(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023169943
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】可変傾斜等化装置および可変傾斜等化方法
(51)【国際特許分類】
H04B 10/293 20130101AFI20231124BHJP
H04J 14/00 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
H04B10/293
H04J14/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022081297
(22)【出願日】2022-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】稲田 浩志
【テーマコード(参考)】
5K102
【Fターム(参考)】
5K102AA11
5K102AB06
5K102AD00
5K102MA03
5K102MB01
5K102MB11
5K102MC15
5K102PA00
5K102PA01
5K102PD17
5K102RB14
(57)【要約】
【課題】マルチコア光伝送システムにおいて光強度プロファイルの傾斜を平坦化すると、システム価格が増大する。
【解決手段】複数の第1の傾斜等化手段を備えた第1の可変傾斜等化手段と、複数の第2の傾斜等化手段を備えた第2の可変傾斜等化手段と、第1の可変傾斜等化手段の入力側に接続された多入力多出力の第1のマトリックススイッチ手段と、第1の可変傾斜等化手段の出力側と第2の可変傾斜等化手段の入力側とを、複数の光路で接続する多入力多出力の第2のマトリックススイッチ手段と、第2の可変傾斜等化手段の出力側に接続された多入力多出力の第3のマトリックススイッチ手段、とを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1の傾斜等化手段を備えた第1の可変傾斜等化手段と、
複数の第2の傾斜等化手段を備えた第2の可変傾斜等化手段と、
前記第1の可変傾斜等化手段の入力側に接続された多入力多出力の第1のマトリックススイッチ手段と、
前記第1の可変傾斜等化手段の出力側と前記第2の可変傾斜等化手段の入力側とを、複数の光路で接続する多入力多出力の第2のマトリックススイッチ手段と、
前記第2の可変傾斜等化手段の出力側に接続された多入力多出力の第3のマトリックススイッチ手段、とを有する
可変傾斜等化装置。
【請求項2】
前記第1のマトリックススイッチ手段は、第1の入力信号光と第2の入力信号光を受け付け、前記第1の入力信号光と前記第2の入力信号光を前記第1の可変傾斜等化手段の入力側に異なる光路で接続する
請求項1に記載した可変傾斜等化装置。
【請求項3】
前記複数の第1の傾斜等化手段のうちの一の第1の傾斜等化手段は、前記第1の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を第1の利得傾斜量で調整して第1の信号光を出力し、
前記複数の第1の傾斜等化手段のうちの他の第1の傾斜等化手段は、前記第2の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を第2の利得傾斜量で調整して第2の信号光を出力し、
前記複数の第2の傾斜等化手段のうちの一の第2の傾斜等化手段は、前記第1の信号光の光強度プロファイルの傾斜を第3の利得傾斜量で調整して第1の出力信号光を出力し、
前記複数の第2の傾斜等化手段のうちの他の第2の傾斜等化手段は、前記第2の信号光の光強度プロファイルの傾斜を第4の利得傾斜量で調整して第2の出力信号光を出力する
請求項2に記載した可変傾斜等化装置。
【請求項4】
前記第2のマトリックススイッチ手段は、
前記第1の利得傾斜量と前記第3の利得傾斜量との和によって、前記第1の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を補償する前記一の第1の傾斜等化手段と前記一の第2の傾斜等化手段を接続し、
前記第2の利得傾斜量と前記第4の利得傾斜量との和によって、前記第2の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を補償する前記他の第1の傾斜等化手段と前記他の第2の傾斜等化手段を接続する
請求項3に記載した可変傾斜等化装置。
【請求項5】
前記第1の可変傾斜等化手段は、前記第1の利得傾斜量と前記第2の利得傾斜量が異なる前記複数の第1の傾斜等化手段を含み、
前記第2の可変傾斜等化手段は、前記第3の利得傾斜量と前記第4の利得傾斜量が異なる前記複数の第2の傾斜等化手段を含む
請求項3または4に記載した可変傾斜等化装置。
【請求項6】
前記第3のマトリックススイッチ手段は、前記第1の出力信号光と前記第2の出力信号光を受け付け、前記第1の出力信号光と前記第2の出力信号光を異なる接続手段から送出する
請求項3または4に記載した可変傾斜等化装置。
【請求項7】
前記第1のマトリックススイッチ手段は、入力側マルチコアファイバの異なるコアをそれぞれ伝搬した前記第1の入力信号光と前記第2の入力信号光を受け付け、
前記第3のマトリックススイッチ手段は、前記第1の出力信号光と前記第2の出力信号光を出力側マルチコアファイバの異なるコアにそれぞれ送出する
請求項3または4に記載した可変傾斜等化装置。
【請求項8】
前記入力側マルチコアファイバの異なるコアと、第1のシングルコアファイバと第2のシングルコアファイバをそれぞれ接続する第1のファンインファンアウト接続手段と、
前記出力側マルチコアファイバの異なるコアと、第3のシングルコアファイバと第4のシングルコアファイバをそれぞれ接続する第2のファンインファンアウト接続手段、とをさらに有する
請求項7に記載した可変傾斜等化装置。
【請求項9】
前記第1のマトリックススイッチ手段は、前記第1のシングルコアファイバを伝搬した前記第1の入力信号光を、前記一の第1の傾斜等化手段に接続し、前記第2のシングルコアファイバを伝搬した前記第2の入力信号光を、前記他の第1の傾斜等化手段に接続し、
前記第3のマトリックススイッチ手段は、前記第1の出力信号光を前記第3のシングルコアファイバに接続し、前記第2の出力信号光を前記第4のシングルコアファイバに接続する
請求項8に記載した可変傾斜等化装置。
【請求項10】
第1の入力信号光と第2の入力信号光を受け付け、
複数の利得傾斜量から、第1の利得傾斜量、第2の利得傾斜量、第3の利得傾斜量、および第4の利得傾斜量を選択し、
前記第1の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を、前記第1の利得傾斜量で調整して第1の信号光を出力し、
前記第2の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を、前記第2の利得傾斜量で調整して第2の信号光を出力し、
前記第1の信号光の光強度プロファイルの傾斜を、前記第3の利得傾斜量で調整して第1の出力信号光を出力し、
前記第2の信号光の光強度プロファイルの傾斜を、前記第4の利得傾斜量で調整して第2の出力信号光を出力する
可変傾斜等化方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可変傾斜等化装置および可変傾斜等化方法に関し、特に、マルチコアファイバを利用した光伝送システムで用いられる可変傾斜等化装置および可変傾斜等化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光海底ケーブルシステムのような長距離の光伝送システムにおいては、伝送品質を確保するために、運用の初期(BOL:beginning of life)から終期(EOL:end of life)まで光強度プロファイルの傾斜を平坦にすることが望ましい。しかし、海底ケーブルの修理や経年劣化に伴い損失が増加するため、光強度プロファイルの傾斜は変化する。
【0003】
そのため、光伝送システムの運用中に光強度プロファイルの傾斜を平坦に保つために、光強度プロファイルの傾斜を任意に調節することが可能な可変傾斜イコライザ装置が必要となる。このような可変傾斜イコライザ装置の一例が特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現在、光海底ケーブルシステムでは、Cバンド(Conventional-band)の信号帯域の光信号を、シングルコアファイバを用いて伝送している。この場合、光伝送システムの通信容量を増やすためには、光ファイバの本数を増やす必要がある。しかし、海底ケーブルに実装できる光ファイバの本数には制限があるため、光海底ケーブルシステムでは光ファイバの本数を増大させることは困難である。そのため、一本の光ファイバに複数のコアを実装したマルチコアファイバを光通信に利用する試みがなされており、光海底ケーブルシステムにおいても実用化が検討されている。
【0006】
このようなマルチコアファイバを利用した光伝送システム(マルチコア光伝送システム)において、光強度プロファイルの傾斜を平坦に保つために、例えば
図7に示すような関連する可変傾斜イコライザ装置500を用いることができる。関連する可変傾斜イコライザ装置500は、ファンインファンアウトデバイス511、512、複数の傾斜イコライザデバイス521、522、および光スイッチ531、532、533、534を有する。ファンインファンアウトデバイス511、512は、マルチコアファイバの各コアとシングルコアファイバを接続する。傾斜イコライザデバイス521、522は、シングルコアファイバを伝搬した信号光の光強度プロファイルの傾斜をそれぞれ調整する。そして、光スイッチ531、532、533、534は、傾斜イコライザデバイス521、522の接続を切り替える。
【0007】
関連する可変傾斜イコライザ装置500は、
図7に示した例では、それぞれ9個の傾斜イコライザデバイス521、522を備える。傾斜イコライザデバイス521、522それぞれの傾斜量は、-4dB(デシベル)、-3dB、-2dB、-1dB、0dB、+1dB、+2dB、+3dB、および+4dBのいずれかである。したがって、傾斜量の調整範囲は-4dBから+4dBである。
【0008】
関連する可変傾斜イコライザ装置500では、傾斜量の調整範囲を拡大するためには、傾斜イコライザデバイス521、522の個数を増大する必要がある。一方、光海底ケーブルシステムで用いられる海底装置には、一台の装置に搭載できる光デバイスの数量に制限がある。そのため、一本の信号線(コア)に対して使用する光デバイスの数量が増加すると、一台の関連する可変傾斜イコライザ装置500で傾斜量を調整できる信号線(コア)の個数が減少する。その結果、多数の信号線(コア)を用いる多芯(マルチコア)システムでは、関連する可変傾斜イコライザ装置500の個数が増大し、システム価格が増大してしまう。
【0009】
このように、マルチコア光伝送システムにおいて光強度プロファイルの傾斜を平坦化すると、システム価格が増大する、という問題があった。
【0010】
本発明の目的は、上述した課題である、マルチコア光伝送システムにおいて光強度プロファイルの傾斜を平坦化すると、システム価格が増大する、という課題を解決する可変傾斜等化装置および可変傾斜等化方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の可変傾斜等化装置は、複数の第1の傾斜等化手段を備えた第1の可変傾斜等化手段と、複数の第2の傾斜等化手段を備えた第2の可変傾斜等化手段と、第1の可変傾斜等化手段の入力側に接続された多入力多出力の第1のマトリックススイッチ手段と、第1の可変傾斜等化手段の出力側と第2の可変傾斜等化手段の入力側とを、複数の光路で接続する多入力多出力の第2のマトリックススイッチ手段と、第2の可変傾斜等化手段の出力側に接続された多入力多出力の第3のマトリックススイッチ手段、とを有する。
【0012】
本発明の可変傾斜等化方法は、第1の入力信号光と第2の入力信号光を受け付け、複数の利得傾斜量から、第1の利得傾斜量、第2の利得傾斜量、第3の利得傾斜量、および第4の利得傾斜量を選択し、第1の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を、第1の利得傾斜量で調整して第1の信号光を出力し、第2の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を、第2の利得傾斜量で調整して第2の信号光を出力し、第1の信号光の光強度プロファイルの傾斜を、第3の利得傾斜量で調整して第1の出力信号光を出力し、第2の信号光の光強度プロファイルの傾斜を、第4の利得傾斜量で調整して第2の出力信号光を出力する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の可変傾斜等化装置および可変傾斜等化方法によれば、マルチコア光伝送システムにおいて、システム価格の増大を招くことなく光強度プロファイルの傾斜を平坦化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る可変傾斜等化装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態に係る可変傾斜等化装置の構成を説明するためのブロック図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係る可変傾斜等化方法を説明するためのフローチャートである。
【
図4】本発明の第2の実施形態に係る可変傾斜等化装置の構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明の第2の実施形態に係る可変傾斜等化装置の動作を説明するための図である。
【
図6A】本発明の第2の実施形態に係る可変傾斜等化装置が備える第1の傾斜等化器および第2の傾斜等化器の利得傾斜量の組み合わせを示す図である。
【
図6B】本発明の第2の実施形態に係る可変傾斜等化装置が備える第1の傾斜等化器および第2の傾斜等化器の利得傾斜量の組み合わせを示す図である。
【
図6C】本発明の第2の実施形態に係る可変傾斜等化装置が備える第1の傾斜等化器および第2の傾斜等化器の利得傾斜量の組み合わせを示す図である。
【
図7】関連する可変傾斜イコライザ装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
【0016】
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る可変傾斜等化装置1000の構成を示すブロック図である。可変傾斜等化装置1000は、第1の可変傾斜等化部(第1の可変傾斜等化手段)1100、第2の可変傾斜等化部(第2の可変傾斜等化手段)1200、第1のマトリックススイッチ部(第1のマトリックススイッチ手段)1310、第2のマトリックススイッチ部(第2のマトリックススイッチ手段)1320、および第3のマトリックススイッチ部(第3のマトリックススイッチ手段)1330を有する。可変傾斜等化装置1000は、好適にはマルチコアファイバを利用した光海底ケーブルシステムで用いられる。
【0017】
第1の可変傾斜等化部1100は、複数の第1の傾斜等化器(第1の傾斜等化手段)1110を備える。第2の可変傾斜等化部1200は、複数の第2の傾斜等化器(第2の傾斜等化手段)1210を備える。
【0018】
第1のマトリックススイッチ部1310は、第1の可変傾斜等化部1100の入力側に接続された多入力多出力のマトリックススイッチである。第2のマトリックススイッチ部1320は、第1の可変傾斜等化部1100の出力側と第2の可変傾斜等化部1200の入力側とを、複数の光路で接続する多入力多出力のマトリックススイッチである。そして、第3のマトリックススイッチ部1330は、第2の可変傾斜等化部1200の出力側に接続された多入力多出力のマトリックススイッチである。
【0019】
このように、本実施形態による可変傾斜等化装置1000は、前段に第1のマトリックススイッチ部1310を備え、後段に第3のマトリックススイッチ部1330を備えている。そして、可変傾斜等化装置1000は、第1の可変傾斜等化部1100と第2の可変傾斜等化部1200を第2のマトリックススイッチ部1320によって複数の光路で直列に接続する構成としている。そのため、複数の入力信号光のそれぞれに対して、複数の第1の傾斜等化器1110と複数の第2の傾斜等化器1210を任意に組み合わせることにより、入力信号光の光強度プロファイルの傾斜をそれぞれ補償することが可能になる。その結果、第1の傾斜等化器1110および第2の傾斜等化器1210の個数を、光スイッチを用いた場合(
図7を参照)よりも減少させることができる。したがって、一台の装置に搭載できる光デバイスの数量に制限がある場合であっても、一台の可変傾斜等化装置1000によって複数の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を平坦化することが可能である。すなわち、本実施形態の可変傾斜等化装置1000によれば、マルチコア光伝送システムにおいて、システム価格の増大を招くことなく光強度プロファイルの傾斜を平坦化することができる。
【0020】
図2を用いて、可変傾斜等化装置1000の構成をさらに詳細に説明する。
【0021】
第1のマトリックススイッチ部1310は、第1の入力信号光11と第2の入力信号光21を受け付け、第1の入力信号光11と第2の入力信号光21を第1の可変傾斜等化部1100の入力側に異なる光路で接続する。
【0022】
複数の第1の傾斜等化器1110のうちの一の第1の傾斜等化器1111は、第1の入力信号光11の光強度プロファイルの傾斜を第1の利得傾斜量T1で調整して第1の信号光12を出力する。複数の第1の傾斜等化器1110のうちの他の第1の傾斜等化器1112は、第2の入力信号光21の光強度プロファイルの傾斜を第2の利得傾斜量T2で調整して第2の信号光22を出力する。
【0023】
また、複数の第2の傾斜等化器1210のうちの一の第2の傾斜等化器1211は、第1の信号光12の光強度プロファイルの傾斜を第3の利得傾斜量T3で調整して第1の出力信号光13を出力する。そして、複数の第2の傾斜等化器1210のうちの他の第2の傾斜等化器1212は、第2の信号光22の光強度プロファイルの傾斜を第4の利得傾斜量T4で調整して第2の出力信号光23を出力する。
【0024】
ここで、第2のマトリックススイッチ部1320は、第1の利得傾斜量T1と第3の利得傾斜量T3との和によって、第1の入力信号光11の光強度プロファイルの傾斜を補償する第1の傾斜等化器1111と第2の傾斜等化器1211を接続する。また、第2のマトリックススイッチ部1320は、第2の利得傾斜量T2と第4の利得傾斜量T4との和によって、第2の入力信号光21の光強度プロファイルの傾斜を補償する第1の傾斜等化器1112と第2の傾斜等化器1212を接続する。
【0025】
第1の可変傾斜等化部1100は、第1の利得傾斜量T1と第2の利得傾斜量T2が異なる複数の第1の傾斜等化器1110を含むものとすることができる。また、第2の可変傾斜等化部1200は、第3の利得傾斜量T3と第4の利得傾斜量T4が異なる複数の第2の傾斜等化器1210を含むものとすることができる。
【0026】
第3のマトリックススイッチ部1330は、第1の出力信号光13と第2の出力信号光23を受け付け、第1の出力信号光13と第2の出力信号光23を異なる接続端子(接続手段)から送出する。
【0027】
第1のマトリックススイッチ部1310は、入力側マルチコアファイバの異なるコアをそれぞれ伝搬した第1の入力信号光11と第2の入力信号光21を受け付けるものとすることができる。そして、第3のマトリックススイッチ部1330は、第1の出力信号光13と第2の出力信号光23を出力側マルチコアファイバの異なるコアにそれぞれ送出するものとすることができる。
【0028】
次に、本実施形態による可変傾斜等化方法について、
図3に示したフローチャートを用いて説明する。
【0029】
本実施形態による可変傾斜等化方法においては、まず、第1の入力信号光と第2の入力信号光を受け付ける(ステップS110)。そして、複数の利得傾斜量から、第1の利得傾斜量、第2の利得傾斜量、第3の利得傾斜量、および第4の利得傾斜量を選択する(ステップS120)。続いて、第1の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を、第1の利得傾斜量で調整して第1の信号光を出力し、第2の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を、第2の利得傾斜量で調整して第2の信号光を出力する(ステップS130)。そして、第1の信号光の光強度プロファイルの傾斜を、第3の利得傾斜量で調整して第1の出力信号光を出力し、第2の信号光の光強度プロファイルの傾斜を、第4の利得傾斜量で調整して第2の出力信号光を出力する(ステップS140)。
【0030】
このような構成とすることにより、本実施形態の可変傾斜等化方法によれば、複数の入力信号光のそれぞれに対して、複数の利得傾斜量を任意に組み合わせることにより、入力信号光の光強度プロファイルの傾斜をそれぞれ補償することが可能になる。その結果、あらかじめ準備する複数の利得傾斜量の種類を減らすことができる。したがって、可変傾斜等化方法を実装するシステムの規模を増大させることなく、複数の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を平坦化することが可能である。
【0031】
ここで、第1の利得傾斜量、第2の利得傾斜量、第3の利得傾斜量、および第4の利得傾斜量を選択することは、以下の選択方法を含むものとすることができる。すなわち、第1の利得傾斜量と第3の利得傾斜量との和が、第1の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を補償するように、第1の利得傾斜量と第3の利得傾斜量を選択するものとすることができる。また、第2の利得傾斜量と第4の利得傾斜量との和が、第2の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を補償するように、第2の利得傾斜量と第4の利得傾斜量を選択するものとすることができる。
【0032】
なお、第1の利得傾斜量は、第2の利得傾斜量と異なるものとすることができる。また、第3の利得傾斜量は、第4の利得傾斜量と異なるものとすることができる。
【0033】
上述した第1の入力信号光と第2の入力信号光を受け付けることは、入力側マルチコアファイバの異なるコアをそれぞれ伝搬した第1の入力信号光と第2の入力信号光を受け付けることを含むものとすることができる。
【0034】
以上説明したように、本実施形態による可変傾斜等化装置1000および可変傾斜等化方法によれば、マルチコア光伝送システムにおいて、システム価格の増大を招くことなく光強度プロファイルの傾斜を平坦化することができる。
【0035】
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図4に、本実施形態による可変傾斜等化装置2000の構成を示す。可変傾斜等化装置2000は、第1の可変傾斜等化部(第1の可変傾斜等化手段)1100、第2の可変傾斜等化部(第2の可変傾斜等化手段)1200、第1のマトリックススイッチ部(第1のマトリックススイッチ手段)1310、第2のマトリックススイッチ部(第2のマトリックススイッチ手段)1320、および第3のマトリックススイッチ部(第3のマトリックススイッチ手段)1330を有する。可変傾斜等化装置2000は、好適にはマルチコアファイバを利用した光海底ケーブルシステムで用いられる。
【0036】
第1の可変傾斜等化部1100は、複数の第1の傾斜等化器(第1の傾斜等化手段)1110を備える。第2の可変傾斜等化部1200は、複数の第2の傾斜等化器(第2の傾斜等化手段)1210を備える。
図4では、第1の可変傾斜等化部1100および第2の可変傾斜等化部1200が、利得傾斜量が-3dB(デシベル)、-1dB、0dB、+1dB、および+3dBであるそれぞれ5個の第1の傾斜等化器1110および第2の傾斜等化器1210を備えた例を示す。この場合、第1の傾斜等化器1110のいずれかと第2の傾斜等化器1210のいずれかを選択して接続することにより、-4dBから+4dBの範囲で利得傾斜量を変化させることができる。
【0037】
第1のマトリックススイッチ部1310は、第1の可変傾斜等化部1100の入力側に接続された多入力多出力のマトリックススイッチである。第2のマトリックススイッチ部1320は、第1の可変傾斜等化部1100の出力側と第2の可変傾斜等化部1200の入力側とを、複数の光路で接続する多入力多出力のマトリックススイッチである。そして、第3のマトリックススイッチ部1330は、第2の可変傾斜等化部1200の出力側に接続された多入力多出力のマトリックススイッチである。
【0038】
ここまでの構成および各部の動作は、第1の実施形態による可変傾斜等化装置1000の構成および動作と同様である。本実施形態による可変傾斜等化装置2000は、第1のファンインファンアウト接続部(第1のファンインファンアウト接続手段)2100および第2のファンインファンアウト接続部(第2のファンインファンアウト接続手段)2200をさらに有する構成とした。
【0039】
第1のファンインファンアウト接続部2100は、入力側マルチコアファイバ2110の異なるコアと、第1のシングルコアファイバ2121と第2のシングルコアファイバ2122をそれぞれ接続する。第2のファンインファンアウト接続部2200は、出力側マルチコアファイバ2210の異なるコアと、第3のシングルコアファイバ2221と第4のシングルコアファイバ2222をそれぞれ接続する。
【0040】
この場合、第1のマトリックススイッチ部1310は、第1のシングルコアファイバ2121を伝搬した第1の入力信号光を、複数の第1の傾斜等化器1110のうちの一の第1の傾斜等化器1111に接続する。そして、第1のマトリックススイッチ部1310は、第2のシングルコアファイバ2122を伝搬した第2の入力信号光を、複数の第1の傾斜等化器1110のうちの他の第1の傾斜等化器1112に接続する。
【0041】
また、第3のマトリックススイッチ部1330は、第1の出力信号光を第3のシングルコアファイバ2221に接続し、第2の出力信号光を第4のシングルコアファイバ2222に接続する。
【0042】
上述したように、本実施形態による可変傾斜等化装置2000は、前段に第1のマトリックススイッチ部1310を備え、後段に第3のマトリックススイッチ部1330を備えている。そして、可変傾斜等化装置2000は、第1の可変傾斜等化部1100と第2の可変傾斜等化部1200を第2のマトリックススイッチ部1320によって複数の光路で直列に接続する構成としている。そのため、第1の傾斜等化器1110および第2の傾斜等化器1210の個数を、光スイッチを用いた場合(
図7を参照)よりも減少させることができる。その結果、本実施形態の可変傾斜等化装置2000によれば、マルチコア光伝送システムにおいて、システム価格の増大を招くことなく光強度プロファイルの傾斜を平坦化することができる。
【0043】
次に、本実施形態の可変傾斜等化装置2000を用いたマルチコア光伝送システムにおける利得等化について、
図5を参照しながら説明する。
【0044】
入力側マルチコアファイバ2110の異なるコアを伝搬してきた第1の入力信号光11と第2の入力信号光21は、第1のファンインファンアウト接続部2100によって、第1のシングルコアファイバ2121と第2のシングルコアファイバ2122にそれぞれ導入される。
【0045】
第1の入力信号光11は、利得傾斜量が「-1dB」である第1の傾斜等化器1111と利得傾斜量が「-3dB」である第2の傾斜等化器1211(
図4を参照)によって、合計「-4dB」だけ利得傾斜が等化される。同様に、第2の入力信号光21は、利得傾斜量が「+3dB」である第1の傾斜等化器1112と利得傾斜量が「-1dB」である第2の傾斜等化器1212(
図4を参照)によって、合計「+2dB」だけ利得傾斜が等化される。
【0046】
利得傾斜が等化された第1の出力信号光13および第2の出力信号光23は、第3のシングルコアファイバ2221および第4のシングルコアファイバ2222を導波し、第2のファンインファンアウト接続部2200によって出力側マルチコアファイバ2210の異なるコアに接続される。
【0047】
図4を用いて説明したように、第1のシングルコアファイバ2121と第2のシングルコアファイバ2122をそれぞれ伝搬した第1の入力信号光および第2の入力信号光は、第1のマトリックススイッチ部1310を介して第1の可変傾斜等化部1100に導入される。第1の可変傾斜等化部1100において、第1の入力信号光および第2の入力信号光はそれぞれ、第1の傾斜等化器1110によって、-3dB、-1dB、0dB、+1dB、および+3dBのいずれかの利得傾斜量で光強度プロファイルの傾斜が調整される。続いて、第2の可変傾斜等化部1200において、第2の傾斜等化器1210によって、-3dB、-1dB、0dB、+1dB、および+3dBのいずれかの利得傾斜量で光強度プロファイルの傾斜が調整される。これにより、第1の入力信号光および第2の入力信号光はそれぞれ、光強度プロファイルの傾斜が平坦になるように利得等化される。
【0048】
利得等化された第1の出力信号光および第2の出力信号光は、第3のマトリックススイッチ部1330を介して第3のシングルコアファイバ2221および第4のシングルコアファイバ2222にそれぞれ出力される。第1の出力信号光および第2の出力信号光は、第2のファンインファンアウト接続部2200によって出力側マルチコアファイバ2210の異なるコアにそれぞれ導入される。
【0049】
図6A、6B、および6Cに、第1の傾斜等化器および第2の傾斜等化器の利得傾斜量の組み合わせを示す。第1の傾斜等化器および第2の傾斜等化器の利得傾斜量を組み合わせることによって、第1の入力信号光および第2の入力信号光について、-4dBから+4dBの範囲において任意の利得傾斜量で光強度プロファイルの傾斜を調整することができる。ここでの利得傾斜量の調整範囲は、
図7に示した関連する可変傾斜イコライザ装置による調整範囲と同じである。
【0050】
本実施形態による可変傾斜等化装置2000に含まれる光デバイスの個数は、傾斜等化器が10個、マトリックススイッチ部が3個、ファンインファンアウト接続部が2個の合計15個である。それに対して、
図7に示した関連する可変傾斜イコライザ装置に含まれる光デバイスの個数は、傾斜イコライザデバイスが18個、光スイッチが4個、ファンインファンアウトデバイスが2個の合計24個である。したがって、本実施形態の可変傾斜等化装置2000によれば、使用する光デバイスの個数を9個削減することができる。
【0051】
次に、本実施形態による可変傾斜等化方法について説明する。
【0052】
本実施形態による可変傾斜等化方法においては、まず、第1の入力信号光と第2の入力信号光を受け付ける(
図3のステップS110)。そして、複数の利得傾斜量から、第1の利得傾斜量、第2の利得傾斜量、第3の利得傾斜量、および第4の利得傾斜量を選択する(
図3のステップS120)。続いて、第1の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を、第1の利得傾斜量で調整して第1の信号光を出力し、第2の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を、第2の利得傾斜量で調整して第2の信号光を出力する(
図3のステップS130)。そして、第1の信号光の光強度プロファイルの傾斜を、第3の利得傾斜量で調整して第1の出力信号光を出力し、第2の信号光の光強度プロファイルの傾斜を、第4の利得傾斜量で調整して第2の出力信号光を出力する(
図3のステップS140)。
【0053】
ここまでのステップは、第1の実施形態による可変傾斜等化方法と同様である。本実施形態の可変傾斜等化方法においては、入力側マルチコアファイバの異なるコアとそれぞれ接続した第1のシングルコアファイバと第2のシングルコアファイバをそれぞれ伝搬した第1の入力信号光と第2の入力信号光を受け付けることとした。
【0054】
また、第1の出力信号光と第2の出力信号光を、出力側マルチコアファイバの異なるコアにそれぞれ送出することとしてもよい。この場合、出力側マルチコアファイバの異なるコアとそれぞれ接続した第3のシングルコアファイバと第4のシングルコアファイバに、第1の出力信号光と第2の出力信号光をそれぞれ送出することとしてもよい。
【0055】
以上説明したように、本実施形態による可変傾斜等化装置2000および可変傾斜等化方法によれば、マルチコア光伝送システムにおいて、システム価格の増大を招くことなく光強度プロファイルの傾斜を平坦化することができる。
【0056】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0057】
(付記1)複数の第1の傾斜等化手段を備えた第1の可変傾斜等化手段と、複数の第2の傾斜等化手段を備えた第2の可変傾斜等化手段と、前記第1の可変傾斜等化手段の入力側に接続された多入力多出力の第1のマトリックススイッチ手段と、前記第1の可変傾斜等化手段の出力側と前記第2の可変傾斜等化手段の入力側とを、複数の光路で接続する多入力多出力の第2のマトリックススイッチ手段と、前記第2の可変傾斜等化手段の出力側に接続された多入力多出力の第3のマトリックススイッチ手段、とを有する可変傾斜等化装置。
【0058】
(付記2)前記第1のマトリックススイッチ手段は、第1の入力信号光と第2の入力信号光を受け付け、前記第1の入力信号光と前記第2の入力信号光を前記第1の可変傾斜等化手段の入力側に異なる光路で接続する付記1に記載した可変傾斜等化装置。
【0059】
(付記3)前記複数の第1の傾斜等化手段のうちの一の第1の傾斜等化手段は、前記第1の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を第1の利得傾斜量で調整して第1の信号光を出力し、前記複数の第1の傾斜等化手段のうちの他の第1の傾斜等化手段は、前記第2の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を第2の利得傾斜量で調整して第2の信号光を出力し、前記複数の第2の傾斜等化手段のうちの一の第2の傾斜等化手段は、前記第1の信号光の光強度プロファイルの傾斜を第3の利得傾斜量で調整して第1の出力信号光を出力し、前記複数の第2の傾斜等化手段のうちの他の第2の傾斜等化手段は、前記第2の信号光の光強度プロファイルの傾斜を第4の利得傾斜量で調整して第2の出力信号光を出力する付記2に記載した可変傾斜等化装置。
【0060】
(付記4)前記第2のマトリックススイッチ手段は、前記第1の利得傾斜量と前記第3の利得傾斜量との和によって、前記第1の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を補償する前記一の第1の傾斜等化手段と前記一の第2の傾斜等化手段を接続し、前記第2の利得傾斜量と前記第4の利得傾斜量との和によって、前記第2の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を補償する前記他の第1の傾斜等化手段と前記他の第2の傾斜等化手段を接続する付記3に記載した可変傾斜等化装置。
【0061】
(付記5)前記第1の可変傾斜等化手段は、前記第1の利得傾斜量と前記第2の利得傾斜量が異なる前記複数の第1の傾斜等化手段を含み、前記第2の可変傾斜等化手段は、前記第3の利得傾斜量と前記第4の利得傾斜量が異なる前記複数の第2の傾斜等化手段を含む付記3または4に記載した可変傾斜等化装置。
【0062】
(付記6)前記第3のマトリックススイッチ手段は、前記第1の出力信号光と前記第2の出力信号光を受け付け、前記第1の出力信号光と前記第2の出力信号光を異なる接続手段から送出する付記3または4に記載した可変傾斜等化装置。
【0063】
(付記7)前記第1のマトリックススイッチ手段は、入力側マルチコアファイバの異なるコアをそれぞれ伝搬した前記第1の入力信号光と前記第2の入力信号光を受け付け、
前記第3のマトリックススイッチ手段は、前記第1の出力信号光と前記第2の出力信号光を出力側マルチコアファイバの異なるコアにそれぞれ送出する付記3または4に記載した可変傾斜等化装置。
【0064】
(付記8)前記入力側マルチコアファイバの異なるコアと、第1のシングルコアファイバと第2のシングルコアファイバをそれぞれ接続する第1のファンインファンアウト接続手段と、前記出力側マルチコアファイバの異なるコアと、第3のシングルコアファイバと第4のシングルコアファイバをそれぞれ接続する第2のファンインファンアウト接続手段、とをさらに有する付記7に記載した可変傾斜等化装置。
【0065】
(付記9)前記第1のマトリックススイッチ手段は、前記第1のシングルコアファイバを伝搬した前記第1の入力信号光を、前記一の第1の傾斜等化手段に接続し、前記第2のシングルコアファイバを伝搬した前記第2の入力信号光を、前記他の第1の傾斜等化手段に接続し、前記第3のマトリックススイッチ手段は、前記第1の出力信号光を前記第3のシングルコアファイバに接続し、前記第2の出力信号光を前記第4のシングルコアファイバに接続する付記8に記載した可変傾斜等化装置。
【0066】
(付記10)第1の入力信号光と第2の入力信号光を受け付け、複数の利得傾斜量から、第1の利得傾斜量、第2の利得傾斜量、第3の利得傾斜量、および第4の利得傾斜量を選択し、前記第1の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を、前記第1の利得傾斜量で調整して第1の信号光を出力し、前記第2の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を、前記第2の利得傾斜量で調整して第2の信号光を出力し、前記第1の信号光の光強度プロファイルの傾斜を、前記第3の利得傾斜量で調整して第1の出力信号光を出力し、前記第2の信号光の光強度プロファイルの傾斜を、前記第4の利得傾斜量で調整して第2の出力信号光を出力する可変傾斜等化方法。
【0067】
(付記11)前記第1の利得傾斜量、前記第2の利得傾斜量、前記第3の利得傾斜量、および前記第4の利得傾斜量を選択することは、前記第1の利得傾斜量と前記第3の利得傾斜量との和が、前記第1の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を補償するように、前記第1の利得傾斜量と前記第3の利得傾斜量を選択し、前記第2の利得傾斜量と前記第4の利得傾斜量との和が、前記第2の入力信号光の光強度プロファイルの傾斜を補償するように、前記第2の利得傾斜量と前記第4の利得傾斜量を選択する、ことを含む付記10に記載した可変傾斜等化方法。
【0068】
(付記12)前記第1の利得傾斜量は、前記第2の利得傾斜量と異なり、前記第3の利得傾斜量は、前記第4の利得傾斜量と異なる付記10または11に記載した可変傾斜等化方法。
【0069】
(付記13)前記第1の入力信号光と前記第2の入力信号光を受け付けることは、入力側マルチコアファイバの異なるコアをそれぞれ伝搬した前記第1の入力信号光と前記第2の入力信号光を受け付けることを含む付記10または11に記載した可変傾斜等化方法。
【0070】
(付記14)前記第1の入力信号光と前記第2の入力信号光を受け付けることは、前記入力側マルチコアファイバの異なるコアとそれぞれ接続した第1のシングルコアファイバと第2のシングルコアファイバをそれぞれ伝搬した前記第1の入力信号光と前記第2の入力信号光を受け付けることを含む付記13に記載した可変傾斜等化方法。
【0071】
(付記15)前記第1の出力信号光と前記第2の出力信号光を、出力側マルチコアファイバの異なるコアにそれぞれ送出することをさらに有する付記10または11に記載した可変傾斜等化方法。
【0072】
(付記16)前記第1の出力信号光と前記第2の出力信号光を送出することは、前記出力側マルチコアファイバの異なるコアとそれぞれ接続した第3のシングルコアファイバと第4のシングルコアファイバに、前記第1の出力信号光と前記第2の出力信号光をそれぞれ送出することを含む付記15に記載した可変傾斜等化方法。
【0073】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0074】
1000、2000 可変傾斜等化装置
1100 第1の可変傾斜等化部
1110、1111、1112 第1の傾斜等化器
1200 第2の可変傾斜等化部
1210、1211、1212 第2の傾斜等化器
1310 第1のマトリックススイッチ部
1320 第2のマトリックススイッチ部
1330 第3のマトリックススイッチ部
2100 第1のファンインファンアウト接続部
2110 入力側マルチコアファイバ
2121 第1のシングルコアファイバ
2122 第2のシングルコアファイバ
2200 第2のファンインファンアウト接続部
2210 出力側マルチコアファイバ
2221 第3のシングルコアファイバ
2222 第4のシングルコアファイバ
500 関連する可変傾斜イコライザ装置
511、512 ファンインファンアウトデバイス
521、522 傾斜イコライザデバイス
531、532、533、534 光スイッチ