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特開2023-170013ギヤの位相測定方法および歯車加工装置
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  • 特開-ギヤの位相測定方法および歯車加工装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023170013
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】ギヤの位相測定方法および歯車加工装置
(51)【国際特許分類】
   B23F 23/12 20060101AFI20231124BHJP
   B23F 23/08 20060101ALI20231124BHJP
   B23Q 15/26 20060101ALI20231124BHJP
   B23Q 17/22 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
B23F23/12
B23F23/08
B23Q15/26
B23Q17/22 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022081440
(22)【出願日】2022-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】000005197
【氏名又は名称】株式会社不二越
(74)【代理人】
【識別番号】100120400
【弁理士】
【氏名又は名称】飛田 高介
(74)【代理人】
【識別番号】100124110
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 大介
(72)【発明者】
【氏名】若松 剛
(72)【発明者】
【氏名】余湖 健志
【テーマコード(参考)】
3C001
3C025
3C029
【Fターム(参考)】
3C001KA01
3C001KB05
3C001TB04
3C025HH01
3C029AA01
3C029AA29
(57)【要約】
【課題】ギヤの歯の位相を正確に測定することが可能なギヤの位相測定方法および歯車加工装置を提供する。
【解決手段】本発明のギヤの位相測定方法の構成は、ギヤの位相測定方法において、ギヤ(ワーク160)の側面162aにタッチプローブ130を接触させてギヤの歯幅方向の基準位置P0を決定し、基準位置からの歯幅方向の距離によってギヤの歯幅中央を測定位置P1、P2として特定し、測定位置P1、P2にタッチプローブ130を接触させてギヤの歯の位相を測定する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ギヤの位相測定方法において、
前記ギヤの側面にタッチプローブを接触させて前記ギヤの歯幅方向の基準位置を決定し、
前記基準位置からの前記歯幅方向の距離によって前記ギヤの歯幅中央を測定位置として特定し、
前記測定位置に前記タッチプローブを接触させて前記ギヤの歯の位相を測定することを特徴とするギヤの位相測定方法。
【請求項2】
前記ギヤは多段ギヤであって、
前記多段ギヤのうちのひとつのギヤを基準のギヤとし、
前記基準のギヤの側面に前記タッチプローブを接触させて前記歯幅方向の前記基準位置を決定し、
前記基準位置からの前記歯幅方向の距離によって前記多段ギヤの各段の前記歯幅中央を測定位置として特定し、
特定した前記各段の前記測定位置に前記タッチプローブを接触させて前記各段のギヤの歯の位相を測定して前記各段のギヤの歯の位相差を算出することを特徴とする請求項1に記載のギヤの位相測定方法。
【請求項3】
ワークを加工してギヤを製造する歯車加工装置において、
前記ワークを支持するワーク軸と、
工具を支持する工具軸と、
前記工具軸に取り付けられたタッチプローブと、
前記ギヤの位相を測定する位相測定部と、
を備え、
前記位相測定部は、
前記ワーク軸に支持された前記ギヤの側面に前記タッチプローブを接触させて前記ギヤの歯幅方向の基準位置を決定し、
前記基準位置からの前記歯幅方向の距離によって前記ギヤの歯幅中央を測定位置として特定し、
前記測定位置に前記タッチプローブを接触させて前記ギヤの歯の位相を測定することを特徴とする歯車加工装置。
【請求項4】
前記タッチプローブは、前記ギヤの回転軸に略直交する方向に配置された第1スタイラスを有することを特徴とする請求項3に記載の歯車加工装置。
【請求項5】
前記タッチプローブは、前記ギヤの回転軸に平行に配置された第2スタイラスを有し、
前記位相測定部は、
前記第2スタイラスによって前記ギヤの側面を検出し、
前記第1スタイラスによって前記ギヤの歯の位相を検出することを特徴とする請求項4に記載の歯車加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ギヤの位相測定方法および歯車加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
2以上の歯車を有する多段ギヤは、他の部品と組み付けるために各歯車の位相を合わせる必要がある。例えば特許文献1には、「加工用工具と工作物とを同期回転させながら相対的に送り、前記工作物の周面を切削加工することにより前記工作物に複数の歯車(段付き歯車:多段ギヤに相当する)を形成する歯車加工装置」が開示されている。
【0003】
特許文献1の歯車加工装置は、「加工用工具及び前記工作物の同期回転と、前記工具保持装置及び前記工作物保持装置の相対移動とを制御する制御装置と」を備えている。かかる制御装置は、「工作物検出センサの検出結果に基づいて前記基準歯車の歯位相に対する前記補正対象歯車の歯位相のずれの大きさを表すずれ量を検知する位相ずれ検知部と、前記位相ずれ検知部によって検知された前記ずれ量に基づいて、前記補正対象歯車を仕上加工する際の歯位相のずれを補正するための補正量を算出する位相補正部と」を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の歯車加工装置では、工作物Wは「大径部W1及び小径部W2を有し、大径部W1及び小径部W2の各々に平歯が形成される段付き歯車」である(段落0018および図2参照)。特許文献1のように工作物が平歯車であれば、歯幅方向の位置にかかわらず歯の位相は同じ値が測定される。しかしながら、工作物がヘリカルギヤ(はすば歯車)の場合、歯幅方向の位置によって測定される歯の位相が異なってしまう。このため特許文献1の歯車加工装置では、ヘリカルギヤの歯の位相を正確に測定することができず、更なる改善の余地があった。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑み、ギヤ、特にヘリカルギヤの歯の位相を正確に測定することが可能なギヤの位相測定方法および歯車加工装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のギヤの位相測定方法の代表的な構成は、ギヤの位相測定方法において、ギヤの側面にタッチプローブを接触させてギヤの歯幅方向の基準位置を決定し、基準位置からの歯幅方向の距離によってギヤの歯幅中央を測定位置として特定し、測定位置にタッチプローブを接触させてギヤの歯の位相を測定する。
【0008】
上記ギヤは多段ギヤであって、多段ギヤのうちのひとつのギヤを基準のギヤとし、基準のギヤの側面にタッチプローブを接触させて歯幅方向の基準位置を決定し、基準位置からの歯幅方向の距離によって多段ギヤの各段の歯幅中央を測定位置として特定し、特定した各段の測定位置にタッチプローブを接触させて各段のギヤの歯の位相を測定して各段のギヤの歯の位相差を算出するとよい。
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の歯車加工装置の代表的な構成は、ワークを加工してギヤを製造する歯車加工装置において、ワークを支持するワーク軸と、工具を支持する工具軸と、工具軸に取り付けられたタッチプローブと、ギヤの位相を測定する位相測定部と、を備え、位相測定部は、ワーク軸に支持されたギヤの側面にタッチプローブを接触させてギヤの歯幅方向の基準位置を決定し、基準位置からの歯幅方向の距離によってギヤの歯幅中央を測定位置として特定し、測定位置にタッチプローブを接触させてギヤの歯の位相を測定する。
【0010】
上記タッチプローブは、ギヤの回転軸に略直交する方向に配置された第1スタイラスを有するとよい。また上記タッチプローブは、ギヤの回転軸に平行に配置された第2スタイラスを有し、位相測定部は、第2スタイラスによってギヤの側面を検出し、第1スタイラスによってギヤの歯の位相を検出するとよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ギヤ、特にヘリカルギヤの歯の位相を正確に測定することが可能なギヤの位相測定方法および歯車加工装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1実施形態にかかる歯車加工装置を説明する図である。
図2図1のタッチプローブの詳細を示す図、および位相測定時における図1のタッチプローブの位置を示す図である。
図3図1の歯車加工装置によるギヤの位相測定方法を説明するフローチャートである。
図4図1の歯車加工装置による他のギヤの位相測定について説明する図である。
図5図1の歯車加工装置による他のギヤの位相測定方法を説明するフローチャートである。
図6】第2実施形態にかかる歯車加工装置を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0014】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態にかかる歯車加工装置100を説明する図である。図1ではワーク160を加工して多段(本実施形態では2段を例示)のギヤを製造する場合を例示する。製造するギヤとしては、本実施形態ではヘリカルギヤを例示するが、これに限定するものではなくスパーギヤ等の他のギヤにも本発明を適用することができる。なお、図1に示す多段ギヤの段数は例示にすぎず、ギヤの段数は3段以上であってもよい。
【0015】
第1実施形態の歯車加工装置100は、工具150とワーク160を同期回転させ、工具150によってワーク160を加工してギヤを製造する。尚、図1図2は、既にワーク160にギヤが形成された図となっている。図1に例示するように第1実施形態のワーク160は、第1ギヤ162および第2ギヤ164を有する二段ギヤである。第1ギヤ162の直径は第2ギヤ164よりも大きい。
【0016】
図1に示すように第1実施形態の歯車加工装置100は、ワーク軸110、工具軸120、タッチプローブ130および動作制御部140を含んで構成される。ワーク160はワーク軸110において支持され、工具150は工具軸120において支持される。工具軸120には、ATC102によって工具150に替えて他の工具やタッチプローブ130が着脱可能である。
【0017】
動作制御部140は、工具軸120、ワーク軸110等の駆動制御等、歯車加工装置100の動作全体を制御する。そして動作制御部140が工具軸120とワーク軸110を同期回転させながら工具150とワーク160とを相対的に移動させることによってワーク160に対して加工を行う。また後述するように、動作制御部140はギヤの歯の位相を測定する位相測定部142を具備する。
【0018】
図2は、図1のタッチプローブ130の詳細を示す図、および位相測定時における図1のタッチプローブ130の位置を示す図である。図2(a)は、図1のタッチプローブ130の詳細を示す図であり、図2(b)は、位相測定時における図1のタッチプローブ130の位置を示す図である。なお以下の説明では、ワーク160としてテストピースを用いる場合を例示するが、テストピースではなく実際に加工するワーク160そのものを用いることも当然にして可能である。
【0019】
図2(a)に示すように第1実施形態の歯車加工装置100では、タッチプローブ130は、センサ部132、および略L字状の第1スタイラス134を含んで構成される。第1スタイラス134は、ギヤ(ワーク160)の回転軸Rに直交する方向に配置されていて、先端に検知点であるボール136が配置されている。タッチプローブ130は、先端のボール136をワーク160に当てて、その検知点の位置を工作機械側の座標で読み取る装置である。
【0020】
図3は、図1の歯車加工装置100によるギヤの位相測定方法を説明するフローチャートである。図3に示すように第1実施形態の歯車加工装置100を用いたギヤの位相測定方法では、動作制御部140は、工具軸120に支持された工具150によってワーク160(テストピース)の第1ギヤ162を加工し(S302)、続いて第2ギヤ164を加工する(S304)。
【0021】
なお、第1ギヤ162の加工と第2ギヤ164の加工に用いられる工具150が異なる場合には、S302とS304との間に工具150の交換を行う。工具150の交換にはATC102を用いることができる。
【0022】
第1ギヤ162および第2ギヤ164を加工したら、動作制御部140は、工具150に替えてタッチプローブ130を工具軸120に支持する(S306)。次に動作制御部140の位相測定部142は、加工したワーク160(厳密にはギヤ)のうち、第1ギヤ162を基準のギヤとし、図2(b)に示すように基準のギヤの側面162aにタッチプローブ130(第1スタイラス134のボール136)を接触させて歯幅方向WD(歯車の軸方向)の基準位置P0を決定する(S308)。
【0023】
位相測定部142は、図2(b)に示すように基準位置P0からの歯幅方向WDの距離によって第1ギヤ162の歯幅中央を測定位置P1として特定し、測定位置P1にタッチプローブ130(第1スタイラス134のボール136)を接触させて第1ギヤ162の歯162bの位相を測定する(S310)。
【0024】
詳細には、第1ギヤ162の歯幅がW1のとき、第1ギヤ162の歯幅方向中央のW1/2が測定位置P1となる。基準位置P0から測定位置P1までの距離をL1とする。したがって、第1ギヤ162の歯162bの位相を測定する際には位相測定部142は、タッチプローブ130を基準位置P0(第1ギヤ162の側面162a)からL1分移動させてタッチプローブ130を測定位置P1に配置する。
【0025】
位相測定部142は、図2(b)に示すように基準位置P0からの歯幅方向WDの距離によって第2ギヤ164の歯幅中央を測定位置P2として特定し、測定位置P2にタッチプローブ130(第1スタイラス134のボール136)を接触させて第2ギヤ164の歯164bの位相を測定する(S312)。
【0026】
詳細には、第2ギヤ164の歯幅がW2のとき、第2ギヤ164の歯幅方向中央のW2/2が測定位置P2となる。基準位置P0から測定位置P2までの距離をL2とする。したがって、第2ギヤ164の歯164bの位相を測定する際には位相測定部142は、タッチプローブ130を基準位置P0(第1ギヤ162の側面162a)からL2分移動させてタッチプローブ130を測定位置P2に配置する。
【0027】
上述したS310およびS312においてワーク160(加工したギヤ)の各段(第1ギヤ162および第2ギヤ164)の歯幅中央を測定位置P1およびP2として特定して各段の歯の位相を測定したら、位相測定部142は、各段のギヤの位相差を算出し(S314)、算出した位相差が規格値以内であるか否かを判断する(S316)。
【0028】
位相差が規格値を超えていたら(S316のNO)、位相測定部142は位相差に基いて補正値を算出する(S318)。補正値としては、例えば第2ギヤ164を加工する際の工具150の位相や切削開始位置(カッタの送りのタイミング)を例示することができる。補正値を算出したら、工具150は、ワーク軸110に支持するワーク160(テストピース)を交換し(S320)、S302からS316までの工程を繰り返す。位相差が規格値以内となったら(S316のYES)、位相測定部142は位相測定を終了する。
【0029】
上記説明したように第1実施形態の歯車加工装置100およびギヤの位相測定方法によれば、基準のギヤの側面を基準位置として第1ギヤ162および第2ギヤ164の歯幅方向中央の位置を特定することができる。したがって、ギヤの歯の位相を測定位置P1およびP2において正確に測定することが可能となる。また上記構成によれば、位相を測定するための特殊な測定器を用いることなく、且つ工作機械側すなわち機内においてギヤの歯の位相測定から補正まで完結することができる。
【0030】
図4は、図1の歯車加工装置100による他のギヤの位相測定について説明する図である。図5は、図1の歯車加工装置100による他のギヤの位相測定方法を説明するフローチャートである。なお、以下の説明において第1実施形態の歯車加工装置100およびそれを用いたギヤの位相測定方法と共通の構成要素や測定工程については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0031】
図4では、上述した多段のギヤに替えて1段のギヤ(他のギヤ)を製造する場合を例示する。図4に示す他のギヤの位相測定方法では、図5に示すように動作制御部140は、工具軸120に支持された工具150によってワーク260(テストピース)のギヤを加工する(S402)。
【0032】
次に動作制御部140は、位相測定部142として機能し、ワーク軸110に支持されたワーク260(ギヤ)の側面262aにタッチプローブ130(第1スタイラス134のボール136)を接触させて歯幅方向WD(歯車の軸方向)の基準位置P0を決定する(S404)。
【0033】
位相測定部142は、図2(b)に示すように基準位置P0からの歯幅方向WDの距離によってギヤ260の歯幅中央(W1/2の位置)を測定位置P1として特定する。基準位置P0から測定位置P1までの距離をL1とする。そして位相測定部142が、タッチプローブ130を基準位置P0からL1分移動し、測定位置P1にタッチプローブ130(第1スタイラス134のボール136)を接触させてギヤの歯262bの位相を測定する(S406)。このように第1実施形態の歯車加工装置100およびそれを用いたギヤの位相測定方法によれば、1段のギヤの位相も正確に測定することが可能である。
【0034】
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態にかかる歯車加工装置200を説明する図である。図6(a)は、第2実施形態が備える歯車加工装置200のタッチプローブ230の詳細を示す図であり、図6(b)は、位相測定時における第2実施形態の歯車加工装置200のタッチプローブ230の位置を示す図である。
【0035】
第2実施形態の200のタッチプローブ230は、略L字状の第1スタイラス134に加え、直線状の第2スタイラス234を更に含んで構成される。第2スタイラス234は、ギヤ(ワーク160)の回転軸Rに平行に配置されていて、先端に検知点であるボール236が配置されている。
【0036】
第2実施形態の歯車加工装置200を用いたギヤの位相測定方法では、図3に示すS308において、図6(b)に示すように基準のギヤである第1ギヤの側面162aに直線状の第2スタイラス234のボール236を接触させて歯幅方向WD(歯車の軸方向)の基準位置P0を決定する。S310における第1ギヤの歯の位相測定、およびS312における第2ギヤの歯の位相測定では、第1実施形態のギヤの位相測定方法と同様に略L字状の第1スタイラス134のボール136を接触させる。
【0037】
第2実施形態の歯車加工装置200のように2つのタッチプローブを備える構成によっても、多段ギヤの各段の歯幅方向中央の位置を特定することができる。したがって、多段のギヤの歯の位相を測定位置P1およびP2において正確に測定することが可能となり、第1実施形態の歯車加工装置100およびそれを用いたギヤの位相測定方法と同様の効果が得らえる。
【0038】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は斯かる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、ギヤの位相測定方法および歯車加工装置として利用することができる。
【符号の説明】
【0040】
P0…基準位置、P1…測定位置、P2…測定位置、100…歯車加工装置、102…ATC、110…ワーク軸、120…工具軸、130…タッチプローブ、132…センサ部、134…第1スタイラス、136…ボール、140…動作制御部、142…位相測定部、150…工具、160…ワーク、162…第1ギヤ、162a…側面、162b…歯、164…第2ギヤ、164b…歯、200…歯車加工装置、230…タッチプローブ、234…第2スタイラス、236…ボール、260…ワーク、262a…側面、262b…歯、R…回転軸、WD…歯幅方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6