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特開2023-169403演出出力玩具、演出出力玩具セット、及び演出出力玩具用の操作具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023169403
(43)【公開日】2023-11-29
(54)【発明の名称】演出出力玩具、演出出力玩具セット、及び演出出力玩具用の操作具
(51)【国際特許分類】
   A63H 33/22 20060101AFI20231121BHJP
   A63H 5/00 20060101ALI20231121BHJP
【FI】
A63H33/22 A
A63H5/00 C
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023167512
(22)【出願日】2023-09-28
(62)【分割の表示】P 2019215880の分割
【原出願日】2018-11-13
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】竹内 麻妃
(72)【発明者】
【氏名】松本 晃宣
(72)【発明者】
【氏名】荒川 賢一
(72)【発明者】
【氏名】國田 敬
(57)【要約】
【課題】演出出力に係る操作性を向上させた演出出力玩具を提供する。
【解決手段】演出出力玩具10は、物品21を保持可能な保持部17と、保持部17に保持された物品21を認識可能な認識部RPと、認識部RPで認識された物品21に応じた演出を出力可能な演出出力部POPとを備えている。保持部17は、物品21を異なる向きで保持できるように構成され、認識部RPは、物品21が異なる向きで保持部17に保持された場合でも当該物品17を認識できるように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
演出出力玩具であって、
第1情報部と、第1情報部とは異なる情報を持つ第2情報部とを異なる位置に有する物
品を保持可能な保持部と、
前記保持部に保持された前記物品の前記第1情報部と前記第2情報部の一方が持つ情報
を認識可能な第1認識部と、前記第1情報部と前記第2情報部の他方が持つ情報を認識可
能な第2認識部とを有する認識部と、
前記認識部で認識された前記物品に応じた演出を出力可能な演出出力部とを備え、
前記物品の前記第1情報部と前記第2情報部は、前記物品の種類に係る情報を持つ第1
区域と第2区域と、前記物品の向きに係る情報を持つ第3区域とを有し、
前記保持部は、前記物品を第1向きと第2向きで保持できるように構成され、
前記認識部は、前記物品が第1向きと第2向きで前記保持部に保持された場合でも当該
物品を認識できるように構成されている、
演出出力玩具。
【請求項2】
前記保持部に係る前記第1向きと第2向きは、前記物品の保持角度が異なる向きである

請求項1に記載の演出出力玩具。
【請求項3】
前記第1向きと前記第2向きとの保持角度の差は、180度である、
請求項2に記載の演出出力玩具。
【請求項4】
前記保持部は、前記物品を前記第1向きと前記第2向きで保持するための位置決め手段
を有する、
請求項2または3に記載の演出出力玩具。
【請求項5】
前記認識部に係る前記物品の認識は、前記物品が前記第1向きまたは前記第2向きで前
記保持部に保持された場合でも当該物品を同一物品と判断する認識である、
請求項2~4のいずれか1項に記載の演出出力玩具。
【請求項6】
前記認識部に係る前記物品の認識は、前記第1認識部で認識した情報と前記第2認識部
で認識した情報との組み合わせに基づいて行われるように構成されている、
請求項1~5のいずれか1項に記載の演出出力玩具。
【請求項7】
前記認識部に係る前記物品の認識は、前記物品が前記保持部に保持されるまでの過程で
行われるように構成されている、
請求項1~6のいずれか1項に記載の演出出力玩具。
【請求項8】
前記演出出力部に係る前記物品に応じた演出は、前記第1認識部で認識した情報と前記
第2認識部で認識した情報との組み合わせに応じた演出である、
請求項1~7のいずれか1項に記載の演出出力玩具。
【請求項9】
前記演出出力部は、前記保持部に保持された前記物品の保持が解除されたときも当該物
品に応じた演出を出力できるように構成されている、
請求項1~8のいずれか1項に記載の演出出力玩具。
【請求項10】
前記演出出力部は、前記物品が前記保持部に保持されたときに第1演出を出力でき、前
記保持部に保持された前記物品の保持が解除されときに前記第1演出と異なる第2演出を
出力できるように構成されている、
請求項8または9に記載の演出出力玩具。
【請求項11】
前記演出出力玩具は、前記保持部に形成された開口部を開閉するための開閉部をさらに
備え、
前記演出出力部は、前記開閉部の開閉に応じた演出を出力できるように構成されている

請求項1~10のいずれか1項に記載の演出出力玩具。
【請求項12】
前記演出出力玩具は、回転可能な回転部をさらに備え、
前記演出出力部は、前記回転部の回転に応じた演出を出力できるように構成されている

請求項1~11のいずれか1項に記載の演出出力玩具。
【請求項13】
前記演出出力玩具は、前記物品の先端部の近接または接触を検出するための近接検出部
をさらに備え、
前記演出出力部は、前記近接検出部の検出に応じた演出を出力できるように構成されて
いる、
請求項1~12のいずれか1項に記載の演出出力玩具。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか1項に記載の演出出力玩具と、請求項1~13のいずれか1
項に記載の物品とを備えた演出出力玩具セット。
【請求項15】
前記物品は、把持部を有する操作具に設けられている、
請求項14に記載の演出出力玩具セット。
【請求項16】
前記操作具は、前記把持部に装飾部を着脱可能に有している、
請求項15に記載の演出出力玩具セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊戯者の操作に応じて演出を出力可能な演出出力玩具と、当該演出出力玩具を含む演出出力玩具セットと、当該演出出力玩具用の操作具に関する。
【背景技術】
【0002】
後記特許文献1には、操作部を本体部の装着部に装着して回転させることによって所期の演出を出力できるようにした演出出力玩具が開示されている。
【0003】
ところで、演出出力に前述の操作部のような物品を用いる場合、大概、演出出力玩具に保持され得る物品の向きに制限がかかるため、当該物品を用いて所期の演出を出力するには演出出力玩具に保持され得る物品の向きに注意を払う必要がある。
【0004】
換言すれば、演出出力玩具に保持され得る物品の向きの制限を緩和できれば、当該演出出力玩具の演出出力に係る操作性を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016-106678号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、演出出力に係る操作性を向上させた演出出力玩具と、当該演出出力玩具を含む演出出力玩具セットと、当該演出出力玩具用の操作具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る演出出力玩具は、第1情報部と、第1情報部とは異なる情報を持つ第2情報部とを異なる位置に有する物品を保持可能な保持部と、前記保持部に保持された前記物品の前記第1情報部と前記第2情報部の一方が持つ情報を認識可能な第1認識部と、前記第1情報部と前記第2情報部の他方が持つ情報を認識可能な第2認識部とを有する認識部と、前記認識部で認識された前記物品に応じた演出を出力可能な演出出力部とを備え、前記物品の前記第1情報部と前記第2情報部は、前記物品の種類に係る情報を持つ第1区域と第2区域と、前記物品の向きに係る情報を持つ第3区域とを有し、前記保持部は、前記物品を第1向きと第2向きで保持できるように構成され、前記認識部は、前記物品が第1向きと第2向きで前記保持部に保持された場合でも当該物品を認識できるように構成されている。
【0008】
また、本発明に係る演出出力玩具セットは、前掲の演出出力玩具と前掲の物品とを備えている。さらに、本発明に係る演出出力玩具の操作具は、前掲の物品と当該物品に連結された把持部とを備えている。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る演出出力玩具、演出出力玩具セット、及び演出出力玩具用の操作具によれば、演出出力に係る操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は本発明を適用した演出出力玩具と操作具の前面図である。
図2図2図1に示した保持部を上から見た拡大図である。
図3図3(A)は図1に示した物品の拡大下面図、図3(B)は図1に示した物品の拡大左面図、図3(C)は図1に示した物品の拡大右面図である。
図4図4図1に示した演出出力玩具の制御系を示す図である。
図5図5(A)は図1に示した物品が第1向きで演出出力玩具の保持部に保持された状態を示す図、図5(B)は図1に示した物品が第2向きで演出出力玩具の保持部に保持された状態を示す図である。
図6図6(A)は図5(A)に示した第1向きに係る認識情報の説明図、図6(B)は図5(B)に示した第2向きに係る認識情報の説明図である。
図7図7は物品に応じた演出出力に係る流れ図である。
図8図8(A)および図8(B)は開閉部に開閉に応じた演出出力に係る流れ図である。
図9図9は回転部の回転に応じた演出出力に係る流れ図である。
図10図10は近接検出部への物品近接に応じた演出出力に係る流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の説明では、便宜上、図1の手前側を前、奥側を後、左側を左、右側を右、上側を上、下側を下と表記し、他の図についてもこれに準じて向きを表記する。
【0012】
《演出出力玩具と操作具》
図1の符号10は演出出力玩具を示し、符号20は演出出力玩具10用の操作具を示す。
【0013】
演出出力玩具10は、図1に示したように、前面視が円状の本体部11と、本体部11の上部左側に斜めに設けられた円錐台状の張出部12と、張出部12の上端に設けられた半球状の開閉部13と、本体部11の前面に設けられた前面視が星状の装飾部14と前面視が環状の回転部15と前面視が円状の近接検出部16と、張出部12の内側に設けられた8角柱状の孔から成る保持部17(図2を参照)とを備えている。
【0014】
本体部11と張出部12には、図4に示した制御系が設けられている。開閉部13は右端部に取っ手13aを有しており、張出部12の上部左側に設けられた軸支部12aにその左端部を回動可能に支持されている。すなわち、開閉部13は、図1に破線矢印で示した方向の回動(開閉)を可能としており、閉塞状態で保持部17の上端に形成された開口部を覆い隠すことができ、図1に2点鎖線で示した開放状態で保持部17の上端に形成された開口部を露出させることができる。
【0015】
装飾部14と回転部15は、本体部11の前面中央に設けられた前面視が円状の支持部11aの周囲に配置されており、装飾部14は不動である一方、回転部15はその内周を支持部11aに回転可能に支持されている。また、装飾部14と回転部15は透光性を有しており、回転部15の前面には12個のシンボル(図中は12星座のシンボルを例示)が等角度間隔で設けられている。すなわち、回転部15は、図1に破線矢印で示した方向の回転を可能としており、12個のシンボルのうちのいずれか1つを支持部11aの前面の目印11bに合うように回転させることができる。近接検出部16は支持部11aの前面中央に設けられており、後述の操作具20の物品21の先端部22の近接または接触を行う部分である。ちなみに、近接検出部16の周囲のハート状マークは装飾的なものである。
【0016】
保持部17は、張出部12の上端から本体部11の内部に及んで形成されており、後述の操作具20の物品21の挿入を許容し、かつ、挿入された物品21を保持できるようになっている。図2に示したように、保持部17の横断面形は正8角形ではなく、左右方向がやや潰れた形となっており、当該横断面形は後述の操作具20の物品21を第1向きまたは第2向き(図5を参照)で保持するための位置決め手段となっている。また、保持部17の前後面には、当該保持部17に後述の操作具20の物品21が挿入されたときに、当該物品21のガイド凹部21b(図1および図3(A)を参照)を案内し得る、上面視が矩形状のガイド凸部17aが設けられている。
【0017】
一方、操作具20は、演出出力玩具10の保持部17に挿入可能な8角柱状の物品21と、物品21の下端に連結された円錐状の先端部22と、物品21の上端に連結された円柱状の把持部23と、把持部23の上端に連結された装飾部24(図中は羽状)とを備えている。図1には装飾部24として羽を摸したものを描いているが、当該装飾部24の形状に特段の制限はなく、また、装飾部24に空洞部を形成して当該空洞部にビーズ等の粒状物を収容しておけば、操作具20を振ることによって音を発生させることも可能である。
【0018】
物品21と把持部23は各々の上端と下端に設けれた4角柱状の連結凸部21aと連結凹部23aとの嵌め合いに基づいて着脱可能であり、把持部23と装飾部24も各々の上端と下端に設けられた4角柱状の連結凸部23bと連結凹部24aとの嵌め合いに基づいて着脱可能である。先端部22は永久磁石に吸着可能な金属材料から成り、当該先端部22は物品21の下端に固定されていても着脱可能に設けられていてもよい。
【0019】
物品21について詳述すると、図1および図3(A)に示したように、物品21の前後面には、演出出力玩具10の保持部17のガイド凸部17a(図2を参照)に対応したガイド凹部21bが設けられている。また、図1図3(B)および図3(C)に示したように、物品21の下端部分は保持部17への挿入を考慮した先細り部21cとなっており、物品21の上端周囲には保持部17への挿入を規制するための環状の挿入規制部21dが設けられている。
【0020】
さらに、図3(A)~図3(C)に示したように、物品21の左面には、前後方向に間隔を置いて第1情報用溝21e1と第2情報用溝21e2が設けられ、物品21の右面にも、前後方向に間隔を置いて第3情報用溝21e3と第4情報用溝21e4が設けられている。ちなみに、第1~第4情報用溝21e1~21e4の並び順は、図3(A)に示した下面視において、時計回り方向に第1情報用溝21e1-第2情報用溝21e2-第3情報用溝21e3-第4情報用溝21e4となっている。
【0021】
物品21の左面の第1情報用溝21e1と第2情報用溝21e2は、図3(B)に示した第1区域IP1aと第2区域IP1bと第3区域IP1cのそれぞれに情報用突起21fを適宜設けることによって、当該情報用突起21fの有無に応じた所定の情報を持つものとなっている。また、物品21の右面の第3情報用溝21e3と第4情報用溝21e4も、図3(C)に示した第1区域IP2aと第2区域IP2bと第3区域IP2cのそれぞれに情報用突起21fを適宜設けることによって、当該情報用突起21fの有無に応じた所定の情報を持つものとなっている。
【0022】
《物品の所持情報》
ここで、図3(B)および図3(C)に示した物品21を例として、情報用突起21fの「有」を「1」とし「無」を「0」として表した場合の所持情報について説明する。
【0023】
図3(B)に示した物品21の左面の第1情報用溝21e1には第1区域IP1a~第3区域IP1cに情報用突起21fが無いため、第1~第3区域IP1a~IP1cの順に得られる情報は「000」である。また、物品21の左面の第2情報用溝21e2には第1区域IP1aと第2区域IP1bに情報用突起21fが有るため、第1~第3区域IP1a~IP1cの順に得られる情報は「110」である。
【0024】
加えて、図3(C)に示した物品21の右面の第3情報用溝21e3には第1区域IP2aと第3区域IP2cに情報用突起21fが有るため、第1~第3区域IP2a~IP2cの順に得られる情報は「101」である。また、物品21の右面の第4情報用溝21e4には第2区域IP2bと第3区域IP2cに情報用突起21fが有るため、第1~第3区域IP2a~IP2cの順に得られる情報は「011」である。
【0025】
前掲を区域別で言い換えると、図3(A)に示した物品21の左面の第1区域IP1aで得られる情報は、第1情報用溝21e1と第2情報用溝21e2の順で「01」であり、物品21の左面の第2区域IP1bで得られる情報は、第1情報用溝21e1と第2情報用溝21e2の順で「01」であり、物品21の左面の第3区域IP1cで得られる情報は、第1情報用溝21e1と第2情報用溝21e2の順で「00」である。
【0026】
加えて、図3(A)に示した物品21の右面の第1区域IP2aで得られる情報は、第3情報用溝21e3と第4情報用溝21e4の順で「10」であり、物品21の右面の第2区域IP2bで得られる情報は、第3情報用溝21e3と第4情報用溝21e4の順で「01」であり、物品21の右面の第3区域IP2cで得られる情報は、第3情報用溝21e3と第4情報用溝21e4の順で「11」である。
【0027】
すなわち、物品21の左面は、第1区域IP1aと第2区域IP1bと第3区域IP1cそれぞれで得ることが可能な情報の組み合わせ(「01」と「01」と「00」)に準じた情報を持つ第1情報部IP1を有し、物品21の右面は、第1区域IP2aと第2区域IP2bと第3区域IP2cそれぞれで得ることが可能な情報の組み合わせ(「10」と「01」と「11」)に準じた情報を持つ第1情報部IP2を有している。
【0028】
また、物品21の第1情報部IP1の第1区域IP1aと第2区域IP1bと第3区域IP1cそれぞれで得ることが可能な情報の組み合わせ(「01」と「01」と「00」)と、物品21の第2情報部IP2の第1区域IP2aと第2区域IP2bと第3区域IP2cそれぞれで得ることが可能な情報の組み合わせ(「10」と「01」と「11」)は異なるため、第1情報部IP1が持つ情報と第2情報部IP2が持つ情報とは異なっている。
【0029】
なお、物品21の第1情報部IP1の第1区域IP1aと第2区域IP1bで得ることが可能な情報(「01」と「01」)と、第2情報部IP2の第1区域IP2aと第2区域IP2bで得ることが可能な情報(「10」と「01」)は、物品21の種類を表す情報として利用される。また、物品21の第1情報部IP1の第3区域IP1cで得ることが可能な情報(「00」)と、第2情報部IP2の第3区域IP2cで得ることが可能な情報(「11」)は、物品21の向きを表す情報として利用される。
【0030】
つまり、前述の物品21を含む複数種類の物品を用いる場合、各物品の第1情報部IP1の第1区域IP1aと第2区域IP1bで得ることが可能な情報と、第2情報部IP2の第1区域IP2aと第2区域IP2bで得ることが可能な情報を、それぞれ異なるものとすれば、これら情報によって各物品の種類を判断することが可能となる。
【0031】
《演出出力玩具の制御系》
図4の符号31は主制御部31を示し、符号32は電源スイッチを示し、RPは情報認識用の認識部を示し、符号34は近接スイッチを示し、符号35は回転検出用スイッチを示し、符号36は記憶部を示し、符号37は発光部を示し、符号38は発音部を示し、符号39は電源部を示す。図4に示した制御系において、主制御部31と発光部37と発音部38は、主制御部31で実行される動作制御を含めて、演出出力玩具10の演出出力部POPを構成している。
【0032】
主制御部31は、マイクロコンピュータと各種ドライバと各種インターフェース等を有しており、動作制御用のプログラムをROMに格納している。電源スイッチ31は、乾電池や充電池等から成る電源部39から主制御部31への電力供給とその遮断を司るものであり、演出出力玩具10の本体部11の後面等に設けられている。
【0033】
認識部RPは、マイクロスイッチ等から成る計4個の第1~第4スイッチ33a~33dによって構成されている。図2に示したように、第1スイッチ33aと第2スイッチ33bは保持部17の左側に前後に並んで配置されており、各々の可動部33a1および33b1は保持部17内に突出している。また、第3スイッチ33cと第4スイッチ33dは保持部17の右側に前後に並んで配置されており、各々の可動部33c1および33d1は保持部17内に突出している。ちなみに、第1~第4スイッチ33a~33dの並び順は、図2に示した上面視において、反時計回り方向に第1スイッチ33a-第2スイッチ33b-第3スイッチ33c-第4スイッチ33dとなっている。
【0034】
補足すると、第1認識部RP1を構成する第1スイッチ33aと第2スイッチ33bの可動部33a1および33b1の前後位置および大きさ、ならびに、第2認識部RP2を構成する第3スイッチ33cと第4スイッチ33dの可動部33c1および33d1の前後位置および大きさは、演出出力玩具10の保持部17に操作具20の物品21を第1向きまたは第2向きで挿入したときに(図5を参照)、物品21の左面の第1情報用溝21e1と第2情報用溝21e2、ならびに、物品21の右面の第3情報用溝21e3と第4情報用溝21e4に入り込み、かつ、情報用突起21fによって押圧されてオンになるように設計されている。
【0035】
すなわち、第1スイッチ33aと第2スイッチ33bは、保持部17の左側において情報認識を行う第1認識部RP1を構成し、第3スイッチ33cと第4スイッチ33dは、保持部17の右側において情報認識を行う第1認識部RP1を構成している。
【0036】
近接スイッチ34は、演出出力玩具10の近接検出部16の後側に配置されている。この近接スイッチ34は永久磁石内蔵の磁気型リードスイッチから成り、操作具20の先端部22が演出出力玩具10の近接検出部16に近接または接触したときにオンになるようになっている。
【0037】
回転検出用スイッチ35は、マイクロスイッチ等から成り、演出出力玩具10の回転部15の回転、好ましくは12個のシンボルのうちのいずれが目印11bに合うように回転部15が回転されて停止されたかを検出するものである。
【0038】
回転部15の回転と停止位置を検出する方法としては、例えば、回転部15の後側に4個のマイクロスイッチを併設するとともに、回転部15の後面に当該4個のマイクロスイッチの可動部を押圧可能な突起列を12個のシンボル毎に設ける方法を挙げることができる。突起列の突起の「有」を「1」とし「無」を「0」として表した場合、シンボル毎の突起列を「0001」~「1100」の12種類とし、当該12種類の2進出力を4個のマイクロスイッチから得られるものとしておけば、2進出力によって回転部15の回転と停止位置を検出することが可能である。勿論、これ以外の方法を回転部15の回転と停止位置を検出する方法として採用することも可能である。
【0039】
記憶部36は、演出出力玩具の10の保持部17に操作具20の物品21が挿入され保持されたときに当該物品21を認識するために必要なデータの他、演出出力玩具の10の保持部17に操作具20の物品21が挿入され保持されたとき等に出力される演出(発音と発光の少なくとも一方)に係るデータを記憶している。ちなみに、発音による演出は、音声と効果音と音楽の少なくとも1つを含み、発光による演出は、多色同時、多色個別または単色の点灯または点滅を含む。
【0040】
発光部37は、例えば、フルカラー発光ダイオード等から成り、発音部38は、例えば、スピーカから成る。発光部37の個数は、演出出力玩具10の装飾部14と回転部15を発光できるものであれば特段の制限はないが、回転部15の12個のシンボルを個別に、かつ、異なる色で発光させる場合は、回転部15の後側にシンボル毎に計12個のフルカラー発光ダイオード等から成る発光部37を配置することが好ましい。
《物品の所持情報の認識》
【0041】
図5(A)は演出出力玩具10の開閉部13が開放されて保持部17に操作具20の物品21が第1向きで挿入され保持された状態を示し、図5(B)は演出出力玩具10の開閉部13が開放されて保持部17に操作具20の物品21が第1向きと異なる第2向きで挿入され保持された状態を示す。
【0042】
演出出力玩具10の保持部17は図2に示した上面視形状を有し、操作具20の物品21は図3に示した立体形状を有するため、保持部17に対して物品21をその左面が左を向いた向き(第1向き)で挿入し保持させることができるとともに、保持部17に対して物品21をその左面が右を向いた向き(第2向き)で挿入し保持させることができる。すなわち、保持部17は、物品21を保持角度が180度異なる2種類の向きで保持することができる。
【0043】
ここで、図3(B)および図3(C)に示した物品21を例として、操作具20の物品21が演出出力玩具10の保持部17に第1向きで挿入され保持された場合(図5(A)を参照)と第2向きで挿入され保持された場合(図5(B)を参照)で得ることができる認識情報について説明する。
【0044】
演出出力玩具10の保持部17に操作具20の物品21を第1向きで保持させるときには、図5(A)に示したように、操作具20の前面が前を向いた状態(物品21の左面が左を向いた状態)で物品21を保持部17に挿入し、演出出力玩具10の保持部17に操作具20の物品21を第2向きで保持させるときには、図5(B)に示したように、操作具20の前面が後を向いた状態(物品21の左面が右を向いた状態)で物品21を保持部17に挿入する。いずれの場合も、保持部17への物品21の挿入は、当該物品21の挿入規制部21dが張出部12の上端に当接したところで停止される。
【0045】
第1向きにおいて物品21の挿入が開始されてから当該挿入が停止されるまでの過程では、第1認識部RP1を構成する第1スイッチ33aと第2スイッチ33bによって物品21の第1情報部IP1の情報が第1区域IP1a-第2区域IP1b-第3区域IP1cの順に認識され、第2認識部RP2を構成する第3スイッチ33cと第4スイッチ33dによって物品21の第2情報部IP2の情報が第1区域IP2a-第2区域IP2b-第3区域IP2cの順に認識される。
【0046】
すなわち、図3(B)および図3(C)に示した物品21の場合、前述の過程において、図6(A)の上図に示したオンオフ信号を第1~第4スイッチ33a~33dから得ることができる。これを区域別で言い換えると、第1区域IP1aおよびIP2aと、第2区域IP1bおよびIP2bと、第3区域IP1cおよびIP2cのそれぞれで得られるオンオフ信号は、図6(A)の下図に示したようになる。
【0047】
つまり、「オン」を「1」とし「オフ」を「0」として表すと、図6(A)の下図の右側に示したように、第1区域IP1aおよびIP2aでは第1~第4スイッチ33a~33dから「0110」の2進出力を得ることができ、第2区域IP1bおよびIP2bでは第1~第4スイッチ33a~33dから「0101」の2進出力を得ることができ、第3区域IP1cおよびIP2cでは第1~第4スイッチ33a~33dから「0011」の2進出力を得ることができる。
【0048】
一方、第2向きにおいて物品21の挿入が開始されてから当該停止されるまでの過程では、第2認識部RP2を構成する第3スイッチ33cと第4スイッチ33dによって物品21の第1情報部IP1の情報が第1区域IP1a-第2区域IP1b-第3区域IP1cの順に認識され、第1認識部RP1を構成する第1スイッチ33aと第2スイッチ33bによって物品21の第2情報部IP2の情報が第1区域IP2a-第2区域IP2b-第3区域IP2cの順に認識される。
【0049】
すなわち、図3(A)および図3(B)に示した物品21の場合、前述の過程において、図6(B)の上図に示したオンオフ信号を第1~第4スイッチ33a~33dから得ることができる。これを区域別で言い換えると、第1区域IP1aおよびIP2aと、第2区域IP1bおよびIP2bと、第3区域IP1cおよびIP2cのそれぞれで得られるオンオフ信号は、図6(B)の下図に示したようになる。
【0050】
つまり、「オン」を「1」とし「オフ」を「0」として表すと、図6(B)の下図の右側に示したように、第1区域IP1aおよびIP2aでは第1~第4スイッチ33a~33dから「1001」の2進出力を得ることができ、第2区域IP1bおよびIP2bでは第1~第4スイッチ33a~33dから「0101」の2進出力を得ることができ、第3区域IP1cおよびIP2cでは第1~第4スイッチ33a~33dから「1100」の2進出力を得ることができる。
【0051】
先に述べたように、物品21の第1情報部IP1の第3区域IP1cで得ることが可能な情報と、第2情報部IP2の第3区域で得ることが可能な情報は、物品21の向きを表す情報として利用される。
【0052】
すなわち、図6(A)の下図の右側に示した第3区域IP1cおよびIP2cによって得られる2進出力「0011」と、図6(B)の下図の右側に示した第3区域IP1cおよびIP2cによって得られる2進出力「1100」によって、保持部17に保持された物品21の向きが判断されることになる。
【0053】
補足すると、図6(A)の下図の右側に示した第3区域IP1cおよびIP2cによって得られる2進出力「0011」と、図6(B)の下図の右側に示した第3区域IP1cおよびIP2cによって得られる2進出力「1100」は、前2桁と後2桁が異なるため、当該前2桁と後2桁に基づいて、2進出力が「0011」のときに保持部17に保持された物品21が第1向き(図5(A)を参照)であると判断でき、2進出力が「1100」のときに保持部17に保持された物品21が第2向き(図5(B)を参照)であると判断できる。
【0054】
また、先に述べたように、物品21の第1情報部IP1の第1区域IP1aと第2区域IP1bで得ることが可能な情報と、第2情報部IP2の第1区域IP2aと第2区域IP2bで得ることが可能な情報は、物品21の種類を表す情報として利用される。
【0055】
すなわち、図6(A)の下図の右側に示した第1区域IP1aおよびIP2aによって得られる2進出力「0110」ならびに第2区域IP1bおよびIP2bによって得られる2進出力「0101」と、図6(B)の下図の右側に示した第1区域IPaおよびIP2aによって得られる2進出力「1001」ならびに第2区域IP1bおよびIP2bによって得られる2進出力「0101」によって、保持部17に保持された物品21の種類が判断されることになる。
【0056】
補足すると、図6(A)の下図の右側に示した2進出力の組み合わせ(「0110」&「0101」)と、図6(B)の下図の右側に示した2進出力の組み合わせ(「1001」&「0101」)とは異なるが、後者の2進出力の組み合わせ(「1001」&「0101」)に前述の物品21の向きを加味すると、具体的には前述の物品21の向きに準じて後者の「1001」と「0101」それぞれの前2桁と後2桁を入れ替えると、前者の2進出力の組み合わせと同じ「0110」&「0101」となる。換言すれば、保持部17に保持された物品21の向きが異なっていても同一物品であると判断できるとともに、第1向きに相当する2進出力の組み合わせ(「0110」&「0101」)に基づいて保持部17に保持された物品21の種類を判断できる。
【0057】
他の2進出力の例を挙げると、前者の2進出力の組み合わせが「0110」&「0100」で後者の2進出力の組み合わせが「1001」&「0001」となる場合でも、後者の「1001」&「0001」のそれぞれの前2桁と後2桁を入れ替えると、前者の2進出力の組み合わせと同じ「0110」&「0100」となる。また、前者の2進出力の組み合わせが「0110」&「0001」で後者の2進出力の組み合わせが「1001」&「0100」となる場合でも、後者の「1001」&「0100」のそれぞれの前2桁と後2桁を入れ替えると、前者の2進出力の組み合わせと同じ「0110」&「0001」)となる。他の2進出力の組み合わせについても、同様の手法により、保持部17に保持された物品の向きが異なっていても同一物品であると判断できるとともに、第1向きに相当する2進出力の組み合わせに基づいて保持部17に保持された物品の種類を判断できる。
【0058】
つまり、前述の物品21を含む複数種類の物品を用いる場合でも、各物品の第1情報部IP1の第1区域IP1aと第2区域IP1bで得られる情報と、第2情報部IP2の第1区域IP2aと第2区域IP2bで得られる情報に基づいて、保持部17に保持された物品の向きと種類を判断することができる。
【0059】
ちなみに、前述の物品21を含む複数種類の物品を用いる場合、とりわけ、種類が多い場合には、各物品の種類と向きを16進数で表したデータを記憶部36に記憶しておくことが好ましい。具体的には、前述の物品21の場合、図6(A)の下図の右側に示した2進出力が「0110」と「0101」と「0011」であるため、各々を16進数で置き換えた「6」と「5」と「3」の組み合わせ(653)をデータとして記憶し、他の物品についても同様のデータを記憶しておけば、物品を認識するために必要なデータを簡素化することが可能である。
【0060】
《物品に応じた演出出力》
図7は前述の物品に応じた演出出力に係る流れを示す。ここでは、物品が複数種類用意されていることを前提として流れを説明するため、以下、物品の符号は省略する。
【0061】
遊戯に際して演出出力玩具10の電源スイッチ32がオンになると、当該オンに応じた演出が出力される(図7のステップST101およびST102)。この後は、演出出力玩具10の保持部17への操作具10の物品の挿入を待ち、物品が挿入され保持されたときには、先に述べた所持情報の認識に基づく物品認識が行われ、認識された物品に応じた演出が出力される(図7のステップST103~ST105)。ちなみに、ここでの演出は、演出出力玩具10の装飾部14の発光の他に、回転部15の特定シンボル(物品対応)の発光を含むことが好ましい。
【0062】
演出出力後または演出出力中に演出出力玩具10の保持部17から操作具10の物品が抜き出されて保持が解除されたときには、当該保持解除に応じた演出が出力される(図7のステップST106およびST107)。物品の保持解除は、第1~第4スイッチ33a~33dが先に述べた所持情報の認識とは逆の流れで全てがオフになること等によって検出することができる。また、ステップST107で出力される演出は、ステップST105で出力される演出とは異なる。
【0063】
この後は、演出出力玩具10の保持部17への再度の操作具10の物品の挿入を待ち、物品が挿入され保持されたときには、先に述べた所持情報の認識に基づく物品認識が行われ、認識された物品に応じた演出が出力され、ステップST106に戻る(図7のステップST108~ST110)。
【0064】
また、ステップST108で物品の保持が無い場合には電源スイッチ32がオフになったか否かを判別し、オフになっていない場合にはステップST108に戻り、オフになった場合には、当該オフに応じた演出が出力される(図7のステップST111およびST112)。
【0065】
前述の演出出力玩具10は、前述の物品に応じた演出出力の他に、当該演出出力とは異なる演出出力が可能であるためこれを順に説明する。
【0066】
《開閉部に開閉に応じた演出出力》
演出出力玩具10の開閉部13の開閉に応じた演出出力を行う場合には、当該開閉部13に開閉を検出するための被検出部13b(図1および図5を参照)を設け、閉塞時に当該被検出部13によって少なくとも第1スイッチ33aおよび33bの可動部33a1および33b1を押圧できるようにしておく。
【0067】
図8(A)に示したように、演出出力玩具10の保持部17に操作具10の物品を挿入するに際して開閉部13が開放されると、当該開放に応じた演出が出力される(図8(A)のステップST201およびST202)。一方、図8(A)に示したように、演出出力玩具10の保持部17から操作具10の物品が抜き出された後に開閉部13が、保持部17に形成された開口部を閉塞すると、当該閉塞に応じた演出が出力される(図8(B)のステップST203およびST204)。この開閉部13の開閉に応じた演出出力は、図7に示した流れに適宜組み込むことが可能である。
【0068】
《回転部の回転に応じた演出出力》
演出出力玩具10の回転部15の回転に応じた演出出力を行う場合、例えば、回転部15の回転と停止位置を検出して停止位置に対応するシンボルを発光させる場合には、先に例示した回転および停止の検出方法を採用するとともに、先に述べたように回転部15の後側にシンボル毎にフルカラー発光ダイオード等から成る計12個の発光部37を配置するとよい。
【0069】
図9に示したように、演出出力玩具10の回転部15のいずれかのシンボルが目印11bに合っている停止状態で回転部15の回転を開始し所望のシンボルが目印11bに合ったところで停止させると、シンボルに応じた演出が出力される(図9のステップST301~ST303)。ここで出力される演出は、回転部15の停止位置にあるシンボルに対応した発音と発光であるが、必要に応じて回転の開始に伴って発音と発光(例えば、装飾部14の発光)を行うようにしてもよい。この回転部15の回転に応じた演出出力は、図7に示した流れに対する割り込み処理として行うことも可能である。
【0070】
《近接検出部への物品近接に応じた演出出力》
図10に示したように、演出出力玩具10の近接検出部16に操作具20の物品21の先端部22を近接または接触させると、近接スイッチ34の出力に基づいて、近接検出部16への物品近接に応じた演出が出力される(図10のステップST401およびST402)。ここで出力される演出は、例えば、発音と装飾部14と回転部15の少なくとも一方の発光である。この近接検出部17への物品近接に応じた演出出力は、図7に示した流れに対する割り込み処理として行うことも可能である。
【0071】
《演出出力玩具等によって得られる主たる作用効果》
〈作用効果1〉操作具20の物品21が異なる向きで演出出力玩具10の保持部17に保持された場合でも、当該物品21を認識できるとともに当該物品21に応じた演出を出力できるため、演出出力玩具10の保持部17に保持され得る物品21の向きの制限を緩和して演出出力に係る操作性を向上させることができる。
【0072】
〈作用効果2〉前記物品21を含む複数種類の物品を用いる場合でも、各物品に異なる情報を所持させることにより、演出出力玩具10の保持部17に保持された物品の種類を判断して物品毎に異なる演出を出力することができる。
【0073】
〈作用効果3〉前記物品21が操作具20に着脱可能に設けられているので、前記物品21を含む複数種類の物品を用いる場合には、1つの操作具20を複数種類の物品で共用することも可能である。また、操作具20には装飾部24が着脱可能に設けられているので、前記装飾部24を含む複数種類の装飾部を用意することにより、1つの操作具20を複数種類の装飾部で共用することも可能である。
【0074】
《前述の演出出力玩具等の変形例》
〈変形例1〉演出出力玩具10の保持部17と操作具20の物品21として8角柱状のものを示したが、保持部17および物品21は8角以外の多角柱状や楕円柱状であってもよいし、相互の位置決めが可能であれば円柱状であってもよい。、
【0075】
〈変形例2〉演出出力玩具10の保持部17に対する操作具20の物品21の保持向きとして保持角度が180度異なる2種類の向きを示したが、保持部17および物品21の形を前掲のように変えることにより、保持角度が180度以外の2種類の向きとすることも可能である。この場合には、180度以外の2種類の向きに合わせて、図2に示した第1認識部RP1と第2認識部RP2の角度差を変え、かつ、図3に示した第1情報部IP1と第2情報部IP2の角度差を変えればよい。
【0076】
〈変形例3〉物品21を、把持部23および装飾部24を有する操作具20に設けたものを示したが、操作具20の形態を採用せずに物品21を単独で使用することも可能である。この場合には、物品21を含む複数種類の物品を各々の外観で識別できるように、例えば、各物品に演出出力玩具10の回転部15に設けたシンボルに対応するシンボル(12星座のシンボル)を付したり、同シンボルに見合った簡易な装飾部を設けたりするとよい。
【符号の説明】
【0077】
10…演出出力玩具、11…本体部、13…開閉部、15…回転部、16…近接検出部、17…保持部、20…操作具、21…物品、21e1~21e4…第1~第4情報用溝、21f…情報用突起、IP1…第1情報部、IP1a…第1情報部の第1区域、IP1b…第1情報部の第2区域、IP1c…第1情報部の第3区域、IP2…第2情報部、IP2a…第2情報部の第1区域、IP2b…第2情報部の第2区域、IP2c…第2情報部の第3区域、22…先端部、23…把持部、24…装飾部、31…主制御部、33a~33d…情報認識用の第1~第4スイッチ、RP…認識部、RP1…第1認識部、RP2…第2認識部、34…近接スイッチ、35…回転検出用スイッチ、37…発光部、38…発音部、POP…演出出力部。
図1
図2
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図10