(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023169386
(43)【公開日】2023-11-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 40/166 20200101AFI20231121BHJP
【FI】
G06F40/166
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023165282
(22)【出願日】2023-09-27
(62)【分割の表示】P 2022098048の分割
【原出願日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】P 2021102686
(32)【優先日】2021-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】519363649
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】奥村 光平
(57)【要約】 (修正有)
【課題】書類作成において、人為的作業を削減し、効率よく書類を作成できる情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システムにおいて、サーバ装置の制御部は、ファイル処理の実行中は、解析ファイルフォルダを生成する前に、文書ファイルの所定の情報の形式を画像形式に変換し、画像化文書ファイルを取得し、画面の遷移を情報処理装置の出力部に表示させ、解析ファイルフォルダから、所定の情報を示す画像ファイルを取得する。このとき制御部は、取得した画像ファイルを文書ファイルと同階層にある画像ファイルフォルダ内に配置し、画面の遷移を情報処理装置の出力部に表示させる。ファイル処理の実行中は、文書ファイルと形式の異なる出力ファイルを生成する。制御部はさらに、画面の遷移を情報処理装置の出力部に表示させる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
制御部を有し、
前記制御部は、
通常のテキストと、前記通常のテキストとは異なる所定の情報とを含む文書ファイルに対する、ファイル処理の実行中において、
前記文書ファイルから前記所定の情報を抽出し、
前記所定の情報を含む画像ファイルを、前記文書ファイルと関連するディレクトリに配置する、
情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記ファイル処理の実行中において、前記文書ファイルを表示する第1のウィンドウとは異なる第2のウィンドウを表示させ、前記第2のウィンドウは、抽出された前記所定の情報のみが表示されるウィンドウであり、
前記第2のウィンドウから、前記画像ファイルを生成する、
情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記第2のウィンドウは、抽出された前記所定の情報を1頁に1つずつ含むように構成されたウィンドウである、
情報処理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記文書ファイルに基づいて、解析ファイルを生成し、
前記解析ファイルから、前記所定の情報を示す前記画像ファイルを取得し、
前記画像ファイルを、前記文書ファイルと関連する前記ディレクトリに配置する、
情報処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記ファイル処理の実行中において、
前記解析ファイルを生成する前に、前記文書ファイルの前記所定の情報の形式を、画像形式に変換し、
前記画像形式の前記所定の情報を含む前記文書ファイルを解析することで、前記解析ファイルを生成し、
前記解析ファイルに基づいて、前記所定の情報を画像ファイル化した前記画像ファイルを取得する、
情報処理装置。
【請求項6】
請求項4又は請求項5に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記ファイル処理の実行中において、
前記画像ファイルを取得した後、前記解析ファイルを削除する、
情報処理装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6までの何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記ファイル処理の実行中において、
前記文書ファイルと形式の異なる出力ファイルを生成し、
前記出力ファイルは、前記ディレクトリに配置された前記画像ファイルと関連付けられている、
情報処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理装置において、
前記出力ファイルは、HTMLファイルである、
情報処理装置。
【請求項9】
請求項8に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記ファイル処理の実行中において、
前記文書ファイルの記載に基づいて、前記HTMLファイルに、HTML言語に関する所定の要素を加える、
情報処理装置。
【請求項10】
請求項8又は請求項9に記載の情報処理装置において、
前記HTMLファイルは、特許庁に提出する形式で構成される、
情報処理装置。
【請求項11】
請求項1から請求項10までの何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
画面に含まれるオブジェクトに対する操作に基づき、前記ファイル処理を実行する、
情報処理装置。
【請求項12】
請求項1から請求項11までの何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記ディレクトリは、前記文書ファイルと同じディレクトリ又は前記文書ファイルより下位の階層のディレクトリである、
情報処理装置。
【請求項13】
請求項1から請求項12までの何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記ファイル処理の実行中において、
複数の前記画像ファイルに、順番に関する画像ファイル名を付与する、
情報処理装置。
【請求項14】
請求項1から請求項13までの何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記ファイル処理の実行中において、
前記画像ファイルを、所定の画素数に変換する、
情報処理装置。
【請求項15】
請求項1から請求項14までの何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記ファイル処理の実行中において、
前記画像ファイルを、所定のサイズに変換する、
情報処理装置。
【請求項16】
請求項1から請求項15までの何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記ファイル処理の実行中において、
前記画像ファイルを、グレースケールに変換する、
情報処理装置。
【請求項17】
請求項1から請求項16までの何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記ファイル処理の実行中において、
前記画像ファイルの余白を、削除する、
情報処理装置。
【請求項18】
請求項1から請求項17までの何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記所定の情報は、数式、化学式、表又はグラフである、
情報処理装置。
【請求項19】
請求項1から請求項18までの何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記文書ファイルは、明細書である、
情報処理装置。
【請求項20】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
通常のテキストと、前記通常のテキストとは異なる所定の情報とを含む文書ファイルに対する、ファイル処理の実行中において、
前記文書ファイルから前記所定の情報を抽出し、
前記所定の情報を含む画像ファイルを、前記文書ファイルと関連するディレクトリに配置する、
情報処理装置。
情報処理方法。
【請求項21】
プログラムであって、
コンピュータを、請求項1から請求項19までの何れか1項に記載の情報処理装置の制御部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
原稿を、電気通信回線を通じて提出先に提出する場合、電気通信回線での提出に適した予め定められた形式で行わなければならないことがある。例えば、特許庁に対してインターネット出願を行う場合は、送信ファイルの形式として、HTML形式のファイルが求められる。特許文献1には、所定の形式の提出書類作成を支援する書類作成支援プログラムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、表、グラフ、数式、化学式等の情報が含まれるWord等の文書作成アプリケーションで作成したファイルを、HTML等のマークアップ言語で記述されたファイルに変換する場合、種々の作業が発生する。
【0005】
このような書類作成において、人為的作業を削減することで、効率よく書類作成ができる技術が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の一態様によれば、情報処理装置が提供される。この情報処理装置は、制御部を有する。制御部は、通常のテキストと、通常のテキストとは異なる所定の情報とを含む文書ファイルに対する、ファイル処理の実行中においてる。文書ファイルから所定の情報を抽出する。所定の情報を含む画像ファイルを、文書ファイルと関連するディレクトリに配置する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一つによれば、書類作成において、人為的作業を削減することで、効率よく書類作成ができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態1に係る情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】実施形態1に係る情報処理装置100及びサーバ装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】実施形態1に係る情報処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。
【
図4】実施形態1に係るファイル処理を実行する前の画面400の一例を示す図である。
【
図5】実施形態1に係る画像化文書ファイル502を生成した後の画面500の一例を示す図である。
【
図6】実施形態1に係る解析ファイルフォルダ602を生成した後の画面600の一例を示す図である。
【
図7】実施形態1に係る画像ファイルフォルダ703を生成後の画面700の一例を示す図である。
【
図8】実施形態1に係る解析ファイルフォルダ602を削除後の画面800の一例を示す図である。
【
図9】実施形態1に係るファイル処理を実行後の画面900の一例を示す図である。
【
図10】実施形態1に係る文書ファイル401を開いたときの画面1000の一例を示す図である。
【
図11】実施形態1に係る画像ファイルフォルダ703を開いたときの画面1100の一例を示す図である。
【
図12】実施形態1に係る出力ファイル904をテキストエディタで読み込んだときの画面1200の一例を示す図である。
【
図13】実施形態1に係る出力ファイル904を参照したときの画面1300の一例を示す図である。
【
図14】実施形態1の変形例1に係る情報処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。
【
図15】実施形態1の変形例1に係る情報処理の詳細の一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
[実施形態1]
1.システム構成
図1は、実施形態1に係る情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
図1に示されるように、情報処理システムは、情報処理装置100と、サーバ装置110と、ネットワーク120とを含む。情報処理装置100と、サーバ装置110とは、ネットワーク120を介して通信可能に接続されている。サーバ装置110は、ユーザが所属している団体(例えば、企業、特許事務所、特許業務法人等)が管理している書類データを保存している。ユーザは、情報処理装置100を用いて、サーバ装置110にアクセスして担当する書類データ等の作成、修正等を行う。
【0014】
2.ハードウェア構成
本節では、本実施形態のハードウェア構成について説明する。本実施形態において、情報処理システムとは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。したがって、例えば情報処理装置100単体であっても情報処理システムの一例となる。以下、情報処理システムの一例である情報処理装置100のハードウェア構成について説明する。
【0015】
図2は、実施形態1に係る情報処理装置100及びサーバ装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。情報処理装置100は、ユーザによって使用される端末であり、例えば、ノートパソコンである。なお、情報処理装置100の端末の種類は、デスクトップパソコン、タブレット端末、スマートフォン等であってもよい。情報処理装置100は、制御部201と、記憶部202と、通信部203と、入力部204と、出力部205とを有し、これらの構成要素が情報処理装置100の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。各構成要素について更に説明する。
【0016】
制御部201は、情報処理装置100に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部201は、例えば中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部201は、記憶部202に記憶された所定のプログラムを読み出し、プログラムを実行することによって、情報処理装置100に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部202に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部201によって具体的に実現されることで、制御部201に含まれる各機能部として実行されうる。なお、制御部201は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部201を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0017】
記憶部202は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部201によって実行される情報処理装置100に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、又は、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部202は、制御部201によって実行される情報処理装置100に係る種々のプログラム、変数及び制御部201がプログラムに基づき処理を実行する際に用いるデータ等を記憶している。プログラムは、コンピュータに、情報処理装置100の制御部として機能させるためのプログラムである。
【0018】
通信部203は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、3G/LTE/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、情報処理装置100は、通信部203及びネットワーク120を介して、外部から種々の情報を通信してもよい。
【0019】
入力部204は、情報処理装置100の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部204は、出力部205と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。もちろん、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。すなわち、入力部204がユーザによってなされた操作入力を受け付ける。当該入力が命令信号として、通信バスを介して制御部201に転送され、制御部201が必要に応じて所定の制御や演算を実行しうる。
【0020】
出力部205は、例えば、情報処理装置100の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。出力部205は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。これは例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等の表示デバイスを、情報処理装置100の種類に応じて使い分けて実施することが好ましい。
【0021】
また、サーバ装置110は、制御部211と、記憶部212と、通信部213とを少なくとも有し、これらの構成要素がサーバ装置110の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。サーバ装置110の制御部211と、記憶部212と、通信部213とについては、情報処理装置100の制御部201と、記憶部202と、通信部203とを参照されたい。サーバ装置110は、情報処理装置の一例である。
【0022】
3.情報処理方法
本節では、前述した情報処理装置100によって実行される情報処理方法について説明する。
【0023】
3.1 情報処理の概要
先に、
図3を用いて情報処理の概要を説明する。
図3は、実施形態1に係る情報処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。
【0024】
アクティビティA301において、情報処理装置100の制御部201は、ユーザによる入力部204への操作を介して、サーバ装置110に保存されている文書ファイル401へのアクセスの要求を受け付ける。ここで文書ファイル401は、特許、実用新案又はその他の知的財産権に関する出願書類である。出願書類は、明細書、図面、請求の範囲及び要約書のうち何れか1つを少なくとも含む。制御部201は、通信部203及びネットワーク120を介して、文書ファイル401へのアクセスの要求をサーバ装置110に送信する。サーバ装置110の制御部211は、通信部213及びネットワーク120を介して、文書ファイル401へのアクセスの要求を情報処理装置100から受信する。制御部211は、通信部213及びネットワーク120を介して、文書ファイル401の情報を情報処理装置100に送信する。制御部201は、ネットワーク120及び通信部203を介して、文書ファイル401の情報をサーバ装置110から受信する。
【0025】
続いて、情報処理装置100の制御部201は、文書ファイル401を開いた状態で、後述する画面1000に含まれる確定ボタンOに対する操作を受け付ける。確定ボタンOに対する操作が行われた場合、制御部201は、通信部203及びネットワーク120を介して、HTMLファイルの作成の指示をサーバ装置110に送信する。サーバ装置110の制御部211は、ネットワーク120及び通信部213を介して、HTMLファイル作成の指示を情報処理装置100から受信する。
【0026】
アクティビティA302において、サーバ装置110の制御部211は、確定ボタンOに対する操作が行われた場合(他の観点によれば、HTMLファイル作成の指示を受け付けた場合)、文書ファイル401に含まれる図、数式、化学式、表又はグラフを画像に変換することで、画像化文書ファイル502を生成する。画像化文書ファイル502は、文書ファイル401に含まれる図、数式、化学式、表、グラフ等の情報が画像に変換された文書ファイルである。ここで図、数式、化学式、表又はグラフは、所定の情報の一例である。他の観点によれば、制御部211は、ファイル処理の実行中は、解析ファイルフォルダ602を生成するときに、文書ファイル401の所定の情報の形式を、画像形式に変換する。他の観点によれば、制御部211は、通常のテキストと、通常のテキストとは異なる所定の情報とを含む文書ファイル401に対する、ファイル処理の実行中において、文書ファイル401から所定の情報を抽出する。ここでファイル処理とは、対象のファイルに対して特定の処理を実行することである。
【0027】
アクティビティA303において、サーバ装置110の制御部211は、文書ファイル401の数式、化学式、表又はグラフを画像に変換した画像化文書ファイル502を解析することで、解析ファイルフォルダ602を生成する。他の観点によれば、制御部211は、文書ファイル401に基づいて、画像化文書ファイル502を生成する。制御部211は、この解析前の画像化文書ファイル502に対して解析処理を実行することで解析ファイルフォルダ602を取得する。ここで解析ファイルフォルダ602は、画像化文書ファイル502に含まれる画像等の要素が分解された状態で格納されているファイルである。また、ここで解析処理は、画像に変換された図、数式、化学式、表、グラフ等の所定の情報を抽出する処理を少なくとも含む。
【0028】
アクティビティA304において、サーバ装置110の制御部211は、解析ファイルフォルダ602内から、画像の1つ1つをJPEG等のファイル形式の画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119取得する。ここで画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119のファイル形式は、例えば、特許庁が指定するイメージ形式である。特許庁が指定するイメージ形式は、例えば、PNG、GIF、BMP又はJPEGである。他の観点によれば、制御部211は、画像化文書ファイル502から、図、数式、化学式、表、グラフ等の所定の情報を示す画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119を取得する。他の観点によれば、制御部211は、解析ファイルフォルダ602に基づいて、図、数式、化学式、表、グラフ等の所定の情報を画像ファイル化した画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119を取得する。ここで画像ファイル化とは、所定の画像を所定の画像ファイルのファイル形式として保存することである。
【0029】
アクティビティA305において、サーバ装置110の制御部211は、使用後の解析ファイルフォルダ602を削除する。別の観点によれば、制御部211は、ファイル処理の実行中は、画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119を取得した後、解析ファイルフォルダ602を削除する。なお、このアクティビティA305は、画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119への処理が完了した後のアクティビティA309の前後で行われてもよいし、省略されてもよい。
【0030】
アクティビティA306において、サーバ装置110の制御部211は、ファイル処理の実行中は、複数の画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119に、順番に関する画像ファイル名を付与する。ここで画像ファイル名とは、画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119に付与されるファイル名である。他の観点によれば、制御部211は、複数の画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119に対して、規則性のある画像ファイル名を付与すればよい。例えば、制御部211は、複数の画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119に対して、特定の数列、あいうえお順、アルファベット順等の特定の規則性に沿って画像ファイル名を付与すればよい。
【0031】
アクティビティA307において、サーバ装置110の制御部211は、画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119のディレクトリを、文書ファイル401のディレクトリDと関連するディレクトリに変更する。制御部211は、図、数式、化学式、表、グラフ等の所定の情報を含む画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119を、文書ファイル401のディレクトリDと関連するディレクトリに配置する。画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119のディレクトリは、文書ファイル401と同じディレクトリD又は文書ファイル401より下位の階層のディレクトリである。
【0032】
アクティビティA308において、サーバ装置110の制御部211は、画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119に対して、所定の画素数への変換、所定のサイズへの変換、グレースケール化、余白の削除等の処理を実行する。
【0033】
例えば、サーバ装置110の制御部211は、ファイル処理の実行中は、画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119を、所定の画素数に変換する。このとき、所定の画素数は、特許庁が指定する画素数である。特許庁が指定する画素数は、例えば、200dpi、300dpi又は400dpi等である。
【0034】
例えば、サーバ装置110の制御部211は、ファイル処理の実行中は、画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119を、グレースケールに変換する。このとき、グレースケールは、例えば、特許庁が指定する形式である。特許庁が指定する形式は、例えば、画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119のファイル形式がPNG、GIF又はBMPのときは、モノクロ2値であり、画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119のファイル形式がJPEGのときは、グレースケール(8ビット:256階調のみ)である。
【0035】
例えば、サーバ装置110の制御部211は、ファイル処理の実行中は、画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119を、所定のサイズに変換する。このとき、所定のサイズは、画素数が200dpiのときは、横1338ドット以下且つ縦2007ドット以下、画素数が300dpiのときは、横2007ドット以下且つ縦3011ドット以下、画素数が400dpiのときは、横2677ドット以下且つ縦4015ドット以下が好ましい。
【0036】
例えば、サーバ装置110の制御部211は、ファイル処理の実行中は、画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119の余白を、削除する。例えば、制御部211は、画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119の余白を検知し、余白をトリミングする。
【0037】
アクティビティA306、A307、A308の実行後、アクティビティA309において、制御部211は、文書ファイル401に基づいてHTMLファイルを生成する。このとき、制御部211は、ファイル処理の実行中は、文書ファイル401の記載に基づいて、HTMLファイルに、HTMLタグ等のHTML言語に関する所定の要素を加える。他の観点によれば、制御部211は、ファイル処理の実行中は、文書ファイル401と形式の異なる出力ファイル904を生成する。出力ファイル904は、ディレクトリDの画像ファイルフォルダ703内に配置された画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119と関連付けられている。以上の情報処理が終了した場合、制御部211は、情報処理が終了したことをユーザが認識可能な態様で、出力部205に出力させてもよい。
【0038】
以上をまとめると、本実施形態の情報処理方法は、情報処理装置が実行する情報処理方法である。情報処理方法は通常のテキストと、通常のテキストとは異なる所定の情報とを含む文書ファイルに対する、ファイル処理の実行中は、文書ファイルから所定の情報を抽出する。情報処理方法は、所定の情報を含む画像ファイルを、文書ファイルと関連するディレクトリに配置する。
【0039】
このような態様によれば、書類作成において、人為的作業を削減することで、効率よく書類作成ができる。また、書類作成に多大な時間を要しないため、処理能力の劣るコンピュータを用いた場合であっても、問題なく書類を作成することができる。更に、従来よりも処理能力の劣るコンピュータが使用できるため、安価に書類を作成することができる。
【0040】
3.2 情報処理の詳細
続いて、
図4乃至
図13を参照して、前述した情報処理の詳細を説明する。まず、
図4乃至
図9を参照して、ファイル処理が実行されることよる、フォルダ内の時系列の変化の様子を説明する。すなわち、ファイル処理が実行されることにより、サーバ装置110の制御部211は、
図4の画面400から、
図5の画面500、
図6の画面600、
図7の画面700及び
図8の画面800を経て、
図9に示す画面900を情報処理装置100の出力部205に表示させる。
【0041】
図4は、実施形態1に係るファイル処理を実行する前の画面400の一例を示す図である。画面400は、ファイル処理の実行の対象となる文書ファイル401を含むフォルダの中身を示す画面である。文書ファイル401は、ファイル処理が実行されるファイルである。文書ファイル401は、例えば、Microsoft(登録商標)社のWord等の関する文書作成ソフトウェアにより生成されたファイルである。
【0042】
図5は、実施形態1に係る画像化文書ファイル502を生成した後の画面500の一例を示す図である。画面500は、ファイル処理により生成される画像化文書ファイル502を含むフォルダの中身を示す画面である。画像化文書ファイル502は、文書ファイル401内に含まれていた図、数式、化学式、表、グラフ等が画像に変換されたファイルである。画像化文書ファイル502は、例えば、Microsoft(登録商標)社のWord等の関する文書作成ソフトウェアにより生成されたファイルである。
【0043】
すなわち、
図4から
図5までにおいて、サーバ装置110の制御部211は、ファイル処理の実行中は、解析ファイルフォルダ602を生成する前に、文書ファイル401の所定の情報の形式を画像形式に変換し、画像化文書ファイル502を取得する。このとき、制御部211は、画面400から画面500への遷移を情報処理装置100の出力部205に表示させる。この情報処理は、
図3のアクティビティA302、A303に対応する。
【0044】
図6は、実施形態1に係る解析ファイルフォルダ602を生成した後の画面600の一例を示す図である。画面600は、ファイル処理により生成される解析ファイルフォルダ602を含むフォルダの中身を示す画面である。画面600は、文書ファイル401と、解析ファイルフォルダ602とを含む。解析ファイルフォルダ602は、画像化文書ファイル502に含まれる画像等の情報が解析された情報を含むフォルダである。
【0045】
すなわち、
図5から
図6までにおいて、制御部211は、画像形式の所定の情報を含む文書ファイル401(他の観点によれば、画像化文書ファイル502)を解析することで、解析ファイルフォルダ602を生成する。他の観点によれば、制御部211は、所定の情報を含む文書ファイル401に対するファイル処理の実行中は、文書ファイル401に基づいて解析ファイルフォルダ602を生成する。このとき、制御部211は、画面500から画面600への遷移を情報処理装置100の出力部205に表示させる。この情報処理は、
図3のアクティビティA303に対応する。
【0046】
図7は、実施形態1に係る画像ファイルフォルダ703を生成後の画面700の一例を示す図である。画面700は、ファイル処理が実行されることにより生成される画像ファイルフォルダ703を含むフォルダの中身を示す画面である。画面700は、文書ファイル401と、解析ファイルフォルダ602と、画像ファイルフォルダ703とを含む。画像ファイルフォルダ703は、解析ファイルフォルダ602(他の観点によれば、画像化文書ファイル502)に含まれる画像の情報のみを取り出したフォルダである。このとき、文書ファイル401と同じ階層である画像ファイルフォルダ703には、画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119が保存される。
【0047】
すなわち、
図6から
図7までにおいて、制御部211は、解析ファイルフォルダ602から、所定の情報を示す画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119を取得する。このとき、制御部211は、取得した画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119を文書ファイル401と同階層にある画像ファイルフォルダ703内に配置する。このとき、制御部211は、画面600から画面700への遷移を情報処理装置100の出力部205に表示させる。この情報処理は、
図3のアクティビティA304、A307に対応する。
【0048】
図8は、実施形態1に係る解析ファイルフォルダ602を削除後の画面800の一例を示す図である。画面800は、ファイル処理により解析ファイルフォルダ602が削除された後のフォルダの中身を示す画面である。画面800は、文書ファイル401と、画像ファイルフォルダ703とを含む。
【0049】
すなわち、
図7から
図8までにおいて、制御部211は、ファイル処理の実行中は、画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119を取得した後、解析ファイルフォルダ602を削除する。このとき、制御部211は、画面700から画面800への遷移を情報処理装置100の出力部205に表示させる。この情報処理は、
図3のアクティビティA305に対応する。
【0050】
図9は、実施形態1に係るファイル処理を実行後の画面900の一例を示す図である。画面900は、ファイル処理により出力ファイル904が作成された後のフォルダの中身を示す画面である。画面900が、文書ファイル401と、画像ファイルフォルダ703と、出力ファイル904とが含まれる。出力ファイル904は、特許庁に提出する形式で構成されるHTMLファイルである。
【0051】
すなわち、
図8から
図9までにおいて、サーバ装置110の制御部211は、ファイル処理の実行中は、文書ファイル401と形式の異なる出力ファイル904を生成する。このとき、制御部211は、画面800から画面900への遷移を情報処理装置100の出力部205に表示させる。この情報処理は、
図3のアクティビティA309に対応する。
【0052】
図10は、実施形態1に係る文書ファイル401を開いたときの画面1000の一例を示す図である。画面1000は、文書ファイル401を開いたときに表示される画面である。画面1000には、確定ボタンOと、出願書類情報1010とが含まれる。確定ボタンOは、ファイル処理を開始させるためのボタンである。出願書類情報1010は、願書、請求の範囲、明細書、図面及び要約書のうち少なくとも1つに関する書類である。すなわち、文書ファイル401は、願書、請求の範囲、明細書、図面及び要約書のうち少なくとも1つである。出願書類情報1010は、数式情報1011、1012を含む。数式情報1011、1012は、出願書類情報1010に含まれる数式の情報である。なお、出願書類情報1010には、後述する1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119も含まれるが、画面1000には表示されていない。
【0053】
サーバ装置110の制御部211は、画面1100に含まれる確定ボタンOに対する選択に基づき、ファイル処理を実行する。また、確定ボタンOは、オブジェクトの一例である。制御部211は、画面1000に含まれる確定ボタンOに対する操作に基づき、ファイル処理を実行する。ここで確定ボタンOは、オブジェクトの一例である。また、制御部211は、確定ボタンOが選択されることにより、数式情報1011、1012を画像形式に変換する。また、制御部211は、画像形式に変換された数式情報1011、1012を画像ファイル1111、1112として保存する。更に、制御部211は、画像ファイル1111、1112に「1.jpg」と「2.jpg」という順番に関する画像ファイル名をそれぞれ付与する。制御部211は、また、制御部211は、画像ファイル1111、1112に対して、所定の画素数への変換、所定のサイズへの変換、グレースケール化、余白の削除を適宜実行する。制御部211は、画像ファイルフォルダ703を展開する指示を受け付けた場合、
図11に示す画面1100を出力部205に表示させる。
【0054】
また、制御部211は、ファイル処理の実行中は、文書ファイル401の記載に基づいて、HTMLファイルに、HTML言語に関する所定の要素を加える。ここで所定の要素は、例えば、HTMLタグである。制御部211は、数式情報1011、1012を画像ファイル1111、1112へのパス情報1211、1212を表す「<img src=画像ファイル/1.jpg>」、「<img src=画像ファイル/2.jpg>」等に置換する。また、制御部211は、改行を表す「<br>」、下線を表す「<u>」、下付き文字を表す「<sub>」、上付き文字を表す「<sup>」等のHTMLタグを適宜が含ませる。他の観点によれば、制御部211は、ファイル処理の実行中は、文書ファイル401と形式の異なるHTML形式の出力ファイル904を生成する。制御部211は、出力ファイル904をテキストエディタにより読み込む指示を受け付けた場合、
図12に示す画面1200を出力部205に表示させる。また、制御部211は、出力ファイル904をGoogle Chrome等のウェブブラウザにより参照させる指示を受け付けた場合、
図13の画面1300を出力部205に表示させる。
【0055】
図11は、実施形態1に係る画像ファイルフォルダ703を開いたときの画面1100の一例を示す図である。画面1100は、ファイル処理が実行されることにより生成された画像ファイルフォルダ703を展開した後のフォルダの中身を示す画面である。本実施形態では、複数の画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119は、文書ファイル401内で登場した順番に、1.jpg、2.jpg,3.jpg、4.jpg、5.jpg、6.jpg、7.jpg、8.jpg、9.jpgというようにファイル名が付与されている。画像ファイル1111、1112、1119は、数式に関する画像である。画像ファイル1113は、表に関する画像である。画像ファイル1114、1116、1117は、化学式に関する画像である。画像ファイル1115は、グラフに関する画像である。画像ファイル1118は、文書に関する画像である。複数の画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119は、JPEG形式である。
【0056】
図12は、実施形態1に係る出力ファイル904をテキストエディタで読み込んだときの画面1200の一例を示す図である。画面1200は、HTMLファイルをテキストエディタで開いたときの画面である。ここでMicrosoft(登録商標)社のWordは、テキストエディタの一例である。画面1200は、パス情報1211、1212と、確定ボタンOが含まれる。パス情報1211、1212は、数式の形式で示された情報が、画像の情報に変換された情報である。
【0057】
図13は、実施形態1に係る出力ファイル904を参照したときの画面1300の一例を示す図である。画面1300は、HTMLファイルを開いたときの画面1300である。画面1300は、数式情報1311、1312を含む。数式情報1311、1312は、HTMLタグにより、画像ファイル1111、1112が関連付けられることで、画像ファイル1111、1112が表示されている。以上より、実施形態1において、書類作成において、人為的作業を削減することで、効率よく書類作成ができる。
【0058】
[変形例1]
実施形態1では、文書ファイル401から解析ファイルフォルダ602を取得し、解析ファイルフォルダ602から画像ファイル1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119を取得する例について説明をした。変形例1では、解析ファイルを生成せずに、新たなウィンドウから画像ファイルを取得する方法について説明をする。
【0059】
図14は、実施形態1の変形例1に係る情報処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。
図14のアクティビティA1401、A1406、A1407、A1408、A1409については、
図3のアクティビティA301、A306、A307、A308、A309を参照されたい。本節では、アクティビティA1402、A1403についてのみ説明する。
【0060】
アクティビティA1402において、サーバ装置110の制御部211は、文書ファイル401を表示する第1のウィンドウ1500とは異なる第2のウィンドウ1510を表示させる。制御部211は、第1のウィンドウ1500の文書ファイル401の内容のすべてをコピーし、第2のウィンドウ1510に貼り付ける。制御部211は、第2のウィンドウ1510に含まれる、図、数式、化学式、表及びグラフ以外の情報をすべて削除する。制御部211は、第2のウィンドウ1510において、図、数式、化学式、表及びグラフの情報が1頁に1つとなるように改ページを行う。他の観点によれば、ファイル処理の実行中において、第2のウィンドウ1510は、抽出された所定の情報のみが表示されるウィンドウである。すなわち、制御部211は、通常のテキストと、通常のテキストとは異なる図、数式、化学式、表、グラフ等の情報とを含む文書ファイル401に対する、ファイル処理の実行中は、文書ファイル401から図、数式、化学式、表、グラフ等の所定の情報を抽出する。
【0061】
アクティビティA1403において、サーバ装置110の制御部211は、第2のウィンドウ1510から、画像ファイル1521、1522を生成する。具体的には、制御部211は、第2のウィンドウ1510をPDFの形式にし、1頁ずつ画像に変換し、空白を削除する。
【0062】
その後、アクティビティA1407では、制御部211は、所定の情報を含む画像ファイル1521、1522を、文書ファイル401と関連するディレクトリに配置する等の実施形態1で説明した処理を行う。
【0063】
図15は、実施形態1の変形例1に係る情報処理の詳細の一例を説明する図である。
図15には、第1のウィンドウ1500と、第2のウィンドウ1510と、画像ファイル1521、1522とが含まれる。第1のウィンドウ1500は、文書ファイル401を開いたときに表示される画面である。第1のウィンドウ1500は、数式情報1501、1502を含む。第2のウィンドウ1510は、抽出された所定の情報を1頁に1つずつ含むように構成されたウィンドウである。第2のウィンドウ1510は、第1の頁1511と、第2の頁1512との複数のページで構成されている。第1の頁1511は、数式情報1501のみの情報を含んでいる。第2の頁1512は、数式情報1502のみの情報を含んでいる。画像ファイル1521、1522は、数式情報1501、1502を画像に変換した情報であり、JPEG形式等の画像形式である。これにより、実施形態1の変形例1においても、書類作成において、人為的作業を削減することで、効率よく書類作成ができる。
【0064】
[実施形態2]
上記の実施形態1及び変形例1では、情報処理装置100とサーバ装置110とで情報処理を実行する場合について説明した。実施形態2では、情報処理装置100のみで情報処理を実行する場合について説明する。
【0065】
1.システム構成及びハードウェア構成
実施形態2の情報処理システムは、実施形態1と比較して、サーバ装置200及びネットワーク120を有さない構成である。また、実施形態2の情報処理装置100の各ハードウェア構成については、実施形態1の情報処理装置100の構成と同様である。
【0066】
2.情報処理方法
実施形態2では、実施形態1と比較して、ネットワーク120を介した情報処理装置100と、サーバ装置110との間での情報の送受信が行われず、全ての処理が情報処理装置100で行われる。すなわち、実施形態2では、A301での情報の送受信の処理が実行されない。これにより、実施形態2によれば、ネットワーク120に接続しなくても、書類作成において、人為的作業を削減することで、効率よく書類作成ができる。
【0067】
[その他]
図1に示す全体構成は一例であり、これに限られない。例えば、サーバ装置110は、2台以上の装置に分散されてもよいし、クラウドコンピューティングシステムに代替されてもよい。また、情報処理装置100がアプリケーションをインストールし、情報処理装置100とサーバ装置110とが連携して上記したような処理を実行するようにしてもよい。
【0068】
また、以下の各付記に示す態様であってもよい。
【0069】
[付記1]
情報処理装置であって、
制御部を有し、
前記制御部は、
所定のディレクトリに保存されている第1ファイルを入力し、ここで前記第1ファイルは、所定の条件を満たす所定の情報を含み、
前記第1ファイルから、前記所定の情報が含まれる第2ファイルを取得し、
前記第2ファイルから、前記所定の情報を画像ファイルのファイル形式に変換した第1画像ファイルを取得し、
前記第1画像ファイルを前記第1ファイルと関連する関連ディレクトリに保存する、
情報処理装置。
【0070】
[付記2]
付記1に記載の情報処理装置において、
前記関連ディレクトリは、前記第1ファイルと同じ階層のディレクトリ、又は前記第1ファイルより下位の階層のディレクトリである、
情報処理装置。
【0071】
[付記3]
[付記1]又は[付記2]に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
所定のルールに従って前記第1画像ファイルにファイル名を付与する、
情報処理装置。
【0072】
[付記4]
[付記1]から[付記3]までの何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記第1画像ファイルを生成した場合、前記第2ファイルを削除する、
情報処理装置。
【0073】
[付記5]
[付記1]から[付記4]までの何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記第1画像ファイルを、所定の画素数、所定の大きさ又は所定の色に変換することで第2画像ファイルを取得する、
情報処理装置。
【0074】
[付記6]
[付記1]から[付記5]までの何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記第1ファイル内の前記所定の情報を、前記第1画像ファイルと関連付けるタグに変換した第3ファイルを生成し、
前記第3ファイルから、前記タグを識別可能なマークアップ言語で記述されたマークアップファイルを取得する、
情報処理装置。
【0075】
[付記7]
[付記6]に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
所定のルールに従って前記第1画像ファイルにファイル名を付与し、
前記所定のルールと、前記マークアップ言語の記述のルールとに基づいて、前記タグの文字列を出力する、
情報処理装置。
【0076】
[付記8]
[付記1]から[付記7]までの何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記第1ファイルは、明細書又は請求の範囲に関する書類であり、
前記所定の情報は、数式と、化学式と、表と、グラフとのうちの少なくとも一つである、
情報処理装置。
【0077】
[付記9]
[付記1]から[付記8]までの何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記第1ファイルから、所定の条件を満たさない情報を削除することで前記所定の情報を特定し、
前記所定の情報ごとにページを構成することで前記第2ファイルを取得する、
情報処理装置。
【0078】
[付記10]
[付記1]から[付記9]までの何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記所定の情報を前記第1ファイル内で画像の情報に変換することで前記第2ファイルを取得し、
前記第2ファイル内の前記画像の情報から、前記第1画像ファイルを取得する、
情報処理装置。
【0079】
[付記11]
[付記1]から[付記10]までの何れか1つに記載の情報処理装置において、
入力部を有し、
前記入力部は、ユーザによる操作が可能であり、
前記制御部は、
前記ユーザによる前記入力部への操作を介して、情報処理の開始の指示を受け付けた場合、
前記第1ファイルから、前記所定の情報が含まれる前記第2ファイルを取得し、
前記第2ファイルから、前記所定の情報を前記画像ファイル形式に変換した前記第1画像ファイルを取得し、
前記第1ファイル内の前記所定の情報を、前記第1画像ファイルと関連付けるタグに変換した第3ファイルを取得し、
前記第3ファイルから、前記タグを識別可能なマークアップ言語で記述されたマークアップファイルを取得する、
情報処理装置。
【0080】
更に、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0081】
(2)前記情報処理装置において、前記ファイル処理の実行中において、前記文書ファイルを表示する第1のウィンドウとは異なる第2のウィンドウを表示させ、前記第2のウィンドウは、抽出された前記所定の情報のみが表示されるウィンドウであり、前記第2のウィンドウから、前記画像ファイルを生成する、情報処理装置。
【0082】
このような態様によれば、既存の仕様であるウィンドウ機能を用いて画像ファイルを生成することができる。
【0083】
(3)前記情報処理装置において、前記第2のウィンドウは、抽出された前記所定の情報を1頁に1つずつ含むように構成されたウィンドウである、情報処理装置。
【0084】
このような態様によれば、容易に画像ファイルを生成することができる。
【0085】
(4)前記情報処理装置において、前記文書ファイルに基づいて、解析ファイルを生成し、前記解析ファイルから、前記所定の情報を示す前記画像ファイルを取得し、前記画像ファイルを、前記文書ファイルと関連する前記ディレクトリに配置する、情報処理装置。
【0086】
このような態様によれば、元々文書ファイルに埋め込まれていた画像ファイルを利用して、効率よく書類作成を行うことができる。
【0087】
(5)前記情報処理装置において、前記制御部は、前記ファイル処理の実行中において、前記解析ファイルを生成する前に、前記文書ファイルの前記所定の情報の形式を、画像形式に変換し、前記画像形式の前記所定の情報を含む前記文書ファイルを解析することで、前記解析ファイルを生成し、前記解析ファイルに基づいて、前記所定の情報を画像ファイル化した前記画像ファイルを取得する、情報処理装置。
【0088】
このような態様によれば、文書ファイル内に含まれる所定の情報を画像として取り出すことができる。
【0089】
(6)前記情報処理装置において、前記制御部は、前記ファイル処理の実行中において、前記画像ファイルを取得した後、前記解析ファイルを削除する、情報処理装置。
【0090】
このような態様によれば、ファイル処理の実行中に、使用済みの解析ファイルを削除することができる。
【0091】
(7)前記情報処理装置において、前記制御部は、前記ファイル処理の実行中において、前記文書ファイルと形式の異なる出力ファイルを生成し、前記出力ファイルは、前記ディレクトリに配置された前記画像ファイルと関連付けられている、情報処理装置。
【0092】
このような態様によれば、ファイル処理の実行中に、画像ファイルと関連付けられた出力ファイルを効率的に得ることができる。
【0093】
(8)前記情報処理装置において、前記出力ファイルは、HTMLファイルである、情報処理装置。
【0094】
このような態様によれば、ファイル処理の実行中に、画像ファイルと関連付けられたHTMLファイルを効率的に得ることができる。
【0095】
(9)前記情報処理装置において、前記制御部は、前記ファイル処理の実行中において、前記文書ファイルの記載に基づいて、前記HTMLファイルに、HTML言語に関する所定の要素を加える、情報処理装置。
【0096】
このような態様によれば、ファイル処理の実行中に、画像ファイルと関連付けられたHTMLファイルを効率的に得ることができる。
【0097】
(10)前記情報処理装置において、前記HTMLファイルは、特許庁に提出する形式で構成される、情報処理装置。
【0098】
このような態様によれば、ファイル処理の実行中に、特許庁に提出する形式のHTMLファイルを効率的に得ることができる。
【0099】
(11)前記情報処理装置において、前記制御部は、画面に含まれるオブジェクトに対する操作に基づき、前記ファイル処理を実行する、情報処理装置。
【0100】
このような態様によれば、オブジェクトを操作することで、特許庁に提出する形式のHTMLファイルを効率的に得ることができる。
【0101】
(12)前記情報処理装置において、前記ディレクトリは、前記文書ファイルと同じディレクトリ又は前記文書ファイルより下位の階層のディレクトリである、情報処理装置。
【0102】
このような態様によれば、文書ファイルに含まれる所定の情報を画像の形式に変換した画像ファイルを、文書ファイルに近い階層に保存することができる。
【0103】
(13)前記情報処理装置において、前記制御部は、前記ファイル処理の実行中において、複数の前記画像ファイルに、順番に関する画像ファイル名を付与する、情報処理装置。
【0104】
このような態様によれば、ファイル処理の実行中に、画像ファイルに順番に関する画像ファイル名を付与することができる。
【0105】
(14)前記情報処理装置において、前記制御部は、前記ファイル処理の実行中において、前記画像ファイルを、所定の画素数に変換する、情報処理装置。
【0106】
このような態様によれば、ファイル処理の実行中に、画像ファイルの画素数を変換することができる。
【0107】
(15)前記情報処理装置において、前記制御部は、前記ファイル処理の実行中において、前記画像ファイルを、所定のサイズに変換する、情報処理装置。
【0108】
このような態様によれば、ファイル処理の実行中に、画像ファイルのサイズを変換することができる。
【0109】
(16)前記情報処理装置において、前記制御部は、前記ファイル処理の実行中において、前記画像ファイルを、グレースケールに変換する、情報処理装置。
【0110】
このような態様によれば、ファイル処理の実行中に、画像ファイルの色をグレースケールに変換することができる。
【0111】
(17)前記情報処理装置において、前記制御部は、前記ファイル処理の実行中において、前記画像ファイルの余白を、削除する、情報処理装置。
【0112】
このような態様によれば、ファイル処理の実行中に、画像ファイルに含まれる余白を効率的に削除することができる。
【0113】
(18)前記情報処理装置において、前記所定の情報は、数式、化学式、表又はグラフである、情報処理装置。
【0114】
このような態様によれば、ファイル処理の実行中に、数式、化学式、表又はグラフを効率的に画像ファイルに変換することができる。
【0115】
(19)前記情報処理装置において、前記文書ファイルは、明細書である、情報処理装置。
【0116】
このような態様によれば、ファイル処理の実行中に、明細書の体裁を効率的に整えることができる。
【0117】
(20)情報処理装置が実行する情報処理方法であって、通常のテキストと、前記通常のテキストとは異なる所定の情報とを含む文書ファイルに対する、ファイル処理の実行中において、前記文書ファイルから前記所定の情報を抽出し、前記所定の情報を含む画像ファイルを、前記文書ファイルと関連するディレクトリに配置する、情報処理装置。情報処理方法。
【0118】
このような方法によれば、人為的作業を削減することで、効率よく書類作成を行うことができる。
【0119】
(21)プログラムであって、コンピュータを、前記情報処理装置の制御部として機能させるためのプログラム。
【0120】
このような態様によれば、人為的作業を削減することで、効率よく書類作成を行うことができる。
もちろん、この限りではない。
【0121】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0122】
100 :情報処理装置
110 :サーバ装置
120 :ネットワーク
200 :サーバ装置
201 :制御部
202 :記憶部
203 :通信部
204 :入力部
205 :出力部
211 :制御部
212 :記憶部
213 :通信部
400 :画面
401 :文書ファイル
500 :画面
502 :画像化文書ファイル
600 :画面
602 :解析ファイルフォルダ
700 :画面
703 :画像ファイルフォルダ
800 :画面
900 :画面
904 :出力ファイル
918 :画像ファイル
1000 :画面
1010 :出願書類情報
1011 :数式情報
1012 :数式情報
1100 :画面
1111 :画像ファイル
1112 :画像ファイル
1113 :画像ファイル
1114 :画像ファイル
1115 :画像ファイル
1116 :画像ファイル
1117 :画像ファイル
1118 :画像ファイル
1119 :画像ファイル
1200 :画面
1211 :パス情報
1212 :パス情報
1300 :画面
1311 :数式情報
1312 :数式情報
1500 :第1のウィンドウ
1501 :数式情報
1502 :数式情報
1510 :第2のウィンドウ
1511 :第1の頁
1512 :第2の頁
1521 :画像ファイル
1522 :画像ファイル
D :ディレクトリ
O :確定ボタン