(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023169628
(43)【公開日】2023-11-30
(54)【発明の名称】ダミーパターンを有するサスペンドメタルマスクおよびダミーパターンを有するサスペンドメタルマスクの製造方法
(51)【国際特許分類】
B41N 1/24 20060101AFI20231122BHJP
B41C 1/14 20060101ALI20231122BHJP
H05K 3/12 20060101ALI20231122BHJP
【FI】
B41N1/24
B41C1/14
H05K3/12 610P
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022080862
(22)【出願日】2022-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】391014365
【氏名又は名称】株式会社ソノコム
(74)【代理人】
【識別番号】100092107
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 達也
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼木 清啓
(72)【発明者】
【氏名】一柳 純一
(72)【発明者】
【氏名】深江 郷史
【テーマコード(参考)】
2H084
2H114
5E343
【Fターム(参考)】
2H084AA30
2H084BB08
2H084BB13
2H084CC10
2H114AB09
2H114AB13
2H114AB15
2H114AB17
2H114DA04
2H114EA05
2H114GA11
5E343FF14
(57)【要約】
【課題】 印刷開口パターン付近に厚みの差が少ない金属膜を形成することで、印刷にじみや厚みの差が少ない印刷物を得ることを目的としたダミーパターンを有するサスペンドメタルマスクを提供するものである。
【解決手段】 一層目を樹脂膜10で形成し、二層目を金属膜5で形成するサスペンドメタルマスクにおいて、二層目の金属膜5が一層目の樹脂膜10よりも印刷面側に突出した状態で少なくとも印刷開口パターン6付近に形成されると共に、前記二層目の金属膜が印刷用パターン7を囲むようにダミー開口パターン9を形成し、前記ダミー開口パターン9を一層目の樹脂膜10で閉塞してダミーパターン8とするダミーパターンを有するサスペンドメタルマスク。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一層目を樹脂膜で形成し、二層目を金属膜で形成するサスペンドメタルマスクにおいて、二層目の金属膜が一層目の樹脂膜よりも印刷面側に突出した状態で少なくとも印刷開口パターン付近に形成されると共に、前記二層目の金属膜が印刷用パターンを囲むようにダミー開口パターンを形成し、前記ダミー開口パターンを一層目の樹脂膜で閉塞してダミーパターンとすることを特徴とするダミーパターンを有するサスペンドメタルマスク。
【請求項2】
前記印刷用パターンが収まる最小四角形形状を印刷用パターン外観形状としたときに、前記ダミーパターンが、前記印刷用パターン外観形状外に印刷用パターンを囲むように形成されると共に、前記印刷用パターン外観形状よりも大きい前記印刷用パターン外観形状と相似形の四角形形状内に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のダミーパターンを有するサスペンドメタルマスク。
【請求項3】
前記ダミーパターンが、前記印刷用パターン外観形状外に印刷用パターンを囲むように形成されると共に、前記印刷用パターン外観形状の周長の1.75倍以上、2.45倍以下の周長を有する前記印刷用パターン外観形状と相似形の四角形形状内に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のダミーパターンを有するサスペンドメタルマスク。
【請求項4】
メタルマスクとスクリーンメッシュとをめっきで貼り付けて得られるサスペンドメタルマスクの製造方法であって、電解めっき用の母型に少なくとも印刷開口パターンとして形成したレジストと、樹脂膜形成用開口パターンとして形成したレジストと、ダミー開口パターン用のレジストを形成する工程と、前記印刷開口パターンと樹脂膜形成用開口パターンとダミー開口パターンをレジストで形成した電解めっき用の母型を用いて電解めっき法でメタルマスクを作製する工程と、前記メタルマスクと前記スクリーンメッシュを電解めっき法で一体に接合する工程と、前記メタルマスクから電解めっき用の母型と前記レジストを剥離することにより、印刷開口パターンと樹脂膜形成用開口パターンとダミー開口パターンを形成する工程と、少なくとも樹脂膜形成用開口パターンとダミー開口パターンにスキージ面側から樹脂を充填して樹脂膜形成用開口パターンとダミー開口パターン部分を閉塞する工程を有することにより、印刷開口パターンから印刷物を被印刷物に転写することができることを特徴とするダミーパターンを有するサスペンドメタルマスクの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷にじみを抑制した印刷パターンを形成可能なサスペンドメタルマスク、及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スクリーン印刷法は、例えば、四角形枠体に適宜のテンションで張設されたスクリーンメッシュに感光性樹脂等で所望のパターン開口部を形成したスクリーン版を用いて、前記パターン開口部からスキージ等で被印刷物上に印刷物であるインキやペーストを押し出すことによって、前記被印刷物上に所望のパターンを形成する、いわゆる孔版印刷の一種である。スクリーン印刷法は安価に比較的微細なパターンを形成することができるということから、例えば、タッチパネルや各種レンズフィルタの額縁部分を印刷するといった加飾印刷や各種機能性印刷、電子部品の電極形成印刷、プリント基板の配線印刷等、様々な分野で利用されている。しかしながら、通常のスクリーン印刷法では、印刷される印刷パターンが所望するパターンからずれる、いわゆる印刷にじみが発生する場合がある。
印刷にじみが発生することで、例えば加飾印刷では見た目が悪くなってしまったり、電子部品の電極形成やプリント基板の配線等では所望の特性を得ることができないといった問題が発生する。
そこで、印刷パターンの少なくとも輪郭部に凸部を形成することで、印刷にじみを抑制したスクリーンマスク(特許文献1)が提案されている。印刷パターンの少なくとも輪郭部に凸部を形成することで、印刷時に先ず被印刷物に凸部が当接し、この部分に印圧が局所的にかかることになり、被印刷物上に段差、または凹凸形状があったとしても、これらの形状に上手くフィットし、被印刷物と印刷パターンとの間のシール性が向上し、印刷にじみの発生を効果的に抑止されるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-162197号公報(特許請求の範囲の欄、発明の詳細な説明の欄、及び
図1~
図2を参照)
【特許文献2】特開2014-121804号公報(発明の詳細な説明{0022}、及び
図12を参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の通り、印刷にじみが発生しやすい部分の輪郭部に凸部を形成することで、ある程度の印刷にじみを抑制することは可能である。しかしながら、凸部が感光性樹脂材料から形成されている場合、特許文献1の技術をもってしても、印刷パターン、つまりスクリーン版のパターン開口部が、スキージの移動方向、いわゆる印刷方向に対して略垂直な方向から略平行な方向に角度をもって曲折するパターンが存在する場合、パターン開口部曲折部付近の印刷方向に対して略垂直な印刷パターン部分に印刷にじみが発生するのを抑制することが困難であることがわかった。
上記開口パターンの一例として、額縁状の開口パターンを有するスクリーン版の被印刷物と対向するいわゆる印刷面側から見た概略正面図を本明細書中の従来技術として
図7(a)に、A-A断面図を
図7(b)に、印刷物を
図7(c)に示す。スクリーン版は、図示しない版枠に張設されたスクリーンメッシュ21に感光性乳剤22を塗布して第1層形成用マスクを用いて露光を行い、さらにその上に感光性乳剤23を塗布して第2形成用マスクを用いて露光を行うことで形成されている。第1層形成用マスクではパターン開口部24を形成する。パターン開口部24は、1層目のパターン開口部24が印刷方向に対して略垂直な方向から略平行な方向に角度をもって曲折する曲折部を有する額縁状の開口部であり、スクリーン版にはこれら額縁状パターン開口部24がX方向、Y方向にマトリクス状に多数面付けされている。第2層形成用マスクでは凸部パターン25を第1層目で形成した多数の額縁状パターン開口部24の輪郭部付近に形成する。一般に、印刷方向に対して略垂直な方向から略平行に角度をもって曲折する曲折部を有するパターンをスクリーン印刷する場合、特に曲折部付近の印刷物の塗布量が多くなり、印刷方向に対して略垂直な方向の開口部の川下側に印刷にじみが発生しやすい。そこで額縁状パターン開口部24の輪郭部付近に凸部パターン25を形成して印刷にじみの発生の抑制を試みたものの、
図7(c)に示すように十分に印刷にじみを抑制することはできなかった。印刷にじみが発生する原因として、感光性樹脂膜の柔軟性や感光性樹脂膜表面の平滑性(フラット性とも称される)の低さが考えられた。
そこで本発明者は鋭意研究を重ねた結果、印刷開口パターン付近を金属膜で形成したサスペンドメタルマスクを用いて印刷を行うことで上記課題を解決し得ることを見出した。印刷開口パターン付近の印刷面側に電解めっき法で金属膜を形成したのち、スキージ面側から感光性樹脂材料を塗工して露光し、少なくとも前記金属膜の一部を覆うように感光性樹脂膜を形成する。これにより第二の層が金属膜、第一の層が感光性樹脂膜の段差を有するサスペンドメタルマスクを得ることができる。
上記製造方法で作製したサスペンドメタルマスクは、印刷開口パターン付近の金属膜が感光性樹脂膜よりも突出している状態、いわゆる凸状となり、金属膜特有の高いフラット性も相まって、印刷にじみが抑制された印刷物を形成することが可能となった。しかしながら印刷後の印刷物を観察してみると、印刷にじみは抑制されているものの、印刷物の厚みを数十箇所測定したところ、最も厚い部分と最も薄い部分の厚みの差が、凸部を感光性樹脂膜で形成した従来のスクリーン版で印刷した印刷物と比較して大きいことが確認された。
そこで、本発明者はさらに鋭意研究を重ねた結果、金属膜の厚みの違いが印刷物の厚みの差に大きく影響していることを突き止めた。印刷開口パターン付近の金属膜だけを電解めっき法で形成する場合、印刷用パターン部分において金属膜部分が形成される面積が少ない、すなわちパターン開口密度が高くなるため、母型にレジスト膜が形成されている面積が非常に多くなる。このような印刷用パターンをネガパターンと称することもある。一方、印刷用パターンの周囲はほとんどが金属膜となるのでパターン開口密度が低くなり、レジスト膜が形成される面積は少なくなる。この印刷用パターン部と印刷用パターン周辺部の極端なパターン開口密度の違いが、電解めっき時の電流密度の差を生じさせ、印刷用パターン中央部の電解めっきの厚みが厚く、印刷用パターン周辺部に向かって電解めっきの厚みが薄くなるという現象を発生させる。そこで、前記現象を抑制する方法の一つとして、印刷用パターン周辺部に、開口部を有するダミー開口パターンを形成する方法が知られている(特許文献2)。印刷用パターンを電解めっきで形成する際に、パターン周辺部の金属膜部分に16mm~20mmの範囲に渡ってダミー開口パターンを形成し、ダミー開口パターンに乳剤を充填してダミー開口パターンを閉塞する。印刷用パターン周辺部に敢えて開口パターンを形成することで、印刷用パターン中央部と印刷用パターン周辺部の電解めっきの厚みの差が大きくなるのを抑制することができるとしている。しかしながら、前述のように金属膜で形成する部分が非常に少ないネガパターンと称される印刷用パターンの場合、16mm~20mmの範囲に渡ってダミー開口パターンを形成する程度では金属膜の厚みの差を抑制するのには不十分であった。また、印刷用パターン以外の全体に渡ってダミー開口パターンを形成してダミー開口パターンに乳剤を充填してダミー開口パターンを閉塞するという方法も考えられるが、ダミー開口パターンの範囲が広いほどダミー開口パターンを閉塞している乳剤が剥がれて開口することによるピンホールが発生する可能性が高くなってしまう。このピンホールの発生は即ち、サスペンドメタルマスクの特徴の一つでもある印刷耐久性の低下をもたらし、さらにはピンホールが発生することで印刷時に必要のない部分に印刷物が転写され、印刷不良を引き起こして製品の歩留まりを低下させる可能性が出てくる。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、印刷開口パターン付近に厚みの差が少ない金属膜を形成することで、印刷にじみや厚みの差が少ない印刷物を得ることを目的としたダミーパターンを有するサスペンドメタルマスクを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成することができる本発明の第1発明は、請求項1に記載された通りのダミーパターンを有するサスペンドメタルマスクであり、次のようなものである。
一層目を樹脂膜で形成し、二層目を金属膜で形成するサスペンドメタルマスクにおいて、二層目の金属膜が一層目の樹脂膜よりも印刷面側に突出した状態で少なくとも印刷開口パターン付近に形成されると共に、前記二層目の金属膜が印刷用パターンを囲むようにダミー開口パターンを形成し、前記ダミー開口パターンを一層目の樹脂膜で閉塞してダミーパターンとする構成である。
【0006】
上記の目的を達成することができる本発明の第2発明は、請求項2に記載された通りのダミーパターンを有するサスペンドメタルマスクであり、次のようなものである。
請求項1に記載の発明に加えて、前記印刷用パターンが収まる最小四角形形状を印刷用パターン外観形状としたときに、前記ダミーパターンが、前記印刷用パターン外観形状外に印刷用パターンを囲むように形成されると共に、前記印刷用パターン外観形状よりも大きい前記印刷用パターン外観形状と相似形の四角形形状内に形成されている構成である。
【0007】
上記の目的を達成することができる本発明の第3発明は、請求項3に記載された通りのダミーパターンを有するサスペンドメタルマスクであり、次のようなものである。
請求項2に記載の発明に加えて、前記ダミーパターンが、前記印刷用パターン外観形状外に印刷用パターンを囲むように形成されると共に、前記印刷用パターン外観形状の周長の1.75倍以上、2.45倍以下の周長を有する前記印刷用パターン外観形状と相似形の四角形形状内に形成されている構成である。
【0008】
上記の目的を達成することができる本発明の第4発明は、請求項4に記載された通りのダミーパターンを有するサスペンドメタルマスクの製造方法であり、次のようなものである。
メタルマスクとスクリーンメッシュとをめっきで貼り付けて得られるサスペンドメタルマスクの製造方法であって、電解めっき用の母型に少なくとも印刷開口パターンとして形成したレジストと、樹脂膜形成用開口パターンとして形成したレジストと、ダミー開口パターン用のレジストを形成する工程と、前記印刷開口パターンと樹脂膜形成用開口パターンとダミー開口パターンをレジストで形成した電解めっき用の母型を用いて電解めっき法でメタルマスクを作製する工程と、前記メタルマスクと前記スクリーンメッシュを電解めっき法で一体に接合する工程と、前記メタルマスクから電解めっき用の母型と前記レジストを剥離することにより、印刷開口パターンと樹脂膜形成用開口パターンとダミー開口パターンを形成する工程と、少なくとも樹脂膜形成用開口パターンとダミー開口パターンにスキージ面側から樹脂を充填して樹脂膜形成用開口パターンとダミー開口パターン部分を閉塞する工程を有することにより、印刷開口パターンから印刷物を被印刷物に転写することができるダミーパターンを有するサスペンドメタルマスクを作製する構成である。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るダミーパターンを有するサスペンドメタルマスク及びダミーパターンを有するサスペンドメタルマスクの製造方法は、上記発明のような構成を有するので、以下に記載する効果を奏する。
(1)一層目が樹脂膜で形成され、二層目が金属膜で形成されて、二層目の金属膜が一層目の樹脂膜よりも印刷面側に突出した状態で少なくとも印刷開口パターン付近に形成されているので、滲みを抑制した印刷物を得られる。さらに、印刷用パターンを囲むようにダミーパターンを形成しているので、金属膜の厚みの差が抑えられ、厚みの差が少ない印刷物を得ることができる。
(2)印刷用パターンが収まる最小四角形形状を印刷用パターン外観形状として、ダミーパターンを、前記印刷用パターン外観形状外に印刷用パターンを囲むように形成すると共に、前記印刷用パターン外観形状の周長の1.75倍以上、2.45倍以下の周長を有する前記印刷用パターン外観形状と相似形の四角形形状内に形成することで、二層目の金属膜の厚みの差を抑えられると共にダミーパターンの範囲を最小限にすることができるため、ダミー開口パターンを閉塞している樹脂膜が剥がれて開口することによるピンホールの発生を抑制することができる。
(3)二層目の金属膜を印刷面側に形成したのちに、スキージ面側から感光性樹脂材料を塗工して露光することで、一層目の樹脂膜の形成とダミー開口パターンへの樹脂の充填を一度に行うことができるので、作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明のダミーパターンを有するサスペンドメタルマスクの一実施例を示す印刷面側から見た概略正面図(a)と、B-B部分の概略断面図(b)である。
【
図2】本発明のダミーパターンを有するサスペンドメタルマスクの印刷面側から見た印刷用パターンの概略正面図である。
【
図3】
図2のC-C部分の概略拡大図(a)、
図2のC-C部分の概略断面図(b)、
図2のD-D部分の印刷用パターンとダミーパターン境界部の概略断面図(c)である。
【
図4】ダミーパターンを形成していない金属膜の概略正面図と印刷用パターン内の金属膜の厚みを示す表(a)、ダミーパターンの形成範囲を印刷用パターンの周長に対して1.75倍の周長としたときの金属膜の概略正面図と印刷用パターン内の金属膜の厚みを示す表(b)、ダミーパターンの形成範囲を印刷用パターンの周長に対して2.45倍の周長としたときの金属膜の概略正面図と印刷用パターン内の金属膜の厚みを示す表(c)である。
【
図5】金属膜の中心部から印刷用パターンの四隅方向へ伸びた十字手裏剣型の形状を有するダミーパターンの外観形状を示す概略正面図である。
【
図6】本発明のダミーパターンを有するサスペンドメタルマスクの製造方法を説明する工程図である。
【
図7】従来技術を示す概略正面図(a)、A-A断面図(b)、印刷物のにじみを示す図(c)である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
一層目を樹脂膜で形成し、二層目を金属膜で形成するサスペンドメタルマスクにおいて、二層目の金属膜が一層目の樹脂膜よりも印刷面側に突出した状態で少なくとも印刷開口パターン付近に形成されると共に、前記二層目の金属膜が印刷用パターンを囲むようにダミー開口パターンを形成し、前記ダミー開口パターンを一層目の樹脂膜で閉塞してダミーパターンとすることを特徴とするダミーパターンを有するサスペンドメタルマスクである。
【実施例0012】
以下、本発明のサスペンドメタルマスクの一実施例を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態の
図1から
図7における厚みや幅などの寸法は実際の様子を示したものではなく、それぞれ模式的に示したものである。また、本発明は以下の実施の形態に限定するものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で当業者の通常の知識に基づいて、適宜、設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
図1(a)は、本発明のダミーパターンを有するサスペンドメタルマスク1の一実施例を示す印刷面側から見た概略正面図、
図1(b)はB-B部分の概略断面図である。
【0013】
図1は印刷用スクリーンメッシュ2と支持体スクリーンメッシュ3を貼り合わせて支持体スクリーンメッシュを介して四角形枠体4に張架した、いわゆるコンビネーションタイプのサスペンドメタルマスクを示している。印刷用スクリーンメッシュ2部分の被印刷物と対向する面側、いわゆる印刷面側にメタルマスクと言われる金属膜5が張り付けられており、金属膜5の略中央部分に印刷開口パターン(図示せず)を有する印刷用パターン7が形成され、印刷用パターン7を囲むようにダミーパターン8が形成されている。ダミーパターン8の金属膜5部分にはダミー開口パターン(図示せず)が形成され、開口部は印刷の際にスキージを走査する面側、いわゆるスキージ面側から樹脂膜(図示せず)で閉塞されている。
四角形枠体4の大きさは例えばX450mm×Y450mmであり、四角形枠体4の幅は30mmである。印刷用スクリーンメッシュ2は例えばカレンダー加工されたステンレス製のスクリーンメッシュ、支持体スクリーンメッシュ3は例えばポリエステル製のスクリーンメッシュで、印刷用スクリーンメッシュ2も支持体スクリーンメッシュ3も例えばバイアス張りされている。金属膜5は電解めっきによるニッケル合金製で、例えば大きさはX290mm×Y290mm、厚みは13μm、金属膜5を印刷用スクリーンメッシュ2に固定するための貼り付けめっき11は電解めっきによるニッケル製で、厚みは例えば1μmとなっている。
【0014】
図2は印刷面側から見た印刷用パターン7とその周辺部の概略正面図である。印刷用パターン7は、額縁状の印刷開口パターン6がX方向に6個、Y方向に9個配列されている。さらに印刷用パターン7を囲むようにアウトライン12が形成され、さらにアウトライン12の外側にダミーパターン8が形成されている。なお、ダミーパターン8は印刷用パターン7の額縁状のパターンと同形状としている。
【0015】
図3(a)は
図2のC-C部分の概略拡大図、
図3(b)は
図2のC-C部分の概略断面図、
図3(c)は
図2のD-D部分の印刷用パターン7とダミーパターン8境界部の概略断面図である。
図3(a)および
図3(b)に示すように、本発明のダミーパターンを有するサスペンドメタルマスク1は、額縁状の印刷開口パターン6の周辺部の印刷面側に格子状の金属膜5と額縁状の金属膜5が形成され、額縁状の金属膜5の内周にはスキージ面側から樹脂膜10が形成されており、前記金属膜5が前記樹脂膜10よりも印刷面側に突出した状態で少なくとも印刷開口パターン6付近に形成されている形状となっている。また、
図3(c)に示すようにダミーパターン8にも樹脂膜10が形成され、ダミー開口パターン9は樹脂膜10で閉塞されている状態となっている。
図3(a)および
図3(b)に示すように印刷用パターン7内の金属膜5の占める面積は非常に少ない。よって、印刷用パターン7を囲むように、ある範囲内でダミーパターン8を形成しないと、印刷用パターン7中央部付近の金属膜5の厚みと印刷用パターン7周辺部の金属膜5の厚みの差が大きくなる。
図4(a)にダミーパターンを形成していない金属膜5の概略正面図と印刷用パターン7内の金属膜5の厚みを記す表を、
図4(b)に印刷用パターン7の周長に対して1.75倍の周長を有するダミーパターン8を形成したときの概略正面図と印刷用パターン7内の金属膜5の厚みを記す表を、
図4(c)に印刷用パターン7の周長に対して2.45倍の周長を有するダミーパターン8を形成した時の概略正面図と印刷用パターン7内の金属膜5の厚みを記す表を示す。
印刷用パターン7は印刷目的によって、例えば
図2に示すように最外周の印刷用パターン7が面一状に配置されている場合もあれば、図示はしないが最外周の印刷用パターン7が凸凹状に配置されている場合もある。よって本発明では、印刷用パターン7が収まる最小四角形形状を印刷用パターン外観形状13とし、印刷用パターン7が収まる最小四角形形状の周長を、印刷用パターン7の外観形状の周長としている。印刷用パターン外観形状13の周長に関しては特に制限はないが、本発明の高い効果を得るためには印刷用パターン外観形状13の周長を236mm以上とすることが望ましい。
また、ダミーパターン8を形成する範囲は四角形形状を有する印刷用パターン外観形状13の相似形状内とし、前記相似形状は、印刷用パターン外観形状13の対向する各辺と略並行になるとともに重心位置が印刷用パターン外観形状13の重心位置と同じ位置なるように配置する。
本実施例では印刷用パターン外観形状13は
図2の一点鎖線で示す四角形形状とし、印刷用パターン外観形状13の周長は辺a、辺b、辺c、辺dの各長さの合計としている。本実施例の印刷用パターン外観形状13は、辺a、辺b、辺c、辺dの各辺の長さが75mmの正方形で、周長は各辺の長さの合計の300mmとなっている。よって、本実施例の印刷用パターン外観形状13を1.75倍、または2.45倍としたときの外観形状と周長は、1.75倍では一辺が131.25mmの正方形で周長が525mmとなり、2.45倍では一辺が183.75mmの正方形で周長が735mmとなる。
なお、ダミーパターン8と印刷用パターン7は、ダミー開口パターン9を樹脂膜10で閉塞する際にダミーパターン8近傍の印刷開口パターン6を誤って樹脂膜10で閉塞するのを防ぐために適宜の間隔を開けて形成するのが望ましいため、印刷用パターン7とダミー開口パターン9との間には
図2で示すようなアウトライン12を形成する。アウトライン12の幅Wに関しては、印刷用パターン7とダミー開口パターン9の間隔を広く空けてしまうとダミーパターン8の効果が薄れてしまうので、アウトライン12の幅Wは200μm以上2000μm以下が好ましい。本実施例のアウトライン12の幅Wは300μmとしている。
ダミーパターン8の開口形状や配列間隔は特に制限はなく、どのような開口形状や配列形状でも構わないが、印刷用パターン7内の金属膜5を形成する際の単位面積あたりの開口率を基準として、それに近しい単位面積あたりの開口率を有することが望ましい。例えば、ダミーパターン8の開口形状と配列間隔を、印刷用パターン7のパターン開口形状と配列間隔で構成すると、前述の条件を満たすとともにダミーパターン8の配置が容易になり、ダミーパターン8の効果も十分に得ることができるので好適である。本実施例ではダミーパターン8の開口形状と配列間隔を、印刷用パターン7の額縁状パターン開口形状と配列間隔で構成して配置している。
【0016】
本実施例では印刷用パターン7内の金属膜5の厚みは、X方向に6個、Y方向に9個配列した計54個の額縁状パターンの各々の金属膜5の厚みを測定している。
図4(a)、
図4(b)、
図4(c)に、向かって左上の額縁状パターンを(1,1)、右下の額縁状パターンを(6,9)として額縁状パターンの54個の金属膜5の厚みの測定値を記すと共に、厚みの最大値をmax、厚みの最小値をmin、maxとminの差をrange、54カ所の測定値の平均値をAVG、54カ所の測定値の標準偏差をσとして示した。単位はいずれもμmである。
図4(a)、
図4(b)、
図4(c)の金属膜5の厚みの測定結果を見れば明らかなように、ダミーパターン8を設けない金属膜5の厚みは中央部の厚みが厚く、周辺部に向かうに従って薄くなる傾向が認められ、ダミーパターン8を形成する範囲を広くすることで、その傾向が抑えられていることが確認できる。金属膜5の厚みの差の指標となるrangeは、ダミーパターン8なしで5.8μmとなっているが、印刷用パターン外観形状13の1.75倍の周長内にダミーパターン8を配列した時は3.8μmとなり、さらに印刷用パターン外観形状13の2.45倍の周長内にダミーパターン8を配列した時は1.8μmとなって、ダミーパターン8なしと比較すると4μmも数値が小さくなっている。また、金属膜5の厚みのばらつきを示す標準偏差σも、ダミーパターン8なしが1.39であったのに対して、1.75倍では1.01、2.45倍では0.46と非常に小さくなっており、ダミーパターン8を形成する範囲を広げることで金属膜5の厚みの差が小さくなっているのがわかる。
以上により、ダミーパターン外観形状の四角形形状の周長が印刷用パターン外観形状13の四角形形状の周長の1.75倍以上、2.45倍以下の範囲内にダミーパターン8を形成することで、印刷用パターン7内の金属膜5の厚みの均一性を向上させることができる。
なお、ダミーパターン8は上記周長を有する四角形形状の範囲内に形成されていればよいので、上記四角形形状の範囲内であればダミーパターン外観形状13は様々な形状をしていてもよい。例えば、
図5に示すような金属膜5の中心部から印刷用パターン7の四隅方向へ伸びた十字手裏剣型の形状を有する外観形状とすることもできる。
【0017】
次に本発明のダミーパターンを有するサスペンドメタルマスクの製造方法を説明する。
図6(a)~
図6(j)は、
図2のD-D部分を例にとった本発明のダミーパターンを有するサスペンドメタルマスクの製造方法を説明する工程図である。
図6(a)に示すように、導電性の電鋳母型14にレジスト膜15を形成する。導電性の電鋳母型14としてはSUS301やSUS304といったステンレス材を使用するのが一般的ではあるが、電鋳母型14として使用できるのならばどのような材質のものでも構わない。レジスト膜15を形成する方法としては、ドライフィルムレジストといったフィルム状のフォトレジストを既存のラミネータを使用してラミネートするといった方法や、液状のレジストをロールコータやスピンコータやカーテンコータといった既存の液状レジスト塗布装置を使用して電鋳母型14上に液状レジストを成膜するといった方法があるが、何れの方法でも電鋳母型14上に所望の厚みでレジスト膜15を成膜できれば良い。レジストは大別してネガタイプのレジストとポジタイプのレジストがあるが、何れのタイプのものであってもよい。ここでは、ネガタイプのドライフィルムレジストを電鋳母型14にラミネートする。なお、レジスト膜15の厚みに関しては、金属膜5の厚みに合わせて適宜の厚みを用いる。
【0018】
図6(b)に示すように、図示しない露光装置を用いてパターンを露光する。パターンには少なくとも印刷用パターン内の印刷開口パターンと樹脂膜形成用開口パターン、印刷用パターン周辺部に形成されるダミー開口パターンが含まれる。
図6(b)では、例えばガラスやフィルムといった素材のフォトマスク16をレジスト膜15に密着させた後に図示しない超高圧水銀灯やメタルハライドランプといった紫外線を発生する光源を使用してレジスト膜15に紫外線を照射するといった方法を示しているが、半導体レーザやLEDや超高圧水銀灯を光源に持つ直接描画装置を使用してフォトマスク16を使用せずにレジスト膜15にパターンを直接描画といった方法で露光してもよく、所望のパターンが露光できれば何れの露光方法を使用しても構わない。なお、密着露光用のマスクや描画パターンはフォトレジストのタイプに合わせて、ネガパターンかポジパターンを選択して使用する。ここでは、露光した部分がパターンレジスト膜17として残るネガタイプのレジストを使用しているのでネガパターンのフォトマスクを使用して露光している。
【0019】
図6(c)に示すように、露光したレジスト膜15を現像、乾燥し、パターンレジスト膜17を形成する。パターンレジスト膜17としては、印刷用パターン7内の印刷開口パターン6、後の工程で樹脂膜10で閉塞する樹脂膜形成用開口パターン19や、印刷用パターン7を囲うように形成するダミー開口パターン9等の形状が形成されている。
図6(d)に示すように、パターンレジスト膜17を形成した電鋳母型14を図示しない電鋳槽に移し、電解めっきを行い、金属膜5を形成する。電解めっきに使用するめっき浴には特に制限はなく、例えばスルファミン酸ニッケル浴や硫酸ニッケル浴といった公知のめっき浴を使用すればよい。使用する金属も特に制限はないが、ニッケル、あるいはニッケル-コバルト合金などのニッケル合金が好ましい。また、電解めっき時の電流密度はできるだけめっき量の均一性を向上させるべく、0.1~2.0A/dm
2といった低電流密度で電解めっきを行うのが好ましい。ここではニッケル合金の電解めっきを行って、電鋳母型14のパターンレジスト膜17に覆われていない表面に、金属膜5となる第一電解めっき層を形成する。なお、この第一電解めっき層5は、後の工程において印刷用スクリーンメッシュ2と密着させた状態で第二電解めっき層11を形成して第一電解めっき層5と第二電解めっき層11を固着させるため、印刷用スクリーンメッシュ2が密着しやすいよう、パターンレジスト膜17の厚みと第一電解めっき層5の厚みを略均一にするのが好ましいが、第一電解めっき層5と第二電解めっき層11が固着できればパターンレジスト膜17の厚みと第一電解めっき層5の厚みが異なっていても構わない。また、パターンレジスト膜17の厚みと第一電解めっき層5の厚みを略均一にするために、研磨等を施してもよい。
【0020】
図6(e)に示すように、事前に適度なテンションで図示しない四角形枠体4に張架した印刷用スクリーンメッシュ2を、図示しない治具等を使用して電鋳母型14のパターンレジスト膜17と第一電解めっき層5が形成された側に密着させる。このとき使用する四角形枠体4に張架した印刷用スクリーンメッシュ2は、密着させる印刷用スクリーンメッシュ2を適度なテンションで直接四角形枠体4に張架した、いわゆる”直張りスクリーン”でも構わないし、
図1に示すような印刷用スクリーンメッシュ2を支持体スクリーンメッシュ3を介して適度なテンションで四角形枠体4に張架した、いわゆる”コンビネーションスクリーン”でも構わない。直張りスクリーンを使用すれば直張りサスペンドメタルマスクとなり、コンビネーションスクリーンを使用すればコンビネーションサスペンドメタルマスクとなる。なおここでは、直張りサスペンドメタルマスクおよびコンビネーションサスペンドメタルマスクを総称してサスペンドメタルマスクとする。何れにしても第一電解めっき層5を第二電解めっき層11で貼り付ける部分の印刷用スクリーンメッシュ2にはステンレススチール製のスクリーンメッシュやタングステンやタングステン合金製のスクリーンメッシュ、ニッケル電解めっき法で作製したスクリーンメッシュといった、導電性を有するスクリーンメッシュを使用する。
【0021】
図6(f)に示すように、導電性の印刷用スクリーンメッシュ2を図示しない治具等を使用して電鋳母型14のパターンレジスト膜17と第一電解めっき層5が形成された側に密着させた状態で印刷用スクリーンメッシュ2側からめっきをかけて第二電解めっき層11を形成し、第一電解めっき層5と第二電解めっき層11を固着させて一体化する。第二電解めっき層11のことを貼り付けめっき11とも言う。第二電解めっき層11の形成に使用する図示しない電解めっき浴は
図6(d)同様に特に制限はなく、
図6(d)で使用した電解めっき浴を使用してもよいし、別種類の電解めっき浴を使用してもよい。電解めっきに使用する金属はどのようなものであっても構わないが、ニッケル、あるいはニッケル-コバルト合金などのニッケル合金が好ましい。ここでは
図6(d)で使用した電解めっき浴とは異なる電解めっき浴を使用してニッケルの電解めっきを行い、第二電解めっき層11を形成した。
【0022】
図6(g)に示すように、第二電解めっき層11で一体化した印刷用スクリーンメッシュ2と第一電解めっき層5を電鋳母型14から剥離し、さらに不要となったパターンレジスト膜17を除去する。この時点で、印刷面側に第一電解めっき層5が形成された、つまり印刷面側に金属膜5を有するサスペンドメタルマスクが形成される。ただし、印刷用パターン7内の樹脂膜形成用開口パターン19と、ダミーパターン8におけるダミー開口パターン9は開口されたままの状態となっている。
【0023】
図6(h)に示すように、図示しないバケット等を用いた公知のスクリーン印刷用感光性樹脂塗工方法等にて、スキージ面側から感光性樹脂材料18を所望の厚みになるまで塗工する。使用する感光性樹脂材料18は感光性を有する樹脂ならば特に制限はないが、スクリーン印刷用感光性樹脂材料が好適に使用できる。このときに感光性樹脂材料18表面の平滑加工(フラット加工と称することもある)を行ってもよい。
【0024】
図6(i)に示すように、少なくとも印刷用パターン7内の樹脂膜10の閉塞部と、ダミーパターン8における樹脂膜10の閉塞部を閉塞するように露光を行う。露光方法は
図6(b)の工程で使用できるいずれかの露光方法を用いればよい。このとき、
図6(i)に示すように印刷用パターン7内の樹脂膜10の閉塞部分の外周部が第一電解めっき層で形成した金属膜5の額縁形状パターンの位置とずれることなく形成されることが好ましいが、
図3(b)および
図3(c)で示すように、樹脂膜10が金属膜5の額縁形状パターンを超えて印刷開口パターン6にかからずに少なくとも樹脂膜10で閉塞部が閉塞できていれば、金属膜5の額縁状パターンとの位置がずれていても、樹脂膜10の閉塞範囲が金属膜5の額縁状パターンの外周よりも小さくなっていても構わない。
【0025】
図6(j)に示すように、感光性樹脂材料を現像して不要な感光性樹脂材料を除去することで、一層目が樹脂膜10で形成され、二層目が金属膜5で形成され、二層目の金属膜5が一層目の樹脂膜10よりも印刷面側に突出した状態で少なくとも印刷開口パターン6付近に形成され、印刷用パターン7を囲むように一層目の樹脂膜10で閉塞されたダミー開口パターン9を有する、ダミーパターンを有するサスペンドメタルマスク1を得ることができる。なお、必要に応じて、得られたダミーパターンを有するサスペンドメタルマスク1に適宜の方法で撥液性や親水性といった機能性材料を付与したり、樹脂膜や金属膜を適宜の表面粗さに形成してもよい。
本発明は、パターン開口面積が大きい、所謂ネガパターンを有するサスペンドメタルマスクや、印刷にじみの抑制が要求されるさまざまなスクリーン印刷分野にも利用することができるものである。