(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023170223
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】情報処理システム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231124BHJP
G08C 19/00 20060101ALI20231124BHJP
G01L 1/16 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
G06Q50/10
G08C19/00 G
G01L1/16 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022081795
(22)【出願日】2022-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坪内 孝太
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 潤一
【テーマコード(参考)】
2F073
5L049
【Fターム(参考)】
2F073AA01
2F073AA19
2F073AB01
2F073AB02
2F073BB01
2F073BB04
2F073BC01
2F073BC02
2F073CC03
2F073CD11
2F073DD07
2F073DE02
2F073EE13
2F073FF01
2F073FG01
2F073FG02
2F073GG01
2F073GG06
2F073GG08
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】圧力を利用して適切に情報処理を実行する。
【解決手段】本願に係る情報処理システムは、発信装置と、情報処理装置とを含む。発信装置は、圧力により発電し、発電したタイミングで発信情報を出力する。情報処理装置は、発信装置により出力された発信情報を用いた情報処理を実行する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力により発電し、発電したタイミングで発信情報を出力する発信装置と、
前記発信装置により発信された発信情報を用いた情報処理を実行する情報処理装置と、
を含むことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記発信装置により発信された発信情報を受信する受信装置、
を含み、
前記受信装置は、
前記発信装置から受信した発信情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、
前記受信装置から受信した発信情報を用いた情報処理を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記発信装置は、
近距離無線通信により発信情報を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記発信装置は、
人が踏む際に生じる圧力である踏圧力により発電し、発電したタイミングで発信情報を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記発信装置は、
床面に配置され、前記踏圧力により発電し、発電したタイミングで発信情報を出力する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
床面に沿って並べて配置される複数の発信装置、
を含み、
前記情報処理装置は、
前記複数の発信装置のうち前記人が踏んだ発信装置から取得した発信情報に基づいて、前記人の位置を推定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記情報処理装置は、
前記複数の発信装置のうち発信情報に対応する発信装置を特定することにより、前記人が通過した位置を推定する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記発信装置は、
前記人が履く靴の底部に配置され、前記踏圧力により発電し、発電したタイミングで発信情報を出力する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記受信装置は、
前記圧力を生じさせた人が利用する端末装置である
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項10】
複数の受信装置、
を含み、
前記情報処理装置は、
前記複数の受信装置のうち発信情報の送信元である受信装置に応じて情報処理を実行する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記発信装置は、
前記圧力の強さに応じて、発信情報を出力する強度を変動させ、
前記複数の受信装置は、
前記発信装置からの距離を異ならせて配置され、
前記情報処理装置は、
前記複数の受信装置のうち発信情報の送信元である受信装置に応じて、前記発信装置の押圧態様を推定する
ことを特徴とする請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記発信装置は、
人が踏む際に生じる圧力である踏圧力の強さに応じて、発信情報を出力する強度を変動させ、
前記情報処理装置は、
前記複数の受信装置のうち発信情報の送信元である受信装置に応じて、前記発信装置を踏む際の前記人の状態を推定する
ことを特徴とする請求項11に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記複数の受信装置は、
前記発信装置からの距離が第1の距離の位置に配置される第1の受信装置と、前記発信装置からの距離が前記第1の距離よりも長い第2の距離の位置に配置される第2の受信装置とを含み、
前記情報処理装置は、
前記第1の受信装置及び前記第2の受信装置からの受信態様に応じて、前記人の移動態様を推定する
ことを特徴とする請求項12に記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記情報処理装置は、
前記第1の受信装置のみから前記発信情報を受信した場合、前記人が歩いていると推定する
ことを特徴とする請求項13に記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記情報処理装置は、
前記第2の受信装置から前記発信情報を受信した場合、前記人が走っていると推定する
ことを特徴とする請求項13に記載の情報処理システム。
【請求項16】
発信装置が圧力により発電し、発電したタイミングで発信情報を出力し、
情報処理装置が前記発信装置により発信された発信情報を用いた情報処理を実行する
ことを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、圧力に関する情報を利用する種々の技術が提供されている。例えば、ユーザの足裏に設けられた圧力センサにより検出された加重に応じてユーザへの通知に関する情報処理を実行する技術が提供されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術には、改善の余地がある。例えば、上記の従来技術では、センシングした圧力の情報を用いてユーザへの通知を行っているに過ぎず、圧力を有効に利用しているとは言い難い。例えば、センシングした圧力の情報を他の装置へ送信する場合、送信を行う構成に対して別途の電力供給が必要となる。そのため、圧力を利用して適切に情報処理を実行することが望まれている。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、圧力を利用して適切に情報処理を実行する情報処理システム及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理システムは、圧力により発電し、発電したタイミングで発信情報を出力する発信装置と、前記発信装置により出力された発信情報を用いた情報処理を実行する情報処理装置と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、圧力を利用して適切に情報処理を実行することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る配置情報記憶部の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る履歴情報記憶部の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る発信装置の構成例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、複数の発信装置を用いた処理の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、複数の受信装置を用いた処理の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理システム及び情報処理方法を実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理システム及び情報処理方法が限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
〔1.情報処理〕
〔1-1.全体概要〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【0011】
図1では、圧力により発電する発信装置10が床面Fに配置され、ユーザU1が利用する端末装置(ユーザ端末)が受信装置20として用いられる情報処理システム1(
図2参照)を一例として示す。
図1では、受信装置20を介して発信装置10からの情報(「発信装置」ともいう)を取得した情報処理装置100が情報処理を実行する。
【0012】
〔1-1-1.情報処理システムの構成〕
以下では、まず
図2を用いて情報処理システム1の構成について説明した後、
図1の処理の詳細を説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、情報処理システム1は、発信装置10と、受信装置20と、データ提供装置50と、情報処理装置100とが含まれる。発信装置10と、受信装置20と、データ提供装置50と、情報処理装置100とは所定のネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図2に示した情報処理システム1には、複数台の発信装置10や、複数台の受信装置20や、複数台のデータ提供装置50や、複数台の情報処理装置100が含まれてもよい。
【0013】
発信装置10は、圧力を駆動源として動作し、発信情報を出力するデバイス(送信器)である。例えば、発信装置10は、電源装置を有さず、圧力により発生する電力により、発信情報を出力する。例えば、発信装置10は、圧力により発電したタイミング以外では発信情報を出力不可能であり、圧力により発電することのみにより発信情報を出力可能である。発信装置10は、近距離無線通信により発信情報を出力する。発信装置10は、BLE(Bluetooth Low Energy)等の所定の通信方式で発信情報を出力する。
【0014】
例えば、発信装置10は、圧力により発電し、発電したタイミングで発信情報を出力する。発信装置10は、圧力により発電したタイミング以外では発信情報を出力しない。発信装置10は、ユーザ(人)が踏む際に生じる圧力である踏圧力により発電し、発電したタイミングで発信情報を出力する。発信装置10は、床面Fに配置され、踏圧力により発電し、発電したタイミングで発信情報を出力する。
【0015】
なお、発信装置10は、複数設けられてもよい。例えば、複数の発信装置10は、床面Fに沿って並べて配置されるが、この点については、
図9で説明する。また、発信装置10の配置は、床面に限らず、任意の箇所であってもよい。発信装置10は、圧力を利用可能な箇所に配置されていればどのような箇所に配置されてもよい。例えば、発信装置10は、ユーザが履く靴に配置されてもよい。この場合、発信装置10は、ユーザが履く靴の底部に配置され、踏圧力により発電し、発電したタイミングで発信情報を出力する。
【0016】
例えば、発信装置10は、圧力の強さに応じて、発信情報を出力する強度を変動させる。発信装置10は、ユーザが踏む際に生じる圧力である踏圧力の強さに応じて、発信情報を出力する強度を変動させてもよいが、この点については、
図10で説明する。
【0017】
受信装置20は、発信装置10により出力(発信)された発信情報を受信するデバイス(受信器)である。例えば、受信装置20は、近距離無線通信により発信装置10から出力される発信情報を受信する。受信装置20は、BLE(Bluetooth Low Energy)等の所定の通信方式で発信装置10から出力される発信情報を受信する。受信装置20は、発信装置10から受信した発信情報を情報処理装置100へ送信する。
【0018】
例えば、受信装置20は、圧力を生じさせたユーザが利用する端末装置(ユーザ端末)である。ユーザ端末は、ユーザによって利用されるコンピュータである。ユーザ端末は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。
図1は、受信装置20として機能するユーザ端末がスマートフォンである場合を示す。なお、以下では、ユーザ端末をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザをユーザ端末と読み替えることもできる。
【0019】
以下では、ユーザID「U1」により識別されるユーザを「ユーザU1」とする場合がある。このように、以下では、「ユーザU*(*は任意の数値)」と記載した場合、そのユーザはユーザID「U*」により識別されるユーザであることを示す。
【0020】
なお、受信装置20は、ユーザが利用するユーザ端末に限らず、発信装置10により出力された発信情報を受信可能であれば、どのような装置であってもよい。また、受信装置20は、複数設けられてもよい。例えば、複数の受信装置20は、発信装置10からの距離を異ならせて配置される。複数の受信装置20は、発信装置10からの距離が第1の距離の位置に配置される受信装置20(第1の受信装置)と、発信装置10からの距離が第1の距離よりも長い第2の距離の位置に配置される受信装置20(第2の受信装置)とを含んでもよいが、この点については、
図10で説明する。
【0021】
データ提供装置50は、各種のデータを情報処理装置100へ提供するサーバである。例えば、データ提供装置50は、天気や気温等の気象に関するデータを情報処理装置100へ提供してもよい。データ提供装置50は、各装置が位置するエリアの気象に関するイベント情報を情報処理装置100へ提供してもよい。例えば、データ提供装置50は、いわゆる広く開かれた利用が許可されているデータであるオープンデータを情報処理装置100へ提供する。例えば、データ提供装置50は、各自治体が管理し、自治体が保有するデータをデータとして外部に提供する情報処理装置であってもよい。データ提供装置50は、利用が許可されているデータ(情報)であれば、上記に限らず、道路情報等の交通に関するデータや地理空間情報、防災・減災情報、調達情報、統計情報等の種々のデータを提供してもよい。
【0022】
情報処理装置100は、発信装置10により出力された発信情報を用いた情報処理を実行するコンピュータである。情報処理装置100は、インターネット等の所定のネットワークNを介して、各種の装置と通信可能な情報処理装置であり、例えば、サーバ装置又はクラウドシステム等により実現される。例えば、情報処理装置100は、ネットワークNを介して、他の各種装置と通信可能に接続される。
【0023】
情報処理装置100は、発信装置10により出力された発信情報を用いた情報処理を実行する。情報処理装置100は、複数の発信装置10のうちユーザが踏んだ発信装置10から取得した発信情報に基づいて、ユーザの位置を推定する。情報処理装置100は、複数の発信装置10のうち発信情報に対応する発信装置10を特定することにより、ユーザが通過した位置を推定する。なお、この点については、
図9で説明する。
【0024】
情報処理装置100は、複数の受信装置20のうち発信情報の送信元である受信装置20に応じて情報処理を実行する。情報処理装置100は、複数の受信装置20のうち発信情報の送信元である受信装置20に応じて、発信装置10の押圧態様を推定する。情報処理装置100は、複数の受信装置20のうち発信情報の送信元である受信装置20に応じて、発信装置10を踏む際のユーザの状態を推定する。情報処理装置100は、第1の受信装置及び第2の受信装置からの受信態様に応じて、ユーザの移動態様を推定する。情報処理装置100は、第1の受信装置のみから発信情報を受信した場合、ユーザが歩いていると推定する。情報処理装置100は、第2の受信装置から発信情報を受信した場合、ユーザが走っていると推定する。なお、この点については、
図10で説明する。
【0025】
〔1-2.情報処理例〕
まず、
図1を用いて、情報処理システム1(
図2参照)による情報処理の流れについて説明する。
図1では、移動前のユーザU1及びユーザU1が利用するユーザ端末である受信装置20を点線で示し、移動後のユーザU1及び受信装置20を実線で示す。
図1では、圧力により発電する発信装置10が床面Fに配置された場合を一例として示す。例えば、
図1では、発信装置10は、圧力により発電し、発電したタイミングで、所定の近距離(例えば周囲3m等)まで到達する強さで発信情報SD11を出力し、圧力により発電したタイミング以外では発信情報SD11を出力しない。
【0026】
受信装置20を保持するユーザU1が床面F上を移動する(ステップS11)。ユーザU1が床面F上を移動し、床面Fに配置された発信装置10を足で踏む。これにより、発信装置10は、ユーザU1に踏まれることにより生じる圧力(踏圧力)により発電する(ステップS12)。
【0027】
ユーザU1の踏圧力により発電した発信装置10は、発電したタイミングで発信情報を出力する(ステップS13)。
図1では、発信装置10は、ユーザU1の踏圧力により発電した電力を用いて発信情報SD11を出力する。例えば、発信情報SD11には、発信装置10を識別する情報(装置ID)や発信情報SD11が出力された日時等が含まれる。発信装置10は、ユーザU1の踏圧力により発電した電力を用いて、所定の近距離まで到達する強さで発信情報SD11を出力する。発信装置10は、ユーザU1の踏圧力により発電した電力を用いて、例えば、受信装置20まで到達可能かつ情報処理装置100までは到達不可能な強さで発信情報SD11を出力する。これにより、ユーザU1が保持する受信装置20は、発信装置10を識別する情報や発信情報SD11が出力された日時を含む発信情報SD11を受信する。受信装置20は、発信装置10が発信した発信情報SD11を受信する。
【0028】
受信装置20は、発信装置10から受信した発信情報SD11を情報処理装置100へ送信する(ステップS14)。受信装置20は、発信装置10を識別する情報や発信情報SD11が出力された日時を含む発信情報SD11を情報処理装置100へ送信する。受信装置20は、遠隔に位置する情報処理装置100へ発信情報SD11を送信する。これにより、情報処理装置100は、発信情報SD11を取得する。すなわち、情報処理装置100は、受信装置20を介して発信装置10が発信した発信情報SD11を受信する。
【0029】
図1では、受信装置20は、発信装置10を識別する情報や発信情報SD11が出力された日時を含む発信情報SD11とともにユーザU1を識別する情報(装置IDまたはユーザID等)を情報処理装置100へ送信する。これにより、情報処理装置100は、発信装置10を識別する情報や発信情報SD11が出力された日時を含む発信情報SD11と、ユーザU1を識別する情報とを受信する。すなわち、情報処理装置100は、発信装置10を識別する情報とユーザU1を識別する情報とを取得する。
【0030】
情報処理装置100は、取得した発信情報SD11を用いて情報処理を実行する(ステップS15)。例えば、情報処理装置100は、取得した発信情報SD11を用いてコンテキストを推定する。情報処理装置100は、取得した発信情報SD11を用いてユーザU1のコンテキストを推定する。
図1では、情報処理装置100は、発信情報SD11に含まれる発信装置10を識別する情報とユーザU1を識別する情報とを用いて、ユーザU1の位置を推定する。例えば、情報処理装置100は、発信情報SD11が出力された日時において、発信情報SD11が示す発信装置10の配置位置にユーザU1が位置した推定する。なお、上述した情報処理は一例に過ぎず、情報処理装置100は、任意の情報処理を実行してもよいが、この点については
図9や
図10等で後述する。
【0031】
このように、情報処理システム1では、発信装置10が圧力により発電し、発電したタイミングで発信情報を出力し、情報処理装置100が発信装置10により出力された発信情報を用いた情報処理を実行する。このように、情報処理システム1は、圧力により発電した際にのみ発信情報の発信を行うことにより、不要な発信を抑制しつつ、必要なタイミングでの発信を行うことができる。したがって、情報処理装置100は、圧力を利用して適切に情報処理を実行することができる。上述したように、情報処理システム1は、圧力を加えると発電し、発電した際に所定の情報を近距離無線通信で出力する発信装置10を用いることにより、圧力を利用して適切に情報処理を実行することができる。
【0032】
〔1-3.その他の処理例〕
なお、上述した処理は一例に過ぎず、情報処理装置100は、様々な情報を用いて様々な処理を行ってもよい。この点について、以下例示を列挙する。
【0033】
〔1-3-1.複数の発信装置を用いた処理例〕
図1では、1つの発信装置10が配置される場合を一例として説明したが、発信装置10は複数用いられてもよい。複数の発信装置10を用いた処理例について
図9を用いて説明する。
図9は、複数の発信装置を用いた処理の一例を示す図である。なお、
図1と同様の点については適宜説明を省略する。
【0034】
図9では、
図1中の床面Fに複数の発信装置10が床面Fに配置される場合の一例を示す。なお、
図9では、受信装置20は、
図1と同様にユーザU1が所持するユーザ端末であってもよいし、発信装置10からの発信情報を受信可能な位置に配置される受信装置20であってもよい。
【0035】
図9では、発信装置10が床面Fに沿って面状に並べて配置される。具体的には、
図9では、5×7の矩形の領域で示す35個の発信装置10が床面Fに沿って面状に並べて配置される。
図9では、35個の発信装置10の各々に対応する5×7の矩形の領域内に、「M**」(*は数字)のようにMと2桁の数字を付して、各発信装置10を区別可能に示す。具体的には、
図9では、5×7の矩形の領域の各々にM11~M57を付して、床面Fに並べて配置される35個の発信装置10(以下「発信装置M11~M57」ともいう)の各々を区別して説明する。例えば、35個の発信装置10は、床面Fに沿って配置されればどのような態様であってもよく、例えば店舗等の床面Fに置かれるマット等であってもよい。
【0036】
例えば、発信装置M11は、床面Fの平面視において、床面Fに配置される35個の発信装置10のうち、左隅に位置する発信装置10である。また、発信装置M21は、床面Fの平面視において、発信装置M11の上側に配置される発信装置10である。また、発信装置M12は、床面Fの平面視において、発信装置M11の右側に配置される発信装置10である。
【0037】
例えば、発信装置M34は、床面Fの平面視において、床面Fに配置される35個の発信装置10のうち、中央に位置する発信装置10である。また、発信装置M24は、床面Fの平面視において、発信装置M34の下側に配置される発信装置10である。また、発信装置M33は、床面Fの平面視において、発信装置M34の左側に配置される発信装置10である。
【0038】
ユーザU1が床面F上を移動する(ステップS21)。ユーザU1が床面F上を移動し、35個の発信装置10が配置された床面Fの箇所を足で踏む。
図9では、ユーザU1が床面F上を移動し、35個の発信装置10のうち、発信装置M32が配置された床面Fに配置された箇所を足で踏む。これにより、発信装置M32は、ユーザU1に踏まれることにより生じる圧力(踏圧力)により発電する。
【0039】
ユーザU1の踏圧力により発電した発信装置M32は、発電したタイミングで発信情報を出力する。
図9では、発信装置M32は、ユーザU1の踏圧力により発電した電力を用いて発信情報SD32を出力する。これにより、受信装置20は、発信装置M32を識別する情報や発信情報SD32が出力された日時を含む発信情報SD32を受信する。受信装置20は、発信装置M32が発信した発信情報SD32を受信する。
【0040】
受信装置20は、発信装置M32から受信した発信情報SD32を情報処理装置100へ送信する。受信装置20は、発信装置M32を識別する情報や発信情報SD32が出力された日時を含む発信情報SD32を情報処理装置100へ送信する。これにより、情報処理装置100は、発信情報SD32を取得する。すなわち、情報処理装置100は、受信装置20を介して発信装置M32が発信した発信情報SD32を受信する。
【0041】
情報処理装置100は、取得した発信情報SD32を用いて情報処理を実行する(ステップS22)。例えば、情報処理装置100は、取得した発信情報SD32を用いてコンテキストを推定する。情報処理装置100は、取得した発信情報SD32を用いて、35個の発信装置10が配置された床面Fの範囲のうち、どの箇所を人が通過したかを推定する。
図9では、情報処理装置100は、発信情報SD32に含まれる発信装置M32を識別する情報に基づいて、35個の発信装置10が配置された床面Fの範囲のうち、発信装置M32が配置された箇所を通過したと推定する。例えば、情報処理装置100は、発信情報SD32が出力された日時において、35個の発信装置10が配置された床面Fの範囲のうち、発信装置M32が配置された箇所を通過したと推定する。
【0042】
〔1-3-2.複数の受信装置を用いた処理例〕
図1では、1つの受信装置20が配置される場合を一例として説明したが、受信装置20は複数用いられてもよい。複数の受信装置20を用いた処理例について
図10を用いて説明する。
図10は、複数の受信装置を用いた処理の一例を示す図である。なお、
図1と同様の点については適宜説明を省略する。
【0043】
また、
図10では、各受信装置20が配置される箇所に応じて、受信装置20を各受信装置20-1、20-2として説明する。例えば、受信装置20-1は、発信装置10からの距離が第1の距離の位置に配置される受信装置20(「第1の受信装置」ともいう)である。例えば、受信装置20-1は、発信装置10からの距離が第1の距離よりも長い第2の距離の位置に配置される受信装置20(「第2の受信装置」ともいう)である。
【0044】
例えば、第1の距離は、発信装置10にかかる圧力が所定値未満である場合に、発信装置10が発信情報を出力する強さ(「第1の強さ」ともいう)で、発信装置10から出力された信号(発信情報)が到達可能な距離である。例えば、第2の距離は、発信装置10にかかる圧力が所定値以上である場合に、発信装置10が発信情報を出力する強さ(「第2の強さ」ともいう)で、発信装置10から出力された信号(発信情報)が到達可能な距離である。なお、受信装置20-1、20-2等について、特に区別なく説明する場合には、受信装置20と記載する。
【0045】
図10では、複数の受信装置20が天井Cに配置される場合の一例を示す。具体的には、
図10では、第1の受信装置である受信装置20-1は、発信装置10からの距離が第1の距離FLである天井Cの箇所に配置される。例えば、受信装置20-1は、発信装置10が第1の強さで出力した発信情報を受信可能な位置に配置される。すなわち、受信装置20-1は、発信装置10が第1の強さで出力した発信情報が到達する位置に配置される。なお、
図10では、天井Cに配置する場合を一例として示すが、受信装置20の配置は、距離の関係を満たせばどのような配置であってもよい。例えば、受信装置20は、配置箇所が屋内である場合、床面F等に配置されてもよい。また、例えば、受信装置20は、配置箇所が屋外である場合、道路等の地面に配置されてもよい。
【0046】
また、第2の受信装置である受信装置20-2は、発信装置10からの距離が第2の距離SLである天井Cの箇所に配置される。例えば、受信装置20-2は、発信装置10が第1の強さで出力した発信情報を受信不可能な位置であり、かつ発信装置10が第2の強さで出力した発信情報を受信可能な位置に配置される。すなわち、受信装置20-2は、発信装置10が第1の強さで出力した発信情報が到達せず、発信装置10が第2の強さで出力した発信情報が到達する位置に配置される。
【0047】
図10では、ユーザU1が床面F上を移動し、床面Fに配置された発信装置10を足で踏む。これにより、発信装置10は、ユーザU1に踏まれることにより生じる圧力(踏圧力)により発電する。ユーザU1の踏圧力により発電した発信装置10は、発電したタイミングで発信情報を出力する。
【0048】
まず、ユーザU1に踏まれることにより生じる圧力(踏圧力)が所定値未満である場合について説明する。発信装置10は、ユーザU1の踏圧力が所定値未満である場合、第1の強さで発信情報SD11を出力する。すなわち、発信装置10は、ユーザU1の踏圧力が所定値未満である場合、第1の距離までは到達し、第2の距離までは到達しない強さで発信情報SD11を出力する。これにより、受信装置20-1は、発信装置10が発信した発信情報SD11を受信する。一方で、受信装置20-2は、発信装置10が発信した発信情報SD11を受信しない。
【0049】
受信装置20-1は、発信装置10から受信した発信情報SD11を情報処理装置100へ送信する。受信装置20-1は、発信情報SD11とともに受信装置20-1を識別する情報(装置ID等)を情報処理装置100へ送信する。例えば、情報処理装置100は、発信情報SD11とともに、受信装置20-1を識別する情報(「第1の受信情報」ともいう)とを受信する。
【0050】
情報処理装置100は、取得した発信情報SD11及び第1の受信情報を用いて情報処理を実行する。例えば、情報処理装置100は、取得した発信情報SD11及び第1の受信情報を用いてユーザU1のコンテキストを推定する。
図10では、情報処理装置100は、発信情報SD11及び第1の受信情報を用いて、ユーザU1の移動態様を推定する。例えば、情報処理装置100は、発信情報SD11とともに第1の受信情報のみを取得したため、ユーザU1が歩いていると推定する。すなわち、情報処理装置100は、ユーザU1が受信装置20-1のみに届き、受信装置20-2には届かない踏圧力でユーザU1が移動しているため、ユーザU1が歩いていると推定する。
【0051】
次に、ユーザU1に踏まれることにより生じる圧力(踏圧力)が所定値以上である場合について説明する。発信装置10は、ユーザU1の踏圧力が所定値以上である場合、第2の強さで発信情報SD11を出力する。すなわち、発信装置10は、ユーザU1の踏圧力が所定値以上である場合、第2の距離までは到達する強さで発信情報SD11を出力する。これにより、受信装置20-1は、発信装置10が発信した発信情報SD11を受信する。また、受信装置20-2は、発信装置10が発信した発信情報SD11を受信する。
【0052】
受信装置20-2は、発信装置10から受信した発信情報SD11を情報処理装置100へ送信する。受信装置20-2は、発信情報SD11とともに受信装置20-2を識別する情報(装置ID等)を情報処理装置100へ送信する。例えば、情報処理装置100は、発信情報SD11とともに、受信装置20-2を識別する情報(「第2の受信情報」ともいう)とを受信する。
【0053】
情報処理装置100は、取得した発信情報SD11及び第2の受信情報を用いて情報処理を実行する。例えば、情報処理装置100は、取得した発信情報SD11及び第2の受信情報を用いてユーザU1のコンテキストを推定する。
図10では、情報処理装置100は、発信情報SD11及び第2の受信情報を用いて、ユーザU1の移動態様を推定する。例えば、情報処理装置100は、発信情報SD11とともに第2の受信情報を取得したため、ユーザU1が走っていると推定する。すなわち、情報処理装置100は、ユーザU1が受信装置20-2に届く踏圧力でユーザU1が移動しているため、ユーザU1が走っていると推定する。
【0054】
〔1-3-3.用途等〕
上述したように、情報処理システム1は、任意の用途に適用されてもよい。以下のこの点についての例示を記載する。なお、以下の用途は一例に過ぎず、情報処理システム1は、様々な用途に用いられてもよい。
【0055】
例えば、情報処理システム1は、交通量調査等に用いられてもよい。例えば、情報処理システム1が交通量調査に用いられる場合、情報処理システム1は、発信装置10が踏まれるたびに信号を出力することにより、通行量を計測することができる。
【0056】
例えば、情報処理システム1は、人の踏む強さ、足の接着する時間などを計測し、その人の位置(居場所)とともに運動状態を測定してもよい。また、情報処理システム1は、ユーザ端末からユーザの年齢や性別等の属性を取得することにより、属性ごとの交通量調査に用いられてもよい。
【0057】
例えば、情報処理システム1では、発信装置10が一度踏まれたら約1秒間だけ稼働できるように抵抗値などを設計されてもよい。この場合、充電が長く、信号が出力される場合に比べ、適切に通行量の推定ができる等、適切な情報処理ができる。
【0058】
上述したように、情報処理システム1では、受信装置20を出力(電波)の強さだけ配置する。発信装置10は、発電部12(圧力素子)を踏むエネルギーによって飛ばせる距離を変更する。発信装置10は、強く踏まれたら遠くまで到達するように信号を出力する。また、情報処理システム1では、受信装置20の適切に配置し、他のセンサ等を設けることなく、ユーザ等の通行物のコンテキストを推定することができる。
【0059】
例えば、情報処理システム1では、発信装置10の圧力センサの反応閾値を設け、アレイ上に配置し、各センサの反応有無で踏む強さを推定してもよい。
【0060】
ここで、上述したように、発信装置10は圧力が加えられることにより発電する。すなわち、センサ等のモジュールに外圧が加わるため、圧力によりモジュールの故障が生じる可能性があり、かつ常時電源が供給されないので遠隔のヘルスチェックが難しい。そこで、情報処理システム1は、メンテナンスの管理を容易にするために用いられてもよい。例えば、情報処理システム1は、圧電素子や送信モジュールを同一箇所に複数設置し、過半数のモジュールが信号を送信していれば故障無し(healthy)と判定し、過半数のモジュールが信号を送信していなればメンテナンス(交換等)が必要と判定してもよい。情報処理装置100は、メンテナンス(交換等)が必要と判定した場合、管理者が利用する管理者装置などにメンテナンスを要求する情報を送信(通知)してもよい。
【0061】
〔2.情報処理装置の構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。
図3に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、情報処理装置100は、情報処理装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0062】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、受信装置20との間で情報の送受信を行う。
【0063】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、
図3に示すように、ユーザ情報記憶部121と、配置情報記憶部122と、履歴情報記憶部123とを有する。
【0064】
(ユーザ情報記憶部121)
実施形態に係るユーザ情報記憶部121は、ユーザに関する各種情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部121は、ユーザ属性に関する各種情報を記憶する。
図4は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
図4に示すユーザ情報記憶部121は、「ユーザID」、「年齢」、「性別」、「自宅」、「勤務地」、「端末」、「位置」、「コンテキスト」といった項目が含まれる。
【0065】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、
図1の例に示したユーザU1に対応する。また、「年齢」は、ユーザの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば35歳など、ユーザの具体的な年齢であってもよい。また、「性別」は、ユーザの性別を示す。
【0066】
また、「自宅」は、ユーザの自宅の位置情報を示す。なお、
図4では、「自宅」は、「LC11」といった抽象的な符号を図示するが、緯度や経度を示す情報や「X県Y市Z町」等のような住所を示す情報であってもよい。緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「自宅」は、地域名や住所であってもよい。
【0067】
また、「勤務地」は、ユーザの勤務地の位置情報を示す。なお、
図4では、「勤務地」は、「LC12」といった抽象的な符号を図示するが、緯度や経度を示す情報や「X県Y市Z町」等のような住所を示す情報であってもよい。また、例えば、「勤務地」は、地域名や住所であってもよい。
【0068】
「端末」は、ユーザにより利用される端末装置である受信装置20を示す。なお、
図4に示す例では、各ユーザに1つの受信装置20が対応付けられる場合を示すが、ユーザには複数の受信装置20が対応付けられてもよい。例えば、ユーザU1が、スマートフォンである識別情報「TM1」により識別される端末装置(受信装置20)とは別に、腕時計型のウェアラブル端末を受信装置20として利用する場合、ユーザU1に対応する「端末」は、「TM1」以外に、ウェアラブル端末を識別する識別情報(例えばTM15等)が記憶されてもよい。
【0069】
「位置」は、ユーザについて取得(検知)された位置を示す。
図4では、「位置」は、ユーザについて最後に取得された位置(最新位置)を示す。なお、「位置」にはユーザについて複数の位置が記憶されてもよく、例えば、「位置」には、ユーザについて取得された位置の履歴、すなわちユーザの位置の変遷を示す情報が記憶されてもよい。また、
図4では、「位置」は、「LC1」といった抽象的な符号を図示するが、X市Y町、Aエリア等の範囲を示す情報、緯度や経度を示す情報、「X県Y市Z町」等のような住所を示す情報であってもよい。例えば、「位置」は、ユーザが位置する店舗等の対象領域を示す情報であってもよい。
【0070】
また、「コンテキスト」は、ユーザについて取得(推定)されたコンテキストを示す。
図4では、「コンテキスト」は、ユーザについて最後に取得されたコンテキスト(最新コンテキスト)を示す。なお、「コンテキスト」にはユーザについて複数のコンテキストが記憶されてもよく、例えば、「コンテキスト」には、ユーザについて取得されたコンテキストの履歴、すなわちユーザのコンテキストの変遷を示す情報が記憶されてもよい。また、
図4では、「コンテキスト」は、「CN11」といった抽象的な符号を図示するが、ユーザのコンテキストを示す具体的な情報が記憶される。例えば、「コンテキスト」には、「Xビルに入場」、「Xビルから退場」、「徒歩で移動中」等といった情報が記憶される。
【0071】
例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)の年齢は、「20代」であり、性別は、「男性」であることを示す。ユーザU1は、自宅が「LC11」であることを示す。ユーザU1は、識別情報である装置ID「TM1」により識別されるユーザ端末を受信装置20として用いることを示す。ユーザU1は、勤務地が「LC12」であることを示す。また、ユーザU1の最新位置は「LC1」であることを示す。ユーザU1のコンテキストは「CN11」であることを示す。
【0072】
なお、ユーザ情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部121は、ユーザのデモグラフィック属性に関する情報やサイコグラフィック属性に関する情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部121は、氏名、家族構成、収入、興味、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。ユーザ情報記憶部121は、各位置が取得された日時を各位置に対応付けて記憶してもよい。ユーザ情報記憶部121は、各コンテキストが取得された日時等を各コンテキストに対応付けて記憶してもよい。
【0073】
(配置情報記憶部122)
実施形態に係る配置情報記憶部122は、装置の配置に関する各種情報を記憶する。
図5は、実施形態に係る配置情報記憶部の一例を示す図である。例えば、配置情報記憶部122は、受信装置20として配置される種々の装置に関する情報を記憶する。
図5に示す配置情報記憶部122には、「装置ID」、「配置位置」といった項目が含まれる。
【0074】
「装置ID」は、装置を識別するための識別情報を示す。「配置位置」は、対応する装置の配置位置を示す。
図5では、説明の為に「配置位置」に「TB11」、「TB12」、「TB13」、「TB22」といった抽象的な符号を図示するが、「配置位置」には配置位置を示す具体的な情報(例えばXビル1階入り口)等の情報や配置位置を特定可能な情報(例えば配置位置ID等)が記憶される。
【0075】
図5の例では、装置ID「SU11」により識別される装置(発信装置10)は、配置位置「TB11」により特定される配置位置に配置されることを示す。また、
図5の例では、装置ID「RU22」により識別される装置(受信装置20)は、配置位置「TB22」により特定される配置位置に配置されることを示す。
【0076】
なお、配置情報記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。配置情報記憶部122は、装置が発信装置10である場合、その装置が出力(発信)する発信情報を記憶してもよい。
【0077】
(履歴情報記憶部123)
実施形態に係る履歴情報記憶部123は、過去の処理履歴に関する各種情報を記憶する。履歴情報記憶部123は、過去のポリゴンデータの提供履歴に関する各種情報を記憶する。
図6は、実施形態に係る履歴情報記憶部の一例を示す図である。
図6に示す履歴情報記憶部123は、「履歴ID」、「日時」、「発信情報」、「提供元」といった項目が含まれる。
【0078】
「履歴ID」は、各履歴を識別するための識別情報を示す。また、「日時」は、各履歴IDに対応する日時を示す。例えば、「日時」は、各履歴IDに対応する発信情報が取得された日時を示す。
図6の例では、「日時」には、「DA11」等のように抽象的に図示するが、「2022年4月24日19時24分45秒」等の具体的な日時が記憶されてもよい。
【0079】
「発信情報」は、検知された発信情報を示す。「発信情報」には、検知された情報の種別に応じて様々な情報が記憶される。例えば、「発信情報」には、音声情報、加速度情報、温度情報、湿度情報、照度情報、Aエリア等の範囲等位置を示す位置情報等が記憶される。
【0080】
「提供元」は、発信情報を情報処理装置100へ提供した装置(提供元)を示す。例えば、「提供元」は、発信情報を発信装置10から受信し、情報処理装置100へ送信した受信装置20を特定するための情報が記憶される。すなわち、「提供元」は、提供元が示す受信装置20を介して情報処理装置100が発信情報を取得したことを示す。
【0081】
図6の例では、履歴ID「DL11」により識別される履歴情報(履歴情報DL11)は、日時DA11での発信(通信)に対応する情報であることを示す。履歴情報DL11は、日時DA11に発信(通信)された発信情報が発信情報SD11であることを示す。また、履歴情報DL11は、発信情報SD11の提供元が装置ID「TM1」により識別されるユーザ端末(受信装置20)であることを示す。
【0082】
なお、履歴情報記憶部123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、履歴情報記憶部123には、各履歴情報に対応する発信装置10を識別する情報が記憶されてもよい。
【0083】
(制御部130)
図3の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0084】
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、推定部132と、処理部133と、提供部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0085】
(取得部131)
取得部131は、種々の情報を取得する。取得部131は、記憶部120から各種情報を取得する。また、取得部131は、ユーザ情報記憶部121や、配置情報記憶部122や、履歴情報記憶部123等から各種情報を取得する。
【0086】
取得部131は、外部装置から各種情報を取得する。取得部131は、発信装置10から情報を取得する。取得部131は、受信装置20から情報を取得する。取得部131は、データ提供装置50から情報を取得する。取得部131は、受信装置20から情報を取得する。取得部131は、通信部110を介して、外部の情報処理装置から各種情報を受信する。取得部131は、受信装置20、データ提供装置50等から各種情報を受信する。
【0087】
取得部131は、発信装置10により出力された発信情報を取得する。取得部131は、複数の発信装置10のうちユーザが踏んだ発信装置10から取得する。取得部131は、複数の受信装置20のうち発信情報を受信した受信装置20を介して発信情報を取得する。
【0088】
取得部131は、発信装置10が発信した発信情報をユーザが利用する端末装置である受信装置20から取得する。取得部131は、発信装置10が発信した発信情報を、その発信装置10に対応する位置に配置された受信器である受信装置20から取得する。
【0089】
取得部131は、ユーザが利用するユーザ端末からユーザの位置情報を取得する。取得部131は、配置情報記憶部122から、装置の配置の情報を取得する。取得部131は、推定部132により推定された情報を取得する。
【0090】
(推定部132)
推定部132は、各種情報を推定する推定処理を実行する。推定部132は、推定した情報を記憶部120に格納する。推定部132は、外部の情報処理装置からの情報や記憶部120に記憶された情報に基づいて、各種情報を推定する。推定部132は、記憶部120から、各種情報を推定する。推定部132は、ユーザ情報記憶部121や、配置情報記憶部122や、履歴情報記憶部123から、各種情報を推定する。推定部132は、各種情報を特定する。推定部132は、各種情報を推定する。推定部132は、取得部131により取得された発信情報に基づいて、推定処理を実行する。
【0091】
推定部132は、発信情報に基づいて、ユーザの位置を推定する。推定部132は、複数の発信装置10のうち発信情報に対応する発信装置10を特定する。推定部132は、特定した発信装置10の配置位置に基づいて、ユーザが通過した位置を推定する。
【0092】
推定部132は、複数の受信装置20のうち発信情報の送信元である受信装置20に応じて情報処理を実行する。推定部132は、複数の受信装置20のうち発信情報の送信元である受信装置20に応じて、発信装置10の押圧態様を推定する。推定部132は、複数の受信装置20のうち発信情報の送信元である受信装置20に応じて、発信装置10を踏む際のユーザの状態を推定する。推定部132は、第1の受信装置及び第2の受信装置からの受信態様に応じて、ユーザの移動態様を推定する。推定部132は、第1の受信装置のみから発信情報を受信した場合、ユーザが歩いていると推定する。推定部132は、第2の受信装置から発信情報を受信した場合、ユーザが走っていると推定する。
【0093】
(処理部133)
処理部133は、各種処理を実行する。処理部133は、外部の情報処理装置からの情報や記憶部120に記憶された情報に基づいて、各種情報を実行する。処理部133は、発信装置10、受信装置20、データ提供装置50等の他の情報処理装置からの情報に基づいて、各種情報を実行する。処理部133は、ユーザ情報記憶部121や、配置情報記憶部122や、履歴情報記憶部123に記憶された情報に基づいて、各種情報を実行する。
【0094】
処理部133は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、各種情報を実行する。処理部133は、推定部132により推定された各種情報に基づいて、各種情報を実行する。
【0095】
処理部133は、各種の情報を登録する登録処理を実行する。処理部133は、情報を記憶部120に格納することにより、登録処理を実行する。処理部133は、外部装置から取得された各種情報を登録する。例えば、処理部133は、提供部134により提供された情報に関する履歴を履歴情報記憶部123に登録する。
【0096】
処理部133は、コンテンツを生成する。処理部133は、推定部132による情報処理の結果(推定結果等)を示すコンテンツを生成する。例えば、処理部133は、Java(登録商標)等の種々の技術を適宜用いて、ユーザ端末へ提供する画面(コンテンツ)を生成する。なお、処理部133は、CSSやJavaScript(登録商標)やHTMLの形式に基づいて、ユーザ端末へ提供する画面(コンテンツ)を生成してもよい。また、例えば、処理部133は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)やGIF(Graphics Interchange Format)やPNG(Portable Network Graphics)など様々な形式で画面(コンテンツ)を生成してもよい。
【0097】
処理部133は、各種情報を決定する。処理部133は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、各種情報を決定する。処理部133は、推定部132により推定された各種情報に基づいて、各種情報を決定する。
【0098】
(提供部134)
提供部134は、各種のサービスを提供する。提供部134は、各種情報を提供する。提供部134は、外部の情報処理装置へ各種情報を提供する。提供部134は、ユーザ端末やデータ提供装置50に各種情報を送信する。
【0099】
提供部134は、発信装置10、受信装置20、データ提供装置50等の他の情報処理装置からの情報に基づいて、各種情報を提供する。提供部134は、記憶部120に記憶された情報に基づいて、各種情報を提供する。提供部134は、ユーザ情報記憶部121や、配置情報記憶部122や、履歴情報記憶部123に記憶された情報に基づいて、各種情報を提供する。
【0100】
提供部134は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、各種情報を送信する。提供部134は、推定部132により推定された各種情報に基づいて、各種情報を送信する。提供部134は、処理部133により実行された各種情報に基づいて、各種情報を送信する。
【0101】
提供部134は、情報処理の結果をデータ提供装置50へ送信する。提供部134は、推定部132による推定結果をデータ提供装置50へ送信する。
【0102】
〔3.発信装置の構成〕
次に、
図7を用いて、実施形態に係る発信装置10の構成について説明する。
図7は、実施形態に係る発信装置10の構成例を示す図である。
図7に示すように、発信装置10は、発信装置10は、発信部11と、発電部12と、記憶部13と、制御部14とを有する。
【0103】
発信部11は、例えば、所定の発信回路等によって実現され、電波(例えば、マイクロ波等)を出力(発信)する機能を有する。発信部11は、発電部12の発電に応じて電波(情報)を発信する。例えば、発信部11は、Bluetooth(登録商標)やBLE(Bluetooth Low Energy)等の無線通信技術により通信を行う。
【0104】
発信部11は、制御部14による制御に応じて、発信情報を出力する。発信部11は、制御部14による制御に応じて、発信情報の出力態様を変動させる。発信部11は、発電部12が発電したタイミングで発信情報を出力する。発信部11は、発電部12が発電した電力により発信情報を出力する。発信部11は、近距離無線通信により発信情報を出力する。発信部11は、ユーザの踏圧力により発電したタイミングで発信情報を出力する。発信部11は、ユーザが床面Fを踏んだタイミングで発信情報を出力する。
【0105】
発信部11は、発電部12にかかる圧力が所定値未満である場合に、第1の強さで信号(発信情報)を出力する。発信部11は、発電部12にかかる圧力が所定値以上である場合に、第1の強さよりも強い第2の強さで信号(発信情報)を出力する。
【0106】
発電部12は、圧力により発電する。発電部12は、圧電効果により発電する。例えば、発電部12は、圧電素子(ピエゾ素子)を有し、圧電素子により発電する。発電部12は、ユーザ(人)が踏む際に生じる圧力である踏圧力により発電する。発電部12は、床面Fに配置される。発電部12は、ユーザが床面Fを踏む踏圧力により発電する。
【0107】
なお、ユーザが履く靴に発信装置10が設けられる場合、発電部12は、ユーザが履く靴のうちユーザの踏圧力を受ける箇所に配置される。例えば、発電部12は、ユーザが履く靴の底部に配置されてもよい。この場合、発電部12は、ユーザの足とユーザの足が踏む面(地面等)との間に位置し、ユーザの踏圧力を受けることができる。発電部12は、靴を履いたユーザの踏圧力により発電する。
【0108】
記憶部13は、制御部14による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納する。また、記憶部13は、例えば発信部11により出力する発信IDなど各種情報を格納する。なお、記憶部13とは、RAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子などの記憶装置であってもよい。例えば、記憶部13には、発信装置10を識別する情報(装置ID)が記憶される。
【0109】
制御部14は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPUやMPU等によって、発信装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(制御プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部14は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0110】
制御部14は、発信部11を制御する。制御部14は、発信部11の発信情報の出力を制御する。例えば、制御部14は、発電部12が発電した電力により動作する。制御部14は、発電部12が発電したタイミングで発信部11に発信情報を出力させる。制御部14は、発電部12が発電した電力により発信部11に発信情報を出力させる。制御部14は、ユーザの踏圧力により発電したタイミングで発信部11に発信情報を出力させる。制御部14は、ユーザが床面Fを踏んだタイミングで発信部11に発信情報を出力させる。
【0111】
制御部14は、圧力の強さに応じて、発信情報を出力する強度を変動させる。制御部14は、ユーザが踏む際に生じる圧力である踏圧力の強さに応じて、発信情報を出力する強度を変動させる。制御部14は、圧力の強さに応じて、発信部11が発信情報を出力する強度を制御する。制御部14は、圧力が強い程、発信部11が発信情報を出力する強度を強くする。
【0112】
制御部14は、発電部12にかかる圧力が所定値未満である場合、発信部11に第1の強さで信号(発信情報)を出力させる。制御部14は、発電部12にかかる圧力が所定値未満である場合、第1の強さで信号(発信情報)を出力するように発信部11を制御する。制御部14は、発電部12にかかる圧力が所定値以上である場合に、発信部11に第1の強さよりも強い第2の強さで信号(発信情報)を出力させる。制御部14は、発電部12にかかる圧力が所定値以上である場合、第2の強さで信号(発信情報)を出力するように発信部11を制御する。
【0113】
〔4.情報処理のフロー〕
次に、
図8を用いて、実施形態に係る情報処理システム1による情報処理の手順について説明する。
図8は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0114】
図8に示すように、情報処理システム1では、発信装置10が圧力により発電し、発電したタイミングで発信情報を出力する(ステップS101)。例えば、情報処理システム1では、床に設けられた発信装置10が圧力により発電し、発電したタイミングでその発信装置10を識別する情報を含む発信情報を出力する。
【0115】
そして、情報処理システム1では、情報処理装置100が発信装置10により出力された発信情報を用いた情報処理を実行する(ステップS102)。例えば、情報処理システム1では、情報処理装置100が発信装置10により出力された発信情報を受信装置20から受信し、受信した発信情報を用いた情報処理を実行する。
【0116】
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理システム1は、発信装置10と、情報処理装置100とを含む。発信装置10は、圧力により発電し、発電したタイミングで発信情報を出力する。情報処理装置100は、発信装置10により出力された発信情報を用いた情報処理を実行する。
【0117】
このように、実施形態に係る情報処理システム1は、圧力により発電する発信装置10が発電したタイミングで発信情報を出力し、発信装置10により出力された発信情報を用いた情報処理を実行することにより、圧力を利用して適切に情報処理を実行することができる。
【0118】
また、実施形態に係る情報処理システム1は、受信装置20を含む。受信装置20は、発信装置10により出力された発信情報を受信し、発信装置10から受信した発信情報を情報処理装置100へ送信する。
【0119】
このように、実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置100が受信装置20を介して発信装置10により出力された発信情報を取得し、発信情報を用いた情報処理を実行することにより、圧力を利用して適切に情報処理を実行することができる。
【0120】
また、実施形態に係る情報処理システム1において、発信装置10は、近距離無線通信により発信情報を出力する。
【0121】
このように、実施形態に係る情報処理システム1は、圧力により発電する発信装置10が発電したタイミングで近距離無線通信により発信情報を出力し、発信装置10により出力された発信情報を用いた情報処理を実行することにより、圧力を利用して適切に情報処理を実行することができる。
【0122】
また、実施形態に係る情報処理システム1において、発信装置10は、人が踏む際に生じる圧力である踏圧力により発電し、発電したタイミングで発信情報を出力する。
【0123】
このように、実施形態に係る情報処理システム1は、人が踏む際に生じる圧力である踏圧力により発電する発信装置10が発電したタイミングで発信情報を出力することにより、圧力を利用して適切に情報処理を実行することができる。
【0124】
また、実施形態に係る情報処理システム1において、発信装置10は、床面に配置され、踏圧力により発電し、発電したタイミングで発信情報を出力する。
【0125】
このように、実施形態に係る情報処理システム1は、床面に配置され、踏圧力により発電する発信装置10が発電したタイミングで発信情報を出力することにより、圧力を利用して適切に情報処理を実行することができる。
【0126】
また、実施形態に係る情報処理システム1は、複数の発信装置10を含む。複数の発信装置10は、床面に沿って並べて配置される。情報処理装置100は、複数の発信装置10のうち人が踏んだ発信装置10から取得した発信情報に基づいて、人の位置を推定する。
【0127】
このように、実施形態に係る情報処理システム1は、複数の発信装置10が床面に沿って並べて配置され、情報処理装置100が人が踏んだ発信装置10から取得した発信情報に基づいて、人の位置を推定することにより、圧力を利用して適切に情報処理を実行することができる。
【0128】
また、実施形態に係る情報処理システム1において、情報処理装置100は、複数の発信装置10のうち発信情報に対応する発信装置10を特定することにより、人が通過した位置を推定する。
【0129】
このように、実施形態に係る情報処理システム1は、複数の発信装置10のうち発信情報に対応する発信装置10を特定することにより、人が通過した位置を推定することにより、圧力を利用して適切に情報処理を実行することができる。
【0130】
また、実施形態に係る情報処理システム1において、発信装置10は、人が履く靴の底部に配置され、踏圧力により発電し、発電したタイミングで発信情報を出力する。
【0131】
このように、実施形態に係る情報処理システム1は、人が履く靴の底部に配置され、踏圧力により発電する発信装置10が発電したタイミングで発信情報を出力することにより、圧力を利用して適切に情報処理を実行することができる。
【0132】
また、実施形態に係る情報処理システム1において、受信装置20は、圧力を生じさせた人が利用する端末装置である。
【0133】
このように、実施形態に係る情報処理システム1は、力を生じさせた人が利用する端末装置を受信装置20として、情報処理装置100に発信情報を送信することにより、圧力を利用して適切に情報処理を実行することができる。
【0134】
また、実施形態に係る情報処理システム1は、複数の受信装置20を含む。情報処理装置100は、複数の受信装置20のうち発信情報の送信元である受信装置20に応じて情報処理を実行する。
【0135】
このように、実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置100が複数の受信装置20のうち発信情報の送信元である受信装置20に応じて情報処理を実行することにより、圧力を利用して適切に情報処理を実行することができる。
【0136】
また、実施形態に係る情報処理システム1において、発信装置10は、圧力の強さに応じて、発信情報を出力する強度を変動させる。複数の受信装置20は、発信装置10からの距離を異ならせて配置される。情報処理装置100は、複数の受信装置20のうち発信情報の送信元である受信装置20に応じて、発信装置10の押圧態様を推定する。
【0137】
このように、実施形態に係る情報処理システム1は、発信装置10からの距離を異ならせて配置される複数の受信装置20での受信に応じて、情報処理装置100が発信装置10の押圧態様を推定することにより、圧力を利用して適切に情報処理を実行することができる。
【0138】
また、実施形態に係る情報処理システム1において、発信装置10は、人が踏む際に生じる圧力である踏圧力の強さに応じて、発信情報を出力する強度を変動させる。情報処理装置100は、複数の受信装置20のうち発信情報の送信元である受信装置20に応じて、発信装置10を踏む際の人の状態を推定する。
【0139】
このように、実施形態に係る情報処理システム1は、発信装置10からの距離を異ならせて配置される複数の受信装置20での受信に応じて、情報処理装置100が発信装置10を踏む際の人の状態を推定することにより、圧力を利用して適切に情報処理を実行することができる。
【0140】
また、実施形態に係る情報処理システム1において、複数の受信装置20は、発信装置10からの距離が第1の距離の位置に配置される第1の受信装置と、発信装置10からの距離が第1の距離よりも長い第2の距離の位置に配置される第2の受信装置とを含む。情報処理装置100は、第1の受信装置及び第2の受信装置からの受信態様に応じて、人の移動態様を推定する。
【0141】
このように、実施形態に係る情報処理システム1は、発信装置10からの距離が異なる第1の受信装置及び第2の受信装置からの受信態様に応じて、人の移動態様を推定することにより、圧力を利用して適切に情報処理を実行することができる。
【0142】
また、実施形態に係る情報処理システム1において、情報処理装置100は、第1の受信装置のみから発信情報を受信した場合、人が歩いていると推定する。
【0143】
このように、実施形態に係る情報処理システム1は、発信装置10からの距離が近い第1の受信装置のみから発信情報を受信した場合、人が歩いていると推定することにより、圧力を利用して適切に情報処理を実行することができる。
【0144】
また、実施形態に係る情報処理システム1において、情報処理装置100は、第2の受信装置から発信情報を受信した場合、人が走っていると推定する。
【0145】
このように、実施形態に係る情報処理システム1は、発信装置10からの距離が遠い2の受信装置から発信情報を受信した場合、人が走っていると推定することにより、圧力を利用して適切に情報処理を実行することができる。
【0146】
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置100は、例えば
図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図11は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0147】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0148】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0149】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0150】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0151】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0152】
以上、本願の実施形態及び変形例のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0153】
〔7.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0154】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0155】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0156】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0157】
1 情報処理システム
100 情報処理装置
121 ユーザ情報記憶部
122 配置情報記憶部
123 履歴情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 推定部
133 処理部
134 提供部
10 発信装置
11 発信部
12 発電部
13 記憶部
14 制御部
20 受信装置
50 データ提供装置
N ネットワーク