(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023168002
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】保護ケース、及び駆動ユニット
(51)【国際特許分類】
B60K 1/00 20060101AFI20231116BHJP
【FI】
B60K1/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022079594
(22)【出願日】2022-05-13
(71)【出願人】
【識別番号】000149033
【氏名又は名称】株式会社エクセディ
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】大野 太一
(72)【発明者】
【氏名】北村 太一
【テーマコード(参考)】
3D235
【Fターム(参考)】
3D235AA17
3D235BB04
3D235CC12
3D235CC14
(57)【要約】
【課題】筐体又は筐体内の部品の損傷を抑制する。
【解決手段】保護ケース100は、筐体3と、保護部材5とを備える。筐体3は、第1方向に向かって開口する開口部34を有する。保護部材5は、開口部34を保護するように構成される。保護部材5は、第1姿勢と第2姿勢との間で姿勢を切替可能に構成される。第1姿勢において、保護部材5は、第1方向視において開口部34と重複する。第2姿勢において、保護部材5は、第1方向視において開口部34と重複しない。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に向かって開口する開口部を有する筐体と、
前記開口部を保護するように構成される保護部材と、
を備え、
前記保護部材は、前記第1方向視において前記開口部と重複する第1姿勢と、前記第1方向視において前記開口部と重複しない第2姿勢との間で姿勢を切替可能に構成される、
保護ケース。
【請求項2】
前記開口部を開閉可能に覆うように前記筐体に取り付けられる扉部をさらに備え、
前記保護部材は、前記第2姿勢において、前記扉部の開閉動作に干渉しない位置に配置される、
請求項1に記載の保護ケース。
【請求項3】
前記保護部材は、前記第1姿勢において、前記扉部の閉状態を維持するように前記扉部の動作を規制するように構成される、
請求項2に記載の保護ケース。
【請求項4】
前記保護部材は、前記第1方向に沿ってスライド可能に構成されている、
請求項1に記載の保護ケース。
【請求項5】
前記保護部材のスライド動作を規制して前記保護部材に前記第1姿勢を維持させるように構成されるロック機構をさらに備える、
請求項4に記載の保護ケース。
【請求項6】
前記保護部材は、前記第1姿勢から第1方向に沿って前記筐体から離れるようにスライドした状態の第3姿勢に切替可能に構成され、
前記保護部材は、前記第3姿勢から自重により下方に移動して前記第2姿勢となるように構成される、
請求項4に記載の保護ケース。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の保護ケースと、
前記筐体内に配置されるバッテリと、
前記バッテリにより駆動される電気モータと、
を備える、駆動ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保護ケース、及び駆動ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
パレットトラックなどの移動体に駆動ユニットを搭載して、移動体の移動をアシストすることが提案されている。この駆動ユニットに用いられるバッテリなどの部品は、筐体内に取り外し可能に取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
移動体が移動する際、走行路上に置かれた障害物に筐体が衝突し、筐体、又は筐体内の電子部品などが損傷するという問題がある。
【0005】
本発明の課題は、筐体又は筐体内の部品の損傷を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様に係る保護ケースは、筐体と、保護部材とを備える。筐体は、第1方向に向かって開口する開口部を有する。保護部材は、開口部を保護するように構成される。保護部材は、第1姿勢と第2姿勢との間で姿勢を切替可能に構成される。第1姿勢において、保護部材は、第1方向視において開口部と重複する。第2姿勢において、保護部材は、第1方向視において開口部と重複しない。
【0007】
この構成によれば、保護部材によって筐体の開口部が保護されるため、筐体又は筐体内の電子部品などが損傷することを抑制することができる。また、この保護部材は、第1姿勢から第2姿勢に切替可能である。このため、開口部から筐体内の部品を取り出す際に保護部材を第2姿勢に切り替えることによって、作業性を向上させることができる。
【0008】
第2態様に係る保護ケースは、第1態様に係る保護ケースにおいて、扉部をさらに備える。扉部は、開口部を開閉可能に覆うように筐体に取り付けられる。保護部材は、第2姿勢において、扉部の開閉動作に干渉しない位置に配置される。
【0009】
第3態様に係る保護ケースは、第2態様に係る保護ケースにおいて、保護部材が、第1姿勢において、扉部の閉状態を維持するように扉部の動作を規制するように構成されている。
【0010】
第4態様に係る保護ケースは、第1から第3態様のいずれかに係る保護ケースにおいて、保護部材が第1方向に沿ってスライド可能に構成されている。
【0011】
第5態様に係る保護ケースは、第4態様に係る保護ケースにおいて、ロック機構をさらに備える。ロック機構は、保護部材のスライド動作を規制して保護部材に第1姿勢を維持させるように構成されている。
【0012】
第6態様に係る保護ケースは、第4又は第5態様に係る保護ケースにおいて、保護部材が、第1姿勢から第1方向に沿って筐体から離れるようにスライドした状態の第3姿勢に切替可能に構成されている。保護部材は、第3姿勢から自重により下方に移動して第2姿勢となるように構成されている。
【0013】
第7態様に係る駆動ユニットは、第1から第6態様のいずれかに係る保護ケースと、記筐体内に配置されるバッテリと、バッテリにより駆動される電気モータと、を備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、筐体又は筐体内の部品の損傷を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本実施形態に係る保護ケース及び駆動ユニットについて図面を参照しつつ説明する。なお、
図1は、本実施形態に係る駆動ユニットを搭載するパレットトラックの側面図である。なお、この駆動ユニットは、パレットトラック以外の移動体(例えば、ハンドリフトトラック、ハンドトラック、又は車椅子)などにも搭載することができる。また、この保護ケースは、駆動ユニット以外の電気製品にも適用可能である。
【0017】
図1に示すように、パレットトラック200は、パレットトラック本体210と、駆動ユニット20とを有している。パレットトラック本体210は、荷台(一対のフォークアーム)201、操作ハンドル202、複数の車輪204を有している。なお、各車輪204は、非駆動輪である。このパレットトラック本体210に、駆動ユニット20が取り付けられている。
【0018】
<駆動ユニット>
駆動ユニット20は、電気モータ21、バッテリ22、及び保護ケース100を含んでいる。また、駆動ユニット20は、駆動輪24、及び減速機25なども有している。
【0019】
電気モータ21は、使用者が人力によってパレットトラック200を走行させているときに、パレットトラック200の走行をアシストするためのアシスト力を出力する。電気モータ21は、駆動輪24を回転駆動する。
【0020】
バッテリ22は、電気モータ21などに電力を供給するように構成されている。このバッテリ22は、後述する筐体3内に取り出し可能に収容されている。
【0021】
減速機25は、電気モータ21の回転数を減速して、駆動輪24へと伝達する。減速機25は、例えば複数の歯車などによって構成されている。
【0022】
[保護ケース]
図2及び
図3は、上方から見た保護ケースの断面図である。なお、
図2は、扉部が閉じた状態の保護ケースを示し、
図3は扉部が開いた状態の保護ケースを示している。
図2及び
図3に示すように、保護ケース100は、内部に収容されるバッテリ22などを保護するように構成されている。保護ケース100は、筐体3と、扉部4と、第1保護部材5と、ガイド部材6と、ロック機構7と、第2保護部材8とを有している。なお、第1保護部材5が本発明の保護部材の一例である。
【0023】
[筐体]
筐体3は、各種部品を収容するように構成されている。詳細には、筐体3は、バッテリ22を内部に収容している。また、筐体3は、電子基板9を収容している。電子基板9は、バッテリ22と電気的に接続されている。電子基板9には、複数の半導体素子などが半田付けされている。
【0024】
筐体3は、バッテリ22を収容する第1空間31と、電子基板9と収容する第2空間32とを有している。すなわち、筐体3は、隔壁33によって、2つの空間に仕切られている。なお、筐体3は、例えば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂、ASA(アクリロニトリル・スチレン・アクリレート)樹脂、又はPES(ポリエーテルサルフォン)樹脂のような合成樹脂などによって構成されている。
【0025】
筐体3は、開口部34を有している。筐体3は、開口部34を除いて、側方及び上方から塵埃及び雨水などが内部に入らないように気密性を有している。
【0026】
開口部34は、第1方向に向かって開口している。なお、
図2及び
図3の左右方向が、第1方向に相当する。すなわち、本実施形態では、開口部34は、
図2及び
図3の左右方向に向かって開口している。開口部34は、第1方向において、筐体3の第1側に配置されている。すなわち、筐体3は、第1方向の第1側に向かって開口している。
【0027】
なお、第1方向の第1側とは、筐体3の開口部34が形成される側であり、第1方向の第2側は第1側の反対側である。なお、本実施形態では、
図2及び
図3の左側が第1方向の第1側であり、
図2及び
図3の右側が第1方向の第2側である。この開口部34を介して、バッテリ22は、筐体3内から取り出される。
【0028】
[扉部]
扉部4は、開口部34を開閉可能に覆うように筐体3に取り付けられている。なお、
図2は、扉部4が閉状態であり、
図3は扉部4が開状態である。扉部4は、回転軸部41を有している。そして、扉部4は、この回転軸部41を中心に回転することによって、開状態と閉状態とに切り替わる。パレットトラック200の走行時など、通常は、扉部4は閉状態となっている。バッテリ22を取り外したり交換したりする際に、扉部4は開状態となる。
【0029】
扉部4は、第2方向に延びている。また、扉部4は、上方から見て、第1方向の第1側に膨らんでいる。扉部4の回転軸部41は、第2方向の第1側に配置されている。扉部4は、第2方向の第2側にタブ42を有している。使用者は、このタブ42をつまんで扉部4を開閉することができる。なお、第2方向とは、第1方向と交差する方向を意味する。本実施形態では、第2方向は、第1方向と直交している。第2方向の第1側とは、扉部4の回転軸部41が配置される側であり、第2方向の第2側とは第2方向の第1側の反対側である。
【0030】
[第1保護部材]
第1保護部材5は、開口部34を保護するように構成されている。なお、本実施形態では、開口部34に扉部4が取り付けられているため、第1保護部材5は、扉部4を保護している。第1保護部材5は、開口部34に沿って延びている。また、第1保護部材5は、開口部34の下部に沿って延びている(
図4参照)。なお、第1保護部材5は、例えば、鋼材、アルミニウム材、又は樹脂材などによって構成されている。
【0031】
第1保護部材5は、第2方向に延びている。第1保護部材5は、筐体3に対して、第1方向の第1側に配置されている。第1保護部材5は、上方から見て、第1方向の第1側に膨らんでいる。具体的には、第1保護部材5は、上方から見て、半環状に延びている。第1保護部材5は、第1端部51と、第2端部52とを有している。第1端部51は、第2方向の第1側の端部であり、第2端部52は、第2方向の第2側の端部である。
【0032】
第1保護部材5は、複数のガイド凸部53を有している。詳細には、第1保護部材5は、第1端部51において、ガイド凸部53を有するとともに、第2端部52においてもガイド凸部53を有している。詳細には、第1保護部材5は、第1端部51において、複数(例えば2つ)のガイド凸部53を有する。また、第1保護部材5は、第2端部52において、複数(例えば2つ)のガイド凸部53を有する。ガイド凸部53は、筐体3側に向かって突出している。
【0033】
図4及び
図5は、保護ケースの側面図である。なお、
図4は、扉部が閉じている状態を示し、
図5は扉部が開いている状態を示している。
図4及び
図5に示すように、第1保護部材5は、第1姿勢と第2姿勢との間で姿勢を切替可能に構成されている。なお、
図4では、第1保護部材5は第1姿勢をとっており、
図5では第1保護部材5は第2姿勢を取っている。
【0034】
図4に示すように、第1保護部材5が第1姿勢にあるとき、第1保護部材5は、第1方向視(
図4の左側から見た場合)において、開口部34及び扉部4と重複している。このため、走行路面上の障害物が保護ケース100と衝突した場合、第1保護部材5によって、開口部34内の部材や扉部4を保護することができる。
【0035】
一方、
図5に示すように、第1保護部材5が第2姿勢にあるとき、第1保護部材5は、第1方向視(
図5の左側から見た場合)において、開口部34及び扉部4と重複していない。また、第1保護部材5が第2姿勢にあるとき、第1保護部材5は、扉部4の開閉動作に干渉しない位置に配置されている。このため、第1保護部材5が第2姿勢にあるとき、扉部4を開状態にすることができ、また、開口部34からバッテリ22を容易に取り出すことができる。
【0036】
第1保護部材5は、第1方向に沿ってスライド可能に構成されている。第1保護部材5は、第1姿勢から第2姿勢に切り替わるとき、第1方向に沿って筐体3から離れるように、第1方向の第1側にスライド移動する。また、第1保護部材5は、第2姿勢から第1姿勢に切り替わるとき、第1方向に沿って筐体3に近付くように、第1方向の第2側にスライド移動する。
【0037】
図4に示すように、第1保護部材5は、第1姿勢にあるとき、扉部4が開状態とならないように扉部4の動作を規制している。詳細には、第1保護部材5は、第1姿勢にあるとき、扉部4に対して、第1方向の第1側において、扉部4と隣接している。なお、第1保護部材5は、扉部4を筐体3に向かって押圧していてもよい。なお、第1保護部材5は、扉部4との間に緩衝部材54を有している(
図2参照)。
【0038】
図6に示すように、第1保護部材5は、第3姿勢にも切替可能である。第1保護部材5は、第1姿勢から第1方向に沿って、筐体3から離れるように、第1方向の第1側にスライドすることによって、第3姿勢に切り替わる。なお、第3姿勢は、第1姿勢から第2姿勢に遷移する途中の姿勢であって、第1保護部材5は、基本的には第3姿勢を維持することはない。すなわち、第1保護部材5は、第3姿勢になると、自重によって下方に移動し、第2姿勢となる。
【0039】
[ガイド部材]
図2及び
図7に示すように、ガイド部材6は、第1保護部材5の移動をガイドするように構成されている。ガイド部材6は、筐体3に取り付けられている。ガイド部材6は、筐体3と第1保護部材5との間に配置されている。
【0040】
ガイド部材6は、第1ガイド部61と第2ガイド部62とを有している。第1ガイド部61は、筐体3に対して第2方向の第1側に配置されている。また、第2ガイド部62は、筐体3に対して、第2方向の第2側に配置されている。
【0041】
第1ガイド部61は、筐体3と、第1保護部材5の第1端部51との間に配置されている。第2ガイド部62は、筐体3と、第1保護部材5の第2端部52との間に配置されている。
【0042】
図7に示すように、第1及び第2ガイド部61,62のそれぞれは、ガイド穴63を有している。すなわち、ガイド部材6は、一対のガイド穴63を有している。このガイド穴63内を、第1保護部材5のガイド凸部53がスライドする。なお、
図7では、第2ガイド部62に形成されたガイド穴63について説明するが、第1ガイド部62に形成されたガイド穴63も同様の構成である。
【0043】
ガイド穴63は、第1ガイド面631と、第2ガイド面632とを有している。ガイド凸部53は、この第1及び第2ガイド面631,632にガイドされている。第1ガイド面631は、下方を向く面である。第1ガイド面631は、第1方向に対して実質的に平行に延びている。
【0044】
第2ガイド面632は、第1ガイド面631に対して、第1方向の第1側に配置されている。第2ガイド面632は、下方を向くとともに、第1方向の第2側を向いている。すなわち、第2ガイド面632は、第1方向に対して傾斜して延びている。
【0045】
第1保護部材5が第1姿勢にあるとき、第1保護部材5のガイド凸部53は、第1ガイド面631に支持されている。次に、
図8に示すように、第1保護部材5が第1方向の第1側にスライド移動して、第3姿勢に切り替わると、第1保護部材5のガイド凸部53は、第1ガイド面631から離れて、支持がなくなる。この結果、第1保護部材5は、自重により下方に移動する。
【0046】
そして、
図9に示すように、第1保護部材5のガイド凸部53が第2ガイド面632に当接して支持されることにより、第1保護部材5は、第2姿勢に切り替わる。
【0047】
[ロック機構]
図2及び
図4に示すように、ロック機構7は、第1保護部材5のスライド動作を規制して第1保護部材5に第1姿勢を維持させるように構成されている。このロック機構7は、筐体3に対して、第2方向の第2側に配置されている。ロック機構7は、扉部4の回転軸部41とは反対側に配置されている。なお、ロック機構7は、第2方向の第1側には配置されていない。
【0048】
本実施形態において、ロック機構7は、いわゆるパッチン錠である。ロック機構7は、フック部71と、レバー部72と、引っ掛かり部73とを有している。なお、フック部71及びレバー部72は、筐体3に取り付けられている。詳細には、フック部71及びレバー部72は、第2保護部材8、ガイド部材6を介して、筐体3に取り付けられている。このため、フック部71及びレバー部72は第1方向にスライド移動できず固定されている。引っ掛かり部73は、第1保護部材5に形成されている。このため、引っ掛かり部73は、第1保護部材5とともに第1方向にスライド移動可能である。なお、引っ掛かり部73は、第1保護部材5と一つの部材によって構成されている。
【0049】
フック部71を引っ掛かり部73に引っ掛かけ、レバー部72を第1方向の第2側に倒すことによって、ロック機構7が働き、第1保護部材5のスライド動作が規制される。レバー部72を起こすことによってフック部71と引っ掛かり部73との係合状態が解除可能となり、このフック部71と引っ掛かり部73との係合状態を解除することによって、第1保護部材5は、筐体3から離れるように第1方向の第1側にスライドすることができる(
図6参照)。
【0050】
[第2保護部材]
第2保護部材8は、第2方向に延びている。第2保護部材8は、筐体3に対して第1方向の第2側に配置されている。第2保護部材8は、上方から見て、第1方向の第2側に膨らんでいる。具体的には、第2保護部材8は、上方から見て、半環状に延びている。このため、第1保護部材5と第2保護部材8とは互いに協働して、筐体3を環状に囲むように配置されている。
【0051】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、以下の各変形例は、基本的には同時に適用することができる。
【0052】
(a)上記実施形態では、保護ケース100は、扉部4を有していたが、保護ケース100の構成はこれに限定されない。例えば、保護ケース100は、扉部4を有していなくてもよい。この場合、第1保護部材5は、開口部34を保護するように構成されている。
【0053】
(b)上記実施形態では、第1保護部材5は、第1方向に沿ってスライド可能に構成されているが、第1保護部材5の構成はこれに限定されない。例えば、第1保護部材5は、スライドせずに第1姿勢と第2姿勢との間で姿勢を切替可能に構成されていてもよい。
【0054】
(c)ガイド穴63は、上述した形状に限定されない。例えば、ガイド穴63は、
図10に示すような形状であってもよい。すなわち、第1ガイド面631と第2ガイド面632とが連続して延びていてもよい。
【0055】
(d)上記実施形態では、ガイド部材6は、筐体3とは別部材によって構成されているが、ガイド部材6の構成はこれに限定されない。例えば、ガイド部材6は筐体3の一部として構成されていてもよい。具体的には、筐体3に、ガイド穴63を直接形成してもよい。
【符号の説明】
【0056】
3 :筐体
34 :開口部
4 :扉部
5 :第1保護部材
7 :ロック機構
20 :駆動ユニット
21 :電気モータ
22 :バッテリ
100 :保護ケース