(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023168127
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】装置
(51)【国際特許分類】
G01F 23/263 20220101AFI20231116BHJP
【FI】
G01F23/263
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022079785
(22)【出願日】2022-05-13
(71)【出願人】
【識別番号】000215833
【氏名又は名称】帝国通信工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001782
【氏名又は名称】弁理士法人ライトハウス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高岡 亮
(72)【発明者】
【氏名】内藤 俊司
【テーマコード(参考)】
2F014
【Fターム(参考)】
2F014AB02
2F014EA00
2F014GA01
(57)【要約】
【課題】
本発明は、装置への付着物の有無の検出ができ、また、より正確な測定対象物のレベルを推定することのできる装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
少なくとも1の第一の測定電極と、複数の第二の測定電極とを備え、第一の測定電極が、上下方向に連続的に設けられ、複数の第二の測定電極が、第一の測定電極の近傍で、且つ、上下方向の異なる位置に、上下方向に並んで非連続的に設けられている、装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1の第一の測定電極と、複数の第二の測定電極とを備え、
第一の測定電極が、上下方向に連続的に設けられ、
複数の第二の測定電極が、第一の測定電極の近傍で、且つ、上下方向の異なる位置に、上下方向に並んで非連続的に設けられている、装置。
【請求項2】
第一の測定電極にて測定された静電容量に基づいて、測定対象物のレベルを推定するレベル推定手段
を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
複数の第二の測定電極のそれぞれについて、第二の測定電極にて測定された静電容量が、第二の測定電極の近傍に測定対象物及び該測定対象物とは異なる異物が存在しない場合における第二の測定電極の静電容量から変化があったことを検知する検知手段
を備える、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
第二の測定電極の数がn個(nは、2以上の任意の整数)であり、下からk番目に存在する第二の測定電極を第二の測定電極k(kは、1~nまでの任意の整数)と定義した場合に、kが2以上の第二の測定電極について、第二の測定電極(k-1)について検知手段による静電容量の変化を検知せずに、第二の測定電極kについて検知手段による静電容量の変化を検知したか否かを判定する判定手段
を備える、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記判定手段により、第二の測定電極(k-1)について検知手段による静電容量の変化を検知せずに、第二の測定電極kについて検知手段による静電容量の変化を検知した場合であって、下から1番目に存在する第二の測定電極1からj番目に存在する第二の測定電極j(jは1~k-2までの任意の整数)まで連続して検知手段による静電容量の変化を検知し、下から(j+1)番目に存在する第二の測定電極(j+1)について検知手段による静電容量の変化を検知しない場合に、
レベル推定手段が、第二の測定電極jの上下方向の位置をもとに、測定対象物のレベルを推定する、請求項4に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水を含む各種測定対象物のレベル(高さ、液位、水位ともいう)を測定するのに、レベルセンサを有する測定装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。測定装置を、例えば、河川に設置すれば、河川の水位を監視することなどができる。しかしながら、現状のレベルセンサは、レベルセンサ内の測定電極と測定電極との間の部位においては、水位を測定することができない不感帯が生じるため、正確な水位を検出することができなかった。また、静電容量式のレベルセンサの場合、液体や固体等の付着物により、測定値の誤差が生じ、検出した値が正しい水位を示す値なのか否かを判別することが難しかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものである。すなわち、本発明の目的は、装置への付着物の有無の検出ができ、また、より正確な測定対象物のレベルを推定することのできる装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の課題は、
[1]少なくとも1の第一の測定電極と、複数の第二の測定電極とを備え、第一の測定電極が、上下方向に連続的に設けられ、複数の第二の測定電極が、第一の測定電極の近傍で、且つ、上下方向の異なる位置に、上下方向に並んで非連続的に設けられている、装置;
[2]第一の測定電極にて測定された静電容量に基づいて、測定対象物のレベルを推定するレベル推定手段を備える、前記[1]に記載の装置;
[3]複数の第二の測定電極のそれぞれについて、第二の測定電極にて測定された静電容量が、第二の測定電極の近傍に測定対象物及び該測定対象物とは異なる異物が存在しない場合における第二の測定電極の静電容量から変化があったことを検知する検知手段
を備える、前記[1]又は[2]に記載の装置;
[4]第二の測定電極の数がn個(nは、2以上の任意の整数)であり、下からk番目に存在する第二の測定電極を第二の測定電極k(kは、1~nまでの任意の整数)と定義した場合に、kが2以上の第二の測定電極について、第二の測定電極(k-1)について検知手段による静電容量の変化を検知せずに、第二の測定電極kについて検知手段による静電容量の変化を検知したか否かを判定する判定手段を備える、前記[3]に記載の装置;
[5]前記判定手段により、第二の測定電極(k-1)について検知手段による静電容量の変化を検知せずに、第二の測定電極kについて検知手段による静電容量の変化を検知した場合であって、下から1番目に存在する第二の測定電極1からj番目に存在する第二の測定電極j(jは1~k-2までの任意の整数)まで連続して検知手段による静電容量の変化を検知し、下から(j+1)番目に存在する第二の測定電極(j+1)について検知手段による静電容量の変化を検知しない場合に、レベル推定手段が、第二の測定電極jの上下方向の位置をもとに、測定対象物のレベルを推定する、前記[4]に記載の装置;
により達成することができる。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、装置への付着物の有無の検出ができ、また、より正確な測定対象物のレベルを推定することのできる装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の実施の形態に係るセンサ部品の一例を示す模式図である。
【
図2】本発明の実施の形態に係るセンサ部品と他のセンサ部品の接続した状態の一例を示す模式図である。
【
図3】本発明の実施の形態に係る装置のブロック図である。
【
図4】本発明の実施の形態に係る判定処理のフローチャートを示す図である。
【
図5】本発明の実施の形態に係る判定処理について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明をするが、本発明の趣旨に反しない限り、本発明は以下の実施の形態に限定されない。また、効果に関する記載は、本発明の実施の形態の効果の一側面であり、ここに記載するものに限定されない。
【0009】
図1は、本発明の実施の形態に係るセンサ部品の一例を示す模式図である。センサ部品1は、第一の測定電極11(11a~11d)、第二の測定電極12(12a~12e)、及び配線13を有し、センサ部品1の上下方向の端部に、それぞれ接続部14aと、接続部14bとを有する。また、突起15を有していてもよい。また、第一の測定電極11、第二の測定電極12、及び配線13は、センサ部品1の基板2上に形成される。なお、センサ部品は、レベルセンサともいう。また、第一の測定電極11又は第二の測定電極12を、測定電極と表すこともある。
【0010】
第一の測定電極11、第二の測定電極12、及び配線13は、表面を、例えばアクリル樹脂、その他の樹脂から構成される表層で覆われていてもよい。この場合、測定電極11及び第二の測定電極12は、媒体と直接的には接触せず、表層を介して接触することとなる。また、測定感度の観点から、表層はシート状であることが好ましく、表層の厚さは、例えば、2mmから4mmであることが好ましい。
【0011】
センサ部品1は、静電容量方式で、所定の位置における測定対象物のレベル(高さ、深さともいう)を推定する(特定するともいう)ために用いるセンサである。測定対象物とは、媒体であればよく、液体、固体を含む概念である。液体としては、水溶液、有機溶媒、無機溶媒等が挙げられる。また、測定対象物は、同一種類の媒体であることが好ましい。また、測定対象物が固体であるときは、レベルセンサの検出感度の観点から、ある程度粒子の細かい粒状物や粉状物であることが好ましい。静電容量を測定し、測定対象物のレベルを推定する所定の位置としては、河川、道路、海岸、下水道管内、プール、容器内、タンク内等が挙げられる。なお、本実施の形態においては、センサ部品1を、主に河川などの水面(液面ともいう)のレベル(水位、液位ともいう)の測定に用いた態様を説明する。以下では、測定対象物が液体である場合について、主に説明をする。
【0012】
センサ部品1は、略長方形状の基板2を有するセンサ部品である。本実施の形態において、略長方形状の基板2のいずれか一辺と平行な方向を、上下方向と定義する。つまり、上下方向は任意に決定することができるが、センサ部品1が、長手方向と短手方向を有するとき、上下方向は、長手方向であることが好ましい。本実施の形態においては、
図1中に示す矢印の方向を上下方向として説明する。センサ部品1は、液位が変位する方向に対して、センサ部品1の長手方向が平行になるように設置されることが好ましい。つまり、測定対象物の液面に対して、センサ部品1の長手方向が垂直になるように設置される。測定対象物の液面に対して、垂直方向とセンサ部品1の上下方向は一致するともいえる。
【0013】
第一の測定電極11は、センサ部品1の上下方向略全長に対して、延びるように設けられる薄膜の測定電極である。第一の測定電極11は、センサ部品1の上下方向に連続して設けられるともいう。第一の測定電極11の形状は、略長方形状であることが好ましい。また、第一の測定電極11の形状は、測定される静電容量の値と測定対象物の液位の関係とを関連付けられる形状であれば、正方形形状やS字形状、ジグザグ形状等、特に限定されない。
【0014】
第一の測定電極11a及び11bは、それぞれの測定電極に対して平行に設けられている。また、第一の測定電極11c及び11dも同様に、それぞれの測定電極に対して平行に設けられている。第一の測定電極11a及び11b、並びに、第一の測定電極11c及び11dを設けることにより、いずれかの測定電極が故障や破損した場合にも、液位の測定を継続することができる。また、1の測定電極に対して平行に他の測定電極を設けることにより、液位の測定精度を高めることができる。
【0015】
また、接続部14aをセンサ部品1の上側、接続部14bをセンサ部品1の下側としたときに、第一の測定電極11a及び11bの上端部と下端部、又は、第一の測定電極11c及び11dの上端部と下端部は、それぞれ同じ高さに位置することが好ましい。また、第一の測定電極11a及び11bの上端部は、第一の測定電極11c及び11dの上端部よりも、上側に位置し、第一の測定電極11a及び11bの下端部は、第一の測定電極11c及び11dの下端部よりも、上側に位置する。つまり、いずれか2以上の第一の測定電極11が、該第一の測定電極11のそれぞれの上端部及び/又は下端部において上下方向においてずれた位置となるように設けられている。また、第一の測定電極11a及び11bの上端部は、接続部14aに位置し、第一の測定電極11c及び11dの下端部は、接続部14bに位置するともいえる。
【0016】
なお、センサ部品1は、第一の測定電極11a及び11bのいずれか一方と、第一の測定電極11c及び11dのいずれか一方を有していればよい。つまり、センサ部品1は、少なくとも2以上の第一の測定電極11を備えることが好ましい。
【0017】
第一の測定電極11は、静電容量を測定するための測定電極であり、自己容量式のセンサとして機能する。第一の測定電極11は、主に、測定対象物の液位を特定するのに用いる静電容量を測定するための測定電極として機能する。第一の測定電極11の静電容量は、センサ部品1に接触又は近傍に存在する媒体によって変化する。
【0018】
具体的には、第一の測定電極11の近傍、より具体的には、第一の測定電極11の表面の任意の点と最短距離にある前記表層の表面の点において、媒体が接触している場合には、第一の測定電極11から出力される静電容量の値は、媒体が存在しない場合と比較して、相対的に高くなる。また、測定対象物の液位が高くなり、第一の測定電極11について、表層を介して最短距離で測定対象物と接触している面積が大きくなるのに比例して、第一の測定電極11から出力される静電容量の値は高くなる。第一の測定電極11から出力される静電容量の値は、第一の測定電極11が媒体に浸漬している表面積、つまり第一の測定電極11の下端から液面までの長さに略比例して増減するともいえる。第一の測定電極11は、配線13を介して後述の制御装置21に電気的に接続されており、制御装置21にて、静電容量を測定する。
【0019】
第二の測定電極12(12a~12e)は、センサ部品1の上下方向に設けられる、薄膜の測定電極である。第二の測定電極12の数は、1のセンサ部品1に対して、少なくとも2以上設けられ、3以上設けられることが好ましく、4以上設けられるのがより好ましい。また、複数のセンサ部品1を接続するときは、センサ部品全体で、少なくとも2以上設けられ、3以上設けられることが好ましく、4以上設けられるのがより好ましい。第二の測定電極12のそれぞれは、センサ部品1の上下方向の異なる位置に、上下方向に並んで非連続的に設けられる。第二の測定電極12は、測定対象物の液面に対して鉛直方向の、それぞれ高さが異なる位置に形成され、それぞれの第二の測定電極12が重ならないように設けられるともいえる。
【0020】
第二の測定電極12の形状は、静電容量を測定できる形状であれば、特に指定されないが、略長方形状、略正方形状、略楕円形状、略円形状等の対称性のある形状であることが好ましく、略長方形状であることがより好ましい。
【0021】
さらに、第二の測定電極12a、12b、12c、12d、及び12eは、同一直線上に設けられるのが好ましい。これにより、同一直線上の液面の測定及び付着物の検知を行うことができる。第二の測定電極12a、12b、12c、12d、及び12eは、センサ部品1の上下方向に対して、等間隔に設けられるのが好ましい。また、第二の測定電極12の形状を小さくし、細かい間隔で第二の測定電極12を設けることで、液面の測定及び付着物の検知の精度を高めることができる。また、第二の測定電極12の形状を大きくし、広い間隔で第二の測定電極12を設けることで、センサ部品1の配線13を減らし、センサ部品1の構造を簡素化できる。また、制御装置21において、計算処理の負担を軽減することができる。
【0022】
また、それぞれの第二の測定電極12は、いずれかの第一の測定電極11の近傍に設けられる。また、いずれかの第一の測定電極11と、上下方向に対して、垂直方向に重なるように設けられる。つまり、測定対象物の液面に対して平行方向において、いずれかの第一の測定電極11と、重なるように形成される。
【0023】
また、それぞれの第二の測定電極12の長手方向の長さは、第一の測定電極11の長手方向の長さよりも短い。また、それぞれの第二の測定電極12の大きさは、第一の測定電極11の大きさよりも、小さい。
【0024】
第二の測定電極12は、静電容量を測定するための測定電極であり、自己容量式のセンサとして機能する。第二の測定電極12は、主に、センサ部品1に付着する付着物を検知するのに用いる静電容量を検知するための測定電極として機能する。また、測定対象物の液面を特定するのに用いる静電容量を測定するための測定電極として機能してもよい。第二の測定電極12は、センサ部品1に接触又は近傍に存在する媒体によって変化する。
【0025】
具体的には、第二の測定電極12の近傍、より具体的には、第二の測定電極12の任意の点と最短距離にある前記表層の表面の点において、媒体が接触している場合には、第二の測定電極12から出力される静電容量の値は、媒体が存在しない場合と比較して、相対的に高くなる。また、測定対象物の液位が高くなり、第二の測定電極12について、表層を介して最短距離で測定対象物と接触している面積が大きくなるのに比例して、第二の測定電極12から出力される静電容量の値は高くなる。第二の測定電極12は、配線13を介して後述の制御装置21に電気的に接続されており、制御装置21にて、静電容量を測定、又は、静電容量の変化を検知する。
【0026】
ここで、付着物とは、測定対象物の液面とは異なる位置に存在する媒体であって、センサ部品1に付着するもののことを指す。本実施の形態においては、特に、センサ部品1において、測定対象物の液面よりも上に存在する媒体である。つまり、測定対象物の液面よりも高い位置に存在する媒体である付着物を検知対象とする。付着物は、例えば、ゴミ、葉、砂、水はね等が挙げられる。
【0027】
接続部14(14a、14b)は、センサ部品1の上下方向に沿って、センサ部品1と他のセンサ部品とを接続する(結合する、連結する、組み合わせる、ともいう)部位である。接続部14は、屈曲部を有する。また、接続部14の外形は、略クランク形状を有するともいえる。ここで、略クランク形状とは、それぞれ互いに逆方向におよそ90°の角度で折れ曲がって構成される形状を意図するものである。また、センサ部品1において、第一の測定電極11aを左側、第一の測定電極11dを右側としたとき、接続部14aは、左側において突出した形状かつ右側において陥没した形状であり、接続部14bは右側において突出した形状かつ左側において陥没した形状であるともいえる。また、接続部14の突出した形状の部分に第一の測定電極11が位置する。また、接続部14aの陥没した形状の部分において、他のセンサ部品と嵌合するための突起15を有していてもよい。なお、接続部14bの陥没した形状の部分において、他のセンサ部品と嵌合するための突起を、有していてもよい。
【0028】
他のセンサ部品は、接続部14と接続可能な接続部を有しており、接続部14と他のセンサ部品の接続部とが、互いに噛み合う形状を有している。つまり、接続部同士を結合させたとき、屈曲部が互いに噛み合うように接続される。また、センサ部品1の接続部の突出した形状と他のセンサ部品の接続部の陥没した形状が噛み合うように接続されるともいう。これにより、センサ部品1は、他のセンサ部品と、互いの接続部を介して、上下方向に沿って接続することができる。
【0029】
センサ部品1と接続可能な他のセンサ部品の形状は、センサ部品1と同様の形状であることが好ましい。または、センサ部品の下端に、接続部14aと接続可能な、右側において突出した形状かつ左側において陥没した形状を有する接続部を有するものであってもよく、センサ部品の上端に、接続部14bと接続可能な、左側において突出した形状かつ右側において陥没した形状を有する接続部を有するものであってもよい。
【0030】
図2は、本発明の実施の形態に係るセンサ部品と他のセンサ部品とを接続した状態の一例を示す模式図である。具体的には、センサ部品1の接続部14bと他のセンサ部品の接続部14Bとが、接続した状態を示している。接続部14bの左側の陥没した形状と、接続部14Bの左側の突出した形状とが噛み合っている。また、接続部14bの右側の突出した形状と、接続部14Bの右側の陥没した形状とが噛み合っている。
【0031】
また、接続部14bの右側の突出した部分の上下方向の長さは、接続部14Bの左側の突出した部分の上下方向の長さと同程度である。また、接続部14bの左側の陥没した部分の幅は、接続部14Bの左側の突出した部分の幅より広く、また、接続部14bの右側の突出した部分の幅は、接続部14Bの右側の陥没した部分の幅より狭い。接続部14bの左側の陥没した部分の幅及び接続部14Bの右側の陥没した部分の幅は、同程度であることが好ましい。また、接続部14bの右側の突出した部分の幅及び接続部14Bの左側の突出した部分の幅は、同程度であることが好ましい。
【0032】
また、接続部14Bの右側の陥没した形状の部分にある突起15Aを、センサ部品1の下端の接続部の右側に設けられた孔(不図示)に嵌合させ、固定することで、一のセンサ部品と他のセンサ部品を接続することができる。なお、一のセンサ部品と他のセンサ部品の接続方法は、これに限定されない。
【0033】
接続部14b及び14Bにおいて、第一の測定電極11c、11dと、第一の測定電極11A、11Bとが、上下方向に垂直な方向において重なっている。上述のとおり、接続部14には、第一の測定電極11が設けられている。他のセンサ部品の接続部においても同様に第一の測定電極が設けられているため、センサ部品1と他のセンサ部品を接続させたとき、接続部14において、センサ部品1の第一の測定電極11と、他のセンサ部品の第一の測定電極とが近接する。また、第一の測定電極11は、他のセンサ部品の第一の測定電極と、上下方向に垂直な方向において、重なるように配置される。「上下方向に垂直な方向において重なる」構成としては、
図2において、センサ部品1を他のセンサ部品と組み合わせた場合のように、薄膜の第一の測定電極が左右に並ぶことで重なることもできるし、
図1のセンサ部品1に対して、奥行き方向に第一の測定電極同士が重なるような構成を採用することもできる。つまり、上下方向に垂直な方向とは、左右方向、奥行き方向、及び、厚み方向を含む概念である。
【0034】
これにより、センサ部品同士を接続したとき、最も上部に位置するセンサ部品の上端から最も下部に位置するセンサ部品の下端までの間において、いずれかの第一の測定電極が切れ間なく存在するため、測定対象物の液位を測定することのできない不感帯をなくすことができる。
【0035】
なお、センサ部品1の接続部14bにて他のセンサ部品と接続する場合、センサ部品1の第一の測定電極11の下端部の位置と他のセンサ部品の第一の測定電極の上端部の位置とが、上下方向に垂直な位置において一致していればよい。つまり、センサ部品1が他のセンサ部品と接続した場合に、第一の測定電極11c又は11dの下端部が、センサ部品1の上下方向に垂直な位置において、他のセンサ部品の第一の測定電極11A又は11Bの上端部と一致するように設けられる。または、第一の測定電極11a又は11bの上端部が、センサ部品1の上下方向に垂直な位置において、他のセンサ部品の第一の測定電極の下端部と一致するように設けられる。
【0036】
なお、上述のとおり、センサ部品1は、他のセンサ部品と接続することができるが、複数の他のセンサ部品と接続してもよい。つまり、3以上のセンサ部品を接続してもよく、センサ部品を接続する数は、特に限定されない。これにより、測定対象物を測定する所定の位置に適した長さのセンサ部品を用いることができ、測定対象物のレベルを好適に測定することができる。複数のセンサ部品を接続して用いる場合、接続された複数のセンサ部品で1のセンサとみなし、それぞれのセンサ部品を、センサ部として捉えることもできる。なお、センサ部品1を他のセンサ部品と接続することなく、単独のセンサとして用いることもできる。この場合、センサ部品1の接続部14を、設けなくてもよい。
【0037】
図3は、本発明の実施の形態に係る装置のブロック図である。装置10は、センサ部品1(1A~1D)、及び制御装置21を備える。なお、
図3において、センサ部品1A~1Dが接続されており、センサ部品の基板2a~2dがそれぞれの接続部14において噛み合って接続されている。装置10は、配線13を介して電気的に1以上のセンサ部品1と制御装置21とが接続され、該センサ部品1と接触、又は、該センサ部品1の近傍に存在する測定対象物のレベルを特定する。
【0038】
制御装置21は、CPUやROM(不図示)を含むマイクロコンピュータによって構成されており、記憶領域に記憶されたプログラムを実行させることで各機能を実現する。制御装置21は、機能部として、制御部22、検出部23、判定部24、送信部25、電源部26、記録部等を有する。
【0039】
制御部22は、センサ部品1や装置10の各機能部の制御を行う。
【0040】
検出部23は、センサ部品1から出力され、AD変換回路(不図示)でデジタル化された静電容量データ(静電容量の値ともいう)を検出する。上述のとおり、センサ部品1の第一の測定電極11及び第二の測定電極12は、センサ部品1に接触する、又は近傍に存在する媒体との間に静電容量を形成し、その静電容量データを制御装置21に入力する。検出部23は、それぞれのセンサ部品1の第一の測定電極11及び第二の測定電極12から出力され、AD変換回路でデジタル化された静電容量データを検出する。また、検出部23にて検出した静電容量データは、制御装置21の記憶領域に記憶される。
【0041】
また、検出部23及び判定部24は、記憶領域から読みだしたプログラム及びデータ、並びに、センサ部品1より入力されたデータを基に演算処理を行う。演算処理の結果は、制御装置21の記憶領域に記憶される。検出部23は、測定対象物の液位を特定し、判定部24は、センサ部品1への付着物の有無の判定と、検出部23で特定された液位が有効であるか否かの判定を行う。これらの具体的な処理については、後述する。
【0042】
送信部25は、無線又は有線によってデータを送信することが可能なものであり、データを受信することが可能であってもよい。本実施の形態では、制御装置21において、検出された静電容量データを基に、測定対象物の液位の特定、及び、付着物の判定を行い、該演算結果をサーバ装置や他のコンピュータ装置(不図示)等に送信する構成を説明するが、検出した静電容量データをサーバ装置や他のコンピュータ装置(不図示)等に送信し、該サーバ装置や該他のコンピュータ装置において記憶された静電容量データを基に、センサ部品1が設置される地点での液位の特定やセンサ部品1への付着物の有無の判定をしてもよい。
【0043】
電源部26は、制御装置21の各機能部、及びセンサ部品1に電気的に接続されており、それぞれに対して電力を供給する。
【0044】
なお、装置10は、1以上のセンサ部品1を有していればよい。また、検出部23は、制御装置21内に備えられているのでもよく、それぞれのセンサ部品1に、検出回路として独立して、制御装置21との間に電気的に接続されていてもよい。また、検出部23、判定部24、送信部25、及び/又は、電源部26は、制御装置21の機能部ではなく、外部装置として制御装置21に電気的に接続されていてもよい。
【0045】
ここで、測定対象物の液位の特定方法について説明する。まず、センサ部品1の接続部14以外の位置に液面が存在する場合、具体的には、第一の測定電極11aの下端部から第一の測定電極11cの上端部の間に液面が存在する場合を説明する。
【0046】
上述のとおり、それぞれの第一の測定電極11a~11dから出力される静電容量データは、第一の測定電極11a~11dのそれぞれの下端部から液面までの距離に略比例して増減する。そのため、予めそれぞれの第一の測定電極11a~11dについて、静電容量データと液位の関係を示す計算式を登録しておく。そして、検出した静電容量データを計算式に入力することで、液位を算出し、液位の特定ができる。また、それぞれの第一の測定電極11a~11dについて、静電容量データと液位の関係を示すデータテーブルを登録しておいてもよい。データテーブルと液位の対応関係から、検出した静電容量データに対応する液位を特定する。
【0047】
なお、この場合、第一の測定電極11a~11dのいずれかの第一の測定電極11の静電容量データに基づいて、液位の特定を行ってもよいし、第一の測定電極11a~11dの静電容量データから得られた液位の平均の値を、特定した液位としてもよいし、第一の測定電極11a~11dの静電容量データから得られた液位のうち、最も高い値と低い値を除いて、平均の値を特定した液位としてもよい。
【0048】
次に、センサ部品1の接続部14に液面が存在する場合、具体的には、接続部14a、すなわち、第一の測定電極11cの上端から第一の測定電極11aの上端の間に液面が存在する場合を説明する。
【0049】
この場合、予め登録された計算式又はデータテーブルと、第一の測定電極11a又は11bの静電容量データに基づいて、液位を特定する。または、センサ部品1に接続された他のセンサ部品の接続部14aに位置する第一の測定電極において検出された静電容量データを用いて、液位を特定してもよい。
【0050】
なお、この場合、接続部14aに位置する第一の測定電極のいずれかの第一の測定電極の静電容量データに基づいて、液位の特定を行ってもよいし、接続部14aに位置する第一の測定電極の静電容量データから得られた液位の平均の値を、特定した液位としてもよいし、接続部14aに位置する第一の測定電極の静電容量データから得られた液位のうち、最も高い値と低い値を除いて、平均の値を特定した液位としてもよい。
【0051】
次に、本実施の形態に係る判定処理について説明する。
図4は、本発明の実施の形態に係る判定処理のフローチャートを示す図である。判定処理は、装置10によって実行される。判定処理では、主に、検出された静電容量データから測定対象物の液位の特定と、センサ部品1への付着物の有無の判定と、制御装置21にて特定された液位が有効であるか否かの特定とを行う。
【0052】
まず、制御装置21に接続されたセンサ部品1の第一の測定電極11及び第二の測定電極12の静電容量データを検出部23にて検出する(ステップS1)。次に、検出した静電容量データをもとに、測定対象物の液位を特定する(ステップS2)。測定対象物の液位の特定は、上述の液位の特定方法に基づいて、検出した第一の測定電極11の静電容量データより特定する。また、第二の測定電極12で検出した静電容量データから、測定対象物の液位の特定を行ってもよい。
【0053】
次に、検出した第二の測定電極12の静電容量データについて、第二の測定電極12の近傍に、測定対象物及び該測定対象物とは異なる異物が存在しない場合における第二の測定電極の静電容量から変化があったか否かを検知する(ステップS3)。
【0054】
なお、第二の測定電極12の静電容量データの検知処理について、第二の測定電極12の近傍に、媒体が存在しない場合と比較して、検出した第二の測定電極12の静電容量データが所定の値より増加又は減少しているとき、静電容量の変化を検知したとして処理し、また、検出した第二の測定電極12の静電容量データが変化しない、又は、静電容量データの増加が所定の値の範囲内であるとき、静電容量の変化を検知しないとして処理してもよい。なお、所定の値は、任意の値を設定可能である。所定の値は、全ての第二の測定電極12について、同一の値を設定してもよいし、センサ部品1ごとに異なる値を設定してもよいし、第二の測定電極12ごとに異なる値を設定してもよい。
【0055】
次に、いずれかのセンサ部品1に付着物が存在しているか否かを判定する(ステップS4)。
図5は、本発明の実施の形態に係る判定処理について説明するための図である。
図5では、制御装置21に、配線13を介して、複数の第二の測定電極12が電気的に接続されていることを示している。また、斜線のハッチングが付された第二の測定電極12は、ステップS2において、静電容量の変化が検知された第二の測定電極12を示している。
【0056】
ステップS4の判定処理では、まず、制御装置21に接続された第二の測定電極の数がn個(nは、2以上の任意の整数)であり、下からk番目に存在する第二の測定電極を第二の測定電極12(k)(kは、1~nまでの任意の整数)と定義した場合に、kが2以上の第二の測定電極12について、第二の測定電極12(k-1)について検知処理による静電容量の変化を検知せずに、第二の測定電極12(k)について検知処理による静電容量の変化を検知したか否かを判定する。判定の結果、第二の測定電極12(k-1)について検知処理による静電容量の変化を検知せずに、第二の測定電極12(k)について検知処理による静電容量の変化を検知した場合、第二の測定電極12(k)の上下方向の位置をもとに、第二の測定電極12(k)の位置において付着物が存在していると判定できる。
【0057】
判定の結果、付着物が存在していると判定された場合を除いて、付着物が存在していないと判定できる。また、全ての第二の測定電極12について静電容量の変化を検知されなかった場合、又は、kが2以上の第二の測定電極12について、下から1番目に存在する第二の測定電極12(1)から第二の測定電極12(k-1)まで連続して検知処理による静電容量の変化を検知し、第二の測定電極12(k)から第二の測定電極12(n)について検知処理による静電容量の変化を検知しない場合、付着物が存在していないと判定できる。
【0058】
なお、上述の制御装置21に接続された第二の測定電極12の数は、接続したセンサ部品全体に含まれる第二の測定電極12の数としてカウントすることが好ましい。これにより、接続部14付近における付着物の有無についても判定することができる。または、制御装置21に接続されるセンサ部品1ごとに、それぞれのセンサ部品1に含まれる第二の測定電極12について、上述の判定処理を行うこともできる。
【0059】
ステップS4において、付着物が存在しないと判定された場合、ステップS2において特定した液位を履歴として記録する(ステップS5)。そして、特定した液位を送信部25によりサーバ装置や他のコンピュータ装置に送信し、通知する(ステップS6)。
【0060】
ステップS4において、付着物が存在すると判定された場合、ステップS2において特定した液位が有効でないと記録する(ステップS7)。このとき、ステップS2において特定した液位が有効でないこと、及び有効でないと判定された液位を、制御装置21の記録部に履歴として記録してもよい。付着物が存在する場合、第二の測定電極12と第一の測定電極11とは隣接しているため、第一の測定電極11の位置にも付着物が存在していると考えられる。そのため、付着物により第一の測定電極11の静電容量データが増加するので、第一の測定電極11の静電容量データに基づいて特定した液位は実際の液位よりも高いものになることが多い。よって、ステップS2において特定した液位が有効でないと特定できる。
【0061】
ステップS4において、付着物が存在すると判定された場合、ステップS2において特定した液位が有効でないこと、及び有効でないと判定された液位を、サーバ装置や他のコンピュータ装置に送信し、通知する(ステップS8)。
【0062】
また、第二の測定電極12(j)をもとに特定される液位を、ステップS7にて、記録部に履歴として記録し、ステップS8にて、サーバ装置や他のコンピュータ装置に送信してもよい。第二の測定電極12(j)をもとに特定される液位は、次のように特定できる。
【0063】
第二の測定電極12(k-1)について検知処理による静電容量の変化を検知せずに、第二の測定電極12(k)について検知処理による静電容量の変化を検知した場合であって、下から1番目に存在する第二の測定電極12(1)からj番目に存在する第二の測定電極12(j)(jは1~k-2までの任意の整数)まで連続して検知処理による静電容量の変化を検知し、下から(j+1)番目に存在する第二の測定電極12(j+1)について検知処理による静電容量の変化を検知しない場合に、ステップS1で特定した測定対象物の液位にかえて、第二の測定電極12(j)の上下方向の位置をもとに、その位置を測定対象物の液位として特定することができる。
【0064】
以上のステップS1~S8により、判定処理は終了する。本発明の実施の形態において、ステップS1~S8を一定時間ごとに繰り返し継続して、測定対象物の液位を測定することが好ましい。判定処理を行う時間間隔は特に限定されないが、例えば、10分ごとや1時間ごととして設定できる。また、雨天その他の悪天候の際には、判定処理の時間間隔を短くするとしてもよい。
【0065】
なお、ステップS2の測定対象物の液位の特定は、第二の測定電極12の静電容量データを用いて、以下のように特定してもよい。具体的には、第二の測定電極の数がn個(nは、2以上の任意の整数)であり、下から1番目に存在する第二の測定電極12(1)からj番目に存在する第二の測定電極12(j)(jは1~n-1までの任意の整数)まで連続して検知処理による静電容量の変化を検知し、下から(j+1)番目に存在する第二の測定電極12(j+1)について検知処理による静電容量の変化を検知しない場合に、第二の測定電極12(j)の上下方向の位置をもとに、その位置を測定対象物の液位として特定できる。また、検知処理により検知された第二の測定電極12のうち、最も上部に位置する第二の測定電極12の上下方向の位置をもとに、その位置を測定対象物の液位として特定できる。また、下から(j+2)番目以降に存在する第二の測定電極12について、全て静電容量の変化を検知しなかったものとみなす構成とすることもできる。
【0066】
なお、ステップS1~S8の判定処理において、ステップS6及び/又はS8の処理は、省略してもよい。また、所定の時間を経過したときに、一定時間の記録の結果を通知するとしてもよい。また、ステップS1において、センサ部品1の第一の測定電極11及び第二の測定電極12の静電容量データを検出部23にて検出したのち、ステップS2~S8の処理を省略して、別途、通知処理を行ってもよい。このとき、通知処理では、ステップS1にて、検出した静電容量データをサーバ装置や他のコンピュータ装置に通知する。
【0067】
ここで、ステップS2において、静電容量の変化を検知された第二の測定電極12をON、静電容量の変化を検知されなかった第二の測定電極12をOFFとして捉えると、付着物の有無の判定は、以下のように行うこともできる。
【0068】
具体的には、第二の測定電極12のON及びOFFと該第二の測定電極12の上下方向の位置を比較する。例えば、第二の測定電極12の判別結果が、下部からOFF、ONとなる場合、ONを示す第二の測定電極12の位置に付着物が存在していると判定できる。また、第二の測定電極12の判別結果が、下部からON、OFF、ONとなる場合、上部のONを示す第二の測定電極12の位置に付着物が存在していると判定できる。さらに、下部からOFF、ON、OFFとなる場合、ONを示す第二の測定電極12の位置に付着物が存在していると判定してもよい。
【0069】
なお、上記のON及びOFFの判別結果について、ON又はOFFを示す第二の測定電極12の数が複数連続していてもよい。また、付着物が存在していると判定される位置の範囲と数は、特に制限されない。例えば、第二の測定電極12の判別結果が、下部からONの第二の測定電極12が5個、OFFの第二の測定電極12が8個、ONの第二の測定電極12が2個のように並んでいるとき、下部からON、OFF、ONとなっているとされる。また、上部のONを示す2個の第二の測定電極12の位置において、付着物が存在していると判定できる。また、例えば、第二の測定電極12の判別結果が、下部からONの第二の測定電極12が6個、OFFの第二の測定電極12が5個、ONの第二の測定電極12が2個、OFFの第二の測定電極12が5個、ONの第二の測定電極12が3個のように並んでいるとき、下部からON、OFF、ON、OFF、ONとなっているとされる。また、下部から2番目のONを示す2個の第二の測定電極12の位置と、下部から3番目のONを示す3個の第二の測定電極12の位置と、において、付着物が存在していると判定できる。
【0070】
判定の結果、付着物が存在していると判定された場合を除いて、付着物が存在していないと判定できる。また、第二の測定電極12の判別結果が、全てOFFの場合、又は、下部からON、OFFとなる場合、付着物が存在していないと判定できる。
【0071】
また、ステップS4において、付着物が存在すると判定された第二の測定電極12について、ONをOFFに変更する処理を行うとしてもよい。この場合、ONと扱われる第二の測定電極12のうち、最も上部に位置するものとなった第二の測定電極12の上下方向の位置をもとに、その位置を測定対象物の液位として特定することができる。さらに、第二の測定電極12の判別結果が、下部からON、OFFとなった場合、OFFと扱われる第二の測定電極12の上部に位置する第二の測定電極12について、全てOFFとする処理を行ってもよい。
【0072】
本発明によれば、第一の測定電極が、上下方向に連続的に設けられ、複数の第二の測定電極が、第一の測定電極の近傍で、且つ、上下方向の異なる位置に、上下方向に並んで非連続的に設けられていることにより、測定対象物のレベルの測定と、付着物の検知を行うことができる。また、本発明によれば、第一の測定電極にて測定された静電容量に基づいて、測定対象物のレベルを推定することができる。また、本発明によれば、複数の第二の測定電極のそれぞれについて、第二の測定電極にて測定された静電容量が、第二の測定電極の近傍に測定対象物及び該測定対象物とは異なる異物が存在しない場合における第二の測定電極の静電容量から変化があったことを検知することにより、付着物が存在する位置を推定することができる。また、第二の測定電極の上下方向の位置をもとに、測定対象物のレベルを推定することができる。
【符号の説明】
【0073】
1、1A~1D:センサ部品 2、2a~2d:基板 10:装置
11、11a~11d、11A、11B:第一の測定電極
12、12a~12e、12A:第二の測定電極 13、13a~13d、13A:配線
14、14a、14b、14B:接続部 15、15A:突起
21:制御装置 22:制御部 23:検出部 24:判定部
25:送信部 26:電源部