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特開2023-169833アロマディフューザー、およびアロマディフューザーの製造方法
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  • 特開-アロマディフューザー、およびアロマディフューザーの製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023169833
(43)【公開日】2023-11-30
(54)【発明の名称】アロマディフューザー、およびアロマディフューザーの製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/12 20060101AFI20231122BHJP
   A45D 34/02 20060101ALI20231122BHJP
【FI】
A61L9/12
A45D34/02 510Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022081183
(22)【出願日】2022-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】516331904
【氏名又は名称】石田 幸三
(72)【発明者】
【氏名】石田幸三
【テーマコード(参考)】
4C180
【Fターム(参考)】
4C180AA03
4C180AA13
4C180CA06
4C180EA26Y
(57)【要約】
【課題】電源が不要であり、かつ香りを供給できる期間の長いアロマディフューザーを提供する。
【解決手段】磁器により構成された香り成分保持部を有するアロマディフューザー。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁器により構成された香り成分保持部を有するアロマディフューザー。
【請求項2】
前記香り成分保持部は、板状形状を有する請求項1に記載のアロマディフューザー。
【請求項3】
前記香り成分保持部は、上面および下面から選択された1以上の面に凹部を有する請求項1または請求項2に記載のアロマディフューザー。
【請求項4】
前記香り成分保持部を複数個有する請求項1または請求項2に記載のアロマディフューザー。
【請求項5】
前記香り成分保持部がハマである請求項1または請求項2に記載のアロマディフューザー。
【請求項6】
前記香り成分保持部は、陶石を含有する成形体を形成する成形工程と、
前記成形体を1200℃以上の温度で焼成する焼成工程と、により製造される請求項1または請求項2に記載のアロマディフューザー。
【請求項7】
前記焼成工程において、前記成形体の上面に、他の成形体を積層して焼成を行う請求項6に記載のアルマディフューザー。
【請求項8】
陶石を含有する成形体を形成する成形工程と、
前記成形体を1200℃以上の温度で焼成する焼成工程と、を有する香り成分保持部の製造工程を備えたアロマディフューザーの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アロマディフューザー、およびアロマディフューザーの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、上部の開口部とこの開口部に繋がりアロマ水溶液を収容するための収容部を有する容器部材と、
【0003】
前記容器部材の開口部に被さる蓋を兼ねる台座部と、前記台座部の下方に垂下して前記収容部にアロマ水溶液へ浸かるように挿入される水没部と、前記台座部の上方に位置して前記水没部が揚水するアロマ水溶液を蒸発により放散させる気化部が素焼き陶器で一体成型された蒸発部材を備え、
【0004】
前記気化部は、あたかも前記台座部に載置されているように見える形態の像に形成されていることを特徴とするアロマ放散器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】登録実用新案第3222373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示されているように、従来から店内等の空間について、利用者の嗜好に合わせたにおいとするためにアロマディフューザーが用いられている。
【0007】
アロマディフューザーとしては、アロマオイル等の香り成分を含む液体に対して、超音波を照射し、微細液滴として空間に拡散する方法が知られている。また、特許文献1に開示されているように、素焼きや、紙等の多孔質体にアロマオイル等の香り成分を含む液体を保持させて、該液体の蒸発と共に香りを空間内に拡散させる方法が知られている。
【0008】
しかしながら、前者の方法によれば、超音波素子を駆動させるための電源が必要となり、設置する場所が限られ、また電源として電池等のバッテリーを用いる場合には電池の交換等のメンテナンスが必要となる問題がある。また、超音波素子には寿命があり、一定期間経過後には装置自体を交換する必要もある。
【0009】
後者の方法によれば、電源や、駆動部材を含まないため、メンテナンスは不要であるものの、多孔質体のため、滴下したアロマオイル等の香り成分を含む液体の多くが内部に浸透する。このため、アロマオイル等を滴下した直後には香りが周囲に拡がるものの、短時間で香りの供給が低減し、高頻度でアロマオイル等の香り成分を含む液体の補給が必要になるという問題があった。
【0010】
そこで本発明の一側面では、電源が不要であり、かつ香りを供給できる期間の長いアロマディフューザーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一側面では、磁器により構成された香り成分保持部を有するアロマディフューザーを提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一側面では、電源が不要であり、かつ香りを供給できる期間の長いアロマディフューザーを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、実施例1、比較例1の評価結果である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[アロマディフューザー]
本実施形態のアロマディフューザーは、磁器により構成された香り成分保持部を有することができる。以下、本実施形態のアロマディフューザーが有する部材について説明する。
(1)香り成分保持部
【0015】
本発明の発明者は、電源が不要であり、かつ香りを供給できる期間の長いアロマディフューザーについて検討を行った。
【0016】
既述のように電源が不要なアロマディフューザーとして、従来はアロマオイル等を含む液体を保持する部材として素焼き片等の多孔質体が用いられていたが、香りを供給できる持続時間が短かった。係る原因としては、多孔質体は、その内部に連通した細孔を多く含んでいる点が考えられる。上述のように、多孔質体は、多孔質体の表面と多孔質体の内部のアロマオイル等の液体(以下「香り媒体」とも記載する)を保持している領域との間に、香り媒体を搬送する経路を多く含んでいる。このため、多孔質体の表面の香り媒体の濃度が低下すると、多孔質体の内部から多くの香り媒体が供給される。その結果、多孔質体の表面に香り媒体を滴下することで供給して短い時間では高濃度の香りを供給できるものの、持続時間が短くなり、香りを供給できる期間が短くなっているものと考えられる。特に多孔質体の表面に香り媒体を滴下した直後に拡散される香りが強いため、一定時間経過後に香りの濃度が低下した時の香りが相対的に弱く感じられ、香りが供給されている時間が特に感じられることになる。また、多孔質体の場合、香り媒体を内部に保持することになり、表面と、内部とで香り媒体による香りが変化し、本来の目的とする香りではない場合もある。
【0017】
そこで、本発明の発明者が検討を行ったところ、香り媒体を保持するためには多孔質体が好ましいとの従来の常識に反し、多孔質体ではない、磁器をアロマディフューザーに適用することで、香りを供給できる期間の長いアロマディフューザーにできることを見出し、本発明を完成させた。
【0018】
そこで、本実施形態のアロマディフューザーは、磁器により構成された香り成分保持部を有することができる。
ここでいう香り成分保持部とは、アロマオイル等の液体である香り媒体を供給し、少なくとも一部を保持する部分であり、アロマディフューザーの主要部を構成する。なお、香り成分保持部は、保持している香り媒体から周囲の空間へと香りを拡散する機能も有することができる。
【0019】
磁器を香り成分保持部として用いることで、香りを供給できる期間が長くなる明確な理由は明らかではないものの、以下のように考えられる。磁器は、多孔質体や、陶器等と比較して、透水性が低く、香り媒体を滴下等して供給した場合に内部に浸透する程度は、多孔質体等と比較して低くなる。しかしながら、磁器についても、表面に微細なひび割れを含んでおり、香り媒体を滴下等して供給した場合に主に磁器の表面や、その近傍に保持、拡散されることになる。表面に保持された香り媒体は時間の経過とともに蒸散し、香り媒体の低減を補うためにひび割れ等に保持された香り媒体がさらに供給されることになる。このため、主に内部に香り成分を吸収する多孔質体を用いた場合と比較して、長期間に渡って、安定した強さと質の香りを周囲の空間へと拡散、供給できると考えられる。
【0020】
なお、本明細書において磁器とは、陶石を含有する成形体を1200℃以上の温度で焼成した焼成物を意味する。また、陶器とは、粘土を主成分とする成形体を800℃以上1250℃未満で焼成した焼成物を意味する。
【0021】
このため、本実施形態のアロマディフューザーが有する香り成分保持部は、以下の成形工程と、焼成工程により製造されるものということもできる。なお、アロマディフューザーの製造方法においても、各工程の詳細は説明する。
【0022】
成形工程では、陶石を含有する成形体を形成できる(以下、陶石を含有する成形体を「成形体」とも記載する)。
【0023】
焼成工程では、成形体を1200℃以上の温度で焼成できる。
【0024】
なお、焼成工程において成形体を焼成する焼成温度は、1200℃以上1500℃以下であることが好ましく、1200℃以上1400℃以下であることがより好ましい。
【0025】
既述のように、本実施形態のアロマディフューザーが有する香り成分保持部は、多孔質体と比較して微細な細孔を有し、係る細孔が適度な速度で内部から表面に香り媒体を搬送することで、香りを供給できる期間の長いアロマディフューザーにできる。しかしながら、係る細孔のサイズや分布を正確に評価、分析することは困難であることから、本実施形態のアロマディフューザーの香り成分保持部は、上述のように製造方法によっても特定される。
【0026】
本実施形態の香り成分保持部を製造する際に用いる陶石は、カオリナイトを主成分とすることが好ましい。ここでいう主成分とは、質量比で最も多く含まれていることを意味する。
【0027】
本実施形態のアロマディフューザーが有する香り成分保持部は、表面の一部に釉薬が配置されていてもよいが、香り成分保持部の内部と表面との間で香り媒体が移動できるように、表面の少なくとも一部は釉薬が配置されず、陶石を含有する成形体の焼成物の表面が露出していることが好ましい。特に香り成分保持部は、表面の90%以上において、上記焼成物の表面が露出していることが好ましく、表面全体において、上記焼成物の表面が露出し、釉薬が付着していないことがより好ましい。
【0028】
また、本発明の発明者の検討によれば、焼成工程において、成形体の上面に、磁土や陶土の他の成形体を積層して焼成を行うことが好ましい。
【0029】
本発明の発明者の検討によれば、成形体の上面に上記他の成形体を積層して焼成することで、焼成時に急激な温度変化が加えられず、適切なひび割れ等が形成され、香りを供給できる期間が特に長いアロマディフューザーにできる。また、成形体の上面に他の成形体を積層して焼成することで、焼成工程において成形体に加えられる熱、すなわち加熱温度(焼成温度)が成形体内で不均一になる場合がある。このように成形体に加えられる熱が不均一になることで、成形体内に熱応力が生じ、成形体の焼成物表面に微細なヒビが形成される。このため、焼成工程後に得られる焼成体に香り媒体を滴下等した場合に、該ヒビを毛細管として、毛細管現象により焼成体の表面に該香り媒体が効率的に拡がり、より多くの香り媒体を保持できるため、香りを供給できる期間を特に長くできる。
【0030】
食器や壺等の磁器を製造するために、陶土等の磁器用成形体を焼成する際、該磁器用成形体が収縮することになる。しかし、該磁器用成形体を棚板に直接設置して焼成すると、該磁器用成形体を設置した棚板の表面の微細な凹凸により磁器用成形体の均一な収縮が阻害されて、磁器用成形体に歪が生じる恐れがある。特に磁器用成形体は薄く作ることが通常であるから、軽微な力が加わることでも容易に歪み、製品として使用できなくなる恐れがある。そこで、磁器用成形体の収縮を阻害しないため、棚板と、磁器用成形体との間に、板状等の様々な形状のハマと呼ばれる陶土を含有する成形体を配置することが通常なされている。しかしながら係るハマは焼成後、産業廃棄物として廃棄する必要があり、廃棄にも多くの費用を要し、地球環境に対して与える負荷も大きくなる。
【0031】
しかし、本発明の発明者の検討によれば、係るハマを本実施形態のアロマディフューザーが有する香り成分保持部として好適に用いることができる。ハマを香り成分保持部として用いることで、香りを供給できる期間が特に長いアロマディフューザーにでき、かつ産業廃棄物の低減にも貢献できる。
【0032】
なお、ハマは、既述の成形工程において陶石を含有する原料を成形する際の形成圧が均一ではない場合が多い。また、ハマに用いる陶石を含有する原料は、磁器用成形体に用いる原料よりも粒度分布が広い場合や、平均粒径が大きい場合もある。さらに、上述のように磁器用成形体の下方に配置して焼成を行うため、加熱温度がハマの成形体内で不均一になる場合がある。このため、成形体表面の状態が該成形体の場所により変化し、焼成後に得られる焼成体であるハマの表面の特性が均一ではなく、通常、表面に微細なヒビを含む。このため、ハマに香り媒体を滴下等した場合に、該ヒビを毛細管として、毛細管現象により焼成体の表面に該香り媒体が効率的に拡がり、より多くの香り媒体を保持できるため、香りを供給できる期間を特に長くできる。
【0033】
本実施形態のアロマディフューザーが有する香り成分保持部の形状は特に限定されないが、例えば板状形状を有することができる。香り媒体として、広く流通しており、入手が容易なアロマオイルを用いられることが多いが、香り成分保持部が板状形状を有することで、アルマオイルを香り成分保持部の表面に滴下しやすくできる。
【0034】
ここでいう板状形状とは、幾何学的に厳密な意味での板状形状のみを意味するものではなく、上面、および下面の少なくとも一部に平坦面を含む扁平形状を有する各種形状を包含する。このため、板状形状には、例えば算盤のこまのような側面の上下端が面取りされたような形状も包含する。
【0035】
また、本実施形態のアロマディフューザーの香り成分保持部は、上面、および下面から選択された1以上の面に凹部を有することもできる。香り保持部の上面、および下面から選択された1以上の面が凹部を有することで、滴下した香り媒体を保持することでき、香り成分保持部単体のみでも香り成分保持部を設置した床面等が汚れることを防止できる。また、該凹部に香り媒体を保持することで、香りを供給する期間を特に長くできる。
【0036】
本実施形態のアロマディフューザーは、上記香り成分保持部を複数個有するともできる。例えば板状形状を有する香り成分保持部を積層することで、各香り成分保持部から長期間に渡って安定した香りを供給しつつ、香りの強度を高めることもできる。
【0037】
また、例えば算盤のこまのような形状を有する香り成分保持部を積層して配置することで、審美性を高めることもできる。
【0038】
本実施形態のアロマディフューザーは、磁器製の香り成分保持部(第1香り成分保持部)以外に、多孔質体や陶器製の第2香り成分保持部を有することもできる。既述のように多孔質体と、磁器とでは、供給した香り媒体の香りを周囲の空間へ拡散させる特性が異なっている。このため、本実施形態のアロマディフューザーが、磁器により構成された第1香り成分保持部と、多孔質体や陶器により構成された第2香り成分保持部とを有することで、供給する香りの強度や、香りを供給する期間を容易に調整できる。なお、要求される香りの強度や期間等に応じて、第1香り成分保持部と、第2香り成分保持部とのサイズの比率等を選択できる、第1香り成分保持部と、第2香り成分保持部とは、独立した部材として設けることもできるが、例えば接着剤等により接合しておくこともできる。
(2)受け皿
【0039】
本実施形態のアロマディフューザーは、上記香り成分保持部以外の部材を有することもできる。例えば、香り成分保持部を設置する受け皿等を有することもできる。受け皿の材質等は特に限定されず、例えばガラスや、セラミックス、金属等の無機材料や、樹脂、木材、等から選択された1種類以上を用いることができる。
[アロマディフューザーの製造方法]
【0040】
本実施形態のアロマディフューザーの製造方法によれば、既述のアロマディフューザーを製造できる。このため、既に説明した事項については一部説明を省略する。
【0041】
本実施形態のアロマディフューザーの製造方法は、以下の成形工程と、焼成工程を有することができる。
【0042】
成形工程では、陶石を含有する成形体を形成できる。成形体を形成する際、全体を均一な圧力で押圧してもよいが、表面に微細なヒビを生じさせることを目的に、場所により異なる圧力を加えることもできる。陶石を含有する原料は、例えば陶石のみから構成されていてもよく、該陶石の粉砕物をプレスすることで成形体を形成してもよい。
【0043】
焼成工程では、成形体を1200℃以上の温度で焼成できる。
【0044】
焼成工程において成形体を焼成する焼成温度は、1200℃以上1500℃以下であることが好ましく、1200℃以上1400℃以下であることがより好ましい。
【0045】
上記成形工程と、焼成工程とにより、既述の香り成分保持部を製造でき、該香り成分保持部をアロマディフューザーにできる。
【0046】
なお、上記焼成工程において、成形体の上面に、粘土の他の成形体を積層して焼成を行うこともできる。
【0047】
また、本実施形態のアロマディフューザーの製造方法は、必要に応じて、受け皿に上記香り成分保持部を設置する設置工程を有することもできる。
【0048】
なお、本実施形態のアロマディフューザーの製造方法によれば、既述のアロマディフューザーを製造できるため、重複する説明は省略する。
【実施例0049】
[実施例1]
陶石の粉砕物を板状形状に成形し、成形体を製造した(成形工程)。
【0050】
該成形体を、棚板と、食器を製造するための磁器用成形体との間に配置し、1300℃で、18時間焼成し、香り成分保持部を製造した(焼成工程)。得られた香り成分保持部はいわゆるハマになる。
【0051】
なお、得られた香り成分保持部は、算盤のこま形状を有しており、上面、および下面に平坦面を有し、上面中央部に凹部を有している。
【0052】
得られた香り成分保持部に、アロマオイルを0.1mL滴下し、香りを供給できる期間の評価を行った。香りの評価は10段階で行い、評価者による差を抑制するため、10人がそれぞれ評価を行い、その平均値を算出した。香りの評価は、最も香りが強かった後述する比較例1のアロマオイルを滴下した直後の香りを10点として評価した。
【0053】
評価は、アロマオイルを滴下してから24時間ごとに行い、香りの評価が1点の状態が3回連続するまで実施した。評価結果を図1に示す。
[比較例1]
【0054】
香り成分保持分として、実施例1の場合と略同じ大きさの粘土の焼成体である多孔質体を用意し、該多孔質体を香り成分保持部とした点以外は実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を図1に示す。実施例1で用いた香り成分保持部と異なり、表面に目視で凹凸が確認できた。
【0055】
図1に示した結果によると多孔質体を香り成分保持部とした比較例1の場合には、アロマオイルを滴下直後の香りの点数は高いものの、短期間で香りが弱くなることを確認できた。これに対して、実施例1の香り成分保持部を有するアロマディフューザーは、アロマオイルを滴下直後の香りの点数は比較例1のアロマディフューザーよりも低いものの、比較例1の1.5倍の期間に渡って、4点以上の香りを拡散、供給できることを確認できた。

図1