(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023169178
(43)【公開日】2023-11-29
(54)【発明の名称】集積コンデンサフィルタおよびバリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタ
(51)【国際特許分類】
H01G 4/40 20060101AFI20231121BHJP
H01G 4/38 20060101ALI20231121BHJP
H01G 4/30 20060101ALI20231121BHJP
H01C 7/10 20060101ALI20231121BHJP
【FI】
H01G4/40 304
H01G4/38 B
H01G4/30 201C
H01G4/30 201H
H01G4/30 513
H01C7/10
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023138053
(22)【出願日】2023-08-28
(62)【分割の表示】P 2019542497の分割
【原出願日】2018-02-05
(31)【優先権主張番号】62/455,076
(32)【優先日】2017-02-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500047848
【氏名又は名称】キョーセラ・エイブイエックス・コンポーネンツ・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100119426
【弁理士】
【氏名又は名称】小見山 泰明
(72)【発明者】
【氏名】カーク,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ベロリーニ,マリアンヌ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】改良された小型化ならびに増大した機能および/または動作特性をもたらす3つ以上の容量素子を有する集積多端子多層セラミックデバイス及びそれをを提供する方法を提供する。
【解決手段】3つ以上の容量素子を備えた多端子多層デバイスにおいて、容量素子のうちの2つ(654、656)は直列であり、第3の容量素子658は並列であってもよい。該デバイスは、オーバーモールドされた3リード線(648、650、652)コンポーネントとしてパッケージングされてもよく、あるいはSMD(表面実装デバイス)として実装されてもよく、リード線付きコンポーネントのスタック配置における個別のバリスタ660と組み合わされてもよい。
【選択図】
図6B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の容量素子を有する多端子多層セラミックデバイスであって、
集積容量構造を形成するための電極層を含む協働する複数の層を有するボディと、
2つのそれぞれのコンデンサの分割フィードスルー型構造を形成する前記電極層の第1の領域と、
多層セラミックコンデンサのオーバラップ型構造を形成する前記電極層の第2の領域と、
前記ボディの外部の、反対の極性を有する第1の対の終端部と、
前記ボディの外部の、同じ極性を有する第2の対の終端部と
を備え、
前記第1の対の終端部が前記第2の領域コンデンサと直列接続であり、前記第1の対の終端部、および前記第2の対の終端部のうちの少なくとも一方が、前記第1の領域の前記2つのそれぞれのコンデンサとそれぞれ並列接続であり、したがって複数の容量素子が単一のパッケージデバイスに集積される、多端子多層セラミックデバイス。
【請求項2】
前記電極層の前記第1の領域が、前記第2の対の終端部とそれぞれ接触するそれぞれの前面延在エッジおよび背面延在エッジを有する概ね十字形の層の互いに反対側に位置し、前記第1の対の終端部とそれぞれ接触する側面延在エッジを有する少なくとも一対の層を備える、請求項1に記載の多端子多層セラミックデバイス。
【請求項3】
前記電極層の前記第2の領域が、オーバラップ構成で少なくとも対にされた交互層を備え、前記交互層のそれぞれの延在部分が前記第1の対の終端部のそれぞれと接触する、請求項1に記載の多端子多層セラミックデバイス。
【請求項4】
前記第1の領域の前記2つのそれぞれのコンデンサが互いに直列であり、いずれも前記第2の領域の前記多層セラミックコンデンサと並列である、請求項1に記載の多端子多層セラミックデバイス。
【請求項5】
前記第1の対の終端部および第2の対の終端部が、前記ボディのそれぞれの反対側の対の側面に配置され、前記デバイスのための表面実装デバイス(SMD)構成を形成するために、それぞれそこから前記ボディの指定された底面に巻き付く、請求項1に記載の多端子多層セラミックデバイス。
【請求項6】
前記第1の対の終端部にそれぞれ取り付けられた第1のリード線および第2のリード線、および前記第2の対の終端部のうちの少なくとも一方に取り付けられた第3のリード線をさらに含む、請求項1に記載の多端子多層セラミックデバイス。
【請求項7】
2つのそれぞれの追加コンデンサの分割フィードスルー型構造を形成する前記電極層の第3の領域
をさらに備え、
前記第1の対の終端部、および前記第2の対の終端部のうちの少なくとも一方が、前記第3の領域の前記2つのそれぞれの追加コンデンサとそれぞれ並列接続である、請求項1に記載の多端子多層セラミックデバイス。
【請求項8】
前記電極層の前記第2の領域が前記電極層の前記第1の領域と第3の領域の間に存在する、請求項1に記載の多端子多層セラミックデバイス。
【請求項9】
前記ボディが、一対の比較的細長い側面および一対の比較的より短い側面を有し、
前記第1の対の終端部がそれぞれ前記対の比較的細長い側面に存在し、
前記第2の対の終端部がそれぞれ前記対の比較的より短い側面に存在する、
請求項1に記載の多端子多層セラミックデバイス。
【請求項10】
前記第1の層の前記対の層が、それぞれ、前記第1の層の前記概ね十字形の層との異なるオーバラップ面積を有し、したがって前記第1の領域の前記それぞれのコンデンサに対して異なるキャパシタンス値をもたらす、請求項2に記載の多端子多層セラミックデバイス。
【請求項11】
2つのそれぞれの追加コンデンサの分割フィードスルー型構造を形成する前記電極層の第3の領域であって、前記第2の対の終端部とそれぞれ接触するそれぞれの前面延在エッジおよび背面延在エッジを有し、前記第1の対の終端部とそれぞれ接触する側面延在エッジを有する少なくとも一対の層を備える第3の領域
をさらに備え、
前記第3の層の前記対の層が、それぞれ、前記第3の層の前記概ね十字形の層との異なるオーバラップ面積を有し、したがって前記第3の領域の前記それぞれの追加コンデンサに対して異なるキャパシタンス値をもたらす、請求項10に記載の多端子多層セラミックデバイス。
【請求項12】
前記第2の領域の前記電極層が、比較的大きいキャパシタンス値オーバラップ型多層セラミックコンデンサを形成するための比較的広い面積を含む、請求項1に記載の多端子多層セラミックデバイス。
【請求項13】
一対の外部終端部を有する離散バリスタが前記デバイスに対して積み重ねられ、前記第1のリード線および第2のリード線がそれぞれ前記バリスタの前記対の外部終端部に取り付けられ、したがって前記デバイスおよび前記離散バリスタが並列に接続される、請求項6に記載の多端子多層セラミックデバイス。
【請求項14】
バリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタであって、
複数の容量素子を有する離散多端子多層セラミックコンデンサデバイスであって、
集積容量構造を形成することになる電極層を含む協働する複数の層を有するボディと、
前記ボディの外部の、反対の極性を有する第1の対のコンデンサデバイス終端部と、
前記ボディの外部の、同じ極性を有する第2の対のコンデンサデバイス終端部と、
2つのそれぞれのコンデンサを形成する前記電極層の第1の領域と、
前記第1の対の終端部の間に直列接続で受け取られる多層セラミックコンデンサを形成する前記電極層の第2の領域とを備える、離散多端子多層セラミックコンデンサデバイスと、
ボディを備える離散バリスタであって、前記バリスタボディの外部に反対の極性を有する一対のバリスタ終端部を有する離散バリスタと、
それぞれ前記第1の対のコンデンサデバイス終端部および前記一対のバリスタ終端部に取り付けられた第1のリード線および第2のリード線と、
前記第2の対のコンデンサデバイス終端部のうちの少なくとも一方に取り付けられた第3のリード線と
を備える集積コンデンサフィルタ。
【請求項15】
前記第1の対のコンデンサデバイス終端部、および前記第2の対のコンデンサデバイス終端部のうちの少なくとも一方が前記第1の領域の前記2つのそれぞれのコンデンサとそれぞれ並列接続である、請求項14に記載のバリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタ。
【請求項16】
前記電極層の前記第1の領域が前記2つのそれぞれのコンデンサの分割フィードスルー型構造を形成し、
前記電極層の前記第2の領域が前記多層セラミックコンデンサのオーバラップ型構造を形成する、請求項14に記載のバリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタ。
【請求項17】
複数の容量素子を有する多端子多層セラミックデバイスを提供するための方法であって、
集積容量構造を形成するために使用される電極層を含む協働する複数の層を有するボディを提供するステップと、
前記電極層の指定された第1の領域に2つのそれぞれのコンデンサの分割フィードスルー型構造を形成するステップと、
前記電極層の指定された第2の領域に多層セラミックコンデンサのオーバラップ型構造を形成するステップと、
前記ボディの一対のそれぞれの反対側の面の外部に第1の対の終端部を加えるステップであって、前記第2の領域コンデンサが前記第1の対の終端部の間に直列に接続される、加えるステップと、
前記ボディの別の対のそれぞれの反対側の面の少なくとも一部の外部に、同じ極性を有する第2の対の終端部を加えるステップであって、前記第2の対の終端部および前記第1の対の終端部のうちの少なくとも一方の対の終端部がそれぞれ前記第1の領域の前記2つのそれぞれのコンデンサと並列に接続され、したがって複数の容量素子が単一のパッケージデバイスに集積される、加えるステップと
を含む方法。
【請求項18】
前記電極層の前記第1の領域が、前記第2の対の終端部とそれぞれ接触するそれぞれの前面延在エッジおよび背面延在エッジを有する概ね十字形の層の互いに反対側に位置し、前記第1の対の終端部とそれぞれ接触する側面延在エッジを有する少なくとも一対の層を備え、
前記電極層の前記第2の領域が、オーバラップ構成で少なくとも対にされた交互層を備え、前記交互層のそれぞれの延在部分が前記第1の対の終端部のそれぞれと接触する、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の対の終端部および第2の対の終端部が、前記デバイスのための表面実装デバイス(SMD)構成を形成するために、それぞれ前記ボディの指定された底面に巻き付く、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記電極層の指定された第3の領域の2つのそれぞれのコンデンサの別の分割フィードスルー型構造を形成するステップをさらに含み、前記第3の領域の前記2つのそれぞれのコンデンサが、前記第2の対の終端部および前記第1の対の終端部のうちの少なくとも一方の終端部に対してそれぞれ並列に接続される、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の層の前記概ね十字形の層とのそれぞれ異なるオーバラップ面積を有する前記第1の層の前記対の層を提供するステップをさらに含み、したがって前記第1の領域の前記それぞれのコンデンサに対して異なるキャパシタンス値をもたらす、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記電極層の指定された第3の領域の2つのそれぞれの追加コンデンサの分割フィードスルー型構造を形成するステップをさらに含み、前記第3の領域が前記第2の対の終端部とそれぞれ接触するそれぞれの前面延在エッジおよび背面延在エッジを有し、前記第1の対の終端部とそれぞれ接触する側面延在エッジを有する少なくとも一対の層を備える、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
第1のリード線および第2のリード線をそれぞれ前記第1の対の終端部に取り付けるステップと、第3のリード線を前記第2の対の終端部のうちの少なくとも一方に取り付ける
ステップとをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項24】
前記デバイスに対して、一対の外部終端部を有する離散バリスタを積み重ねるステップをさらに含み、前記第1のリード線および第2のリード線がそれぞれ前記バリスタの前記対の外部終端部に取り付けられ、したがって前記デバイスおよび前記離散バリスタが並列に接続される、請求項23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[001]本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、2017年2月6日に出願した米国仮特許出願第62/455076号の出願利益を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
[002]ここしばらく、様々な電子コンポーネントの設計は、小型化に向かう一般的な業界の傾向ならびに増大した機能によって動機付けられている。このような点に鑑みて、動作特性が改良されたより小さい電子コンポーネントに対する必要性が存在している。例えばいくつかのアプリケーションは、複数のコンポーネントに相当する分だけ恩恵を受けることが可能であるが、このような電子コンポーネントが回路基板上で占有し得る空間の量は厳しく制限される。
【0003】
[003]多層セラミックコンデンサまたはバリスタなどの多層セラミックデバイスは、しばしば、スタック配置の複数の誘電体電極層を使用して構築される。製造中、層がプレスされ、垂直方向に積み重ねられた構造に形成され得る。多層セラミックデバイスは、単一の素子または複数の素子を含むことができる。既に発行済みの米国特許または米国特許出願公開の例は、米国特許第9025306号、第7307829号および第5870273号、ならびに米国特許出願公開第2012/0188681号、第2009/0154055号、第2009/0147440号および第2006/0262490号を含み、これらはすべて、あらゆる目的のために、また、あたかも本明細書に完全に明記されているかの如くに、参照により本開示に組み込まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第9025306号明細書
【特許文献2】米国特許第7307829号明細書
【特許文献3】米国特許第5870273号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2012/0188681号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2009/0154055号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2009/0147440号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第2006/0262490号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[004]したがって改良された小型化ならびに増大した機能および/または動作特性をもたらすデバイスおよび対応する方法が提供され得る場合、それは有利であろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[005]本発明の一実施形態によれば、複数の容量素子を有する多端子多層セラミックデバイスが開示される。多端子多層セラミックデバイスは、集積容量構造を形成するための電極層を含む協働する複数の層を有するボディと、2つのそれぞれのコンデンサの分割フィードスルー型構造を形成する上記電極層の第1の領域と、多層セラミックコンデンサのオーバラップ型構造を形成する上記電極層の第2の領域と、上記ボディの外部の、反対の極性を有する第1の対の終端部と、上記ボディの外部の、同じ極性を有する第2の対の終端部とを備え、上記第1の対の終端部は上記第2の領域コンデンサと直列接続であり、上記第1の対の終端部、および上記第2の対の終端部のうちの少なくとも一方は、上記第1の領域の上記2つのそれぞれのコンデンサとそれぞれ並列接続であり、したがって複数の容量素子が単一のパッケージデバイスに集積される。
【0007】
[006]本発明の別の実施形態によれば、バリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタが開示される。集積コンデンサフィルタは、複数の容量素子を有する離散多端子多層セラミックコンデンサデバイスであって、集積容量構造を形成することになる電極層を含む協働する複数の層を有するボディと、上記ボディの外部の、反対の極性を有する第1の対のコンデンサデバイス終端部と、上記ボディの外部の、同じ極性を有する第2の対のコンデンサデバイス終端部と、2つのそれぞれのコンデンサを形成する上記電極層の第1の領域と、上記第1の対の終端部の間に直列接続で受け取られる多層セラミックコンデンサを形成する上記電極層の第2の領域とを備える、離散多端子多層セラミックコンデンサデバイスと、ボディを備える離散バリスタであって、上記バリスタボディの外部に反対の極性を有する一対のバリスタ終端部を有する離散バリスタと、それぞれ上記第1の対のコンデンサデバイス終端部および上記一対のバリスタ終端部に取り付けられた第1のリード線および第2のリード線と、上記第2の対のコンデンサデバイス終端部のうちの少なくとも一方に取り付けられた第3のリード線とを備える。
【0008】
[007]本発明の別の実施形態によれば、複数の容量素子を有する多端子多層セラミックデバイスを提供するための方法が開示される。方法は、集積容量構造を形成するために使用される電極層を含む協働する複数の層を有するボディを提供するステップと、上記電極層の指定された第1の領域に2つのそれぞれのコンデンサの分割フィードスルー型構造を形成するステップと、上記電極層の指定された第2の領域に多層セラミックコンデンサのオーバラップ型構造を形成するステップと、上記ボディの一対のそれぞれの反対側の面の外部に第1の対の終端部を加えるステップであって、上記第2の領域コンデンサが上記第1の対の終端部の間に直列に接続される、ステップと、上記ボディの別の対のそれぞれの反対側の面の少なくとも一部の外部に、同じ極性を有する第2の対の終端部を加えるステップであって、上記第2の対の終端部および上記第1の対の終端部のうちの少なくとも一方の対の終端部がそれぞれ上記第1の領域の上記2つのそれぞれのコンデンサと並列に接続され、したがって複数の容量素子が単一のパッケージデバイスに集積される、ステップとを含む。
【0009】
[008]本発明の他の特徴および態様は、以下でより詳細に考察される。
【0010】
[009]当業者を対象とする、その最良モードを含む、現在開示されている主題の完全で、かつ、実施可能な記載は、添付の図を参照する本明細書に明記されている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】[0010]現在開示されている主題による、SMD構成などのために使用するための多端子多層デバイスの例示的実施形態の外部斜視図である。
【
図1B】[0011]多層構造によって中に形成された複数のコンポーネントを図解するために部分的に透視図になっている、アプリケーション
図1Aの例示的実施形態の斜視図である。
【
図1C】[0012]リード線構成が追加された、アプリケーション
図1Aの例示的実施形態の斜視図である。
【
図1D】[0013]アプリケーション
図1Aの例示的実施形態の略図である。
【
図2】[0014]多層構造によって中に形成された複数のコンポーネントを図解するために部分的に透視図になっている、現在開示されている主題の別の例示的実施形態の斜視図である。
【
図3A】[0015]現在開示されている主題による多端子多層デバイスの別の例示的実施形態の外部斜視図である。
【
図3B】[0016]多層構造によって中に形成された複数のコンポーネントを図解するために部分的に透視図になっている、アプリケーション
図3Aの例示的実施形態の斜視図である。
【
図3C】[0017]アプリケーション
図3Aの例示的実施形態の略図である。
【
図4A】[0018]多層構造によって中に形成された複数のコンポーネントを図解するために部分的に透視図になっている、現在開示されている主題のさらに別の例示的実施形態の斜視図である。
【
図4B】[0019]
図4Aの例示的実施形態の多層構造内の選択された層の上面図である。
【
図4C】[0020]アプリケーション
図4Aの例示的実施形態の略図である。
【
図5A】[0021]多層構造によって中に形成された複数のコンポーネントを図解するために部分的に透視図になっている、現在開示されている主題のさらに別の例示的実施形態の斜視図である。
【
図5B】[0022]
図5Aの例示的実施形態の多層構造内の選択された層の上面図である。
【
図6A】[0023]バリスタデバイスを有するスタック構成で使用するための、図解されているように、すべて、追加されたリード線と共に使用するための、現在開示されている主題による多端子多層デバイスの例示的実施形態の外部斜視図である。
【
図6B】[0024]アプリケーション
図6Aの例示的実施形態の略図である。
【
図6C】[0025]現在開示されている主題による多端子多層デバイスの例示的実施形態の外部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0026]本明細書および添付の図面全体を通して反復して使用されている参照文字には、同じまたは類似した特徴、要素またはそれらのステップを表すことが意図されている。
【0013】
[0027]次に、本発明の様々な実施形態が詳細に参照され、そのうちの1つまたは複数の例が以下で明記される。個々の例は、本発明の非制限の説明によって提供される。実際、本発明の範囲または精神を逸脱することなく、様々な修正および変更が本発明に加えられ得ることは当業者には明らかであろう。例えば一実施形態の一部として図解され、あるいは説明されている特徴は、別の実施形態上で使用されてもよく、それによりさらに他の実施形態が得られる。したがって本発明は、このような修正および変更を特許請求の範囲およびそれらの等価物の範囲内として包含することが意図されている。
【0014】
[0028]一般的に言えば、本発明は、集積コンデンサフィルタ、詳細にはバリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタなどのフィルタデバイスを対象とする。一般に、多端子多層セラミックデバイスが提供される。一実施形態では、デバイスは離散バリスタを備えることができる。
【0015】
[0029]一般に、多層セラミックコンデンサなどの多層セラミックデバイスは、外部電極を有するセラミックボディを含むことができる。セラミックボディは、交互に積み重ねられた誘電体層および内部電極で形成された積層ボディを焼結させることによって製造される。個々の対の隣り合う内部電極は互いに対向し、それらの間に誘電体層が介在し、異なる外部電極にそれぞれ電気結合される。
【0016】
[0030]一般に、誘電体層は、当分野で広く使用されている任意の材料で構築され得る。例えば誘電体層は、主成分としてチタン酸塩を含むセラミック材料で構築され得る。チタン酸塩は、それには限定されないがバリウムチタン酸塩(BaTiO3)を含むことができる。セラミック材料は、希土類金属の酸化物および/またはMn、V、Cr、Mo、Fe、Ni、Cu、Co、等々などの受容体タイプの元素の化合物をも含有することができる。また、チタン酸塩は、MgO、CaO、Mn3O4、Y2O3、V2O5、ZnO、ZrO2、Nb2O5、Cr2O3、Fe2O3、P2O5、SrO、Na2O、K2O、Li2O、SiO2、WO3、等々をも含有することができる。また、セラミック材料は、セラミック粉末に加えて、他の添加剤、有機溶剤、柔軟剤、結合剤、分散剤、等々をも含むことができる。
【0017】
[0031]一般に、内部電極は、当分野で広く使用されている任意の材料で構築され得る。例えば内部電極は、主成分が貴金属材料である導電ペーストを焼結させることによって形成され得る。これらの材料は、それらに限定されないが、パラジウム、パラジウム-銀合金、ニッケルおよび銅を含むことができる。例えば一実施形態では、電極は、ニッケルまたはニッケル合金で構築され得る。合金は、Mn、Cr、Co、Al、W、等々のうちの1つまたは複数を含有することができ、また、合金中のNi含有量は、好ましくは95重量%以上である。NiまたはNi合金は、P、C、Nb、Fe、Cl、B、Li、Na、K、F、S、等々などの0.1重量%以下の様々な微量成分を含有することができる。
【0018】
[0032]セラミックボディは、当分野で広く知られている任意の方法を使用して形成され得る。例えばセラミックボディは、交互に積み重ねられたセラミックシートおよびパターン化された内部電極を使用して積層ボディを形成し、積層ボディから結合剤を除去し、結合剤が除去された積層ボディを1200℃から1300℃までの範囲の高温の非酸化性大気中で焼結させ、かつ、焼結した積層ボディを酸化性大気中で再度酸化させることによって形成され得る。
【0019】
[0033]一般に、バリスタは、外部電極を有するセラミックボディを含むことができる。セラミックボディは、交互に積み重ねられたセラミック層および内部電極で形成された積層ボディを焼結させることによって製造される。個々の対の隣り合う内部電極は互いに対向し、それらの間にセラミック層が介在し、異なる外部電極にそれぞれ電気結合される。
【0020】
[0034]一般に、セラミック層は、当分野で広く使用されている任意の材料で構築され得る。例えばセラミック層は金属酸化物から構築され得る。詳細には、金属酸化物は酸化亜鉛を含むことができ、また、ビスマス、コバルト、アンチモン、マンガン、クロム、ホウ素および/またはスズの酸化物などの他の酸化物を含むことも可能である。
【0021】
[0035]一般に、内部電極は、当分野で広く使用されている任意の材料で構築され得る。例えば内部電極は、主成分が貴金属材料である導電ペーストを焼結させることによって形成され得る。これらの材料は、それらに限定されないが、パラジウム、パラジウム-銀合金、銀、ニッケルおよび銅を含むことができる。例えば一実施形態では、電極は、ニッケルまたはニッケル合金で構築され得る。合金は、Mn、Cr、Co、Al、W、等々のうちの1つまたは複数を含有することができ、また、合金中のNi含有量は、好ましくは95重量%以上である。NiまたはNi合金は、P、C、Nb、Fe、Cl、B、Li、Na、K、F、S、等々などの0.1重量%以下の様々な微量成分を含有することができる。
【0022】
[0036]理論によって制限される意図なく、コンデンサは、電界中の電気エネルギーを蓄積する電気コンポーネントである。理論によって制限される意図なく、バリスタは、印加される電圧に応じて変化し得る電気抵抗を有する電気コンポーネントであり、それによりバリスタを電圧依存抵抗器にしている。コンデンサおよび抵抗器は、組合せでRC回路すなわちフィルタを提供することができる。
【0023】
[0037]一実施形態では、3つ以上の容量素子を有する多端子多層セラミックデバイスが提供される。3つのコンデンサは、2つの直列コンデンサを含むことができ、これらの2つのコンデンサは第3の素子と並列である。デバイスは、離散バリスタと並列に提供されてもよい。多端子多層セラミックデバイスは同時焼成デバイスであってもよく、および/または離散バリスタは離散同時焼成バリスタであってもよい。
【0024】
[0038]一実施形態では、本開示のデバイスは、オーバーモールドされた3リード線コンポーネントにパッケージングされ得る。別の実施形態では、本開示のデバイスは、別法として、表面実装デバイス(SMD:surface mount devices)として実装され得る。オーバーモールドされた3リード線コンポーネントに関して、このオーバーモールドされた3リード線コンポーネントは、3つの単一の離散キャップを単一の集積容量デバイスに置き換えることによって単純に組み立てることができる点で、利点を提供することができる。表面実装デバイスに関して、表面実装デバイスは、印刷回路基板(PCB:printed circuit board)上の複数の離散コンポーネントの置換えをもたらし、それにより空間を節約し、いくつかの実例ではインダクタンスを小さくし得る点で、利点を提供することができる。
【0025】
[0039]現在開示されているいくつかの例示的実施形態は、単一の同時焼成パッケージにおける容量素子の集積をもたらす。さらに他の代替の場合、バリスタ素子の追加は過渡保護を提供する。
【0026】
[0040]さらに、他の利点も存在し得る。例えばデバイスサイズの実質的な縮小が得られ、それによりはんだ接続の数を少なくすることができ、延いては信頼性が高くなる。別の利点は、結果として得られる集積デバイスは、対応する数の離散デバイスよりはるかに小さい寄生インダクタンスを有し得ることである。さらに、リード線ワイヤは、電動機ハウジング内への例示的デバイスの設置を許容する。また、このようなデバイスはSMDとしても構築され得る。
【0027】
[0041]本開示の別の態様は、自動車アプリケーションなどの特定のアプリケーションにとりわけ有用であり得るEMIおよびEMI/ESD回路保護が獲得され得ることである。現在開示されている主題は、電動機始動-停止アプリケーションにも有用であり得る。
【0028】
[0042]本開示の一実施形態は、複数の容量素子を有する多端子同時焼成多層セラミックデバイスなどの多端子多層セラミックデバイスに関している。デバイスは、集積容量構造を形成することになる電極層を含む協働する複数の層を有する概ね矩形の6面ボディなどのボディと、2つのそれぞれのコンデンサの分割フィードスルー型構造を形成するこのような電極層の第1の領域と、多層セラミックコンデンサのオーバラップ型構造を形成するこのような電極層の第2の領域と、このようなボディの外部の、反対の極性を有する第1の対の終端部と、このようなボディの外部の、同じ極性を有する第2の対の終端部とを備える。さらに、好ましくはこのような第1の対の終端部はこのような第2の領域コンデンサと直列接続であり、このような第1の対の終端部、およびこのような第2の対の終端部のうちの少なくとも一方は、このような第1の領域のこのような2つのそれぞれのコンデンサとそれぞれ並列接続であり、したがって複数の容量素子が単一パッケージ同時焼成デバイスなどの単一のパッケージデバイスに集積される。
【0029】
[0043]一実施形態では、このような電極層のこのような第1の領域は、このような第2の対の終端部とそれぞれ接触するそれぞれの前面延在エッジおよび背面延在エッジを有する概ね十字形の層の互いに反対側に位置し、このような第1の対の終端部とそれぞれ接触する側面延在エッジを有する、概ね矩形の層などの少なくとも一対の層を備えることができる。
【0030】
[0044]別の実施形態では、このような電極層のこのような第2の領域は、オーバラップ構成で少なくとも対にされた交互層を備えることができ、これらの交互層のそれぞれの延在部分はこのような第1の対の終端部のそれぞれと接触する。
【0031】
[0045]一実施形態では、このような第1の領域のこのような2つのそれぞれのコンデンサは互いに直列であってもよく、また、いずれもこのような第2の領域のこのような多層セラミックコンデンサと並列であってもよい。
【0032】
[0046]別の実施形態では、このような第1の対の終端部および第2の対の終端部は、このようなボディのそれぞれの反対側の対の側面に配置され、このようなデバイスのための表面実装デバイス(SMD)構成を形成するために、そこからこのようなボディの指定された底面にそれぞれ巻き付くことができる。
【0033】
[0047]一実施形態によれば、第1のリード線および第2のリード線がこのような第1の対の終端部にそれぞれ取り付けられ、また、第3のリード線がこのような第2の対の終端部のうちの少なくとも一方に取り付けられ得る。
【0034】
[0048]別の一実施形態によれば、このような多端子多層セラミックデバイスは、2つのそれぞれの追加コンデンサの分割フィードスルー型構造を形成するこのような電極層の第3の領域をさらに備えることができる。このような代替によれば、このような第1の対の終端部、およびこのような第2の対の終端部のうちの少なくとも一方は、このような第3の領域のこのような2つのそれぞれの追加コンデンサとそれぞれ並列接続であってもよい。
【0035】
[0049]さらに別の実施形態では、このような電極層のこのような第2の領域は、このような電極層のこのような第1の領域と第3の領域の間に存在し得る。他の変形形態によれば、このようなボディは、一対の比較的細長い側面および一対の比較的より短い側面を有することができ、このような第1の対の終端部は、それぞれこのような対の比較的細長い側面に存在することができ、また、このような第2の対の終端部は、それぞれ、このような対の比較的より短い側面に存在し得る。
【0036】
[0050]いくつかの実施形態の場合、概ね矩形の層などのこのような第1の層のこのような対の層は、それぞれ、このような第1の層のこのような概ね十字形の層との異なるオーバラップ面積を有することができ、したがってこのような第1の領域のこのようなそれぞれのコンデンサに対して異なるキャパシタンス値を得ることができる。他の場合、このような例示的多端子多層セラミックデバイスは、2つのそれぞれの追加コンデンサの分割フィードスルー型構造を形成するこのような電極層の第3の領域をさらに備えることができ、このような第3の領域は、このような第2の対の終端部とそれぞれ接触するそれぞれの前面延在エッジおよび背面延在エッジを有し、このような第1の対の終端部とそれぞれ接触する側面延在エッジを有する、概ね矩形の層などの少なくとも一対の層を備える。いくつかの実施形態では、概ね矩形の層などのこのような第3の層のこのような対の層は、それぞれ、このような第3の層のこのような概ね十字形の層との異なるオーバラップ面積を有することができ、したがってこのような第3の領域のこのようなそれぞれの追加コンデンサに対して異なるキャパシタンス値を得ることができる。
【0037】
[0051]一実施形態では、このような第2の領域のこのような電極層は、比較的大きいキャパシタンス値オーバラップ型多層セラミックコンデンサを形成するための比較的広い面積を含むことができる。
【0038】
[0052]一実施形態では、一対の外部終端部を有する離散バリスタをこのようなデバイスに対して積み重ねることができ、このような第1のリード線および第2のリード線は、それぞれこのようなバリスタのこのような対の外部終端部に取り付けられ、したがってこのようなデバイスおよびこのような離散バリスタは並列に接続される。
【0039】
[0053]現在開示されている主題による別の例示的実施形態は、好ましくは、複数の容量素子を有する同時焼成多層セラミックコンデンサデバイスなどの離散多端子多層セラミックコンデンサデバイスを備えた、バリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタに関しており、集積容量構造を形成することになる電極層を含む協働する複数の層を有する、概ね矩形の6面などのボディと、このようなボディの外部の、反対の極性を有する第1の対のコンデンサデバイス終端部と、このようなボディの外部の、同じ極性を有する第2の対のコンデンサデバイス終端部と、2つのそれぞれのコンデンサを形成するこのような電極層の第1の領域と、このような第1の対の終端部の間に直列接続で受け取られる多層セラミックコンデンサを形成するこのような電極層の第2の領域とを備える。このような離散多端子多層セラミックコンデンサデバイスは、好ましくは離散同時焼成バリスタなどの離散バリスタとさらに結合され、離散バリスタは、ボディであって、このようなバリスタボディの外部の、反対の極性を有する一対のバリスタ終端部を有する概ね矩形の6面などのボディと、それぞれこのような第1の対のコンデンサデバイス終端部およびこのような対のバリスタ終端部に取り付けられた第1のリード線および第2のリード線と、このような第2の対のコンデンサデバイス終端部のうちの少なくとも一方に取り付けられた第3のリード線とを備える。
【0040】
[0054]一実施形態では、このような第1の対のコンデンサデバイス終端部、およびこのような第2の対のコンデンサデバイス終端部のうちの少なくとも一方は、このような第1の領域のこのような2つのそれぞれのコンデンサとそれぞれ並列接続であってもよい。別の実施形態では、このような電極層のこのような第1の領域は、このような2つのそれぞれのコンデンサの分割フィードスルー型構造を形成することができ、また、このような電極層のこのような第2の領域は、このような多層セラミックコンデンサのオーバラップ型構造を形成することができる。
【0041】
[0055]別の実施形態によれば、例えばこのようなデバイスを製造するための方法を含む方法が提供される。例えば現在開示されている主題の一例示的実施形態は、複数の容量素子を有する同時焼成多層セラミックデバイスなどの多端子多層セラミックデバイスを提供するための方法に関している。このような方法は、集積容量構造を形成するために使用される電極層を含む協働する複数の層を有する、概ね矩形の6面などのボディを提供するステップと、このような電極層の指定された第1の領域に2つのそれぞれのコンデンサの分割フィードスルー型構造を形成するステップと、このような電極層の指定された第2の領域に多層セラミックコンデンサのオーバラップ型構造を形成するステップと、このようなボディの一対のそれぞれの反対側の面の外部に第1の対の終端部を加えるステップであって、このような第2の領域コンデンサがこのような第1の対の終端部の間に直列に接続される、ステップと、このようなボディの別の対のそれぞれの反対側の面の少なくとも一部の外部に、同じ極性を有する第2の対の終端部を加えるステップであって、このような第2の対の終端部およびこのような第1の対の終端部のうちの少なくとも一方の対の終端部がそれぞれこのような第1の領域のこのような2つのそれぞれのコンデンサと並列に接続され、したがって複数の容量素子が単一パッケージ同時焼成デバイスなどの単一のパッケージデバイスに集積される、ステップとを含む。
【0042】
[0056]一実施形態では、このような電極層のこのような第1の領域は、このような第2の対の終端部とそれぞれ接触するそれぞれの前面延在エッジおよび背面延在エッジを有する概ね十字形の層の互いに反対側に位置し、このような第1の対の終端部とそれぞれ接触する側面延在エッジを有する、概ね矩形の層などの少なくとも一対の層を備えることができ、また、このような電極層のこのような第2の領域は、オーバラップ構成で少なくとも対にされた交互層を備えることができ、これらの交互層のそれぞれの延在部分はこのような第1の対の終端部のそれぞれと接触する。
【0043】
[0057]一実施形態の場合、このような第1の対の終端部および第2の対の終端部は、このようなデバイスのための表面実装デバイス(SMD)構成を形成するために、それぞれこのようなボディの指定された底面に巻き付くことができる。
【0044】
[0058]一実施形態の場合、方法は、このような電極層の指定された第3の領域の2つのそれぞれのコンデンサの別の分割フィードスルー型構造を形成するステップをさらに含むことができ、このような第3の領域のこのような2つのそれぞれのコンデンサは、このような第2の対の終端部およびこのような第1の対の終端部のうちの少なくとも一方の終端部に対してそれぞれ並列に接続される。
【0045】
[0059]一実施形態では、方法は、このような第1の層のこのような概ね十字形の層とのそれぞれ異なるオーバラップ面積を有する、概ね矩形の層などのこのような第1の層のこのような対の層を提供するステップを含むことができ、したがってこのような第1の領域のこのようなそれぞれのコンデンサに対して異なるキャパシタンス値を得ることができる。
【0046】
[0060]方法は、このような電極層の指定された第3の領域の2つのそれぞれの追加コンデンサの分割フィードスルー型構造を形成するステップをさらに含むことも可能であり、このような第3の領域は、このような第2の対の終端部とそれぞれ接触するそれぞれの前面延在エッジおよび背面延在エッジを有し、このような第1の対の終端部とそれぞれ接触する側面延在エッジを有する、概ね矩形の層などの少なくとも一対の層を備える。
【0047】
[0061]一実施形態では、方法は、第1のリード線および第2のリード線をそれぞれこのような第1の対の終端部に取り付けるステップと、第3のリード線をこのような第2の対の終端部のうちの少なくとも一方に取り付けるステップとをさらに含むことができる。一実施形態では、方法は、このようなデバイスに対して、一対の外部終端部を有する離散バリスタを積み重ねるステップをさらに含むことができ、このような第1のリード線および第2のリード線は、それぞれこのようなバリスタのこのような対の外部終端部に取り付けられ、したがってこのようなデバイスおよびこのような離散バリスタは並列に接続される。
【0048】
[0062]
図1Aは、現在開示されている主題による多端子多層デバイス、一括して100の例示的実施形態の外部斜視図を図解したものである。図解されているように、例示的実施形態100は、一般に、外部終端部104、106、108および110を有する6面ボディなどのボディ、一括して102を有している。すべてのこのような外部終端部は、表面実装デバイス(SMD)構成などに使用するために、デバイス100の指定された底面、一括して112に提供されている。
【0049】
[0063]図解されている例示的実施形態におけるデバイス100は、3つ以上の容量素子を備えた多端子多層セラミックデバイスを備えることができる。いくつかのこのような実施形態では、このような3つのコンデンサは、2つの直列コンデンサを含むことができ、これらの2つのコンデンサは第3の素子と並列である。本明細書において説明されているすべての実施形態に関連する分野の当業者には理解されるように、主題多層構造における協働する層は電極層を備え、これらの電極層は集積容量構造を形成することになる。
【0050】
[0064]
図1Bは、アプリケーション
図1Aの例示的実施形態、一括して100の斜視図を図解したものであり、多層構造によって中に形成された複数のコンポーネントを図解するために部分的に透視図になっている。より詳細には、このような
図1Bに示されているように、デバイス100の上部すなわち第1の領域、一括して114は、分割フィードスルー型構造を内部提供して2つのそれぞれの例示的コンデンサをもたらし、一方、デバイス100の下部すなわち第2の領域、一括して116は、より標準のオーバラップ多層コンデンサ構造を内部提供している。したがってこの
図1Aおよび
図1Bの典型的な例示的実施形態は、単一同時焼成パッケージなどの単一パッケージにおける容量素子の集積をもたらす。
【0051】
[0065]より詳細には、上部領域114に関して、概ね矩形の層118および120などの一対の層118および120は、典型的な十字形層122の互いに反対側に並置されている。示されているように、層122の前面延在エッジおよび背面延在エッジ124および126は、中央(すなわち第2の対の)外部終端部108および110とそれぞれ接触し、一方、側面延在エッジ128および130は、側面/端部(すなわち第1の対の)終端部104および106とそれぞれ接触する。
【0052】
[0066]下部領域116に関して、対にされた交互層132/134および136/138は、デバイス100のこのような領域116に多層コンデンサを形成するための標準オーバラップ構成である。やはり示されているように、これらの交互層のそれぞれの端部140および142は外部端部終端部104と接触し、一方、これらの交互層のそれぞれの端部144および146は外部端部終端部106と接触する。
【0053】
[0067]
図1Cは、アプリケーション
図1Aの例示的実施形態100の斜視図を図解したものであり、リード線構成が追加されている。より詳細には、リード線148、150および152は、それぞれ外部終端部104、108および106に取り付けられている。リード線148および152は、それぞれ第1の対の終端部104および106に取り付けられた第1のリード線および第2のリード線を構成することができ、一方、リード線150は、第2の対の終端部108および110のうちの少なくとも一方に取り付けられた第3のリード線を構成することができる。当業者は、リード線150が同じ電気回路機構帰結でこのような終端部108または110のいずれかと接続され得るよう、終端部108および110は、いずれもデバイス100の上部領域114の層122に接続されていることをも理解するであろう。結果として得られるアプリケーション
図1Cの構成は、オーバーモールドされた3リード線コンポーネントである。
【0054】
[0068]
図1Dは、アプリケーション
図1Aの例示的実施形態、一括して100の略図を図解したものであり、その接続/取付け構成はアプリケーション
図1Cに示されている通りである。より詳細には、示されているリード線148、150および152は、それぞれ直列および並列コンデンサと接触している。示されているキャパシタンス値には、その値に限定するものではなく、単に例示的なものにすぎないことが意図されている。
【0055】
[0069]図解されているように、デバイス100は、直列および並列コンデンサを含むための単一デバイス解決法を提供している。デバイス100の上部領域、一括して114は、典型的な層118、122および130の分割フィードスルー構成によって形成された2つの典型的な10nFコンデンサ154および156を示している。デバイス100の下部領域、一括して116は、標準多層コンデンサ構造から形成されることになるコンデンサなどの典型的な単一1μFコンデンサ158を示している。
【0056】
[0070]本明細書において開示されている任意の例示的実施形態のために様々なサイズが実践され得るが、デバイス100は、典型的な標準MLCケースサイズ、例えば1206ケースサイズであると見なされ得る。当然、様々な実施形態では、特定のアプリケーションの必要または要望に応じて様々なサイズが実践され得る。すべてのこのような変形形態および例示的キャパシタンス値の変形形態には、現在開示されている主題の精神および範囲の範疇であることが意図されている。そうでない場合、現在開示されている主題によるデバイス100は、デバイス100の指定された上部領域の分割フィードスルーと結合されたデバイス100の指定された下部領域に標準多層コンデンサ(MLC:multilayer capacitor)を有する集積3端子デバイスを表している。方法の面からすると、その説明による、また、本明細書において使用しているデバイス100(単一パッケージの集積多重容量素子)は、3つの単一の離散コンデンサを単一の集積容量デバイスに置き換えることにより、リード線付きコンポーネント、またはSMDコンポーネントの組立てを単純にしている。とりわけSMD構成に使用される場合、PCB上の複数の離散コンポーネントが回避され、それはPCB上の空間を節約し、その一方でインダクタンスを小さくする。
【0057】
[0071]
図2は、現在開示されている主題の別の例示的実施形態、一括して200の斜視図を図解したものである。
図2は、アプリケーション
図1Bと同様、多層構造によって中に形成された複数のコンポーネントを図解するために部分透視図を提供している。より詳細には、デバイス200は、概ね上部領域214に位置している一対の直列コンデンサ、ならびに概ね下部領域214’に位置している同様の一対の直列コンデンサを有しており、領域214および214’は中央領域、一括して216の両側に存在し、この中央領域に単一の並列コンデンサが形成されている。したがって当業者は、本開示と共に完全な開示から、アプリケーション
図2のデバイス200の内部構成実施形態は、それにもかかわらず、標準パッケージサイズ(または他のサイズ)およびアプリケーション
図1Aによって示されている外部終端部構成と共に使用されてもよいことを認識するであろう。
【0058】
[0072]より詳細には、このような
図2に示されているように、デバイス200の上部および下部(第1および第3の)領域、一括して214および214’は、それぞれの分割フィードスルー型構造を内部提供して2つの対のそれぞれの例示的コンデンサをもたらし、一方、デバイス200の、領域214と214’の間の中央すなわち中間(第2の)領域、一括して216は、より標準のオーバラップ多層コンデンサ構造を内部提供している。したがってこの
図2の典型的な例示的実施形態は、現在開示されている、単一同時焼成パッケージなどの単一パッケージにおける容量素子の集積の別の例示的実施形態をもたらす。
【0059】
[0073]より詳細には、上部領域214に関して、概ね矩形の共面層218および220などの一対の層218および220は、典型的な十字形層222の互いに反対側に並置されている。示されているように、層222の前面延在エッジおよび背面延在エッジ224および226は、中央外部終端部108および110(アプリケーション
図1Aの)とそれぞれ接触することになり、一方、側面延在エッジ228および230は、側面/端部終端部104および106(アプリケーション
図1Aの)とそれぞれ接触する。同様に、下部領域214’に関して、概ね矩形の層218’および220’などの一対の層218’および220’は、典型的な十字形層222’の互いに反対側に並置されている。示されているように、層222’の前面延在エッジおよび背面延在エッジ224’および226’は、中央外部終端部108および110(アプリケーション
図1Aの)とそれぞれ接触することになり、一方、側面延在エッジ228’および230’は、側面/端部終端部104および106(アプリケーション
図1Aの)とそれぞれ接触する。
【0060】
[0074]中間すなわち中央領域216に関して、対にされた交互層232/234および236/238は、デバイス200のこのような領域216に多層コンデンサを形成するための標準オーバラップ構成である。やはり示されているように、これらの交互層のそれぞれの端部240および242は外部端部終端部104(アプリケーション
図1Aの)と接触し、一方、これらの交互層のそれぞれの端部244および246は外部端部終端部106(アプリケーション
図1Aの)と接触する。
【0061】
[0075]アプリケーション
図1Cのリード線付き構成における
図1Aのアプリケーション実施形態100の潜在的代替実装と同様、アプリケーション
図2のデバイス200は、表面実装デバイスとして実装されてもよく、あるいはアプリケーション
図1Cの構成におけるリード線と結合されてもよい。
【0062】
[0076]
図3Aは、現在開示されている主題による多端子多層デバイスの別の例示的実施形態300の外部斜視図を図解したものである。
図3Bは、アプリケーション
図3Aのこのような例示的実施形態300の斜視図を図解したもので、多層構造によって中に形成された複数のコンポーネントを図解するために部分的に透視図になっており、一方、
図3Cは、アプリケーション
図3Aの例示的実施形態300の略図を図解したものである。
【0063】
[0077]より詳細には、現在開示されている主題の代替実施形態デバイス300は、当業者に理解されるように、比較的より小さいインダクタンスをもたらすいわゆる逆配置構成と見なされ得る。アプリケーション
図1Aおよび
図1Bの例示的実施形態100と比較すると、6面ボディ302などの例示的ボディ302の細長い側面は、外部終端部304および306によって終端されており、一方、帯状外部終端部308および310は、ボディ302のそれぞれの短い側面端に形成されている。アプリケーション
図1Bと同様、デバイス300は、それぞれデバイス300のそれぞれの下部領域および上部領域314および316の複数の層によって形成された複数のコンポーネントを有している。しかしながらこのような層は、デバイス300の比較的細長い側面および比較的短い側面を参照すると、デバイス100の内部多層構造と比較して相対的に90度回転されている。
【0064】
[0078]さらに、
図3Aの部分透視図は、2つのそれぞれの例示的コンデンサをもたらす分割フィードスルー型構造を内部提供するデバイス300の上部領域、一括して314を含み、また、より標準のオーバラップ多層コンデンサ構造を内部提供するデバイス300の下部領域、一括して316を含む多層構造によって中に形成された複数のコンポーネントを図解している。したがってこの
図3Aおよび
図3Bの典型的な代替例示的実施形態は、この場合も単一同時焼成パッケージなどの単一パッケージにおける容量素子の集積をもたらす。
【0065】
[0079]上部領域314に関して、一対の相補共面層318および320(概ねT字形または他の形であってもよい)が典型的な十字形層322の互いに反対側に並置されている。示されているように、層322の側面延在エッジ324および326は、帯状/側面外部終端部308および310とそれぞれ接触し、一方、それぞれ部材318および320の前面延在エッジおよび背面延在エッジ328および330は、細長い側面終端部304および306とそれぞれ接触する。
【0066】
[0080]下部領域316に関して、典型的な交互層332および336は、デバイス300のこのような領域316に多層コンデンサを形成するための標準オーバラップ構成である。やはり示されているように、これらの交互層のそれぞれの端部340および342は、それぞれ外部の細長い側面終端部304および306と接触する。
【0067】
[0081]本明細書における完全な開示から、当業者には、デバイス300は
図3AではSMD構成で図解されているが、このようなデバイス300は、
図1Cの例示的実施形態によって示されているようにリード線付き構成でも等しく実践され得ることを理解されたい。
【0068】
[0082]
図1Dと同様、
図3Cは、アプリケーション
図3Aによって示されているその接続構成における、アプリケーション
図3Aの例示的実施形態、一括して300の略図を図解したものである。より詳細には、接続は、直列および並列コンデンサとそれぞれ接触して示されている回路機構接続のためのそれぞれの終端部304、308および306としてリストされている。示されているキャパシタンス値には、その値に限定するものではなく、単に例示的なものにすぎないことが意図されている。
【0069】
[0083]図解されているように、デバイス300は、直列および並列コンデンサを含むための単一デバイス解決法を提供している。デバイス300の上部領域、一括して314は、典型的な層318、322および330の分割フィードスルー構成によって形成された2つの典型的な10nFコンデンサ354および356を示している。デバイス300の下部領域、一括して316は、標準多層コンデンサ構造から形成されることになるコンデンサなどの典型的な単一1μFコンデンサ358を示している。
【0070】
[0084]
図4Aは、現在開示されている主題のさらに別の例示的実施形態、一括して400の斜視図を図解したものであり、多層構造によって中に形成された複数のコンポーネントを図解するために部分的に透視図になっている。詳細には、このような例示的実施形態400は、集積同時焼成デバイスなどの集積デバイスにおける、結果として得られる異なるキャパシタンスを提供するために、異なるオーバラップ面積(例示的実施形態200に対して)を利用している。
【0071】
[0085]より詳細には、デバイス400は、概ね上部領域414に位置している一対の直列コンデンサ、ならびに概ね下部領域414’に位置している同様の一対の直列コンデンサを有しており、領域414および414’は中央領域、一括して416の両側に存在し、この中央領域に単一の並列コンデンサが形成されている。したがって当業者は、本開示と共に完全な開示から、アプリケーション
図4Aのデバイス400の内部構成実施形態は、それにもかかわらず、標準パッケージサイズ(または他のサイズ)およびアプリケーション
図1Aによって示されている外部終端部構成と共に使用されてもよいことを認識するであろう。
【0072】
[0086]より詳細には、このような
図4に示されているように、デバイス400の上部および下部領域、一括して414および414’は、それぞれの分割フィードスルー型構造を内部提供して2つの対のそれぞれの例示的コンデンサをもたらし、一方、デバイス400の、領域414と414’の間の中央すなわち中間領域、一括して416は、より標準のオーバラップ多層コンデンサ構造を内部提供している。したがってこの
図4の典型的な例示的実施形態は、現在開示されている、単一同時焼成パッケージなどの単一パッケージにおける容量素子の集積の別の例示的実施形態をもたらす。
【0073】
[0087]より詳細には、上部領域414に関して、概ね矩形の共面層418および420などの一対の層418および420は、典型的な十字形層422の互いに反対側に並置されている。示されているように、層422の前面延在エッジおよび背面延在エッジ424および426は、中央外部終端部108および110(アプリケーション
図1Aの)とそれぞれ接触することになり、一方、側面延在エッジ428および430は、側面/端部終端部104および106(アプリケーション
図1Aの)とそれぞれ接触する。同様に、下部領域414’に関して、概ね矩形の層418’および420’などの一対の層418’および420’は、典型的な十字形層422’の互いに反対側に並置されている。示されているように、層422’の前面延在エッジおよび背面延在エッジ424’および426’は、中央外部終端部108および110(アプリケーション
図1Aの)とそれぞれ接触することになり、一方、側面延在エッジ428’および430’は、側面/端部終端部104および106(アプリケーション
図1Aの)とそれぞれ接触する。
【0074】
[0088]中間すなわち中央領域416に関して、対にされた交互層432/434および436/438は、デバイス400のこのような領域416に多層コンデンサを形成するための標準オーバラップ構成である。やはり示されているように、これらの交互層のそれぞれの端部440および442は外部端部終端部104(アプリケーション
図1Aの)と接触し、一方、これらの交互層のそれぞれの端部444および446は外部端部終端部106(アプリケーション
図1Aの)と接触する。
【0075】
[0089]アプリケーション
図1Cのリード線付き構成における
図1Aのアプリケーション実施形態100の潜在的代替実装と同様、アプリケーション
図4Aのデバイス400は、表面実装デバイスとして実装されてもよく、あるいはアプリケーション
図1Cの構成におけるリード線と結合されてもよい。
【0076】
[0090]
図4Bは、概ね
図4Aの例示的実施形態400の多層構造の上部領域414内の選択された層の上面図を図解したものである。より詳細には、典型的な層418、420および422が示されている。当業者には理解されるように、反対側の層との間でオーバラップされる表面積の広さは、それらによって形成される、結果として得られるキャパシタンスの値の決定に寄与している。この実例では、それぞれの層418、420および422は、示されているように、領域414の一方の側に存在しているオーバラップ面積423が領域414のもう一方の側に存在しているオーバラップ面積425より広くなるように構成されている。理解されるように、このような異なるオーバラップ面積は、別途、本明細書において反映されているように、異なるキャパシタンスの形成を促進する。とりわけ
図4Cは、アプリケーション
図4Aおよび4Bの例示的実施形態400の略図を図解したものである。示されているように、2つの直列キャパシタンスは、面積423および425に対するそれぞれのオーバラップの非一様性の程度の反映として、異なる値のキャパシタンスで形成されている。変形形態が実践され得るが、図解されている例示的実施形態400は、それぞれ20nFおよび10nFのコンデンサ454および45のための例示的キャパシタンス、およびコンデンサ458のための1μFをもたらしている。リード線付き構成が実践され得るが、終端部404、408および406は、
図3Cの略図では、実施形態400の表面実装デバイス構成を反映するために示されている。
【0077】
[0091]
図5Aは、現在開示されている主題のさらに別の例示的実施形態500の斜視図を図解したものであり、多層構造によって中に形成された複数のコンポーネントを図解するために部分的に透視図になっている。詳細には、比較的大きい電極(T字形設計などの)を使用してオーバラップの相対程度が大きくされ、それに応じてキャパシタンス値が大きくされ得る。やはり比較的大きい電極を使用して、それらに限定されないが、インダクタンスおよび/または等価直列抵抗(ESR:equivalent series resistance)の低減を含む他の有利な特徴が提供され得る。
【0078】
[0092]より詳細には、このような
図5Aに示されているように、デバイス500の上部領域、一括して514は、分割フィードスルー型構造を内部提供して2つのそれぞれの例示的コンデンサをもたらし、一方、デバイス500の下部領域、一括して516は、オーバラップ多層コンデンサ構造を内部提供している。したがってこの
図5Aの典型的な例示的実施形態は、単一同時焼成パッケージなどの単一パッケージにおける容量素子の集積をもたらす。
【0079】
[0093]より詳細には、上部領域514に関して、概ね矩形の層518および520などの一対の層518および520は、典型的な十字形層522の互いに反対側に並置されている。示されているように、層522の前面延在エッジおよび背面延在エッジ524および526は、中央外部終端部108および110(SMD構成のためのアプリケーション
図1A)とそれぞれ接触し、一方、側面延在エッジ528および530は、側面/端部終端部104および106(アプリケーション
図1A)とそれぞれ接触する。
【0080】
[0094]下部領域516に関して、対にされた交互層532/534および536/538は、デバイス500のこのような領域516に多層コンデンサを形成するための標準オーバラップ構成である。やはり示されているように、これらの交互層のそれぞれの端部540および542は外部端部終端部104(アプリケーション
図1A)と接触し、一方、これらの交互層のそれぞれの端部544および546は外部端部終端部106(アプリケーション
図1A)と接触する。
【0081】
[0095]
図5Bは、
図5Aの例示的実施形態500の多層構造の下部領域516内の選択された層532および536の上面図を図解したものである。様々な形状が実践され得るが、示されているようにこのようなコンデンサ電極層532および536は、いくつかの実例ではT字形層を備えることができる。当業者には理解されるように、オーバラップ領域すなわち面積533は、このようなオーバラップ面積を比較的広くすることにより、対応するキャパシタンス値が比較的大きくなるよう(すべての他の要因が一定である場合)、結果として得られるキャパシタンスの形成に寄与している。やはり比較的広い面積を使用して、それらに限定されないが、インダクタンスおよび/または等価直列抵抗(ESR)の低減を含む他の有利な特徴が提供され得る。
【0082】
[0096]本明細書において別途開示されているように、本明細書における例示的実施形態を離散同時焼成バリスタなどの離散バリスタと並列に追加することにより、素子は、結果として得られる組合せに対する過渡保護の提供を促進する。より詳細には、
図6Aは、バリスタデバイス、一括して660を有するスタック構成で使用するための、図解されているように、すべて、それぞれ追加されたリード線648、650および652と共に使用するための、現在開示されている主題による多端子多層デバイス、一括して600の例示的実施形態の外部斜視図を図解したものである。本明細書においてさらに考察されているように、
図6Bは、アプリケーション
図6Aの例示的実施形態600の略図を図解したものである。
【0083】
[0097]
図6Aは、現在開示されている主題による多端子多層デバイス、一括して600の例示的実施形態の外部斜視図を図解したものである。図解されているように、例示的実施形態600は、一般に、外部終端部604、606、608および610を有する6面ボディなどのボディ、一括して602を有している。図解されている例示的実施形態におけるデバイス600は、同時焼成多層セラミックデバイスなどの多端子多層セラミックデバイスを備えることができ、多端子多層セラミックデバイスは3つ以上の容量素子を備えている。いくつかのこのような実施形態では、このような3つのコンデンサは、2つの直列コンデンサを含むことができ、これらの2つのコンデンサは第3の素子と並列である。
【0084】
[0098]また、
図6Aは、バリスタデバイス、一括して660が追加された例示的実施形態600の斜視図をも図解している。このようなデバイス660は、標準1206ケースサイズまたは他の標準あるいは非標準ケースサイズを有することも可能である。示されているように、バリスタ660は、外部終端部、一括して662および664をも有している。さらに、
図6Aによれば、リード線構成配置を使用してデバイス600およびバリスタ660が互いに並列に配置され得る。より詳細には、リード線648、650および652は、デバイス600の外部(コンデンサデバイス)終端部604、608および606にそれぞれ取り付けられ、一方、リード線648および652は、示されているように、バリスタ660の外部側面(バリスタ)終端部662および664にそれぞれ接続される。結果として得られるアプリケーション
図6Aの構成は、オーバーモールドされた3リード線コンポーネントである。
【0085】
[0099]
図6Bは、アプリケーション
図6Aによって示されているその接続/取付け構成におけるアプリケーション
図6Aの例示的実施形態、一括して600の略図を図解したものである。より詳細には、示されているリード線648、650および652は、直列および並列コンデンサとそれぞれ接触している。示されているキャパシタンス値には、その値に限定するものではなく、単に例示的なものにすぎないことが意図されている。同様にバリスタ660は、図解されているようにリード線648および652と接触しており、したがってデバイス600と並列関係にある。示されているバリスタ特性には、それに限定するものではなく、単に例示的なものにすぎないことが意図されている。
【0086】
[00100]
図6Cは、多端子多層デバイスの斜視図を図解したものである。一般に、
図6Cは、別の遠近法における
図6Aのデバイスを図解している。例えば
図6Cの実施形態は、バリスタ660を上部にして底部に多層セラミックデバイスなどのデバイス600を提供する。このような構成は、はんだ付けなどによってデバイス600およびバリスタ660を一体に結合した後、表面実装デバイスとしての使用を許容することができる。さらに、
図6Cに図解されている実施形態は、
図6Aに図解されているリード線なしに提供されている。しかしながらこのような構成の場合、リード線も使用され得ることを理解されたい。
【0087】
[00101]図解されているように、デバイス600は、直列および並列コンデンサを含むための単一デバイス解決法を提供している。デバイス600は、デバイス600の隔離された領域における複数の層の分割フィードスルー構成によって形成され得るコンデンサなどの2つの典型的な10nFコンデンサ654および656を示している。また、デバイス600は、示されているように、デバイス600の別の領域における標準多層コンデンサ構造から形成され得るコンデンサなどの単一の典型的な1μFコンデンサ658をも提供している。
【0088】
[00102]本明細書において開示されている任意の例示的実施形態のために様々なサイズが実践され得るが、デバイス600およびバリスタ660は、典型的な標準MLCケースサイズ、例えば1206ケースサイズであると見なされ得る。当然、様々な実施形態では、特定のアプリケーションの必要または要望に応じて様々なサイズが実践され得る。すべてのこのような変形形態および例示的キャパシタンス値の変形形態には、現在開示されている主題の精神および範囲の範疇であることが意図されている。
【0089】
[00103]本明細書における開示によって示されているように、SMD配置に使用されるいくつかの実施形態の場合、現在開示されている主題は、印刷回路基板(PCB)上の複数の離散コンポーネントの置換えをもたらし、それにより空間を節約し、いくつかの実例ではインダクタンスを小さくし得る。このような現在開示されている例示的実施形態のすべては、そのいくつかの使用においては、オーバーモールドされた3リード線コンポーネントにパッケージされたものであってもよい。現在開示されている主題によれば、デバイスサイズの実質的な縮小が得られ、それによりはんだ接続の数が少なくなり、延いては信頼性が高くなる。
【0090】
[00104]また、開示されている構成を達成する個々のステップには、それらが典型的なものであり、別途示される開示の一般的な性質を越えた他の態様の必要な使用を示すものではないことが意図されているにすぎない。例えば当業者は、選択されたステップを実践して、現在開示されている主題の所与のアプリケーションのために選択された特定の設計がもたらされ得ることを認識するであろう。
[00105]以上、このような現在開示されている主題について、その特定の実施形態に関して詳細に説明したが、当業者は、以上の説明を理解すれば、このような実施形態に対する変更、このような実施形態の変形形態、およびこのような実施形態に対する等価物を容易にもたらすことができることは認識されよう。したがって本開示の範囲は、制限としてではなく、例としてのものであり、主題開示は、当業者には容易に明らかであるように、現在開示されている主題に対するこのような修正、変更および/または追加の包含を排除するものではない。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタであって、
複数の容量素子を有する離散多端子多層セラミックコンデンサデバイスであって、
集積容量構造を形成することになる電極層を含む協働する複数の層を有するボディと、
前記ボディの外部の、反対の極性を有する第1の対のコンデンサデバイス終端部と、
前記ボディの外部の、同じ極性を有する第2の対のコンデンサデバイス終端部と、
2つのそれぞれのコンデンサを形成する前記電極層の第1の領域であって、前記第1の領域は前記第2の対のコンデンサデバイス終端部とそれぞれ接触するそれぞれの前面延在エッジおよび背面延在エッジを有する第3の層の互いに反対側に位置する少なくとも一対の層を備え、前記一対の層は前記第1の対のコンデンサデバイス終端部とそれぞれ接触する側面延在エッジを有する、第1の領域と、
前記第1の対のコンデンサデバイス終端部の間に直列接続で受け取られる多層セラミックコンデンサを形成する前記電極層の第2の領域と、
を備える、離散多端子多層セラミックコンデンサデバイスと、
ボディを備える離散バリスタであって、前記ボディの外部に反対の極性を有する一対のバリスタ終端部を有する離散バリスタと、
それぞれ前記第1の対のコンデンサデバイス終端部および前記一対のバリスタ終端部に取り付けられた第1のリード線および第2のリード線と、
前記第2の対のコンデンサデバイス終端部のうちの少なくとも一方に取り付けられた第3のリード線と、
を備え、
前記離散多端子多層セラミックコンデンサデバイスは、前記第3のリード線が前記離散バリスタの上面に配置されて前記離散多端子多層セラミックコンデンサデバイスから前記離散バリスタを通過するように延在する、バリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタ。
【請求項2】
前記第1の対のコンデンサデバイス終端部、および前記第2の対のコンデンサデバイス終端部のうちの少なくとも一方が前記第1の領域の前記2つのそれぞれのコンデンサとそれぞれ並列接続である、請求項1に記載のバリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタ。
【請求項3】
前記離散多端子多層セラミックコンデンサデバイスは、
2つのそれぞれの追加コンデンサを形成する前記電極層の第3の領域であって、前記第3の領域が前記第2の対のコンデンサデバイス終端部とそれぞれ接触するそれぞれの前面延在エッジおよび背面延在エッジを有する第3の層の互いに反対側に位置する少なくとも一対の層を備え、前記一対の層が前記第1の対のコンデンサデバイス終端部とそれぞれ接触する側面延在エッジを有する、第3の領域をさらに備え、
前記第1の対のコンデンサデバイス終端部、および前記第2の対のコンデンサデバイス終端部のうちの少なくとも一方が、前記第3の領域の前記2つのそれぞれの追加コンデンサとそれぞれ並列接続である、請求項1に記載のバリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタ。
【請求項4】
前記第1の領域の前記一対の層が、それぞれ、前記第1の領域の前記第3の層との異なるオーバラップ面積を有し、したがって前記第1の領域の前記それぞれのコンデンサに対して異なるキャパシタンス値をもたらす、請求項1に記載のバリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタ。
【請求項5】
前記第1の領域の前記第3の層は、概ね十字形の層である、請求項1に記載のバリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタ。
【請求項6】
バリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタであって、
複数の容量素子を有する離散多端子多層セラミックコンデンサデバイスであって、
集積容量構造を形成することになる電極層を含む協働する複数の層を有するボディと、
前記ボディの外部の、反対の極性を有し、前記ボディの前記対の比較的細長い側面にそれぞれ存在する第1の対のコンデンサデバイス終端部と、
前記ボディの外部の、同じ極性を有し、前記ボディの前記対の比較的より短い側面にそれぞれ存在する第2の対のコンデンサデバイス終端部と、
2つのそれぞれのコンデンサを形成する前記電極層の第1の領域であって、前記第2の対の終端部とそれぞれ接触するそれぞれの前面延在エッジおよび背面延在エッジを有する第3の層の互いに反対側に位置し、前記第1の対の終端部とそれぞれ接触する側面延在エッジを有する少なくとも一対の層を備える第1の領域と、
前記第1の対の終端部の間に直列接続で受け取られる多層セラミックコンデンサを形成する前記電極層の第2の領域であって、前記第2の領域が前記多層セラミックコンデンサを形成する複数の対にされた電極層を備える、第2の領域と
を備える、離散多端子多層セラミックコンデンサデバイスと、
ボディを備える離散バリスタであって、前記ボディの外部に反対の極性を有する一対のバリスタ終端部を有する離散バリスタと、
を備え、
前記離散バリスタは、前記集積コンデンサフィルタのための表面実装デバイス(SMD)構成を形成するために、前記離散多端子多層セラミックコンデンサデバイスの上面に取り付けられる、バリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタ。
【請求項7】
前記第1の対のコンデンサデバイス終端部および第2の対のコンデンサデバイス終端部は、前記離散多端子多層セラミックコンデンサデバイスの前記ボディのそれぞれの反対側の対の側面に配置され、それぞれそこから前記離散多端子多層セラミックコンデンサデバイスの前記ボディの指定された上部側面及び指定された底部側面に巻き付き、
前記一対のバリスタ終端部は、前記離散バリスタの前記ボディのそれぞれの反対側の対の側面に配置され、それぞれそこから前記離散バリスタの前記ボディの指定された上部側面及び指定された底部側面に巻き付く、請求項6に記載のバリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタ。
【請求項8】
前記ボディは、一対の比較的細長い側面および一対の比較的より短い側面を有し、前記第1の対のコンデンサデバイス終端部は、それぞれ前記ボディの前記一対の比較的細長い側面に存在し、前記第2の対のコンデンサデバイス終端部は、それぞれ前記ボディの前記一対の比較的より短い側面に存在する、請求項6に記載のバリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタ。
【請求項9】
前記第2の領域の前記複数の対にされた電極層の各電極層は、T字形である、請求項6に記載のバリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタ。
【請求項10】
前記離散多端子多層セラミックコンデンサは、
2つのそれぞれの追加コンデンサを形成する前記電極層の第3の領域であって、前記第3の領域が前記第2の対のコンデンサデバイス終端部とそれぞれ接触するそれぞれの前面延在エッジおよび背面延在エッジを有する第3の層の互いに反対側に位置する少なくとも一対の層を備え、前記一対の層が前記第1の対のコンデンサデバイス終端部とそれぞれ接触する側面延在エッジを有する、第3の領域を、さらに備え、
前記第1の対のコンデンサデバイス終端部、および前記第2の対のコンデンサデバイス終端部のうちの少なくとも一方が、前記第3の領域の前記2つのそれぞれの追加コンデンサとそれぞれ並列接続であり、
前記第1の領域の前記第3の層は概ね十字形の層であり、前記第3の領域の前記第3の層は概ね十字形の層であり、
前記第1の領域の前記一対の層の各層はT字形であり、前記第3の層の前記一対の層の各層はT字形である、請求項6に記載のバリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0055】
[0069]図解されているように、デバイス100は、直列および並列コンデンサを含むための単一デバイス解決法を提供している。デバイス100の上部領域、一括して114は、典型的な層118、122および120の分割フィードスルー構成によって形成された2つの典型的な10nFコンデンサ154および156を示している。デバイス100の下部領域、一括して116は、標準多層コンデンサ構造から形成されることになるコンデンサなどの典型的な単一1μFコンデンサ158を示している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0091
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0091】
[00105]以上、このような現在開示されている主題について、その特定の実施形態に関して詳細に説明したが、当業者は、以上の説明を理解すれば、このような実施形態に対する変更、このような実施形態の変形形態、およびこのような実施形態に対する等価物を容易にもたらすことができることは認識されよう。したがって本開示の範囲は、制限としてではなく、例としてのものであり、主題開示は、当業者には容易に明らかであるように、現在開示されている主題に対するこのような修正、変更および/または追加の包含を排除するものではない。
〔態様1〕
複数の容量素子を有する多端子多層セラミックデバイスであって、
集積容量構造を形成するための電極層を含む協働する複数の層を有するボディと、
2つのそれぞれのコンデンサの分割フィードスルー型構造を形成する前記電極層の第1の領域と、
多層セラミックコンデンサのオーバラップ型構造を形成する前記電極層の第2の領域と、
前記ボディの外部の、反対の極性を有する第1の対の終端部と、
前記ボディの外部の、同じ極性を有する第2の対の終端部と
を備え、
前記第1の対の終端部が前記第2の領域コンデンサと直列接続であり、前記第1の対の終端部、および前記第2の対の終端部のうちの少なくとも一方が、前記第1の領域の前記2つのそれぞれのコンデンサとそれぞれ並列接続であり、したがって複数の容量素子が単一のパッケージデバイスに集積される、多端子多層セラミックデバイス。
〔態様2〕
前記電極層の前記第1の領域が、前記第2の対の終端部とそれぞれ接触するそれぞれの前面延在エッジおよび背面延在エッジを有する概ね十字形の層の互いに反対側に位置し、前記第1の対の終端部とそれぞれ接触する側面延在エッジを有する少なくとも一対の層を備える、態様1に記載の多端子多層セラミックデバイス。
〔態様3〕
前記電極層の前記第2の領域が、オーバラップ構成で少なくとも対にされた交互層を備え、前記交互層のそれぞれの延在部分が前記第1の対の終端部のそれぞれと接触する、態様1に記載の多端子多層セラミックデバイス。
〔態様4〕
前記第1の領域の前記2つのそれぞれのコンデンサが互いに直列であり、いずれも前記第2の領域の前記多層セラミックコンデンサと並列である、態様1に記載の多端子多層セラミックデバイス。
〔態様5〕
前記第1の対の終端部および第2の対の終端部が、前記ボディのそれぞれの反対側の対の側面に配置され、前記デバイスのための表面実装デバイス(SMD)構成を形成するために、それぞれそこから前記ボディの指定された底面に巻き付く、態様1に記載の多端子多層セラミックデバイス。
〔態様6〕
前記第1の対の終端部にそれぞれ取り付けられた第1のリード線および第2のリード線、および前記第2の対の終端部のうちの少なくとも一方に取り付けられた第3のリード線をさらに含む、態様1に記載の多端子多層セラミックデバイス。
〔態様7〕
2つのそれぞれの追加コンデンサの分割フィードスルー型構造を形成する前記電極層の第3の領域
をさらに備え、
前記第1の対の終端部、および前記第2の対の終端部のうちの少なくとも一方が、前記第3の領域の前記2つのそれぞれの追加コンデンサとそれぞれ並列接続である、態様1に記載の多端子多層セラミックデバイス。
〔態様8〕
前記電極層の前記第2の領域が前記電極層の前記第1の領域と第3の領域の間に存在する、態様1に記載の多端子多層セラミックデバイス。
〔態様9〕
前記ボディが、一対の比較的細長い側面および一対の比較的より短い側面を有し、
前記第1の対の終端部がそれぞれ前記対の比較的細長い側面に存在し、
前記第2の対の終端部がそれぞれ前記対の比較的より短い側面に存在する、
態様1に記載の多端子多層セラミックデバイス。
〔態様10〕
前記第1の層の前記対の層が、それぞれ、前記第1の層の前記概ね十字形の層との異なるオーバラップ面積を有し、したがって前記第1の領域の前記それぞれのコンデンサに対して異なるキャパシタンス値をもたらす、態様2に記載の多端子多層セラミックデバイス。
〔態様11〕
2つのそれぞれの追加コンデンサの分割フィードスルー型構造を形成する前記電極層の第3の領域であって、前記第2の対の終端部とそれぞれ接触するそれぞれの前面延在エッジおよび背面延在エッジを有し、前記第1の対の終端部とそれぞれ接触する側面延在エッジを有する少なくとも一対の層を備える第3の領域をさらに備え、
前記第3の層の前記対の層が、それぞれ、前記第3の層の前記概ね十字形の層との異なるオーバラップ面積を有し、したがって前記第3の領域の前記それぞれの追加コンデンサに対して異なるキャパシタンス値をもたらす、態様10に記載の多端子多層セラミックデバイス。
〔態様12〕
前記第2の領域の前記電極層が、比較的大きいキャパシタンス値オーバラップ型多層セラミックコンデンサを形成するための比較的広い面積を含む、態様1に記載の多端子多層セラミックデバイス。
〔態様13〕
一対の外部終端部を有する離散バリスタが前記デバイスに対して積み重ねられ、前記第1のリード線および第2のリード線がそれぞれ前記バリスタの前記対の外部終端部に取り付けられ、したがって前記デバイスおよび前記離散バリスタが並列に接続される、態様6に記載の多端子多層セラミックデバイス。
〔態様14〕
バリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタであって、
複数の容量素子を有する離散多端子多層セラミックコンデンサデバイスであって、集積容量構造を形成することになる電極層を含む協働する複数の層を有するボディと、前記ボディの外部の、反対の極性を有する第1の対のコンデンサデバイス終端部と、前記ボディの外部の、同じ極性を有する第2の対のコンデンサデバイス終端部と、2つのそれぞれのコンデンサを形成する前記電極層の第1の領域と、前記第1の対の終端部の間に直列接続で受け取られる多層セラミックコンデンサを形成する前記電極層の第2の領域とを備える、離散多端子多層セラミックコンデンサデバイスと、
ボディを備える離散バリスタであって、前記バリスタボディの外部に反対の極性を有する一対のバリスタ終端部を有する離散バリスタと、
それぞれ前記第1の対のコンデンサデバイス終端部および前記一対のバリスタ終端部に取り付けられた第1のリード線および第2のリード線と、
前記第2の対のコンデンサデバイス終端部のうちの少なくとも一方に取り付けられた第3のリード線と
を備える集積コンデンサフィルタ。
〔態様15〕
前記第1の対のコンデンサデバイス終端部、および前記第2の対のコンデンサデバイス終端部のうちの少なくとも一方が前記第1の領域の前記2つのそれぞれのコンデンサとそれぞれ並列接続である、態様14に記載のバリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタ。
〔態様16〕
前記電極層の前記第1の領域が前記2つのそれぞれのコンデンサの分割フィードスルー型構造を形成し、
前記電極層の前記第2の領域が前記多層セラミックコンデンサのオーバラップ型構造を
形成する、態様14に記載のバリスタ機能を有する集積コンデンサフィルタ。
〔態様17〕
複数の容量素子を有する多端子多層セラミックデバイスを提供するための方法であって、
集積容量構造を形成するために使用される電極層を含む協働する複数の層を有するボディを提供するステップと、
前記電極層の指定された第1の領域に2つのそれぞれのコンデンサの分割フィードスルー型構造を形成するステップと、
前記電極層の指定された第2の領域に多層セラミックコンデンサのオーバラップ型構造を形成するステップと、
前記ボディの一対のそれぞれの反対側の面の外部に第1の対の終端部を加えるステップであって、前記第2の領域コンデンサが前記第1の対の終端部の間に直列に接続される、加えるステップと、
前記ボディの別の対のそれぞれの反対側の面の少なくとも一部の外部に、同じ極性を有する第2の対の終端部を加えるステップであって、前記第2の対の終端部および前記第1の対の終端部のうちの少なくとも一方の対の終端部がそれぞれ前記第1の領域の前記2つのそれぞれのコンデンサと並列に接続され、したがって複数の容量素子が単一のパッケージデバイスに集積される、加えるステップと
を含む方法。
〔態様18〕
前記電極層の前記第1の領域が、前記第2の対の終端部とそれぞれ接触するそれぞれの前面延在エッジおよび背面延在エッジを有する概ね十字形の層の互いに反対側に位置し、前記第1の対の終端部とそれぞれ接触する側面延在エッジを有する少なくとも一対の層を備え、
前記電極層の前記第2の領域が、オーバラップ構成で少なくとも対にされた交互層を備え、前記交互層のそれぞれの延在部分が前記第1の対の終端部のそれぞれと接触する、
態様17に記載の方法。
〔態様19〕
前記第1の対の終端部および第2の対の終端部が、前記デバイスのための表面実装デバイス(SMD)構成を形成するために、それぞれ前記ボディの指定された底面に巻き付く、態様17に記載の方法。
〔態様20〕
前記電極層の指定された第3の領域の2つのそれぞれのコンデンサの別の分割フィードスルー型構造を形成するステップをさらに含み、前記第3の領域の前記2つのそれぞれのコンデンサが、前記第2の対の終端部および前記第1の対の終端部のうちの少なくとも一方の終端部に対してそれぞれ並列に接続される、態様17に記載の方法。
〔態様21〕
前記第1の層の前記概ね十字形の層とのそれぞれ異なるオーバラップ面積を有する前記第1の層の前記対の層を提供するステップをさらに含み、したがって前記第1の領域の前記それぞれのコンデンサに対して異なるキャパシタンス値をもたらす、態様18に記載の方法。
〔態様22〕
前記電極層の指定された第3の領域の2つのそれぞれの追加コンデンサの分割フィードスルー型構造を形成するステップをさらに含み、前記第3の領域が前記第2の対の終端部とそれぞれ接触するそれぞれの前面延在エッジおよび背面延在エッジを有し、前記第1の対の終端部とそれぞれ接触する側面延在エッジを有する少なくとも一対の層を備える、態様17に記載の方法。
〔態様23〕
第1のリード線および第2のリード線をそれぞれ前記第1の対の終端部に取り付けるステップと、第3のリード線を前記第2の対の終端部のうちの少なくとも一方に取り付ける
ステップとをさらに含む、態様17に記載の方法。
〔態様24〕
前記デバイスに対して、一対の外部終端部を有する離散バリスタを積み重ねるステップをさらに含み、前記第1のリード線および第2のリード線がそれぞれ前記バリスタの前記対の外部終端部に取り付けられ、したがって前記デバイスおよび前記離散バリスタが並列に接続される、態様23に記載の方法。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】手続補正書
【補正対象項目名】手続補正3
【補正方法】削除
【補正の内容】
【外国語明細書】