(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023168102
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】バッグ
(51)【国際特許分類】
A45C 3/00 20060101AFI20231116BHJP
A45C 3/06 20060101ALI20231116BHJP
【FI】
A45C3/00 G
A45C3/06 B
A45C3/00 J
A45C3/00 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022079754
(22)【出願日】2022-05-13
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.開催日 2021年5月18日 展示会名 2021 Autumn & Winter Exhibition SHICATA Showroom 開催場所 東京都港区芝5-31-17 PMO田町ビル10F 公開者 株式会社シカタ
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 2.掲載日 2021年11月10日 掲載アドレス https://www.felissimo.co.jp/ https://www.felissimo.co.jp/ecatalog/?sku=2021688&xid=p_nr_211207_RELEASE_lami 公開者 株式会社フェリシモ
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 3.発行日 2021年11月12日 刊行物 株式会社フェリシモ ラミプリュス WINTER2021-2022 公開者 株式会社フェリシモ 4.発行日 2021年11月12日 刊行物 株式会社フェリシモ ラミプリュスありがとうレター 公開者 株式会社フェリシモ 5.発行日 2021年11月12日 刊行物 株式会社フェリシモ 今月のフェリシモ12月号 公開者 株式会社フェリシモ
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 6.掲載日 2021年11月15日 掲載アドレス https://www.felissimo.co.jp/ https://www.felissimo.co.jp/shopping/I180795/I280798/GCD854508/ 公開者 株式会社フェリシモ
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 7.出荷開始日 2021年12月3日 出荷場所 エスパスフェリシモ(兵庫県神戸市須磨区弥栄台2-7) 公開者 株式会社フェリシモ
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 8.掲載日 2021年12月6日 掲載アドレス https://www.felissimo.co.jp/company/ https://www.felissimo.co.jp/lamiplus/blog/posts/6818 公開者 株式会社フェリシモ 9.掲載日 2021年12月7日 掲載アドレス https://www.felissimo.co.jp/company/ https://www.felissimo.co.jp/company/contents/press/nrr2021202344/ 公開者 株式会社フェリシモ
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 10.掲載日 2021年12月7日 掲載アドレス https://prtimes.jp/ https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002344.000012759.html 公開者 株式会社PR TIMES
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 11.掲載日 2021年12月8日 掲載アドレス https://www.felissimo.co.jp/ https://www.felissimo.co.jp/ecatalog/?sku=2022150 公開者 株式会社フェリシモ
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 12.発行日 2021年12月14日 刊行物 株式会社フェリシモ 暮らしはエンタメ!Kraso Premium Winter 公開者 株式会社フェリシモ
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 13.販売日 2021年12月16日 販売場所 株式会社ツタハラ(大阪市中央区南久宝寺町1丁目3番8号) 公開者 株式会社シカタ
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 14.掲載日 2022年1月8日 掲載アドレス Facebook、Instagrmのウェブサイト上 公開者 株式会社サイバーエージェント
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 15.掲載日 2022年1月21日 掲載アドレス https://www.felissimo.co.jp/company/ https://www.felissimo.co.jp/company/contents/month/felissimos12month-2112/ 公開者 株式会社フェリシモ 16.掲載日 2022年1月28日 掲載アドレス https://www.instagram.com/kraso_felissimo/ https://www.instagram.com/p/CZRLJTCrQR1/ 公開者 株式会社フェリシモ
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 17.掲載日 2022年4月6日 掲載アドレス https://tokyo-duck.com/ https://tokyo-duck.com/2022/03/11/felissimo--diaper-bag-comparison/ 公開者 東京ダック 18.掲載日 2022年4月6日 掲載アドレス https://tokyo-duck.com/ https://tokyo-duck.com/2022/02/28/felissimo-5backpack/ 公開者 東京ダック
(71)【出願人】
【識別番号】396016445
【氏名又は名称】株式会社フェリシモ
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】島本 寛久
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045AA11
3B045AA35
3B045AA52
3B045CE03
3B045DA23
3B045DA42
3B045DA44
3B045EA02
3B045EB11
3B045FC04
3B045GA01
3B045GA03
3B045GB01
3B045GB02
3B045GC01
3B045GC02
3B045GD01
3B045GD02
3B045GD03
3B045JA01
3B045JB01
3B045KA01
3B045KB02
(57)【要約】
【課題】 本体の内部空間の露出を効果的に抑制することができるバッグを提供する。
【解決手段】 バッグ100は、正面部11と、正面部11に対峙する背面部12と、正面部11及び背面部12を接続し、奥行方向に延在するマチ部13とを有する袋体である本体1と、正面部11の外側面に接合され、上端29が本体1の上端19よりも上方に位置する正面体2と、背面部12の外側面に接合され、上端39が本体1の上端19よりも上方に位置する背面体3と、正面体2及び背面体3の外側面にそれぞれ取り付けられた一対の持ち手4と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面部と、前記正面部に対峙する背面部と、前記正面部及び前記背面部を接続し、奥行方向に延在するマチ部とを有する袋体である本体と、
前記正面部の外側面に接合され、上端が前記本体の上端よりも上方に位置する正面体と、
前記背面部の外側面に接合され、上端が前記本体の上端よりも上方に位置する背面体と、
前記正面体及び前記背面体の外側面にそれぞれ取り付けられた一対の持ち手と、を備える、バッグ。
【請求項2】
前記マチ部の上端部は内側面が対向するように折り曲げられている、請求項1に記載のバッグ。
【請求項3】
前記正面体及び前記正面部は、上下方向に伸びる一対の正面側第1接合部及び前記一対の正面側第1接合部の一方の下端部から他方の下端部に向かって伸びる正面側第2接合部によって接合され、
前記背面体及び前記背面部は、上下方向に伸びる一対の背面側第1接合部及び前記一対の背面側第1接合部の一方の下端部から他方の下端部に向かって伸びる背面側第2接合部によって接合されている、請求項1に記載のバッグ。
【請求項4】
前記正面体及び前記背面体は袋体である、請求項1乃至3の何れか1項に記載のバッグ。
【請求項5】
前記一対の持ち手の一方を他方に留める留め具を更に備える、請求項1乃至3の何れか1項に記載のバッグ。
【請求項6】
前記背面体の外側面に取り付けられている左右一対の肩ベルトを更に備える、請求項1乃至3の何れか1項に記載のバッグ。
【請求項7】
前記正面部の上端部と、前記背面部の上端部とを互いに係合させる係合部を更に備える、請求項6に記載のバッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッグに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から広い開口部を有するトートバッグが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
このトートバッグは、広い開口部を覆うカバーを備え、カバーを閉めることによって収容した物品を見えなくすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載のトートバッグは、バッグに収容された物品を収納したり取り出したりする度にカバーを開閉する必要があり、手間を要する。使用者は、カバーの開閉に要する手間を惜しみ、カバーを開けたままバッグを使用することも多く、結果として、バッグに収容された物品が外部から視認可能になっていることも多かった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明のある態様に係るバッグは、正面部と、前記正面図に対峙する背面部と、前記正面部及び前記背面部を接続し、奥行方向に延在するマチ部とを有する袋体である本体と、前記正面部の外側面に接合され、上端が前記本体の上端よりも上方に位置する正面体と、前記背面部の外側面に接合され、上端が前記本体の上端よりも上方に位置する背面体と、前記正面体及び前記背面体の外側面にそれぞれ取り付けられた一対の持ち手と、を備える。
【0007】
この構成によれば、使用者が一対の持ち手を掴んでバッグを提げることにより、本体の開口部が小さく閉じられる。また、本体の開口部に向かう視線を正面体及び背面体によって遮ることができる。これによって、本体の内部空間の露出を効果的に抑制することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、本体の内部空間の露出を効果的に抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態に係るバッグの構成例を示す斜視図であり、正面側から見た状態を示す図である。
【
図2】
図1のバッグの構成例を示す斜視図であり、背面側から見た状態を示す図である。
【
図4】
図1のバッグの変形例の構成例を示す要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、以下では、全ての図を通じて、同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0011】
図1及び
図2は、実施の形態に係るバッグ100の構成例を示す斜視図であり、
図1は正面側から見た斜視図、
図2は、背面側から見た斜視図である。また、
図3は、バッグ100の平面図である。
【0012】
図1~
図3に示すように、バッグ100は、ハンドバッグやトートバッグとして用いることができる鞄であり、例えば主としてナイロン製である。また、バッグ100は、リュックサックとして用いることもできる鞄である。バッグ100は、例えば、ノート、エコバッグ、財布、水筒、眼鏡、ハンカチ、モバイルバッテリー、化粧ポーチ、折りたたみ傘、ストール、ノート、タブレット型パソコン等を収容することができるものであり、種々の物品を仕分けして収容可能な複数の収容部を有する。このように、バッグ100は、日常の様々な局面において用いることができる汎用性のある鞄である。
【0013】
バッグ100は、本体1と、正面体2と、背面体3と、一対の持ち手4と、背面体3の外側面に取り付けられている左右一対の肩ベルト6とを備える。
【0014】
本体1は、マチ付きの袋体であって、バッグ100の主たる収容部である第1収容部61を形成している。本体1は、正面部11と、正面部11に対峙する背面部12とを有する。正面部11及び背面部12は、矩形の布片であり、正面部11及び背面部12をマチ部13が互いに接続している。
【0015】
マチ部13は、奥行方向に延在し、左右一対の側面部17と、底面部18と、を有する。正面部11、背面部12、各側面部17、及び底面部18は、それぞれ布片であり、隣り合う布片と接合されている。そして、本体1の上端19、すなわち、正面部11、背面部12、及び一対の側面部17の上端によって区画される領域が本体1の開口部15を成している。そして、マチ部13の上端部13aは、奥行方向中央における折曲部13bにおいて、内側面が対向するように折り曲げられている。本実施の形態において、マチ部13は二つ折り状に折り曲げられている。
【0016】
そして、開口部15には、本体1の上端19の正面側の部分と、本体1の上端19の背面側の部分とを互いに係合させる係合部14が設けられている。なお、本体1の上端19の正面側の部分とは、例えば、折り曲げられた一方のマチ部13の正面側の上端部13a、正面部11の上端部、及び折り曲げられた他方のマチ部13の正面側の上端部13aである。また、本体1の上端19の背面側の部分とは、例えば、折り曲げられた一方のマチ部13の背面側の上端部13a、背面部12の上端部、及び折り曲げられた他方のマチ部13の背面側の上端部13aである。係合部14は、例えばスライドファスナーであり、本体1の上端19の正面側の部分に取り付けられた正面側ファスナーエレメント列と、本体1の上端19の背面側の部分に取り付けられ、正面側ファスナーエレメント列と対を成す背面側ファスナーエレメント列と、スライダとを有する。スライドファスナーは、一対のファスナーエレメント列の一方から他方に向かう方向にスライダを移動させることにより、一対のファスナーエレメント列を噛合させることができ、反対方向にスライダを移動させることにより、一対のファスナーエレメント列を分離させることができるように構成されている。
【0017】
そして、本体1の内側面には、1以上の内ポケットが設けられている裏地が設けられている。
【0018】
また、各側面部17の下部の外側には、サイドポケットを成す布片であるサイドポケット部16が設けられている。サイドポケット部16は、正面部11と側面部17との接合部、背面部12と側面部17との接合部、底面部18と側面部17との接合部において、これらの布片と共に接合されている。
【0019】
正面体2は、扁平な袋体であって、バッグ100の収容部である第2収容部62を形成している。正面体2は、正面部11の外側面に接合されている。正面体2の上端29は、本体1の上端19よりも上方に位置するように形成されている。
【0020】
正面体2は、外側部21と、外側部21の内方において外側部21と対峙する内側部22とを有する。外側部21及び内側部22は、矩形の布片であり、外側部21の左右の側縁及び下縁は、それぞれ内側部22の左右の側縁及び下縁とそれぞれ接合されている。そして、正面体2の上端29、すなわち、外側部21及び内側部22の上縁によって区画される領域が正面体2の開口部を成している。そして、正面体2の開口部には、外側部21の上縁と内側部22の上縁とを互いに係合させる係合部25が設けられている。係合部25は、例えばスライドファスナーであり、係合部14と同様に構成されている。
【0021】
そして、正面体2及び本体1の正面部11は、上下方向に伸びる一対の正面側第1接合部23及び一対の正面側第1接合部23の一方の下端部から他方の下端部に向かって伸びる正面側第2接合部24によって接合されている。そして、本体1の正面部11、正面体2の内側部22、一対の正面側第1接合部23、及び正面側第2接合部24によって区画される領域が第3収容部63を成している。
【0022】
背面体3は、扁平な袋体であって、バッグ100の収容部である第4収容部64を形成している。背面体3は、背面部12の外側面に接合されている。背面体3の上端39は、本体1の上端19よりも上方に位置するように形成されている。
【0023】
背面体3は、外側部31と、外側部31の内方において外側部31と対峙する内側部32とを有する。外側部31及び内側部32は、矩形の布片であり、外側部31の左右の側縁及び下縁は、それぞれ内側部32の左右の側縁及び下縁とそれぞれ接合されている。そして、背面体3の上端39、すなわち、外側部31及び内側部32の上縁によって区画される領域が背面体3の開口部を成している。そして、背面体3の開口部には、外側部31の上縁と内側部32の上縁とを互いに係合させる係合部35が設けられている。係合部35は、例えばスライドファスナーであり、係合部14と同様に構成されている。
【0024】
そして、背面体3及び本体1の背面部12は、上下方向に伸びる一対の背面側第1接合部33及び一対の背面側第1接合部33の一方の下端部から他方の下端部に向かって伸びる背面側第2接合部34によって接合されている。そして、本体1の背面部12、背面体3の内側部32、一対の背面側第1接合部33、及び背面側第2接合部34によって区画される領域が第5収容部65を成している。
【0025】
このように、バッグ100は、正面から背面に向かって、第2収容部62、第3収容部63、第1収容部61、第5収容部65、第4収容部64の5つの収容部がこの順に積層された構造となっている。したがって、物品をバッグ100に仕分けして収納することができる。
【0026】
そして、背面体3の外側部31の外側面を覆うように背面ポケット片36が取り付けられている。背面ポケット片36は、外側部31及び内側部32の左右の側縁及び下縁の接合部において、外側部31及び内側部32と共に接合されている。また、背面ポケット片36の上端は背面体3の外側部31の外側面に接合されている。そして、背面体3の外側部31と背面ポケット片36との間の部分が背面ポケットを成している。そして、背面ポケット片36にスライドファスナー37が設けられ、スライドファスナー37を開けることによって形成される開口部を介して背面ポケットへの物品の収納及び取り出しを行うことができるようになっている。
【0027】
一対の持ち手4は、正面体2及び背面体3の外側面にそれぞれ取り付けられ、全体として実質的に伸縮性を有しない帯状体である。具体的には、正面側の持ち手4の一方の端部41は、正面体2の外側部21の上部の左寄りの部分に接合され、他方の端部41に向かって倒立U字状を描くように伸びている。そして、正面側の持ち手4の他方の端部41は、正面体2の外側部21の上部の右寄りの部分に接合されている。また、背面側の持ち手4の一方の端部41は、背面体3の背面ポケット片36の上部の左寄りの部分に接合され、他方の端部41に向かって倒立U字状を描くように伸びている。そして、背面側の持ち手4の他方の端部41は、背面体3の背面ポケット片36の上部の右寄りの部分に接合されている。なお、持ち手4は、皮革等の比較的硬い素材で構成され、倒立U字状に伸びる形態が維持されるようになっており、型崩れのない、ビジネスユースに適した印象を与えるものとなっている。
【0028】
また、バッグ100は、一対の持ち手4の一方を他方に留める留め具5を更に備える。具体的には、留め具5はベルト体であり、基端部が他方の持ち手4、すなわち、背面側の持ち手4に巻き掛けられて取り付けられている。そして、留め具5の先端部には、雌雄一対のスナップボタンの一方が設けられており、雌雄一対のスナップボタンの他方は、留め具5の基端部に設けられている。そして、留め具5の先端部を一方の持ち手4、すなわち正面側の持ち手4に巻き掛けて雌雄一対のスナップボタンを係合させることによって、一対の持ち手4の一方を他方に留めることができる。
【0029】
左右一対の肩ベルト6は、バッグ100を背負ってリュックサックとして用いるときにバッグ100を使用者の肩に掛けるためのベルトであり、全体として実質的に伸縮性を有しない帯状体である。左右一対の肩ベルト6は、背面体3の外側面に取り付けられている。具体的には、左右一対の肩ベルト6の上端は、持ち手4の両端部41の間において、背面ポケット片36の上端と背面体3の外側部31の外側面との間に挟み込まれて、背面ポケット片36の上端と共に外側部31に接合されている。各肩ベルト6は、肩ベルト6の長さ寸法を使用者の体格に合うように調整するために用いる長さ調整具69を含む。長さ調整具69は周知のアジャスタ(スライダ)である。このように、バッグ100は左右一対の肩ベルト6を備えるので、バッグ100を背負うことができる。
【0030】
本実施の形態において、各部材は縫合されて接合されているがこれに限られるものではない。これに代えて、各部材は接着されていてもよい。
【0031】
(使用例)
バッグ100は、種々の物品を仕分けして収納することができる。例えば、マチ付きの袋体により構成される第1収容部61には底が平らな弁当箱等の物品を収納し、安定して持ち運ぶことができる。また、マチ部13は内側面が対向するように折り曲げられているので、本体1を開いたときにマチ部13が第1収容部61に向かう使用者の視線を遮らない。よって、第1収容部61は一覧性が高く、種々の小物の収容に適した収容部である。また、第1収容部61は、上端が第2収容部62と第4収容部64の上端よりも下方に位置し、第2収容部62及び第4収容部64の高さよりも低い高さを有する。一方で、第1収容部61は、マチ部13の内側面が対向するように折り曲げられることから、第2収容部62及び第4収容部64の横幅よりも広い横幅を有する。そのため、第1収容部61には横方向に長い物品を収納することが可能となる。
【0032】
また、扁平な袋体により構成される第2収容部62は、クリアホルダー、ノート、タブレットパソコンの収容に適した収容部であり、これらを収容した後に係合部25を閉じることによって、収容物の飛び出しや脱落を防止することができる。また、バッグ100は、第2収容部62の他に第2収容部62と同様の収容部である第4収容部64を備えるので、第2収容部62及び第4収容部64に収容物を仕分けして収容することができる。そして、第2収容部62と第4収容部64は、上端が第1収容部61の上端よりも上方に位置し、第1収容部61より縦方向に長い物品を収納することができる。したがって、例えば、第1収容部61はA4横向きサイズが収納可能なサイズに形成し、第2収容部62及び第4収容部64はA4縦向きサイズが収納可能なサイズに形成することができ、これにより、書類等の物品を仕分けして収容することができる。
【0033】
更に、第3収容部63は、ハンカチ等の身の回りの小物を収容することに適した収容部であり、小物のうち他の小物と分けて収容することが好ましい小物、例えば濡れたハンカチの収納に適した収容部である。また、バッグ100は、第3収容部63の他に第3収容部63と同様の収容部である第5収容部65を備えるので、第3収容部63及び第5収容部65に収容物を仕分けして収容することができる。
【0034】
そして、バッグ100を手に提げて持ち運ぶときは、一対の持ち手4の中央部を纏めて掴む。これにより、本体1、正面体2、背面体3等の自重や、収容物の重さによって、一対の持ち手4に張力が働く。この張力には、正面体2及び背面体3を互いに近づける方向に向かう成分が含まれ、一対の持ち手4が正面体2及び背面体3を互いに近づける方向に圧迫する。その結果、正面体2及び背面体3が本体1の開口部15の幅方向中央部を面で圧迫し、開口部15が小さく閉じられ、第1収容部61の露出を抑制することができる。また、バッグ100を手に提げた状態において、一方の持ち手4の両端部41と、これに対向する他方の持ち手4の両端部41とは離間しているものの、これに対向する端部41の間には正面体2及び背面体3が介在するため、開口部15の正面側の部分と背面側の部分との隙間を抑制することができる。よって、第1収容部61の露出を効果的に抑制することができる。更に、正面体2及び背面体3の上端29、39は、本体1の上端19よりも上方に位置するように形成されているので、袋体の開口部15に向かう視線を正面体2及び背面体3によって効果的に遮ることができる。よって、バッグ100の本体1の開口部15を閉じたり、絞ったりする手間をかけることなく、他人が本体1に収容された被収容物を視認可能な状態となることを防止することができる。よって、プライバシーや機密性を容易に確保することができ、また、スリ防止を図ることができる。また、正面体2及び背面体3は、袋体であるので、正面体2及び背面体3に厚みをもたせることができ、袋体の開口部15に向かう視線をより効果的に遮ることができる。また、正面体2及び背面体3が折れ曲がりにくく起立状態を容易に保つようにすることができ、机上等に置いた状態においても、袋体の開口部15に向かう視線を効果的に遮ることができる。
【0035】
また、本体1のマチ部13の上端部13aは内側面が対向するように折り曲げられているので、第1収容部61の幅寸法が大きくなっており、小物のみならず、書類等の幅寸法の大きな物品の収容に適したものとすることができる。また、上記の通り、開口部15を絞る必要がないため、開口部15を絞ることによる書類の折れ曲がりを防止することができる。
【0036】
そして、バッグ100の第1収容部61から物品を取り出すときは、一対の持ち手4を引き離すことにより、開口部15を大きく開くことができる。したがって、第1収容部61に収納した物品の一覧性を高めることができ、目的物を速やかに発見し、取り出すことができる。
【0037】
また、上記の通り、バッグ100は、左右一対の肩ベルト6を用いて背負うこともできるように構成されている。バッグ100を背負うときは、係合部14によって開口部15を閉じることによって、バッグ100を背負った際に正面側の部分が垂れ下がり、開口部15が開くことを防ぐことができる。また、留め具5を用いて一対の持ち手4を束ねることによって、整った印象を与えるものとすることができる。
【0038】
<変形例>
図4は、バッグ100の変形例を示す要部拡大図であり、一方のマチ部13を拡大して示す図である。上記実施の形態においては、マチ部13は二つ折りとしたがこれに限られるものではない。これに代えて、マチ部13は、
図4に示すように蛇腹折り状に折り曲げられていてもよい。
図4に示す形態において、マチ部13の上端部13aは、外側面が対向するように折り曲げられている領域と内側面が対向するように折り曲げられている領域とを含む。
【0039】
以上のように、バッグ100は、正面部11と、正面部11に対峙する背面部12と、正面部11及び背面部12を接続し、奥行方向に延在するマチ部13とを有する袋体である本体1と、正面部11の外側面に接合され、上端29が本体1の上端19よりも上方に位置する正面体2と、背面部12の外側面に接合され、上端39が本体1の上端19よりも上方に位置する背面体3と、正面体2及び背面体3の外側面にそれぞれ取り付けられた一対の持ち手4と、を備える。
【0040】
この構成によれば、使用者が一対の持ち手4を掴んでバッグ100を提げることにより、本体1の開口部15が小さく閉じられる。また、本体1の開口部15に向かう視線を正面体2及び背面体3によって遮ることができる。これによって、本体1の内部空間の露出を効果的に抑制することができる。
【0041】
マチ部13の上端部13aは内側面が対向するように折り曲げられていてもよい。この構成によれば、本体1を開いたときにマチ部13が収容部に向かう使用者の視線を遮らないようにすることができ、収容部の一覧性を高めることができる。これによって、種々の小物の収容に適した収容部とすることができる。また、第1収容部61の横幅を大きくすることができる。
【0042】
正面体2及び正面部11は、上下方向に伸びる一対の正面側第1接合部23及び一対の正面側第1接合部23の一方の下端部から他方の下端部に向かって伸びる正面側第2接合部24によって接合され、背面体3及び背面部12は、上下方向に伸びる一対の背面側第1接合部33及び一対の背面側第1接合部33の一方の下端部から他方の下端部に向かって伸びる背面側第2接合部34によって接合されていてもよい。この構成によれば、物品をバッグ100に仕分けして収納することができる。
【0043】
正面体2及び背面体3は袋体であってもよい。この構成によれば、物品をバッグ100に仕分けして収納することができる。また、正面体2及び背面体3に厚みをもたせることができ、袋体の開口部15に向かう視線をより効果的に遮ることができる。また、正面体2及び背面体3が折れ曲がりにくく起立状態を容易に保つようにすることができ、机上等に置いた状態においても、袋体の開口部15に向かう視線を効果的に遮ることができる。
【0044】
一対の持ち手4の一方を他方に留める留め具5を更に備えていてもよい。この構成によれば、型崩れを効果的に抑制することができる。
【0045】
背面体3の外側面に取り付けられている左右一対の肩ベルト6を更に備えていてもよい。この構成によれば、バッグ100を背負うことができる。
【0046】
折り曲げられたマチ部13の正面部11の上端部と、背面部12の上端部とを互いに係合させる係合部35を更に備えていてもよい。この構成によれば、バッグ100を背負ったときに、バッグ100の正面側が垂れ下がり、開口部15が開くことを防ぐことができる。
【0047】
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施の形態が明らかである。したがって、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
【符号の説明】
【0048】
1 本体
2 正面体
3 背面体
4 持ち手
11 正面部
12 背面部
13 マチ部
13a 上端部
13b 折曲部
15 開口部
19 上端
21 外側部
22 内側部
29 上端
31 外側部
32 内側部
39 上端
61 第1収容部
62 第2収容部
63 第3収容部
64 第4収容部
65 第5収容部
100 バッグ