(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023167859
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231116BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022079375
(22)【出願日】2022-05-13
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140958
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137888
【弁理士】
【氏名又は名称】大山 夏子
(74)【代理人】
【識別番号】100190942
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 竜司
(72)【発明者】
【氏名】鳥越 真
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】ユーザの行動変容をより効果的に促すことが可能な、新規かつ改良された技術を提供する。
【解決手段】タイマー部による時間の計測が開始した時点から待機時間が経過すると所定の処理を行う制御部であって、ユーザの感情の強度を計測する計測部によって計測される感情の強度に応じて、前記待機時間を設定する、制御部を備える、情報処理装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイマー部による時間の計測が開始した時点から待機時間が経過すると所定の処理を行う制御部であって、
ユーザの感情の強度を計測する計測部によって計測される感情の強度に応じて、前記待機時間を設定する、制御部
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記感情の強度に応じた提示情報を表示部に表示させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記待機時間に応じた前記提示情報を前記表示部に表示させる、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記待機時間と、前記計測が開始した時点から現在までの経過時間と、に応じた前記提示情報を前記表示部に表示させる、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記提示情報は、前記待機時間に対する、前記経過時間または前記待機時間から前記経過時間を除いた時間である残り時間の割合を示す情報を含む、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記提示情報は、前記感情の強度に応じて前記ユーザに前記感情の強度を変化させることを促すガイド文言を含む、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記タイマー部により所定のカウント速度でカウントされる総カウント数を前記感情の強度に基づいて設定することにより、前記待機時間を設定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記タイマー部により総カウント数がカウントされるカウント速度を前記感情の強度に基づいて設定することにより、前記待機時間を設定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記待機時間を設定した後に、前記感情の強度の変化が前記計測部により検出されると、前記待機時間を変化後の感情の強度に応じて更新する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、更新後の前記待機時間と前記計測が開始した時点から前記変化が検出された時点までの経過時間とに基づいて、前記提示情報を更新する、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記制御部は、
前記タイマー部により所定のカウント速度でカウントされる総カウント数を前記変化後の感情の強度に応じて更新することにより、前記待機時間を更新する、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記制御部は、
前記タイマー部により総カウント数がカウントされるカウント速度を前記変化後の感情の強度に応じて更新することにより、前記待機時間を更新する、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記計測部によって計測された前記ユーザの過去の感情の強度を取得した場合、取得した前記過去の感情の強度に基づいて前記待機時間を設定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記計測部は、前記ユーザの表情がどの程度の笑顔であるかを示す笑顔度を計測することにより、前記感情の強度を計測する、
請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記計測部は、前記ユーザの顔画像を撮像する撮像部から前記顔画像を取得し、
前記顔画像を解析することにより、前記笑顔度を計測する、
請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記計測部は、
前記顔画像から顔領域を検出し、前記顔領域から前記笑顔度を計測する、
請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項17】
タイマー部による時間の計測が開始した時点から待機時間が経過すると所定の処理を行うことと、
ユーザの感情の強度を計測する計測部によって計測される感情の強度に応じて、前記待機時間を設定することと、
を含む、コンピュータにより実行される情報処理方法。
【請求項18】
コンピュータを、
タイマー部による時間の計測が開始した時点から待機時間が経過すると所定の処理を行う制御部であって、
ユーザの感情の強度を計測する計測部によって計測される感情の強度に応じて、前記待機時間を設定する、制御部
として機能させるための、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、健康増進等の目的で、人の行動を変容させるための様々な技術が検討されている。例えば、従業員が健康的に働ける環境が生産性向上につながるとして、従業員の健康増進に資する行動を従業員に促すための技術が検討されている。一例として、笑顔を作る機会を増加させるための技術がある。従業員が職場で笑顔で過ごす時間が増加すると、従業員は周囲とよい関係を築くことができ、また、従業員自身のストレス軽減または免疫力の向上が期待される。
【0003】
上記の点に着目した技術として、例えば特許文献1には、従業員の笑顔が検出されると、職場の出入り口ドアまたはパーソナルコンピュータのロックが解除される、または、タイムカードが打刻されるシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、ユーザの行動変容をより効果的に促すことを可能とする技術が提供されることが望まれる。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ユーザの行動変容をより効果的に促すことが可能な、新規かつ改良された技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、タイマー部による時間の計測が開始した時点から待機時間が経過すると所定の処理を行う制御部であって、ユーザの感情の強度を計測する計測部によって計測される感情の強度に応じて、前記待機時間を設定する、制御部を備える、情報処理装置が提供される。
【0008】
前記制御部は、前記感情の強度に応じた提示情報を表示部に表示させてもよい。
【0009】
前記制御部は、前記待機時間に応じた前記提示情報を前記表示部に表示させてもよい。
【0010】
前記制御部は、前記待機時間と、前記計測が開始した時点から現在までの経過時間と、に応じた前記提示情報を前記表示部に表示させてもよい。
【0011】
前記提示情報は、前記待機時間に対する、前記経過時間または前記待機時間から前記経過時間を除いた時間である残り時間の割合を示す情報を含んでもよい。
【0012】
前記提示情報は、前記感情の強度に応じて前記ユーザに前記感情の強度を変化させることを促すガイド文言を含んでもよい。
【0013】
前記制御部は、前記タイマー部により所定のカウント速度でカウントされる総カウント数を前記感情の強度に基づいて設定することにより、前記待機時間を設定してもよい。
【0014】
前記制御部は、前記タイマー部により総カウント数がカウントされるカウント速度を前記感情の強度に基づいて設定することにより、前記待機時間を設定してもよい。
【0015】
前記制御部は、前記待機時間を設定した後に、前記感情の強度の変化が前記計測部により検出されると、前記待機時間を変化後の感情の強度に応じて更新してもよい。
【0016】
前記制御部は、更新後の前記待機時間と前記計測が開始した時点から前記変化が検出された時点までの経過時間とに基づいて、前記提示情報を更新してもよい。
【0017】
前記制御部は、前記タイマー部により所定のカウント速度でカウントされる総カウント数を前記変化後の感情の強度に応じて更新することにより、前記待機時間を更新してもよい。
【0018】
前記制御部は、前記タイマー部により総カウント数がカウントされるカウント速度を前記変化後の感情の強度に応じて更新することにより、前記待機時間を更新してもよい。
【0019】
前記制御部は、前記計測部によって計測された前記ユーザの過去の感情の強度を取得した場合、取得した前記過去の感情の強度に基づいて前記待機時間を設定してもよい。
【0020】
前記計測部は、前記ユーザの表情がどの程度の笑顔であるかを示す笑顔度を計測することにより、前記感情の強度を計測してもよい。
【0021】
前記計測部は、前記ユーザの顔画像を撮像する撮像部から前記顔画像を取得し、前記顔画像を解析することにより、前記笑顔度を計測してもよい。
【0022】
前記計測部は、前記顔画像から顔領域を検出し、前記顔領域から前記笑顔度を計測してもよい。
【0023】
また、上記課題を解決するために本発明の別の観点によれば、タイマー部による時間の計測が開始した時点から待機時間が経過すると所定の処理を行うことと、ユーザの感情の強度を計測する計測部によって計測される感情の強度に応じて、前記待機時間を設定することと、を含む、コンピュータにより実行される情報処理方法が提供される。
【0024】
また、上記課題を解決するために本発明の別の観点によれば、コンピュータを、タイマー部による時間の計測が開始した時点から待機時間が経過すると所定の処理を行う制御部であって、ユーザの感情の強度を計測する計測部によって計測される感情の強度に応じて、前記待機時間を設定する、制御部として機能させるための、プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0025】
以上説明したように本発明によれば、ユーザの行動変容をより効果的に促すことが可能な、新規かつ改良された技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の一実施形態による情報処理システムを説明するための概念図である。
【
図2】本実施形態による情報処理装置20の機能構成例を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態による情報処理システムの動作例を説明するシーケンス図である。
【
図4】待機時間テーブルの具体例を示す説明図である。
【
図5】表示部260に表示される画面例および笑顔度の変化に応じた画面遷移の第一の具体例を説明する説明図である。
【
図6】表示部260に表示される画面例および笑顔度の変化に応じた画面遷移の第二の具体例を説明する説明図である。
【
図7】表示部260に表示される画面例および笑顔度の変化に応じた画面遷移の第三の具体例を説明する説明図である。
【
図8】第一の変形例において制御部240が参照するカウンター設定テーブルの具体例を説明する説明図である。
【
図9】第二の変形例において制御部240が参照するカウンター設定テーブルの具体例を説明する説明図である。
【
図10】記憶部210に記憶される過去情報テーブルの具体例を説明するための説明図である。
【
図11】本発明の一実施形態による情報処理装置20のハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0028】
また、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なる数字を付して区別する場合もある。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、複数の構成要素の各々に同一符号のみを付する。
【0029】
<0.概要>
まず、本発明の実施形態の概要について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による情報処理システムを説明するための概念図である。
図1に示したように、本実施形態による情報処理システムは、起動装置10、情報処理装置20、および、被制御装置30を含む。また、起動装置10、情報処理装置20、および被制御装置30は、有線接続により通信可能に構成されている。なお、起動装置10、情報処理装置20、および被制御装置30は、無線通信により通信可能に構成されていてもよい。
【0030】
ユーザUは、オフィスで働く従業員である。
図1に示した例では、ユーザUは、オフィスに入室するために、情報処理装置20、および、被制御装置30を含んで構成されるオフィスの出入り口のドアの前へ歩いてきたものとする。また、ユーザUは、起動装置10の検出対象範囲内に入ったものとする。
【0031】
起動装置10は、検出対象範囲においてユーザを検出すると、情報処理装置20を起動する機能を有する装置である。起動装置10は、例えば、赤外線を利用した人感センサによって実現されてもよい。
図1に示した例では、起動装置10は、ユーザUを検出すると、情報処理装置20を起動する。
【0032】
情報処理装置20は、起動装置10によって起動されると処理を開始する。情報処理装置20は、ユーザUの顔画像を撮像し、顔画像からユーザUの感情の強度を計測する機能を有する。本実施形態では、情報処理装置20は、ユーザUの感情の強度の例としてユーザUの表情がどの程度の笑顔であるかを示す笑顔度を計測する。ここで、後にも説明するように、笑顔度は、ユーザUの感情の強度の一例に過ぎない。したがって、笑顔度は、他の感情の強度(例えば、ポジティブ度など)に置き換えられてもよい。さらに、情報処理装置20は、計測された笑顔度に基づいて待機時間を設定し、設定された待機時間が経過すると所定の処理を行う機能を有する。本実施形態では、所定の処理は、ドアロックの開錠処理である。
図1に示した例では、情報処理装置20は、ユーザUの笑顔度に応じて上記待機時間を設定し、当該待機時間が経過すると被制御装置30を制御してドアロックを開錠する。このとき、本実施形態による情報処理装置20は、ユーザUの笑顔度が高いほど短くなるように上記待機時間を設定する。従って、ユーザUの笑顔度が高いほど、より速くドアロックが開錠される。
【0033】
被制御装置30は、情報処理装置20によって、電源のオンオフ、または、開錠および施錠等の動作が制御される装置である。
図1に示した例では、被制御装置30は、オフィスの出入り口のドアに含まれて構成される、当該ドアの電気錠である。このような被制御装置30は、例えばソリッドステートリレー等の半導体スイッチング素子を含んで構成されてもよい。この場合、情報処理装置20から出力される信号レベル(HighまたはLow)に従って、被制御装置30の開錠動作または施錠動作が制御される。
【0034】
(課題の整理)
昨今、健康増進等の目的で、人の行動を変容させるための様々な技術が検討されている。例えば、従業員が健康的に働ける環境が生産性向上につながるとして、従業員の健康増進に資する行動を従業員に促すための技術が検討されている。一例として、笑顔を作る機会を増加させるための技術がある。従業員が職場で笑顔で過ごす時間が増加すると、従業員は周囲とよい関係を築くことができ、また、従業員自身のストレス軽減または免疫力の向上が期待される。
【0035】
上記の点に着目した技術として、例えば特許文献1には、従業員の笑顔が検出されると、職場の出入り口のドアまたはパーソナルコンピュータのロックが解除される、または、タイムカードが打刻されるシステムが開示されている。
【0036】
上記のようなシステムにおいては、仮に、従業員の笑顔が検出されない限り例外なくロックが解除されないとすると、出入り口ドアまたはタイムカードの場所で渋滞が発生する懸念が生じる。また、従業員が体調不良等のやむを得ない理由で笑顔を作ることが出来ない場合にも、ロックを解除できないため、不都合が生じる。この点、特許文献1に開示の技術では、従業員の笑顔が検出されない場合には、操作者に対し呼びかけのための効果音を出力するとともに、ロックを解除する構成がとられている。上記効果音は、対象装置を操作するときに笑顔になるべきことを気付かせる機能を持つ、何らかの言葉または音であると開示されている。上記効果音としては、例えば「おはよう」「お疲れさん」といった言葉が例示されている。
【0037】
しかし、上記構成では、上記懸念または不都合は解消される一方、笑顔が検出されない場合であっても、上述の効果音が流れる点が異なるものの、笑顔が検出される場合と同じようにロックを解除することが可能であるため、従業員は笑顔を作るメリットを感じなくなる。従って従業員が笑顔を作る動機が低減されてしまうという問題があった。
【0038】
そこで、本発明の実施形態では、ユーザの行動変容をより効果的に促すことを可能とする技術について主に説明する。より詳細に、本発明の実施形態では、感情の動機(一例として従業員が笑顔を作る動機)をより高めることによりユーザの行動変容を促すことを可能とする技術について主に説明する。
【0039】
以上、本発明の実施形態の概要について説明した。以下、このような本発明の一実施形態による情報処理装置20の機能構成例および動作を、順次詳細に説明する。
【0040】
<1.機能構成例>
図2は、本実施形態による情報処理装置20の機能構成例を示すブロック図である。
図2に示したように、情報処理装置20は、記憶部210、撮像部220、計測部230、制御部240、表示生成部250、表示部260、および、タイマー部270を含む。このような情報処理装置20は、起動装置10により起動されると動作処理を開始する。
【0041】
計測部230、制御部240、および表示生成部250は、CPU(Central Processing Unit)またはGPU(Graphics Processing Unit)などの演算装置を含み、ROM(Read Only Memory)、ハードディスクドライブ、またはフラッシュメモリ等のメモリに記憶されているプログラムがCPUによってRAM(Random Access Memory)に展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。このとき、当該プログラムを記録した、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体も提供され得る。あるいは、これらのブロックは、専用のハードウェアにより構成されてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより実現されてもよい。演算装置による演算に必要なデータは、記憶部210によって適宜記憶される。
【0042】
(記憶部210)
記憶部210は、計測部230、制御部240、および表示生成部250が使用するプログラムおよび演算パラメータ等を記憶する。また、記憶部210は、計測部230、制御部240、および表示生成部250の実行において使用するプログラム、および、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶してもよい。このような記憶部210は、RAM、ハードディスクドライブまたはフラッシュメモリ等のメモリによって構成されてよい。
【0043】
(撮像部220)
撮像部220は、ユーザUの顔を含む動画像を撮像することが可能なカメラである。撮像部220は、撮像した上記動画像を計測部230および表示生成部250に出力する。なお、撮像部220は、上記動画像の代わりに静止画像を撮像してもよい。このとき、撮像部220は、撮像した上記静止画像を計測部230および表示生成部250に出力してよい。計測部230および表示生成部250は、上記動画像の代わりに上記静止画像を用いてよい。さらに、撮像部220は、感情の強度を測定するためのデータを得るセンサの一例に過ぎないため、撮像部220の代わりに、他のセンサ(例えば、ドップラーセンサなど)が用いられてもよい。
【0044】
(計測部230)
計測部230は、撮像部220から上記動画像を取得し、上記動画像からユーザUの顔画像をキャプチャする。さらに、計測部230は、キャプチャされた上記顔画像を解析することにより、笑顔度を計測する機能を有する。このような計測部230は、顔検出部231および笑顔度計測部233としての機能を有する。
【0045】
顔検出部231は、上記顔画像から顔領域を検出する機能を有する。例えば、顔検出部231は、機械学習により顔画像と顔領域の関係が学習されたモデルを用いて、上記顔画像から顔領域を検出してもよい。顔検出部231は、検出された顔領域を笑顔度計測部233に出力する。
【0046】
笑顔度計測部233は、顔検出部231により検出された上記顔画像上の顔領域からユーザUの笑顔度を計測する機能を有する。笑顔度計測部233は、例えば上記顔領域から顔の特徴点(例えば、口の中央位置、口角の位置など)を抽出し、抽出された特徴点に基づいて、ユーザUの口の中央から左右の口角の上がり具合を算出し、口角の上がり具合に基づいて笑顔度を計測してもよい。本実施形態では、笑顔度計測部233は、笑顔度を、高、中、および低の3段階で計測しているが、笑顔度の段階は3段階に限る必要はなく、2段階または無段階であってもよい。笑顔度計測部233は、計測された笑顔度を制御部240に出力する。
【0047】
(制御部240)
制御部240は、情報処理装置20の動作全般を制御する機能を有する。また、制御部240は、タイマー部270による時間の計測が開始した時点から待機時間が経過すると所定の処理を行う機能を有する。制御部240は、計測部230によって計測される笑顔度に応じて、上記待機時間を設定する。このとき、制御部240は、笑顔度が高いほど短くなるように上記待機時間を設定してもよい。また、制御部240は、後述するタイマー部270に対して、時間の計測を開始させる、または時間の計測を停止させる制御を行う。
【0048】
また、制御部240は、上記笑顔度に応じた提示情報を表示部260に表示させる機能を有する。例えば、制御部240は、上記笑顔度に基づいて設定された待機時間に応じた提示情報を、表示部260に表示してもよい。一例として、上記提示情報は、上記待機時間と、時間の計測が開始した時点から現在までの経過時間を視覚的に示すゲージの表示であってもよい。他の一例として、上記提示情報は、待機時間、経過時間または待機時間から経過時間を除いた時間である残り時間の長さを示す情報(例えば、数値など)であってもよい。制御部240によって表示部260に表示される提示情報の具体例は、後に本情報処理システムの動作例においてより詳細に説明する。
【0049】
(表示生成部250)
表示生成部250は、制御部240の制御に従って、表示部260において表示される各種情報の画面を生成する機能を有する。例えば、表示生成部250は、制御部240の制御に従って、上記提示情報の表示を生成する。また、表示生成部250は、撮像部220により撮像された上記動画像から、計測部230による笑顔度計測時点の静止画像をキャプチャし、表示部260に出力する。または、表示生成部250は、上記静止画像に代えて、上記動画像をそのまま表示部260に出力しても良いし、静止画像に代えてアバターの表示を表示部260に出力してもよい。
【0050】
(表示部260)
表示部260は、制御部240による制御に従って各種情報の表示を行う機能を有する。例えば、表示部260は、制御部240による制御に従って、表示生成部250から出力される上記提示情報および上記顔画像のキャプチャを表示する。表示部260の形態は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)装置であってもよいし、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置であってもよい。
【0051】
(タイマー部270)
タイマー部270は、時間を計測する機能を有する。タイマー部270は、制御部240の制御に従って時間の計測を開始または停止する。制御部240は、タイマー部270に、設定された待機時間の経過を計測させる。このようなタイマー部270は、ハードウェアタイマーによって実現される。または、タイマー部270は、プログラマブルタイマーによって実現されてもよい。さらに、タイマー部270は、後述する変形例に記載するように、総カウント数およびカウント速度に基づいて、時間を計測してもよい。
【0052】
以上、
図2を参照して、情報処理装置20の機能構成例を説明した。続いて、
図3を参照して、本実施形態による情報処理システムの動作例を説明する。
【0053】
<2.動作例>
図3は、本実施形態による情報処理システムの動作例を説明するシーケンス図である。
まず、ユーザUが、起動装置10に接近し、起動装置10の検出対象範囲内に入る(S1)。起動装置10は、ユーザUの接近を検出すると、情報処理装置20を起動する(S3)。
【0054】
制御部240は、表示生成部250および表示部260を制御し、表示部260に、提示情報を表示させる(S5)。本動作例では、制御部240は、表示部260に、ユーザUに笑顔を促すガイド文言を表示させる。次いで、計測部230および表示生成部250は、撮像部220から出力されたユーザUの動画像から、顔画像をキャプチャする(S7)。
【0055】
顔検出部231は、キャプチャされた上記顔画像から、顔領域を検出する(S9)。情報処理装置20は、顔検出部231により上記顔画像から顔領域が検出されるまで、フレームF1の処理(S5~S9)を繰り返す。
【0056】
なお、S9の処理において、顔検出部231は、上記顔画像から顔領域を検出するとともに、画像認識を行うことにより上記顔画像に含まれるユーザUを識別してもよい。さらに、顔検出部231は、検出された顔領域とともに、識別されたユーザUを示す識別情報(以下、「ユーザID」とも言う。)を制御部240に出力してもよい。ここで、ユーザUの識別手法は特定の手法に限定されない。例えば、ユーザごとに過去の顔画像とユーザIDとが関連付けられて記憶部210に記憶されている場合には、顔検出部231は、検出した顔画像との類似度が所定の類似度以上である過去の顔画像に関連付けられたユーザIDを記憶部210から取得してもよい。あるいは、ユーザごとに過去の顔画像から抽出される特徴量とユーザIDとが関連付けられて記憶部210に記憶されている場合には、顔検出部231は、検出した顔画像から特徴量を抽出し、抽出した特徴量との類似度が所定の類似度以上である特徴量に関連付けられたユーザIDを記憶部210から取得してもよい。
【0057】
顔検出部231により上記顔画像から顔領域が検出されると、制御部240は、待機時間の初期値を設定する(S11)。待機時間の初期値には、例えば、後述する、笑顔度に応じて設定される待機時間の長さのうち、最も笑顔度が低い場合に設定される待機時間の長さが設定されてもよい。
【0058】
次いで、制御部240は、タイマー部270を動作させ、設定された上記待機時間の長さ分の時間の計測をタイマー部270に開始させる(S13)。さらに、制御部240は、設定された上記待機時間に応じた提示情報を、表示部260に表示させる(S15)。本動作例では、制御部240は、上記待機時間に対する経過時間の割合を示すゲージを、表示部260に表示させる。
【0059】
計測部230および表示生成部250は、再度、撮像部220から出力されたユーザUの動画像から、顔画像をキャプチャする(S17)。顔検出部231は、上記顔画像から顔領域を検出する。笑顔度計測部233は、上記顔画像上で検出された顔領域から、ユーザUの笑顔度を計測する(S19)。
【0060】
制御部240は、計測部230により計測された上記笑顔度に応じて、待機時間を更新する(S21)。
【0061】
ここで、
図4を参照して、笑顔度に応じて設定される待機時間の具体例を説明する。
図4は、待機時間テーブルの具体例を示す説明図である。制御部240は、待機時間テーブルを参照し、笑顔度に応じた待機時間を設定する。待機時間テーブルT1は、情報処理装置20の動作処理が開始する前に、予め記憶部210に記憶されていてもよい。または、待機時間テーブルT1は、情報処理装置20の操作者により設定され、記憶部210に記憶されてもよい。
【0062】
図4に示したように、待機時間テーブルT1には、笑顔度および待機時間が含まれる。笑顔度には、低、中、高の3種類が含まれていることが理解される。
【0063】
待機時間は、笑顔度が低である場合、3秒であることが理解される。また、待機時間は、笑顔度が中である場合は2秒であり、笑顔度が高である場合は1秒であることが理解される。従って、
図4に示した待機時間テーブルT1によれば、制御部240は、笑顔度が高いほど待機時間が短くなるように、待機時間を設定することが理解される。
【0064】
図3に戻って、本情報処理システムの動作例の説明を続ける。次いで、情報処理装置20は、タイマー部270により、待機時間が経過したことが計測されるまで、フレームF2(S13~S21)の動作を繰り返す。本動作例では、フレームF2において最初に笑顔度の計測が行われた時点から、次に笑顔度が計測されるまでの更新間隔は、0.5秒であるとする。
【0065】
ここで、
図5~
図7を参照して、待機時間が経過するまでにフレームF2の動作処理が繰り返し行われた場合の、表示部260に表示される画面および画面遷移の具体例を説明する。ここでは、フレームF2の動作処理が繰り返され、待機時間が経過するまでに、計測部230により2回笑顔度の計測が行われた時点での例を説明する。
【0066】
まず、S19において、計測部230により1回目に計測されたユーザUの笑顔度が低であり、かつ、2回目に計測されたユーザUの笑顔度も低であった場合の画面遷移の具体例を説明する。
図5は、表示部260に表示される画面例および笑顔度の変化に応じた画面遷移の第一の具体例を説明する説明図である。
【0067】
表示画面Dは、制御部240による制御に従って表示部260に表示される画面の例である。計測結果テーブルT2~T3と、後述する計測結果テーブルT4~T5は、上記動作例のS19において計測された笑顔度と、S21において笑顔度に応じて制御部240により設定された待機時間と、タイマー部270により計測された経過時間と、を示す表である。表示画面D1および計測結果テーブルT2は、それぞれ、経過時間が0.4秒時点での画面例と、経過時間が0.4秒時点で最後に計測されていた笑顔度、および、当該笑顔度に基づき更新された待機時間を示す。また、表示画面D2および計測結果テーブルT3は、それぞれ、経過時間が0.5秒時点の画面例と、2回目の笑顔度の計測が行われた時点での笑顔度、および当該笑顔度に基づき設定された待機時間を示す。
【0068】
図5に示したように、表示画面Dは、ユーザUの顔画像、経過時間ゲージGA、笑顔度ゲージGB、およびガイド文言Mを含む。経過時間ゲージGAは、待機時間に応じて表示される提示情報の一例である。
図5に示した例では、経過時間ゲージGAは、制御部240により設定された待機時間および経過時間に応じて伸縮する円状のゲージである。
【0069】
また、
図5に示した例では、経過時間ゲージGAの長さは、制御部240により設定された待機時間に対する経過時間の割合に対応する。経過時間ゲージGAは、時間が経過するにつれて矢印Aが示す方向に伸長し、待機時間が経過した時点で一周する様に描画制御される。例えば
図5に示した例では、経過時間ゲージGA1は、待機時間(3秒)に対する経過時間(0.4秒)の割合に応じた長さで描画される。また、経過時間ゲージGA2は、待機時間(3秒)に対する経過時間(0.5秒)の割合に応じた長さで描画される。このような経過時間ゲージGAの表示により、ユーザUは、ドアロックが開錠されるまでの待機時間、経過時間、または残り時間を視覚的に分かりやすく認識することが出来る。また、ユーザUは、経過時間ゲージGAが伸長する速度により、経過時間が待機時間に近づく速度を視覚的に認識することが出来る。
【0070】
笑顔度ゲージGBは、笑顔度に応じて表示される提示情報の一例である。
図5に示した例では、笑顔度ゲージGBは、計測部230により計測された笑顔度に応じて長さが変化する円状のゲージである。例えば、表示画面D1が表示される時点における笑顔度は、計測結果テーブルT2に示したように、高、中、低の3段階のうちの低である。そのため、表示画面D1に含まれる笑顔度ゲージGB1は、笑顔度ゲージGB1の円周を3等分した長さで表示されていることが理解される。また、表示画面D2の時点における笑顔度は表示画面D1の時点における笑顔度から変化していないため、笑顔度ゲージGB1の長さから笑顔度ゲージGB2の長さは変化していないことが理解される。このように、計測された笑顔度を示す表示が表示部260に表示されることにより、ユーザUは、自身の笑顔度が今どの程度であるかを認識することが出来る。
【0071】
ガイド文言Mは、笑顔度に応じてユーザUに笑顔度を変化させることを促すガイド文言の一例である。表示画面D1に含まれるガイド文言M1の例では、ユーザUに笑顔を見せるよう促す文言が表示されていることが理解される。ガイド文言Mの文言は、計測部230によって計測された笑顔度に応じて変化してもよい。表示画面D2に含まれるガイド文言M2の例では、ユーザUの笑顔度が表示画面D1の時点から変化のない低であるため、再度ユーザUに笑顔を促す、ガイド文言M1とは異なる文言が表示されていることが理解される。
【0072】
次に、
図6を参照して、計測部230により計測された笑顔度が、1回目の計測時点では低であったが、2回目の計測時点では中に変化した場合の画面遷移の具体例を説明する。
図6は、表示部260に表示される画面例および笑顔度の変化に応じた画面遷移の第二の具体例を説明する説明図である。
図6において、表示画面D1、経過時間ゲージGA1、笑顔度ゲージGB1、矢印A1、ガイド文言M1、および計測結果テーブルT2は、上記で
図5を参照して説明した内容と同一であるので、ここでの詳細な説明を省略する。
【0073】
図6に示した例では、計測結果テーブルT4に示したように、0.5秒が経過した時点で、ユーザUの笑顔度が中と計測されたことが理解される。また、制御部240は、笑顔度が中に変化したことに応じて、
図4に示した待機時間テーブルT1を参照し、待機時間を2秒に更新したことが理解される。さらに、表示画面D3に含まれる経過時間ゲージGA3、笑顔度ゲージGB3の表示も、変化後の笑顔度および更新後の待機時間に応じて、更新されていることが理解される。
【0074】
より詳細には、経過時間ゲージGA3は、待機時間(2秒)に対する経過時間(0.5秒)の割合に対応した長さに変化したことが理解される。従って、経過時間ゲージGA3は、
図5に示した経過時間ゲージGA2より長く伸長しているように表示されることが理解される。また、笑顔度ゲージGB3は、3段階の笑顔度のうち中に対応した長さ(笑顔度ゲージGB1の2倍の長さ)で表示されていることが理解される。
【0075】
また、ガイド文言M3には、ガイド文言M2同様に、ユーザUにさらに高い笑顔度の笑顔を示すように促すガイド文言が表示されていることが理解される。
【0076】
以上説明したように、
図5と
図6に示した表示画面D2および表示画面D3を比較すると、経過時間を同じとしたとき、表示部260には、笑顔度が高いほど経過時間ゲージGAの長さが長く表示されることが理解される。このような表示により、ユーザUは、笑顔度が高いほど待機時間が短い、または、待機時間が速く経過することを、視覚的に認識することが出来る。
【0077】
次に、
図7を参照して、計測部230により計測された笑顔度が、1回目の計測時点では低であったが、2回目の計測時点では高に変化した場合の画面遷移の具体例を説明する。
図7は、表示部260に表示される画面例および笑顔度の変化に応じた画面遷移の第三の具体例を説明する説明図である。
図7において、表示画面D1、経過時間ゲージGA1、笑顔度ゲージGB1、矢印A1、ガイド文言M1、および計測結果テーブルT2は、上記で
図5を参照して説明した内容と同一であるので、ここでの詳細な説明を省略する。
【0078】
図7に示した例では、計測結果テーブルT5に示したように、0.5秒が経過した時点でユーザUの笑顔度が高と計測されたことから、制御部240は、
図4に示した待機時間テーブルT1を参照し待機時間を1秒に更新したことが理解される。従って、表示画面D4に含まれる経過時間ゲージGA4、笑顔度ゲージGB4の表示も変化していることが理解される。
【0079】
より詳細には、経過時間ゲージGA4は、待機時間(1秒)に対する経過時間(0.5秒)の割合に対応した長さで表示されている。従って、経過時間ゲージGA4は、
図5に示した経過時間ゲージGA2、および、
図6に示した経過時間ゲージGA3のいずれよりも長く伸長したように表示されることが理解される。また、笑顔度ゲージGB4は、3段階の笑顔度のうち高に対応した長さで表示されていることが理解される。
【0080】
また、ガイド文言M4には、計測された笑顔度が、3段階中最も高い高である事に対応して、笑顔を褒めるような文言が表示されている。
【0081】
以上、
図5~
図7を参照して、表示部260に表示される画面例および笑顔度の変化に応じた画面遷移の具体例を説明した。
【0082】
図3に戻って、本実施形態による情報処理システムの動作例の説明を続ける。フレームF2の処理が開始してから、設定または更新された待機時間が経過し、タイマー部270による時間の計測が終了すると、S23の処理に進む。
【0083】
制御部240は、タイマー部270から待機時間の計測が終了したことが出力されると、所定の処理を行う。本動作例では、制御部240は、被制御装置30の電子錠を開錠させる制御を行う(S23)。次いで、被制御装置30において電子錠が開錠される(S25)。
【0084】
制御部240は、待機時間が経過した時点において、最後に計測されていたユーザUの笑顔度を、ユーザID、および、現在日時を示す日時情報と関連付けて、記憶部210に記憶させる(S27)。ここで記憶部210に記憶された笑顔度は、後に過去の笑顔度として用いられ得る。なお、上記した、過去の顔画像または特徴量としては、一度登録されたものが使われ続けてもよい。あるいは、時間経過とともにユーザの顔も変化することが考えられるため、過去の顔画像または特徴量は、笑顔度が計測されるたびに更新されてもよい。このとき、S27において、制御部240は、ユーザUに関連付けられて記憶部210に記憶されている顔画像または特徴量を、今回の笑顔度の計測に用いられた顔画像またはその顔画像から抽出された特徴量によって更新してもよい。
【0085】
以上、
図3を参照して、本実施形態による情報処理システムの動作例を説明した。
【0086】
<3.作用効果>
上記説明した本発明によれば、多様な効果が得られる。例えば、本実施形態による情報処理装置20の制御部240は、計測部230により計測された笑顔度に応じて、待機時間を設定する。制御部240は、待機時間が経過すると、所定の処理(ドアロックの開錠)を行う。この構成により、ユーザUの笑顔度に応じて、所定の処理が行われるまでの待機時間が変化する。従って、ユーザUに、待機時間が短縮されることをインセンティブとして、(ある感情を示す行動の例としての)笑顔を作るという行動を起こす動機をより高めることが出来る。すなわち、例えば職場において笑顔で過ごす時間を増やすなどの、ユーザUの健康増進等に資する行動を、ユーザUに促すことが出来る。
【0087】
また、本実施形態では、制御部240により行われる所定の処理が、オフィスの出入り口のドアロックである、被制御装置30の電子錠を開錠させる制御である例を説明した。このように、ユーザUが頻繁に接することが想定される処理に本発明が適用されることにより、ユーザUは、何度も笑顔を作る機会を得ることになる。このような機会が繰り返されることにより、ユーザUの行動変容を促すことが出来る。
【0088】
また、本実施形態による情報処理装置20の制御部240は、笑顔度に応じた提示情報を、表示部260に表示させる。より詳細には、表示部260に、笑顔度に応じて設定された待機時間と、待機時間に対する経過時間または残り時間の割合を示す表示が表示される。さらに、制御部240は、タイマー部270により笑顔度の変化が検出されると、待機時間を変化後の笑顔度に応じて更新する。また、制御部240は、更新後の待機時間と、笑顔度の変化が検出された時点における経過時間に基づいて、上記提示情報を更新する。この構成により、ユーザUは、自身の笑顔度と、自身の笑顔度に応じて変化する待機時間または経過時間を視覚的に認識することが出来る。従って、ユーザUに、ユーザUが笑顔を作るインセンティブとなり得る待機時間の長さの変化、または、待機時間が経過する速度の変化をより分かりやすく提示することが出来る。すなわち、ユーザUが笑顔を作る動機をより高める効果が期待できる。
【0089】
<4.変形例>
(第一の変形例)
なお、上記動作例では、S11およびS21において、制御部240は、笑顔度に応じて異なる長さの時間を待機時間として設定および更新するとした。さらに、制御部240は、時間を計測する機能を有するタイマー部270を制御して、上記待機時間の経過を計測するとした。しかし、制御部240は、S11およびS21において、次のような処理を行うことにより待機時間を設定してもよい。
【0090】
待機時間の設定方法の変形例の一例として、タイマー部270が、制御部240による制御に従って、総カウント数に達するまで、所定のカウント速度でカウントを行う機能を有していてもよい。この場合、制御部240は、上記総カウント数を笑顔度に基づいて設定することにより、待機時間を設定することが出来る。
【0091】
ここで、
図8を参照して、本変形例において笑顔度に応じて設定される総カウント数の具体例を説明する。
図8は、第一の変形例において制御部240が参照するカウンター設定テーブルの具体例を説明する説明図である。制御部240は、カウンター設定テーブルT6を参照し、笑顔度に応じた総カウント数を設定する。
【0092】
図8に示したように、カウンター設定テーブルT6においては、笑顔度、総カウント数、およびカウント速度が関連付けられている。なお、カウンター設定テーブルT6に含まれる項目のうち、笑顔度は、
図4を参照して説明した待機時間テーブルT1における笑顔度と同一の内容であるので、ここでの詳細な説明を省略する。
【0093】
総カウント数は、タイマー部270によりカウントされる総カウント数を示す。
図8に示した例では、笑顔度が低の場合には総カウント数が3000であることが理解される。また、笑顔度が中の場合には総カウント数が2000であり、笑顔度が高の場合には総カウント数が1000であることが理解される。従って、
図8に示したカウンター設定テーブルT6によれば、制御部240は、笑顔度が高いほど少なくなるように、総カウント数を設定することが理解される。
【0094】
カウント速度は、タイマー部270がカウントを行う速度を示す。
図8に示した例では、カウント速度は、笑顔度が低~高のいずれであっても、毎秒1000カウントであることが理解される。従って、笑顔度が低の場合には、タイマー部270が総カウント数(3000)に達するまでカウントを行う時間の長さは3秒となることが理解される。同様に、笑顔度が中の場合には、タイマー部270が総カウント数に達するまでカウントを行う時間は2秒となり、笑顔度が高の場合には1秒となることが理解される。すなわち、制御部240は、タイマー部270によるカウント速度を笑顔度によらず固定の値に設定し、かつ、タイマー部270の総カウント数を笑顔度に応じて設定または更新することにより、待機時間を笑顔度に応じて設定または更新することが可能である。
【0095】
また、本変形例では、制御部240は、上記動作例のS15において表示部260に表示させる提示情報のうち、
図5~
図7を参照して説明した経過時間ゲージGAの長さを、設定または更新された総カウント数に対するカウント済のカウント数の割合に対応させる。この構成により、本変形例においても、制御部240は、笑顔度または待機時間に応じた提示情報を、表示部260に表示させることが出来る。
【0096】
(第二の変形例)
待機時間の設定方法の他の一例として、制御部240は、タイマー部270のカウント速度を笑顔度に基づいて設定することにより、待機時間を設定または更新してもよい。
図9は、第二の変形例において制御部240が参照するカウンター設定テーブルの具体例を説明する説明図である。制御部240は、カウンター設定テーブルT7を参照し、笑顔度に応じたカウント速度を設定する。
【0097】
図9に示したように、カウンター設定テーブルT7においては、
図8に示したカウンター設定テーブルT6と同様に、笑顔度、総カウント数、およびカウント速度が関連付けられている。笑顔度の内容は、カウンター設定テーブルT6と同様である。
【0098】
カウンター設定テーブルT7では、総カウント数は、笑顔度が低~高のいずれであっても、3000であることが理解される。一方、カウント速度は、笑顔度が低の場合には毎秒1000カウントであり、笑顔度が中の場合には毎秒1500カウントであり、笑顔度が高の場合には毎秒3000カウントであることが理解される。従って、カウンター設定テーブルT7によれば、制御部240は、笑顔度が高いほど大きくなるように、カウント速度を設定することが理解される。
【0099】
このように、制御部240は、タイマー部270による総カウント数を笑顔度によらず固定の値に設定し、かつ、タイマー部270のカウント速度を笑顔度に応じて設定または更新することにより、笑顔度に応じて待機時間を設定または更新することが可能である。
【0100】
(第三の変形例)
また、上記実施形態では、制御部240は、撮像部220により撮像されたユーザUの動画像からキャプチャされた顔画像から計測される笑顔度に基づいて、待機時間を設定および更新するとした。しかし、本発明はかかる例に限定されない。制御部240は、計測部230によって計測されたユーザUの過去の笑顔度を取得した場合、取得した過去の笑顔度に基づいて待機時間を設定してもよい。
【0101】
より詳細には、制御部240は、上記で説明した動作例のS27で記憶部210に記憶させた、ユーザUの笑顔度、ユーザID、および日時情報を参照することにより、ユーザUの過去の笑顔度を参照する。
【0102】
図10は、記憶部210に記憶される過去情報テーブルの具体例を説明するための説明図である。
図10に示した過去情報テーブルT8には、ユーザID、笑顔度、および記録日時が関連付けられている。
【0103】
ユーザIDは、ユーザUを一意に識別可能とする識別情報の一例である。
図10に示した例では、ユーザIDには、001、002、および003が含まれる。
【0104】
また、
図10に示した例では、ユーザID001の笑顔度は、高であることが理解される。同様に、ユーザID002およびユーザID003の笑顔度は、中であることが理解される。
【0105】
記録日時は、制御部240によって、過去情報テーブルT8にユーザIDおよび笑顔度の各々のレコードが記録された時点の日時を示す日時情報である。
【0106】
上記で説明した動作例のS9において、顔検出部231により画像認識を用いて識別されたユーザUのユーザIDが、制御部240に出力される。さらに、本変形例では、制御部240は、出力された上記ユーザIDに基づいて、記憶部210に記憶されている過去情報テーブルT8に、当該ユーザIDに関連付けられた笑顔度が記憶されているか否かを参照する。
【0107】
次いで、制御部240は、記憶部210に上記ユーザIDに関連付けられた過去の笑顔度が記憶されている場合、当該過去の笑顔度を取得し、取得した過去の笑顔度に基づいて、S11における待機時間の設定を行う。
【0108】
このとき、制御部240による過去の笑顔度に基づいた待機時間の設定の方法は、いくつかの方法が考えられる。例えば、制御部240は、S11において、記憶部210に記憶されているユーザUの過去の笑顔度のうち、現在日時と同一日の記録日時に関連付けられた過去の笑顔度を取得してもよい。制御部240は、現在日時と同一日の記録日時に関連付けられた過去の笑顔度を取得した場合、かつ、取得した過去の笑顔度が一定の強度を上回る場合には、待機時間を0に設定してもよい。より具体的には、例えば制御部240は、上記過去の笑顔度が中以上である場合、待機時間を0に設定する。すなわち、制御部240は、待機時間の設定処理を行う時点において、同一日にユーザUの笑顔度がすでに計測されており、かつ、当該笑顔度が中以上であった場合には、すぐにドアロックを解除する。
【0109】
この構成により、ユーザUが一日に少なくとも一度以上、一定の強度を上回る笑顔を作っていたことが計測部230により計測されていれば、ユーザUはドアロックが解除されるまでに待機時間が経過するのを待つことなく、オフィスに入室できることになる。従って、このような変形例によれば、ユーザUが笑顔を作る動機をさらに高めることが出来る。
【0110】
(第四の変形例)
または、過去の笑顔度に基づいた待機時間の設定の方法の他の一例として、制御部240は、過去の笑顔度に対応する待機時間を、待機時間の初期値として設定してもよい。さらに、制御部240は、上記待機時間の更新の処理においては、過去の笑顔度ではなく、今回、計測部230によって計測された笑顔度に基づいて、上記待機時間を更新してもよい。この構成によれば、待機時間の初期値は過去の笑顔度に基づいて設定されることになる。従って、ユーザUにとっては、なるべく毎回笑顔度の高い笑顔を作った方が、次回の待機時間の初期値が短縮されることになる。従って、本変形例によれば、ユーザUが継続的に笑顔度の高い笑顔を作る動機を高めることが出来る。
【0111】
(第五の変形例)
または、過去の笑顔度に基づいた待機時間の設定の方法の他の一例として、制御部240は、過去の笑顔度が一定の強度(例えば、高)である場合、今回計測された笑顔度に応じた待機時間から一定の時間を差し引いた値を、待機時間に設定および更新してもよい。より具体的に、例えば過去の笑顔度が高である場合には、制御部240は、今回計測された笑顔度に応じた待機時間の長さを、待機時間テーブルに定義されている時間の長さよりも0.5秒短く設定および更新してもよい。さらに、制御部240は、過去の笑顔度に応じて短縮される時間の長さを変化させてもよい。このように、過去の笑顔度に応じて待機時間が一定時間短縮されることは、ユーザUにとって、なるべく高い笑顔度の笑顔を作る動機となり得る。従って、ユーザUが継続的に笑顔度の高い笑顔を作る動機を高めることが出来る。
【0112】
(第六の変形例)
さらに、過去の笑顔度に基づいた待機時間の設定の方法の他の一例として、制御部240は、過去の笑顔度と、今回計測された笑顔度とを比較し、より高い方の笑顔度に基づいて待機時間を設定および更新してもよい。
【0113】
<5.ハードウェア構成例>
以上、本発明の一実施形態を説明した。上述した、情報処理装置20による、顔画像からの笑顔度の計測、計測された感情の強度に応じた待機時間の設定および更新、感情の強度に応じた提示情報の表示の処理は、ソフトウェアと、情報処理装置20のハードウェアとの協働により実現される。以下では、本発明の実施形態による情報処理装置20のハードウェア構成例について説明する。
【0114】
なお、以下に説明する情報処理装置20のハードウェア構成例は、情報処理装置20のハードウェア構成の一例に過ぎない。したがって、情報処理装置20のハードウェア構成は、以下に説明する情報処理装置20のハードウェア構成から不要な構成が削除されてもよいし、新たな構成が追加されてもよい。
【0115】
図11は、本発明の一実施形態による情報処理装置20のハードウェア構成例を示す図である。情報処理装置20は、CPU1001と、ROM1002と、RAM1003と、内部バス1004と、入出力インターフェース1010と、表示装置1011と、入力装置1012と、音声出力部1013と、記憶装置1014と、ドライブ1015と、ネットワークインターフェース1016と、外部インターフェース1017と、を備えることができる。
【0116】
CPU1001は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って情報処理装置20内の動作全般を制御する。CPU1001が後述するROM1002、RAM1003およびソフトウェアと協働することにより、例えば、計測部230、制御部240、および表示生成部250の機能が実現され得る。
【0117】
ROM1002は、CPU1001が使用するプログラムおよび演算パラメータ等を記憶する。RAM1003は、CPU1001の実行において使用するプログラム、およびその実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。
【0118】
CPU1001、ROM1002、RAM1003は、内部バス1004によって相互に接続され、さらに入出力インターフェース1010を介して後述する表示装置1011、入力装置1012、音声出力部1013、記憶装置1014、ドライブ1015、ネットワークインターフェース1016および外部インターフェース1017と接続される。
【0119】
表示装置1011は、例えば、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)、OLED装置などの表示装置であり、映像データを映像に変換して出力する。また、入力装置1012は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、センサ、スイッチおよび制御回路などから構成され得る。また、音声出力部1013は、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置であり、音声データなどを音声に変換して出力する。
【0120】
記憶装置1014は、本実施形態による記憶部210の一例として構成されたデータ記憶用の装置である。記憶装置1014は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含んでいてもよい。記憶装置1014は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)、あるいは同等の機能を有するメモリ等で構成される。この記憶装置1014は、ストレージを駆動し、CPU1001が実行するプログラムまたは各種データを記憶する。
【0121】
ドライブ1015は、記憶媒体用リーダライタであり、情報処理装置20に内蔵、または外付けされる。ドライブ1015は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブル記憶媒体に記憶されている情報を読み出して、RAM1003に出力する。また、ドライブ1015は、リムーバブル記憶媒体に情報を書き込むことも可能である。
【0122】
ネットワークインターフェース1016は、例えば、インターネットなどの通信網に接続するためのデバイス等で構成された通信インターフェースである。また、ネットワークインターフェース1016は、無線LAN(Local Area Network)対応通信装置であってもよいし、有線LANによる通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。
【0123】
外部インターフェース1017は、例えばUSB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポート、RS-232Cポートまたは光オーディオ端子などのような外部接続機器を接続するための接続ポートで構成された接続インターフェースである。
【0124】
<6.まとめ>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0125】
例えば、上記実施形態では、被制御装置30が、オフィスの出入り口のドアに含まれて構成される電子錠である例を説明した。さらに、情報処理装置20により待機時間が経過した後に行われる所定の処理が、被制御装置30に電子錠を開錠させる処理であるとした。しかし、本発明はかかる例に限定されない。例えば、被制御装置30は、パーソナルコンピュータ(Personal Computer)であってもよい。この場合、所定の処理は、被制御装置30のスクリーンロックを解除させる制御であってもよいし、被制御装置30内で動作するOSでのユーザログインの制御であってもよいし、被制御装置30を起動させる処理であってもよい。または、被制御装置30は、従業員の就業時間を記録するための勤怠管理装置(いわゆるタイムカード)であってもよい。この場合、所定の処理は、タイムカードが打刻されることであってもよい。さらに、被制御装置30は、オフィスに設置される、AI(Artificial Intelligence)が搭載された自律移動体等のロボットであってもよい。ロボットは、例えば、オフィスに設置され、従業員から話しかけられると応答して質問に答えたり、従業員に音声出力によって話しかけたりする、コミュニケーションロボットまたはサービスロボットであってもよい。この場合、所定の処理は、コミュニケーションロボットがある従業員へ話しかけて開始した会話を終了させる制御であってもよい。
【0126】
また、上記実施形態では、制御部240により、感情の強度が高いほど短くなるように待機時間が設定される例を説明した。しかし、本発明はかかる例に限定されない。例えば、制御部240により待機時間の経過後に実行される所定の処理がどのような処理であるかによって、感情の強度と待機時間の長さとの関係を変形させることも可能である。例えば、所定の処理が実行されるまでの時間が長い方が、ユーザにとって感情の動機が高くなる場合も考えられる。より具体的には、例えば、ユーザがカメラとマイクロフォンに向かって話しかけることにより清掃を開始させる指示が入力される清掃用ロボットを想定する。この場合、当該清掃用ロボットは、指示を入力したユーザの笑顔度が高いほど、清掃動作を開始してから終了する処理を行うまでの時間を長く設定してもよい。このような構成によっても、ユーザの感情の動機を高めることが可能である。
【0127】
また、上記実施形態では、情報処理装置20の各構成部(記憶部210、撮像部220、計測部230、制御部240、表示生成部250、表示部260、およびタイマー部270)が、全て同一の装置上で実現される構成例を説明した。しかし、本発明はかかる例に限定されない。例えば、情報処理装置20の各構成部が、複数の装置の組合せによって実現されてもよい。さらに、情報処理装置20の各構成部の全部または一部が、クラウドサーバまたは仮想マシン上で実現されてもよい。
【0128】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本発明に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0129】
また、本実施形態による情報処理装置20の動作の処理におけるステップは、必ずしもフローチャートに記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、情報処理装置20の動作の処理における各ステップは、フローチャートに記載した順序と異なる順序で処理されてもよく、並列的に処理されてもよい。
【0130】
また、コンピュータに内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアに、上述した情報処理装置20が有する構成と同等の機能を発揮させるための1以上のプログラムも作成可能である。
【符号の説明】
【0131】
10 起動装置
20 情報処理装置
210 記憶部
220 撮像部
230 計測部
231 顔検出部
233 笑顔度計測部
240 制御部
250 表示生成部
260 表示部
270 タイマー部
30 被制御装置