(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023168014
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】申請支援システム、ユーザー端末装置、申請支援装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20120101AFI20231116BHJP
【FI】
G06Q50/26
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022079608
(22)【出願日】2022-05-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】501379247
【氏名又は名称】日本ソフトウェアマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】弁理士法人湘洋特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奈須 永典
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC35
(57)【要約】
【課題】多様なユーザーの行政への申請書作成を支援する技術の提供を目的とする。
【解決手段】ユーザーが行政に提出する申請書の作成を支援する申請書作成支援方法を実行する申請支援システムであって、ユーザー端末装置は、行政担当者を表示するユーザー側第1モニター、申請書を表示するユーザー側第2モニター、ユーザーを撮影するユーザー側カメラ、ユーザーの音声を取得するユーザー側マイク、を有し、申請支援装置は、ユーザーの画像を表示する行政側第1モニター、申請書を表示する行政側第2モニター、行政担当者を撮影する行政側カメラ、を有し、ユーザー端末装置が、ユーザーの画像及び音声を申請支援装置に送信する撮影画像送信ステップと、申請支援装置が、ユーザーの音声に基づく記載情報の入力操作を受け付ける申請書入力ステップと、入力操作に応じたタイミングで情報をユーザー側第2モニターに表示する申請書表示ステップと、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー側に設置されるユーザー端末装置と、行政側に設置される申請支援装置と、を用いて、ユーザーが行政に提出する申請書の作成を支援する申請書作成支援方法を実行する申請支援システムであって、
前記ユーザー端末装置は、行政担当者を表示するユーザー側第1モニターと、申請書を表示するユーザー側第2モニターと、前記ユーザーを撮影するユーザー側カメラと、前記ユーザーの音声を取得するユーザー側マイクと、を有し、
前記申請支援装置は、前記ユーザー側カメラにより撮影された前記ユーザーの画像を表示する行政側第1モニターと、前記申請書を表示する行政側第2モニターと、前記ユーザー側第1モニターに表示される前記行政担当者を撮影する行政側カメラと、を有し、
前記ユーザー端末装置が、前記ユーザー側カメラを用いて撮影された前記ユーザーの画像及び前記ユーザー側マイクを用いて取得された前記ユーザーの音声を前記申請支援装置に送信する撮影画像送信ステップと、
前記申請支援装置が、前記ユーザーの音声に基づいて特定される記載情報であって、前記申請書に記載する前記記載情報の入力操作を受け付ける申請書入力ステップと、
前記ユーザー端末装置が、前記申請書入力ステップにおける入力操作に応じたタイミングで、入力された情報を前記ユーザー側第2モニターに表示する申請書表示ステップと、
を含む前記申請書作成支援方法を実行することを特徴とする、申請支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の申請支援システムであって、
前記申請書作成支援方法は、
前記申請支援装置が、前記ユーザー端末装置に入力された情報に基づいて、本人確認を終了したことを示す情報の入力操作を受け付ける本人確認ステップを含むことを特徴とする、申請支援システム。
【請求項3】
請求項2に記載の申請支援システムであって、
前記本人確認ステップにおいて、前記ユーザー側カメラに撮影された前記ユーザーの本人確認媒体が前記行政側第1モニター又は前記行政側第2モニターに表示されると、前記本人確認媒体を確認した前記行政担当者からの前記入力操作を受け付けることを特徴とする、申請支援システム。
【請求項4】
請求項3に記載の申請支援システムであって、
前記本人確認ステップは、
前記ユーザー側カメラが撮影した、前記ユーザーの画像と、前記ユーザーの写真付き本人確認媒体の画像と、を前記行政側第1モニターに表示する本人確認媒体表示ステップと、
前記ユーザーの画像及び前記写真付き本人確認媒体の画像を比較した前記行政担当者から、本人確認を終了したことを示す情報の入力操作を受け付ける確認終了ステップと、を含み、
前記確認終了ステップにおいて、前記ユーザーの画像と、前記ユーザーの写真付き本人確認媒体の画像と、を記録することを特徴とする、申請支援システム。
【請求項5】
請求項1に記載の申請支援システムであって、
前記ユーザー端末装置及び前記申請支援装置と通信可能に接続される申請管理装置が、前記申請書の種別と該種別の前記申請書の作成を受け付ける1又は複数の前記申請支援装置とを関連付けた担当情報と、前記ユーザーの申請対象の前記種別を含む申請受付情報と、を記憶しており、
前記申請書作成支援方法は、
前記ユーザーが申請する前記申請書の前記種別を前記申請受付情報に登録する種別登録ステップと、
前記ユーザーが複数の前記種別の申請を行う場合において、前記担当情報においてある前記種別と関連する前記申請支援装置が前記申請書の作成を終了したことを示す入力操作を受け付けると、前記ユーザー端末装置との接続を、前記ユーザーと前記申請受付情報において関連づけられた他の前記種別と関連する前記申請支援装置に切り替える切替ステップと、を含むことを特徴とする、申請支援システム。
【請求項6】
請求項5に記載の申請支援システムであって、
前記切替ステップにおいて、ある前記種別の前記申請書が、他の前記種別の申請書の作成完了を条件とする場合、前記条件となる前記種別の前記申請書の作成が完了するまで、前記他の種別の申請書を作成する前記申請支援装置への切り替えを抑制することを特徴とする、申請支援システム。
【請求項7】
請求項1に記載の申請支援システムであって、
前記ユーザー端末装置及び前記申請支援装置と通信可能に接続される申請管理装置が、前記申請書の種別と該種別の前記申請書の作成を受け付ける1又は複数の前記申請支援装置とを関連付けた担当情報と、前記ユーザーの申請対象の前記種別を含む申請受付情報と、を記憶しており、
前記申請書作成支援方法は、
前記申請支援装置が前記申請書の作成を完了したことを示す入力操作を受け付けると、前記申請受付情報に含まれる他の前記ユーザーの前記ユーザー端末装置と接続を切り替える切替ステップを含み、
前記切替ステップでは、待ち時間の長い前記ユーザー端末装置が優先的に前記申請支援装置と接続されるよう切替が行われることを特徴とする、申請支援システム。
【請求項8】
請求項1に記載の申請支援システムであって、
前記ユーザー端末装置は、可搬性を有し、
前記撮影画像送信ステップでは、前記ユーザー端末装置が異なる位置に運搬されることにより、異なるユーザーの画像及び音声を前記申請支援装置に送信し、
前記申請書入力ステップでは、異なるユーザーの記載情報の入力操作を受け付けることを特徴とする、申請支援システム。
【請求項9】
請求項1に記載の申請支援システムであって、
前記申請書作成支援方法は、
前記ユーザー側カメラの撮影した画像に基づいて、前記ユーザーが他の前記ユーザーと入れ替わったか否かを検知する入れ替わり検知ステップを含み、
前記入れ替わり検知ステップにおいて、前記ユーザーの入れ替わりが検知された場合、前記申請書表示ステップにおいて、前記入力された情報の前記ユーザー側第2モニターへの表示を中断することを特徴とする、申請支援システム。
【請求項10】
請求項9に記載の申請支援システムであって、
前記申請書作成支援方法は、
前記入れ替わり検知ステップにおいて、前記ユーザーの入れ替わりが検知された場合、前記申請支援装置と前記ユーザー端末装置との通話を中断し、前記ユーザー端末装置及び前記申請支援装置と通信可能に接続される受付端末装置と前記ユーザー端末装置との通話を開始する受付接続ステップを含むことを特徴とする、申請支援システム。
【請求項11】
請求項1に記載の申請支援システムであって、
前記申請書作成支援方法は、
前記ユーザーが前記ユーザー端末装置の前方に位置しているか否かを検知する着席検知ステップと、
前記ユーザーが複数の種別の申請を行う場合において、ある前記種別の前記申請書を作成する前記申請支援装置が前記申請書の作成を完了したことを示す入力操作を受け付けると、前記ユーザー端末装置との接続が、前記ユーザーが要求した他の前記種別の前記申請書を作成する前記申請支援装置に切り替わる切替ステップと、を含み、
前記切替ステップでは、前記着席検知ステップにおいて前記ユーザー端末装置の前方に位置していないと判定された前記ユーザー端末装置への接続の切替を抑制することを特徴とする、申請支援システム。
【請求項12】
ユーザー側に設置されるユーザー端末装置であって、
前記ユーザーを撮影するユーザー側カメラと、
前記ユーザーの音声を取得するユーザー側マイクと、
行政担当者をユーザー側第1モニターに表示する担当者表示部と、
申請書をユーザー側第2モニターに表示するユーザー側申請書表示部と、
行政側に設置される申請支援装置に対し、前記ユーザー側カメラを用いて撮影された前記ユーザーの画像及び前記ユーザー側マイクを用いて取得された前記ユーザーの音声を送信するユーザー側通話制御部と、を備え、
前記ユーザー側申請書表示部は、前記申請支援装置の入力操作に応じたタイミングで、入力された情報を前記ユーザー側第2モニターに表示することを特徴とする、ユーザー端末装置。
【請求項13】
行政側に設置される申請支援装置であって、
行政担当者を撮影する行政側カメラと、
前記行政担当者の音声を取得する行政側マイクと、
ユーザーの画像を行政側第1モニターに表示するユーザー表示部と、
申請書を行政側第2モニターに表示する支援側申請書表示部と、
ユーザー側に設置されるユーザー端末装置に対し、前記行政側カメラを用いて撮影された前記行政担当者の画像及び前記行政側マイクを用いて取得された前記行政担当者の音声を送信する行政側通話制御部と、
前記ユーザーの音声に基づいて特定される記載情報であって、前記申請書に記載する前記記載情報の入力操作を受け付けて前記申請書を作成する申請書作成部と、を備え、
前記行政側通話制御部は、前記入力操作に応じたタイミングで前記申請書が表示されるよう、前記記載情報を前記ユーザー端末装置に送信することを特徴とする、申請支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、申請支援システム、ユーザー端末装置、申請支援装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、行政に申請を行う場合、受付の案内員に説明を受け、必要な手続の案内をしてもらう運用がなされている。一方、PC等の電子機器の普及により、申請書の作成の効率化が望まれている。
【0003】
特許文献1に開示された窓口支援システムは、役所等の建物内に設けられており、住民が来所すると、受付端末を操作して本人確認証を撮影する。また、住民が受付端末に必要事項を入力すると、申請書が作成され、プリンターを用いて印刷される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ユーザーが電子機器を使用することができれば、申請書作成にあたり、行政側の工数の削減が期待できる。しかしながら、特に行政業務では、多様なユーザーへの対応が求められる。電子機器を使用しないユーザーへは、案内員が電子機器の操作を説明する等の対応が必要となり、時間を要するため庁舎の混雑を招く。また、ユーザーが電子機器の操作に不案内である場合に、ユーザー自身の操作を促進することは、効率的でないだけでなく、ユーザーに不快感を生じさせる可能性がある。
【0006】
特許文献1に開示された窓口支援システムは、ユーザー自身が窓口端末に必要事項を入力する必要があり、電子機器を使用しないユーザーへの対応を行うものではない。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、多様なユーザーの行政への申請書作成を支援する技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下の通りである。
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る申請支援システムは、ユーザー側に設置されるユーザー端末装置と、行政側に設置される申請支援装置と、を用いて、ユーザーが行政に提出する申請書の作成を支援する申請書作成支援方法を実行する申請支援システムであって、前記ユーザー端末装置は、行政担当者を表示するユーザー側第1モニターと、申請書を表示するユーザー側第2モニターと、前記ユーザーを撮影するユーザー側カメラと、前記ユーザーの音声を取得するユーザー側マイクと、を有し、前記申請支援装置は、前記ユーザー側カメラにより撮影された前記ユーザーの画像を表示する行政側第1モニターと、前記申請書を表示する行政側第2モニターと、前記ユーザー側第1モニターに表示される前記行政担当者を撮影する行政側カメラと、を有し、前記ユーザー端末装置が、前記ユーザー側カメラを用いて撮影された前記ユーザーの画像及び前記ユーザー側マイクを用いて取得された前記ユーザーの音声を前記申請支援装置に送信する撮影画像送信ステップと、前記申請支援装置が、前記ユーザーの音声に基づいて特定される記載情報であって、前記申請書に記載する前記記載情報の入力操作を受け付ける申請書入力ステップと、前記ユーザー端末装置が、前記申請書入力ステップにおける入力操作に応じたタイミングで、入力された情報を前記ユーザー側第2モニターに表示する申請書表示ステップと、を含む前記申請書作成支援方法を実行することを特徴とする。
【0010】
本発明の前記申請書作成支援方法は、前記申請支援装置が、前記ユーザー端末装置に入力された情報に基づいて、本人確認を終了したことを示す情報の入力操作を受け付ける本人確認ステップを含むことを特徴としてもよい。
【0011】
本発明の前記本人確認ステップにおいて、前記ユーザー側カメラに撮影された前記ユーザーの本人確認媒体が前記行政側第1モニター又は前記行政側第2モニターに表示されると、前記本人確認媒体を確認した前記行政担当者からの前記入力操作を受け付けることを特徴としてもよい。
【0012】
本発明の前記本人確認ステップは、前記ユーザー側カメラが撮影した、前記ユーザーの画像と、前記ユーザーの写真付き本人確認媒体の画像と、を前記行政側第1モニターに表示する本人確認媒体表示ステップと、前記ユーザーの画像及び前記写真付き本人確認媒体の画像を比較した前記行政担当者から、本人確認を終了したことを示す情報の入力操作を受け付ける確認終了ステップと、を含み、前記確認終了ステップにおいて、前記ユーザーの画像と、前記ユーザーの写真付き本人確認媒体の画像と、を記録することを特徴としてもよい。
【0013】
本発明の前記ユーザー端末装置及び前記申請支援装置と通信可能に接続される申請管理装置が、前記申請書の種別と該種別の前記申請書の作成を受け付ける1又は複数の前記申請支援装置とを関連付けた担当情報と、前記ユーザーの申請対象の前記種別を含む申請受付情報と、を記憶しており、前記申請書作成支援方法は、前記ユーザーが申請する前記申請書の前記種別を前記申請受付情報に登録する種別登録ステップと、前記ユーザーが複数の前記種別の申請を行う場合において、前記担当情報においてある前記種別と関連する前記申請支援装置が前記申請書の作成を終了したことを示す入力操作を受け付けると、前記ユーザー端末装置との接続を、前記ユーザーと前記申請受付情報において関連づけられた他の前記種別と関連する前記申請支援装置に切り替える切替ステップと、を含むことを特徴としてもよい。
【0014】
本発明の前記切替ステップにおいて、ある前記種別の前記申請書が、他の前記種別の申請書の作成完了を条件とする場合、前記条件となる前記種別の前記申請書の作成が完了するまで、前記他の種別の申請書を作成する前記申請支援装置への切り替えを抑制することを特徴としてもよい。
【0015】
本発明の前記ユーザー端末装置及び前記申請支援装置と通信可能に接続される申請管理装置が、前記申請書の種別と該種別の前記申請書の作成を受け付ける1又は複数の前記申請支援装置とを関連付けた担当情報と、前記ユーザーの申請対象の前記種別を含む申請受付情報と、を記憶しており、前記申請書作成支援方法は、前記申請支援装置が前記申請書の作成を完了したことを示す入力操作を受け付けると、前記申請受付情報に含まれる他の前記ユーザーの前記ユーザー端末装置と接続を切り替える切替ステップを含み、前記切替ステップでは、待ち時間の長い前記ユーザー端末装置が優先的に前記申請支援装置と接続されるよう切替が行われることを特徴としてもよい。
【0016】
本発明の前記ユーザー端末装置は、可搬性を有し、前記撮影画像送信ステップでは、前記ユーザー端末装置が異なる位置に運搬されることにより、異なるユーザーの画像及び音声を前記申請支援装置に送信し、前記申請書入力ステップでは、異なるユーザーの記載情報の入力操作を受け付けることを特徴としてもよい。
【0017】
本発明の前記申請書作成支援方法は、前記ユーザー側カメラの撮影した画像に基づいて、前記ユーザーが他の前記ユーザーと入れ替わったか否かを検知する入れ替わり検知ステップを含み、前記入れ替わり検知ステップにおいて、前記ユーザーの入れ替わりが検知された場合、前記申請書表示ステップにおいて、前記入力された情報の前記ユーザー側第2モニターへの表示を中断することを特徴としてもよい。
【0018】
本発明の前記申請書作成支援方法は、前記入れ替わり検知ステップにおいて、前記ユーザーの入れ替わりが検知された場合、前記申請支援装置と前記ユーザー端末装置との通話を中断し、前記ユーザー端末装置及び前記申請支援装置と通信可能に接続される受付端末装置と前記ユーザー端末装置との通話を開始する受付接続ステップを含むことを特徴としてもよい。
【0019】
本発明の前記申請書作成支援方法は、前記ユーザーが前記ユーザー端末装置の前方に位置しているか否かを検知する着席検知ステップと、前記ユーザーが複数の種別の申請を行う場合において、ある前記種別の前記申請書を作成する前記申請支援装置が前記申請書の作成を完了したことを示す入力操作を受け付けると、前記ユーザー端末装置との接続が、前記ユーザーが要求した他の前記種別の前記申請書を作成する前記申請支援装置に切り替わる切替ステップと、を含み、前記切替ステップでは、前記着席検知ステップにおいて前記ユーザー端末装置の前方に位置していないと判定された前記ユーザー端末装置への接続の切替を抑制することを特徴としてもよい。
【0020】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係るユーザー端末装置は、ユーザー側に設置されるユーザー端末装置であって、前記ユーザーを撮影するユーザー側カメラと、前記ユーザーの音声を取得するユーザー側マイクと、行政担当者をユーザー側第1モニターに表示する担当者表示部と、申請書をユーザー側第2モニターに表示するユーザー側申請書表示部と、行政側に設置される申請支援装置に対し、前記ユーザー側カメラを用いて撮影された前記ユーザーの画像及び前記ユーザー側マイクを用いて取得された前記ユーザーの音声を送信するユーザー側通話制御部と、を備え、前記ユーザー側申請書表示部は、前記申請支援装置の入力操作に応じたタイミングで、入力された情報を前記ユーザー側第2モニターに表示することを特徴とする。
【0021】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係る申請支援装置は、行政側に設置される申請支援装置であって、行政担当者を撮影する行政側カメラと、前記行政担当者の音声を取得する行政側マイクと、ユーザーの画像を行政側第1モニターに表示するユーザー表示部と、申請書を行政側第2モニターに表示する支援側申請書表示部と、ユーザー側に設置されるユーザー端末装置に対し、前記行政側カメラを用いて撮影された前記行政担当者の画像及び前記行政側マイクを用いて取得された前記行政担当者の音声を送信する行政側通話制御部と、前記ユーザーの音声に基づいて特定される記載情報であって、前記申請書に記載する前記記載情報の入力操作を受け付けて前記申請書を作成する申請書作成部と、を備え、前記行政側通話制御部は、前記入力操作に応じたタイミングで前記申請書が表示されるよう、前記記載情報を前記ユーザー端末装置に送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、多様なユーザーの行政への申請書作成を支援することができる。
【0023】
上記した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】申請支援システムの概要の一例を示す図である。
【
図2】申請支援システムのシステム構成の概要の一例を示す模式図である。
【
図3】申請支援システムの機能ブロック図の一例である。
【
図4】申請受付情報のデータ構造の一例を示す情報である。
【
図5】担当情報のデータ構造の一例を示す図である。
【
図6】種別情報のデータ構造の一例を示す図である。
【
図7】申請支援装置のハードウェア構成例を示す図である。
【
図8】ユーザー端末装置のハードウェア構成例を示す図である。
【
図9】申請管理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【
図10】申請受付処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図12】申請書作成処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図13】第1の変形例におけるユーザー端末装置の外観の一例を示す図である。
【
図14】第2の変形例における申請支援システムの機能ブロックの図の一例である。
【
図15】第2の変形例における申請支援装置の交代検知処理の一例を示すフローチャートである。
【
図16】切替受付処理の一例を示すフローチャートである。
【
図17】本実施形態及び従来の実施形態における行政に対する申請の概要を示す図である。
図17(A)は、本実施形態における申請の概要を示す図であり、
図17(B)は、従来の実施形態における申請の概要を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
従来、行政に申請を行う場合、ユーザーが行政の窓口に出向いて手続きを行う。ユーザーが、受付の案内員に問い合わせると、案内員は申請窓口をユーザーに伝達する。複数の申請を行う場合、ユーザーは、伝達された各窓口を移動して申請を行う。
【0026】
図17は、本実施形態及び従来の実施形態における行政に対する申請の概要を示す図である。
図17(A)は、本実施形態における申請の概要を示す図であり、
図17(B)は、従来の実施形態における申請の概要を示す図である。
図17(A)及び
図17(B)に示す例において、ユーザーSは、申請書A、申請書B、及び申請書Cを行政に提出する。
【0027】
図17(B)は、従来の実施形態として、(2)ユーザーSが窓口を移動する方式を示す。ユーザーSは、申請書Aを作成及び提出するために、担当者T1の窓口に出向く。申請書Aを提出した後、ユーザーSは、申請書Bを作成及び提出するために、担当者T2の窓口に出向く。申請書Bを提出した後、ユーザーSは、申請書Cを作成及び提出するために、担当者T3の窓口に出向く。このように、従来の実施形態では、ユーザーは各窓口に足を運ぶ必要がある。
【0028】
図17(A)は、本実施形態として、(1)職員が入れ替わる方式を示す。ユーザーSは、担当者T1との通信を介して作成された申請書Aを提出する。その後、ユーザーは、場所を移動することなく担当者T2と通信を行い、作成された申請書Bを提出する。その後、ユーザーは、同じ場所で担当者T3と通信を行い、作成された申請書Cを提出する。即ち、ユーザーは、各窓口に移動せずに複数種別の申請書を作成及び提出することができる。
【0029】
以下、図面に基づいて本発明の概要を説明する。
図1は、申請支援システム1の概要の一例を示す図である。申請支援システム1は、ユーザー側Yによる申請書Aの作成及び提出を、支援側Xが支援する。なお、
図1に示す申請支援システム1では、異なる2つの場所に位置する「支援側X1」、及び「支援側X2」により支援側Xが構成される。
【0030】
ユーザー側Yには、ユーザー端末装置20が設置される。支援側Xには、1又は複数の申請支援装置10と、受付端末装置30と、申請管理装置40と、が設置される。ユーザー側Yの有するユーザー端末装置20と、支援側Xの有する申請支援装置10と、受付端末装置30と、申請管理装置40とは、ネットワークNを介して通信可能に接続される。
【0031】
なお、
図1には、支援側X1に、3つの申請支援装置10と、1つの受付端末装置30と、1つの申請管理装置40と、が設置され、支援側X2に、1つの申請支援装置10が設置されている。このように、本実施形態の申請支援システム1では、申請支援装置10、受付端末装置30、及び申請管理装置40が互いに異なる場所に設置されていてもよい。
【0032】
ユーザー端末装置20と受付端末装置30とは、少なくとも音声通話が可能である。また、ユーザー端末装置20と申請支援装置10とは、画像通話が可能である。ユーザー端末装置20の電源がONになると、ユーザー端末装置20と受付端末装置30とで音声通話が開始される。ユーザーSがユーザー端末装置20に発話すると、ユーザー端末装置20の有するマイクにより音声が収音され、受付端末装置30の有する図示しないスピーカーからユーザーSの音声が出力される。また、受付端末装置30を操作する案内員Uの発話が、ユーザー端末装置20のスピーカーから出力される。なお、ユーザー端末装置20と受付端末装置30との通話は、各々の顔画像を互いに表示する画像通話であってもよい。
【0033】
案内員Uは、音声通話を介してユーザーSから行政への申請の種別をヒアリングする。案内員Uが、種別を特定して受付端末装置30に入力すると、申請管理装置40に種別が登録される。申請管理装置40は、登録された種別に基づいて、各担当者Tに申請を割り当てる。
【0034】
申請を行う際、ユーザー端末装置20と、担当者Tにより操作される申請支援装置10とで画像通話が行われる。担当者Tは、画像通話を介してユーザーSから申請書Aに記載する記載情報を聞き取り、申請書フォーマットに入力する。記載情報が入力された申請書Aは、入力に応じたタイミングでユーザー端末装置20に表示される。ユーザーSは、担当者Tの顔画像を見ながら必要事項を発話するとともに、作成される申請書Aを確認することができる。即ち、ユーザーSがタイピングなどの入力操作を行わずとも、必要な事項の記載された申請書Aが作成される。作成された申請書AはユーザーSに対して表示されるため、誤った情報が記載されるのを防ぐことができる。
【0035】
なお、ユーザー端末装置20は、行政機関の庁舎内に設置されてもよいし、ユーザーSの自宅に設置されてもよいし、複数のユーザーSが利用可能な施設等(公民館や介護施設など)に設置されてもよい。庁舎内に設置することで、各窓口の混雑が緩和されるだけでなく、必要に応じた案内員U及び担当者Tのサポートを受けることができる。ユーザーSの自宅や施設等に設置されることで、ユーザーSが行政機関の庁舎に出向かずとも申請が可能となるため、ユーザーSの負担が軽減される。
【0036】
また、申請支援装置10は行政機関の庁舎内に設置されてもよいし、行政機関の庁舎外に設置されてもよい。例えば、庁舎外からリモート勤務で就労する行政機関の職員が担当者Tとして申請支援装置10を操作してもよい。また、行政機関を退職した元職員や、有期契約による従業員が、担当者Tとして申請支援装置10を操作してもよい。
【0037】
図2は、申請支援システム1のシステム構成の概要の一例を示す模式図である。支援側Xは、担当者Tにより操作される申請支援装置10を有する。申請支援装置10は、支援側第1モニター161と、支援側第2モニター162と、支援側スピーカー163と、支援側カメラ164と、支援側マイク165と、キーボード166と、を有する。
【0038】
支援側第1モニター161には、申請を行うユーザーSの顔画像が表示される。支援側第2モニター162には、申請書Aが表示される。支援側スピーカー163は、申請を行うユーザーSの音声を出力する。支援側カメラ164は、担当者Tの顔画像を撮影する。支援側マイク165は、担当者Tの音声を収音する。キーボード166は、担当者Tからの入力操作を受け付ける。
【0039】
担当者Tは、支援側第1モニター161に表示されたユーザーSと画像通話を行い、ユーザーSから申請内容をヒアリングし、キーボード166を用いて申請書フォーマットに記載情報を入力する。入力された情報は、支援側第2モニター162の申請書A内に表示される。
【0040】
ユーザー側Yは、ユーザーSの画像を撮影するユーザー端末装置20を有する。ユーザー端末装置20は、ユーザー側第1モニター261と、ユーザー側第2モニター262と、ユーザー側スピーカー263と、ユーザー側カメラ264と、ユーザー側マイク265と、読取装置266と、電源ボタン267と、を有する。
【0041】
ユーザー側第1モニター261には、画像通話の相手方である担当者Tの顔画像が表示される。表示される顔画像は、支援側カメラ164により撮影される画像である。ユーザー側第2モニター262には、申請書Aが表示される。ユーザー側スピーカー263は、担当者Tの音声を出力する。ユーザー側カメラ264は、ユーザーSの顔画像を撮影する。なお、ユーザー側カメラ264により撮影された顔画像は、申請支援装置10の支援側第1モニター161に表示される。
【0042】
ユーザー側マイク265は、ユーザーSの音声を収音する。読取装置266は、例えばマイナンバーカードなど、ユーザーSの本人確認に使用する媒体の読み取りが可能な装置であって、必要に応じて提示されるユーザーSの本人確認媒体を読み取る。なお、申請支援装置10は、無線通信を行うための図示しない通信アンテナを有していてもよい。
【0043】
担当者Tにより、申請書Aに対する記載情報の入力操作が行われると、入力操作に応じたタイミングで、支援側第2モニター162及びユーザー側第2モニター262に表示された申請書Aに記載情報が表示される。ユーザーSは、ユーザー側第2モニター262を参照することで、担当者Tにより入力された記載事項に誤りがあるか否かを確認することができる。
【0044】
なお、本実施形態において、申請支援装置10は支援側第1モニター161及び支援側第2モニター162を有し、ユーザー端末装置20はユーザー側第1モニター261及びユーザー側第2モニター262を有する。しかしながら、申請支援装置10は1つのモニターを有し、モニター内の表示を分割して、ユーザーSの顔画像と申請書Aとを表示してもよい。同様に、ユーザー端末装置20は1つのモニターを有し、モニター内の表示を分割して、担当者Tの顔画像と申請書Aとを表示してもよい。
【0045】
図3は、申請支援システム1の機能ブロック図の一例である。本図に示す申請支援システム1では、申請支援装置10と、ユーザー端末装置20と、受付端末装置30と、申請管理装置40と、が各々1つずつネットワークNに接続されているが、申請支援システム1が有する各装置の数は、本例に限定されない。
【0046】
申請支援装置10は、担当者Tにより操作される装置であって、例えばPC(Personal Computer)、スマートフォン、又はタブレット等の情報処理装置である。申請支援装置10は、処理部110と、入力部120と、出力部130と、通信部140と、を備える。処理部110は、申請支援装置10の全体を統括的に制御する。入力部120は、後述する入力IF(Interface)15を介して接続された各入力装置から、情報の入力を受け付ける。出力部130は、後述する出力IF14を介して接続された出力装置を介して、情報の出力を行う。通信部140は、通信可能に接続された他の装置との情報の送信及び受信を仲介する。
【0047】
処理部110は、ユーザー表示部111と、支援側申請書表示部112と、申請書作成部113と、支援側通話制御部114と、本人確認部115と、を備える。ユーザー表示部111は、支援側第1モニター161にユーザーSの顔画像を表示する。支援側申請書表示部112は、支援側第2モニター162に申請書を表示する。支援側申請書表示部112は、キーボード166を介して記載情報が入力されると、入力操作に応じたタイミングで、支援側第2モニター162に表示された申請書に対して記載情報が記入されるよう表示する。
【0048】
申請書作成部113は、少なくともユーザーSの音声に基づいて特定される記載情報であって、申請書に記載する記載情報の入力操作を受け付ける。より具体的には、担当者Tが、ユーザー端末装置20から送信されたユーザーSの顔画像及び音声データに基づいて記載情報を認識すると、申請書作成部113は、担当者Tによる記載情報の入力操作を受け付ける。申請書作成部113は、担当者Tから入力された記載情報を用いて、申請書を作成する。申請書作成部113は、記載情報が記載された申請書を申請管理装置40に登録する。申請書作成部113は、申請支援装置10の有する図示しない記憶部に申請書を登録してもよい。
【0049】
支援側通話制御部114は、ネットワークNを介して接続される他の装置との画像通話を制御する。支援側通話制御部114は、支援側カメラ164を用いて担当者Tの顔画像を取得する。また、支援側通話制御部114は、支援側マイク165を用いて担当者Tの音声を取得する。支援側通話制御部114は、担当者Tの顔画像及び音声を、通話相手のユーザー端末装置20に送信する。なお、支援側通話制御部114は、例えば申請支援装置10に予めインストールされた画像通話プログラムを用いて、画像通話を実現する。
【0050】
本人確認部115は、作成する申請書が、本人確認が必要な種別であるか否かを判定する。本人確認部115は、本人確認が必要な種別の申請書を作成する際、本人確認が既に終了しているか否かを判定する。また、本人確認部115は、本人確認が終了したことを示す入力操作を受け付ける。
【0051】
例えば、ユーザーSが本人確認媒体をユーザー側カメラ264に映り込むよう提示すると、撮影された画像がユーザー端末装置20から申請支援装置10に送信され、支援側第1モニター161又は支援側第2モニター162に表示される。本人確認部115は、本人確認媒体を参照した担当者Tから、本人確認が終了したことを示す入力操作を受け付ける。本人確認部115は、当該入力操作を受け付けると、ユーザー側カメラ264により撮影されたユーザーの画像と、本人確認媒体の画像とを申請管理装置40に送信して記録させる。本人確認部115は、撮影されたユーザーの画像と、本人確認媒体の画像とを、申請支援装置10の有する図示しない記憶部に記録してもよい。
【0052】
他の例として、本人確認部115は、ユーザー端末装置20の読取装置266により読み取られた本人確認媒体のデータを用いて、予め記憶された認証情報との照合を行うことにより、申請を受け付けるユーザーSの本人確認を行うものであってもよい。
【0053】
ユーザー端末装置20は、ユーザー側Yに設置される装置であって、例えばPC、スマートフォン、又はタブレット等の情報処理装置である。ユーザー端末装置20は、処理部210と、入力部220と、出力部230と、通信部240と、を備える。処理部210は、ユーザー端末装置20の全体を統括的に制御する。入力部220は、後述する入力IF25を介して接続された各入力装置から、情報の入力を受け付ける。出力部230は、後述する出力IF24を介して接続された出力装置を介して、情報の出力を行う。通信部240は、通信可能に接続された他の装置との情報の送信及び受信を仲介する。
【0054】
処理部210は、担当者表示部211と、ユーザー側申請書表示部212と、ユーザー側通話制御部213と、本人確認要求部214と、を備える。担当者表示部211は、ユーザー側第1モニター261に担当者Tの顔画像を表示する。ユーザー側申請書表示部212は、ユーザー側第2モニター262に申請書を表示する。ユーザー側申請書表示部212は、申請支援装置10への入力操作に応じたタイミングで、入力された記載情報をユーザー側第2モニター262内の申請書に表示する。
【0055】
ユーザー側通話制御部213は、ネットワークNを介して接続される他の装置との画像通話を制御する。ユーザー側通話制御部213は、ユーザー側カメラ264を用いてユーザーSの顔画像を取得する。また、ユーザー側通話制御部213は、ユーザー側マイク265を用いてユーザーSの音声を取得する。ユーザー側通話制御部213は、ユーザーSの顔画像及び音声を、申請支援装置10や受付端末装置30に送信する。なお、ユーザー側通話制御部213は、申請支援装置10の支援側通話制御部114と同様に、例えばユーザー端末装置20に予めインストールされた画像通話プログラムを用いて、画像通話を実現する。
【0056】
本人確認要求部214は、ユーザーSに対し、本人確認媒体の入力操作を行うメッセージを表示する。本人確認要求部214は、本人確認媒体のデータを取得し、申請支援装置10に送信する。本人確認要求部214は、ユーザー側カメラ264に本人確認媒体を撮影させることで、本人確認媒体のデータを取得してもよいし、読取装置266により本人確認媒体を読み取らせることで、本人確認媒体のデータを取得してもよい。
【0057】
受付端末装置30は、案内員Uにより操作される装置であって、例えばPC、スマートフォン、又はタブレット等の情報処理装置である。受付端末装置30は、処理部310と、入力部320と、出力部330と、通信部340と、を備える。処理部310は、受付端末装置30の全体を統括的に制御する。入力部320は、後述する入力IF35を介して接続された各入力装置から、情報の入力を受け付ける。出力部330は、後述する出力IF34を介して接続された出力装置を介して、情報の出力を行う。通信部340は、通信可能に接続された他の装置との情報の送信及び受信を仲介する。
【0058】
処理部310は、種別判定部311と、受付側通話制御部312を備える。種別判定部311は、ユーザーSが申請を行う申請書の種別を判定する。種別判定部311は、例えばユーザーSの音声を聞いた案内員Uの入力操作に応じて、申請書の種別を判定する。受付側通話制御部312は、ネットワークNを介して接続される他の装置との画像通話を制御する。受付側通話制御部312は、ユーザー側カメラ264を用いてユーザーSの顔画像を取得する。
【0059】
また、受付側通話制御部312は、図示しないマイクを用いて案内員Uの音声を取得し、ユーザー端末装置20に送信する。受付側通話制御部312は、図示しないカメラを用いて案内員Uの顔画像を取得し、ユーザー端末装置20に送信してもよい。なお、受付側通話制御部312は、申請支援装置10の支援側通話制御部114と同様に、例えば受付端末装置30に予めインストールされた画像通話プログラムを用いて、画像通話を実現する。付言すれば、受付側通話制御部312は、ユーザー端末装置20との間で音声による通話を実現すればよく、画像を用いた通話を行わなくてもよい。
【0060】
付言すれば、受付端末装置30は、案内員Uの入力操作を必要とせず、自動音声通話によりユーザーSが申請を希望する申請書の種別を判定してもよい。その場合、種別判定部311は、予め蓄積された音声であって、ユーザーSに種別を問い合わせる音声をユーザー端末装置20に送信し、ユーザーSからの応答を受信する。種別判定部311は、ユーザーSの音声を解析することにより、種別を判定する。
【0061】
申請管理装置40は、申請を受け付ける行政機関により管理される装置であって、例えばサーバー装置、PC、スマートフォン、又はタブレット等の情報処理装置である。申請管理装置40は、処理部410と、記憶部420と、入力部430と、出力部440と、通信部450と、を備える。処理部410は、申請管理装置40の全体を統括的に制御する。記憶部420は、処理部410による処理に必要な情報を記憶する。入力部430は、申請管理装置40の備える図示しない入力IFを介して接続された各入力装置から、情報の入力を受け付ける。出力部440は、申請管理装置40の備える図示しない出力IFを介して接続された出力装置を介して、情報の出力を行う。通信部450は、通信可能に接続された他の装置との情報の送信及び受信を仲介する。
【0062】
処理部410は、申請受付部411と、切替制御部412と、を備える。申請受付部411は、ユーザーSが申請する申請書の種別を、後述の申請受付情報421に登録する。切替制御部412は、ユーザー端末装置20と、申請支援装置10又は受付端末装置30と、の接続を切り替える。例えば、切替制御部412は、ユーザーSが複数の種別の申請を行う場合において、申請支援装置10から、ある種別の申請書の作成が終了したことを示す情報を受信すると、ユーザー端末装置20と申請支援装置10との接続を、他の種別の申請書を作成する申請支援装置10に切り替える。
【0063】
より具体的には、申請支援装置10から、申請書の作成が終了したことを示す情報を受信すると、切替制御部412は、申請受付情報421を更新する。切替制御部412は、他の申請支援装置10に対し、ユーザーSが他に作成を希望する種別の申請書を割り当てるため、ユーザー端末装置20を特定する情報を送信する。また、切替制御部412は、ユーザー端末装置20に当該申請支援装置10を示す情報を送信する。その結果、ユーザー端末装置20と申請支援装置10とで、次に作成する種別の申請書に関する画像通話が実行される。
【0064】
また、切替制御部412は、ユーザー端末装置20と申請支援装置10との接続を行う際に、申請支援装置10による申請書の作成の条件を満たすか否かを判定する。例えば、切替制御部412は、ある種別の申請書が、他の種別の申請書の作成を条件とする場合、条件となる申請書の作成が終了するまで、他の種別の申請書を作成する申請支援装置10への切り替えを抑制する。また、切替制御部412は、申請を待つ複数のユーザーSが存在する場合に、待ち時間の長いユーザー端末装置20が優先的に申請支援装置10に接続されるよう、切替を制御する。
【0065】
記憶部420は、申請受付情報421と、担当情報422と、種別情報423と、本人確認情報424と、を記憶している。申請受付情報421は、ユーザーSが申請の対象とする申請書の種別を含む情報である。担当情報422は、申請書の種別と、該種別の申請書の作成を受け付ける1又は複数の申請支援装置10と、を関連付けた情報である。種別情報423は、申請書の種別と、当該種別の申請書の作成の条件とを関連付けた情報である。本人確認情報424は、申請を行うユーザーSが本人確認を終了したか否かを示す情報である。例えば本人確認情報424は、受付端末装置30が受付を行ったユーザーSを特定する情報と、当該日に本人確認を終了したか否かを示す情報と、が関連付けられた情報である。また、本人確認情報424は、ユーザー側カメラ264により撮影されたユーザーの画像と、本人確認媒体の画像とを含んでいてもよい。
【0066】
図4は、申請受付情報421のデータ構造の一例を示す情報である。受付端末装置30が行う受付処理毎に、申請受付情報421のレコードが1つ生成される。申請受付情報421は、受付番号421aと、受付時刻421bと、1又は複数の申請情報421cと、を含む。
図4に示す申請受付情報421は、3つの申請情報421cである申請情報421c1・421c2・421c3を含む。
【0067】
受付番号421aは、受付端末装置30の受付処理を特定する識別情報である。受付時刻421bは、受付端末装置30が受付を行った時刻を示す。申請情報421cは、受付処理においてユーザーSが申請を希望する種別に関する情報であって、種別421caと、終了時刻421cbとを含む。種別421caは、ユーザーSから受け付けた申請書の種別を示す情報である。終了時刻421cbは、種別421caにより特定される種別の申請書の作成が終了した時刻を示す情報である。なお、申請書が作成中である場合、終了時刻421cbには、作成中であることを示す情報が含まれる。付言すれば、申請書が作成中である場合、終了時刻421cbには、申請書を作成している申請支援装置10を特定する情報が含まれていてもよい。
【0068】
図4に示す例において、最上位のレコードは、受付番号421aが「001」であり、受付時刻421bが「10:12:24」であり、3つの申請情報421c1、421c2、421c3を含んでいる。これは、受付番号421aが「001」である受付処理を、受付時刻421bの「10:12:24」である時刻に受け付けており、当該受付処理が3つの種別の申請に関する受付処理であることを示している。
【0069】
また、申請情報421c1は、種別421caが「A」であり、終了時刻421cbが「10:26:50」である。これは、「A」の種別の申請書の作成が、「10:26:50」に終了したことを示す。また、申請情報421c2は、種別421caが「B」であり、終了時刻421cbが「10:47:28」である。これは、「B」の種別の申請書の作成が、「10:47:28」に終了したことを示す。また、申請情報421c3は、種別421caが「C」であり、終了時刻421cbが「b032」である。本例において、「b032」は、ある申請支援装置10を特定する情報である。本レコードは、「C」の種別の申請書を、「b032」により特定される申請支援装置10が作成している最中であることを示している。
【0070】
図5は、担当情報422のデータ構造の一例を示す図である。担当情報422は、申請支援装置番号422aと、種別422bと、を含む。申請支援装置番号422aは、申請支援装置10を特定する識別情報である。種別422bは、申請支援装置番号422aにより特定される申請支援装置10を操作する担当者Tが作成することのできる申請書の種別を特定する情報である。
【0071】
図6は、種別情報423のデータ構造の一例を示す図である。種別情報423は、種別423aと、名称423bと、関連種別423cと、本人確認要否423dと、を含む。種別423aは、支援側Xが受け付けることのできる申請書の種別を特定する情報である。名称423bは、申請書の種別の名称を示す情報である。関連種別423cは、種別423aにより特定される種別の申請書が、他の申請書の作成終了を条件に作成される場合における、当該他の申請書の種別を特定する情報である。即ち、関連種別423cにより特定される種別の申請書の作成が終了している場合に限り、関連する種別423aにより特定される種別の申請書の作成が可能となる。
【0072】
本人確認要否423dは、種別423aにより特定される種別の申請書を作成する際、本人確認を必要とするか否かを示す情報である。例えば、本人確認要否423dが「1」である場合、本人確認が必要であり、本人確認要否423dが「0」である場合、本人確認を必要としない。
【0073】
なお、本実施形態では、種別情報423は、申請書の作成開始の条件を含むものであり、関連種別423cに係る種別の申請書の作成終了が、種別423aの申請書の作成開始の条件である。しかしながら、種別情報423に含まれる、申請書の作成開始の条件は、関連種別の申請書の作成終了に限定されない。例えば、関連種別423cは、申請書の作成開始の条件として、ある種別の申請における特定の選択肢の選択等を含んでいてもよい。
【0074】
図7は、申請支援装置10のハードウェア構成例を示す図である。申請支援装置10は、演算装置11と、メモリ12と、外部記憶装置13と、出力IF14と、入力IF15と、通信IF16とを備え、各構成要素はバスにより接続されている。また、申請支援装置10は、出力IF14に接続される支援側第1モニター161と、支援側第2モニター162と、支援側スピーカー163とを備え、入力IF15に接続される支援側カメラ164と、支援側マイク165と、キーボード166とを備える。
【0075】
演算装置11はCPU(Central Processing Unit)等の演算装置であり、メモリ12又は外部記憶装置13に記録されたプログラムに従って処理を実行する。申請支援装置10では、メモリ12又は外部記憶装置13上に読み出されたプログラムに従って動作する演算装置11により処理が行われる。処理部110を構成する各処理部は、演算装置11がプログラムを実行することにより各々の機能を実現する。
【0076】
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)又はフラッシュメモリ等の記憶装置であり、プログラムやデータが一時的に読み出される記憶エリアとして機能する。外部記憶装置13は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、CD-R(Compact Disc- Recordable)、DVD-RAM(Digital Versatile Disk-Random Access Memory)等の書き込み及び読み出し可能な記憶メディア及び記憶メディア駆動装置等である。
【0077】
出力IF14は、申請支援装置10に内蔵又は接続された出力装置に対して情報を出力するためのインターフェイスであり、支援側第1モニター161、支援側第2モニター162、支援側スピーカー163のほか、図示しないプリンター等の出力装置が接続されていてもよい。入力IF15は、操作者からの入力操作を受け付けるためのインターフェイスであり、支援側カメラ164と、支援側マイク165と、キーボード166とのほか、タッチパネル等の入力装置が接続されていてもよい。
【0078】
通信IF16は、申請支援装置10をネットワークN及びバスに接続するためのインターフェイスであって、例えばLAN(Local Area Network)カード等の通信デバイスが接続される。通信部140は、通信IF16によりその機能が実現される。なお、申請支援装置10は、図示しない記憶媒体駆動装置を有し、可搬性のメディアから情報を入出力してもよい。
【0079】
支援側第1モニター161、及び支援側第2モニター162は、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ等の表示装置である。支援側第1モニター161、又は支援側第2モニター162は、入力操作を受け付けるタッチパネルディスプレイであってもよい。支援側スピーカー163は、音声を出力する装置である。
【0080】
支援側カメラ164は、担当者Tの顔画像を取得するカメラである。支援側マイク165は、担当者Tの音声を収音する音声入力装置である。キーボード166は、担当者Tからの入力操作を受け付ける入力デバイスである。なお、申請支援装置10の有する入力デバイスは、キーボード166に限定されず、先述のタッチパネルディスプレイや、ポインティングデバイス等であってもよいし、これらを併用してもよい。
【0081】
図8は、ユーザー端末装置20のハードウェア構成例を示す図である。ユーザー端末装置20は、演算装置21と、メモリ22と、外部記憶装置23と、出力IF24と、入力IF25と、通信IF26とを備え、各構成要素はバスにより接続されている。演算装置21、メモリ22、外部記憶装置23、出力IF24、入力IF25、及び通信IF26は、各々
図7に示す申請支援装置10の演算装置11、メモリ12、外部記憶装置13、出力IF14、入力IF15、及び通信IF16と同様の機能を有するため、説明を省略する。
【0082】
また、ユーザー端末装置20は、出力IF24に接続されるユーザー側第1モニター261と、ユーザー側第2モニター262と、ユーザー側スピーカー263とを備え、入力IF25に接続されるユーザー側カメラ264と、ユーザー側マイク265と、読取装置266とを備える。
【0083】
ユーザー側第1モニター261、及び支援側第2モニター162は、
図7に示す申請支援装置10の支援側第1モニター161及び支援側第2モニター162と同様に、OLEDディスプレイ等の表示装置であって、入力操作を受け付けるタッチパネルディスプレイであってもよい。ユーザー側スピーカー263は、音声を出力する装置である。
【0084】
ユーザー側カメラ264は、ユーザーSの顔画像を取得するカメラである。ユーザー側マイク265は、ユーザーSの音声を収音する音声入力装置である。読取装置266は、ユーザーSの有する本人確認媒体を読み取る装置である。読取装置266は、本人確認媒体を読み取ることのできる機器であればよく、専用機器であってもよいし、他の用途についても使用可能な汎用機器であってもよい。また、ユーザー端末装置20の有する入力デバイスは、
図8に示す例に限定されず、他の入力デバイスが入力IF25に接続されていてもよい。
【0085】
図9は、申請管理装置40のハードウェア構成例を示す図である。申請管理装置40は、演算装置31と、メモリ32と、外部記憶装置33と、出力IF34と、入力IF35と、通信IF36とを備え、各構成要素はバスにより接続されている。演算装置31、メモリ32、外部記憶装置33、出力IF34、入力IF35、及び通信IF36は、各々
図7に示す申請支援装置10の演算装置11、メモリ12、外部記憶装置13、出力IF14、入力IF15、及び通信IF16と同様の機能を有するため、説明を省略する。なお、記憶部420は、メモリ32又は外部記憶装置33によりその機能が実現される。なお、記憶部420は、通信IF36を介して接続される記憶装置によってその機能が実現されてもよい。
【0086】
申請管理装置40の出力IF34は、図示しないモニターやスピーカーを接続し、情報の出力を仲介することができる。入力IF35は、図示しない入力デバイスを接続し、情報の入力を仲介することができる。
【0087】
受付端末装置30のハードウェア構成は、申請管理装置40と同様であるため、説明を省略する。
【0088】
図10は、申請受付処理の一例を示すシーケンス図である。本図の処理開始前に、受付端末装置30及び申請管理装置40には電源が投入され、申請の受付が可能な状態となっている。
【0089】
まず、ユーザー端末装置20は、電源ボタン267の操作を受け付ける(ステップS11)。ユーザー端末装置20の電源ボタン267が操作され、電源が投入される。
【0090】
次に、ユーザー端末装置20のユーザー側通話制御部213は、受付端末装置30との間で通話を開始する(ステップS12)。具体的には、ユーザー側通話制御部213は、予め登録された受付端末装置30のアドレスに対し、接続要求を示す信号を送信する。受付端末装置30の受付側通話制御部312が、接続要求に応答することにより、ユーザー端末装置20と受付端末装置30とで通話が開始する。なお、当該通話は、ユーザーSの顔画像及び案内員Uの顔画像を相互に相手方に送信する画像通話であってもよいし、顔画像を送信せずに音声を相互に相手方に送信する音声通話であってもよい。
【0091】
次に、受付端末装置30の種別判定部311は、種別の入力を受け付ける(ステップS13)。具体的には、案内員UがユーザーSとの通話を介して、申請を希望する種別を聞き取ると、受付端末装置30に入力する。種別判定部311は、入力された申請書の種別を、申請管理装置40に送信する。なお、先述したように、種別判定部311は、ユーザー端末装置20に予め定められた音声を送信し、応答として受信したユーザーSの音声を解析することにより、種別を特定してもよい。
【0092】
次に、申請管理装置40の申請受付部411は、申請受付情報421に登録する(ステップS14)。具体的には、申請受付部411は、申請受付情報421に新たなレコードを生成して受付番号421aを付与し、現在時刻を受付時刻421bに関連付ける。申請受付部411は、入力された1又は複数の種別を、申請情報421cの種別421caに含める。その後、各装置の処理部210・310・410は、本シーケンス図の処理を終了する。
【0093】
図11は、キュー割当処理の一例を示す図である。本処理は、申請管理装置40において、例えば定期的に実行される。
【0094】
まず、切替制御部412は、申請書作成中でない申請支援装置10を特定する(ステップS21)。具体的には、切替制御部412は、申請受付情報421の終了時刻421cbを参照し、申請書を作成中である申請受付情報421を特定し、担当情報422の申請支援装置番号422aと比較することにより、申請書を作成中でない申請支援装置10を1つ特定する。なお、申請管理装置40は、申請書を作成中である申請支援装置10を特定可能な情報を記憶部420に別途記憶させ、当該情報を参照することにより、申請書を作成中でない申請支援装置10を特定してもよい。
【0095】
なお、切替制御部412は、申請書を作成中でない申請支援装置10がない場合、本フローチャートの処理を終了する。また、切替制御部412は、申請書を作成中でない申請支援装置10が複数ある場合、各々の申請支援装置10について、ステップS22以降の処理を実行する。
【0096】
次に、切替制御部412は、作成可能な申請書の種別を抽出する(ステップS22)。具体的には、切替制御部412は、担当情報422を参照し、ステップS21で特定した申請支援装置番号422aと関連する1又は複数の種別422bを抽出する。
【0097】
次に、切替制御部412は、抽出した種別を申し込み、かつ作成待ちのユーザーSを抽出する(ステップS23)。具体的には、切替制御部412は、申請受付情報421の終了時刻421cbを参照し、作成中であることを示す情報を含まないレコードを、作成待ちのユーザーSを示すレコードとして抽出する。切替制御部412は、抽出したレコードのうち、ステップS22で抽出した種別を種別421caに含み、当該種別421caと関連する終了時刻421cbに、終了時刻を含まない1又は複数のレコードを抽出する。なお、当該種別421ca及び終了時刻421cbの組み合わせを、作成候補の申請情報421cとして説明する。抽出したレコードは、1又は複数の、作成候補の申請情報421cを含む。
【0098】
なお、切替制御部412は、抽出した種別を申し込み、かつ作成待ちのユーザーSがいない場合、本フローチャートの処理を終了する。
【0099】
次に、切替制御部412は、まだ特定していないユーザーSの中で、最も待ち時間の長いユーザーSを特定する(ステップS24)。具体的には、切替制御部412は、ステップS23で抽出した各レコードについて、最も新しい終了時刻421cbを特定する。切替制御部412は、各レコードについて特定された終了時刻421cbを比較し、終了時刻421cbが最も古い時刻であるレコードを、最も待ち時間の長いユーザーSのレコードとして特定する。
【0100】
次に、切替制御部412は、作成可能な種別のうち、まだ特定していない1つの種別を特定する(ステップS25)。具体的には、切替制御部412は、ステップS24で特定したレコードに含まれる、1又は複数の作成候補の申請情報421cのうち、1つの申請情報421cを特定する。切替制御部412は、特定した申請情報421cに含まれる種別421caを特定する。
【0101】
次に、切替制御部412は、条件となる関連種別があるか否かを判定する(ステップS26)。具体的には、切替制御部412は、種別情報423を参照し、ステップS25で特定した種別423aと関連する関連種別423cがあるか否かを判定する。関連種別423cがある場合に、条件となる関連種別があるとして取り扱われる。
【0102】
切替制御部412が、条件となる関連種別がないと判定する場合(ステップS26で「NO」の場合)、切替制御部412は、処理をステップS29に移行する。
【0103】
切替制御部412が、条件となる関連種別があると判定する場合(ステップS26で「YES」の場合)、切替制御部412は、関連種別を特定する(ステップS27)。具体的には、切替制御部412は、ステップS26で判定に用いた関連種別423cを特定する。
【0104】
次に、切替制御部412は、関連種別の申請書の作成が終了しているか否かを判定する(ステップS28)。具体的には、ステップS24で特定した申請受付情報421のレコードを参照し、ステップS27で特定した種別を種別421caに含み、かつ当該種別421caと対応する終了時刻421cbに終了時刻が含まれる場合に、関連種別の申請書の作成が終了していると判定する。
【0105】
なお、本実施形態では、同じタイミングで受付を行った複数の種別に関し、関連種別の申請書の作成が終了したか否かを判定する。しかしながら、異なるタイミングで受け付けた複数の種別に関し、関連種別の申請書の作成が終了しているか否かを判定してもよい。この場合、申請管理装置40は、ユーザーSを特定する情報と、作成が終了した申請書の種別とを関連付けた図示しない履歴情報を参照し、申請受付情報421に係る受付を行ったユーザーSが、関連種別の申請書の作成を完了しているか否かを判定することができる。
【0106】
切替制御部412が、関連種別の申請書の作成が終了していると判定する場合(ステップS28で「YES」の場合)、又は、ステップS26において、切替制御部412が、条件となる関連種別がないと判定する場合(ステップS26で「NO」の場合)、切替制御部412は、対応可否要求を示す情報を送信する(ステップS29)。具体的には、切替制御部412は、ステップS24で特定されたユーザーSのユーザー端末装置20に対し、対応可能か否かを問い合わせる情報を送信する。なお、対応可否要求には、ステップS21において特定された申請支援装置10を示す情報が含まれる。
【0107】
なお、ユーザー端末装置20が、対応可否要求を示す情報を受信すると、処理部210は対応可否を問い合わせる画面をユーザー側第1モニター261に表示するとともに、対応可否を問い合わせる音声を出力することができる。処理部210は、例えばユーザー側マイク265を用いて対応可否を示す音声を取得し、申請管理装置40に送信する。
【0108】
次に、切替制御部412は、所定時間内に、対応可能である応答を受信したか否かを判定する(ステップS30)。具体的には、切替制御部412は、ステップS29で送信した対応可否要求の応答として、所定時間内に、ユーザー端末装置20から対応可能であることを示す応答を受信したか否かを判定する。
【0109】
切替制御部412が、所定時間内に、対応可能である応答を受信しないと判定する場合(ステップS30で「NO」の場合)、即ち、切替制御部412が、所定時間内に応答を受信しないか、又は受信した応答が、対応不可能であることを示す応答であった場合、処理をステップS24に移行する。即ち、まだ特定していないユーザーSが次に特定される。なお、切替制御部412は、特定していないユーザーSがいない場合、本フローチャートの処理をステップS24に移行せず、終了する。
【0110】
切替制御部412が、所定時間内に、対応可能である応答を受信したと判定する場合(ステップS30で「YES」の場合)、切替制御部412は、申請支援装置10に通知する(ステップS31)。具体的には、切替制御部412は、ステップS24において特定したユーザーSのユーザー端末装置20を特定する情報と、ステップS25で特定した種別とを含む通知を作成する。切替制御部412は、ステップS21で特定した申請支援装置10に対し、作成した通知を送信する。その後、切替制御部412は本フローチャートの処理を終了する。
【0111】
切替制御部412が、関連種別の申請書の作成が終了していないと判定する場合(ステップS28で「NO」の場合)、切替制御部412は、まだ特定していない種別があるか否かを判定する(ステップS32)。具体的には、切替制御部412は、ステップS24で特定したレコードに含まれる、1又は複数の作成候補の申請情報421cのうち、まだ特定していない種別421caがあるか否かを判定する。
【0112】
切替制御部412が、まだ特定していない種別があると判定する場合(ステップS32で「YES」の場合)、切替制御部412は、処理をステップS25に移行する。即ち、切替制御部412は、ステップS25において、まだ特定していない種別を特定する。
【0113】
切替制御部412が、まだ特定していない種別がないと判定する場合(ステップS32で「NO」の場合)、切替制御部412は、まだ特定していないユーザーSがあるか否かを判定する(ステップS33)。具体的には、切替制御部412は、ステップS23で抽出したユーザーSのうち、まだ特定していないユーザーSがあるか否かを判定する。
【0114】
切替制御部412が、まだ特定していないユーザーSがあると判定する場合(ステップS33で「YES」の場合)、切替制御部412は、処理をステップS24に移行する。即ち、切替制御部412は、ステップS24において、まだ特定していないユーザーSの中で、次に待ち時間の長いユーザーSを特定する。
【0115】
切替制御部412が、まだ特定していないユーザーSがないと判定する場合(ステップS33で「NO」の場合)、切替制御部412は本フローチャートの処理を終了する。
【0116】
なお、ステップS31において、切替制御部412が申請支援装置10に通知を発送した場合、申請支援装置10を操作する担当者Tは、申請書の作成要求、即ち「キュー」を認識して、ユーザー端末装置20と接続するための入力操作を行う。申請支援装置10の支援側通話制御部114が、通知に含まれるユーザー端末装置20にアクセスすることにより、申請支援装置10とユーザー端末装置20との間で画像通話が開始される。申請書の作成が終了し、申請支援装置10又はユーザー端末装置20から、通話が終了したことを示す情報を受信すると、申請管理装置40の支援側通話制御部114は、申請受付情報421を参照し、終了時刻421cbに時刻を入力する。
【0117】
この時点において、ある種別の申請書の作成が終了したユーザーSの申請受付情報421に、まだ作成が終了していない申請書の種別が含まれる場合、ユーザー端末装置20は待ち状態となる。即ち、申請管理装置40のキュー割当処理において、対応可否要求を示す情報が送信されるまで、ユーザー端末装置20は画像通話を開始しない。
【0118】
換言すれば、申請支援システム1は、申請支援装置10が申請書の作成を終了したことを示す入力操作を受け付けると、ユーザー端末装置20と当該申請支援装置10との接続が終了し、ユーザー端末装置20は待ち状態となる。申請管理装置40が、他の種別について申請支援装置10を特定し、対応可否要求をユーザー端末装置20に送信した後、対応可能であることを示す応答を受信すると、ユーザー端末装置20の接続先は、対応可否要求において特定された申請支援装置10に切り替わる。
【0119】
また、本実施形態のステップS28において、切替制御部412は、関連種別の申請書の作成が終了している場合に、申請書の作成を開始する。しかしながら、先述したように、申請書の作成開始の条件は、関連種別の申請書の作成終了に限定されない。例えば、切替制御部412は、ステップS28において、ある種別の申請における特定の選択肢について、条件として予め定められた選択がなされたか否かを判定することにより、申請書の作成を開始するか否かを決定してもよい。付言すれば、切替制御部412が、申請書の作成開始の条件を満たさないと判定する場合、ユーザー端末装置20には対応可否要求が送信されない。その結果、申請書の作成が終了した申請端末装置から、他の種別の申請書を作成する申請支援装置10への接続の切り替えが抑制される。
【0120】
以上、本実施形態によれば、ユーザーSが作成を希望する申請書の種別に応じて、適切に申請支援装置10に申請書の作成を割り当てることができる。また、キューの割当に際し、ユーザー端末装置20の待ち時間が考慮され、待ち時間の長いユーザー端末装置20が優先的に接続されるため、待ち時間の不公平さから生じるユーザーSのストレスが軽減される。
【0121】
図12は、申請書作成処理の一例を示すシーケンス図である。本シーケンス図の処理は、ユーザー端末装置20と、申請支援装置10との画像通話が開始されると実行される。
【0122】
まず、支援側通話制御部114は、ユーザー端末装置20と画像通話を実行する(ステップS41)。具体的には、支援側通話制御部114は、支援側カメラ164を用いて取得される担当者Tの顔画像であって、経時的に変化する顔画像を、ユーザー端末装置20に送信する。また、支援側通話制御部114は、支援側マイク165を用いて取得される担当者Tの音声を、ユーザー端末装置20に送信する。
【0123】
また、ユーザー表示部111は、ユーザー端末装置20から送信される、経時的に変化するユーザーSの顔画像を、支援側第1モニター161に表示する。支援側通話制御部114は、ユーザー端末装置20から送信されるユーザーSの音声を、支援側スピーカー163から出力する。
【0124】
同様に、ユーザー端末装置20のユーザー側通話制御部213は、申請支援装置10と画像通話を実行する(ステップS42)。具体的には、ユーザー側通話制御部213は、ユーザー側カメラ264を用いて取得されるユーザーSの顔画像であって、経時的に変化する顔画像を、申請支援装置10に送信する。また、ユーザー側通話制御部213は、ユーザー側マイク265を用いて取得されるユーザーSの音声を、ユーザー端末装置20に送信する。
【0125】
また、担当者表示部211は、申請支援装置10から送信される、経時的に変化する担当者Tの顔画像を、ユーザー側第1モニター261に表示する。ユーザー側通話制御部213は、申請支援装置10から送信される担当者Tの音声を、支援側スピーカー163から出力する。
【0126】
次に、申請支援装置10の本人確認部115は、本人確認が必要な種別であるか否かを判定する(ステップS43)。具体的には、本人確認部115は、
図11のステップS31において、申請管理装置40から送信された通知を参照し、作成する申請書の種別を特定する。本人確認部115は、識別情報を参照し、当該種別423aと関連する本人確認要否123dを特定する。本人確認部115は、本人確認要否123dが、本人確認を必要とするか否かを判定する。
【0127】
本人確認部115が、本人確認が必要な種別ではないと判定する場合(ステップS43で「NO」の場合)、本人確認部115は、処理をステップS51に移行する。
【0128】
本人確認部115が、本人確認が必要な種別であると判定する場合(ステップS43で「YES」の場合)、本人確認部115は、本人確認が終了しているか否かを判定する(ステップS44)。具体的には、本人確認部115は、申請管理装置40に対し、通話相手のユーザーSが、本人確認を終了しているか否かを問い合わせる情報を送信する。なお、申請管理装置40の申請受付部411は、例えば申請書の作成を行う当該日に、ユーザーSが本人確認を行ったか否かを、本人確認情報424を参照して判定する。申請受付部411は、判定結果を申請支援装置10に送信する。
【0129】
本人確認部115が、本人確認が終了していると判定する場合(ステップS44で「YES」の場合)、本人確認部115は、処理をステップS51に移行する。
【0130】
本人確認部115が、本人確認が終了していないと判定する場合(ステップS44で「NO」の場合)、本人確認部115は、本人確認媒体の入力を要求する(ステップS45)。本人確認部115は、本人確認媒体のデータをユーザー端末装置20に要求する情報を送信する。
【0131】
次に、ユーザー端末装置20の本人確認要求部214は、本人確認媒体の入力を受け付ける(ステップS46)。具体的には、ユーザー端末装置20の本人確認要求部214は、本人確認媒体をユーザー側カメラ264の前にかざすか、又は読取装置266に読み取らせるか、のいずれかの動作を行うよう要求するメッセージを、ユーザー側第1モニター261又はユーザー側第2モニター262に表示する。
【0132】
なお、本実施形態は、支援側Xが、本人確認媒体として、ユーザーSの顔写真を有する媒体の提示を要求する場合に、より有用である。例えば本人確認要求部214は、本人確認媒体として、運転免許証や、マイナンバーカードをユーザー側カメラ254の前にかざすよう要求するメッセージを表示する。
【0133】
本人確認要求部214は、ユーザー側カメラ264を用いて撮影された画像を申請支援装置10に送信する。なお、本人確認要求部214は、読取装置266により読み取られた本人確認媒体のデータを取得し、取得したデータを申請支援装置10に送信してもよい。
【0134】
付言すれば、本人確認要求部214は、ユーザー側カメラ264を用いて撮影された画像の中に、本人確認媒体の画像が存在するか否かを判定してもよい。本人確認要求部214は、撮影された画像の中に、本人確認媒体の画像が存在すると判定する場合に、当該画像を申請支援装置10に送信することができる。なお、撮影された画像の中に、本人確認媒体の画像が存在するか否かの判定には、公知の方法を用いることができる。
【0135】
なお、申請支援装置10が、ユーザー側カメラ264を用いて撮影された画像の中に、本人確認媒体の画像が存在するか否かを判定する機能を有していてもよい。その場合、申請支援装置10の本人確認要求部214は、ユーザー端末装置20から送信される画像を監視し、本人確認媒体の画像が映り込んだか否かを判定することができる。
【0136】
次に、申請支援装置10の本人確認部115は、本人確認媒体の画像を表示する(ステップS47)。具体的には、本人確認部115は、ステップS46でユーザー端末装置20に入力された本人確認媒体のデータを、支援側第1モニター161に表示させる。なお、本人確認媒体が、ユーザーSの写真を含む場合、担当者Tは、支援側第1モニター161に表示されたユーザーの画像と、写真付き本人確認媒体の顔写真とを容易に比較することができる。
【0137】
なお、本人確認部115は、公知の顔認証技術を用いてユーザーSの顔画像と写真付き本人確認媒体の顔写真とを照合し、両画像が同一人物の画像であるか否かを判定してもよい。
【0138】
次に、申請支援装置10の本人確認部115は、本人確認が終了したことを示す情報の入力を受け付ける(ステップS48)。具体的には、本人確認部115は、本人確認媒体のデータを確認した担当者Tから、本人確認が終了したことを示す情報の入力を受け付ける。なお、本人確認部115は、本人確認が可能であった入力操作が行われた場合に、ステップS50以降の処理を行う。本人確認部115が、本人確認が不可能であった入力操作を受け付けた場合、ステップS50以降の処理を行わず、本フローチャートの処理を終了する。
【0139】
次に、本人確認部115は、ユーザーSの画像と本人確認媒体の画像とを記録する(ステップS49)。具体的には、本人確認部115は、ステップS46においてユーザー側カメラ264により撮影されたユーザーの画像と、写真付き本人媒体の画像とを申請管理装置40に送信することにより、申請管理装置40に記録する。なお、本人確認部115は、ユーザー側カメラ264により撮影された動画から、ユーザーSの画像と本人確認媒体の画像とを含む静止画を取得し、申請管理装置40に記録してもよい。また、先述したように、本人確認部115は、ユーザーの画像と、写真付き本人媒体の画像とを、申請支援装置10の図示しない記憶部に記録させてもよい。
【0140】
付言すれば、ステップS46において、ユーザー端末装置20から送信された本人確認媒体のデータが、読取装置266により読み取られたデータであった場合、本人確認部115は、当該データを用いて本人確認を行うことができる。その場合、本人確認部115は、ステップS47からステップS49において実行される処理を省略することができる。
【0141】
次に、申請支援装置10の本人確認部115は、本人確認情報424を更新する(ステップS50)。具体的には、本人確認部115は、通話相手のユーザー端末装置20を操作するユーザーSと、本人確認が終了したことを示す情報とを関連付け、本人確認情報424を更新する。
【0142】
ステップS50の終了後、又はステップS43において、本人確認が必要な種別でないと判定された場合(ステップS43で「NO」の場合)、又はステップS44において、本人確認が終了していると判定された場合(ステップS44で「YES」の場合)、申請支援装置10の申請書作成部113は、申請書を作成する(ステップS51)。具体的には、申請書作成部113は、支援側第1モニター161に表示されるユーザーSの顔画像や、スピーカーから出力されるユーザーSの音声を用いて特定される、申請書の記載情報の入力操作を受け付ける。なお、支援側申請書表示部112は、入力操作に応じたタイミングで、申請書フォーマットに記載情報を含めて、支援側第2モニター162に表示する。申請書作成部113は、入力操作を受け付けた申請書のデータを、ユーザー端末装置20に送信する。
【0143】
次に、ユーザー端末装置20のユーザー側申請書表示部212は、申請書を表示する(ステップS52)。具体的には、ユーザー側申請書表示部212は、申請支援装置10が受け付けた入力操作に応じたタイミングで変化する申請書のデータを、ユーザー側第2モニター262に表示する。
【0144】
次に、申請支援装置10の申請書作成部113は、申請書作成終了の入力操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS53)。申請書作成部113が、申請書作成終了の入力操作を受け付けていないと判定する場合(ステップS53で「NO」の場合)、申請書作成部113は、処理をステップS51に移行する。即ち、申請支援装置10とユーザー端末装置20との画像通話を介して、申請書の作成が継続される。
【0145】
申請書作成部113が、申請書作成終了の入力操作を受け付けたと判定する場合(ステップS53で「YES」の場合)、申請書作成部113は、申請書作成終了を示す情報を申請管理装置40に送信する(ステップS54)。なお、申請書作成部113は、作成した申請書のデータを申請管理装置40に送信することができる。申請書作成終了を示す情報が申請管理装置40に送信されると、申請受付情報421が更新され、作成された申請書に対応する申請情報421cの終了時刻421cbに、終了時刻が記録される。
【0146】
次に、支援側通話制御部114は、画像通話を終了する(ステップS55)。具体的には、支援側通話制御部114は、ユーザー端末装置20との接続を切断する。その結果、ユーザー表示部111は、ユーザーSの顔画像の表示を終了する。また、支援側通話制御部114は、支援側スピーカー163を用いたユーザーSの音声の出力を終了する。また、支援側申請書表示部112は、申請書の表示を終了する。
【0147】
同様に、ユーザー端末装置20のユーザー側通話制御部213は、画像通話を終了する(ステップS56)。具体的には、ユーザー側通話制御部213は、申請支援装置10との接続を切断する。その結果、担当者表示部211は、担当者Tの顔画像の表示を終了する。また、ユーザー側通話制御部213は、ユーザー側スピーカー263を用いた担当者Tの音声の出力を終了する。また、ユーザー側申請書表示部212は、申請書の表示を終了する。その後、ユーザー端末装置20及び申請支援装置10は、本シーケンス図の処理を終了する。
【0148】
以上、本実施形態により、記載事項をヒアリングした担当者Tにより申請書が作成されるため、ユーザーS自身が電子機器の操作に不案内な場合であっても、効率的に申請書を作成することができる。即ち、多様なユーザーSに対応可能な申請支援システム1を享受することができる。
【0149】
また、申請支援装置10において、ユーザーSの音声の出力に加え、ユーザーSの顔画像を表示することにより、ユーザーSからのヒアリング内容の把握をより確実にすることができる。また、ユーザー端末装置20において、担当者Tの音声の出力に加え、担当者Tの顔画像を表示することにより、ユーザーSの親近感が増し、申請における精神的な負担を軽減することができる。また、ユーザー端末装置20に、作成中の申請書を表示することで、記載情報の誤りを防ぐことができる。
【0150】
また、申請支援装置10において、ユーザーSの顔画像と本人確認媒体の顔写真とを表示することで、担当者TがユーザーSの顔画像を容易に比較することができ、より確実に本人確認を行うことができる。この際、担当者Tが本人確認に用いたユーザーSの顔画像及び本人確認媒体の顔写真を申請管理装置40又は申請支援装置10に記録することにより、本人確認が正確に行われたか否かを事後的に確認することが可能である。
【0151】
<第1の変形例>
次に、第1の変形例におけるユーザー端末装置20について説明する。以下、上述の実施形態と異なる点について説明する。本変形例におけるユーザー端末装置20は、可搬性を有する。
【0152】
図13は、第1の変形例におけるユーザー端末装置20の外観の一例を示す図である。第1の変形例におけるユーザー端末装置20は、例えば折り畳み可能である。一例として、外出に困難を伴うユーザーSの元に持ち運ぶことにより、異なるユーザーSに使用させることができる。
【0153】
即ち、ユーザー端末装置20は、異なる位置に運搬されることにより、異なるユーザーSの画像及び音声を申請支援装置10に送信することができる。その結果、申請支援装置10は、異なるユーザーSの記載情報の入力操作を受け付ける。
【0154】
本変形例におけるユーザー端末装置20を使用することにより、ユーザーSの所在地にユーザー端末装置20を運搬して申請支援システム1を利用することができるため、多様なユーザーSの利用が可能となり、利便性が向上する。
【0155】
<第2の変形例>
次に、第2の変形例におけるユーザー端末装置20について説明する。以下、上述の実施形態及び変形例と異なる点について説明する。本変形例における申請支援システム1は、ユーザーSの状況を検知し、適切な処理を実行する。
【0156】
図14は、第2の変形例における申請支援システム1の機能ブロックの一例を示す図である。本変形例における申請支援装置10の処理部110は、ユーザー表示部111と、支援側申請書表示部112と、申請書作成部113と、支援側通話制御部114と、本人確認部115との他、交代検知部116を備える。
【0157】
交代検知部116は、画像通話を介してユーザー端末装置20から受信するユーザーSの顔画像を監視し、ユーザーSがユーザー端末装置20の前方に存在するか否かを判定する。例えば交代検知部116は、ユーザー側カメラ264により取得される画像を用いて、ユーザーSが前方に位置しているか否かを検知する。
【0158】
また、交代検知部116は、ユーザーSの交代を検知する。交代検知部116は、本人確認を行った際のユーザーSの顔画像を記憶する。例えば交代検知部116は、顔認識機能を用いて、顔画像から特定される特徴点を比較することにより、ユーザーSの入れ替わりを検知する。なお、顔画像を用いたユーザーSの特定手法については、公知の手法を用いることができる。
【0159】
また、本変形例におけるユーザー端末装置20の処理部210は、担当者表示部211と、ユーザー側申請書表示部212と、ユーザー側通話制御部213と、本人確認要求部214との他、ユーザー検知部215を備える。
【0160】
ユーザー検知部215は、交代検知部116と同様に、ユーザーSがユーザー端末装置20の前方に位置しているか否かを検知する。例えばユーザー検知部215は、ユーザー側カメラ264により取得される画像を用いて、ユーザーSが前方に位置しているか否かを検知する。なお、ユーザー検知部215は、ユーザー端末装置20に接続された図示しないセンサー等を用いて、ユーザーSが前方に位置しているか否かを判定してもよい。
【0161】
図15は、第2の変形例における申請支援装置10の交代検知処理の一例を示すフローチャートである。本処理は、
図11に示す申請書作成処理において実行される。即ち、本処理開始前に、ユーザー端末装置20と申請支援装置10とが画像通話を開始している。
【0162】
まず、交代検知部116は、ユーザーSの不在を検知したか否かを判定する(ステップS61)。具体的には、交代検知部116は、画像通話において支援側通話制御部114が取得したユーザーSの顔画像に対して画像認識技術を用いることにより、ユーザーSがユーザー端末装置20の前方にいるか否かを判定する。例えば、交代検知部116は、ユーザー端末装置20から取得した画像に、人間の顔が映り込んでいない場合に、ユーザーSの不在を検知したものと取り扱う。
【0163】
交代検知部116が、ユーザーSの不在を検知したと判定する場合(ステップS61で「YES」の場合)、申請書作成部113は、申請書の送信を中断する(ステップS62)。具体的には、申請書作成部113は、
図12のステップS51において、担当者Tの入力操作を受け付けた申請書のデータを、ユーザー端末装置20に送信する処理を中断する。その結果、ユーザー端末装置20のユーザー側申請書表示部212は、申請書の表示を中断する。その後、処理部110は、処理をステップS61に移行する。即ち、交代検知部116がユーザーSを検知するまで、申請書の表示が行われない。
【0164】
交代検知部116が、ユーザーSの不在を検知しない場合(ステップS61で「NO」の場合)、交代検知部116は、ユーザーSの交代を検知したか否かを判定する(ステップS63)。具体的には、交代検知部116は、
図12のステップS49において記録された本人確認媒体の顔写真と、画像通話を介して取得したユーザーSの現時点の顔画像とを比較することにより、ユーザーSが交代したか否かを判定する。
【0165】
ユーザー検知部215が、ユーザーSの交代を検知しない場合(ステップS63で「NO」の場合)、ユーザー検知部215は処理をステップS61に移行する。
【0166】
ユーザー検知部215が、ユーザーSの交代を検知した場合(ステップS63で「YES」の場合)、申請書作成部113は、申請書の送信を中断する(ステップS64)。本処理は、ステップS64において行われる処理と同様であるため、説明を省略する。
【0167】
次に、ユーザー表示部111は、エラーメッセージを表示する(ステップS65)。具体的には、ユーザー表示部111は、異なるユーザーSを検知したため、申請書の作成を続行しないことを示すメッセージを、ユーザー端末装置20に送信する。ユーザー端末装置20の担当者表示部211は、エラーメッセージを支援側第1モニター161に表示する。
【0168】
次に、支援側通話制御部114は、受付端末装置30と接続を切り替える(ステップS66)。具体的には、支援側通話制御部114は、受付端末装置30に対し、ユーザー端末装置20と通話を開始するよう要求する情報を送信する。その後、支援側通話制御部114は、ユーザー端末装置20との画像通話を終了する。
【0169】
付言すれば、受付端末装置30の受付側通話制御部312は、申請支援装置10からの要求を受信すると、ユーザー端末装置20に対して通話要求を送信することにより、音声通話を実行する。即ち、ユーザー端末装置20との通話の接続対象が、申請支援装置10から受付端末装置30に切り替わる。
【0170】
なお、ユーザー端末装置20と受付端末装置30との通話が開始された後、ユーザー端末装置20、受付端末装置30、及び申請管理装置40は、
図10に示す申請受付処理を開始することができる。ユーザーSの交代を検知し、交代したユーザーSについて申請受付処理を行う構成は、複数のユーザーSがユーザー端末装置20を共有する場合において、特に有用である。
【0171】
また、本実施形態では、ユーザーSが不在の際、及びユーザーSの交代が検知された際に、申請書の表示を中断する。本構成により、他者に画面を覗かれることによる、申請書に関する情報漏洩を防ぐことができる。
【0172】
図16は、切替受付処理の一例を示すフローチャートである。本処理は、
図11のキュー割当処理のステップS29において、申請管理装置40からユーザー端末装置20に対し、対応可否要求を示す情報が送信されると開始される。
【0173】
ユーザー検知部215は、ユーザーSの存在を検知したか否かを判定する(ステップS71)。ユーザー検知部215は、ユーザーSがユーザー端末装置20の前方に存在する場合に、ユーザーSの存在を検知したものと取り扱う。ユーザー検知部215は、例えばユーザー側カメラ264により撮影された画像を監視し、人間の顔が撮影されたと判定する場合に、ユーザーSの存在を検知したものと取り扱う。
【0174】
ユーザー検知部215が、ユーザーSの存在を検知した場合(ステップS71で「YES」の場合)、処理部210は本フローチャートの処理を終了する。即ち、ユーザー端末装置20と申請支援装置10との通話が開始される。
【0175】
ユーザー検知部215が、ユーザーSの存在を検知しない場合(ステップS71で「NO」の場合)、ユーザー検知部215は、着席を促す表示を行う(ステップS72)。具体的には、ユーザー検知部215は、着席を促すメッセージをユーザー側第1モニター261又はユーザー側第2モニター262に表示する。
【0176】
次に、ユーザー検知部215は、着席しないまま所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS73)。ユーザー検知部215は、ステップS71の判定を行った後、ユーザー側カメラ264からの画像を監視し、着席しないまま所定時間が経過したか否かを判定する。
【0177】
ユーザー検知部215が、着席しないまま所定時間が経過していないと判定する場合(ステップS73で「NO」の場合)、ユーザー検知部215は、処理をステップS71に移行する。
【0178】
ユーザー検知部215が、着席しないまま所定時間が経過したと判定する場合(ステップS73で「YES」の場合)、ユーザー検知部215は、申請管理装置40に通知する(ステップS74)。その後、処理部210は本フローチャートの処理を終了する。
【0179】
なお、ユーザー検知部215によりステップS74において送信される通知を申請管理装置40が受信すると、申請管理装置40の切替制御部412は、
図11のステップS24に処理を移行する。即ち、切替制御部412は、ユーザーSが不在であると判定したユーザー端末装置20と申請支援装置10との通話接続を抑制し、他のユーザー端末装置20との通話接続を試みる。
【0180】
以上、本変形例により、所定時間以上ユーザーSが不在であるユーザー端末装置20と、申請支援装置10との通話接続が抑制される。例えば、ユーザーSの都合により席を外した場合であっても、都合に応じたキュー割当がされるため、ユーザーSの多様性に応じた効率的な申請書の作成を支援することができる。
【0181】
以上、本発明に係る各実施形態及び変形例の説明を行ってきたが、本発明は、上記した実施形態の一例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態の一例は、本発明を分かり易くするために詳細に説明したものであり、本発明は、ここで説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ある実施形態の一例の構成の一部を他の一例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の一例の構成に他の一例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の一例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることもできる。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、図中の制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、全てを示しているとは限らない。ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【0182】
また、上記の申請支援装置10、ユーザー端末装置20、受付端末装置30、及び申請管理装置40の機能構成は、理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。上述の通り、上記の申請支援装置10、ユーザー端末装置20、受付端末装置30、及び申請管理装置40の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
【符号の説明】
【0183】
1:申請支援システム、10:申請支援装置、11・21・31:演算装置、12・22・32:メモリ、13・23・33:外部記憶装置、14・24・34:出力IF、15・25・35:入力IF、16・26・36:通信IF、20:ユーザー端末装置、30:受付端末装置、40:申請管理装置、110・210・310・410:処理部、111:ユーザー表示部、112:支援側申請書表示部、113:申請書作成部、114:支援側通話制御部、115:本人確認部、116:交代検知部、120・220・320・430:入力部、130・230・330・440:出力部、140・240・340・450:通信部、161:支援側第1モニター、162:支援側第2モニター、163:支援側スピーカー、164:支援側カメラ、165:支援側マイク、166:キーボード、211:担当者表示部、212:ユーザー側申請書表示部、213:ユーザー側通話制御部、214:本人確認要求部、215:ユーザー検知部、261:ユーザー側第1モニター、262:ユーザー側第2モニター、263:ユーザー側スピーカー、264:ユーザー側カメラ、265:ユーザー側マイク、266:読取装置、267:電源ボタン、311:種別判定部、312:受付側通話制御部、411:申請受付部、412:切替制御部、420:記憶部、421:申請受付情報、422:担当情報、423:種別情報、424:本人確認情報、A:申請書、N:ネットワーク、S:ユーザー、T・T1・T2・T3:担当者、U:案内員、X・X1・X2:支援側、Y:ユーザー側