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  • 特開-合成樹脂製の袋 図1
  • 特開-合成樹脂製の袋 図2
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  • 特開-合成樹脂製の袋 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023169837
(43)【公開日】2023-11-30
(54)【発明の名称】合成樹脂製の袋
(51)【国際特許分類】
   B65D 33/00 20060101AFI20231122BHJP
【FI】
B65D33/00 C
B65D33/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022081195
(22)【出願日】2022-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】522195002
【氏名又は名称】水嶋 美貴
(74)【代理人】
【識別番号】100154195
【弁理士】
【氏名又は名称】丸林 敬子
(74)【代理人】
【識別番号】100171826
【弁理士】
【氏名又は名称】丸林 啓介
(72)【発明者】
【氏名】水嶋 美貴
【テーマコード(参考)】
3E064
【Fターム(参考)】
3E064AA01
3E064BA21
3E064EA30
3E064FA01
3E064HA10
3E064HJ08
3E064HM01
3E064HP02
(57)【要約】
【課題】開口部の開けやすい合成樹脂製の袋を提供する。
【解決手段】前側片部3と後側片部4とが互いに重なり合わされたうちの3つの縁部が閉じられ、前側片部3と後側片部4とが互いに重なり合わされたうちの残る1つの縁部が開口部2として形成され、開口部2における前側片部3又は後側片部4のうちの一方には切り取り線部5が開口部2から内部に向けて窪む形状に設けられると共に着色部6,7が切り取り線部5の周りに設けられた構造と、開口部2における前側片部3又は後側片部4のうちの一方には切り取り線部5が開口部2から内部に向けて窪む形状に設けられ、開口部2における前側片部3又は後側片部4のうちの他方には着色部8が前記切り取り線部5を基準として設けられた構造とがある。切り取り線部5に代えて切除部が形成されて良く、開口部2における前側片部3と後側片部4に結び片又は取手が切り取り線部5又は切除部を避けて設けられて良い。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方形な前側片部と方形な後側片部とが互いに重なり合わされたうちの3つの縁部が閉じられ、前記方形な前側片部と方形な後側片部とが互いに重なり合わされたうちの残る1つの縁部が開口部として形成された合成樹脂製の袋であって、前記開口部における前側片部および後側片部のうちの一方には切り取り線部と着色部とが設けられ、前記切り取り線部は前記開口部から内部に向けて窪む形状に設けられ、前記着色部は前記切り取り線部の周りに設けられたことを特徴とする合成樹脂製の袋。
【請求項2】
方形な前側片部と方形な後側片部とが互いに重なり合わされたうちの3つの縁部が閉じられ、前記方形な前側片部と方形な後側片部とが互いに重なり合わされたうちの残る1つの縁部が開口部として形成された合成樹脂製の袋であって、前記開口部における前側片部および後側片部のうちの一方には切り取り線部が開口部から内部に向けて窪む形状に設けられ、前記開口部における前側片部および後側片部のうちの他方には着色部が前記切り取り線部を基準として設けられたことを特徴とする合成樹脂製の袋。
【請求項3】
方形な前側片部と方形な後側片部とが互いに重なり合わされたうちの3つの縁部が閉じられ、前記方形な前側片部と方形な後側片部とが互いに重なり合わされたうちの残る1つの縁部が開口部として形成された合成樹脂製の袋であって、前記開口部における前側片部および後側片部のうちの一方には切除部と着色部とが設けられ、前記切除部は前記開口部から内部に向けて窪む形状に設けられ、前記着色部は前記切除部の周りに設けられたことを特徴とする合成樹脂製の袋。
【請求項4】
方形な前側片部と方形な後側片部とが互いに重なり合わされたうちの3つの縁部が閉じられ、前記方形な前側片部と方形な後側片部とが互いに重なり合わされたうちの残る1つの縁部が開口部として形成された合成樹脂製の袋であって、前記開口部における前側片部および後側片部のうちの一方には切除部が開口部から内部に向けて窪む形状に設けられ、前記開口部における前側片部および後側片部のうちの他方には着色部が前記切除部を基準として設けられたことを特徴とする合成樹脂製の袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開口部を開けやすくした合成樹脂製の袋に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1で開示された合成樹脂製の袋は、袋の開口部に設けられた表裏片の重なり部分と非重なり部分とをつまんでこするか、または、表裏片の非重なり部分を両手の指でつまむことで、袋を開けることができるようになっているが、表裏片の重なり部分と非重なり部分とを設けることから、構造が複雑となる問題がある。また、特許文献1で開示された合成樹脂製の袋は、袋の結び片として設けられた片方の上部を切除して、袋を開けやすくした構造であるが、切除された片方の結び片が結び片としの使用できなくなるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-001423号公報
【特許文献2】特開2015-227211号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、構造が簡単で、袋に設けられた機能部の機能に悪影響を及ぼすことがなく、開口部を開けやすくした合成樹脂製の袋の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、方形な前側片部と方形な後側片部とが互いに重なり合わされたうちの3つの縁部が閉じられ、前記方形な前側片部と方形な後側片部とが互いに重なり合わされたうちの残る1つの縁部が開口部として形成された合成樹脂製の袋であって、前記開口部における前側片部および後側片部のうちの一方には切り取り線部と着色部とが設けられ、前記切り取り線部は前記開口部から内部に向けて窪む形状に設けられ、前記着色部は前記切り取り線部の周りに設けられたことを特徴とするか、又は、前記開口部における前側片部および後側片部のうちの一方には切り取り線部が開口部から内部に向けて窪む形状に設けられ、前記開口部における前側片部および後側片部のうちの他方には着色部が前記切り取り線部を基準として設けられたことを特徴とするか、又は、前記開口部における前側片部および後側片部のうちの一方には切除部と着色部とが設けられ、前記切除部は前記開口部から内部に向けて窪む形状に設けられ、前記着色部は前記切除部の周りに設けられたことを特徴とするか、又は、前記開口部における前側片部および後側片部のうちの一方には切除部が開口部から内部に向けて窪む形状に設けられ、前記開口部における前側片部および後側片部のうちの他方には着色部が前記切除部を基準として設けられたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、合成樹脂製の袋の開口部における前側片部および後側片部のうちの一方には切り取り線部と着色部とが設けられ、前記切り取り線部は前記開口部から内部に向けて窪む形状に設けられ、前記着色部は前記切り取り線部の周りに設けられたか、又は、前記開口部における前側片部および後側片部のうちの一方には切り取り線部が前記開口部から内部に向けて窪む形状に設けられ、前記開口部における前側片部および後側片部のうちの他方には着色部が前記切り取り線部を基準として設けられたか、又は、前記開口部における前側片部および後側片部のうちの一方には切除部と着色部とが設けられ、前記切除部は前記開口部から内部に向けて窪む形状に設けられ、前記着色部は前記切除部の周りに設けられたか、又は、前記開口部における前側片部および後側片部のうちの一方には切除部が開口部から内部に向けて窪む形状に設けられ、前記開口部における前側片部および後側片部のうちの他方には着色部が前記切除部を基準として設けられたことにより、構造が簡単で、袋に設けられた機能部の機能に悪影響を及ぼすことがなく、開口部を開けやすくなるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】発明を実施するための形態1に係る合成樹脂製の袋を正面より示した斜視図。
図2】発明を実施するための形態2に係る合成樹脂製の袋を正面より示した斜視図。
図3】発明を実施するための形態3に係る合成樹脂製の袋を正面より示した斜視図。
図4】発明を実施するための形態4に係る合成樹脂製の袋を正面より示した斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1を用いて、発明を実施するための形態1に係る合成樹脂製の袋1について説明する。図1では、多数のポリ袋の連なるロールから切り取られた1つのポリ袋を、又は、個別に形成された1つのポリ袋を、合成樹脂製の袋1として例示し、開口部2における前側片部3と後側片部4とが互いに前後方向に離れた態様になっているが、開口部2を前後方向に開くよりも以前の態様は開口部2における前側片部3と後側片部4とが互いた前後方向に重なり合わされた態様になっている。具体的には、方形な前側片部3と方形な後側片部4とが互いに重なり合わされたうちの3つの縁部が閉じられ、方形な前側片部3と方形な後側片部4とが互いに重なり合わされたうちの残る1つの縁部が開口部2として形成された合成樹脂製の袋1であって、開口部2における前側片部3又は後側片部4のうちの一方には切り取り線部5が開口部2から内部に向けて窪む形状に設けられると共に着色部6,7が切り取り線部5の周りに設けられた場合と、開口部2における前側片部3又は後側片部4のうちの一方には切り取り線部5が開口部2から内部に向けて窪む形状に設けられ、開口部2における前側片部3又は後側片部4のうちの他方には着色部8が前記切り取り線部5を基準として設けられた場合とが示されているが、着色部6~8のうちの少なくとも1つが設けられれば適用可能である。
【0009】
つまり、切り取り線部5が前側片部3に設けられた場合において、着色部6が切り取り線部5に沿って前側片部3に設けられるか、又は、着色部7が切り取り線部5の側方に位置して前側片部3に設けられるか、又は、着色部8が後側片部4に設けられるかの少なくとも1つの態様が用いられれば、開口部2における前側片部3と後側片部4とが互いた前後方向に重なり合わされた状態であっても、構造が簡単で、合成樹脂製の袋1に設けられた機能部の機能に悪影響を及ぼすことがなく、お年寄りや子供でも着色部6~8のうちの1つを目安として切り取り線部5を見つけやすくなり、見つけた切り取り線部5の開口部2の側の部分を人が指で摘まんで外側つまり矢印Xで示す方向に引っ張って剥ぎ取ることで、開口部2が楽に開けやすくなる。切り取り線部5の形状は、半円形以外のV字形やコ字形でも適用可能である。切り取り線部5が後側片部4に設けられても適用可能である。切り取り線部5が開口部2の真中より左右方向の脇にずれても適用可能である。
【0010】
図2を用いて、発明を実施するための形態2に係る合成樹脂製の袋1について説明する。図2では、図1での切り取り線部5の代わり、切除部9が設けられたことが、発明を実施するための形態1に係る合成樹脂製の袋1と相違する。具体的には、方形な前側片部3と方形な後側片部4とが互いに重なり合わされたうちの3つの縁部が閉じられ、方形な前側片部3と方形な後側片部4とが互いに重なり合わされたうちの残る1つの縁部が開口部2として形成された合成樹脂製の袋1であって、開口部2における前側片部3又は後側片部4のうちの一方には切除部9が開口部2から内部に向けて窪む形状に設けられると共に着色部6と7が切除部9の周りに設けられた場合と、開口部2における前側片部3又は後側片部4のうちの一方には切除部9が開口部2から内部に向けて窪む形状に設けられ、開口部2における前側片部3又は後側片部4のうちの他方には着色部8が切除部9を基準として設けられた場合とが示されているが、着色部6~8のうちの1つが設けられれば適用可能である。
【0011】
つまり、切除部9が前側片部3に設けられた場合において、着色部6が切除部9に沿って前側片部3に設けられるか、又は、着色部7が切除部9から離れて前側片部3に設けられるか、又は、着色部8が後側片部4に設けられるかの少なくとも1つの態様が用いられれば、開口部2における前側片部3と後側片部4とが互いた前後方向に重なり合わされた状態であっても、構造が簡単で、合成樹脂製の袋1に設けられた機能部の機能に悪影響を及ぼすことがなく、お年寄りや子供でも着色部6~8のうちの1つを目安として切除部9を見つけやすくなり、見つけた切除部9と後側片部4の切除部9に対応する部分とを人が指でつまんで前後方向に引っ張ることで、開口部2が楽に開けやすくなる。切除部9の形状は、半円形以外のV字形やコ字形でも適用可能である。切除部9が後側片部4に設けられても適用可能である。切除部9が開口部2の真中より左右方向の脇にずれても適用可能である。着色部6~8のうちの1つが設けられているから切除部9が設けられれば、着色部6~8のうちの1つが切除部9を形成する場合の目安となり、切除部9を簡単な作業で設けることができる。
【0012】
図3を用いて、発明を実施するための形態3に係る合成樹脂製の袋1について説明する。図3では、開口部2における前側片部3と後側片部4とに結び片10,11と取手12,13,14,15を備えたレジ袋を、合成樹脂製の袋1として例示し、開口部2における前側片部3と後側片部4とが互いに前後方向に離れた態様になっているが、開口部2を前後方向に開くよりも以前の態様は開口部2における前側片部3と後側片部4とが互いた前後方向に重なり合わされた態様になっている。具体的には、方形な前側片部3と方形な後側片部4とが互いに重なり合わされたうちの3つの縁部が閉じられ、方形な前側片部3と方形な後側片部4とが互いに重なり合わされたうちの残る1つの縁部が開口部2として形成された合成樹脂製の袋1であって、開口部2における前側片部3又は後側片部4のうちの一方には切り取り線部5が結び片10,11と取手12~15とを避けた位置で開口部2から内部に向けて窪む形状に設けられると共に着色部6と7が切り取り線部5の周りに設けられた場合と、開口部2における前側片部3又は後側片部4のうちの一方には切り取り線部5が結び片10,11と取手12~15とを避けた位置で開口部2から内部に向けて窪む形状に設けられ、開口部2における前側片部3又は後側片部4のうちの他方には着色部8が切り取り線部5を基準として設けられた場合とが示されているが、着色部6~8とのうちの少なくとも1つが設けられれば適用可能である。
【0013】
つまり、切り取り線部5が前側片部3に結び片10,11と取手12~15とを避けた位置で設けられた場合において、着色部6が切り取り線部5に沿って前側片部3に設けられるか、又は、着色部7が切り取り線部5の側方に位置して前側片部3に設けられるか、又は、着色部8が後側片部4に結び片10,11と取手12~15とを避けた位置で設けられるかの少なくとも1つの態様が用いられれば、開口部2における前側片部3と後側片部4とが互いた前後方向に重なり合わされた状態であっても、構造が簡単で、袋に設けられた機能部の機能に悪影響を及ぼすことがなく、お年寄りや子供でも着色部を目安として切り取り線部5を見つけやすくなり、見つけた切り取り線部5の開口部2側の部分を人が指で摘まんで外側つまり矢印Xで示す方向に引っ張って剥ぎ取ることで、開口部2を楽に開けやすくなる。切り取り線部5の軌跡は、半円形以外のV字形やコ字形でも適用可能である。切り取り線部5が後側片部4に設けられても適用可能である。結び片10,11が存在しないレジ袋でも適用可能である。結び片10,11が存在しないレジ袋の場合、切り取り線部5が開口部2の左右方向の真中に設けられても適用可能である。
【0014】
図4を用いて、発明を実施するための形態4に係る合成樹脂製の袋1について説明する。図4では、図3での切り取り線部5の代わり、切除部9が設けられたことが、発明を実施するための形態3に係る合成樹脂製の袋1と相違する。具体的には、方形な前側片部3と方形な後側片部4とが互いに重なり合わされたうちの3つの縁部が閉じられ、方形な前側片部3と方形な後側片部4とが互いに重なり合わされたうちの残る1つの縁部が開口部2として形成された合成樹脂製の袋1であって、開口部2における前側片部3又は後側片部4のうちの一方には切除部9が結び片10,11と取手12~15とを避けた位置で開口部2から内部に向けて窪む形状に設けられると共に着色部6,7が切除部9の周りに設けられた場合と、開口部2における前側片部3又は後側片部4のうちの一方には切除部9が結び片10,11と取手12~15とを避けた位置で開口部2から内部に向けて窪む形状に設けられ、開口部2における前側片部3又は後側片部4のうちの他方には着色部8が切除部9を基準として設けられた場合とが示されているが、着色部6~8のうちの1つが設けられれば適用可能である。着色部6~8が設けられているから切除部9が設けられれば、着色部6~8が切除部9を形成する場合の目安となり、切除部9を簡単な作業で設けることができる。
【0015】
図3図4において、前側片部3と後側片部4とによるの3つの縁部が閉じられた場合において、前後方向の幅としての襠を設けていない構造、つまり、図1及び図2の合成樹脂製の袋1の開口部2における前側片部3と後側片部4とに結び片10,11と取手12~15を備えた構造であっても、図1及び図2の合成樹脂製の袋1の開口部2における前側片部3と後側片部4とに取手12~15を備えた構造であっても適用可能である。また、図1図4において、切り取り線部5及び切除部9よりも内側に位置するように、開口部の前側片部3及び後側片部4の一方に凸部を横長に設け、前側片部3及び後側片部4の他方に凹部を横長に設け、前記凸部と前記凹部とを互いに嵌合させる構造のチャックを設けても適用可能である。また、図1から図4において、袋1が着色された合成樹脂製である場合、着色部6~8に用いられる色は袋1の色と異なる色が選択される。
【符号の説明】
【0016】
1 合成樹脂製の袋
2 開口部
3 前側片部
4 後側片部
5 切り取り線部
6 着色部
7 着色部
8 着色部
9 切除部
10 結び片
11 結び片
12 取手
13 取手
14 取手
15 取手
図1
図2
図3
図4