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2023-167681サービス提供装置、サービス提供方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023167681
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】サービス提供装置、サービス提供方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0282 20230101AFI20231116BHJP
【FI】
G06Q30/02 480
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022079034
(22)【出願日】2022-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】304021417
【氏名又は名称】国立大学法人東京工業大学
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124844
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 隆治
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 亮平
(72)【発明者】
【氏名】張 一凡
(72)【発明者】
【氏名】桐淵 直人
(72)【発明者】
【氏名】芦澤 奈実
(72)【発明者】
【氏名】笹原 和俊
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】本開示は、ユーザと同じ評価傾向にあるレビュワーによる商品又はサービスに対するレピュテーションを提供することを目的とする。
【解決手段】本開示は、通信端末に対して、商品又はサービスに対するレピュテーションを提供するサービス提供装置であって、前記通信端末から、所定の評価傾向のレピュテーション画面の要求を受信する受信部と、前記所定の評価傾向の種類と同じ種類の評価傾向のレビュワーによる評価の登録数に基づいた評価ランク毎の割合を示す前記レピュテーション画面のデータを、前記通信端末に対して送信する送信部と、を有するサービス提供装置である。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末に対して、商品又はサービスに対するレピュテーションを提供するサービス提供装置であって、
前記通信端末から、所定の評価傾向のレピュテーション画面の要求を受信する受信部と、
前記所定の評価傾向の種類と同じ種類の評価傾向のレビュワーによる評価の登録数に基づいた評価ランク毎の割合を示す前記レピュテーション画面のデータを、前記通信端末に対して送信する送信部と、
を有するサービス提供装置。
【請求項2】
前記受信部は、前記通信端末から、各レビュワーの評価傾向を示す評価傾向種類画面の要求を受信し、
前記送信部は、過去のレピュテーションのデータにおけるレビュワー毎の各評価ランクの登録数に基づいて分類された各レビュワーの評価傾向を示す前記評価傾向種類画面のデータを、前記通信端末に対して送信する
請求項1に記載のサービス提供装置。
【請求項3】
請求項1に記載のサービス提供装置であって、
前記所定の評価傾向の種類と同じ種類の評価傾向のレビュワーを選択するレビュワー選択部と、
前記評価ランク毎に、前記レビュワー選択部によって選択された全レビュワーによる評価の登録数を加算することで、前記評価ランク毎の割合を計算する評価ランク割合計算部と、
前記評価ランク割合計算部によって計算された前記評価ランク毎の割合に基づき、前記レピュテーション画面を生成する画面生成部と、
を有するサービス提供装置。
【請求項4】
請求項3に記載のサービス提供装置であって、
各評価ランクが示す評価点と、前記評価ランク割合計算部によって計算された前記評価ランク毎の割合とを掛けて計算した値を全て加えることで、総合評価点を計算する総合評価点計算部を有し、
前記画面生成部は、前記総合評価点計算部によって計算された総合評価点に基づき、前記レピュテーション画面を生成する、
サービス提供装置。
【請求項5】
請求項2に記載のサービス提供装置であって、
過去のレピュテーションのデータに基づき、レビュワー毎に各評価ランクの登録数を計算する登録数計算部と、
前記登録数計算部によって計算されたレビュワー毎の各評価ランクの登録数に基づいて、各レビュワーの評価傾向を複数の評価傾向のいずれかに分類する評価傾向分類部と、
前記評価傾向分類部によって分類された複数の評価傾向に基づいて、前記評価傾向種類画面を生成する画面生成部と、
を有するサービス提供装置。
【請求項6】
前記評価傾向分類部は、分布形式又はクラスタリングでの切り分けにより、前記登録数計算部によって計算されたレビュワー毎の各評価ランクの登録数に基づいて、各レビュワーの評価傾向を複数の評価傾向のいずれかに分類する、請求項5に記載のサービス提供装置。
【請求項7】
通信端末に対して、商品又はサービスに対するレピュテーションを提供するサービス提供装置が実行するサービス提供方法であって、
前記サービス提供装置は、
前記通信端末から、所定の評価傾向のレピュテーション画面の要求を受信し、
前記所定の評価傾向の種類と同じ種類の評価傾向のレビュワーによる評価の登録数に基づいた評価ランク毎の割合を示す前記レピュテーション画面のデータを、前記通信端末に対して送信する、
サービス提供方法。
【請求項8】
コンピュータに、請求項7に記載の方法を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、EC(Electronic Commerce)サイト等におけるレビューや評価数等により示されるレピュテーション(評判)の提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ECサイトを利用して、商品又はサービスを提供する企業が急激に増加している。また、ECサイトでは、既に購入又は使用したユーザによるレビューや星の評価数等により提示されるレピュテーション(評判)も提供されている。これにより、これから商品又はサービスを購入しようとするユーザは、レピュテーションを参考にして、商品又はサービスの購入を決めることができる(非特許文献1参照)。
【0003】
図12は、ECサイトにおける従来のレピュテーション画面を示す図である。従来のレピュテーション画面210には、5つの評価ランクで表した評価欄211、項目別の評価を表した項目別評価欄212、レビューを入力する画面を表示するためのボタン213、評判の表示を絞り込むためのキーワードのアイコンが表されたキーワード表示欄214、及び、所定のレビュワーの過去の書き込み履歴を表示するためのアイコン215等が表示されている。そして、閲覧中のユーザがアイコン215を押下すると、図13に示すように、所定のレビュワーの書き込み履歴画面220が表示される。書き込み履歴画面220には、所定のレビュワーによって書き込まれた商品又はサービス毎の評価及びレビューが表示されている。これにより、閲覧中のユーザは、自分と同じ評価傾向のレビュワー(自分と好みが近いレビュワー、自分とプロフィールが近いレビュワー等)を探し出し、そのレビュワーの評価及びレビューを参考にしたり、評価が偏っているレビュワーの評価及びレビューを参考にしなかったりすることで、より自分に合った商品又はサービスの購入を決めることができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Amazon商品レビューページ(2022/3/31閲覧)<https://www.amazon.com>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、図12に示すようなレピュテーション画面210では、評判のロジックや条件は、ECサイトのサイト運営者が決めているため、レビュワー毎の考え方の違いを反映することができず、これから商品又はサービスを購入しようとするユーザは自分に合った評価を必ずしも得られる訳ではない。
【0006】
また、閲覧中のユーザがキーワード表示欄214のキーワードを選択することで、レビューを絞り込むことはできるが、この場合でも閲覧中のユーザは自分に合った評価を必ずしも得られる訳ではない。
【0007】
更に、図13に示すように、閲覧中のユーザは、所定のレビュワーの書き込み履歴を閲覧することで、自分と同じ評価傾向のレビュワーを探し出し、そのレビュワーの評価及びレビューを参考にすることは可能であるが、閲覧中のユーザはレビュワー毎に図12のアイコン215を押下して、自分と同じ評価傾向のレビュワーを探し出す必要があるため、非常に多くの時間と労力が掛かってしまう。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、ユーザと同じ評価傾向にあるレビュワーによる商品又はサービスに対するレピュテーションを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、通信端末に対して、商品又はサービスに対するレピュテーションを提供するサービス提供装置であって、前記通信端末から、所定の評価傾向のレピュテーション画面の要求を受信する受信部と、前記所定の評価傾向の種類と同じ種類の評価傾向のレビュワーによる評価の登録数に基づいた評価ランク毎の割合を示す前記レピュテーション画面のデータを、前記通信端末に対して送信する送信部と、を有するサービス提供装置である。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように本発明によれば、ユーザと同じ評価傾向にあるレビュワーによる商品又はサービスに対するレピュテーションを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係る通信システムの全体構成図である。
図2】サービス提供装置の電気的なハードウェア構成図である。
図3】レビュワー端末及びユーザ端末の電気的なハードウェア構成図である。
図4】通信システムの各機能構成図である。
図5】レビューの登録処理を示すシーケンス図である。
図6】ユーザにより選択された評価傾向のレピュテーション(評判)画面を表示する処理を示すシーケンス図である。
図7】評価傾向種類画面の生成処理を示すフローチャートである。
図8】評価ランク毎の登録数の計算処理を示すフローチャートを示す図である。
図9】ECサイトにおける本実施形態のレピュテーション(評価)画面を示す図である。
図10】本実施形態の評価傾向種類画面を示す図である。
図11】本実施形態に係り、ユーザと同じ評価傾向のレピュテーション(評価)画面を示す図である。
図12】ECサイトにおける従来のレピュテーション画面を示す図である。
図13】所定のレビュワーの書き込み履歴画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
【0013】
〔実施形態のシステム構成〕
まず、図1を用いて、本実施形態の通信システムの構成の概略について説明する。図1は、本実施形態に係る通信システムの全体構成図である。
【0014】
図1に示されているように、本実施形態の通信システム1は、サービス提供装置3、レビュワー端末5、及びユーザ端末7によって構築されている。
【0015】
サービス提供装置3は、EC(Electronic Commerce)サイト等のサイト運営者によって管理及び運営されている。また、サービス提供装置3は、ECサイト等のように、商品又はサービスの取引(購入、賃貸等)が可能であり、取引に対しての評判情報(レビュー、星等による評価ランク)を蓄積し、ユーザ端末7に対して、商品又はサービスに対するレピュテーション(評判)を提供するためのプラットフォーム(platform)を構築している。
【0016】
レビュワー端末5は、所定の商品又はサービスに対する評価及びレビューを書き込むレビュワーによって使用されている。ユーザ端末7は、これから商品又はサービスを購入しようとするユーザよって使用されている。なお、ユーザ端末7は、通信端末の一例である。
【0017】
また、サービス提供装置3は、レビュワー端末5及びユーザ端末7と、インターネット等の通信ネットワーク100を介して通信することができる。通信ネットワーク100の接続形態は、無線又は有線のいずれでも良い。
【0018】
サービス提供装置3は、単数又は複数のコンピュータによって構成されている。サービス提供装置3が複数のコンピュータによって構成されている場合には、「サービス提供装置」と示しても良いし、「サービス提供システム」と示しても良い。サービス提供装置3は、ECサイト、並びに後述のレピュテーション(評判)画面110,130及び評価傾向種類画面120を提供する。
【0019】
レビュワー端末5及びユーザ端末7は、コンピュータであり、図1では、一例としてノート型パソコンが示されている。
【0020】
〔ハードウェア構成〕
<サービス提供装置のハードウェア構成>
次に、図2を用いて、サービス提供装置3の電気的なハードウェア構成を説明する。図2は、サービス提供装置の電気的なハードウェア構成図である。
【0021】
サービス提供装置3は、コンピュータとして、図2に示されているように、CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303、SSD(Solid State Drive)304、外部機器接続I/F(Interface)305、ネットワークI/F306、メディアI/F309、及びバスライン310を備えている。
【0022】
これらのうち、CPU301は、サービス提供装置3全体の動作を制御する。ROM302は、IPL(Initial Program Loader)等のCPU301の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。
【0023】
SSD304は、CPU301の制御に従って各種データの読み出し又は書き込みを行う。なお、SDD304の代わりに、HDD(Hard Disk Drive)を用いても良い。
【0024】
外部機器接続I/F305は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、ディスプレイ、スピーカ、キーボード、マウス、USB(Universal Serial Bus)メモリ、及びプリンタ等である。
【0025】
ネットワークI/F306は、通信ネットワーク100を介してデータ通信をするためのインターフェースである。
【0026】
メディアI/F309は、フラッシュメモリ等の記録メディア309mに対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。記録メディア309mには、DVD(Digital Versatile Disc)やBlu-ray Disc(登録商標)等も含まれる。
【0027】
バスライン310は、図2に示されているCPU301等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0028】
<レビュワー端末及びユーザ端末のハードウェア構成>
次に、図3を用いて、レビュワー端末5及びユーザ端末7の電気的なハードウェア構成を説明する。図3は、レビュワー端末及びユーザ端末の電気的なハードウェア構成図である。
【0029】
レビュワー端末5は、コンピュータとして、図3に示されているように、CPU501、ROM502、RAM503、SSD504、外部機器接続I/F(Interface)505、ネットワークI/F506、ディスプレイ507、ポインティングデバイス508、メディアI/F509、及びバスライン510を備えている。
【0030】
これらのうち、CPU501は、レビュワー端末5全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。
【0031】
SSD504は、CPU501の制御に従って各種データの読み出し又は書き込みを行う。なお、SSD504の代わりに、HDD(Hard Disk Drive)を用いてもよい。
【0032】
外部機器接続I/F505は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、ディスプレイ、スピーカ、キーボード、マウス、USBメモリ、及びプリンタ等である。
【0033】
ネットワークI/F506は、通信ネットワーク100を介してデータ通信をするためのインターフェースである。
【0034】
ディスプレイ507は、各種画像を表示する液晶や有機EL(Electro Luminescence)などの表示手段の一種である。
【0035】
ポインティングデバイス508は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。なお、レビュワーがキーボードを使う場合は、ポインティングデバイス508の機能をOFFにしてもよい。
【0036】
メディアI/F509は、フラッシュメモリ等の記録メディア509mに対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。記録メディア509mには、DVDやBlu-ray Disc(登録商標)等も含まれる。
【0037】
バスライン510は、図4に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0038】
なお、ユーザ端末7は、レビュワー端末5と同様の構成であるため、図3において500番台の符号を700番台の符号に変更して示しただけで、これらの説明を省略する。
【0039】
〔通信システムの各機能構成〕
続いて、図4を用いて、通信システム1の各機能構成を説明する。図4は、通信システムの各機能構成図である。
【0040】
<サービス提供装置の機能構成>
まずは、サービス提供装置3の機能構成について説明する。
【0041】
図4において、サービス提供装置3は、送受信部31、登録数計算部32、評価傾向分類部33、画面生成部34、レビュワー選択部35、評価ランク割合計算部36、及び総合評価点計算部37を有する。これら各部は、プログラムに基づき図2のCPU301による命令によって実現される機能である。
【0042】
更に、図2のRAM303又はSSD304には、記憶部30が構築されている。
【0043】
送受信部31は、通信ネットワーク100を介して、レビュワー端末5及びユーザ端末7とデータ(情報)の送受信を行う。
【0044】
登録数計算部32は、記憶部30から過去の全ての(又は一定期間に登録された)レピュテーションのデータを読み出して、レビュワー毎に各評価ランクの登録数を計算する。
【0045】
評価傾向分類部33は、分布形式又はクラスタリングでの切り分けにより、登録数計算部32によって計算されたレビュワー毎の各評価ランクの登録数に基づいて、各レビュワーの評価傾向を複数の評価傾向のいずれかに分類する。例えば、評価傾向分類部33は、後述の図10に示すような複数の評価傾向のタイプに分類する。分布形式の例としては、近似する分布(正規分布等)、中心値(評価ランク5を中心等)、又は分散値等が挙げられる。クラスタリングでの切り分けの例としては、クラスタリングアルゴリズム(k-means等)、又はパラメータ(4つに分類する場合のk=4等)が挙げられる。
【0046】
画面生成部34は、各種画面を生成する。例えば、評価傾向分類部33によって分類された複数の評価傾向に基づいて、評価傾向種類画面を生成する。また、画面生成部34は、評価ランク割合計算部36によって計算された評価ランク毎の割合と、総合評価点計算部37によって計算された総合評価点に基づき、ユーザによって選択された評価傾向の新たなレピュテーション画面を生成する。
【0047】
レビュワー選択部35は、ユーザに選択された所定の評価傾向の種類と同じ種類の評価傾向のレビュワーを選択する。
【0048】
評価ランク割合計算部36は、ユーザの閲覧中の商品又はサービスの評価ランク毎に、重み付けを考慮して、レビュワー選択部35によって選択された全レビュワーによる評価の登録数を加算することで、評価ランク毎の割合を計算する。
【0049】
総合評価点計算部37は、各評価ランクが示す評価点と、評価ランク割合計算部36によって計算された評価ランク毎の割合とを掛けて計算した値を全て加えることで、総合評価点を計算する。
【0050】
<レビュワー端末の機能構成>
続いて、レビュワー端末5の機能構成について説明する。
【0051】
図4において、レビュワー端末5は、送受信部51、受付部52、及び表示制御部54を有する。これら各部は、プログラムに基づき図3のCPU501による命令によって実現される機能である。
【0052】
送受信部51は、通信ネットワーク100を介して、他の装置(端末)とデータ(情報)の送受信を行う。
【0053】
受付部52は、ポインティングデバイス508、又は外部機器接続I/F505に接続されたキーボード若しくはマウス等の操作を受け付ける。
【0054】
表示制御部54は、ディスプレイ507、又は外部機器接続I/F505に接続された外付けのディスプレイ等に画像(画面)を表示させるための制御を行う。
【0055】
<ユーザ端末の機能構成>
続いて、ユーザ端末7の機能構成について説明する。
【0056】
図4において、ユーザ端末7は、送受信部71、受付部72、及び表示制御部74を有する。これら各部は、プログラムに基づき図3のCPU701による命令によって実現される機能である。
【0057】
なお、送受信部71、受付部72、及び表示制御部74は、それぞれ、送受信部71、受付部72、及び表示制御部74と同様の機能を有するため、説明を省略する。
【0058】
〔実施形態の処理又は動作〕
続いて、図5乃至図11を用いて、本実施形態の処理又は動作について詳細に説明する。
【0059】
<レビューの登録処理>
まず、図5を用いて、レビュワーが入力したレビューの登録処理を説明する。図5は、レビューの登録処理を示すシーケンス図である。
【0060】
S11:レビュワーがレビュワー端末5を操作することで、送受信部51がサービス提供装置3のECサイトにアクセスする。
【0061】
S12:サービス提供装置3の送受信部31が、レビュワー端末5に対して、レピュテーション画面のデータを送信する。これにより、レビュワー端末5の送受信部51は、レピュテーション画面のデータを受信する。
【0062】
S13:レビュワー端末5では、表示制御部54がディスプレイ507等の表示部に、図9に示すようなレピュテーション画面110を表示させる。
【0063】
ここで、図9を用いて、レピュテーション画面110を説明する。図9は、ECサイトにおける本実施形態のレピュテーション(評価)画面を示す図である。図9に示すように、レピュテーション画面110には、総合評価点(ここでは3.6点)及び複数の評価ランク(ここでは5つ)を表した評価欄111、並びに、項目別の評価を表した項目別評価欄112が含まれている(表示されている)。また、レピュテーション画面110には、レビューを入力する画面を表示するためのボタン113、評判の表示を絞り込むためのキーワードのアイコンが表されたキーワード表示欄114、及び、所定のレビュワーの過去の書き込み履歴を表示するためのアイコン115等が含まれている(表示されている)。
【0064】
更に、本実施形態のレピュテーション画面110には、図10に示す評価傾向種類画面を表示するための「評価傾向表示」ボタン118が含まれている(表示されている)。
【0065】
S14:レビュワーがレビュワー端末5を操作して、アイコン115を押下し、ECサイトで提示されている商品又はサービスに対する評価及びレビューを入力することで、受付部52が、評価及びレビューの入力を受け付ける。
【0066】
S15:レビュワー端末5の送受信部51は、サービス提供装置3に対して、受付部52によって受け付けられた評価及びレビューを示す情報を送信する。これにより、サービス提供装置3の送受信部31は、評価及びレビューを示す情報を受信する。
【0067】
S16:サービス提供装置3の送受信部31が、記憶部30に、レビュワーを識別するためのレビュワー識別情報、並びにステップS16で受信された評価及びレビューを関連付けて登録する。レビュワー識別情報は、レビュワーID(identification)、レビュワー名等を含む。
【0068】
以上により、レビューの登録処理が終了する。
【0069】
<レピュテーション(評判)画面を表示する処理>
次に、図6を用いて、レピュテーション(評判)画面を表示する処理を説明する。図6は、ユーザによりユーザ端末7で選択された評価傾向のレピュテーション(評判)画面を表示する処理を示すシーケンス図である。
【0070】
S31:商品若しくはサービスの購入又は賃貸を考えているユーザがユーザ端末7を操作することで、送受信部71がサービス提供装置のECサイトにアクセスする。
【0071】
S32:サービス提供装置3の送受信部31が、ユーザ端末7に対して、レピュテーション画面のデータを送信する。これにより、ユーザ端末7の送受信部71は、レピュテーション画面のデータを受信する。
【0072】
S33:ユーザ端末7では、表示制御部74がディスプレイ707等の表示部に、図9に示すようなレピュテーション画面110を表示させる。
【0073】
S34:例えば、評価欄111では、最高評価である評価ランク5と番目の評価ランク4の登録数が拮抗しているため、ユーザは自分の評価傾向に合ったレビュワーの評価を知りたいとする。このような場合、ユーザは、ユーザ端末7を操作して、「評価傾向表示」ボタン118を押下すると、受付部72がこの押下を受け付ける。
【0074】
S35:図6に戻り、送受信部71は、サービス提供装置3に対して評価傾向種類画面の要求を送信する。これにより、サービス提供装置3は、評価傾向種類画面の要求を受信する。
【0075】
S36:サービス提供装置3は、評価傾向の分類処理を行う。ここで、図7を用いて、評価傾向種類画面の生成処理を詳細に説明する。図7は、評価傾向種類画面の生成処理を示すフローチャートである。
【0076】
S111:登録数計算部32が、記憶部30から全てのレピュテーションを読み出して、レビュワー毎に各評価ランクの登録数を計算する。
【0077】
S112:評価傾向分類部33は、登録数計算部32によって計算されたレビュワー毎の各評価ランクの登録数に基づいて、各レビュワーの評価傾向を複数の評価傾向(例えば、図10に示す評価傾向のタイプ(種類)のいずれかに分類する。
【0078】
S113:画面生成部34は、評価傾向分類部33によって分類された複数の評価傾向に基づいて、評価傾向種類画面を生成する。
【0079】
S37:図6に戻り、サービス提供装置3の送受信部31は、ユーザ端末7に対して、ステップS36の処理で作成された評価傾向種類画面のデータを送信する。これにより、ユーザ端末7の送受信部71は、評価傾向種類画面のデータを受信する。
【0080】
S38:ユーザ端末7では、表示制御部74がディスプレイ707等の表示部に、図10に示すような評価傾向種類画面120を表示させる。
【0081】
ここで、図10を用いて、評価傾向種類画面120を詳細に説明する。図10は、本実施形態の評価傾向種類画面を示す図である。図10に示すように、評価傾向種類画面120には、評価傾向分類部33によって分類された複数の評価傾向の種別を示すタイプ(種類)が表示されている。なお、図10では、4つのタイプが示されているが、これは一例であって、2つ以上のタイプが表示されば、いくつのタイプが表示されてもよい。例えば、タイプ1は、評価ランクが下がるに従って、評価数(登録数)も下がる評価傾向を示す。
【0082】
また、各タイプ(種類)には、重み付けを設定するためのプルダウンメニュー121,122,123,124が表示されている。例えば、重み付けが0%の場合のタイプは、レビュワーの評価が全く加算されない。重み付けが100%の場合のタイプはレビュワーの評価がそのまま加算される。重み付けが30%の場合のタイプは、10人のレビュワーが星5つの評価ランクを選択した場合であっても、5つの評価ランクには3人分の評価しか加算されない。なお、重み付けを設定するためのプルダウンメニュー121,122,123,124は表示されなくてもよい。この場合、重み付けは考慮されない。
【0083】
更に、評価傾向種類画面120には、ユーザが各重み付けを設定(選択、入力)した内容で確定してサービス提供装置3に伝えるための「決定」ボタン128が表示されている。また、評価傾向種類画面120には、ユーザが全ての重み付けの設定を取り消すための「取消」ボタン129が表示されている。
【0084】
なお、図10に示す評価傾向種類画面120は一例であって、他の表示形態であってもよい。例えば、タイプ毎にタイプを選択するため選択ボタンが表示され、ユーザによって選択ボタンが押下された場合には、そのタイプの重み付けを設定するプルダウンメニューが表示されるようにしてもよい。また、プルダウンメニューではなくユーザが直接数字を入力する空白の入力欄が表示されるようにしてもよい。
【0085】
S39:図6に戻り、ユーザが各タイプ(種類)1~4の重み付けを設定することで、所定の評価傾向の種別を示すタイプを選択すると、受付部72が重み付け及び選択を受け付ける。
【0086】
S40:送受信部71は、サービス提供装置3に対して、ステップS39により選択された所定の評価傾向のレピュテーション画面の要求を送信する。この要求には、選択された評価傾向の種別を識別するための種別情報及び重み付けを示す情報が含まれている。これにより、サービス提供装置3は、レピュテーション画面の要求を受信する。
【0087】
S41:サービス提供装置3は、「5」から「1」までの評価ランク毎の登録数の計算処理を行う。なお、評価ランク数は、5つでなくてもよく、2つ以上であれば良い。ここで、図8を用いて、評価ランク毎の登録数の計算処理を詳細に説明する。図8は、評価ランク毎の登録数の計算処理を示すフローチャートである。
【0088】
S121:レビュワー選択部35は、ユーザによりユーザ端末7で選択された所定の評価傾向の種類と同じ種類の評価傾向のレビュワーを選択する。
【0089】
S122:評価ランク割合計算部36は、ユーザの閲覧中の商品又はサービスの評価ランク毎に、重み付けを考慮して、レビュワー選択部35によって選択された全レビュワーによる評価の登録数を加算することで、評価ランク毎の割合を計算する。例えば、後述の図11では、評価ランク毎の割合は、評価ランク5が61%、評価ランク4が24%、評価ランク3が15%、評価ランク2,1が0%である。
【0090】
S123:総合評価点計算部37は、各評価ランクが示す評価点と、評価ランク割合計算部36によって計算された評価ランク毎の割合とを掛けて計算した値を全て加えることで、総合評価点を計算する。例えば、図11では、評価ランク5が61%、評価ランク4が24%、評価ランク3が15%であるため、5×0.61+4×0.24+3×0.19=4.51となり、総合評価点が4.5と計算される。
【0091】
S124:画面生成部34は、評価ランク割合計算部36によって計算された評価ランク毎の割合と、総合評価点計算部37によって計算された総合評価点に基づき、ユーザによりユーザ端末で選択された評価傾向の新たなレピュテーション画面を生成する。
【0092】
S42:図6に戻り、サービス提供装置3の送受信部31は、ステップS41の処理で生成された新たなレピュテーション画面のデータを送信する。これにより、ユーザ端末7の送受信部71は、新たなレピュテーション画面のデータを受信する。
【0093】
S43:ユーザ端末7では、表示制御部74がディスプレイ707等の表示部に、図11に示すようなレピュテーション画面130を表示させる。
【0094】
ここで、図11を用いて、レピュテーション画面130を説明する。図11は、本実施形態に係り、ユーザと同じ評価傾向のレピュテーション(評価)画面を示す図である。なお、図9と同様の役割を果たす領域は同一の符号を付して、説明を省略する。但し、図11では、評価欄111及び項目別評価欄112の表示内容が図9と異なっている。例えば、図11では、評価欄111に、ステップS123で計算された総合評価点が表示されていると共に、ステップS122で計算された評価ランク毎の割合が表示されている。
【0095】
なお、総合評価点と評価ランク毎の割合のうち少なくとも一方が表示されるようにしてもよい。評価ランク毎の割合が表示され、総合評価点が表示されない場合には、総合評価点計算部37の処理は不要である。
【0096】
更に、本実施形態のレピュテーション画面130には、図9に示すレピュテーション画面110の表示に戻るための「戻る」ボタン119が含まれている(表示されている)。
【0097】
図11の評価欄111では、総合評価点が3.6から4.5に上がると共に、最高評価の評価ランク5の割合が他の評価ランクの割合よりも非常に高くなったため、ユーザは自分の評価傾向と同じレビュワーの評価を参考にすると、閲覧中の商品又はサービスを購入しても満足すると予測することができる。
【0098】
〔実施形態の効果〕
以上説明したように本実施形態によれば、サービス提供装置3は、ユーザと同じ評価傾向にあるレビュワーによる商品又はサービスに対するレピュテーションを提示することができる。これにより、ユーザはECサイト等で商品若しくはサービスを取引(購入又は賃貸等)する場合等において、自分と同じ評価傾向にある信頼できるレビュワーによるレピュテーションを参考にすることができるため、取引に対する満足感を増すことができる。
【0099】
〔補足〕
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すような構成又は処理(動作)であってもよい。
【0100】
(1)上記実施形態では、サービス提供装置3が取引に対しての評判情報(レビュー、星等による評価ランク)を記憶部30に登録しているが、これに限るものではない。例えば、評判情報は、ブロックチェーン等の分散型システム上で登録(蓄積)されてもよい。これにより、意図的な評判情報の操作(改ざん)を回避することができる。
【0101】
(2)図10に示す重み付けは、ユーザが選択した評価傾向を親しい友人間では共有する等、他者と共有し幅広い観点を取り入れるようにしてもよい。
【0102】
(3)サービス提供装置3はコンピュータとプログラムによっても実現できるが、このプログラムを(非一時的な)記録媒体に記録することも、通信ネットワーク100を介して提供することも可能である。
【0103】
(4)サービス提供装置3とレビュワー端末5又はユーザ端末7との間の通信において、他の装置(サーバ、ルータ等)がデータを中継してもよい。例えば、本明細書では、簡略化のために、サービス提供装置3の送受信部31がレビュワー端末5又はユーザ端末7に対してデータを送信する旨が記載しているが、この送信処理には、他の装置がデータを中継する場合も含まれる趣旨である。逆に、本明細書では、簡略化のために、レビュワー端末5の送受信部51又はユーザ端末7の送受信部71がサービス提供装置3の送受信部31に対してデータを送信する旨が記載しているが、この送信処理には、他の装置がデータを中継する場合も含まれる趣旨である。
【0104】
(5)上記実施形態では、レビュワー端末5及びユーザ端末7の一例としてノート型パソコンが示されているが、これに限るものではない。例えば、デスクトップパソコン、タブレット端末、スマートフォン、スマートウォッチ、ヘッドマウントディスプレイ、カーナビゲーション装置、冷蔵庫、電子レンジ等であってもよい。
【0105】
(6)各CPU301,501、701は、単一だけでなく、複数であってもよい。
【符号の説明】
【0106】
1 通信システム
3 サービス提供装置
5 レビュワー端末
7 ユーザ端末
30 記憶部
31 送受信部(送信部の一例、受信部の一例)
32 登録数計算部
33 評価傾向分類部
34 画面生成部
35 レビュワー選択部
36 評価ランク割合計算部
37 総合評価点計算部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
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図10
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図13