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特開2023-168679施設予約管理システム及び施設予約管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023168679
(43)【公開日】2023-11-29
(54)【発明の名称】施設予約管理システム及び施設予約管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20231121BHJP
【FI】
G06Q10/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022079931
(22)【出願日】2022-05-16
(71)【出願人】
【識別番号】000232955
【氏名又は名称】株式会社日立ビルシステム
(74)【代理人】
【識別番号】110002365
【氏名又は名称】弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】寺門 隆雄
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
(57)【要約】
【課題】予約がされたものの未使用である施設を検出してその施設の予約をキャンセルする。
【解決手段】施設予約管理システムは、建物に備えられた施設と当該施設の予約時間帯と当該施設の使用者とを表す施設予約を受け付け、当該受け付けられた施設予約を、施設予約の管理情報である施設予約管理情報に登録する。施設予約管理システムは、建物の入退室を管理する入退室管理システムから情報を得て、当該得られた情報が、建物内に使用者がいることを表していないとき、当該使用者の施設予約である対象予約をキャンセルする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物に備えられた施設と当該施設の予約時間帯と当該施設の使用者とを表す施設予約を受け付け、当該受け付けられた施設予約を、施設予約の管理情報である施設予約管理情報に登録する予約管理部と、
前記建物の入退室を管理する入退室管理システムから情報を得る入退室情報収集部と
を備え、
前記予約管理部は、前記入退室管理システムから得た情報が、建物内に使用者がいることを表していないとき、当該使用者の施設予約である対象予約をキャンセルする、
施設予約管理システム。
【請求項2】
前記施設に設けられ施設の使用の有無を検出するセンサから情報を収集するセンサ収集部、
を更に備え、
前記施設のセンサから収集された情報が、前記施設の使用を表していないとき、前記予約管理部は、前記対象予約をキャンセルする
請求項1に記載の施設予約管理システム。
【請求項3】
前記予約管理部は、
キャンセル待ちを受け付け、
キャンセル待ちの管理情報であるキャンセル待ち管理情報に登録し、
前記対象予約がキャンセルされ、前記施設のキャンセル待ちがあり、当該キャンセル待ちの使用者が建物内にいることを前記入退室管理システムから収集された情報が表している場合、当該キャンセル待ちの予約者から、前記施設の予約を受け付ける、
請求項1に記載の施設予約管理システム。
【請求項4】
前記予約管理部は、前記施設予約管理情報に登録されている施設予約のうち、キャンセルの回避条件を満たす施設予約については、キャンセルを行わない、
請求項1に記載の施設予約管理システム。
【請求項5】
前記回避条件を満たすとは、下記の少なくとも一つに該当することである、
・使用者の数が所定数以上である、
・使用者の属性が所定の属性を満たしている、
・施設予約が、キャンセルの対象外であることを表している、
請求項4に記載の施設予約管理システム。
【請求項6】
施設予約のキャンセルの都度に、前記予約管理部は、当該施設予約の予約者についてキャンセルの回数を更新し、
前記予約管理部は、施設予約を受け付けた場合、当該施設予約の予約者のキャンセル回数が一定値を超えているならば、警告を出す、又は、当該予約者からの施設予約の登録を一定期間拒否する、
請求項1に記載の施設予約管理システム。
【請求項7】
前記受け付けられた施設予約が表す予約時間帯が本日の時間帯である場合、前記予約管理部は、
前記入退室管理システムから収集された情報が、当該施設予約が表す施設を含んだエリアに当該施設予約が表す使用者がいることを表しているか否かを判定し、
当該判定の結果が真の場合に、当該受け付けられた施設予約を、前記施設予約管理情報に登録し、
当該判定の結果が偽の場合に、当該施設予約が不可である旨を返す、
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の施設予約管理システム。
【請求項8】
コンピュータが、建物に備えられた施設と当該施設の予約時間帯と当該施設の使用者とを表す施設予約を受け付け、
コンピュータが、当該受け付けられた施設予約を、施設予約の管理情報である施設予約管理情報に登録し、
コンピュータが、前記建物の入退室を管理する入退室管理システムから情報を得て、
コンピュータが、前記入退室管理システムから得た情報が、建物内に使用者がいることを表していないとき、当該使用者の施設予約である対象予約をキャンセルする、
施設予約管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、施設の予約管理のための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
施設を所望の時間に確実に使用するための一つの方法として、施設の予約がある。しかし、施設が予約されたものの使用されなかった場合、施設が空きのままになる。そのため、適切なタイミングで施設の予約をキャンセルし、施設の使用機会を増やすことが望ましい。
【0003】
予約のキャンセルに関する技術として、特許文献1に開示の技術がある。特許文献1に開示の技術では、チケットの所持者がイベントの開演前の所定時刻までに会場を中心とした所定エリア内に来ないと、チケットが自動でキャンセル(無効)となり、キャンセル待ちのチケットが、これに応じて有効なチケットとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005-134973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ビル又はマンション内共用施設のような施設の予約のキャンセルに、特許文献1に開示の技術を適用することはできない。なぜなら、特許文献1に開示の技術では、所持者の位置はGPS信号から算出されるようになっているが、建物内にいる者の正確な現在位置をGPS信号から検出することは難しいためである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
施設予約管理システムは、建物に備えられた施設と当該施設の予約時間帯と当該施設の使用者とを表す施設予約を受け付け、当該受け付けられた施設予約を、施設予約の管理情報である施設予約管理情報に登録する。施設予約管理システムは、建物の入退室を管理する入退室管理システムから情報を得て、当該得られた情報が、建物内に使用者がいることを表していないとき、当該使用者の施設予約である対象予約をキャンセルする。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、予約がされたものの未使用である施設を検出してその施設の予約をキャンセルすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る施設予約管理システムを含んだシステム全体構成の一例を示す図である。
図2図1に示した建物、入退室管理システム及び施設予約管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図3】施設管理テーブルの構成の一例を示す図である。
図4】施設予約管理テーブルの構成の一例を示す図である。
図5】キャンセル待ち管理テーブルの構成の一例を示す図である。
図6】社員番号テーブルの構成の一例を示す図である。
図7】在室中管理テーブルの構成の一例を示す図である。
図8】センサ感知テーブルの構成の一例を示す図である。
図9】社員実績テーブルの構成の一例を示す図である。
図10】施設実績テーブルの構成の一例を示す図である。
図11】予約操作処理の流れの一例を示す図である。
図12】予約キャンセル処理の流れの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の説明では、「インターフェース装置」は、一つ以上の通信インターフェースデバイスでよい。一つ以上の通信インターフェースデバイスは、一つ以上の同種の通信インターフェースデバイスであってもよいし二つ以上の異種の通信インターフェースデバイスであってもよい。
【0010】
また、以下の説明では、「メモリ」は、一つ以上のメモリデバイスであり、典型的には主記憶デバイスでよい。メモリにおける少なくとも一つのメモリデバイスは、揮発性メモリデバイスであってもよいし不揮発性メモリデバイスであってもよい。
【0011】
また、以下の説明では、「永続記憶装置」は、一つ以上の記憶デバイスの一例である一つ以上の永続記憶デバイスでよい。永続記憶デバイスは、典型的には、不揮発性の記憶デバイス(例えば補助記憶デバイス)でよく、具体的には、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、NVME(Non-Volatile Memory Express)ドライブ、又は、SCM(Storage Class Memory)でよい。
【0012】
また、以下の説明では、「記憶装置」は、メモリと永続記憶装置の少なくとも永続記憶装置でよい。
【0013】
また、以下の説明では、「プロセッサ」は、一つ以上のプロセッサデバイスでよい。少なくとも一つのプロセッサデバイスは、典型的には、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサデバイスでよいが、GPU(Graphics Processing Unit)のような他種のプロセッサデバイスでもよい。少なくとも一つのプロセッサデバイスは、シングルコアでもよいしマルチコアでもよい。少なくとも一つのプロセッサデバイスは、プロセッサコアでもよい。少なくとも一つのプロセッサデバイスは、処理の一部又は全部を行うハードウェア記述言語によりゲートアレイの集合体である回路(例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit))といった広義のプロセッサデバイスでもよい。
【0014】
また、以下の説明では、「yyy部」の表現にて機能を説明することがあるが、機能は、一つ以上のコンピュータプログラムがプロセッサによって実行されることで実現されてもよいし、一つ以上のハードウェア回路(例えばFPGA又はASIC)によって実現されてもよいし、それらの組合せによって実現されてもよい。プログラムがプロセッサによって実行されることで機能が実現される場合、定められた処理が、適宜に記憶装置及び/又はインターフェース装置等を用いながら行われるため、機能はプロセッサの少なくとも一部とされてもよい。機能を主語として説明された処理は、プロセッサあるいはそのプロセッサを有する装置が行う処理としてもよい。プログラムは、プログラムソースからインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配付計算機又は計算機が読み取り可能な記憶媒体(例えば非一時的な記憶媒体)であってもよい。各機能の説明は一例であり、複数の機能が一つの機能にまとめられたり、一つの機能が複数の機能に分割されたりしてもよい。
【0015】
また、以下の説明では、「xxxテーブル」といった表現にて、入力に対して出力が得られる情報を説明することがあるが、当該情報は、どのような構造のデータでもよいし(例えば、構造化データでもよいし非構造化データでもよいし)、入力に対する出力を発生するニューラルネットワーク、遺伝的アルゴリズムやランダムフォレストに代表されるような学習モデルでもよい。従って、「xxxテーブル」を「xxx情報」と言うことができる。また、以下の説明において、テーブルの構成は一例であり、一つのテーブルは、二つ以上のテーブルに分割されてもよいし、二つ以上のテーブルの全部又は一部が一つのテーブルであってもよい。
【0016】
また、以下の説明では、同種の要素を区別しないで説明する場合には、参照符号のうちの共通符号を使用し、同種の要素を区別する場合は、参照符号を使用することがある。
【0017】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態では、下記の三者が存在するが、下記の三者のうちの少なくとも二者は、同一の者であっても異なる者であってもよい。
・使用者:施設を使用する者
・予約者:施設を予約する者
・管理者:建物又はその他を管理する者
【0018】
図1は、実施形態に係る施設予約管理システムを含んだシステム全体構成の一例を示す図である。
【0019】
入退室管理システム210及び施設予約管理システム200が通信ネットワーク50を介して通信する。
【0020】
入退室管理システム210は、通信ネットワーク50を介して建物100内の装置から得られる情報を基に、建物100内の一つ又は複数のエリアに対する入退室を管理する。例えば、入退室管理システム210は、制御対象扉11及び12を制御対象としている。制御対象扉11及び12がいずれの側から開けられたかにより(及び/又は、制御対象扉11及び12にそれぞれ設けられたカメラからの画像により)入退場とその入退場を行った者とを管理する。
【0021】
施設予約管理システム200は、会議室、タスク席、ボックス席、集中ブースなどの施設の予約を管理する。
【0022】
システム200及び210のいずれも、物理的な計算機システム(一つ以上の物理的な計算機)でもよいし、物理的な計算機システムに基づく論理的なシステム(例えば、仮想マシン、又は、クラウドコンピューティングサービス)でもよい。
【0023】
建物100の出入口に制御対象扉12が設けられている。建物100に入場するには必ず制御対象扉12が使用される。
【0024】
建物100には、複数のオフィス110がある。オフィス110に入場するには必ず制御対象扉11が使用される。
【0025】
オフィス110には、会議室、タスク席、ボックス席、集中ブースなどの施設がある。例えば、会議室111a~111d、集中ブース112a~112hがある。それぞれの会議室111と集中ブース112には、センサ113が設けされている。例えば、センサ113a~113lが配置ある。オフィス110には、センサ113で検知した情報は在不在確認装置120で管理される。在不在確認装置120は、センサ113で検知した情報又は他の情報を、通信ネットワーク50を介して施設予約管理システム200と送受信する。
【0026】
図2は、図1に示した建物100、入退室管理システム及び施設予約管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【0027】
建物100には、オフィス110、制御対象扉11及び12、センサ113、入退室制御装置223、在不在確認装置120及び通信装置221が備えられる。通信装置221が、入退室管理システム210及び施設予約管理システム200と通信する。入退室制御装置223及び在不在確認装置120は、それぞれ計算機でよい。センサシステムは、センサ113及び在不在確認装置120を含んだシステムでよい。
【0028】
制御対象扉11及び12は、社員カード(例えば、カードIDを記憶した磁気カード又はICカード)から取得されたカードIDが予め登録されたカードIDの場合に開錠されてよい。また、制御対象扉11及び12は、閉じた場合に自動で施錠されてよい。制御対象扉11及び12の開錠や施錠は、入退室制御装置223により制御されてよい。入退室制御装置223が、開錠された制御対象扉のID、開錠に使用されたカードID、入室か退室か、及び、開錠の日時といった情報を含んだ入退室情報を、通信装置221を介して入退室管理システム210に送信する。制御対象扉に代えて又は加えて、他種のデバイスを通じて、いずれの者が入室と退室のいずれを行ったか、及び、入退室の日時といった情報を含んだ入退室情報が取得され、入退室制御装置223から入退室管理システム210に送信されてよい。
【0029】
オフィス110には、制御対象扉11、及び、各施設のセンサ113がある。センサシステムは、施設の一つ以上のセンサ113を含む。センサ113による検知が、使用者による施設の使用とみなれる。在不在確認装置120は、センサ113による検知の有及び無の少なくとも一方を表す在不在情報を、例えばセンサ毎に管理してよい。在不在確認装置120は、在不在情報を、通信装置221を介して施設予約管理システム200に送信する。
【0030】
入退室管理システム210は、入退室管理部212を有し、入退室管理部212が、入退室DB(データベース)211を管理する。入退室管理部212は、建物100からの入退室情報を入退室DB211に書き込む。また、入退室管理部212は、入退室DB211から退室情報を読み出し、入退室情報を施設予約管理システム200に送信する。
【0031】
管理者の情報処理端末である管理者端末230、使用者の情報処理端末である使用者端末240、及び、予約者の情報処理端末である予約者端末241がある。端末230、240及び241のいずれも、スマートフォンやスマートデバイスのようなモバイル型の計算機(例えば、情報を入出力するためのタッチパネルのようなユーザインターフェイスを備えた計算機)でよい。端末230、240及び241のいずれも、施設予約管理システム200と通信するための専用アプリケーション又は汎用アプリケーション(例えばWebブラウザ)を実行してよい。端末230、240及び241を用いて、施設予約を施設予約管理システム200に送信することができる。また、使用者端末240及び予約者端末241の少なくとも一方が、施設予約管理システム200から送信されたキャンセル通知を受信することができる。
【0032】
施設予約管理システム200は、例えば物理的な計算機システムであり、インターフェース装置51、記憶装置52及びそれらに接続されたプロセッサ53を備える。インターフェース装置51により、入退室管理システム210、建物100の通信装置221、管理者端末230、使用者端末240及び予約者端末241といった外部の装置と通信が行われる。
【0033】
記憶装置52は、施設予約に関する情報を含んだデータベース(DB)である施設予約管理DB201を記憶する。
【0034】
記憶装置52におけるコンピュータプログラムがプロセッサ53に実行されることで、入退室情報収集部202、センサ収集部203及び予約管理部204といった機能が実現される。
【0035】
入退室情報収集部202は、入退室管理システム210から入退室情報を収集する。センサ収集部203は、施設の使用及び不使用の少なくとも一方(センサ113による検知の有及び無の少なくとも一方)を表す在不在情報を収集する。すなわち、施設予約管理システム200が、入退室管理システム210や建物100のセンサシステム(センサ113や在不在確認装置120を含んだシステム)と連携する。
【0036】
予約管理部204は、いずれかの施設と当該施設の予約時間帯と当該施設の使用者とを表す施設予約を、端末230、240及び241のいずれかから受け付け、当該受け付けられた施設予約を、施設予約管理DB201に登録する。管理者端末230は、施設を登録したり、施設の予約状況を参照したり、使用者に代行して予約登録やキャンセル(手動キャンセル)をすることを目的に使用されてよい。使用者端末240や予約者端末241は、施設の予約、キャンセル(手動キャンセル)、及びキャンセル待ちをすることを目的に使用者又は予約者に使用されてよい。
【0037】
施設予約管理DB201は、例えば、予約可能な施設に関する情報を管理するデータテーブルである施設管理テーブル300(図3参照)、施設予約が登録されるデータテーブルである施設予約管理テーブル400(図4参照)、施設のキャンセル待ちが登録されるデータテーブルであるキャンセル待ち管理テーブル500(図5参照)、社員(典型的には使用者)の社員番号(社員のIDの一例)とカードIDとを紐づけするデータテーブルである社員番号テーブル600(図6参照)、入退室管理システム210で管理する在室中者一覧のデータテーブルである在室中管理テーブル700(図7参照)、センサ113の感知情報を格納するデータテーブルであるセンサ感知テーブル800(図8参照)、施設使用実績を社員毎に集計したデータテーブルである社員実績テーブル900(図9参照)、及び、施設使用実績を施設毎に集計したデータテーブルである施設実績テーブル1000(図10参照)を含む。
【0038】
次に、施設予約管理DB201に存在する各種テーブルを説明する。
【0039】
図3に示すように、施設管理テーブル300は、施設毎にレコードを有する。レコードは、施設を有する建物のIDを表す建物ID301、建物の名称を表す建物名302、建物内の施設グループのIDを表す施設グループID303、施設グループの名称を表す施設グループ名304、施設のIDを表す施設ID305、施設の名称を表す施設名306、施設の収容人数を表す収容人数307、施設の使用可能な開始時間を表す使用可能時間FROM308、施設の使用可能な終了時間を表す使用可能時間TO309、及び、施設の使用可否を表す使用可否310といった情報を有する。
【0040】
図4に示すように、施設予約管理テーブル400(施設予約管理情報の一例)は、施設予約毎にレコードを有する。レコードは、使用日を表す使用日401、施設のIDを表す施設ID402、予約登録を行った社員(つまり予約者)の社員番号を表す予約者社員番号403、施設を使用する社員(つまり使用者)の社員番号を表す使用者社員番号404、施設の予約開始時間を表す予約時間FROM405、施設の予約終了時間を表す予約時間TO406、予約中やキャンセルなど状態を表す状態407、及び、システムキャンセルの可否を表す制限408といった情報を有する。状態407は、例として、予約中(=「1」)、使用済(=「0」)、予約者キャンセル(=「2」)、管理者キャンセル(=「3」)、及び、システムキャンセル(=「4」)がある。予約者キャンセル(予約者によるキャンセル)や管理者キャンセル(管理者によるキャンセル)が手動キャンセルの一例であり、手動キャンセルとして、使用者キャンセル(使用者によるキャンセル)があってもよい。システムキャンセルが、自動キャンセルである。また、制限408は、例として、システムキャンセル可(=「0」)及びシステムキャンセル不可(=「1」)がある。
【0041】
図5に示すように、キャンセル待ち管理テーブル500(キャンセル待ち管理情報の一例)は、キャンセル待ち毎にレコードを有する。レコードは、使用日を表す使用日501、施設のIDを表す施設ID502、予約登録を行った社員の社員番号を表す予約者社員番号503、及び、実際に施設を使用する社員の社員番号を表す使用者社員番号504といった情報を有する。
【0042】
図6に示すように、社員番号テーブル600は、社員毎にレコードを有する。レコードは、社員の社員番号を表す社員番号601、及び、社員が制御対象扉11又は12の開錠に使用するカードのIDを表すカードID602といった情報を有する。
【0043】
図7に示すように、在室中管理テーブル700は、在室者毎にレコードを有する。レコードは、建物のIDを表す建物ID701、及び、在室者のカードIDを表すカードID702といった情報を有する。「在室者」とは、制御対象扉11又は12を開錠して入室した者である。
【0044】
図8に示すように、センサ感知テーブル800は、施設毎にレコードを有する。レコードは、施設のIDを表す施設ID801、及び、施設のセンサ113の感知の有無を表すセンサ感知802といった情報を有する。レコードは、建物のIDや施設グループのIDを表す情報を含んでもよい。また、施設に複数のセンサが設けられている場合、センサ毎に、センサ感知802が設けられてよい。
【0045】
図9に示すように、社員実績テーブル900は、社員毎にレコードを有する。レコードは、社員の社員番号を表す社員番号901、施設予約を行った回数を表す予約回数902、及び、使用されなかった施設予約の数を表す未使用回数903といった情報を有する。未使用回数903は、システムキャンセルされた施設予約の数でもよいし、システムキャンセルされた施設予約と、制限408が“1”である等の理由によりシステムキャンセルされずに使用されなかった施設予約との総計でもよい。
【0046】
図10に示すように、施設実績テーブル1000は、施設毎にレコードを有する。レコードは、施設のIDを表す施設ID1001、施設が使用された回数を表す使用回数1002、及び、施設が使用された延べ時間を表す使用延べ時間1003といった情報を有する。
【0047】
以下、本実施形態で行われる処理の例を説明する。
【0048】
管理者が、管理者端末230にて、施設管理テーブル300を施設予約管理DB201に登録する。引き続き、管理者が、管理者端末230にて、社員番号テーブル600を施設予約管理DB201に登録する。
【0049】
次に、図11に示す予約操作処理を説明する。
【0050】
予約者は、予約者端末241にて、社員番号を入力することで施設予約管理システム200にログインし、新規予約の「登録」、予約済の「変更」、予約済の「キャンセル」、又は「キャンセル待ち」のいずれかの操作をする(S1101)。つまり、予約管理部204が、当該操作を受け付ける。
【0051】
S1101の操作内容が、「登録」、「変更」、「キャンセル待ち」の場合、処理がS1102に遷移する。S1101の操作内容が、「キャンセル」の場合、処理がS1105に遷移する。
【0052】
S1102では、予約管理部204は、予約した施設の使用日(「登録」は予約する日、「変更」は変更後の日、「キャンセル待ち」はキャンセル待ち日)が本日か否かを判定する。この判定結果が真の場合、処理がS1103に遷移する。この判定結果が偽の場合(すなわち、予約した施設の使用日が前日以前の場合)、処理がS1105に遷移する。
【0053】
S1103では、予約管理部204は、建物入室チェック処理を行う。具体的には、例えば、予約管理部204は、入退室情報収集部202により収集された入退室情報(例えば、制御対象扉11又は12の開錠に使用されたカードのIDを含む)を基に、在室中管理テーブル700を構築する。予約管理部204は、在室中管理テーブル700のカードID702から社員番号テーブル600のカードID602と一致する社員番号601を特定し、特定された社員番号601の社員を在室者として管理する。
【0054】
その後、予約管理部204は、操作対象の「登録」、「変更」又は「キャンセル待ち」に係る使用者が在室者か否か(在室者の社員番号601のうち使用者の社員番号601と一致する社員番号601があるか否か)を判定する(S1104)。S1104の判定結果が真の場合は、処理がS1105に遷移する。S1104の判定結果が偽の場合は、予約管理部204は、「当日の予約は建物に入場していないと操作できません」等のメッセージを予約者に知らせて処理を終了する。
【0055】
S1105では、予約管理部204は、S1101の操作内容が、「登録」、「変更」又は「キャンセル」か否かを判定する。S1105の判定結果が真の場合、処理がS1106に遷移する。S1105の判定結果が偽の場合(S1101の操作内容が、「キャンセル待ち」の場合)、処理がS1109に遷移する。
【0056】
S1106では、操作内容が「登録」の場合、予約者が、予約者端末241にて、例として、建物ID「S001」、建物名「〇〇〇ビル」、施設グループID「F001」、施設グループ名「会議室」、施設ID「1」及び施設名「会議室M1」の施設を選択し、選択した施設について、使用日「4/1」、施設ID「1」、予約者社員番号「10010021」、使用者社員番号「10010021」、予約時間FROM「9:00」、予約時間TO「10:00」、状態「1」及び制限「0」の施設予約を入力する。幹部開催の会議等、予約者と使用者が異なる場合、予約者社員番号と使用者社員番号は異なる。操作内容が「変更」又は「キャンセル」の場合は、予約者は、施設予約管理テーブル400から該当の施設予約を選択し、変更又はキャンセルの操作をする。キャンセルの場合、選択された施設予約の状態407は「2」とされる。
【0057】
S1106の後、施設予約管理テーブル400の使用日401が本日かつ予約の空きができたか否かを、予約管理部204が判定する(S1107)。S1107の判定結果が真の場合、予約管理部204は、キャンセル発生通知処理にてキャンセル待ち者(キャンセル待ちの予約者及び使用者の少なくとも一方)へ通知をする(S1108)。キャンセル発生通知処理において、予約管理部204は、キャンセルされた施設のIDを含んだキャンセル待ちの使用者社員番号と一致する在室者社員番号があれば、そのキャンセル待ちの予約者又は使用者に、キャンセル待ち対象の施設にキャンセルがあったことを通知する。同一の施設について使用日が同一の複数のキャンセル待ちが存在する場合、通知は、全てのキャンセル待ち者に同時にされてよい。キャンセルされた施設の予約は先着順でも抽選でもよい。
【0058】
S1109では、予約者が、予約者端末241にて、例として、建物ID「S001」、建物名「〇〇〇ビル」、施設グループID「F001」、施設グループ名「会議室」、施設ID「1」及び施設名「会議室M1」の施設を選択し、その施設について、使用日「4/1」、施設ID「1」、予約者社員番号「10010021」及び使用者社員番号「88010123」のキャンセル待ちを入力する。キャンセル待ちは、日付指定のみで時刻指定はされないでよい。入力されたキャンセル待ちを、予約管理部204が、キャンセル待ち管理テーブル500に登録する。
【0059】
次に、図12に示す予約キャンセル処理を説明する。予約キャンセル処理は、例えば定期的に行われる。
【0060】
予約管理部204は、現在時刻(又は、現在時刻から所定時間nを経過した時刻)に該当する予約時間FROM405があるかを判定する(S1201)。S1201の判定結果が偽の場合は、処理が終了し、一定時間後、再び予約キャンセル処理が開始し、S1201が行われる。時間nの値は、固定値でも可変値でもよい。
【0061】
S1201の判定結果が真の場合は、現在時刻(又は、現在時刻から所定時間経過した時刻)に該当する予約時間FROM405を有する施設予約である対象予約について、S1202及びS1203(S1103及びS1104と同じ処理)が行われる。S1203の判定結果が真の場合は(対象予約の使用者が在室者の場合は)、処理がS1205に遷移する。S1203の判定結果が偽の場合は(対象予約の使用者が在室者でない場合は)、処理がS1204に遷移する。
【0062】
S1204では、予約管理部204は、対象予約をシステムキャンセルする。システムキャンセルは、対象予約の制限408が「0」の場合(システムキャンセルが許可されている場合)に行われてよい。具体的には、予約管理部204は、対象予約が不成立と判定し、対象予約の状態407に「4」を入力する(つまり、対象予約をキャンセル状態とする)。また、予約管理部204は、社員実績テーブル900の社員番号901に、対象予約の予約者社員番号403が無ければその番号を入力し、その社員番号901に対応の未使用回数903の値を1インクリメントし、上述したキャンセル発生通知処理を行う、つまり、キャンセル待ち者へ通知をする。
【0063】
S1205では、現在時刻(又は、現在時刻から所定時間mを経過した時刻)が対象予約の予約時間FROM405に該当するかを判定する。S1205の判定結果が真の場合は、処理がS1206に遷移する。S1205の判定結果が偽の場合は、処理が終了し、一定時間後、再び予約キャンセル処理が開始し、S1201が行われる。時間mの値は、時間nと同じか時間nより短くてよく、また、固定値でも可変値でもよい。
【0064】
S1206では、予約管理部204が、対象施設(対象予約の施設)のセンサ113の感知情報を管理する在不在確認装置120からセンサ感知情報(当該センサ113の感知の有無を表す情報)を取得し、当該センサ感知情報をセンサ感知テーブル800に格納する。予約管理部204は、当該センサ感知情報が感知(TRUE)を表すか否かを判定する(S1207)。S1207の判定結果が真の場合は、処理がS1208に遷移する。S1207の判定結果が偽の場合は、処理がS1204に遷移する。対象施設のセンサ113が感知をしたということは、施設に使用者がいるということを意味する。
【0065】
S1208では、予約管理部204は、予約成立と判定し、対象予約の状態407を「1」とする。また、予約管理部204は、社員実績テーブル900の社員番号901に対象予約の使用者社員番号404が無ければその番号を入力し、その社員番号901に対応の予約回数902の値を1インクリメントする。S1209では、予約管理部204は、施設実績テーブル1000の施設ID1001に対象予約の施設ID402が無ければそのIDを入力し、対象施設に対応の使用回数1002の値を1インクリメントし、使用延べ時間1003に、対象予約の予約時間FROM405から予約時間TO406までの時間を加算する。
【0066】
本実施形態では、管理者の代理予約操作に関する処理が実施されてよい。すなわち、管理者は、管理者端末230で予約者に代行して予約やキャンセルを行ってよい。キャンセルされた予約の状態407は「3」とされてよい。キャンセルされた予約の使用日401が本日かつ予約の空きができた場合、上述のキャンセル発生通知処理が行われてよい。
【0067】
以上の説明を、例えば、下記のように総括することができる。下記の総括は、変形例の説明や補足説明を含んでよい。
【0068】
予約管理部204は、建物に備えられた施設と当該施設の予約時間帯と当該施設の使用者とを表す施設予約を受け付け、当該受け付けられた施設予約を、施設予約の管理情報である施設予約管理情報に登録する。入退室情報収集部202は、建物の入退室を管理する入退室管理システムから情報を得る。予約管理部204当該得られた情報が、建物内に使用者がいることを表していないとき、当該使用者の施設予約である対象予約をキャンセルする。これにより、予約がされたものの未使用である施設を検出してその施設の予約をキャンセルすること(言い換えると、その施設の予約又は使用を可能な状態にすること)ができる。
【0069】
具体的には、予約管理部204は、対象予約について、下記(A)が満たされるか否かの判定であるキャンセル判定(典型的には、システムキャンセル判定のような自動キャンセル判定)を行ってよい。その判定の結果が真の場合に、予約管理部204は、対象予約を自動キャンセルしてよい。この一例が、図12のS1203:No及びS1204である。ここでの「対象予約」の例は、キャンセルを行うか否かの判定開始の条件に現在時刻が適合した予約時間帯を含む施設予約である。
(A)入退室管理システム210から収集された情報が、対象予約が表す対象施設を含んだ対象エリアに対象予約が表す使用者がいることを表していない。
【0070】
なお、「判定開始の条件」の例が、現在時刻(又は現在時刻から所与の時間nが経過した時刻)に予約時間帯の開始時刻が一致することでよい。「予約時間帯」の例は、使用日401、予約時間FROM405及び予約時間TO406の組合せであるが、予約時間帯の表現は、この例に限られないでよい。また、「エリア」は、建物内全体でもよいし、建物内の一部でもよい。建物100について複数のエリアがある場合、入退室管理システム210は、エリア毎に、どのエリアにどの者(例えば社員)がいるかを表す入退室情報を管理してよい。入退室管理システム210は、エリア毎の入退室情報を施設予約管理システム200に送信してよい。
【0071】
予約管理部204は、対象予約がキャンセルされた場合、キャンセル待ち者(キャンセル待ち者の使用者及び予約者の少なくとも一方)にキャンセルの通知をしてよい。通知は、キャンセルされた施設を表す情報や、キャンセルされた予約の予約時間帯の少なくとも一部を含んだ空き時間帯を表す情報を含んでよい。
【0072】
予約管理部204は、施設のセンサシステムから収集された情報が、当該施設の使用を表していないとき、対象予約をキャンセルしてよい。具体的には、例えば、キャンセル判定は、対象予約について、(A)が満たされなくても、現在時刻又は現在時刻から所与の時間mが経過した時刻が予約時間帯の開始時刻のときに下記の(B)が満たされるか否かを含んでよい。この一例が、図12のS1203:Yes、及びS1205:Yes、S1206、S1207:No及びS1204である。
(B)対象施設のセンサシステムから収集された情報が、対象施設の使用を表していない。
【0073】
一つのセンサシステムは、一つ以上の施設の各々について、施設の使用(例えば、人が施設に入った、人が施設内の椅子に座った等)があればその使用を検出する。つまり、センサシステムからの情報が施設のセンサによる感知を表す場合、当該施設の使用を意味する。これにより、予約時間帯の開始時刻かその時刻に近い時刻に対象施設の使用があるか否かがわかり、対象施設の使用が無ければキャンセルがされる。
【0074】
予約管理部204は、いずれかの施設と当該施設予約が表す施設の使用者とを表すキャンセル待ちを受け付け、当該受け付けられたキャンセル待ちを、キャンセル待ち管理テーブル500に登録してよい。予約管理部204は、当該キャンセル待ちのキャンセル待ち者にキャンセルの通知をしてもよい。対象予約がキャンセルされ、対象施設のキャンセル待ちがあり、当該キャンセル待ちの使用者が建物(例えば対象エリア)にいることを入退室管理システムから収集された情報が表している場合、予約管理部204は、キャンセル待ち者から、対象施設の予約を受け付けてよい。これにより、対象予約がキャンセルされてもキャンセル待ち者からの予約が期待でき、以って、対象施設が使用されないまま空きとなる可能性を低減できる。
【0075】
施設予約に予約IDが割り振られていてよく、キャンセル待ちには、予約IDが紐づけられていてよい。予約管理部204は、対象予約のキャンセルをキャンセル待ち者に通知してよい。キャンセルされた対象予約に関連付けられている対象キャンセル待ちがあり、且つ、当該対象キャンセル待ちの使用者が対象エリアにいることを入退室管理システムから収集された情報が表している場合、予約管理部204は、キャンセルされた対象予約と同じ施設及び予約時間帯を表し対象キャンセル待ちの使用者を表す施設予約を施設予約管理テーブル400に登録し(例えば、対象予約の状態407の値を「1」に更新し)、当該施設予約を、対象キャンセル待ちのキャンセル待ち者に通知してよい。これにより、キャンセル待ちに紐づいた対象予約がキャンセルされた場合、当該対象予約がキャンセル待ち者について自動で登録されるので、キャンセル待ち者が手動で予約する必要が無く、且つ、施設が空きのままとされる可能性を低減できる。
【0076】
キャンセル待ちは、施設の使用予定時間帯(例えば、使用日に加えて、使用の開始時刻と終了時刻)を表してよい。対象予約のキャンセルにより対象施設について生じた空き時間帯に使用予定時間帯が適合する対象キャンセル待ちがあり、且つ、当該対象キャンセル待ちの使用者が対象エリアにいることを入退室管理システムから収集された情報が表している場合、予約管理部204は、キャンセルされた対象予約と同じ施設と、対象キャンセル待ちの使用者と、対象キャンセル待ちの使用予定時間帯と同じ予約時間帯とを表す施設予約を施設予約管理テーブル400に登録してよい。予約管理部204は、当該施設予約を、対象キャンセル待ちの使用者及び予約者の少なくとも一方であるキャンセル待ち者に通知してよい。これにより、対象予約がキャンセルされた場合、当該施設予約がキャンセル待ち者について自動で登録されるので、キャンセル待ち者が手動で予約する必要が無く、且つ、施設が空きのままとされる可能性を低減できる。
【0077】
一つ又は複数のセンサシステムが、施設の種類又は規模に応じて設けられた一つ又は複数のセンサを含んでよい。例えば、センサは、カードID(媒体IDの一例)を記憶したカード(使用者が持つ媒体の一例)からカードIDを読み取るリーダ(例えば制御対象扉の近傍に設置)でもよく、そのようなリーダは、制御対象扉が設けられる施設に設けられてよい。また、センサは、机や椅子等に設けられた近接センサでよく、近接センサは、制御対象扉のような扉(或いはゲート)が無い施設に設けられてもよい。これにより、施設の種類や規模が異なっていてもそれらの施設の予約管理(例えば、予約やキャンセル)が可能である。
【0078】
予約管理部204は、施設予約管理テーブル400に登録されている施設予約のうち、キャンセルの回避条件を満たす施設予約については、キャンセルを行わないでよい。これにより、使用者が対象エリアにいない等のキャンセル条件が満たされても必ずしもキャンセルがされないようにできる。例えば、使用者の対象施設への到着が遅れる見込みが高いが重要な会議が対象施設で開かれる等の場合には、対象施設をキャンセルの対象外とすることができる。なお、回避条件を満たすとは、例えば、下記の少なくとも一つに該当することでよい。
・使用者の数が所定数以上である。
・使用者の属性(例えば、地位)が所定の属性を満たしている。
・施設予約が、キャンセルの対象外であることを表している(例えば、制限408の値が「1」である)。
【0079】
施設予約のキャンセルの都度に、予約管理部204は、当該施設予約の予約者についてキャンセルの回数(例えば社員実績テーブル900)を更新してよい。予約管理部204は、施設予約を受け付けた場合、当該施設予約の予約者のキャンセル回数が一定値を超えているならば、警告を出す、又は、当該予約者からの施設予約の登録を一定期間拒否してよい。これにより、そのような予約者は信頼性が低い予約者とみなし、信頼性の高い予約者を優先することができる。
【0080】
予約管理部204は、施設毎に、当該施設の使用回数又は使用延べ時間(例えば施設実績テーブル1000)を、当該施設のセンサシステムから収集された情報を基に更新してよい。予約管理部204は、使用回数又は使用延べ時間が所定値を超えた施設の予約登録を抽選制としてよい。これにより、使用回数が多い又は使用延べ時間が長い施設をいわゆる人気の施設とみなし、そのような施設の予約登録の条件を、他の施設の予約登録の条件と違えることができる。
【0081】
受け付けられた施設予約が表す予約時間帯が本日の時間帯である場合(例えばS1102:Yes)、予約管理部204は、入退室管理システム210から収集された情報が、当該施設予約が表す施設を含んだエリアに当該施設予約が表す使用者がいることを表しているか否かを判定してよい(例えばS1103及びS1104)。当該判定の結果が真の場合に、予約管理部204は、当該受け付けられた施設予約を、施設予約管理テーブル400に登録してよい。当該判定の結果が偽の場合に、予約管理部204は、当該施設予約が不可である旨を返してよい。これにより、施設のいわゆる当日予約の場合には、当該施設の使用者がその施設に関わるエリアに既に存在するといった使用見込みが高い状況が検出された場合に限り予約登録がされる。このため、施設の予約がされたものの当該施設の使用がされずにキャンセルされる可能性を低減することができる。
【0082】
以上、一実施形態を説明したが、これは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実行することが可能である。例えば、「施設」は、建物内の施設に限らないでよく、建物に入場した場合に使用可能なその建物外の施設(例えば、社用車や公用車といった移動可能な施設)であってもよい。また、例えば、社用車や公用車が施設の場合、ドアロックの解除の検出がセンサ113による感知の一例でよい。
【符号の説明】
【0083】
200・・施設予約管理システム
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