(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023169899
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】制御装置、家電システム、制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231124BHJP
F24C 7/04 20210101ALI20231124BHJP
F24C 15/00 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
G06Q50/10
F24C7/04 301A
F24C7/04 301Z
F24C15/00 D
F24C15/00 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022081204
(22)【出願日】2022-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】森下 圭介
【テーマコード(参考)】
3L087
5L049
【Fターム(参考)】
3L087AA01
3L087AA03
3L087AA04
3L087BB20
3L087BC06
3L087BC11
3L087BC14
3L087DA24
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】出来立ての被調理物を食卓に出すことを容易にする。
【解決手段】制御装置は、調理器により調理された被調理物に対して第1の作業が行われる第1の期間及び家電により処理された被処理物に対して第2の作業が行われる第2の期間が重なるか否かを判定する判定部と、前記第1の期間及び前記第2の期間が重なると判定された場合に、前記被調理物を調理することを終了することが予定された第1の終了予定時刻を変更することを前記調理器に指示する指示部と、を備える。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理器により調理された被調理物に対して第1の作業が行われる第1の期間及び家電により処理された被処理物に対して第2の作業が行われる第2の期間が重なるか否かを判定する判定部と、
前記第1の期間及び前記第2の期間が重なると判定された場合に、前記被調理物を調理することを終了することが予定された第1の終了予定時刻を変更することを前記調理器に指示する指示部と、
を備える制御装置。
【請求項2】
前記指示部は、前記第1の期間及び前記第2の期間が重ならないように前記終了時刻を変更することを前記調理器に指示する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記判定部は、前記第1の終了予定時刻と、前記家電が前記被処理物を処理することを終了することが予定された第2の終了予定時刻と、前記第1の作業及び/又は前記第2の作業に要する時間と、に基づいて、前記第1の期間及び前記第2の期間が重なるか否かを判定する
請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記指示部は、前記調理器が前記被調理物を調理するのに並行して前記家電が前記被処理物を処理する状態となった後に前記第1の作業及び/又は前記第2の作業に要する時間をユーザに入力させることを端末に指示する
請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記家電は、前記調理器と異なる他の調理器であり、
前記被処理物は、前記他の調理器により調理された他の被調理物であり、
前記第2の作業は、前記他の被調理物を盛り付ける作業である
請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項6】
前記家電は、洗濯機であり、
前記被処理物は、前記洗濯機により洗濯された洗濯物であり、
前記第2の作業は、前記洗濯物を干す作業である
請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項7】
前記第1の作業は、前記被調理物を盛り付ける作業である
請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項8】
前記調理器のモードは、設定された終了予定時刻に前記被調理物を調理することが終了するように前記被調理物を調理する第1のモードと、前記終了予定時刻と無関係に前記被調理物を調理する第2のモードと、を含み、
前記指示部は、前記調理器のモードが前記第2のモードである状態において前記調理器が前記被調理物を調理することを開始し、前記調理器が前記被調理物を調理するのに並行して前記家電が前記被処理物を処理する状態となった場合に、前記調理器のモードを前記第2のモードから前記第1のモードへ変更することを前記調理器に指示する
請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の制御装置と、
前記調理器と、
前記家電と、
を備える家電システム。
【請求項10】
a)調理器により調理された被調理物に対して第1の作業が行われる第1の期間及び家電により処理された被処理物に対して第2の作業が行われる第2の期間が重なるか否かを判定する工程と、
b)前記第1の期間及び前記第2の期間が重なると判定された場合に、前記被調理物を調理することを終了することが予定された第1の終了予定時刻を変更することを前記調理器に指示する工程と、
を備える制御方法。
【請求項11】
コンピュータに、
a)調理器により調理された被調理物に対して第1の作業が行われる第1の期間及び家電により処理された被処理物に対して第2の作業が行われる第2の期間が重なるか否かを判定する工程と、
b)前記第1の期間及び前記第2の期間が重なると判定された場合に、前記被調理物を調理することを終了することが予定された第1の終了予定時刻を変更することを前記調理器に指示する工程と、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、家電システム、制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、料理情報生成装置を開示する。当該料理情報生成装置は、第1加熱調理機で調理する料理の出来上がりと第2加熱調理機で調理する料理の出来上がりとを一致させる(段落0013及び0089)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
第1加熱調理機で調理された第1の料理が出来上がった後には、出来上がった第1の料理を盛り付ける作業を行わなければならない。第2加熱調理機で調理された第2の料理が出来上がった後にも、出来上がった第2の料理を盛り付ける作業を行わなければならない。このため、第1の料理の出来上がり及び第2の料理の出来上がりが一致させられた場合は、第1の料理を盛り付ける作業が行われる期間及び第2の料理を盛り付ける作業が行われる期間が重なる。このため、出来立ての料理を食卓に出すことが困難である。
【0005】
本開示は、この問題に鑑みてなされた。本開示の一態様は、例えば、出来立ての被調理物を食卓に出すことを容易にする制御装置、家電システム、制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様の制御装置は、調理器により調理された被調理物に対して第1の作業が行われる第1の期間及び家電により処理された被処理物に対して第2の作業が行われる第2の期間が重なるか否かを判定する判定部と、前記第1の期間及び前記第2の期間が重なると判定された場合に、前記被調理物を調理することを終了することが予定された第1の終了予定時刻を変更することを前記調理器に指示する指示部と、を備える。
【0007】
本開示の第2の態様の家電システムは、本開示の第1の態様の制御装置と、前記調理器と、前記家電と、を備える。
【0008】
本開示の第3の態様の制御方法は、a)調理器により調理された被調理物に対して第1の作業が行われる第1の期間及び家電により処理された被処理物に対して第2の作業が行われる第2の期間が重なるか否かを判定する工程と、b)前記第1の期間及び前記第2の期間が重なると判定された場合に、前記被調理物を調理することを終了することが予定された第1の終了予定時刻を変更することを前記調理器に指示する工程と、を備える。
【0009】
本開示の第4の態様のプログラムは、コンピュータに、a)調理器により調理された被調理物に対して第1の作業が行われる第1の期間及び家電により処理された被処理物に対して第2の作業が行われる第2の期間が重なるか否かを判定する工程と、b)前記第1の期間及び前記第2の期間が重なると判定された場合に、前記被調理物を調理することを終了することが予定された第1の終了予定時刻を変更することを前記調理器に指示する工程と、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1実施形態の家電システムのブロック図である。
【
図2】第1実施形態の家電システムに備えられる調理器のブロック図である。
【
図3】第1実施形態の家電システムに備えられる調理器により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【
図4】第1実施形態の家電システムに備えられる調理器により被調理物が予約調理される場合の調理鍋内の温度の時間変化の例を示すグラフである。
【
図5】第1実施形態の家電システムに備えられるサーバのブロック図である。
【
図6】第1実施形態の家電システムに備えられる制御装置のブロック図である。
【
図7】第1実施形態の家電システムに備えられる端末のブロック図である。
【
図8】第1実施形態の家電システムにより行われる事前の処理の流れを示すシーケンス図である。
【
図9】第1実施形態の家電システムにより行われる動作中の処理の流れを示すシーケンス図である。
【
図10】第1実施形態の家電システムに備えられる調理器の動作の流れを示すフローチャートである。
【
図11】第2実施形態の家電システムにより行われる動作中の処理の流れを示すシーケンス図である。
【
図12】第3実施形態の家電システムのブロック図である。
【
図13】第3実施形態の家電システムに備えられる洗濯機のブロック図である。
【
図14】第3実施形態の家電システムにより行われる事前の処理の流れを示すシーケンス図である。
【
図15】第3実施形態の家電システムにより行われる動作中の処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ示す。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0012】
1 第1実施形態
1.1 家電システム
図1は、第1実施形態の家電システムのブロック図である。
【0013】
図1に図示される第1実施形態の家電システム1は、第1の調理器11、第2の調理器12、端末13及びサーバ14を備える。第2の調理器12は、第1の調理器11と異なる他の調理器である。
【0014】
第1の調理器11、第2の調理器12、端末13及びサーバ14は、ネットワーク21に接続され、ネットワーク21を介して互いに通信する。
【0015】
第1の調理器11及び第2の調理器12の各調理器31は、被調理物を調理する。各調理器31は、各調理器31の動作の内容をサーバ14へ送信する。各調理器31は、各調理器31への指示をサーバ14から受信する。本実施形態においては、各調理器31は、自動調理鍋である。各調理器31が、自動調理鍋以外の調理器であってもよい。例えば、各調理器31が、炊飯器、電子レンジ、オーブンレンジ、トースタ、ホットプレート、クッキングヒータ、コーヒーメーカ、ホームベーカリ、ジューサ、ミキサ、ロースタ、フライヤ、もちつき機等であってもよい。
【0016】
第2の調理器12は、第1の調理器11と同時に使用されうる家電の例であり、第2の調理器12により調理された被調理物は、当該家電により処理された被処理物の例である。
【0017】
端末13は、操作を受け付け、受け付けた操作の内容をサーバ14へ送信する。端末13は、端末13への指示をサーバ14から受信し、受信した指示に応じた処理を行う。本実施形態においては、端末13は、スマートフォンである。端末13が、スマートフォン以外の端末であってもよい。例えば、端末13が、フィーチャーフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等であってもよい。
【0018】
サーバ14は、各調理器31の動作の内容を各調理器31から受信し、端末13により受け付けられた操作の内容を端末13から受信する。サーバ14は、各調理器31への指示を各調理器31へ送信し、端末13への指示を端末13へ送信する。サーバ14は、受信した各調理器31の動作の内容及び端末13により受け付けられた操作の内容から、送信する各調理器31への指示及び端末13への指示を生成する。これにより、サーバ14は、各調理器31の動作の内容及び端末13により受け付けられた操作の内容に基づいて各調理器31及び端末13を制御する制御装置として動作する。サーバ14は、第1の調理器11により調理された被調理物に対して第1の作業が行われる第1の期間及び第2の調理器12により調理された被調理物に対して第2の作業が行われる第2の期間が重ならないように、第1の調理器11を制御する。本実施形態においては、サーバ14は、サーバ用のコンピュータである。第1の調理器11、第2の調理器12又は端末13に組み込まれたコンピュータが当該制御装置として動作してもよい。
【0019】
1.2 調理器
図2は、第1実施形態の家電システムに備えられる調理器のブロック図である。
【0020】
図2に図示されるように、各調理器31は、通信部41、操作部42、調理部43、報知部44及び制御部45を備える。
【0021】
通信部41は、ネットワーク21に接続され、ネットワーク21を介してサーバ14と通信する。通信部41は、電子回路により構成される。通信部41のネットワーク21への接続は、Wi-Fi(登録商標)、イーサネット(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等により行われる。
【0022】
操作部42は、操作を受け付ける。操作部42は、ボタン、ダイヤル、スライダ、タッチパネル、タッチパッド等により構成される。
【0023】
調理部43は、被調理物を調理する。調理部43は、加熱部、かきまぜ部等を備える。加熱部は、被調理物を加熱する。かきまぜ部は、被調理物をかきまぜる。加熱部は、ヒータ等により構成される。ヒータは、被調理物を加熱する。かきまぜ部は、モータ、かきまぜ枝等により構成される。モータは、かきまぜ枝を回転させてかきまぜ枝に被調理物をかきまぜさせる。
【0024】
報知部44は、報知を行う。報知部44は、ランプ、ディスプレイ、ブザー、スピーカ、バイブレータ等により構成される。
【0025】
制御部45は、通信部41に、各調理器31の動作の内容をサーバ14へ送信させる。制御部45は、通信部41によりサーバ14から受信された各調理器31への指示及び操作部42により受け付けられた操作に基づいて、調理部43及び報知部44を制御する。制御部45は、マイクロコントローラ及び周辺回路により構成される。マイクロコントローラは、プロセッサ及びメモリを備える。プロセッサは、メモリに記憶された制御プログラムを実行して、マイクロコントローラ及び周辺回路を制御部45として動作させる。制御プログラムを実行することにより行われる処理の全部又は一部が専用の電子回路により行われてもよい。
【0026】
1.3 調理器のモード
図3は、第1実施形態の家電システムに備えられる調理器により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0027】
各調理器31は、被調理物を調理する場合に、
図3に示されるステップS101からS104までを実行する。
【0028】
ステップS101においては、制御部45が、調理を開始することを指示する調理開始操作が操作部42により受け付けられたか否かを判定する。調理開始操作が受け付けられたと判定された場合は、ステップS102が実行される。調理開始操作が受けられていないと判定された場合は、再びステップS101が実行される。
【0029】
ステップS102においては、制御部45が、調理を終了することが予定された終了予定時刻を設定する予約操作が操作部42により受け付けられたか否かを判定する。予約操作が受け付けられたと判定された場合は、ステップS103が実行される。予約操作が受け付けられていないと判定された場合は、ステップS104が実行される。
【0030】
ステップS103においては、制御部45が、第1のモードで調理部43に被調理物を予約調理させる。第1のモードは、設定された終了予定時刻に被調理物を調理することが終了するように調理部43に被調理物を調理させる各調理器31のモードである。
【0031】
ステップS104においては、制御部45が、第2のモードで調理部43に被調理物を調理させる。第2のモードは、終了予定時刻と無関係に調理部43に被調理物を調理させる各調理器31のモードである。
【0032】
ステップS101からS104までにより、制御部45は、調理開始操作が受け付けられる前は、調理部43に被調理物を調理させずに待機させ、調理開始操作が受け付けられた後に、調理部43に被調理物を調理させる。また、制御部45は、予約操作が受け付けられた場合は、調理部43に第1のモードで被調理物を予約調理させ、予約操作が受け付けられなかった場合は、調理部43に第2のモードで被調理物を調理させる。
【0033】
1.4 調理鍋内の温度の時間変化の例
図4は、第1実施形態の家電システムに備えられる調理器により被調理物が予約調理される場合の調理鍋内の温度の時間変化の例を示すグラフである。
【0034】
図4に示されるように、制御部45は、開始時刻TSに、被調理物を調理することを調理部43に開始させ、終了予定時刻TEに、被調理物を調理することを調理部43に終了させる。
【0035】
開始時刻TSにおいては、制御部45が、調理部43に、被調理物を加熱することを開始させる。
【0036】
続く期間P1においては、制御部45が、調理部43に、時間が経過するにつれて調理鍋内の温度が上昇するように被調理物を加熱させ、調理鍋内の温度を室温から100℃まで上昇させる。これにより、調理鍋内の被調理物に火が通される。
【0037】
続く期間P2においては、制御部45が、調理部43に、時間が経過しても調理鍋内の温度が維持されるように被調理物を加熱させ、調理鍋内の温度を100℃に維持する。
【0038】
続く期間P3においては、制御部45が、調理部43に、被調理物を加熱することを一時的に停止させ、調理鍋内の温度を100℃から65℃まで低下させる。これにより、調理鍋内の被調理物に味がしみこまされる。
【0039】
続く期間P4においては、制御部45が、調理部43に、時間が経過するにつれて調理鍋内の温度が上昇するように被調理物を加熱させ、調理鍋内の温度を65℃から適温である85℃まで上昇させる。
【0040】
続く期間P5においては、制御部45が、調理部43に、時間が経過しても調理鍋内の温度が維持されるように被調理物を加熱させ、調理鍋内の温度を85℃に維持する。
【0041】
続く期間P6においては、制御部45が、調理部43に、時間が経過するにつれて調理鍋内の温度が上昇するように被調理物を加熱させ、調理鍋内の温度を85℃から100℃まで上昇させる。
【0042】
続く期間P7においては、制御部45が、調理部43に、時間が経過しても調理鍋内の温度が維持されるように被調理物を加熱させ、調理鍋内の温度を100℃に維持する。これにより、被調理物が仕上げられる。
【0043】
続く終了予定時刻TEにおいては、制御部45が、報知部44に、被調理物を予約調理することが終了したことを報知させる。
【0044】
続く期間P8においては、制御部45が、調理部43に、時間が経過しても調理鍋内の温度が維持されるように被調理物を加熱させ、調理鍋内の温度を100℃に維持する。これにより、被調理物が保温される。
【0045】
期間P1の途中以降において、調理鍋内の温度は、食品が腐敗しやすい温度帯51より高くい温度に維持される。これにより、被調理物が腐敗することを抑制することができる。
【0046】
制御部45は、被調理物の種類に応じて調理鍋内の温度の時間変化を決定する。
【0047】
制御部45は、調理鍋内の温度が適温に維持される期間P5の長さを変更することにより、終了予定時刻TEを変更する。これにより、終了予定時刻TEの変更が調理された被調理物の仕上がりに与える影響を抑制することができる。
【0048】
1.5 サーバ
図5は、第1実施形態の家電システムに備えられるサーバのブロック図である。
図6は、第1実施形態の家電システムに備えられる制御装置のブロック図である。
【0049】
図5に図示されるように、サーバ14は、通信部61、プロセッサ62、メモリ63及びストレージ64を備える。ストレージ64には、プログラム71がインストールされる。
【0050】
通信部61は、ネットワーク21に接続され、ネットワーク21を介して第1の調理器11、第2の調理器12及び端末13と通信する。通信部61は、電子回路により構成される。通信部61のネットワーク21への接続は、イーサネット等により行われる。
【0051】
プロセッサ62は、ストレージ64からメモリ63にロードされたプログラム71を実行して、サーバ14を、
図6に図示される、登録部91、判定部92及び指示部93を備える制御装置81として動作させる。プログラム71を実行することにより行われる処理の全部又は一部が専用の電子回路により行われてもよい。
【0052】
プロセッサ62は、中央処理装置(CPU)、グラフィック処理装置(GPU)等により構成される。
【0053】
メモリ63は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)等により構成される。
【0054】
ストレージ64は、フラッシュストレージ、ハードディスクドライブ等により構成される。
【0055】
登録部91は、第1の調理器11により調理された被調理物に対して行われる第1の作業に要する第1の時間T1及び第2の調理器12により調理された被調理物に対して行われる第2の作業に要する第2の時間T2を登録する。登録される第1の時間T1及び第2の時間T2は、メモリ63又はストレージ64に記憶される。本実施形態においては、第1の作業及び第2の作業は、それぞれ、第1の調理器11及び第2の調理器12により調理された被調理物を盛り付ける作業である。このため、第1の時間T1及び第2の時間T2は、それぞれ、第1の調理器11及び第2の調理器12により調理された被調理物を盛り付ける作業に要する盛り付け時間である。
【0056】
判定部92は、第1の作業が行われる第1の期間及び第2の作業が行われる第2の期間が重なるか否かを判定する。本実施形態においては、判定部92は、第1の調理器11が被調理物を調理することが終了することが予定された第1の終了予定時刻TE1と、第2の調理器12が被調理物を調理することが終了することが予定された第2の終了予定時刻TE2と、第1の時間T1及び/又は第2の時間T2と、に基づいて、第1の期間及び第2の期間が重なるか否かを判定する。
【0057】
指示部93は、第1の期間及び第2の期間が重なると判定された場合に、第1の終了予定時刻TE1を変更することを第1の調理器11に指示する。本実施形態においては、指示部93は、第1の期間及び第2の期間が重ならないように第1の終了予定時刻TE1を変更することを第1の調理器11に指示する。
【0058】
1.6 端末
図7は、第1実施形態の家電システムに備えられる端末のブロック図である。
【0059】
図7に図示されるように、端末13は、通信部101、表示部102、操作部103、プロセッサ104、メモリ105及びストレージ106を備える。ストレージ106には、プログラム111がインストールされる。
【0060】
通信部101は、ネットワーク21に接続され、ネットワーク21を介してサーバ14と通信する。通信部101は、電子回路により構成される。通信部101のネットワーク21への接続は、Wi-F、イーサネット、Bluetooth等により行われる。
【0061】
表示部102は、第1の調理器11により調理された被調理物に対して行われる第1の作業に要する第1の時間T1及び第2の調理器12により調理された被調理物に対して行われる第2の作業に要する第2の時間T2をユーザに入力させるための入力画面を表示する。表示部102は、液晶ディプレイ、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、量子ドット発光ダイオード(QLED)ディスプレイ等により構成される。
【0062】
プロセッサ104は、ストレージ106からメモリ105にロードされたプログラム111を実行して、端末13に下述する処理を実行させる。プログラム111を実行することにより行われる処理の全部又は一部が専用の電子回路により行われてもよい。プロセッサ104は、CPU、GPU等により構成される。
【0063】
メモリ105は、RAM、ROM等により構成される。
【0064】
ストレージ106は、フラッシュストレージ、ハードディスクドライブ等により構成される。
【0065】
1.7 事前の処理
図8は、第1実施形態の家電システムにより行われる事前の処理の流れを示すシーケンス図である。
【0066】
家電システム1は、下述する動作中の処理を行う前に、事前の処理を行う。家電システム1は、事前の処理を行う場合に、
図8に示されるステップS111からS114までを実行する。
【0067】
ステップS111は、端末13により実行される。ステップS111においては、プロセッサ104が、表示部102に、第1の調理器11により調理された被調理物を盛り付ける第1の作業に要する第1の盛り付け時間T1をユーザに入力させるための入力画面を表示させる。ユーザは、表示された入力画面を見ながら、第1の盛り付け時間T1を入力する操作を操作部103に行う。これにより、操作部103は、当該操作を受け付ける。プロセッサ104は、当該操作が受け付けられた場合に、通信部101に、第1の盛り付け時間T1をサーバ14へ送信させる。
【0068】
続くステップS112は、サーバ14により実行される。ステップS112においては、通信部61が、第1の盛り付け時間T1を端末13から受信する。登録部91は、受信された第1の盛り付け時間T1を登録する。
【0069】
ステップS113は、端末13により実行される。ステップS113においては、プロセッサ104が、表示部102に、第2の調理器12により調理された被調理物を盛り付ける第2の作業に要する第2の盛り付け時間T2をユーザに入力させるための入力画面を表示させる。ユーザは、表示された入力画面を見ながら、第2の盛り付け時間T2を入力する操作を操作部103に行う。これにより、操作部103は、当該操作を受け付ける。プロセッサ104は、当該操作が受け付けられた場合に、通信部101に、第2の盛り付け時間T2をサーバ14へ送信させる。
【0070】
続くステップS114は、サーバ14により実行される。ステップS114においては、通信部61が、第2の盛り付け時間T2を端末13から受信する。登録部91は、受信された第2の盛り付け時間T2を登録する。
【0071】
1.8 動作中の処理
図9は、第1実施形態の家電システムにより行われる動作中の処理の流れを示すシーケンス図である。
【0072】
家電システム1は、動作中の処理を行う場合に、
図9に示されるステップS121からS131までを実行する。
【0073】
ステップS121は、サーバ14により実行される。ステップS121においては、通信部61が、動作している機器の状態を取得することができる状態になる。
【0074】
続くステップS122は、第2の調理器12により実行される。ステップS122においては、制御部45が、調理部43に、被調理物を調理することを開始させる。これにより、調理部43は、被調理物を加熱することを開始する。制御部45は、通信部41に、被調理物を調理することを開始した第2の開始時刻TS2及び被調理物を調理することを終了することが予定された第2の終了予定時刻TE2をサーバ14へ送信させる。このとき、サーバ14の通信部61は、動作している機器の状態を取得することができる状態になっているため、第2の開始時刻TS2及び第2の終了予定時刻TE2を第2の調理器12から受信することができる。
【0075】
続くステップS123は、第1の調理器11により実行される。ステップS123においては、制御部45が、調理部43に、被調理物を調理することを開始させる。これにより、調理部43は、被調理物を加熱することを開始する。制御部45は、通信部41に、被調理物を調理することを開始した第1の開始時刻TS1及び被調理物を調理することを終了することが予定された第1の終了予定時刻TE1をサーバ14へ送信させる。このとき、サーバ14の通信部61は、動作している機器の状態を取得することができる状態になっているため、第1の開始時刻TS1及び第1の終了予定時刻TE1を第1の調理器11から受信することができる。
【0076】
続くステップS124は、サーバ14により実行される。ステップS124は、受信された第1の開始時刻TS1及び第2の開始時刻TS2のいずれが先の時刻であるかにかかわらず、第1の調理器11が被調理物を調理するのに並行して第2の調理器12が被調理物を調理する状態となった場合に実行される。
【0077】
ステップS124においては、判定部92が、受信された第1の終了予定時刻TE1及び第2の終了予定時刻TE2、並びに登録されている第1の盛り付け時間T1及び/又は第2の盛り付け時間T2に基づいて、第1の調理器11により調理された被調理物を盛り付ける第1の作業が行われる第1の期間及び第2の調理器12により調理された被調理物を盛り付ける第2の作業が行われる第2の期間が重なるか否かを判定する。判定部92は、第1の終了予定時刻TE1が第2の終了予定時刻TE2より前である場合は、第1の終了予定時刻TE1、第2の終了予定時刻TE2及び第1の盛り付け時間T1に基づいて第1の期間及び第2の期間が重なるか否かを判定する。例えば、判定部92は、第1の終了予定時刻TE1から第1の盛り付け時間T1が経過した時刻より第2の終了予定時刻TE2が前である場合は、第1の期間及び第2の期間が重なると判定し、そうでない場合は、第1の期間及び第2の期間が重ならないと判定する。判定部92は、第1の終了予定時刻TE1が第2の終了予定時刻TE2より後である場合は、第1の終了予定時刻TE1、第2の終了予定時刻TE2及び第2の盛り付け時間T2に基づいて第1の期間及び第2の期間が重なるか否かを判定する。例えば、判定部92は、第2の終了予定時刻TE2から第2の盛り付け時間T2が経過した時刻より第1の終了予定時刻TE1が前である場合は、第1の期間及び第2の期間が重なると判定し、そうでない場合は、第1の期間及び第2の期間が重ならないと判定する。
【0078】
指示部93は、第1の期間及び第2の期間が重なると判定された場合に、通信部61に、延長時間を含む終了時刻変更指示及びモード変更指示を第1の調理器11へ送信させる。終了時刻変更指示は、第1の終了予定時刻TE1を変更することを第1の調理器11に指示する。終了時刻変更指示に含まれる延長時間は、調理鍋内の温度が適温に維持される期間P5の長さの延長時間である。モード変更指示は、第1の調理器11のモードが第2のモードである場合に第1の調理器11のモードを第2のモードから第1のモードに変更することを第1の調理器11に指示する。これにより、指示部93は、第1の期間及び第2の期間が重なると判定された場合に、第1の終了予定時刻TE1を変更することを第1の調理器11に指示する。また、指示部93は、第1の調理器11のモードが第2のモードである状態において第1の調理器11が被調理物を調理することを開始し、第1の調理器11が被調理物を調理するのに並行して第2の調理器12が被調理物を調理する状態となった場合に、第1の調理器11のモードを第2のモードから第1のモードに変更することを第1の調理器11に指示する。
【0079】
ステップS125は、第2の調理器12により実行される。ステップS125においては、制御部45が、調理部43に、被調理物を調理することを終了させる。これにより、調理部43は、被調理物を加熱することを終了する。また、制御部45は、報知部44に、被調理物を調理することを終了したことを報知させる。
【0080】
続くステップS126においては、ユーザが、第2の調理器12により調理された被調理物を盛り付ける第2の作業を行う。
【0081】
続くステップS127においては、ユーザが、第2の作業を終了する。
【0082】
ステップS128は、第1の調理器11により実行される。ステップS128においては、通信部41が、延長時間を含む終了時刻変更指示及びモード変更指示を第1の調理器11から受信する。制御部45は、終了時刻変更指示が受信された場合に、第1の終了予定時刻TE1を変更する。制御部45は、調理鍋内の温度が適温に維持される期間P5の長さを、受信された延長時間だけ長くすることにより、ステップS129が実行される第1の終了予定時刻TE1を、ステップS126が実行される第2の期間の後の時刻に変更し、ステップS130が実行される第1の期間をステップS126が実行される第2の期間の後にずらす。これより、制御部45は、第1の期間が第2の期間と重ならないようにする。制御部45が、第1の期間を第2の期間の前にずらすことにより、第1の期間が第2の期間と重ならないようにしてもよい。また、制御部45は、第1の調理器11のモードが第1のモードである状態において第1の調理器11が被調理物を調理することを開始した場合は、モード変更指示が受信されたときでも、第1の調理器11のモードを第1のモードのまま変更せず、第1の調理器11のモードが第2のモードである状態において第1の調理器11が被調理物を調理することを開始した場合は、モード変更指示が受信されたときに、第1の調理器11のモードを第2のモードから第1のモードに変更する。
【0083】
続くステップS129は、第1の調理器11により実行される。ステップS129においては、制御部45が、調理部43に、被調理物を調理することを終了させる。これにより、調理部43は、被調理物を加熱することを終了する。また、制御部45は、報知部44に、被調理物を調理することを終了したことを報知させる。
【0084】
続くステップS130においては、ユーザが、第1の調理器11により調理された被調理物を盛り付ける第1の作業を行う。
【0085】
続くステップS131においては、ユーザが、第1の作業を終了する。
【0086】
ステップS121からS131までにより、第1の期間が第2の期間と重ならないようにすることができる。これにより、調理された被調理物が盛り付けられずに放置されることを抑制することができる。これにより、出来立ての被調理物を食卓に出すことを容易にすることができる。
【0087】
1.9 調理器の動作
図10は、第1実施形態の家電システムに備えられる調理器の動作の流れを示すフローチャートである。
【0088】
第1の調理器11は、第1の終了予定時刻TE1を変更する場合に、
図10に示されるステップS141からS144までを実行する。
【0089】
ステップS141においては、通信部41が、延長時間をサーバ14から受信する。
【0090】
続くステップS142においては、制御部45が、調理部43に、被調理物に火が通るまで被調理物を加熱させる。
【0091】
続くステップS143においては、制御部45が、調理部43に、受信された延長時間に応じた時間だけ被調理物を適温に維持させる。
【0092】
続くステップS144においては、制御部45が、第1の終了予定時刻TE1を変更しない場合と同様に、調理部43及び報知部44を通常のシーケンスで動作させる。
【0093】
2 第2実施形態
以下では、第2実施形態が第1実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第1実施形態において採用される構成と同様の構成が第2実施形態においても採用される。
【0094】
図11は、第2実施形態の家電システムにより行われる動作中の処理の流れを示すシーケンス図である。
【0095】
第1実施形態においては、
図8に示されるように、登録部91は、事前の処理が行われている間に、第1の盛り付け時間T1及び第2の盛り付け時間T2を登録する。
【0096】
これに対して、第2実施形態においては、
図11に示されるように、登録部91は、動作中の処理が行われている間に、第1の盛り付け時間T1及び第2の盛り付け時間T2を登録する。
【0097】
より詳細に説明する。
【0098】
家電システム1は、
図11に示されるステップS151からS154までを実行する。
【0099】
ステップS151は、端末13により実行される。ステップS151においては、通信部101が、サーバ14からの指示を取得することができる状態になる。
【0100】
続くステップS152は、サーバ14により実行される。ステップS152は、受信された第1の開始時刻TS1及び第2の開始時刻TS2のいずれが先の時刻であるかにかかわらず、第1の調理器11が被調理物を調理するのに並行して第2の調理器12が被調理物を調理する状態となった後に実行される。ステップS152においては、指示部93が、入力指示を生成し、通信部61に、生成した入力指示を端末13へ送信させる。入力指示は、第1の盛り付け時間T1及び第2の盛り付け時間T2をユーザに入力させることを端末13に指示する。このため、指示部93は、第1の調理器11が被調理物を調理するのに並行して第2の調理器12が被調理物を調理する状態となった後に、第1の盛り付け時間T1及び第2の盛り付け時間T2をユーザに入力させることを端末13に指示する。第1の盛り付け時間T1又は第2の盛り付け時間T2が必要である場合は、入力指示は、第1の盛り付け時間T1又は第2の盛り付け時間T2をユーザに入力させることを端末13に指示する。
【0101】
続くステップS153は、端末13により実行される。ステップS153においては、通信部101が、入力指示をサーバ14から受信する。また、プロセッサ104が、入力指示が受信されるのに連動して、表示部102に、第1の盛り付け時間T1及び第2の盛り付け時間T2をユーザに入力させるための入力画面を表示させる。ユーザは、表示された入力画面を見ながら、第1の盛り付け時間T1及び第2の盛り付け時間T2を入力する操作を操作部103に行う。これにより、操作部103は、当該操作を受け付ける。プロセッサ104は、当該操作が受け付けられた場合に、通信部101に、第1の盛り付け時間T1及び第2の盛り付け時間T2をサーバ14へ送信させる。
【0102】
続くステップS154は、サーバ14により実行される。ステップS154においては、通信部61が、第1の盛り付け時間T1及び第2の盛り付け時間T2を端末13から受信する。登録部91は、受信された第1の盛り付け時間T1及び第2の盛り付け時間T2を登録する。
【0103】
ステップS151からS154までによれば、第1の盛り付け時間T1及び第2の盛り付け時間T2を入力する操作を、第1の盛り付け時間T1及び第2の盛り付け時間T2が必要である場合のみユーザに行わせることができる。これにより、ユーザの手間を減らすことができる。
【0104】
3 第3実施形態
以下では、第3実施形態が第1実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第1実施形態において採用される構成と同様の構成が第3実施形態においても採用される。
【0105】
3.1 家電システム
図12は、第3実施形態の家電システムのブロック図である。
【0106】
第1実施形態においては、
図1に図示されるように、家電システム1は、第1の調理器11、第2の調理器12、端末13及びサーバ14を備える。すなわち、第1実施形態においては、家電システム1は、第1の調理器11と同時に使用されうる家電として、第2の調理器12を備える。
【0107】
これに対して、第3実施形態においては、
図12に図示されるように、家電システム1は、調理器11、洗濯機121、端末13及びサーバ14を備える。すなわち、第3実施形態においては、家電システム1は、調理器11と同時に使用されうる家電として、洗濯機121を備える。
【0108】
3.2 洗濯機
図13は、第1実施形態の家電システムに備えられる洗濯機のブロック図である。
【0109】
図13に図示されるように、洗濯機121は、通信部131、操作部132、洗濯部133、報知部134及び制御部135を備える。
【0110】
通信部131は、ネットワーク21に接続され、ネットワーク21を介してサーバ14と通信する。通信部131は、電子回路により構成される。通信部131のネットワーク21への接続は、Wi-Fi、イーサネット、Bluetooth等により行われる。
【0111】
操作部132は、操作を受け付ける。操作部132は、ボタン、ダイヤル、スライダ、タッチパネル、タッチパッド等により構成される。
【0112】
洗濯部133は、洗濯物を洗濯する。洗濯部133は、水槽、給水部、排水部及び攪拌/脱水部を備える。水槽は、洗濯水を貯める。給水部は、水槽内に洗濯水を供給する。排水部は、水槽内から洗濯水を排出する。攪拌/脱水部は、洗濯物及び洗濯水を攪拌し、洗濯物を脱水する。給水部は、給水管、給水弁等により構成される。給水管は、給水口から水槽内まで洗濯水を導く。給水弁は、給水管の状態を洗濯水を導くことができる状態と洗濯水を導くことができない状態との間で切り替える。排水部は、排水管、排水弁等により構成される。排水管は、水槽内から排水口まで排水を導く。排水弁は、排水管の状態を排水を導くことができる状態と排水を導くことができない状態との間で切り替える。攪拌/脱水部は、ドラム、モータ等により構成される。ドラムは、水槽内に配置され、洗濯物を収容する。モータは、ドラムを回転させて、ドラムに、洗濯物及び洗濯水を攪拌させ、洗濯物を脱水させる。
【0113】
報知部134は、報知を行う。報知部134は、ランプ、ディスプレイ、ブザー、スピーカ、バイブレータ等により構成される。
【0114】
制御部135は、通信部131に、洗濯機121の動作の内容をサーバ14へ送信させる。制御部135は、通信部131によりサーバ14から受信された洗濯機121への指示及び操作部42により受け付けられた操作に基づいて、洗濯部133及び報知部134を制御する。制御部135は、マイクロコントローラ及び周辺回路により構成される。マイクロコントローラは、プロセッサ及びメモリを備える。プロセッサは、メモリに記憶された制御プログラムを実行して、マイクロコントローラ及び周辺回路を制御部135として動作させる。制御プログラムを実行することにより行われる処理の全部又は一部が専用の電子回路により行われてもよい。
【0115】
3.3 事前の処理
図14は、第1実施形態の家電システムにより行われる事前の処理の流れを示すシーケンス図である。
【0116】
家電システム1は、事前の処理を行う場合に、
図14に示されるステップS161からS164までを実行する。
【0117】
ステップS161は、端末13により実行される。ステップS161においては、プロセッサ104が、表示部102に、調理器11により調理された被調理物を盛り付ける第1の作業に要する盛り付け時間T1をユーザに入力させるための入力画面を表示させる。ユーザは、表示された入力画面を見ながら、盛り付け時間T1を入力する操作を操作部103に行う。これにより、操作部103は、当該操作を受け付ける。プロセッサ104は、当該操作が受け付けられた場合に、通信部101に、盛り付け時間T1をサーバ14へ送信させる。
【0118】
続くステップS162は、サーバ14により実行される。ステップS162においては、通信部61が盛り付け時間T1を端末13から受信する。登録部91は、受信された盛り付け時間T1を登録する。
【0119】
ステップS163は、端末13により実行される。ステップS163においては、プロセッサ104が、表示部102に、洗濯機121により洗濯された洗濯物を干す第2の作業に要する干し時間T2をユーザに入力させるための入力画面を表示させる。ユーザは、表示された入力画面を見ながら、干し時間T2を入力する操作を操作部103に行う。これにより、操作部103は、当該操作を受け付ける。プロセッサ104は、当該操作が受け付けられた場合に、通信部101に、干し時間T2をサーバ14へ送信させる。
【0120】
続くステップS164は、サーバ14により実行される。ステップS164においては、通信部61が干し時間T2を端末13から受信する。登録部91は、受信された干し時間T2を登録する。
【0121】
3.4 動作中の処理
図15は、第3実施形態の家電システムにより行われる動作中の処理の流れを示すシーケンス図である。
【0122】
家電システム1は、動作中の処理を行う場合に、
図15に示されるステップS171からS181までを実行する。
【0123】
ステップS171は、サーバ14により実行される。ステップS171においては、通信部61が、動作している機器の状態を取得することができる状態になる。
【0124】
続くステップS172は、洗濯機121により実行される。ステップS172においては、制御部135が、洗濯部133に、洗濯物を洗濯することを開始させる。制御部45は、通信部41に、洗濯物を洗濯することを開始した第2の開始時刻TS2及び洗濯物を洗濯することを終了することが予定された第2の終了予定時刻TE2をサーバ14へ送信させる。
【0125】
続くステップS173は、調理器11により実行される。ステップS173においては、制御部45が、調理部43に、被調理物を調理することを開始させる。これにより、調理部43は、被調理物を加熱することを開始する。制御部45は、通信部41に、被調理物を調理することを開始した第1の開始時刻TS1及び被調理物を調理することを終了することが予定された第1の終了予定時刻TE1をサーバ14へ送信させる。
【0126】
続くステップS174は、サーバ14により実行される。ステップS174は、受信された第1の開始時刻TS1及び第2の開始時刻TS2のいずれが先の時刻であるかにかかわらず、調理器11が被調理物を調理するのに並行して洗濯機121が洗濯物を洗濯する状態となった場合に実行される。
【0127】
ステップS174においては、判定部92が、受信された第1の終了予定時刻TE1及び第2の終了予定時刻TE2、並びに登録されている盛り付け時間T1及び/又は干し時間T2に基づいて、調理器11により調理された被調理物を盛り付ける第1の作業が行われる第1の期間及び洗濯機121により洗濯された洗濯物を干す第2の作業が行われる第2の期間が重なるか否かを判定する。判定部92は、第1の終了予定時刻TE1が第2の終了予定時刻TE2より前である場合は、第1の終了予定時刻TE1、第2の終了予定時刻TE2及び盛り付け時間T1に基づいて第1の期間及び第2の期間が重なるか否かを判定する。判定部92は、第1の終了予定時刻TE1が第2の終了予定時刻TE2より後である場合は、第1の終了予定時刻TE1、第2の終了予定時刻TE2及び干し時間T2に基づいて第1の期間及び第2の期間が重なるか否かを判定する。
【0128】
指示部93は、第1の期間及び第2の期間が重なると判定された場合に、通信部131に、延長時間を含む終了時刻変更指示及びモード変更指示を調理器11へ送信させる。これにより、指示部93は、第1の期間及び第2の期間が重なると判定された場合に、終了時刻を変更することを調理器11に指示する。また、指示部93は、調理器11のモードが第2のモードである状態において調理器11が被調理物を調理することを開始し、調理器11が被調理物を調理するのに並行して洗濯機121が洗濯物を洗濯する状態となった場合に、調理器11のモードを第1のモードに変更することを調理器11に指示する。
【0129】
続くステップS175は、洗濯機121により実行される。ステップS175においては、制御部135が、洗濯部133に、洗濯物を洗濯することを終了させる。これにより、洗濯部133は、洗濯物を洗濯することを終了する。制御部135は、報知部134に、洗濯物を洗濯することを終了したことを報知させる。
【0130】
続くステップS176においては、ユーザが、洗濯機121により洗濯された洗濯物を干す第2の作業を行う。
【0131】
続くステップS177においては、ユーザが、第2の作業を終了する。
【0132】
ステップS178は、調理器11により実行される。ステップS178においては、ステップS128と同様に、制御部45が、第1の終了予定時刻TE1を変更する。また、制御部45が、調理器11のモードが第1のモードである状態において調理器11が被調理物を調理することを開始した場合は、モード変更指示が受信されたときでも、調理器11のモードを第1のモードのまま変更せず、調理器11のモードが第2のモードである状態において調理器11が被調理物を調理することを開始した場合は、モード変更指示が受信されたときに、調理器11のモードを第2のモードから第1のモードに変更する。
【0133】
続くステップS179は、調理器11により実行される。ステップS179においては、ステップS129と同様に、制御部45が、調理部43に、被調理物を調理することを終了させる。また、制御部45は、報知部44に、被調理物を調理することを終了したことを報知させる。
【0134】
続くステップS180においては、ステップS130と同様に、ユーザが、調理器11により調理された被調理物を盛り付ける第1の作業を行う。
【0135】
続くステップS181においては、ステップS131と同様に、ユーザが、第1の作業を終了する。
【0136】
ステップS171からS181までにより、第1の期間が第2の期間と重ならないようにすることができる。これにより、調理された被調理物が盛り付けられずに放置されることを抑制することができる。これにより、出来立ての被調理物を食卓に出すことを容易にすることができる。
【0137】
本開示は、上記実施の形態に限定されるものではなく、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。
【符号の説明】
【0138】
1 家電システム、11 調理器、12 調理器、13 端末、14 サーバ、21 ネットワーク、31 各調理器、41 通信部、42 操作部、43 調理部、44 報知部、45 制御部、51 食品が腐敗しやすい温度帯、61 通信部、62 プロセッサ、63 メモリ、64 ストレージ、71 プログラム、81 制御装置、91 登録部、92 判定部、93 指示部、101 通信部、102 表示部、103 操作部、104 プロセッサ、105 メモリ、106 ストレージ、111 プログラム、121 洗濯機、131 通信部、132 操作部、133 洗濯部、134 報知部、135 制御部。