(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023170107
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231124BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022081588
(22)【出願日】2022-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】萱畑 洋平
(72)【発明者】
【氏名】坪内 孝太
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】ユーザが利用する端末装置に適切にポリゴンデータを提供する。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、取得部と、提供部とを有する。取得部は、センサにより検知されたセンサ情報をユーザが利用する端末装置から取得する。提供部は、取得部により取得されたセンサ情報に基づいて、ユーザに対応する施設である対象施設の範囲を示すポリゴンデータを端末装置に提供する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサにより検知されたセンサ情報をユーザが利用する端末装置から取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記センサ情報に基づいて、前記ユーザに対応する施設である対象施設の範囲を示すポリゴンデータを前記端末装置に提供する提供部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記提供部は、
前記センサ情報に基づいて、前記ユーザに対応する店舗の範囲を示す前記ポリゴンデータを前記端末装置に提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、
位置センサにより検知された前記ユーザの位置に関する位置情報を含む前記センサ情報を前記端末装置から取得し、
前記提供部は、
前記位置情報に基づいて、前記ユーザの位置に対応する前記対象施設の前記ポリゴンデータを前記端末装置に提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記提供部は、
前記位置情報に基づいて、前記ユーザの位置から所定の範囲内に所在する前記対象施設の前記ポリゴンデータを前記端末装置に提供する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記提供部は、
前記ユーザの位置から所定の範囲内に所在する施設のうち、前記ポリゴンデータが未提供である前記対象施設の前記ポリゴンデータを前記端末装置に提供する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記センサ情報に基づいて、前記ユーザのコンテキストを推定する推定部、
をさらに備え、
前記提供部は、
前記推定部により推定された前記コンテキストに基づいて、前記ユーザに対応する前記対象施設の前記ポリゴンデータを前記端末装置に提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記推定部は、
前記センサ情報に基づいて、前記ユーザの行動を推定し、
前記提供部は、
前記ユーザの行動に応じて、前記ユーザに対応する前記対象施設の前記ポリゴンデータを前記端末装置に提供する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記推定部は、
前記センサ情報に基づいて、前記ユーザの移動の有無を推定し、
前記提供部は、
前記ユーザの移動の有無に応じて、前記ユーザに対応する前記対象施設の前記ポリゴンデータを前記端末装置に提供する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記推定部は、
前記センサ情報に基づいて、前記ユーザの移動速度を推定し、
前記提供部は、
前記ユーザの移動速度に応じて、前記ユーザに対応する前記対象施設の前記ポリゴンデータを前記端末装置に提供する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記提供部は、
前記ユーザの移動速度が速い程、提供対象の範囲を広くして、前記提供対象の範囲に所在する前記対象施設の前記ポリゴンデータを前記端末装置に提供する
ことを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記提供部は、
前記ユーザの移動速度が遅い程、提供対象の範囲を狭くして、前記提供対象の範囲に所在する前記対象施設の前記ポリゴンデータを前記端末装置に提供する
ことを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記提供部は、
前記センサ情報に基づき提供対象に決定された施設のうち、提供時の時間帯に対応する前記対象施設の前記ポリゴンデータを前記端末装置に提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記提供部は、
提供時の時間帯が前記ユーザが飲食を行うタイミングに対応する場合、飲食を提供する施設を前記対象施設として、前記対象施設の前記ポリゴンデータを前記端末装置に提供する
ことを特徴とする請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記提供部は、
前記ポリゴンデータを前記端末装置に送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項15】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
センサにより検知されたセンサ情報をユーザが利用する端末装置から取得する取得工程と、
前記取得工程により取得された前記センサ情報に基づいて、前記ユーザに対応する施設である対象施設の範囲を示すポリゴンデータを前記端末装置に提供する提供工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項16】
センサにより検知されたセンサ情報をユーザが利用する端末装置から取得する取得手順と、
前記取得手順により取得された前記センサ情報に基づいて、前記ユーザに対応する施設である対象施設の範囲を示すポリゴンデータを前記端末装置に提供する提供手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、現実の空間(実空間)に関するポリゴンデータを利用した種々の技術が提供されている。例えば、カメラで撮影した映像を用いてポリゴンデータを生成する技術が提供されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術には、改善の余地がある。例えば、上記の従来技術では、生成したポリゴンデータの利用については考慮されておらず、例えば生成した全てのポリゴンデータをユーザが利用する端末装置に送信した場合、通信量が増大する。そのため、通信量の増大を抑制しつつ、ユーザが利用する端末装置に適切にポリゴンデータを提供することが望まれている。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザが利用する端末装置に適切にポリゴンデータを提供する情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、センサにより検知されたセンサ情報をユーザが利用する端末装置から取得する取得部と、前記取得部により取得された前記センサ情報に基づいて、前記ユーザに対応する施設である対象施設の範囲を示すポリゴンデータを前記端末装置に提供する提供部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、ユーザが利用する端末装置に適切にポリゴンデータを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る店舗情報記憶部の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る履歴情報記憶部の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
〔1.情報処理〕
〔1-1.全体概要〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【0011】
図1では、情報処理装置100は、センサにより検知されたセンサ情報をユーザが利用する端末装置10から取得し、取得したセンサ情報に基づいて、ユーザに対応する施設(「対象施設」ともいう)の範囲を示すポリゴンデータを端末装置10に提供する。センサ情報は、端末装置10の状態または端末装置10の周囲の環境に関してセンサにより検知された様々な情報が含まれる。例えば、センサ情報は、温度、気圧、音、振動、加速度、照度(明るさ)、位置等の様々な対象に関する情報であってもよい。なお、上記は一例に過ぎず、センサ情報は、センサにより検知されるものであれば、どのような対象に関する情報であってもよい。例えば、音は、可聴周波数の音に限らず、超音波であってもよく、可聴周波数の音であってもユーザ(人)の発話等の音声に限らず、環境音、ノイズ等であってもよい。また、例えば、センサ情報は、ユーザの血糖値を示す血糖値情報、心拍数を示す心拍情報等の生体情報であってもよい。
【0012】
以下に示す例では、店舗を施設の一例として、店舗のポリゴンデータをユーザが利用する端末装置10に情報処理装置100が提供する場合を説明する。なお、店舗は一例に過ぎず、施設は店舗に限られない。情報処理装置100が端末装置10にポリゴンデータを提供する対象となる施設(対象施設)は、ポリゴンデータを生成する対象となればどのような対象であってもよい。
【0013】
また、
図1では、情報処理装置100がコンテキストの一例として、ユーザの移動状態を推定する場合を一例として説明する。なお、上記は一例に過ぎず、コンテキストは、例えばユーザに関する情報であってもよい。例えば、コンテキストは、ユーザや端末装置10の状況やユーザや端末装置10の環境(背景)に基づいて推定されるユーザの様々な状況であってもよい。また、コンテキストは、ユーザが置かれた物理環境、ユーザが置かれた社会環境、ユーザの運動状態、および、推定されるユーザの感情等であってもよい。また、コンテキストは、ユーザや端末装置10の状況やユーザや端末装置10の環境(背景)に基づいて推定されるユーザの心理状態等であってもよい。
【0014】
〔1-1-1.情報処理システムの構成〕
以下では、まず
図2を用いて情報処理システム1の構成について説明した後、
図1の処理の詳細を説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、情報処理システム1は、端末装置10と、店舗装置20と、データ提供装置50と、情報処理装置100とが含まれる。端末装置10と、店舗装置20と、データ提供装置50と、情報処理装置100とは所定のネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図2に示した情報処理システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の店舗装置20や、複数台のデータ提供装置50や、複数台の情報処理装置100が含まれてもよい。
【0015】
端末装置10は、ユーザによって利用されるコンピュータである。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。
図1は、端末装置10がスマートフォンである場合を示す。なお、以下では、端末装置10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置10と読み替えることもできる。
【0016】
端末装置10は、様々なセンサ情報を検知する各種センサを有する。端末装置10は、各種センサによりセンサ情報を検知する。端末装置10は、センサにより検知されたセンサ情報を情報処理装置100へ送信する。端末装置10は、温度センサを有し、ユーザの周囲の環境の温度情報(センサ情報)を検知する。端末装置10は、気圧センサを有し、ユーザの周囲の環境の気圧情報(センサ情報)を検知する。端末装置10は、マイク等の音センサを有し、ユーザの周囲の環境の音声情報(センサ情報)を検知する。端末装置10は、振動センサを有し、端末装置10に関する振動情報(センサ情報)を検知する。端末装置10は、加速度センサを有し、端末装置10に関する加速度情報(センサ情報)を検知する。端末装置10は、照度センサを有し、ユーザの周囲の環境の照度情報(センサ情報)を検知する。また、端末装置10は、イメージセンサ等の画像センサを有し、ユーザの周囲の環境の画像情報(センサ情報)を検知してもよい。
【0017】
また、端末装置10は、位置センサを有し、ユーザの位置情報(センサ情報)を検知する。例えば、端末装置10は、GPS(Global Positioning System)センサを有する。また、端末装置10は、Wi-Fi(登録商標)(Wireless-Fidelity)やBluetooth(登録商標)等の所定の無線通信機能やビーコン等の機能、通信を行っている基地局の位置情報等を用いてユーザの位置情報(センサ情報)を検知し、取得してもよい。なお、以下では位置情報を単に「位置」と記載する場合がある。例えば、端末装置10は、GPSや上記のような無線通信機能やビーコン等の情報を組み合わせることにより、ユーザの位置の推定精度を高めてもよい。また、端末装置10は、ユーザの位置を情報処理装置100に送信する。
【0018】
また、端末装置10は、センサ情報以外にも各種の情報を収集し情報処理装置100に送信する。端末装置10は、端末装置10を用いたユーザの行動を示す行動情報を情報処理装置100へ送信する。端末装置10は、端末装置10を用いた決済に関する行動情報を情報処理装置100へ送信する。端末装置10は、端末装置10を用いた店舗での支払い(決済)に関する行動情報を情報処理装置100へ送信する。端末装置10は、ユーザによる操作を示す行動情報を情報処理装置100へ送信する。端末装置10は、インターネット上におけるユーザの行動を示す行動情報を情報処理装置100へ送信する。例えば、端末装置10は、ユーザによるSNS(Social Networking Service)への投稿等の投稿情報(入力情報)等を含む行動情報を情報処理装置100へ送信する。例えば、端末装置10は、Twitter(登録商標)、Facebook(登録商標)、Instagram(登録商標)等へユーザが投稿した投稿情報等を含む行動情報を情報処理装置100へ送信する。
【0019】
端末装置10は、情報処理装置100からポリゴンデータを受信する。端末装置10は、情報処理装置100から店舗のポリゴンデータを受信する。端末装置10は、情報処理装置100から受信したポリゴンデータを用いて、様々な処理を実行する。例えば、端末装置10は、情報処理装置100から受信したポリゴンデータを用いて、ユーザの店舗への入退店の推定処理を実行する。例えば、端末装置10は、端末装置10の位置と、情報処理装置100から受信したポリゴンデータに基づく店舗の範囲とを比較することにより、ユーザの店舗への入退店を推定する。例えば、端末装置10は、情報処理装置100から受信したポリゴンデータを用いて、情報を表示する表示処理を実行してもよい。例えば、端末装置10は、情報処理装置100から受信したポリゴンデータを含む地図情報を表示してもよい。
【0020】
以下では、ユーザID「U1」により識別されるユーザを「ユーザU1」とする場合がある。このように、以下では、「ユーザU*(*は任意の数値)」と記載した場合、そのユーザはユーザID「U*」により識別されるユーザであることを示す。また、
図1に示す例においては、端末装置10を利用するユーザに応じて、端末装置10を端末装置10-1として説明する。例えば、端末装置10-1は、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)により使用される端末装置10である。また、以下では、端末装置10-1等について、特に区別なく説明する場合には、端末装置10と記載する。
【0021】
店舗装置20は、各店舗の管理者よって利用されるコンピュータである。例えば、飲食店Aの管理者は、店舗装置20を用いて、情報処理装置100との間で情報の送受信を行う。例えば、店舗装置20は、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等により実現される。店舗装置20は、店舗に関する各種情報を情報処理装置100に送信する。店舗装置20は、情報処理装置100が要求する情報を、情報処理装置100に送信する。店舗装置20は、店舗の所在地、店舗の出入口の態様等の様々な情報を含む店舗情報を情報処理装置100に送信する。
【0022】
データ提供装置50は、各種のデータを情報処理装置100へ提供するサーバである。例えば、データ提供装置50は、天気や気温等の気象に関するデータを情報処理装置100へ提供してもよい。データ提供装置50は、各店舗が位置するエリアの気象に関するイベント情報を情報処理装置100へ提供してもよい。例えば、データ提供装置50は、いわゆる広く開かれた利用が許可されているデータであるオープンデータを情報処理装置100へ提供する。例えば、データ提供装置50は、各自治体が管理し、自治体が保有するデータをデータとして外部に提供する情報処理装置であってもよい。データ提供装置50は、利用が許可されているデータ(情報)であれば、上記に限らず、道路情報等の交通に関するデータや地理空間情報、防災・減災情報、調達情報、統計情報等の種々のデータを提供してもよい。
【0023】
情報処理装置100は、情報の提供に関する処理を実行するコンピュータである。情報処理装置100は、インターネット等の所定のネットワークNを介して、各種の装置と通信可能な情報処理装置であり、例えば、サーバ装置又はクラウドシステム等により実現される。例えば、情報処理装置100は、ネットワークNを介して、他の各種装置と通信可能に接続される。情報処理装置100は、センサにより検知されたセンサ情報に基づいて、ユーザに対応する店舗(「対象店舗」ともいう)の範囲を示すポリゴンデータを端末装置10に提供する提供処理を実行する。情報処理装置100は、センサ情報に基づいて、コンテキストを推定する処理(「コンテキスト推定処理」ともいう)を実行する。情報処理装置100は、推定したコンテキストに基づいて提供処理を実行する。情報処理装置100は、ポリゴンデータを端末装置10へ送信する。
【0024】
〔1-2.情報の提供処理例〕
まず、
図1に示す処理の詳細な説明に先立って、その前提や概要などを説明する。例えば、上述のように端末装置10が表示や推定に関する各種の情報処理にポリゴンデータを用いる場合、情報処理装置100は端末装置10へポリゴンデータを提供する。ここで、情報処理装置100が端末装置10へポリゴンデータを提供する際に、情報処理装置100が全てのポリゴンデータを提供した場合、情報処理装置100から端末装置10へ送信するデータ量が増大し、通信量が増大するという問題がある。そこで、通信量の増大を抑制するために、
図1に示すように、情報処理装置100は、端末装置10から取得したセンサ情報を基に提供するポリゴンデータを決定し、そのポリゴンデータのみを端末装置10へ提供する。
【0025】
ここから、
図1を用いて、情報処理の流れについて説明する。
図1では、地
図MP1により端末装置10-1(ユーザU1)、店舗SP11及び店舗SP22の位置関係を模式的に示す。具体的には、
図1の地
図MP1は、端末装置10-1(ユーザU1)が店舗SP22よりも店舗SP11に近い位置にあることを示す。
【0026】
情報処理装置100は、ユーザU1が利用する端末装置10-1からセンサ情報SD11を取得する(ステップS11)。
図1では、ユーザU1の地
図MP1に対応するエリアを徒歩で移動時にセンサによる検知を行う。端末装置10-1は、センサによる検知に基づくセンサ情報SD11を情報処理装置100へ送信する。情報処理装置100は、端末装置10-1からセンサ情報SD11を受信する。
図1では、情報処理装置100は、端末装置10-1からユーザU1の移動時に対応するセンサ情報SD11を受信する。例えば、情報処理装置100は、端末装置10-1からユーザU1の移動時の位置情報及び加速度情報を含むセンサ情報SD11を受信する。
【0027】
これにより、情報処理装置100は、対象情報TGに示すように、端末装置10-1からユーザU1のセンサ情報SD11を取得する。なお、上述したようにセンサ情報SD11等のセンサ情報は、位置や加速度等に限らず、温度、気圧、音、照度(明るさ)等の様々な対象に関する情報であってもよい。
【0028】
そして、情報処理装置100は、センサ情報SD11に対応するコンテキストを推定する(ステップS12)。情報処理装置100は、センサ情報SD11を用いて、コンテキストを推定する。
図1では、情報処理装置100は、決定用情報TDに示すように、センサ情報SD11に対応する検知時におけるユーザU1のコンテキストがコンテキストCN21であると推定する。
【0029】
例えば、情報処理装置100は、センサ情報SD11に含まれる位置情報及び加速度情報に基づいて、センサ情報SD11に対応する検知時において、ユーザU1が徒歩で移動中であることを示すコンテキストCN21であると推定する。なお、情報処理装置100は、種々の方法に適宜用いて、ユーザの移動手段を推定してもよい。例えば、情報処理装置100は、センサ情報SD11が示すユーザU1の移動速度が所定の閾値未満である場合、ユーザU1が徒歩で移動中であると推定し、ユーザU1の移動速度が所定の閾値以上である場合、ユーザU1が移動体で移動中であると推定してもよい。
【0030】
例えば、情報処理装置100は、端末装置10-1から取得した様々な情報を用いて、センサ情報SD11に対応する検知時において、ユーザU1が徒歩で移動中であると推定してもよい。この場合、情報処理装置100は、端末装置10-1から取得したユーザU1の行動情報等に基づいて、センサ情報SD11に対応する検知時のコンテキストがコンテキストCN21であると推定してもよい。例えば、情報処理装置100は、ユーザU1が端末装置10-1を用いて投稿した内容を示す行動情報に基づいて、センサ情報SD11に対応する検知時のコンテキストがコンテキストCN21であると推定してもよい。
【0031】
なお、情報処理装置100は、コンテキストを示す情報(コンテキスト情報)を取得可能であれば、どのような方法によりコンテキスト情報を取得してもよい。例えば、情報処理装置100は、端末装置10-1からコンテキスト情報を取得してもよい。この場合、端末装置10-1は、ユーザU1の操作に応じてコンテキスト情報を情報処理装置100へ送信する。情報処理装置100は、端末装置10-1からコンテキスト情報を受信する。情報処理装置100は、センサ情報SD11に対応するコンテキストを示す情報を取得してもよい。
図1では、情報処理装置100は、センサ情報SD11に対応する検知時のユーザU1のコンテキストが徒歩で移動中であることを示す情報を端末装置10-1から取得してもよい。例えば、情報処理装置100は、センサ情報SD11に対応するコンテキストが徒歩で移動中のコンテキストCN21であることを示す情報を含むコンテキスト情報を端末装置10-1から取得する。
【0032】
そして、情報処理装置100は、ポリゴンデータの提供対象とする範囲(「対象範囲」ともいう)を決定する(ステップS13)。情報処理装置100は、コンテキストCN21等に基づいて、ユーザU1へポリゴンデータを提供する対象範囲を決定する。例えば、情報処理装置100は、ユーザU1の位置及びユーザU1の移動速度に基づいて、ユーザU1へポリゴンデータを提供する対象範囲を決定する。例えば、情報処理装置100は、ユーザU1の移動速度が速い程、ユーザU1へポリゴンデータを提供する対象範囲を広くする。また、例えば、情報処理装置100は、ユーザU1の移動速度が遅い程、ユーザU1へポリゴンデータを提供する対象範囲を狭くする。
【0033】
図1では、情報処理装置100は、決定用情報TDに示すように、ユーザU1へポリゴンデータを提供する対象範囲を範囲AR11に決定する。具体的には、
図1の地
図MP1に示すように、情報処理装置100は、ユーザU1へポリゴンデータを提供する対象範囲を、店舗SP11を含む範囲AR11に決定する。
【0034】
そして、情報処理装置100は、決定した対象範囲を基に、ポリゴンデータを提供する店舗(「提供店舗」ともいう)を決定する(ステップS14)。
図1では、情報処理装置100は、店舗を識別する情報(店舗ID)に、その店舗が位置する場所等を含む店舗情報及びその店舗のポリゴンデータが対応付けられた店舗データ群DTを用いて、ユーザU1にポリゴンデータを提供する提供店舗を決定する。
【0035】
例えば、情報処理装置100は、店舗データ群DT中の各店舗の位置と、対象範囲である範囲AR11とを比較することにより、ユーザU1にポリゴンデータを提供する提供店舗を決定する。情報処理装置100は、店舗データ群DT中の各店舗のうち、位置が範囲AR11に含まれる店舗を、ユーザU1にポリゴンデータを提供する提供店舗に決定する。
図1では、情報処理装置100は、提供情報PDに示すように、位置が範囲AR11に含まれる店舗SP11を、ユーザU1にポリゴンデータを提供する提供店舗に決定する。
【0036】
そして、情報処理装置100は、提供店舗のポリゴンデータをユーザU1が利用する端末装置10-1に提供する(ステップS15)。
図1では、情報処理装置100は、提供店舗である店舗SP11のポリゴンデータPD11をユーザU1が利用する端末装置10-1に送信する。店舗SP11のポリゴンデータPD11を受信した端末装置10-1は、ポリゴンデータPD11を用いて各種の処理を実行する。例えば、端末装置10-1は、店舗SP11のポリゴンデータPD11を用いて、ユーザU1の店舗SP11への入退店を推定する。
【0037】
このように、情報処理装置100は、端末装置10から取得したセンサ情報に基づいて、ユーザU1に対応する対象店舗である店舗SP11の範囲を示すポリゴンデータPD11を端末装置10に提供する。上述したように、情報処理装置100は、ユーザの行動を推定して、行動に応じた範囲に所在する施設の施設範囲を示すポリゴンデータを配信する。すなわち、
図1では、情報処理装置100は、ポリゴンデータが生成済みの店舗のうち、ユーザU1から近い店舗SP11のポリゴンデータPD11を端末装置10-1に送信し、店舗SP22等のポリゴンデータを端末装置10-1に送信しない。
【0038】
このように、情報処理装置100は、端末装置10から取得したセンサ情報を基に提供するポリゴンデータを決定し、そのポリゴンデータのみを端末装置10へ提供することにより、通信量の増大を抑制することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザが利用する端末装置10に適切にポリゴンデータを提供することができる。
【0039】
例えば、ユーザの店舗訪問を位置情報から推定する場合、地図情報では屋台などは地図データがない場合正確性が低くなる。そこで、店舗の訪問推定に店舗の範囲を示すポリゴンデータが用いられ、端末装置10側で店舗の訪問を推定(判定)する場合等、端末装置10にポリゴンデータを提供する必要があり、送信データが多くなり過ぎるという問題がある。
【0040】
そこで、情報処理装置100は、端末装置10から取得したセンサ情報を基に提供するポリゴンデータを決定し、そのポリゴンデータのみを端末装置10へ提供することにより、通信量の増大を抑制することができる。具体的は、情報処理装置100は、上述したように、ユーザのセンサ情報を取得し、ユーザのコンテキストを推定する。例えば、情報処理装置100は、歩いている、どこを歩いている、走っている等の様々なユーザの状態を示すコンテキストを推定する。そして、情報処理装置100は、推定したコンテキストに応じた店舗のポリゴンデータを提供する。これにより、情報処理装置100は、ユーザが利用する端末装置10に適切にポリゴンデータを提供することができる。
【0041】
〔1-3.その他の処理例〕
なお、上述した処理は一例に過ぎず、情報処理装置100は、様々な情報を用いて様々な処理を行ってもよい。この点について、以下例示を列挙する。
【0042】
〔1-3-1.対象範囲〕
上述したように、情報処理装置100は、ユーザの移動速度に基づいて、ユーザへポリゴンデータを提供する対象範囲を決定する。例えば、情報処理装置100は、ユーザの移動速度が速い程、ユーザへポリゴンデータを提供する対象範囲を広くし、ユーザの移動速度が遅い程、ユーザへポリゴンデータを提供する対象範囲を狭くする。なお、
図1では、ユーザを中心とした範囲を対象範囲とする場合を示したが、対象範囲はユーザを中心とした範囲に限られない。
【0043】
例えば、情報処理装置100は、ユーザの移動方向を加味して対象範囲を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、ユーザが歩いている場合、そのユーザが歩いている方向の100メートルの範囲を対象範囲に決定してもよい。この場合、情報処理装置100は、ユーザの位置を第1の端部として、ユーザの位置から移動方向に沿って所定の距離(例えば100m)離れた位置を第2の端部として、第1の端部及び第2の端部を通る円を対象範囲に決定してもよい。
【0044】
また、例えば、情報処理装置100は、ユーザが走っている場合、走っている方向の50メール先から200メートル範囲を対象範囲に決定してもよい。この場合、情報処理装置100は、ユーザから移動方向に沿って第1の距離(例えば50m)離れた位置を第1の端部として、ユーザの位置から移動方向に沿って第2の距離(例えば200m)離れた位置を第2の端部として、第1の端部及び第2の端部を通る円を対象範囲に決定してもよい。
【0045】
〔1-3-2.時間帯〕
なお、情報処理装置100は、時間帯に応じてポリゴンデータを提供してもよい。情報処理装置100は、時間帯やコンテキストに応じた種別の店舗のポリゴンデータを提供してもよい。例えば、情報処理装置100は、昼の時間帯(11~13時)の場合にはレストランのポリゴンデータを提供してもよい。また、例えば、情報処理装置100は、夕方の時間帯(15~17時)の場合にはカフェのポリゴンデータを提供してもよい。
【0046】
例えば、情報処理装置100は、センサ情報に基づき決定した対象店舗のうち、時間帯に対応する店舗のポリゴンデータのみを提供してもよい。この場合、情報処理装置100は、センサ情報に基づき決定した対象店舗のうち、提供時の時間帯に対応する店舗のポリゴンデータを端末装置10に送信する。情報処理装置100は、提供時の時間帯が昼の時間谷である場合、センサ情報に基づき決定した対象店舗のうちレストランのポリゴンデータを端末装置10に送信する。
【0047】
〔1-3-3.提供済み以外の提供〕
上述したように、情報処理装置100は、ユーザの周囲の店舗のポリゴンデータを送信する。例えば、情報処理装置100は、ユーザの行動を推定して関連する店舗のポリゴンデータを送信してもよい。また、情報処理装置100は、ユーザの属性と対応する種別の店舗のポリゴンを送信してもよい。また、情報処理装置100は、ユーザの行動と対応する店舗のポリゴンを送信してもよい。また、情報処理装置100は、ユーザの習慣と対応する店舗のポリゴンを送信してもよい。
【0048】
また、情報処理システム1では、情報処理装置100が端末装置10へ送信し、端末装置10が一回受信したポリゴンデータを保存し、情報処理装置100は、送信済み以外のポリゴンデータを端末装置10へ送信してもよい。この場合、情報処理装置100は、決定した提供店舗のうち、ポリゴンデータを送信済み以外の店舗のみのポリゴンデータを端末装置10へ送信する。例えば、情報処理装置100は、ユーザの位置から所定の範囲内に所在する対象店舗のうち、ポリゴンデータが未提供である店舗のポリゴンデータを端末装置10に提供する。情報処理装置100は、履歴情報記憶部123を参照し、ユーザにポリゴンデータが未提供である店舗のポリゴンデータをそのユーザの端末装置10に提供する。
【0049】
なお、情報処理システム1では、端末装置10が情報処理装置100に対してポリゴンデータを要求してもよい。この場合、端末装置10は、ポリゴンデータを未受信の店舗について、その店舗のポリゴンデータの提供を情報処理装置100に対して要求してもよい。そして、情報処理装置100は、端末装置10からの要求に応じて、要求に対応する店舗のポリゴンデータを端末装置10に送信してもよい。
【0050】
〔1-3-4.ポリゴンデータ以外への適用〕
なお、上述した例ではポリゴンデータの提供を一例として説明したが、情報処理装置100が提供する情報はポリゴンデータに限られない。例えば、情報処理装置100は、ユーザをガイドするガイド情報を提供してもよい。
【0051】
この場合、情報処理装置100は、美術館等のガイダンスをユーザに提供する際に、ユーザがいる位置(地点)とそのユーザがこの先巡るであろう行動を推定して、ガイダンスに必要なガイド情報をそのユーザが利用する端末装置10に提供してもよい。例えば、情報処理装置100は、美術品等のガイド情報を提供する場合、ユーザの位置や移動情報に加えて、そのユーザの趣味嗜好なども加味してそのユーザに提供するガイド情報を決定してもよい。
【0052】
例えば、ガイド情報が4Kの関連映像等である場合、端末装置10に美術館全体等のガイダンスの対象全体のガイド情報を提供する場合、送信データが多くなり過ぎるという問題がある。そこで、情報処理装置100は、ユーザがいる位置(地点)とそのユーザがこの先巡るであろう行動を基に、提供するガイド情報を決定し、そのガイド情報のみを端末装置10へ提供することにより、通信量の増大を抑制することができる。例えば、情報処理装置100が提供する情報がガイド情報である場合、上述した処理のポリゴンデータをガイド情報と読み替えてもよい。
【0053】
〔2.情報処理装置の構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。
図3に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、情報処理装置100は、情報処理装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0054】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0055】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、
図3に示すように、ユーザ情報記憶部121と、店舗情報記憶部122と、履歴情報記憶部123とを有する。
【0056】
(ユーザ情報記憶部121)
実施形態に係るユーザ情報記憶部121は、ユーザに関する各種情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部121は、ユーザ属性に関する各種情報を記憶する。
図4は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
図4に示すユーザ情報記憶部121は、「ユーザID」、「年齢」、「性別」、「自宅」、「勤務地」、「位置」、「コンテキスト」といった項目が含まれる。
【0057】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、
図1の例に示したユーザU1に対応する。また、「年齢」は、ユーザの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば35歳など、ユーザの具体的な年齢であってもよい。また、「性別」は、ユーザの性別を示す。
【0058】
また、「自宅」は、ユーザの自宅の位置情報を示す。なお、
図4では、「自宅」は、「LC11」といった抽象的な符号を図示するが、緯度や経度を示す情報や「X県Y市Z町」等のような住所を示す情報であってもよい。緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「自宅」は、地域名や住所であってもよい。
【0059】
また、「勤務地」は、ユーザの勤務地の位置情報を示す。なお、
図4では、「勤務地」は、「LC12」といった抽象的な符号を図示するが、緯度や経度を示す情報や「X県Y市Z町」等のような住所を示す情報であってもよい。また、例えば、「勤務地」は、地域名や住所であってもよい。
【0060】
「位置」は、ユーザについて取得(検知)された位置を示す。
図4では、「位置」は、ユーザについて最後に取得された位置(最新位置)を示す。なお、「位置」にはユーザについて複数の位置が記憶されてもよく、例えば、「位置」には、ユーザについて取得された位置の履歴、すなわちユーザの位置の変遷を示す情報が記憶されてもよい。また、
図4では、「位置」は、「LC1」といった抽象的な符号を図示するが、X市Y町、Aエリア等の範囲を示す情報、緯度や経度を示す情報、「X県Y市Z町」等のような住所を示す情報であってもよい。例えば、「位置」は、ユーザが位置する店舗等の対象領域を示す情報であってもよい。
【0061】
また、「コンテキスト」は、ユーザについて取得(推定)されたコンテキストを示す。
図4では、「コンテキスト」は、ユーザについて最後に取得されたコンテキスト(最新コンテキスト)を示す。なお、「コンテキスト」にはユーザについて複数のコンテキストが記憶されてもよく、例えば、「コンテキスト」には、ユーザについて取得されたコンテキストの履歴、すなわちユーザのコンテキストの変遷を示す情報が記憶されてもよい。また、
図4では、「コンテキスト」は、「CN11」といった抽象的な符号を図示するが、ユーザのコンテキストを示す具体的な情報が記憶される。例えば、「コンテキスト」には、「店舗SP11に入店」、「店舗SP12から退店」、「徒歩で移動中」等といった情報が記憶される。
【0062】
例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)の年齢は、「20代」であり、性別は、「男性」であることを示す。ユーザU1は、自宅が「LC11」であることを示す。ユーザU1は、勤務地が「LC12」であることを示す。また、ユーザU1の最新位置は「LC1」であることを示す。ユーザU1のコンテキストは「CN11」であることを示す。
【0063】
なお、ユーザ情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部121は、ユーザのデモグラフィック属性に関する情報やサイコグラフィック属性に関する情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部121は、氏名、家族構成、収入、興味、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。ユーザ情報記憶部121は、各位置が取得された日時を各位置に対応付けて記憶してもよい。ユーザ情報記憶部121は、各コンテキストが取得された日時等を各コンテキストに対応付けて記憶してもよい。
【0064】
(店舗情報記憶部122)
実施形態に係る店舗情報記憶部122は、店舗(ストア)に関する各種情報を記憶する。
図5は、実施形態に係る店舗情報記憶部の一例を示す図である。例えば、店舗情報記憶部122は、種々の店舗に関する情報を記憶する。
図5に示す店舗情報記憶部122には、「店舗ID」、「名称」、「カテゴリ」、「店舗情報」、「ポリゴンデータ」といった項目が含まれる。
【0065】
「店舗ID」は、店舗を識別するための識別情報を示す。「名称」は、店舗の具体的な名称を示す。例えば、「名称」は、「○○飲食店X町店」のような屋号と店舗の場所を示す情報との組合せであってもよい。また、「カテゴリ」は、店舗が属するカテゴリを示す。
【0066】
また、「店舗情報」は、店舗に関する各種の情報(店舗情報)を示す。「店舗情報」には、店舗の所在地、店舗の出入口の態様等の様々な情報が記憶される。例えば、店舗の出入口の態様には、出入口の位置、出入口のドアの態様、出入口の階段の態様等が含まれる。例えば、出入口のドアの態様には、ドアの有無、ドアが自動または手動の識別、ドアの重さ等が含まれる。例えば、出入口の階段の態様には、階段の数、階段の高さ等が含まれる。
【0067】
なお、
図5では、「店舗情報」は、「店舗情報#11」、「店舗情報#12」といった抽象的な符号を図示するが、店舗情報#11、店舗情報#12等は、各店舗に関する様々な情報を含む。例えば、店舗情報#11は、飲食店Aが位置する場所を示す。また、店舗情報#11は、飲食店Aの出入口の態様、出入口の階段の態様等を示す情報を含む。
【0068】
また、「ポリゴンデータ」は、対応する店舗について生成されたポリゴンデータを示す。なお、
図5では、「ポリゴンデータ」は、「PD11」といった抽象的な符号を図示するが、具体的な店舗のポリゴンデータである。「ポリゴンデータ」には、ポリゴンの形状を示す情報や対応する緯度経度を示す情報等が含まれる。
【0069】
例えば、
図5の例では、店舗ID「SP11」により識別される店舗(店舗SP11)は、名称「飲食店A」であり、カテゴリ「飲食」に属する店舗であることを示す。また、例えば、
図5の例では、飲食店Aである店舗SP11は、店舗情報が店舗情報#11であることを示す。また、飲食店Aである店舗SP11は、ポリゴンデータがポリゴンデータPD11であることを示す。
【0070】
なお、店舗情報記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。店舗情報記憶部122は、店舗の情報に限らず、店舗以外の施設やエリア等の各種の情報を記憶してもよい。
【0071】
(履歴情報記憶部123)
実施形態に係る履歴情報記憶部123は、過去の処理履歴に関する各種情報を記憶する。履歴情報記憶部123は、過去のポリゴンデータの提供履歴に関する各種情報を記憶する。
図6は、実施形態に係る履歴情報記憶部の一例を示す図である。
図6に示す履歴情報記憶部123は、「履歴ID」、「日時」、「センサ情報」、「コンテキスト」、「提供データ」、「提供先」といった項目が含まれる。
【0072】
「履歴ID」は、各履歴を識別するための識別情報を示す。また、「日時」は、各履歴IDに対応する日時を示す。例えば、「日時」は、各履歴IDに対応するセンサ情報が取得された日時を示す。
図6の例では、「日時」には、「DA11」等のように抽象的に図示するが、「2022年4月24日19時24分45秒」等の具体的な日時が記憶されてもよい。
【0073】
「センサ情報」は、検知されたセンサ情報を示す。「センサ情報」には、検知された情報の種別に応じて様々な情報が記憶される。例えば、「センサ情報」には、音声情報、加速度情報、温度情報、湿度情報、照度情報、Aエリア等の範囲等位置を示す位置情報等が記憶される。
【0074】
「コンテキスト」は、センサ情報が検知された時点におけるコンテキストを示す。例えば、「コンテキスト」は、センサ情報により推定されるコンテキストを示す。例えば、「コンテキスト」には、センサ情報により検知されたコンテキストを第2コンテキストとし、その直前のコンテキストを第1コンテキストとして記憶され、コンテキストの変化を示す情報が記憶されてもよい。
【0075】
「提供データ」は、コンテキストに対応する提供データを示す。「提供先」は、提供データが提供されたユーザ(提供先)を示す。なお、コンテキストに対応する提供データ及び提供先がない場合、提供データ及び提供先の項目は空欄(「-」(ハイフン))となる。
【0076】
図6の例では、履歴ID「DL11」により識別される履歴情報(履歴情報DL11)は、日時DA11でのセンシング(検知)に対応する情報であることを示す。履歴情報DL11は、日時DA11に取得(検知)されたセンサ情報SD11、センサ情報SD11に対応するコンテキストがコンテキストCN11であることを示す。また、履歴情報DL11は、コンテキストCN11に対応する提供データがポリゴンデータPD11及びポリゴンデータPD23であり、その提供データの提供先がユーザU1であることを示す。
【0077】
なお、履歴情報記憶部123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、履歴情報記憶部123には、各履歴情報に対応する端末装置10を識別する情報が記憶されてもよい。
【0078】
(制御部130)
図3の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0079】
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、推定部132と、決定部133と、処理部134と、提供部135とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0080】
(取得部131)
取得部131は、種々の情報を取得する。取得部131は、記憶部120から各種情報を取得する。また、取得部131は、ユーザ情報記憶部121や、店舗情報記憶部122や、履歴情報記憶部123等から各種情報を取得する。
【0081】
取得部131は、外部装置から各種情報を取得する。取得部131は、端末装置10から情報を取得する。取得部131は、店舗装置20から情報を取得する。取得部131は、データ提供装置50から情報を取得する。取得部131は、店舗装置20から情報を取得する。取得部131は、通信部110を介して、外部の情報処理装置から各種情報を受信する。取得部131は、端末装置10、店舗装置20、データ提供装置50等から各種情報を受信する。
【0082】
取得部131は、ユーザが利用する端末装置10からユーザの位置情報を取得する。取得部131は、店舗情報記憶部122から、店舗の情報を取得する。取得部131は、推定部132により推定された情報を取得する。
【0083】
取得部131は、センサにより検知されたセンサ情報をユーザが利用する端末装置10から取得する。取得部131は、位置センサにより検知されたユーザの位置に関する位置情報を含むセンサ情報を端末装置10から取得する。
【0084】
(推定部132)
推定部132は、各種情報を推定する推定処理を実行する。推定部132は、推定した情報を記憶部120に格納する。推定部132は、外部の情報処理装置からの情報や記憶部120に記憶された情報に基づいて、各種情報を推定する。推定部132は、記憶部120から、各種情報を推定する。推定部132は、ユーザ情報記憶部121や、店舗情報記憶部122や、履歴情報記憶部123から、各種情報を推定する。推定部132は、各種情報を特定する。推定部132は、各種情報を推定する。推定部132は、取得部131により取得されたセンサ情報に基づいて、推定処理を実行する。
【0085】
推定部132は、取得部131により取得されたセンサ情報に基づいて、コンテキストを推定するコンテキスト推定処理を実行する。推定部132は、センサ情報に基づいて、ユーザのコンテキストを推定する。推定部132は、センサ情報に基づいて、ユーザの行動を推定する。推定部132は、センサ情報に基づいて、ユーザの移動の有無を推定する。推定部132は、センサ情報に基づいて、ユーザの移動速度を推定する。
【0086】
(決定部133)
決定部133は、各種情報を決定する。決定部133は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、各種情報を決定する。決定部133は、推定部132により推定された各種情報に基づいて、各種情報を決定する。
【0087】
決定部133は、取得部131により取得されたセンサ情報に基づいて、ユーザに提供するポリゴンデータを決定する。決定部133は、取得部131により取得されたセンサ情報に基づいて、ユーザに対応する施設である対象施設の範囲を示すポリゴンデータを決定する。決定部133は、センサ情報に基づいて、ユーザに対応する店舗の範囲を示すポリゴンデータを決定する。
【0088】
決定部133は、位置情報に基づいて、ユーザの位置に対応する対象施設のポリゴンデータを決定する。決定部133は、位置情報に基づいて、ユーザの位置から所定の範囲内に所在する対象施設のポリゴンデータを決定する。決定部133は、ユーザの位置から所定の範囲内に所在する施設のうち、ポリゴンデータが未提供である対象施設のポリゴンデータを決定する。
【0089】
決定部133は、推定部132により推定されたコンテキストに基づいて、ユーザに対応する対象施設のポリゴンデータを決定する。決定部133は、ユーザの行動に応じて、ユーザに対応する対象施設のポリゴンデータを決定する。決定部133は、ユーザの移動の有無に応じて、ユーザに対応する対象施設のポリゴンデータを決定する。
【0090】
決定部133は、ユーザの移動速度に応じて、ユーザに対応する対象施設のポリゴンデータを決定する。決定部133は、ユーザの移動速度が速い程、提供対象の範囲を広くして、提供対象の範囲に所在する対象施設のポリゴンデータを決定する。決定部133は、ユーザの移動速度が遅い程、提供対象の範囲を狭くして、提供対象の範囲に所在する対象施設のポリゴンデータを決定する。
【0091】
決定部133は、センサ情報に基づき提供対象に決定された施設のうち、提供時の時間帯に対応する対象施設のポリゴンデータを決定する。決定部133は、提供時の時間帯がユーザが飲食を行うタイミングに対応する場合、飲食を提供する施設を対象施設として、対象施設のポリゴンデータを決定する。
【0092】
(処理部134)
処理部134は、各種処理を実行する。処理部134は、外部の情報処理装置からの情報や記憶部120に記憶された情報に基づいて、各種情報を実行する。処理部134は、端末装置10、店舗装置20、データ提供装置50等の他の情報処理装置からの情報に基づいて、各種情報を実行する。処理部134は、ユーザ情報記憶部121や、店舗情報記憶部122や、履歴情報記憶部123に記憶された情報に基づいて、各種情報を実行する。
【0093】
処理部134は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、各種情報を実行する。処理部134は、推定部132により推定された各種情報に基づいて、各種情報を実行する。処理部134は、決定部133により決定された各種情報に基づいて、各種情報を実行する。
【0094】
処理部134は、各種の情報を登録する登録処理を実行する。処理部134は、情報を記憶部120に格納することにより、登録処理を実行する。処理部134は、外部装置から取得された各種情報を登録する。例えば、処理部134は、提供部135により提供された情報に関する履歴を履歴情報記憶部123に登録する。
【0095】
処理部134は、コンテンツを生成する。処理部134は、インセンティブを示すクーポンを含むコンテンツを生成する。例えば、処理部134は、Java(登録商標)等の種々の技術を適宜用いて、端末装置10へ提供する画面(コンテンツ)を生成する。なお、処理部134は、CSSやJavaScript(登録商標)やHTMLの形式に基づいて、端末装置10へ提供する画面(コンテンツ)を生成してもよい。また、例えば、処理部134は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)やGIF(Graphics Interchange Format)やPNG(Portable Network Graphics)など様々な形式で画面(コンテンツ)を生成してもよい。
【0096】
処理部134は、ポリゴンデータを生成してもよい。この場合、処理部134は、ポリゴン生成に関する種々の技術を適宜用いて、ポリゴンデータを生成する。処理部134は、施設の範囲を示すポリゴンデータを生成する。処理部134は、店舗の範囲を示すポリゴンデータを生成する。処理部134は、ベクタデータであるポリゴンデータを生成する。処理部134は、複数の点を線で連結することにより、ポリゴンデータを生成する。処理部134は、複数の点を所定の基準に基づいて線で連結することにより、ポリゴンデータを生成する。処理部134は、複数の点の隣接する点間を線で連結することにより、ポリゴンデータを生成する。処理部134は、ポリラインデータであるポリゴンデータを生成する。
【0097】
(提供部135)
提供部135は、各種のサービスを提供する。提供部135は、各種情報を提供する。提供部135は、外部の情報処理装置へ各種情報を提供する。提供部135は、端末装置10や店舗装置20やデータ提供装置50に各種情報を送信する。
【0098】
提供部135は、端末装置10、店舗装置20、データ提供装置50等の他の情報処理装置からの情報に基づいて、各種情報を提供する。提供部135は、記憶部120に記憶された情報に基づいて、各種情報を提供する。提供部135は、ユーザ情報記憶部121や、店舗情報記憶部122や、履歴情報記憶部123に記憶された情報に基づいて、各種情報を提供する。
【0099】
提供部135は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、各種情報を送信する。提供部135は、推定部132により推定された各種情報に基づいて、各種情報を送信する。提供部135は、決定部133により決定された各種情報に基づいて、各種情報を送信する。提供部135は、処理部134により実行された各種情報に基づいて、各種情報を送信する。
【0100】
提供部135は、取得部131により取得されたセンサ情報に基づいて、ユーザに対応する施設である対象施設の範囲を示すポリゴンデータを端末装置10に提供する。提供部135は、センサ情報に基づいて、ユーザに対応する店舗の範囲を示すポリゴンデータを端末装置10に提供する。
【0101】
提供部135は、位置情報に基づいて、ユーザの位置に対応する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。提供部135は、位置情報に基づいて、ユーザの位置から所定の範囲内に所在する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。提供部135は、ユーザの位置から所定の範囲内に所在する施設のうち、ポリゴンデータが未提供である対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。
【0102】
提供部135は、推定部132により推定されたコンテキストに基づいて、ユーザに対応する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。提供部135は、ユーザの行動に応じて、ユーザに対応する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。提供部135は、ユーザの移動の有無に応じて、ユーザに対応する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。
【0103】
提供部135は、ユーザの移動速度に応じて、ユーザに対応する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。提供部135は、ユーザの移動速度が速い程、提供対象の範囲を広くして、提供対象の範囲に所在する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。提供部135は、ユーザの移動速度が遅い程、提供対象の範囲を狭くして、提供対象の範囲に所在する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。
【0104】
提供部135は、センサ情報に基づき提供対象に決定された施設のうち、提供時の時間帯に対応する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。提供部135は、提供時の時間帯がユーザが飲食を行うタイミングに対応する場合、飲食を提供する施設を対象施設として、対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。提供部135は、ポリゴンデータを端末装置10に送信する。提供部135は、決定部133により決定されたポリゴンデータを端末装置10に送信する。
【0105】
〔3.情報処理のフロー〕
次に、
図7を用いて、実施形態に係る情報処理システム1による情報処理の手順について説明する。
図7は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。具体化には、
図7は、情報の提供に関する情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0106】
図7に示すように、情報処理装置100は、センサにより検知されたセンサ情報をユーザが利用する端末装置から取得する(ステップS101)。例えば、情報処理装置100は、センサにより検知されたセンサ情報をユーザが利用する端末装置10から受信する。
【0107】
そして、情報処理装置100は、センサ情報に基づいて、ユーザに対応する施設である対象施設の範囲を示すポリゴンデータを端末装置に提供する(ステップS102)。例えば、情報処理装置100は、端末装置10から受信したセンサ情報に基づいて、ユーザに対応する施設である対象施設の範囲を示すポリゴンデータを端末装置10に送信する。
【0108】
〔4.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、取得部131と、提供部135とを有する。取得部131は、センサにより検知されたセンサ情報をユーザが利用する端末装置10から取得する。提供部135は、取得部131により取得されたセンサ情報に基づいて、ユーザに対応する施設である対象施設の範囲を示すポリゴンデータを端末装置10に提供する。
【0109】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、ユーザが利用する端末装置10から取得されたセンサ情報に基づいて、ユーザに対応する施設である対象施設の範囲を示すポリゴンデータを端末装置10に提供することにより、全てのポリゴンデータを提供する場合に比べて通信量の増大を抑制することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザが利用する端末装置10に適切にポリゴンデータを提供することができる。
【0110】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、提供部135は、センサ情報に基づいて、ユーザに対応する店舗の範囲を示すポリゴンデータを端末装置10に提供する。
【0111】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、センサ情報に基づいて、ユーザに対応する店舗の範囲を示すポリゴンデータを端末装置10に提供することにより、全てのポリゴンデータを提供する場合に比べて通信量の増大を抑制することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザが利用する端末装置10に適切にポリゴンデータを提供することができる。
【0112】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、位置センサにより検知されたユーザの位置に関する位置情報を含むセンサ情報を端末装置10から取得する。提供部135は、位置情報に基づいて、ユーザの位置に対応する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。
【0113】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、ユーザの位置に関する位置情報に基づいて、ユーザの位置に対応する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供することにより、全てのポリゴンデータを提供する場合に比べて通信量の増大を抑制することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザが利用する端末装置10に適切にポリゴンデータを提供することができる。
【0114】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、提供部135は、位置情報に基づいて、ユーザの位置から所定の範囲内に所在する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。
【0115】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、ユーザの位置に関する位置情報に基づいて、ユーザの位置から所定の範囲内に所在する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供することにより、全てのポリゴンデータを提供する場合に比べて通信量の増大を抑制することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザが利用する端末装置10に適切にポリゴンデータを提供することができる。
【0116】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、提供部135は、ユーザの位置から所定の範囲内に所在する施設のうち、ポリゴンデータが未提供である対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。
【0117】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、ユーザの位置から所定の範囲内に所在する施設のうち、ポリゴンデータが未提供である対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供することにより、全てのポリゴンデータを提供する場合に比べて通信量の増大を抑制することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザが利用する端末装置10に適切にポリゴンデータを提供することができる。
【0118】
また、実施形態に係る情報処理装置100は、推定部132を有する。推定部132は、センサ情報に基づいて、ユーザのコンテキストを推定する。提供部135は、推定部132により推定されたコンテキストに基づいて、ユーザに対応する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。
【0119】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、推定したコンテキストに基づいて、ユーザに対応する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供することにより、全てのポリゴンデータを提供する場合に比べて通信量の増大を抑制することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザが利用する端末装置10に適切にポリゴンデータを提供することができる。
【0120】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、推定部132は、センサ情報に基づいて、ユーザの行動を推定する。提供部135は、ユーザの行動に応じて、ユーザに対応する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。
【0121】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、推定したユーザの行動に応じて、ユーザに対応する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供することにより、全てのポリゴンデータを提供する場合に比べて通信量の増大を抑制することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザが利用する端末装置10に適切にポリゴンデータを提供することができる。
【0122】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、推定部132は、センサ情報に基づいて、ユーザの移動の有無を推定する。提供部135は、ユーザの移動の有無に応じて、ユーザに対応する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。
【0123】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、推定したユーザの移動の有無に応じて、ユーザに対応する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供することにより、全てのポリゴンデータを提供する場合に比べて通信量の増大を抑制することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザが利用する端末装置10に適切にポリゴンデータを提供することができる。
【0124】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、推定部132は、センサ情報に基づいて、ユーザの移動速度を推定する。提供部135は、ユーザの移動速度に応じて、ユーザに対応する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。
【0125】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、推定したユーザの移動速度に応じて、ユーザに対応する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供することにより、全てのポリゴンデータを提供する場合に比べて通信量の増大を抑制することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザが利用する端末装置10に適切にポリゴンデータを提供することができる。
【0126】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、提供部135は、ユーザの移動速度が速い程、提供対象の範囲を広くして、提供対象の範囲に所在する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。
【0127】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、推定したユーザの移動速度が速い程、提供対象の範囲を広くして、提供対象の範囲に所在する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供することにより、全てのポリゴンデータを提供する場合に比べて通信量の増大を抑制することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザが利用する端末装置10に適切にポリゴンデータを提供することができる。
【0128】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、提供部135は、ユーザの移動速度が遅い程、提供対象の範囲を狭くして、提供対象の範囲に所在する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。
【0129】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、推定したユーザの移動速度が遅い程、提供対象の範囲を狭くして、提供対象の範囲に所在する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供することにより、全てのポリゴンデータを提供する場合に比べて通信量の増大を抑制することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザが利用する端末装置10に適切にポリゴンデータを提供することができる。
【0130】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、提供部135は、センサ情報に基づき提供対象に決定された施設のうち、提供時の時間帯に対応する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。
【0131】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、センサ情報に基づき提供対象に決定された施設のうち、提供時の時間帯に対応する対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供することにより、全てのポリゴンデータを提供する場合に比べて通信量の増大を抑制することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザが利用する端末装置10に適切にポリゴンデータを提供することができる。
【0132】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、提供部135は、提供時の時間帯がユーザが飲食を行うタイミングに対応する場合、飲食を提供する施設を対象施設として、対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供する。
【0133】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、提供時の時間帯がユーザが飲食を行うタイミングに対応する場合、飲食を提供する施設を対象施設として、対象施設のポリゴンデータを端末装置10に提供することにより、全てのポリゴンデータを提供する場合に比べて通信量の増大を抑制することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザが利用する端末装置10に適切にポリゴンデータを提供することができる。
【0134】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、提供部135は、ポリゴンデータを端末装置10に送信する。
【0135】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、ポリゴンデータを端末装置10に送信することにより、全てのポリゴンデータを提供する場合に比べて通信量の増大を抑制することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザが利用する端末装置10に適切にポリゴンデータを提供することができる。
【0136】
〔5.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置100は、例えば
図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図8は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0137】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0138】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0139】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0140】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0141】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0142】
以上、本願の実施形態及び変形例のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0143】
〔6.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0144】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0145】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0146】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0147】
1 情報処理システム
100 情報処理装置
121 ユーザ情報記憶部
122 店舗情報記憶部
123 履歴情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 推定部
133 決定部
134 処理部
135 提供部
10 端末装置
20 店舗装置
50 データ提供装置
N ネットワーク