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  • 特開-机、及び、机システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023170037
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】机、及び、机システム
(51)【国際特許分類】
   A47B 21/00 20060101AFI20231124BHJP
   A47B 13/00 20060101ALI20231124BHJP
   A47B 21/013 20060101ALI20231124BHJP
   A47B 9/00 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
A47B21/00
A47B13/00 B
A47B21/013
A47B9/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022081483
(22)【出願日】2022-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】000139780
【氏名又は名称】株式会社イトーキ
(74)【代理人】
【識別番号】100177264
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 嘉秀
(74)【代理人】
【識別番号】100074561
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 隆生
(74)【代理人】
【識別番号】100124925
【弁理士】
【氏名又は名称】森岡 則夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141874
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 久由
(74)【代理人】
【識別番号】100166958
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 喜代造
(72)【発明者】
【氏名】西本 昌悟
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053NB00
3B053NN01
(57)【要約】
【課題】仮想空間でジェスチャーを行わない場合は第二天板を収納状態とし、仮想空間でジェスチャーを行う際に第二天板を使用状態とすることにより、VR装置の使用ごとに天板に載置されている物を取り除くことが不要となる、机を提供する。
【解決手段】机1は、金属製のフレーム2、天板3、及び、金属製の脚部4を含む構成要素と、仮想空間でのジェスチャー用の第二天板5と、上方からの荷重に対して第二天板5の安定性を保持する保持部6と、を備え、第二天板5は、天板3の何れかに対して相対位置を可変に設けられるとともに、使用状態又は収納状態に切替可能とされる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製フレーム、天板、及び、金属製脚部を含む構成要素と、
仮想空間でのジェスチャー用の第二天板と、
上方からの荷重に対して前記第二天板の安定性を保持する保持部と、
を備え、
前記第二天板は、前記構成要素の何れかに対して相対位置を可変に設けられるとともに、使用状態又は収納状態に切替可能とされる、机。
【請求項2】
前記第二天板は、水平スライド機構によって前後スライド、及び/又は、左右スライドされることにより、使用状態又は収納状態に切替えられる、請求項1に記載の机。
【請求項3】
前記第二天板は、鉛直軸、及び/又は、水平軸を含む軸によって支持されるとともに、前記軸を中心として旋回することにより、使用状態又は収納状態に切替えられる、請求項1に記載の机。
【請求項4】
外部の機器に対して通電または通信するためのケーブルが接続される出力端子をさらに備え、前記出力端子は前記構成要素の何れかに配置される、請求項1に記載の机。
【請求項5】
前記機器を収容する機器収容部が前記構成要素の何れかに設けられる、請求項4に記載の机。
【請求項6】
前記機器を保持する機器保持部が前記構成要素の何れかに設けられる、請求項4に記載の机。
【請求項7】
前記金属製脚部に設けられて前記天板を昇降させる昇降機構をさらに備える、請求項1に記載の机。
【請求項8】
前記第二天板の幅方向の寸法は、前記天板の幅方向の寸法の2分の1以上である、請求項1に記載の机。
【請求項9】
請求項1から請求項8の何れか一項に記載の机と、前記机と組み合わされて配置される仮想空間でのジェスチャー用のパネルと、を備える、机システム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、天板と第二天板とを備える机、及び、机システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、天板と補助天板とを備える机が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-12926号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の机においては、天板と補助天板とが固定されているため、補助天板を収納することができない。このため、仮想空間でのジェスチャー用として補助天板を採用することが困難であった。そこで、本開示は、上記に関する課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1観点に係る机は、金属製フレーム、天板、及び、金属製脚部を含む構成要素と、仮想空間でのジェスチャー用の第二天板と、上方からの荷重に対して前記第二天板の安定性を保持する保持部と、を備え、前記第二天板は、前記構成要素の何れかに対して相対位置を可変に設けられるとともに、使用状態又は収納状態に切替可能とされる。
【0006】
上記第1観点に係る机によれば、仮想空間でジェスチャーを行わない場合は第二天板を収納状態とし、仮想空間でジェスチャーを行う際に第二天板を使用状態とすることにより、VR装置の使用ごとに天板に載置されている物を取り除くことが不要となる。
【0007】
上記第1観点に係る机において、仮想空間でのジェスチャーとして、第二天板を利用したメモ等を行うことができる。
【0008】
本発明の第2観点に係る机は、上記第1観点に係る机であって、前記第二天板は、水平スライド機構によって前後スライド、及び/又は、左右スライドされることにより、使用状態又は収納状態に切替えられる。
【0009】
上記第2観点に係る机によれば、第二天板を簡易に使用状態又は収納状態に切替えることができる。
【0010】
本発明の第3観点に係る机は、上記第1観点に係る机であって、前記第二天板は、鉛直軸、及び/又は、水平軸を含む軸によって支持されるとともに、前記軸を中心として旋回することにより、使用状態又は収納状態に切替えられる。
【0011】
上記第3観点に係る机によれば、第二天板を簡易に使用状態又は収納状態に切替えることができる。
【0012】
本発明の第4観点に係る机は、上記第1観点に係る机であって、外部の機器に対して通電または通信するためのケーブルが接続される出力端子をさらに備え、前記出力端子は前記構成要素の何れかに配置される。
【0013】
上記第4観点に係る机によれば、机と外部の機器との通電又は通信を行うことが可能となる。
【0014】
本発明の第5観点に係る机は、上記第4観点に係る机であって、前記機器を収容する機器収容部が前記構成要素の何れかに設けられる。
【0015】
上記第5観点に係る机によれば、机の意匠性を向上させることが可能となる。
【0016】
本発明の第6観点に係る机は、上記第4観点に係る机であって、前記機器を保持する機器保持部が前記構成要素の何れかに設けられる。
【0017】
上記第6観点に係る机によれば、机の意匠性を向上させることが可能となる。
【0018】
上記第6観点に係る机において、機器保持部はフック/カップホルダ状の凹部やアタッチメントを採用することが可能である。
【0019】
本発明の第7観点に係る机は、上記第1観点に係る机であって、前記金属製脚部に設けられて前記天板を昇降させる昇降機構をさらに備える。
【0020】
上記第7観点に係る机によれば、天板の上下位置を容易に調節することが可能となる。
【0021】
本発明の第8観点に係る机は、上記第1観点に係る机であって、前記第二天板の幅方向の寸法は、前記天板の幅方向の寸法の2分の1以上である。
【0022】
上記第8観点に係る机によれば、仮想空間でのジェスチャー用に、第二天板を利用する際、広々とジェスチャーを行うことができる。
【0023】
本発明の第9観点に係る机システムは、上記第1観点から第8観点の何れか一に記載の机と、前記机と組み合わされて配置される仮想空間でのジェスチャー用のパネルと、を備える。
【0024】
上記第9観点に係る机システムによれば、パネルを用いて仮想空間でジェスチャーを行うことが可能となる。
【0025】
上記第9観点に係る机システムにおいて、仮想空間でのジェスチャーとして、パネルを利用した板書等を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】一実施形態に係る机の第一使用例を示す斜視図。
図2】一実施形態に係る机の第二使用例を示す斜視図。
図3】一実施形態に係る机の第二使用例を示す下方斜視図。
図4】(a)及び(b)は一実施形態に係る机の第一使用例及び第二使用例を示す側断面図。
図5】変形例に係る机システムを示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
まず、図1から図4を用いて、本発明の一実施形態に係る机1について説明する。本実施形態に係る机1は、金属製のフレーム2、天板3、及び、金属製の脚部4を含む構成要素で構成される。また、机1は、仮想空間でのジェスチャー用の第二天板5と、上方からの荷重に対して第二天板5の安定性を保持する保持部6・6と、を備える。
【0028】
フレーム2は脚部4に固定された状態で天板3を支持する。脚部4は基部41及び昇降部42とで構成され、天板3を昇降させる電動の昇降機構を備える。具体的には、フレーム2に設けられた昇降スイッチ21を使用者が操作することにより、脚部4に収納された電動アクチュエータが駆動し、基部41に対して昇降部42が上下に昇降する。基部41に対する昇降部42の昇降に伴い、フレーム2及び天板3が上下に昇降する。
【0029】
図1及び図2に示す如く、机1の天板3には、パソコンPC、ディスプレイD、キーボードK、マウスM等が載置可能とされる。机1の使用者は、ゴーグルG及びコントローラCを装着し、ゴーグルG及びコントローラCをパソコンPCやディスプレイDと接続することにより、VR体験を行うことが可能とされる。
【0030】
本実施形態に係る机1において、天板3の上面奥側には、外部電源と接続された電源供給端子7が設けられる。本実施形態に係る机1においては、電源供給端子7にゴーグルGを接続した状態でVR(仮想現実)体験を行うことができるため、電力消費の大きなゴーグルGのバッテリー消費を抑制することが可能となる。なお、電源供給端子7を天板3の前側下面に配置することも可能である。
【0031】
また、天板3の左側の下面には引き出し可能な機器収容部8が固定される。図2に示す如く機器収容部8には、VR装置の一つであるコントローラC等、機器を収納することが可能である。
【0032】
また、天板3の右前側の下面には、USB端子及びRANケーブル端子を備えた出力端子9が固定される。出力端子9は、外部の機器に対して通電または通信するためのケーブル(USBケーブルやRANケーブル等)が接続可能とされる。出力端子9は机1と合わせて使用されるパソコンPCやディスプレイDと接続される。
【0033】
本実施形態に係る机1においては、出力端子9を天板3の下面に設けることにより、ケーブルの取り回しを簡素化することができる。また、出力端子9にケーブルを接続した状態でVR体験を行う際に、ケーブルが体にあたって没入感が損なわれることを抑制でき、外部の機器の通信速度を確保した状態でVR体験を行うことが可能となる。
【0034】
また、天板3の右側部には機器を保持する機器保持部としてカップホルダ10が設けられる。また、天板3の右前部には、機器を保持する機器保持部としてフック11が設けられる。図1及び図2に示す如く、フック11にはVR装置の一つであるゴーグルG等、機器を係止することが可能である。
【0035】
上記の如く、本実施形態に係る机1においては、フック11や機器収容部8を用いることにより、ゴーグルGやコントローラCの脱着が簡便にできる。このため、ゴーグルGを装着したブラインド状態で、コントローラCを直感的に出し入れすることが可能となる。
【0036】
図1から図4に示す如く、第二天板5は天板3に対して相対位置を可変に設けられる。具体的に、第二天板5は天板3の下面の前側に、水平スライド機構である保持部6・6を介して設けられる。図3に示す如く、保持部6は天板3の下面に固定されるレール部材である支持部61と、支持部61に対して前後にスライド変位可能とされるスライダ62と、で構成される。第二天板5は、スライダ62に組付けられることにより、天板3に対して前後スライド可能とされるとともに、上方からの荷重に対して安定性が保持される。
【0037】
第二天板5は、図2及び図4(b)に示す如く天板3よりも手前側に引き出された状態である使用状態、又は、図1及び図4(a)に示す如く天板3の下方位置に退避した状態である収納状態に切替可能とされる。本実施形態においては、第二天板の収納状態を机1の第一使用例とし、第二天板の使用状態を机1の第二使用例として説明する。
【0038】
本実施形態に係る机1によれば、VR体験を行わない場合は図1及び図4(a)に示す如く、第二天板5を収納状態とする第一使用例で用いることができる。一方、VR体験を行う際に仮想空間でジェスチャーを行う場合は図2及び図4(b)に示す如く、第二天板5を使用状態とする第二使用例で用いることができる。第二天板5は、使用状態において、露出部分(ジェスチャーに使用される上面部分)が矩形である。
【0039】
この際、天板3の上面にキーボードKや他の物が載置されている場合であっても、第二天板5を引き出すことにより、第二天板5を仮想空間でのジェスチャー(仮想空間上でのメモ書き等)を行うために用いることができる。即ち、本実施形態に係る机1によれば、VR体験中にゴーグルGを装着したブラインド状態であっても、第二天板5を直感的に使用状態とすることが可能となる。
【0040】
このように、本実施形態に係る机1によれば、VR装置の使用ごとに天板3に載置されている物を取り除いたり、VR体験中にゴーグルGを取り外して天板3の上面を片付けたりすることが不要となる。
【0041】
また、本実施形態に係る机1によれば、外部の機器に対して通電または通信するためのケーブルが接続される出力端子9が天板3に配置される。これにより、机1と外部の機器との通電又は通信を行うことを可能としている。
【0042】
また、本実施形態に係る机1によれば、コントローラC等の機器を収容する機器収容部8が天板3に設けられる。これにより、機器を天板3の上面から取り除いて収容できるため、机1の意匠性を向上させることが可能となる。
【0043】
また、本実施形態に係る机1によれば、ゴーグルG等の機器を保持する機器保持部としてカップホルダ10及びフック11が天板に設けられる。これにより、機器を天板3の上面から取り除いて保持できるため、机1の意匠性を向上させることが可能となる。本発明に係る机1において、機器保持部はカップホルダ10やフック11等、凹部やアタッチメントを採用することが可能である。
【0044】
また、本実施形態に係る机1によれば、脚部4に設けられて天板3を昇降させる昇降機構を備える。これにより、使用者が昇降スイッチ21を操作することにより、天板3の上下位置を容易に調節することが可能となる。
【0045】
次に、図5を用いて、本発明の変形例である机システムSについて説明する。机システムSは、上記実施形態に係る机1と、机1と組み合わされて配置される仮想空間でのジェスチャー用のパネルPと、を備える。
【0046】
図5に示す如く、本変形例に係るパネルPは、キャスター付きのパネルフレームPfと、パネルフレームPfに支持されるボードPbと、で構成されるホワイトボードである。本変形例に係る机システムSによれば、VR体験を行う際に使用者の近傍にパネルPを配置して、仮想空間でジェスチャー(仮想空間上での板書等)を行う場合にパネルPを用いることができる。
【0047】
[他の変形例]
上記実施形態は、以下の変形例に示すように適宜変形が可能である。なお、各変形例は、矛盾が生じない範囲で他の変形例と組み合わせて適用されてもよい。
【0048】
本発明に係る机において第二天板は、水平スライド機構によって、左右スライドされることにより、又は、前後スライドと左右スライドとを組み合わせることにより、使用状態又は収納状態に切替えられる構成とすることも可能である。また、第二天板は、鉛直軸、及び/又は、水平軸を含む軸によって支持されるとともに、これらの軸を中心として旋回することにより、使用状態又は収納状態に切替えられる構成とすることも可能である。また、第二天板は、上記の水平スライド機構と軸旋回機構とを組み合わせることにより、使用状態又は収納状態に切替えられる構成とすることも可能である。上記の何れかの構成とすることにより、第二天板を簡易に使用状態又は収納状態に切替えることができる。
【0049】
また、本発明に係る机において、第二天板がフレーム又は脚部に対して相対位置を可変に設けられていても良い。また、本発明に係る机において、電源供給端子、出力端子、機器収容部、機器保持部の一部又は全部が、フレーム又は脚部に設けられる構成とすることも可能である。また、脚部にはキャスターが設けられていても良い。
【0050】
また、本発明に係る机において、通信を目的とする端子はなくてもよい。また、本発明に係る机において、脚部が備える昇降機構は適宜省略することが可能である。また、本発明に係る机において、機器収容部を、カップホルダ状の凹部やフック等のアタッチメントとすることも可能である。また、機器収容部や機器保持部に機器の充電用の給電機能を持たせることも可能である。
【0051】
また、本発明に係る机システムにおいては、机とパネルとが一体的に設けられていても良い。また、パネルは、展開/収納を切替可能に構成されてもよい。また、パネルがキャスターを備えない構成とすることも可能である。
【0052】
また、本発明に係る机システムにおいては、第二天板の幅方向の寸法は、メインの天板の幅方向の寸法の2分の1以上であってもよい。さらに、第二天板の幅方向の寸法が、メインの天板の幅方向の寸法と同等であってもよい。これにより、天板の上下位置を容易に調節することが可能となる。仮想空間でのジェスチャー用に、第二天板を利用する際、広々とジェスチャーを行うことができる。
【符号の説明】
【0053】
1 机 2 フレーム(金属製フレーム)
3 天板 4 脚部(金属製脚部)
5 第二天板 6 保持部(水平スライド機構)
7 電源供給端子 8 機器収容部
9 出力端子 10 カップホルダ
11 フック 21 昇降スイッチ
41 基部 42 昇降部
61 支持部 62 スライダ
D ディスプレイ K キーボード
M マウス G ゴーグル
C コントローラ P パネル
Pf パネルフレーム Pb ボード
S 机システム PC パソコン

図1
図2
図3
図4
図5