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  • 特開-火消壺を兼ね備えた火種コンロ 図1
  • 特開-火消壺を兼ね備えた火種コンロ 図2
  • 特開-火消壺を兼ね備えた火種コンロ 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023168076
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】火消壺を兼ね備えた火種コンロ
(51)【国際特許分類】
   F24B 15/00 20060101AFI20231116BHJP
   F23B 60/00 20060101ALI20231116BHJP
   F23Q 25/00 20060101ALI20231116BHJP
   F24B 1/187 20060101ALI20231116BHJP
   F24B 13/02 20060101ALI20231116BHJP
【FI】
F24B15/00 A
F23B60/00
F23Q25/00 305
F24B1/187 D
F24B1/187 E
F24B13/02 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022079715
(22)【出願日】2022-05-13
(71)【出願人】
【識別番号】718005744
【氏名又は名称】株式会社コロケット
(72)【発明者】
【氏名】川村 治
【テーマコード(参考)】
3K046
【Fターム(参考)】
3K046AA11
3K046AB08
3K046AC02
3K046AD02
(57)【要約】
【課題】
七輪炭火の着火と保存と火消壺を兼ね備えたコンロを提供する。
【解決手段】
コンロ下部より送風機で風を送り急速に着火させる。そしてその後送風機を外し燃焼空気流入量の調節をして炭火を熱保持保存し、使用後は空気を遮断して炭の燃焼を停止させそのまま火消壺として使用する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
火種コンロ容器内部を耐火キャスタブルなどの不燃耐火材で構築し、この容器の最下部に丸型の空気取り入れ口を設け、この空気取り入れ口に先端を密閉した一方向に複数個開孔された金属丸パイプを挿入して燃焼空気の導入口とし、この火種コンロ容器の上部に開閉可能な扉を設け、この扉の上部に排気するための排気口を設けこの排気口の上部にも開閉可能な蓋を設けるようにした火消壺を兼ね備えた火種コンロ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は炭火を熱保持貯留するコンロに関する
【背景技術】
【0002】
従来、七輪等で利用されている火種コンロは、使用中の高温の炭を一時的に熱保持保留するために珪藻土で作られたものが多く使用されている。炭の着火には火起し器を用いて別コンロに炭を移動させての着火が必要となる。そしてその後に残った燃焼中の炭は別容器の火消壺に移されて消火され保存し後日使用出来るようにしている。通常は火種コンロ、火起こし器、火消壺の3点の道具が使われていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
炭火焼肉店などで使用する炭に着火する場合は特に備長炭などでは簡単に着火出来ないので金属容器で出来た火起こし器の上に炭をのせガスコンロ等に掛けて加熱し着火している。
【0004】
そして燃焼発熱した炭を七輪などのコンロに移して使用した後に、使い残した燃焼中の炭は無駄な燃焼を無くすために一旦火種コンロに入れて最小限の燃焼で炭火を保管し、次の客が来ると直ぐに使える状態に保つようにして炭の節約を図っていた。
【0005】
そしてその日に残った燃焼中の炭は後日使用する為に火消壺に移して消火し保存している。
【0006】
上記の如く炭を使用する場合には火起こし器と火種コンロと火消壺が必要であり簡素化が求められていた。
【0007】
現在、珪藻土の火種コンロが入手困難でどの取扱い業者も只今販売停止状態である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明の火消壺を兼ね備えた火種コンロでは、まず着火時に於いてコンロ内部に設置された火格子5の上に着火剤を置きその上に炭を載せて着火剤に火を着け、コンロの下部にある吸気管1の吸気口1-3に送風機9を差し込んで風を送り燃焼させる。
【0009】
完全に着火が確認出来たら送風機9を外して火種コンロ上部扉3を閉めて最上部の排気口蓋6は開いた状態で炭火を熱保持保管して必要時に使用する。
【0010】
火種コンロ2内に熱保持保管している炭7を後日使用する場合は、吸気管1からの燃焼空気を遮断し排気口蓋6を閉じて消火して残った炭7をそのまま保管する。
【発明の効果】
【0011】
本発明に於いては火種コンロ内部でいきなり着火出来るので着火の為の火起し器等の道具が不要になり安全に作業を進めることが出来る。そして炭の使用後に於いても別容器の火消壺に移す必要がないので労力もいらず安心安全であり、省スペースでの格納が実現する。
【0012】
従来、使用されている珪藻土で作られた火種コンロにおいては熱損傷が激しく熱耐久性が乏しい。本発明においては不燃耐火材を使用しているので熱疲労もなく耐久性に優れている。
【0013】
従来の珪藻土による火種コンロでは急激な温度上昇が不可能なので、送風機を使用しての
加熱は不可能であった。本発明においては、不燃耐火材で構成されているので送風機を使用しての急激な加熱も可能である為、作業性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1は本発明に係る火種コンロの立面断面図である。
図2は吸気管1の詳細図である。
図3はコンロ上部扉を開けた時の立面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は火種コンロ立面断面図であるが、まず炭7に着火するためにコンロ上部扉を開けて火格子5の上部に着火材を乗せその上になるべく風が通るように炭7を乗せてライターなどを使い着火材に火を着けて、着火が確認出来たら送風機9を吸気管の吸気口1-3に差し込んで風を送る。
【0016】
しばらくすると火がコンロ内全体に行きわたり炭7が燃焼を開始するので、その時に送風機9を吸気管1から取り外してコンロ上部扉3を閉める。その時には排気口蓋6は開放する。
【0017】
上記の状態で放置すると吸気管1からの燃焼空気がスムーズに入り、この熱気が排気口4に抜けて高温燃焼し炭の消耗が激しくなるので燃焼を抑えるために吸気管1に付属する取手 図2 表示の1-1の角度を回転させて吸気管の吹き出し穴1-2から流れる燃焼空気量を調節して火が消えない程度の空気を流入させる。
【0018】
図2に示す吸気管であるが丸パイプの先端を密閉にしてパイプ上面の一方向に複数個の吹き出し穴1-2を設けているので、この吸気管1を180度回転すると穴が塞がれほとんど燃焼空気が入らなくなり消火するので、燃焼の状況に合わせて角度を変えると燃焼の調整が可能になる。
【0019】
コンロ内部の使用したい炭が減少し急に多量の炭が必要となった場合に於いてはコンロ内部に新しい炭を追加投入して吸気管1の吹き出し穴1-2を上部に向く様に回転して空気の流れを良くし、尚且つ送風機9で風を送ることで補充した炭に急速に着火する事が出来る。
【0020】
火種コンロの内部構造は不燃耐火材で構築されているので熱に強く送風機9で風を送って高温になっても火種コンロが熱に耐えうるので長期安定して使用できる。
【0021】
火種コンロ内部に炭が残った場合には吸気管1を回転して吹き出し穴1-2を下に向けて穴を塞ぐと燃焼空気が遮断されて消火するが、早急に消化させる為には排気口4上部を排気口蓋6で閉じると完全に素早く消火する事が出来る。
【0022】
本発明は主に炭の使用に関する発明であるが図3に示すように薪8を投入して使用することも出来る。
【符号の説明】
【0023】
1 吸気管
2 火種コンロ
3 コンロ上部扉
4 排気口
5 火格子
6 排気口蓋
7 炭
8 薪
9 送風機
1-1 取手
1-2 吹き出し穴
1-3 吸気口
図1
図2
図3