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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023168251
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】半導体装置及び製造方法
(51)【国際特許分類】
   H10B 43/30 20230101AFI20231116BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20231116BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20231116BHJP
   H01L 21/8238 20060101ALI20231116BHJP
【FI】
H10B43/30
H01L29/78 371
H01L29/78 301H
H01L29/78 301S
H01L29/78 301P
H01L29/78 301X
H01L29/78 618C
H01L27/092 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023071585
(22)【出願日】2023-04-25
(31)【優先権主張番号】10-2022-0057662
(32)【優先日】2022-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】金 成▲みん▼
【テーマコード(参考)】
5F048
5F083
5F101
5F110
5F140
【Fターム(参考)】
5F048AA07
5F048AB10
5F048AC01
5F048AC03
5F048BA02
5F048BA14
5F048BA15
5F048BA20
5F048BB05
5F048BB09
5F048BB19
5F048BD06
5F048BE03
5F048BF02
5F048BF03
5F048BF06
5F048BF07
5F048BG13
5F048BG14
5F083EP17
5F083EP22
5F083EP76
5F083ER21
5F083JA05
5F083JA19
5F083JA35
5F083JA36
5F083JA37
5F083JA39
5F083JA40
5F083PR21
5F101BA46
5F101BB02
5F101BD34
5F101BE07
5F101BH02
5F101BH13
5F110AA30
5F110BB03
5F110BB04
5F110CC02
5F110DD05
5F110EE01
5F110EE02
5F110EE03
5F110EE04
5F110EE06
5F110EE08
5F110EE31
5F110FF01
5F110FF02
5F110GG01
5F110GG02
5F110GG03
5F110GG04
5F110GG22
5F110HJ30
5F110HL01
5F110HL02
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5F110HM02
5F110NN22
5F110NN23
5F110NN25
5F110NN26
5F140AB03
5F140AB05
5F140AC36
5F140BA01
5F140BA02
5F140BA03
5F140BA05
5F140BA06
5F140BA07
5F140BA08
5F140BB05
5F140BC12
5F140BC15
5F140BD05
5F140BD11
5F140BF04
5F140BF05
5F140BF07
5F140BF08
5F140BF10
5F140BG02
5F140BG04
5F140BG08
5F140BG11
5F140BG12
5F140BG14
5F140BH06
5F140BJ07
5F140BJ10
5F140BJ15
5F140BJ16
5F140BJ17
5F140BK18
5F140CA03
5F140CB04
5F140CC02
5F140CC05
5F140CC06
5F140CC07
(57)【要約】
【課題】本発明は、半導体装置及び製造方法に関する。
【解決手段】本発明の一実施形態は、基板の上面に第1方向に延びており、第1フィン部分、及び上記第1フィン部分上の第2フィン部分を有する活性フィンと、上記第1フィン部分と上記第2フィン部分との間に配置された分離パターン(isolation pattern)と、上記活性フィンを横切って上記第1方向と交差する第2方向に延びたゲート構造物と、上記ゲート構造物の両側の上記第2フィン部分の領域にそれぞれ配置されたソース/ドレイン領域と、を含み、上記ゲート構造物は、上記活性フィンの一領域と交差して上記第2方向に延びるゲート電極と、上記ゲート電極の上記第1方向における両側面に沿って上記第2方向に延び、上記分離パターンの物質と同一の物質を含む一対のゲートスペーサーと、上記ゲート電極と上記活性フィンとの間に配置されたゲート絶縁膜と、を含む、半導体装置を提供する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の上面に第1方向に延びており、第1フィン部分、及び前記第1フィン部分上の第2フィン部分を有する活性フィンと、
前記第1フィン部分と前記第2フィン部分との間に配置された分離パターン(isolation pattern)と、
前記活性フィンを横切って前記第1方向と交差する第2方向に延びたゲート構造物と、
前記ゲート構造物の両側の前記第2フィン部分の領域にそれぞれ配置されたソース/ドレイン領域と、を含み、
前記ゲート構造物は、
前記活性フィンの一領域と交差して前記第2方向に延びるゲート電極と、前記ゲート電極の前記第1方向における両側面に沿って前記第2方向に延び、前記分離パターンの物質と同一の物質を含む一対のゲートスペーサーと、前記ゲート電極と前記活性フィンとの間に配置されたゲート絶縁膜と、を含む、半導体装置。
【請求項2】
前記分離パターンは、前記第1フィン部分の上面から成長した第1部分と、前記第1部分と境界面を有して前記第2フィン部分の下面から成長した第2部分と、を含む、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記一対のゲートスペーサーのそれぞれは、前記ゲート電極の前記両側面のそれぞれに順に配置された第1スペーサー膜と第2スペーサー膜を含む、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記分離パターンの第1部分及び第2部分のそれぞれは、前記境界面を基準として対称配列された第1絶縁膜及び第2絶縁膜を含み、
前記第1絶縁膜は、前記第1スペーサー膜の物質と同一の物質を含み、前記第2絶縁膜は、前記第2スペーサー膜の物質と同一の物質を含む、請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記分離パターンの第1部分及び第2部分のそれぞれは、前記第1スペーサー膜と同一の絶縁物質で構成される、請求項3に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記活性フィンにおいて、前記ゲート構造物が位置した部分の前記第2方向における断面で、前記分離パターンは、前記第1及び第2フィン部分の隣接した部分の幅より小さい幅を有する、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記活性フィンにおいて、前記ゲート構造物が位置した部分の前記第2方向における断面で、前記分離パターンは、前記第1及び第2フィン部分の隣接した部分の幅より大きい幅を有する、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記ゲート電極は、前記第2フィン部分を前記第2方向に取り囲むように前記第1フィン部分と前記第2フィン部分との間の一領域を通る延長電極部を有し、
前記分離パターンは、前記延長電極部により前記第1方向に沿って第1パターン及び第2パターンに分離される、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記ゲート絶縁膜は、前記延長電極部を前記第1方向に取り囲む延長部分を有する、請求項8に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記活性フィンは複数の活性フィンを含み、前記ソース/ドレイン領域は前記複数の活性フィンにわたって配置され、
前記複数の活性フィンのそれぞれの分離パターンは互いに同一のレベルに位置する、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記活性フィンにおいて、前記ソース/ドレイン領域が位置した部分の前記第2方向における断面で、前記分離パターンは、前記活性フィンの側壁に延びた側壁延長部を有する、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項12】
第1領域及び第2領域を含む上面を有する基板と、
前記基板の第1領域上に配置された第1トランジスターと、
前記基板の第2領域上に配置された第2トランジスターと、を含み、
前記第1トランジスターは、
前記基板の第1領域で第1方向に延びており、第1フィン部分、及び前記第1フィン部分上の第2フィン部分を有する第1活性フィンと、前記第1フィン部分と前記第2フィン部分との間に配置された第1分離パターンと、前記第1活性フィンを横切って前記第1方向と交差する第2方向に延び、前記第1分離パターンと同一の物質を含む一対の第1ゲートスペーサーを有する第1ゲート構造物と、前記第1ゲート構造物の両側の前記第2フィン部分の領域にそれぞれ配置された第1ソース/ドレイン領域と、を含み、
前記第2トランジスターは、
前記基板の第2領域で前記第1方向に延びた第2活性フィンと、前記第2活性フィンを横切って前記第2方向に延びた第2ゲート構造物と、前記第2ゲート構造物の両側の前記第2活性フィンの領域にそれぞれ配置された第2ソース/ドレイン領域と、を含む、半導体装置。
【請求項13】
前記第1活性フィンの前記第1ゲート構造物により覆われた上端は、前記第2活性フィンの前記第2ゲート構造物により覆われた上端と同一のレベルを有する、請求項12に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記第1ゲート構造物は、前記第1フィン部分と前記第2フィン部分との間に延び、前記第2フィン部分を前記第2方向に取り囲むように構成される、請求項12に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記基板の上面は、第3トランジスターが配置された第3領域をさらに含み、
前記第3トランジスターは、
前記基板の第3領域で第1方向に延びており、第3フィン部分、及び前記第3フィン部分上の第4フィン部分を有する第3活性フィンと、前記第3フィン部分と前記第4フィン部分との間に配置された第2分離パターンと、前記第3活性フィンを横切って前記第2方向に延びた第3ゲート構造物と、前記第3ゲート構造物の両側の前記第4フィン部分の領域にそれぞれ配置された第3ソース/ドレイン領域と、を含み、
前記第2分離パターンは、前記第1分離パターンと同一のレベルに位置する、請求項14に記載の半導体装置。
【請求項16】
基板上に配置され、第1方向に延びており、第1フィン部分、及び前記第1フィン部分上の第2フィン部分を有する活性フィンと、
前記第1フィン部分と前記第2フィン部分との間に配置された分離パターンと、
前記活性フィンを横切って前記第1方向と交差する第2方向に延びたゲート構造物と、
前記ゲート構造物の両側の前記第2フィン部分の領域にそれぞれ配置されたソース/ドレイン領域と、を含み、
前記ゲート構造物は、
前記活性フィンの一領域と交差し、前記第2フィン部分を前記第2方向に取り囲むように前記第1及び第2フィン部分の間の一領域を通る延長電極部を有するゲート電極と、
前記ゲート電極の前記第1方向における両側面に沿って前記第2方向に延び、前記分離パターンの物質と同一の物質を含む一対のゲートスペーサーと、
前記ゲート電極と前記活性フィンとの間に配置されたゲート絶縁膜と、を含む、半導体装置。
【請求項17】
基板の上面に第1方向に延びており、前記基板の上面に垂直な方向に第1部分と第2部分に分離された活性パターンと、
前記活性パターンの第1部分と第2部分との間に配置された分離パターンと、
前記活性パターン上に、前記垂直な方向に互いに離隔して配置された複数のチャンネル層と、
前記複数のチャンネル層のそれぞれを取り囲むように前記第1方向と交差する第2方向に延びたゲート構造物と、
前記ゲート構造物の両側で前記第2部分の領域上に配置され、前記複数のチャンネル層のそれぞれに連結されたソース/ドレイン領域と、を含み、
前記ゲート構造物は、
前記複数のチャンネル層のそれぞれを取り囲むように前記第2方向に延びたゲート電極と、前記ゲート電極の前記第1方向における両側面に沿って前記第2方向に延び、前記分離パターンの物質と同一の物質を含む一対のゲートスペーサーと、前記ゲート電極と前記複数のチャンネル層との間に配置されたゲート絶縁膜と、を含む、半導体装置。
【請求項18】
第1領域及び第2領域に区分された上面を有する半導体基板を準備する段階と、
前記半導体基板の第1領域に犠牲パターンを形成する段階と、
前記半導体基板上に前記犠牲パターンを覆うように半導体層を成長させる段階と、
前記半導体層及び前記半導体基板の一部領域までエッチングすることで、前記半導体基板の第1領域及び第2領域上にそれぞれ第1方向に延びた第1活性フィン及び第2活性フィンを形成する段階と、ここで、前記第1活性フィンは、第1フィン部分、及び前記第1フィン部分上の第2フィン部分を有し、前記第1フィン部分及び前記第2フィン部分は前記犠牲パターンにより分離されており、
前記第1活性フィン及び前記第2活性フィンにそれぞれ交差するように第1ダミーゲート構造物と第2ダミーゲート構造物を形成する段階と、
前記第1フィン部分と前記第2フィン部分との間の分離空間が形成されるように、前記第1活性フィンから犠牲パターンを除去する段階と、
前記第1ダミーゲート構造物及び前記第2ダミーゲート構造物の両側面にそれぞれ一対の第1ゲートスペーサーと一対の第2ゲートスペーサーを形成し、前記第1及び第2ゲートスペーサーと同一の物質で前記分離空間を充填することで分離パターンを形成する段階と、
前記第1ダミーゲート構造物の両側の前記第1活性フィンの領域、及び前記第2ダミーゲート構造物の両側の前記第2活性フィンの領域に、それぞれ第1ソース/ドレイン領域と第2ソース/ドレイン領域を形成する段階と、
第1ゲート空間及び第2ゲート空間が形成されるように前記第1ダミーゲート構造物及び前記第2ダミーゲート構造物を除去する段階と、
前記第1ゲート空間及び前記第2ゲート空間にそれぞれ第1ゲート構造物及び第2ゲート構造物を形成する段階と、を含む、半導体装置の製造方法。
【請求項19】
前記半導体層を成長させる段階は、
前記犠牲パターン上にマスクを形成する段階と、
前記マスクを用いて、前記基板の第2領域に前記犠牲パターンの上面と同一のレベルの上面を有するように第1半導体層を成長させる段階と、
前記犠牲パターン及び前記第1半導体層上に第2半導体層を再成長させる段階と、を含む、請求項18に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項20】
前記第1活性フィンから犠牲パターンを除去する段階は、前記第1ダミーゲート構造物と重なった領域に位置した前記犠牲パターン部分を残留させる段階を含み、
前記分離空間は、前記残留した犠牲パターン部分により、前記第1方向に第1分離空間と第2分離空間に区分され、
前記分離パターンを形成する段階は、前記第1及び第2分離空間にそれぞれ第1及び第2分離パターンを形成する段階を含む、請求項18に記載の半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の高性能、高速化、及び/または多機能化などに対する要求の増加とともに、半導体装置の集積度の要求も増大している。半導体装置の高集積化の要求に応えるべく、3次元構造のチャンネルを備える半導体素子の開発が活発に行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題の1つは、信頼性に優れた半導体装置を提供することにある。
【0004】
本発明が解決しようとする課題の1つは、簡素化された工程により信頼性に優れた半導体装置を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態は、基板の上面に第1方向に延びており、第1フィン部分、及び上記第1フィン部分上の第2フィン部分を有する活性フィンと、上記第1フィン部分と上記第2フィン部分との間に配置された分離パターン(isolation pattern)と、上記活性フィンを横切って上記第1方向と交差する第2方向に延びたゲート構造物と、上記ゲート構造物の両側の上記第2フィン部分の領域にそれぞれ配置されたソース/ドレイン領域と、を含み、上記ゲート構造物は、上記活性フィンの一領域と交差して上記第2方向に延びるゲート電極と、上記ゲート電極の上記第1方向における両側面に沿って上記第2方向に延び、上記分離パターンの物質と同一の物質を含む一対のゲートスペーサーと、上記ゲート電極と上記活性フィンとの間に配置されたゲート絶縁膜と、を含む、半導体装置を提供する。
【0006】
本発明の一実施形態は、第1領域及び第2領域を含む上面を有する基板と、上記基板の第1領域上に配置された第1トランジスターと、上記基板の第2領域上に配置された第2トランジスターと、を含み、上記第1トランジスターは、上記基板の第1領域で第1方向に延びており、第1フィン部分、及び上記第1フィン部分上の第2フィン部分を有する第1活性フィンと、上記第1フィン部分と上記第2フィン部分との間に配置された第1分離パターンと、上記第1活性フィンを横切って上記第1方向と交差する第2方向に延び、上記第1分離パターンと同一の物質を含む一対の第1ゲートスペーサーを有する第1ゲート構造物と、上記第1ゲート構造物の両側の上記第2フィン部分の領域にそれぞれ配置された第1ソース/ドレイン領域と、を含み、上記第2トランジスターは、上記基板の第2領域で上記第1方向に延びた第2活性フィンと、上記第2活性フィンを横切って上記第2方向に延びた第2ゲート構造物と、上記第2ゲート構造物の両側の上記第2活性フィンの領域にそれぞれ配置された第2ソース/ドレイン領域と、を含む、半導体装置を提供する。
【0007】
本発明の一実施形態は、基板上に配置され、第1方向に延びており、第1フィン部分、及び上記第1フィン部分上の第2フィン部分を有する活性フィンと、上記第1フィン部分と上記第2フィン部分との間に配置された分離パターンと、上記活性フィンを横切って上記第1方向と交差する第2方向に延びたゲート構造物と、上記ゲート構造物の両側の上記第2フィン部分の領域にそれぞれ配置されたソース/ドレイン領域と、を含み、上記ゲート構造物は、上記活性フィンの一領域と交差し、上記第2フィン部分を上記第2方向に取り囲むように上記第1及び第2フィン部分の間の一領域を通る延長電極部を有するゲート電極と、上記ゲート電極の上記第1方向における両側面に沿って上記第2方向に延び、上記分離パターンの物質と同一の物質を含む一対のゲートスペーサーと、上記ゲート電極と上記活性フィンとの間に配置されたゲート絶縁膜と、を含む、半導体装置を提供する。
【0008】
本発明の一実施形態は、基板の上面に第1方向に延びており、上記基板の上面に垂直な方向に第1部分と第2部分に分離された活性パターンと、上記活性パターンの第1部分と第2部分との間に配置された分離パターンと、上記活性パターン上に、上記垂直な方向に互いに離隔して配置された複数のチャンネル層と、上記複数のチャンネル層のそれぞれを取り囲むように上記第1方向と交差する第2方向に延びたゲート構造物と、上記ゲート構造物の両側で上記第2部分の領域上に配置され、上記複数のチャンネル層のそれぞれに連結されたソース/ドレイン領域と、を含み、上記ゲート構造物は、上記複数のチャンネル層のそれぞれを取り囲むように上記第2方向に延びたゲート電極と、上記ゲート電極の上記第1方向における両側面に沿って上記第2方向に延び、上記分離パターンの物質と同一の物質を含む一対のゲートスペーサーと、上記ゲート電極と上記複数のチャンネル層との間に配置されたゲート絶縁膜と、を含む、半導体装置を提供する。
【0009】
本発明の一実施形態は、第1領域及び第2領域に区分された上面を有する半導体基板を準備する段階と、上記半導体基板の第1領域に犠牲パターンを形成する段階と、上記半導体基板上に上記犠牲パターンを覆うように半導体層を成長させる段階と、上記半導体層及び上記半導体基板の一部領域までエッチングすることで、上記半導体基板の第1領域及び第2領域上にそれぞれ第1方向に延びた第1活性フィン及び第2活性フィンを形成し、この時、上記第1活性フィンは、第1フィン部分、及び上記第1フィン部分上の第2フィン部分を有し、上記第1フィン部分及び上記第2フィン部分が上記犠牲パターンにより分離されている、段階と、上記第1活性フィン及び上記第2活性フィンにそれぞれ交差するように第1ダミーゲート構造物と第2ダミーゲート構造物を形成する段階と、上記第1フィン部分と上記第2フィン部分との間の分離空間が形成されるように、上記第1活性フィンから犠牲パターンを除去する段階と、上記第1ダミーゲート構造物及び上記第2ダミーゲート構造物の両側面にそれぞれ一対の第1ゲートスペーサーと一対の第2ゲートスペーサーを形成し、上記第1及び第2ゲートスペーサーと同一の物質で上記分離空間を充填することで分離パターンを形成する段階と、上記第1ダミーゲート構造物の両側の上記第1活性フィンの領域、及び上記第2ダミーゲート構造物の両側の上記第2活性フィンの領域に、それぞれ第1ソース/ドレイン領域と第2ソース/ドレイン領域を形成する段階と、第1ゲート空間及び第2ゲート空間が形成されるように上記第1ダミーゲート構造物及び上記第2ダミーゲート構造物を除去する段階と、上記第1ゲート空間及び上記第2ゲート空間にそれぞれ第1ゲート構造物及び第2ゲート構造物を形成する段階と、を含む、半導体装置の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
SOI(silicon on insulator)基板を用いることなく、埋め込まれた犠牲パターンを活性フィンの形成後に除去し、その除去された空間に、ゲートスペーサーの形成時に同一の物質を充填することで、所望のSOIフィンフェット(FinFET)構造のような半導体装置を製造することができる。
【0011】
このように、短チャンネル効果特性が改善されたSOIフィンフェット構造のような半導体装置(例えば、SG(Single Gate)トランジスターまたはN-MOSFET)は、簡素化された工程により製造されることができ、1つの基板上にバルクフィンフェットのような半導体装置(例えば、EG(Enhanced Gate)トランジスターまたはP-MOSFET)とともに実現することができる。
【0012】
本発明の多様で且つ有益な利点と効果は上述の内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態による半導体装置を示す平面図である。
図2図1に示された半導体装置をIa-Ia’及びIb-Ib’に沿って切開して見た断面図である。
図3図1に示された半導体装置をII1a-II1a’及びII1b-II1b’に沿って切開して見た断面図である。
図4図1に示された半導体装置をそれぞれII2a-II2a’及びII2b-II2b’に沿って切開して見た断面図である。
図5】本発明の多様な実施形態による半導体装置を示す断面図である。
図6】本発明の一実施形態による半導体装置を示す平面図である。
図7a図6に示された半導体装置をI-I’に沿って切開して見た断面図である。
図7b図6に示された半導体装置をII1-II1’に沿って切開して見た断面図である。
図7c図6に示された半導体装置をII2-II2’に沿って切開して見た断面図である。
図8】本発明の一実施形態による半導体装置を示す断面図である。
図9】本発明の一実施形態による半導体装置を示す平面図である。
図10a図9に示された半導体装置をI-I’に沿って切開して見た断面図である。
図10b図9に示された半導体装置をII1-II1’に沿って切開して見た断面図である。
図10c図9に示された半導体装置をII2-II2’に沿って切開して見た断面図である。
図11a】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法(基板製造過程)を説明するための主要工程の断面図である。
図11b】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法(基板製造過程)を説明するための主要工程の断面図である。
図11c】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法(基板製造過程)を説明するための主要工程の断面図である。
図11d】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法(基板製造過程)を説明するための主要工程の断面図である。
図12a】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法(フィンアイソレーション過程)を説明するための主要工程の断面図である。
図12b】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法(フィンアイソレーション過程)を説明するための主要工程の断面図である。
図12c】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法(フィンアイソレーション過程)を説明するための主要工程の断面図である。
図12d】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法(フィンアイソレーション過程)を説明するための主要工程の断面図である。
図12e】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法(フィンアイソレーション過程)を説明するための主要工程の断面図である。
図12f】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法(フィンアイソレーション過程)を説明するための主要工程の断面図である。
図13a】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法(ゲート構造物形成過程)を説明するための主要工程の断面図である。
図13b】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法(ゲート構造物形成過程)を説明するための主要工程の断面図である。
図13c】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法(ゲート構造物形成過程)を説明するための主要工程の断面図である。
図13d】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法(ゲート構造物形成過程)を説明するための主要工程の断面図である。
図14a図11aの半導体装置を示す平面図である。
図14b図11cの半導体装置を示す平面図である。
図14c図12aの半導体装置を示す平面図である。
図14d図12cの半導体装置を示す平面図である。
図14e図12fの半導体装置を示す平面図である。
図14f図13bの半導体装置を示す平面図である。
図15a】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための主要工程の断面図である。
図15b】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための主要工程の断面図である。
図15c】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための主要工程の断面図である。
図15d】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための主要工程の断面図である。
図15e】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための主要工程の断面図である。
図15f】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための主要工程の断面図である。
図16】本発明の一実施形態による半導体装置を示す平面図である。
図17a図16に示された半導体装置をI-I’に沿って切開して見た断面図である。
図17b図16に示された半導体装置をII1-II1’に沿って切開して見た断面図である。
図17c図16に示された半導体装置をII2-II2’に沿って切開して見た断面図である。
図18】本発明の一実施形態による半導体装置を示す平面図である。
図19a図18に示された半導体装置をI-I’に沿って切開して見た断面図である。
図19b図18に示された半導体装置をII1-II1’に沿って切開して見た断面図である。
図19c図18に示された半導体装置をII2-II2’に沿って切開して見た断面図である。
図20a】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための主要工程の断面図である。
図20b】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための主要工程の断面図である。
図20c】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための主要工程の断面図である。
図20d】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための主要工程の断面図である。
図20e】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための主要工程の断面図である。
図20f】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための主要工程の断面図である。
図20g】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための主要工程の断面図である。
図20h】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための主要工程の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明の具体的な実施形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は本発明の一実施形態による半導体装置を示す平面図であり、図2(a)及び(b)はそれぞれ図1に示された半導体装置をIa-Ia’及びIb-Ib’に沿って切開して見た断面図であり、図3(a)及び(b)はそれぞれ図1に示された半導体装置をII1a-II1a’及びII1b-II1b’に沿って切開して見た断面図であり、図4(a)及び(b)はそれぞれ図1に示された半導体装置をそれぞれII2a-II2a’及びII2b-II2b’に沿って切開して見た断面図である。
【0016】
図1(a)から図4(b)を参照すると、本実施形態による半導体装置100は、基板101と、基板101の互いに異なる領域に配置された第1トランジスター100A及び第2トランジスター100Bと、を含む。図1(a)、図2(a)、図3(a)、及び図4(a)はそれぞれ第1トランジスター100Aを示し、図1(b)、図2(b)、図3(b)、及び図4(b)はそれぞれ第2トランジスター100Bを示す。
【0017】
先ず、図1(a)を参照すると、第1トランジスター100Aは、基板101の第1領域に第1方向(例えば、D1)に延びた第1活性フィン105Aと、第1活性フィン105Aと交差し、上記第1方向に垂直な第2方向(例えば、D2)に延びた複数の第1ゲート構造物160Aと、を含む。これと類似して、図1(b)を参照すると、第2トランジスター100Bは、基板101の第2領域に第1方向(例えば、D1)に延びた第2活性フィン105Bと、第2活性フィン105Bと交差し、上記第1方向に垂直な第2方向(例えば、D2)に延びた複数の第2ゲート構造物160Bと、を含む。
【0018】
基板101は、例えば、SiまたはGeのような半導体、またはSiGe、SiC、GaAs、InAs、またはInPのような化合物半導体を含むことができる。基板101は、不純物がドープされたウェル(well)、または不純物がドープされた構造物のような活性領域を含むことができる。例えば、上記第1領域の活性領域は、N-MOSFETのためのp型ウェル(well)を有し、上記第2領域の活性領域は、P-MOSFETのためのn型ウェルを有することができる。
【0019】
一部の実施形態において、第1トランジスター100AはSG(Single Gate)トランジスターを含み、第2トランジスター100BはEG(Enhanced Gate)トランジスターを含むことができる。一部の実施形態では、第1トランジスター100AはN-MOSFETを含み、第2トランジスター100BはP-MOSFETを含むことができるが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。
【0020】
以下、図1(a)及び図1(b)とともに図2(a)から図4(b)を参照して、1つの基板101に実現された第1及び第2トランジスター100A、100Bの構造をより詳細に説明する。
【0021】
第1及び第2活性フィン105A、105Bはそれぞれ、基板101(または活性領域)の上面から第3方向(例えば、D3)に突出したパターンを有する。第1及び第2活性フィン105A、105Bは、各トランジスター100A、100Bのチャンネル領域として提供されることができる。本実施形態において、第1及び第2活性フィン105A、105Bはそれぞれ1個が示されているが、上記第2方向(例えば、D1)に並んで配列された複数個が提供されることができる(図16及び図17aから図17c参照)。
【0022】
素子分離膜110は、第1及び第2活性フィン105A、105Bを定義する(図3(a)及び図3(b)、図4(a)及び図4(b)参照)。素子分離膜110は浅いトレンチ素子分離(シャロートレンチアイソレーション)膜(shallow trench isoliation film)であることができる。例えば、素子分離膜110は、シリコン酸化物またはシリコン酸化物系の絶縁性物質を含むことができる。第1及び第2活性フィン105A、105Bは、素子分離膜110を貫通し、且つその一部が素子分離膜110の上部から突出することができる。
【0023】
第1及び第2トランジスター100A、100Bはそれぞれ第1及び第2ゲート構造物160A、160Bを含むことができる。図1に示されたように、第1及び第2ゲート構造物160A、160Bはそれぞれ、第1及び第2領域で上記第2方向(例えば、D2)に延びたライン状を有することができる。第1及び第2ゲート構造物160A、160Bはそれぞれ、第1及び第2活性フィン105A、105Bのそれぞれの一領域と重なることができる。第1及び第2ゲート構造物160A、160Bはそれぞれ、一対のゲートスペーサー162と、一対のゲートスペーサー162の間に順に配置されたゲート絶縁膜164及びゲート電極165と、ゲート電極165上に配置されたゲートキャッピング(capping)層166と、を含むことができる。すなわち、ゲート電極165はそれぞれ第1及び第2活性フィン105A、105Bの一領域と交差して第2方向(例えば、D2)に延び、一対のゲートスペーサー162は、ゲート電極165のそれぞれの第1方向(例えば、D1)における両側面にそれぞれ配置されることができる。
【0024】
例えば、ゲート絶縁膜164は、シリコン酸化物及び/またはhigh-k誘電体(high-k dielectric)を含むことができる。ゲート電極165は、ドープされたシリコン、金属窒化物(例えば、TiN、TaN、またはWNなど)または金属(例えば、Wなど)などのような導電性物質を含むことができる。例えば、ゲートスペーサー162は、SiO、SiN、SiON、またはSiOCなどのような絶縁性物質で形成されることができ、ゲートキャッピング層166は、SiNまたはSiONなどのような絶縁性物質で形成されることができる。
【0025】
一部の実施形態において、第1ゲート構造物160Aと第2ゲート構造物160Bの各構成要素は互いに異なって構成されることができる。例えば、第1トランジスター100AはSGトランジスターであり、第2トランジスター100BはEGトランジスターである場合、第2ゲート構造物160Bのゲート絶縁膜164は、第1ゲート構造物160Aのゲート絶縁膜164の厚さより大きい厚さで形成されることができる。
【0026】
本実施形態において、第1トランジスター100Aは、短チャンネル効果(short channel effect)を防止するために、SOIフィンフェット(FinFET)構造と類似して、第1活性フィン105Aに埋め込まれた絶縁膜である分離パターン(isolation pattern)120を有することができる。
【0027】
本実施形態に採用された第1活性フィン105Aは、基板101の上面に垂直な第3方向(例えば、D3)に第1フィン部分105aと第2フィン部分105bに区分され、分離パターン120は第1フィン部分105aと第2フィン部分105bとの間に配置されることができる。分離パターン120は、第1ゲート構造物160Aのゲートスペーサー162とともに形成されることができる。
【0028】
例えば、本実施形態に採用された分離パターン120は、基板101として予め製造されたSOI(silicon on insulator)基板を用いず、基板101の第1領域に予め埋め込まれた犠牲パターン(図12aの131)を用いて提供されることができる。具体的に、第1活性フィン105Aの形成後に犠牲パターンを除去し、ゲートスペーサー162を形成する過程で、その除去された空間を、ゲートスペーサー162の絶縁物質と同一の絶縁物質で充填させることで、所望の分離パターン120を形成することができる(図12d及び図12e参照)。このような充填過程で、分離パターン120は、第1フィン部分105aの上面及び第2フィン部分105bの下面からそれぞれ成長して互いにマージ(merge)されることができる。
【0029】
図2(a)、図3(a)、及び図4(a)に示されたように、本実施形態に採用された分離パターン120は、第1フィン部分105aの上面から成長した第1部分120aと、第2フィン部分105bの下面から成長した第2部分120bと、を含み、第1部分120aと第2部分120bとの間に境界面BLを有することができる。かかる境界面BLは、第1部分120a及び第2部分120bが互いにマージされた面であり、電子マイクロ顕微鏡(例えば、SEM、TEM)により撮影された写真で視覚的に識別されることができる。
【0030】
但し、図2(a)の断面で、分離パターン120の形成過程が他の領域とやや異なるため、境界面BLがやや異なって現われるか、明確ではないことがある。具体的に、分離パターン120の形成時に、図2(a)に示された断面では、ダミーゲート構造物により取り囲まれた空間に形成されるため、絶縁物質が、第1フィン部分105aの上面及び第2フィン部分105bの下面だけでなく、ダミーゲート構造物により提供される表面(上記空間の側面)から成長して充填される方式により形成されることができる。したがって、境界面BLが他の領域(例えば、図4(a))とは異なって現われるか、確認されないことがある。
【0031】
第1活性フィン105Aにおいて、第1ソース/ドレイン領域150Aが位置した部分の上記第2方向(例えば、D2)における断面(図4(a)参照)で、分離パターン120は、第1活性フィン105A、すなわち、第1フィン部分105a及び第2フィン部分105bの側壁に延びた側壁延長部120Eを有することができる。これと類似して、図4(b)を参照すると、第2ソース/ドレイン領域150Bの下で、第2活性フィン105Bの第2方向(例えば、D2)における両側壁のそれぞれに、ゲートスペーサー162と同一の物質膜120E’が形成されることができる。
【0032】
本実施形態では、SOI基板を用いず、第1トランジスター100AをSOIフィンフェットと類似して、第1活性フィン105A内に分離パターン120が導入された構造で実現し、第2トランジスター100Bをバルクフィンフェットと類似のFinFET構造で実現することができる。
【0033】
このように、本実施形態では、基板101の第1領域のみに、選択的に分離パターン120のための犠牲パターンを導入する(図11b参照)。かかる選択的な犠牲パターンの導入にもかかわらず、基板101は、第1領域及び第2領域にわたって平坦な上面を有することができる(図11c及び図11d参照)。その結果、第1及び第2活性フィン105A、105Bの高さを実質的に同一に形成することができる。図3(a)及び図3(b)に示されたように、第1活性フィン105Aの第1ゲート構造物160Aで覆われた上端は、第2活性フィン105Bの第2ゲート構造物160Bで覆われた上端と同一のレベルを有することができる。
【0034】
第1トランジスター100Aは、第1ゲート構造物160Aの両側に位置した第1活性フィン105Aの領域に位置した第1ソース/ドレイン領域150Aを含むことができる。これと類似して、第2トランジスター100Bは、第2ゲート構造物160Bの両側に位置した第2活性フィン105Bの領域に位置した第2ソース/ドレイン領域150Bを含むことができる。
【0035】
第1及び第2ソース/ドレイン領域150A、150BはSi、SiGe、またはGeを含むことができ、NまたはP-MOSFETによって、第1及び第2ソース/ドレイン領域150A、150Bは互いに異なる物質または他の形状を有することができる。例えば、第1トランジスター100AがN-MOSFETである場合、第1ソース/ドレイン領域150Aはシリコンを含み、N型不純物(例えば、リン(P)、窒素(N)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb))でドープされることができる。第1ソース/ドレイン領域150Aは、六角形状、または緩やかな角を有する多角形状の断面を有することができる。第2トランジスター100BがPMOSトランジスターである場合、第2ソース/ドレイン領域150Bはシリコン-ゲルマニウム(SiGe)を含むことができ、P型不純物(例えば、ホウ素(B)、インジウム(In)、ガリウム(Ga))でドープされることができる。第2ソース/ドレイン領域150Bは、五角形状の断面を有することができる。
【0036】
このように、第1及び第2トランジスター100A、100Bはそれぞれ、第1及び第2活性フィン105A、105Bと、第1及び第2ゲート構造物160A、160Bと、第1及び第2ソース/ドレイン領域150A、150Bと、から構成されることができる。
【0037】
素子分離膜110上には層間絶縁膜180が配置されることができる。層間絶縁膜180は、第1及び第2ゲート構造物160A、160Bを取り囲み、且つ第1及び第2ソース/ドレイン領域150A、150B上に配置されることができる。例えば、層間絶縁膜180は、FOX(Flowable Oxide)、TOSZ(Tonen SilaZen)、USG(Undoped Silica Glass)、BSG(Borosilica Glass)、PSG(PhosphoSilaca Glass)、BPSG(BoroPhosphoSilica Glass)、PETEOS(Plasma Enhanced Tetra Ethyl Ortho Silicate)、FSG(Fluoride Silicate Glass)、HDP(High Density Plasma)oxide、PEOX(Plasma Enhanced Oxide)、FCVD(Flowable CVD)酸化物、またはこれらの組み合わせが挙げられる。層間絶縁膜180は、化学気相成長(CVD)、流動性(flowable)-CVD工程、またはスピンコーティング工程を用いて形成されることができる。
【0038】
図2(a)及び図2(b)と図4(a)及び図4(b)を参照すると、第1及び第2トランジスター100A、100Bはそれぞれ、第1及び第2ソース/ドレイン領域150A、150Bにそれぞれ連結された第1及び第2コンタクト構造物190A、190Bを含む。第1及び第2コンタクト構造物190A、190Bはそれぞれ、上記第3方向(例えば、D3)に層間絶縁膜180を貫通して形成されることができる。第1及び第2コンタクト構造物190A、190Bはそれぞれ、コンタクトプラグ195と、コンタクトプラグ195の側壁及び底面を取り囲む導電性バリアー膜192を含むことができる。例えば、導電性バリアー膜192は、Ti、Ta、TiN、TaN、またはこれらの組み合わせを含むことができ、コンタクトプラグ195は、タングステン(W)、コバルト(Co)、チタン(Ti)、これらの合金、またはこれらの組み合わせを含むことができる。第1及び第2ソース/ドレイン領域150A、150Bはそれぞれ、第1及び第2コンタクト構造物190A、190Bと接触する領域に、コンタクト抵抗を減少させるための金属シリサイド膜を含むことができる。例えば、金属シリサイド膜は、CoSi、NiSi、またはTiSiを含むことができる。
【0039】
このように、本実施形態による半導体装置100は、基板101として、比較的高価であるSOI基板を用いることなく、第1活性フィン105Aにゲートスペーサー162の物質と同一の物質である分離パターン120を導入することで、第1トランジスター100Aで効果的に短チャンネル効果を防止することができる。また、単一の基板101で、SOIフィンフェットと類似に分離パターン120を有する第1トランジスター100Aと、バルクフィンフェットと類似の第2トランジスター100Bをともに形成することができる。
【0040】
図5(a)及び図5(b)はそれぞれ本発明の多様な実施形態による半導体装置を示す断面図である。
【0041】
図5(a)及び図5(b)に示された断面はどちらも図3(a)の断面に対応するものであり、活性フィン105のそれぞれにおいて、ゲート構造物160(またはゲート電極165)が位置した部分の第2方向(例えば、D2)での断面と理解されることができる。
【0042】
図5(a)及び図5(b)を参照すると、それぞれの実施形態による半導体装置100A’、100A’’は、活性フィン105内、すなわち、第1フィン部分105aと第2フィン部分105bとの間の分離パターン120’、120’’を含む。
【0043】
分離パターン120’、120’’はそれぞれ、上述の実施形態と類似して、第1フィン部分105aの上面から成長した第1部分120aと、第2フィン部分105bの下面から成長した第2部分120bと、を含み、第1部分120aと第2部分120bとの間に境界面BLを有することができる。但し、本実施形態による分離パターン120’、120’’は活性フィン105の幅と異なる幅を有することができる。
【0044】
図5(a)を参照すると、分離パターン120’は、第1及び第2フィン部分105a、105bの隣接した部分の幅W2より小さい幅W1を有することができる。
【0045】
これと異なって、図5(b)を参照すると、分離パターン120’’は、第1及び第2フィン部分105a、105bの隣接した部分の幅Wbより大きい幅Waを有することができる。
【0046】
かかる分離パターン120’、120’’の幅は、活性フィン105の形成のためのエッチング工程条件と、基板101を構成する物質と犠牲パターン(図11bの131)の物質のエッチング選択比によって決定されることができる。具体的に、活性フィン105の形成過程で犠牲パターンがオーバーエッチングされる場合、図5(a)に示されたように、分離パターン120’の幅W1が相対的に小さくなることができ、反対の場合には、図5(b)に示されたように、分離パターン120’’の幅Waが相対的に大きくなることができる。
【0047】
図6は本発明の一実施形態による半導体装置を示す平面図であり、図7aから図7cはそれぞれ、図6に示された半導体装置をI-I’、II1-II1’、及びII2-II2’に沿って切開して見た断面図である。
【0048】
図6、及び図7aから図7cを参照すると、本実施形態による半導体装置100Cは、ゲートスペーサー162が複数のスペーサー膜162a、162bで形成される点と、分離パターン120を構成する膜の積層構造が異なる点を除き、図1(a)から図4(b)に示された実施形態と類似すると理解することができる。また、本実施形態の構成要素は、特に反対される説明がない限り、図1(a)から図4(b)に示された実施形態の同一または類似の構成要素についての説明を参照して理解されることができる。
【0049】
本実施形態に採用されたゲートスペーサー162は、上述の実施形態と異なって、ゲート電極165の両側面上に順に積層された複数のスペーサー膜162a、162bを含むことができる。
【0050】
図6及び図7aに示されたように、ゲートスペーサー162は、ゲート電極165の両側壁上に順に積層された第1スペーサー膜162aと第2スペーサー膜162bを含むことができる。第1及び第2スペーサー膜162a、162bは、互いに異なる誘電率を有する絶縁膜を含むことができる。例えば、第1及び第2スペーサー膜162a、162bの少なくとも1つは、シリコン酸化物(SiO)、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸窒化物(SiO)、シリコン炭化窒化物(SiC)、及びシリコン酸化炭化窒化物(SiO)を含むことができる。
【0051】
分離パターン120は、境界面BLを有する第1部分120a及び第2部分120bを有し、第1及び第2部分120a、120bはそれぞれ、境界面BLを基準として対称配列された第1絶縁膜121a、121b及び第2絶縁膜122a、122bを含む。すなわち、第1フィン部分105aの上面から、第1絶縁膜121a、第2絶縁膜122a、第2絶縁膜122b、及び第1絶縁膜121bの順に配置されることができる。第1絶縁膜121a、121bは第1スペーサー膜162aの物質と同一の物質を含み、第2絶縁膜122a、122bは第2スペーサー膜162bの物質と同一の物質を含むことができる。
【0052】
このように、ゲートスペーサー162のスペーサー膜162a、162bの堆積順序によって、第1フィン部分105aの上面及び第2フィン部分105bの下面から、それぞれ対応する物質の絶縁膜(121a、121bと122a、122b)が順に成長することができる。
【0053】
但し、図7bを参照すると、第1絶縁膜121a、121bは、ゲート絶縁膜164に沿って第2絶縁膜122a、122bの部分を取り囲むように配置されることができる。上述のように、分離パターン120の形成過程が、図7bに示された断面では他の領域とやや異なる。具体的に、分離パターン120の形成時に、図7bに示された断面では、両側面がダミーゲート構造物により取り囲まれた空間を有するため、第1絶縁膜121a、121bは、第1フィン部分105aの上面及び第2フィン部分105bの下面だけでなく、ダミーゲート構造物により提供される側面からも成長する。したがって、図7bに示されたように、第1絶縁膜121a、121bが取り囲まれた構造を有し、その内部空間に第2絶縁膜122a、122bが充填される方式により形成されることができる。
【0054】
図8は本発明の一実施形態による半導体装置を示す断面図である。図8に示された断面は、図7aの断面に対応するものと理解されることができる。
【0055】
図8を参照すると、本実施形態による半導体装置100C’は、上述の実施形態と類似して、二重膜のゲートスペーサー162を有する。具体的に、本実施形態に採用されたゲートスペーサー162は、ゲート電極165の両側面上に順に積層された第1及び第2スペーサー膜162a、162bを含むことができる。
【0056】
しかし、本実施形態に採用された分離パターン120の第1及び第2部分120a、120bのそれぞれは、第1スペーサー膜162aと同一の物質の絶縁膜で構成されることができる。第1及び第2部分120a、120bの絶縁膜は接する境界面BLを有することができる。
【0057】
本実施形態では、ゲートスペーサー162の形成時に、第1スペーサー膜162aの堆積過程で、第1スペーサー膜162aと同一の物質の絶縁膜のみで分離パターン120を形成することができる。例えば、分離パターン120の厚さが薄い場合、ゲートスペーサー162が多数のスペーサー膜162a、162bで構成されても、先に堆積されるスペーサー膜162aと同一の物質のみで分離パターン120が形成されてもよい。
【0058】
図9は本発明の一実施形態による半導体装置を示す平面図であり、図10aから図10cはそれぞれ、図9に示された半導体装置をI-I’、II1-II1’、及びII2-II2’に沿って切開して見た断面図である。
【0059】
図9、及び図10aから図10cを参照すると、本実施形態による半導体装置100Dは、ゲート構造体160(特に、ゲート電極165)が、第2フィン部分105bを第2方向(例えば、D2)に取り囲むゲートオールアラウンド(Gate-All-Around、GAA)構造である点を除き、図1(a)から図4(b)に示された実施形態と類似すると理解することができる。また、本実施形態の構成要素は、特に別段の説明がない限り、図1(a)から図4(b)に示された実施形態の同一または類似の構成要素についての説明を参照して理解されることができる。
【0060】
本実施形態に採用されたゲート電極165は、上記第2フィン部分105bを上記第2方向(例えば、D2)に取り囲む延長電極部165Eを有することができる(図10b参照)。また、ゲート絶縁膜164は、延長電極部165Eを上記第1方向(例えば、D1)に取り囲む延長部分164Eを有することができる(図10a及び図10b参照)。
【0061】
図10aに示されたように、延長電極部165Eは、上記第1フィン部分105aと上記第2フィン部分105bとの間の一領域(すなわち、ゲート電極と重なった部分)を通るため、分離パターン120は延長電極部165Eにより、第1方向(例えば、D1)に沿って複数のパターンに分離されることができる。
【0062】
一方、図10a及び図10cに示されたように、本実施形態によるGAA構造の半導体装置100Dにおいて、分離パターン120は、ゲート電極165と第3方向(例えば、D3)に重なった部分を除いた活性フィン105の部分、すなわち、ソース/ドレイン領域150が位置した活性フィン105の部分に位置することができる。
【0063】
このように、本発明による分離パターン120を備えた半導体装置は多様な構造(例えば、FinFET、GAA-FET)で形成されることができ、図1に示された実施形態のように、単一の基板上に、分離パターンを備えないバルクフェット(bulk-FET)とともに実現されることができる。例えば、図9及び図10aから図10cに示された半導体装置100D(GAA-FET)は、図1の第1トランジスター100Aを代替するか、第1及び第2トランジスター100A、100Bとともに、同一の基板101に形成されることができる。
【0064】
以下、本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法の一例を説明する。以下の製造方法(図11aから図14f)は、図1から図4(b)に示された半導体装置と類似して、同一の基板上にSOIフィンフェットとバルクフィンフェットを形成する例を説明する。
【0065】
図11aから図11dは本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法(基板製造過程)を説明するための主要工程毎の断面図であり、図14a及び図14bはそれぞれ図11a及び図11cの半導体装置を示す平面図である。
【0066】
図11a及び図14aを参照すると、半導体基板101’上に犠牲層131Lを形成することができる。
【0067】
半導体基板101’は、異なる形態の素子が形成される第1領域A及び第2領域Bに区分されることができる。犠牲層131Lは、半導体基板101’の物質とエッチング選択比を有する半導体物質を含むことができる。例えば、半導体基板101’はシリコン(Si)基板であることができ、犠牲層131Lはシリコン-ゲルマニウム(SiGe)を含むことができる。犠牲層131Lの厚さは、最終構造の分離パターン(図13dの120)の厚さを定義することができる。
【0068】
図11bを参照すると、半導体基板101’の第1領域Aを覆うマスクパターン139及び犠牲パターン131を形成することができる。
【0069】
犠牲層131L上にマスク物質層を形成し、第2領域Bを開放するフォトレジスト膜PRを用いて、第2領域Bに位置したマスク物質層部分及び犠牲層部分を選択的に除去することができる。本実施形態において、マスク物質層またはマスクパターン139は非晶質物質層であり、エピタキシャル成長を抑える層として提供されることができる。例えば、マスクパターン139は、シリコン酸化物(SiO)、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸窒化物(SiO)、シリコン炭化窒化物(SiC)、またはシリコン酸化炭化窒化物(SiO)を含むことができる。
【0070】
図11c及び図14bを参照すると、マスクパターン139を用いて、半導体基板101’の第2領域Bに第1半導体層101Pを成長させることができる。
【0071】
本工程で、第1半導体層101Pは、犠牲パターン131の上面と同一のレベルの上面を有するように形成することができる。第1半導体層101Pは半導体基板101’と同一の物質で形成することができる。例えば、第1半導体層101Pはシリコンを含むことができる。このように、第1半導体層101Pは平坦化層として提供されることができる。本工程により、最終基板101は、追加的な平坦化工程を行うことなく平坦な上面を有することができる。
【0072】
図11dを参照すると、犠牲パターン131及び第1半導体層101P上に第2半導体層101Uを再成長させることで、所望の基板101を得ることができる。
【0073】
基板101は、第1領域Aに埋め込まれた犠牲パターン131を有するが、第2領域Bは単一のバルク(例えば、Siバルク)で構成されることができる。本実施形態により製造された基板101は、第1領域Aのみに犠牲パターン131を有しても、追加的な平坦化工程を行うことなく平坦な上面を有することができる。
【0074】
図12aから図12fは本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法(フィン(fin)アイソレーション過程)を説明するための主要工程毎の断面図であり、図14c、図14d、及び図14eはそれぞれ、図12a、図12c、及び図12fの半導体装置を示す平面図である。
【0075】
図12a及び図14cを参照すると、図11dの工程で得られた基板101を部分的にエッチングすることで、上記基板101の第1領域A及び第2領域B上に、それぞれ第1方向(例えば、D1)に延びた第1活性フィン105A及び第2活性フィン105Bを形成する。
【0076】
フィンを形成するためのエッチング工程は、マスクを用いた異方性エッチング工程により行うことができる。例えば、異方性エッチング工程では、ダブルパターニング技術(Double Patterning Technology、DPT)またはクアッドパターニング技術(Quadraple Patterning Technology、QPT)を用いることができる。第1及び第2活性フィン105A、105Bは、第1及び第2半導体層101P、101Uより深く、且つ少なくとも犠牲パターン131の下に位置した半導体基板101’の一部領域までエッチングして形成することができる。
【0077】
図12aに示されたように、第1活性フィン105Aは、第1フィン部分105aと、第1フィン部分105a上の第2フィン部分105bと、を有し、第1フィン部分105a及び第2フィン部分105bは犠牲パターン131により分離されることができる。
【0078】
本実施形態において、第1及び第2活性フィン105A、105Bの形成過程で犠牲パターン131がオーバーエッチングされる場合、犠牲パターン131は、第1活性フィン105Aの側面より内部に入り込んだ凹状の側面CSを有することができる。犠牲パターン131は後続工程で形成される分離パターン(図12eの120)を定義するため、かかるオーバーエッチングにより、分離パターンは隣接した第1活性フィン105Aの部分の幅より小さくなることができる(図5(a)参照)。本実施形態と異なって、犠牲パターン131がより少なくエッチングされる場合、犠牲パターン131が第1活性フィン105Aの側面より突出した構造を有することができる。その結果、分離パターン120は、隣接した第1活性フィン105Aの部分の幅より大きくなることができる(図5(b)参照)。
【0079】
図12bを参照すると、第1及び第2活性フィン105A、105Bを取り囲む素子分離膜110を形成することができる。
【0080】
素子分離膜110は、第1及び第2活性フィン105A、105Bを覆うように絶縁性物質層を形成した後、その絶縁性物質層を平坦化する工程が先に行われることができる。例えば、素子分離膜110は、EOS、USG、PSG、BSG、BPSG、FSG、SOG、TOSZ、またはその組み合わせであることができる。
【0081】
平坦化工程が進行される間に、フィンの形成のためのマスク(不図示)は除去することができる。平坦化工程の後に、第1及び第2活性フィン105A、105Bの一部領域が露出するように絶縁性物質層をエッチバック(etch-back)することで、素子分離膜110を形成することができる。第1及び第2活性フィン105A、105Bが露出した一部領域はチャンネル領域として提供されることができる。本実施形態において、素子分離膜110のエッチバック工程時に、第1活性フィン105Aの犠牲パターン131が露出するように行うことができる。
【0082】
図12c及び図14dを参照すると、第1活性フィン105A及び第2活性フィン105Bにそれぞれ交差するように第1ダミーゲート構造物170Aと第2ダミーゲート構造物170Bを形成する。
【0083】
第1及び第2ダミーゲート構造物170A、170Bはそれぞれダミーゲートパターン175とキャップマスク176を含むことができる。キャップマスク176は、上述の工程でダミーゲートパターンを形成するのに用いられたマスクパターンであることができる。例えば、ダミーゲートパターン175はポリシリコンを含み、キャップマスク176はシリコン窒化物を含むことができる。
【0084】
図12dを参照すると、第1活性フィン105Aから犠牲パターン131を除去する。
【0085】
本工程は、第1及び第2ダミーゲート構造物170A、170Bを形成(図12c)した後、そして第1及び第2ゲートスペーサー162A、162Bを形成(図12e)する前に行うことができる。犠牲パターン131が選択的に除去されることで、第1フィン部分105aと第2フィン部分105bとの間に分離パターン120のための分離空間SRが形成されることができる。
【0086】
図12eを参照すると、第1及び第2ゲートスペーサー162A、162Bを形成し、分離空間SRに分離パターン120を形成することができる。
【0087】
本実施形態において、分離パターン120を形成する工程は、第1及び第2ゲートスペーサー162A、162Bを形成する工程と同時に行うことができる。
【0088】
第1及び第2ダミーゲート構造物170A、170Bのそれぞれの両側面に、それぞれ一対の第1ゲートスペーサー162Aと一対の第2ゲートスペーサー162Bを形成し、第1及び第2ゲートスペーサー162A、162Bと同一の物質で分離空間SRもともに充填されることで、分離パターン120が形成されることができる。例えば、第1及び第2ゲートスペーサー162A、162Bは、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸窒化物(SiO)、シリコン炭化窒化物(SiC)、シリコン酸化炭化窒化物(SiO)、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0089】
具体的に、第1及び第2ゲートスペーサー162A、162Bのためのスペーサー物質層は、基板101の上面に第1及び第2活性フィン105A、105Bと第1及び第2ダミーゲート構造物170A、170Bを覆うようにコンフォーマルに形成することができる。かかるスペーサー物質層の形成過程で、第1活性フィン105Aの分離空間SRも充填されることができる。このような充填工程は、第1活性フィン105Aの幅が第2方向(例えば、D2)に相対的に狭いため、容易に行うことができる(図4(a)参照)。
【0090】
次に、異方性エッチングによりスペーサー物質層が選択的に除去される。すなわち、各構造物(例えば、第1及び第2活性フィン105A、105B及び第1及び第2ダミーゲート構造物170A、170B)の側面に位置した部分と分離空間SRに位置した分離パターン120を除き、各構造物の上面に位置した部分が除去され、その結果、第1及び第2ゲートスペーサー162A、162B及び分離パターン120を含むことができる。また、分離パターン120は、第1活性フィン105Aの露出した部分(すなわち、第1ダミーゲート構造物170Aにより覆われていない部分)の側面に延びた側壁延長部を有することができ、第2活性フィン105Bの露出した部分(すなわち、第2ダミーゲート構造物170Bにより覆われていない部分)の側面にもスペーサー物質層が残留することができる(図4(a)及び図4(b)参照)。
【0091】
また、分離パターン120は、第1フィン部分105aの上面から成長した第1部分120aと、第2フィン部分105bの下面から成長した第2部分120bとがマージされて形成されるため、第1部分120aと第2部分120bとの間に境界面BLを有することができる。
【0092】
図12f及び図14eを参照すると、第1ダミーゲート構造物170Aの両側の第1活性フィン105Aの領域に第1ソース/ドレイン領域150Aを形成し、第2ダミーゲート構造物170Bの両側の第2活性フィン105Bの領域に第2ソース/ドレイン領域150Bを形成することができる。
【0093】
第1及び第2活性フィン105A、105Bの上記露出した部分がリセスされるようにエッチングした後、第1及び第2活性フィン105A、105Bのリセスされた上面に、選択的エピタキシャル成長(Selective Epitaxial Growth、SEG)により第1及び第2ソース/ドレイン領域150A、150Bを形成することができる。第1及び第2ソース/ドレイン領域150A、150Bは、上述のように、異なるタイプのMOSFET素子を形成するために、異なるエピタキシャル層で形成することができる。
【0094】
図13aから図13dは本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法(ゲート構造物形成過程)を説明するための主要工程毎の断面図であり、図14fは図13bの半導体装置を示す平面図である。
【0095】
図13aを参照すると、図12fの工程で得られた結果物上に層間絶縁膜180を形成することができる。
【0096】
層間絶縁膜は、素子分離膜110上に第1及び第2活性フィン105A、105Bと第1及び第2ダミーゲート構造物170A、170Bを覆うように形成することができる。層間絶縁膜180は、ダミーゲート構造物170A、170Bを取り囲みながら第1及び第2ソース/ドレイン領域150A、150B上に配置されることができる。例えば、層間絶縁膜180は、FOX、TOSZ、USG、BSG、PSG、BPSG、PETEOS、FSG、HDP、PEOX、FCVD酸化物、またはこれらの組み合わせを含むことができる。層間絶縁膜180は、化学気相成長(CVD)、流動性(flowable)-CVD工程、またはスピンコーティング工程により形成することができる。
【0097】
図13b及び図14fを参照すると、ダミーゲートパターン175を露出させた後、ダミーゲートパターン175を除去して第1ゲート開口部DR1及び第2ゲート開口部DR2を形成することができる。
【0098】
ダミーゲートパターン175の露出は、図13aのラインPLまで層間絶縁膜180に対する平坦化工程を適用することで行うことができる。第1及び第2ゲート開口部DR1、DR2は第1及び第2活性フィン105A、105Bの一部領域を露出させることができる。第1及び第2ゲート開口部DR1、DR2はそれぞれ、第1及び第2ゲート構造物160A、160Bを形成するための空間として提供されることができる。
【0099】
図13cを参照すると、第1及び第2ゲート開口部DR1、DR2内に第1及び第2ゲート構造物160A、160Bを形成することができる。
【0100】
第1及び第2ゲート構造物160A、160Bはそれぞれ、第1及び第2ゲート絶縁膜164A、164B、第1及び第2ゲート電極165A、165B、及び第1及び第2ゲートキャッピング層166A、166Bを含むことができる。第1及び第2ゲート絶縁膜164A、164Bは、第1及び第2ゲート開口部DR1、DR2の内部側面及び下面に沿って実質的にコンフォーマルに形成することができる。
【0101】
例えば、第1及び第2ゲート絶縁膜164A、164Bは、酸化物、窒化物、または高誘電率(high-k)物質を含むことができ、多層構造で形成することができる。また、第1及び第2ゲート電極165A、165Bは、ドープされたポリシリコン、金属、導電性金属窒化物、導電性金属炭化物、またはこれらの組み合わせを含むことができる。例えば、第1及び第2ゲート電極165A、165Bは、Al、Cu、Ti、Ta、W、Mo、TaN、NiSi、CoSi、TiN、WN、TiAl、TiAlN、TaCN、TaC、TaSiN、またはこれらの組み合わせからなることができるが、これに限定されるものではない。
【0102】
上述のように、第1ゲート絶縁膜164A及び/または第1ゲート電極165Aは、第2ゲート絶縁膜164B及び/または第2ゲート電極165Bと異なる物質を含むか、異なる数の層で形成されることができる。
【0103】
図13dを参照すると、層間絶縁膜180を貫通する第1及び第2コンタクト構造物190A、190Bをそれぞれ形成することができる。
【0104】
層間絶縁膜180に第1及び第2ソース/ドレイン領域150A、150Bにそれぞれ連結される第1及び第2コンタクトホールを形成し、第1及び第2コンタクトホールに第1及び第2コンタクト構造物190A、190Bを形成することができる。第1及び第2コンタクト構造物190A、190Bは、同一の工程によりともに形成することができる。
【0105】
第1及び第2コンタクト構造物190A、190Bは、コンタクトプラグ195の物質の拡散を防止する導電性バリアー191を含むことができる。導電性バリアー191は、ALDまたはCVD工程によりコンフォーマルに形成することができる。例えば、導電性バリアー191は、TiN、TaN、AlN、WN、及びこれらの組み合わせを含むことができる。また、コンタクトプラグ195は、タングステン(W)、コバルト(Co)、チタン(Ti)、これらの合金、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0106】
図15aから図15fは本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための主要工程毎の断面図である。本製造工程は、図8及び図9aから図9cに示された半導体装置100Dと類似して、GAAフィンフェット構造の製造方法を例示する。
【0107】
図15aを参照すると、活性フィン105は第1フィン部分と第2フィン部分を含み、第1及び第2フィン部分の間に犠牲パターンを有する。活性フィン105と交差するようにダミーゲート構造物170を形成する。ダミーゲート構造物170は、ダミーゲートパターン175とキャップマスク176を含むことができる。図12cの左側素子領域に対応する結果物と理解されることができる。
【0108】
図15bを参照すると、第1活性フィン105Aから犠牲パターン131を除去するが、ダミーゲート構造物170と重なった領域に位置した犠牲パターン部分131Rを残留する。
【0109】
本工程では、上述の実施形態と異なって、犠牲パターン131が部分的に除去される。残留の犠牲パターン部分131Rはダミーゲート構造物170と重なるため、犠牲パターン131の他の部分と異なってエッチング遅延により残留することができる。残留の犠牲パターン部分131Rの両側には第1及び第2分離空間SR1、SR2が存在することができる。
【0110】
図15cを参照すると、ダミーゲート構造物170の両側面にゲートスペーサー162を形成し、第1及び第2分離空間SR1、SR2に第1及び第2分離パターン120_1、120_2を形成することができる。
【0111】
本実施形態において、第1及び第2分離パターン120_1、120_2を形成する工程は、ゲートスペーサー162を形成する工程と同時に行うことができる。
【0112】
ダミーゲート構造物170の両側面に一対のゲートスペーサー162を形成し、ゲートスペーサー162A、162Bと同一の物質で第1及び第2分離空間SR1、SR2もともに充填されることで、第1及び第2分離パターン120_1、120_2が形成されることができる。
【0113】
図15dを参照すると、素子分離膜110上に活性フィン105及びダミーゲート構造物170を覆うように層間絶縁膜180を形成し、図15eを参照すると、研磨工程によりダミーゲートパターン175を露出させた後、ダミーゲートパターン175を除去してゲート開口部DRを形成することができる。次に、残留の犠牲パターン131Rが除去されるように、エッチング工程をさらに行うことができる。残留の犠牲パターン131Rが除去されることで、第1及び第2フィン部分105a、105bの間に第3分離空間SRが形成されることができる。かかる除去工程は、2回のエッチング工程により行うことができる。例えば、ダミーゲートパターン175の除去工程はポリシリコンのエッチング工程により行い、残留の犠牲パターン131Rの除去工程はシリコンゲルマニウムのエッチング工程により行うことができる。
【0114】
図15fを参照すると、ゲート開口部DRと第3分離空間SR3にゲート構造物160を形成することができる。
【0115】
ゲート開口部DRの内部側面及び下面と第3分離空間SR3の内部面に沿ってゲート絶縁膜164をコンフォーマルに形成し、残りの空間にゲート電極165を形成することができる。さらに、ゲート開口部DRの残った空間にはゲートキャッピング層166を形成することができる。
【0116】
このゲート電極165は、第2フィン部分105bを上記第2方向(例えば、D2)に取り囲む延長電極部165Eを有し、ゲート絶縁膜164は、延長電極部165Eを上記第1方向(例えば、D1)に取り囲む延長部分164Eを有することができる。このように、本実施形態による半導体装置はGAA構造で実現されることができる。
【0117】
図16は本発明の一実施形態による半導体装置を示す平面図であり、図17aから図17cはそれぞれ、図16に示された半導体装置をI-I’、II1-II1’、及びII2-II2’に沿って切開して見た断面図である。
【0118】
図16、及び図17aから図17cを参照すると、本実施形態による半導体装置100Eは、活性フィン105が複数個で構成され、複数の活性フィン105にわたって1つのソース/ドレイン領域150を有する点を除き、図1(a)から図4(b)に示された実施形態と類似すると理解することができる。また、本実施形態の構成要素は、特に別段の説明がない限り、図1(a)から図4(b)に示された実施形態の同一または類似の構成要素についての説明を参照して理解されることができる。
【0119】
本実施形態による半導体装置100Eは、複数(例えば、3個)の活性フィン105を含み、ソース/ドレイン領域150はそれぞれ上記3個の活性フィン105にわたって形成されることができる。上記複数の活性フィン105はそれぞれ第1フィン部分105aと第2フィン部分105bとの間に分離パターン120を含み、かかる分離パターン120は互いに同一のレベル上に位置することができる。また、それぞれの分離パターン120は互いに同一の厚さを有することができる。
【0120】
本実施形態において、1つのソース/ドレイン領域150に連結される活性フィン105が3個であることを例示したが、異なる数(例えば、2個)の活性フィンも、これと類似の配列で形成されることができる。
【0121】
図18は本発明の一実施形態による半導体装置を示す平面図であり、図19aから図19cはそれぞれ、図18に示された半導体装置をI-I’、II1-II1’、及びII2-II2’に沿って切開して見た断面図である。
【0122】
図18及び図19aから図19cを参照すると、本実施形態による半導体装置100Fは、複数のチャンネル層141、142、143を用いた多重チャンネル構造140で実現された点を除き、図1から図4(b)に示された実施形態と類似すると理解することができる。また、本実施形態の構成要素は、特に別段の説明がない限り、図1から図4(b)に示された実施形態の同一または類似の構成要素についての説明を参照して理解されることができる。
【0123】
第1方向(例えば、D1)に延びた活性フィン(ここでは、「活性パターン105」という)上に、基板101の上面に垂直な方向(例えば、D3)に互いに離隔して配置されたそれぞれ3個のチャンネル層141、142、143と、上記3個のチャンネル層141、142、143を取り囲み、上記第1方向(例えば、D1)と交差する第2方向(例えば、D2)に延びるゲート電極165と、を含むことができる。このように、本実施形態に採用されたゲート電極165は、ゲートスペーサー162の間だけでなく、チャンネル層141、142、143の間にも介在されるように形成されることができる。
【0124】
半導体装置100Fは、ゲート電極165の両側に位置した活性パターン105に配置され、チャンネル層141、142、143に連結されたソース/ドレイン領域150を含むことができる。本実施形態において、ソース/ドレイン領域150は、ゲート電極165の両側に位置した活性パターン105に配置され、チャンネル層141、142、143の第1方向(例えば、D1)における両側にそれぞれ連結されることができる。本実施形態において、チャンネル層141、142、143は3個であることが例示されているが、これらの個数は特に限定されない。チャンネル層141、142、143は半導体パターンからなることができる。例えば、上記半導体パターンは、シリコン(Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、及びゲルマニウム(Ge)の少なくとも1つを含むことができる。
【0125】
ソース/ドレイン領域150は、上記複数のチャンネル層141、142、143と活性パターン105をシードとして用いて形成されたエピタキシャル層を含むことができる。ソース/ドレイン領域150は、シリコンゲルマニウム(SiGe)、シリコン(Si)、及び炭化シリコン(SiC)の少なくとも1つを含むことができる。
【0126】
ソース/ドレイン領域150のそれぞれとゲート電極165との間に提供された内部スペーサーISを含むことができる。内部スペーサーISはゲート電極165の一側に提供されることができる。内部スペーサーIS及びチャンネル層141、142、143は、基板101の上記上面に垂直な上記方向(例えば、D3)に沿って交互に位置することができる。ソース/ドレイン領域150のそれぞれはチャンネル層141、142、143と接することができ、内部スペーサーISを挟んでゲート電極165から離隔することができる。ゲート絶縁膜164は、ゲート電極165とチャンネル層141、142、143のそれぞれの間に介在され、ゲート電極165と内部スペーサーISのそれぞれの間に延びることができる。
【0127】
図19aから図19cに示されたように、活性パターン105は、第1フィン部分105aと、第1フィン部分105a上の第2フィン部分105bとに区分され、分離パターン120は第1フィン部分105aと第2フィン部分105bとの間に配置されることができる。分離パターン120は、ゲート構造物160のゲートスペーサー162とともに形成されることができる。
【0128】
本実施形態に採用された分離パターン120は、上述の実施形態と類似して、第1フィン部分105aの上面から成長した第1部分120aと、第2フィン部分105bの下面から成長した第2部分120bと、を含み、第1部分120aと第2部分120bとの間に境界面BLを有することができる。かかる境界面BLは、第1部分120a及び第2部分120bが互いにマージされた面であることができる。
【0129】
図19cに示されたように、分離パターン120は、活性パターン105の側壁、すなわち、第1フィン部分105a及び第2フィン部分105bの側壁に延びた側壁延長部120Eを有することができる。
【0130】
図20aから図20hは本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための主要工程毎の断面図である。
【0131】
図20aを参照すると、基板101上に第2犠牲層135とチャンネル層141、142、143を交互に積層することができる。また、基板101は、埋め込まれた第1犠牲層131をさらに含むことができる。すなわち、基板101の上面には、上部半導体層101Uにより覆われた第1犠牲層131を含むことができる。
【0132】
第2犠牲層135は、多重チャンネル構造を形成するための犠牲層であり、図19a及び図19bに示されたゲート絶縁膜162及びゲート電極165のための空間を提供する。第2犠牲層135は、チャンネル層141、142、143に対してエッチング選択性を有する物質からなることができる。チャンネル層141、142、143は、第2犠牲層135と異なる物質を含むことができる。第2犠牲層135及びチャンネル層141、142、143は、例えば、シリコン(Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、及びゲルマニウム(Ge)の少なくとも1つを含む半導体物質を含み、互いに異なる物質を含むことができる。チャンネル層141、142、143は不純物を含むことができるが、これに限定されない。
【0133】
例えば、第2犠牲層135はシリコンゲルマニウム(Si1-x2Gex2)を含み、チャンネル層141、142、143はシリコン(Si)を含むことができる。
【0134】
第1犠牲層131は、分離パターンのための犠牲層として用いられる。例えば、基板101はシリコン基板であり、第1犠牲層131はSi1-x1Gex1であることができる。第1犠牲層131は、第2犠牲層135とエッチング選択比が要求されるため、第1犠牲層131の第1ゲルマニウムの含量(x1)は、第2犠牲層135の第2ゲルマニウムの含量(x2)より大きいことができる。一部の実施形態において、第1ゲルマニウムの含量(x1)は、第2ゲルマニウムの含量(x2)より0.3以上大きいことができる。
【0135】
次に、図20bを参照すると、第2犠牲層135及びチャンネル層141、142、143の積層構造物及び第1犠牲層131が埋め込まれた基板101の一部を除去して活性構造物を形成することができる。
【0136】
上記活性構造物は、第1方向(例えば、D1)に延びた活性パターン105上に互いに交互に積層される第2犠牲層135及びチャンネル層141、142、143を含むことができる。活性パターン105は、第1及び第2フィン部分105a、105bと、第1フィン部分105aと第2フィン部分105bとの間の第1犠牲層131と、を含む。基板101の一部が除去された領域には、絶縁性物質を埋め込んだ後、活性領域105が突出するようにリセスすることで、素子分離膜110を形成することができる。素子分離膜110の上面は、活性パターン105に埋め込まれた第1犠牲層131より低く形成されることができる。
【0137】
次に、図20cを参照すると、上記活性構造物と交差するダミーゲート構造物170を形成し、第1犠牲層131を除去して分離空間SRを用意する。
【0138】
ダミーゲート構造物170は、後続工程により、チャンネル構造物140の上部でゲート絶縁層164及びゲート電極165が配置される空間のための犠牲構造物であることができる。ダミーゲート構造物170は、上記活性構造物と交差して第2方向(例えば、D2方向)に延びるライン状を有し、第1方向(例えば、D1方向)に互いに離隔して配列されることができる。ダミーゲート構造物170は、順に積層される第1及び第2犠牲ゲートパターン172、175、及びキャップマスク176を含むことができる。
【0139】
一部の実施形態において、第1犠牲ゲートパターン172はシリコン酸化物を含み、第2犠牲ゲートパターン175はポリシリコンを含むことができる。キャップマスク176は、シリコン酸化物及び/またはシリコン窒化物を含むことができる。
【0140】
ダミーゲート構造物170を形成した後、そしてゲートスペーサー162を形成する前に、第1犠牲層131を選択的に除去する。これにより、第1フィン部分105aと第2フィン部分105bとの間に分離パターン120のための分離空間SRを形成することができる。
【0141】
次に、図20dを参照すると、上記活性構造物上にダミーゲート構造物170の両側面にそれぞれゲートスペーサー162を形成し、分離空間SRに分離パターン120を形成することができる。
【0142】
本実施形態において、分離パターン120を形成する工程は、ゲートスペーサー162を形成する工程と同時に行うことができる。
【0143】
ダミーゲート構造物170のそれぞれの両側面にそれぞれ一対のゲートスペーサー162を形成し、ゲートスペーサー162と同一の物質で分離空間SRもともに充填されることで、分離パターン120が形成されることができる。
【0144】
具体的に、ゲートスペーサー162のためのスペーサー物質層は、基板101の上面に活性構造物とダミーゲート構造物170を覆うようにコンフォーマルに形成することができる。かかるスペーサー物質層の形成過程で、活性パターン105の分離空間SRも充填されることができる。次に、異方性エッチングによりスペーサー物質層を選択的に除去することで、図20dに示されたように、ゲートスペーサー162及び分離パターン120を形成することができる。また、分離パターン120は、第1フィン部分105aの上面から成長した第1部分120aと、第2フィン部分105bの下面から成長した第2部分120bとがマージされて形成されるため、第1部分120aと第2部分120bとの間に境界面BLを有することができる。
【0145】
次に、図20eを参照すると、ダミーゲート構造物170の両側に露出した第2犠牲層135及びチャンネル層141、142、143を除去してリセスRCを形成することができる。このような過程を経てチャンネル構造物140が形成されることができる。
【0146】
ダミーゲート構造物170及びゲートスペーサー162をマスクとして用いて、露出した犠牲層135及びチャンネル層141、142、143を除去することができる。かかる除去によりリセスRCが形成された後、チャンネル層141、142、143は、第1方向(例えば、D1)に沿って限定された長さを有する。ダミーゲート構造物170の下部で、第2犠牲層135及びチャンネル構造物140が側面から一部除去され、第1方向(例えば、D1)に沿った両側面がダミーゲート構造物170及びゲートスペーサー162の下部に位置することもできる。
【0147】
次に、図20fを参照すると、露出した第2犠牲層135を側面から一部除去し、犠牲層135が除去された領域に内部スペーサー層130を形成することができる。次に、ダミーゲート構造物170の両側に位置したリセスRCにソース/ドレイン領域150を形成することができる。
【0148】
第2犠牲層135は、例えば、湿式エッチング工程によりチャンネル構造物140に対して選択的にエッチングされ、第1方向(例えば、D1)に沿った側面から所定の深さ除去されることができる。第2犠牲層135は、上記のような側面のエッチングにより、内側に入り込んだ空間が用意されることができる。第2犠牲層135の一部除去された空間に内部スペーサー層130を形成することができる。例えば、内部スペーサー層130は、SiN、SiCN、SiOCN、SiBCN、SiBNの少なくとも1つを含むことができる。
【0149】
本実施形態において、ソース/ドレイン領域150は、組成(例えば、Geの含量)または不純物濃度が異なる第1エピタキシャル層150a及び第2エピタキシャル層150bを順に形成することで得られる。
【0150】
次に、図20gを参照すると、ダミーゲート構造物170の間に層間絶縁膜180を形成し、第2犠牲層135及びダミーゲート構造物170を除去することができる。
【0151】
層間絶縁膜180は、ダミーゲート構造物170及びソース/ドレイン領域150を覆う絶縁膜を形成し、平坦化工程を行うことで形成することができる。第2犠牲層135及びダミーゲート構造物170は、ゲートスペーサー162、層間絶縁膜180、及びチャンネル構造物140に対して選択的に除去されることができる。先ず、ダミーゲート構造物170を除去して上部ギャップ領域URを形成した後、上部ギャップ領域URを介して露出した第2犠牲層135を除去して下部ギャップ領域LRを形成することができる。例えば、第2犠牲層135がシリコンゲルマニウム(Si1-x2Gex2)を含み、チャンネル構造物140がシリコン(Si)を含む場合、犠牲層135は過酢酸(peracetic acid)をエッチング剤として用いる湿式エッチング工程を行うことで選択的に除去することができる。上記除去工程の間に、ソース/ドレイン領域150は、層間絶縁層180及び内部スペーサーISにより保護されることができる。
【0152】
次に、図20hを参照すると、上部ギャップ領域UR及び下部ギャップ領域LR内にゲート構造物160を形成することができる。
【0153】
ゲート絶縁膜164は、上部ギャップ領域UR及び下部ギャップ領域LRの内面をコンフォーマルに覆うように形成することができる。ゲート電極165は、上部ギャップ領域UR及び下部ギャップ領域LRを完全に埋め込むように形成した後、上部ギャップ領域URで上部から所定の深さ除去されることができる。上部ギャップ領域URでゲート電極165が除去された領域に、ゲートキャッピング層166を形成することができる。これにより、ゲート絶縁膜164、ゲート電極165、ゲートスペーサー162、及びゲートキャッピング層166を含むゲート構造物160が形成されることができる。
【0154】
次に、層間絶縁膜180を貫通してソース/ドレイン領域150に連結されるコンタクト構造体190を形成することで、図18及び図19aから図19cに示された半導体装置100Fを製造することができる。
【0155】
以上で説明した本発明は、前述の実施形態及び添付図面に限定されず、本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な置換、変形、及び変更が可能であることは、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者にとって明白である。
【符号の説明】
【0156】
100、100A、100B、100C、100D、100F 半導体装置
101 基板
105 活性フィン(または活性パターン)
110 素子分離膜
120 分離パターン
121 第1絶縁膜
122 第2絶縁膜
120E 側壁延長部
140 チャンネル構造物
141、142、143 チャンネル層
IS 内部スペーサー
150 ソース/ドレイン領域
160 ゲート構造物
162 ゲートスペーサー
BL 境界面
162a 第1スペーサー膜
162b 第2スペーサー膜
164 ゲート絶縁膜
165 ゲート電極
165E 延長電極部
166 ゲートキャッピング層
170 ダミーゲート構造物
180 層間絶縁層
190 コンタクト構造体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7a
図7b
図7c
図8
図9
図10a
図10b
図10c
図11a
図11b
図11c
図11d
図12a
図12b
図12c
図12d
図12e
図12f
図13a
図13b
図13c
図13d
図14a
図14b
図14c
図14d
図14e
図14f
図15a
図15b
図15c
図15d
図15e
図15f
図16
図17a
図17b
図17c
図18
図19a
図19b
図19c
図20a
図20b
図20c
図20d
図20e
図20f
図20g
図20h