(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023168525
(43)【公開日】2023-11-24
(54)【発明の名称】消火システム
(51)【国際特許分類】
A62C 37/40 20060101AFI20231116BHJP
A62C 3/04 20060101ALI20231116BHJP
【FI】
A62C37/40
A62C3/04
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023172479
(22)【出願日】2023-10-04
(62)【分割の表示】P 2020065147の分割
【原出願日】2020-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000233826
【氏名又は名称】能美防災株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】弁理士法人エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀 昌彦
(57)【要約】
【課題】本発明は、バイオマス発電等の貯蔵施設のような、上面に凹凸を有する堆積物を貯蔵する施設において、消火をおこなう消火システムを提供することを課題とする。
【解決手段】上面に凹凸を有する堆積物を貯蔵する施設において、検知による方向制御を行う可動式の放水部を設けたことを特徴とする消火システムとする。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に凹凸を有する堆積物を貯蔵する施設において、検知による方向制御を行う可動式の放水部を設けたことを特徴とする消火システム。
【請求項2】
防護区画に、赤外線検知部と前記放水部が回転するノズルユニットを備え、
火災信号が得られたときに、複数の前記ノズルユニットの前記赤外線検知部を回転させて炎を検出し、前記放水部からの放水により消火する消火システムにおいて、
複数の前記ノズルユニットの前記赤外線検知部により得られた赤外線情報から、炎位置を検出する炎検知動作を行い、
複数の前記ノズルユニットのうちのノズルユニットを放水ユニットとして前記放水部から放水を開始する放水開始動作を行い、
前記放水開始動作の後において、前記放水ユニット以外の他の前記ノズルユニットの前記赤外線検知部により得られた赤外線情報から、前記炎位置と放水位置を検出し、前記炎位置に落下するように前記放水ユニットの放水をフィードバック制御する放水修正動作を行うことを特徴とする請求項1に記載された消火システム。
【請求項3】
赤外線検知部が高温領域を検出したにもかかわらず、前記高温領域において炎検知部が炎の検知をしないとき、前記高温領域の下方領域に向けてブロー放水を行うことを特徴とする請求項1に記載された消火システム。
【請求項4】
前記ブロー放水の際に、前記放水部が所定の角度範囲内で上下に移動することを特徴とする請求項3に記載された消火システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火災の炎に向けて自動的に放水する消火システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
バイオマス発電は生物的分解等により最終的にCO2となる廃木材などを利用するため、化石燃料と比較して最終的なCO2の排出量が増えず、温室効果ガスの排出削減に効果的なエネルギーとして注目されている。バイオマス発電の燃料は木質ペレットなどであり、直接燃焼方式では貯蔵施設の木質ペレット等をボイラーに運び、燃焼させた熱を用いる。しかし、貯蔵施設に可燃物を大量に保管すると、酸化反応等による温度上昇により自然発火する場合がある。そして、木質ペレットの貯蔵施設は、消防法上、指定可燃物貯蔵施設に分類される。そのため、放水型スプリンクラー設備、水噴霧設備、泡消火設備などを設置する必要がある。この中でも水噴霧設備を用いることが多い。
【0003】
しかし、水噴霧設備の場合には、防護区画である貯蔵施設の火災該当区画に大量の水を噴霧するため、大量の水を保管する水源と、大量に送水する能力を持つポンプが必要である。さらに、貯蔵施設の高天井面に配管を多く敷設し、大流量用の水噴霧ヘッドを配置しなければならず、足場などを仮設する必要があり、長い工事期間と高い工事費を要する。
【0004】
これらに対し、可動式の放水ヘッドを用いたシステムであれば、機器や配管を高天井面に設置したり敷設したりする必要がない。
また、バイオマス発電の木質ペレットや木質チップ以外にも、石炭の保管設備やゴミピット等でも可燃物が大量に保管されるため自然発火することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1には、赤外線リニアセンサと炎感知器と消火ノズルとを備えた可動式放水ヘッドが記載されている。消火の際には、赤外線リニアセンサが旋回して熱源の位置を検出し、炎感知器は熱源方向に指向して火源の確定を行い、火源の方向に消火ノズルを向けて放水する。消火ヘッドは遠くに放水する遠投ヘッド、中程度の距離に放水する中投ヘッド、近くに放水する近投ヘッドを備えており、火源の方向に向けて、近い位置から遠い位置まで一度に放水する。特許文献1の可動式放水ヘッドは、アトリウムや体育館などの床面が平らな場所に用いられる。
【0007】
本発明は、バイオマス発電等の貯蔵施設のような、上面に凹凸を有する堆積物を貯蔵する施設において、消火をおこなう消火システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上面に凹凸を有する堆積物を貯蔵する施設において、検知による方向制御を行う可動式の放水部を設けたことを特徴とする消火システムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、上面に凹凸を有する堆積物を貯蔵する施設で放水する消火システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】木質ペレット3の貯蔵施設に設置した消火システム2。
【
図3】ノズルユニット21から火災の炎4に放水している状況を示す図。
【
図6】放水しているノズルユニット21以外のノズルユニット21dにおける赤外線カメラ293dの画像。
【
図8】木質ペレット3の谷に炎4が発生している状況を示す図。
【
図9】実施例3において、ノズルユニット29により木質ペレット3を放水で飛ばしている状況を示す図。
【
図10】ノズルユニット29の赤外線カメラ293からみた貯蔵施設1の内部。
【発明を実施するための形態】
【実施例0011】
図1は、木質ペレット3の貯蔵施設1に設置した消火システム2を示す。
図1(A)は防護区画である貯蔵施設1を上から見た図、
図1(B)は横から見た図を示す。消火システム2は貯蔵施設1内の設備として、複数のノズルユニット21と複数の熱感知器22を備える。実施例1の消火システム2において、複数のノズルユニット21は、貯蔵施設1の壁面11の高い場所に、側方の間隔をあけて同じ高さで設置される。また、熱感知器22は作動分布型であり、
図1では天井面12に這わせた空気管の部分を示している。そして、
図1(B)に示すように木質ペレット3は貯蔵施設1の内部に山積される。貯蔵した木質ペレット3の内部が高温になり可燃性ガスが発生すると、炎4が木質ペレット3の上面に現れ、火災となる。なお
図1は4つのエリアに分けられ、各エリア毎に熱感知器22が設けられて、エリア内の火災を検出することができる。
【0012】
図2は、実施例1のノズルユニット21である。ノズルユニット21は、放水部であるノズル211の先端に可動するデフレクタ212を備えている。また、ノズル211の下に、赤外線検知部である赤外線カメラ213を備え、その下に炎検知部である炎検知装置214を備える。赤外線カメラ213は、赤外線情報である赤外線画像や赤外線映像を得るために用いる。また、炎検知装置214は、赤外線カメラがとらえた熱源が炎であることを確認するために用いる。そして、ノズル211の下方には、ノズル211を水平方向に回転させる横回動装置215を有している。横回動装置215の下方は基台216となっており、全体を支えている。実施例1の基台216は水が通過する管となっており、放水用の水は基台216の中をとおり、横回動装置215を通過してノズル211の中に入る。ノズル211の先端は斜め上方を向いており、赤外線カメラ213と炎検知装置214は斜め下方を向いている。ノズル211、赤外線カメラ213、炎検知装置214は一体的に水平方向へ回転し、水平方向では同方向であって、ノズルユニット21を上方から見ると同じ方向を向いている。
【0013】
図3は、ノズルユニット21から火災の炎4に放水している状況を示す図である。放水は山なりの放水軌跡5で行われる。そのため、炎4のほぼ真上から水が炎4の場所に落下する。落下した水は木質ペレット3の山の中へ拡がりながら浸透し、可燃性ガスが発生している熱源を冷却する。放水の水平方向の角度は横回動装置215により合わせられ、飛距離はデフレクタ212を動かして、そのデフレクタ212の作用で調整される。デフレクタ212の作用を弱くすると、放水は棒状となって遠方に落下し、作用を強くすると、放水が弱められて近くに落下する。実施例1ではデフレクタ212の作用は連続的に変化するため、放水の強さは連続的に変化する。
【0014】
図4は、消火システム2のシステム構成を示す。複数のノズルユニット21は、シリアル配線261により中央操作盤23に接続している。中央操作盤23は、火災受信機24とポンプ制御盤25に接続する。火災受信機24は、複数の熱感知器22から火災信号を受ける。また、複数のノズルユニット21は、シリアル配線262により現地制御盤27に接続している。現地制御盤27には、開放弁28と図示しない操作ユニットが接続されている。開放弁28は個々のノズルユニット21毎に弁を有し、複数のノズルユニット21のうちのいずれかを選択して水を供給することができる。中央操作盤23と火災受信機24、ポンプ制御盤25は発電所の管理室に設けられ、開放弁28は貯蔵施設1の近傍に設けられる。なお、現地制御盤27を設けずに、中央操作盤23から開放弁28の開閉制御を行うようにしてもよい。
【0015】
図5は、消火のフロー図である。このフロー図にしたがって、消火の動作を説明する。火災が発生すると熱感知器22が作動し、火災受信機24に火災信号を送信する。火災受信機24で火災と判断されると、移報信号が中央操作盤23に送られる(ステップS1)。移報信号により炎検知動作が始まる。
【0016】
<炎検知動作>
中央操作盤23から全てのノズルユニット21に向けて、炎4を探索するための探索指示信号を送信する(ステップS2)。各ノズルユニット21では、探索動作(ステップS3)を行う。探索動作では、横回動装置215によりノズル211を旋回させると、ノズル211の下方に設置された赤外線カメラ213も旋回する。そして、赤外線情報である赤外線画像によって防護区域における高温領域の方向を探索し、最も温度が高い高温領域が赤外線カメラ213の左右方向の中心になる位置で止まる。このとき、赤外線カメラ213と同じ方向を向いて取り付けられている炎検知装置214は高温領域に向いている。そうして、炎検知装置214は、炎特有のCO2共鳴放射とその強度の揺らぎを検出することにより炎判断を行う。炎でないと判断された場合には、次に温度が高い高温領域を探索して炎判断を行う。
【0017】
炎と判断された場合にはそのときに向いている水平角を得る。そして、全てのノズルユニット21から、得られた水平角度データと赤外線カメラ213の赤外線画像を中央操作盤23に送信する(ステップS4)。
【0018】
中央操作盤23では、各ノズルユニット21から送られた赤外線カメラ213の赤外線画像から上下方向の角度を算出し、受信した水平角度データとともに各ノズルユニット21からの炎方向ベクトルを得る。そして、複数のノズルユニット21について、記憶している各ノズルユニット21の位置と炎方向ベクトルから、炎4の3次元的な位置である炎位置を算出する(ステップS5)。
【0019】
<放水開始動作>
次に、中央操作盤23は、炎4の位置に最も近いノズルユニット21を放水ユニットとして選定する。そして、炎4の3次元的な位置と放水ユニットの位置から水平距離データを算出する(ステップS6)。そして、中央操作盤23から選出したノズルユニット21である放水ユニットに、放水指示信号と水平距離データを送信する(ステップS7)。さらに、ポンプ制御盤25にポンプ作動信号を送信し(ステップS8)、ポンプ(図示せず)を作動させる。
【0020】
放水指示信号を受信したノズルユニット21は放水ユニットとなる。そして、水平距離データによりデフレクタ212の位置を制御する(ステップS9)。デフレクタ292が強く効いていると放水の水平距離は短くなり、弱いと長くなる。また、放水ユニットは、シリアル配線262を介して、現地制御盤27に自らのユニット識別信号と弁開放信号を送信する(ステップS10)。現地制御盤27は、開放弁28において放水ユニットの弁を開放する(ステップS11)。放水ユニットは、高温領域が赤外線カメラ213の左右の中心になる位置で止まっており、水平方向における赤外線カメラ213とノズル211の方向が一致しているため、炎4の方向へ放水が行われる。そして、水平距離データにより調整されたデフレクタ212によって、炎位置に落下するように放水が行われる。実施例1では以上のように、放水の前に放水の落下点が炎位置となるように計算して位置制御する。
【0021】
<放水修正動作>
放水が開始すると、放水ユニットでは図示しない放水センサーにより放水を検出し(ステップS12)、放水確認信号を中央操作盤23に送信する(ステップS13)。中央操作盤23は、記憶している炎の3次元位置とノズルユニット21の位置から、各ノズルユニット21の水平角度データを算出する(ステップS14)。そして、放水信号をうけた中央操作盤23は、放水ユニット以外のノズルユニット21に、撮影指示信号と水平角度データを送信する。撮影指示信号を受けたノズルユニット21は、水平角度データに従い赤外線カメラ213を炎4の方向へ向けて撮影する(ステップS15)。これにより、放水ユニット以外のノズルユニット21の水平方向のずれを修正する。そして、赤外線映像を中央操作盤23へ送信する(ステップS16)。
【0022】
中央操作盤23は、赤外線映像から高温領域と、低温領域を抽出する。高温領域は炎4の位置であり、低温領域は
図3に示した放水軌跡5である。放水落下位置である低温領域の下部と高温領域の3次元的な位置がずれている場合には、放水の落下位置が炎位置と異なっているため、ずれの量と方向を算出して、水平角度データと水平距離データを算出し(ステップ17)、放水ユニットに送信する(ステップ18)。
【0023】
放水ユニットでは、受信した水平角度データと水平距離データにより回転角とデフレクタ212の位置を修正して放水の修正を行う(ステップS19)。
【0024】
<繰り返し動作>
放水ユニット以外のノズルユニット21による画像信号は中央操作盤23に送り続けられ、ずれの量と方向の算出及び水平角データとデフレクタ212の強度信号を送る。このフィードバック制御より、放水の落下点と炎4のずれは収束して炎4に放水が落下する。炎4の位置に低温の放水が落下することが赤外線画像により確認されてから一定時間経過後に、中央操作盤23は、放水ユニットに放水停止信号を送信し(ステップS20)、放水ユニットは現地制御盤27へ弁閉鎖信号を送信する(ステップS21)。そして現地制御盤27は開放弁28の弁を閉鎖する(ステップS22)。放水ユニットの弁が閉じて放水は一旦停止する。そして、再び炎検知動作、放水開始動作、放水修正動作をおこなう。これを繰り返す。
【0025】
実施例1によれば、放水修正動作のフィードバック制御によって、炎4の3次元的な位置である炎位置に正確に放水を落下させることができる。そのため、少ない水量でも炎4やその元になっている熱源に水が達して消火を行うことができる。また、特に複数の箇所で炎4が発生している場合には、炎4の3次元的な位置に誤差が生じやすいが、放水の落下位置は一箇所であるため、誤差を修正して放水修正動作により正しい位置に放水することができる。
さらに、再動作により、複数の箇所で炎4が発生している場合に順番に炎4を消していくことができる。
【0026】
本実施形態では、水平方向に回動可能な赤外線検知部(赤外線カメラ293)と放水部(ノズル211)とを有するノズルユニット21が防護区画(貯蔵施設1)に複数設けられた消火システム2において、火災時に一のノズルユニット21が放水するときに、その一のノズルユニット21以外のノズルユニット21の赤外線カメラ293から得られる情報をもとに、一のノズルユニット21のノズル211の制御を行うようにしたものである。このような放水制御を行うことで、火災の炎4に対して、一のノズルユニット21からの放水を効率よく当てることができ、消火効率を高めることができる。ここで、一のノズルユニット21は、例えば、自身の赤外線カメラ293からの情報をもとに放水制御を行うことも考えられるが、炎4に対する放水の向きと赤外線カメラ293の視野とが重なり、上手く熱源情報を取得することができない。
【0027】
そこで、一のノズルユニット21ではなく、好ましくは、この一のノズルユニット21に隣接するノズルユニット21dまたは斜向かい方向にあるノズルユニット21dからの赤外線検知部からの情報を取得して、一のノズルユニット21からの放水軌跡5と炎4の位置とがずれていないかを判断するのが好ましい。なお、当然にノズルユニット21,21d等の各ノズルユニットには、個別のIDが設定される。中央操作盤23は、放水しているノズルユニット21以外のノズルユニット21dを指定して、指定したノズルユニット21dの赤外線カメラ293dの情報を取得する。これにより放水位置と異なった場所から、放水による低温領域(放水軌跡5)と高温領域(炎4)との位置ずれがないかを検出できる。そして、位置ずれがある場合には、最適な放水角度やデフレクタ212の向きなどを中央操作盤23から放水しているノズルユニット21に伝えて、位置ずれを修正することで効果的な放水が行えるものである。
【0028】
図6は、放水しているノズルユニット21以外のノズルユニット21dにおける赤外線カメラ293dの画像を示す。炎4から
図6(A)のように放水軌跡5がずれている場合には、放水の勢いが増加するようにデフレクタ212を制御するなどして、
図6(B)のように放水軌跡5が炎4に重なるようにする。また、
図6(C)のように放水軌跡がずれている場合には、放水の勢いが減少するようにデフレクタ212を制御するなどして、
図6(B)のように放水軌跡5が炎4に重なるようにする。制御は、赤外線カメラ293dの映像により連続的にフィードバックをかけておこなうことができる。これによれば、
図6(A)の状態から放水の勢いを増加しすぎて
図6(C)の状態になっても、フィードバックによって
図6(B)の状態に収束する。また、複数のノズルユニット21dにおける赤外線カメラ293dを用いることもできる。その場合、3次元的に正確な炎4と放水軌跡5の位置を得て、ノズルユニット21を制御し、放水軌跡5を炎4の位置へ誘導することができる。
【0029】
<放水開始動作の変形例>
放水開始動作において、実施例1では放水の前に放水の落下点が炎位置となるように計算して位置制御する。しかし、上記の位置制御を行わないか、一部を省略して制御してもよい。たとえば、水平距離データを算出せずに水平方向だけとして放水を開始し、放水修正動作で放水の落下点が炎位置になるようにしてもよい。
【0030】
<繰り返し動作の変形例>
実施例1の繰り返し動作では、炎4の位置に放水が落下することが赤外線画像により確認されてから一定時間経過後に弁を閉鎖して放水を一旦停止し、再び炎検知動作等を行う。しかし、赤外線情報により放水の落下位置の近傍に炎4の熱の位置を確認できなくなったとき、放水を一旦停止し、再び炎検知動作等を行ってもよい。
実施例2のノズルユニット29は、縦回動装置296を備えており3次元的に回転するため、より適切な放水軌跡5で消火等を行うことができる。また、ノズル291、赤外線カメラ293、炎検知装置294は、水平方向及び縦方向に一体的に回転することから、2つの回動装置で3つの装置の上下左右の方向制御を行うことができる。