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特開2023-169115混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置、マイクロプロセッサおよび混合駆動方法
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  • 特開-混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置、マイクロプロセッサおよび混合駆動方法 図1
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  • 特開-混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置、マイクロプロセッサおよび混合駆動方法 図3
  • 特開-混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置、マイクロプロセッサおよび混合駆動方法 図4A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023169115
(43)【公開日】2023-11-29
(54)【発明の名称】混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置、マイクロプロセッサおよび混合駆動方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/36 20060101AFI20231121BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20231121BHJP
   G02F 1/133 20060101ALI20231121BHJP
【FI】
G09G3/36
G09G3/20 642E
G09G3/20 621K
G09G3/20 631V
G09G3/20 612U
G09G3/20 641A
G09G3/20 641K
G02F1/133 560
G02F1/133 545
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076151
(22)【出願日】2023-05-02
(31)【優先権主張番号】111118188
(32)【優先日】2022-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】522436558
【氏名又は名称】アイリス オプトロニクス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】IRIS OPTRONICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】3F.-3, No. 160, Sec. 1, Guiren 13th Rd., Guiren Dist., Tainan City 711010, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】110003487
【氏名又は名称】弁理士法人東海特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン,シェン-ヤオ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ウ-チャン
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ,チャン-ハン
(72)【発明者】
【氏名】リャオ,チ-チャン
【テーマコード(参考)】
2H193
5C006
5C080
【Fターム(参考)】
2H193ZA21
2H193ZD11
2H193ZD23
2H193ZD26
2H193ZE18
2H193ZQ17
5C006AA15
5C006AA17
5C006AA22
5C006AF13
5C006AF45
5C006BA11
5C006FA04
5C006FA54
5C080AA10
5C080CC03
5C080EE29
5C080FF10
5C080JJ01
5C080JJ02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置、マイクロプロセッサおよび混合駆動方法に関する。
【解決手段】コレステリック液晶表示装置30は、表示パネルおよびマイクロプロセッサ34を備え、表示パネル32に表示される画面に対してグレースケールのしきい値が設定され、マイクロプロセッサ34は、まずグレースケールのしきい値を超えた数値を、明状態の色で表示するグレースケール値に変更し、次にDDS駆動モードで表示パネル32を駆動して画面を表示し、さらにマイクロプロセッサ34はPWM駆動モードで表示パネル32を駆動する。これにより、画面の階調およびコントラストの表示効果を大幅に向上させることができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
階調およびコントラストの表示効果を向上させる混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置であって、
共通の画面を表示する複数の表示ユニットを含み、前記画面には、各表示ユニットに対応するグレースケール値を持たせるように、所定のグレースケール深度が設定され、前記グレースケール深度にしきい値が設定される表示パネルと、
まずは前記画面の複数の表示ユニットに表示されるグレースケール値を予めに用意し、前記グレースケールしきい値を超えた数値を明状態の色で表示するグレースケール値に変更し、次にDDS駆動モードで前記表示パネルを駆動して前記画面を表示し、さらにPWM駆動モードでグレースケール深度の範囲に基づいて前記表示パネルを駆動して前記画面を表示し、前記画面の階調およびコントラストの表示効果を向上させるマイクロプロセッサと、を備えることを特徴とするコレステリック液晶表示装置。
【請求項2】
前記画面の表示ユニットは、それぞれ対応するグレースケール値を持つR、G、Bの三原色を有する、請求項1に記載のコレステリック液晶表示装置。
【請求項3】
前記マイクロプロセッサは、タイミングコントローラ(Timing Controller、TCON)である、請求項1に記載のコレステリック液晶表示装置。
【請求項4】
前記画面の所定のグレースケール深度範囲は0~255のグレースケール値であり、前記グレースケールしきい値は16であり、前記明状態の色のグレースケール値は240以上である、請求項1に記載のコレステリック液晶表示装置。
【請求項5】
コレステリック液晶表示装置の階調およびコントラストの表示効果を向上させるため、前記画面には各表示ユニットに対応するグレースケール値を持たせるように、所定のグレースケール深度が設定される混合駆動方式のマイクロプロセッサであって
前記グレースケール深度にグレースケールしいき値を設定し、DDSで画面の複数の表示ユニットに用意された表示する直前のグレースケール値のうち、前記しいき値を超えた数値を明状態の色で表示するグレースケール値に変更し、次にDDS駆動モードで前記表示パネルを駆動して前記画面を表示するDDS駆動モジュールと、
前記DDS駆動モジュールによって前記画面内のグレースケール値が前記グレースケールしいき値を超えた表示ユニットを明状態の色表示に変更したあと、PWM駆動モードでグレースケール深度の範囲に基づいて前記表示パネルを駆動して前記画面を表示し、前記画面の階調およびコントラストの表示効果を向上させるPWM駆動モジュールと、を備え
まずは前記画面の複数の表示ユニットに表示されるグレースケール値を予めに用意し、前記DDS駆動モジュールが前記グレースケールしきい値を超えた数値を明状態の色で表示するグレースケール値に変更し、次にDDS駆動モードで前記表示パネルを駆動して前記画面を表示し、さらに前記PWM駆動モジュールがPWM駆動モードでグレースケール深度の範囲に基づいて前記表示パネルを駆動して前記画面を表示し、前記画面の階調およびコントラストの表示効果を向上させることを特徴とするマイクロプロセッサ。
【請求項6】
前記マイクロプロセッサは、タイミングコントローラ(Timing Controller、TCON)である、請求項5に記載のマイクロプロセッサ。
【請求項7】
前記画面の所定のグレースケール深度範囲は0~255のグレースケール値であり、前記グレースケールしきい値は16であり、前記明状態の色のグレースケール値は240以上である、請求項5に記載のマイクロプロセッサ。
【請求項8】
コレステリック液晶表示装置を駆動し、表示パネルの画面の階調およびコントラストの表示効果を向上し、前記画面には各表示ユニットに対応するグレースケール値を持たせるように、所定のグレースケール深度が設定され、所定のグレースケール深度にグレースケールしいき値を設定する混合駆動方法であって、
まずは前記画面の複数の表示ユニットに表示されるグレースケール値を予めに用意し、前記DDS駆動モジュールが前記グレースケールしきい値を超えた数値を明状態の色で表示するグレースケール値に変更するステップと、
次にDDS駆動モードで前記表示パネルを駆動して前記画面を表示するステップと、
さらに前記PWM駆動モジュールがPWM駆動モードでグレースケール深度の範囲に基づいて前記表示パネルを駆動して前記画面を表示するステップと、を有し、
前記画面の階調およびコントラストの表示効果を向上させることを特徴とする混合駆動方法。
【請求項9】
前記画面の所定のグレースケール深度範囲は0~255のグレースケール値であり、前記グレースケールしきい値は16であり、前記明状態の色のグレースケール値は240以上である、請求項8に記載の混合駆動方法。
【請求項10】
前記DDS駆動モードとPWM駆動モードとの駆動時間比は1:4である、請求項8に記載の混合駆動方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置、マイクロプロセッサおよび混合駆動方法に関し、特にDDS駆動モードおよびPWM駆動モードの混合駆動方式で画面を表示するコレステリック液晶表示装置、マイクロプロセッサおよび混合駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コレステリック液晶表示装置(Cholesteric Liquid Crystal Display、Ch-LCD)は、双安定性を持ち、電力を消費せずに表示内容を維持できるため、温度センサーの表示装置や電子書籍、電子ペーパー、電子ホワイトボードなどの製品によく使われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
コレステリック液晶表示装置の画面表示部分は表示パネルと呼ばれ、表示パネルは共通の画面を表示する複数の表示ユニットを含み、DDS駆動モードおよびPWM駆動モードで表示パネルを駆動して画面を表示する。
【0004】
PWM駆動モードの特性は、画面のコントラスト表示効果が悪く、階調の表示効果が良い。これは暗状態の色を表示するときの反射効果が悪いため、一般的な反射率は6%である。PWM駆動モードのグレースケール深度が高く、一般的には16階調で表される。DDS駆動モードの特性は、画面のコントラスト表示効果が良く、階調の表示効果が理想的ではない。これは暗状態の色を表示するときの反射率が低く抑えるため、一般的には4.5%である。DDS駆動モードのグレースケール深度が低く、一般的には4~8階調にしかで表されない。
【0005】
図1図2を参照すると、図1は従来技術における標準の画面表示概略図であり、図2は従来技術におけるPWM駆動モードの画面表示概略図である。高い階調の画面を表示するために、PWM駆動モードを駆動モードとして採用するのが一般的であるが、図1に示す標準の画面表示を目標として、直接PWM駆動モードを使用して画面を表示する結果が図2に示すように、本来はより高いグレースケール深度表現を得たいけど、結果暗状態の色部分の表示が不十分な暗さになって、図2の右半分の曇る状態のように、画面のコントラスト効果が悪くなる欠点がある。
【0006】
したがって、コレステリック液晶表示装置の画面のコントラストおよび階調表現が両立しにくい問題を解決するために、本発明の主な目的は、混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置、マイクロプロセッサおよび混合駆動方法を提供し、理想的な技術で上記の問題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置、マイクロプロセッサおよび混合駆動方法を提供し、DDS駆動モードおよびPWM駆動モードを混合駆動して画面を表示することによって、画面の階調およびコントラストの表示効果を大幅に向上させる。
【0008】
本発明は、階調およびコントラストの表示効果を向上させる混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置に関し、コレステリック液晶表示装置は、表示パネルと、マイクロプロセッサとを備える。
【0009】
表示パネルは、共通の画面を表示する複数の表示ユニットを含み、前記画面には、各表示ユニットに対応するグレースケール値を持たせるように、所定のグレースケール深度が設定される。また前記グレースケール深度には、しきい値を予め設定する必要がある。
【0010】
マイクロプロセッサは、タイミングコントローラ(Timing Controller、TCON)であってもよい。またマイクロプロセッサは、まず、画面の複数の表示ユニットに表示されるグレースケール値を予めに用意し、グレースケールしきい値を超えた数値を明状態の色で表示するグレースケール値に変更し、次にDDS駆動モードで表示パネルを駆動して画面を表示し、さらにPWM駆動モードでグレースケール深度の範囲に基づいて表示パネルを駆動して画面を表示する。これにより、画面の階調およびコントラストの表示効果を大幅に向上させることができる。
【0011】
前述したコレステリック液晶表示装置のように、前記画面の所定のグレースケール深度範囲は0~255のグレースケール値であり、前記グレースケールしきい値は16に設定することができ、前記明状態の色のグレースケール値は240以上に設定することができる。
【0012】
さらに、画面の表示ユニットは、それぞれ対応するグレースケール値を持つR、G、Bの三原色を有してもよい。
【0013】
本発明は、コレステリック液晶表示装置のほかに、コレステリック液晶表示装置に用いる混合駆動方式のマイクロプロセッサでもある。マイクロプロセッサは、コレステリック液晶表示装置の画面の階調およびコントラストの表示効果を向上させることができ、前記画面は、各表示ユニットに対応するグレースケール値を持たせるように、所定のグレースケール深度を有し、マイクロプロセッサはDDS駆動モジュールおよびPWM駆動モジュールを含む。
【0014】
前記グレースケール深度範囲のグレースケール値には、グレースケールしきい値を予め設定する必要があり、まず、DDS駆動モジュールは画面の複数の表示ユニットが表示しようとするグレースケール値の中で、前記グレースケールしきい値を超えた数値を明状態の色で表示するグレースケール値に変更し、次にDDS駆動モードで前記表示パネルを駆動して前記画面を表示する。
【0015】
DDS駆動モジュールが画面中のグレースケール値しきい値を超えた表示ユニットを明状態の色表示に変更したあと、次にPWM駆動モジュールはPWM駆動モードでグレースケール深度の範囲に基づいて表示パネルを駆動して画面を表示する。DDS駆動モジュールで駆動したあと、PWM駆動モジュールで駆動すると、表示された画面の階調およびコントラストが向上し、全体的な表示効果が改善される。
【0016】
前述したマイクロプロセッサのように、マイクロプロセッサは、タイミングコントローラ(Timing Controller、TCON)であってもよい。
【0017】
さらに説明すると、前述したマイクロプロセッサのように、前記画面の所定のグレースケール深度範囲は0~255のグレースケール値であり、前記グレースケールしきい値は16に設定することができ、前記明状態の色のグレースケール値は240以上に設定することができる。
【0018】
本発明は、混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置およびマイクロプロセッサのほかに、混合駆動方法でもある。混合駆動方法は、コレステリック液晶表示装置を駆動し、表示パネルの画面の階調およびコントラストの表示効果を向上させ、前記画面は、各表示ユニットに対応するグレースケール値を持たせるように、所定のグレースケール深度を有し、前記グレースケール深度にしきい値を予め設定する必要がある。前記混合駆動方法は以下のステップを含む。
【0019】
まず、画面の複数の表示ユニットが表示しようとするグレースケール値の中で、前記グレースケールしきい値を超えた数値を明状態の色で表示するグレースケール値に変更する。
【0020】
次に、DDS駆動モードで表示パネルを駆動して画面を表示する。
【0021】
さらに、PWM駆動モードでグレースケール深度の範囲に基づいて表示パネルを駆動して前記画面を表示する。
【0022】
このように、明状態の色補正を行ったあと、先にDDS駆動モードで表示し、次にPWM駆動モードで表示する画面の階調およびコントラストは大幅に向上し、画面全体の表示効果が改善される。
【0023】
補足すると、前述した混合駆動方法のように、前記画面の所定のグレースケール深度範囲は0~255のグレースケール値であり、前記グレースケールしきい値は16に設定することができ、前記明状態の色のグレースケール値は240以上に設定することができる。
【0024】
さらに説明すると、DDS駆動モードとPWM駆動モードとの駆動時間比は1:4が好ましく、画面の表示効果は理想的である。
【0025】
したがって、本発明が提供する混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置、マイクロプロセッサおよび混合駆動方法は、例えば、タイミングコントローラなどのマイクロプロセッサを用いて、表示パネルを制御して画面を表示し、グレースケールしきい値を予め設定し、DDS駆動モードおよびPWM駆動モードを順次に混合駆動し、またDDS駆動モードで駆動したあとに明状態の色補正を行う。これにより、画面の階調およびコントラストの表示効果が大幅に向上させることができる。
【0026】
本発明の利点および精神については、以下の詳細な説明および図面によってさらに理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】は、従来技術における標準の画面表示概略図である。
図2】は、従来技術におけるPWM駆動モードの画面表示概略図である。
図3】は、本発明の混合駆動方式コレステリック液晶表示装置の機能素子の概略図である。
図4A】は、本発明のDDS駆動モードで駆動して画面を表示する概略図である。
図4B】は、本発明のDDS駆動モードのあとにPWM駆動モードで駆動して画面を表示する概略図である。
図5】は、本発明の混合駆動方式マイクロプロセッサの機能モジュールの概略図である。
図6】は、本発明の混合駆動方法のフローチャートである。
図7】は、本発明の違う駆動時間比の画面表示効果の比較図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置、マイクロプロセッサおよび混合駆動方法に関し、DDS駆動モードおよびPWM駆動モードを順次に混合駆動することによって、画面の階調およびコントラストの表示効果を大幅に向上させることができる。図3に参照する。図3は、本発明の混合駆動方式コレステリック液晶表示装置の機能素子の概略図である。本発明は、階調およびコントラストの表示効果を向上させる混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置30に関し、コレステリック液晶表示装置30は、表示パネル32と、マイクロプロセッサ34を含む。
【0029】
表示パネル32は、共通の画面を表示する複数の表示ユニット(図示せず)を含み、前記画面は、各表示ユニットが対応するグレースケール値を持たせるように、所定のグレースケール深度を有し、前記グレースケール深度範囲内に特定のしきい値を設定する必要がある。また、前記画面の所定のグレースケール深度範囲は、0~255のグレースケール値であり、0~255のグレースケール値範囲は一般的なグレースケール深度範囲の定義であり、グレースケール値が高いほど明るくに表示され、グレースケール値が255の場合はほぼ明るい白色になり、グレースケール値が低いほど暗くに表示され、グレースケール値が0の場合はほぼ暗い黒色になる。発明者が実験を繰り返す結果によると、前記グレースケールしきい値は16を採用することで、理想的な表示効果が得られ、試験結果および証拠は後の図式に示す。
【0030】
画面を表示するために表示パネル32を駆動し始めると、マイクロプロセッサ34は、まず、画面の複数の表示ユニットが表示しようとするグレースケール値の中で、グレースケールしきい値を超えた数値を明状態の色で表示するグレースケール値に変更し、次に、DDS駆動モードで表示パネル32を駆動して画面を表示する。前記明状態の色のグレースケール値は240以上、あるいは直接255を採用することができる。つまり、ほぼ明るい白色で表示される。
【0031】
次に、マイクロプロセッサ34は、PWM駆動モードでグレースケール深度の範囲に基づいて表示パネルを駆動して画面を表示する。すなわち、0~255のグレースケール深度範囲内に表示しようとする特定のグレースケール値を表示する。このように、グレースケールしきい値を超えた数値を明状態の色で表示するグレースケール値に変更し、次にDDS駆動モードで画面を表示し、さらにPWM駆動モードで画面を表示することで、画面の階調およびコントラストの表示効果を大幅に向上させることができる。また、上記のマイクロプロセッサ34は、タイミングコントローラ(Timing Controller、TCON)を採用することができる。
【0032】
さらに、前述したコレステリック液晶表示装置30のように、前記画面の表示ユニットは、純黒、灰、白の表示モードであってもよく、またはR、G、Bの三原色の表示モードであってもよい。純黒、灰、白の表示モードのグレースケール深度範囲は0~255のグレースケール値であり、R、G、Bの三原色の表示モードはR、G、Bの三原色がそれぞれグレースケール深度範囲0~255に対応するグレースケール値を有する。
【0033】
前述した内容に合わせて図4Aを参照する。図4Aは、本発明のDDS駆動モードで駆動して画面を表示する概略図である。前述した実施形態によると、マイクロプロセッサ34は、まず、画面内のグレースケール値が16というグレースケールしきい値を超えた表示ユニットのグレースケール値を240以上の明状態の色に変更して表示させ、あるいは直接グレースケール値を255の明状態の色に変更して表示させる。図4Aに示すように、画面の中央および左半分はいずれもデフォルトのグレースケール値が16というグレースケールしきい値を超えたため、グレースケール値255の明状態の色に変更して表示される。画面の右半分のグレースケール値は16というグレースケールしきい値より低いため、元のグレースケール値の表示状態がそのまま残る。これにより、画面全体の表示は図示のようになる。
【0034】
次に、図4Aに合わせてさらに図4Bに参照する。図4Bは、本発明のDDS駆動モードのあとにPWM駆動モードで駆動して画面を表示する概略図である。図4Aの画面におけるグレースケール値が16というグレースケールしきい値を超えた表示ユニットのグレースケール値を240以上の明状態の色に変更して表示させたあと、さらにPWM駆動モードで表示パネル32を駆動して画面を表示させる。その結果は図4Bに示すように、画面の階調表示がより完全になるだけでなく、コントラスト効果も大幅に改善され、図2に示された欠陥が回避される。
【0035】
図5に参照する。図5は、本発明の混合駆動方式マイクロプロセッサの機能モジュールの概略図である。本発明は、コレステリック液晶表示装置30のほかに、コレステリック液晶表示装置30における表示パネル32の階調およびコントラストの表示効果を向上させる混合駆動方式のマイクロプロセッサ34でもある。マイクロプロセッサ34は、タイミングコントローラを採用してもよい。本実施形態のマイクロプロセッサ34は、DDS駆動モジュール42と、PWM駆動モジュール44とをさらに含む。
【0036】
前記画面は、各表示ユニットに対応するグレースケール値を持たせるように、所定のグレースケール深度を有し、グレースケール深度範囲は、例えば0~255のグレースケール値である。0~255のグレースケール値範囲は一般的なグレースケール深度範囲の定義であり、グレースケール値が高いほど明るくに表示され、グレースケール値が255の場合はほぼ明るい白色になり、グレースケール値が低いほど暗くに表示され、グレースケール値が0の場合はほぼ暗い黒色になる。
【0037】
まず、前記グレースケール深度範囲のグレースケール値には、グレースケールしきい値を予め設定する必要があり、DDS駆動モジュール42は画面の複数の表示ユニットが表示しようとするグレースケール値の中で、前記グレースケールしきい値を超えた数値を明状態の色で表示するグレースケール値に変更し、次にDDS駆動モードで表示パネル32を駆動して画面を表示する。発明者が実験を繰り返す結果によると、前記グレースケールしきい値は16を採用することができ、前記明状態の色のグレースケール値は240以上、あるいは直接255を採用することができる。
【0038】
DDS駆動モジュール42が画面中のグレースケール値しきい値を超えた表示ユニットを明状態の色表示に変更したあと、次にPWM駆動モジュールはPWM駆動モードでグレースケール深度の範囲に基づいて表示パネル32を駆動して画面を表示する。すなわち、0~255のグレースケール深度範囲内に表示しようとする特定のグレースケール値を表示する。このように、グレースケールしきい値を超えた数値を明状態の色で表示するグレースケール値に変更し、次にDDS駆動モードで画面を表示し、さらにPWM駆動モードで画面を表示することで、画面の階調およびコントラストの表示効果を大幅に向上させることができる。
【0039】
前述したマイクロプロセッサ34のように、前記画面の表示ユニットは、純黒、灰、白の表示モードであってもよく、またはR、G、Bの三原色の表示モードであってもよい。純黒、灰、白の表示モードのグレースケール深度範囲は0~255のグレースケール値であり、R、G、Bの三原色の表示モードはR、G、Bの三原色がそれぞれグレースケール深度範囲0~255に対応するグレースケール値を有する。
【0040】
図6に参照する。図6は、本発明の混合駆動方法のフローチャートである。本発明は、前述した混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置30、または混合駆動方式のマイクロプロセッサ34のほかに、コレステリック液晶表示装置30における表示パネル32の階調およびコントラストの表示効果を向上させ、あるいはマイクロプロセッサ34用いて表示パネル32の階調およびコントラストの表示効果を向上させる混合駆動方法であってもよい。
【0041】
前記画面は、各表示ユニットに対応するグレースケール値を持たせるように、所定のグレースケール深度を有し、前記グレースケール深度に特定のグレースケールしきい値を予め設定する。前記混合駆動方法は以下のステップを含む。
【0042】
第1ステップ(S01):まず、画面の複数の表示ユニットが表示しようとするグレースケール値の中で、グレースケールしきい値を超えた数値を明状態の色で表示するグレースケール値に変更する。
【0043】
第2ステップ(S02):DDS駆動モードで表示パネル32を駆動して画面を表示する。前述したように、マイクロプロセッサ34を用いて表示パネル32を駆動してもよく、一般的に、マイクロプロセッサ34は、グレースケール値を明状態の色表示に変更し、DDS駆動モードで表示パネル32を駆動する前に、画面をリセット(reset)する動作があるので、画面をリセットするステップを用意する必要がない。画面の表示結果は図4Aに示すようになる。
【0044】
第3ステップ(S03):さらに、PWM駆動モードでグレースケール深度の範囲に基づいて表示パネル32を駆動して画面を表示する。画面の表示結果は図4Bに示すようになる。
【0045】
このように、グレースケールしきい値を超えた数値を明状態の色で表示するグレースケール値に変更し、次にDDS駆動モードで画面を表示し、さらにPWM駆動モードで画面を表示することで、画面の階調およびコントラストの表示効果を大幅に向上させることができる。
【0046】
前記混合駆動方法は、前述した混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置30、または前述した混合駆動方式のマイクロプロセッサ34によって駆動することができ、マイクロプロセッサ34はタイミングコントローラであってもよい。
【0047】
前述した混合駆動方法のように、前記画面は、純黒、灰、白の表示モードであってもよく、またはR、G、Bの三原色の表示モードであってもよい。純黒、灰、白の表示モードのグレースケール深度範囲は0~255のグレースケール値であり、R、G、Bの三原色の表示モードはR、G、Bの三原色がそれぞれグレースケール深度範囲0~255に対応するグレースケール値を有する。
【0048】
前述した実施形態の混合駆動方法のフローチャートにおいて、前記画面の所定のグレースケール深度範囲は、0~255のグレースケール値であってもよく、0~255のグレースケール値範囲は一般的なグレースケール深度範囲の定義であり、グレースケール値が高いほど明るくに表示され、グレースケール値が255の場合はほぼ明るい白色になり、グレースケール値が低いほど暗くに表示され、グレースケール値が0の場合はほぼ暗い黒色になる。発明者が実験を繰り返す結果によると、前記グレースケールしきい値は16を採用することができ、前記明状態の色のグレースケール値は240以上、あるいは直接255を採用することができる。
【0049】
図7に参照する。図7は、本発明の違う駆動時間比の画面表示効果の比較図である。前述した混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置30、マイクロプロセッサ34、または混合駆動方法のように、前記DDS駆動モードとPWM駆動モードとの駆動時間比は1:4であってもよく、実験で確認するとこの駆動時間比の表示効果が好ましい。
【0050】
図7の上部画面は、DDS駆動モードとPWM駆動モードとの駆動時間比が1:4で得られた表示画面であり、図7の下部画面は、DDS駆動モードとPWM駆動モードとの駆動時間比が1:8で得られた表示画面である。上部画面の表示効果は下部画面よりも明らかに優れており、階調およびコントラストもより完璧である。
【0051】
したがって、本発明が提供する混合駆動方式のコレステリック液晶表示装置30、マイクロプロセッサ34および混合駆動方法は、例えば、タイミングコントローラなどのマイクロプロセッサ34を用いて、表示パネル32を制御して画面を表示し、グレースケールしきい値を予め設定し、DDS駆動モードおよびPWM駆動モードを順次に混合駆動し、またDDS駆動モードで駆動したあとに明状態の色補正を行う。これにより、画面の階調およびコントラストの表示効果が大幅に向上させることができる。
【0052】
以上の好ましい実施形態の詳細な説明は、本発明の範囲を上述の好ましい実施形態に限定するのではなく、本発明の特徴と精神をより明確に記述することを意図している。その目的は、様々な変更および同等の構成を本発明の請求の範囲内に含まれることにある。
【符号の説明】
【0053】
30:コレステリック液晶表示装置
32:表示パネル
34:マイクロプロセッサ
42:DDS駆動モジュール
44:PWM駆動モジュール

図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7