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  • 特開-口腔内吸引装置 図1
  • 特開-口腔内吸引装置 図2
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  • 特開-口腔内吸引装置 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023169077
(43)【公開日】2023-11-29
(54)【発明の名称】口腔内吸引装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 1/00 20060101AFI20231121BHJP
   A61C 17/08 20060101ALI20231121BHJP
【FI】
A61M1/00 161
A61C17/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022089937
(22)【出願日】2022-05-16
(71)【出願人】
【識別番号】520155848
【氏名又は名称】円甚株式会社
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 明美
【テーマコード(参考)】
4C077
【Fターム(参考)】
4C077AA26
4C077DD19
4C077EE04
(57)【要約】
【課題】従来、特許文献1に示すものにあっては、吸引器具用キャップにあっては、筒状の吸引管と同一太さで形成されたキャップの外周部に吸引口を形成されたものであり、細いために被使用者が動かしてくる舌や被使用者の頬の内側を強く吸い込んでしまう場合があり、被使用者が驚いたり、痛がるという問題点があった。
【解決手段】本発明は、口腔内吸引装置の軟質材で形成された基台の上面には筒体の長手方向及び短手方向のそれぞれの断面形状が円弧状且つ筒体の長手方向の中心線に対し左右対称に形成された第一の突起部と第一の突起部の両側に長手方向及び短手方向のそれぞれが円弧状且つ左右対称に形成された第二の突起部及び第三の突起部とを備えたことにより、上記課題を解決している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空の筒体で前記筒体の先端に吸引口が形成されるとともに、吸引手段により前記吸引口から吸引された唾液が前記筒体内を移動するようにした口腔内吸引装置であって、前記吸引口は軟質材で形成され前記筒体の先端に設けられた基台に形成されるとともに、前記基台の上面には前記筒体の長手方向及び短手方向のそれぞれの断面形状が円弧状且つ前記筒体の長手方向の中心線に対し左右対称に形成された第一の突起部と、前記第一の突起部の両側に配設され前記筒体の短手方向が円弧状且つ左右対称に形成された第二の突起部及び第三の突起部とを備え、前記第一の突起部、前記第二の突起部及び前記第三の突起部の先端縁のそれぞれは平面視円弧状で前記第一の突起部、前記第二の突起部及び前記第三の突起部の前記筒体の短手方向の全幅は前記筒体の幅に比し幅広に形成されていることを特徴とする口腔内吸引装置。
【請求項2】
前記口腔内吸引装置の前記基台は先端側が基端側よりも幅広に形成されるとともに、前記吸引口は、前記基台の先端縁において幅方向にスリット状に形成されている請求項1に記載の口腔内吸引装置。
【請求項3】
前記第一の突起部、第二の突起部及び第三の突起部が形成されていない基台の反対面は、凸曲面状に形成されている請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の口腔内吸引装置。
【請求項4】
前記口腔内吸引装置の前記第一の突起部は、前記筒体の長手方向に最も突出して形成されており、前記第二の突起部及び前記第三の突起部は、前記筒体の長手方向に同一長さで突出して形成されている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の口腔内吸引装置。
【請求項5】
前記口腔内吸引装置の前記第一の突起部は、前記筒体の厚み方向に最も突出して形成されており、前記第二の突起部及び前記第三の突起部は、前記筒体の厚み方向に同一長さで突出して形成されている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の口腔内吸引装置。
【請求項6】
前記吸引口は、前記基台の全幅に形成されるとともに、前記筒体の短手方向における第二の突起部及び第三の突起部と端部から中空部まで円弧状の導入部が形成されている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の口腔内吸引装置。
【請求項7】
少なくとも前記第一の突起部の上面には前記吸引口と連通する開口部が形成されている請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の口腔内吸引装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として口腔内の唾液を吸引する口腔内吸引装置に関するものであり、さらに詳しくは、子供を含む障害者・高齢者など、口腔ケアに他人の手伝いが必要な方向け、歯科医向けの唾液や食べ物残渣を吸引する口腔内吸引装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、口腔内の唾液を吸引する口腔内吸引装置は、種々提案されており、例えば、特許文献1に示す吸引器具用キャップにあっては、筒状の吸引管と同一太さで形成されたキャップの外周部に吸引口を形成されたものであり、細いために被使用者が動かしてくる舌や被使用者の頬の内側を強く吸い込んでしまう場合があり、被使用者が驚いたり、痛がるという問題点があった。また、従来あるホース型吸引器具は一点にスポットが当たり、吸引力は強いがその分患者も驚き、舌を強く吸引する場合や、口腔内壁面を傷つけてしまう場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-128500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記問題点を解消するためになされたものであり、被使用者の歯や歯茎、頬の内側に柔らかく接触し、被使用者が驚いたり、痛がることの無い口腔内吸引装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の口腔内吸引装置は、中空の筒体で前記筒体の先端に吸引口が形成されるとともに、吸引手段により前記吸引口から吸引された唾液が前記筒体内を移動するようにした口腔内吸引装置であって、前記吸引口は軟質材で形成され前記筒体の先端に設けられた基台に形成されるとともに、前記基台の上面には前記筒体の長手方向及び短手方向のそれぞれの断面形状が円弧状且つ前記筒体の長手方向の中心線に対し左右対称に形成された第一の突起部と、前記第一の突起部の両側に配設され前記筒体の短手方向が円弧状且つ左右対称に形成された第二の突起部及び第三の突起部とを備え、前記第一の突起部、前記第二の突起部及び前記第三の突起部の先端縁のそれぞれは平面視円弧状で前記第一の突起部、前記第二の突起部及び前記第三の突起部の前記筒体の短手方向の全幅は前記筒体の幅に比し幅広に形成されていることを特徴とする。
また、本発明の口腔内吸引装置は、前記口腔内吸引装置の前記基台は先端側が基端側よりも幅広に形成されるとともに、前記吸引口は、前記基台の先端縁において幅方向にスリット状に形成されているのが望ましい。
また、本発明の口腔内吸引装置は、前記第一の突起部、第二の突起部及び第三の突起部が形成されていない基台の反対面は、凸曲面状に形成されているのが望ましい。
また、本発明の口腔内吸引装置は、前記口腔内吸引装置の前記第一の突起部は、前記筒体の長手方向に最も突出して形成されており、前記第二の突起部及び前記第三の突起部は、前記筒体の長手方向に同一長さで突出して形成されているのが望ましい。
また、本発明の口腔内吸引装置は、前記口腔内吸引装置の前記第一の突起部は、前記筒体の厚み方向に最も突出して形成されており、前記第二の突起部及び前記第三の突起部は、前記筒体の厚み方向に同一長さで突出して形成されているのが望ましい。
また、本発明の口腔内吸引装置の前記吸引口は、前記基台の全幅に形成されるとともに、前記筒体の短手方向における第二の突起部及び第三の突起部と端部から中空部まで円弧状の導入部が形成されているのが望ましい。
また、本発明の口腔内吸引装置は、少なくとも前記第一の突起部の上面には前記吸引口と連通する開口部が形成されているのが望ましい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の口腔内吸引装置は、中空の筒体で前記筒体の先端に吸引口が形成されるとともに、吸引手段により前記吸引口から吸引された唾液が前記筒体内を移動するようにした口腔内吸引装置であって、前記吸引口は軟質材で形成され前記筒体の先端に設けられた基台に形成されるとともに、前記基台の上面には前記筒体の長手方向及び短手方向のそれぞれの断面形状が円弧状且つ前記筒体の長手方向の中心線に対し左右対称に形成された第一の突起部と、前記第一の突起部の両側に配設され前記筒体の短手方向が円弧状且つ左右対称に形成された第二の突起部及び第三の突起部とを備え、前記第一の突起部、前記第二の突起部及び前記第三の突起部の先端縁のそれぞれは平面視円弧状で前記第一の突起部、前記第二の突起部及び前記第三の突起部の前記筒体の短手方向の全幅は前記筒体の幅に比し幅広に形成されていることを特徴とするものであるから、吸込口が形成された基台が肉球のような形となっているので、患者の歯や歯茎への当たりがクッションのようにソフトになり、被使用者が驚いたり、痛がることの無い口腔内吸引装置を提供することができるという効果があり、更に、第一の突起部と、第二の突起部及び第三の突起部は、左右対称に形成されているので口腔内を左側と右側とを同様の操作で操作することができるという効果がある。
又、請求項2のように、口腔内吸引装置の基台は先端側が基端側よりも幅広に形成されるとともに、吸引口は、前記基台の先端縁において幅方向にスリット状に形成されているものは、口の一番奥まで無理なく吸引できるという効果がある。
又、請求項3のように、前記第一の突起部、第二の突起部及び第三の突起部が形成されていない基台の反対面は、凸曲面状に形成されているものは、スプーンのような凸曲面状となっているので、この面を頬の裏側に押し当てながら口腔内を押し拡げて歯科治療などをし易くできるという効果がある。
又、請求項4のように、前記口腔内吸引装置の前記第一の突起部は、前記筒体の長手方向に最も突出して形成されており、前記第二の突起部及び前記第三の突起部は、前記筒体の長手方向に同一長さで突出して形成されているものは、頬の裏側に第一の突起部を当接させるとともに、第二の突起部及び前記第三の突起部を第一の突起部のガイドとして口腔内を滑らかにスライドさせることができ、被使用者が驚いたり、痛がることを確実に防止することができるという効果がある。
又、請求項5のように、前記口腔内吸引装置の前記第一の突起部は、前記筒体の厚み方向に最も突出して形成されており、前記第二の突起部及び前記第三の突起部は、前記筒体の厚み方向に同一長さで突出して形成されているものは、上顎と下顎との噛み合わせ部は奥側に窪んでいるので、その窪んだ形状に対応させることができ、口腔内を滑らかにスライドさせて膵液や残渣を吸込口からスムーズに吸引することができるという効果がある。
又、請求項6のように、前記吸引口は、前記基台の全幅に形成されるとともに、前記筒体の短手方向における第二の突起部及び第三の突起部と端部から中空部まで円弧状の導入部が形成されているものは、吸引口から吸い込まれた膵液や残渣はスムーズに排出されるのであり、導入部よりも先端は導入部よりも幅広に形成されているので、中空部や導入部に比し空気の流速が遅く、被使用者が動かしてくる舌や被使用者の頬の内側を強く吸い込んでしまうことが無く、被使用者が驚いたり、痛がることを更に防止することができるという効果がある。
又、請求項7のように、少なくとも前記第一の突起部の上面には前記吸引口と連通する開口部が形成されているものは、最も高い第一の突起部の上面からも効率よく膵液や残渣を吸引することができるという効果があり、吸引漏れを防止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の口腔内吸引装置の正面図。
図2】同上の本発明の口腔内吸引装置の平面図。
図3】同上の本発明の口腔内吸引装置の側面図。
図4図1に吸入口を図示した正面図。
図5図1におけるX-X断面図。
図6図1におけるY-Y断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図5に基づいて詳説すると、口腔内吸引装置1は、中空の筒体2で筒体2の先端に吸引口3が形成されるとともに、吸引手段Kにより吸引口3から吸引された唾液が筒体2内を移動するようにした口腔内吸引装置であって、吸引口3は軟質材で形成され筒体2の先端に設けられた基台4に形成されるとともに、基台4の上面には筒体2の長手方向及び短手方向のそれぞれの断面形状が円弧状且つ筒体2の長手方向の中心線に対し左右対称に形成された第一の突起部5と、第一の突起部5の両側に配設され筒体2の短手方向が円弧状且つ左右対称に形成された第二の突起部6及び第三の突起部7とを備え、第一の突起部5、第二の突起部6及び第三の突起部7の先端縁は平面視円弧状で筒体2に比し幅広に形成されている。
【0009】
筒体2は、柔軟性と弾力性を有する素材で構成されるのが好ましく、エラストマー、シリコンを選択することができ、先端に形成された吸引口3から吸引手段Kに接続される接続口8まで中空に形成されており、中空部9を膵液や残渣が通って吸引手段Kに吸い込まれるように構成されている。筒体2は、第一の突起部5、第二の突起部6及び第三の突起部7方向に大きく湾曲して形成されており、第一の突起部5、第二の突起部6及び第三の突起部7を口腔内に挿入し易くしている。筒体2を持って口腔内吸引操作を行うため、中空部9の断面積が変動しないように手で把持する箇所は所定の剛性があるのが望ましく、そのために、筒体2が柔軟性と弾力性を有する素材でできている場合は、カバーにより剛性を上げたり、手で把持する箇所は剛性の高い材料で構成することが望ましい。筒体2の端縁は自立できるように平面状に形成されており、使用しない場合は自立させて衛生的に保管できるようにしている。
【0010】
吸引口3は、基台4の全幅に形成されるとともに、図5において破線で示すように、筒体2の短手方向における第二の突起部6及び第三の突起部7の端部から中空部9まで円弧状の導入部10が形成されており、吸引口3から吸い込まれた膵液や残渣はスムーズに中空部9まで排出されるのであり、導入部10よりも先端は導入部10よりも幅広に形成されているので、中空部9や導入部10に比し空気の流速が遅く、被使用者が動かしてくる舌や被使用者の頬の内側を強く吸い込んでしまうことが無く、被使用者が驚いたり、痛がることを更に防止することができるものである。吸引口3は、導入部10よりも先端は導入部10よりも幅広に形成されているので、基台4の厚み方向に撓み易く、第一の突起部5、第二の突起部6及び第三の突起部7は、小さな力で基台4の厚み方向に撓むことになり、被使用者が驚いたり、痛がることを更に防止することができるものである。吸引口3から中空部9へは基台4の厚み方向も吸引口3から吸い込まれた膵液や残渣はスムーズに中空部9まで排出されるように滑らかに形成されている。
【0011】
基台4は、筒体2と一体的に形成されているが、筒体2と材質を変える場合は別体に形成しても構わないものである。
基台4は、先端側が基端側よりも幅広に形成されるとともに、吸引口3は、基台4の先端縁において幅方向にスリット状に形成されているが、吸引手段Kを作動させても風圧の影響を受けない強度を備えている。
基台4の第一の突起部5、第二の突起部6及び第三の突起部7が形成されていない凸曲面部11は、半径が15ミリメートルの凸曲面状に形成されており、口腔内において口腔内吸引装置1を移動させる場合に、抵抗を少なくして小さな力で移動できるようにしている。
基台4は、柔軟性と弾力性を有する素材で構成されるのが好ましく、エラストマー、シリコンを選択することができ、被使用者の舌や頬の内側が当接しても、被使用者が驚いたり、痛がることが無いようにしている。歯茎は柔らかいコラーゲンでできており、高齢になると徐々にコラーゲンが無くなるとともに、歯が無くなると歯茎が硬くなり、第一の突起部5、第二の突起部6及び第三の突起部7にクッション性が無いと痛く感じるものであり、柔らかい第一の突起部5、第二の突起部6及び第三の突起部7が必要となるものである。
【0012】
第一の突起部5は、筒体2の長手方向に最も突出して形成されており、第二の突起部6及び第三の突起部7は、筒体の長手方向に同一長さで突出して形成されている。第一の突起部5は、筒体2厚み方向に最も突出して形成されており、第二の突起部6及び第三の突起部7は、前記筒体の短手方向に同一長さで突出して形成されている。第一の突起部5、第二の突起部6及び第三の突起部7は、基台4と一体的に形成されているが、基台4と材質を変える場合は別体に形成しても構わないものである。第一の突起部5は、第二の突起部6及び第三の突起部7は、柔軟性と弾力性を有する素材で構成されるのが好ましく、エラストマー、シリコンを選択することができ、被使用者の舌や頬の内側が当接しても、被使用者が驚いたり、痛がることが無いようにしている。
【0013】
第一の突起部5の上面には吸引口3と連通する開口部12aが形成されている。第二の突起部6及び第三の突起部7の上面にも吸引口3と連通する開口部12b、12cが形成されているが、吸引口3からの吸い込み力の減少を考慮して第一の突起部5の上面にのみ開口部12aが形成されていても構わない。開口部12a、12b、12cは、先端側が幅広の雫形に形成されている。
【0014】
凸曲面部11は、吸引口3、開口部12a、12b、12cにより口腔内の狭い所まで吸引するために、動かす度に頬の内側を優しく刺激し、血流を良好にすることも期待できるものである。
【0015】
凹溝13は、第一の突起部5と第二の突起部6との間及び第一の突起部5と第三の突起部7突起との間にはそれぞれの突起部が少しでも撓み易くするために形成されている。
【0016】
吸引手段Kは、別体で設けられた電動で操作されるものであっても良く、把持部内に内蔵されているものでも構わない。
【0017】
次に、各突起部と使用状態との説明をする。痰や膵液、食べ物残渣は口腔内の最奥や頬粘膜と上下歯茎の間に残りやすい。それらを、患者に口を大きく開けさせなくても滑らすように吸引出来るように、口腔内に添った緩いカーブを凸曲面部11につけ、且つ、平べったく扇状に吸引口がある形にして吸引面積を拡大している。
上顎と下顎を閉じたときに上歯と下歯とで構成される凹部に第一の突起部5を位置させ、顔の正面から見て顔の右側においては上歯茎に第三の突起部7を位置させ、顔の左側においては上歯茎に第二の突起部6を位置させ、顔の正面から見て顔の右側においては下歯茎に第二の突起部6を位置させ、顔の左側においては下歯茎に第三の突起部7を位置させて使用するようになっており、歯茎の衝撃を軽くするためのクッション代わりになるものである。
顔の正面は口腔内吸引装置1を立てて使用することもできるものであり、この時、第一の突起部5の開口部12aから痰や膵液、食べ物残渣を吸引することができるものである。この時、凸曲面部11は、上唇及び下唇の内面に柔らかく当接して滑らかに摺動させることができるものである。
上歯と下歯の裏面側の掃除は、上歯と下歯の表面側を掃除している状態から第一の突起部5、第二の突起部6、第三の突起部7が上歯と下歯の裏面側に当接するように手首を回すだけで行うことができるものである。
口腔内の最奥や細かい箇所まで届くように第一の突起部5を長くしており、第一の突起部5の先端に形成された吸引口3から痰や膵液、食べ物残渣を効率良く、吸引することができるものである。
【0018】
本発明に係る口腔内吸引装置は、上記詳説した本実施形態に限定されない。例えば、第一の突起部、第二の突起部、第三の突起部の形状は本実施形態の形状に限定されず、洋々な形状を採用できるものである。
また、第一の突起部、第二の突起部、第三の突起部の大きさは男性、女性、老人、子供など使用者の体格に応じて大きさを変えるようにするのが望ましい。
【符号の説明】
【0019】
1 口腔内吸引装置
2 筒体
3 吸引口
4 基台
5 第一の突起部
6 第二の突起部
7 第三の突起部
図1
図2
図3
図4
図5
図6