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  • 特開-額縁構造 図1
  • 特開-額縁構造 図2
  • 特開-額縁構造 図3
  • 特開-額縁構造 図4
  • 特開-額縁構造 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023169594
(43)【公開日】2023-11-30
(54)【発明の名称】額縁構造
(51)【国際特許分類】
   E06B 1/62 20060101AFI20231122BHJP
   E06B 7/28 20060101ALI20231122BHJP
【FI】
E06B1/62 B
E06B7/28 B
E06B7/28 H
E06B7/28 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022080810
(22)【出願日】2022-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(72)【発明者】
【氏名】平松 誠司
(72)【発明者】
【氏名】筒井 淳司
(72)【発明者】
【氏名】田中 佑龍
(72)【発明者】
【氏名】山藤 寛之
【テーマコード(参考)】
2E011
【Fターム(参考)】
2E011JA01
2E011JA02
2E011JA03
2E011LB02
2E011LD02
2E011LD03
2E011LD04
2E011LD07
2E011LE03
(57)【要約】
【課題】用途部材を容易に設置することができる額縁構造を提供する。
【解決手段】額縁構造100は、建物の開口90に設けられる額縁23と、額縁23の見付け方向の内側に設けられた磁性体3と、磁性体3に着脱可能に設けられた磁石5を有する用途部材4と、を備え、磁性体3は、板状に形成されていて、磁性体3は、額縁体の屋内外方向の長さの略全長にわたって設けられていて、用途部材4は、植木鉢、配線ダクトレール、棚板である。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の開口に設けられる額縁と、
前記額縁の見付け方向の内側に設けられた磁性体と、
前記磁性体に着脱可能に設けられた磁石を有する用途部材と、を備える額縁構造。
【請求項2】
前記額縁及び前記磁性体を一体に覆う仕上げ材を備える請求項1に記載の額縁構造。
【請求項3】
前記用途部材は、箱状部材である請求項1または2に記載の額縁構造。
【請求項4】
前記用途部材は、通電可能である請求項1または2に記載の額縁構造。
【請求項5】
前記用途部材は、配線ダクトレールである請求項4に記載の額縁構造。
【請求項6】
前記用途部材は、前記額縁の下額縁に設置される棚板である請求項1または2に記載の額縁構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、額縁構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、サッシの屋内側には、額縁等の仕上げ材が開口の四方に設けられている(例えば、下記の特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-109353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
四方の額縁で形成される空間内に、植木を飾ったり、小物を飾ったりする事例がある。これらを住人自身で行うには、スキル、工具、製作時間等が必要であるため、誰でも簡単にできる仕様が望まれている。
【0005】
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、用途部材を容易に設置することができる額縁構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る額縁構造は、建物の開口に設けられる額縁と、前記額縁の見付け方向の内側に設けられた磁性体と、前記磁性体に着脱可能に設けられた磁石を有する用途部材と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施形態に係る額縁構造を屋内側から見た斜視図である。
図2図1のII-II線断面図である。
図3図1のIII-III線断面図である。
図4図1のIV-IV線断面図である。
図5】変形例に係る額縁構造のIV-IV線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、一実施形態に係る額縁構造について、図面に基づいて説明する。以下の実施形態は、本開示の一態様を示すものであり、本開示を限定するものではなく、本開示の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。以下の説明では、屋外側(図2等に示す+Y側)と屋内側(図2等に示す-Y側)とを結び水平方向に沿う方向を、屋内外方向(図2等に示す矢印Yの方向)と称する。屋内外方向と直交し水平方向に沿う方向を、幅方向(図2等に示す矢印Xの方向)と称する。屋内外方向及び幅方向と直交する方向を、上下方向(図2等に示す矢印Zの方向)と称する。各構成部材において、屋内外方向及び幅方向で中心から離れる側を外側と称し、中心に向かう側を内側という場合がある。幅方向及び上下方向を、見付け方向という場合がある。
【0009】
図1に示すように、額縁構造100は、建物の開口90に設置されている。開口90には、建具1、及び建具1の屋内側に額縁構造100が設置されている。
【0010】
図2に示すように、建具1は、枠体10と、ガラス16と、を備えている。図2及び図3では、後述する用途部材4の図示を省略している。枠体10は、上枠11と、下枠12と、一対の縦枠13,13(図3参照。以下同じ。)と、を有している。上枠11及び下枠12は、幅方向に延びている。上枠11は、開口90の上端部に固定されている。下枠12は、開口90の下端部に固定されている。縦枠13は、上下方向に延びている。縦枠13の上端部は、上枠11の幅方向の端部に連結されている。縦枠13の下端部は、下枠12の幅方向の端部に連結されている。縦枠13は、開口90の幅方向の端部に固定されている。ガラス16は、枠体10の内側に嵌め込まれている。
【0011】
額縁構造100は、額縁体2と、磁性体3と、用途部材4と、を有している。
【0012】
額縁体2は、枠体10の屋内側に設けられている。額縁体2は、上額縁21と、下額縁22と、一対の縦額縁23,23(図3参照。以下同じ。)と、を有している。上額縁21及び下額縁22は、幅方向に延びている。上額縁21は、上枠11の屋内側に連結されている。上額縁21は、開口90の上端部に固定されている。下額縁22は、下枠12の屋内側に連結されている。下額縁22は、開口90の下端部に固定されている。縦額縁23は、縦枠13の屋内側に連結されている。縦額縁23は、上下方向に延びている。縦額縁23の上端部は、上額縁21の幅方向の端部に連結されている。縦額縁23の下端部は、下額縁22の幅方向の端部に連結されている。縦額縁23は、開口90の幅方向の端部に固定されている。上額縁21、下額縁22及び縦額縁23は、請求項の額縁に対応する。
【0013】
磁性体3は、鉄板等の部材で構成されている。磁性体3は、額縁体2の見付け方向の内側の面に設けられている。磁性体3は、上額縁21の下面21a、下額縁22の上面22a及び縦額縁23の幅方向の内側を向く面23aに接着剤等を用いて接合されている。磁性体3は、板状に形成されている。
【0014】
磁性体3は、額縁体2の屋内外方向の長さの略全長にわたって設けられている。磁性体3は、取り付けられる額縁体2の長手方向の略全長にわたって設けられている。磁性体3は、額縁体2の屋内外方向の長さの一部にのみ設けられていてもよい。磁性体3は、取り付けられる額縁体2の長手方向の一部にのみ設けられていてもよい。
【0015】
磁性体3の屋内側を向く面及び見付け方向の内側を向く面には、仕上げ材31が設けられている。仕上げ材31は、例えば塗装仕上げや化粧シート張りである。仕上げ材31の色調を額縁体2の色調を合わせることで、仕上げ材31が目立つことがない。
【0016】
図1に示すように、用途部材4は、額縁体2に対して磁性体3を介して着脱可能に設けられ、所定の用途に使われる部材である。用途部材4は、特定の用途に使用される部材である。用途部材4は、例えば植木鉢4A、配線ダクトレール4B、棚板4C等である。用途部材4には、それぞれ磁石5が設けられている。
【0017】
植木鉢4Aは、平面視矩形をしていて、上方に開口する箱形状をしている。図4に示すように、植木鉢4Aの一の側面41には、磁石5Aが設けられている。磁石5Aが磁性体3に装着されることで、植木鉢4Aは縦額縁23に取り付けられている。
【0018】
図1に示すように、配線ダクトレール4Bの上面には、不図示の磁石が設けられている。配線ダクトレール4Bの磁石が磁性体3に装着されることで、配線ダクトレール4Bは上額縁21に取り付けられている。
【0019】
配線ダクトレール4Bの下面には、上方に凹む凹溝42が形成され、凹溝42には不図示の導電板が設けられている。照明装置等の電気機器51の端子を凹溝42に嵌め込むことによって、電気機器51が配線ダクトレール4Bに係止される。電気機器51の端子が配線ダクトレール4Bの導電板に当接することによって通電可能となり、電気機器51に電力が供給される。
【0020】
棚板4Cは、板状に形成されている。棚板4Cの下面には、不図示の磁石が設けられている。棚板4Cの磁石が磁性体3に装着されることで、棚板4Cは下額縁22に取り付けられている。棚板4Cの屋内外方向の長さは、下額縁22の屋内外方向の長さよりも長い。棚板4Cは、下額縁22よりも屋内側に突出するように設けられている。
【0021】
このように構成された額縁構造100では、植木鉢4A、配線ダクトレール4B及び棚板4Cに設けられた磁石5は、上額縁21、下額縁22及び縦額縁23の見付け方向の内側に設けられた磁性体3に着脱可能である。植木鉢4A、配線ダクトレール4B及び棚板4C等の用途部材4を額縁体2に容易に設置することができる。
【0022】
磁性体3は、額縁体2の屋内外方向の長さの略全長にわたって設けられている。磁性体3は、取り付けられる額縁体2の長手方向の略全長にわたって設けられている。これによって、植木鉢4A、配線ダクトレール4B及び棚板4Cを好みに応じて任意の位置に設置することができる。
【0023】
植木鉢4Aを額縁体2に容易に設置して、植木鉢4A内に植えられた植物を飾ることができる。
【0024】
配線ダクトレール4Bを額縁体2に容易に設置して、配線ダクトレール4Bに照明装置等の電気機器51を吊り下げることができる。
【0025】
下額縁22に棚板4Cを容易に設置できる。棚板4Cの屋内外方向の長さは長いため、例えば棚板4Cをデスクの天板のように利用することができる。
【0026】
(変形例)
変形例に係る額縁構造について、主に図5を用いて説明する。以下で説明する変形例において、上記に示した実施形態に対応する構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
【0027】
図5に示すように、額縁構造100Aは、縦額縁23の面23aに磁性体3が接着剤等を用いて接合されている。縦額縁23及び磁性体3を一体に覆うようにラッピング材32が設けられている。縦額縁23及び磁性体3を一体の部材として、ラッピング材32がその屋内外を向く両面及び幅方向の両面を覆っている。植木鉢4Aの磁石5Aが磁性体3に装着されることで、植木鉢4Aは縦額縁23に取り付けられている。ラッピング材32は、請求項の仕上げ材に対応する。
【0028】
このように構成された額縁構造100Aでは、植木鉢4A、配線ダクトレール4B及び棚板4Cに設けられた磁石5は、上額縁21、下額縁22及び縦額縁23の見付け方向の内側に設けられた磁性体3に着脱可能である。植木鉢4A、配線ダクトレール4B及び棚板4C等の用途部材4を額縁体2に容易に設置することができる。
【0029】
ラッピング材32が、縦額縁23及び磁性体3を一体に覆っている。縦額縁23及び磁性体3の一体感がでるため、意匠性を高めることができる。
【0030】
以上、添付図面を参照しながら本開示に係る好適な実施形態について説明したが、本開示は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本開示の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0031】
上記に示す実施形態では、ガラス16は、枠体10の内側に嵌め込まれたFIX窓を例に挙げて説明したが、これに限られない。建具の種類は、適宜設定可能である。
【0032】
用途部材4として、植木鉢4A、配線ダクトレール4B、棚板4Cを例に挙げて説明したが、これに限られない。用途部材4は、額縁体2に設けられた磁性体3に磁力よって着脱可能なものであればよく、装飾が施されたパネル材や、上方に開口する箱形状をしていて内部に小物等を収容できる部材等であってもよい。
【符号の説明】
【0033】
3 磁性体、4 用途部材、4A 植木鉢(用途部材)、4B 配線ダクトレール(用途部材)、4C 棚板(用途部材)、5,5A 磁石、21 上額縁(額縁)、22 下額縁(額縁)、23 縦額縁(額縁)、32 ラッピング材(仕上げ材)、90 開口、100,100A 額縁構造
図1
図2
図3
図4
図5