(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023167837
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】管理サーバおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231116BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20231116BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022079333
(22)【出願日】2022-05-13
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 匡
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB06
5L049BB72
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】確実に管理サーバの管理情報を更新する管理サーバおよびプログラムを提供することである。
【解決手段】店舗に設置された店舗サーバから、当該店舗サーバが記憶する店舗の管理に係る管理情報を受信する受信部と、受信した管理情報を記憶する中間記憶部と、更新した管理情報を記憶している更新記憶部と、中間記憶部に記憶した管理情報と更新記憶部に記憶されている管理情報に基づいて、中間記憶部に記憶した管理情報が、当該管理情報に基づいて更新記憶部に記憶されている管理情報を更新した場合にエラーとなる不正データであるかを判断する判断手段と、判断手段が不正データではないと判断した場合には、中間記憶部に記憶した管理情報に基づいて、更新記憶部に記憶されている管理情報を更新する更新手段と、判断手段が不正データであると判断した場合には、更新手段を実行することなく、中間記憶部に記憶した管理情報が不正データであることを店舗サーバに通知する通知手段と、を備える。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗に設置された店舗サーバから、当該店舗サーバが記憶する店舗の管理に係る管理情報を受信する受信部と、
受信した前記管理情報を記憶する中間記憶部と、
更新した前記管理情報を記憶している更新記憶部と、
前記中間記憶部に記憶した前記管理情報と前記更新記憶部に記憶されている前記管理情報に基づいて、前記中間記憶部に記憶した管理情報が、当該管理情報に基づいて前記更新記憶部に記憶されている前記管理情報を更新した場合にエラーとなる不正データであるかを判断する判断手段と、
前記判断手段が不正データではないと判断した場合には、前記中間記憶部に記憶した前記管理情報に基づいて、前記更新記憶部に記憶されている前記管理情報を更新する更新手段と、
前記判断手段が不正データであると判断した場合には、前記更新手段を実行することなく、前記中間記憶部に記憶した前記管理情報が不正データであることを店舗サーバに通知する通知手段と、
を備えた管理サーバ。
【請求項2】
前記管理情報は、前記店舗の会員に係る会員情報である、
請求項1に記載の管理サーバ。
【請求項3】
前記更新手段は、所定のタイミングになったら前記更新記憶部に記憶されている管理情報を更新する、
請求項1に記載の管理サーバ。
【請求項4】
前記中間記憶部に記憶した前記管理情報が不正データである原因を示す不正情報を含むリストを作成するリスト作成手段、をさらに備え、
前記通知手段は、作成された前記リストを前記店舗サーバに送信する、
請求項1に記載の管理サーバ。
【請求項5】
前記判断手段は、前記会員情報に新たな情報を記憶するために前記管理サーバで採番された枠の情報が前記中間記憶部に記憶された会員場情報に含まれていない場合、前記中間記憶部に記憶された会員場情報は不正データであると判断する、
請求項2に記載の管理サーバ。
【請求項6】
店舗に設置された店舗サーバから、当該店舗サーバが記憶する店舗の管理に係る管理情報を受信する受信部と、受信した前記管理情報を記憶する中間記憶部と、更新した前記管理情報を記憶している更新記憶部と、を備えた管理サーバとしてのコンピュータを、
前記中間記憶部に記憶した前記管理情報と前記更新記憶部に記憶されている前記管理情報に基づいて、前記中間記憶部に記憶した管理情報が、当該管理情報に基づいて前記更新記憶部に記憶されている前記管理情報を更新した場合にエラーとなる不正データであるかを判断する判断手段と、
前記判断手段が不正データではないと判断した場合には、前記中間記憶部に記憶した前記管理情報に基づいて、前記更新記憶部に記憶されている前記管理情報を更新する更新手段と、
前記判断手段が不正データであると判断した場合には、前記更新手段を実行することなく、前記中間記憶部に記憶した前記管理情報が不正データであることを店舗サーバに通知する通知手段と、
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、管理サーバおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ショッピングセンター等の店舗には、会員管理サーバが設置されている。会員管理サーバは、例えば当該店舗が発行した会員カード(例えばポイントカードやクレジットカード)を所有する顧客(以降「会員」という)の種々の情報(会員情報)を管理する。
【0003】
一方、当該店舗に出店するテナントの売り上げや家賃等を管理する管理サーバが存在する。管理サーバは、店舗またはクラウド上に設置されている。管理サーバは、テナントに設置されたPOS(Point of Sales)端末と接続され、ポイント情報を扱うこと等の理由で、会員管理サーバと同様の会員情報も記憶している。
【0004】
ところで、会員管理サーバに記憶されている会員情報に基づいて管理サーバの会員情報を更新する場合、両会員情報の同期が取れておらず、内容が異なることがある。例えば、会員管理サーバから受信した会員情報に、管理サーバが記憶している会員の情報が存在しない場合、会員管理サーバから受信した会員情報に、会員カードを紛失するなどして会員が失効した情報が存在しない場合、会員管理サーバから受信した会員情報に更新する会員の属性情報が存在しない場合、等である。このような場合、会員管理サーバから受信した会員情報に基づいて管理サーバの会員情報を更新するとエラーとなり、当該エラーを解消するまで管理サーバの会員情報が更新できないことがある。特に、大量の会員情報を取り込んで更新する場合、エラーの解消に時間がかかることがある。
【0005】
なお、管理サーバに記憶されていて更新する情報は会員情報以外にもあり、例えば諸経費に係る情報等がある。以降、会員情報を含む管理サーバが外部から取り込んで更新する情報を管理情報という。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、確実に管理サーバの管理情報を更新することが可能な管理サーバおよびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の管理サーバは、店舗に設置された店舗サーバから、当該店舗サーバが記憶する店舗の管理に係る管理情報を受信する受信部と、受信した前記管理情報を記憶する中間記憶部と、更新した前記管理情報を記憶している更新記憶部と、前記中間記憶部に記憶した前記管理情報と前記更新記憶部に記憶されている前記管理情報に基づいて、前記中間記憶部に記憶した管理情報が、当該管理情報に基づいて前記更新記憶部に記憶されている前記管理情報を更新した場合にエラーとなる不正データであるかを判断する判断手段と、前記判断手段が不正データではないと判断した場合には、前記中間記憶部に記憶した前記管理情報に基づいて、前記更新記憶部に記憶されている前記管理情報を更新する更新手段と、前記判断手段が不正データであると判断した場合には、前記更新手段を実行することなく、前記中間記憶部に記憶した前記管理情報が不正データであることを店舗サーバに通知する通知手段と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態にかかる情報管理システムの構成全体を示す構成図である。
【
図2】
図2は、POS端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、会員管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、会員情報テーブルのメモリ構成を示すメモリマップである。
【
図6】
図6は、不正情報部のメモリ構成を示すメモリマップである。
【
図7】
図7は、携帯端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、POS端末の制御処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、管理サーバの機能構成を示す機能ブロック図である。
【
図10】
図10は、管理サーバの制御処理の流れを示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、会員管理サーバの制御処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態では、会員情報を管理情報の一例として説明する。なお、以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0010】
図1は、実施形態にかかる情報管理システム10の構成全体を示す構成図である。
図1に示すように、情報管理システム10は、POS(Point of Sales)端末1、会員管理サーバ3、管理サーバ5、会員端末7を有する。POS端末1と管理サーバ5は、専用回線、公衆回線、インターネット等の通信回線2で接続されている。また、会員管理サーバ3は、店舗Sのバックヤード等に設置されている。会員管理サーバ3と管理サーバ5は、専用回線、公衆回線、インターネット等の通信回線4で接続されている。また、会員端末7は、顧客が保有する端末である。会員管理サーバ3と会員端末7は、公衆回線、インターネット等の通信回線6で接続されている。
【0011】
POS端末1は、ショッピングセンター等の店舗S内に出店したテナントTにそれぞれ設置されている。POS端末1は、テナントTで販売される商品に係る商品登録処理および会計処理を実行する商品販売データ処理装置である。商品登録処理とは、テナントTで販売される商品に係る商品特定情報を取得し、取得した商品特定情報に基づいて当該商品の商品名や価格(商品情報)を表示部に表示するとともに、当該商品情報を商品情報部132(
図2を参照)に記憶する処理をいう。会計処理とは、商品登録処理に伴い商品情報部132に記憶された商品情報に基づいて、当該取引に係る締め処理、具体的には、合計金額の表示、現金やクレジットカード等のメディアによる決済処理、現金決済の場合に預り金に基づいて釣銭を計算して表示する処理、釣銭の発行を釣銭機に指示する処理、商品情報や会計情報(合計金額、預り金額、釣銭額、顧客が保有するポイント数に係るポイント情報等)を印字したレシートを印字部から発行する処理等をいう。
【0012】
またPOS端末1は、所定期間(例えば一日)のテナントTの売り上げ情報(商品情報および会計情報)を、精算情報として管理サーバ5に送信する。
【0013】
またPOS端末1は、会員に係る種々の情報について処理する。例えばPOS端末1は、会計処理に応じて付与されたり使用されたりしたポイントに係るポイント情報を、会員を特定する会員IDとともに管理サーバ5に送信する。またPOS端末1は、会員が会員カードを紛失した場合に、当該会員カードを失効ことを示す情報を会員IDとともに管理サーバ5に送信する。またPOS端末1は、会員が退会を申し出た場合に、当該会員が会員でなくなったことを示す情報を会員IDとともに管理サーバ5に送信する。またPOS端末1は、会員に係る新たな属性情報(例えば新たな電話番号の情報)が発生した場合に、当該属性情報を会員IDとともに管理サーバ5に送信する。その他、会員情報に変更があった場合に、POS端末1は、変更情報を会員IDとともに管理サーバ5に送信する。
【0014】
管理サーバ5は、店舗Sのバックヤードまたはクラウド上に設置される(実施形態ではクラウド上に設置)。管理サーバ5は、店舗Sに出店しているテナントTの売り上げ、テナントTが店舗に支払う家賃(出店賃貸料)、経費等をテナントT別に管理する。
【0015】
また、管理サーバ5は、各テナントTに設置されているPOS端末1と直接接続している。管理サーバ5は、テナントTで販売された商品についてPOS端末1で会計処理された会計情報に基づいて、会員に付与するポイントを発生する。管理サーバ5は、会計情報や付与されたポイントや使用されたポイントに係るポイント情報等の会員情報を会員ID別に記憶した会員情報テーブル543(
図4を参照)を有する。管理サーバ5は、POS端末1から受信した情報に基づいて会員情報を変更する。変更されたポイント情報は、所定のタイミングで会員管理サーバ3に送信され、ポイント情報について会員管理サーバ3と情報の連携が行われる。
【0016】
管理サーバ5は、POS端末1から受信した情報に基づいて、会員情報テーブル543に記憶された会員情報を変更する。例えば、会員が会員カードを紛失した場合、POS端末1からカード紛失の情報を受信する。すると管理サーバ5は、当該会員に対する会員情報を修正する。具体的には、管理サーバ5は、当該会員の会員IDに係る会員情報に、カード紛失の情報を追加するための枠を採番する。管理サーバ5は、採番した枠に記憶させる情報の種類を決定する。この場合、カードを紛失した情報を記憶させることを管理サーバ5は決定する。
【0017】
会員情報テーブル543に記憶された会員情報に当該枠が存在しない場合、管理サーバ5は、会員管理サーバ3においてカードを紛失した情報を入力することを示す不正情報を生成する。そして管理サーバ5は、生成した不正情報のリストを会員管理サーバ3に送信することで、会員管理サーバ3と連携する。連携された会員管理サーバ3は、受信した不正情報に基づいて、採番した枠の中にカードを紛失した情報が含まれるように会員情報が変更される。不正情報に基づく会員管理サーバ3の会員情報の変更は、人の手によって入力されるか、自動的に情報を収集して入力される。
【0018】
会員管理サーバ3(店舗サーバ)は、店舗Sのバックヤードに設置された会員管理サーバである。会員管理サーバ3は、会員端末7と接続して、顧客の会員登録を行う。会員管理サーバ3は、店舗Sの会員となった顧客の会員情報(会員の属性情報(会員の氏名、住所、電話番号、メールアドレス、等)、当該会員が保有するポイントのポイント情報、等)を会員IDに対応させて、会員情報部342(
図3を参照)に会員別に記憶して管理する。
【0019】
また会員管理サーバ3は、店舗Sで発行されたカード(例えばポイントカード)のカード情報(ポイントカード番号、有効期限等)を記憶して管理を行う。また会員管理サーバ3は、記憶しているポイント情報に基づいて、会員のポイントの管理や分析を行う。
【0020】
会員管理サーバ3が記憶している会員情報がマスタ情報である。そのため会員管理サーバ3は、記憶している会員情報を管理サーバ5と連携させるために、所定の時期(例えば毎月20日)になったら、記憶している会員情報をすべて管理サーバ5に送信する。
【0021】
また会員管理サーバ3は、管理サーバ5に送信した会員情報が、当該会員情報を受信した管理サーバ5が当該会員情報に基づいてデータの更新を行った場合にエラーとなる不正データである場合に、管理サーバ5から会員情報に係る不正情報リストを受信する。そして会員管理サーバ3には、受信した不正情報リストに基づいて、会員情報部342に記憶されている会員情報の見直しをして変更する。すなわち会員管理サーバ3において、不正情報リストに基づいて新たな枠が採番され、枠内に該当する情報が入力されることで、会員情報部342に記憶されている会員情報が変更される。このようにすることで、会員情報テーブル543に記憶されている会員情報と会員情報部342に記憶されている会員情報が同期される。
【0022】
会員端末7は、会員が所有する端末である。会員端末7は、会員が携帯可能な携帯端末(例えば、携帯電話、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、あるいは会員の自宅等に設置されたPC等である。実施形態では、携帯端末を会員端末7とする。
【0023】
会員端末7は、会員情報を閲覧するための専用のアプリケーションソフトをインストールして起動させることで会員管理サーバ3と通信を行い、会員情報部342に記憶されている会員情報を閲覧することができる。
【0024】
なお、会員端末7で電子レシート情報を受信するためには、会員端末7による会員登録が必要である。会員端末7による会員登録は、例えば次のような手順で行われる。会員になりたい顧客は、会員端末7から通信回線6を介して会員管理サーバ3に対して空メールを送信する。会員管理サーバ3は、受信したメールアドレスに会員登録のためのページを示すURL(Uniform Resource Locator)を会員端末7に送信する。顧客は、会員端末7から会員登録のためのページを示すURLにアクセスして会員登録に必要な事項(氏名、住所、電話番号、送信先情報(会員端末7のメールアドレス情報等)を入力させる入力画面を表示させる。顧客による必要事項の入力終了後、会員管理サーバ3は、会員情報部342に対する当該顧客の会員登録を実行する。その後、会員管理サーバ3は、会員端末7(上記メールアドレス)に対して会員ID及びパスワードを含む会員登録完了メールを配信する。これにより、当該顧客についての会員登録が終了する。
【0025】
ここからは、POS端末1のハードウェア構成について説明する。
図2は、POS端末1のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2に示すように、POS端末1は、マイクロプロセッサの一例であるCPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、メモリ部14等を備えている。CPU11はPOS端末1の制御主体となる。ROM12は各種プログラムを記憶する。RAM13はプログラムや各種データを展開する。メモリ部14は各種プログラムを記憶する。CPU11、ROM12、RAM13、メモリ部14は、互いにバス15を介して接続されている。CPU11とROM12とRAM13が、制御部100を構成する。すなわち、制御部100は、CPU11がROM12やメモリ部14に記憶されRAM13に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述するPOS端末1の制御処理を実行する。
【0026】
RAM13は、会員ID部131、商品情報部132、売上情報部133を有する。会員ID部131は、コードリーダ20が読み取った、例えば会員端末7の表示部77に表示されたコードシンボル(バーコードまたは二次元コード)に含まれる会員IDを記憶する。商品情報部132は、商品登録処理された商品の商品情報(商品を特定する商品コード、商品名、価格、等)を記憶する。売上情報部133は、POS端末1で会計処理された一取引分の商品の商品情報と会計情報を売上情報として記憶する。
【0027】
メモリ部14は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラムを記憶する制御プログラム部141、商品マスタ142を有する。商品マスタ142は、各商品の商品情報を当該商品を特定する商品コードに対応して記憶する。
【0028】
また、制御部100は、バス15およびコントローラ16を介して、操作部17、店員用表示部18、顧客用表示部19、コードリーダ20、印字部21、カードリーダ22と接続している。
【0029】
操作部17は、締めキー171を有する。締めキー171は、POS端末1において商品登録処理から会計処理へ処理を進める際に操作するキーである。店員用表示部18は、POS端末1を操作する操作者(例えば店員)に対して情報を表示する。顧客用表示部19は、顧客や会員に対して情報を表示する。コードリーダ20は、会員端末7に表示されたコードシンボル、商品に付されたコードシンボルを撮像して(または光学的に)読み取る。印字部21は、会計処理した商品に係る商品登録情報や会計情報を含むレシート情報を印字したレシートを発行する。カードリーダ22は、例えばクレジットカードやデビットカードを使用して会計処理を行う場合に、当該カードからカード情報を読み取る。
【0030】
コントローラ16は、制御部100からの指示を受けて、操作部17、店員用表示部18、顧客用表示部19、コードリーダ20、印字部21、カードリーダ22を制御する。ただ、説明の都合上、コントローラ16が行う制御を制御部100が行うとして説明する。
【0031】
また、制御部100は、バス15を介して、通信部23と接続している。通信部23は、通信回線2を介して管理サーバ5と通信可能に接続している。
【0032】
次に、会員管理サーバ3のハードウェア構成について説明する。
図3は、会員管理サーバ3のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3に示すように、会員管理サーバ3は、マイクロプロセッサの一例であるCPU31、ROM32、RAM33、メモリ部34等を備えている。CPU31は会員管理サーバ3の制御主体となる。ROM32は各種プログラムを記憶する。RAM33はプログラムや各種データを展開する。メモリ部34は各種プログラムを記憶する。CPU31、ROM32、RAM33、メモリ部34は、互いにバス35を介して接続されている。CPU31とROM32とRAM33が、制御部300を構成する。すなわち、制御部300は、CPU31がROM32やメモリ部34に記憶されRAM33に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述する会員管理サーバ3の制御処理を実行する。
【0033】
RAM33は、不正情報部331を有する。不正情報部331は、管理サーバ5から受信した不正情報リストの情報を記憶する。
【0034】
メモリ部34は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDDやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラムを記憶する制御プログラム部341、会員情報部342、送信日時部343を有する。会員情報部342は、会員登録した会員の会員情報を記憶する。会員情報部342に記憶された会員情報がマスタ情報である。送信日時部343は、会員情報部342に記憶された会員情報を管理サーバ5に送信する日時を記憶する。送信日時部343は、例えば毎月20日午前0時を記憶する。
【0035】
また、制御部300は、バス35およびコントローラ36を介して、表示部37、操作部38と接続している。表示部37は、会員管理サーバ3の操作者に情報を表示する。操作部38は、操作者が操作するキーボードである。
【0036】
コントローラ36は、制御部300からの指示を受けて、表示部37、操作部38を制御する。ただ、説明の都合上、コントローラ36が行う制御を制御部300が行うとして説明する。
【0037】
また、制御部300は、バス35を介して、通信部39と接続している。通信部39は、通信回線4を介して管理サーバ5と通信可能に接続される。また通信部39は、通信回線6を介して会員端末7と通信可能に接続される。
【0038】
次に、管理サーバ5のハードウェア構成について説明する。
図4は、管理サーバ5のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4に示すように、管理サーバ5は、マイクロプロセッサの一例であるCPU51、ROM52、RAM53、メモリ部54等を備えている。CPU51は管理サーバ5の制御主体となる。ROM52は各種プログラムを記憶する。RAM53はプログラムや各種データを展開する。メモリ部54は各種プログラムを記憶する。CPU51、ROM52、RAM53、メモリ部54は、互いにバス55を介して接続されている。CPU51とROM52とRAM53が、制御部500を構成する。すなわち、制御部500は、CPU51がROM52やメモリ部54に記憶されRAM53に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述する管理サーバ5の制御処理を実行する。
【0039】
RAM33は、不正情報部531を有する。不正情報部531は、採番された枠を特定する番号の情報と、当該枠に記憶すべき情報を番号別にリスト化して記憶する。これらの情報が不正情報である。不正情報部531については、
図6で後述する。
【0040】
メモリ部54は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDDやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラムを記憶する制御プログラム部541、中間テーブル542、会員情報テーブル543、テナント情報部544を有する。中間テーブル542(中間記憶部)は、会員管理サーバ3から受信した会員情報を記憶する。会員情報テーブル543(更新記憶部)は、更新された会員情報を記憶する。更新された会員情報は、中間テーブル542に記憶された会員情報が正常データである場合の、当該中間テーブル542に記憶された会員情報である。会員情報テーブル543については、
図5で後述する。テナント情報部544は、テナントTが販売した商品に係る売上情報をテナントT別に記憶する。
【0041】
また、制御部500は、バス55およびコントローラ56を介して、表示部57、操作部58と接続している。表示部57は、管理サーバ5の操作者に情報を表示する。操作部58は、操作者が操作するキーボードである。
【0042】
コントローラ56は、制御部500からの指示を受けて、表示部57、操作部58を制御する。ただ、説明の都合上、コントローラ56が行う制御を制御部500が行うとして説明する。
【0043】
また、制御部500は、バス55を介して、通信部59(受信部)と接続している。通信部59は、通信回線2を介して各POS端末1と通信可能に接続される。また通信部59は、通信回線4を介して会員管理サーバ3と通信可能に接続される。
【0044】
次に、会員情報テーブル543について説明する。
図5は、会員情報テーブル543のメモリ構成を示すメモリマップである。
図5に示すように、会員情報テーブル543は、会員ID部5431、会員情報部5432、ポイント情報部5433を有する。会員ID部5431は、会員を特定する会員IDを会員別に記憶する。会員IDは、会員が携帯する会員端末7を特定する端末情報であってもよい。
【0045】
会員情報部5432は、会員ID部5431に記憶されている会員IDに対応付けて、当該会員に係る種々の会員情報(氏名、住所、電話番号、会員端末7のメールアドレス、等)を会員別に記憶する。会員情報部5432には、上述の氏名、住所、電話番号、会員端末7のメールアドレス毎に採番された枠が設定されている。例えば会員カードを紛失した場合、会員情報部5432には新たに採番された枠が設けられ、当該枠に会員カードを紛失したことを示す情報が記憶される。なお、住所、電話番号、会員端末7のメールアドレス等が属性情報である。
【0046】
ポイント情報部5433には、会員ID部5431に記憶された会員IDで特定される会員が保有するポイントに係るポイント情報(会員情報の一部)が記憶される。管理サーバ5で発生させたポイントのポイント情報や、POS端末1で使用されたポイントのポイント情報を管理サーバ5から受信すると、ポイント情報部5433に記憶されているポイント情報が最新の情報に更新される。
【0047】
次に、不正情報部531について説明する。不正情報部531は、不正情報に係るリストの情報を記憶する。
図6は、不正情報部531のメモリ構成を示すメモリマップである。
図6に示すように、不正情報部531は、会員ID部5311、不正記憶部5312を有する。会員ID部5311は、会員を特定する会員IDを会員別に記憶する。不正記憶部5312は、会員ID部5311に記憶されている会員IDに対応付けて、当該会員に係る会員情報のうち、不正情報が存在する枠の番号と、当該枠に記憶すべき情報をセットとして、リストとして番号別に記憶する。例えば、会員Aが会員カードを紛失した場合、会員Aを特定する会員IDが記憶された会員ID部5311に対応した不正記憶部5312に、採番された枠の番号の情報と、当該番号の枠に「カード紛失」を入力することを示す情報を、対応付けてリスト化したリスト情報を記憶する。
【0048】
次に、会員端末7のハードウェア構成について説明する。
図7は、会員端末7のハードウェア構成を示すブロック図である。
図7に示すように、会員端末7は、マイクロプロセッサの一例であるCPU71、ROM72、RAM73、メモリ部74等を備えている。CPU71は会員端末7の制御主体となる。ROM72は各種プログラムを記憶する。RAM73はプログラムや各種データを展開する。メモリ部74は各種プログラムを記憶する。CPU71、ROM72、RAM73、メモリ部74は、互いにバス75を介して接続されている。CPU71とROM72とRAM73が、制御部700を構成する。すなわち、制御部700は、CPU71がROM72やメモリ部74に記憶されRAM73に展開された制御プログラムに従って動作することによって、会員端末7の制御処理を実行する。
【0049】
メモリ部74は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDDやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラムを記憶する制御プログラム部741、閲覧プログラム部742、会員ID部743を有する。閲覧プログラム部742は、管理サーバ5から会員情報をダウンロードして閲覧するための閲覧プログラムを記憶する。会員ID部743は、当該会員端末7を保有する会員を特定する会員IDを記憶する。当該会員IDは、当該会員IDが記憶されている会員端末7を特定する端末IDでもある。
【0050】
また、制御部700は、バス75およびコントローラ76を介して、表示部77、操作部78と接続している。表示部77は、会員に対して情報を表示する。操作部78は、会員端末7の操作者が操作するキーボードである。
【0051】
コントローラ76は、制御部700からの指示を受けて、表示部77、操作部78を制御する。ただ、説明の都合上、コントローラ76が行う制御を制御部700が行うとして説明する。
【0052】
また、制御部700は、バス75を介して、通信部79と接続している。通信部79は、通信回線6を介して会員管理サーバ3と通信可能に接続される。
【0053】
ここからは、POS端末1の制御について説明する。
図8は、POS端末1の制御処理の流れを示すフローチャートである。
図8に示すように、POS端末1の制御部100は、会員端末7の表示部77に表示されたコードシンボルをコードリーダ20が読み取ることで、会員IDが入力されたかを判断する(S11)。会員IDが入力されたと判断した場合には(S11のYes)、制御部100は、当該会員IDを会員ID部131に記憶する(S12)。そして制御部100は処理を終了してS11に戻る。
【0054】
また、会員IDの入力ではないと判断した場合には(S11のNo)、制御部100は、商品に付されたバーコード等のコードシンボルをコードリーダ20が読み取ることで、商品を特定する商品コードを取得したかを判断する(S13)。商品コードを取得したと判断した場合には(S13のYes)、制御部100は、取得した商品コードに基づいて商品マスタ142を検索し、当該商品コードに対応した商品情報(商品名、商品の価格、等)を読み出して、商品登録処理を実行する(S14)。そして制御部100は処理を終了してS11に戻る。商品に付されたコードシンボルを読み取る度に、制御部100はS13の処理とS14の処理を繰り返す。
【0055】
また、商品コードの取得ではないと判断した場合には(S13のNo)、制御部100は、締めキー171が操作されたかを判断する(S15)。締めキー171が操作されたと判断した場合には(S15のYes)、制御部100は、商品登録処理され商品情報部132に記憶されている商品情報に基づいて、会計処理を実行する(S16)。そして制御部100は処理を終了してS11に戻る。
【0056】
また、締めキー171の操作ではないと判断した場合には(S15のNo)、制御部100は、POS端末1において会員情報を変更する情報が入力されたかを判断する(S17)。会員情報を変更する情報とは、例えば、会員が会員カードを紛失した情報、会員が退会を申し出た情報、会員に係る新たな属性情報、等である。POS端末1において会員情報を変更する情報が入力されたと判断した場合には(S17のYes)、制御部100は、変更会員情報を管理サーバ5に送信する(S18)。そして制御部100は処理を終了してS11に戻る。また、会員情報を変更する情報の入力ではないと判断した場合には(S17のNo)、制御部100はS11に戻る。
【0057】
ここからは、管理サーバ5の機能構成について説明する。
図9は、管理サーバ5の機能構成を示す機能ブロック図である。制御部500は、ROM52やメモリ部54の制御プログラム部541に記憶された制御プログラムに従うことで、判断手段501、更新手段502、通知手段503、リスト作成手段504として機能する。
【0058】
判断手段501は、中間テーブル542に記憶した会員情報と会員情報テーブル543に記憶されている会員情報に基づいて、中間テーブル542に記憶した会員情報が、当該会員情報に基づいて会員情報テーブル543に記憶されている会員情報を更新した場合にエラーとなる不正データであるかを判断する。具体的には、判断手段501は、中間テーブル542に記憶した会員情報と会員情報テーブル543に記憶されている会員情報とを比較して、会員情報テーブル543に記憶されている会員情報として採番されている情報を入力するための枠の情報が、すべて中間テーブル542に記憶した会員情報に存在する、会員情報テーブル543に記憶されている会員情報を中間テーブル542に記憶した会員情報によって更新した場合にエラーとならない正常データであるか、会員情報テーブル543に記憶されている会員情報として採番されている情報を入力するための枠の情報のすべてまたは一部が、中間テーブル542に記憶した会員情報に存在しない、会員情報テーブル543に記憶されている会員情報を中間テーブル542に記憶した会員情報によって更新した場合にエラーとなる不正データであるかを判断する。
【0059】
更新手段502は、判断手段501が不正データではないと判断した場合には、中間テーブル542に記憶した会員情報に基づいて、会員情報テーブル543に記憶されている会員情報を更新する。すなわち更新手段502は、判断手段501が不正データではないと判断した場合には、会員情報テーブル543に記憶されている会員情報を、中間テーブル542に記憶した会員情報に書き換える。
【0060】
通知手段503は、判断手段501が不正データであると判断した場合には、更新手段502を実行することなく、中間テーブル542に記憶した会員情報がエラーになる情報であることを会員管理サーバ3に通知する。具体的には、通知手段503は、判断手段501が不正データであると判断した場合には、中間テーブル542に記憶した会員情報を会員情報テーブル543に更新した場合にエラーの原因となる枠に係る不正情報を会員管理サーバ3に通知する。
【0061】
リスト作成手段504は、中間テーブル542に記憶した会員情報がエラーになる原因を示す不正情報のリストを作成する。リスト作成手段504は、例えば会員ID別に当該会員に係る不正情報(例えば、会員情報テーブル543に記憶している会員情報には存在して、中間テーブル542に記憶した会員情報には存在しない枠の採番情報と当該枠に記憶する情報)を記憶したリストを作成する。
【0062】
ここからは、管理サーバ5の制御について説明する。
図10は、管理サーバ5の制御処理の流れを示すフローチャートである。
図10に示すように、管理サーバ5の制御部500は、POS端末1から変換会員情報を受信したかを判断する(S31)。POS端末1から変換会員情報を受信したと判断した場合には(S31のYes)、制御部500は、受信した変換会員情報を入力するための枠(エリア)を確保する採番を行う(S32)。例えば会員カードを紛失したことを示す変更会員情報を受信した場合には、制御部500は、当該会員カードが失効したことを示す枠を採番する。また例えば会員の電話番号の情報が追加された場合には、制御部500は、当該会員に係る電話番号を入力するための枠を採番する。そして制御部500は、確保した枠と当該枠を特定する番号(採番した番号)を会員情報テーブル543に記憶する(S33)。そして制御部500は処理を終了してS31に戻る。
【0063】
また、POS端末1からの変換会員情報の受信ではないと判断した場合には(S31のNo)、制御部500は、会員管理サーバ3から会員情報を受信したかを判断する(S34)。会員管理サーバ3から会員情報を受信したと判断した場合には(S34のYes)、制御部500は、受信した会員情報を中間テーブル542に記憶する(S35)。
【0064】
次に制御部500は、中間テーブル542に記憶した会員情報と会員情報テーブル543に記憶されている会員情報とを比較する(S36)。そして判断手段501は、会員情報テーブル543に記憶されている会員情報として採番されている情報を入力するための枠の情報が、すべて中間テーブル542に記憶した会員情報に存在し、会員情報テーブル543に記憶されている会員情報を中間テーブル542に記憶した会員情報によって更新した場合にエラーとならない正常データ(すなわち、中間テーブル542に記憶した会員情報が正常データ)であるか、会員情報テーブル543に記憶されている会員情報として採番されている情報を入力するための枠の情報のすべてまたは一部が中間テーブル542に記憶した会員情報に存在せず、会員情報テーブル543に記憶されている会員情報を中間テーブル542に記憶した会員情報によって更新した場合にエラーとなる不正データ(すなわち、中間テーブル542に記憶した会員情報が不正データ)であるかを判断する(S37)。
【0065】
中間テーブル542に記憶した会員情報が正常データである(すなわち不正データではない)と判断した場合には(S37のNo)、制御部500は、更新時期であるかを判断する(S38)。会員情報の更新時期は予めメモリ部54に設定されており、例えば毎月1日である。更新時期は、会員管理サーバ3が管理サーバ5に会員情報を送信する日時(例えば毎月20日)と間を置いた日時が設定される。これは、会員管理サーバ3から送信された会員情報が不正データであった場合(S37のNo)に、会員情報を更新する前に会員管理サーバ3において会員情報に係る不正情報を修正して、会員情報を正常データとするために時間が必要であるからである。更新時期が来るまで待機し(S38のNo)、更新時期であると判断した場合には(S38のYes)、更新手段502は、中間テーブル542に記憶した会員情報を会員情報テーブル543に記憶されている会員情報と置き換える更新処理を実行する(S39)。そして制御部500は処理を終了してS31に戻る。
【0066】
一方、中間テーブル542に記憶した会員情報が不正データであると判断した場合には(S37のYes)、リスト作成手段504は、不正情報を抽出して、当該不正情報を会員ID別に記憶した不正情報のリストを作成し、不正情報部531に記憶する(S40)。そして通知手段503は、不正情報部531に記憶したリストを会員管理サーバ3に送信する(すなわち、中間テーブル542に記憶した会員情報がエラーになる情報であることを会員管理サーバ3に通知する)(S41)。そして制御部500は処理を終了してS31に戻る。なお、S34において、会員管理サーバ3からの会員情報の受信ではないと判断した場合には(S34のNo)、制御部500はS31に戻る。
【0067】
ここからは、会員管理サーバ3の制御について説明する。
図11は、会員管理サーバ3の制御処理の流れを示すフローチャートである。
図11に示すように、会員管理サーバ3の制御部300は、会員端末7によって会員情報が入力されたかを判断する(S51)。会員情報が入力されたと判断した場合には、制御部300は、入力された会員情報を、当該会員の会員IDに対応付けて会員情報部342に記憶する、会員登録処理を実行する(S52)。そして制御部300は、処理を終了してS51に戻る。
【0068】
また、会員情報の入力ではないと判断した場合には(S51のNo)、制御部300は、会員端末7から会員情報の照会の要求があったかを判断する(S53)。会員端末7から会員情報の照会の要求があったと判断した場合には(S53のYes)、制御部300は同時に受信した会員IDに対応した会員情報部342に記憶している当該会員に係る会員情報を、当該会員端末7から閲覧可能に照会する(S54)。そして制御部300は、処理を終了してS51に戻る。
【0069】
また、会員情報の照会の要求ではないと判断した場合には(S53のNo)、制御部300は、送信日時部343に記憶された送信日時(例えば毎月20日の午前0時)に基づいて、送信日時であるかを判断する(S55)。送信日時であると判断した場合には(S55のYes)、制御部300は、会員情報部342に記憶されている全ての会員に係る会員情報を抽出する(S56)。そして制御部300は、抽出した会員情報を管理サーバ5に送信する(S57)。そして制御部300は、処理を終了してS51に戻る。
【0070】
また、送信日時ではないと判断した場合には(S55のNo)、制御部300は、管理サーバ5から不正情報リストの情報を受信したかを判断する(S58)。管理サーバ5から不正情報リストの情報を受信したと判断した場合には(S58のYes)、制御部300は、受信した不正情報リストに基づいて会員情報部342に記憶されている会員情報を変更する(S59)。S59において、制御部300は、不正情報リストに含まれる不正情報に基づいて、該当する会員IDの会員情報に採番された枠を追加して、当該枠に必要な情報を記憶させることで会員情報を変更する。そして制御部300は、S57の処理を実行する。S59の処理は、例えば不正情報に基づいて人によって入力された情報に基づいて実行される。
【0071】
また、管理サーバ5からの不正情報リストの受信ではないと判断した場合には(S58のNo)、制御部300は、その他の処理を実行するかを判断する(S60)。その他の処理を実行すると判断した場合には(S60のYes)、制御部300は当該その他の処理を実行する(S61)。その他の処理が例えばポイント処理の場合、S61において、例えば管理サーバ5から送信された最新のポイント情報に基づいて、会員情報部342に記憶されている該当する会員IDの会員情報に含まれるポイント情報を更新する。そして制御部300は、処理を終了してS51に戻る。また、その他の処理の実行ではないと判断した場合には(S60のNo)、制御部300はS51に戻る。
【0072】
以上説明したように、実施形態の管理サーバ5は、店舗Sに設置された会員管理サーバ3から、当該会員管理サーバ3が記憶する店舗Sの管理に係る会員情報を受信する通信部59と、受信した会員情報を記憶する中間テーブル542と、更新した会員情報を記憶している会員情報テーブル543と、中間テーブル542に記憶した会員情報と会員情報テーブル543に記憶されている会員情報に基づいて、中間テーブル542に記憶した会員情報が、当該会員情報に基づいて会員情報テーブル543に記憶されている会員情報を更新した場合にエラーとなる不正データであるかを判断する判断手段501と、判断手段501が不正データではない(正常データである)と判断した場合には、中間テーブル542に記憶した会員情報に基づいて、会員情報テーブル543に記憶されている会員情報を更新する更新手段502と、判断手段501段が不正データであると判断した場合には、更新手段502を実行することなく、中間テーブル542に記憶した会員情報がエラーになる情報であることを示す不正情報リストを会員管理サーバ3に送信する通知手段503、を備える。
【0073】
このような構成の管理サーバ5は、会員情報を更新する以前に会員管理サーバ3から会員情報を受信して、当該会員情報に基づいて会員情報テーブル543を更新するとエラーとなる不正データであるかを判断し、不正データである場合には不正情報リストを会員管理サーバ3に送信する。会員管理サーバ3は、不正情報リストを受信して会員情報を変更する。そして会員管理サーバ3は、変更した会員情報を再度管理サーバ5に送信する。管理サーバ5は、受信した会員情報に基づいて再度当該会員情報が不正データであるかを判断する。この判断と処理を繰り返して行うことで、管理サーバ5は、会員管理サーバ3から受信した会員情報が正常データとなるまでこの判断と処理を繰り返すことで、管理サーバ5が会員情報の更新を行う前に当該会員情報は正常データとなる。そして、正常データであると判断した場合には、当該会員情報を会員情報テーブル543に記憶されている会員情報と置き換える(更新する)。
【0074】
そのため、実施形態の管理サーバ5は、会員管理サーバ3から受信した会員情報に基づいて、確実に管理サーバ5の会員情報を更新することが可能となる。
【0075】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0076】
例えば実施形態では、管理サーバ5は、S38の処理において、更新時期であるかを判断し、更新時期である場合に更新処理を行うようにした。しかしながらこれに限らず、管理サーバ5は、例えば不正データではない(S37の判断でNo)の場合に、更新時期であるかの判断(S38の判断)をすることなく直ちに更新処理(S39の処理)を行うようにしてもよい。
【0077】
また実施形態では、管理サーバ5は、採番した枠の情報について、
図10のS41において不正情報リストを送信するまで積極的に会員管理サーバ3と会員情報を連携しない実施形態とした。しかしながらこれに限らず、例えばポイント情報が変更された場合に直ちに最新のポイント情報を会員管理サーバ3に送信するようにしたのと同様に、枠を採番した場合に当該枠の採番情報と枠の中身の情報を積極的に会員管理サーバ3に送信し、なおかつS36およびS37において不正データであるかを判断するようにしてもよい。
【0078】
また実施形態では、会員情報を管理情報の一例として説明した。しかしながらこれに限らず、例えば、ショッピングセンターを運営するための諸経費等の情報を管理情報としてもよい。
【0079】
なお、実施形態の管理サーバ5で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0080】
また、実施形態の管理サーバ5で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、実施形態の管理サーバ5で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0081】
また、実施形態の管理サーバ5で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0082】
1 POS端末
3 会員管理サーバ
5 管理サーバ
7 会員端末
10 情報管理システム
100 制御部
131 会員ID部
132 商品情報部
133 売上情報部
142 商品マスタ
300 制御部
331 不正情報部
342 会員情報部
343 送信日時部
500 制御部
501 判断手段
502 更新手段
503 通知手段
504 リスト作成手段
531 不正情報部
542 中間テーブル
543 会員情報テーブル
544 テナント情報部
700 制御部
743 会員ID部
5311 会員ID部
5312 不正記憶部
5431 会員ID部
5432 会員情報部
5433 ポイント情報部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0083】