IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社東海理化電機製作所の特許一覧

特開2023-169848ユーザインタフェース装置、制御装置、およびコンピュータプログラム
<>
  • 特開-ユーザインタフェース装置、制御装置、およびコンピュータプログラム 図1
  • 特開-ユーザインタフェース装置、制御装置、およびコンピュータプログラム 図2
  • 特開-ユーザインタフェース装置、制御装置、およびコンピュータプログラム 図3
  • 特開-ユーザインタフェース装置、制御装置、およびコンピュータプログラム 図4
  • 特開-ユーザインタフェース装置、制御装置、およびコンピュータプログラム 図5
  • 特開-ユーザインタフェース装置、制御装置、およびコンピュータプログラム 図6
  • 特開-ユーザインタフェース装置、制御装置、およびコンピュータプログラム 図7
  • 特開-ユーザインタフェース装置、制御装置、およびコンピュータプログラム 図8
  • 特開-ユーザインタフェース装置、制御装置、およびコンピュータプログラム 図9
  • 特開-ユーザインタフェース装置、制御装置、およびコンピュータプログラム 図10
  • 特開-ユーザインタフェース装置、制御装置、およびコンピュータプログラム 図11
  • 特開-ユーザインタフェース装置、制御装置、およびコンピュータプログラム 図12
  • 特開-ユーザインタフェース装置、制御装置、およびコンピュータプログラム 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023169848
(43)【公開日】2023-11-30
(54)【発明の名称】ユーザインタフェース装置、制御装置、およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04847 20220101AFI20231122BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20231122BHJP
【FI】
G06F3/04847
G06F3/0488
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022148016
(22)【出願日】2022-09-16
(31)【優先権主張番号】P 2022080893
(32)【優先日】2022-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】武縄 悟
(72)【発明者】
【氏名】鍋 嘉晃
(72)【発明者】
【氏名】妻鹿 晋
(72)【発明者】
【氏名】菅原 功明
(72)【発明者】
【氏名】森 創来
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA16
5E555AA63
5E555BA23
5E555BB23
5E555BC13
5E555CA13
5E555CB12
5E555CC01
5E555DB22
5E555DC19
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ユーザインタフェース装置の操作性を高める。
【解決手段】表示装置11の可動範囲を示す移動範囲画像111a、当該可動範囲における表示装置11の現在位置を示す現在位置画像112a、および表示装置11の現在の状態を示す現状表示画像113が、表示装置11に表示される。移動範囲画像111aに対して現在位置画像112aを移動させる指示を受け付けることにより、表示装置11の変位がなされる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置と、
被制御対象の可動範囲を示す第一画像、当該可動範囲における当該被制御対象の現在位置を示す第二画像、および当該被制御対象の現在の状態を示す第三画像を前記表示装置に表示させ、かつ前記第一画像に対して前記第二画像を移動させる指示を受け付けることにより、当該被制御対象を変位させる制御装置と、を備えている、ユーザインタフェース装置。
【請求項2】
前記被制御対象を変位させる指示を受け付けるスイッチ装置を備えており、
前記第一画像の形状は、前記スイッチ装置の構成に対応している、
請求項1に記載のユーザインタフェース装置。
【請求項3】
前記被制御対象は、可動体である、
請求項1または2に記載のインタフェース装置。
【請求項4】
前記表示装置が前記可動体である、
請求項3に記載のインタフェース装置。
【請求項5】
前記被制御対象は、照明装置により照明される範囲である、
請求項1または2に記載のインタフェース装置。
【請求項6】
前記第三画像は、前記照明装置の光軸を含んでいる、
請求項5に記載のインタフェース装置。
【請求項7】
被制御対象の可動範囲を示す第一画像、当該可動範囲における当該被制御対象の現在位置を示す第二画像、および当該被制御対象の現在の状態を示す第三画像を表示装置に表示させるプロセッサと、
前記第一画像に対して前記第二画像を移動させる指示を受け付けるインタフェースと、を備えており、
前記プロセッサは、前記指示に基づいて前記被制御対象を変位させる、
制御装置。
【請求項8】
制御装置に搭載されたプロセッサにより実行可能なコンピュータプログラムであって、
実行されることにより、前記制御装置は、
被制御対象の可動範囲を示す第一画像、当該可動範囲における当該被制御対象の現在位置を示す第二画像、および当該被制御対象の現在の状態を示す第三画像を表示装置に表示させ、
前記第一画像に対して前記第二画像を移動させる指示を受け付け、
前記指示に基づいて前記被制御対象を変位させる、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ユーザインタフェース装置に関連する。本開示は、当該ユーザインタフェース装置に搭載されうる制御装置、および当該制御装置に搭載されたプロセッサにより実行可能なコンピュータプログラムにも関連する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、移動体の一例としての車両に搭載される被制御装置の動作を制御するためのユーザインタフェース装置を開示している。当該装置は、ディスプレイとタッチパッドを含んでいる。ディスプレイの画面上には、被制御装置の機能を示すアイコンやボタンなどの画像が表示される。ユーザは、タッチパッドの検出領域に指を触れて操作を入力することにより、当該画像の選択と当該画像に関連付けられた機能の実行を行なう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-022986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなユーザインタフェース装置の操作性を高めることが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示により提供される態様例の一つは、ユーザインタフェース装置であって、
表示装置と、
被制御対象の可動範囲を示す第一画像、当該可動範囲における当該被制御対象の現在位置を示す第二画像、および当該被制御対象の現在の状態を示す第三画像を前記表示装置に表示させ、かつ前記第一画像に対して前記第二画像を移動させる指示を受け付けることにより、当該被制御対象を変位させる制御装置と、を備えている。
【0006】
本開示により提供される態様例の一つは、制御装置であって、
被制御対象の可動範囲を示す第一画像、当該可動範囲における当該被制御対象の現在位置を示す第二画像、および当該被制御対象の現在の状態を示す第三画像を表示装置に表示させるプロセッサと、
前記第一画像に対して前記第二画像を移動させる指示を受け付けるインタフェースと、を備えており、
前記プロセッサは、前記指示に基づいて前記被制御対象を変位させる。
【0007】
本開示により提供される態様例の一つは、制御装置に搭載されたプロセッサにより実行可能なコンピュータプログラムであって、
実行されることにより、前記制御装置は、
被制御対象の可動範囲を示す第一画像、当該可動範囲における当該被制御対象の現在位置を示す第二画像、および当該被制御対象の現在の状態を示す第三画像を表示装置に表示させ、
前記第一画像に対して前記第二画像を移動させる指示を受け付け、
前記指示に基づいて前記被制御対象を変位させる。
【0008】
上記の各態様に係る構成によれば、ユーザは、第一画像と第二画像の組合せにより、被制御対象の現在の位置が許容された可動範囲内の何処に位置するのかを直感的に把握できる。換言すると、被制御対象の周囲に可動範囲や現在位置を示す指標を配置せずとも、その時点で変位が許容されている方向と量とを視覚的に把握できる。加えて、第三画像が、被制御対象の現在の状態と可動範囲との関係の直感的把握を支援する。したがって、ユーザインタフェースの操作性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に係るユーザインタフェース装置が搭載される車両の車室を例示している。
図2図1のユーザインタフェース装置の機能構成を例示している。
図3図2の制御装置による表示装置の変位制御を説明するための図である。
図4図2の制御装置による表示装置の変位制御を説明するための図である。
図5図2の制御装置による表示装置の変位制御を説明するための図である。
図6図2の表示装置に表示される設定画面の一例を示している。
図7図6の設定画面に入力される操作を例示している。
図8図6の設定画面に入力される操作を例示している。
図9図2の表示装置に表示される設定画面の別例を示している。
図10図2の表示装置に表示される設定画面の別例を示している。
図11図2の表示装置に表示される設定画面の別例を示している。
図12図11の設定画面に入力される操作を例示している。
図13図2の表示装置に表示される設定画面の別例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付の図面を参照しつつ、実施形態例について以下詳細に説明する。以下の説明に用いられる各図面においては、各要素を認識可能な大きさとするために縮尺が適宜変更されている。
【0011】
図1は、一実施形態に係るユーザインタフェース装置10が搭載される車両20の車室を例示している。車両20は、移動体の一例である。ユーザインタフェース装置10は、表示装置11を備えている。ユーザインタフェース装置10は、表示装置11を通じて車両20に搭載された可動体を変位させるための装置である。可動体は、被制御対象の一例である。
【0012】
表示装置11は、運転者に様々な情報を視覚的に提供するための装置である。表示装置11は、ステアリングホイール21の側方に配置されている。表示装置11は、ダッシュボード22に対する位置と姿勢を変更可能に構成されている。本例においては、表示装置11自身の位置と姿勢が、ユーザインタフェース装置10により変更される。すなわち、表示装置11は、可動体の一例である。
【0013】
図2は、ユーザインタフェース装置10の機能構成を例示している。ユーザインタフェース装置10は、制御装置12を備えている。制御装置12は、可動体を変位させるための情報を表示装置11に表示させ、かつ可動体の変位を制御するための装置である。制御装置12は、車両20における適宜の場所に配置される。
【0014】
制御装置12は、入力インタフェース121、プロセッサ122、および出力インタフェース123を備えている。
【0015】
入力インタフェース121は、可動体を変位させるための指示信号ISを受け付けるハードウェアインタフェースとして構成されている。指示信号ISは、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよい。指示信号ISがアナログ信号である場合、入力インタフェース121は、A/Dコンバータを含む適宜の変換回路を備える。
【0016】
プロセッサ122は、指示信号ISに対応する可動体の変位を車両20に搭載された駆動機構23に実現させるための駆動制御信号DRを、出力インタフェース123から出力するように構成されている。出力インタフェース123は、ハードウェアインタフェースとして構成されている。駆動制御信号DRは、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよい。駆動制御信号DRがアナログ信号である場合、出力インタフェース123は、D/Aコンバータを含む適宜の変換回路を備える。
【0017】
本例においては表示装置11が可動体であるので、図3に例示されるように、駆動機構23は、表示装置11と機械的に接続されている。
【0018】
図4に例示されるように、駆動機構23は、表示装置11の車両20の前後方向への平行移動を許容している。符号R1は、表示装置11の平行移動に係る可動範囲を示している。図5に例示されるように、駆動機構23は、表示装置11の軸231を中心とする回動を許容している。符号R2は、表示装置11の回動に係る可動範囲を示している。
【0019】
すなわち、指示信号ISは、表示装置11の平行移動量を可動範囲R1内で指定し、かつ表示装置11の回動量を可動範囲R2内で指定するように構成される。これらの量が指定されることにより、表示装置11の位置と姿勢が調節されうる。
【0020】
図2に例示されるように、制御装置12のプロセッサ122は、表示装置11の位置と姿勢を調節するための情報を表示装置11に表示させるための表示制御信号DSを、出力インタフェース123から出力するように構成されている。表示制御信号DSは、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよい。表示制御信号DSがアナログ信号である場合、出力インタフェース123は、D/Aコンバータを含む適宜の変換回路を備える。
【0021】
図6は、表示制御信号DSに基づいて当該情報の一例として表示装置11に表示される設定画面110を示している。
【0022】
設定画面110は、移動範囲画像111aを含んでいる。移動範囲画像111aは、直線状に延びる外観を呈している。移動範囲画像111aの長さL1は、図4に例示した表示装置11の平行移動に係る可動範囲R1に対応している。移動範囲画像111aは、第一画像の一例である。
【0023】
設定画面110は、現在位置画像112aを含んでいる。現在位置画像112aは、移動範囲画像111a上を移動可能とされている。現在位置画像112aの位置は、平行移動に係る可動範囲R1における表示装置11の現在位置に対応している。現在位置画像112aは、第二画像の一例である。
【0024】
設定画面110は、回動範囲画像111bを含んでいる。回動範囲画像111bは、直線状に延びる外観を呈している。回動範囲画像111bの長さL2は、図5に例示した表示装置11の回動に係る可動範囲R2に対応している。回動範囲画像111bは、第一画像の一例である。
【0025】
設定画面110は、現在角度画像112bを含んでいる。現在角度画像112bは、回動範囲画像111b上を移動可能とされている。現在角度画像112bの位置は、回動に係る可動範囲R2における表示装置11の現在角度に対応している。現在角度画像112bは、第二画像の一例である。
【0026】
設定画面110は、現状表示画像113を含んでいる。現状表示画像113は、表示装置11の現在の位置と姿勢を示している。図6においては、図3に例示された初期状態が示されている。現状表示画像113は、第三画像の一例である。
【0027】
表示装置11は、タッチパネル機能を有している。タッチパネル機能は、静電方式により実現されてもよいし、感圧方式により実現されてもよい。図7図8に例示されるように、車両20のユーザは、表示装置11に表示された現在位置画像112aと現在角度画像112bの各位置を、指Fによるタッチ操作で変更できる。
【0028】
具体的には、表示装置11における指Fの位置が検出されると、当該位置を示す指示信号ISが表示装置11から制御装置12の入力インタフェース121に入力される。プロセッサ122は、当該位置に追随するように現在位置画像112aまたは現在角度画像112bの表示位置を変更する表示制御信号DSを、出力インタフェース123から表示装置11へ出力する。
【0029】
加えて、プロセッサ122は、変更された現在位置画像112aの位置に対応するように駆動機構23に表示装置11を平行移動させる駆動制御信号DRと、平行移動された表示装置11の状態を示すように現状表示画像113を変更する表示制御信号DSを、出力インタフェース123から出力する。これにより、図7に例示されるように、現状表示画像113に現在位置画像112aの位置の変更が反映される。
【0030】
同様に、プロセッサ122は、変更された現在角度画像112bの位置に対応するように駆動機構23に表示装置11を回動させる駆動制御信号DRと、回動された表示装置11の状態を示すように現状表示画像113を変更する表示制御信号DSを、出力インタフェース123から出力する。これにより、図8に例示されるように、現状表示画像113に現在角度画像112bの位置の変更が反映される。
【0031】
なお、現状表示画像113の変更は、駆動機構23の動作に先立ち行なわれてもよいし、動作中に行なわれてもよいし、動作後に行なわれてもよい。
【0032】
上記のような構成によれば、ユーザは、移動範囲画像111aと現在位置画像112aの組合せにより、表示装置11の現在の位置が許容された平行移動範囲内の何処に位置するのかを直感的に把握できる。換言すると、表示装置11の周囲に可動範囲や現在位置を示す指標を配置せずとも、その時点で平行移動が許容されている方向と量とを視覚的に把握できる。
【0033】
同様に、ユーザは、回動範囲画像111bと現在角度画像112bの組合せにより、表示装置11の現在の姿勢が許容された回動範囲内の何処に位置するのかを直感的に把握できる。換言すると、表示装置11の周囲に可動範囲や現在角度を示す指標を配置せずとも、回動が許容されている方向と量とを視覚的に把握できる。
【0034】
加えて、現状表示画像113が、表示装置11の現在の状態と可動範囲との関係の直感的把握を支援する。したがって、ユーザインタフェース装置10の操作性を高めることができる。
【0035】
本例の場合は、制御装置12により変位を制御される可動体が表示装置11であるので、表示装置11自身の現在の状態と可動範囲との関係が表示される。したがって、表示装置11の位置と姿勢の調節操作時におけるユーザの視線移動を必要最小限にできる。
【0036】
図1に例示されるように、ユーザインタフェース装置10は、スイッチ装置13を備えている。スイッチ装置13は、車両20のステアリングホイール21に配置されている。スイッチ装置13は、機械的操作を通じて表示装置11の位置と姿勢を調節するための装置である。
【0037】
図2に例示されるように、スイッチ装置13は、第一ボタン131、第二ボタン132、第三ボタン133、および第四ボタン134を備えている。
【0038】
第一ボタン131は、表示装置11を車両20の後方へ向けて平行移動させるために操作される。第二ボタン132は、表示装置11を車両20の前方へ向けて平行移動させるために操作される。
【0039】
第三ボタン133は、表示装置11を軸231を中心として時計回りに回動させるために操作される。第四ボタン134は、表示装置11を軸231を中心として反時計回りに回動させるために操作される。
【0040】
スイッチ装置13は、操作されたボタンに応じた指示信号ISを出力するように構成されている。指示信号ISは、制御装置12の入力インタフェース121に入力される。その後の指示信号ISに対する処理は、表示装置11から入力される指示信号ISの場合と同じであるので、繰り返しとなる説明は省略する。
【0041】
この場合、図9に例示されるように、表示装置11に表示される設定画面130は、スイッチ装置13を表す画像114を含みうる。
【0042】
本例においては、移動範囲画像111aの形状と回動範囲画像111bの形状は、スイッチ装置13の構成に対応している。具体的には、移動範囲画像111aの直線的な形状は、第一ボタン131と第二ボタン132を結ぶ直線の向きに対応している。同様に、回動範囲画像111bの直線的な形状は、第三ボタン133と第四ボタン134を結ぶ直線の向きに対応している。
【0043】
このような構成によれば、現在位置画像112aと現在角度画像112bを移動させる操作と、スイッチ装置13の操作の関連付けをユーザに把握させることが容易になる。すなわち、表示装置11の変位を制御するという目的を共有する別々の操作入力手段の連携性を高めることができる。
【0044】
別例として、回動範囲画像111bは、表示装置11の回動に対応するように弧状に延びる外観を呈してもよい。この場合、現在角度画像112bの操作と表示装置11の変位態様との関連付けをユーザに把握させることが容易になる。
【0045】
これまで説明した各種の機能を有する制御装置12のプロセッサ122は、当該機能を実現するためのコンピュータプログラムがプリインストールされた記憶素子を備えたマイクロコントローラ、ASIC、FPGAなどの専用集積回路によって実現されうる。この場合、当該記憶素子は、コンピュータプログラムが記憶された非一時的なコンピュータ可読媒体の一例である。
【0046】
あるいは、プロセッサ122は、汎用メモリと協働して動作する汎用マイクロプロセッサにより実現されうる。汎用マイクロプロセッサとしては、CPU、MPU、GPUが例示されうる。汎用メモリとしては、ROMやRAMが例示されうる。この場合、ROMには、当該機能を実現するためのコンピュータプログラムが記憶されうる。汎用マイクロプロセッサは、ROM上に記憶されたプログラムの少なくとも一部を指定してRAM上に展開し、RAMと協働して上述した処理を実行する。この場合、当該汎用メモリは、コンピュータプログラムが記憶された非一時的なコンピュータ可読媒体の一例である。
【0047】
プロセッサ122は、汎用マイクロプロセッサと専用集積回路の組合せによって実現されてもよい。
【0048】
上記の実施形態は、本開示の理解を容易にするための例示にすぎない。上記の実施形態に係る構成は、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更されうる。
【0049】
上記の実施形態においては、現在位置画像112aは、移動範囲画像111a上を移動可能とされている。しかしながら、平行移動に係る可動範囲R1における表示装置11の現在位置を示すことができるのであれば、現在位置画像112aの移動範囲画像111aに対する位置は、適宜に変更されうる。
【0050】
同様に、現在角度画像112bは、回動範囲画像111b上を移動可能とされている。しかしながら、回動に係る可動範囲R2における表示装置11の現在角度を示すことができるのであれば、現在角度画像112bの回動範囲画像111bに対する位置は、適宜に変更されうる。
【0051】
ユーザインタフェース装置10は、車両20に搭載された他の可動体を動作させるように構成されうる。例えば、ステアリングホイール21のダッシュボード22に対する位置が制御されうる。図10は、当該制御を行なうために表示装置11に表示される設定画面150を例示している。本例においては、ステアリングホイール21は、車両20の前後方向への平行移動と車両20の上下方向への平行移動が許容されている。
【0052】
設定画面150は、移動範囲画像116aを含んでいる。移動範囲画像116aは、車両20の前後方向におけるステアリングホイール21の可動範囲を示している。移動範囲画像116aは、第一画像の一例である。
【0053】
設定画面150は、現在位置画像117aを含んでいる。現在位置画像117aは、移動範囲画像116a上を移動可能とされている。現在位置画像117aの位置は、車両20の前後方向に係る可動範囲におけるステアリングホイール21の現在位置に対応している。現在位置画像117aは、第二画像の一例である。
【0054】
設定画面150は、移動範囲画像116bを含んでいる。移動範囲画像116bは、車両20の上下方向におけるステアリングホイール21の可動範囲を示している。移動範囲画像116bは、第一画像の一例である。
【0055】
設定画面150は、現在位置画像117bを含んでいる。現在位置画像117bは、移動範囲画像116b上を移動可能とされている。現在位置画像117bの位置は、車両20の上下方向に係る可動範囲におけるステアリングホイール21の現在位置に対応している。現在位置画像117bは、第二画像の一例である。
【0056】
設定画面150は、現状表示画像118を含んでいる。現状表示画像118は、ステアリングホイール21の現在の位置と姿勢を示している。現状表示画像118は、第三画像の一例である。
【0057】
ユーザインタフェース装置10により変位が制御される他の可動体の例としては、シート、窓、ドア、サンルーフ、ドアミラーなどが挙げられる。
【0058】
ユーザインタフェース装置10は、表示装置11を通じて車両20に搭載された装置により生成される被制御対象を変位させる装置として構成されうる。例えば、車両20に搭載されるヘッドランプから出射される光により照明される範囲が制御されうる。図1に例示されるように、駆動機構23は、ヘッドランプ24と機械的に接続されうる。ヘッドランプ24は、照明装置の一例である。ヘッドランプ24により照明される範囲は、被制御対象の一例である。
【0059】
図11は、当該制御を行なうために表示装置11に表示される設定画面160を例示している。本例においては、ヘッドランプ24の光軸は、車両20の上下方向への平行移動が許容されている。なお、本明細書において用いられる「ヘッドランプ24の光軸」という表現は、車両20に搭載されるヘッドランプ24から出射される光束のうち光度が最も高い部分を意味する。
【0060】
設定画面160は、移動範囲画像119aを含んでいる。移動範囲画像119aは、車両20の上下方向におけるヘッドランプ24の光軸の可動範囲を示している。移動範囲画像119aは、第一画像の一例である。
【0061】
設定画面160は、現在位置画像119bを含んでいる。現在位置画像119bは、移動範囲画像119a上を移動可能とされている。現在位置画像119bの位置は、車両20の上下方向に係る可動範囲におけるヘッドランプ24の光軸の現在位置に対応している。現在位置画像119bは、第二画像の一例である。
【0062】
設定画面160は、現状表示画像120を含んでいる。現状表示画像120は、ヘッドランプ24の光軸の現在の位置を示す光軸画像120aと、ヘッドランプ24の現在照射範囲を示す照射範囲画像120bを含んでいる。現状表示画像120は、第三画像の一例である。
【0063】
例えば、図12に示されるように、表示装置11における指Fの位置が検出されると、当該位置を示す指示信号ISが表示装置11から制御装置12の入力インタフェース121に入力される。プロセッサ122は、当該位置に追随するように現在位置画像119bの表示位置を変更する表示制御信号DSを、出力インタフェース123から表示装置11へ出力する。
【0064】
加えて、プロセッサ122は、変更された現在位置画像119bの位置に対応するように駆動機構23にヘッドランプ24の光軸が上下移動するようにヘッドランプ24を移動させる駆動制御信号DRと、上下移動されたヘッドランプ24の光軸および照射範囲の状態を示すように現状表示画像120を変更する表示制御信号DSを、出力インタフェース123から出力する。これにより、図12に例示されるように、現状表示画像120に現在位置画像119bの位置の変更が反映される。
【0065】
なお、現状表示画像120の変更は、駆動機構23の動作に先立ち行なわれてもよいし、動作中に行なわれてもよいし、動作後に行なわれてもよい。
【0066】
ヘッドランプ24の光軸の位置は、図2に例示されるスイッチ装置13の操作により調節されうる。この場合、図13に例示されるように、表示装置11に表示される設定画面160は、スイッチ装置13を表す画像114を含みうる。具体的には、移動範囲画像119aの直線的な形状は、図2に例示される第一ボタン131と第二ボタン132を結ぶ直線の向きに対応している。
【0067】
別例として、スイッチ装置13は、第一ボタン131と第二ボタン132のみを有するように構成されてもよい。あるいは、スイッチ装置13は、スライドスイッチなどの形態を採用しうる。
【0068】
移動範囲画像119aと現在位置画像119bは、ヘッドランプ24の照射範囲の上端位置または下端位置の可動範囲および現在位置を示すように構成されてもよい。この場合、現状表示画像120は、ヘッドランプ24の照射範囲を示す照射範囲画像120bのみを含むように構成されうる。
【0069】
設定画面160において、移動範囲画像119aの上下に示される「UP」および「DOWN」の文字画像の代わりに、「FAR」および「NEAR」の文字画像が示されてもよい。すなわち、ヘッドランプ24の光軸の上下方向における位置に関する文字の代わりに、車両20からヘッドランプ24の光軸が照らす位置までの距離に関する文字の画像が示されてもよい。
【0070】
ユーザインタフェース装置10により制御される他の被制御対象の例としては、空調装置により生成される気流などが挙げられる。例えば、設定画面に表示される移動範囲画像と現在位置画像によって、空調装置により生成される気流の向きが変更されうる。この場合、設定画面に表示される現状表示画像により、空調装置により生成される気流の可動範囲と現在の気流の向きが表現されうる。すなわち、本明細書において用いられる被制御対象という用語は、可動する物体だけでなく、光束や気流などの現象を含みうる。
【0071】
ユーザインタフェース装置10は、車両20以外の移動体にも搭載されうる。そのような移動体の例としては、鉄道、航空機、船舶などが挙げられる。当該移動体は、運転者を必要としなくてもよい。
【0072】
ユーザインタフェース装置10は、移動体に搭載されることを要しない。被制御対象の変位を制御するためにユーザによる操作が求められる適宜の住宅設備や家電機器などに搭載されうる。
【符号の説明】
【0073】
10:ユーザインタフェース装置、11:表示装置、111a:移動範囲画像、111b:回動範囲画像、112a:現在位置画像、112b:現在角度画像、113:現状表示画像、116a、116b:移動範囲画像、117a、117b:現在位置画像、118:現状表示画像、119a:移動範囲画像、119b:現在位置画像、120:現状表示画像、12:制御装置、121:入力インタフェース、122:プロセッサ、13:スイッチ装置、21:ステアリングホイール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13