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特開2023-170258情報処理装置、情報処理システム、プログラム、及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023170258
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、プログラム、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0283 20230101AFI20231124BHJP
   G06Q 10/0635 20230101ALI20231124BHJP
【FI】
G06Q30/02 490
G06Q10/06 326
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022081868
(22)【出願日】2022-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】000005278
【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100186015
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100202326
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 大佑
(72)【発明者】
【氏名】三宮 丈典
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA06
5L049BB01
(57)【要約】
【課題】航空機に損傷を及ぼし得る異物に基づくリスク情報を、航空機の運航に関連する業務の最適化に利用可能にする。
【解決手段】情報処理装置10は制御部13を備える。制御部13は、航空機に損傷を及ぼし得る異物に基づくリスク情報を取得し、取得されたリスク情報を、航空機の運航に関連する料金情報を決定するための共通指標として提供可能にする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部は、
航空機に損傷を及ぼし得る異物に基づくリスク情報を取得し、
取得された前記リスク情報を、前記航空機の運航に関連する料金情報を決定するための共通指標として提供可能にする、
情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記航空機に取り付けられたタイヤごとの損傷に基づいて、前記タイヤが損傷を受けた可能性のある地点ごとに前記リスク情報を取得する、
情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、取得された前記リスク情報が第1閾値に達したと判定すると第1通知情報を生成し、前記リスク情報を参照するユーザに提供する、
情報処理装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記リスク情報に基づいて、前記料金情報の基準額を算出する、
情報処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理装置であって、
前記料金情報は、前記航空機を運航させる航空会社が支払う空港使用料を含み、
前記制御部は、前記リスク情報が高いほど、前記空港使用料の前記基準額を低く算出する、
情報処理装置。
【請求項6】
請求項4に記載の情報処理装置であって、
前記料金情報は、前記航空機を運航させる航空会社が被保険者として保険会社に支払う保険料を含み、
前記制御部は、前記リスク情報が高いほど、前記保険料の前記基準額を高く算出する、
情報処理装置。
【請求項7】
請求項4に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、算出された前記基準額が第2閾値に達したと判定すると第2通知情報を生成し、前記基準額を参照するユーザに提供する、
情報処理装置。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の情報処理装置と、
前記航空機を運航させる航空会社で用いられる第1情報処理端末と、
前記航空機の運航に使用される空港の管理会社で用いられる第2情報処理端末と、
前記航空会社が被保険者として契約する保険会社で用いられる第3情報処理端末と、
を備える、
情報処理システム。
【請求項9】
請求項8に記載の情報処理システムであって、
前記第1情報処理端末は、前記リスク情報に基づいて、前記航空機の運航計画を最適化する、
情報処理システム。
【請求項10】
請求項8に記載の情報処理システムであって、
前記第2情報処理端末は、前記リスク情報に基づいて、前記管理会社が前記航空会社から受け取る空港使用料を算出する、
情報処理システム。
【請求項11】
請求項8に記載の情報処理システムであって、
前記第3情報処理端末は、前記リスク情報に基づいて、前記保険会社が被保険者としての前記航空会社から受け取る保険料を算出する、
情報処理システム。
【請求項12】
情報処理装置に、
航空機に損傷を及ぼし得る異物に基づくリスク情報を取得するステップと、
取得された前記リスク情報を、前記航空機の運航に関連する料金情報を決定するための共通指標として提供可能にするステップと、
を含む動作を実行させる、
プログラム。
【請求項13】
情報処理装置において実行される情報処理方法であって、
航空機に損傷を及ぼし得る異物に基づくリスク情報を取得するステップと、
取得された前記リスク情報を、前記航空機の運航に関連する料金情報を決定するための共通指標として提供可能にするステップと、
を含む、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理システム、プログラム、及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、空港滑走路などの路面上に存在する異物に関連する技術が知られている。例えば、特許文献1には、複数のレーダ装置による測定データを使用して路面上の異物の有無を判定する監視管理システムが開示されている。このような監視管理システムは、特定の監視領域の監視を担当するオペレータの監視業務を、適切に支援する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-194371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術では、航空機に損傷を及ぼし得る異物に基づくリスク情報を、例えば航空機の運航に関連する料金情報の決定に用いて、航空機の運航に関連する様々な業務の最適化につなげるようなことは十分に考慮されていなかった。
【0005】
本開示は、航空機に損傷を及ぼし得る異物に基づくリスク情報を、航空機の運航に関連する業務の最適化に利用可能にする技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、
(1)
制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部は、
航空機に損傷を及ぼし得る異物に基づくリスク情報を取得し、
取得された前記リスク情報を、前記航空機の運航に関連する料金情報を決定するための共通指標として提供可能にする。
【0007】
(2)
上記(1)に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記航空機に取り付けられたタイヤごとの損傷に基づいて、前記タイヤが損傷を受けた可能性のある地点ごとに前記リスク情報を取得してもよい。
【0008】
(3)
上記(1)又は(2)に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、取得された前記リスク情報が第1閾値に達したと判定すると第1通知情報を生成し、前記リスク情報を参照するユーザに提供してもよい。
【0009】
(4)
上記(1)乃至(3)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記リスク情報に基づいて、前記料金情報の基準額を算出してもよい。
【0010】
(5)
上記(4)に記載の情報処理装置であって、
前記料金情報は、前記航空機を運航させる航空会社が支払う空港使用料を含み、
前記制御部は、前記リスク情報が高いほど、前記空港使用料の前記基準額を低く算出してもよい。
【0011】
(6)
上記(4)又は(5)に記載の情報処理装置であって、
前記料金情報は、前記航空機を運航させる航空会社が被保険者として保険会社に支払う保険料を含み、
前記制御部は、前記リスク情報が高いほど、前記保険料の前記基準額を高く算出してもよい。
【0012】
(7)
上記(4)乃至(6)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、算出された前記基準額が第2閾値に達したと判定すると第2通知情報を生成し、前記基準額を参照するユーザに提供してもよい。
【0013】
本開示の一実施形態に係る情報処理システムは、
(8)
上記(1)乃至(7)のいずれか1つに記載の情報処理装置と、
前記航空機を運航させる航空会社で用いられる第1情報処理端末と、
前記航空機の運航に使用される空港の管理会社で用いられる第2情報処理端末と、
前記航空会社が被保険者として契約する保険会社で用いられる第3情報処理端末と、
を備える。
【0014】
(9)
上記(8)に記載の情報処理装システムであって、
前記第1情報処理端末は、前記リスク情報に基づいて、前記航空機の運航計画を最適化してもよい。
【0015】
(10)
上記(8)又は(9)に記載の情報処理装システムであって、
前記第2情報処理端末は、前記リスク情報に基づいて、前記管理会社が前記航空会社から受け取る空港使用料を算出してもよい。
【0016】
(11)
上記(8)乃至(10)のいずれか1つに記載の情報処理装システムであって、
前記第3情報処理端末は、前記リスク情報に基づいて、前記保険会社が被保険者としての前記航空会社から受け取る保険料を算出してもよい。
【0017】
本開示の一実施形態に係るプログラムは、
(12)
情報処理装置に、
航空機に損傷を及ぼし得る異物に基づくリスク情報を取得するステップと、
取得された前記リスク情報を、前記航空機の運航に関連する料金情報を決定するための共通指標として提供可能にするステップと、
を含む動作を実行させる。
【0018】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、
(13)
情報処理装置において実行される情報処理方法であって、
航空機に損傷を及ぼし得る異物に基づくリスク情報を取得するステップと、
取得された前記リスク情報を、前記航空機の運航に関連する料金情報を決定するための共通指標として提供可能にするステップと、
を含む。
【発明の効果】
【0019】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置、情報処理システム、プログラム、及び情報処理方法によれば、航空機に損傷を及ぼし得る異物に基づくリスク情報を、航空機の運航に関連する業務の最適化に利用可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本開示の一実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムの構成を示す構成図である。
図2図1の情報処理装置、第1情報処理端末、第2情報処理端末、及び第3情報処理端末のそれぞれの概略構成を示す機能ブロック図である。
図3図1の情報処理システムにより実行される情報処理方法の一例を説明するためのシーケンス図である。
図4図1の情報処理装置により実行される情報処理方法の第1例を説明するためのフローチャートである。
図5図1の情報処理装置により実行される情報処理方法の第2例を説明するためのフローチャートである。
図6図1の情報処理装置の記憶部に格納される情報の第1例を示す図である。
図7図1の情報処理装置の記憶部に格納される情報の第2例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本開示の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、本開示の一実施形態に係る情報処理装置10を含む情報処理システム1の構成を示す構成図である。図1を参照しながら、本開示の一実施形態に係る情報処理装置10を含む情報処理システム1の概要について主に説明する。情報処理システム1は、情報処理装置10に加えて、第1情報処理端末20、第2情報処理端末30、及び第3情報処理端末40を有する。以下では、第1情報処理端末20、第2情報処理端末30、及び第3情報処理端末40を適宜まとめて単に情報処理端末と称する。
【0023】
図1では説明の簡便のため、情報処理装置10について1つのみ図示しているが、情報処理システム1が有する情報処理装置10の数は2つ以上であってもよい。同様に、図1では、第1情報処理端末20について1つのみ図示しているが、情報処理システム1が有する第1情報処理端末20の数は2つ以上であってもよい。図1では、第2情報処理端末30について1つのみ図示しているが、情報処理システム1が有する第2情報処理端末30の数は2つ以上であってもよい。図1では、第3情報処理端末40について1つのみ図示しているが、情報処理システム1が有する第3情報処理端末40の数は2つ以上であってもよい。
【0024】
情報処理装置10、第1情報処理端末20、第2情報処理端末30、及び第3情報処理端末40のそれぞれは、移動体通信網及びインターネットなどを含むネットワーク50と通信可能に接続されている。すなわち、情報処理装置10、第1情報処理端末20、第2情報処理端末30、及び第3情報処理端末40のうちの一の装置は、ネットワーク50を介して他の装置と互いに通信可能に接続されている。
【0025】
情報処理装置10は、1つ又は互いに通信可能な複数のサーバ装置である。情報処理装置10は、これらに限定されず、PC(Personal Computer)又はスマートフォンなどの任意の汎用の電子機器であってもよいし、情報処理システム1に専用の他の電子機器であってもよい。
【0026】
第1情報処理端末20は、PC、タブレットPC、又はスマートフォンなどの汎用の電子機器である。第1情報処理端末20は、航空機を運航させる航空会社で用いられる電子機器である。第1情報処理端末20は、当該航空会社のユーザとしての担当者によって操作される電子機器である。第1情報処理端末20は、これらに限定されず、当該航空会社で用いられる1つ又は互いに通信可能な複数のサーバ装置であってもよいし、情報処理システム1に専用の他の電子機器であってもよい。
【0027】
第2情報処理端末30は、PC、タブレットPC、又はスマートフォンなどの汎用の電子機器である。第2情報処理端末30は、上記航空会社の航空機の運航に使用される空港の管理会社で用いられる電子機器である。第2情報処理端末30は、当該管理会社のユーザとしての担当者によって操作される電子機器である。第2情報処理端末30は、これらに限定されず、当該管理会社で用いられる1つ又は互いに通信可能な複数のサーバ装置であってもよいし、情報処理システム1に専用の他の電子機器であってもよい。
【0028】
第3情報処理端末40は、PC、タブレットPC、又はスマートフォンなどの汎用の電子機器である。第3情報処理端末40は、上記航空会社が被保険者として契約する保険会社で用いられる電子機器である。第3情報処理端末40は、当該保険会社のユーザとしての担当者によって操作される電子機器である。第3情報処理端末40は、これらに限定されず、当該保険会社で用いられる1つ又は互いに通信可能な複数のサーバ装置であってもよいし、情報処理システム1に専用の他の電子機器であってもよい。
【0029】
一実施形態の概要として、情報処理装置10は、航空機に損傷を及ぼし得る異物に基づくリスク情報を、航空機に取り付けられたタイヤごとの損傷に基づいて、タイヤが損傷を受けた可能性のある地点ごとに取得する。本開示において、「異物」は、例えば滑走路などの路面を含む空港内での航空機の移動経路に存在する任意の落下物を含む。落下物は、例えば航空機に用いられているねじなどの部品及び航空機に積載される貨物の一部などを含む。「リスク情報」は、例えばFOD(Foreign Object Damage)の発生率などを含む。
【0030】
情報処理装置10は、取得されたリスク情報を、航空機の運航に関連する料金情報を決定するための共通指標として提供可能にする。本開示において、「料金情報」は、例えば航空機を運航させる航空会社が支払う空港使用料及び航空機を運航させる航空会社が被保険者として保険会社に支払う保険料などを含む。空港使用料は、例えば着陸料、停留料、及び保安料などを含む。
【0031】
図2は、図1の情報処理装置10、第1情報処理端末20、第2情報処理端末30、及び第3情報処理端末40のそれぞれの概略構成を示す機能ブロック図である。図2を参照しながら、情報処理システム1に含まれる情報処理装置10、第1情報処理端末20、第2情報処理端末30、及び第3情報処理端末40のそれぞれの構成の一例について主に説明する。
【0032】
情報処理装置10は、通信部11、記憶部12、及び制御部13を有する。
【0033】
通信部11は、ネットワーク50に接続する通信モジュールを含む。例えば、通信部11は、4G(4th Generation)及び5G(5th Generation)などの移動体通信規格又はインターネット規格に対応する通信モジュールを含む。一実施形態において、情報処理装置10は、通信部11を介してネットワーク50に接続されている。通信部11は、ネットワーク50を介して多様な情報を送信及び受信する。
【0034】
記憶部12は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリなどであるが、これらに限定されない。記憶部12は、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部12は、情報処理装置10の動作に用いられる任意の情報を記憶する。記憶部12は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及び通信部11により受信又は送信される各種情報などを記憶する。記憶部12に記憶された情報は、通信部11を介してネットワーク50から受信される情報で更新可能である。
【0035】
制御部13は、1つ以上のプロセッサを含む。本開示において、「プロセッサ」は、例えば汎用のプロセッサ又は特定の処理に特化した専用のプロセッサであるが、これらに限定されない。制御部13は、情報処理装置10を構成する各構成部と通信可能に接続され、情報処理装置10全体の動作を制御する。
【0036】
情報処理システム1に含まれる第1情報処理端末20の構成について主に説明する。第1情報処理端末20は、通信部21、記憶部22、入力部23、出力部24、及び制御部25を有する。
【0037】
通信部21は、ネットワーク50に接続する通信モジュールを含む。例えば、通信部21は、4G及び5Gなどの移動体通信規格又はインターネット規格に対応する通信モジュールを含む。一実施形態において、第1情報処理端末20は、通信部21を介してネットワーク50に接続されている。通信部21は、ネットワーク50を介して多様な情報を送信及び受信する。
【0038】
記憶部22は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリなどであるが、これらに限定されない。記憶部22は、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部22は、第1情報処理端末20の動作に用いられる任意の情報を記憶する。記憶部22は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及び通信部21により受信又は送信される各種情報などを記憶する。記憶部22に記憶された情報は、通信部21を介してネットワーク50から受信される情報で更新可能である。
【0039】
入力部23は、ユーザ入力を検出して、ユーザの操作に基づく入力情報を取得する1つ以上の入力インタフェースを含む。例えば、入力部23は、物理キー、静電容量キー、出力部24のディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、及び音声入力を受け付けるマイクロフォンなどを含む。
【0040】
出力部24は、情報を出力してユーザに通知する1つ以上の出力インタフェースを含む。例えば、出力部24は、情報を映像で出力するディスプレイ、及び情報を音声で出力するスピーカなどを含む。
【0041】
制御部25は、1つ以上のプロセッサを含む。制御部25は、第1情報処理端末20を構成する各構成部と通信可能に接続され、第1情報処理端末20全体の動作を制御する。
【0042】
情報処理システム1に含まれる第2情報処理端末30の構成について主に説明する。第2情報処理端末30は、通信部31、記憶部32、入力部33、出力部34、及び制御部35を有する。
【0043】
通信部31は、ネットワーク50に接続する通信モジュールを含む。例えば、通信部31は、4G及び5Gなどの移動体通信規格又はインターネット規格に対応する通信モジュールを含む。一実施形態において、第2情報処理端末30は、通信部31を介してネットワーク50に接続されている。通信部31は、ネットワーク50を介して多様な情報を送信及び受信する。
【0044】
記憶部32は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリなどであるが、これらに限定されない。記憶部32は、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部32は、第2情報処理端末30の動作に用いられる任意の情報を記憶する。記憶部32は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及び通信部31により受信又は送信される各種情報などを記憶する。記憶部32に記憶された情報は、通信部31を介してネットワーク50から受信される情報で更新可能である。
【0045】
入力部33は、ユーザ入力を検出して、ユーザの操作に基づく入力情報を取得する1つ以上の入力インタフェースを含む。例えば、入力部33は、物理キー、静電容量キー、出力部34のディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、及び音声入力を受け付けるマイクロフォンなどを含む。
【0046】
出力部34は、情報を出力してユーザに通知する1つ以上の出力インタフェースを含む。例えば、出力部34は、情報を映像で出力するディスプレイ、及び情報を音声で出力するスピーカなどを含む。
【0047】
制御部35は、1つ以上のプロセッサを含む。制御部35は、第2情報処理端末30を構成する各構成部と通信可能に接続され、第2情報処理端末30全体の動作を制御する。
【0048】
情報処理システム1に含まれる第3情報処理端末40の構成について主に説明する。第3情報処理端末40は、通信部41、記憶部42、入力部43、出力部44、及び制御部45を有する。
【0049】
通信部41は、ネットワーク50に接続する通信モジュールを含む。例えば、通信部41は、4G及び5Gなどの移動体通信規格又はインターネット規格に対応する通信モジュールを含む。一実施形態において、第3情報処理端末40は、通信部41を介してネットワーク50に接続されている。通信部41は、ネットワーク50を介して多様な情報を送信及び受信する。
【0050】
記憶部42は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリなどであるが、これらに限定されない。記憶部42は、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部42は、第3情報処理端末40の動作に用いられる任意の情報を記憶する。記憶部42は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及び通信部41により受信又は送信される各種情報などを記憶する。記憶部42に記憶された情報は、通信部41を介してネットワーク50から受信される情報で更新可能である。
【0051】
入力部43は、ユーザ入力を検出して、ユーザの操作に基づく入力情報を取得する1つ以上の入力インタフェースを含む。例えば、入力部43は、物理キー、静電容量キー、出力部44のディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、及び音声入力を受け付けるマイクロフォンなどを含む。
【0052】
出力部44は、情報を出力してユーザに通知する1つ以上の出力インタフェースを含む。例えば、出力部44は、情報を映像で出力するディスプレイ、及び情報を音声で出力するスピーカなどを含む。
【0053】
制御部45は、1つ以上のプロセッサを含む。制御部45は、第3情報処理端末40を構成する各構成部と通信可能に接続され、第3情報処理端末40全体の動作を制御する。
【0054】
図3は、図1の情報処理システム1により実行される情報処理方法の一例を説明するためのシーケンス図である。図3を参照しながら、図1の情報処理システム1が実行する情報処理方法の一例について主に説明する。図3に示すシーケンス図は、情報処理システム1により実行される情報処理方法の基本的な処理の流れを示す。
【0055】
ステップS100では、情報処理装置10の制御部13は、航空機に損傷を及ぼし得る異物のリスク情報を、航空機に取り付けられたタイヤごとの損傷に基づいて、タイヤが損傷を受けた可能性のある地点ごとに取得する。
【0056】
このとき、制御部13は、以下の方法でリスク情報を取得する。制御部13は、航空機に取り付けられたタイヤごとの損傷情報を、リトレッド検品時のタイヤ検査に基づいて取得する。本開示において、「損傷情報」は、例えば損傷箇所、損傷の種類又は態様、損傷の数、及びその他の検品結果、並びにタイヤの識別情報などを含む。
【0057】
制御部13は、タイヤが損傷を受けた可能性のある地点に関する地点情報を取得する。本開示において、「地点情報」は、例えばタイヤの識別情報から特定される、当該タイヤが取り付けられていた航空機であって、所定の航空会社によって運航される航空機が離発着する空港である地点の履歴情報を含む。制御部13は、このような地点情報を、後述する運航計画を任意の方法で任意の装置から取得することで取得してもよい。
【0058】
制御部13は、外傷情報及び地点情報をタイヤごとに取得し、当該タイヤが損傷を受けた可能性のある地点を推定する。制御部13は、当該タイヤが取り付けられていた航空機がどのような運航スケジュールでどの空港を使用していたかなどの情報を地点情報に基づいて識別し、外傷情報と組み合わせて所定の精度で当該地点を推定する。制御部13は、推定された地点ごとに、すなわち空港ごとにFODがどの程度の割合で発生しているかを算出する。以上のような算出処理により、制御部13は、リスク情報を空港ごとに取得する。
【0059】
ステップS101では、情報処理装置10の制御部13は、ステップS100において取得されたリスク情報を、航空機の運航に関連する料金情報を決定するための共通指標として提供可能にする。例えば、制御部13は、ステップS100において取得されたリスク情報を、デジタルプラットフォーム上で定期的に更新しながら、ネットワーク50を介して第1情報処理端末20、第2情報処理端末30、及び第3情報処理端末40からアクセス可能にする。ユーザは、自身の情報処理端末を用いて情報処理装置10にアクセスすることでリスク情報を閲覧可能である。
【0060】
ステップS102では、第1情報処理端末20の制御部25は、通信部21及びネットワーク50を介して、ステップS101において提供可能になったリスク情報にアクセスする。
【0061】
ステップS103では、第1情報処理端末20の制御部25は、ステップS102においてアクセスしたリスク情報に基づいて、航空機の運航計画を最適化する。本開示において、「運航計画」は、例えば航空機が使用する空港、運航経路、及び運航スケジュールなどを含む。
【0062】
制御部25は、ステップS102においてリスク情報を出力部24で確認した航空会社のユーザからの入力操作を入力部23で受け付けて、入力部23から取得した入力情報に基づいて当該航空会社の航空機の運航計画を最適化してもよい。制御部25は、ステップS102におけるリスク情報へのアクセスに基づいて、航空機の運航計画を自動的に最適化してもよい。より具体的には、制御部25は、リスク情報が高い空港の使用を極力減らすように運航計画を修正してもよい。
【0063】
ステップS104では、第2情報処理端末30の制御部35は、通信部31及びネットワーク50を介して、ステップS101において提供可能になったリスク情報にアクセスする。
【0064】
ステップS105では、第2情報処理端末30の制御部35は、ステップS104においてアクセスしたリスク情報に基づいて、空港の管理会社が航空会社から受け取る空港使用料を算出する。制御部35は、ステップS104においてリスク情報を出力部34で確認した管理会社のユーザからの入力操作を入力部33で受け付けて、入力部33から取得した入力情報に基づいて当該管理会社が受け取る空港使用料を算出してもよい。制御部35は、ステップS104におけるリスク情報へのアクセスに基づいて、空港使用料を自動的に算出してもよい。
【0065】
制御部35は、ステップS100において取得されたリスク情報が高いほど、空港使用料を低く算出してもよい。制御部35は、ステップS100において取得されたリスク情報が低いほど、空港使用料を高く算出してもよい。
【0066】
ステップS106では、第3情報処理端末40の制御部45は、通信部41及びネットワーク50を介して、ステップS101において提供可能になったリスク情報にアクセスする。
【0067】
ステップS107では、第3情報処理端末40の制御部45は、ステップS106においてアクセスしたリスク情報に基づいて、保険会社が被保険者としての航空会社から受け取る保険料を算出する。制御部45は、ステップS106においてリスク情報を出力部44で確認した保険会社のユーザからの入力操作を入力部43で受け付けて、入力部43から取得した入力情報に基づいて当該保険会社が受け取る保険料を算出してもよい。制御部45は、ステップS106におけるリスク情報へのアクセスに基づいて、保険料を自動的に算出してもよい。
【0068】
制御部45は、ステップS100において取得されたリスク情報が高いほど、保険料を高く算出してもよい。より具体的には、制御部45は、リスク情報が高い空港を航空機が使用するほど、保険料を高く算出してもよい。制御部45は、ステップS100において取得されたリスク情報が低いほど、保険料を低く算出してもよい。より具体的には、制御部45は、リスク情報が低い空港を航空機が使用するほど、保険料を低く算出してもよい。このとき、制御部45は、航空会社の航空機がどの空港を使用するかなどの簡易的な運航計画を任意の方法で任意の装置から取得していてもよい。
【0069】
ステップS108では、情報処理装置10の制御部13は、ステップS100において取得されたリスク情報が第1閾値に達したと判定する。例えば、制御部13は、FODの発生率が第1閾値以上になったと判定する。
【0070】
ステップS109では、情報処理装置10の制御部13は、ステップS108においてリスク情報が第1閾値に達したと判定すると第1通知情報を生成し、リスク情報を参照するユーザに提供する。本開示において、「第1通知情報」は、例えばリスク情報が第1閾値に達したという事実自体、及びリスク情報に基づく対処案を含む提案事項などを含む。
【0071】
制御部13は、第1通知情報を、通信部11及びネットワーク50を介して第1情報処理端末20のユーザに提供する。より具体的には、制御部13は、第1通知情報を、通信部11及びネットワーク50を介して第1情報処理端末20に送信する。このとき、対処案は、例えばリスク情報が高い空港の使用を極力減らすように修正された新たな運航計画などを含む。
【0072】
制御部13は、第1通知情報を、通信部11及びネットワーク50を介して第2情報処理端末30のユーザに提供する。より具体的には、制御部13は、第1通知情報を、通信部11及びネットワーク50を介して第2情報処理端末30に送信する。このとき、対処案は、例えばリスク情報を低減するために、空港の滑走路などを清掃して航空機に損傷を及ぼし得る異物を除去することなどを含む。対処案は、リスク情報を低減するためのその他任意の改善案を含む。
【0073】
制御部13は、第1通知情報を、通信部11及びネットワーク50を介して第3情報処理端末40のユーザに提供する。より具体的には、制御部13は、第1通知情報を、通信部11及びネットワーク50を介して第3情報処理端末40に送信する。このとき、対処案は、例えばリスク情報が高い空港を航空機が使用する場合に対応する航空会社に課す保険料を上げることなどを含む。
【0074】
ステップS110では、情報処理装置10の制御部13は、ステップS100において取得されたリスク情報に基づいて、料金情報の基準額を算出する。制御部13は、算出された料金情報の基準額を、例えば航空機の運航に関連する料金情報を決定するための共通指標として提供可能にする。例えば、制御部13は、ステップS110において算出された基準額を、デジタルプラットフォーム上で定期的に更新しながら、ネットワーク50を介して第1情報処理端末20、第2情報処理端末30、及び第3情報処理端末40からアクセス可能にする。ユーザは、自身の情報処理端末を用いて情報処理装置10にアクセスすることで基準額を閲覧可能である。
【0075】
制御部13は、ステップS100において取得されたリスク情報が高いほど、空港使用料の基準額を低く算出してもよい。より具体的には、制御部13は、リスク情報が高い空港を管理している管理会社が航空会社に対して課す空港使用料の基準額を低く算出してもよい。制御部13は、ステップS100において取得されたリスク情報が低いほど、空港使用料の基準額を高く算出してもよい。より具体的には、制御部13は、リスク情報が低い空港を管理している管理会社が航空会社に対して課す空港使用料の基準額を高く算出してもよい。
【0076】
制御部13は、ステップS100において取得されたリスク情報が高いほど、保険料の基準額を高く算出してもよい。より具体的には、制御部13は、リスク情報が高い空港を航空機が使用するほど、保険会社が航空会社に対して課す保険料の基準額を高く算出してもよい。制御部13は、ステップS100において取得されたリスク情報が低いほど、保険料の基準額を低く算出してもよい。より具体的には、制御部13は、リスク情報が低い空港を航空機が使用するほど、保険会社が航空会社に対して課す保険料の基準額を低く算出してもよい。このとき、制御部45は、航空会社の航空機がどの空港を使用するかなどの簡易的な運航計画を任意の方法で任意の装置から取得していてもよい。
【0077】
ステップS111では、情報処理装置10の制御部13は、ステップS110において算出された基準額が第2閾値に達したと判定する。例えば、制御部13は、空港使用料の基準額が第2閾値以下になったと判定する。例えば、制御部13は、保険料の基準額が第2閾値以上になったと判定する。ここで、制御部13は、空港使用料の基準額及び保険料の基準額に対して、それぞれ異なる金額を第2閾値として設定してもよい。
【0078】
ステップS112では、情報処理装置10の制御部13は、ステップS111において基準額が第2閾値に達したと判定すると第2通知情報を生成し、基準額を参照するユーザに提供する。本開示において、「第2通知情報」は、例えば基準額が第2閾値に達したという事実自体、及び基準額に基づく対処案を含む提案事項などを含む。
【0079】
制御部13は、第2通知情報を、通信部11及びネットワーク50を介して第1情報処理端末20のユーザに提供する。より具体的には、制御部13は、第2通知情報を、通信部11及びネットワーク50を介して第1情報処理端末20に送信する。このとき、対処案は、例えば空港使用料の基準額が第2閾値以下になった空港の使用を極力増やすように修正された新たな運航計画などを含む。対処案は、例えば保険料の基準額が第2閾値以上になった原因となるリスク情報が高い空港の使用を極力減らして保険料の基準額を第2閾値よりも低くするように修正された新たな運航計画などを含む。
【0080】
制御部13は、第2通知情報を、通信部11及びネットワーク50を介して第2情報処理端末30のユーザに提供する。より具体的には、制御部13は、第2通知情報を、通信部11及びネットワーク50を介して第2情報処理端末30に送信する。このとき、対処案は、例えば空港使用料の基準額を第2閾値よりも高くするために、空港の滑走路などを清掃して航空機に損傷を及ぼし得る異物を除去することなどを含む。対処案は、空港使用料の基準額を第2閾値よりも高くするためのその他任意の改善案を含む。
【0081】
制御部13は、第2通知情報を、通信部11及びネットワーク50を介して第3情報処理端末40のユーザに提供する。より具体的には、制御部13は、第2通知情報を、通信部11及びネットワーク50を介して第3情報処理端末40に送信する。このとき、対処案は、例えば保険料の基準額が第2閾値以上になることの要因となっている空港を航空機が使用する場合に対応する航空会社に課す保険料を上げることなどを含む。
【0082】
図4は、図1の情報処理装置10により実行される情報処理方法の第1例を説明するためのフローチャートである。図4を参照しながら、図1の情報処理装置10が実行する情報処理方法の第1例について説明する。図4に示すフローチャートは、情報処理装置10により実行される情報処理方法の基本的な処理の流れと、第1通知情報に関する処理の流れと、を示す。
【0083】
ステップS200では、情報処理装置10の制御部13は、航空機に損傷を及ぼし得る異物のリスク情報を、航空機に取り付けられたタイヤごとの損傷に基づいて、タイヤが損傷を受けた可能性のある地点ごとに取得する。
【0084】
ステップS201では、制御部13は、ステップS200において取得されたリスク情報を、航空機の運航に関連する料金情報を決定するための共通指標として提供可能にする。
【0085】
ステップS202では、制御部13は、ステップS200において取得されたリスク情報が第1閾値に達したか否かを判定する。制御部13は、リスク情報が第1閾値に達したと判定すると、ステップS203の処理を実行する。制御部13は、リスク情報が第1閾値に達していないと判定すると、ステップS200の処理を再度実行する。例えば、制御部13は、リスク情報が第1閾値よりも低いと判定すると、ステップS200の処理を再度実行する。
【0086】
ステップS203では、制御部13は、ステップS202においてリスク情報が第1閾値に達したと判定すると第1通知情報を生成する。
【0087】
ステップS204では、制御部13は、ステップS203において生成された第1通知情報を、リスク情報を参照するユーザに提供する。
【0088】
図5は、図1の情報処理装置10により実行される情報処理方法の第2例を説明するためのフローチャートである。図5を参照しながら、図1の情報処理装置10が実行する情報処理方法の第2例について説明する。図5に示すフローチャートは、情報処理装置10により実行される情報処理方法の基本的な処理の流れと、第2通知情報に関する処理の流れと、を示す。
【0089】
ステップS300では、情報処理装置10の制御部13は、航空機に損傷を及ぼし得る異物のリスク情報を、航空機に取り付けられたタイヤごとの損傷に基づいて、タイヤが損傷を受けた可能性のある地点ごとに取得する。
【0090】
ステップS301では、制御部13は、ステップS300において取得されたリスク情報を、航空機の運航に関連する料金情報を決定するための共通指標として提供可能にする。
【0091】
ステップS302では、制御部13は、ステップS300において取得されたリスク情報に基づいて、料金情報の基準額を算出する。
【0092】
ステップS303では、制御部13は、ステップS302において算出された基準額が第2閾値に達したか否かを判定する。制御部13は、基準額が第2閾値に達したと判定すると、ステップS304の処理を実行する。制御部13は、基準額が第2閾値に達していないと判定すると、ステップS300の処理を再度実行する。例えば、制御部13は、空港使用料の基準額が第2閾値に達しておらず、第2閾値よりも高いと判定すると、ステップS300の処理を再度実行する。例えば、制御部13は、保険料の基準額が第2閾値に達しておらず、第2閾値よりも低いと判定すると、ステップS300の処理を再度実行する。
【0093】
ステップS304では、制御部13は、ステップS303において基準額が第2閾値に達したと判定すると第2通知情報を生成する。
【0094】
ステップS305では、制御部13は、ステップS304において生成された第2通知情報を、基準額を参照するユーザに提供する。
【0095】
図6は、図1の情報処理装置10の記憶部12に格納される情報の第1例を示す図である。図6は、リトレッド検品時のタイヤ検査において検査されたタイヤごとに関連付けられている情報に関する。図6を参照しながら、情報処理装置10の記憶部12のデータベースに格納される情報であって、制御部13がリスク情報を取得するために必要となる情報について説明する。
【0096】
このようなデータベースでは、検査されたタイヤの識別情報に対して、当該検査により取得された検品結果の情報が関連付けられている。検品結果は、上述のとおり、例えば損傷箇所、損傷の種類又は態様、及び損傷の数などを含む。同様に、検査されたタイヤの識別情報に対して、当該タイヤが損傷を受けた可能性のある地点に関する地点情報が関連付けられている。
【0097】
このようなタイヤは複数存在する。タイヤの識別情報は、識別情報A、識別情報B・・・のように、検品結果及び地点情報がどのタイヤに関連付けられているかを特定するためのものである。
【0098】
情報処理装置10の制御部13は、例えばリトレッド検品時のタイヤ検査を行うユーザが、任意の情報処理端末を用いて入力した情報に基づいてタイヤの識別情報及び検品結果を取得する。制御部13は、例えばネットワーク50及び通信部11を介して第1情報処理端末20、第2情報処理端末30、及び第3情報処理端末40、並びに任意の他の外部装置のいずれかから運航計画を取得することで地点情報を取得する。
【0099】
制御部13は、上記のようにして取得された各種情報を、リスク情報を取得するために必要となる情報としてデータベース化し、記憶部12に格納することで一元管理する。
【0100】
図7は、図1の情報処理装置10の記憶部12に格納される情報の第2例を示す図である。図7は、図6の各種情報に基づいて制御部13が取得した情報に関する。図7を参照しながら、情報処理装置10の記憶部12のデータベースに格納される情報であって、図6の各種情報から制御部13が取得した情報について説明する。
【0101】
このようなデータベースでは、所定の空港に対してリスク情報及び当該空港の空港使用料の基準額が関連付けられている。空港は、タイヤが損傷を受けた可能性のある地点として図6の各種情報に基づき制御部13が推定したものである。リスク情報は、例えば図6に示す検査データの総数に対して所定の空港についてどの程度の割合でFODが発生しているかを示す。空港使用料の基準額は、所定の空港に対して、当該リスク情報に基づき制御部13が算出したものである。
【0102】
このような空港は複数存在する。空港に関する情報は、空港X、空港Y・・・のように、リスク情報及び空港使用料の基準額がどの空港に関連付けられているかを特定するためのものである。制御部13は、上記のようにして取得された各種情報をデータベース化し、記憶部12に格納することで一元管理する。
【0103】
以上のような一実施形態によれば、航空機に損傷を及ぼし得る異物に基づくリスク情報を、航空機の運航に関連する業務の最適化に利用可能にする。情報処理装置10は、このようなリスク情報を、タイヤが損傷を受けた可能性のある地点ごとに取得し、航空機の運航に関連する料金情報を決定するための共通指標として提供可能にする。これにより、航空機の運航に関連する、航空会社、空港の管理会社、及び保険会社は、情報処理装置10によってデジタルプラットフォーム上で公開されるリスク情報を、自身の情報処理端末を用いて容易に確認することができる。航空会社、空港の管理会社、及び保険会社は、当該リスク情報に基づいて、航空機の運航に関連する自身の業務を最適化することができる。
【0104】
例えば、空港の管理会社は、第2情報処理端末30を介して提供されたリスク情報に合わせて、航空会社から受け取る空港使用料を最適化することができる。例えば、保険会社は、第3情報処理端末40を介して提供されたリスク情報に合わせて、被保険者としての航空会社から受け取る保険料を最適化することができる。例えば、航空会社は、第1情報処理端末20を介して提供されたリスク情報に合わせて、空港使用料及び保険料のバランスを取りながら、航空機の運航に関連するコストが低減するように運航計画を最適化することができる。
【0105】
情報処理装置10は、取得されたリスク情報が第1閾値に達したと判定すると第1通知情報を生成し、リスク情報を参照するユーザに提供することで、当該ユーザの財務的な観点での改善意識を向上させることができる。例えば、第1通知情報を受け取った空港の管理会社は、リスク情報を低減させて空港使用料を上げるために、空港の滑走路などを清掃して航空機に損傷を及ぼし得る異物を除去するなどの対処を行うように意識喚起される。例えば、第1通知情報を受け取った保険会社は、リスク情報が高い空港を航空機が使用する場合に対応する航空会社に課す保険料を上げて、保険金の支払いリスクとのバランスを調整するように意識喚起される。例えば、第1通知情報を受け取った航空会社は、リスク情報が高い空港の使用を極力減らして保険料を下げるために運航計画を修正するよう意識喚起される。
【0106】
情報処理装置10は、リスク情報に基づいて料金情報の基準額を算出することで、航空機の運航に関連する様々な業務の最適化に利用可能な共通指標をより具体的に提供可能である。これにより、航空機の運航に関連する、航空会社、空港の管理会社、及び保険会社は、情報処理装置10によってデジタルプラットフォーム上で公開される料金情報の基準額を、自身の情報処理端末を用いて容易に確認することができる。航空会社、空港の管理会社、及び保険会社は、当該基準額に基づいて、航空機の運航に関連する自身の業務を最適化することができる。
【0107】
例えば、空港の管理会社は、第2情報処理端末30を介して提供された空港使用料の基準額に合わせて、航空会社から受け取る空港使用料をより直接的に最適化することができる。例えば、保険会社は、第3情報処理端末40を介して提供された保険料の基準額に合わせて、被保険者としての航空会社から受け取る保険料をより直接的に最適化することができる。例えば、航空会社は、第1情報処理端末20を介して提供された料金情報の基準額に合わせて、空港使用料及び保険料のバランスを取りながら、航空機の運航に関連するコストが低減するように運航計画をより直接的に最適化することができる。
【0108】
情報処理装置10は、算出された基準額が第2閾値に達したと判定すると第2通知情報を生成し、基準額を参照するユーザに提供することで、当該ユーザの財務的な観点での改善意識をさらに向上させることができる。例えば、第2通知情報を受け取った空港の管理会社は、空港使用料の基準額を上げるために、空港の滑走路などを清掃して航空機に損傷を及ぼし得る異物を除去するなどの対処を行うように意識喚起される。例えば、第2通知情報を受け取った保険会社は、保険料の基準額が高くなることの要因となっている空港を航空機が使用する場合に対応する航空会社に課す保険料を上げて、保険金の支払いリスクとのバランスを調整するように意識喚起される。
【0109】
例えば、第2通知情報を受け取った航空会社は、空港使用料の基準額が高い空港の使用を極力減らして保険料を下げるために運航計画を修正するよう意識喚起される。例えば、第2通知情報を受け取った航空会社は、空港使用料の基準額が低い空港の使用を極力増やして航空機の運航に関連するコストが低減するように運航計画を修正するよう意識喚起される。
【0110】
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行うことが可能であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び改変は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成又は各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成又はステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0111】
例えば、上述した実施形態で情報処理装置10において実行される少なくとも一部の処理動作が第1情報処理端末20、第2情報処理端末30、及び第3情報処理端末40の少なくとも1つにおいて実行されてもよい。第1情報処理端末20、第2情報処理端末30、及び第3情報処理端末40のいずれかにおいて実行される少なくとも一部の処理動作が情報処理装置10において実行されてもよい。
【0112】
例えば、スマートフォン又はコンピュータなどの汎用の電子機器を、上述した実施形態に係る情報処理装置10として機能させる構成も可能である。具体的には、実施形態に係る情報処理装置10などの各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、電子機器のメモリに格納し、電子機器のプロセッサにより当該プログラムを読み出して実行させる。したがって、一実施形態に係る開示は、プロセッサが実行可能なプログラムとしても実現可能である。
【0113】
又は、一実施形態に係る開示は、実施形態に係る情報処理装置10などに各機能を実行させるために1つ又は複数のプロセッサにより実行可能なプログラムを記憶した非一時的なコンピュータ読取可能な媒体としても実現し得る。本開示の範囲には、これらも包含されると理解されたい。
【0114】
上記実施形態では、情報処理装置10は、航空機に取り付けられたタイヤごとの損傷に基づいて、タイヤが損傷を受けた可能性のある地点ごとにリスク情報を取得すると説明したが、これに限定されない。情報処理装置10は、例えば空港の滑走路の異物を検知可能な任意のシステムと協働し、当該システムによる検知結果に基づいてリスク情報を取得してもよい。
【0115】
上記実施形態では、情報処理装置10は、取得されたリスク情報が第1閾値に達したと判定すると第1通知情報を生成し、リスク情報を参照するユーザに提供すると説明したが、これに限定されない。情報処理装置10は、このような第1通知情報に関する処理を実行しなくてもよい。
【0116】
上記実施形態では、情報処理装置10は、リスク情報に基づいて料金情報の基準額を算出すると説明したが、これに限定されない。情報処理装置10は、このような料金情報の基準額に関する処理を実行しなくてもよい。
【0117】
上記実施形態では、情報処理装置10は、算出された基準額が第2閾値に達したと判定すると第2通知情報を生成し、基準額を参照するユーザに提供すると説明したが、これに限定されない。情報処理装置10は、このような第2通知情報に関する処理を実行しなくてもよい。
【0118】
上記実施形態では、情報処理装置10は、リスク情報の絶対値に基づいて保険料を算出すると説明したが、これに限定されない。情報処理装置10は、このようなリスク情報の絶対値に加えて、又は代えて、空港を航空機が利用するときの利用頻度などに応じて、対応する航空会社に課す保険料を適切な額で算出してもよい。
【0119】
上記実施形態では、情報処理装置10は、リスク情報の絶対値に基づいて保険料の基準額を算出すると説明したが、これに限定されない。情報処理装置10は、このようなリスク情報の絶対値に加えて、又は代えて、空港を航空機が利用するときの利用頻度などに応じて、対応する航空会社に適用する保険料の基準額を適切な額で算出してもよい。
【0120】
上記実施形態では、情報処理装置10は、取得されたリスク情報を、デジタルプラットフォーム上でネットワーク50を介してアクセス可能にすることで共通指標として提供可能にすると説明したが、これに限定されない。情報処理装置10は、取得されたリスク情報を、通信部11及びネットワーク50を介して、第1情報処理端末20、第2情報処理端末30、及び第3情報処理端末40の少なくとも1つに送信することで、共通指標として提供可能にしてもよい。
【0121】
上記実施形態では、情報処理装置10は、算出された料金情報の基準額を、デジタルプラットフォーム上でネットワーク50を介してアクセス可能にすることで共通指標として提供可能にすると説明したが、これに限定されない。情報処理装置10は、算出された料金情報の基準額を、通信部11及びネットワーク50を介して、第1情報処理端末20、第2情報処理端末30、及び第3情報処理端末40の少なくとも1つに送信することで、共通指標として提供可能にしてもよい。
【0122】
上記実施形態では、リスク情報は、例えばFODの発生率などを含むと説明したが、これに限定されない。リスク情報は、例えばFODの発生率に加えて、対象となる航空機の機種、荷重、及び飛行ルートなどの情報を含んでもよい。
【符号の説明】
【0123】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
20 第1情報処理端末
21 通信部
22 記憶部
23 入力部
24 出力部
25 制御部
30 第2情報処理端末
31 通信部
32 記憶部
33 入力部
34 出力部
35 制御部
40 第3情報処理端末
41 通信部
42 記憶部
43 入力部
44 出力部
45 制御部
50 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7