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特開2023-169857高含有量レチノールの抗アレルギー組成物、高含有量レチノール化粧品及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023169857
(43)【公開日】2023-11-30
(54)【発明の名称】高含有量レチノールの抗アレルギー組成物、高含有量レチノール化粧品及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/67 20060101AFI20231122BHJP
   A61K 8/63 20060101ALI20231122BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20231122BHJP
   A61K 8/9794 20170101ALI20231122BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20231122BHJP
   A61K 8/42 20060101ALI20231122BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20231122BHJP
【FI】
A61K8/67
A61K8/63
A61K8/49
A61K8/9794
A61K8/34
A61K8/42
A61Q19/00
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022190755
(22)【出願日】2022-11-29
(31)【優先権主張番号】202210541414.X
(32)【優先日】2022-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520317240
【氏名又は名称】広東丸美生物技術股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】孫懐慶
(72)【発明者】
【氏名】▲ネ▼艶峰
(72)【発明者】
【氏名】▲シィェン▼嘉星
(72)【発明者】
【氏名】江川霞
(72)【発明者】
【氏名】王娟
(72)【発明者】
【氏名】蒲艶
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA111
4C083AA112
4C083AA122
4C083AB172
4C083AC022
4C083AC072
4C083AC122
4C083AC182
4C083AC212
4C083AC302
4C083AC372
4C083AC422
4C083AC442
4C083AC472
4C083AC532
4C083AC542
4C083AC641
4C083AC642
4C083AC662
4C083AC681
4C083AC682
4C083AC842
4C083AC852
4C083AD022
4C083AD072
4C083AD092
4C083AD152
4C083AD202
4C083AD242
4C083AD332
4C083AD412
4C083AD531
4C083AD532
4C083AD572
4C083AD621
4C083AD622
4C083AD641
4C083AD642
4C083AD662
4C083CC02
4C083EE10
4C083EE11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】高含有量レチノールの抗アレルギー組成物、高含有量レチノール化粧品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】抗アレルギー組成物レチノールは、油分散コーティングレチノールまたは水溶性コーティングレチノールであり、抗アレルギー成分は、第1抗アレルギー成分と第2抗アレルギー成分を含み、第1抗アレルギー成分は、グリチルリチン酸ジカリウム、アラントインを含み、第2抗アレルギー成分は、SENS'FLOWER SD―SC、SymRelief(登録商標)100またはSymCalmin(登録商標)の中の少なくとも1種を含む。本発明において、油分散コーティングレチノールを用いる場合、その含有量は0.5~2.5質量部であり、水溶性コーティングレチノールを用いる場合、その含有は0.5~3質量部であり、製品が低刺激である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レチノールと抗アレルギー成分を含む高含有量レチノールの抗アレルギー組成物であって、
前記レチノールは、油分散コーティングレチノールまたは水溶性コーティングレチノールであり、前記油分散コーティングレチノールを0.5~2.5質量部または前記水溶性コーティングレチノールを0.5~3質量部を含み、
前記抗アレルギー成分は、第1抗アレルギー成分と第2抗アレルギー成分を含み、
前記第1抗アレルギー成分は、グリチルリチン酸ジカリウムを0.05~0.25質量部、アラントインを0.05~0.25質量部含み、
前記第2抗アレルギー成分は、SENS'FLOWER SD―SC、SymRelief(登録商標)100またはSymCalmin(登録商標)の中の少なくとも1種を含むことを特徴とする高含有量レチノールの抗アレルギー組成物。
【請求項2】
前記第2抗アレルギー成分は、SENS'FLOWER SD―SCであり、その含有量は0~5質量部の範囲内であり、0ではないことを特徴とする請求項1に記載の高含有量レチノールの抗アレルギー組成物。
【請求項3】
前記第2抗アレルギー成分は、SymRelief(登録商標)100であり、その含有量は0~0.5質量部の範囲内であり、0ではないことを特徴とする請求項1に記載の高含有量レチノールの抗アレルギー組成物。
【請求項4】
前記第2抗アレルギー成分は、SymCalmin(登録商標)であり、その含有量は0~0.5質量部の範囲内であり、0ではないことを特徴とする請求項1に記載の高含有量レチノールの抗アレルギー組成物。
【請求項5】
前記レチノールは、水溶性コーティングレチノールであり、
前記第2抗アレルギー成分は、SENS'FLOWER SD―SCであり、前記SENS'FLOWER SDーSCの含有量は0~5質量部の範囲内であり、0ではないことを特徴とする請求項1に記載の高含有量レチノールの抗アレルギー組成物。
【請求項6】
前記レチノールは、水溶性コーティングレチノールであり、
前記水溶性コーティングレチノールの含有量は、2.3以上であり、
前記第2抗アレルギー成分は、SENS'FLOWER SDーSCまたはSymCalmin(登録商標)であり、前記SENS'FLOWER SD―SCの含有量は0~5質量部の範囲内であり、0ではない;前記SymCalmin(登録商標)の含有量は0~0.5質量部の範囲内であり、0ではないことを特徴とする請求項1に記載の高含有量レチノールの抗アレルギー組成物。
【請求項7】
前記レチノールは、油分散コーティングレチノールであり、
前記第2抗アレルギー成分は、SENS'FLOWER SDーSCであり、前記SENS'FLOWER SDーSCの含有量は0~5質量部の範囲内であり、0ではないことを特徴とする請求項1に記載の高含有量レチノールの抗アレルギー組成物。
【請求項8】
前記レチノールは、油分散コーティングレチノールであり、前記油分散コーティングレチノールの含有量は2以上であり、
前記第2抗アレルギー成分は、SENS'FLOWER SDーSCまたはSymRelief(登録商標)100であり、前記SENS'FLOWER SDSCの含有量は0~5質量部の範囲内であり、0ではない;前記SymRelief(登録商標)100の含有量は0~0.5質量部の範囲内であり、0ではないことを特徴とする請求項1に記載の高含有量レチノールの抗アレルギー組成物。
【請求項9】
高含有量レチノール化粧品であって、前記化粧品の組成に、請求項1~8のいずれか一項に記載の高含有量レチノールの抗アレルギー組成物を適合させることを特徴とする高含有量レチノール化粧品。
【請求項10】
高含有量レチノール化粧品の製造方法であって、前記化粧品は、A相、B相、E相を含み、
前記A相は、グリチルリチン酸ジカリウムを0.05~0.25質量部、アラントインを0.05~0.25質量部を含み、
前記B相は、油相成分を含み、前記油相成分は油分散コーティングレチノールであり、前記油分散コーティングレチノールを0.5~2.5質量部を含み、
前記E相は、SENS'FLOWER SDーSCを0~5質量部、SymRelief(登録商標)100を0~0.5質量部、SymCalmin(登録商標)を0~0.5質量部を含み、前記SENS'FLOWER SDーSC、前記SymRelief(登録商標)100、前記SymCalmin(登録商標)の中少なくとも一つは0ではなく、水溶性コーティングレチノールを0.5~3質量部を含み、
前記E相が水溶性コーティングレチノールを含む場合、前記B相は油分散コーティングレチノールを含まない、
前記B相が油分散コーティングレチノールを含む場合、前記E相は水溶性コーティングレチノールを含まない、
前記製造方法は、以下の過程を含む:
前記A相を水相ポットに入れて70~90℃まで加熱して保温する;
前記B相を油相ポットに入れて70~90℃まで加熱して保温する;
水相を乳化ポットに入れた後油相を入れて均質化する;
35~50℃まで冷却し、前記E相を入れる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は化粧品技術分野に関し、具体的には、高含有量レチノールの抗アレルギー組成物、高含有量レチノール化粧品及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
社会の発展に伴い、古代の頬紅から現在の化粧品に至るまで、化粧品は人々の生活必需品となり、人類は美しさへの追求をやめることなく、アンチエイジングは間違いなく永遠の話題である。
【0003】
現在、市場に出回っているアンチエイジング化粧品は、機能性物質の観点から、コラーゲン、ペプチド、レチノール、抗酸化物質、および一部の植物抽出物などに分類される。レチノールはチロシナーゼを阻害することでメラニンの生成を抑制し、細胞の新陳代謝を促進し、老化角質をより早く剥がし、肌を繊細で滑らかにする。光老化に抵抗し、紫外線によるフリーラジカルによる損傷を回避する。同時に、繊維芽細胞に作用し、体内のエラスチン繊維を強化してしわ防止効果を得る。レチノールの優れた効能があるからこそ、アンチエイジングの分野において、レチノールはアンチエイジングの分野で常に「ナンバーワン」の存在であった。
【0004】
しかし、一般的に高活性な機能性物質は、克服しがたい問題点を抱えていることが多い。レチノールは広く知られている二つの問題点がある。
【0005】
1.安定性
【0006】
レチノールの化学構造は不飽和結合を多く有し、光老化に耐えることができ、その構造と有効性により、レチノールの安定性が良くないことが自明である。したがって、構造上、市販のほとんどのレチノールは、レチノール修飾レチノールエステルの形で存在し、それによってレチノールの安定性が向上する。光安定性の問題に関しては、市販のレチノールは主にコーティングの形で保護されており、コーティング方式の違いにより、水溶性コーティングと油溶性分散などの方式に分類される。
【0007】
2.刺激性
【0008】
レチノールの主な作用機序は、レチノールが皮膚上で一連の過程を経てレチノイン酸に変化させることにより、角化細胞の新陳代謝を促進する。これは、レチノールは優れた効果を発揮するが、刺激性が高いことを意味する。
【0009】
現在、市販のレチノールの刺激性を軽減するためには、2種類の一般的な処理方法がある:(1)レチノールの使用量(一般的なレチノール単体として計算し、レチノールの添加量は約0.02%)を減らす。この方法では、添加されたレチノールが有効量より少なくなる可能性が高く、製品の有効性が大幅に低下する;(2)レチノール製品を長期間使用し、レチノールの使用量を徐々に増やして、皮膚が免疫抵抗を構築するようにする。
【発明の概要】
【0010】
本発明実施例の目的は、高含有量レチノールの抗アレルギー組成物、高含有量レチノール化粧品及びその製造方法を提供することである。
【0011】
第1実施形態において、本発明は高含有量レチノールの抗アレルギー組成物を提供し、前記高含有量レチノールの抗アレルギー組成物は、レチノールと抗アレルギー成分を含み、レチノールは、油分散コーティングレチノールまたは水溶性コーティングレチノールであり、油分散コーティングレチノールを0.5~2.5質量部または水溶性コーティングレチノールを0.5~3質量部を含む。
【0012】
抗アレルギー成分は、第1抗アレルギー成分と第2抗アレルギー成分を含み、第1抗アレルギー成分は、グリチルリチン酸ジカリウムを0.05~0.25質量部、アラントインを0.05~0.25質量部含む。
【0013】
前記第2抗アレルギー成分は、SENS'FLOWER SD―SC、SymRelief(登録商標)100またはSymCalmin(登録商標)の中の少なくとも1種を含む。
【0014】
本発明の実施形態はレチノールの弱点に対して、油分散コーティングレチノールまたは水溶性コーティングレチノールを用いてレチノールが不安定である弱点を克服し、同時に組成に強力な高アレルギー系を確立し、レチノールを高含有量で製品に追加し、製品の刺激を軽減することができる。本発明の実施形態において、油分散コーティングレチノールを用いる場合、その含有量は0.5~2.5であり、水溶性コーティングレチノールを用いる場合、その含有量は0.5~3である。
【0015】
本発明のその他実施形態において、第2抗アレルギー成分は、SENS'FLOWER SD―SCであり、その含有量は0~5の範囲内であり、0ではない。
【0016】
本発明のその他実施形態において、第2抗アレルギー成分は、SymRelief(登録商標)100であり、その含有量は0~0.5の範囲内であり、0ではない
【0017】
本発明のその他実施形態において、第2抗アレルギー成分は、SymCalmin(登録商標)であり、その含有量は0~0.5の範囲内であり、0ではない。
【0018】
本発明のその他実施形態において、レチノールは、水溶性コーティングレチノールであり、第2抗アレルギー成分は、SENS'FLOWER SD―SCであり、好ましくは、SENS'FLOWER SDーSCの含有量は0~5の範囲内であり、0ではない。
【0019】
本発明のその他実施形態において、レチノールは、水溶性コーティングレチノールであり、水溶性コーティングレチノールの含有量は、2.3以上であり、第2抗アレルギー成分は、SENS'FLOWER SDーSCまたはSymCalmin(登録商標)であり、好ましくは、SENS'FLOWER SD―SCの含有量は0~5の範囲内であり、0ではなく、SymCalmin(登録商標)の含有量は0~0.5の範囲内であり、0ではない。
【0020】
本発明のその他実施形態において、レチノールは、油分散コーティングレチノールであり、第2抗アレルギー成分は、SENS'FLOWER SDーSCであり、好ましくは、SENS'FLOWER SDーSCの含有量は0~5の範囲内であり、0ではない。
【0021】
本発明のその他実施形態において、レチノールは、油分散コーティングレチノールであり、油分散コーティングレチノールの含有量は2以上であり、第2抗アレルギー成分は、SENS'FLOWER SDーSCまたはSymRelief(登録商標)100であり、好ましくは、SENS'FLOWER SDSCの含有量は0~5の範囲内であり、0ではなく、第2抗アレルギー成分は、SymRelief(登録商標)100であり、その含有量は0~0.5の範囲内であり、0ではない。
【0022】
第2実施形態において、本発明は高含有量レチノール化粧品を提供し、化粧品の組成に、前記いずれか一項に記載の高含有量レチノールの抗アレルギー組成物を適合させる。
【0023】
第3実施形態において、本発明は高含有量レチノール化粧品の製造方法を提供し、以下のものを含む。
【0024】
化粧品は、A相、B相、E相を含む。
【0025】
A相は、グリチルリチン酸ジカリウムを0.05~0.25質量部、アラントインを0.05~0.25質量部を含む。
【0026】
B相は、油相成分を含み、好ましくは油分散コーティングレチノールを含み、油分散コーティングレチノールを0.5~2.5質量部を含む。
【0027】
E相は、SENS'FLOWER SDーSCを0~5質量部、SymRelief(登録商標)100を0~0.5質量部、SymCalmin(登録商標)を0~0.5質量部を含み、かつ、SENS'FLOWER SDーSC、SymRelief(登録商標)100、SymCalmin(登録商標)の中少なくとも一つは0ではなく、好ましくは水溶性コーティングレチノールを0.5~3質量部を含む。
【0028】
E相が水溶性コーティングレチノールを含む場合、B相は油分散コーティングレチノールを含まない。B相が油分散コーティングレチノールを含む場合、E相は水溶性コーティングレチノールを含まない。
【0029】
製造方法は、以下の過程を含む:
【0030】
A相を水相ポットに入れて70~90℃まで加熱して保温する。
【0031】
B相を油相ポットに入れて70~90℃まで加熱して保温する。
【0032】
水相を乳化ポットに入れた後、油相を入れて均質化する。
【0033】
35~50℃まで冷却し、E相を入れる。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明実施例の目的、技術的特徴、および利点をより明確にするために、本発明実施例における技術的特徴を明確かつ完全に説明する。説明された実施例は本発明の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。
【0035】
したがって、以下に提供される本発明の実施例の詳細な説明は、保護される範囲を限定することを意図するものではなく、本発明の選択された実施例を単に表すものである。本発明の実施例に基づいて、当業者が創造的な努力をすることなく得た他のすべての実施例は、本出願の保護範囲に属する。
【0036】
本発明の一部実施形態は、高含有量レチノールの抗アレルギー組成物を提供する。高含有量レチノールの抗アレルギー組成物はレチノールと抗アレルギー成分をみ、レチノールは、油分散コーティングレチノールまたは水溶性コーティングレチノールであり、油分散コーティングレチノールを0.5~2.5質量部または水溶性コーティングレチノールを0.5~3質量部を含む。
【0037】
さらに、抗アレルギー成分は、第1抗アレルギー成分と第2抗アレルギー成分を含み、第1抗アレルギー成分は、グリチルリチン酸ジカリウムを0.05~0.25質量部、アラントインを0.05~0.25質量部含む。
【0038】
さらに、第2抗アレルギー成分は、SENS'FLOWER SD―SC、SymRelief(登録商標)100またはSymCalmin(登録商標)の中の少なくとも1種を含む。
【0039】
さらに好ましくは、本発明の一部実施形態において、前記高含有量レチノールの抗アレルギー組成物は、油分散コーティングレチノールを0.6~2.4質量部含む。さらに好ましくは、本発明の一部実施形態において、前記高含有量レチノールの抗アレルギー組成物は、油分散コーティングレチノールを0.7~2.3質量部含む。さらに好ましくは、本発明の一部実施形態において、前記高含有量レチノールの抗アレルギー組成物は、油分散コーティングレチノールを0.8~2.2質量部含む。
【0040】
例えば、高含有量レチノールの抗アレルギー組成物は、油分散コーティングレチノールを、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1または2.2質量部含む。
【0041】
さらに好ましくは、本発明の一部実施形態において、前記高含有量レチノールの抗アレルギー組成物は、水溶性コーティングレチノールを0.6~2.9質量部含む。さらに好ましくは、本発明の一部実施形態において、前記高含有量レチノールの抗アレルギー組成物は、水溶性コーティングレチノールを0.7~2.8質量部含む。さらに好ましくは、本発明の一部実施形態において、前記高含有量レチノールの抗アレルギー組成物は、水溶性コーティングレチノールを0.8~2.7質量部含む。
【0042】
例えば、高含有量レチノールの抗アレルギー組成物は、水溶性コーティングレチノールを0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5または2.6質量部含む。
【0043】
前記油分散コーティングレチノールは市販のものであり、例えばMultisal Retinolでもよく、その成分は、シリカ、PPG―3 ベンジルエーテルミリステート、レチノール、ポリソルベート-20、ポリエチレンイミン―10、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ラウリルラウラート、トウモロコシ(ZEA MAYS)デンプン、加水分解トウモロコシデンプン、加水分解トウモロコシデンプンコハク酸オクテニルを含み、レチノールの含有量は10wt%である。
【0044】
前記水溶性コーティングレチノールは市販のものであり、例えばAnallergーRetinolー10Cでもよく、その成分は、レチノール、水、ポリソルベート-20、カプリル/カプリン酸トリグリセリド、甘油、ラウロイルアルギニンエチル塩酸塩、ポリグリセリル-10 ミリステート、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソールを含み、レチノールの含有量は9.5wt%である。
【0045】
さらに、本発明の一部実施形態において、前記第2抗アレルギー成分は、SENS'FLOWER SD―SCであり、その含有量は0~5の範囲内であり、0ではない。
【0046】
さらに好ましくは、本発明の一部実施形態において、高含有量レチノールの抗アレルギー組成物において、前記第2抗アレルギー成分はSENS'FLOWER SDーSCであり、その含有量は0.01~4.99の範囲内である。さらに好ましくは、前記第2抗アレルギー成分はSENS'FLOWER SDーSCであり、その含有量は0.1~4.9の範囲内である。さらに好ましくは、前記第2抗アレルギー成分はSENS'FLOWER SDーSCであり、その含有量は1~4の範囲内である。
【0047】
例えば、高含有量レチノールの抗アレルギー組成物において、第2抗アレルギー成分はSENS'FLOWER SDーSCであり、その含有量は、0.5、1.1、1.5、1.8、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0または4.5質量部である。
【0048】
前記SENS'FLOWER SDーSCは市販のものであり、通常、その成分は、水、1,3-プロパンジオール、サフラン花エキスを含む。
【0049】
さらに、本発明の一部実施形態において、高含有量レチノールの抗アレルギー組成物において、前記第2抗アレルギー成分はSymRelief(登録商標)100であり、その含有量は0~0.5の範囲内であり、0ではない。
【0050】
さらに好ましくは、前記第2抗アレルギー成分はSymRelief(登録商標)100であり、その含有量は0.01~0.49の範囲内である。さらに好ましくは、前記第2抗アレルギー成分はSymRelief(登録商標)100であり、その含有量は0.02~0.48の範囲内である。さらに好ましくは、前記第2抗アレルギー成分はSymRelief(登録商標)100であり、その含有量は0.03~0.47の範囲内である。
【0051】
例えば、高含有量レチノールの抗アレルギー組成物において、第2抗アレルギー成分はSymRelief(登録商標)100であり、その含有量は、0.1、0.2、0.3、0.4または0.5質量部である。
【0052】
前記SymRelief(登録商標)100は市販のものであり、通常、その成分は、ビサボロール、ショウガ根エキスを含む。
【0053】
さらに、本発明の一部実施形態において、高含有量レチノールの抗アレルギー組成物において、前記第2抗アレルギー成分はSymCalmin(登録商標)であり、その含有量は0~0.5の範囲内であり、0ではない。
【0054】
さらに好ましくは、前記第2抗アレルギー成分はSymCalmin(登録商標)であり、その含有量は0.01~0.49の範囲内である。さらに好ましくは、前記第2抗アレルギー成分はSymCalmin(登録商標)であり、その含有量は0.02~0.48の範囲内である。さらに好ましくは、前記第2抗アレルギー成分はSymCalmin(登録商標)であり、その含有量は0.03~0.47の範囲内である。
【0055】
例えば、高含有量レチノールの抗アレルギー組成物において、第2抗アレルギー成分はSymCalmin(登録商標)であり、その含有量は、0.1、0.2、0.3、0.4または0.5質量部である。
【0056】
前記SymCalmin(登録商標)は市販のものであり、通常、その成分は、ブタンジオール、1,2-ペンタンジオール、ヒドロキシフェニルプロパンアミド安息香酸、パルミチン酸アスコルビルを含む。
【0057】
さらに、本発明の一部実施形態において、レチノールは水溶性コーティングレチノールであり、第2抗アレルギー成分はSymCalmin(登録商標)であり、好ましくはSENS'FLOWER SDーSCであり、その含有量は0~5の範囲内であり、0ではない。
【0058】
本発明の一部実施形態において、レチノールは水溶性コーティングレチノールであり、第2抗アレルギー成分はSENS'FLOWER SDーSCであり、好ましくはSENS'FLOWER SDーSCであり、その含有量は0~5の範囲内であり、0ではない。
【0059】
本発明の一部実施形態において、レチノールは水溶性コーティングレチノールであり、水溶性コーティングレチノールの含有量は2.3以上である。第2抗アレルギー成分はSENS'FLOWER SDーSCとSymCalmin(登録商標)であり、好ましくはSENS'FLOWER SDーSCであり、その含有量は0~5の範囲内であり、0ではない;SymCalmin(登録商標)であり、その含有量は0~0.5の範囲内であり、0ではない。
【0060】
本発明の一部実施形態において、レチノールは油分散コーティングレチノールであり、第2抗アレルギー成分はSENS'FLOWER SDーSCであり、好ましくはSENS'FLOWER SDーSCであり、その含有量は0~5の範囲内であり、0ではない。
【0061】
本発明の一部実施形態において、レチノールは油分散コーティングレチノールであり、油分散コーティングレチノールの含有量は2以上である。第2抗アレルギー成分はSENS'FLOWER SDーSCとSymRelief(登録商標)100であり、好ましくはSENS'FLOWER SDーSCであり、その含有量は0~5の範囲内であり、0ではない;第2抗アレルギー成分はSymRelief(登録商標)100であり、その含有量は0~0.5の範囲内であり、0ではない。
【0062】
本発明の一部実施形態は高含有量レチノール化粧品を提供し、化粧品の組成に、前記いずれか一つの実施形態に記載の高含有量レチノールの抗アレルギー組成物を適合させる。
【0063】
本発明の一部実施形態は高含有量レチノール化粧品の製造方法を提供する。
【0064】
化粧品は、A相、B相、E相を含む。
【0065】
A相は、グリチルリチン酸ジカリウムを0.05~0.25質量部、アラントインを0.05~0.25質量部を含む。
【0066】
B相は、油相成分を含み、好ましくは油分散コーティングレチノールを含み、油分散コーティングレチノールを0.5~2.5質量部を含む。
【0067】
E相は、SENS'FLOWER SDーSCを0~5質量部、SymRelief(登録商標)100を0~0.5質量部、SymCalmin(登録商標)を0~0.5質量部を含み、かつ、SENS'FLOWER SDーSC、SymRelief(登録商標)100、SymCalmin(登録商標)の中少なくとも一つは0ではなく、好ましくは水溶性コーティングレチノールを0.5~3質量部を含む。
【0068】
E相が水溶性コーティングレチノールを含む場合、B相は油分散コーティングレチノールを含まない。B相が油分散コーティングレチノールを含む場合、E相は水溶性コーティングレチノールを含まない。
【0069】
製造方法は、以下の過程を含む:
【0070】
A相を水相ポットに入れて70~90℃まで加熱して保温する。
【0071】
B相を油相ポットに入れて70~90℃まで加熱して保温する
【0072】
水相を乳化ポットに入れた後油相を入れて均質化する。
【0073】
35~50℃まで冷却し、E相を入れる。
【0074】
以下、実施例を用いて本発明の特徴及び性能をさらに詳しく説明する。
【0075】
高含有量レチノール化粧品を提供し、その組成は表1に示す。
【0076】
【0077】
製造方法:
【0078】
1.表1のA相を水相ポットに入れて攪拌し、70~90℃まで加熱し、10~30min間保温する。
【0079】
2.表1のB相を油相ポットに入れて攪拌し、70~90℃まで加熱し、10~30min間保温する。
【0080】
3.水相を乳化ポットに入れた後油相を入れて攪拌し、3~8min間均質化した後、表1のC相を入れ、1~3min間均質化する。
【0081】
4.60~70℃まで冷却し、表1のD相を入れ、35~50℃まで冷却し、表1のE相、F相を入れ、15min間攪拌する。
【0082】
パッチ試験:
【0083】
1.材料および方法
【0084】
(1)被験物質:実施例サンプル
【0085】
(2)陰性対照:コーティングレチノールサンプルを入れない。
【0086】
(3)被験者:30名
【0087】
(4)パッチ試験方法:被験物質0.020~0.025mlをパッチデバイスに入れ、被験者の腕の内側に外部低刺激性テープを使用して貼り付け、24時間後に被験物質を取り除き、それぞれ0.5h、24h及び48h後に皮膚反応を観察する。2015年版「化粧品の安全技術基準」第7章のヒトパッチテストにおける皮膚反応等級基準に準じた結果を記録する。
【0088】
2.皮膚有害反応の等級付け
【0089】
【0090】
以下、表1における化粧品の抗アレルギー組成物であり、製造方法は上記の通りであり、実験測定方法は上記の通りである。
【0091】
比較例1
【0092】
抗アレルギー組成物:
【0093】
1.A相において、グリチルリチン酸ジカリウムは0.15%、アラントインは0.15%である。
【0094】
2.B相において、Multisal Retinolは1%である。
【0095】
3.E相において、AnallergーRetinolー10Cは0%、SENS'FLOWER SDーSCは0%、SymRelief(登録商標)100は0%、SymCalmin(登録商標)は0%である。
【0096】
ブランク組成物:
【0097】
1.A相において、グリチルリチン酸ジカリウムは0.15%、アラントインは0.15%である。
【0098】
2.B相において、Multisal Retinolは0%である。
【0099】
3.E相において、AnallergーRetinolー10Cは0%、SENS'FLOWER SDーSCは0%、SymRelief(登録商標)100は0%、SymCalmin(登録商標)は0%である。
【0100】
【0101】
比較例2
【0102】
抗アレルギー組成物:
【0103】
1.A相において、グリチルリチン酸ジカリウムは0.15%、アラントインは0.15%である。
【0104】
2.B相において、Multisal Retinolは0%である。
【0105】
3.E相において、AnallergーRetinolー10Cは1.1%、SENS'FLOWER SDーSCは0%、SymRelief(登録商標)100は0%、SymCalmin(登録商標)は0%である。
【0106】
ブランク組成物:
【0107】
1.A相において、グリチルリチン酸ジカリウムは0.15%、アラントインは0.15%である。
【0108】
2.B相において、Multisal Retinolは0%である。
【0109】
3.E相において、AnallergーRetinolー10Cは0%、SENS'FLOWER SDーSCは0%、SymRelief(登録商標)100は0%、SymCalmin(登録商標)は0%である。
【0110】
【0111】
実施例1
【0112】
抗アレルギー組成物:
【0113】
1.A相において、グリチルリチン酸ジカリウムは0.15%、アラントインは0.15%である。
【0114】
2.B相において、Multisal Retinolは1%である。
【0115】
3.E相において、AnallergーRetinolー10Cは0%、SENS'FLOWER SDーSCは1%、 SymRelief(登録商標)100は0%、SymCalmin(登録商標)は0%である。
【0116】
ブランク組成物:
【0117】
1.A相において、グリチルリチン酸ジカリウムは0.15%、アラントインは0.15%である。
【0118】
2.B相において、Multisal Retinolは0%である。
【0119】
3.E相において、AnallergーRetinolー10Cは0%、SENS'FLOWER SDーSCは1%、SymRelief(登録商標)100は0%、SymCalmin(登録商標)は0%である。
【0120】

【0121】
実施例2
【0122】
抗アレルギー組成物:
【0123】
1.A相において、グリチルリチン酸ジカリウムは0.15%、アラントインは0.15%である。
【0124】
2.B相において、Multisal Retinolは0%である。
【0125】
3.E相において、AnallergーRetinolー10Cは1.1%、SENS'FLOWER SDーSCは1%、SymRelief(登録商標)100は0%、SymCalmin(登録商標)は0%である。
【0126】
ブランク組成物:
【0127】
1.A相において、グリチルリチン酸ジカリウムは0.15%、アラントインは0.15%である。
【0128】
2.B相において、Multisal Retinolは0%である。
【0129】
3.E相において、AnallergーRetinolー10Cは0%、SENS'FLOWER SDーSCは1%、SymRelief(登録商標)100は0%、SymCalmin(登録商標)は0%である。
【0130】
【0131】
実施例3
【0132】
抗アレルギー組成物:
【0133】
1.A相において、グリチルリチン酸ジカリウムは0.15%、アラントインは0.15%である。
【0134】
2.B相において、Multisal Retinolは2%である。
【0135】
3.E相において、AnallergーRetinolー10Cは0%、SENS'FLOWER SDーSCは1%、SymRelief(登録商標)100は0%、SymCalmin(登録商標)は0%である。
【0136】
ブランク組成物:
【0137】
1.A相において、グリチルリチン酸ジカリウムは0.15%、アラントインは0.15%である。
【0138】
2.B相において、Multisal Retinolは0%である。
【0139】
3.E相において、AnallergーRetinolー10Cは0%、SENS'FLOWER SDーSCは1%、SymRelief(登録商標)100は0%、SymCalmin(登録商標)は0%である。
【0140】
【0141】
実施例4
【0142】
抗アレルギー組成物:
【0143】
1.A相において、グリチルリチン酸ジカリウムは0.15%、アラントインは0.15%である。
【0144】
2.B相において、Multisal Retinolは0%である。
【0145】
3.E相において、AnallergーRetinolー10Cは2.3%、SENS'FLOWER SDーSCは1%、SymRelief(登録商標)100は0%、SymCalmin(登録商標)は0.2%である。
【0146】
ブランク組成物:
【0147】
1.A相において、グリチルリチン酸ジカリウムは0.15%、アラントインは0.15%である。
【0148】
2.B相において、Multisal Retinolは0%である。
【0149】
3.E相において、AnallergーRetinolー10Cは0%、SENS'FLOWER SDーSCは1%、SymRelief(登録商標)100は0%、SymCalmin(登録商標)は0.2%である。
【0150】
【0151】
実施例5
【0152】
抗アレルギー組成物:
【0153】
1.A相において、グリチルリチン酸ジカリウムは0.15%、アラントインは0.15%である。
【0154】
2.B相において、Multisal Retinolは2.5%である。
【0155】
3.E相において、AnallergーRetinolー10Cは0%、SENS'FLOWER SDーSCは1%、SymRelief(登録商標)100は0%、SymCalmin(登録商標)は0%である。
【0156】
ブランク組成物:
【0157】
1.A相において、グリチルリチン酸ジカリウムは0.15%、アラントインは0.15%である。
【0158】
2.B相において、Multisal Retinolは0%である。
【0159】
3.E相において、AnallergーRetinolー10Cは0%、SENS'FLOWER SDーSCは1%、SymRelief(登録商標)100は0%、SymCalmin(登録商標)は0%である。
【0160】
【0161】
実施例6
【0162】
組成:
【0163】
1.A相において、グリチルリチン酸ジカリウムは0.2%、アラントインは0.2%である。
【0164】
2.B相において、Multisal Retinolは0%である。
【0165】
3.E相において、AnallergーRetinolー10Cは3%、SENS'FLOWER SDーSCは2%、SymRelief(登録商標)100は0%、SymCalmin(登録商標)は0.2%である。
【0166】
ブランク組成物:
【0167】
1.A相において、グリチルリチン酸ジカリウムは0.2%、アラントインは0.2%である。
【0168】
2.B相において、Multisal Retinolは0%である。
【0169】
3.E相において、AnallergーRetinolー10Cは0%、SENS'FLOWER SDーSCは2%、SymRelief(登録商標)100は0%、SymCalmin(登録商標)は0.2%である。
【0170】
【0171】
実施例7
【0172】
抗アレルギー組成物:
【0173】
1.A相において、グリチルリチン酸ジカリウムは0.15%、アラントインは0.15%である。
【0174】
2.B相において、Multisal Retinolは2.5%である。
【0175】
3.E相において、AnallergーRetinolー10Cは0%、SENS'FLOWER SDーSCは1%、SymRelief(登録商標)100は0.3%、SymCalmin(登録商標)は0%である。
【0176】
ブランク組成物:
【0177】
1.A相において、グリチルリチン酸ジカリウムは0.15%、アラントインは0.15%である。
【0178】
2.B相において、Multisal Retinolは0%である。
【0179】
3.E相において、AnallergーRetinolー10Cは0%、SENS'FLOWER SDーSCは1%、SymRelief(登録商標)100は0.3%、SymCalmin(登録商標)は0%である。
【0180】
パッチ試験データ:
【0181】
【0182】
比較例1と比較例2の比較結果から、通常の抗アレルギー系ではレチノールの刺激性を抑えることができないことがわかった。その原因は、グリチルリチン酸ジカリウムとアラントインの作用機構は、皮膚の炎症を抑えることによりアレルギーを抑えることであり、両者の組み合わせの標的は比較的単一であることだと考えられる。
【0183】
実施例1と実施例2の比較結果から、グリチルリチン酸ジカリウム、アラントイン、SENS'FLOWER SDーSCの組み合わせでレチノールの刺激性が効果的に抑えられることがわかった。その原因は、抗炎症メカニズムに加えて、SENS'FLOWER SD―SCはカプサイシン受容体(TRPV1)に作用することにより、痛みやかゆみを軽減し、レチノールの刺激性をより適切に抑制することができる。しかし、実施例2から、水溶性コーティングレチノールは油分散コーティングレチノールより刺激性が高いことが分かる。
【0184】
実施例2、4、6から、SymCalmin(登録商標)を添加すると痛みやかゆみがさらに軽減し、高濃度の水溶性コーティングレチノールの刺激性を効果的に抑制できることが分かる。
【0185】
実施例1、3、5から、グリチルリチン酸ジカリウム、アラントイン、SENS'FLOWER SDーSCの組み合わせが低濃度から高濃度までの油分散コーティングレチノールの刺激性を抑制し、特に高濃度のレチノールのみにSymRelief(登録商標)100を少し追加する必要がことが分かる。
【0186】
以上より、通常炎症を抑えるだけの抗アレルギー系ではレチノールの刺激性をうまく抑えることができないが、本発明のグリチルリチン酸ジカリウム、アラントイン、SENS'FLOWER SDーSCの抗アレルギー系はレチノール組成並びに高含有量レチノール組成の抗アレルギー性の要求を満たし、レチノールを追加し続ける場合、コストを考慮して、SymRelief(登録商標)100またはSymCalmin(登録商標)を適切に追加して、より優れた抗アレルギー効果を達成することができる。
【0187】
上記の説明は、本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を限定するものではなく、当業者は本発明に様々な修正および変更を加えることができる。本発明の精神と原則の範囲内で行われた修正、同等の置換、改善などは、本発明の保護範囲内に含まれるものである。