(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023017008
(43)【公開日】2023-02-02
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20230126BHJP
【FI】
G08G1/16 F
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196253
(22)【出願日】2022-12-08
(62)【分割の表示】P 2021043896の分割
【原出願日】2016-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120189
【弁理士】
【氏名又は名称】奥 和幸
(72)【発明者】
【氏名】大石 智也
(57)【要約】
【課題】随時更新される情報を移動体の運転手等に提示する場合に、状況に応じて情報の更新を制御することにより運転手が運転に集中することができる情報処理装置等を提供する。
【解決手段】表示ユニット214に出力され且つ更新可能な出力情報を取得すると共に車両の運転者の運転技術に関連する運転技術情報を取得する。制御部211は、取得された運転技術情報に関連する運転技術に基づいて、出力情報の更新の可否を制御する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転者の運転技術に関する運転技術情報を取得する運転情報取得手段と、
前記運転者が目視可能な位置に存在する表示手段に、表示の更新に関する情報を含む出力情報を表示させる制御を行う表示制御手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記運転技術情報に基づき、前記出力情報に基づく表示の更新を見合わせる制御を行うことを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、出力手段が出力している情報の更新制御を行う情報処理装置等の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
近年のいわゆるモバイルコンピューティングの普及に伴い、その利用者は、端末装置が出力する多種多様な情報を入手することができる。そうした情報の中には、天気情報、為替情報、株価情報、交通機関の運行情報、SNS(Social Networking Service)への投稿情報、ナビゲーション装置の地図上に表示されるPOI(Point of Interest)情報など、随時更新される情報が含まれる。
【0003】
また、下記特許文献1には、利用者の好みやその時の状況を考慮して、利用者の嗜好をより反映させる情報を配信する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、利用者に情報を提示する上述した端末装置や特許文献1に記載の技術では、随時更新される情報を、その更新に合わせて逐次更新しつつ利用者に提示するのが一般的であるが、例えば、自動車等の移動体のナビゲーション装置が表示装置に表示させる情報について、運転状況や搭乗者の意図等に無関係にリアルタイムでそれを更新することとすると、例えば運転者は更新された情報に気を取られて運転に集中できない場合があるという問題がある。
【0006】
そこで本願は、こうした事情に鑑みて為されたものであり、その課題の一例は、随時更新される情報を移動体の運転手等に提示する場合に、状況に応じて情報の更新を制御することにより、運転手を運転に集中させることが可能な情報処理装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、移動体に備えられた出力手段に出力され且つ更新可能な出力情報を取得する出力情報取得手段と、前記移動体の運転者の運転技術に関連する運転技術情報を取得する運転技術情報取得手段と、前記取得された運転技術情報に基づいて、前記出力情報の更新の可否を制御する制御手段と、を備える。
【0008】
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、情報処理装置において実行される情報処理方法において、移動体に備えられた出力手段に出力され且つ更新可能な出力情報を取得する出力情報取得工程と、前記移動体の運転者の運転技術に関連する運転技術情報を取得する運転技術情報取得工程と、前記取得された運転技術情報に基づいて、前記出力情報の更新の可否を制御する制御工程と、を含む。
【0009】
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、前記出力手段に接続されたコンピュータを、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の情報処理装置として機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態に係る情報処理装置の概要構成を示すブロック図である。
【
図2】実施例に係る車載装置のディスプレイにおける画面例を示す図である。
【
図3】実施例に係る車載装置の概要構成を示すブロック図である。
【
図4】実施例に係る車載装置におけるディスプレイ等の配置を運転席から見た場合を例示する外観図である。
【
図5】実施例に係る車載装置の動作例の全体を示すフローチャートである。
【
図6】実施例に係る車載装置の動作例の細部を示すフローチャート(I)である。
【
図7】実施例に係る車載装置の動作例の細部を示すフローチャート(II)である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本願を実施するための形態について、
図1を用いて説明する。
【0012】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理装置1は、出力情報取得手段111Aと、運転技術情報取得手段111Bと、制御手段111Cと、評価情報取得手段111Dと、周囲環境情報取得手段111Eと、入力手段111Fと、を備えており、外部の出力手段2に接続されている。
【0013】
この構成において出力情報取得手段111Aは、移動体に備えられた出力手段2に出力され且つ更新可能な出力情報を取得する。更新可能で出力手段2に出力される出力情報としては、天気情報、為替情報、株価情報、交通機関の運行情報、SNSへの投稿情報などが含まれる。
【0014】
運転技術情報取得手段111Bは、出力手段2を備える移動体の運転者の運転技術に関連する運転技術情報を取得する。移動体とは、例えば、自動車、自転車、鉄道、船舶、航空機等のことである。また運転技術とは、例えば、当該運転者の運転経験や、予め設定された期間における急な操舵又は急制動或いは急発進の数等により表される、その移動体に対する当該運転者の運転技術である。
【0015】
そして制御手段111Cは、運転技術情報取得手段111Bにより取得された運転技術情報に基づいて出力情報の更新の可否を制御する。
ここで、出力情報の「更新」とは、
i)既に出力手段2に出力されている出力情報を新たな出力情報に更新する処理(例えば、既に出力されている為替情報Aを他の為替情報Bに更新する処理)、及び、
ii)未だ出力されていない出力情報を出力手段2に出力するか否かを制御する処理(即ち、出力手段2が、当該出力手段2に出力情報が何も出力されていない状態から、新たな出力情報が出力される状態に切り換わる等)
の両方が含まれる(以下、同様)。
【0016】
従って、実施形態に係る情報処理装置1によれば、移動体の運転者の運転技術に関連する運転技術情報に基づいて出力情報の更新の可否を制御するので、きめ細かく且つ適切に出力情報の更新の可否を制御することができ、運転手を運転に集中させることができる。
【0017】
また実施形態に係る情報処理装置1において、上記運転技術情報は、運転者の操舵技術を示す操舵技術情報、運転者の速度制御技術を示す速度制御技術情報、運転者の運転免許所持年数を示す所持年数情報、運転者の運転経験の長さを示す運転経験情報、運転者としての安全運転度のレベルを示す安全運転レベル情報、運転者の操縦技術を包括的に示す技術レベル情報、又は、移動体に搭載されている装置に対する運転者の操作状況を示す操作情報、のいずれかであるように構成される。
【0018】
従って、運転技術情報が、操舵技術情報、速度制御技術情報、所持年数情報、運転経験情報、安全運転レベル情報、技術レベル情報、又は操作情報のいずれかであるので、運転技術に関連するより客観的且つ正確な情報を用いて、きめ細かく且つ適切に出力情報の更新の可否を制御することができ、運転手を運転に集中させることができる。
【0019】
更に実施形態に係る情報処理装置1において、評価情報取得手段111Dは、運転者の運転技術の評価結果を示す評価情報を取得する。
【0020】
そして制御手段111Cは、新たに取得された評価情報により示される評価結果と、取得済みの運転技術情報に関連する運転技術と、に基づいて出力情報の更新の可否を制御する。
【0021】
従って、新たに取得された評価情報により示される評価結果と、取得済みの運転技術情報に関連する運転技術と、に基づいて出力情報の更新の可否を制御するので、直近の運転者の運転技術をも考慮して、きめ細かく且つ適切に出力情報の更新の可否を制御することができ、運転手を運転に集中させることができる。
【0022】
更にまた実施形態に係る情報処理装置1において、周囲環境情報取得手段111Eは、出力手段2が搭載されている移動体の周囲環境に関する周囲環境情報を取得する。
【0023】
そして制御手段111Cは、運転技術情報取得手段111Bにより取得された運転技術情報に関連する運転技術と、周囲環境情報取得手段111Eにより取得され周囲環境情報に関する周囲環境と、に基づいて出力情報の更新の可否を制御する。
【0024】
従って、運転者の運転技術と、移動体の周囲環境と、に基づいて出力情報の更新の可否を制御するので、よりきめ細かく且つ適切に出力情報の更新の可否を制御することができ、運転手を運転に集中させることができる。
【0025】
また実施形態に係る情報処理装置1において、入力手段111Fは、運転技術情報を運転者が入力するために用いられる。
【0026】
従って、運転技術情報を当該運転者が入力することが可能とされているので、運転技術に関する運転者自身の認識を出力情報の更新の制御に反映させることができる。
【実施例0027】
次に、上述した実施形態に対応する具体的な実施例について、
図2乃至
図7を用いて説明する。なお以下に説明する実施例は、車両(「移動体」の一例)に搭載された車載装置に上述した実施形態を適用した場合の実施例である。ここで、以下に説明する実施例に係る車載装置としては、例えば、当該車載装置が搭載されている車両の移動を案内するナビゲーション装置や、当該車内において動画やSNS投稿情報等のコンテンツを表示する表示装置等が挙げられる。
【0028】
(I)実施例に係る車載装置の概要
まず、実施例に係る車載装置NVの特徴的な情報更新機能の概略について説明する。情報更新機能は、時間の経過と共に更新される出力情報をディスプレイに表示する際の更新を制御する機能である。
【0029】
実施例に係る車載装置NVは、時間の経過と共に更新される出力情報である時刻情報、為替情報及びSNS投稿情報を取得する。各情報を取得するタイミングは定期的であってもよいし、その情報が更新された都度であってもよい。SNS投稿情報としては、例えば、利用者の設定したキーワードを含む投稿記事を示す情報である。即ち車載装置NVは、「北海道」というキーワードが設定されると、北海道に関する投稿記事を示す情報を取得する。
【0030】
次いで車載装置NVは、取得した出力情報を
図2に示すようにそれぞれ個別の領域に表示する。具体的には、画面400の時刻表示領域401に時刻情報を表示させ、為替表示領域402に為替情報を表示させ、また、投稿情報表示領域403にSNS投稿情報を表示させる。このとき車載装置NVは、車載装置NVが搭載された車両の周囲環境がその移動時の情報更新に対して適切でない場合には、新たにSNS投稿情報を取得したとしても、新たなSNS投稿情報により投稿情報表示領域403に表示されているSNS投稿情報を更新しない。ここで、上記周囲環境が車両の移動時の情報更新に対して適切でない場合とは、例えば、周囲が豪雨である場合、現在走行している道路が渋滞している場合、又は現在走行している道路が極細道である場合等、当該車両の運転者に対して、例えば心理的、体力的又は精神的な負荷をかけるような周囲環境である場合等をいう。
【0031】
また車載装置NVは、SNS投稿情報が利用者の動作の対象である場合、すなわち、利用者の視線がSNS投稿情報に向けられている場合、又は、SNS投稿情報が表示されている投稿情報表示領域403に対する操作(例えば、スクロール操作等)を利用者が行っている場合にも、新たにSNS投稿情報を取得したとしても、新たなSNS投稿情報により投稿情報表示領域403に表示されているSNS投稿情報を更新しない。一方、車載装置NVは、時刻情報については、車両の周囲環境が車両の移動時の情報更新に対して適切でない状況であることを示しているか否かに拘わらず、又、時刻情報が利用者の動作の対象であるか否かに拘わらず、新たに時刻情報を取得した場合、新たな時刻情報により時刻表示領域401等に表示されている時刻情報を更新する(為替情報及び為替表示領域402についても同様)。即ち車載装置NVは、時刻情報については最新の情報を表示する。
【0032】
更に車載装置NVは、当該車載装置NVが搭載されている車両を運転する運転者の運転技術に応じて、出力情報の更新の可否を制御する。このとき、当該運転技術とは、例えば、予め設定された期間における当該車両の運転者による急ハンドル又は急制動或いは急発進の数等により表される、その移動体に対する当該運転者の運転技術や、当該車両の運転者の運転経験である。なお本実施例では、以下の表1及び表2に示す内容により、その運転者の運転経験及び運転評価を行うこととし、当該運転経験を示す運転経験情報及び当該運転評価を示す運転評価情報は、逐次更新されつつ、不揮発性に後述する記憶装置に記憶される。
【0033】
【0034】
【0035】
このとき上記表1では、運転者の運転経験として、その運転者が運転免許を取得した以降の総走行距離(単位キロメートル)と、現在から予め設定された年数(例えば三年又は五年等)だけ遡った期間における各年の年間走行距離の平均(単位キロメートル)と、の関係から当該運転経験が決められている。例えば表1の場合、総走行距離が10,000キロメートル未満である場合には、平均年間走行距離がどの程度であっても、運転経験としては「少ない」とされる。これに対し、総走行距離が20,000キロメートル以上である場合には、平均年間走行距離がどの程度であっても、運転経験としては「豊富」とされる。一方、総走行距離が10,000キロメートル以上20,000キロメートル未満である場合には、平均年間走行距離が5,000キロメートル以上の場合には運転経験が「豊富」とされ、平均年間走行距離が5,000キロメートル未満の場合には運転経験が「豊富」とされる。なお、上記「5,000キロメートル」、「10,000キロメートル」及び「20,000キロメートル」といった閾値は、例えば実験的或いは経験的に、任意に設定し得る。
【0036】
他方上記表2では、現在から予め設定された期間(例えば一週間)だけ遡った期間におけるその運転者における急制動及び急ハンドルの回数と、上記表1に基づいて決定される運転経験と、の関係からその運転者の運転評価が決められている。例えば表2の場合、上記予め設定された期間における急制動及び急ハンドルの回数が予め設定された急操作閾値より多い場合、運転経験(表1)の程度に拘わらず運転評価としては「低い」とされる。これに対し、上記予め設定された期間における急制動及び急ハンドルの回数が上記急操作閾値より少ない場合、上記運転経験が豊富である場合には運転評価が「高い」とされ、上記運転経験が少ない場合には運転評価が「低い」とされる。なお、上記急操作閾値も、例えば実験的或いは経験的に、任意に設定し得る。
【0037】
(II)
実施例に係る車載装置の構成
次に、
図3を用いて実施例に係る車載装置NVの構成について説明する。
図3に示すように実施例に係る車載装置NVは、制御部211と、HDD等からなる記憶装置212と、入力装置213と、表示ユニット214と、バスライン215と、入出力インターフェース部220と、車速センサ221と、角速度センサ222と、加速度センサ223と、舵角センサ224と、GPS(Global Positioning System)受信部225と、データ送受信部226と、視線検出カメラ227と、車外カメラ228と、車外センサ229と、運転操作検出部230と、を備えて構成されている。なお上記構成のうち、入力装置213、画面400を含む表示ユニット214、視線検出カメラ227及び車外センサ229の配置例としては、例えば
図4に例示するように、車内の運転席から見て車外センサ229は車外に備えられており、ハンドルHの位置に入力装置213が備えられ、更にハンドルHの脇のフロントパネルFPの位置に表示ユニット214及び視線検出カメラ227が備えられているのが好適である。このとき、運転者からみてフロントガラスFG越しの視線の位置に表示(投影)されるヘッドアップディスプレイの画像HD内に更新部分がある場合に、実施例に係るその更新の制御を適用することもできる。
【0038】
以上の構成において車速センサ221は、例えば車載装置NVが搭載されている車両から取得される車速パルス等を用いた速度検出処理等を用いて当該車両の現在速度を検出し、速度データを出力する。角速度センサ222は、当該車両の、例えば方向変化の角速度を検出し、単位時間当たりの角速度データ及び相対方位データを出力する。加速度センサ223は、当該車両の例えば前後方向の加速度を検出し、単位時間当たりの加速度データ等を出力する。舵角センサ224は、当該車両の舵角を検出し、舵角データ等を出力する。GPS受信部225は、GPS衛星からの航法電波を受信し、GPS測位データとして自車位置情報である緯度、経度、高度データ、車両の進行方向の絶対方位データ及びGPS速度データ等を出力する。データ送受信部226は、ネットワークを介したサーバ装置との間のデータの送受信に係る処理を行う。視線検出カメラ227は、車載装置NVが搭載されている車両の車内に設けられ、利用者(運転手及び同乗者をいう。以下、同様。)の視線を検出するためのカメラであり、撮影した画像を制御部211に出力する。車外カメラ228は、車載装置NVが搭載されている車両の車外に設けられ、車両の周囲環境を検出するためのカメラであり、撮影した画像を制御部211に出力する。車外センサ229は、車両の外部の気温、湿度或いは雨量等を検出するセンサであり、その検出結果を、入出力インターフェース部220及びバスライン215を介して制御部211に出力する。運転操作検出部230は、車両の移動時(手動運転時)における運転者による上記急ハンドル、上記急制動及び上記急発進の発生を、それぞれについて予め設定された閾値に基づいて常時検出し、その結果をそれぞれ示す急ハンドルデータ、急制動データ及び急発進データを出力する。このとき、上記急ハンドルについての上記閾値は例えばハンドルH(
図4参照)の回転についての予め設定された角加速度の値であり、上記急制動についての上記閾値は例えば車両の進行方向後ろ向きの予め設定された加速度の値であり、上記急発進についての上記閾値は例えば車両の進行方向前向きの予め設定された加速度の値である。この運転操作検出部230から出力される上記急ハンドルデータ、急制動データ及び急発進データは、その出力時刻を示す情報及び上記急ハンドルデータが取得されたタイミングにおいて取得された後述の利用者情報に含まれる運転者特定情報に関連付けられて、記憶装置212に蓄積される。
【0039】
記憶装置212は、オペレーティングシステムや、アプリケーションプログラム等の各種プログラムを記憶する。なお、各種プログラムは、例えば、図示しないサーバ装置等からネットワークを介して取得されるようにしてもよいし、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録されたものを読み込んで実行することとしてもよい。
【0040】
また記憶装置212は、表示ユニット214に地図を表示するための地図画像データや、経路を探索する際に用いる地図情報、道路リンク情報などが格納される。更に記憶装置212は、事故が起きやすい交差点、踏切、高速道路の合流地点などのいわゆるヒヤリハットポイントを示す情報を記憶する。更に記憶装置212は、利用者の車載装置NVに対する操作履歴を示す操作履歴情報、又は利用者の視線の移動履歴を示す視線移動履歴情報を記憶する。このとき、操作履歴情報及び視線移動履歴情報はいずれの利用者によるものかを示す識別情報と共に記憶される。当該識別情報は、視線検出カメラ227が出力する撮影画像に基づいて制御部211が識別する。
【0041】
更にまた記憶装置212は、上記地図情報及び道路リンク情報に関連した道路情報として、道路の種別(例えば、高速道、一般道又は一方通行道路等の種別)を示す道路種別情報、道路の幅を示す道路幅情報、各道路における路肩の有無を示す路肩有無情報、当該路肩がある場合におけるその幅を示す路肩幅情報、各道路におけるレーン(車線)数を示すレーン数情報、各道路における中央車線の位置を示す中央車線位置情報、各道路についての駐車スペースの有無を示す駐車スペース有無情報、当該駐車スペースがある場合のその位置を示す駐車スペース位置情報等を記憶する。更に記憶装置212は、駐車場の種別(サービスエリア、ショッピングモール駐車場等)を示す駐車場種別情報や、各駐車場の位置を示す駐車場位置情報等を含む駐車場情報を記憶する。このとき当該駐車場位置情報は、対応する駐車場を平面形状(範囲)として見た場合の、当該駐車場を構成する各辺の頂点の経度/緯度を示す位置情報を含んでおり、当該位置情報を元にして、各頂点を結んだ範囲内を駐車場と認識できるように構成されている。より具体的に駐車状位置情報は、例えば、対応する駐車場の平面形状(範囲)が長方形ならば、その四つの頂点の経度/緯度の示す位置情報を元にして、当該四点の範囲内を駐車場と認識できるように構成されている。
【0042】
これらに加えて記憶装置212は、運転操作検出部230から出力される上記急ハンドルデータ、急制動データ及び急発進データを時系列的に蓄積/記憶すると共に、例えば上記速度データを積分すること等により、その運転者についての車両の走行距離を示す距離データを蓄積/記憶する。
【0043】
なお、記憶装置212が記憶する上記オペレーティングシステム、上記各種プログラム、上記地図画像データ、上記地図情報、上記道路リンク情報等、上記ヒヤリハットポイントを示す情報、上記道路情報、上記駐車場情報は、車載装置NV外の図示しないサーバ装置に記憶させ、適宜、受信して利用することとしてもよい。
【0044】
入力装置213は、タッチセンサ、タッチパネル、キーボード、マウス、圧力検知センサ、ジョグダイヤル、その他のコントローラ等により構成され、利用者の入力操作を受け付けて、その操作内容を示す操作信号を制御部211に送信する。
【0045】
表示ユニット214は、制御部211の制御下で各種表示データを表示する。表示ユニット214は、グラフィックスコントローラ214aと、VRAM(Video RAM)等のメモリからなるバッファメモリ214bと、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ214c等を備えて構成されている。この構成においてグラフィックスコントローラ214aは、バスライン215を介して制御部211から送られる制御データに基づいて、表示ユニット214全体の制御を行う。また、バッファメモリ214bは、即時表示可能な画像情報を一時的に記憶する。そして、グラフィックスコントローラ214aから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ214cに画像が表示される。
【0046】
制御部211は、制御部211全体を制御するCPU211aと、制御部211を制御する制御プログラム等が予め記憶されているROM211bと、各種データを一時的に格納するRAM211cと、により構成されている。制御部211は、車速センサ221、角速度センサ222、加速度センサ223、舵角センサ224及びGPS受信部225と、バスライン215及び入出力インターフェース部220を介して接続されており、それぞれから出力される速度データ、角速度データ及び相対方位データ、舵角データ、GPS測位データ及び車両の進行方向の絶対方位データ、加速度データ等に基づいて、車載装置NV全体の制御を行うとともに、表示ユニット214等の各種構成部材におけるそれぞれの動作を制御する。
【0047】
制御部211は、システム時計から時刻情報を取得し、図示しないサーバ装置から為替情報やSNS投稿情報を取得する。なお為替情報としては、利用者が設定した通貨間の為替レートを示す情報が取得され、SNS投稿情報としては、利用者が設定したキーワードを含む投稿記事を示す情報が取得される。制御部211は、時刻情報及び為替レートは所定間隔で取得し、SNS投稿情報は新たな投稿記事が図示しないサーバ装置にアップロードされる度に取得する。
【0048】
制御部211は、現在、ディスプレイ214cに表示している画面の構成を特定する。例えば、画面における更新の対象となる部分(例えば、
図2における時刻表示領域401、為替表示領域402、投稿情報表示領域403)の位置や表示内容、画面内において利用者が操作可能な部分の位置等を特定する。また制御部211は、取得した情報がいずれの更新の対象となる部分に表示されている情報を更新するための情報であるかを特定する。一方で制御部211は、車外カメラ228が出力した撮影画像及び車外センサ229における検出結果にそれぞれ基づいて、車外の天候や道路の状況などの周囲環境を特定する。また制御部211は、視線検出カメラ227が出力した撮影画像に基づいて、利用者の視線の向きを特定する。具体的には、いずれの利用者が、ディスプレイ214cに表示される画面において時刻表示領域401、為替表示領域402、投稿情報表示領域403のいずれの領域に視線を向けているかを特定する。
【0049】
そして制御部211は、取得した時刻情報、為替情報、SNS投稿情報により、時刻表示領域401、為替表示領域402、投稿情報表示領域403の表示内容を更新するか否かを判定する。例えば、次の(1)乃至(5)の少なくともいずれかの規則に基づいて、取得した情報により更新の対象となる部分(以下において、「更新部分」という場合がある)を更新するか否かを判定することができる。
(1)取得した情報が、利用者の視線が向けられている更新部分を更新するための情報である場合には、当該取得した情報による更新を見合わせる(そのタイミングにおける更新を禁止することをいう。以下、同様。)。
(2)取得した情報が、利用者の操作の対象となっている更新部分を更新するための情報である場合には、当該取得した情報による更新を見合わせる。
(3)現在位置がヒヤリハットポイントである場合であって上記利用者が車載装置NVが搭載されている車両の運転者である場合には、後述する更に詳細な実施例に係る条件(以下、「実施例に係る詳細条件」と称する)と、当該車両を運転する運転者のその時点での運転技術の評価結果(表1及び表2参照)を加味した上で、取得した情報による更新を見合わせる。一方、現在位置がヒヤリハットポイントである場合であっても上記利用者が上記運転者以外の同乗者である場合には、自動化のレベルに拘わらず当該更新を行う。
(4)現在の周囲の環境が、車載装置NVが搭載された車両の移動時の情報更新に対して適切でない場合、即ち上述したように、周囲が豪雨である場合、現在走行している道路が渋滞している場合、又は現在走行している道路が極細道である場合等であって上記利用者が上記運転者である場合には、実施例に係る詳細条件及び上記評価結果を加味した上で、取得した情報による更新を見合わせる。一方、現在の周囲の環境が上記車両の移動時の情報更新に対して適切でない場合であっても、上記利用者が上記同乗者である場合は、自動化のレベルに拘わらず当該更新を行う。
(5)取得した情報が、任意に設定された時間内に利用者の操作が行われた(視線が向けられた)更新部分を更新するための情報である場合であって上記利用者が上記運転者である場合には、当該取得した情報による更新を見合わせる。一方、取得した情報が、任意に設定された時間内に利用者の操作が行われた(視線が向けられた)更新部分を更新するための情報である場合であっても、上記利用者が上記同乗者である場合には当該更新を行う。
【0050】
但し、取得した情報が、時刻情報のように最新の情報を表示することが好ましい情報である場合については、上記(1)乃至(5)の規則に該当しても(つまり、利用者の動作の対象であるか否か、周囲環境が車両の移動時の情報更新に対して適切でないか否か、又は上記評価結果に拘わらず)、常に当該取得した情報による更新を行うこととする。一方SNS投稿情報は、上記(1)乃至(5)の規則に該当する場合(つまり、利用者の動作の対象である場合、又は周囲環境が車両の移動時の情報更新に対して適切でない状況である場合)には、上記評価結果に応じて、当該取得した情報による更新を見合わせることとする。
【0051】
(III)
実施例に係る車載装置の動作例
次に、
図5のフローチャートを用いて、実施例に係る車載装置NVの動作例について説明する。なお、視線検出カメラ227による車両の乗員の視線検出のキャリブレーション等は完了しているものとする。また制御部211は、利用者の視線を検出し、視線の移動履歴を記憶装置212に記憶させ、利用者による操作が行われると操作履歴を記憶装置212に記憶させるものとする。
【0052】
まず制御部211は、出力情報(時刻情報、為替情報又はSNS投稿情報)を取得する(ステップS11)。次いで制御部211は、ステップS11の処理で取得した出力情報により更新する更新部分(時刻表示領域401、為替表示領域402又は投稿情報表示領域403)を特定する(ステップS12)。例えば制御部211は、取得した出力情報が時刻情報であれば、時刻表示領域401を更新部分として特定し、取得した出力情報がSNS投稿情報であれば、投稿情報表示領域403を更新部分として特定する。
【0053】
次に制御部211は、ステップS11の処理で取得した出力情報は更新見合わせ不要の情報か否かを判定する(ステップS13)。なお本実施例では、説明の便宜上、時刻情報は更新見合わせ不要の出力情報であると仮定し、一方、為替情報及びSNS投稿情報は更新見合わせ不要の出力情報ではない(即ち、更新見合わせ必要の出力情報である)と仮定する。制御部211は、取得した出力情報が更新見合わせ不要の情報(時刻情報)であると判定した場合には(ステップS13:YES)、取得した出力情報(時刻情報)により、ステップS12の処理で特定した更新部分(時刻表示領域401)の情報を更新し(ステップS25)、ステップS11の処理に移行する。一方制御部211は、取得した出力情報が更新見合わせ不要の情報ではないと判定した場合(即ち、為替情報又はSNS投稿情報であると判定した場合)には(ステップS13:NO)、次いで、利用者の現在の視線情報及び操作情報を取得する(ステップS14)。
【0054】
次に制御部211は、視線検出カメラ227からの画像や図示しないシートセンサからの情報等に基づいて、車載装置NVの利用者を示す利用者情報を取得する(ステップS15)。この場合の利用者情報とは、例えば運転者が運転席に座っているか否か、運転者以外の同乗者が助手席又は後部座席に座っているか否か、或いは運転席に運転者が座っている場合のその運転者を特定するための運転者特定情報等を含む。
【0055】
次に制御部211は、ステップS14の処理で取得した視線情報に基づいて、運転手の視線が、ステップS12の処理で特定した更新部分に向いているか否かを判定する(ステップS16。上記規則(1)参照)。このとき制御部211は、運転手の視線が更新部分に向いていると判定した場合には(ステップS16:YES)、ステップS11で取得した出力情報による、ステップS12の処理により特定した更新部分に表示されている情報の更新を見合わせて(ステップS26)、ステップS11の処理に移行する。これにより、運転手が視線を向けている更新部分について、新たに出力情報が取得されたとしても当該出力情報により更新部分の情報は更新されないので、出力情報の内容に対する運転手の理解が深まる。一方制御部211は、運転手の視線が更新部分に向いていないと判定した場合には(ステップS16:NO)、次いで、ステップS14の処理で取得した操作情報に基づいて、運転手の操作対象がステップS12の処理で特定した更新部分であるか否かを判定する(ステップS17。上記規則(2)参照)。このとき、例えば、ステップS11の処理で取得した出力情報がSNS投稿情報であって、運転手が投稿情報表示領域403についてスクロール操作を行っている場合などには、「YES」と判定する。
【0056】
制御部211は、運転手の操作対象がステップS12の処理で特定した更新部分であると判定した場合には(ステップS17:YES)、ステップS11で取得した出力情報による、ステップS12の処理により特定した更新部分に表示されている情報の更新を見合わせて(ステップS26)、ステップS11の処理に移行する。これにより、運転手が操作をしている更新部分について、新たに出力情報が取得されたとしても当該出力情報により更新部分の情報は更新されないので、出力情報の内容に対する運転手の理解が深まる。一方制御部211は、運転手の現在の操作対象がステップS12の処理で特定した更新部分ではないと判定した場合には(ステップS17:NO)、次いで、運転手の操作履歴情報、視線移動履歴情報、現在位置情報及び周囲環境情報を取得する(ステップS18)。具体的に制御部211は、運転手の操作履歴情報及び視線移動履歴情報を記憶装置212から取得し、GPS受信部225が出力する緯度、経度、高度データを現在位置情報として取得し、車外カメラ228が出力する車外を撮影した画像及び車外センサ229が出力した検出結果をそれぞれ分析することにより周囲環境情報を取得する。周囲環境情報は、現在の周囲の環境が車両の移動時の情報更新に対して適切でない状況であるか否かを示す情報であり、制御部211が、車外カメラ228が出力した撮影画像及び車外センサ229が出力した検出結果にそれぞれ基づいて、車外の天気や道路の状況などに基づいて算出して取得する。例えば、豪雨である場合、現在走行している道路が渋滞している場合、現在走行している道路が極細道である場合には、車両の移動時の情報更新に対して適切でない状況であることを示す周囲環境情報が取得される。なお制御部211は、位置ごとに天候や道路の状況などを示す情報を保持する図示しないサーバ装置に対して、ネットワークを介して自車両の現在位置を送信し、当該サーバ装置から現在位置に対応する当該情報を取得し、当該情報に基づいて周囲環境情報を算出してもよい。また制御部211は、位置ごとに当該位置の周囲の環境が車両の移動時の情報更新に対して適切でない場合のその度合いを示す不適切情報を算出するサーバ装置に対して、ネットワークを介して自車両の現在位置を送信し、サーバ装置から不適切情報を周囲環境情報として取得することとしてもよい。
【0057】
次に制御部211は、現在の車両の運転状態における自動化のレベルが、例えば平成28年5月20日に高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部から発表された「官民ITS構想・ロードマップ2016 ~2020年までの高速道路での自動走行及び限定地域での無人自動走行移動サービスの実現に向けて~」の第5頁において定義されている自動化のレベルのうちの「レベル4」であるか否か、即ち、車載装置NVが搭載されている車両が完全自動走行状態で移動しているか否かを判定する(ステップS19)。なお、当該自動化のレベルは基本的には任意に設定し得るものであるが、上記定義によれば、当該定義における「レベル1」の自動化を実現するシステムが「安全運転支援システム」であり、当該定義における「レベル2」及び「レベル3」の自動化を実現するシステムが「準自動走行システム」であり、当該定義における「レベル4」の自動化を実現するシステムが「安全自動走行システム」であるとされている。また上記ステップS19の判定には、例えば図示しない自動運転制御部から出力される自動走行状態情報等を用いることができる。この自動化のレベルの検出処理自体は、従来と同様の手法を用いることができる。ステップS19の判定において、現在の車両の運転状態における自動化のレベルが、上記レベル4である場合(ステップS19:YES)、制御部211は後述するステップS25に移行して必要な更新部分の更新を行う。
【0058】
他方、ステップS19の判定において、当該自動化のレベルが上記レベル4(完全自動走行状態)でなかった場合(ステップS19:NO、)、次に制御部211は、上記ステップS15で取得した利用者情報に含まれている運転者特定情報等に基づいて、車載装置NVの現在の利用者が運転者であるか否かを判定する(ステップS20)。ステップS20の判定において、車載装置NVの現在の利用者が運転者以外の同乗者である場合(ステップS20:NO)、制御部211はステップS25に移行して必要な更新部分の更新を行う。一方ステップS20の判定において、車載装置NVの現在の利用者が運転者である場合(ステップS20:YES)、制御部211は次に、ステップS18の処理で取得した運転手の操作履歴情報及び視線移動履歴情報に基づいて、ステップS12の処理で特定した更新部分が、現在から所定時間内に操作の対象になった又は視線が向けられた更新部分であるか否かを判定する(ステップS21。上記規則(5)参照)。例えば制御部211は、現在から30秒前までの間に、操作の対象となった又は視線が向けられた更新部分であるか否かを判定する。制御部221は、所定時間内に操作の対象になった又は視線が向けられた更新部分であると判定した場合には(ステップS21:YES)、ステップS11で取得した出力情報による、ステップS12の処理により特定した更新部分に表示されている情報の更新を見合わせて(ステップS26)、ステップS11の処理に移行する。これにより、運転手が所定時間前まで視線を向けていた、又は、操作の対象としていた更新部分について、新たに出力情報が取得されたとしても当該出力情報により更新部分の情報は更新されないので、運転手が再度情報を閲覧するために情報に視線を向けた際、以前と同じ出力情報を閲覧することができる。一方、所定時間内に操作の対象になった又は視線が向けられた更新部分ではないと判定した場合には(ステップS21:NO)、次いで制御部211は、その時点で記憶装置212に蓄積/記憶されている上記急ハンドルデータ、上記急制動データ及び上記急発進データと、上記距離データと、を取得する(ステップS22)。なお以下の説明において、上記急ハンドルデータ、上記急制動データ、上記急発進データ及び上記距離データを、纏めて「運転履歴情報」と称する。次に制御部211は、ステップS22で取得した運転履歴情報に基づき、上記表1及び表2に示す基準に沿って、現在の当該運転者の運転技術に関する上記評価結果を生成する(ステップS23)。その後制御部211は、ステップS23で生成した評価結果等に基づいて、ステップS11で取得した出力情報(為替情報又はSNS投稿情報)による、ステップS12の処理により特定した更新部分(為替表示領域402又は投稿情報表示領域403)に表示されている情報の更新を見合わせるか否かを判定する(ステップS24)。なおステップS24の詳細については、後ほど
図6及び
図7を用いて詳説する。
【0059】
ステップS24の判定において、ステップS12の処理により特定した更新部分に表示されている情報の更新を見合わせない(即ち情報の更新を行う)場合(ステップS24:NO)、制御部211は、ステップS11の処理で取得した出力情報により、ステップS12の処理で特定した更新部分の情報を更新し(ステップS25)、ステップS11の処理に移行する。一方ステップS24の判定において、ステップS12の処理により特定した更新部分に表示されている情報の更新を見合わせる場合(ステップS24:YES)、制御部211は当該情報の更新を見合わせて(ステップS26)、ステップS11の処理に移行する。
【0060】
次に、上記ステップS24の判定について、より具体的に
図6及び
図7を用いて説明する。
図6に示すように、上記ステップS24の判定において制御部211は、はじめに上記ステップS23で生成された当該運転者に対する現在の評価結果が「低い(上記表2参照)」であるか否かを判定する(ステップS30)。ステップS30の判定において、当該判定が「低い」でない、即ち「高い(上記表2参照)」である場合(ステップS30:NO)、制御部211は次に、ステップS18の処理で取得した現在位置情報と、記憶装置212が記憶するヒヤリハットポイントを示す情報とに基づいて、現在位置がヒヤリハットポイント又はその近辺(例えば、ヒヤリハットポイントから50メートル以内。以下、同様)であるか否かを判定する(ステップS31。上記規則(3)参照)。
【0061】
ステップS31の判定において、現在位置がヒヤリハットポイント又はその近辺であると判定した場合(ステップS31:YES)、制御部211は次に、ステップS11で取得した出力情報による、ステップS12の処理により特定した更新部分に表示されている情報の更新について、実施例に係る詳細条件に基づいた見合わせの判定を行う(ステップS33)。なおステップS33の詳細については、後ほど
図7を用いて詳説する。このステップS33の判定において当該詳細条件に基づいた情報の更新の見合わせを行う場合(ステップS33:A)、制御部211は、ステップS24の判定としては「YES」と判定し、
図6ステップS26に移行する。これにより、上記運転評価は高いものの、現在位置がヒヤリハットポイントであり、上記詳細条件に基づいて情報の更新を見合わせる場合には、新たに出力情報が取得されたとしても当該出力情報により更新部分の情報は更新されないので、運転手は運転に集中することができる。一方制御部211は、上記ステップS33の判定において上記詳細条件に基づいて情報の更新を見合わせない(即ち情報の更新を行う)場合(ステップS33:B)、後述するステップS32に移行する。
【0062】
他方、ステップS31の判定において、現在位置がヒヤリハットポイント又はその近辺ではないと判定した場合(ステップS31:NO)、制御部211は、ステップS18の処理で取得した周囲環境情報に基づいて、周囲環境が車両の移動時の情報更新に対して適切でない場合のその度合いが高い状況であるか否かを判定する(ステップS32。上記規則(4)参照)。
【0063】
ステップS32の判定おいて、当該度合いが高い周囲環境ではないと判定した場合(ステップS32:NO)、制御部211は、ステップS24の判定としては「NO」と判定し、
図6ステップS25に移行する。
【0064】
一方、ステップS32の判定において、当該周囲環境が車両の移動時の情報更新に対して適切でない場合のその度合いが高い状況であると判定した場合(ステップS32:YES)、制御部211は次に、ステップS11で取得した出力情報による、ステップS12の処理により特定した更新部分に表示されている情報の更新について、上記ステップS33と同様の実施例に係る詳細条件に基づいた見合わせの判定を行う(ステップS34)。なおステップS34の詳細についても、後ほど
図7を用いて詳説する。このステップS34の判定において当該詳細条件に基づいた情報の更新の見合わせを行う場合(ステップS34:A)、制御部211は、ステップS24の判定としては「YES」と判定し、
図6ステップS26に移行する。これにより、上記運転評価は高いものの、上記度合いが高い周囲環境であり、且つ上記詳細条件に基づいて情報の更新を見合わせる場合には、新たに出力情報が取得されたとしても当該出力情報により更新部分の情報は更新されないので、運転手は運転に集中することができる。一方制御部211は、上記ステップS34の判定において上記詳細条件に基づいて情報の更新を見合わせない(即ち情報の更新を行う)場合(ステップS34:B)、ステップS24の判定としては「NO」と判定し、
図6ステップS25に移行する。
【0065】
一方ステップS30の判定において、当該判定が「低い」場合(ステップS30:YES)、制御部211は次に、ステップS18の処理で取得した現在位置情報と、記憶装置212が記憶するヒヤリハットポイントを示す情報とに基づいて、現在位置がヒヤリハットポイント又はその近辺であるか否かを判定する(ステップS35。上記規則(3)参照)。このときステップS35の判定としては、ステップS30において運転評価が「低い」と判定されたことに鑑み、ヒヤリハットポイント又はその近辺か否かの判定の基準を、上記ステップS31の判定における当該基準に対して相対的に低く設定する。より具体的に制御部211は、例えば現在位置がヒヤリハットポイントから100メートル以内であれば、ステップS35の判定として現在位置がヒヤリハットポイント又はその近辺であると判定する。
【0066】
ステップS35の判定において、現在位置がヒヤリハットポイント又はその近辺であると判定した場合(ステップS35:YES)、制御部211は次に、ステップS11で取得した出力情報による、ステップS12の処理により特定した更新部分に表示されている情報の更新について、上記ステップS33又はステップS34と同様の実施例に係る詳細条件に基づいた見合わせの判定を行う(ステップS37)。なおステップS37の詳細についても、後ほど
図7を用いて詳説する。このステップS37の判定において当該詳細条件に基づいた情報の更新の見合わせを行う場合(ステップS37:A)、制御部211は、ステップS24の判定としては「YES」と判定し、
図6ステップS26に移行する。これにより、上記運転評価が低く、現在位置がヒヤリハットポイントであり、且つ上記詳細条件に基づいて情報の更新を見合わせる場合には、新たに出力情報が取得されたとしても当該出力情報により更新部分の情報は更新されないので、運転手は運転に集中することができる。一方制御部211は、上記ステップS37の判定において上記詳細条件に基づいて情報の更新を見合わせない(即ち情報の更新を行う)場合(ステップS37:B)、後述するステップS36に移行する。
【0067】
他方ステップS35の判定において、現在位置がヒヤリハットポイント又はその近辺ではないと判定した場合(ステップS35:NO)、制御部211は、ステップS18の処理で取得した周囲環境情報に基づいて、周囲環境が車両の移動時の情報更新に対して適切でない場合のその度合いが高い状況であるか否かを判定する(ステップS36。上記規則(4)参照)。このときステップS36の判定としては、ステップS30において運転評価が「低い」と判定されたことに鑑み、上記度合いが高いか否かの判定の基準を、上記ステップS32の判定における当該基準に対して相対的に低く設定する。より具体的に制御部211は、例えば、上記ステップS32の判定における上記度合いが高いか否かの判定の基準よりも相対的により視界が良く又はより雨量が少ない場合でも、ステップS36の判定として上記度合いが高いと判定する。
【0068】
ステップS36の判定おいて、当該度合いが高い周囲環境ではないと判定した場合(ステップS36:NO)、制御部211は、ステップS24の判定としては「NO」と判定し、
図6ステップS25に移行する。
【0069】
一方ステップS36の判定において、当該周囲環境が車両の移動時の情報更新に対して適切でない場合のその度合いが高い状況であると判定した場合(ステップS36:YES)、制御部211は次に、ステップS11で取得した出力情報による、ステップS12の処理により特定した更新部分に表示されている情報の更新について、上記ステップS37と同様の実施例に係る詳細条件に基づいた見合わせの判定を行う(ステップS38)。なおステップS38の詳細についても、後ほど
図7を用いて詳説する。このステップS38の判定において当該詳細条件に基づいた情報の更新の見合わせを行う場合(ステップS38:A)、制御部211は、ステップS24の判定としては「YES」と判定し、
図6ステップS26に移行する。これにより、上記運転評価が低く、上記度合いが高い周囲環境であり、且つ上記詳細条件に基づいて情報の更新を見合わせる場合には、新たに出力情報が取得されたとしても当該出力情報により更新部分の情報は更新されないので、運転手は運転に集中することができる。一方制御部211は、上記ステップS38の判定において上記詳細条件に基づいて情報の更新を見合わせない(即ち情報の更新を行う)場合(ステップS38:B)、ステップS24の判定としては「NO」と判定し、
図6ステップS25に移行する。
【0070】
次に、上記ステップS33、ステップS34、ステップS37及びステップS38における実施例に係る詳細条件に基づいた見合わせの判定について、具体的に
図7を用いて説明する。なお、上記ステップS33、ステップS34、ステップS37及びステップS38のそれぞれにおける実施例に係る詳細条件に基づいた見合わせの判定は相互に同一であるので、これらを纏めて
図7を用いて説明する。
【0071】
図7に示すように、上記ステップS31、ステップS32、ステップS35及びステップS36の判定がそれぞれ「YES」であった場合において、制御部211は先ず、記憶装置212から上記道路情報及び駐車場情報を取得し(ステップS-A)、次にGPS受信部225からの現在位置情報に基づいて車載装置NVが搭載されている車両の現在位置を検出する(ステップS-B)。次に制御部211は、ステップS-Bにおいて検出した現在位置に基づいて、当該車両が現在道路外に位置しているか否かを判定する(ステップS-C)。
【0072】
ここで、実施例に係る上記「道路外」とは、例えば道路交通法(昭和三十五年六月二十五日法律第百五号)において、第2実施例に係る車載装置NV2又は第3実施例に係る車載装置が搭載されている車両の駐車又は停車が認められている地点又は領域をいう。より具体的に上記道路外とは、例えば以下の地点又は領域をいう。
・道路交通法で規定されている「駐停車禁止路側帯」及び「歩行者専用路側帯」を除いた、道路交通法で規定されている「路側帯」
・車道に沿って歩道が別途設けられている場合における、当該車道の、その中心線からみて車道外側線より外側の領域
・いわゆる駐車場又は駐車スペース(例えば、道路内の時間制限付駐車スペース等)
上記ステップS-Cの判定において、当該車両が現在道路外に位置していない(即ち、当該車両が上記道路外以外の道路内に位置している)場合(ステップS-C:NO)、制御部211は、ステップS33、ステップS34、ステップS37及びステップS38それぞれの判定としては「A」とし、
図5ステップS26に移行する。
【0073】
一方ステップS-Cの判定において、当該車両が現在道路外に位置している場合(ステップS-C:YES)、制御部211は次に、ステップS-Bにおいて検出した車両の位置等に基づいて、当該車両が現在停止中か否かを判定する(ステップS-D)。ステップS-Dの判定において、当該車両が現在停止中でない(即ち、当該車両が移動中)の場合(ステップS-D:NO)、制御部211は、ステップS33、ステップS34、ステップS37及びステップS38それぞれの判定としては「A」とし、
図5ステップS26に移行する。
【0074】
一方ステップS-Dの判定において、当該車両が現在停止中である場合(ステップS-D:YES)、制御部211は、ステップS33、ステップS34、ステップS37及びステップS38それぞれの判定としては「B」とし、上記ステップS32(ステップS33の場合)、
図5ステップS25(ステップS34の場合)、上記ステップS36(ステップS37の場合)又は
図5ステップS25(ステップS38の場合)に移行する。
【0075】
以上説明したステップS24の判定を含む車載装置NVの動作例が制御部211を中心として行われることにより、例えば上記ステップS16の判定において運転手の視線が更新部分に向いておらず(
図5ステップS16:NO参照)、更に運転手の操作対象が更新部分でない場合(
図5ステップS17:NO参照)において、現在の車両の運転者に対する運転評価が高く(ステップS30:NO参照)、且つ道路上の混雑がない場合、道路幅が多少狭くても(ステップS32:NO参照)、当該車両は安全に移動できると考えられることから、当該更新部分の情報の更新は行われる(
図5ステップS25参照)。
【0076】
一方、例えば上記ステップS16の判定において運転手の視線が更新部分に向いておらず(
図5ステップS16:NO参照)、更に運転手の操作対象が更新部分でない場合(
図5ステップS17:NO参照)において、現在の車両の運転者に対する運転評価が低い場合(ステップS30:YES参照)は、道路上の混雑がなくても道路幅が多少でも狭い場合は(ステップS36:YES参照)、当該更新部分の情報の更新は見合わせられる(
図5ステップS26参照)。
【0077】
更に、例えば上記ステップS16の判定において運転手の視線が更新部分に向いておらず(
図5ステップS16:NO参照)、更に運転手の操作対象が更新部分でない場合(
図5ステップS17:NO参照)において、現在の車両の運転者に対する運転評価が高く(ステップS30:NO参照)、且つ道路上の混雑がない場合、ステップS11で出力情報を取得したタイミングにおいて多少の雨が車外センサ229により検出されても(ステップS32:NO参照)、当該運転評価が高く、その雨が運転に支障を来すほどではないとして、当該更新部分の情報の更新は行われる(
図5ステップS25参照)。
【0078】
最後に、例えば上記ステップS16の判定において運転手の視線が更新部分に向いておらず(
図5ステップS16:NO参照)、更に運転手の操作対象が更新部分でない場合(
図5ステップS17:NO参照)において、現在の車両の運転者に対する運転評価が低い場合は(ステップS30:YES参照)、道路上の混雑がなくても、ステップS11で出力情報を取得したタイミングにおいて運転に支障を来すような雨が車外センサ229により検出されれば(ステップS36:YES参照)、当該更新部分の情報の更新は見合わせられる(
図5ステップS26参照)。
【0079】
以上説明したように、実施例に係る車載装置NVの制御部211(「出力情報取得手段」、「運転技術情報取得手段」、「制御手段」、「評価情報取得手段」、及び「周囲環境情報取得手段」の一例)による出力情報の更新の制御では、車両の運転者の運転技術に基づいて出力情報の更新の可否を制御するので、きめ細かく且つ適切に出力情報の更新の可否を制御することができ、運転手を運転に集中させることができる。
【0080】
また制御部211による出力情報の更新可否の制御において、上記運転履歴情報として上記急ハンドルデータ、上記急制動データ、上記急発進データが含まれているので、運転技術に関連するより客観的且つ正確な情報を用いて、きめ細かく且つ適切に出力情報の更新の可否を制御することができ、運転手を運転に集中させることができる。
【0081】
更に制御部211による出力情報の更新可否の制御では、新たに取得された運転評価(上記表2参照)と、取得済みの運転経験(上記表1参照)と、に基づいて出力情報の更新の可否を制御するので、直近の運転者の運転技術をも考慮して、きめ細かく且つ適切に出力情報の更新の可否を制御することができ、運転手を運転に集中させることができる。
【0082】
更にまた制御部211による出力情報の更新可否の制御では、運転者の運転技術と、車両の周囲環境と、に基づいて出力情報の更新の可否を制御するので、よりきめ細かく且つ適切に出力情報の更新の可否を制御することができ、運転手を運転に集中させることができる。
【0083】
また上記実施例では、ステップS31又はステップS35の処理において現在位置がヒヤリハットポイントであるか否かを判定し、ステップS32又はステップS36の処理において周囲環境が車両の移動時の情報更新に対して適切でない状況であるか否かを判定することとしているが、現在位置がヒヤリハットポイントである場合も、周囲環境が車両の移動時の情報更新に対して適切でない状況であると考えられることから、本発明の「周囲環境が移動時の情報更新に対して適切でない」ことには、現在位置がヒヤリハットポイントである場合自体も含まれる。
【0084】
(IV)変形例
次に、上記実施例の変形例について説明する。なお、以下に説明する各変形例は適宜組み合わせることができる。
【0085】
(IV.1)第1変形例
上記実施例では、上記運転履歴情報として上記急ハンドルデータ、上記急制動データ、上記急発進データを含ませることとしたが、これら以外に、その運転者が運転免許を取得してからの経過年数又は経過日数を示す所持年数情報、いわゆるペーパードライバとの区別を図るための当該運転者の運転経験の長さを示す運転経験情報、例えばいわゆるゴールド免許の所有者であるか否か等の運転者としての安全運転度のレベルを示す安全運転レベル情報、例えば「初心者」又は「上級者」といった包括的な運転技術に関する情報が自己申告形式で入力装置213(「入力手段」の一例)を用いて入力された場合のその入力情報、又は、上記操作履歴情報を、運転履歴情報に含ませてもよい。この場合には、運転技術に関連する更に客観的且つ正確な情報を用いて、きめ細かく且つ適切に出力情報の更新の可否を制御することができ、運転手を運転に集中させることができる。
【0086】
また、上記入力情報を入力装置213を介して入力(自己申告)させる場合には、自身の運転技術を示す当該入力情報を運転者が入力可能とされているので、運転技術に関する運転者自身の認識を出力情報の更新の制御に反映させることができる。
【0087】
(IV.2)
第2変形例
上記実施例では、情報を出力する装置としてディスプレイ214cを例示したが、これに加えて他の出力装置(例えば、HUD(Head-Up Display)。
図4参照)を設け、複数
の出力装置において出力する情報について更新を制御することとしてもよい。この場合に制御部211は、ディスプレイ214c及びHUDに表示している画面の構成を特定できるものとする。
【0088】
(IV.3)第3変形例
上記実施例では、利用者(運転手、同乗者)の視線を視線検出カメラ227が出力する撮影画像に基づいて検出することとしたが、利用者の視線を眼電位センサが出力するデータに基づいて検出することとしてもよい。
【0089】
(IV.4)第4変形例
上記実施例では、ステップS31又はステップS35の判定において、現在位置がヒヤリハットポイントであるか否かを判定することとしたが、現在位置がヒヤリハットポイントに近づいているか否かを判定することとしてもよい。これにより、現在位置がヒヤリハットポイントに近づいている場合又は現在位置がヒヤリハットポイントである場合には、更新が見合わされ、利用者(運転手)は運転に集中することができる。
【0090】
(IV.5)第5変形例
上記実施例では、ステップS26の処理で更新を見合わせた後は、ステップS11に移行し、次の出力情報を取得することとしたため、直近のステップS11の処理で取得した出力情報による更新を行わないまま、当該出力情報は破棄されてしまうこととなるが、ステップS11の処理で取得した出力情報による更新を必ず行うために、ステップS11の処理で取得した出力情報は記憶装置212にストックしていき、ステップS25の処理を実行する場合には、ストックされた出力情報のうち、より古い出力情報から順に(FIFO(First In First Out))更新に使用することとしてもよい。
【0091】
(IV.6)第6変形例
上記実施例は、情報処理装置が車両に搭載される車載装置NVである場合について説明したが、移動体とともに移動して、情報を出力するあらゆる装置に適用することができる。例えば、PC(personal computer)、ノートPC、スマートフォン、タブレット等に
適用することができる。
【0092】
(IV.7)
第7変形例
上記実施例に係る
図5のフローチャートのうち、ステップS16及びステップS17と、ステップS18乃至ステップS26(ステップS24としての詳細処理(
図6及び
図7参照)を含む)とは、それぞれの処理(ステップ)群内の順序を維持したまま入れ換えてもよい。