(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023168248
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】研磨スラリー廃液回収方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
B24B 55/12 20060101AFI20231116BHJP
B01D 29/11 20060101ALI20231116BHJP
B24B 49/10 20060101ALI20231116BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20231116BHJP
【FI】
B24B55/12
B01D29/10 510C
B01D29/10 530D
B24B49/10
H01L21/304 622E
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070318
(22)【出願日】2023-04-21
(31)【優先権主張番号】111117921
(32)【優先日】2022-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】523152684
【氏名又は名称】エンライテンメンツ インターナショナル リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ENLIGHTENMENTS INTERNATIONAL LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ウェン, シー‐リャン
(72)【発明者】
【氏名】リャオ, ユー‐ミン
(72)【発明者】
【氏名】リン, ユー‐チェン
【テーマコード(参考)】
3C034
3C047
4D116
5F057
【Fターム(参考)】
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(57)【要約】
【課題】 研磨スラリー廃液回収の方法及びシステムを提供する。
【解決手段】 本発明の実施形態は、研磨スラリー廃液を回収するための方法及びシステムを提供し、前記システムは攪拌槽と、フィルターとを備える。前記システムは、初期研磨スラリー廃液を前記攪拌槽の第1入口に移送するための第1管路と、前記研磨スラリー廃液を前記攪拌槽から前記フィルターに移送するための第2管路と、濃縮研磨スラリー廃液を前記フィルターから前記攪拌槽の第2入口に移送するための第3管路と、前記第1管路を開閉するための第1バルブと、前記研磨スラリー廃液の固形分を検出するための比重計と、前記第1バルブを制御するように構成されるコントローラとを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
研磨スラリー廃液を回収するためのシステムであって、
初期研磨スラリー廃液を受け取り、槽内の研磨スラリー廃液を攪拌するための攪拌槽と、
前記研磨スラリー廃液を送り込み、ろ過水と濃縮研磨スラリー廃液を送り出すためのフィルターと、
前記攪拌槽に接続され、前記初期研磨スラリー廃液を前記攪拌槽の第1入口に移送するための第1管路と、
前記攪拌槽及び前記フィルターに接続され、前記研磨スラリー廃液を前記攪拌槽から前記フィルターに移送するための第2管路と、
前記攪拌槽及び前記フィルターに接続され、前記濃縮研磨スラリー廃液を前記フィルターから前記攪拌槽の第2入口に移送するための第3管路と、
前記第1管路を開閉するための第1バルブと、
前記攪拌槽に配置され、前記研磨スラリー廃液の固形分を検出するための比重計と、
前記第1バルブに電気的に接続され、前記第1バルブを制御するように構成されるコントローラと、
を備える、システム。
【請求項2】
研磨補助剤を前記攪拌槽に移送するための第4管路と、
前記第4管路を開関するための第2バルブと
をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記攪拌槽内の前記研磨スラリー廃液の液面を検出するための水位計をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1管路の経路内に位置する加圧ポンプをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記フィルターのろ過水出口に接続され、前記フィルターの逆洗を行うための第5管路をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記攪拌槽及び前記フィルターに接続され、脱泡に使用される第6管路をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記コントローラは、前記システムのろ過モードでの第1周期長及び濃縮モードでの第2周期長を決定するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記ろ過モードにおいて、前記研磨スラリー廃液の固形分は、第1の固形分値を超えない、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記濃縮モードの終了時に、前記研磨スラリー廃液の固形分は、前記第1の固形分値を上回る、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記コントローラは、前記第1バルブを開いて前記ろ過モードに入り、前記第1周期において、前記研磨スラリー廃液の液面を所定の範囲内に維持するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
ろ過モードを実施する第1周期と、
濃縮モードを実施する第2周期と、
を備え、
前記第1周期は、
初期研磨スラリー廃液を攪拌槽に移送して研磨スラリー廃液にするステップと、
前記研磨スラリー廃液をフィルターに移送してろ過し、前記フィルターは前記研磨スラリー廃液を受け取り、ろ過水及び濃縮研磨スラリー廃液を生成するステップと、
前記濃縮研磨スラリー廃液を前記攪拌槽に移送するステップと、
を含み、
前記第2周期は、
前記初期研磨スラリー廃液を前記攪拌槽に移送することを停止するステップと、
前記研磨スラリー廃液をフィルターに移送してろ過するステップと、を含む第2周期と、
を含む、研磨スラリー廃液を回収する方法。
【請求項12】
前記第1周期と前記第2周期の比率は、15倍~30倍である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記攪拌槽内の前記研磨スラリー廃液の固形分を検出して前記第1周期の時間の長さ又は前記第2周期の時間の長さを決定するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記攪拌槽内の前記研磨スラリー廃液の固形分は、前記第1周期終了時に第1の固形分値を有し、また前記第2周期の終了時に第2の固形分値を有し、前記第2の固形分値と前記第1の固形分値の比率は5倍~10倍である、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記攪拌槽内の前記研磨スラリー廃液の固形分の変化量は、前記第1周期で第1平均速度を有し、前記第2周期で第2平均速度を有し、前記第2平均速度と前記第1平均速度の比率は15倍~30倍である、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記ろ過モードにおいて、前記攪拌槽内の前記研磨スラリー廃液の水位を所定の高さ範囲内に維持するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記初期研磨スラリー廃液の固形分が所定の初期固形分値以下である、
前記ろ過モードにおいて、前記攪拌槽内の前記研磨スラリー廃液の固形分値に1回以上の上昇及び1回以上の下降が現れる、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記濃縮モードにおいて、前記攪拌槽内の前記研磨スラリー廃液の固形分値は、上昇し続ける、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記濃縮モードが終了した後、第3周期で混合モードを実行して、前記研磨スラリー廃液のろ過を停止させ、研磨補助剤を前記攪拌槽内に移送して前記研磨スラリー廃液と攪拌させ、前記第3周期の終わりに前記研磨スラリー廃液を送り出すステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記攪拌槽内の前記研磨スラリー廃液の固形分は、前記第3周期の終了時に第3の固形分値を有し、前記第2周期の終了時に第2の固形分値を有し、前記第3の固形分値と前記第2の固形分値の比率は1.1倍~2倍である、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、回収の方法及びシステムに関し、特に、研磨スラリー廃液回収の方法とシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
パネルは、現在様々な電子製品の画面に不可欠の基本構成要素になっている。工程技術の進化及び小型化に対する絶え間ない市場ニーズに伴い、パネルの軽量・薄型化に対する要求も益々高まっている。例えば液晶ディスプレイ(LCD)パネルの製造過程中で液晶注入が完了した後、パネルを切断する前、パネルの基板について研削、研磨及び薄化工程を行うことで、パネルモジュールの厚さ薄化に利する。
【0003】
現在、パネル基板の薄化工程は、通常粉末研磨剤を水と混合して研磨スラリーを作り、研削・研磨設備に研削パッドを組み合わせてガラス又はサファイア基板を研削・研磨し、余分な厚さを除去し、基板上の傷のあるパターンを除去する。研削又は研磨工程が完了した後、基板を研磨パッドから取り外すことができるように、薄型化された基板を水ですすぐ必要がある。同時に、すすぎ水は研磨スラリーと一緒に直接排出され、廃棄される。
【0004】
しかしながら、環境保護意識の高まり及び研削工程のコストへの配慮により、研削又は研磨を伴う薄化工程で使用される粉末研磨剤がリサイクルされないため、薄化工程の製造コスト及び環境コストが高止っていた。第二に、一度使用された粉末研磨剤の有用性はまだ完全に利用されるレベルに達していないため、資源の無駄を引き起こしている。しかし、現状では便利で有効な粉末研磨剤回収装置がないことにより、大部分の粉末研磨剤又は研磨スラリーは回収して再利用することができない。上記の問題点に鑑み、粉末研磨剤又は研磨スラリーの周期寿命を延ばし、薄化工程の環境への優しさを改善するため、研磨スラリーのリサイクル方法に関する研究を行う必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施態様は、初期研磨スラリー廃液(RS)を受け取り、槽内の研磨スラリー廃液を攪拌するための攪拌槽と、前記研磨スラリー廃液を送り込み、ろ過水と濃縮研磨スラリー廃液(FS)を送り出すためのフィルターと、前記攪拌槽に接続され、前記初期研磨スラリー廃液を前記攪拌槽の第1入口(112)に移送するための第1管路(111)と、前記攪拌槽及び前記フィルター(108)に接続され、前記研磨スラリー廃液を前記攪拌槽から前記フィルターに移送するための第2管路(113)と、前記攪拌槽及び前記フィルターに接続され、前記濃縮研磨スラリー廃液を前記フィルターから前記攪拌槽の第2入口に移送するための第3管路(115)と、前記第1管路を開閉するための第1バルブ(112)と、前記攪拌槽に配置され、前記研磨スラリー廃液の固形分を検出するための比重計(124)と、前記第1バルブに電気的に接続され、前記第1バルブを制御するように構成されるコントローラ(140)とを備える研磨スラリー廃液を回収するためのシステムを提供する。
【0006】
一実施形態において、前記システムは、研磨補助剤を前記攪拌槽に移送するための第4管路(131)と、前記第4管路を開関するための第2バルブ(132)とをさらに備える。
【0007】
一実施形態において、前記システムは、前記攪拌槽内の前記研磨スラリー廃液の液面を検出するための水位計(128)をさらに備える。
【0008】
一実施形態において、前記システムは、前記第1管路の経路内に位置する加圧ポンプ(122)をさらに備える。
【0009】
一実施形態において、前記システムは、前記フィルターのろ過水出口に接続され、前記フィルターの逆洗を行うための第5管路(117)をさらに備える。
【0010】
一実施形態において、前記システムは、前記攪拌槽及び前記フィルターに接続され、脱泡に用いられる第6管路(115)をさらに備える。
【0011】
一実施形態において、前記コントローラは、前記システムのろ過モードでの第1周期長及び濃縮モードでの第2周期長を決定するように構成される。
【0012】
一実施形態において、前記コントローラは、前記第1バルブ(112)を開いて前記ろ過モードに入り、前記第1周期において、前記研磨スラリー廃液の液面を所定の範囲内に維持するように構成される。
【0013】
一実施形態において、前記ろ過モードにおいて、前記研磨スラリー廃液の固形分は、第1の固形分値を超えない。
【0014】
一実施形態において、前記濃縮モードの終了時に、前記研磨スラリー廃液の固形分は、前記第1の固形分値を上回る。
【0015】
本発明の別の実施態様は、第1周期でろ過モードを実施するステップ及び第2周期で濃縮モードを実施するステップを含む研磨スラリー廃液を回収するための方法を提供する。前記ろ過モードは、初期研磨スラリー廃液を攪拌槽に移送して研磨スラリー廃液にするステップと、前記研磨スラリー廃液をフィルターに移送してろ過し、前記フィルターは前記研磨スラリー廃液を受け取り、ろ過水(FW)及び濃縮研磨スラリー廃液を生成するステップと、前記濃縮研磨スラリー廃液を前記攪拌槽に移送するステップとを含む。前記濃縮モードは、前記初期研磨スラリー廃液を前記攪拌槽に移送することを停止するステップと、前記研磨スラリー廃液をフィルターに移送してろ過するステップとを含む。
【0016】
一実施形態において、前記第1周期と前記第2周期の比率は、15倍~30倍である。
【0017】
一実施形態において、前記方法は、前記攪拌槽内の前記研磨スラリー廃液の固形分を検出して前記第1周期又は前記第2周期の時間の長さを決定するステップをさらに含む。
【0018】
一実施形態において、前記攪拌槽内の前記研磨スラリー廃液の固形分は、前記第1周期終了時に第1の固形分値を有し、また前記第2周期の終了時に第2の固形分値を有し、前記第2の固形分値と前記第1の固形分値の比率は5倍~10倍である。
【0019】
一実施形態において、前記方法の前記攪拌槽内の前記研磨スラリー廃液の固形分の変化量は、前記第1周期で第1平均速度を有し、前記第2周期で第2平均速度を有し、前記第2平均速度と前記第1平均速度の比率は15倍~30倍である。
【0020】
一実施形態において、前記方法は、前記ろ過モードにおいて、前記攪拌槽内の前記研磨スラリー廃液の水位を所定の高さ範囲内に維持するステップをさらに含む。
【0021】
一実施形態において、前記初期研磨スラリー廃液の固形分が所定の初期固形分値以下である、前記ろ過モードにおいて、前記攪拌槽内の前記研磨スラリー廃液の固形分値に1回以上の上昇及び1回以上の下降が現れる。
【0022】
一実施形態において、前記濃縮モードにおいて、前記攪拌槽内の前記研磨スラリー廃液の固形分値は、上昇し続ける。
【0023】
一実施形態において、前記方法は、前記濃縮モードが終了した後、第3周期で混合モードを実行して、前記研磨スラリー廃液のろ過を停止させ、研磨補助剤を前記攪拌槽内に移送して前記研磨スラリー廃液と攪拌させ、前記第3周期の終わりに前記研磨スラリー廃液を送り出すステップをさらに含む。
【0024】
一実施形態において、前記攪拌槽内の前記研磨スラリー廃液の固形分は、前記第3周期の終了時に第3の固形分値を有し、前記第2周期の終了時に第2の固形分値を有し、前記第3の固形分値と前記第2の固形分値の比率は1.1倍~2倍である。
【0025】
そこで、本出願は、廃液中の余分な水分を適切に除去し、研磨スラリー廃液の固形分を使用の理想的な範囲に達させることで、リサイクル研磨スラリーとすることができ、その中の粉末研磨剤の寿命を延ばし続け、資源の再利用とコストダウンの効果を奏することができる研磨スラリー廃液回収の方法及びシステムを提案する。なお、本出願で提案される回収の方法及びシステムは、研磨スラリー廃液がその効果を回復するのを効果的に助け、研磨スラリー廃液の濃縮時間を短縮でき、回収システム内のフィルターを効果的に保護してろ過膜の耐用年数を延ばすことで、回収システムの性能及びコストの利点も向上することもできる。
【0026】
以上の説明は、本発明の実施形態が持っている技術的特徴及び利点を大まかに概説したので、以下に記述する本発明の詳細な実施形態をより容易に理解することができる。本発明の特許範囲の主題が持っている他の技術的特徴及び利点を以下に説明する。以下に開示される概念及び特定の実施形態を使用することによって、本発明と同じ目的を達成するために他の構造または方法を容易に修正又は設計できることを本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者は理解するだろう。類似の効果を奏するこのような構想が、本発明の特許請求の範囲によって特定される本発明の精神及び範囲から逸脱しないことも本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者は理解するだろう。
【0027】
実施形態及び特許請求の範囲を図面と併せて参照すると、本出願の開示内容をより完全に理解することができ、図面内の同じ符号は、あくまで同じ或いは類似する構成要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】
図1は、いくつかの実施形態に係る廃液回収システムを示す概略図である。
【
図2】
図2は、いくつかの実施形態に係るフィルターを示す概略図である。
【
図3】
図3は、いくつかの実施形態に係る廃液回収方法の流れ図である。
【
図4A】
図4A~
図4Gは、いくつかの実施形態に係る廃液回収システムの異なる段階における作業を示す概略図である。
【
図4B】
図4A~
図4Gは、いくつかの実施形態に係る廃液回収システムの異なる段階における作業を示す概略図である。
【
図4C】
図4A~
図4Gは、いくつかの実施形態に係る廃液回収システムの異なる段階における作業を示す概略図である。
【
図4D】
図4A~
図4Gは、いくつかの実施形態に係る廃液回収システムの異なる段階における作業を示す概略図である。
【
図4E】
図4A~
図4Gは、いくつかの実施形態に係る廃液回収システムの異なる段階における作業を示す概略図である。
【
図4F】
図4A~
図4Gは、いくつかの実施形態に係る廃液回収システムの異なる段階における作業を示す概略図である。
【
図4G】
図4A~
図4Gは、いくつかの実施形態に係る廃液回収システムの異なる段階における作業を示す概略図である。
【
図5】
図5は、いくつかの実施形態に係る異なる作業段階における研磨スラリー廃液の固形分の変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態を詳細に論述する。しかし、実施形態は、多種多様な具体的環境で実施できる多くの使用可能な発明概念を提供することを理解されたい。論述した具体的実施形態は、実施形態を作成及び使用する具体的方法を単に説明するものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0030】
各図面及び例示的な実施形態において、同じ符号は同じ構成要素を示す本明細書における以下の説明は、本発明の実施形態の装置の一部、又はより直接的に協働する要素に特に重点を置く。なお、具体的に図示或いは説明されていない要素は、異なる形態を有し得ることを理解されたい。本明細書における「いくつかの実施形態」又は「実施形態」の記述は、該実施形態の描写を結合した特定の特徴、構造或いは特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書中の様々な場所での「いくつかの実施形態において」又は「実施形態において」という語句の出現は、必ずしも同じ実施形態を指しているとは限らない。なお、特定の特徴、構造或いは特性は、1つ又は複数の実施形態において任意の適切な組み合わせで存在し得る。
【0031】
各図面において、同じ符号は、あくまで同じ或いは類似する構成要素を表し、本発明の例示的な実施形態を示し、描写する。図面間の尺度は、実際のものとは異なっている場合もあり、場合によっては、実施形態のみを示す目的で誇張及び/又は簡略化されている。以下の本発明の例示的な実施形態に基づいて、当業者は、本発明の多くの可能な応用及び変形を理解するであろう。
【0032】
異なって定義されない限り、ここに用いられるすべての用語(技術的用語又は科学的用語を含む)は、当該技術分野において通常の知識を有する者によって理解されるものと同一の意味を有する。一般に用いられる辞書に定義される用語は、関連技術の文脈上意味と同一の意味を有すると解釈されるべきであり、これらが本明細書に明確に定義されない限り、理想的または過度に形式的な意味として解釈されない。
【0033】
なお、本発明の核となる価値を説明するための例として、本発明の複数の実施形態を以下に提供するが、本発明の保護範囲を限定することを意図するものではない。説明かつ理解の便宜のため、本発明の異なる実施形態における同一又は類似の機能或いは要素は、重複する説明を省略する若しくは図面に示されない。互いに矛盾しないことを前提として、異なる実施形態における異なる要素又は技術的特徴を組み合わせ若しくは置換して得られた新しい実施形態は、依然として本発明の保護範囲に属する。
【0034】
図1は、いくつかの実施形態に係る廃液回収システム100を示す概略図である。廃液回収システム100は、基板工程(例えばガラス或いはサファイアを基板とする工程)で使用されるスラリー、例えば薄化工程で必要とされる研磨スラリーを回収するために用いられることができる。一実施形態において、研磨スラリーの主成分は、水分と粉末研磨剤とから成り、分散剤、界面活性剤、腐食防止剤、酸化剤などの添加剤も含み得、添加剤の実際の成分及び比重は、研削対象物の違いに応じて調整することができる。本実施形態において、研磨スラリーはディスプレイパネルの基板を研削するために用いられ、ディスプレイパネルの基板はガラス、サファイア或いは他の適切な材料から作製され得る。研磨スラリー中の粉末研磨剤は、セリウム(Ce)、ランタン(La)その他の希土類元素を主要元素として製造した砥粒(例えば酸化セリウム(CeO
2)、酸化ランタン(La
2O
3))で構成されることができる。
【0035】
一実施形態において、ディスプレイパネル基板の薄化工程について、大面積パネルが製造され、切断されていない場合、まずパネルに液晶を注入する。後に薄化工程を行う場合、先に低濃度のフッ酸で浸漬エッチングを行うことで、急速に薄化することができる。ただし、この初期の薄化工程では、水の波紋、点、ピットなどの厚さムラの欠陥又は不規則な微細パターン痕などの工程上の欠陥が生じる可能性がある。これらの微小欠陥は、研磨設備(研磨パッド付き)と研磨スラリーで基板を細かく研削し、基板の厚さの均一性をさらに改善させ、異なる工程間で製造又は搬送過程の欠陥により上記基板に残るパターンの痕跡(ムラとも呼ばれる)を除去し、最終的な基板の厚さ及び表面の痕跡が仕様要件を満たすことができる。上記の研削・研磨工程が完了した後、基板をきれいな水源(例えばRO水又はDI水などの高清浄度の水源)で洗浄して、基板を研磨設備から取り出すことができるようにする。この洗浄動作は、基板上すなわち研磨設備上に残った研磨剤廃液を除去し、使用済みの研磨剤廃液を廃液専用管路に排出する若しくは廃液タンクに収集し、廃液回収システム100の作製原料、すなわち本明細書で言及される初期研磨スラリー廃液RSとすることができる。
【0036】
図1を参照すると、廃液回収システム100は、攪拌槽102と、モータ104と、攪拌機106と、フィルター108と、加圧ポンプ122と、比重計124と、水圧計126と、水位計128と、コントローラ140とを備える。いくつかの実施形態において、廃液回収システム100は、上記に挙げられた1つ或いは複数の構成要素を省略してもよい。いくつかの実施形態において、廃液回収システム100は、1つ或いは複数の他の構成要素、例えば複数のフィルターを追加することができる。一実施形態において、廃液回収システム100は、管路111、113、115、117、119、131、133、135と、各々対応するバルブ112、114、116、118、120、132、134、136とをさらに備える。一実施形態において、バルブ112、114、116、118、120、132、134、136は、対応する管路111、113、115、117、119、131、133、135の開閉を制御するために用いられる。
【0037】
一実施形態において、攪拌槽102は、管路111に接続され、初期研磨スラリー廃液RS(すなわち、使用済みで、回収処理待ちの研磨スラリー)を受け取るための第1入口を備える。本明細書において、異なる供給源から攪拌槽102中に移送して混合及び/又は攪拌される各種研磨スラリー廃液を総称して研磨スラリー廃液SSと呼ぶ。攪拌槽102は、槽体を有し、槽体は円筒、多角柱、又はその他の適切な外形であり得、底部に尖った円錐を有する。攪拌槽102は、ステンレス鋼、コンクリート、セラミック、樹脂或いは他の適切な材料で作ることができる。前記槽体は、攪拌槽102内にある研磨スラリー廃液SSの成分との反応が起こさないように、防食層などの多層材料も含み得る。
【0038】
攪拌槽102内に攪拌機106が配置され、廃液回収システム100には攪拌機106に接続され、攪拌機106を駆動するためのモータ104が配置される。初期研磨スラリー廃液RSが攪拌槽102に移送されて研削將廃液SSとなった後、攪拌機106が所定の回転数で回転して研磨スラリー廃液SSを攪拌する。一実施形態において、モータ104には、サーボモータ、ステッピングモータ、ブラシレスモータ、DCモータ、或いは任意の他の適したモータなどの、異なるタイプのモータが含まれることができる。攪拌機106は、攪拌棒と、攪拌部とを備え、攪拌棒はモータ104に連結されて攪拌部を支え、モータ104の駆動によって攪拌部を回転して研磨スラリー廃液SSを攪拌する。一実施形態において、攪拌部は、ファンブレード形状、棒状、又は他の適切な形状などの異なる形状を有することができる。一実施形態において、攪拌槽102は、気泡管路も備え、前記気泡管路は気体を槽体内に導入し、気泡が研磨スラリー廃液SS内の固形物又は粉体を浮遊状態に維持し、沈降を回避するのを促進することができる。導入する気体は、きれいな空気源(CDA)又は窒素であり得る。
【0039】
一実施形態において、攪拌槽102は、管路113、115を介してフィルター108に接続される。回収工程において、研磨スラリー廃液SSは攪拌槽102の出口に移送された後、管路113を経由してフィルター108に移送し、フィルター108でろ過水FW及び濃縮研磨スラリー廃液FSを分離する。フィルター108は、管路117に接続され、管路117の開閉がバルブ118によって制御され、ろ過水FWが管路117を経由して排出されることができる。濃縮研磨スラリー廃液FSは、フィルター108から管路115及び攪拌槽102の第2入口を経由して攪拌槽102に還流して研磨スラリー廃液SSとして合流し、攪拌-濃縮の循環ステップを継続する。この場合、バルブ120、132、134、136は閉じられ、バルブ114、116、118が開かれ、研磨スラリー廃液SS及び濃縮研磨スラリー廃液FSを、管路113、115を経由して循環させてもよい。
【0040】
一実施形態において、攪拌槽102及びフィルター108が上記攪拌-濃縮の循環ステップを実行する時、バルブ112は、管路111を開状態に維持するよう制御して、初期研磨スラリー廃液RSが管路111を経由して貯槽102に移送できるようにさせる。別の実施形態において、攪拌槽102及びフィルター108が上記攪拌-濃縮の循環ステップを実行する時、バルブ112は管路111を閉じて初期研磨スラリー廃液RSが貯槽102に移送されることを停止する。
【0041】
一実施形態において、管路113の経路上に圧力を高めて管路113における研磨スラリー廃液SSの移送効率を上げて、廃液回収システム100の産出を高めるための加圧ポンプ122が配置される。加圧ポンプ122は、遠心ポンプ、水中ポンプ、軸流ポンプ、斜流ポンプ、ボルテックスポンプなどの異なるタイプのポンプで構成することができる。なお、管路113には管路113における研磨スラリー廃液SSの液圧を検出して、研磨スラリー廃液SSの移送速度又は管路113の液圧が正常範囲にあるかどうかを判断することで、加圧ポンプ122のパラメータを調整して管路113の液圧を制御するための水圧計126が配置されることもできる。
【0042】
一実施形態において、廃液回収システム100は、攪拌槽102に配置され、現在の研磨スラリー廃液SSの固形分又は比重値を検出するための比重計124を備える。一実施形態において、比重計124は、研磨スラリー廃液SSの固形分を検出するため、攪拌槽102の内部に延在する感知端子も備え得る。比重計124は、点検修理或いは検出値を読み取るため、攪拌槽102の外部に延在する表示モジュール又は回路モジュールを備え得る。比重計124は、フロートタイプ、静圧タイプ、振動タイプ、若しくは他のタイプの比重計など、異なるタイプの比重計で構成することができる。
【0043】
一実施形態において、廃液回収システム100は、攪拌槽102内に配置され、現在の研磨スラリー廃液SSの液面を検出するための水位計128を備える。バルブ112は、水位計128が検出した研磨スラリー廃液SSの液面に応じて管路111の開閉を決定し、初期研磨スラリー廃液RSの移送量を制御することができる。
【0044】
図2は、いくつかの実施形態に係るフィルター108を示す概略図である。一実施形態において、フィルター108は接線流フィルター(又はクロスフローフィルター、横流フィルターと呼ばれる)である。一実施形態において、フィルター108は、通路202と、ろ過膜204と、ろ過水出口206とを備える。通路202は、送り込まれた研磨スラリー廃液SSをフィルター108に迅速に通過させ、ろ過水FW及び濃縮研磨スラリー廃液FSを分離し、それぞれろ過水出口206及び通路202の出口から送り出すために用いられる。ろ過膜204は、中空繊維膜、スパイラル状ろ過膜、ろ過板又はその他の適したろ過膜から成ることができる。フィルター108が利用する接線流ろ過方式は、ろ過対象物(研磨スラリー廃液SS)の流れ方向とろ過水FWの流れ方向とを異ならせるものであり、例えば両者をほぼ垂直にするものである。したがって、研磨スラリー廃液SSをろ過する際、高分子粉末研磨剤又はその他の粒子はろ過膜204の表面に詰まりにくく、逆に研磨スラリー廃液SSの流れに乗って分散され、濃縮研磨スラリー廃液FSを生成する時に流動性に影響を与えるほどのコロイド反応を生じない。
【0045】
図2のフィルター108は、一例に過ぎず、研磨スラリー廃液SSを分離するために使用できる他のろ過方法も廃液回収システム100のろ過要素とすることもできる。
【0046】
図1を参照すると、廃液回収システム100は、バルブ136によって制御され、管路113の経路で分岐し、攪拌槽102の第3入口に接続された管路135を備える。一実施形態において、廃液回収システム100がろ過又は濃縮モードを実行する前に、初期研磨スラリー廃液RSを使用して管路135を介して脱泡手順を実行して、攪拌槽102或いは管路113内に溜まったガスを排出する。この場合、バルブ114、116、118、120、132、134を閉じ、バルブ112、136を開き、初期研磨スラリー廃液RSが管路135を介してガスを排出させるようにする。脱泡手順の時、初期研磨スラリー廃液RSを攪拌槽102及び管路113に循環させると同時に、溜まったガスを、攪拌槽102を介して廃液回収システム100を排出することができる。
【0047】
一実施形態において、攪拌槽102及びフィルター108が上記攪拌-濃縮の循環ステップを一定時間実行し、研磨スラリー廃液SSが濃縮された後、その中の粉末研磨剤濃度(本明細書では固形分含有量又は固形分と総称し、研磨スラリー廃液SS中の固形分と研磨スラリー廃液SS総重量の比として定義することができる)が所定の値に達した後、さらに直接送り出す又は次のステップの混合手順などの処理を実行できる。一実施形態において、廃液回収システム100は、バルブ120によって制御される管路119を備え、管路119は管路113に接続され、濃縮済み研磨スラリー廃液SSを最終研磨スラリーCSとして送り出すために用いられる。この場合、バルブ112、114、116、118、132、134、136を閉じ、バルブ120を開き、研磨スラリー廃液SSが管路113、119を経由して最終研磨スラリーCSとして排出されるようにする。
【0048】
一実施形態において、廃液回収システム100は、バルブ132によって制御される管路131を備え、管路131は攪拌槽の第4入口に接続され、研磨補助剤NPを攪拌槽102に送り込んで混合手順を実行する。一実施形態において、研磨補助剤NPは砥粒のみを含み、固体状態で存在し、水又は他の液体を含まない。この場合、バルブ112、114、116、118、120、134、136を閉じ、バルブ132を開き、研磨スラリー廃液SSを研磨補助剤NPと混合させる。混合工程が完了した後、バルブ112、114、116、118、132、134、136を閉じ、バルブ120を開き、研磨スラリー廃液SSが管路113、119を経由して最終研磨スラリーCSとして送り出す。
【0049】
一実施形態において、廃液回収システム100は、バルブ134によって制御される管路133を備え、管路133はフィルター108の逆洗手順を実行するため、フィルター108に接続される。一実施形態において、攪拌槽102及びフィルター108が攪拌-濃縮的循環ステップを一定時間実行した後、フィルター108内のろ過膜204の表面に研磨粉粒子などの固形物の一部を依然として溜まる可能性があることで、フィルター108のろ過効率が低下する。したがって、管路133を用いて洗浄水BW或いは洗浄液をフィルター108に送り、ろ過膜204の表面に付着した固形物を除去することができる。一実施形態において、
図1及び
図2を参照すると、洗浄水BW又は洗浄液は、ろか水出口206を介してろ過膜204に逆に送り込まれ、通路202を介して管路113に排出され、管路119を経由して廃液回収システム100から排出される。逆洗手順において、バルブ112、116、118、132、136を閉じ、バルブ114、120、134を開いて、洗浄水BW及びろ過膜204内の固形物が管路113、119を経由して排出される。一実施形態において、ろ過或いは濃縮モードの時ろ過水FWの排出と、逆洗手順の洗浄水BWの送り込みと、両者の時間は重ならないので、この管路117及び管路133が共用でき、バルブ118、134を1つに減らすことができ、使用時、ろ過又は濃縮モードを行う場合、ろ過水FWは、この共用管路を経由してろ過水出口206から外部に排出される。逆洗手順を行う場合、洗浄水BWは外部からこの共用管路を介してろ過水出口206に送り込んで洗浄する。
【0050】
一実施形態において、廃液回収システム100は、上述に記載されるろ過、濃縮、脱泡、逆洗、混合及び送り出しなどの手順の実行過程を制御するように構成されたコントローラ140を備える。 一実施形態において、コントローラは、比重計124、水圧計126又は水位計128に接続され、攪拌槽102及び管路113内の研磨スラリー廃液SSの状態を検出する。一実施形態において、コントローラ140は、弁112、114、116、118、120、132、134、136に接続され、弁を開閉するコマンドを送信して管路111、113、115、117、119、 131、133、135の開閉を制御する。別の実施形態において、コントローラ140は、加圧ポンプ122又はモータ104に接続されて、研磨スラリー廃液SSの移送圧力或いは研磨スラリー廃液SSの攪拌速度を調整する。以上に述べるコントローラ140と廃液回収システム100の各構成要素との間の接続は、物理的な接続であっても電気的な接続であってもよく、有線又は無線の接続であってもよく、物理的な接続でも電気的な接続でもよく、有線接続でも無線接続でもよいため、検出-調整-実行-再検出のループを中断することなく実行すること、上記廃液回収システム100によって実行される様々な手順の正常な動作を維持するが実行する。
【0051】
コントローラ140は、ハードウェアとソフトウェアから構成されてもよく、例えば特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)或いはフィールドプログラマブル ゲート アレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)で構成され得る。コントローラ140はまた、コンピュータ、マイクロコントローラ、サーバなどで構成されてもよく、プログラムコードを格納、呼び出し、実行するためのプロセッサ、メモリを含むことで、廃液回収システム100の予め設定された各種回収ステップを実行する。コントローラ140は、廃液回収システム100とは独立して、廃液回収システム100と有線又は無線で接続されてもよいし、廃液回収システム100と一つのシステムに統合してもよい。
【0052】
図3は、いくつかの実施形態に係る廃液回収方法300の流れ図である。
図3に示す流れ図は単なる例示であるため、いくつかの実施形態において、方法300によって例示されるステップの前、同時、又は後に追加のステップを提供することができる。他の実施形態において、方法300の1つ或いは複数のステップも置き換え若しくは削除することができる。一実施形態において、方法300に含まれる各ステップの順序を入れ替えることができる。
【0053】
図4A~
図4Gは、いくつかの実施形態に係る廃液回収システム100の異なる段階における作業を示す概略図であり、
図4A~
図4Gに示す各段階は、方法300内の各ステップに対応し得る。
図5は、いくつかの実施形態に係る廃液回収方法300の異なる段階における研磨スラリー廃液SSの固形分の変化を示すグラフである。
【0054】
廃液回収方法300が開始されると、ステップ302に入り、この時、脱泡手順が実行され、対応する作業段階は、
図4Aを参照することができ、
図4Aの経路F1、F2によって表される。脱泡手順を行う場合、初期研磨スラリー廃液RSを攪拌槽102に移送し、管路113、135を介して攪拌槽102の脱泡手順を行って、攪拌槽102又は管路内の余剰ガスを排出する。一実施形態において、脱泡手順の実行時間は、開始から時刻T1までとし、実行時間の長さは周期P0(単位:秒)である。脱泡手順の間、加圧ポンプ122は、管路内の空気の排出を促進するために低速で運転する。コントローラ140は、脱泡手順を行う際、加圧ポンプ122をオンにすると共にバルブ112、136を開き、バルブ114、116、118、120、132、134を閉じて、研磨スラリー廃液SSとガスが管路113、135で循環する過程中でガスを排出する。脱泡手順を行う際、攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SSの固形分は、初期研磨スラリー廃液RSの固形分値(又は対応する比重値)C1によって決定され、固形分値C1は、固定値或いは固定範囲内に維持する。一実施形態において、固形分値C1は、0.01%~5%、0.1%~5%、又は0.1%~2%である。一実施形態において、固形分値C1は、所定の初期固形分設定値CXより高くなく、初期固形分設定値CXは、2%~5%であってよい。
【0055】
ステップ304において、脱泡手順を停止し、初期研磨スラリー廃液RSを攪拌槽102に移送し続け、対応する作業段階は、
図4Bを参照することができ、
図4Bの経路F2によって表される。一実施形態において、初期研磨スラリー廃液RSの固形分値C1は、一定であるか、初期固形分設定値CXよりも低い所定の範囲内である。一実施形態において、周期P1(単位:秒)の間で初期研磨スラリー廃液RSの移送プロセスを時刻T0から時刻T1まで実行する。初期研磨スラリー廃液RSの移送周期P1において、加圧ポンプ122は研磨スラリー廃液SSの移送を加速するため、通常速度に戻って運転する。周期P1では、コントローラ140は、加圧ポンプ122をオンにすると共にバルブ112を開き、バルブ114、116、118、120、132、134、136を閉じて、研磨スラリー廃液SSが攪拌槽102に入ることができるようにする。一実施形態において、攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SSが所定の水位L1又は所定の範囲内、例えば水位L1から上下5%、10%、20%の高さ範囲内に到達するまでステップ304を実行し、バルブ114、116、118を開いてろ過モードに入る。一実施形態において、ステップ304を実行する周期P1の間、バルブ114、116、118が開かれ、より早くろ過モードに入る。周期P1において、コントローラ140は、水位計128の検出及びバルブ112の制御を通じて、初期研磨スラリー廃液RSの送り込み量を制御して、攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SSが水位L1或は所定の範囲内、例えば水位L1から上下5%、10%の高さ範囲内に到達するようにさせることができる。
【0056】
ステップ306では、周期P2(単位:秒)の間、ろ過モードを時刻T1から時刻T2まで実行する。対応する作業段階は、
図4Cを参照することができ、
図4Cの経路F2、F3、F4によって表される。ろ過モードが実行する場合、研磨スラリー廃液SSは、攪拌槽102、フィルター108及び管路113、115、117から成る循環経路に沿ってろ過される。周期P2で行われるろ過モードでは、フィルター108が研磨スラリー廃液SS内の余分な水を排出してろ過水FWとなるため、濃縮研磨スラリー廃液FSの固形分は初期研磨スラリー廃液RSの固形分よりも多くなる。濃縮研磨スラリー廃液FSが経路F3の管路115に沿って循環して攪拌槽102に入った時、攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SSの固形分が増加する。一実施形態において、ろ過モードではコントローラ140は、水位計128の検出及びバルブ112の制御を通じて、初期研磨スラリー廃液RSを連続的或いは間欠的に攪拌槽102に送り込むことができ、攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SSの水位は、一定の水位L1又は所定の範囲内、例えば水位L1から上下5%、10%、20%の高さ範囲内に維持される。
【0057】
一実施形態において、
図4C及び
図5を参照すると、濃縮研磨スラリー廃液FSが回収され、再び攪拌槽102に入るため、ろ過水FWの割合が減少し、攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SSの固形分を一時的に上昇させ、水位は一時的に低下する場合がある。このとき、コントローラ140は、水位計128を介して水位の低下を検出し、バルブ112を開いて初期研磨スラリー廃液RSをより多く送り込む可能性があり、初期研磨スラリー廃液RSの固形分は濃縮研磨スラリー廃液FSの固形分よりも低いため、攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SSの固形分を一時的に低下させ、再び水位が上昇する。一実施形態において、コントローラ140が、水位計128を介して水位が所定の範囲まで上昇したことを検出すると、バルブ112を部分的に閉じるか、完全に閉じて初期研磨スラリー廃液RSが攪拌槽102に入るのを減少又は完全に停止することで、攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SSの水位を高さL1或はい所定の範囲内に維持させる。したがって、ろ過モードにおいて、攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SSの固形分は、1回以上の上昇及び1回以上の下降を示す場合がある。一実施形態において、周期P2の間、攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SSの固形分は、1組以上の上昇及び下降の交互変化を示す。
【0058】
一実施形態において、周期P2の内で実行するろ過モードを介して、攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SSの固形分(又は等価比重値)は、時刻T1のときの固形分値C1から時刻T2のときの固形分値C2に達し、固形分値C2は固形分値C1よりも大きい。一実施形態において、固形分値C2は、2%~12%、5%~12%、或いは5%~8%である。一実施形態において、固形分値C1と固形分値C2の比率は、10~400、20~200、又は20~80である。
【0059】
一実施形態において、ステップ304は省略され、ステップ302の脱泡手順の後、ステップ306のろ過モードに直接入る。換言すれば、周期P0の終わりに、コントローラ140は加圧ポンプ122の速度を上げ、バルブ112、114、116、118を開き、さらにバルブ132、134、136を閉じることで、初期研磨スラリー廃液RSを攪拌槽102に移送させ続けると共に研磨スラリー廃液SSはフィルター108に入ってろ過の循環を行うことができる。
【0060】
ステップ308の時、周期P3(単位:秒)で濃縮モードを時刻T2から時刻T3まで実行し、対応する作業段階は
図4Dを参照することができ、
図4Dの経路F3、F4によって表される。ろ過モードが1つの段階まで実行されて、濃縮モードの条件がトリガーされた場合、ろ過モードを終了して濃縮モードに進む。上記濃縮モードのトリガー条件は、所定の時間周期P2、又は所定の固形分値C2であり得、いずれかの条件が成立した場合、濃縮モードに進むことができると見なされる。濃縮モードにおいて、研磨スラリー廃液SSは攪拌槽102、フィルター108及び管路113、115、117に沿って濃縮される。濃縮モードとろ過モードの類似点は、フィルター108が研磨スラリー廃液SS内の余分な水分を排出してろ過水FWとなることであるため、濃縮研磨スラリー廃液FSの固形分が初期研磨スラリー廃液RSの固形分よりも多い。
【0061】
濃縮モードとろ過モードとの最大の相違点は、濃縮モードが停止され、初期研磨スラリー廃液RSを攪拌槽102に移送することであるため、濃縮モードにおいて廃液回収システム100中の研磨スラリー廃液SSの固形物の総量が基本的に増加しないが、フィルター108が研磨スラリー廃液SSの循環濃縮を行い続けるため、研磨スラリー廃液SS内の余分な水分をろ過してろ過水FWとなって排出されることにより、攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SSの固形分は上昇し続けるが、水位の高さは水位L1或いは本来の所定範囲から下降し続ける。一実施形態において、濃縮モードでは、コントローラ140はバルブ112の制御を介して初期研磨スラリー廃液RSが攪拌槽102に入るのを停止し、水位計128の検出を介して攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SSの水位の高さが水位L2以上又は所定範囲内、例えば水位L2から上下5%、10%の高さ範囲内にあるよう監視する。
【0062】
一実施形態において、
図4D及び
図5を参照すると、濃縮研磨スラリー廃液FSが攪拌槽102に戻される時、ろ過水FWの割合が減少するので、攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SSの固形分が上昇し、水位が下降する。この時、初期研磨スラリー廃液RSの補給がないため、攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SSの固形分は上昇し続けるだけで下降しない。一方、濃縮モードでは、攪拌槽102内の水位は下がり続けるだけで上昇しない。一実施形態において、ろ過モードでは、攪拌タンク102内の研磨スラリー廃液SSの固形分は上昇し続けるが、水位は下降し続ける現象が現れ、この現象は、ろ過モードにおける攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SSの固形分又は水位が1組以上の上昇・下降の交互変化を有する現象とは明らかに異なる。
【0063】
一実施形態において、周期P3の内で実行する濃縮モードを介して、攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SSの固形分(又は等価比重値)は、時刻T2のときの固形分値C2から時刻T3のときの固形分値C3に達し、固形分値C3は固形分値C2よりも大きい。一実施形態において、固形分値C3は、6%~20%、8%~20%、或いは8%~15%である。一実施形態において、固形分値C3と固形分値C2の比率は、1.01~4、1.01~2、或いは1.1~2である。一実施形態において、周期P2は周期P3より大きい。一実施形態において、周期P2と周期P3の比率は、10~45、15~45、又は15~30である。
【0064】
図4C、
図4D及び
図5を参照すると、本出願で提案されたろ過モード及び濃縮モードは、初期研磨スラリー廃液RSを回収する最高の生産性に達することができる。一実施形態において、ろ過モードは、フィルター108と協働して、研磨スラリー廃液SSへの漸進的循環ろ過・濃縮を実行することができる。一実施形態において、初期研磨スラリー廃液RSの固形分が少ないため、接線流タイプのフィルター108のみを組み合わせてろ過・濃縮し、フィルター108に対して送り込む研磨スラリー廃液SSの固形分範囲を適切に行わず、短い時間の周期P1内で最終研磨スラリーCSに必要な所望の固形分値に到達できない場合下では、周期P1の長さを長くする必要があり、これによりフィルター108に悪影響を与えやすく、例えばろ過膜204は目詰まりしやすいため、ろ過膜204の寿命を縮める又はフィルター108のろ過機能を回復するためにろ過膜204をより頻繁に逆洗する必要がある。そこで、ろ過モードでは、研磨スラリー廃液SSの固形分変化速度を監視し続け、初期研磨スラリー廃液RSを適宜補給することで、研磨スラリー廃液SSの固形分を着実に増加させ、フィルター108を保護して最高の寿命を持たせる。
【0065】
一方、ろ過モードが一定時間(例えば周期P2)実行された後、研磨スラリー廃液SSの固形分が固形分値C2のレベルに達し、その中の余分な水分の割合が多く下がり、このとき、濃縮モードを実行して初期スラリー廃液RSを補給せずに研磨スラリー廃液SSをろ過・濃縮することで、研磨スラリー廃液SS内の残留水分の除去を加速することができる。また、ろ過モードに比べて、短時間で多くの余分な水分を除去し、高濃度の研磨スラリー廃液SSにおけるフィルター108のろ過・濃縮時間を短縮することができ、すなわち、周期P3の長さは周期P2より短く、逆にフィルター108の目詰まりを防止できることで、ろ過膜204の逆洗の頻度を減らし、フィルター108の寿命を延ばすこともできる。一実施形態において、濃縮モードへの移行を決定する際には、濃縮モードの開始時の初期固形分値C2及び終了時の目標固形分値C3、ならびに送り込む固形分が上昇し続けるという前提で、フィルター108が有効に動作できる周期長P3を考慮する必要がある。上記パラメータの理想値の範囲は、最適な初期固形分値C2、終了時の目標固形分値C3、及び濃縮モードの周期P3を判断するために一緒に考慮する必要がある。これにより、濃縮モードは、フィルター108の寿命を損なうことなく研磨スラリー廃液SSの固形分を迅速に増加させることができるので、廃液回収システム100の回収効率及び維持費を改善させることができる。一実施形態において、ろ過モード又は濃縮モードの作業周期P2又はP3は、事前に決定されるのではなく、コントローラ140はろ過モード又は濃縮モードにおける研磨スラリー廃液SSの固形分値及びその変化量に基づいて周期P2或いはP3の長さを決定し、研磨スラリー廃液SSの固形分値が固形分値C2又はC3などの所定の値に達したときに、ろ過モード又は濃縮モードを停止することを決定する。
【0066】
ろ過モードでは、研磨スラリー廃液SSの固形分又は比重の変化の平均速度V2は、周期P2の長さ及び固形分の変化量によって決定することができる。例えば、平均速度V2は、V2=(C2-C1)/P2(単位:%/秒)として定義することができる。同様に、濃縮モードでは、研磨スラリー廃液SSの固形分又は比重の変化の平均速度V3は、周期P3の長さ及び固形分の変化量によって決定することができる。例えば平均速度V3は、V3=(C3-C2)/P3(単位:%/秒)として定義することができる。上述のろ過モードと濃縮モードの説明から、ろ過モードよりも濃縮モードの方が余分な水分の除去効率が高いため、V3>V2の関係が成り立つことが分かる。一実施形態において、平均速度V2は、0.1~0.8、0.2~0.8、又は0.2~0.5である。一実施形態において、平均速度V3は、1~20、3~20、或いは3~10である。一実施形態において、平均速度V2と平均速度V3の比率は、5倍~100倍、5倍~50倍、又は10倍~50倍である。
【0067】
ステップ310では、フィルター108の逆洗手順が実行され、対応する作業段階は、
図4Eを参照することができ、
図4Eの経路F5によって表される。一実施形態において、逆洗手順は、ろ過モード又は濃縮モードの最後或いは途中で行うことができる。
図4Eに示す例では、コントローラ140が、フィルター108のろ過効果が所定の値よりも低いこと、例えばろ過水FWの排出率が所定の値よりも低いことを発見した場合、フィルターのろ過膜204がある程度目詰まりしている可能性が高いと判断できるので、逆洗手順を行う必要がある。逆洗手順を実行するとき、コントローラ140は、バルブ112、116、118、132、136を閉じ、バルブ114、120、134を開いて、洗浄水BWが管路133を経由してフィルター108のろ過膜204に逆進し、ろ過膜204に付着した固形物を除去し、管路113、119を経由して目詰まり物及び洗浄水を含む廃水を排出する。コントローラ140が逆洗手順を所定時間実行するか、排出廃水の固形分が所定値より低いことを検出した場合、逆洗手順を停止し、前のろ過モード又は濃縮モードに戻る若しくは次の段階に進むことができる。一実施形態において、逆洗手順の周期の長さは、300秒~900秒である。
【0068】
ステップ312では、混合モードが周期P4(単位:秒)で実行され、実行される周期P4は時刻T3~時刻T4であり、対応する作業段階は
図4Fを参照することができ、
図4Fの経路F6によって表される。濃縮モードが一つの段階に進んだことで、濃縮モードの完了条件をトリガーする場合、濃縮モードが終了し、濃縮済みの研磨スラリー廃液SSがそのまま送り出される又は混合モードに進む。上記の濃縮モードの終了条件は、所定時間周期P3が終了したこと、或いは研磨スラリー廃液SSの固形分が所定の固形分値C3に達したことであり、うちのいずれかの条件が成立されたときに濃縮モードを終了すると見なされる。混合モードに入る場合、コントローラ140は、バルブ112、114、116、118、120、134、136を閉じると共に加圧ポンプ122をオフにし、バルブ132を開いて、研磨補助剤NPが、管路131を経由して攪拌槽102に入って研磨スラリー廃液SSと混ぜ合わせることができる。一実施形態において、混合モードでは、コントローラ140は、バルブ132の制御を通じて研磨補助剤NPの送り込み量を調整し、比重計124の検出を通じて攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SS内の固形分が所定の固形分値C4に達するかどうかを監視する。混合モードでは、研磨補助剤NPの添加により、攪拌槽102の水位が水位L2から水位L3の高さまで上昇する場合がある。
【0069】
一実施形態において、周期P4の内で実行する混合モードを介して、攪拌槽102内の研磨スラリー廃液SSの固形分(又は等価比重値)は、時刻T3のときの固形分値C3から時刻T4のときの固形分値C4に達し、固形分値C4は固形分値C3よりも大きい。一実施形態において、固形分値C4は、6%~30%、6%~20%、或いは8%~20%である。一実施形態において、固形分値C4と固形分値C3の比率は、1.01~2、1.1~2、或いは1.1~1.3である。
【0070】
ステップ314では、最終研磨スラリーCSを送り出し、対応する作業段階は、
図4Gを参照することができ、
図4Gの経路F7によって表される。研磨スラリー廃液SSがステップ308の濃縮モード又はステップ312の混合モードを終了した後、濃縮済みの研磨スラリー廃液SSを送り出して最終研磨スラリーCSとなる。一実施形態において、研磨スラリー廃液SSがステップ308の濃縮モードを完了すると、研磨スラリー廃液SSを直接送り出して最終研磨スラリーCSとなり、前記最終研磨スラリーCSは別の設備中或いは廃液回収システム100中の別の実行段階で研磨補助剤NPと混合モード又は他のステップを実行することができる。最終研磨スラリーCSを送り出す時、コントローラ140はバルブ112、114、116、118、132、134、136を閉じ、加圧ポンプ122及びバルブ120を開いて、最終研磨スラリーCSが管路113、119を経由して送り出すことができるようにする。
【0071】
以上、本発明の実施形態の内容及びその利点を詳細に説明したが、本発明の特許請求の範囲によって特定された本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、多種多様な変形、置換物、及び代用物を導き出すことができることを理解されたい。さらに、本出願の範囲は、明細書に記載された製造工程、機械、製造、物質組成物、手段、方法、及びステップの特定の実施形態に限定されない。当業者は、本明細書に基づいて本明細書に記載の実施形態と同じ機能を有する或いは実質的に同じ結果を達成する既存の又は将来開発される製造工程、機械、製造、物質組成物手段、方法、及びステップを使用できることが本明細書の開示から理解できる。これにより、これらの製造工程、機械、製造、物質組成物、手段、方法、及びステップも本出願の特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0072】
100 廃液回収システム
102 攪拌槽
104 モータ
106 攪拌機
108 フィルター
111 管路
112 バルブ
113 管路
114 バルブ
115 管路
116 バルブ
117 管路
118 バルブ
119 管路
120 バルブ
122 加圧ポンプ
124 比重計
126 水圧計
128 水位計
131 管路
132 バルブ
133 管路
134 バルブ
135 管路
136 バルブ
140 コントローラ
202 通路
204 ろ過膜
206 ろ過水出口
300 方法
302 ステップ
304 ステップ
306 ステップ
308 ステップ
310 ステップ
312 ステップ
314 ステップ
C1 固形分値/比重値
C2 固形分値/比重値
C3 固形分値/比重値
C4 固形分値/比重値
F1 経路
F2 経路
F3 経路
F4 経路
F5 経路
F6 経路
F7 経路
P0 周期
P1 周期
P2 周期
P3 周期
P4 周期
T0 時刻
T1 時刻
T2 時刻
T3 時刻
T4 時刻
BW 逆洗洗浄水
CS 最終研磨スラリー
FW ろ過水
FS 濃縮研磨スラリー廃液
NP 研磨補助剤
RS 初期研磨スラリー廃液
SS 研磨スラリー廃液