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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023168819
(43)【公開日】2023-11-29
(54)【発明の名称】機能デバイス
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/00 20060101AFI20231121BHJP
   H01H 9/04 20060101ALI20231121BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20231121BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20231121BHJP
   A47K 1/02 20060101ALN20231121BHJP
【FI】
H05K7/00 M
H01H9/04 E
H05K5/02 L
G09F9/00 350Z
G09F9/00 313
A47K1/02 B
A47K1/02 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022080155
(22)【出願日】2022-05-16
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】木下 俊貴
(72)【発明者】
【氏名】甲斐 寛史
【テーマコード(参考)】
4E352
4E360
5G052
5G435
【Fターム(参考)】
4E352AA02
4E352AA03
4E352BB02
4E352BB10
4E352BB20
4E352CC17
4E352CC33
4E352CC56
4E352DD04
4E352DD05
4E352DR19
4E352DR34
4E352DR40
4E352GG04
4E352GG11
4E360AA02
4E360AB02
4E360AB34
4E360BD03
4E360BD05
4E360CA02
4E360EA12
4E360EA14
4E360EB02
4E360ED03
4E360ED07
4E360GA22
4E360GA23
4E360GA29
4E360GB99
5G052AA05
5G052AA07
5G052BB10
5G052HA02
5G052HA06
5G435AA11
5G435EE02
5G435GG09
(57)【要約】
【課題】電気配線を筐体の壁部の挿通穴に好適に通して、筐体内への水分や塵埃の侵入を抑制することが可能な機能デバイスを提供する。
【解決手段】機能デバイス1は、情報を表示するモニター本体11、及び、モニター本体11の端子部13から延びる電気配線12を有するモニター2と、モニター本体11を収容する筐体3と、を備える。筐体3の壁部20には、電気配線12が通る挿通穴23が形成される。挿通穴23には、当該挿通穴23を塞ぐとともに電気配線12を締め付けた状態で挿通させる挿通部25が設けられる。挿通穴23及び挿通部25は、壁部20の厚さ方向においてモニター本体11の端子部13に対向するように位置する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を表示するモニター本体、及び、前記モニター本体の端子部から延びる電気配線を有するモニターと、
前記モニター本体を収容する筐体と、を備え、
前記筐体の壁部には、前記電気配線が通る挿通穴が形成され、
前記挿通穴には、当該挿通穴を塞ぐとともに前記電気配線を締め付けた状態で挿通させる挿通部が設けられ、
前記挿通穴及び前記挿通部は、前記壁部の厚さ方向において前記モニター本体の端子部に対向するように位置する機能デバイス。
【請求項2】
前記筐体は、一方向に開口するとともに前記モニター本体を収容可能な第一フレームと、前記第一フレームの開口を覆う第二フレームとを、備え、
前記壁部は、前記一方向に延びる前記第一フレームの第一側壁と、前記第二フレームが前記第一フレームの開口を覆った状態で当該第一側壁に対して前記壁部の厚さ方向に重なる前記第二フレームの第二側壁と、を有し、
前記第一側壁には、前記挿通穴が形成され、
前記第二側壁には、前記厚さ方向に貫通するとともに、前記一方向と逆方向側に延びて当該逆方向側に位置する前記第二側壁の端部に開口する切り欠きが形成され、
前記第二フレームを前記第一フレームに対して前記一方向及び前記逆方向に移動させて着脱する際に、前記挿通穴に設けられた前記挿通部が前記切り欠きの内側を通る請求項1に記載の機能デバイス。
【請求項3】
前記筐体は、前記情報が表示される前記モニター本体の表示面側に配置されたハーフミラーを備え、
前記ハーフミラーは、前記表示面側に向く前記ハーフミラーの背面に入射した光を前記表示面と同じ方向に向く前記ハーフミラーの正面側に透過させ、前記正面に入射した光を反射する請求項1又は請求項2に記載の機能デバイス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機能デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、洗面台の上側に設けられる機能デバイスとして、化粧台用表示装置が開示されている。当該化粧台用表示装置では、化粧台を構成する筐体の内部に、各種情報を表示するモニターが収容されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-154026号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の化粧台用表示装置のような機能デバイスにおいて、モニターから延びる電源コードなどの電気配線を筐体の外側に引き出すためには、筐体の壁部に電気配線を通す挿通穴を形成する必要がある。水分や塵埃が筐体の壁部の挿通穴を通して筐体内に侵入することを抑制するためには、電気配線を筐体の壁部の挿通穴に好適に通すことが求められる。
【0005】
上記事情を踏まえ、本発明は、電気配線を筐体の壁部の挿通穴に好適に通して、筐体内への水分や塵埃の侵入を抑制することが可能な機能デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、情報を表示するモニター本体、及び、前記モニター本体の端子部から延びる電気配線を有するモニターと、前記モニター本体を収容する筐体と、を備える機能デバイスである。前記筐体の壁部には、前記電気配線が通る挿通穴が形成される。前記挿通穴には、当該挿通穴を塞ぐとともに前記電気配線を締め付けた状態で挿通させる挿通部が設けられる。前記挿通穴及び前記挿通部は、前記壁部の厚さ方向において前記モニター本体の端子部に対向するように位置する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、電気配線を筐体の壁部の挿通穴に好適に通して、筐体内への水分や塵埃の侵入を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る機能デバイスをモニターの表示面側から見た斜視図である。
図2図1の機能デバイスをモニターの背面側から見た斜視図である。
図3図1,2の機能デバイスにおいて、第二フレームを第一フレームから取り外した状態を示す分解斜視図である。
図4図1,2の機能デバイスの要部を示す拡大断面図である。
図5図4においてD1方向から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図1~5を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1,2に示すように、本実施形態に係る機能デバイス1は、モニター2と、筐体3と、を備える。
【0010】
図1,2,4に示すように、モニター2は、モニター本体11と、電気配線12と、を備える。モニター本体11は、発光により各種の視覚的な情報(文字や図形)などを表示する表示面11aを有する。電気配線12は、モニター本体11の端子部13から延びている。電気配線12は、例えばモニター本体11に電力を供給する電源配線であってもよいし、表示面11aに表示させる情報の電気信号をモニター本体11に送信する信号配線であってもよい。
本実施形態において、モニター本体11は、表示面11aに直交する方向を厚さ方向とする板状に形成されている。モニター本体11の表示面11aは、矩形状となっている。モニター本体11の端子部13は、表示面11aに隣接してモニター本体11の厚さ方向に延びるモニター本体11の側面11cに設けられている。
【0011】
本実施形態の図面(図1~5)では、モニター本体11の表示面11aが向く方向をX軸正方向で示している。また、X軸方向に直交する一つ目の方向をY軸方向で示し、X軸方向及びY軸方向に直交する方向をZ軸方向で示している。以下の説明では、X軸方向を前後方向と呼ぶことがある。また、X軸正方向を前側、前方、正面側と呼び、X軸負方向を後側、後方、背面側と呼ぶことがある。さらに、Y軸方向を幅方向と呼び、Z軸方向を上下方向と呼ぶことがある。
モニター本体11の端子部13は、幅方向の一方側(Y軸正方向側)に向くモニター本体11の側面11cに設けられている。
【0012】
筐体3は、モニター本体11を収容する。図4,5に示すように、筐体3の壁部20には、当該壁部20を貫通して、モニター2の電気配線12を通すための挿通穴23が形成されている。挿通穴23には、挿通部25が設けられている。挿通部25は、筐体3の壁部20の挿通穴23を塞ぐと共に電気配線12を締め付けた状態で挿通させる。挿通部25の具体的な構成は任意であってよい。挿通部25は、例えばゴム等の弾性体によって構成されてよい。この場合、挿通部25は弾性体の弾性力によって、挿通穴23を塞いだり、電気配線12を締め付けたりすることができる。
上記した筐体3の壁部20の挿通穴23及び挿通穴23に取り付けられた挿通部25は、壁部20の厚さ方向(Y軸方向)においてモニター本体11の端子部13に対向するように位置する。すなわち、挿通穴23及び挿通部25は、モニター本体11の端子部13に対してX軸方向及びZ軸方向に位置ずれしていない。
【0013】
以下、本実施形態の筐体3について、より具体的に説明する。図1~4に示すように、本実施形態の筐体3は、ハーフミラー31と、第一フレーム32と、第二フレーム33と、を備える。
【0014】
ハーフミラー31は、板状に形成されている。ハーフミラー31は、モニター本体11の表示面11a側に配置される。ハーフミラー31は、表示面11a側に向くハーフミラー31の背面31bに入射する光を表示面11aと同じ方向に向くハーフミラー31の正面31a側に透過させ、ハーフミラー31の正面31aに入射する光を反射する。本実施形態において、ハーフミラー31の正面31aにおける光の反射率は、通常の鏡の反射率と比較して低いが、これに限ることはない。なお、通常の鏡は、例えばJIS規格で規定される反射率(可視光反射率が83%以上)を満たすものであってよい。
【0015】
上記のようにモニター本体11とハーフミラー31とが配置されることで、モニター本体11の光はハーフミラー31の背面31b側から正面31a側に透過する。これにより、モニター本体11に表示される各種の情報をハーフミラー31の正面31a側から視認することができる。
【0016】
このようにモニター2とハーフミラー31を備える機能デバイス1は、モニター機能及びミラー機能を有するディスプレイミラーとして構成される。モニター機能は、各種の情報を映像や画像などで表示する機能である。ミラー機能は、光の反射により機能デバイス1の利用者などの像を映す鏡としての機能である。
本実施形態において、モニター本体11の表示面11a側から見たハーフミラー31のサイズ(面積)は、モニター本体11の表示面11aのサイズよりも大きいが、例えばモニター本体11の表示面11aのサイズと同等であってもよい。すなわち、ハーフミラー31の正面31a全体がモニター本体11の表示面11aに対応していてもよい。
【0017】
図3,4に示すように、第一フレーム32及び第二フレーム33は、モニター本体11をハーフミラー31の背面31b側に保持するためのモニター保持部を構成している。
第一フレーム32は、ハーフミラー31の背面31bに固定される。第一フレーム32は、少なくとも第一フレーム32に対して第二フレーム33を着脱できるように構成されていればよい。本実施形態の第一フレーム32は、固定部321と、収容部322と、を有する。
【0018】
図4に示すように、固定部321は、前後方向を板厚方向とする板状に形成され、ハーフミラー31の背面31bに重ねて配置される。固定部321は、ハーフミラー31の背面31b側に配置されるモニター本体11と干渉しないように、ハーフミラー31の背面31bの周縁領域に重なる環状に形成されている。固定部321は、接着剤50等によってハーフミラー31の背面31bに固定される。固定部321とハーフミラー31との間には、例えば接着剤50と共に防水性や気密性を保持するためのコーキング材が介在してもよい。
【0019】
図3,4に示すように、収容部322は、固定部321の内縁から後方に延びる筒状に形成されている。収容部322は、固定部321がハーフミラー31の背面31bに固定された状態で後方(一方向)に開口する。収容部322は、モニター本体11を収容可能に構成されている。収容部322は、前後方向から見て矩形状に形成されている。
【0020】
本実施形態における収容部322の容積は、モニター本体11の体積よりも大きい。特に、上下方向における収容部322の寸法がモニター本体11の寸法よりも大きい。このため、モニター本体11を収容部322の上部に寄せて配置した場合、収容部322の下部に隙間が残る。
【0021】
第二フレーム33は、第一フレーム32に対して着脱自在に取り付けられる。第二フレーム33は、第一フレーム32に取り付けられた状態で、第一フレーム32の収容部322の後方側の開口を覆う。
【0022】
本実施形態の第二フレーム33は、第一フレーム32の収容部322全体を覆う有底の筒状に形成されている。第二フレーム33は、前後方向に延びる筒部331と、筒部331の後方側の端部を塞ぐ端板部332と、を有する。筒部331は、前後方向から見て収容部322に対応する矩形状に形成されている。
図4に示すように、第二フレーム33を第一フレーム32に取り付けた状態では、第二フレーム33の筒部331が第一フレーム32の収容部322の外側に重ねて配置される。また、第二フレーム33の端板部332が、第一フレーム32の収容部322の後方側の開口を覆う。
【0023】
前述した筐体3の壁部20は、上記した第一フレーム32の収容部322及び第二フレーム33の筒部331によって構成されている。第一フレーム32の収容部322のうち幅方向の一方側(Y軸正方向側)に位置する側壁201(以下、第一側壁201と呼ぶ。)には、前述した挿通穴23が貫通して形成されている。第二フレーム33を第一フレーム32に取り付けた状態では、第二フレーム33の筒部331のうち幅方向の一方側に位置する側壁202(以下、第二側壁202と呼ぶ。)が、筐体3の壁部20の厚さ方向(Y軸方向)において収容部322の第一側壁201に重なる。
図3~5に示すように、筒部331の第二側壁202には、切り欠き27が形成されている。切り欠き27は、第二側壁202の厚さ方向(Y軸方向)に貫通するとともに、前方側(一方向と逆方向側)に延びて前方側に位置する第二側壁202の端部(前端部)に開口する。
【0024】
図4に示すように第二フレーム33を第一フレーム32に取り付けて第二フレーム33の第二側壁202が第一フレーム32の第一側壁201に重なった状態では、図5に示すように、筐体3の壁部20の厚さ方向から見て、第一側壁201に形成された挿通穴23及び挿通穴23に取り付けられた挿通部25が、第二側壁202の切り欠き27の内側に位置する。
【0025】
図4、5に示す状態において第二フレーム33を第一フレーム32から取り外す際には、第二フレーム33を第一フレーム32に対して後方に移動させる。これにより、第一側壁201に設けられた挿通部25が第二側壁202の切り欠き27の内側を通り、第二側壁202の前端部側において切り欠き27の外側に抜け出す。一方、第二フレーム33を第一フレーム32に取り付ける際には、第二フレーム33を第一フレーム32に対して前方に移動させる。これにより、第一側壁201に設けられた挿通部25は、第二側壁202の前端部側から切り欠き27の内側に入る。すなわち、第二フレーム33を第一フレーム32に対して前後方向に移動させて着脱する際には、挿通穴23に設けられた挿通部25が切り欠き27の内側を通る。
【0026】
本実施形態では、第二フレーム33を第一フレーム32に取り付けた状態で、第一フレーム32の収容部322と第二フレーム33の筒部331とがビス51(図3参照)によって着脱自在に固定される。これにより、第二フレーム33が第一フレーム32から不意に外れることを抑制又は防止できる。
【0027】
図4に示すように、第二フレーム33を第一フレーム32に取り付けた状態では、第二フレーム33の端板部332が、第一フレーム32の収容部322に収容されたモニター本体11の背面11bに対向する。モニター本体11は、その後方側に位置する端板部332に対してボルト52により着脱自在に取り付けられる。これにより、モニター本体11が第二フレーム33に保持される。
本実施形態において、モニター本体11が第一フレーム32の収容部322に収容されると共に第二フレーム33に保持された状態では、モニター本体11の表示面11aが、ハーフミラー31の背面31bに対して間隔をあけて位置する。当該間隔は小さいことが好ましい。
【0028】
本実施形態の機能デバイス1は、タッチセンサ4をさらに備える。タッチセンサ4は、ハーフミラー31に取り付けられ、接触により操作用の情報を入力するためのセンサである。本実施形態のタッチセンサ4は、静電容量式のセンサである。タッチセンサ4は、光を透過可能なフィルム状に形成され、例えば水貼り等によってハーフミラー31の背面31bに固定される。これにより、利用者の手指がハーフミラー31の正面31a(特に正面31aのうちタッチセンサ4と重なる領域)に触れることで、操作用の情報を入力することができる。
【0029】
タッチセンサ4は、不図示の制御用基板などを介してモニター本体11に接続されている。これにより、利用者が手指でハーフミラー31に触れることで、モニター2の動作(例えば表示面11aに表示される情報の切り換えや選択など)を操作することができる。
また、本実施形態のタッチセンサ4は、ハーフミラー31の正面31aから見て、モニター2の表示面11aに重なる領域に配置される。これにより、利用者は、モニター2の表示面11aに表示された情報に触れる感覚で、モニター2の動作を操作することができる。
このようにモニター2及びハーフミラー31に加え、タッチセンサ4をさらに備える機能デバイス1は、モニター機能及びミラー機能に加え、操作機能(タッチ操作機能)をさらに有するスマートミラーとして構成される。操作機能は、利用者が各種の操作用の情報を入力する機能である。
【0030】
図1~3に示すように、本実施形態の機能デバイス1は、温度センサ5をさらに備える。温度センサ5は、機能デバイス1の利用者の肌温度を検出する。温度センサ5は、赤外線により肌温度(例えば手の温度)を検出する赤外線センサである。温度センサ5は、モニター2に接続されている。これにより、温度センサ5が検出した肌温度をモニター2の表示面11aに表示することができる。
【0031】
温度センサ5は、モニター本体11と共に筐体3の内部に収容される。具体的に、温度センサ5は、筐体3の収容部322の内側においてモニター本体11の下側に配置される。また、温度センサ5は、収容部322の下端の壁部に形成された貫通孔(不図示)を通して収容部322の外側に露出する。これにより、収容部322の下側に利用者の手などをかざすことで、温度センサ5により利用者の肌温度を検出することができる。
【0032】
以上説明したように、本実施形態の機能デバイス1では、筐体3の壁部20に形成された挿通穴23及び挿通穴23に取り付けられた挿通部25が、壁部20の厚さ方向(Y軸方向)においてモニター本体11の端子部13に対向するように位置する。このため、モニター本体11の端子部13から延びる電気配線12を、筐体3の挿通穴23に設けた挿通部25を通して壁部20の厚さ方向にまっすぐに引き出すことができる(図4参照)。このため、電気配線12に曲げ応力が作用することを抑制しながら、電気配線12を挿通部25の内側に好適に通して筐体3の外側に引き出すことができる。これにより、電気配線12に作用する曲げ応力に基づいて挿通部25と電気配線12との間に隙間が生じることを効果的に抑えることができる。したがって、水分や塵埃が筐体3の外側から挿通穴23を通して筐体3の内部に侵入することを抑制することができる。
【0033】
また、本実施形態の機能デバイス1では、筐体3の壁部20が、第一フレーム32の第一側壁201及び第一側壁201に重なる第二フレーム33の第二側壁202によって構成されている。また、第一側壁201には挿通穴23が形成され、第二側壁202にはその厚さ方向に貫通すると共に前方側に延びて第二側壁202の前端部に開口する切り欠き27が形成されている。そして、第二フレーム33を第一フレーム32に対して前後方向に移動させて着脱する際には、挿通穴23に設けられた挿通部25が切り欠き27の内側を通る。これにより、第二フレーム33の第二側壁202が第一フレーム32の第一側壁201に設けられた挿通部25及び挿通部25に通された電気配線12に干渉することなく、第二フレーム33を第一フレーム32に対して脱着することができる。
【0034】
また、本実施形態の機能デバイス1では、筐体3が、モニター本体11の表示面11a側に配置されたハーフミラー31を備える。このような機能デバイス1では、ハーフミラー31を鏡として用いることができ、また、モニター本体11の表示面11aに表示された各種情報を、ハーフミラー31を通して視認することもできる。そして、この機能デバイス1を洗面台の鏡として用いても、水分や塵埃が筐体3の外側から挿通穴23を通して筐体3の内部に侵入することを好適に抑制することができる。
【0035】
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0036】
1 機能デバイス
2 モニター
3 筐体
11 モニター本体
11a 表示面
12 電気配線
13 端子部
20 壁部
201 第一側壁
202 第二側壁
23 挿通穴
25 挿通部
27 切り欠き
31 ハーフミラー
32 第一フレーム
33 第二フレーム
図1
図2
図3
図4
図5