(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023169845
(43)【公開日】2023-11-30
(54)【発明の名称】半導体基板洗浄液組成物
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20231122BHJP
C11D 7/26 20060101ALI20231122BHJP
C11D 7/32 20060101ALI20231122BHJP
C11D 17/08 20060101ALI20231122BHJP
【FI】
H01L21/304 647A
H01L21/304 647B
H01L21/304 622Q
C11D7/26
C11D7/32
C11D17/08
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022118605
(22)【出願日】2022-07-26
(31)【優先権主張番号】10-2022-0060079
(32)【優先日】2022-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】522298417
【氏名又は名称】ジェイエル ケム カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、フン ド
【テーマコード(参考)】
4H003
5F057
5F157
【Fターム(参考)】
4H003AB10
4H003BA12
4H003DA15
4H003DB03
4H003EB04
4H003EB07
4H003EB08
4H003EB14
4H003EB19
4H003FA04
4H003FA21
5F057AA21
5F057BA22
5F057BB23
5F057DA03
5F057DA38
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5F057FA37
5F157AA96
5F157BC13
5F157BD02
5F157BD03
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5F157BF39
5F157BF48
5F157BF49
5F157BF52
5F157BF53
5F157BF58
5F157BF59
5F157BF72
5F157BF73
5F157DB03
5F157DB57
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ウェーハ基板表面に存在する研磨剤及び各種有機汚染物質を有効に除去でき、銅配線の腐食を防止する、銅(Cu)配線を含む半導体ウェーハの化学機械研磨(CMP)後にウェーハ表面を洗浄する半導体基板洗浄液組成物を提供する。
【解決手段】第四級アンモニウムヒドロキシド及び金属錯化剤を含む半導体基板洗浄液組成物であって、組成物全体重量に対して、第四級アンモニウムヒドロキシド1乃至20重量%及び金属錯化剤0.1乃至10重量%を含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第四級アンモニウムヒドロキシド及び金属錯化剤;を含む半導体基板洗浄液組成物であって、
前記組成物全体重量に対して、前記第四級アンモニウムヒドロキシド1乃至20重量%及び前記金属錯化剤0.1乃至10重量%を含む
ことを特徴とする半導体基板洗浄液組成物。
【請求項2】
前記第四級アンモニウムヒドロキシドはテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルエチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(BTMAH)、(ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド、(ヒドロキシエチル)トリエチルアンモニウムヒドロキシド、(ヒドロキシエチル)トリプロピルアンモニウムヒドロキシド、(ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド、エチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド及びコリンヒドロキシドからなる群より選択された1種以上を含む
請求項1に記載の半導体基板洗浄液組成物。
【請求項3】
前記第四級アンモニウムヒドロキシドはテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)及びベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(BTMAH)からなる群より選択された1種以上を含む
請求項2に記載の半導体基板洗浄液組成物。
【請求項4】
前記金属錯化剤は有機酸及びアミノ酸からなる群より選択された1種以上を含む
請求項1に記載の半導体基板洗浄液組成物。
【請求項5】
前記有機酸はクエン酸、乳酸、ギ酸、シュウ酸、酢酸、プロピオン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、グリコール酸、グルコン酸、サリチル酸、酒石酸及びリンゴ酸からなる群より選択された1種以上を含む
請求項4に記載の半導体基板洗浄液組成物。
【請求項6】
前記組成物全体重量に対して、上記有機酸1乃至7重量%を含む
請求項4に記載の半導体基板洗浄液組成物。
【請求項7】
前記アミノ酸はグリシン(glycine)、セリン(serine)、トレオニン(threonine)、アラニン(alanine)、バリン(valine)、ビシン(bicine)及びトリシン(tricine)からなる群より選択された1種以上を含む
請求項4に記載の半導体基板洗浄液組成物。
【請求項8】
前記組成物全体重量に対して、前記アミノ酸0.1乃至1重量%を含む
請求項4に記載の半導体基板洗浄液組成物。
【請求項9】
前記組成物は有機アミン、腐食防止剤及び界面活性剤からなる群より選択された1種以上をさらに含む
請求項1に記載の半導体基板洗浄液組成物。
【請求項10】
前記有機アミンはモノエタノールアミン(MEA)、エチルヘキシルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ニトロソジエタノールアミン、ブチルアミン、3-メトキシプロピルアミン、tert-ブチルアミン、ベンジルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、オクチルアミン、N-メチル-N-ブチルアミン、N-(3-アミノプロピル)モルホリン、アミノエタノール、キシリレンジアミン、ドデシルアミン、(ヒドロキシエチルオキシメチル)ジエチルアミン、ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン及びジブチルヒドロキシルアミンからなる群より選択された1種以上を含む
請求項9に記載の半導体基板洗浄液組成物。
【請求項11】
前記腐食防止剤は1,2,4-トリアゾール、ベンゾトリアゾール、ピラゾール、5-アミノテトラゾール及び3-アミノ-1,2,4-トリアゾールからなる群より選択された1種以上を含む
請求項9に記載の半導体基板洗浄液組成物。
【請求項12】
前記界面活性剤はジエチレングリコール(DEG)を含む
請求項9に記載の半導体基板洗浄液組成物。
【請求項13】
銅配線を含む半導体基板に対して化学機械研磨(CMP)工程を行うステップ;と、
前記半導体基板に請求項1に記載の半導体基板洗浄液組成物を加えて洗浄を行うステップ;とを含む銅配線を含む
ことを特徴とする半導体基板のCMP工程後洗浄方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板洗浄液組成物に関し、より具体的には、銅(Cu)配線を含む半導体ウェーハの化学機械研磨(CMP)後、ウェーハ表面を洗浄するための組成物に関し、ウェーハ基板表面に存在する研磨剤及び各種有機汚染物質を有効に除去でき、銅配線の腐食を防止できる。
【背景技術】
【0002】
最近、半導体は高集積化によって配線の線幅が継続的に減少している傾向にある。かかる配線微細化が進むにつれ、配線抵抗が増加することになるが、これを解決するために銅を使用する工程が増加している。
【0003】
このような銅配線を形成するためにはダマシン工程(Damascene process)が必須であり、蒸着された銅膜質を除去して平坦化するために化学機械研磨(chemical mechanical polishing、CMP)工程が行われる。
【0004】
CMP工程は半導体材料の薄く平たい基板を適正の圧力及び温度条件下でウェットポリッシングされた表面に対して固定させて回転させるステップを含む。また、研磨剤としてはアルミナ又はシリカのような粒子を含有する化学スラリ-を使用できる。このような化学スラリ-は選択された化学物質を含有し、これは加工中に基板の様々な表面をエッチングさせることができる。このような研磨工程で材料の機械的除去と化学的除去の組み合わせは表面の優れた平坦化を達成するために適している。
【0005】
しかし、CMP工程は半導体基板の表向上に汚染物質を残す場合があり、この汚染物質はアルミナ又はシリカと研磨スラリ-に添加される反応性化学物質からなる研磨粒子がほとんどである。CMP工程に使用される上記研磨スラリ-は研磨剤、酸化剤、腐食防止剤などのような化学薬品で構成されている。
【0006】
このような汚染層は研磨スラリ-と研磨表面の間の反応生成物を含むことができ、また、研磨粒子や有機物などがウェーハ表面を汚染させてパターン欠陥などの深刻な問題を引き起こし得る。したがって、半導体装置の信頼性の低下及び製造工程の歩留まりを減少させる欠陥の導入を回避するために、半導体基板の以降の工程を行う前に汚染源の除去は必須である。
【0007】
すなわち、CMP工程後、汚染物質を除去するためにはCMP後洗浄工程が必ず必要である。一般にCMP後洗浄工程は洗浄液の塗布後、ポリビニルアルコール系スポンジのようなブラシを用いて行われる。また、CMP残留物が存在する基板表面を洗浄するためにポスト-CMP洗浄溶液が開発された。
【0008】
このようなポスト-CMP洗浄液として、従来は水酸化アンモニウムベースのアルカリ溶液が通常用いられていたが、これらのほとんどはアルミニウム、タングステン、タンタル及び酸化物含有表面に使用されるCMP洗浄液である。
【0009】
最近、インターコネクトの製造に最適の物質として銅がアルミニウムの代わりに使用されている。銅を使用する基板のCMP工程以降は銅、酸化銅及び研磨液のスラリ-粒子が銅表面に存在し得る。このような銅表面はケイ素及び二酸化硅素の中で速やかに拡散できるため、装置故障を防止するために全てのウェーハ表面から除去すべきである。
【0010】
しかし、通常、アルミナ及びシリカベースのCMP工程に有効なポスト-CMP洗浄溶液は銅含有表面には効果的ではない。また、銅は上記洗浄溶液によって容易に損傷を受ける可能性があり、上記ポスト-CMP洗浄溶液の洗浄効率は容認できないものと立証された。
【0011】
これと関連して、特許文献1はピラゾロン又はピラゾロン誘導体を含む半導体基板用洗浄液組成物について開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】大韓民国登録特許第10-2242969号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、上記従来の技術の問題点を解決するために案出されたものであり、CMP工程後、ウェーハ基板表面に存在する研磨剤及び各種有機汚染物質を有効に除去できる半導体基板洗浄液組成物を提供することにある。
【0014】
また、本発明は、銅配線の腐食を防止できる半導体基板洗浄液組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前述した技術的課題を達成するための技術的手段として、本発明の一側面は、
【0016】
第四級アンモニウムヒドロキシド及び金属錯化剤;を含む半導体基板洗浄液組成物であって、上記組成物全体重量に対して、上記第四級アンモニウムヒドロキシド1乃至20重量%及び上記金属錯化剤0.1乃至10重量%を含む半導体基板洗浄液組成物が提供される。
【0017】
上記第四級アンモニウムヒドロキシドはテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルエチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(BTMAH)、(ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド、(ヒドロキシエチル)トリエチルアンモニウムヒドロキシド、(ヒドロキシエチル)トリプロピルアンモニウムヒドロキシド、(ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド、エチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド及びコリンヒドロキシドからなる群より選択された1種以上を含むことができる。
【0018】
上記第四級アンモニウムヒドロキシドはテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)及びベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(BTMAH)からなる群より選択された1種以上を含むことができる。
【0019】
上記金属錯化剤は有機酸及びアミノ酸からなる群より選択された1種以上を含むことができる。
【0020】
上記有機酸はクエン酸、乳酸、ギ酸、シュウ酸、酢酸、プロピオン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、グリコール酸、グルコン酸、サリチル酸、酒石酸及びリンゴ酸からなる群より選択された1種以上を含むことができる。
【0021】
上記組成物全体重量に対して、上記有機酸1乃至7重量%を含むことができる。
【0022】
上記アミノ酸はグリシン(glycine)、セリン(serine)、トレオニン(threonine)、アラニン(alanine)、バリン(valine)、ビシン(bicine)及びトリシン(tricine)からなる群より選択された1種以上を含むことができる。
【0023】
上記組成物全体重量に対して、上記アミノ酸0.1乃至1重量%を含むことができる。
【0024】
上記組成物は有機アミン、腐食防止剤及び界面活性剤からなる群より選択された1種以上をさらに含むことができる。
【0025】
上記有機アミンはモノエタノールアミン(MEA)、エチルヘキシルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ニトロソジエタノールアミン、ブチルアミン、3-メトキシプロピルアミン、tert-ブチルアミン、ベンジルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、オクチルアミン、N-メチル-N-ブチルアミン、N-(3-アミノプロピル)モルホリン、アミノエタノール、キシリレンジアミン、ドデシルアミン、(ヒドロキシエチルオキシメチル)ジエチルアミン、ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン及びジブチルヒドロキシルアミンからなる群より選択された1種以上を含むことができる。
【0026】
上記腐食防止剤は1,2,4-トリアゾール、ベンゾトリアゾール、ピラゾール、5-アミノテトラゾール及び3-アミノ-1,2,4-トリアゾールからなる群より選択された1種以上を含むことができる。
【0027】
上記界面活性剤はジエチレングリコール(DEG)を含むことができる。
【0028】
本発明の他の一側面は、銅配線を含む半導体基板に対して化学機械研磨(CMP)工程を行うステップ;及び上記半導体基板に 本発明に記載の半導体基板洗浄液組成物を加えて洗浄を行うステップ;を含む銅配線を含む半導体基板のCMP工程後洗浄方法が提供される。
【発明の効果】
【0029】
本発明の半導体基板洗浄液組成物は、CMP工程後、ウェーハ基板表面に存在する研磨剤及び各種有機汚染物質を有効に除去できる。
【0030】
また、本発明の半導体基板洗浄液組成物は銅配線の腐食を防止できる効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態に実装されることができ、ここで説明する実施例によって本発明が限定されるものではなく、本発明は後述する請求範囲によってのみ定義される。
【0032】
加えて、本発明で用いた用語は単に特定の実施例を説明するために用いられたものであって、本発明を限定することを意図しない。単数の表現は文脈上明白に異なる意味で用いられない限り、複数の表現を含む。本発明の明細書全体においてある構成要素を「含む」ということは特に相反する記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0033】
本願の第1側面は、第四級アンモニウムヒドロキシド及び金属錯化剤;を含む半導体基板洗浄液組成物を提供する。
【0034】
以下、本願の第1側面による半導体基板洗浄液組成物について説明する。
【0035】
第四級アンモニウムヒドロキシド
【0036】
本願の一実施例によれば、上記半導体基板洗浄液組成物は第四級アンモニウムヒドロキシドを含むことができる。“第四級アンモニウムヒドロキシド”は窒素原子1個に4個の炭化水素鎖が結合された第四級アンモニウムカチオンとヒドロキシルアニオンがイオン結合で結合された塩を意味する。上記第四級アンモニウムヒドロキシドは静電的反発力によって洗浄後パーティクル(Particle)の再吸着を防止できる。
【0037】
本願の一実施例によれば、上記第四級アンモニウムヒドロキシドはテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルエチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(BTMAH)、(ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド、(ヒドロキシエチル)トリエチルアンモニウムヒドロキシド、(ヒドロキシエチル)トリプロピルアンモニウムヒドロキシド、(ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド、エチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド及びコリンヒドロキシドからなる群より選択された1種以上を含むことができ、好ましくはテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)及びベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(BTMAH)からなる群より選択された1種以上を含むことができる。
【0038】
本願の一実施例によれば、上記組成物全体重量に対して、上記第四級アンモニウムヒドロキシド1乃至20重量%を含むことができる。好ましくは上記組成物全体重量に対して、上記第四級アンモニウムヒドロキシド10乃至20重量%を含むことができる。
【0039】
上記第四級アンモニウムヒドロキシドが上記組成物全体重量に対して1重量%未満の場合は汚染物質除去効果が現れない場合があるので好ましくなく、20重量%を超える場合は工程の経済性に劣る場合があり、却って汚染物質除去効果が低下し得るので好ましくない。
【0040】
金属錯化剤
【0041】
本願の一実施例によれば、上記半導体基板洗浄液組成物は金属錯化剤(metal complexing agent)を含むことができる。上記金属錯化剤は洗浄工程が行われる際に発生する金属イオンの錯化剤として作用でき、また、弱酸性を帯びているのでアルカリ性の溶媒と弱酸-強塩基のバッファ溶液を形成して希釈比にかからわず適切なpH領域を維持させることができる。
【0042】
本願の一実施例によれば、上記組成物全体重量に対して、上記金属錯化剤0.1乃至10重量%を含むことができる。
【0043】
本願の一実施例によれば、上記金属錯化剤は有機酸及びアミノ酸からなる群より選択された1種以上を含むことができる。
【0044】
本願の一実施例によれば、上記有機酸はクエン酸、乳酸、ギ酸、シュウ酸、酢酸、プロピオン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、グリコール酸、グルコン酸、サリチル酸、酒石酸及びリンゴ酸からなる群より選択された1種以上を含むことができる、好ましくはクエン酸を含むことができる。上記有機酸を含有することにより、半導体基板の腐食抑制性に優れ、また、半導体基板上の各種有機汚染物質の除去性に優れる効果がある。
【0045】
本願の一実施例によれば、上記組成物全体重量に対して、上記有機酸1乃至7重量%を含むことができる。好ましくは上記組成物全体重量に対して、上記有機酸4乃至5重量%を含むことができる。
【0046】
上記有機酸が上記組成物全体重量に対して1重量%未満の場合は汚染物質除去効果が現れない場合があるので好ましくなく、7重量%を超える場合は銅配線に対する腐食性が増加し得るので好ましくない。
【0047】
本願の一実施例によれば、上記アミノ酸はグリシン(glycine)、セリン(serine)、トレオニン(threonine)、アラニン(alanine)、バリン(valine)、ビシン(bicine)及びトリシン(tricine)からなる群より選択された1種以上を含むことができ、好ましくはグリシンを含むことができる。
【0048】
本願の一実施例によれば、上記組成物全体重量に対して、上記アミノ酸0.1乃至1重量%を含むことができる。好ましくは上記組成物全体重量に対して、上記アミノ酸0.4乃至0.6重量%を含むことができる。
【0049】
有機アミン
【0050】
本願の一実施例によれば、上記半導体基板洗浄液組成物は有機アミンをさらに含むことができる。上記有機アミンは半導体基板(ウェーハ)に存在する有機残留物及び金属酸化膜を除去する役割を行うことができる。
【0051】
本願の一実施例によれば、上記有機アミンはモノエタノールアミン(monoethanolamine、MEA)、エチルヘキシルアミン(ethylhexylamine)、メチルアミン(methylamine)、ジメチルアミン(dimethylamine)、エチルアミン(ethylamine)、ジエチルアミン(diethylamine)、エタノールアミン(ethanolamine)、ジエタノールアミン(diethanolamine)、メチルジエタノールアミン(methyldiethanolamine)、トリエチルアミン(triethylamine)、トリメチルアミン(trimethylamine)、トリエタノールアミン(triethanolamine)、イソプロパノールアミン(isopropanolamine)、ジイソプロパノールアミン(diisopropanolamine)、トリイソプロパノールアミン(triisopropanolamine)、ニトロソジエタノールアミン(nitrosodiethanolamine)、ブチルアミン(butylamine)、3-メトキシプロピルアミン(3-methoxypropylamine)、tert-ブチルアミン(tert-butylamine)、ベンジルアミン(benzylamine)、ヘキシルアミン(hexylamine)、シクロヘキシルアミン(cyclohexylamine)、オクチルアミン(octylamine)、N-メチル-N-ブチルアミン(N-methyl-N-butylamine)、N-(3-アミノプロピル)モルホリン(N-(3-aminopropyl)morpholine)、アミノエタノール(ethanolamine)、キシリレンジアミン(xylylendiamin)、ドデシルアミン(dodecyl amine)、(ヒドロキシエチルオキシメチル)ジエチルアミン((hydroxyethyloxymethyl)diethylenamine)、ジメチルヒドロキシルアミン(dimethylhydroxylamine)、ジエチルヒドロキシルアミン(diethylhydroxylamine)、ジブチルヒドロキシルアミン(dibutylhydroxylamine)からなる群より選択された1種以上を含むことができ、好ましくはモノエタノールアミン(monoethanolamine、MEA)を含むことができる。
【0052】
本願の一実施例によれば、上記組成物全体重量に対して、上記有機アミン1乃至10重量%を含むことができる。好ましくは上記組成物全体重量に対して、上記有機アミン4乃至7重量%を含むことができる。
【0053】
上記有機アミンが上記組成物全体重量に対して1重量%未満の場合は半導体基板上に存在する有機残留物の除去効果が現れない場合があるので好ましくなく、10重量%を超える場合は工程の経済性に劣る場合があるので好ましくない。
【0054】
腐食防止剤
【0055】
本願の一実施例によれば、上記半導体基板洗浄液組成物は腐食防止剤をさらに含むことができる。上記腐食防止剤は銅に対する保護膜を形成して銅表面のエッチング抑制及び表面が粗くなることを防止する役割を行うことができる。
【0056】
上記腐食防止剤は1,2,4-トリアゾール(1,2,4-Triazole)、ベンゾトリアゾール(Benzotriazole)、ピラゾール(Pyrazole)、5-アミノテトラゾール(5-Aminotetrazole)及び3-アミノ-1,2,4-トリアゾール(3-Amino-1,2,4-triazole)からなる群より選択された1種以上を含むことができ、好ましくは1,2,4-トリアゾール(1,2,4-Triazole)を含むことができる。
【0057】
本願の一実施例によれば、上記組成物全体重量に対して、上記腐食防止剤0.05乃至0.2重量%を含むことができる。
【0058】
上記腐食防止剤が上記組成物全体重量に対して0.05重量%未満の場合は腐食防止剤の量が少ないため腐食防止効果が減少するので好ましくなく、0.2重量%を超える場合はエッチング残留物の除去能力が減少したり過量を使用しても同じ腐食防止剤効果が現れるので経済的にも好ましくない。
【0059】
界面活性剤
【0060】
本願の一実施例によれば、上記半導体基板洗浄液組成物は界面活性剤をさらに含むことができる。上記界面活性剤は洗浄液組成物の粘度を調整し、洗浄対象物への濡れ性を改良できる役割を行うことができる。
【0061】
本願の一実施例によれば、上記界面活性剤はジエチレングリコール(DEG)を含むことができる。
【0062】
本願の一実施例によれば、上記組成物全体重量に対して、上記界面活性剤1乃至5重量%を含むことができる。
【0063】
本願の一実施例によれば、上記半導体基板洗浄液組成物は超純水をさらに含むことができる。上記第四級アンモニウムヒドロキシド、有機アミン、金属錯化剤、腐食防止剤、界面活性剤などを除いた残部が超純水であり得る。
【0064】
本願の一実施例によれば、上記半導体基板洗浄液組成物は化学機械研磨(CMP)後洗浄に使用するためのものであり得る。
【0065】
本願の第2側面は、銅配線を含む半導体基板のCMP工程後洗浄方法を提供する。
【0066】
以下、本願の第2側面による銅配線を含む半導体基板のCMP工程後洗浄方法について説明する。
【0067】
具体的には、上記洗浄方法は銅配線を含む半導体基板に対して化学機械研磨(CMP)工程を行うステップ;及び上記半導体基板に本願の第1側面による半導体基板洗浄液組成物を加えて洗浄を行うステップ;を含むことができる。
【0068】
本願の一実施例によれば、上記CMP工程はアルミナ(Al2O3)、コロイダルシリカ(SiO2)、フュームドシリカ、セリア(CeO2)などをベースとするCMPスラリ-によって行われることができる。
【0069】
本願の一実施例によれば、上記方法において、上記洗浄を行うステップはスピン式又はスプレー式洗浄を用いることができ、さらには物理力による洗浄方法、例えば、洗浄ブラシを使用するスクラブ洗浄又は超音波洗浄を併用することによって基板に付着した汚染粒子の除去効率を向上させることができ、洗浄時間を短縮させることができる。
【0070】
本願の一実施例によれば、上記洗浄ブラシは樹脂、例えばポリビニルアルコールを使用して製造されたものを使用できる。
【0071】
化学機械研磨(CMP)工程以降に銅粒子と銅配線/表面には銅酸化膜が自然的に生成される。また、研磨工程に使用されるスラリ-無機粒子と残留無機物はこのような銅酸化膜上に汚染源として残留することになる。研磨工程では上記のような銅酸化膜を選択的に除去して洗浄効果を達成することができ、研磨工程で生じる銅酸化物粒子などを容易に除去するとともに、銅膜に対しては損傷が少ない洗浄液が必要である。本発明による半導体基板洗浄液組成物は、基板表面に存在する研磨剤及び各種有機汚染物質を有効に除去できるだけでなく、銅配線の腐食を抑制できる効果を持つものである。
【0072】
本発明者らは従来の銅CMP工程後洗浄用組成物に含まれる第四級アンモニウムヒドロキシドとして、神経と筋肉に影響を及ぼし、さらには呼吸困難又は筋肉麻痺を引き起こす場合があると報告された物質であるテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)の代わりにテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)を使用し、金属腐食防止剤として従来使用されていたピリジンの代わりに1,2,4-トリアゾールを使用し、金属錯化剤としてアスコルビン酸の代わりにクエン酸を使用した場合、より安全なだけでなく、銅腐食速度及び銅表面粗さの面からより有効に銅CMP工程後洗浄工程を行うことができることを確認することにより、本発明の完成に至った。
【0073】
以下、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるようにするために、本発明の実施例について詳細に説明する。しかし、本発明は様々な互いに異なる形態に実装されることができ、ここで説明する実施例に限定されない。
【実施例0074】
実施例:半導体基板洗浄液組成物の製造
【0075】
実施例1
【0076】
テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)15.7wt%、モノエタノールアミン(MEA)4.5wt%、クエン酸(Citric acid)5wt%、1,2,4-Triazole 0.1wt%、ジエチレングリコール(DEG)3wt%を混合して半導体基板洗浄液組成物を製造した。この時、残部は超純水である。
【0077】
実施例2
【0078】
テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)15.7wt%、モノエタノールアミン(MEA)4.5wt%、クエン酸(Citric acid)4wt%、1,2,4-Triazole 0.1wt%、ジエチレングリコール(DEG)3wt%を混合して半導体基板洗浄液組成物を製造した。この時、残部は超純水である。
【0079】
実施例3
【0080】
テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)15.7wt%、クエン酸(Citric acid)5wt%、グリシン(Gly)0.5wt%、1,2,4-Triazole 0.1wt%、ジエチレングリコール(DEG)3wt%を混合して半導体基板洗浄液組成物を製造した。この時、残部は超純水である。
【0081】
実施例4
【0082】
テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)15.7wt%、モノエタノールアミン(MEA)6.5wt%、クエン酸(Citric acid)5wt%、1,2,4-Triazole 0.1wt%、ジエチレングリコール(DEG)3wt%を混合して半導体基板洗浄液組成物を製造した。この時、残部は超純水である。
【0083】
実施例5
【0084】
テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)15.7wt%、クエン酸(Citric acid)5wt%、グリシン(Gly)0.5wt%、1,2,4-Triazole 0.1wt%、ジエチレングリコール(DEG)1wt%を混合して半導体基板洗浄液組成物を製造した。この時、残部は超純水である。
【0085】
実施例6
【0086】
テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)12.7wt%、モノエタノールアミン(MEA)4.5wt%、クエン酸(Citric acid)5wt%、1,2,4-Triazole 0.1wt%、ジエチレングリコール(DEG)3wt%を混合して半導体基板洗浄液組成物を製造した。この時、残部は超純水である。
【0087】
実施例7
【0088】
テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)18.7wt%、モノエタノールアミン(MEA)4.5wt%、クエン酸(Citric acid)5wt%、1,2,4-Triazole 0.1wt%、ジエチレングリコール(DEG)3wt%を混合して半導体基板洗浄液組成物を製造した。この時、残部は超純水である。
【0089】
実施例8
【0090】
ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(BTMAH)15wt%、モノエタノールアミン(MEA)4.5wt%、クエン酸(Citric acid)5wt%、1,2,4-Triazole 0.1wt%、ジエチレングリコール(DEG)3wt%を混合して半導体基板洗浄液組成物を製造した。この時、残部は超純水である。
【0091】
実施例9
【0092】
ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(BTMAH)15wt%、モノエタノールアミン(MEA)4.5wt%、クエン酸(Citric acid)5wtを混合して半導体基板洗浄液組成物を製造した。この時、残部は超純水である。
【0093】
比較例1
【0094】
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)5wt%、モノエタノールアミン(MEA)9wt%、アスコルビン酸(Ascorbic acid)3.5wtを混合して半導体基板洗浄液組成物を製造した。この時、残部は超純水である。
【0095】
比較例2
【0096】
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)5wt%、モノエタノールアミン(MEA)9wt%、クエン酸(Citric acid)3.5wtを混合して半導体基板洗浄液組成物を製造した。この時、残部は超純水である。
【0097】
下記表1に実施例1乃至9並びに比較例1及び2によって製造された半導体基板洗浄液組成物の造成を示した。
【表1】
【0098】
実験例1:銅(Cu)腐食速度評価
【0099】
実施例1乃至9並びに比較例1及び2によって製造された半導体基板洗浄液組成物の銅(Cu)腐食速度を評価した。
【0100】
具体的には、上記実施例1乃至9並びに比較例1及び2の組成物をそれぞれ超純水に100倍希釈し、25℃に温度を調整した後、20mm×20mmサイズのCuウェーハを30分間浸漬した後、取り出してDIWで洗浄し、窒素ガスを使用してウェーハを乾燥した後、シート抵抗測定器((株)AiT社、大韓民国)を用いて腐食程度を測定した。
【0101】
実験例2:銅(Cu)表面粗さ評価
【0102】
実施例1乃至9並びに比較例1及び2によって製造された半導体基板洗浄液組成物の銅(Cu)表面粗さを評価した。
【0103】
具体的には、上記実施例1乃至9並びに比較例1及び2の組成物をそれぞれ超純水に1,000倍希釈し、25℃に温度を調整した後、20mm×20mmサイズのCuウェーハを10分間浸漬した後、取り出してDIWで洗浄し、窒素ガスを使用してウェーハを乾燥した後、原子間力顕微鏡(AFM、パークシステムズ社、大韓民国)を使用して非接触モードでCu表面粗さを測定した。
【0104】
実験例3:粒子除去能力評価
【0105】
実施例1乃至9並びに比較例1及び2によって製造された半導体基板洗浄液組成物の粒子除去能力を評価した。
【0106】
具体的には、コロイダルシリカ14wt%濃度にKOHを使用してpH13にした後、20mm×20mmサイズのCuウェーハを2分浸漬後、取り出してDIWで洗浄し、窒素ガスを使用してウェーハを乾燥した。上記実施例1乃至9並びに比較例1及び2の組成物をそれぞれ超純水に100倍希釈した洗浄液に上記Cuウェーハを1分浸漬後、取り出してDIWで洗浄し、窒素ガスを使用してウェーハを乾燥した後、走査電子顕微鏡(SEM、日立製作所社、日本)を使用して2万倍の倍率でのCuウェーハ表面の残余粒子数を測定して粒子除去能力を確認した。この時、評価基準は、○:5個未満、△:5~10個、X:11個以上である。
【0107】
実験例4:有機物除去能力評価
【0108】
実施例1乃至9並びに比較例1及び2によって製造された半導体基板洗浄液組成物の有機物除去能力を評価した。
【0109】
具体的には、DIWに1,2,4トリアゾール0.5wt%濃度に20mm×20mmサイズのCuウェーハを30分間浸漬した後、取り出してDIWで洗浄し、窒素ガスを使用してウェーハを乾燥した。上記実施例1乃至9並びに比較例1及び2の組成物をそれぞれ超純水に100倍希釈した洗浄液に上記Cuウェーハを20分間浸漬後、洗浄液10gを採取して高性能液体クロマトグラフィー(HPLC、Agilent社、米国)によって1,2,4トリアゾールの含量を測定した。
【0110】
上記実験例1乃至4に対する結果を下記表2に示した。
【表2】
【0111】
上記表2を参照すると、第四級アンモニウムヒドロキシドとしてテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)又はベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(BTMAH)を使用した実施例1乃至9がテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)を使用した比較例1及び2に比べて銅腐食速度及び銅表面粗さの面からより優れた効果を持つことが確認できた。
【0112】
テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)の含量が12.7wt%である実施例6の場合、粒子除去能力が他の実施例に比べてやや劣ることが確認できた。
【0113】
また、実施例1で有機アミンであるモノエタノールアミン(MEA)の代わりに金属錯化剤としてグリシン(Gly)を含む実施例3の場合、銅腐食速度、銅表面粗さだけでなく有機物除去能力により優れることが確認できた。すなわち、実施例1乃至9の中で実施例3が最も優れた効果を示すことが確認できた。
【0114】
錯化剤としてアスコルビン酸を使用する比較例1の場合、アスコルビン酸の酸化反応によって褐変現象が起こり、この場合、アスコルビン酸は金属錯化剤としての機能を正しく発揮できなくなるので、アスコルビン酸は使用しないことが好ましい。
【0115】
以上、図面を参照して好ましい実施例とともに本発明について詳しく説明したが、このような図面と実施例で本発明の技術的思想の範囲が限定されるわけではない。したがって、本発明の技術的思想の範囲内で多様な変形例又は均等な範囲の実施例が存在し得る。よって、本発明による技術的思想の権利範囲は請求範囲によって解釈され、それと同等又は均等な範囲内の技術思想は本発明の権利範囲に属する。