともに、第1吸着ハンドと第2吸着ハンドを水平方向で互いに離反するように移動する必要がある。
【0005】
そして、そのようにして上下に開口したカートンに対し、フラップを閉じ、また箱詰めするための装置等に向けて移動する場合に、第2吸着ハンドで保持したまま移動することを考えると、第2吸着ハンドを直交する2軸に移動させる必要がある。この種の2軸に移動させる移動装置は、一軸の方向に移動するアクチュエータを2個用意し、その2軸の移動させる方向に合わせて直交する方向に配置することが行われる。
【0006】
このようにすると、下流側の装置に向けて移動する搬送装置の搬送方向に対して直交する方向に延びるようにアクチュエータを配置することになり、装置が大型化してしまう。すなわち、一軸のアクチュエータは、移動させる範囲に加え、駆動モータ等の駆動源の設置領域が必要となり、移動範囲の外側に大きく飛び出てしまう。また、係る飛び出しを解消すべくアクチュエータの設置位置をオフセットすることも考えられるが、アクチュエータ自体の長さが少なくとも駆動源のぶん大きいため、装置の内部に深く入り込むことになり、他の装置・機器と干渉するおそれがある。
【0007】
このように一軸のアクチュエータを直交配置することによる装置の大型化は、製函装置に適用する場合に限らず、各種の装置に適用する場合も同様に生じる。
【0008】
上述した課題はそれぞれ独立したものとして記載しているものであり、本発明は、必ずしも記載した課題の全てを解決できる必要はなく、少なくとも一つの課題が解決できればよい。またこの課題を解決するための構成についても単独で分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明の移動装置は、(1)移動対象物(第2吸着ハンド)を、2次平面内で移動させる移動装置であって、第1移動体(スライダー)を往復直線移動させる第1アクチュエータと、第2移動体(スライダー)を往復直線移動させる第2アクチュエータと、前記第1アクチュエータと前記第2アクチュエータにより駆動するリンク機構を備え、前記第1移動体と前記第2移動体の移動方向は平行になるように配置し、前記リンク機構は、所定の回転角度範囲内で正逆回転可能に連携される第1リンク部材と第2リンク部材を有し、前記第2リンク部材の自由端側に前記移動対象物を取り付けるように構成し、前記第1リンク部材の自由端と、前記第2リンク部材の自由端は、前記第1移動体に対して接続され、前記第1移動体の移動に伴い前記移動方向と平行な方向に移動し、前記第2リンク部材の自由端は、前記移動方向に対して直交する方向にも移動可能に構成し、前記第1リンク部材と前記第2リンク部材の接続端側は、前記第2移動体の移動にともない、所定方向に移動するように構成した。
【0010】
このようにすると、第1アクチュエータの第1移動体を固定し、第2アクチュエータを動作させ第2移動体を移動させると、リンク機構を構成する第1リンク部材と第2リンク部材の接続端が、リンク機構の両自由端を結ぶ線に対して接近離反移動し、これにともない第2リンク部材と第1リンク部材の距離が長短変化する。これにより、移動対象物を、両自由端を結ぶ線に沿って移動させることができる。
【0011】
また、第1アクチュエータと第2アクチュエータを同時に動作させ、第1移動体と第2移動体を同速度で同一方向に移動させると、リンク機構の姿態を維持しながら、第1移動体と第2移動体の移動方向に移動させることができる。これにより、移動対象物を、当該移動方向に移動させることができる。よって、第2リンク部材の自由端ひいては移動対象物を2軸の方向に移動させることができる。そして、2つのアクチュエータを平行に配置することで、移動装置の設置面積を小さくすることができる。
【0012】
移動対象物は、実施形態では第2吸着ハンドに対応し、第1移動体と第2移動体は実施形態ではそれぞれ第1スライダーと第2スライダーに対応する。また、第1アクチュエータと第2アクチュエータの配置位置は、実施形態では、第2リンク部材の自由端側に第1アクチュエータを配置したが、逆の配置をとってもよい。但し、実施形態のレイアウトの方が、簡略化するのでよい。また、各部材同士の取り付け・接続等は、直接行ってもよいし別の部材を介在させて間接的に行うようにしてもよい。
【0013】
(2)前記第1移動体には、その移動方向に対して直交する方向に延びる第1支持部材を取り付け、前記第1支持部材には、前記第1リンク部材の前記自由端側を取り付け、前記第2リンク部材の前記自由端側は、前記第1支持部材に前記直交する方向に延びるように取り付けたガイドレール部材に沿って移動するスライド部材に取り付けるように構成するとよい。このようにすると、ガイドレール部材に沿って安定して移動できる。
【0014】
(3)前記第2移動体には、その移動方向に対して直交する方向に延びるガイドレール部材を取り付け、前記接続端側は、前記ガイドレール部材に沿って移動するスライド部材に取り付けるように構成するとよい。このようにすると、ガイドレール部材に沿って安定して移動できる。
【0015】
(4)本発明の製函装置は、折り畳まれたカートンの側面部を第1吸着部で吸着保持した状態で搬送装置の受け渡し位置まで移動するカートン取り出し装置と、前記カートン取り出し装置が保持する前記カートンを受け取ると共に、その受け取ったカートンを下流側の装置に向けて搬送する搬送装置を備え、前記搬送装置は、(1)から(3)のいずれか1に記載の移動装置と、その移動装置の前記移動対象物である第2吸着部を備え、前記第1吸着部と前記第2吸着部とで保持する前記カートンの側面部を相対的に反対方向に移動することで折り畳まれたカートンを開き、上下に開口する箱状に形成する機能を備えるとよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、移動装置ひいてはそれを用いた製函装置の省スペース化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係る製函装置の好適な一実施形態を示す正面図である。
図2】その平面図である。
図3】その斜視図(その1)である。
図4】その斜視図(その2)である。
図5】その斜視図(その3)である。
図6】その斜視図(その4)である。
図7】その斜視図(その5)である。
図8】斜視図(その1)におけるカートン取り出し装置を、ベース部材の上面側から正対して見た図である。
図9】その斜視図(その2)におけるカートン取り出し装置を、ベース部材の上面側から正対して見た図である。
図10】その斜視図(その3)におけるカートン取り出し装置を、ベース部材の上面側から正対して見た図である。
図11】斜視図(その1)における搬送装置の平面図である。
図12】斜視図(その4)における搬送装置の平面図である。
図13】カートン取り出し装置の斜視図である。
図14】搬送装置の斜視図である。
図15】搬送装置の一部を切り出した拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の好適な実施形態について図面に基づき、詳細に説明する。なお、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
【0019】
各図は、本発明に係る移動装置並びにそれが実装される製函装置の好適な一実施形態を示している。本実施形態の製函装置10は、上方所定位置に配置されるカートンストッカー11と、そのカートンストッカー11内にセットされたカートン1を取り出すカートン取り出し装置12と、そのカートン取り出し装置12で取り出されたカートン1を受け取り、その受け取ったカートン1を下流側の装置に向けて搬送する搬送装置13等を備える。
【0020】
カートンストッカー11内のカートン1は、一方向に連続する4枚の側面部2と、その側面部2の所定の側縁に連続して設けたフラップ3を備え、4枚の側面部2の内両端に配置される側面部2同士を、一方に設けた糊代を介して接着して胴貼りしたものを折り畳んで側面部2同士が近接・接触する姿態の状態で配置される。
【0021】
カートン取り出し装置12は、傾斜状に配置されるベース部材15と、そのベース部材15の上面151に所定角度範囲内で正逆回転可能に取り付けられたアーム部材16と、そのアーム部材16の先端側に取り付けられたエアアクチュエーター17と、そのエアアクチュエーター17の先端側に取付けられた第1吸着ハンド18と、アーム部材16を回転移動させる駆動機構19等を備える。
【0022】
アーム部材16は、中空の箱状から構成され、エアアクチュエーター17の本体部分はそのアーム部材16の内部に収納され、エアアクチュエーター17の出力軸171がアーム部材16の先端から前方に向けて突出する。そして、その出力軸171は、軸方向を回転中心として所定角度範囲内で正逆回転するように構成する。
【0023】
ベース部材15の上面151に対するアーム部材16の取り付けは、上面151の所定位置に、その上面151に設けた回転テーブル機構20を介して行う。回転テーブル機構20は、ベース部材15の上面151の所定位置に固定したベースプレート21と、そのベースプレート21に設けた貫通孔に取り付けた軸受け部22と、ベースプレート21の上方に配置する回転プレート23等を備え、その回転プレート23の下面に一体に設けた回転軸を、軸受け部22にて回転自在に軸受け支持する構成をとる。これにより、回転プレート23は、ベースプレート21ひいてはベース部材15の上面151と平行な平面内で回転可能となる。
【0024】
一方、アーム部材16の底面には、長手方向に沿ってレール部材25が固定される。そして、そのレール部材25に噛み合って相対的に移動可能なスライド部材26が、回転プレート23の上面に固定設置される。これにより、レール部材25をスライド部材26に付合するように取り付けると、回転プレート23の回転に伴いアーム部材16は回転し、また、スライド部材26に案内されてベース部材15の上面151と平行な平面内でアーム部材16の長手方向に沿って直線移動する。
【0025】
第1吸着ハンド18は、所定の骨組みで組み付けられた第1保持部材36と、その第1保持部材36に取り付けられた複数の第1吸着パッド37を備える。このとき第1吸着パッド37は、第1保持部材36に対して相対的に移動可能に取り付けられ、スプリング等の弾性部材により前方に向けて付勢されるように構成する。これにより、第1吸着ハンド18がカートンストッカー11内のカートン1に正対した際には、各第1吸着パッド37は、カートン1に接触して少し押し戻された状態となり、第1吸着パッド37は所定の圧力でカートン1に接触した状態で吸引が行われ、確実に吸着保持される。
【0026】
また、エアアクチュエーター17の出力軸171に第1保持部材36が連結されており、エアアクチュエーター17の出力軸171が正逆回転すると、それに伴い第1保持部材36が正逆回転し、ひいては複数の第1吸着パッド37が相対位置関係を維持しながら出力軸171を回転中心として正逆回転する。
【0027】
駆動機構19は、ベース部材15の上面151の上方位置に、左側に突出するように固定した平板状の支持プレート28と、その支持プレート28の突出した先端側に取り付けた駆動部30と、駆動部30に連結され、駆動部30の連結部位を回転中心として所定角度範囲内で正逆回転する揺動プレート32等を備える。駆動部30は、サーボモータ等の駆動モータ31と、その駆動モータ31の出力軸に連携され、出力軸の回転方向を90度変換する回転動力伝達部33と、回転動力伝達部33からの駆動を受けて自転する駆動軸34等を備える。そして駆動モータ31と回転動力伝達部33は、支持プレート28の下方側に配置し、駆動軸34は、支持プレート28の先端側に設けた貫通孔内を通過して支持プレート28の上方側に突出し、その突出した部分が、揺動プレート32に連結される。よって、駆動モータ31の出力軸が正逆回転すると、その回転が駆動軸34に伝わり正逆回転し、揺動プレート32が駆動軸34を中心に所定角度範囲内で正逆回転する。
【0028】
さらに揺動プレート32の他端は、アーム部材16の先端側に連係される。これにより、揺動プレート32の他端がベース部材15の上方側に位置し、揺動プレート32が水平な待機位置にあるとき(図3図8図13等参照)は、アーム部材16は起立し、第1吸着ハンド18はカートンストッカー11に収納される先頭のカートン1に正対し、複数の第1吸着パッド37がカートン1に接触する。この状態で吸引を行うと、カートン1は第1吸着パッド37に吸着保持される。
【0029】
一方、揺動プレート32が待機位置の状態から駆動モータ31が駆動すると、揺動プレート32が駆動軸34を回転中心として回転し、揺動プレート32の他端が回転移動しながら下降し(図4図9等参照)、最終的に揺動プレート32が待機位置から90度回転して下方に向けて伸びる動作位置に至ると、アーム部材16は水平方向に伸び、その先端側が搬送装置13に対向する(図5図10等参照)。また、アーム部材16の底面に固定したレール部材25がスライド部材26に対して相対的に移動可能に構成しているため、揺動プレート32の回転に伴い、アーム部材16は回転テーブル機構20により回転しつつ、レール部材25に沿って全体が徐々に下がっていき、45度回転したときにアーム部材16は回転テーブル機構20に対して最下方位置に至る(図4図9等参照)。そして45度を超えて揺動プレート32がさらに回転すると、アーム部材16は回転テーブル機構20により回転しつつ、その全体が上がって行き、待機位置から90度回転したときに回転テーブル機構20に対して最上方位置に至る(図5図10等参照)。
【0030】
さらに、上述したように第1吸着ハンド18がカートンストッカー11内のカートン1に対向し、先頭のカートン1を吸着するため、その吸着した状態を維持しながら上述したように揺動プレート32を回転させてアーム部材16を回転させることで、カートンストッカー11から先頭のカートン1を取り出すことができる。そして、その吸着した状態のまま揺動プレート32ひいてはアーム部材16を90度回転させると、取り出したカートン1が搬送装置13の受け渡し位置に至る。そして本実施形態では、カートンストッカー11内では、折り畳まれたカートン1は、フラップ3が左右に位置する横向きの姿態で収納されており、ベース部材15の上面151と平行な傾斜面内でアーム部材16を90度回転させると、第1吸着ハンド18ひいてはそれに吸着されたカートン1の向きは45度に傾斜した姿態となる。そこで、本実施形態では、アーム部材16に実装したエアアクチュエーター17を適宜のタイミングで動作させ、アーム部材16に対する第1吸着ハンド18の角度を所定の方向に45度回転させる。これにより、受け渡し位置に至った第1吸着ハンド18に吸着保持されるカートン1は、フラップ3が上下に位置する上向きの姿勢になる。
【0031】
搬送装置13は、カートン取り出し装置12により取り出され移し替え位置に移動させてきたカートン1を受け取る第2吸着ハンド38と、その第2吸着ハンド38を水平平面内のX-Y方向の2軸に移動させる移動装置35を備える。
【0032】
移動装置35は、基盤40の上面に平行に配置した往復直線運動をさせる第1アクチュエータ41と第2アクチュエータ42を備える。第1アクチュエータ41は、カートン取り出し装置12側に位置し、第2アクチュエータ42は、カートン取り出し装置12からみて第1アクチュエータ41の奥側に位置する。
【0033】
第1アクチュエータ41は、細長な略角筒状の第1本体43を搬送装置13の搬送方向に沿って延びるように配置する。第1本体43の一方の端部には、正逆回転可能な第1駆動モータ44を取り付け、その第1駆動モータ44の出力軸或いはその出力軸に連携して回転するボールネジが第1本体43に沿うようにその内部に配置される。そして図14図15等に示すように、ボールネジに噛み合い、ボールネジの正逆回転に伴いボールネジに沿って往復直線運動をする第1スライダー45を第1本体43に取り付け、その第1スライダー45の左右両端を第1本体43の左右両側面から外部に突出させると共に、その先端を上方に向けて伸び、その先端の上面を第1本体43の上面よりも上方に所定量だけ突出するように構成する。そして、第1スライダー45の左右両端の上面間に掛け渡すように第1移動プレート46を取り付ける。これにより、第1駆動モータ44の正逆回転に伴い、第1スライダー45ひいては第1移動プレート46が、第1本体43の長手方向に沿って往復直線移動する。なお、第1スライダー45と第1移動プレート46を併せてスライダーと称してもよい。
【0034】
そして、この第1移動プレート46の上面には、第1本体43の長手方向に対して直交する方向に延びるように帯板状の第1支持プレート47を配置する。この第1支持プレート47の一端は平面視でカートン1の受け渡し位置付近にまで至り、第1支持プレート47の他端は、第2アクチュエータ42の上方を覆う位置に至る。さらにその第1支持プレート47の上面に第1ガイドレール48を配置する。第1ガイドレール48の一端は第1支持プレート47の他端よりも内側に位置するレイアウトをとり、第1ガイドレール48の他端の外側の領域では第1支持プレート47の上面が露出する。そして、その露出した部位には、円柱状の第1支柱部49を起立形成する。
【0035】
一方、第1ガイドレール48には、第3スライダー50が取り付けられ、その第3スライダー50は第1ガイドレール48に案内されて往復移動する。そして、その第3スライダー50の上面には第1移動ベースプレート51が取り付けられる。この第1移動ベースプレート51の上面に、円柱状の第2支柱部52と、第2吸着ハンド38等を起立形成する。
【0036】
また、第2アクチュエータ42も第1アクチュエータ41と同様の構成を採る。第2アクチュエータ42は、細長な略角筒状の第2本体53を搬送装置13の搬送方向に沿って延びるように配置する。第2本体53の一方の端部には、正逆回転可能な第2駆動モータ54を取り付け、その第2駆動モータ54の出力軸或いはその出力軸に連携して回転するボールネジが第2本体53に沿うようにその内部に配置される。そしてボールネジに噛み合い、ボールネジの正逆回転に伴いボールネジに沿って往復直線運動をする第2スライダー55を第2本体53に取り付け、その第2スライダー55の左右両端を第2本体53の左右両側面から外部に突出させると共に、その先端を上方に向けて伸び、その先端の上面を第2本体53の上面よりも上方に所定量だけ突出するように構成する。そして、第2スライダー55の左右両端の上面間に掛け渡すように第2移動プレート56を取り付ける。これにより、第2駆動モータ54の正逆回転に伴い、第2スライダー55ひいては第2移動プレート56が、第2本体53の長手方向に沿って往復直線移動する。なお、第2スライダー55と第2移動プレート56を併せてスライダーと称してもよい。
【0037】
また、図15等に示すように、第2移動プレート56の厚さは、第1移動プレート46の厚さよりも薄くし、第2移動プレート56の上面の位置が、第1移動プレート46の上面の位置よりも低位置に位置し、第1移動プレート46の上に面に取付けられた第1支持プレート47の下面と、第2移動プレート56の上面との間に一定の空間が形成され、第2移動プレート56と第1支持プレート47が干渉しないように構成する。
【0038】
また第2移動プレート56は、第1移動プレート46に比べ、移動方向の長さを長くする。そして、その第2移動プレート56の上面には、第2駆動モータ54側の側縁部に沿って、第2ガイドレール58を配置する。この第2ガイドレール58の一方側は、第1アクチュエータ41側に向けて突出し、その一方側の先端部位は、第1アクチュエータ41の上方を覆うように配置される。
【0039】
この第2ガイドレール58には、第4スライダー60が取り付けられ、その第4スライダー60は第2ガイドレール58に案内されて往復移動する。そして、その第4スライダー60の上面には第2移動ベースプレート61が取り付けられる。この第2移動ベースプレート61の上面に、円柱状の第3支柱部62を起立形成する。
【0040】
そして、第2吸着ハンド38が装着される第1移動ベースプレート51が固定される第3スライダー50の第1ガイドレール48に沿った移動は、第1アクチュエータ41の動作に伴い変位するリンク機構65により行う。すなわち、リンク機構65は、第1リンク部材66と、第2リンク部材68を備える。そして、第1リンク部材66の自由端に設けた第1軸受け部70を、第1支持プレート47に設けた第1支柱部49に連携させ、第2リンク部材68の自由端に設けた第2軸受け部71を、第3スライダー50上の第1移動ベースプレート51に設けた第2支柱部52に連携させ、第1リンク部材66と第2リンク部材68を回転可能に連携させる第3軸受け部72を、第4スライダー60上の第3支柱部62に連携させる。
【0041】
これにより、第1アクチュエータ41の動作を停止した状態で第2アクチュエータ42を動作させ、第1リンク部材66と第2リンク部材68の接続点を移動させて第1リンク部材66と第2リンク部材68のなす角を変化させ、リンク機構65を開閉することで、第3スライダー50を第1ガイドレール48に沿って往復移動させ、第3スライダー50に取り付けた第1移動ベースプレート51ひいては第2吸着ハンド38を、第3スライダー50の移動方向と同一方向(便宜上X軸方向)に往復移動させることができる。
【0042】
また、第1アクチュエータ41と第2アクチュエータ42を、第1スライダー45と第2スライダー55が同時に同一方向に移動するように動作させると、リンク機構65は、姿勢を維持したままその同一方向(上記X軸方向と直交するY軸方向)に移動する。これにより、第2吸着ハンド38もY軸方向に移動する。なお、X軸方向とY軸方向に移動させる詳細な機能・作用については、後述する。
【0043】
第2吸着ハンド38は、所定の骨組みで組み付けられた第2保持部材76と、その第2保持部材76に取り付けられた複数の第2吸着パッド77を備える。このとき第2吸着パッド77は、第2保持部材76に対して相対的に移動可能に取り付けられ、スプリング等の弾性部材により前方に向けて付勢されるように構成する。これにより、第2吸着ハンド38が第1吸着ハンド18により吸着保持されて受け渡し位置で待機するカートン1に正対した際には、各第2吸着パッド77は、カートン1に接触して少し押し戻された状態となり、第2吸着パッド77は所定の圧力でカートン1に接触した状態で吸引が行われ、確実に吸着保持される。さらに複数の第2吸着パッド77は、受け渡し位置で待機する折り畳まれたカートン1の2つの側面部2のうちの一方の側面部2に同時に接触可能とし、他方の側面部2は、搬送装置13の搬送方向に沿った下流側に位置する。
【0044】
さらに第2保持部材76は、複数の連結プレート78を介して第1移動ベースプレート51上に固定される。さらに連結プレート78には、第2吸着ハンド38を挟んでエアシリンダー79とガイド板80が取り付けられる。ガイド板80は、取り付けられた連結プレート78に対し、搬送装置13の搬送方向(Y軸方向)に沿って移動可能で、所定位置で位置を固定可能にする構成を採っている。そして位置を調整し、受け渡し位置で待機する折り畳まれたカートン1の搬送装置13の搬送方向に沿った上流側の側端縁に近接する箇所に位置するようにしている。例えば、製函するカートン1のサイズ替えがあった場合にサイズに合わせて固定する位置を調整するとよい。
【0045】
またエアシリンダー79は、搬送装置13の搬送方向(Y軸方向)の下流側に配置し、そのエアシリンダー79のシリンダロッド791は搬送方向に対して直交する方向に向けて往復動作するように配置する。そしてそのシリンダロッド791の先端にプッシャー部材81を取り付ける。このプッシャー部材81は、シリンダロッド791が待機状態では受け渡し位置で待機する折り畳まれたカートン1に非接触になるように配置するとよい。そして、エアシリンダー79が動作してシリンダロッド791が往動作すると、プッシャー部材81は第2吸着パッド77が非接触の側面部2に接触し、カートン取り出し装置12側に向けて付勢する。また、このエアシリンダー79は、取り付けられた連結プレート78に対し、搬送装置13の搬送方向(Y軸方向)に沿って移動可能で、所定位置で位置を固定可能にする構成を採っている。これにより、プッシャー部材81がカートン1に接触する位置を調整可能となり、例えば、製函するカートン1のサイズ替えがあった場合にサイズに合わせて調整するとよい。
【0046】
次に、上述した構成の搬送装置13が、カートン取り出し装置12にて受け渡し位置で待機する折り畳まれたカートン1を受け取り、箱を開くと共に下流側に装置に向けて搬送するための機能・作用について説明する。
【0047】
まず、上述したように、受け取り対象の折り畳まれたカートン1は、カートンストッカー11内からカートン取り出し装置12により1枚が取り出され(図3図8等参照)、所定の回転軌跡で移動し(図4図9等参照)、フラップ3が上下に位置する姿勢で受け渡し位置に至る(図5図10等参照)。
【0048】
この受け渡し位置に至る前に、第2吸着ハンド38は、上流側の所定位置、すなわち、折り畳まれたカートン1の受け渡し位置に正対すると共に所定距離離れた待機位置で待機する。このとき、リンク機構65は、図3図11等に示すように、第1リンク部材66と第2リンク部材68のなす角が鈍角で開いた状態となり、また、第2吸着ハンド38は、カートン取り出し装置12にて受け渡し位置に移動されてくるカートン1の所定の1つの側面部2に対向する位置で待機する。
【0049】
なお、図示の便宜上、図4では、カートン取り出し装置12においてカートン1を移送中の状態で、第2吸着ハンド38が図5と同様にX軸方向の前端の受け取り位置に至っているが、この状態では、実際には、この位置から所定距離だけX軸方向で後側(カートン取り出し装置12から離れた側)の位置で待機するとよい。このように少し下がった位置で待機することで、アーム部材16の旋回に伴い第1吸着ハンド18で保持された状態で移動するカートン1が、第2吸着ハンド38の第2吸着パッド77等に干渉してしまうのを抑制できる。
【0050】
そして、カートン取り出し装置12が、折り畳まれたカートン1を受け渡し位置に位置させると、第2アクチュエータ42が動作して第2スライダー55を下流側に向けて少し移動し、第3支柱部62を第1ガイドレール48にさらに接近させる。これともない、第4スライダー60が第2ガイドレール58に沿ってカートン取り出し装置12に向けて前進移動しながら第1ガイドレール48に接近していく。よって、第2リンク部材68の自由端ひいては第3スライダー50が第1ガイドレール48に沿って前進移動し、ひいては第2吸着ハンド38が待機する折り畳まれたカートン1に向けて前進し、第2吸着パッド77が当該カートン1の側面部2に接触する(図5等参照)。
【0051】
次いで、第2吸着ハンド38による吸引を行い、第2吸着パッド77が接触する側面部2を吸着する。その状態で、第2アクチュエータ42を動作させ、第2スライダー55を上流側に移動させ、第2ガイドレール58を搬送装置13の上流側に移動する。この移動に伴い、第2ガイドレール58は第1ガイドレール48から離れていき、第1リンク部材66が第1支柱部49を中心に回転し、第2ガイドレール58に連携される第4スライダー60が第2ガイドレール58に沿って後退移動する。よって、第1リンク部材66と第2リンク部材68とのなす角が狭くなり、第2吸着ハンド38がX軸方向に沿って移動し、受け渡し位置から離反する(図6図12等参照)。
【0052】
また、この第2吸着ハンド38の後退移動の開始後、一定期間はカートン取り出し装置12は第1吸着ハンド18を受け渡し位置に位置させたまま吸引も継続する。これにより、第1吸着ハンド18と第2吸着ハンド38は、互いにカートン1の反対側の側面部2を吸着したまま離反していくため、折り畳まれたカートン1は開いていく。そして、開き始めた適宜のタイミングで第1吸着ハンド18による吸引を解除する。これにより、以後カートン1は第2吸着ハンド38のみで保持し、搬送装置13側に移し替わる。
【0053】
そして第2吸着ハンド38が後退移動中に、エアシリンダー79が往動作しプッシャー部材81を前方に向けて移動する。この移動により、開き始めたカートン1の第2吸着ハンド38で保持されていない側面部2が前方に向けて付勢されることで、カートン1は上下が開口した箱状に形成される(図6等参照)。また、カートン取り出し装置12は、第1吸着ハンド18の吸引を解除すると、適宜のタイミングで元の待機位置に復帰し、次のカートン1の取り出し処理に移行する(図6等参照)。
【0054】
次いで、第1アクチュエータ41と第2アクチュエータ42が同期して動作し、第1スライダー45と第2スライダー55が下流側に向けて同速度で移動する。これにより、リンク機構65は閉じた姿勢のまま搬送装置13の下流側に移動し、第2吸着ハンド38は箱状に開いたカートン1を吸着したまま下流側に搬送する(図7等参照)。
【0055】
なお、下流側まで開いたカートン1を搬送すると、図示省略する下流側の装置に移し替える。そして、その下流側の装置の移動中に下側のフラップを閉じると共にテープ貼りなどして底部を閉じて製函する。
【0056】
そして、そのようにしてカートン1を下流側に移し替えると、第1アクチュエータ41と第2アクチュエータ42を反転動作させ、それぞれの第1スライダー45と第2スライダー55を上流側の所定位置まで移動し、第1スライダー45はその所定位置に至ると一時停止する。この上流側への移動中のリンク機構65の姿態は、第1リンク部材66と第2リンク部材68のなす角が鋭角で閉じた状態となり、第2吸着ハンド38は、X軸方向でカートン取り出し装置12から離れた後退位置を移動する。そして、第2吸着ハンド38が、受け渡し位置に正対する位置に至ると、上述したように第1スライダー45が一時停止する。その状態から第2駆動モータ54の回転方向を反転し、第2スライダー55を下流側に向けて移動する。これに伴い、第1リンク部材66と第2リンク部材68とのなす角が徐々に開いていき、第2吸着ハンド38が移し替え位置の近くまで前進移動し、そこで待機する。
【0057】
上述した実施形態では、アクチュエータは、駆動モータの回転出力を受けて正逆回転するボールネジを備え、そのボールネジの回転に伴いスライダーが往復直線運動をするように構成したが、本発明はこれに限ることはなく、往復直線運動するアクチュエータは、例えばサーボモータ等によって往復直線運動の数値制御ができるものであればよく、例えば、タイミングベルトによってスライダーを移動するようにしてもよい。
【0058】
また、往復直線運動するアクチュエータは、移動体(スライダーに相当)が往復直線運動するリニアモーターによって構成してもよい。1つの直線状のリニアモーターに複数の移動体を設けるようにしてもよい。
【0059】
上述した実施形態では、移動装置35は、製函装置10における搬送装置13に実装し、第2吸着ハンド38を移動させるものに適用した例を示したが、本発明の移動装置はこれに限るものではなく、例えば製品を押し出すプッシャー装置におけるプッシャー部材を移動させる移動装置に適用するなど、各種のものに適用できる。プッシャー装置に適用する場合、通常は、止まっている相手に対して製品をまっすぐに押し出すが、本発明ではX-Y方向に移動できるので、移動している相手に対して製品を押し出し供給することが可能となる。
【0060】
また、移動する2次平面は、水平平面に限ることはなく、上下方向の垂直平面や、途中の傾斜面とするなど各種の方向にとるとよい。また、垂直平面で移動するようにすることで、例えば、上下方向から製品を供給する製品供給装置に適用してもよい。
【0061】
また、2つのアクチュエータを同一平面内に配置することができ、配置方向に対して直交する方向、例えば実施形態では高さ方向の飛び出し(全高)を低く抑えることができる。
【0062】
また、移動装置35は、搬送装置によって搬送されてくる1つまたは複数の物品を受け入れて水平移動する動作を繰り返して、横一列または行列状の集積品を形成する集積用テーブルに適用してもよい。
【0063】
また、移動装置35をプッシャー装置に適用した場合であって、往復直線運動するアクチュエータを上述したように往復直線運動するリニアモーターによって構成するようにした場合、例えば、1つの直線状のリニアモーターに複数の移動体を設けることで複数のプッシャー装置を配置できる。各プッシャー装置は、任意のタイミングで製品を押し出すことができる。また、各プッシャー装置の間隔を任意に設定することができる。リニアモーターは、環状のものであってもよい。また、前述の集積用テーブルなどを往復直線運動するリニアモーターによって構成してもよい。
【0064】
以上、本発明の様々な側面を実施形態を用いて説明してきたが、これらの実施形態や説明は、本発明の範囲を制限する目的でなされたものではなく、本発明の理解に資するために提供されたものであることを付言しておく。本発明の範囲は、明細書に明示的に説明された構成や製法に限定されるものではなく、本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも、その範囲に含むものである。本発明のうち、特許を受けようとする構成を、添付の特許請求の範囲に特定したが、現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても、本明細書に開示される構成を、将来的に特許請求する可能性があることを、念のために申し述べる。
【符号の説明】
【0065】
1 :カートン
10 :製函装置
11 :カートンストッカー
12 :カートン取り出し装置
13 :搬送装置
16 :アーム部材
17 :エアアクチュエーター
18 :第1吸着ハンド
19 :駆動機構
37 :第1吸着パッド
38 :第2吸着ハンド
41 :第1アクチュエータ
42 :第2アクチュエータ
43 :第1本体
44 :第1駆動モータ
45 :第1スライダー
46 :第1移動プレート
47 :第1支持プレート
48 :第1ガイドレール
49 :第1支柱部
50 :第3スライダー
51 :移動ベースプレート
52 :第2支柱部
53 :第2本体
54 :第2駆動モータ
55 :第2スライダー
56 :第2移動プレート
58 :第2ガイドレール
60 :第4スライダー
62 :第3支柱部
65 :リンク機構
66 :第1リンク部材
68 :第2リンク部材
77 :第2吸着パッド
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
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図15