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特開2023-170087配信システム、配信システムの制御プログラム及び制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023170087
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】配信システム、配信システムの制御プログラム及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/239 20110101AFI20231124BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20231124BHJP
   H04N 21/254 20110101ALI20231124BHJP
   A63F 13/86 20140101ALI20231124BHJP
【FI】
H04N21/239
G06Q50/10
H04N21/254
A63F13/86
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022081559
(22)【出願日】2022-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100099645
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 晃司
(74)【代理人】
【識別番号】100161090
【弁理士】
【氏名又は名称】小田原 敬一
(72)【発明者】
【氏名】和田 直人
【テーマコード(参考)】
5C164
5L049
【Fターム(参考)】
5C164SB29P
5C164SC31P
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】各ユーザ端末20が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けされ、グループ毎にコメントを表示する。
【解決手段】動画を含む配信データを複数のユーザ端末20に配信し、コンピュータ31を備える配信システム100において、コンピュータ31は、複数のユーザ端末20のそれぞれから動画に対するコメントの投稿操作を受け入れ、ユーザ端末20毎に区別できるように、コメントの投稿傾向を示す情報を含む投稿履歴情報D2を保存し、投稿履歴情報D2に基づいて、各ユーザ端末20が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けを行い、所属するグループ毎にユーザ端末20から投稿されたコメントをグループコメントとして抽出し、グループコメントを表示するグループコメントエリアを表示させるように配信データを生成する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画を含む配信データを複数のユーザ端末に配信し、コンピュータを備える配信システムであって、
前記コンピュータは、
前記複数のユーザ端末のそれぞれから前記動画に対するコメントの投稿操作を受け入れ、
前記ユーザ端末毎に区別できるように、前記コメントの投稿傾向を示す情報を含む投稿履歴情報を保存し、
前記投稿履歴情報に基づいて、各ユーザ端末が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けを行い、
所属する前記グループ毎に前記ユーザ端末から投稿された前記コメントをグループコメントとして抽出し、
前記グループコメントを表示するグループコメントエリアを表示させるように前記配信データを生成する、配信システム。
【請求項2】
前記投稿履歴情報は、前記投稿傾向を示す情報として前記ユーザ端末毎の単位時間当たりの投稿数を含んでいる、請求項1に記載の配信システム。
【請求項3】
前記コンピュータは、前記グループに含まれる前記ユーザ端末の単位時間当たりの合計投稿数をグループ投稿頻度として算出するか、又は前記グループに含まれる前記ユーザ端末の所定時間内の合計投稿数を投稿総量として算出し、前記グループ投稿頻度又は前記投稿総量が所定の範囲内になるように、前記グループ分けを行う、請求項1又は2に記載の配信システム。
【請求項4】
前記コンピュータは、前記動画の配信中に、前記複数のユーザ端末からの前記コメントの単位時間当たりの合計投稿数又は所定時間内の合計投稿数が前記所定の範囲を超えた場合、前記グループ分けを行う、請求項3に記載の配信システム。
【請求項5】
前記コンピュータは、前記グループ分けをした後であって、且つ前記動画の配信中に、前記グループ投稿頻度又は前記投稿総量が前記所定の範囲内となった場合、再び前記グループ分けを行う、請求項4に記載の配信システム。
【請求項6】
前記コンピュータは、前記動画の配信開始からの所定のサンプリング時間の前記ユーザ端末毎の単位時間当たりの投稿数を算出し、
前記動画の配信中に、各ユーザ端末が前記少なくとも一つのグループに所属するように前記グループ分けを行う、請求項1又は2に記載の配信システム。
【請求項7】
前記コンピュータは、所定範囲の時間における前記ユーザ端末毎の単位時間当たりの投稿数を算出して前記グループ分けを行う、請求項1又は2に記載の配信システム。
【請求項8】
前記コンピュータは、
前記コメントの内容を示す情報を含むように前記投稿履歴情報を保存し、
前記コメントを解析して前記コメントのコメント属性を決定し、
同一コメント属性に関連付けられているユーザ端末同士が同一グループに所属するように前記グループ分けを行う、請求項1に記載の配信システム。
【請求項9】
前記コンピュータは、前記ユーザ端末毎に区別できるように、前記動画の視聴傾向を示す情報を含む視聴履歴情報を保存し、前記視聴履歴情報に基づいて、前記複数のユーザ端末に対する事前グループ分けを行う、請求項1又は2に記載の配信システム。
【請求項10】
前記コンピュータは、
前記コメントに対する返信コメントの投稿操作をさらに受け入れ、
前記返信コメントを投稿した返信ユーザ端末と前記返信コメントの対象となった前記コメントを投稿した投稿ユーザ端末とが、同一グループに所属するように、前記グループ分けを行う、請求項1又は2に記載の配信システム。
【請求項11】
前記コンピュータは、前記複数のグループが所定のグループ数となるように、前記グループ分けを行う、請求項1又は2に記載の配信システム。
【請求項12】
前記コンピュータは、ライブ配信された前記動画に対して投稿された前記コメントの前記投稿履歴情報に基づいて、前記グループ分けを行う、請求項1又は2に記載の配信システム。
【請求項13】
動画を含む配信データを複数のユーザ端末に配信し、コンピュータを備える配信システムの制御プログラムであって、
前記コンピュータに、
前記複数のユーザ端末のそれぞれから前記動画に対するコメントの投稿操作を受け入れさせ、
前記ユーザ端末毎に区別できるように、前記コメントの投稿傾向を示す情報を含む投稿履歴情報を保存させ、
前記投稿履歴情報に基づいて、各ユーザ端末が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けを行わせ、
所属する前記グループ毎に前記ユーザ端末から投稿された前記コメントをグループコメントとして抽出させ、
前記グループコメントを表示するグループコメントエリアを表示させるように前記配信データを生成させる、制御プログラム。
【請求項14】
動画を含む配信データを複数のユーザ端末に配信し、コンピュータを備える配信システムの制御方法であって、
前記コンピュータは、
前記複数のユーザ端末のそれぞれから前記動画に対するコメントの投稿操作を受け入れ、
前記ユーザ端末毎に区別できるように、前記コメントの投稿傾向を示す情報を含む投稿履歴情報を保存し、
前記投稿履歴情報に基づいて、各ユーザ端末が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けを行い、
所属する前記グループ毎に前記ユーザ端末から投稿された前記コメントをグループコメントとして抽出し、
前記グループコメントを表示するグループコメントエリアを表示させるように前記配信データを生成する、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コメントの表示に関連するグループ分けを行う配信システム、配信システムの制御プログラム及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザ端末のログイン時にユーザ端末から、入力情報が入力される情報通信システムを開示している。この情報通信システムのコメントサーバは、ユーザがファンであるチームなどの情報の入力を受け付ける。そして、コメントサーバは、ユーザ属性に応じたコメントのサブスレッドを生成し、同一の属性を持つ小規模なユーザ同士のコミュニケーション空間を生成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-152813号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1においては、ログイン時に入力情報が入力される。この入力情報の入力は、視聴者にとっては手間である。そのため、視聴者が入力情報の入力を怠ること、又は正しい情報を入力しないことがある。また、視聴者が動画に対して投稿したコメントに関連してグループ分けを行うことはできない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下に説明する一態様に係る配信システムは、動画を含む配信データを複数のユーザ端末に配信し、コンピュータを備える配信システムであって、前記コンピュータは、前記複数のユーザ端末のそれぞれから前記動画に対するコメントの投稿操作を受け入れ、前記ユーザ端末毎に区別できるように、前記コメントの投稿傾向を示す情報を含む投稿履歴情報を保存し、前記投稿履歴情報に基づいて、各ユーザ端末が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けを行い、所属する前記グループ毎に前記ユーザ端末から投稿された前記コメントをグループコメントとして抽出し、前記グループコメントを表示するグループコメントエリアを表示させるように前記配信データを生成する。
【0006】
また、他の態様に係る制御プログラムは、動画を含む配信データを複数のユーザ端末に配信し、コンピュータを備える配信システムの制御プログラムであって、前記コンピュータに、前記複数のユーザ端末のそれぞれから前記動画に対するコメントの投稿操作を受け入れさせ、前記ユーザ端末毎に区別できるように、前記コメントの投稿傾向を示す情報を含む投稿履歴情報を保存させ、前記投稿履歴情報に基づいて、各ユーザ端末が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けを行わせ、所属する前記グループ毎に前記ユーザ端末から投稿された前記コメントをグループコメントとして抽出させ、前記グループコメントを表示するグループコメントエリアを表示させるように前記配信データを生成させる。
【0007】
さらに、他の態様に係る制御方法は、動画を含む配信データを複数のユーザ端末に配信し、コンピュータを備える配信システムの制御方法であって、前記コンピュータは、前記複数のユーザ端末のそれぞれから前記動画に対するコメントの投稿操作を受け入れ、前記ユーザ端末毎に区別できるように、前記コメントの投稿傾向を示す情報を含む投稿履歴情報を保存し、前記投稿履歴情報に基づいて、各ユーザ端末が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けを行い、所属する前記グループ毎に前記ユーザ端末から投稿された前記コメントをグループコメントとして抽出し、前記グループコメントを表示するグループコメントエリアを表示させるように前記配信データを生成する。
【0008】
これにより、各ユーザ端末が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けされ、グループ毎にコメントを表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】配信システムの概略全体図。
図2】配信画面の一例を示す概略説明図。
図3】配信システムの概略ブロック図。
図4】履歴情報の概略説明図。
図5】グループ分けの概略説明図。
図6】第1実施形態におけるグループ分けのフローチャート。
図7】第2実施形態におけるグループ分けのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための例示的な実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施形態において説明する寸法、材料、形状及び構成要素の相対的な位置は任意に設定でき、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、特別な記載がない限り、本発明の範囲は、以下に具体的に記載された実施形態に限定されない。
【0011】
[第1実施形態]
図1に示す配信システム100は、動画を含む配信データを複数のユーザ端末20に配信する。この配信データは、ユーザ端末20に、動画(例えばゲーム映像)、ユーザ端末20から投稿された各コメント、コメントエリアCA(図2)、及びグループコメントなどを表示させるためのデータである。そして、ユーザ端末20は、視聴者である複数のユーザが所有又は管理している。また、配信システム100は、配信データを配信する配信サーバ30を備えている。さらに、配信システム100は、ユーザ端末20と、ゲームサーバ60と、ゲーム装置の一例としてのゲーム端末70とを備えていてもよい。
【0012】
ユーザ端末20は、所定のネットワーク50を介して配信サーバ30に接続可能である。一例として、視聴者は、ゲーム大会の会場、又は視聴者の自宅などにおいてユーザ端末20を使用する。また、ゲーム端末70は、ゲームサーバ60に所定のネットワーク50を介して接続可能である。一例として、ゲームのプレイヤは、ゲーム大会の会場、又は店舗などの所定の施設においてゲーム端末70を使用する。
【0013】
配信サーバ30及びゲームサーバ60は、複数のコンピュータとしてのサーバユニットが組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、単一のサーバユニットによって、配信サーバ30及びゲームサーバ60が構成されてもよい。または、クラウドコンピューティングを利用して、配信サーバ30及びゲームサーバ60が論理的に構成されてもよい。なお、配信サーバ30及びゲームサーバ60は、一台のサーバに設けることができる。例えば、ゲームサーバ60を配信サーバ30としても機能させることができる。さらに、配信サーバ30をゲームサーバ60としても機能させることができる。
【0014】
配信サーバ30は、視聴者がユーザ端末20から入力したユーザ操作、例えばコメントの投稿操作による投稿を受け付ける。また、配信サーバ30は、各視聴者を一意に識別するユーザ識別情報(以下、ユーザIDともいう。)に紐付けられた視聴者毎の固有情報を保存及び管理する。一例として、配信サーバ30は、ユーザIDと、各ユーザ端末20を一意に識別する端末識別情報(以下、端末IDともいう。)と、投稿されたコメントの内容などの入力情報と、ユーザの投稿履歴及び視聴履歴を含む履歴情報D1(図3)とを保存及び管理する。そして、視聴者は、ユーザ端末20を用いてユーザ操作を入力できる。例えば、視聴者は、ユーザ端末20に表示されたコメントの入力エリアにおいて、プレイヤへの応援コメントを投稿できる。
【0015】
さらに、ユーザ端末20に表示されたアイコンをタッチ操作することによって、視聴者は、プレイヤなどへ報酬を提供又は寄付するユーザ操作を入力できる。ユーザ操作による入力を受け付けた配信サーバ30は、ユーザID及び端末IDに入力情報などを紐付けて保存及び管理する。また、配信サーバ30は、ユーザ端末20又はユーザ端末20を所有する視聴者に対して、動画を視聴させる配信サービスを提供する。例えば、配信サーバ30は、ゲーム端末70からゲーム映像を取得し、ゲーム映像を含む配信データを生成してユーザ端末20へ配信する。
【0016】
なお、端末識別情報は、各視聴者のユーザ端末20を一意に識別する情報である。代替的に、端末識別情報は、IP(Internet Protocol)アドレス、又はMAC(Media Access Control)アドレスであってもよい。
【0017】
配信サービスは、ネットワーク50を介してユーザ端末20のためのプログラム又はデータを配信し、更新する配信サービスを含んでいる。配信サーバ30は、この配信サービスを通じて、各ユーザ端末20に動画の視聴に必要な各種のプログラム又はデータを適宜に配信する。一例として、動画には、ゲーム端末70によってプレイされているゲームのゲーム映像、ゲーム画面などを撮影して作成されたゲーム映像、及びゲームのプレイヤ又はゲームを観戦する観客などを撮影した映像などのゲームの関連映像が含まれる。代替的に、動画は、映画、ドラマ、アニメ、及びバラエティ番組などの他の映像を含んでいてもよい。以下では、動画がゲーム映像である例について主に説明する。
【0018】
一例として、配信サーバ30は、ネットワーク50を介してユーザ端末20のユーザにWebサービスを提供する。当該Webサービスにおいては、配信サーバ30が配信サービスを提供する場合に、ユーザ端末20において再生される動画が配信される。なお、Webサービスは、動画に関する各種の情報を提供する情報提供サービス、視聴者による情報の発信、交換、並びに共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、及び各視聴者を識別するためのユーザIDを付与するサービスなどの他のサービスを含んでいてもよい。
【0019】
また、配信サーバ30は、ゲーム端末70からアップロードされたゲーム映像を含む配信データを配信する。代替的に、配信サーバ30は、ゲーム端末70以外の装置(例えばゲームサーバ60)から受信したゲーム映像を配信してもよい。さらに、配信サーバ30は、ゲームのプレイヤ又は他の配信者が作成して、パソコンなどの端末からアップロードされたゲーム映像を配信してもよい。この場合、配信サーバ30は、プレイヤ又は他の配信者がアップロードしたゲーム映像を含む配信データをユーザ端末20へ配信する。
【0020】
ゲームサーバ60は、ゲーム端末70又はゲーム端末70のユーザに対して、ゲーム装置用の各種サービスを提供する。このサービスは、ネットワーク50を介してゲーム端末70のためのプログラム又はデータを配信し、更新する配信サービスを含んでいる。ゲームサーバ60は、この配信サービスを通じて、各ゲーム端末70にゲームサービスの提供に必要な各種のプログラム又はデータを適宜に配信する。代替的に、複数のゲーム端末70が、ゲームサーバ60を介さずに、ピアツーピア方式によって通信してゲームを実行してもよい。または、ゲーム端末70は、他のゲーム端末70と通信せずにゲームを実行してもよい。
【0021】
ゲームサーバ60は、一例として、トレーディングカードゲーム用のサービスを提供する。また、ゲームサーバ60は、スポーツゲーム、例えば野球選手を育成する育成パートと、育成した野球選手が所属するチームを相手チームと対戦させる対戦パートとを含む野球ゲーム用のサービスを提供してもよい。なお、ゲームサーバ60は、FPS(ファーストパーソン・シューティング)ゲーム、TPS(サードパーソン・シューティング)ゲーム、RTS(リアルタイム・ストラテジー)ゲーム、MOBA(マルチプレイ・オンライン・バトルアリーナ)ゲーム、MMORPG(マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン・ロール・プレイング・ゲーム)、格闘ゲーム、レーシングゲーム、パズルゲーム、及びオンライン・ストラテジーゲームなどの他のゲーム用のサービスを提供してもよい。
【0022】
また、ゲーム装置用のサービスは、プレイヤを一意に識別するプレイヤ識別情報(以下、プレイヤIDともいう。)を、ゲームサーバ60がゲーム端末70から受け取って、プレイヤを認証するサービスを含んでいてもよい。また、ゲーム装置用のサービスは、ゲーム画面の映像、又は認証したプレイヤのプレイ結果を含むプレイデータを、ゲーム端末70からゲームサーバ60が受け取って保存するサービスを含んでいてもよい。さらに、ゲーム装置用のサービスは、ゲームサーバ60が保存するプレイデータを、ゲーム端末70に提供するサービスを含んでいてもよい。その他に、ゲーム装置用のサービスは、ネットワーク50を介して複数のプレイヤが共通のゲームをプレイする際に、ゲームサーバ60がプレイヤ同士をマッチングするサービスを含んでいてもよい。また、ゲーム装置用のサービスは、ゲームサーバ60がプレイヤから料金を徴収するサービスを含んでいてもよい。
【0023】
ネットワーク50は、配信サーバ30とゲームサーバ60とに、ユーザ端末20とゲーム端末70とをそれぞれ接続できるように構成されている。一例として、ネットワーク50は、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成されている。具体的には、ローカルエリアネットワーク52が配信サーバ30及びゲームサーバ60のそれぞれと、インターネット51とを接続している。そして、ワイドエリアネットワークとしてのインターネット51とローカルエリアネットワーク52とが、ルータ53を介して接続されている。
【0024】
ユーザ端末20及びゲーム端末70も、インターネット51に接続されるように構成されている。代替的に、配信サーバ30及びゲームサーバ60と、ユーザ端末20及びゲーム端末70とは、ローカルエリアネットワーク52に代えて又は加えてインターネット51により、相互に接続されていてもよい。なお、図1においては、細線がインターネット51に対する接続を示し、太線が提供されるサービス又は送信される情報などを示している。太線は、装置同士が直接通信することを示しているわけではないが、装置同士は、直接通信するように構成されていてもよい。
【0025】
ユーザ端末20及びゲーム端末70は、ネットワーク接続が可能なコンピュータ装置である。例えば、ユーザ端末20及びゲーム端末70は、据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ54、及び携帯電話(スマートフォンを含む)のようなモバイル端末装置55を含む。その他にも、据置型の家庭用ゲーム装置、携帯型ゲーム装置、及び携帯型タブレット端末装置などの各種のコンピュータ装置が、ユーザ端末20及びゲーム端末70に含まれる。ユーザ端末20とゲーム端末70とは、各種のコンピュータソフトウエアを実装することにより、配信サーバ30とゲームサーバ60とが提供する種々のサービスをユーザに享受させることができる。具体的に、ユーザ端末20は、映像再生用のソフトウェアを通じて動画の表示端末として機能する。また、ゲーム端末70は、ゲーム装置用のソフトウェアを通じてゲーム装置として機能する。なお、ユーザ端末20及びゲーム端末70は、アーケードゲーム機であってもよい。
【0026】
一例として、配信システム100においては、ゲームサーバ60が、ゲーム端末70にゲームサービスを提供する。そして、プレイヤは、ゲーム端末70によってプレイされているゲームのゲーム映像、又はゲーム画面などを撮影して作成されたゲーム映像を、ゲーム端末70又は他の装置に記録する。このゲーム映像は、ゲームのプレイヤ又はゲームを観戦する観客を撮影した映像などの、ゲームの関連映像であってもよい。プレイヤ又は配信者は、記録したゲーム映像を、配信サーバ30に送信する。そして、配信サーバ30は、受信したゲーム映像を含む配信データをユーザ端末20に配信する。なお、配信データは、動画の全てのデータを含んでいてもよく、ストリーミング配信の形式によって動画の一部のデータのみを含んでいてもよい。
【0027】
[配信サービスの概要]
配信システム100による配信サービスにおいて、動画を視聴している視聴者は、コメントを投稿する投稿操作を行うことができる。このとき、配信サーバ30は、コメントを全ての視聴者又は視聴者の一部である複数のユーザ端末20へ配信する。図2は、一例としての配信画面を示している。図2の配信画面では、左側に動画エリアVAが設けられ、右側に視聴者によって投稿されたコメントが表示されるコメントエリアCAが設けられている。視聴者は、配信される動画を視聴しながら、感想若しくは応援のコメント、又は視聴者同士のコミュニケーションを目的とするコメントを投稿する。これにより、動画を視聴する際に、より多様な楽しみ方を提供して、視聴者の満足度を高めて視聴意欲を向上させることができる。
【0028】
例えば、図2の例では、動画エリアVAにトレーディングカードゲームのゲーム映像が表示される。具体的に、このトレーディングカードゲームは、プレイヤP1及びプレイヤP2がカードを配置すべき場の一例としてのゲームフィールドを利用して進められる。そして、ゲームフィールドには複数のカード置き場CPが設定されている。一例として、各プレイヤに対して十か所のカード置き場CPが設定されている。また、ゲームフィールドには、破壊された又は使用したカードを置く墓地ゾーンGZと、フィールド全体に効果を及ぼすフィールド魔法カードを置くフィールドゾーンFZとが設定されている。
【0029】
また、ゲームフィールドには、特殊な方法で召喚できるカードを置くエクストラデッキゾーンEZと、デッキを置くデッキゾーンDZとが設定されている。さらに、プレイヤP1のゲームフィールドとプレイヤP2のゲームフィールドとの境界に重なるようにエクストラモンスターゾーンEMZが設定されている。プレイヤP1及びプレイヤP2は、二つのエクストラモンスターゾーンEMZのいずれかを選んで、特殊な方法で召喚したカードを置くことができる。
【0030】
各プレイヤは自己が所有する多数のカードからゲームで使用するデッキを構成し、そのデッキに含まれたカードをカード置き場CP又は各ゾーンに適宜に配置しつつゲームを進める。ゲームでは、各プレイヤが一部のカードを手札HCとして保持する。例えば、図2では、プレイヤP1が五枚のカードを手札HCとして保持している。また。プレイヤP1は、表側表示カードFCと、裏側表示カードBCとを、カード置き場CPに置いている。
【0031】
ゲームは、各プレイヤ間で手番を交互に繰り返す、いわゆるターン制で進行する。最初に、ゲームの準備として、例えば各プレイヤのデッキをシャッフルした上でデッキゾーンDZに配置し、自分のデッキから所定枚数のカードを引いて手札HCとして保持する。準備が終わると先攻プレイヤのターンからゲームが開始される。一つのターンは、複数のフェーズに区分される。フェーズは、一回のターンで行われるべき手順を、その内容や性質に応じて複数段階に区分するための概念である。その後、各プレイヤは、フェーズごとに定められた範囲内で適宜の行動を選択する。そして、ターンが交互に繰り返されていくうちに所定の終了条件が成立するとゲームが終了する。例えば、終了条件は、各プレイヤに設定されたライフポイントなどのパラメータの値が、戦闘によって所定値(例えばゼロ)まで減少すると成立する。
【0032】
一例として、各視聴者のユーザ端末20へは、相互通信を行うゲーム端末70同士においてプレイされるゲームのゲーム映像を含む配信データが配信される。ゲーム端末70は、ゲーム画面からゲーム映像を生成して、ゲーム映像を記録する。そして、配信者であるプレイヤは、配信サーバ30へゲーム映像をアップロードする。代替的に、他人のゲームを実況する実況者が、自らが管理する装置から配信サーバ30へ実況映像をアップロードしてもよい。
【0033】
また、格闘ゲーム及びスポーツゲームなどのように、両プレイヤが同じゲーム画面を見ている場合、ホストとなるゲーム端末70が、両ゲーム端末70の一方からゲーム画面を取得してゲーム映像を生成する。さらに、FPSゲーム及びTPSゲームなどのように、両プレイヤが異なるゲーム画面を見ている場合、ゲームサーバ60が、両ゲーム端末70のそれぞれからゲーム画面を取得してゲーム映像を生成する。
【0034】
さらに、ゲーム端末70又はゲームサーバ60は、プレイヤによるゲーム操作情報、及びNPCがいる場合のNPC制御情報などを利用してもよい。この場合、ゲーム端末70又はゲームサーバ60は、ゲームを起動して、受信したゲーム操作情報などに基づいてゲーム画面を再生成することによって、ゲーム映像を生成する。代替的に、配信サーバ30が、ゲーム端末70又はゲームサーバ60を介してゲーム操作情報などを取得してもよい。この場合、配信サーバ30は、ゲーム画面を再生成することによってゲーム映像を生成する。
【0035】
ここで、ゲーム映像を視聴する視聴者は、ゲームの感想などをコメントとして投稿する。コメントを投稿する投稿操作は、ユーザ端末20に予めインストールされたアプリケーションプログラムの機能によって実現できる。当該アプリケーションプログラムは、配信サーバ30、ゲームサーバ60、及びその他の外部サーバからダウンロードできる。代替的に、投稿操作は、配信サーバ30が提供するWebページの機能によって実現できてもよい。
【0036】
例えば、視聴者がアプリケーションプログラムを起動すると、ユーザ端末20には、動画が表示される動画エリアVAと、コメントを入力するための入力エリア(不図示)とが表示される。同時に、ユーザ端末20には、配信されたコメントが表示されるコメントエリアCAが表示される。動画エリアVA、入力エリア、及びコメントエリアCAは、区別して表示され、視聴者は、投稿操作を入力エリアにおいて行うことができる。代替的に、同様のエリアの区分け及び操作の入力が、配信サーバ30が提供するWebページにおいて実現できてもよい。
【0037】
このとき、投稿されたコメントがすべて表示されると、同じ動画を視聴するすべての視聴者に対して多数のコメントが表示される。例えば、動画によっては視聴者の数が数千又は数万に及ぶものもあり、このような動画に対するコメントの数は非常に多い。一方、コメントエリアCAに表示できるコメントの数には限界がある。その結果、視聴者がコメントを投稿しても、短時間でコメントエリアCAに表示されなくなってしまう。そのため、視聴者は、表示されたコメントの内容を確認することが困難となり、コメントを投稿する意欲及び視聴意欲を減退させてしまう。
【0038】
また、対戦ゲームの動画を配信する場合、プレイヤの人気に偏りがあることがある。この場合、ファンが少ないプレイヤに対するコメントは少なくなり、ファンが多いプレイヤに対するコメントが多くなる。そのため、ファンが少ないプレイヤを応援している視聴者にとっては、自らが応援しているプレイヤを応援するコメントを見つけることが困難となる。そのため、視聴者は、コメントを投稿する意欲及び視聴意欲を減退させてしまう。
【0039】
さらに、長い期間に渡って視聴している視聴者のコメントは、専門用語又は慣用されている略語などを含むことがある。そのため、動画を見始めたばかりの視聴者にとっては、コメントエリアCAに難解な用語を含むコメントが多い状況となる。例えば、視聴者がゲームの初心者であった場合、ゲームの専門用語を含むコメントは、当該視聴者にとって難解である。そのため、難解なコメントが多いと、視聴者がコメントを投稿する意欲及び視聴意欲を減退させてしまう。
【0040】
そこで、以下に説明する配信システム100においては、各ユーザ端末20が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けが行われる。これにより、グループ分けされた特定のグループのコメントのみを表示できる。そのため、ユーザ端末20により適切な数のコメントが表示され、又はより適切な内容コメントが表示される。なお、本明細書の説明においては、視聴者が利用するユーザ端末20がグループに所属することを、視聴者がグループに所属すると表現することがある。
【0041】
[配信システムの制御系]
次に、図3を参照して、動画を含む配信データを複数のユーザ端末20に配信する配信システム100の制御系について説明する。まず、配信サーバ30は、配信制御部31、配信記憶部32、及び不図示の通信部を備えている。配信制御部31は、ユーザ端末20から視聴者によるユーザ操作による入力を受け付ける。また、配信制御部31は、ゲーム端末70から受信したゲーム映像を配信するための各種制御を実行する。そして、配信記憶部32は、制御プログラムPGと、グループ分けに利用するための履歴情報D1とを記憶している。
【0042】
配信サーバ30による動画の配信は、各ユーザ端末20に一斉に配信する形式であり、リアルタイムでの配信であるライブ配信の形式であっても、リアルタイムではなく、例えば編集された映像をアーカイブ配信する形式であってもよい。また、配信サーバ30による動画の配信は、一斉に配信する形式に限らず、各ユーザの操作により個別に配信が行われるオンデマンド配信の形式であってもよい。
【0043】
配信制御部31は、所定のプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサと、プロセッサの動作に必要な内部メモリと、その他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。すなわち、配信制御部31は、配信システム100が備えるコンピュータとして機能する。一例として、これらのプロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro-Processing Unit)であり、所定のプログラムに基づいて、装置全体を制御すると共に、各種処理についても統括的に制御する。例えば、配信制御部31は、投稿操作を受け入れると又は視聴者が動画を視聴すると、履歴情報D1を生成する。一例として、配信制御部31は、視聴者のユーザIDと、ユーザIDに関連付けられたコメントの内容などのコメント情報D4とを含むように履歴情報D1を生成する。例えば、配信制御部31は、視聴者がログインした際にユーザIDを取得する。
【0044】
配信制御部31には、装置の入力状態、設定状態、計測結果、及び各種情報を表示する表示装置が、有線接続又は無線接続されている。また、配信記憶部32には、所定の指令及びデータを入力するキーボード若しくは各種スイッチを含む操作装置が、有線接続又は無線接続されている。なお、配信制御部31は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、CF(Compact Flash)カード、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリなどの可搬記録媒体、又はインターネット上のサーバなどの外部記憶媒体に記憶されたプログラムに従って制御を行うこともできる。
【0045】
配信記憶部32は、コンピュータ読み取り可能な非一時的記憶媒体を含んだ記憶装置である。そして、配信記憶部32は、プロセッサが動作するためのシステムワークメモリであるRAM(Random Access Memory)、並びにプログラム及びシステムソフトウェアを格納するROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)及びSSD(Solid State Drive)などの記憶装置を含む。プロセッサは、ROM又はHDDに記憶されたプログラムに従って、種々の演算、制御、及び判断などの処理動作を実行できる。また、制御プログラムPGは、配信システム100のコンピュータプログラムとして機能する。なお、配信記憶部32は、一の記憶装置に全てのデータを保持してもよいし、複数の記憶装置にデータを分散して記憶してもよい。
【0046】
ゲームサーバ60は、いずれも不図示のゲーム制御部、ゲーム記憶部、及び通信部を備えている。ゲーム制御部は、ゲーム端末70にゲームサービスを提供するための各種制御を実行する。また、ゲーム記憶部は、ゲームサーバ60の制御プログラムと、ゲームのプレイヤに関連する情報であるプレイヤデータと、ゲームに関連する情報であるゲームデータとを記憶している。一例として、プレイヤデータは、プレイヤID及びプレイヤの個人情報などを含んでいる。また、ゲームデータは、画像データ、BGMデータ、及びプレイヤのプレイデータといった各種のデータを含んでいる。このプレイデータは、プレイヤのプレイ履歴(例えば過去の実績)などの、各プレイヤに固有の内容を次回以降に引き継ぐためデータである。
【0047】
ユーザ端末20は、端末制御部21、端末記憶部22、操作装置としての操作部23、表示装置としての表示部24、音声出力装置としてのスピーカ25、及び不図示の通信部を備えている。端末記憶部22は、ユーザ端末20の制御プログラム(不図示)と、アプリケーションプログラムの一例である動画の再生プログラムとを記憶している。そして、端末制御部21は、ユーザ端末20を制御するとともに、再生プログラムを実行することによって、配信画面を表示部24に表示させる。
【0048】
操作部23は、コントローラ、又はタッチパネルなどの操作装置であり、投稿操作を含む視聴者によるユーザ操作による入力を受け付ける。また、表示部24は、テレビ、ディスプレイ、又はタッチパネルなどの表示装置であり、ユーザが視聴するゲーム映像を表示する。そして、操作部23及び表示部24は、タッチパネルなどの表示操作部として一体的に構成されてもよい。スピーカ25は、ゲーム映像の再生に伴い、ゲーム音声などの関連する音声を出力する。なお、操作部23、表示部24、及びスピーカ25は、ユーザ端末20と一体であってもよく、別体であってもよい。
【0049】
端末制御部21は、所定のプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサと、プロセッサの動作に必要な内部メモリと、その他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。一例として、これらのプロセッサは、CPU、又はMPUであり、所定のプログラムに基づいて、装置全体を制御すると共に、各種処理についても統括的に制御する。なお、端末制御部21は、CD、DVD、CFカード、及びUSBメモリなどの可搬記録媒体、又はインターネット上のサーバなどの外部記憶媒体に記憶されたプログラムに従って制御を行うこともできる。
【0050】
端末記憶部22は、コンピュータ読み取り可能な非一時的記憶媒体を含んだ記憶装置である。そして、端末記憶部22は、プロセッサが動作するためのシステムワークメモリであるRAM、並びにプログラム及びシステムソフトウェアを格納するROM、HDD及びSSDなどの記憶装置を含む。プロセッサは、ROM又はHDDに記憶された制御プログラムに従って、種々の演算、制御、及び判別などの処理動作を実行できる。なお、端末記憶部22は、一の記憶装置に全てのデータを保持してもよいし、複数の記憶装置にデータを分散して記憶してもよい。
【0051】
ゲーム端末70は、いずれも不図示のゲーム端末制御部、ゲーム端末記憶部、ゲーム操作部、ゲーム表示部、及び通信部を備えている。ゲーム端末記憶部は、ゲーム端末70の制御プログラムと、ゲームプログラムとを記憶する。そして、ゲーム端末制御部は、ゲーム端末70を制御するとともに、ゲームプログラムを実行することによって、プレイヤにゲームをプレイさせる。
【0052】
ゲーム操作部は、コントローラ、又はタッチパネルなどの操作装置であり、プレイヤによるゲーム操作による入力を受け付ける。ゲーム操作部及びゲーム表示部は、タッチパネルなどの表示操作部として一体的に構成されてもよい。さらに、ゲーム端末70は、プレイヤなどを撮影するカメラを備えていてもよい。この場合、ゲーム端末70は、ゲーム画面とともに、カメラが撮影したカメラ映像を、配信サーバ30に送信できる。代替的に、カメラは、ゲーム端末70とは別に設けられていてもよい。この場合、カメラが、配信サーバ30にカメラ映像を送信してもよい。
【0053】
ゲーム表示部は、ディスプレイ、又はタッチパネルなどの表示装置であり、プレイヤがプレイするゲームのゲーム画面を表示する。ゲーム操作部及びゲーム表示部は、ゲーム端末70と一体であってもよく、別体であってもよい。さらに、ゲーム端末70は、不図示の音声出力装置を備えている。
【0054】
なお、ゲーム端末制御部は、ゲームプログラムを実行することによって、ゲームの進行を制御するが、ゲームサーバ60のゲーム制御部と協働してゲームの進行を制御してもよい。例えば、ゲーム制御部がゲームの少なくとも一部の進行を制御し、ゲーム端末制御部は、その結果をゲーム表示部に表示させてもよい。また、ゲーム制御部は、ゲーム端末70からプレイデータを収集し、収集したプレイデータを管理する。さらに、ゲーム制御部は、ゲーム端末70から、ゲーム映像、又はゲーム映像を再構成するためのゲーム操作情報などを収集してもよい。
【0055】
[配信サーバ]
配信サーバ30の配信制御部31は、受入手段の一例としての受入部31A、グルーピング手段の一例としてのグルーピング部31B、生成手段の一例としての生成部31C、及び配信手段の一例としての配信部31Dを備えている。さらに、グルーピング部31Bは、保存手段の一例としての保存部31E、抽出手段の一例としての抽出部31F、算出手段の一例としての算出部31G、及び解析手段の一例としての解析部31Hを備えている。これらの各部は、それぞれ配信制御部31のハードウェア資源と、ソフトウェア資源としての制御プログラムPGとの組合せによって実現される論理的装置である。
【0056】
受入部31Aは、複数のユーザ端末20のそれぞれから、動画に対するコメントの投稿操作を受け入れる。例えば、受入部31Aは、ライブ配信、アーカイブ配信、又はオンデマンド配信の間に、視聴者が行うコメントの投稿操作を受け入れる。具体的に、受入部31Aは、コメントの内容などを示す入力情報と、端末ID又はユーザIDとを、ユーザ端末20から取得する。そして、保存部31Eは、コメントの内容を示すコメント情報D4を投稿履歴情報D2に含めて配信記憶部32に記憶させる。これにより、保存部31Eは、投稿履歴情報D2を保存する。例えば、保存部31Eは、入力情報(例えば「がんばれ」の文字列)とユーザIDとを関連付けて、コメント情報D4として配信記憶部32に記憶させる。
【0057】
さらに、受入部31Aは、ユーザ操作として、動画の再生速度の変更、動画エリアVAのサイズ変更、及び再生の開始又は停止などの操作を受け入れてもよい。一例として、視聴者は、配信画面において動画エリアVAと重ねて又は並んで配置されるアイコンなどを選択することによって各操作を実行できる。
【0058】
保存部31Eは、ユーザ端末20毎に区別できるように、コメントの投稿傾向を示す情報を含む投稿履歴情報D2を保存する。例えば、保存部31Eは、投稿履歴情報D2を、端末ID又はユーザIDと関連付けられた履歴情報D1に含めて配信記憶部32に記憶させる。これにより、保存部31Eは、投稿履歴情報D2を保存する。一例として、投稿傾向を示す情報は、各ユーザ端末20を介した投稿操作による、投稿数、投稿頻度、コメントの属性、及びコメントの内容などを含む。なお、履歴情報D1は、ユーザ毎に又はユーザ端末20毎に保存されている。
【0059】
端末IDに関連付けられることによって、投稿傾向を示す情報がユーザ端末20毎に区別される場合には、ユーザ端末20の種類に応じて異なる投稿傾向をグループ分けに反映できる。例えば、スマートフォンから視聴する際には投稿数が少なく、パソコンから視聴する際には投稿数が多いような場合に、その投稿傾向をグループ分けに反映できる。また、ユーザIDに関連付けられることによって、投稿傾向を示す情報がユーザ端末20毎に区別される場合には、ユーザに応じて異なる投稿傾向をグループ分けに反映できる。
【0060】
図4に示す履歴情報D1においては、投稿傾向を示す情報として、投稿数及び投稿頻度が投稿履歴情報D2に含まれる。ここで、投稿数は、視聴時間内に投稿されたコメントの数である。そして、投稿頻度は、動画IDによって特定される動画に対して投稿されたコメントの単位時間当たりの数である。例えば、百分間の合計視聴時間において、コメントが二十四回投稿された場合、「24」を「100」で除することによって、投稿頻度0.24が算出される。なお、単位時間は、一分ではなく、一分よりも長い又は短い時間であってもよい。さらに、単位時間当たりの投稿数に代えて又は加えて、視聴回数当たりのコメントの数が、投稿履歴情報D2に含まれてもよい。例えば、一回の視聴において、コメントが八回投稿された場合、「8」を「1」で除することによって、投稿頻度8が算出される。
【0061】
投稿履歴情報D2は、投稿傾向を示す情報としてユーザ端末20毎の単位時間当たりの投稿数を含んでいる。例えば、投稿履歴情報D2は、全ての動画の合計視聴時間における単位時間当たりの投稿数として、投稿頻度(図4)を含んでいる。これにより、投稿傾向から推測される投稿数に基づいて、グループ毎の投稿数が適切な数になるようにグループ分けを行うことができる。代替的に、投稿履歴情報D2は、動画毎の視聴時間における単位時間当たりの投稿数を、投稿頻度として含んでいてもよい。または、投稿履歴情報D2は、所定の時間(例えば現在から過去一年間又は過去一か月間)における単位時間当たりの投稿数を、投稿傾向を示す情報として含んでいてもよい。
【0062】
動画IDは、視聴した動画を一意に識別する動画識別情報の一例であり、動画IDによって視聴した動画を特定できる。また、視聴日時は、動画IDによって特定される動画の視聴を開始した日時を示している。図4の例では、視聴日時が、月、日、時、分、及び秒によって特定されているが、さらに年によって視聴日時が特定されてもよい。また、視聴時間は、動画IDによって特定される動画を視聴した時間の長さを示している。図4の例では、視聴時間が、時、分、及び秒によって特定されているが、さらに時又は分のみによって視聴時間が特定されてもよい。なお、同一の動画を複数回視聴した場合、最大の視聴時間が視聴時間とされてもよく、合計の視聴時間が視聴時間とされてもよい。
【0063】
図4に示す投稿数は、動画IDによって特定される動画に対して投稿されたコメントの数を示している。なお、コメントは、文字列又は画像を含み、例えば画像は応援又は感想を表すアイコン画像である。また、配信種類は、ライブ配信又はアーカイブ配信などの配信形式を示しており、ライブ配信又はアーカイブ配信の間に視聴されたことを示している。図4の例では、ライブ配信又はアーカイブ配信のみが例示されているが、さらにオンデマンド配信が配信種類に含まれていてもよい。
【0064】
グルーピング部31Bは、投稿履歴情報D2に基づいて、各ユーザ端末20が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けを行う。例えば、グルーピング部31Bは、後述するグループ投稿頻度又は投稿総量が所定の範囲内になるようにグループ分けを行う。具体的にグルーピング部31Bは、投稿履歴情報D2に基づいて、動画を視聴している視聴者のユーザ端末20をグループ分けする。これにより、投稿傾向から推測される投稿数に基づいて、グループ毎の投稿数が適切な数になるようにグループ分けを行うことができる。そして、生成部31Cは、分けられたグループ毎に、各グループに所属するユーザ端末20から投稿されたコメントを表示するように、配信データを生成する。
【0065】
視聴者には、コメントの投稿回数が多い視聴者と、コメントの投稿回数が少ない又はコメントを投稿しない視聴者が含まれる。そのため、投稿回数が多い視聴者から構成されるグループでは、当該グループに投稿されたコメントを表示しても、短時間でコメントエリアCAに表示されなくなってしまう。そこで、グルーピング部31Bは、過去の投稿履歴情報D2(例えば投稿頻度)に基づいて、グループに所属するユーザ端末20からのコメントのグループ投稿頻度又は投稿総量が所定の範囲内になるようにグループ分けを行う。
【0066】
一例として、グループ投稿頻度の所定の範囲は、0から5の範囲、0から50の範囲、又は0から100の範囲である。また、投稿総量の所定の範囲は、所定時間におけるコメントの投稿数の合計が、0から3000の範囲又は0から6000の範囲である。この所定時間は、一例として、一時間などの任意の時間、動画の長さに対応する時間、配信の長さに対応する時間、又は最多投稿数に達した前後の任意の長さの時間(例えば十分間)などである。なお、投稿総量として、所定時間内の合計投稿数に代えて、所定時間内に投稿されたコメントの合計文字数を用いてもよい。
【0067】
具体的に、グルーピング部31Bは、グループを一意に識別するグループ識別情報(以下、グループIDともいう。)を作成する。そして、グルーピング部31Bは、各グループに所属するユーザ端末20の端末IDをグループIDに関連付けて配信記憶部32に記憶させる。例えば、図5の例では、グループID「G0001」によって識別されるグループに、ユーザID「UB0002」、「UC0003」、「UD0004」及び「UE0005」によって識別される視聴者が利用するユーザ端末20が所属している。
【0068】
なお、図5において、グループIDは、ユーザ端末20が所属するグループを一意に識別する情報である。また、ユーザIDは、ユーザ端末20を利用するユーザを一意に識別する情報である。また、ユーザ投稿頻度は、投稿履歴情報D2に基づいて算出され、ユーザIDによって特定される視聴者のコメントの投稿頻度を示す。また、グループ投稿頻度は、グループIDによって識別されるグループの全視聴者が利用するユーザ端末20による単位時間当たりの合計投稿数を示す。
【0069】
例えば、ユーザID「UB0002」によって識別される視聴者のユーザ投稿頻度は、0.10である。そして、グループID「G0001」によって識別されるグループの全視聴者が利用するユーザ端末20の単位時間当たりの合計投稿数であるグループ投稿頻度は、グループの全視聴者のユーザ投稿頻度を加算することによって算出される。図5の例では、グループID「G0001」によって識別されるグループのグループ投稿頻度は、4.96である。
【0070】
そして、ユーザID「UA0001」によって識別される視聴者のユーザ投稿頻度は、0.55である。そのため、グループ投稿頻度所定範囲である0から5の範囲を超えないように、グルーピング部31Bは、ユーザID「UA0001」によって識別される視聴者が利用するユーザ端末20を、他のグループにグループ分けする。つまり、図5の例でグルーピング部31Bは、当該ユーザ端末20を、グループID「G0002」によって識別されるグループに所属させている。
【0071】
また、グルーピング部31Bは、所定範囲の時間(例えば現在から過去一年間若しくは過去一か月間、又は春季、夏季、秋季若しくは冬季など)におけるユーザ端末20毎の単位時間当たりの投稿数を、投稿履歴情報D2から取得してグループ分けを行ってもよい。これにより、視聴者毎の時期に応じた投稿傾向の変動を、グループ分けに反映できる。この場合、グルーピング部31Bは、所定範囲の時間として、例えば昼間又は夜間等の時間帯における単位時間当たりの投稿数を、投稿履歴情報D2から取得してグループ分けを行ってもよい。これにより、例えば夜間に配信される動画の視聴であれば、夜間の投稿傾向に基づいてグループ分けを行うことができる。そのため、視聴時間帯又は視聴時期に応じた投稿傾向に基づいて、グループ分けを行うことができる。
【0072】
また、グルーピング部31Bは、投稿されたコメントに対する返信コメントを投稿した返信ユーザ端末20と、返信コメントの対象となったコメントを投稿した投稿ユーザ端末20とが、同一グループに所属するようにグループ分けを行ってもよい。この場合、受入部31Aは、コメントに対する返信コメントの投稿操作をさらに受け入れる。これにより、返信コメントを行う視聴者同士が同じグループに所属し、互いのコメントを閲覧しながら動画の視聴を楽しむことができる。さらに、返信コメントによる双方向のコミュニケーションが繰り返えされる場合に、コメントのやり取りが表示されるようにグループ分けできる。
【0073】
反対に、グルーピング部31Bは、投稿されているコメントに対する返信コメントがネガティブな内容を含む場合、当該コメントを投稿したユーザ端末20と、当該返信コメントを投稿したユーザ端末20とが異なるグループに所属するようにグループ分けをしてもよい。例えば、解析部31Hは、返信コメントの内容を解析して、「うるさい」などの文字列が含まれていれば、ネガティブな属性を示すコメント属性IDを解析結果に含める。そして、保存部31Eは、投稿されているコメントを投稿した視聴者のユーザIDに関連付けたコメント属性IDを、投稿履歴情報D2に含めて配信記憶部32に記憶させる。グルーピング部31Bは、投稿履歴情報D2に含まれるネガティブな属性を示すコメント属性IDに基づいて、グループ分けを行う。
【0074】
また、グルーピング部31Bは、任意のタイミングでグループ分けを行ってもよい。例えば、グルーピング部31Bは、配信を開始したタイミング、又は配信を開始してから所定の時間(例えば十分)を経過したタイミングで、グループ分けを行う。さらに、グルーピング部31Bは、視聴者数が所定の数(例えば千人)に達した時に、グループ分けを行ってもよい。
【0075】
また、グルーピング部31Bは、受入部31Aがユーザ端末20から動画の視聴要求を受け入れた時にグループ分けを行ってもよい。例えば、グルーピング部31Bは、視聴要求を受け入れた順に、当該ユーザ端末20を利用する視聴者をグループに所属させる。この場合、グルーピング部31Bは、当該グループにおけるコメントのグループ投稿頻度又は投稿総量が所定範囲を超えると、その後にユーザ端末20から視聴要求を受け入れた時に、新しいグループを作成する。そして、グルーピング部31Bは、当該ユーザ端末20を利用する視聴者を新しいグループに所属させる。
【0076】
さらに、グルーピング部31Bは、過去のコメントの投稿履歴情報D2に変えて、現在視聴している動画に対するコメントの投稿履歴情報D2に基づいてグループ分けを行ってもよい。例えば、グルーピング部31Bは、動画の配信開始からの所定のサンプリング時間(例えば動画の配信開始から十分)のユーザ端末20毎の単位時間当たりの投稿数を取得する。そして、グルーピング部31Bは、動画の配信中に、各ユーザ端末20が少なくとも一つのグループに所属するようにグループ分けを行う。
【0077】
例えば、グルーピング部31Bは、サンプリング時間が経過したタイミングで、取得したユーザの投稿頻度に基づいてグループ分けを行う。この場合、保存部31Eは、算出部31Gがサンプリング時間に算出した投稿頻度を、投稿履歴情報D2に含めて配信記憶部32に記憶させる。これにより、現在の視聴環境(例えば電車の中などの投稿し難い環境又は自宅などの投稿し易い環境)に応じた投稿頻度の変化を、グループ分けに反映できる。さらに、視聴されている動画毎にグループ毎の投稿数が適切な数になるようにグループ分けを行うことができる。そのため、動画の内容の相違による投稿傾向の変動をグループ分けに反映できる。
【0078】
他の例として、グルーピング部31Bは、動的にグループ分けを行ってもよい。例えば、グルーピング部31Bは、動画の配信中に、複数のユーザ端末20(例えば、動画を視聴中の全ての視聴者のユーザ端末20)からのコメントの単位時間当たりの合計投稿数又は所定時間内の合計投稿数が所定の範囲を超えた場合にグループ分けを行ってもよい。具体的に、グルーピング部31Bは、動画の配信中に、コメントの投稿数を監視する。そして、グルーピング部31Bは、単位時間当たりの合計投稿数が所定の範囲(例えば一分当たりに0から5回の範囲)を超えた場合にグループ分けを行う。または、グルーピング部31Bは、所定時間(例えば十分)の間の合計投稿数が所定の範囲(例えば0から300回の範囲)を超えた場合にグループ分けを行う。
【0079】
これにより、動画の配信中に動的にグループを作成して、グループ毎の投稿数が適切な数になるようにグループ分けを行うことができる。また、ライブ配信中は、視聴者の増減を予測することが難しく、且つ動画の再生を一時的に停止する操作などが行われることも少ない。そのため、コメントの確認をすることがより困難になるので、特にライブ配信中に動的にグループを作成することによって、視聴者は、表示されたコメントの内容を確認することが容易となる。
【0080】
グルーピング部31Bは、ライブ配信された動画に対して投稿されたコメントの投稿履歴情報D2に基づいてグループ分けを行ってもよい。例えば、グルーピング部31Bは、投稿履歴情報D2の中から、配信種類として「ライブ」(図4)を含む動画のコメントの単位時間当たりの投稿数を参照する。そして、算出部31Gは、ライブ配信に限定して、グループ投稿頻度又は投稿総量を算出する。そして、グルーピング部31Bは、グループ投稿頻度又は投稿総量が所定の範囲内になるようにグループ分けを行う。一般的に、コメントはライブ配信時に投稿されることが多い。そのため、ライブ配信以外の情報を除けば、ライブ配信時における投稿頻度をより正確に算出できる。これにより、ライブ配信時の投稿傾向を反映させたグループ分けを行うことができる。
【0081】
さらに、グルーピング部31Bは、グループ分けをした後であって、且つ動画の配信中に、少なくとも一つのグループのグループ投稿頻度又は投稿総量が所定の範囲内となった場合、再びグループ分けを行ってもよい。これにより、グループ投稿頻度又は投稿総量が少ないグループに所属する視聴者は、他のグループに所属する。そのため、動画の配信中に視聴者数又は投稿数が減少した場合には、グループ毎の投稿数が適切な数になるようにグループ分けを行うことができる。
【0082】
また、グルーピング部31Bは、複数のグループが所定のグループ数となるように、グループ分けを行ってもよい。これにより、予め視聴者数が想定できる場合には、適切なグループ数に分けることができる。例えば、視聴者の数が予め予測できる場合、配信者又は配信サーバ30の管理者は、グループの数を予め予測して配信開始前に設定してもよい。そして、グルーピング部31Bは、配信開始後に、グループ投稿頻度又は投稿総量が所定の範囲内になるように動的にグループ分けを行う。なお、グルーピング部31Bは、グループ分け後のグループの数が、所定のグループ数以下になるようにグループ分けを行ってもよい。または、グルーピング部31Bは、グループ分け後のグループの数が、常に所定のグループ数になるようにグループ分けを行ってもよい。
【0083】
また、グルーピング部31Bは、投稿頻度が多い視聴者が所属するグループと、投稿頻度が少ない視聴者が所属するグループとにグループ分けしてもよい。これにより、少なくとも投稿頻度が少ない視聴者が所属するグループにおいては、表示されたコメントの内容を確認することが容易となる。なお、投稿頻度が多い視聴者は、コメントの投稿に慣れている。したがって、投稿頻度が多い視聴者は、表示されたコメントの内容を確認することが困難となることが少ない。そのため、投稿頻度が多い視聴者からなるグループの視聴者は、コメントを投稿する意欲及び視聴意欲を減退させることが少ない。
【0084】
抽出部31Fは、所属するグループ毎にユーザ端末20から投稿されたコメントをグループコメントとして抽出する。例えば、抽出部31Fは、グループIDによって識別されるグループに所属するユーザ端末20を利用する視聴者のユーザIDに関連付けられているコメントを、コメント情報D4から抽出する。そして、生成部31Cは、分けられたグループ毎に、抽出部31Fが抽出したコメントをグループコメントとして表示するように、配信データを生成する。
【0085】
生成部31Cは、グループコメントを表示するグループコメントエリアGA1,GA2を表示させるように配信データを生成する。そして、配信部31Dは、生成部31Cが生成した配信データを、各ユーザ端末20へ配信する。例えば、生成部31Cは、動画としてのゲーム映像が表示される動画エリアVAと、コメントエリアCAとを合成した配信画面を表示させるような配信データを生成する。具体的に、生成部31Cは、配信記憶部32が記憶している画面構成のデータなどを取得して、ゲーム映像と同時に表示される配信画面を表示させるための配信データを生成する。
【0086】
配信画面は、画像又は映像として生成される。例えば、生成部31Cは、MPEG形式などの各種のフォーマットで配信用の動画を生成する。一例として、生成部31Cは、ゲーム映像の動画エリアVAを含む下レイヤーに、コメントエリアCAを含む上レイヤーを重ね合わせる。上レイヤーは、ゲーム映像の表示を邪魔しないように透明な画像として構成される。そして、上レイヤーには、コメントエリアCAなどが、それぞれを表示するタイミングで表示される。例えば、コメントが投稿されると、上レイヤーのコメントエリアCAに投稿されたコメントの内容が表示される。
【0087】
一例として、図2は、配信データに基づいてユーザ端末20の表示部24が表示する配信画面を示している。この配信画面は、動画エリアVAと、コメントエリアCAとを含んでいる。さらに、コメントエリアCAは、グループコメントエリアGA1,GA2を含んでいる。グループコメントエリアGA1には、グループID「G0002」によって識別されるグループに所属するユーザ端末20から投稿されたコメントが表示される。また、グループコメントエリアGA2には、グループID「G0001」によって識別されるグループに所属するユーザ端末20から投稿されたコメントが表示される。
【0088】
視聴者は、配信画面において、自らが所属するグループのグループコメントエリアGA1,GA2を選択する。具体的に、図2の例では、グループコメントエリアGA2が選択されている。そのため、グループコメントエリアGA1のサイズが縮小され、配信画面には、自らが所属するグループのグループコメントが広い範囲に表示される。これにより、各ユーザ端末20が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けされ、グループ毎にコメントを表示できる。このように、コメントがグループ毎に表示されるので、コメントの視認性が向上する。その結果、視聴者は、表示されたコメントの内容を確認することが容易となり、コメントを投稿する意欲及び視聴意欲の減退を抑制できる。さらに、投稿傾向に基づいて、コメントの投稿数をグループ毎に適切な数になるように調整できるので、表示されるコメントの数を適切な数に調整できる。また、視聴者が入力した情報に基づくグループ分けに制限されないため、グループ分けの自由度を高めることができる。
【0089】
ここで、生成部31Cは、全グループに所属する全ユーザ端末20から投稿された全コメントを配信データに含めてもよい。また、生成部31Cは、ユーザ端末20において、当該ユーザ端末20が所属するグループのグループコメントのみが表示されるように配信データを生成してもよい。具体的に生成部31Cは、各ユーザ端末20に配信する配信データに、当該ユーザ端末20が所属するグループのグループコメントのみを含めてもよい。これにより、各視聴者のユーザ端末20には、自らが所属するグループのグループコメントのみが表示される。
【0090】
代替的に、生成部31Cは、グループコメントのみが表示される表示態様と、全コメントが表示される表示態様とを切り替えることができるように、配信データを生成してもよい。さらに、生成部31Cは、自らが所属するグループのグループコメントのみが表示される表示態様と、自らが所属するグループ及び他のグループのグループコメントが表示される表示態様とを切り替えることができるように、配信データを生成してもよい。
【0091】
さらに、生成部31Cは、動画の配信中にグループ分けを行う場合、グループ分け前に表示されていたグループコメントを、グループ分け後にもグループコメントエリアGA1,GA2に表示させるように配信データを生成してもよい。反対に、生成部31Cは、グループ分け前に表示されていたグループコメントを、グループコメントエリアGA1,GA2に表示させないように配信データを生成してもよい。また、生成部31Cは、グループ分け後に同一のグループに所属する視聴者のコメントが、グループ分け前に表示されていた場合には、当該コメントを、グループ分け後にもグループコメントエリアGA1,GA2に表示させるように配信データを生成してもよい。
【0092】
算出部31Gは、ユーザ端末20毎の単位時間当たりの投稿数を算出する。そして、保存部31Eは、算出結果(例えばユーザの投稿頻度)を投稿履歴情報D2に含めて配信記憶部32に記憶させる。これにより、保存部31Eは、投稿履歴情報D2を保存する。または、保存部31Eは、投稿履歴情報D2に含まれるユーザの投稿頻度を更新する。また、算出部31Gは、グループに含まれる複数のユーザ端末20の単位時間当たりの合計投稿数をグループ投稿頻度として算出する。または、算出部31Gは、グループに含まれる複数のユーザ端末20の所定時間内の合計投稿数を投稿総量として算出する。そして、保存部31Eは、算出結果(例えばグループ投稿頻度)を投稿履歴情報D2に含めて配信記憶部32に記憶させる。これにより、保存部31Eは、投稿履歴情報D2を保存する。
【0093】
また、算出部31Gは、動画の配信開始からの所定のサンプリング時間のユーザ端末20毎の単位時間当たりの投稿数を算出してもよい。さらに、算出部31Gは、所定範囲の時間におけるユーザ端末20毎の単位時間当たりの投稿数を算出してもよい。そして、保存部31Eは、算出結果を投稿履歴情報D2に含めて配信記憶部32に記憶させる。これにより、保存部31Eは、投稿履歴情報D2を保存する。
【0094】
解析部31Hは、コメントを解析してコメントのコメント属性を決定する。そして、保存部31Eは、解析結果に基づいて、コメント属性を示す不図示の属性情報(例えばコメント属性ID)を投稿履歴情報D2に含めて配信記憶部32に記憶させ、これにより、保存部31Eは、投稿履歴情報D2を保存する。例えば、解析部31Hは、コメントに含まれる文章を解析して、「頑張れ」などの期待又は応援を意味する文字がコメントに含まれていれば、ポジティブな性質を示すコメント属性IDを解析結果に含める。また、解析部31Hは、ヤジ又はバッシングなどを意味する文字がコメントに含まれていれば、ネガティブな性質を示すコメント属性IDを解析結果に含める。そして、解析部31Hは、ポジティブ又はネガティブに分類できない文字のみがコメントに含まれていれば、ニュートラルな性質を示すコメント属性IDを解析結果に含める。
【0095】
さらに、解析部31Hは、ゲームのプレイヤの名前などの、プレイヤを特定可能な文字がコメントに含まれていれば、プレイヤを示すコメント属性IDを解析結果に含めてもよい。また、解析部31Hは、ゲームのタイトルなどの、ゲームを特定可能な文字がコメントに含まれていれば、ゲームを示すコメント属性IDを解析結果に含めてもよい。
【0096】
そして、グルーピング部31Bは、同一コメント属性に関連付けられているユーザ端末20同士が同一グループに所属するようにグループ分けを行う。例えば、グルーピング部31Bは、投稿履歴情報D2を参照して、同一コメント属性に関連付けられているユーザIDを検索する。そして、グルーピング部31Bは、検索して得られたユーザIDによって特定される視聴者のユーザ端末20が同一グループに所属するようにグループ分けを行う。これにより、グルーピング部31Bは、視聴者のコメントの内容の傾向に基づいてグループ分けできる。そのため、グルーピング部31Bは、近い内容のコメントが表示されるようにグループ分けできる。さらに、グルーピング部31Bは、ファンである視聴者のグループと、アンチファンである視聴者のグループとにグループ分けできる。
【0097】
代替的に、グルーピング部31Bは、同一ユーザ属性に関連付けられているユーザ端末20同士が同一グループに所属するようにグループ分けを行ってもよい。ユーザ属性を示す属性情報は、例えばユーザ属性IDである。保存部31Eは、配信記憶部32又はゲームサーバ60のゲーム記憶部が記憶しているユーザ情報を参照して、履歴情報D1にユーザ属性IDを含める。例えば、ユーザ属性IDは、視聴者の性別又は年齢を示す。保存部31Eは、ユーザIDに対応するユーザ情報から性別又は年齢を特定する。そして、保存部31Eは、特定した性別又は年齢を示すユーザ属性IDを含むように履歴情報D1を配信記憶部32に記憶させる。
【0098】
配信部31Dは、生成部31Cが生成した配信データを、複数のユーザ端末20に対して配信する。一例として、配信部31Dは、視聴者がアクセスするWebページに、配信画面を表示させる。この場合、視聴者は、配信画面の入力エリア及び操作用のアイコンなどを操作してユーザ操作を入力してもよい。代替的に、視聴者は、ユーザ端末20のアプリケーションプログラムによって表示される入力エリア及び操作用のアイコンなどを操作してユーザ操作を入力してもよい。
【0099】
さらに、配信制御部31は、対価受入部(不図示)を含んでいてもよい。この対価受入部は、受入部31Aがユーザ端末20から報酬の寄付又は提供に対応するユーザ操作による入力を受け付けると、対価の支払いが発生すると判断する。そして、対価受入部は、ユーザ操作に対する対価の支払画面(不図示)を、ユーザ端末20の表示部24に表示させる。視聴者は、支払画面を介して、表示された報酬の金額を選択する。そして、ユーザ端末20は、選択されたユーザ操作を識別する固有の課金対象情報を含む決済情報を不図示の決済サーバに送信する。
【0100】
決済サーバは、課金対象情報に対応する課金対象対価を消費させる決済処理を行い、決済処理の結果をユーザ端末20及びに送信する。なお、対価受入部は、決済サーバが提供するWebページのリンクアイコンを表示部24に表示させてもよい。ユーザがリンクアイコンをタッチ操作すると、決済サーバが提供するWebページが表示され、当該Webページを介して決済処理が行われる。また、ユーザは、金銭の他、クレジットカード若しくはデビッドカードなどのカード媒体を用いて、又は代用貨幣、仮想通貨、暗号資産、電子マネー、及びポイントなどの消費媒体を消費して対価を支払うことができる。
【0101】
[配信システムによるグループ分けのフロー]
図6を参照して配信システム100によるグループ分けの処理フローについて説明する。配信システム100は、所定の開始条件が満たされると処理を開始する。例えば、ライブ配信する場合、配信システム100はゲーム映像を取得すると処理を開始する。そして、生成部31Cは、ゲーム映像を取得すると、ゲーム映像を含む配信データを生成する。続いて、配信部31Dは、ゲーム映像を含む配信データをユーザ端末20へ配信する。これにより、ユーザ端末20は、表示部24にゲーム映像を含む配信画面を表示させる。
【0102】
そして、動画を視聴中の視聴者がユーザ端末20からコメントの投稿操作を行うと、受入部31Aは投稿操作による投稿を受け付ける(S101)。そして、保存部31Eは、コメントの投稿傾向を示す情報を含む投稿履歴情報D2を保存する(S102)。また、算出部31Gは、現在及び過去の投稿履歴情報D2を参照して、グループに含まれることになるユーザ端末20の単位時間当たりの合計投稿数をグループ投稿頻度として算出する(S103)。
【0103】
そして、グルーピング部31Bは、グループ投稿頻度又は投稿総量が所定の範囲内になるように、グループ分けを行う(S104)。その後、抽出部31Fは、ユーザ端末20から投稿されたコメントを、グループ毎にグループコメントとして抽出する(S105)。続いて、生成部31Cは、グループコメントを表示するグループコメントエリアGA1,GA2を表示させる配信データを生成する(S106)。その後、配信部31Dは、ゲーム映像及びグループコメントを含む配信データをユーザ端末20へ配信する(S107)。そして、ユーザ端末20は、表示部24にゲーム映像及びグループコメントを含む配信画面を表示させる。
【0104】
その後、ゲーム映像が最後まで再生されたなどの理由によって配信を終了する場合(S108でYES)、配信システム100は処理を終了する。一方、配信を継続する場合(S108でNO)、配信部31Dは、投稿操作の受け入れ(S101)を継続する。
【0105】
以上、説明した第1実施形態によれば、各ユーザ端末20が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けされる。そのため、グループ毎にコメントを表示できるので、コメントの視認性が向上する。その結果、視聴者は、表示されたコメントの内容を確認することが容易となり、コメントを投稿する意欲及び視聴意欲の減退を抑制できる。さらに、投稿傾向に基づいて、コメントの投稿数をグループ毎に適切な数になるように調整できるので、表示されるコメントの数を適切な数に調整できる。また、視聴者が入力した情報に基づくグループ分けに制限されないため、グループ分けの自由度を高めることができる。
【0106】
[第2実施形態]
続いて、第2実施形態について説明する。第2実施形態においては、グルーピング部31Bが、視聴履歴情報D3に基づいてグループ分けを行う。なお、第2実施形態の説明においては、第1実施形態との相違点について主に説明し、既に説明した構成要素については同じ参照番号を付し、その説明を省略する。特に説明した場合を除き、同じ参照符号を付した構成要素は略同一の動作及び機能を奏し、その作用効果も略同一である。
【0107】
なお、グルーピング部31Bは、第1実施形態の投稿履歴情報D2に基づくグループ分けが不要であれば、視聴履歴情報D3に基づくグループ分けのみを行ってもよい。例えば、視聴者数が少数である場合、グルーピング部31Bは、視聴履歴情報D3に基づくグループ分けのみを行ってもよい。また、グルーピング部31Bは、視聴履歴情報D3に基づくグループ分けが不要であれば、投稿履歴情報D2に基づくグループ分けのみを行ってもよい。
【0108】
さらに、グルーピング部31Bは、投稿履歴情報D2に基づくグループ分けと、視聴履歴情報D3に基づくグループ分けとの両方を行ってもよい。この場合、グルーピング部31Bは、視聴履歴情報D3に基づいて、各ユーザ端末20が複数のグループの少なくとも一つに所属するように、複数のユーザ端末20に対する事前グループ分けを行う。その後、グルーピング部31Bは、投稿履歴情報D2に基づいて、各ユーザ端末が複数のグループの少なくとも一つに所属するように新たにグループ分けを行う。例えば、グルーピング部31Bは、視聴者数が増えた際に、投稿履歴情報D2に基づくグループ分けを行う。
【0109】
以下の説明においては、視聴履歴情報D3に基づくグループ分けについて主に説明する。ただし、グルーピング部31Bは、事前グループ分けとして、視聴履歴情報D3に基づくグループ分けを行うことができる。または、グルーピング部31Bは、グループ投稿頻度又は投稿総量が所定の範囲内となった場合に、視聴履歴情報D3に基づくグループ分けを、動画の配信中のグループ分けとして行うことができる。
【0110】
図3を参照して、第2実施形態に係る配信システム100の制御系について説明する。配信サーバ30の保存部31Eは、ユーザ端末20毎に区別できるように、動画の視聴傾向を示す情報を含む視聴履歴情報D3を保存する。例えば、保存部31Eは、視聴履歴情報D3を、端末ID又はユーザIDと関連付けられた履歴情報D1に含めて配信記憶部32に記憶させる。これにより、保存部31Eは、視聴履歴情報D3を保存する。なお、履歴情報D1は、ユーザ毎に又はユーザ端末20毎に保存されている。一例として、視聴履歴情報D3は、視聴傾向を示す情報としてユーザ端末20において視聴された動画の属性を示す情報を含んでいる。これにより、過去に視聴した動画の内容をグループ分けに反映して、視聴者にとって適切なコメントが表示されやすくなる。
【0111】
図4に示す履歴情報D1においては、視聴傾向を示す情報として、動画の属性の一例であるゲームを示すゲーム属性と、対戦型のゲームを対戦するプレイヤを示すプレイヤ属性とが視聴履歴情報D3に含まれる。具体的に、ゲームIDがゲーム属性の一例であり、プレイヤIDがプレイヤ属性の一例である。受入部31Aは、動画の属性、例えばゲーム属性及びプレイヤ属性を、ゲーム端末70又はゲームサーバ60から動画(例えばゲーム映像)のアップロードの際に取得する。そして、保存部31Eは、視聴者が動画を視聴すると、動画識別情報と関連付けた動画の属性を視聴履歴情報D3に含めて保存する。その後、グルーピング部31Bは、視聴履歴情報D3に基づいて、各ユーザ端末20が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けを行う。
【0112】
具体的に、ゲーム属性は特定のゲームを示し、ゲーム属性であるゲームIDは、動画としてのゲーム映像に映っているゲームを一意に識別するゲーム識別情報である。ゲームIDに変えて又は加えて、ゲーム識別情報として、ゲームのタイトルが視聴履歴情報D3に含まれていてもよい。また、プレイヤ属性は、対戦型のゲームを対戦するプレイヤを示す。そして、プレイヤ属性であるプレイヤIDは、動画としてのゲーム映像に映っているゲームをプレイするプレイヤを一意に識別するプレイヤ識別情報である。また、プレイヤIDに変えて又は加えて、プレイヤ識別情報として、プレイヤの名前が視聴履歴情報D3に含まれていてもよい。なお、プレイヤIDとは、ゲームにおいて設定されたプレイヤID(例えば、ゲームサーバ60が付与するID)、又はゲーム端末70によって設定されたプレイヤIDであってもよい。
【0113】
ゲーム端末70又はゲームサーバ60は、ゲーム映像を配信サーバ30へ送信する際に、ゲーム映像と共に、ゲームID及びプレイヤIDの少なくとも一方を送信する。そして、受入部31Aは、動画の属性としてゲームID及びプレイヤIDを受け入れる。さらに、保存部31Eは、ゲームID及びプレイヤIDをゲーム映像に関連付けて、配信記憶部32に記憶させることによって保存する。その後、保存部31Eは、視聴者が当該ゲーム映像を視聴すると、ゲーム映像に関連付けられているゲームID及びプレイヤIDを視聴履歴情報D3に含めて保存する。これにより、配信サーバ30は、取得が困難であるプレイヤ属性及びゲーム属性を取得できる。
【0114】
代替的に、ゲーム映像に映るゲームのゲームID又はプレイヤのプレイヤIDを、配信者が入力してもよい。受入部31Aは、動画の属性として、入力されたゲームID又はプレイヤIDを受け入れる。そして、保存部31Eは、ゲームID又はプレイヤIDをゲーム映像に関連付けて、配信記憶部32に記憶させることによって保存する。さらに、解析部31Hが、配信される動画のタイトル又は説明文から、ゲーム又はプレイヤを特定してもよい。保存部31Eは、解析部31Hの解析結果を参照して、ゲームID又はプレイヤIDをゲーム映像に関連付けて、配信記憶部32に記憶させることによって保存する。
【0115】
保存部31Eは、各ユーザ端末20において視聴された複数の動画の動画識別情報と関連付けられているゲーム識別情報を、ゲーム属性として視聴履歴情報D3に含めて保存する。例えば、図4の例では、複数の動画の動画識別情報と関連付けられているゲームID「GM0022」が、ゲーム属性として視聴履歴情報D3に含まれている。
【0116】
具体的に、保存部31Eは、視聴履歴情報D3のゲームIDから、複数の動画と関連付けられているゲームIDを、ゲーム属性として推定する。視聴者は、お気に入りのゲームが存在することが多く、そのゲームのゲーム映像をより多く視聴する傾向がある。そのため、視聴履歴情報D3の中に複数含まれているゲームIDは、視聴者が興味を持っているゲームのゲームIDである。これを利用して、視聴者が興味を持っているゲームを特定する。ゲーム映像を視聴する視聴者は、興味があるゲームが共通する視聴者と同じグループに所属すると、視聴者同士のコメントによってコミュニケーションを取ることができる。これにより、視聴者はより楽しんで動画を視聴できる。
【0117】
例えば、保存部31Eは、視聴履歴情報D3の中に一定数以上(例えば二つ)のゲームIDがある場合、当該ゲームIDを視聴者のゲーム属性として、当該視聴履歴情報D3に含めて保存する。代替的に、保存部31Eは、視聴履歴情報D3に含まれる他のゲームIDと比較して、視聴した動画に関連付けられている回数が多いゲームIDを、視聴者のゲーム属性として、当該視聴履歴情報D3に含めて保存してもよい。さらに、保存部31Eは、視聴履歴情報D3に含まれる視聴時間が所定時間を超える動画に対応するゲームIDを、視聴者のゲーム属性として、当該視聴履歴情報D3に含めて保存してもよい。なお、視聴者が興味を持っているゲームは一つには限定されない。そのため、保存部31Eは、複数のゲームIDを、一人の視聴者のゲーム属性として、視聴履歴情報D3に含めて保存してもよい。
【0118】
グルーピング部31Bは、同一のゲーム属性に関連付けられているユーザ端末20同士が同一グループに所属するようにグループ分けを行う。これにより、興味があるゲームが共通する視聴者同士が同じグループに所属する。そのため、視聴者同士が、投稿したコメントによってコミュニケーションを行って、動画の視聴をより楽しむことができる。さらに、グルーピング部31Bは、視聴履歴情報D3に含まれるゲーム属性の数が近い視聴者同士をグループ分けしてもよい。例えば、グルーピング部31Bは、一のユーザIDに関連付けられた視聴履歴情報D3の中のゲーム属性の数をカウントする。そして、グルーピング部31Bは、視聴履歴情報D3に含まれるゲーム属性の数が0から5のグループ、6から20のグループ、それ以上の数のグループが設けられるようにグループ分けを行う。
【0119】
視聴履歴情報D3の中に一定数以上のゲームIDがあれば、視聴者は特定のゲーム映像を多く視聴していることになる。そのため、当該視聴者は、多く視聴するゲーム映像に映るゲームに習熟しているか、又は知識が深いといえる。これにより、ゲームに対する習熟度が高い視聴者のグループと、習熟度が低い視聴者のグループとを設けることができる。例えば、グルーピング部31Bは、視聴履歴情報D3の中に共通するゲーム属性がないユーザ端末20同士が同一グループに所属するようにグループ分けを行う。これにより、習熟度が低い視聴者のグループを設けることができ、視聴者に適したコメントが表示されやすくなる。そのため、習熟度が高い視聴者に対してはより専門性が高い用語を含むコメントが表示されやすくなる。そして、習熟度が低い視聴者に対してはより基本的な用語を含むコメントが表示されやすくなる。その結果、コメントの内容が、視聴者にとってより適切なものとなる。
【0120】
また、保存部31Eは、各ユーザ端末20において視聴された複数の動画の動画識別情報と関連付けられているプレイヤ識別情報を、プレイヤ属性として保存する。例えば、図4の例では、複数の動画の動画識別情報と関連付けられているプレイヤID「P0001」が、プレイヤ属性として視聴履歴情報D3に含まれている。
【0121】
具体的に、保存部31Eは、視聴履歴情報D3のプレイヤIDから、複数の動画と関連付けられているプレイヤIDを、プレイヤ属性として推定する。視聴者は、応援するプレイヤが存在することが多く、そのプレイヤがプレイするゲームのゲーム映像をより多く視聴する傾向がある。そのため、視聴履歴情報D3の中に複数含まれているプレイヤIDは、視聴者が応援するプレイヤのプレイヤIDである。これを利用して、視聴者が応援するプレイヤを特定する。ゲーム映像を視聴する視聴者は、応援するプレイヤが共通する視聴者と同じグループに所属すると、視聴者同士のコメントによってコミュニケーションを取ることができる。これにより、視聴者はより楽しんで動画を視聴できる。
【0122】
例えば、保存部31Eは、視聴履歴情報D3の中に一定数以上(例えば二つ)のプレイヤIDがある場合、当該プレイヤIDを視聴者のプレイヤ属性として、当該視聴履歴情報D3に含めて保存する。代替的に、保存部31Eは、視聴履歴情報D3に含まれる他のプレイヤIDと比較して、視聴した動画に関連付けられている回数が多いプレイヤIDを、視聴者のプレイヤ属性として、当該視聴履歴情報D3に含めて保存してもよい。さらに、保存部31Eは、視聴履歴情報D3に含まれる視聴時間が所定時間を超える動画に対応するプレイヤIDを、視聴者のプレイヤ属性として、当該視聴履歴情報D3に含めて保存してもよい。なお、視聴者が応援しているプレイヤは一人には限定されない。そのため、保存部31Eは、複数のプレイヤIDを、一人の視聴者のプレイヤ属性として、視聴履歴情報D3に含めて保存してもよい。
【0123】
グルーピング部31Bは、同一のプレイヤ属性に関連付けられているユーザ端末20同士が同一グループに所属するようにグループ分けを行う。これにより、応援するプレイヤが共通する視聴者同士が同じグループに所属する。そのため、視聴者同士が、投稿したコメントによってコミュニケーションを行って、動画の視聴をより楽しむことができる。さらに、グルーピング部31Bは、視聴履歴情報D3に含まれるプレイヤ属性の数が近い視聴者同士をグループ分けしてもよい。例えば、グルーピング部31Bは、一のユーザIDに関連付けられた視聴履歴情報D3の中のプレイヤ属性の数をカウントする。そして、グルーピング部31Bは、視聴履歴情報D3に含まれるプレイヤ属性の数が0から5のグループ、6から20のグループ、それ以上の数のグループが設けられるようにグループ分けを行う。
【0124】
さらに、プレイヤIDに代えて又は加えて、複数のプレイヤからなるチームを一意に識別するチームIDが視聴履歴情報D3に含まれていてもよい。例えば、野球ゲーム又はサッカーゲームなど、視聴者が各プレイヤでなくチームを応援する場合、動画の属性としてのチームIDを有効に利用できる。さらに、配信者を一意に識別する配信者ID又は配信者の名前等が、動画の属性として、視聴履歴情報D3に含まれていてもよい。
【0125】
さらに、動画の属性として、動画のジャンルを示すジャンルIDが視聴履歴情報D3に含まれていてもよい。例えば、動画のジャンルは、ビデオブログ、バラエティ、商品又はサービスの紹介若しくはレビュー、ハウツー、教育、ゲーム実況、ミュージック、メイク、ファッション、料理、漫画、アバター配信者、グルメ、アウトドア、ペット、衝撃映像、乗り物、トレンド、パチンコ、政治、及びニュースなどを含む。
【0126】
また、グルーピング部31Bは、所定範囲の時間における視聴履歴情報D3に基づいて、グループ分けを行ってもよい。例えば、所定範囲の時間は、現在を基準に、過去の十回などの所定回数の範囲の時間である。または、所定範囲の時間は、現在を基準に、過去一週間以内などの範囲の時間である。このように参照する視聴履歴情報D3を限定することにより、視聴者の好みの変化をグループ分けに反映できる。これにより、視聴者毎の時期に応じた視聴傾向の変動をグループ分けに反映できる。
【0127】
また、グルーピング部31Bは、任意のタイミングでグループ分けを行ってもよい。例えば、グルーピング部31Bは、配信を開始したタイミング、又は配信を開始してから所定の時間(例えば十分)を経過した時に、グループ分けを行う。さらに、グルーピング部31Bは、視聴者数が所定の数(例えば千人)に達した時に、グループ分けを行ってもよい。また、グルーピング部31Bは、受入部31Aがユーザ端末20から動画の視聴要求を受け入れた時にグループ分けを行ってもよい。
【0128】
また、グルーピング部31Bは、複数のグループが所定のグループ数となるように、グループ分けを行ってもよい。これにより、予め視聴者数が想定できる場合には、適切なグループ数に分けることができる。例えば、視聴者の数が予め予測できる場合、配信者又は配信サーバ30の管理者は、グループの数を予め予測して配信開始前に設定してもよい。なお、グルーピング部31Bは、グループ分け後のグループの数が、所定のグループ数以下になるようにグループ分けを行ってもよい。または、グルーピング部31Bは、グループ分け後のグループの数が、常に所定のグループ数になるようにグループ分けを行ってもよい。
【0129】
また、抽出部31Fは、所属するグループ毎にユーザ端末20から投稿されたコメントをグループコメントとして抽出する。例えば、抽出部31Fは、グループIDによって識別されるグループに所属するユーザ端末20を利用する視聴者のユーザIDに関連付けられているコメントを、コメント情報D4から抽出する。そして、生成部31Cは、分けられたグループ毎に、抽出部31Fが抽出したコメントをグループコメントとして表示するように、配信データを生成する。
【0130】
すなわち、生成部31Cは、グループコメントを表示するグループコメントエリアGA1,GA2を表示させるように配信データを生成する。そして、配信部31Dは、生成部31Cが生成した配信データを、各ユーザ端末20へ配信する。これにより、視聴者が面倒な入力操作を行わなくとも、視聴傾向から推測される共通の興味を持つ視聴者群毎のグループ分けを行うことができる。また、視聴者が入力した情報に基づくグループ分けに制限されないため、グループ分けの自由度を高めることができる。
【0131】
[配信システムによるグループ分けのフロー]
図7を参照して配信システム100によるグループ分けの処理フローについて説明する。配信システム100は、所定の開始条件が満たされると処理を開始する。例えば、ライブ配信する場合、配信システム100はゲーム映像を取得すると処理を開始する。そして、生成部31Cは、ゲーム映像を取得すると、ゲーム映像を含む配信データを生成する。また、受入部31Aがユーザ端末20から動画の視聴要求を受け入れると、保存部31Eは、動画の視聴傾向を示す情報を含む視聴履歴情報D3を保存する(S201)。続いて、配信部31Dは、ゲーム映像を含む配信データをユーザ端末20へ配信する。そして、ユーザ端末20は、表示部24にゲーム映像を含む配信画面を表示させる。
【0132】
グルーピング部31Bは、同一の動画の属性に関連付けられているユーザ端末20同士が同一グループに所属するようにグループ分けを行う(S202)。そして、動画を視聴中の視聴者がユーザ端末20からコメントの投稿操作を行うと、受入部31Aは、投稿操作による投稿を受け付ける(S203)。その後、抽出部31Fは、ユーザ端末20から投稿されたコメントを、グループ毎にグループコメントとして抽出する(S204)。続いて、生成部31Cは、グループコメントを表示するグループコメントエリアGA1,GA2を表示させる配信データを生成する(S205)。その後、配信部31Dは、ゲーム映像及びグループコメントを含む配信データをユーザ端末20へ配信する(S206)。そして、ユーザ端末20は、表示部24にゲーム映像及びグループコメントを含む配信画面を表示させる。
【0133】
その後、ゲーム映像が最後まで再生されたなどの理由によって配信を終了する場合(S207でYES)、配信システム100は処理を終了する。一方、配信を継続する場合(S207でNO)、配信部31Dは、投稿操作の受け入れ(S203)を継続する。
【0134】
以上、説明した第2実施形態によれば、各ユーザ端末20が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けされる。そのため、グループ毎にコメントを表示できるので、コメントの視認性が向上する。その結果、表示されたコメントの内容を確認することが容易となり、視聴者がコメントを投稿する意欲及び視聴意欲の減退を抑制できる。さらに、視聴者が面倒な入力操作を行わなくとも、視聴傾向から推測される共通の興味を持つ視聴者群毎のグループ分けを行うことができる。また、視聴者が入力した情報に基づくグループ分けに制限されないため、グループ分けの自由度を高めることができる。
【0135】
以上、各実施形態を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均などな発明も本発明に含まれる。また、各実施形態及び各変形形態、並びに各実施形態又は各変形形態に含まれる技術的手段は、本発明に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
【0136】
例えば、生成部31Cは、特定のユーザ端末20に対して、他のユーザ端末20とは異なる配信データを生成してもよい。一例として、生成部31Cは、配信者が設定する端末IDによって特定されるユーザ端末20に対しては、グループ分けされていないコメントエリアCAが表示されるような配信データを生成してもよい。これにより、配信者は、自らのユーザ端末20を設定することによって、全コメントを閲覧することができる。例えば、配信者は、全コメントの中から特定のコメントに対してリアクション(例えばお礼のコメントの投稿)を行うことがある。そのため、配信者は、全コメントを閲覧することによって、グループコメントを切り替えながらコメントを閲覧する必要が無くなり、リアクションを行うことが容易になる。
【0137】
また、グルーピング部31Bは、履歴情報D1を参照しないグループ分けを行ってもよい。例えば、グルーピング部31Bは、グループに所属する視聴者が所定人数(例えば、20人など)となるように、グループ分けを行ってもよい。または、グルーピング部31Bは、動画の視聴開始時刻が所定の範囲(例えば基準となる複数の時刻から十分の範囲)に含まれる視聴者が、同じグループに所属するようにグループ分けを行ってもよい。これらの場合、グルーピング部31Bは、履歴情報D1を参照するグループ分けと、履歴情報D1を参照しないグループ分けとの両方を行ってもよい。
【0138】
また、配信サーバ30の各機能部の少なくとも一部は、ゲームサーバ60又は他の外部サーバのいずれかに設けられてもよい。異なるサーバに設けられた各機能部は、協働して配信システム100として機能する。この場合、各サーバの制御プログラムが、協働して配信システム100のコンピュータプログラムとして機能する。
【0139】
以下、上述した各実施形態及び各変形例から導き出される各種の態様を記載する。なお、各態様の理解を容易にするため、添付図面に図示された参照符号を付記する。ただし、参照符号は、本発明を図示の形態に限定する意図で付記するものではない。
【0140】
(付記1)
動画を含む配信データを複数のユーザ端末20に配信し、コンピュータ31を備える配信システム100であって、
前記コンピュータ31は、
前記複数のユーザ端末20のそれぞれから前記動画に対するコメントの投稿操作を受け入れ、
前記ユーザ端末20毎に区別できるように、前記コメントの投稿傾向を示す情報を含む投稿履歴情報D2を保存し、
前記投稿履歴情報D2に基づいて、各ユーザ端末20が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けを行い、
所属する前記グループ毎に前記ユーザ端末20から投稿された前記コメントをグループコメントとして抽出し、
前記グループコメントを表示するグループコメントエリアGA1,GA2を表示させるように前記配信データを生成する、配信システム100。
【0141】
(付記2)
前記投稿履歴情報D2は、前記投稿傾向を示す情報として前記ユーザ端末20毎の単位時間当たりの投稿数を含んでいる、付記1に記載の配信システム100。
【0142】
(付記3)
前記コンピュータ31は、前記グループに含まれる前記ユーザ端末20の単位時間当たりの合計投稿数をグループ投稿頻度として算出するか、又は前記グループに含まれる前記ユーザ端末20の所定時間内の合計投稿数を投稿総量として算出し、前記グループ投稿頻度又は前記投稿総量が所定の範囲内になるように、前記グループ分けを行う、付記1又は2に記載の配信システム100。
【0143】
(付記4)
前記コンピュータ31は、前記動画の配信中に、前記複数のユーザ端末20からの前記コメントの単位時間当たりの合計投稿数又は所定時間内の合計投稿数が前記所定の範囲を超えた場合、前記グループ分けを行う、付記3に記載の配信システム100。
【0144】
(付記5)
前記コンピュータ31は、前記グループ分けをした後であって、且つ前記動画の配信中に、前記グループ投稿頻度又は前記投稿総量が前記所定の範囲内となった場合、再び前記グループ分けを行う、付記4に記載の配信システム100。
【0145】
(付記6)
前記コンピュータ31は、前記動画の配信開始からの所定のサンプリング時間の前記ユーザ端末20毎の単位時間当たりの投稿数を算出し、
前記動画の配信中に、各ユーザ端末20が前記少なくとも一つのグループに所属するように前記グループ分けを行う、付記1から3のいずれか一項に記載の配信システム100。
【0146】
(付記7)
前記コンピュータ31は、所定範囲の時間における前記ユーザ端末20毎の単位時間当たりの投稿数を算出して前記グループ分けを行う、付記1から6のいずれか一項に記載の配信システム100。
【0147】
(付記8)
前記コンピュータ31は、
前記コメントの内容を示す情報を含むように前記投稿履歴情報D2を保存し、
前記コメントを解析して前記コメントのコメント属性を決定し、
同一コメント属性に関連付けられているユーザ端末20同士が同一グループに所属するように前記グループ分けを行う、付記1に記載の配信システム100。
【0148】
(付記9)
前記コンピュータ31は、前記ユーザ端末20毎に区別できるように、前記動画の視聴傾向を示す情報を含む視聴履歴情報D3を保存し、前記視聴履歴情報D3に基づいて、前記複数のユーザ端末20に対する事前グループ分けを行う、付記1から8のいずれか一項に記載の配信システム100。
【0149】
(付記10)
前記コンピュータ31は、
前記コメントに対する返信コメントの投稿操作をさらに受け入れ、
前記返信コメントを投稿した返信ユーザ端末20と前記返信コメントの対象となった前記コメントを投稿した投稿ユーザ端末20とが、同一グループに所属するように、前記グループ分けを行う、付記1から9のいずれか一項に記載の配信システム100。
【0150】
(付記11)
前記コンピュータ31は、前記複数のグループが所定のグループ数となるように、前記グループ分けを行う、付記1から10のいずれか一項に記載の配信システム100。
【0151】
(付記12)
前記コンピュータ31は、ライブ配信された前記動画に対して投稿された前記コメントの前記投稿履歴情報D2に基づいて、前記グループ分けを行う、付記1から11のいずれか一項に記載の配信システム100。
【0152】
(付記13)
動画を含む配信データを複数のユーザ端末20に配信し、コンピュータ31を備える配信システム100の制御プログラムPGであって、
前記コンピュータ31に、
前記複数のユーザ端末20のそれぞれから前記動画に対するコメントの投稿操作を受け入れさせ、
前記ユーザ端末20毎に区別できるように、前記コメントの投稿傾向を示す情報を含む投稿履歴情報D2を保存させ、
前記投稿履歴情報D2に基づいて、各ユーザ端末20が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けを行わせ、
所属する前記グループ毎に前記ユーザ端末20から投稿された前記コメントをグループコメントとして抽出させ、
前記グループコメントを表示するグループコメントエリアGA1,GA2を表示させるように前記配信データを生成させる、制御プログラムPG。
【0153】
(付記14)
動画を含む配信データを複数のユーザ端末20に配信し、コンピュータ31を備える配信システム100の制御方法であって、
前記コンピュータ31は、
前記複数のユーザ端末20のそれぞれから前記動画に対するコメントの投稿操作を受け入れ、
前記ユーザ端末20毎に区別できるように、前記コメントの投稿傾向を示す情報を含む投稿履歴情報D2を保存し、
前記投稿履歴情報D2に基づいて、各ユーザ端末20が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けを行い、
所属する前記グループ毎に前記ユーザ端末20から投稿された前記コメントをグループコメントとして抽出し、
前記グループコメントを表示するグループコメントエリアGA1,GA2を表示させるように前記配信データを生成する、制御方法。
【0154】
付記1に記載の配信システム100、付記13に記載の制御プログラムPG、及び付記14に記載の制御方法によれば、各ユーザ端末20が複数のグループの少なくとも一つに所属するようにグループ分けされる。そのため、グループ毎にコメントを表示できるので、コメントの視認性が向上する。その結果、視聴者は、表示されたコメントの内容を確認することが容易となり、コメントを投稿する意欲及び視聴意欲の減退を抑制できる。さらに、投稿傾向に基づいて、コメントの投稿数をグループ毎に適切な数になるように調整できるので、表示されるコメントの数を適切な数に調整できる。また、視聴者が入力した情報に基づくグループ分けに制限されないため、グループ分けの自由度を高めることができる。
【0155】
また、付記2及び3に記載の配信システム100によれば、投稿傾向から推測される投稿数に基づいて、グループ毎の投稿数が適切な数になるようにグループ分けを行うことができる。
【0156】
また、付記4に記載の配信システム100によれば、動画の配信中に動的にグループを作成して、グループ毎の投稿数が適切な数になるようにグループ分けを行うことができる。
【0157】
また、付記5に記載の配信システム100によれば、動画の配信中に視聴者数又は投稿数が減少した場合には、グループ毎の投稿数が適切な数になるようにグループ分けを行うことができる。
【0158】
また、付記6に記載の配信システム100によれば、現在の視聴環境に応じた投稿頻度の変化をグループ分けに反映できる。さらに、動画毎にグループ毎の投稿数が適切な数になるようにグループ分けを行うことができる。そのため、動画の内容の相違による投稿傾向の変動をグループ分けに反映できる。
【0159】
また、付記7に記載の配信システム100によれば、視聴者毎の時期に応じた投稿傾向の変動をグループ分けに反映できる。
【0160】
また、付記8に記載の配信システム100によれば、グルーピング部31Bは、ファンである視聴者のグループと、アンチファンである視聴者のグループとにグループ分けできる。さらに、グルーピング部31Bは、視聴者のコメントの内容の傾向に基づいてグループ分けできる。そのため、グルーピング部31Bは、近い内容のコメントが表示されるようにグループ分けできる。
【0161】
また、付記9に記載の配信システム100によれば、視聴傾向から推測される共通の興味を持つ視聴者群毎のグループ分けを行うことができる。
【0162】
また、付記10に記載の配信システム100によれば、返信コメントを行う視聴者同士が同じグループに所属し、互いのコメントを閲覧しながら動画の視聴を楽しむことができる。さらに、返信コメントによる双方向のコミュニケーションが繰り返えされる場合に、コメントのやり取りが表示されるようにグループ分けできる。
【0163】
また、付記11に記載の配信システム100によれば、予め視聴者数が想定できる場合には、適切なグループ数に分けることができる。
【0164】
また、ライブ配信中はコメントの確認をすることがより困難になるが、付記11に記載の配信システム100によれば、ライブ配信時の投稿傾向を反映させたグループ分けを行うことができる。
【符号の説明】
【0165】
20 :ユーザ端末
31 :配信制御部(コンピュータ)
60 :ゲームサーバ
70 :ゲーム端末(ゲーム装置)
100 :配信システム
PG :制御プログラム
D2 :投稿履歴情報
D3 :視聴履歴情報
GA1 :グループコメントエリア
GA2 :グループコメントエリア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7