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特開2023-167658データ処理装置、データ処理システム、データ処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023167658
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】データ処理装置、データ処理システム、データ処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20231116BHJP
【FI】
G06Q30/02 350
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022079005
(22)【出願日】2022-05-12
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-04-10
(71)【出願人】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】新藤 晃浩
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】集客力の高い特典を付与する。
【解決手段】第1クーポンのクーポン識別情報と、該第1クーポンに関連付けられた1以上の第2クーポンのクーポン識別情報と、を店舗において使用される店舗端末3から取得する取得部131と、前記取得部131が取得した前記第1クーポンのクーポン識別情報と当該第1クーポンに関連付けられた前記第2クーポンのクーポン識別情報との取得状況に基づいて、少なくとも前記第1クーポンを提示したユーザに付与する特典を決定する特典決定部132と、を有するデータ処理装置1である。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1クーポンのクーポン識別情報と、該第1クーポンに関連付けられた1以上の第2クーポンのクーポン識別情報と、を店舗において使用される店舗端末から取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記第1クーポンのクーポン識別情報と当該第1クーポンに関連付けられた前記第2クーポンのクーポン識別情報との取得状況に基づいて、少なくとも前記第1クーポンを提示したユーザに付与する特典を決定する特典決定部と、
を有するデータ処理装置。
【請求項2】
前記特典決定部は、前記取得部が前記第1クーポンの識別情報とともに取得した前記第2クーポンの識別情報の数に基づいて、前記特典の内容を決定する、
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記特典決定部は、前記取得部が前記第1クーポンの識別情報とともに所定数の前記第2クーポンの識別情報を取得したことを条件に、前記特典を付与することを決定する、
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記特典決定部は、前記取得部が前記第2クーポンのクーポン識別情報を取得した場合に、前記取得部が前記第2クーポンのクーポン識別情報が取得しない場合に比較してユーザに与えられる利益が大きくなるようにユーザに付与する特典を決定する、
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記第1クーポンを識別するためのクーポン識別情報と、前記第1クーポンを取得したユーザを識別するユーザ識別情報と、を関連付けて記憶する記憶部と、
前記特典決定部が決定した特典を、前記第1クーポンを取得したユーザのユーザ識別情報に関連付ける特典付与部と、をさらに有する、
請求項1から4のいずれか1項に記載のデータ処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、前記第1クーポンのクーポン識別情報と、前記第1クーポンを提示したユーザのユーザ識別情報とを取得し、
前記データ処理装置は、前記特典決定部が決定した特典を、前記第1クーポンを提示したユーザのユーザ識別情報に関連付ける特典付与部をさらに有する、
請求項1から4のいずれか1項に記載のデータ処理装置。
【請求項7】
前記特典決定部は、前記取得部が取得した前記1以上の前記第2クーポンを提示したユーザに付与する特典を決定する、
請求項1から4のいずれか1項に記載のデータ処理装置。
【請求項8】
前記第1クーポンを識別するためのクーポン識別情報と、前記1以上の前記第2クーポンのクーポン識別情報と、前記1以上の前記第2クーポンそれぞれを取得したユーザのユーザ識別情報と、を関連付けて記憶する記憶部と、
前記特典決定部が決定した特典を、前記1以上の前記第2クーポンを取得したそれぞれのユーザのユーザ識別情報に関連付ける特典付与部をさらに有する、
請求項7に記載のデータ処理装置。
【請求項9】
前記取得部は、前記第2クーポンのクーポン識別情報と、前記第2クーポンを提示したユーザのユーザ識別情報とを取得し、
前記データ処理装置は、前記特典決定部が決定した特典を、前記第2クーポンを提示したユーザのユーザ識別情報に関連付ける特典付与部をさらに有する、
請求項7に記載のデータ処理装置。
【請求項10】
前記第2クーポンを配信する宛先のユーザに対応する宛先識別情報を含む配信要求を、前記第1クーポンを取得したユーザが使用する情報端末から受信する受信部と、
前記受信部が受信した配信要求に含まれる宛先識別情報に対応する情報端末に、前記第1クーポンに関連付けられた前記第2クーポンを配信する配信部と、をさらに有する、
請求項1から4のいずれか1項に記載のデータ処理装置。
【請求項11】
前記取得部が前記第2クーポンのクーポン識別情報を取得しない場合に、前記第2クーポンが利用可能であることを、取得した前記第1クーポンを提示したユーザの情報端末に通知する通知部と、をさらに有する、
請求項1から4のいずれか1項に記載のデータ処理装置。
【請求項12】
前記取得部は、前記第2クーポンごとに異なる前記クーポン識別情報を取得する、
請求項1から4のいずれか1項に記載のデータ処理装置。
【請求項13】
取得したクーポンに基づいてユーザに付与する特典を決定するデータ処理装置と、クーポンを提示する、1以上の情報端末と、を有するデータ処理システムであって、
前記データ処理装置は、
第1クーポンをユーザが使用するユーザ端末に配信する配信部と、
前記第1クーポンのクーポン識別情報と、前記第1クーポンに関連付けられた1以上の第2クーポンのクーポン識別情報と、を店舗において使用される店舗端末から取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記第1クーポンのクーポン識別情報と当該第1クーポンに関連付けられた前記第2クーポンのクーポン識別情報との取得状況に基づいて、少なくとも前記第1クーポンを提示したユーザに付与する特典を決定する特典決定部と、
を有し、
前記情報端末は、
前記第1クーポンを取得する端末取得部と、
取得した前記第1クーポンを表示する表示部と、
を有する、
データ処理システム。
【請求項14】
コンピュータが実行する、
第1クーポンのクーポン識別情報と、該第1クーポンに関連付けられた1以上の第2クーポンのクーポン識別情報と、を店舗において使用される店舗端末から取得するステップと、
前記取得するステップにおいて取得した前記第1クーポンのクーポン識別情報と当該第1クーポンに関連付けられた前記第2クーポンのクーポン識別情報との取得状況に基づいて、少なくとも前記第1クーポンを提示したユーザに付与する特典を決定するステップと、
を有するデータ処理方法。
【請求項15】
コンピュータに、
第1クーポンのクーポン識別情報と、該第1クーポンに関連付けられた1以上の第2クーポンのクーポン識別情報と、を店舗において使用される店舗端末から取得するステップと、
前記取得するステップにおいて取得した前記第1クーポンのクーポン識別情報と当該第1クーポンに関連付けられた前記第2クーポンのクーポン識別情報との取得状況に基づいて、少なくとも前記第1クーポンを提示したユーザに付与する特典を決定するステップと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理装置、データ処理システム、データ処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザにキャンペーンを告知し、店舗にユーザが来店して決済を行った場合、決済代金の所定割合分を還元する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2007/138945号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術においては、特典の適用条件を満たす決済を行ったユーザに、決済内容又は特典の内容に応じた利益を与える。従来技術においては、特典が適用される決済を行った個人にのみ利益が付与されるため、特典を知らない又は特典に関心が無いユーザが利用するインセンティブが働かず、特典による集客効果が向上しづらい問題が生じていた。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、集客力の高い特典を付与することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様のデータ処理装置においては、第1クーポンのクーポン識別情報と、該第1クーポンに関連付けられた1以上の第2クーポンのクーポン識別情報と、を店舗において使用される店舗端末から取得する取得部と、前記取得部が取得した前記第1クーポンのクーポン識別情報と当該第1クーポンに関連付けられた前記第2クーポンのクーポン識別情報との取得状況に基づいて、少なくとも前記第1クーポンを提示したユーザに付与する特典を決定する特典決定部と、を有する。
【0007】
前記特典決定部は、前記取得部が前記第1クーポンの識別情報とともに取得した前記第2クーポンの識別情報の数に基づいて、前記特典の内容を決定してもよい。
【0008】
前記特典決定部は、前記取得部が前記第1クーポンの識別情報とともに所定数の前記第2クーポンの識別情報を取得したことを条件に、前記特典を付与することを決定してもよい。
【0009】
前記特典決定部は、前記取得部が前記第2クーポンのクーポン識別情報を取得した場合に、前記取得部が前記第2クーポンのクーポン識別情報が取得しない場合に比較してユーザに与えられる利益が大きくなるようにユーザに付与する特典を決定してもよい。
【0010】
前記第1クーポンを識別するためのクーポン識別情報と、前記第1クーポンを取得したユーザを識別するユーザ識別情報と、を関連付けて記憶する記憶部と、前記特典決定部が決定した特典を、前記第1クーポンを取得したユーザのユーザ識別情報に関連付ける特典付与部と、をさらに有してもよい。
【0011】
前記取得部は、前記第1クーポンのクーポン識別情報と、前記第1クーポンを提示したユーザのユーザ識別情報とを取得し、前記データ処理装置は、前記特典決定部が決定した特典を、前記第1クーポンを提示したユーザのユーザ識別情報に関連付ける特典付与部をさらに有してもよい。
【0012】
前記特典決定部は、前記取得部が取得した前記1以上の前記第2クーポンを提示したユーザに付与する特典を決定してもよい。
【0013】
前記第1クーポンを識別するためのクーポン識別情報と、前記1以上の前記第2クーポンのクーポン識別情報と、前記1以上の前記第2クーポンそれぞれを取得したユーザのユーザ識別情報と、を関連付けて記憶する記憶部と、前記特典決定部が決定した特典を、前記1以上の前記第2クーポンを取得したそれぞれのユーザのユーザ識別情報に関連付ける特典付与部をさらに有してもよい。
【0014】
前記取得部は、前記第2クーポンのクーポン識別情報と、前記第2クーポンを提示したユーザのユーザ識別情報とを取得し、前記データ処理装置は、前記特典決定部が決定した特典を、前記第2クーポンを提示したユーザのユーザ識別情報に関連付ける特典付与部をさらに有してもよい。
【0015】
前記第2クーポンを配信する宛先のユーザに対応する宛先識別情報を含む配信要求を、前記第1クーポンを取得したユーザが使用する情報端末から受信する受信部と、前記受信部が受信した配信要求に含まれる宛先識別情報に対応する情報端末に、前記第1クーポンに関連付けられた前記第2クーポンを配信する配信部と、をさらに有してもよい。
【0016】
前記取得部が前記第2クーポンのクーポン識別情報を取得しない場合に、前記第2クーポンが利用可能であることを、取得した前記第1クーポンを提示したユーザの情報端末に通知する通知部と、をさらに有してもよい。
【0017】
前記取得部は、前記第2クーポンごとに異なる前記クーポン識別情報を取得してもよい。
【0018】
本発明の第2の態様のデータ処理システムにおいては、取得したクーポンに基づいてユーザに付与する特典を決定するデータ処理装置と、クーポンを提示する、1以上の情報端末と、を有するデータ処理システムであって、前記データ処理装置は、第1クーポンをユーザが使用するユーザ端末に配信する配信部と、前記第1クーポンのクーポン識別情報と、前記第1クーポンに関連付けられた1以上の第2クーポンのクーポン識別情報と、を店舗において使用される店舗端末から取得する取得部と、前記取得部が取得した前記第1クーポンのクーポン識別情報と当該第1クーポンに関連付けられた前記第2クーポンのクーポン識別情報との取得状況に基づいて、少なくとも前記第1クーポンを提示したユーザに付与する特典を決定する特典決定部と、を有し、前記情報端末は、前記第1クーポンを取得する端末取得部と、取得した前記第1クーポンを表示する表示部と、を有する。
【0019】
本発明の第3の態様のデータ処理方法においては、コンピュータが実行する、第1クーポンのクーポン識別情報と、該第1クーポンに関連付けられた1以上の第2クーポンのクーポン識別情報と、を店舗において使用される店舗端末から取得するステップと、前記取得するステップにおいて取得した前記第1クーポンのクーポン識別情報と当該第1クーポンに関連付けられた前記第2クーポンのクーポン識別情報との取得状況に基づいて、少なくとも前記第1クーポンを提示したユーザに付与する特典を決定するステップと、を有する。
【0020】
本発明の第4の態様のプログラムにおいては、コンピュータに、第1クーポンのクーポン識別情報と、該第1クーポンに関連付けられた1以上の第2クーポンのクーポン識別情報と、を店舗において使用される店舗端末から取得するステップと、前記取得するステップにおいて取得した前記第1クーポンのクーポン識別情報と当該第1クーポンに関連付けられた前記第2クーポンのクーポン識別情報との取得状況に基づいて、少なくとも前記第1クーポンを提示したユーザに付与する特典を決定するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、集客力が高い特典を付与することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】実施形態にかかるデータ処理システムSの概要を説明する図である。
図2】データ処理装置1の構成を示すブロック図である。
図3】記憶部12が記憶する特典テーブルの一例を示す図である。
図4】記憶部12が記憶するクーポンテーブルの一例を示す図である。
図5】通知部134が通知するメッセージの一例を説明する図である。
図6】データ処理装置1における処理の流れを示すフローチャートである。
図7】情報端末2の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[データ処理システムSの概要]
図1は、実施形態にかかるデータ処理システムSの概要を説明する図である。データ処理システムSは、クーポンを提示したユーザに対して特典を付与するシステムである。特典は、ユーザに与えられる経済的な利益である。特典は、例えば、購入代金からの値引き、電子マネーやポイントによるキャッシュバック、景品の授与、サービスの利用時間の無料延長等である。データ処理システムSにおいては、来店した複数のユーザから取得したクーポンに応じた特典を付与する。
【0024】
データ処理システムSにおいては、来店したユーザからマスタークーポン(第1クーポンとも言う)とサブクーポン(第2クーポンとも言う)を取得する。マスタークーポンは、ユーザに付与する特典の種類を識別するクーポンである。サブクーポンはマスタークーポンに関連付けられたクーポンであり、特典を付与する程度を決定するためのクーポンである。一例としてサブクーポンはマスタークーポンのクーポンID(Identification)に枝番を結合したクーポンIDを有することでマスタークーポンと関連付けられている。データ処理システムSにおいては、一例として、マスタークーポンに関連付けられて取得されたサブクーポンの数が多いほど、大きな利益を与えるようにユーザに付与する特典を決定する。
【0025】
データ処理システムSは、データ処理装置1と、複数のユーザそれぞれが使用する情報端末2(図1においては情報端末2A及び情報端末2B)と、店舗端末3と、を有する。データ処理装置1は、クーポンを取得し、取得したクーポンに応じた特典を、クーポンを提示したユーザに付与する装置である。データ処理装置1は、例えばサーバである。
【0026】
情報端末2は、バーコードやQR(Quick Response)コード(登録商標)で表現されたクーポンIDを画面に表示し、決済アプリケーションにより付与された特典の利益を受けた決済をする。情報端末2は、例えば、スマートフォン、タブレット等である。店舗端末3は、店舗に設置された端末であり、例えばPOS(Point of Sale)レジである。
【0027】
データ処理システムSにおける処理について説明する。まず、店舗端末3は、情報端末2Aに表示されたマスタークーポンを読み取る(図1における(1))。店舗端末3は、情報端末2Aとは異なる情報端末2Bに表示されたサブクーポンを読み取る(図1における(2))。
【0028】
店舗端末3は、読み取ったマスタークーポン及びサブクーポンをデータ処理装置1に送信する(図1における(3))。データ処理装置1は、取得したマスタークーポン及びサブクーポンの取得状況に応じてマスタークーポンを提示したユーザに付与する特典を決定する(図1における(4))。
【0029】
データ処理装置1がこのように構成されることで、店舗に対しては集客効果が高いクーポンを発行させ、ユーザに対してはより多くの利益を与えることができる。
[データ処理装置1の構成]
図2は、データ処理装置1の構成を示すブロック図である。データ処理装置1は、通信部11、記憶部12及び制御部13を有する。制御部13は、取得部131、特典決定部132、特典付与部133、通知部134、受信部135及び配信部136を有する。
【0030】
通信部11は、ネットワークを介して他の装置とデータの送受信をするための通信インターフェースである。記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)、ハードディスクドライブ等を含む記憶媒体である。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを予め記憶している。
【0031】
記憶部12は、特典を付与する条件を示す特典テーブルを記憶する。図3は、記憶部12が記憶する特典テーブルの一例を示す図である。図3に示す特典テーブルにおいては、「マスタークーポンID」、「サブクーポン取得数」、「特典内容」及び「付与対象ユーザ」が関連付けられている。
【0032】
「マスタークーポンID」は、提示されるマスタークーポンのクーポンID(クーポン識別情報とも言う)を示す。「サブクーポン取得数」は、取得されたサブクーポンの数を示す。「特典内容」及び「付与対象ユーザ」はそれぞれ、「マスタークーポンID」が示すマスタークーポンと、「サブクーポン取得数」が示す数のサブクーポンが取得された場合に、ユーザに付与される特典の内容及び特典を付与する対象のユーザを示す。
【0033】
制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサである。制御部13は、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、取得部131、特典決定部132、特典付与部133、通知部134、受信部135及び配信部136として機能する。
【0034】
取得部131は、マスタークーポンのクーポンIDと、該マスタークーポンに関連付けられた1以上のサブクーポンのクーポンIDと、を店舗において使用される店舗端末3から取得する。取得部131は、店舗端末3が取得したマスタークーポンのクーポンIDと、サブクーポンのクーポンIDと、を取得する。なお、取得部131は、マスタークーポンのクーポンIDのみを店舗端末3から取得してもよい。
【0035】
特典決定部132は、取得部131が取得したマスタークーポンのクーポンIDと当該マスタークーポンに関連付けられたサブクーポンのクーポンIDとの取得状況に基づいて、少なくともマスタークーポンを提示したユーザに付与する特典を決定する。一例として、特典決定部132は、取得部131が取得したマスタークーポンのクーポンIDと、サブクーポンのクーポンIDの取得有無又はサブクーポンのクーポンIDを取得した数と、に基づいてユーザに付与する特典の内容を決定する。
【0036】
具体的には、特典決定部132は、例えば、記憶部12に記憶された特典テーブルを参照し、ユーザに特典を付与する特典の内容を取得する。特典決定部132は、例えば、取得したマスタークーポンのクーポンIDが「C001」で、取得したサブクーポンのクーポンIDが2つである場合、合致する「会計額からサブクーポン取得数×5%の値引き」するという特典の内容を取得する。特典決定部132は、取得したサブクーポンのクーポンIDの数である2を乗じて、「会計額から10%を値引き」という特典をユーザに付与することを決定する。
【0037】
特典付与部133は、特典決定部132が決定した特典をユーザに付与する。一例として、特典付与部133は、特典の適用を受けるための識別情報を含む通知を、クーポンを提示したユーザの情報端末2に送信してもよいし、決定した特典の内容を示す情報を、クーポンIDを取得した店舗端末3に送信してもよい。
【0038】
データ処理装置1がこのように構成されることで、マスタークーポンを有するユーザは、より多くのユーザにサブクーポンを配布し、より多くのユーザと共に来店することで、より大きな特典を受けることができるようになる。その結果、データ処理装置1においては、集客力が高い特典を付与することができるという効果を奏する。
【0039】
また、所定数以上のサブクーポンを取得したことを特典の付与条件とするようにデータ処理装置1が構成されることで、ユーザが特典を利用するために、より多くの他のユーザと来店して利用するインセンティブを与えることができる。
【0040】
特典決定部132は、取得部131がマスタークーポンの識別情報とともに所定数のサブクーポンの識別情報を取得したことを条件に、特典を付与することを決定してもよい。所定数は、一例として、特典を付与するためのコストに見合う集客数に基づいて設定される。図3に示す特典テーブルにおいては、「マスタークーポンID」が「C002」である場合に、「サブクーポン取得数」が「4枚以上」である場合に、「会計額から20%値引き」の特典をユーザに付与し、「サブクーポン取得数」が3枚以下である場合に、特典を付与しないことが登録されている。すなわち、取得部131が取得したサブクーポンのクーポンIDがC002である場合において、特典決定部132は、取得したサブクーポンのクーポンIDを4つ以上取得した場合、「会計額から20%値引き」の特典をユーザに付与し、取得したサブクーポンのクーポンIDが3つ以下である場合、ユーザに特典を付与しない。
【0041】
ところで、サブクーポンを取得しない場合に比べてサブクーポンを取得した場合により利益が大きい特典を付与するようにデータ処理装置1が構成されることで、ユーザにサブクーポンを利用するインセンティブが働き、集客力を向上させることができる。
【0042】
この場合、特典決定部132は、取得部131がサブクーポンのクーポンIDを取得した場合に、取得部131がサブクーポンのクーポンIDが取得しない場合に比較してユーザに与えられる利益が大きくなるようにユーザに付与する特典を決定する。図3に示す特典テーブルにおいては、「マスタークーポンID」が「C001」である場合に、「サブクーポン取得数」が「0枚」である場合に、「会計額から2%値引き」の特典をユーザに付与することが登録されている。特典テーブルにおいては、「サブクーポン取得数」が1枚以上5枚以下である場合に、サブクーポンが取得されない場合に比べて利益が大きい「会計額からサブクーポン取得数×5%の値引き」の特典をユーザに付与することが登録されている。
【0043】
また、サブクーポンを取得した数に応じて決まる当選確率に基づいて、より高い割引率(例えば、通常の2倍の割引率等)を適用するか否かを判定したり高価な商品等が当選したりするようデータ処理装置1が構成されてもよい。一例として、特典決定部132は、取得したサブクーポンのクーポンIDに応じてより高い割引率を適用される特典が当選する確率を決定する。当選する確率は、一例としてサブクーポンを取得した数が大きいほど高くなるように設定されている。そして、特典決定部132は、決定した当選する確率に基づいて、より高い割引率が適用される特典をユーザに付与するか否かを判定する。より高い割引率を適用される特典をユーザに付与すると判定した場合、特典決定部132は、より高い割引率に基づいて、ユーザに付与する特典を決定する。特典決定部132は、同様の方法で、高価な商品等が当選するか否かを判定してもよい。
【0044】
特典の付与対象のユーザを識別する方法として、例えば、配布したマスタークーポンのクーポンIDと、特典を配布されたユーザのユーザIDと、を関連付けて記憶していてもよい。この場合、記憶部12は、マスタークーポンを識別するためのクーポンIDと、マスタークーポンを取得したユーザを識別するユーザ識別情報と、を関連付けて記憶する。
【0045】
図4は、記憶部12が記憶するクーポンテーブルの一例を示す図である。図4に示すクーポンテーブルにおいては、「クーポンID」と「ユーザID」とが関連付けられている。「ユーザID」はクーポンIDを取得したユーザを示すユーザIDである。
【0046】
特典付与部133は、特典決定部132が決定した特典を、マスタークーポンを取得したユーザのユーザ識別情報に関連付ける。すなわち、特典決定部132は、記憶部12に記憶された特典テーブルを参照し、ユーザに付与する特典とともに特典を付与するユーザを決定する。例えば、取得したマスタークーポンのクーポンIDが「C001」である場合、マスタークーポンの提示者に特典を付与することを決定する。特典付与部133は、記憶部12を参照し、提示されたマスタークーポンのクーポンIDに関連付けられたユーザIDを、特典を利用可能なユーザを管理するデータベースに登録する。なお、特典を利用可能なユーザを管理するデータベースは記憶部12が記憶していてもよいし、不図示の外部装置に記憶されていてもよい。
【0047】
さらに、クーポンを提示したユーザのユーザIDは、クーポンIDを取得する際に取得してもよい。この場合クーポンを提示する画面に含まれるバーコード又はQRコードは、例えば、クーポンIDとユーザIDとを少なくとも含む情報を図形化したものでる。
【0048】
店舗端末3は、情報端末2が表示するバーコード又はQRコードを読み取ることで、マスタークーポンを提示したユーザのユーザIDを取得する。取得部131は、マスタークーポンのクーポンIDと、マスタークーポンを提示したユーザのユーザ識別情報とを取得する。
【0049】
特典付与部133は、特典決定部132が決定した特典を、マスタークーポンを取得したユーザのユーザ識別情報に関連付ける。すなわち、特典付与部133は、特典の付与対象がマスタークーポンを提示したユーザである場合、取得部131が取得したユーザIDを、特典を利用可能なユーザとして登録する。
【0050】
[サブクーポン提示ユーザへの特典の付与]
ところで、マスタークーポンを提示したユーザだけでなく、サブクーポンを提示したユーザに対しても特典を付与することで、サブクーポンを提示したユーザが効果を実感することができる。その結果、マスタークーポンを取得したユーザが、サブクーポンを取得した他のユーザと共に来店する効果が期待できるとともに、サブクーポンを提示したユーザがマスタークーポンを取得し、他のユーザとともにさらに来店する効果が期待できる。
【0051】
この場合、特典決定部132は、取得部131が取得した1以上のサブクーポンを提示したユーザに付与する特典を決定する。具体的には、特典決定部132は、記憶部12が記憶する特典テーブルにおける「付与対象ユーザ」がサブクーポンを提示したユーザが付与対象に含まれることを示す場合に、サブクーポンを提示したユーザに特典を付与することを決定する。なお、特典決定部132は、サブクーポンを提示したユーザ全てに特典を付与することを決定してもよいし、サブクーポンを提示したユーザから選択したユーザに特典を付与することを決定してもよい。
【0052】
記憶部12は、マスタークーポンを識別するためのクーポンIDと、1以上のサブクーポンのクーポンIDと、1以上のサブクーポンそれぞれを取得したユーザのユーザ識別情報と、を関連付けて記憶してもよい。図4に示すクーポンテーブルにおいては、「マスタークーポンID」がさらに関連付けられている。「マスタークーポンID」は、そのクーポンがサブクーポンである場合に関連付けられたマスタークーポンのクーポンIDを示す。すなわち、「マスタークーポンID」に値がないクーポンは、マスタークーポンであることを示す。
【0053】
特典付与部133は、特典決定部132が決定した特典を、1以上のサブクーポンを取得したそれぞれのユーザのユーザ識別情報に関連付ける。
【0054】
また、データ処理装置1は、サブクーポンを提示したユーザのユーザIDもクーポンIDを取得する際に取得してもよい。すなわち、取得部131は、サブクーポンのクーポンIDと、サブクーポンを提示したユーザのユーザ識別情報とを取得する。特典付与部133は、特典決定部132が決定した特典を、1以上のサブクーポンを取得したそれぞれのユーザのユーザ識別情報に関連付ける。すなわち、特典付与部133は、特典の付与対象がサブクーポンを提示したユーザである場合、取得部131が取得したサブクーポンを提示したユーザのユーザIDを、特典を利用可能なユーザとして登録する。
【0055】
[マスタークーポンの配信]
ユーザがマスタークーポンを使用できるよう、データ処理装置1は、マスタークーポンをユーザの情報端末2に配信してもよい。一例として、配信部136は、記憶部12が記憶するユーザのリストに含まれるユーザの全部または一部の情報端末2にマスタークーポンを送信する。配信部136は、不図示の外部装置から受け付けた宛先識別情報に対応する情報端末2にマスタークーポンを送信してもよい。配信部136は、配信したマスタークーポンのクーポンIDと配信先のユーザのユーザIDとを関連付けて記憶部12に記憶してもよい。
【0056】
なお、配信部136は、マスタークーポンとともに、配信するマスタークーポンに関連付けられた1以上のサブクーポンを情報端末2に送信してもよい。配信部136がこのように構成されることで、マスタークーポンを取得したユーザの情報端末2は、データ処理装置1を介することなく、サブクーポンを他のユーザの情報端末2に配布することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0057】
なお、受信部135は、マスタークーポンの配信を要求する配信要求を、情報端末2から受信してもよい。配信要求には配信対象のマスタークーポンのクーポンIDが含まれていてもよい。配信部136は、受信部135が受信した配信要求を送信した情報端末2にマスタークーポンを配信する。一例として、配信部136は、配信したマスタークーポンのクーポンIDと配信先のユーザのユーザIDとを関連付けて記憶部12に記憶してもよい。
【0058】
[サブクーポンの配信]
マスタークーポンを獲得したユーザは、他のユーザがサブクーポンを使用できるようにする必要がある。そこで、データ処理装置1は、マスタークーポンを獲得したユーザから他のユーザへサブクーポンを配信する要求を受付けるように構成されてもよい。
【0059】
受信部135は、サブクーポンを配信する宛先のユーザに対応する宛先識別情報を含む配信要求を、マスタークーポンを取得したユーザが使用する情報端末2から受信する。受信部135は、一例として、宛先ユーザの電話番号、メールアドレス又はユーザIDを含む配信要求を受信する。なお、配信要求は、配信対象のサブクーポンに関連付けられたマスタークーポンを識別するクーポンIDを含んでいてもよい。
【0060】
配信部136は、受信部135が受信した配信要求に含まれる宛先識別情報に対応する情報端末2に、マスタークーポンに関連付けられたサブクーポンを配信する。配信部136は、例えば、電子メール、SMS(Short Message Service)、RCS(Rich Communication Services)等によりサブクーポンを送信する。なお、配信部136は、サブクーポンを配信した場合に、配信したサブクーポンのクーポンIDと、配信先のユーザのユーザIDとを関連付けて記憶部12に記憶してもよい。
【0061】
データ処理装置1がユーザからの要求に応じてサブクーポンを配信するよう構成されることで、ユーザは、他のユーザにサブクーポンを配布し、他のユーザとともにサービスを利用しやすくなる。
【0062】
ユーザがマスタークーポンのみを利用した場合に、サブクーポンが利用可能であることを通知することで、例えば、ユーザがサブクーポンの提示を失念することを避けることができ、ユーザが次回の来店時にサブクーポンを合わせて利用する効果が期待できる。そこで、通知部134は、取得部131がサブクーポンのクーポンIDを取得しない場合に、サブクーポンが利用可能であることを、取得したマスタークーポンを提示したユーザの情報端末2に通知してもよい。すなわち、取得部131が取得した情報にサブクーポンのクーポンIDが含まれない場合、通知部134は、図5に示すメッセージを、マスタークーポンを提示したユーザの情報端末2に通知する。
【0063】
図5は、通知部134が通知するメッセージの一例を説明する図である。図5に示すメッセージにおいては、ユーザが所持する情報端末2の画面上にサブクーポンが利用可能であることをユーザに知らせるメッセージが表示されている。
【0064】
データ処理装置1がこのように構成されることで、マスタークーポンを使用したユーザにサブクーポンの存在を認知させることができる。
【0065】
サブクーポンにはそれぞれ異なるクーポンIDを有するように構成されることで、店舗端末3によるサブクーポンの二重カウントを避けることができ、また、サブクーポンを提示したユーザの消費行動に関するデータを収集しやすくすることができる。
【0066】
複数の異なる情報端末2が提示するサブクーポンそれぞれは、異なるクーポンIDを有する。このため、取得部131は、サブクーポンごとに異なるクーポンIDを取得する。店舗端末3はそれぞれの情報端末2からそれぞれ異なるサブクーポンのクーポンIDを取得し、データ処理装置1へ送信する。
【0067】
[データ処理装置1における処理の流れ]
図6は、データ処理装置1における処理の流れを示すフローチャートである。図6におけるフローチャートは、店舗端末3からクーポン識別情報を取得するタイミングから開始している。
【0068】
取得部131は、マスタークーポンのクーポンIDと1以上のサブクーポンのクーポンIDとを店舗端末3から取得する(S01)。取得部131は、クーポンを提示したユーザのユーザIDをさらに取得してもよい。特典決定部132は、記憶部12に記憶された特典テーブルを参照し、取得したマスタークーポン及びサブクーポンに対応する特典の内容を取得する(S02)。
【0069】
通知部134は、取得部131が取得したマスタークーポンがサブクーポンを利用可能なクーポンであり、かつ、サブクーポンを未取得であるか否かを判定する(S03)。マスタークーポンがサブクーポンを利用可能なクーポンではない場合、又は、サブクーポンを取得済みである場合(S03におけるNO)、S07に進む。取得部131が取得したマスタークーポンがサブクーポンを利用可能なクーポンであり、かつ、サブクーポンを未取得である場合(S03におけるYES)、通知部134は、サブクーポンが利用可能であることをユーザの情報端末2に通知する(S04)。
【0070】
データ処理装置1は、サブクーポンを追加する操作を受付けたか否かを判定する(S05)。サブクーポンを追加する操作を受付けた場合(S05におけるYES)、取得部131は、サブクーポンをさらに取得する(S06)。サブクーポンを追加する操作を受付けない場合(S05におけるNO)、S07に進む。
【0071】
特典決定部132は、取得した特典の内容とサブクーポンのクーポン識別情報の数とに基づいてユーザに付与する特典を決定する(S07)。特典付与部133は、ユーザに特典を付与する(S08)。一例として、特典付与部133は、クーポンを提示したユーザのユーザIDを、特典を利用可能なユーザとして登録する。データ処理装置1は、処理を終了する。
【0072】
[情報端末2の構成]
図7は、情報端末2の構成を示すブロック図である。情報端末2は、通信部21、入力部22、表示部23、記憶部24及び制御部25を有する。制御部25は、取得部251、送信部252及び提示部253を有する。
【0073】
通信部21は、ネットワークを介して他の装置とデータの送受信をするための通信インターフェースである。入力部22はタッチスクリーン等の入力デバイスある。表示部23は、液晶ディスプレイ、有機EL(electro-luminescence)ディスプレイ等の表示デバイスある。表示部23は、マスタークーポン又はサブクーポンを提示する。具体的には、表示部23は、提示部253からの制御信号に基づき、記憶部24に記憶されたクーポンを表示する。
【0074】
記憶部24は、ROM、RAM、SSD等を含む記憶媒体である。記憶部24制御部25行するプログラムを予め記憶している。制御部25は、例えばCPU等のプロセッサである。制御部25は、記憶部24に記憶されたプログラムを実行することにより、取得部251、送信部252及び提示部253として機能する。
【0075】
取得部251は、マスタークーポン又はサブクーポンを取得する。取得部251は、例えば、配信部136が送信したマスタークーポン又はサブクーポンを取得する。取得部251は、取得したマスタークーポン又はサブクーポンを記憶部24に記憶する。なお、取得部251は、他のユーザの情報端末2が送信したサブクーポンを取得してもよい。取得部251は、マスタークーポンとともに、マスタークーポンに関連付けられた1以上のサブクーポンを取得してもよい。
【0076】
送信部252は、ユーザの操作に基づき、他のユーザの宛先識別情報を含む配信要求をデータ処理装置1に送信する。また、送信部252は、記憶部12に記憶されたマスタークーポンに関連付けられたサブクーポンを他のユーザの情報端末2に送信してもよい。すなわち、送信部252は、他のユーザにサブクーポンを送信するためのユーザの操作を受付けると、記憶部12に記憶されたマスタークーポンのクーポンIDに発行済みのサブクーポンと重複しない枝番を付与したサブクーポンのクーポンIDを発行し、発行したクーポンIDを含むサブクーポンを他のユーザの情報端末2に送信する。
【0077】
取得部251がマスタークーポンとともに、マスタークーポンに関連付けられた1以上のサブクーポンを取得した場合、送信部252は、サブクーポンを他のユーザの情報端末2に配信するよう構成されてもよい。具体的には、ユーザは情報端末2を操作し、例えば、他のユーザの宛先識別情報を入力又は選択することにより、他のユーザにサブクーポンを配信する操作をする。送信部252は、ユーザによる配信操作を受付けた場合、入力または選択された宛先識別情報に対応する情報端末2にサブクーポンを送信する。
【0078】
提示部253は、ユーザの操作に基づき、記憶部24に記憶されたクーポンを表示部23に表示させるよう制御する。
【0079】
なお、情報端末2は、マスタークーポン及びサブクーポンをデータ処理装置1から取得するよう説明したが、これに限られない。送信部252は、データ処理装置1と連携する不図示の装置に対して、クーポンの配信要求を送信し、取得部251は、マスタークーポン又はサブクーポンを不図示の装置から取得してもよい。
【0080】
[データ処理装置1による効果]
以上説明したように、データ処理装置1においては、マスタークーポンとサブクーポンのクーポンIDの取得状況に基づいてユーザに付与する特典の内容を決定する。データ処理装置1がこのように構成されることで、マスタークーポンを有する他のユーザとともに来店するインセンティブが得られる。その結果、データ処理装置1においては、集客力が高い特典を付与することができるという効果を奏する。
【0081】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0082】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0083】
1 データ処理装置
2 情報端末
3 店舗端末
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
21 通信部
22 入力部
23 表示部
24 記憶部
25 制御部
131 取得部
132 特典決定部
133 特典付与部
134 通知部
135 受信部
136 配信部
251 取得部
252 送信部
253 提示部
S データ処理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2022-12-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが使用する情報端末が提示する第1クーポンのクーポン識別情報と、該第1クーポンに関連付けられた1以上の第2クーポンであって、前記第1クーポンを提示した情報端末を使用するユーザとは異なる1以上のユーザそれぞれが使用する情報端末それぞれが提示した1以上の前記第2クーポンのクーポン識別情報と、を店舗において使用される店舗端末から取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記第1クーポンのクーポン識別情報と第1クーポンに関連付けられた前記第2クーポンのクーポン識別情報との取得状況に基づいて、少なくとも前記第1クーポンを提示したユーザに付与する特典を決定する特典決定部と、
を有するデータ処理装置。
【請求項2】
前記特典決定部は、前記取得部が前記第1クーポンのクーポン識別情報とともに取得した前記第2クーポンのクーポン識別情報の数に基づいて、前記特典の内容を決定する、
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記特典決定部は、前記取得部が前記第1クーポンのクーポン識別情報とともに所定数の前記第2クーポンのクーポン識別情報を取得したことを条件に、前記特典を付与することを決定する、
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記特典決定部は、前記取得部が前記第2クーポンのクーポン識別情報を取得した場合に、前記取得部が前記第2クーポンのクーポン識別情報取得しない場合に比較してユーザに与えられる利益が大きくなるようにユーザに付与する特典を決定する、
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記第1クーポンを識別するためのクーポン識別情報と、前記第1クーポンを提示したユーザを識別するユーザ識別情報と、を関連付けて記憶する記憶部と、
前記特典決定部が決定した特典を、前記第1クーポンを提示したユーザのユーザ識別情報に関連付ける特典付与部と、をさらに有する、
請求項1から4のいずれか1項に記載のデータ処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、前記第1クーポンのクーポン識別情報と、前記第1クーポンを提示したユーザのユーザ識別情報とを取得し、
前記データ処理装置は、前記特典決定部が決定した特典を、前記第1クーポンを提示したユーザのユーザ識別情報に関連付ける特典付与部をさらに有する、
請求項1から4のいずれか1項に記載のデータ処理装置。
【請求項7】
前記特典決定部は、前記取得部が取得した前記1以上の前記第2クーポンを提示したユーザに付与する特典を決定する、
請求項1から4のいずれか1項に記載のデータ処理装置。
【請求項8】
前記第1クーポンを識別するためのクーポン識別情報と、前記1以上の前記第2クーポンのクーポン識別情報と、前記1以上の前記第2クーポンそれぞれを提示したユーザのユーザ識別情報と、を関連付けて記憶する記憶部と、
前記特典決定部が決定した特典を、前記1以上の前記第2クーポンを提示したそれぞれのユーザのユーザ識別情報に関連付ける特典付与部をさらに有する、
請求項7に記載のデータ処理装置。
【請求項9】
前記取得部は、前記第2クーポンのクーポン識別情報と、前記第2クーポンを提示したユーザのユーザ識別情報とを取得し、
前記データ処理装置は、前記特典決定部が決定した特典を、前記第2クーポンを提示したユーザのユーザ識別情報に関連付ける特典付与部をさらに有する、
請求項7に記載のデータ処理装置。
【請求項10】
第1クーポンのクーポン識別情報と、該第1クーポンに関連付けられた1以上の第2クーポンのクーポン識別情報と、を店舗において使用される店舗端末から取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記第1クーポンのクーポン識別情報と該第1クーポンに関連付けられた前記第2クーポンのクーポン識別情報との取得状況に基づいて、少なくとも前記第1クーポンを提示したユーザに付与する特典を決定する特典決定部と、
前記第2クーポンを配信する宛先のユーザに対応する宛先識別情報を含む配信要求を、前記第1クーポンを取得したユーザが使用する情報端末から受信する受信部と、
前記受信部が受信した配信要求に含まれる宛先識別情報に対応する情報端末に、前記第1クーポンに関連付けられた前記第2クーポンを配信する配信部と、
を有するデータ処理装置
【請求項11】
第1クーポンのクーポン識別情報と、該第1クーポンに関連付けられた1以上の第2クーポンのクーポン識別情報と、を店舗において使用される店舗端末から取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記第1クーポンのクーポン識別情報と該第1クーポンに関連付けられた前記第2クーポンのクーポン識別情報との取得状況に基づいて、少なくとも前記第1クーポンを提示したユーザに付与する特典を決定する特典決定部と、
前記取得部が前記第2クーポンのクーポン識別情報を取得しない場合に、前記第2クーポンが利用可能であることを、取得した前記第1クーポンを提示したユーザの情報端末に通知する通知部と、
を有するデータ処理装置。
【請求項12】
前記取得部は、前記第2クーポンごとに異なる前記クーポン識別情報を取得する、
請求項1から4のいずれか1項に記載のデータ処理装置。
【請求項13】
取得したクーポンに基づいてユーザに付与する特典を決定するデータ処理装置と、クーポンを提示する、1以上の情報端末と、を有するデータ処理システムであって、
前記データ処理装置は、
第1クーポンをユーザが使用するユーザ端末に配信する配信部と、
前記第1クーポンのクーポン識別情報と、前記第1クーポンに関連付けられた1以上の第2クーポンであって、前記第1クーポンを提示した情報端末を使用するユーザとは異なる1以上のユーザそれぞれが使用する情報端末それぞれが提示した1以上の前記第2クーポンのクーポン識別情報と、を店舗において使用される店舗端末から取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記第1クーポンのクーポン識別情報と第1クーポンに関連付けられた前記第2クーポンのクーポン識別情報との取得状況に基づいて、少なくとも前記第1クーポンを提示したユーザに付与する特典を決定する特典決定部と、
を有し、
前記情報端末は、
前記第1クーポンを取得する端末取得部と、
取得した前記第1クーポンを表示する表示部と、
を有する、
データ処理システム。
【請求項14】
コンピュータが実行する、
ユーザが使用する情報端末が提示する第1クーポンのクーポン識別情報と、該第1クーポンに関連付けられた1以上の第2クーポンであって、前記第1クーポンを提示した情報端末を使用するユーザとは異なる1以上のユーザそれぞれが使用する情報端末それぞれが提示した1以上の前記第2クーポンのクーポン識別情報と、を店舗において使用される店舗端末から取得するステップと、
前記取得するステップにおいて取得した前記第1クーポンのクーポン識別情報と第1クーポンに関連付けられた前記第2クーポンのクーポン識別情報との取得状況に基づいて、少なくとも前記第1クーポンを提示したユーザに付与する特典を決定するステップと、
を有するデータ処理方法。
【請求項15】
コンピュータに、
ユーザが使用する情報端末が提示する第1クーポンのクーポン識別情報と、該第1クーポンに関連付けられた1以上の第2クーポンであって、前記第1クーポンを提示した情報端末を使用するユーザとは異なる1以上のユーザそれぞれが使用する情報端末それぞれが提示した1以上の前記第2クーポンのクーポン識別情報と、を店舗において使用される店舗端末から取得するステップと、
前記取得するステップにおいて取得した前記第1クーポンのクーポン識別情報と第1クーポンに関連付けられた前記第2クーポンのクーポン識別情報との取得状況に基づいて、少なくとも前記第1クーポンを提示したユーザに付与する特典を決定するステップと、
を実行させるプログラム。