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特開2023-16834軟性カバーを有するゴルフボールのためのグラフェンコア
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023016834
(43)【公開日】2023-02-02
(54)【発明の名称】軟性カバーを有するゴルフボールのためのグラフェンコア
(51)【国際特許分類】
   A63B 37/00 20060101AFI20230126BHJP
   C08K 3/04 20060101ALI20230126BHJP
   C08L 9/00 20060101ALI20230126BHJP
   C08L 23/08 20060101ALI20230126BHJP
   C08L 55/02 20060101ALI20230126BHJP
   C08L 33/06 20060101ALI20230126BHJP
【FI】
A63B37/00 312
A63B37/00 512
A63B37/00 632
A63B37/00 638
A63B37/00 662
A63B37/00 542
A63B37/00 328
C08K3/04
C08L9/00
C08L23/08
C08L55/02
C08L33/06
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022181067
(22)【出願日】2022-11-11
(62)【分割の表示】P 2020541934の分割
【原出願日】2019-06-27
(31)【優先権主張番号】16/164,661
(32)【優先日】2018-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/693,220
(32)【優先日】2018-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/695,645
(32)【優先日】2018-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/376,203
(32)【優先日】2019-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/261,851
(32)【優先日】2019-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/290,711
(32)【優先日】2019-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】300044551
【氏名又は名称】キャラウェイ・ゴルフ・カンパニ
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(72)【発明者】
【氏名】ペトリッチ,ペトラ
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド,バーテルス
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ホン,ジー.
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン,カール
(57)【要約】
【課題】
ポリブタジエン及びグラフェンを備えるコア(12)と、軟性カバー(16)とを有す
るゴルフボール(10)が、ここに開示される。
【解決手段】
ゴルフボール(10)は、ポリブタジエン及びグラフェンを備える外側コア(12b)
を有する二重コア(12)を有する。軟性カバー(16)は、好ましくは、高中和ポリマ
ーと、第1のアイオノマーと、第2のアイオノマーと、衝撃改良剤とで構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリブタジエン材料を含む内側コアと、
ポリブタジエン材料及びグラフェン材料を含む外側コアと、
前記外側コアの上に配置されたカバー層であって、5~45重量%の高中和ポリマー、
5~45重量%の第1のアイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~45
重量%の第3のアイオノマー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重量%
のマスターバッチ、及び1~10重量%のカラーマスターバッチを含む前記カバー層と
を備えたゴルフボールであって、
前記ゴルフボールは、少なくとも1.68インチの直径、45.93グラム未満の質量
、及び少なくとも0.790のCORを有する、前記ゴルフボール。
【請求項2】
ポリブタジエン材料を含む内側コアと、
外側コアであって、前記外側コアは、前記外側コアの0.1~5.0重量パーセントの
範囲の量のグラフェン材料と、ポリブタジエン材料とを含み、80MPa~95MPaの
範囲の曲げ弾性率を有する、前記外側コアと、
前記外側コアの上に配置されたカバー層であって、30~40重量%の高中和ポリマー
、10~20重量%の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイオノマー、2
0~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ、及び5~1
5重量%のカラーマスターバッチを含む前記カバー層と
を備えたゴルフボールであって、
前記内側コア及び前記外側コアを有する二重コアが、40~55の範囲の圧縮値を有す
る、ゴルフボール。
【請求項3】
ポリブタジエン材料を含む内側コアと、
ポリブタジエン材料及びグラフェン材料を含む外側コアと、
前記外側コアの上に配置されたカバー層であって、30~40重量%の高中和ポリマー
、10~20重量%の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイオノマー、2
0~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ、及び5~1
5重量%のカラーマスターバッチを含む前記カバー層と
を備えるゴルフボールであって、
前記ゴルフボールは、少なくとも1.68インチの直径、45.93グラム未満の質量
、及び少なくとも0.790のCORを有する、前記ゴルフボール。
【請求項4】
ポリブタジエン材料を含む内側コアと、
ポリブタジエン材料を含む外側コアと、
前記外側コアの上に配置されたカバー層であって、10~30重量%の高中和ポリマー
、10~90重量%の第1のアイオノマー、0~30重量%の第2のアイオノマー、0~
30重量%の第3のアイオノマー、15~30重量%の衝撃改良剤を含有する15~25
重量%のマスターバッチ、及び1~10重量%のカラーマスターバッチを含む前記カバー
層と
を備えるゴルフボールであって、
前記ゴルフボールは、少なくとも1.68インチの直径、45.93グラム未満の質量
、及び少なくとも0.790のCORを有する、前記ゴルフボール。
【請求項5】
前記グラフェン材料が、前記外側コアの0.4~2.5重量%の範囲で含まれている、
請求項1、2、3及び4のいずれかに記載のゴルフボール。
【請求項6】
前記グラフェン材料が、前記外側コアの0.6~1.5重量%の範囲で含まれている、
請求項1、2、3及び4のいずれかに記載のゴルフボール。
【請求項7】
前記衝撃改良剤が、メチルメタクリレート-ブタジエン-スチレンポリマー(MBS)
のポリ(塩化ビニル)に対する衝撃特性改良剤、及びポリカーボネートに対するアクリル
/メタクリルコア-シェル改良剤のうちの少なくとも1つである、請求項1、2、3及び
4のいずれかに記載のゴルフボール。
【請求項8】
前記グラフェン材料が、400m/g~800m/gの範囲の表面積を有する、請
求項1、2、3及び4のいずれかに記載のゴルフボール。
【請求項9】
前記カバー層が、35~60の範囲のショアD硬度を有する、請求項1、2、3及び4
のいずれかに記載のゴルフボール。
【請求項10】
前記外側コアが、8MPa~10MPaの範囲の引張係数を有する、請求項1、2、3
及び4のいずれかに記載のゴルフボール。
【請求項11】
ポリブタジエン及びグラフェン材料を含む内側コアと、
ポリブタジエン及びグラフェン材料を含む外側コアと、
前記外側コアの上に配置されたカバー層であって、5~45重量%の高中和ポリマー、
5~45重量%の第1のアイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~45
重量%の第3のアイオノマー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重量%
のマスターバッチ、及び1~10重量%のカラーマスターバッチを含む前記カバー層と
を備えるゴルフボールであって、
前記ゴルフボールは、少なくとも1.68インチの直径、45.93グラム未満の質量
、及び少なくとも0.790のCORを有する、前記ゴルフボール。
【請求項12】
前記衝撃改良剤が、メチルメタクリレート-ブタジエン-スチレンポリマー(MBS)
のポリ(塩化ビニル)に対する衝撃特性改良剤、及びポリカーボネートに対するアクリル
/メタクリルコア-シェル改良剤のうちの少なくとも1つである、請求項11に記載のゴ
ルフボール。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概略として、ゴルフボールの層におけるグラフェンの使用、より具体的には
、グラフェンコア及び軟性カバーを有するゴルフボールに関する。
【背景技術】
【0002】
剥離グラファイト(剥離グラファイトの個々のシートはグラフェン又はグラフェンナノ
プレートレットとしても知られている)を合成する通常のプロセスは、硝酸及び/又は硫
酸などの酸とグラファイトを反応させることに続いて、熱処理及び化学的還元を含む。剥
離グラファイトは、SP-混成軌道カーボン製の二次元平面状シートである。グラフェ
ンのシート(還元された剥離グラファイトの個々のシート)は、通常、数ナノメートルの
厚さ及び数ミクロンの幅(>1000のアスペクト比)である。それらの高い引張強度(
ポリマーに対するMPaと比較してGPaにおける引張強度)で結合されたグラフェンの
この高いアスペクト比は、非常に高い張力及び屈曲の特性を有するポリマー複合材料をも
たらし得る。グラフェンの異常に高い熱伝導率(通常の熱可塑性ポリマーに対する<1W
/mkと比べて~3000W/mk)は、熱伝導性複合材料の作製に利用可能である。熱
硬化型エラストマー製品に対して、この高い熱伝導率は、より高い生産量をもたらし得る
、より短くより均一な硬化周期を意味し得る。
【0003】
剥離グラファイト(グラフェンとも呼ばれる)ベースの複合体の種々の例が、文献で分
かるはずである。Wang他は、電磁放射線障害(EMI)遮蔽用途のための膨張グラフ
ァイトポリエチレン複合体を説明している。
【0004】
米国特許第4946892号では、高熱(200C)及び圧力(80kPa)下でグラ
ファイトをポリイミド樹脂とともに圧縮成形することによる剥離グラフェンベースの複合
体の合成を説明している。
【0005】
塩山氏は、剥離グラファイト存在下のスチレン及びイソプレンのその場重合によるポリ
イソプレン及びポリスチレンベースの複合材料の合成を説明している。
【0006】
米国特許第5776372号では、膨張グラファイトと、ポリプロピレン、ポリテトラ
フルオロエチレン及びフェノール樹脂などの種々のポリマーとで作製される導電性ナノ複
合体を説明している。Pan他は、膨張グラファイト存在下のε-カプロラクタムの重合
によるナイロン-6膨張グラファイトナノ複合体の合成を説明している。
【0007】
Chen他は、導電性ナノ複合体を取得する、膨張グラファイト存在下のメタクリル酸
メチルの原位置での重合を説明している。
【0008】
Xiao他は、剥離グラフェン存在下のスチレンのその場重合による熱安定性が向上し
た剥離グラファイト複合体の作製について説明している。
【0009】
従来技術では、この課題の認識すらできていない。
【発明の概要】
【0010】
本発明の主目的は、ボールのインパクト強度を向上させ、軟性カバーを有するように、
コアにおけるグラフェンの組込みによってゴルフボールのコアの耐久性を向上させること
である。この利点は、シングルピースコア、又は内側コアよりも堅固な外側コアを有する
二重コアのいずれかのボールに見られ得る。グラフェンを使用することによるコアの向上
した耐久性により、高速試験装置の繰返しインパクトに対して又は通常のプレーにおける
ゴルフクラブによって故障するまでの平均時間(MTTF)がより長くなり得る。
【0011】
他の目的は、経時的に圧縮値及びCORのより良好な保持のために、コアにおけるグラ
フェンの組込みによって劣化特性を改善させることである。
【0012】
本発明の一態様は、内側コアと、外側コアと、カバー層とを備えるゴルフボールである
。カバー層は外側コアの上に配置され、カバー層は、5~45重量%の高中和ポリマー、
5~45重量%の第1のアイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~45
重量%の第3のアイオノマー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重量%
のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバッチで構成される。内側コア及
び外側コアを備えるコアは、40~55の範囲の圧縮値(compression)を有する。ゴル
フボールは、少なくとも1.68インチの直径、45.93グラム未満の質量及び少なく
とも0.790のCORを有する。
【0013】
より好ましい実施形態では、外側コアは、外側コアの0.4~2.5重量パーセントの
範囲のグラフェン材料を含む。さらにより好ましい実施形態では、グラフェン材料は、外
側コアの0.6~1.5重量パーセントの範囲で含まれている。
【0014】
本発明の他の態様は、内側コアと、外側コアと、カバー層とを備えるゴルフボールであ
る。内側コアは、ポリブタジエン材料を含む。外側コアは外側コアの0.1~5.0重量
パーセントの範囲の量でポリブタジエン材料及びグラフェン材料を含み、外側コアは80
MPa~95MPaの範囲の曲げ弾性率を有する。カバー層は、外側コアの上に配置され
る。カバー層は、5~45重量%の高中和ポリマー、5~45重量%の第1のアイオノマ
ー、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~45重量%の第3のアイオノマー、15
~40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重量%のマスターバッチ及び1~10重量
%のカラーマスターバッチを含む。二重コアは内側コア及び外側コアを備え、40~55
の範囲の圧縮値を有する。ゴルフボールは、少なくとも1.68インチの直径、45.9
3グラム未満の質量及び少なくとも0.790のCORを有する。
【0015】
本発明のさらに他の態様は、内側コア及び外側コアで構成される二重コアと、カバー層
とを備えるゴルフボールである。内側コアは、内側コアの0.1~5.0重量パーセント
の範囲の量でポリブタジエン及びグラフェン材料を含む。外側コアは、外側コアの0.1
~5.0重量パーセントの範囲の量でポリブタジエン及びグラフェン材料を含む。外側コ
アは、80MPa~95MPaの範囲の曲げ弾性率を有する。カバー層は、外側コアの上
に配置される。カバー層は、5~45重量%の高中和ポリマー、5~45重量%の第1の
アイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~45重量%の第3のアイオノ
マー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重量%のマスターバッチ及び1
~10重量%のカラーマスターバッチを含む。カバー層は、0.025インチ~0.05
5インチの範囲の厚さを有する。二重コアは、40~55の範囲の圧縮値を有する。
【0016】
本発明のさらに他の態様は、内側コア及び外側コアで構成される二重コアと、マントル
層と、カバー層とを備えるゴルフボールである。内側コアは、内側コアの0.1~5.0
重量パーセントの範囲の量でポリブタジエン及びグラフェン材料を含む。外側コアは、外
側コアの0.1~5.0重量パーセントの範囲の量でポリブタジエン及びグラフェン材料
を含む。外側コアは、80MPa~95MPaの範囲の曲げ弾性率を有する。カバー層は
、マントル層の上に配置される。カバー層は、5~45重量%の高中和ポリマー、5~4
5重量%の第1のアイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~45重量%
の第3のアイオノマー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重量%のマス
ターバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバッチを含む。カバー層は、0.025
インチ~0.055インチの範囲の厚さを有する。カバー層は、35~60の範囲のショ
アD硬度を有する。二重コアは、40~55の範囲の圧縮値を有する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、ゴルフボールの分解部分破断図である。
図2図2は、ゴルフボールの分解部分図である。
図3-4】図3は、ゴルフボールの分解部分破断図である。図4は、ゴルフボールの上斜視図である。
図5-7】図5は、ゴルフボールのコア構成要素の断面図である。図6は、ゴルフボールのコア構成要素及びマントル構成要素の断面図である。図7は、ゴルフボールの内側コア層、外側コア層、内側マントル層、外側マントル層及びカバー層の断面図である。
図7A図7Aは、ゴルフボールの内側コア層、中間コア層、外側コア層、マントル層及びカバー層の断面図である。
図8-9】図8は、負荷100キログラム下の内側コア層の断面図である。図9は、負荷100キログラム下のコアの断面図である。
図10図10は、ゴルフボールのコア構成要素及びマントル構成要素の断面図である。
図11図11は、ゴルフボールのコア構成要素、マントル構成要素及びカバー層の断面図である。
図12図12は、4ピースゴルフボールの分解部分破断図である。
図13図13は、3ピースゴルフボールの分解部分破断図である。
図14図14は、2ピースゴルフボールの分解部分破断図である。
図15図15は、2ピースゴルフボールの断面図である。
図16-17】図16は、3ピースゴルフボールの断面図である。図17は、3ピースゴルフボールの分解部分破断図である。
図18-19】図18は、二重コア及びカバーによる3ピースゴルフボールの断面図である。図19は、コア、マントル及びカバーによる3ピースゴルフボールの断面図である。
図20-21】図20は、二重コア、マントル層及びカバーによる4ピースゴルフボールの断面図である。図21は、コア、二重マントル層及びカバーによる4ピースゴルフボールの断面図である。
図22図22は、PTMを175fpsで使用する外側コアの耐久性試験のグラフである。
図23図23は、PTMを175fpsで使用する二重コアの耐久性試験のグラフである。
図24図24は、PTMを175fpsで使用する二重コアの耐久性試験のグラフである。
図25図25は、PTMを175fpsで使用する二重コアの耐久性試験のグラフである。
図26図26は、グラフェンの表示である。
図27図27は、PTMを175fpsで使用する二重コアの耐久性試験のグラフである。
図28図28は、グラフェンの耐久性プロット(MTTF)対平均表面積である。
図29図29は、硬化時間の関数としての、二重コアの外側コアの温度のフラフである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明を実施するためのベストモード
本発明の目的の1つは、コアのいずれかにおけるグラフェンの組込みによってゴルフボ
ールコアの耐久性と、ボールのインパクト強度とを向上させることである。この利点は、
低圧縮シングルピースコアを有するように設計されたボール又は内側コアよりも堅固な外
側コアを有する二重コアを有するように設計されたボールのいずれかに見られる。グラフ
ェンを使用することによるコア又はマントル組成物の向上した耐久性により、高速試験装
置の繰返しインパクトに対して又は通常のプレーにおけるゴルフクラブによって故障する
までの平均時間(MTTF)がより長くなり得る。
【0019】
本発明の他の目的は、経時的に圧縮値及びCORのより良好な保持のために、コア又は
マントル層のいずれかにおけるグラフェンの組込みにより劣化特性を改善させることであ
る。
【0020】
好ましい実施形態では、ゴルフボールは、5~45重量%の高中和ポリマー、5~45
重量%の第1のアイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~45重量%の
第3のアイオノマー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重量%のマスタ
ーバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバッチで構成されるカバー層を有するコア
を備える。代替的実施形態では、カバー層16は、30~40重量%の高中和ポリマー(
「HNP」)、10~20重量%の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイ
オノマー、20~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ
及び5~15重量%のカラーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態で
は、カバー層は、35~45重量%の高中和ポリマー(「HNP」)、10~20重量%
の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイオノマー、20~50重量%の衝
撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び5~15重量%のカラーマス
ターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は、10~30重量
%の高中和ポリマー、10~30重量%の第1のアイオノマー、10~30重量%の第2
のアイオノマー、10~30重量%の第3のアイオノマー、15~30重量%の衝撃改良
剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバ
ッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は、10~30重量%の高
中和ポリマー、10~90重量%の第1のアイオノマー、0~30重量%の第2のアイオ
ノマー、0~30重量%の第3のアイオノマー、15~30重量%の衝撃改良剤を含有す
る15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバッチで構成
される。
【0021】
好ましいHNPは、DuPont Chemicalで入手可能なHPF2000であ
る。他の好ましいHNPは、これもDuPontで入手可能なHPF1000である。さ
らに他の代替的HNPは、これもDuPontで入手可能なAD1035である。さらに
他の代替的HNPは、これもDuPontで入手可能なAD1172である。
【0022】
好ましいアイオノマー材料は、DuPontで入手可能なSURLYN(登録商標)9
150である。SURLYN9150は、亜鉛イオンによる酸性基の部分中和を有するエ
チレン/メタクリル酸コポリマーである。他の好ましいアイオノマー材料は、これもDu
Pontで入手可能なSURLYN(登録商標)8150である。SURLYN8150
は、ナトリウムイオンによる酸性基の部分中和を有するエチレン/メタクリル酸コポリマ
ーである。さらに他の好ましいアイオノマー材料は、これもDuPontで入手可能なS
URLYN(登録商標)AD1022である。
【0023】
代替的なアイオノマー材料は、DuPontで入手可能なSURLYN(登録商標)9
945である。代替的なアイオノマー材料は、DuPontで入手可能なSURLYN(
登録商標)8945である。
【0024】
衝撃改良剤は、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレンポリマー(ABS)、メチル
メタクリレート-ブタジエン-スチレンポリマー(MBS)のポリ(塩化ビニル)に対す
る衝撃特性改良剤、及びポリカーボネートに対するアクリル/メタクリルコア-シェル改
良剤のうちの少なくとも1つである。
【0025】
ポリブタジエンベースのコアは、以下の材料を使用して作製された。(重量%による)
対応するレベルを各材料の隣に言及しており、60%より多くの1,4-シス体によるポ
リブタジエン(40~90%)と、ポリイソプレン(1~30%)と、亜鉛ジアクリレー
ト(10~50%)と、亜鉛酸化物(1~30%)と、亜鉛ステアレート(1~20%)
と、過酸化物開始剤(0.1~10%)と、亜鉛ペンタクロロチオフェノール(0~10
%)と、カラー(0~10%)と、バリウムサルフェート(0~20%)と、Cheap
Tubes Inc.、Ad-Nano Technologies Private
Limited、MKnano、XG Sciences Inc.、Angstro
n Materials Inc.などの各社供給元で入手可能なグラフェンA(0.0
1~6%)(グラフェンAは15~50m/gの平均表面積を有し得る)と、Chea
p Tubes Inc.、Ad-Nano Technologies Privat
e Limited、MKnano、XG Sciences Inc.、Angstr
on Materials Inc.などの各社供給元で入手可能なグラフェンB(0.
01~6%)(グラフェンBは300~400m/gの平均表面積を有し得る)と、C
heap Tubes Inc.、Ad-Nano Technologies Pri
vate Limited、MKnano、XG Sciences Inc.、Ang
stron Materials Inc.などの各社供給元で入手可能なグラフェンC
(0.01~6%)(グラフェンCはグラフェンA又はグラフェンBのいずれかよりも高
い表面平均値を有し、グラフェンCは400~800m/gの平均表面積を有し得る)
と、グラフェンマスターバッチ(0.1~50%)(90~99%のポリブタジエン又は
ポリイソプレンのマスターバッチ及び1~10%のグラフェン)とにおいて、Prefe
rred Compounding Corp、Dyna-Mix、Alttran、C
allawayなどの各社供給元によりカスタム合成(社内合成)が行われ得る。
【0026】
4つの異なるシングルコア(配合1~4)は、表1のレシピで示すように作製された。
コントロール群(配合1)にはグラフェンはなかった。
【0027】
表1.固体コア(グラフェン)のレシピ
【表1】
【0028】
圧縮値は、コアに200ポンドの負荷を印加し、その偏差をインチで測定することによ
って測定される。圧縮値=180-(偏差*1000)。
【0029】
固体コアの耐久性試験
コアは、空気圧試験機(PTM)において150fpsでショットされた。
【0030】
表1に示す各配合に対して、12個のコアを試験した。各コアがその後破裂したショッ
ト数を各コアに対して記録し、破裂したコアを残りの試験から除去した。データはワイブ
ルプロットを使用して報告され、故障するまでの平均時間は表1で示すように報告された
図20において分かるように、グラフェン変性コアは、グラフェンなしのコアと比較し
て故障するまでにより多くのショットに耐えた。これはこの設計のシングルピースコアを
有するゴルフボールの耐久性が、このコアの向上に基づく破裂耐久性の劇的な増加も経験
することになると仮定するのが妥当である。
【0031】
この研究では、グラフェンAを二重コア構造体の外側コアに導入した。二重コアは、約
0.940”の直径を有する成形済みの内側コア周囲の外側コア2分割部を圧縮成形し、
200lbの負荷による偏差の約0.200インチの軽圧縮によって作製された。内側及
び外側コアの硬化を1~30分間の範囲の時間にわたって150~400°Fの範囲の温
度で行った。成形後、二重コアを、試験前に約1.554”まで球状に粉砕した。
【0032】
表2及び3は、内側及び外側コアのレシピの詳細を与える。これらのレシピによる成分
を内部ミキサにおいて混合した。選択的に、追加的混合を2本ロールミルを用いて行った
【0033】
外側コアの圧縮値は、まず完全サイズのコアを個別に作製し、その圧縮値を測定してか
ら、二重コアを完成させるように内側コアの周囲に2分割部を成形することによって測定
される。
【0034】
圧縮差分は、(独立的に成形されるような)外側コアの圧縮値と内側コアの圧縮値との
間の差を説明する。より高い圧縮差分は、インパクトによる破裂の耐久性に影響をより受
けやすい。
【0035】
表2.内側コアレシピ
【表2】
【0036】
表3.二重コアの外側コアレシピ
【表3】
【0037】
圧縮値は、コアに200ポンドの負荷を印加し、その偏差をインチで測定することによ
って測定される。圧縮値=180-(偏差*1000)。
【0038】
二重コアの耐久性試験
コアは、空気圧試験機(PTM)において175fpsでショットされた。
【0039】
表3に示す各配合に対して、12個のコアを試験した。各コアがその後破裂したショッ
ト数を各コアに対して記録し、破裂したコアを残りの試験から除去した。データはワイブ
ルプロットを使用して報告され、故障するまでの平均時間は表3で示すように報告された
図21において分かるように、グラフェン変性コアは、グラフェンなしのコアと比較し
て故障するまでにより多くのショットに耐えた。これはこの設計の二重コアを有するゴル
フボールの耐久性が、この二重コアの向上に基づく破裂耐久性の劇的な増加も経験するこ
とになると仮定するのが妥当である。
【0040】
外側コアにのみグラフェンCを有する二重コア
この研究では、グラフェンC(0.01~6%、Cheap Tubes Inc.、
Ad-Nano Technologies Private Limited、MKn
ano、XG Sciences Inc.、Angstron Materials
Inc.などの各社供給元で入手可能であり、400~800m/gの平均表面積を有
する)を二重コア構造体の外側コアに導入した。二重コアは、約0.940”の直径を有
する成形済みの内側コア周囲の外側コア2分割部を圧縮成形し、200lbの負荷による
偏差の約0.200インチの軽圧縮によって作製された。内側及び外側コアの硬化を1~
30分間の範囲の時間にわたって150~400Fの範囲の温度で行った。成形後、二重
コアを、試験前に約1.554”まで球状に粉砕した。
【0041】
表4及び5は、内側及び外側コアのレシピの詳細を与える。これらのレシピによる成分
を内部ミキサにおいて混合した。選択的に、追加的混合を2本ロールミルを用いて行った
【0042】
外側コアの圧縮値は、まず完全サイズのコアを個別に作製し、その圧縮値を測定してか
ら、二重コアを完成させるように内側コアの周囲に2分割部を成形することによって測定
された。圧縮差分は、(独立的に成形されるような)外側コアの圧縮値と内側コアの圧縮
値との間の差を説明する。より高い圧縮差分は、インパクトによる破裂の耐久性に影響を
より受けやすい。
【0043】
表4.内側コアのレシピ
【表4】
【0044】
表5.二重コアの外側レシピ
【表5】
【0045】
圧縮値は、コアに200ポンドの負荷を印加し、その偏差をインチで測定することによ
って測定される。圧縮値=180-(偏差*1000)。
【0046】
コアは、空気圧試験機(PTM)において175fpsでショットされた。
【0047】
表5に示す各配合に対して、12個のコアを試験した。各コアがその後破裂したショッ
ト数を各コアに対して記録し、破裂したコアを残りの試験から除去した。データはワイブ
ルプロットを使用して報告され、故障するまでの平均時間は表5で示すように報告された
。試験を100回のショット後に停止した。図22に示すように、グラフェン変性コアは
、グラフェンなしのコアと比較して故障するまでにより多くのショットに耐えた。これは
この設計の二重コアを有するゴルフボールの耐久性が、この二重コアの向上に基づく破裂
耐久性の劇的な増加も経験することになると仮定するのが妥当である。内側コアにおける
グラフェンの添加がゴルフボール全体に耐久性の増強をもたらし得ると仮定するのは妥当
であるが、この研究は外側コアにのみ注目した。
【0048】
内側コア及び外側コアにグラフェンAを有する二重コア
この研究では、グラフェンAを二重コア構造体の内側及び外側コアに導入した。表6は
、これらの二重コアの内側及び外側コアのレシピの詳細を与える。これらのレシピによる
成分を内部ミキサにおいて混合した。選択的に、追加的混合を2本ロールミルを用いて行
った。二重コアは、約0.940”の直径を有する成形済みの内側コア周囲の外側コア2
分割部を圧縮成形し、200lbの負荷による偏差の約0.200インチの軽圧縮によっ
て作製された。内側及び外側コアの硬化を1~30分間の範囲の時間にわたって150~
400Fの範囲の温度で行った。成形後、二重コアを、試験前に約1.554”まで球状
に粉砕した。
【0049】
外側コアの圧縮値は、まず完全サイズのコアを個別に作製し、その圧縮値を測定してか
ら、二重コアを完成させるように内側コアの周囲に2分割部を成形することによって測定
された。
【0050】
表6.内側コア及び外側コアにグラフェンAを有する二重コアのレシピ
【表6】
【0051】
圧縮値は、コアに200ポンドの負荷を印加し、その偏差をインチで測定することによ
って測定される。圧縮値=180-(偏差*1000)。
【0052】
表6に示す各配合に対して、12個のコアを試験した。各コアがその後破裂したショッ
ト数を各コアに対して記録し、破裂したコアを残りの試験から除去した。データはワイブ
ルプロットを使用して報告され、故障するまでの平均時間は表6で示すように報告された
図23において分かるように、グラフェン変性コアは、グラフェンなしのコアと比較し
て故障するまでにより多くのショットに耐えた。最良の耐久性は、内側及び外側コアにグ
ラフェンを有するボールに見られた。これはこの設計の二重コアを有するゴルフボールの
耐久性が、この二重コアへの向上に基づく破裂耐久性の劇的な増加も経験することになる
と仮定するのが妥当である。内側コアにおけるグラフェンの添加がゴルフボール全体に耐
久性の増強をもたらし得ると仮定するのは妥当であるが、この研究は外側コアにのみ注目
した。
【0053】
外側コアにのみグラフェンBを有する二重コア
この研究では、グラフェンBを二重コア構造体の外側コアに導入した。二重コアは、約
0.940”の直径を有する成形済みの内側コア周囲の外側コア2分割部を圧縮成形し、
200lbの負荷による偏差の約0.200インチの軽圧縮によって作製された。内側及
び外側コアの硬化を1~30分間の範囲の時間にわたって150~400Fの範囲の温度
で行った。成形後、二重コアを、試験前に約1.554”まで球状に粉砕した。
【0054】
表7及び8は、内側及び外側コアのレシピの詳細を与える。これらのレシピによる成分
を内部ミキサにおいて混合した。選択的に、追加的混合を2本ロールミルを用いて行った
【0055】
外側コアの圧縮値は、まず完全サイズのコアを個別に作製し、その圧縮値を測定してか
ら、二重コアを完成させるように内側コアの周囲に2分割部を成形することによって測定
された。圧縮差分は、(独立的に成形されるような)外側コアの圧縮値と内側コアの圧縮
値との間の差を示す。より高い圧縮差分は、インパクトによる破裂耐久性に影響をより受
けやすい。
【0056】
表7.内側コアのレシピ
【表7】
【0057】
表8.二重コアの外側コアのレシピ
【表8】
【0058】
配合17の圧縮値は64.3であり、配合18の圧縮値は68.0であり、配合19の
圧縮値は67.1である。内側コア及び外側コアから構築された二重コアの圧縮値は、配
合17に対して42.1、配合18に対して45.8及び配合19に対して48.7であ
る。圧縮値は、コアに200ポンドの負荷を印加し、その偏差をインチで測定することに
よって測定される。圧縮値=180-(偏差*1000)。
【0059】
コアは、空気圧試験機(PTM)において175fpsでショットされた。表8に示す
各配合に対して、12個のコアを試験した。各コアがその後破裂したショット数を各コア
に対して記録し、破裂したコアを残りの試験から除去した。データはワイブルプロットを
使用して報告され、故障するまでの平均時間は表8で示すように報告された。試験を10
0回のショット後に停止した。図25において分かるように、グラフェン変性コアは、グ
ラフェンなしのコアと比較して故障するまでにより多くのショットに耐えた。これはこの
設計の二重コアを有するゴルフボールの耐久性が、この二重コアの向上に基づく破裂耐久
性の劇的な増加も経験することになると仮定するのが妥当である。内側コアにおけるグラ
フェンの添加がゴルフボール全体に耐久性の増強をもたらし得ると仮定するのは妥当であ
るが、この研究は外側コアにのみ注目した。
【0060】
図26において分かるように、グラフェンナノプレートレットの平均表面積が増加する
につれて、故障するまでの平均時間(MTTF)又は耐久性が増加する。同じ濃度のグラ
フェンに対して、より高い平均表面積を有するナノプレートレットは、通常の耐久性試験
においてより長く持ちこたえる。
【0061】
グラフェンが所与のラバーコアを硬化するのに要する時間の短縮に役立つかを試験する
ために、温度/時間実験を行った。制御コアがグラフェンを有していないのに対して、変
性コアは外側コアにグラフェンを1.6%含んでいた。内側コアは、グラフェンを有して
いなかった。二重コアの外側コアに熱電対を取り付けた。外側コアの温度を、二重コアを
硬化しつつ記録した。二重コアの外側コア内部の温度を、図27に示すように時間の関数
として記録した。図27において分かるように、グラフェンを含むコアは、グラフェンを
含んでいないコアよりも早急に最大温度に到達する。これは、グラフェンを有していない
コアよりも高速に外側コアをより高い温度に到達させるグラフェンのより高い熱伝導率に
起因し得る。
【0062】
この処理の新規性は以下のとおりである。高い圧縮差分を有する二重コアの耐久性が、
内側及び外側コアにおけるグラフェンの組込みによって大幅に増強される。内側及び外側
コアへのグラフェンの補強は、高速でクラブが打撃された場合にコアが体験する高い応力
への抵抗に役立つ。コアのレシピへのグラフェンの添加は、非常に簡便であり、2本ロー
ルミルによる処理中のポリブタジエン混合物に分散可能である。グラフェンの高い熱伝導
率に起因して、コアの全体の熱伝導率が、グラフェンの組込みによって増加され得る。グ
ラフェンのより高い熱伝導率がコアを補強することで、硬化周期はより短縮化可能である
。より短縮した硬化周期によって、生産の高い出力がもたらされ得る。選択的に、グラフ
ェンは、ポリブタジエン又はポリイソプレンにおけるマスターバッチとして導入されて、
ポリブタジエンゴムへのその分散をより一層容易にし、かつ無塵にすることが可能である
【0063】
我々の実験が示したように、内側及び外側コアのレシピへのグラフェンの組込みは、外
側コアの強度を補強し、外側コアが軟性の内側コアよりも一層堅固である場合には、破裂
耐久性の故障に影響をより受けやすい二重コアゴルフボールの設計においてより優れた破
裂耐久性の保護をもたらす。
【0064】
一般的に、これは、内側コアが外側コアよりも軟性である場合に適用可能である。より
具体的には、内側コアが200lbの負荷による0.200”よりも大きな偏差を有する
場合には、二重コアの圧縮値は40以上である。
【0065】
これは、ボールが厚さ0.050”未満の、又はより具体的には0.040”未満、こ
の研究では0.036”をターゲットとした単一のマントル層を有する4ピース構造体で
ある場合に特に重要である。
【0066】
図3~7は、内側コア12aと、外側コア12bと、内側マントル14aと、外側マン
トル14bと、5~45重量%の高中和ポリマー、5~45重量%の第1のアイオノマー
、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~45重量%の第3のアイオノマー、15~
40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重量%のマスターバッチ及び1~10重量%
のカラーマスターバッチで構成されたカバー層16とを備える5ピースゴルフボール10
を示す。代替的実施形態では、カバー層16は、30~40重量%の高中和ポリマー(「
HNP」)、10~20重量%の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイオ
ノマー、20~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及
び5~15重量%のカラーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では
、カバー層は、35~45重量%の高中和ポリマー(「HNP」)、10~20重量%の
第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイオノマー、20~50重量%の衝撃
改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び5~15重量%のカラーマスタ
ーバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は、10~30重量%
の高中和ポリマー、10~30重量%の第1のアイオノマー、10~30重量%の第2の
アイオノマー、10~30重量%の第3のアイオノマー、15~30重量%の衝撃改良剤
を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバッ
チで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は、10~30重量%の高中
和ポリマー、10~90重量%の第1のアイオノマー、0~30重量%の第2のアイオノ
マー、0~30重量%の第3のアイオノマー、15~30重量%の衝撃改良剤を含有する
15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバッチで構成さ
れる。内側コア12aは、0.4~2.5重量パーセントのグラフェンを含有するポリブ
タジエン混合物を含む。
【0067】
図7Aは、内側コア12aと、中間コア12bと、外側コア12cと、マントル14と
、5~45重量%の高中和ポリマー、5~45重量%の第1のアイオノマー、5~45重
量%の第2のアイオノマー、5~45重量%の第3のアイオノマー、15~40重量%の
衝撃改良剤を含有する5~30重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマス
ターバッチで構成されたカバー層16とを備える5ピースゴルフボール10を示す。代替
的実施形態では、カバー層16は、30~40重量%の高中和ポリマー(「HNP」)、
10~20重量%の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイオノマー、20
~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び5~15重
量%のカラーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は
、35~45重量%の高中和ポリマー(「HNP」)、10~20重量%の第1のアイオ
ノマー、10~20重量%の第2のアイオノマー、20~50重量%の衝撃改良剤を含有
する15~25重量%のマスターバッチ及び5~15重量%のカラーマスターバッチで構
成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は、10~30重量%の高中和ポリ
マー、10~30重量%の第1のアイオノマー、10~30重量%の第2のアイオノマー
、10~30重量%の第3のアイオノマー、15~30重量%の衝撃改良剤を含有する1
5~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバッチで構成され
る。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は、10~30重量%の高中和ポリマー、
10~90重量%の第1のアイオノマー、0~30重量%の第2のアイオノマー、0~3
0重量%の第3のアイオノマー、15~30重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重
量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバッチで構成される。中間コ
ア12bは、0.4~2.5重量パーセントのグラフェンを含有するポリブタジエン混合
物を含む。
【0068】
図10及び11は、内側コア12aと、中間コア12bと、外側コア12cと、内側マ
ントル14aと、外側マントル14bと、5~45重量%の高中和ポリマー、5~45重
量%の第1のアイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~45重量%の第
3のアイオノマー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重量%のマスター
バッチ及び1~10重量%のカラーマスターバッチで構成されたカバー層16とを備える
6ピースゴルフボール10を示す。代替的実施形態では、カバー層16は、30~40重
量%の高中和ポリマー(「HNP」)、10~20重量%の第1のアイオノマー、10~
20重量%の第2のアイオノマー、20~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25
重量%のマスターバッチ及び5~15重量%のカラーマスターバッチで構成される。さら
に他の代替的実施形態では、カバー層は、35~45重量%の高中和ポリマー(「HNP
」)、10~20重量%の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイオノマー
、20~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び5~
15重量%のカラーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバ
ー層は、10~30重量%の高中和ポリマー、10~30重量%の第1のアイオノマー、
10~30重量%の第2のアイオノマー、10~30重量%の第3のアイオノマー、15
~30重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重
量%のカラーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は
、10~30重量%の高中和ポリマー、10~90重量%の第1のアイオノマー、0~3
0重量%の第2のアイオノマー、0~30重量%の第3のアイオノマー、15~30重量
%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラ
ーマスターバッチで構成される。内側コア12aは、0.4~2.5重量パーセントのグ
ラフェンを含有するポリブタジエン混合物を含む。
【0069】
図12は、二重コアと、境界層と、5~45重量%の高中和ポリマー、5~45重量%
の第1のアイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~45重量%の第3の
アイオノマー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重量%のマスターバッ
チ及び1~10重量%のカラーマスターバッチで構成されたカバー層とを備える4ピース
ゴルフボールを示す。代替的実施形態では、カバー層は、30~40重量%の高中和ポリ
マー(「HNP」)、10~20重量%の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2
のアイオノマー、20~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスター
バッチ及び5~15重量%のカラーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施
形態では、カバー層は、35~45重量%の高中和ポリマー(「HNP」)、10~20
重量%の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイオノマー、20~50重量
%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び5~15重量%のカラ
ーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は、10~3
0重量%の高中和ポリマー、10~30重量%の第1のアイオノマー、10~30重量%
の第2のアイオノマー、10~30重量%の第3のアイオノマー、15~30重量%の衝
撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマス
ターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は、10~30重量
%の高中和ポリマー、10~90重量%の第1のアイオノマー、0~30重量%の第2の
アイオノマー、0~30重量%の第3のアイオノマー、15~30重量%の衝撃改良剤を
含有する15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバッチ
で構成される。外側コアは、0.4~2.5重量パーセントのグラフェンを含有するポリ
ブタジエン混合物を含む。
【0070】
図13は、コアと、境界層と、5~45重量%の高中和ポリマー、5~45重量%の第
1のアイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~45重量%の第3のアイ
オノマー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重量%のマスターバッチ及
び1~10重量%のカラーマスターバッチで構成されたカバー層とを備える3ピースゴル
フボールを示す。代替的実施形態では、カバー層は、30~40重量%の高中和ポリマー
(「HNP」)、10~20重量%の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のア
イオノマー、20~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッ
チ及び5~15重量%のカラーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態
では、カバー層は、35~45重量%の高中和ポリマー(「HNP」)、10~20重量
%の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイオノマー、20~50重量%の
衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び5~15重量%のカラーマ
スターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は、10~30重
量%の高中和ポリマー、10~30重量%の第1のアイオノマー、10~30重量%の第
2のアイオノマー、10~30重量%の第3のアイオノマー、15~30重量%の衝撃改
良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマスター
バッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は、10~30重量%の
高中和ポリマー、10~90重量%の第1のアイオノマー、0~30重量%の第2のアイ
オノマー、0~30重量%の第3のアイオノマー、15~30重量%の衝撃改良剤を含有
する15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバッチで構
成される。コアは、0.4~2.5重量パーセントのグラフェンを含有するポリブタジエ
ン混合物を含む。
【0071】
図14及び15は、コア25と、5~45重量%の高中和ポリマー、5~45重量%の
第1のアイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~45重量%の第3のア
イオノマー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重量%のマスターバッチ
及び1~10重量%のカラーマスターバッチで構成されたカバー層30とを備える2ピー
スゴルフボール20を示す。代替的実施形態では、カバー層30は、30~40重量%の
高中和ポリマー(「HNP」)、10~20重量%の第1のアイオノマー、10~20重
量%の第2のアイオノマー、20~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%
のマスターバッチ及び5~15重量%のカラーマスターバッチで構成される。さらに他の
代替的実施形態では、カバー層は、35~45重量%の高中和ポリマー(「HNP」)、
10~20重量%の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイオノマー、20
~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び5~15重
量%のカラーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は
、10~30重量%の高中和ポリマー、10~30重量%の第1のアイオノマー、10~
30重量%の第2のアイオノマー、10~30重量%の第3のアイオノマー、15~30
重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%の
カラーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は、10
~30重量%の高中和ポリマー、10~90重量%の第1のアイオノマー、0~30重量
%の第2のアイオノマー、0~30重量%の第3のアイオノマー、15~30重量%の衝
撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマス
ターバッチで構成される。コアは、0.4~2.5重量パーセントのグラフェンを含有す
るポリブタジエン混合物を含む。
【0072】
図16及び17は、コア10と、マントル層14と、5~45重量%の高中和ポリマー
、5~45重量%の第1のアイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~4
5重量%の第3のアイオノマー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重量
%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバッチで構成され、ディンプル
18を有するカバー層16とを備える3ピースゴルフボール5を示し、コアは0.4~2
.5重量パーセントのグラフェンを含む。代替的実施形態では、カバー層16は、30~
40重量%の高中和ポリマー(「HNP」)、10~20重量%の第1のアイオノマー、
10~20重量%の第2のアイオノマー、20~50重量%の衝撃改良剤を含有する15
~25重量%のマスターバッチ及び5~15重量%のカラーマスターバッチで構成される
。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は、35~45重量%の高中和ポリマー(「
HNP」)、10~20重量%の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイオ
ノマー、20~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及
び5~15重量%のカラーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では
、カバー層は、10~30重量%の高中和ポリマー、10~30重量%の第1のアイオノ
マー、10~30重量%の第2のアイオノマー、10~30重量%の第3のアイオノマー
、15~30重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び1~
10重量%のカラーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバ
ー層は、10~30重量%の高中和ポリマー、10~90重量%の第1のアイオノマー、
0~30重量%の第2のアイオノマー、0~30重量%の第3のアイオノマー、15~3
0重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%
のカラーマスターバッチで構成される。
【0073】
図18は、内側コア30と、外側コア32と、5~45重量%の高中和ポリマー、5~
45重量%の第1のアイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~45重量
%の第3のアイオノマー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重量%のマ
スターバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバッチで構成されたカバー層34とを
備える二重コアの3ピースゴルフボール35を示し、コアは0.4~2.5重量パーセン
トのグラフェンを含む。代替的実施形態では、カバー層34は、30~40重量%の高中
和ポリマー(「HNP」)、10~20重量%の第1のアイオノマー、10~20重量%
の第2のアイオノマー、20~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマ
スターバッチ及び5~15重量%のカラーマスターバッチで構成される。さらに他の代替
的実施形態では、カバー層は、35~45重量%の高中和ポリマー(「HNP」)、10
~20重量%の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイオノマー、20~5
0重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び5~15重量%
のカラーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は、1
0~30重量%の高中和ポリマー、10~30重量%の第1のアイオノマー、10~30
重量%の第2のアイオノマー、10~30重量%の第3のアイオノマー、15~30重量
%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラ
ーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は、10~3
0重量%の高中和ポリマー、10~90重量%の第1のアイオノマー、0~30重量%の
第2のアイオノマー、0~30重量%の第3のアイオノマー、15~30重量%の衝撃改
良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマスター
バッチで構成される。
【0074】
図19は、コア40と、マントル層42と、5~45重量%の高中和ポリマー、5~4
5重量%の第1のアイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~45重量%
の第3のアイオノマー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重量%のマス
ターバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバッチで構成されたカバー層44とを備
える3ピースゴルフボール45を示し、コアは0.4~2.5重量パーセントのグラフェ
ンを含む。代替的実施形態では、カバー層44は、30~40重量%の高中和ポリマー(
「HNP」)、10~20重量%の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイ
オノマー、20~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ
及び5~15重量%のカラーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態で
は、カバー層は、35~45重量%の高中和ポリマー(「HNP」)、10~20重量%
の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイオノマー、20~50重量%の衝
撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び5~15重量%のカラーマス
ターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は、10~30重量
%の高中和ポリマー、10~30重量%の第1のアイオノマー、10~30重量%の第2
のアイオノマー、10~30重量%の第3のアイオノマー、15~30重量%の衝撃改良
剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバ
ッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は、10~30重量%の高
中和ポリマー、10~90重量%の第1のアイオノマー、0~30重量%の第2のアイオ
ノマー、0~30重量%の第3のアイオノマー、15~30重量%の衝撃改良剤を含有す
る15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバッチで構成
される。
【0075】
図20は、内側コア50と、外側コア52と、マントル層54と、5~45重量%の高
中和ポリマー、5~45重量%の第1のアイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノ
マー、5~45重量%の第3のアイオノマー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する
5~30重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバッチで構成され
たカバー層56とを備える二重コアの4ピースゴルフボール55を示し、コアは0.4~
2.5重量パーセントのグラフェンを含む。代替的実施形態では、カバー層56は、30
~40重量%の高中和ポリマー(「HNP」)、10~20重量%の第1のアイオノマー
、10~20重量%の第2のアイオノマー、20~50重量%の衝撃改良剤を含有する1
5~25重量%のマスターバッチ及び5~15重量%のカラーマスターバッチで構成され
る。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は、35~45重量%の高中和ポリマー(
「HNP」)、10~20重量%の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイ
オノマー、20~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ
及び5~15重量%のカラーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態で
は、カバー層は、10~30重量%の高中和ポリマー、10~30重量%の第1のアイオ
ノマー、10~30重量%の第2のアイオノマー、10~30重量%の第3のアイオノマ
ー、15~30重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び1
~10重量%のカラーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カ
バー層は、10~30重量%の高中和ポリマー、10~90重量%の第1のアイオノマー
、0~30重量%の第2のアイオノマー、0~30重量%の第3のアイオノマー、15~
30重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量
%のカラーマスターバッチで構成される。
【0076】
図21は、コア60と、内側コア62と、外側マントル64と、5~45重量%の高中
和ポリマー、5~45重量%の第1のアイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノマ
ー、5~45重量%の第3のアイオノマー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する5
~30重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバッチで構成された
カバー層66とを備える4ピースゴルフボール65を示し、コアは0.4~2.5重量パ
ーセントのグラフェンを含む。代替的実施形態では、カバー層66は、30~40重量%
の高中和ポリマー(「HNP」)、10~20重量%の第1のアイオノマー、10~20
重量%の第2のアイオノマー、20~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量
%のマスターバッチ及び5~15重量%のカラーマスターバッチで構成される。さらに他
の代替的実施形態では、カバー層は、35~45重量%の高中和ポリマー(「HNP」)
、10~20重量%の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイオノマー、2
0~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び5~15
重量%のカラーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層
は、10~30重量%の高中和ポリマー、10~30重量%の第1のアイオノマー、10
~30重量%の第2のアイオノマー、10~30重量%の第3のアイオノマー、15~3
0重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%
のカラーマスターバッチで構成される。さらに他の代替的実施形態では、カバー層は、1
0~30重量%の高中和ポリマー、10~90重量%の第1のアイオノマー、0~30重
量%の第2のアイオノマー、0~30重量%の第3のアイオノマー、15~30重量%の
衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマ
スターバッチで構成される。
【0077】
任意選択的なマントル構成要素は、好ましくは、内側マントル層及び外側マントル層で
構成される。マントル構成要素は、好ましくは、0.05インチ~0.15インチ、より
好ましくは0.06インチ~0.08インチの範囲の厚さを有する。外側マントル層は、
好ましくは、アイオノマー材料のブレンドで構成される。好ましい一実施形態は、SUR
LYN9150材料、SURLYN8940材料、SURLYN AD1022材料及び
マスターバッチを含む。SURLYN9150材料は、好ましくは、カバーの20~45
重量パーセント、より好ましくは30~40重量パーセントの範囲の量で存在する。SU
RLYN8945は、好ましくは、カバーの15~35重量パーセント、より好ましくは
20~30重量パーセントの範囲に及び、最も好ましくは26重量パーセントの量で存在
する。SURLYN9945は、好ましくは、カバーの30~50重量パーセント、より
好ましくは35~45重量パーセントの範囲に及び、最も好ましくは41重量パーセント
の量で存在する。SURLYN8940は、好ましくは、カバーの5~15重量パーセン
ト、より好ましくは7~12重量パーセントの範囲に及び、最も好ましくは10重量パー
セントの量で存在する。
【0078】
DuPontによるSURLYN8320は、ナトリウムイオンによる酸性基の部分中
和を有する超低弾性率のエチレン/メタクリル酸コポリマーである。これもDuPont
によるSURLYN8945は、ナトリウムイオンによる酸性基の部分中和を有する高酸
性のエチレン/メタクリル酸コポリマーである。これもDuPontによるSURLYN
9945は、亜鉛イオンによる酸性基の部分中和を有する高酸性のエチレン/メタクリル
酸コポリマーである。これもDuPontによるSURLYN8940は、ナトリウムイ
オンによる酸性基の部分中和を有するエチレン/メタクリル酸コポリマーである。
【0079】
内側マントルを有する実施形態は、好ましくは、ターポリマーと、ナトリウム、亜鉛、
マグネシウム又は他の金属イオンで中和された少なくとも2つの高酸性(18重量パーセ
ントより多くの)アイオノマーとを含む好ましくはアイオノマーのブレンドで構成される
内側マントル層を有する。内側マントル層のための材料は、好ましくは、35~77、よ
り好ましくは36~44の範囲に及び、最も好ましくは約40のショアDプラーク硬度を
有する。外側マントル層の厚さは、好ましくは、0.025インチ~0.050インチの
範囲に及び、より好ましくは約0.037インチである。二重コア及び内側マントル層を
含むインサートの質量は、32グラム~40グラム、より好ましくは34~38グラムの
範囲に及び、最も好ましくは約36グラムである。内側マントル層は、代替的に、DuP
ontで入手可能なHPF材料で構成される。
【0080】
外側マントルを有する実施形態は、好ましくは、ナトリウム、亜鉛又は他の金属イオン
で中和された少なくとも2つの高酸性(18重量パーセントより多くの)アイオノマーを
含む好ましくはアイオノマーのブレンドで構成される外側マントル層を有する。アイオノ
マーのブレンドはまた、好ましくは、マスターバッチも含む。外側マントル層の材料は、
好ましくは、55~75、より好ましくは65~71の範囲に及び、最も好ましくは約6
7のショアDプラーク硬度を有する。外側マントル層の厚さは、好ましくは、0.025
インチ~0.040インチの範囲に及び、より好ましくは約0.030インチである。コ
ア、内側マントル層及び外側マントル層を含むインサート全体の質量は、38グラム~4
3グラム、より好ましくは39~41グラムの範囲に及び、最も好ましくは約41グラム
である。
【0081】
代替的実施形態では、内側マントル層は、好ましくは、ナトリウム、亜鉛又は他の金属
イオンで中和された少なくとも2つの高酸性(18重量パーセントより多くの)アイオノ
マーを含む好ましくはアイオノマーのブレンドで構成される。アイオノマーのブレンドは
また、好ましくは、マスターバッチも含む。この実施形態では、内側マントル層の材料は
、好ましくは、55~75、より好ましくは65~71の範囲に及び、最も好ましくは約
67のショアDプラーク硬度を有する。外側マントル層の厚さは、0.025インチ~0
.040インチの範囲に及び、より好ましくは約0.030インチである。この実施形態
においても、外側マントル層14bは、好ましくは、ターポリマーと、ナトリウム、亜鉛
、マグネシウム又は他の金属イオンで中和された少なくとも2つの高酸性(18重量パー
セントより多くの)アイオノマーとを含むアイオノマーのブレンドで構成される。この実
施形態では、外側マントル層14bのための材料は、好ましくは、35~77、より好ま
しくは36~44の範囲に及び、最も好ましくは約40のショアDプラーク硬度を有する
。外側マントル層の厚さは、好ましくは、0.025インチ~0.100インチの範囲に
、及びより好ましくは0.070インチ~0.090インチの範囲にある。
【0082】
さらに他の実施形態では、内側マントル層は外側マントル層よりも厚く、外側マントル
層は内側マントル層よりも硬く、内側マントル層は、好ましくは、ターポリマーと、ナト
リウム、亜鉛、マグネシウム又は他の金属イオンで中和された少なくとも2つの高酸性(
18重量パーセントより多くの)アイオノマーとを含むアイオノマーのブレンドで構成さ
れる。この実施形態では、内側マントル層のための材料は、好ましくは、30~77、よ
り好ましくは30~50の範囲に及び、最も好ましくは約40のショアDプラーク硬度を
有する。この実施形態では、外側マントル層のための材料は、好ましくは、40~77、
より好ましくは50~71の範囲に及び、最も好ましくは約67のショアDプラーク硬度
を有する。この実施形態では、内側マントル層の厚さは、好ましくは、0.030インチ
~0.090インチの範囲に及び、外側マントル層の厚さは0.025インチ~0.07
0インチの範囲にある。
【0083】
好ましくは、内側コアは、0.75インチ~1.20インチ、より好ましくは0.85
インチ~1.05インチの範囲に及び、最も好ましくは約0.95インチの直径を有する
。好ましくは、内側コア12aは、20~50、より好ましくは25~40の範囲に及び
、最も好ましくは約35のショアD硬度を有する。好ましくは、内側コアは、5グラム~
15グラム、7グラム~10グラムの範囲に及び、最も好ましくは約8グラムの質量を有
する。
【0084】
好ましくは、外側コアは、1.25インチ~1.55インチ、より好ましくは1.40
インチ~1.5インチの範囲に及び、最も好ましくは約1.5インチの直径を有する。好
ましくは、外側コアは、40~65、より好ましくは50~60の範囲に及び、最も好ま
しくは約56のショアD表面硬度を有する。好ましくは、外側コアは、ポリブタジエンと
、亜鉛ジアクリレートと、亜鉛酸化物と、亜鉛ステアレートと、ペプタイザーと、過酸化
物とで形成される。好ましくは、結合された内側コア及び外側コアは、25グラム~35
グラム、30グラム~34グラムの範囲に及び、最も好ましくは約32グラムの質量を有
する。
【0085】
好ましくは、内側コアは220ポンドの負荷により少なくとも0.230インチの偏差
を有し、コアは200ポンドの負荷により少なくとも0.080インチの偏差を有する。
図8及び9に示すように、内側コア及びコアの上に質量部50が載荷される。図8及び9
に示すように、質量部は、100キログラム、約220ポンドである。100キログラム
の負荷により、内側コアは、好ましくは、0.230インチ~0.300インチの偏差を
有する。100キログラムの負荷により、好ましくは、コアは0.08インチ~0.15
0インチの偏差を有する。代替的に、負荷は200ポンド(約90キログラム)であり、
コア12の偏差は少なくとも0.080インチである。さらに、内側コアに対する開始負
荷10キログラムから終了負荷130キログラムの圧縮変形は、4ミリメートル~7ミリ
メートル、より好ましくは5ミリメートル~6.5ミリメートルの範囲にある。二重コア
の偏差の差分は、より遠距離をもたらすようにティーの低いスピンオフ、及びアプローチ
ショットに対する高いスピンを可能とする。
【0086】
図7Aに示すゴルフボールの代替的実施形態では、ゴルフボール10は、内側コア12
aと、中間コア12bと、外側コア12bと、マントル14と、カバー16とを備える。
ゴルフボール10は、好ましくは、少なくとも1.68インチの直径と、45グラム~4
7グラムに範囲の質量と、少なくとも0.79のCORと、100キログラムの負荷によ
る少なくとも0.07mmの変形とを有する。
【0087】
好ましい実施形態では、ゴルフボールは、二重コアと、5~45重量%の高中和ポリマ
ー、5~45重量%の第1のアイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~
45重量%の第3のアイオノマー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重
量%のマスターバッチ及び1~10重量%のカラーマスターバッチで構成されたカバー層
とを備える。カバーは、好ましくは、30~60のショアD、より好ましくは45~55
のショアDの範囲の硬度を有する。内側コアは、好ましくは、1.1~1.5インチの範
囲に及び、最も好ましくは1.25インチの直径を有する。二重コア(内側コア及び外側
コアを含む)は、好ましくは、1.55インチ~1.65インチ、最も好ましくは1.5
9インチ~1.6インチの直径を有する。ゴルフボールは、好ましくは、少なくとも1.
68インチの直径を有する。ゴルフボールは、好ましくは、45.93グラム未満、好ま
しくは45.0~45.93グラムの範囲の質量を有する。ゴルフボールは、好ましくは
、少なくとも0.790のCORを有する。ゴルフボールは、好ましくは、0.10~0
.13インチの範囲のINSTRON圧縮を有する。
【0088】
ここで使用されるように、ゴルフボール層の「ショアD硬度」は、プラークではなく、
ゴルフボール構成要素の曲面に対して測定が行われ得ることを除き、一般的には、AST
M D-2240タイプDに従って測定される。ボールに対して測定されると、その測定
値は、測定がボールに対して行われたことを示すことになる。ゴルフボール層の材料の硬
度を参照する際に、測定は、ASTM D-2240に従ってプラークに対して行われる
ことになる。またさらに、カバーのショアD硬度は、カバーがマントル及びコア上におい
てそのままの状態で測定される。ゴルフボールに対して硬度測定が行われた場合には、シ
ョアD硬度は、好ましくは、カバーのランドエリアにおいて測定される。
【0089】
ここで使用されるように、カバーの「ショアA硬度」は、プラークではなく、ゴルフボ
ール構成要素の曲面に対して測定が行われ得ることを除き、一般的には、ASTM D-
2240タイプAに従って測定される。ボールに対して測定されると、その測定値は、測
定がボールに対して行われたことを示すことになる。ゴルフボール層の材料の硬度を参照
する際に、測定は、ASTM D-2240に従ってプラークに対して行われることにな
る。またさらに、カバーのショアA硬度は、カバーがマントル及びコア上においてそのま
まの状態で測定される。ゴルフボールに対して硬度測定が行われた場合には、ショアA硬
度は、好ましくは、カバーのランドエリアにおいて測定される。
【0090】
ゴルフボールの弾力性又は反発係数(COR)は定数「e」であり、それはインパクト
前のものに対する直接インパクト後の弾性球の相対速度の割合である。その結果、COR
(「e」)は0~1で変動可能であり、1は完全又は完璧な弾性衝突に相当し、0は完全
又は完璧な非弾性衝突に相当する。
【0091】
CORは、クラブヘッド速度、クラブヘッド質量、ボール重量、ボールのサイズと密度
、スピン速度、軌道角度及び表面構成、並びに環境条件(例えば、温度、湿度、大気圧、
風など)などの追加的要因とともに、一般的には、ボールが打ち込まれた場合の飛距離を
決定する。これに沿って、制御された環境条件下でのゴルフボールの飛距離は、クラブの
速度及び質量と、ボールのサイズ、密度及び弾力性(COR)と、他の要因との関数であ
る。クラブの初期速度、クラブの質量及びボールの出発角度は、本質的にはゴルファーが
打撃することによってもたらされる。クラブヘッド速度、クラブヘッド質量、軌道角度及
び環境条件はゴルフボール生産者による制御可能な決定因子ではなく、ボールのサイズ及
び重量はU.S.G.Aによって設定されるので、これらはゴルフボール製造者の間の関
心事となる要因ではない。距離の向上に関して対象となる要因又は決定因子は、一般的に
、ボールのCOR及び表面構成である。
【0092】
反発係数は、内向速度に対する外向速度の割合である。本出願の例では、ゴルフボール
の反発係数は、125+/-5フィート毎秒(fps)の速度で、一般的に垂直で硬質な
平坦ステンレスプレートに対して125fpsに補正されてボールを水平に前進させ、ボ
ールの内向及び外向速度を電子的に測定することによって測定された。速度は1対の弾道
スクリーンにより測定され、それは物体がそれを通過する場合のタイミングパルスを与え
る。スクリーンは、36インチ離され、反跳壁から25.25インチ及び61.25イン
チに位置する。ボール速度は、反跳壁に向かうスクリーン1からスクリーン2のパルスを
(36インチにわたるボールの平均速度として)時間測定することによって測定され、そ
の後出射速度が同じ距離にわたってスクリーン2からスクリーン1で時間測定された。反
跳壁は、ボールがそれを発射した砲身部の縁から逸れるようにするためにわずかに下向き
に跳ね返り可能となるように、垂直面から2°傾斜された。反跳壁は、固体鋼鉄である。
【0093】
上述したように、内向速度は、125±5fpsであるが125fpsに補正されるべ
きである。CORと前方すなわち内向速度との相関性が研究され、ボールが正確に125
.0fpsの内向速度であるかのようにCORが報告されるように、±5fpsの範囲に
わたって補正が行われた。
【0094】
偏差、圧縮、硬度などについての測定は、好ましくは、製造中の各層に対して測定を実
行するのとは逆に、仕上げられたゴルフボールに対して実行される。
【0095】
好ましくは、内側コアと、外側コアと、内側マントル層と、外側マントル層と、カバー
とを備える5層のゴルフボールでは、層の硬度/圧縮が、最大偏差(最小硬度)の内側コ
ア、内側コアよりも偏差の少ない(内側コアと結合された)外側コア、外側コアと内側コ
アが結合した硬度よりも低い硬度の内側マントル層、ゴルフボールの硬質層を有する外側
マントル層、及び外側マントル層の硬度よりも低い硬度のカバーを伴う。これらの測定は
、好ましくは、測定のために解体された仕上げられたゴルフボールに対して行われる。

図1
図2
図3-4】
図5-7】
図7A
図8-9】
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16-17】
図18-19】
図20-21】
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
【手続補正書】
【提出日】2022-12-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリブタジエン材料を含む内側コアと、
ポリブタジエン材料及びグラフェン材料を含む外側コアと、
前記外側コアの上に配置されたカバー層であって、5~45重量%の高中和ポリマー、5~45重量%の第1のアイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~45重量%の第3のアイオノマー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重量%のマスターバッチ、及び1~10重量%のカラーマスターバッチを含む前記カバー層と
を備えたゴルフボールであって、
前記ゴルフボールは、少なくとも1.68インチの直径、45.93グラム未満の質量、及び少なくとも0.790のCORを有する、前記ゴルフボール。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0095
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0095】
好ましくは、内側コアと、外側コアと、内側マントル層と、外側マントル層と、カバーとを備える5層のゴルフボールでは、層の硬度/圧縮が、最大偏差(最小硬度)の内側コア、内側コアよりも偏差の少ない(内側コアと結合された)外側コア、外側コアと内側コアが結合した硬度よりも低い硬度の内側マントル層、ゴルフボールの硬質層を有する外側マントル層、及び外側マントル層の硬度よりも低い硬度のカバーを伴う。これらの測定は、好ましくは、測定のために解体された仕上げられたゴルフボールに対して行われる。

以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] ポリブタジエン材料を含む内側コアと、
ポリブタジエン材料及びグラフェン材料を含む外側コアと、
前記外側コアの上に配置されたカバー層であって、5~45重量%の高中和ポリマー、5~45重量%の第1のアイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~45重量%の第3のアイオノマー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重量%のマスターバッチ、及び1~10重量%のカラーマスターバッチを含む前記カバー層と
を備えたゴルフボールであって、
前記ゴルフボールは、少なくとも1.68インチの直径、45.93グラム未満の質量、及び少なくとも0.790のCORを有する、前記ゴルフボール。
[2] ポリブタジエン材料を含む内側コアと、
外側コアであって、前記外側コアは、前記外側コアの0.1~5.0重量パーセントの範囲の量のグラフェン材料と、ポリブタジエン材料とを含み、80MPa~95MPaの範囲の曲げ弾性率を有する、前記外側コアと、
前記外側コアの上に配置されたカバー層であって、30~40重量%の高中和ポリマー、10~20重量%の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイオノマー、20~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ、及び5~15重量%のカラーマスターバッチを含む前記カバー層と
を備えたゴルフボールであって、
前記内側コア及び前記外側コアを有する二重コアが、40~55の範囲の圧縮値を有する、ゴルフボール。
[3] ポリブタジエン材料を含む内側コアと、
ポリブタジエン材料及びグラフェン材料を含む外側コアと、
前記外側コアの上に配置されたカバー層であって、30~40重量%の高中和ポリマー、10~20重量%の第1のアイオノマー、10~20重量%の第2のアイオノマー、20~50重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ、及び5~15重量%のカラーマスターバッチを含む前記カバー層と
を備えるゴルフボールであって、
前記ゴルフボールは、少なくとも1.68インチの直径、45.93グラム未満の質量、及び少なくとも0.790のCORを有する、前記ゴルフボール。
[4] ポリブタジエン材料を含む内側コアと、
ポリブタジエン材料を含む外側コアと、
前記外側コアの上に配置されたカバー層であって、10~30重量%の高中和ポリマー、10~90重量%の第1のアイオノマー、0~30重量%の第2のアイオノマー、0~30重量%の第3のアイオノマー、15~30重量%の衝撃改良剤を含有する15~25重量%のマスターバッチ、及び1~10重量%のカラーマスターバッチを含む前記カバー層と
を備えるゴルフボールであって、
前記ゴルフボールは、少なくとも1.68インチの直径、45.93グラム未満の質量、及び少なくとも0.790のCORを有する、前記ゴルフボール。
[5] 前記グラフェン材料が、前記外側コアの0.4~2.5重量%の範囲で含まれている、[1]、[2]、[3]及び[4]のいずれかに記載のゴルフボール。
[6] 前記グラフェン材料が、前記外側コアの0.6~1.5重量%の範囲で含まれている、[1]、[2]、[3]及び[4]のいずれかに記載のゴルフボール。
[7] 前記衝撃改良剤が、メチルメタクリレート-ブタジエン-スチレンポリマー(MBS)のポリ(塩化ビニル)に対する衝撃特性改良剤、及びポリカーボネートに対するアクリル/メタクリルコア-シェル改良剤のうちの少なくとも1つである、[1]、[2]、[3]及び[4]のいずれかに記載のゴルフボール。
[8] 前記グラフェン材料が、400m /g~800m /gの範囲の表面積を有する、[1]、[2]、[3]及び[4]のいずれかに記載のゴルフボール。
[9] 前記カバー層が、35~60の範囲のショアD硬度を有する、[1]、[2]、[3]及び[4]のいずれかに記載のゴルフボール。
[10] 前記外側コアが、8MPa~10MPaの範囲の引張係数を有する、[1]、[2]、[3]及び[4]のいずれかに記載のゴルフボール。
[11] ポリブタジエン及びグラフェン材料を含む内側コアと、
ポリブタジエン及びグラフェン材料を含む外側コアと、
前記外側コアの上に配置されたカバー層であって、5~45重量%の高中和ポリマー、5~45重量%の第1のアイオノマー、5~45重量%の第2のアイオノマー、5~45重量%の第3のアイオノマー、15~40重量%の衝撃改良剤を含有する5~30重量%のマスターバッチ、及び1~10重量%のカラーマスターバッチを含む前記カバー層と
を備えるゴルフボールであって、
前記ゴルフボールは、少なくとも1.68インチの直径、45.93グラム未満の質量、及び少なくとも0.790のCORを有する、前記ゴルフボール。
[12] 前記衝撃改良剤が、メチルメタクリレート-ブタジエン-スチレンポリマー(MBS)のポリ(塩化ビニル)に対する衝撃特性改良剤、及びポリカーボネートに対するアクリル/メタクリルコア-シェル改良剤のうちの少なくとも1つである、[11]に記載のゴルフボール。


【外国語明細書】